JP6999203B1 - グリストラップの洗浄方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】グリストラップは、厨房からの排水管に接続され、厨房からの排水を一時的にトラップする。環境への負荷が大きな化学物質を用いず、かつ、簡便な方法で、グリストラップの洗浄を行う。【解決手段】グリストラップの洗浄方法は、(b)グリストラップにアルカリ剤を投入するステップと、(d)ステップ(b)の後で、温度100℃以上130℃以下のスチームを、前記グリストラップ内に噴射するステップと、(e)ステップ(d)の後で、前記グリストラップ内に酸化剤を投入するステップと、を有する。【選択図】図1

Description

特許法第30条第2項適用 株式会社アルファステップが、株式会社阪急オアシス武庫之荘店において、中西達也及び中西政和が発明したグリストラップの洗浄方法を実施した。
本発明は、グリストラップの洗浄方法に関する。
近年、食品を製造、販売する事業者に、HACCP(Hazard Analysis and Critical Control Point)の手法を取り入れ、食品を製造する際に工程上の危害を起こす要因を分析しそれを最も効率よく管理できる部分を連続的に管理して安全を確保する管理手法が検討されている。食品を扱う店舗等の床には、油成分が固化、付着し、そのためにゴキブリ等の害虫の繁殖を促す。このような害虫の発生を抑制するために、床に付着した油成分を除去し、床を清潔に保つことが必要とされる。そのために、食品を扱う店舗等の床は、専用の洗浄剤を使って定期的に洗浄されている。さらに、厨房からの排水は、排水管を経由して、グリストラップに流れんで、公共の下水管に排出される前に一旦貯留される。そこで、このような排水管やグリストラップにおいても油成分が通過、付着し、害虫が生息、繁殖することになる。グリストラップの洗浄方法は、種々の方法が提案されている。例えば特許文献1(特開2006-169726号公報)は、超音波発生装置を利用した、グリストラップの洗浄方法を開示している。
従来用いられている洗浄剤の中には、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸などの第一種指定化学物質が多く含まれている。第一種指定化学物質は、環境への負荷が大きく、これらを多く含まない、または、全く含まない洗浄剤が求められていた。グリストラップの洗浄においては、これらの洗浄剤を用いずに、さらに他の添加剤として、第一種指定化学物質を用いないで、グリストラップを浄化する手法が求められていた。
本願の出願人は、厨房、店舗等の床面に固化して付着した油脂を洗い流し、かつ、グリストラップの洗浄力を上昇させる実験を繰り返し、以下のグリストラップの洗浄方法を発明している。
第1観点に係るグリストラップの洗浄方法は、厨房からの排水管に接続され、厨房からの排水を一時的にトラップするグリストラップの洗浄方法である。グリストラップの洗浄方法は、
(b)前記グリストラップにアルカリ剤を投入するステップと、
(d)ステップ(b)の後で、温度100℃以上150℃以下のスチームを、前記グリストラップ内に噴射するステップと、
(e)ステップ(d)の後で、前記グリストラップ内に酸化剤を投入するステップと、
を有する。
第2観点に係るグリストラップの洗浄方法は、第1観点の洗浄方法であって、ステップ(b)において、アルカリ剤をグリストラップに投入する前に、グリストラップ内の油脂量を計測し、計測した油脂量の20%以上30%以下に相当するアルカリ剤をグリストラップに投入する。
第3観点に係るグリストラップの洗浄方法は、第1観点または第2観点の洗浄方法であって、ステップ(b)において、グリストラップにアルカリ剤を投入した後で、グリストラップ内を撹拌する。
第4観点に係るグリストラップの洗浄方法は、第1観点~第3観点のいずれかの洗浄方法であって、酸化剤は、過炭酸ナトリウムである。
第5観点に係るグリストラップの洗浄方法は、第1観点~第4観点のいずれかの洗浄方法であって、ステップ(b)の前に、さらに、
(a)厨房の床面を液体洗浄剤組成物を用いて洗浄するステップ
を有する。
第6観点に係るグリストラップの洗浄方法は、第1観点~第5観点のいずれかの洗浄方法であって、ステップ(d)の前に、さらに、
(c)排水管内を50℃以上100℃以下のスチームと液体洗浄剤組成物とで洗浄するステップ、
を有する。
第7観点に係るグリストラップの洗浄方法は、第5観点または第6観点の洗浄方法であって、液体洗浄剤組成物は、
