JP6996990B2 - 電気接続箱と保護部材の電線配索構造 - Google Patents
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(1) 複数の電線が束ねられた電線束を有するワイヤハーネスと、一端が内部に接続された前記ワイヤハーネスの他端側が外部へ導出される導出口には前記電線束の断面形状を扁平に纏めて保持する電線束扁平部が設けられて車体に取り付けられる電気接続箱と、前記導出口から導出された前記ワイヤハーネスの他端側を挿通して覆い前記ワイヤハーネスが挿通される挿通口には前記電線束の断面形状を扁平に纏めて保持する電線束扁平部が設けられて前記車体に取り付けられる保護部材と、を備えることを特徴とする電気接続箱と保護部材の電線配索構造。
また、ワイヤハーネスは、電線束が丸断面から扁平断面になることにより、狭い電線配索経路しか確保できない車体部位であっても、配索が可能となる。
また、ワイヤハーネスは、電線束が丸断面から扁平断面になることにより曲げ易くなるので、電気接続箱と保護部材との取り付けが容易となり、作業時間の低減が可能となる。
[第1実施形態]
図1は本発明の第1実施形態に係る電気接続箱と保護部材の電線配索構造を表す斜視図である。
本第1実施形態に係る電気接続箱と保護部材の電線配索構造は、ワイヤハーネス11と、電気接続箱であるリレーボックス13と、保護部材であるプロテクタ15とを主要な構成部材として有する。
本実施形態に係る電気接続箱と保護部材の連結構造は、例えばエンジンルーム19に、好適に用いることができる。エンジンルーム19は、その大部分の容積がエンジン17の収容に使用される。エンジンルーム19には、このエンジン17の周囲に確保された収容空間に、バッテリー21、ジャンクションボックス23、リレーボックス13等が、車体であるボディパネル25に取り付けられる。
リレーボックス13は、図3に示すように、不図示のヒューズやリレーなどが装着された略直方体状の箱本体31と、この箱本体31の上方開口33に被嵌される防水カバー35とを備えている。防水カバー35は、収容部品を水滴や塵埃等から保護すると共に収容部品の点検や交換ができるように、箱本体31の上に脱着自在とされている。防水カバー35は、箱本体31の上方開口33に被嵌されると、この防水カバー35のスカート部37が箱本体31の周壁開口縁外周に被さるので、外部から箱本体31及び防水カバー35内部空間への水滴等の浸入を抑制できる。
なお、電線束45がテープ巻きされている場合でも、複数の電線43を束ねているテープ巻き部を除去すれば、電線束45をそれぞれの電線43にほぐすことが可能となる。即ち、電線束扁平部材53の扁平挿通穴51に通される電線束45は、このほぐされた状態となる。ほぐされた電線束45は、電線束扁平部材53の扁平挿通穴51に通されることにより、断面形状が扁平に纏められて保持される。
本実施形態に係る電線束扁平部材53は、扁平挿通穴51を開放する方向にヒンジ部61を介して開閉自在に形成される。電線束扁平部材53は、ヒンジ部61を介して接続された一対のハーフ体63及びハーフ体65の一方のハーフ体63に結合突起67が形成され、他方のハーフ体65に係合部69が形成される。
電線束扁平部材53は、扁平挿通穴51を構成するハーフ体63及びハーフ体65の各凹部51a,51bに電線束45を配置した後、ハーフ体63とハーフ体65を閉じて結合突起67を係合部69に係合することにより、電線束45の断面形状を扁平に纏めて保持することができる。
図5の(a)に示すように、電線束扁平部材53は、電線束45を挟持する方向(図5の左右方向)が幅Wで形成される。電線束扁平部材53の扁平挿通穴51は、幅Wよりも小さい幅W1で形成される。電線束扁平部材53は、単体で形成されることから、種々の大きさの扁平挿通穴51で形成したものを複数揃えることができる。即ち、図5の(b)に示すように、電線束45の挟持方向が幅Wで形成される同一外形状の電線束扁平部材71において、扁平挿通穴51を幅W1よりも狭い幅W2で形成することもできる。