5重量%以上10重量%以下の脂肪酸カリウム、または、脂肪酸カリウムと脂肪酸ナトリウムの混合物と、
6重量%以上20重量%以下のヘキシレングリコールと、
3重量%以上5重量%以下のイソプロピルアルコールと、
3重量%以上5重量%以下の水酸化カリウムと、
3重量%以上5重量%以下の水酸化ナトリウムと、
0.5重量%以上2重量%以下のグルコン酸ナトリウムと、
1重量%以上3重量%以下のメタ珪酸ナトリウム9水塩と、
0.5重量%以上1.5重量%以下のベンジルアルコールと、
残部の水と、
を含む。
本発明のグリストラップの洗浄方法は、グリストラップにアルカリ剤を投入し、高温のスチームを噴射するので、油成分の鹸化が早く進む。さらに酸化剤を投入し、石鹸分の生分解を促進するため、グリストラップ内は、無害化した水となり、公共の下水管に無害の水を排出することができる。
本発明の第1実施形態のグリストラップの洗浄方法を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態のグリストラップの洗浄方法を示すフローチャートである。
本発明のグリストラップの洗浄方法を図面を用いて説明する。
本発明の目的は、食品工場、レストラン、食品を販売する店舗等の床面から油成分固形物を除去し、ゴキブリ等の害虫の発生を抑制することである。そのためには、厨房の床面、そこからの排水管、排水管の流れ込むグリストラップを全て、油固形分を取り除き、清浄に保つ必要がある。そこで、本発明の洗浄方法は、厨房の洗浄(図1、2のステップ(a))、グリストラップの洗浄(図1、2のステップ(b)、(d)、(e))、排水管の洗浄(図1、2のステップ(c))を含んでもよい。
本発明のグリストラップの洗浄方法は、排水の上流から下流に向かって、つまり、厨房の洗浄、排水管の洗浄、グリストラップの洗浄の順に進める。第2実施形態の洗浄方法は、図2に示すように、この順、つまり、(a)厨房の床面の洗浄、(c)排水管内の洗浄、(b)グリストラップ内へのアルカリ剤の投入、(d)グリストラップ内への高温スチームの照射、(e)グリストラップ内への酸化剤の投入の順に進める。第1実施形態の洗浄方法は、図1に示すように、一部、排水管の洗浄と、グリストラップの洗浄を並列に進めて、(a)厨房の床面の洗浄、(b)グリストラップ内へのアルカリ剤の投入、(c)排水管内の洗浄、(d)グリストラップ内への高温スチームの照射、(e)グリストラップ内への酸化剤の投入の順である。
(1)厨房の床面の洗浄(図1、2のステップ(a))
最初に厨房の床面の洗浄について説明する。ここで厨房とは、単に厨房だけでなく、前述したように食品を扱う、食品工場、レストラン、食品を販売する店舗等を含む。また、床面は、床面だけでなく、室内の棚や排水口など、水洗できる場所を含む。
厨房の床面の洗浄には、洗浄剤を用いる。洗浄剤としては、以下で説明する、液体洗剤組成物を用いるのが好ましい。
まず、人目に付き厨房周辺を徘徊するゴキブリを駆除するために、液体洗浄剤組成物をスプレーで噴射する。液体洗浄剤組成物に触れたゴキブリは、動きが止まり即死する。
次に、厨房内で潜んでいるゴキブリの除去を行う。厨房内の作業台、冷蔵庫の下またはそれら付近の床面等には、紙、プラスチックのごみ類、鶏の唐揚げ、エビフライ等の食品残滓がある場所に、ゴキブリが生息繁殖して個体数を増やしていることが多くみられる。厨房の床面に、液体洗浄剤組成物を大量に噴射して、床面の油汚れを軟化させる。そして、ごみ類を掻き出す。
次に、液体洗浄剤組成物の噴射された床面に、放水する。放水する角度は、床面に対して30°以上60℃以下の角度、より好ましくは45°の角度で放水するのが好ましい。床面の油脂汚れのほとんどは流水に直ちに溶解し、洗い出すことができる。この時ゴキブリが潜んでいれば、ほとんど、死亡して出てくる。
以上の操作でも除去できない油脂汚れの塊が床面に残っている場合には、再度、油汚れの塊に対して、液体洗浄剤組成物をスプレー噴射する。必要に応じて、床面洗浄パッド等を使用して、床面の洗浄研磨を行う。床面洗浄パッドとは、ナイロン繊維に研磨剤を付着させたものである。
(2)液体洗浄剤組成物
本発明の液体洗浄剤組成物は、
5重量%以上10重量%以下の脂肪酸カリウム、または、脂肪酸カリウムと脂肪酸ナトリウムの混合物と、
6重量%以上20重量%以下のヘキシレングリコールと、
3重量%以上10重量%以下のイソプロピルアルコール、エタノール、または、イソプロピルアルコールとエタノールの混合物と、
3重量%以上5重量%以下の水酸化カリウムと、
3重量%以上5重量%以下の水酸化ナトリウムと、
0.5重量%以上2重量%以下のグルコン酸ナトリウムと、
1重量%以上3重量%以下のメタ珪酸ナトリウム9水塩と、
0.5重量%以上1.5重量%以下のベンジルアルコールと、
残部の水と、
を含む。
脂肪酸カリウム、または、脂肪酸カリウムと脂肪酸ナトリウムの混合物は、石鹸である。従来の石鹸をベースとした液体洗浄剤においては、一般に、石鹸の濃度が低く、2重量%未満のものが通常であった。このように石鹸濃度の低い液体洗剤剤は、洗浄力が弱かった。しかし、石鹸成分を多量に加えようとすると、成分が固化したり、粘度が高くなるとの課題があった。これに対して、出願人らは、溶剤にヘキシレングリコールを6重量%~20重量%加えることによって、従来の石鹸の濃度を3倍程度にしても、粘度の上昇を抑制することができることを見出した。そして、従来の石鹸ベースの液体洗浄剤に比べて、格段に洗浄力が高く、かつ、殺虫力も高い、液体洗浄剤の開発に成功した。
石鹸は、脂肪酸ナトリウムよりも脂肪酸カリウムの成分が多い方が液体になりやすいが、脂肪酸ナトリウムを含んでもよい。石鹸は、天然由来のものであってもよいし、工業的に合成されたものであってもよい。天然由来の石鹸は、通常、グリセリンを含んでいる。石鹸の原料は、動物脂肪、植物油であってもよい。脂肪酸カリウムまたは脂肪酸ナトリウムを構成する脂肪酸は、飽和脂肪酸であっても不飽和脂肪酸であってもこれらの混合物であってもよい。飽和脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸などがある。不飽和脂肪酸としては、パルミトレイン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸などがある。
石鹸が、脂肪酸カリウムと脂肪酸ナトリウムの混合物である場合、混合物の内で脂肪酸カリウムの割合は、たとえば、50量%以上100重量%未満である。液体洗浄剤組成物の内で石鹸の割合は、5重量%以上10重量%以下である。
石鹸は、人体に対する安全性が高い。弱アルカリ性の石鹸は、油汚れに対して優れた洗浄力を有している。また石鹸は、植物性の油煙汚れだけでなく、それと石油系の煤煙の微粒子とが複合した汚れに対しても優れた洗浄力を有している。
天然由来の石鹸は、グリセリンを含んでいる。グリセリンは、アルカリ成分から皮膚を保護する役割を有している。
ヘキシレングリコール(CHC(OH)CHCH(OH)CHは、石鹸をより容易に水に溶かす溶剤の役割を担う。ヘキシレングリコールは、2価のアルコールである。へキシレングリコールは、6重量%以上20重量%以下である。より好ましくは、8重量%以上12重量%以下である。
へキシレングリコールは、溶剤として、石鹸の溶解度を向上させる。へキシレングリコールは、グリセリンと同様に、人の皮膚への保護作用を向上させ、特にアルカリ金属水酸化物による危険度を低下させ、安全性を向上させる。
本発明の液体洗浄剤組成物は、溶剤として、さらに、別のアルコールを含んでもよい。
別のアルコールの例としては、イソプロピルアルコール、エタノール、または、イソプロピルアルコールとエタノールの混合物である。別のアルコールの組成は、3重量%以上10重量%以下である。別のアルコールがイソプロピルアルコールの場合は、3重量%以上5重量%以下である。
本発明の液体洗浄剤組成物は、ベンジルアルコールを含んでもよい。ベンジルアルコールCCHOHは、アルコール成分であるヘキシレングリコール、イソプロピルアルコールの蒸発防止剤である。ベンジルアルコールの組成としては、0.5重量%以上1.5重量%以下である。より好ましくは、0.5重量%以上1.2重量%以下である。
本発明の液体洗浄剤組成物は、5重量%以上10重量%以下のアルカリ金属水酸化物
を含んでいる。アルカリ金属水酸化物は、洗浄力を高める。アルカリ金属水酸化物としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムを含んでいてもよい。水酸化カリウムは、3重量%以上5重量%以下であってもよい。より好ましくは、4重量%以上5重量%以下である。水酸化ナトリウムは、3重量%以上5重量%以下であってもよい。より好ましくは、4重量%以上5重量%以下である。
洗浄剤としては、さらに、メタ珪酸ナトリウム9水塩を含んでもよい。メタ珪酸ナトリウム9水塩NaSi・9HOを含むことによって、さらに、洗浄力が大きくなる。メタ珪酸ナトリウム9水塩の組成は、1重量%以上3重量%以下である。より好ましくは、1.5重量%以上2.5重量%以下である。
本発明の液体洗浄剤組成物は、さらに、金属イオン封鎖剤を含んでもよい。金属イオン封鎖剤は、金属石鹸の生成を防止する。金属イオン封鎖剤としては、グルコン酸ナトリウムHOCH(CHOH)COONaを含んでもよい。グルコン酸ナトリウムは、中性からアルカリ性の領域で用いるのに適し、封鎖材としての能力が高い。また、生分解性が良いとの特徴も備えている。グルコン酸ナトリウムの組成は、0.5重量%以上2重量%以下である。より好ましくは、0.5重量%以上1.5重量%以下である。
液体洗浄剤組成物の残部は、水である。水は、50重量%以上、80重量%以下である。より好ましくは、60重量%以上75重量%以下である。
次に液体洗浄剤組成物の調合した例を説明する。
以下の各成分を常温で混合して、100kgの液体施錠剤組成物を生成した。
(a1)7.5重量%の脂肪酸カリウム
(a2)2.5重量%と脂肪酸ナトリウム
(b)10重量%のヘキシレングリコール
(c1)4.5重量%の水酸化カリウム
(c2)4.5重量%の水酸化ナトリウム
(d)61重量%の水
(e)1重量%のグルコン酸ナトリウム
(f)3重量%のメタ珪酸ナトリウム9水塩
(g)1重量%のベンジルアルコール
(h)5重量%のイソプロピルアルコール
(3)排水管内の洗浄(図1、2のステップ(c))
ここで、排水管とは、厨房内の排水をグリストラップに流すための排水管である。
排水管の洗浄に先立って、厨房内排水口のステンレス製トラップ一式の油汚れに、液体
洗浄剤組成物をスプレーで噴霧する。そして、高温高圧のスチーム洗浄機を利用してスチ
ーム洗浄を行う。スチーム洗浄機は、スチームボイラーに耐熱性の洗管ホースを接続した
ものである。スチームの条件としては、温度60℃以上80℃以下、圧力80MPa
以上110MPa以下、吐出量10l/分以上20l/分以下が好ましい。例として
は、温度70℃、圧力100MPa、吐出量15l/分である。
次に排水口から排水管に液体洗剤組成物を流し入れる。
さらに、排水口から排水管に、洗管ホースを挿入して、先からスチームを排水管内に吐出させる。スチームの条件は、排水口に噴霧するものと同じである。強力なスチームの洗浄力が、先に流し入れた液体洗剤組成物の洗浄力と相まって、排水管に付着する油脂の塊を溶解しながらグリストラップ内に洗い流すことができる。
(4)グリストラップの洗浄(図1、2のステップ(b)、(d)、(e))
次に、グリストラップの洗浄について、説明する。グリストラップの洗浄は、第1実施形態(図1)、第2実施形態(図2)のいずれの場合にしても、(b)グリストラップ内へのアルカリ剤の投入、(d)グリストラップ内への高温スチームの照射、(e)グリストラップ内への酸化剤の投入の順に進める。以下では、ステップ(b)、(d)、(e)について、順に説明する。
ステップ(b)は、グリストラップ内にアルカリ剤を投入するステップである。
より詳細には、ステップ(b)では、まず、グリストラップ内の油脂量を計測する。
次に計測した油脂量の20%以上30%以下、たとえば、25%の重量のアルカリ剤を準備する。そして、準備したアルカリ剤をグリストラップ内に分散させて投入する。そして、油脂とアルカリ剤とが均一に混ざるように十分に撹拌する。撹拌には、電動撹拌機を使用してもよい。ステップ(b)では、油脂とアルカリ剤とが混合されるため、鹸化反応がおきる。
アルカリ剤とは、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、または、水酸化ナトリウムと水酸化カリウムの混合物である。水酸化カリウムの比率が高い方が水溶性となりやすく好ましい。
次に、ステップ(d)で油脂とアルカリ剤とが混合されたグリストラップ内に、ステップ(d)では高温のスチームを噴射する。スチームを噴射するには、スチーム噴射ガンを用いる。ステップ(d)で用いるスチームは、ステップ(c)で用いるスチームよりも高温かつ高圧である。具体的には、スチームの条件は、温度100℃以上130℃以下、圧力110MPa以上130MPa以下、吐出量10l/分以上20l/分以下が好ましい。例としては、温度120℃、圧力120MPa、吐出量15l/分である。このように、高温のスチームをグリストラップ内に噴射することにより、鹸化反応の速度を劇的に早めることができる。鹸化反応は、数10分で終了する。
ステップ(d)では、グリストラップの壁面に高温のスチームを噴射することにより、壁面に付着した油脂分を除去することができる。グリストラップには、ステップ(a)の厨房の床面の洗浄や、または、ステップ(c)の排水管の洗浄において、液体洗浄剤組成物が流れ込んでいる。これらの液体洗浄剤組成物が、高温のスチームとともに、壁面に付着した油脂分の除去を促進する。また、ステップ(d)において、新たにグリストラップの壁面に液体洗浄剤組成物を噴射してもよい。または、単にグリストラップ内に液体洗浄剤組成物を投入してもよい。
ステップ(d)の次に、ステップ(e)では、グリストラップ内に酸化剤を投入する。酸化剤としては、例えば、過炭酸ナトリウム(炭酸ナトリウム過酸化水素添加物2NaCO・3H)である。過酸化ナトリウムの投入量は、グリストラップの容量の2%以上5%以下である。過炭酸ナトリウムを投入した後、約1日静置する。過炭酸ナトリウムは、石鹸分の生分解を促進し、水と炭酸ガスを生成する。グリストラップ内は清浄な水となる。
本発明のグリストラップの洗浄方法によれば、ゴキブリ等の害虫を駆除することができ、厨房の除菌と消臭効果があり、厨房の衛生管理が向上する。
本発明のグリストラップの洗浄方法は、食品工場、レストラン、食品を販売する店舗等の衛生管理に有効である。
特開2006-169726号公報

Claims (7)

  1. 厨房からの排水管に接続され、厨房からの排水を一時的にトラップするグリストラップの洗浄方法であって、
    (b)グリストラップにアルカリ剤を投入するステップと、
    (d)ステップ(b)の後で、温度100℃以上130℃以下、吐出量10l/分以上20l/分以下のスチームを、前記グリストラップ内に噴射するステップと、
    (e)ステップ(d)の後で、前記グリストラップ内に酸化剤を投入するステップと、
    (f)前記ステップ(e)によって生成された水を排出するステップと、
    を有し、
    前記アルカリ剤は、アルカリ土類金属の水酸化物を含まない、
    グリストラップの洗浄方法。
  2. 前記ステップ(b)において、前記アルカリ剤を前記グリストラップに投入する前に、
    前記グリストラップ内の油脂量を計測し、計測した油脂量の20%以上30%以下に相当する前記アルカリ剤を前記グリストラップに投入する、
    請求項1に記載のグリストラップの洗浄方法。
  3. 前記ステップ(b)において、前記グリストラップに前記アルカリ剤を投入した後で、
    前記グリストラップ内を撹拌する、
    請求項1または2に記載のグリストラップの洗浄方法。
  4. 前記酸化剤は、過炭酸ナトリウムである、
    請求項1~3のいずれか1項に記載のグリストラップの洗浄方法。
  5. 前記ステップ(b)の前に、さらに、
    (a)厨房の床面を液体洗浄剤組成物を用いて洗浄するステップ
    を有する、
    請求項1~4のいずれか1項に記載のグリストラップの洗浄方法。
  6. 前記ステップ(d)の前に、さらに、
    (c)前記排水管内を50℃以上100℃以下のスチームと液体洗浄剤組成物とで洗浄するステップ、
    を有する、
    請求項1~5のいずれか1項に記載のグリストラップの洗浄方法。
  7. 前記液体洗浄剤組成物は、
    5重量%以上10重量%以下の脂肪酸カリウム、または、脂肪酸カリウムと脂肪酸ナトリウムの混合物と、
    6重量%以上20重量%以下のヘキシレングリコールと、
    3重量%以上5重量%以下のイソプロピルアルコールと、
    3重量%以上5重量%以下の水酸化カリウムと、
    3重量%以上5重量%以下の水酸化ナトリウムと、
    0.5重量%以上2重量%以下のグルコン酸ナトリウムと、
    1重量%以上3重量%以下のメタ珪酸ナトリウム9水塩と、
    0.5重量%以上1.5重量%以下のベンジルアルコールと、
    残部の水と、
    を含む、
    請求項5または6に記載のグリストラップの洗浄方法。
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ナチュクリじじいが斬る! 04:過炭酸ナトリウム(酸素系漂白剤)の最も悪い使用例~「酸素の発泡パワー」で汚れは取れない,2021年05月06日,URL; https:www.live-science.co.jp/store/c/ncjji/s_show_contents-e524.html

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