図6に示すように、保護部材としてのプロテクタ15は、プロテクタ本体73とプロテクタカバー87を有する。プロテクタ本体73は、平行な一対の側板部75が底板部77により接続されて、ワイヤハーネス11の長手方向に直交する断面が略U字形状に形成される。一対の側板部75の間は、ワイヤハーネス収容空間79となる。プロテクタ本体73は、ワイヤハーネス11の延在方向の両端が挿通口81となる。また、プロテクタ本体73は、一対の側板部75の上方が、ワイヤハーネス収容空間79の収容空間開口部83となる。一方の側板部75には、プロテクタ15をボディパネル25へ固定するための複数の取付部であるプロテクタ固定片85が上方に突出して形成される。プロテクタ固定片85は、ボルト貫通穴41を有する。プロテクタ本体73は、このプロテクタ固定片85により、ボルト締結されてボディパネル25の固定穴28に固定される。
なお、電線束扁平部材93は、上述した電線束扁平部材53と同様に、種々の大きさの扁平挿通穴96で形成したものを複数揃えることができる。
本第1実施形態に係る電線束扁平部材93は、図7に示すように、扁平挿通穴96を開放する方向にヒンジ部61を介して開閉自在に形成される。電線束扁平部材93は、ヒンジ部61を介して接続された一対のハーフ体92及びハーフ体94の一方のハーフ体92に結合突起67が形成され、他方のハーフ体94に係合部69が形成される。
電線束扁平部材93は、扁平挿通穴96を構成するハーフ体92及びハーフ体94の各凹部96a,96bに電線束45を配置した後、ハーフ体92とハーフ体94を閉じて結合突起67を係合部69に係合することにより、断面形状を扁平に纏めた電線束45を保持することができる。
本実施形態に係る電気接続箱と保護部材の電線配索構造では、リレーボックス13から導出されるワイヤハーネス11が、導出口47に設けられている電線束扁平部材53を通過することにより、扁平な電線束45に纏められて保持される。また、プロテクタ15に挿通されるワイヤハーネス11の他端側の電線束45も、プロテクタ15の挿通口81に設けられている電線束扁平部材93を通過することにより、同様に扁平な電線束45に纏められて保持される。
また、ワイヤハーネス11は、電線束45が丸断面から扁平断面になることにより曲げ易くなるので、リレーボックス13とプロテクタ15との取り付けが容易となり、作業時間の低減が可能となる。
次に、本発明の第2実施形態に係る電気接続箱と保護部材の電線配索構造を説明する。
図8は本発明の第2実施形態に係る電気接続箱と保護部材の電線配索構造に用いられるプロテクタ115の斜視図、図9は図8に示した電線束扁平部材95の分解斜視図である。なお、第2実施形態において、第1実施形態で説明した構成と同一の構成には同一の符号を付し重複する説明は省略する。
本第2実施形態に係る電気接続箱と保護部材の電線配索構造は、プロテクタ115に組み付けられる電線束扁平部材95が第1実施形態の電線束扁平部材93と異なる。他の構成は、第1実施形態のプロテクタ15と同じである。
本第2実施形態に係る電線束扁平部材95は、図9に示すように、扁平挿通穴102を開放する別体で形成された一対のハーフ体97及びハーフ体99からなる。一方のハーフ体97には、他方のハーフ体99に向かって係止片101が垂設される。また、他方のハーフ体99には、係止片101が係止される係止部103が形成される。
電線束扁平部材95は、扁平挿通穴102を構成するハーフ体97及びハーフ体99の各凹部102a,102bに電線束45を配置した後、ハーフ体99にハーフ体97を合わせて係止片101が係止部103に係止されることにより、ワイヤハーネス11の電線束45を扁平挿通穴102に保持する。
[1] 複数の電線(43)が束ねられた電線束(45)を有するワイヤハーネス(11)と、
一端が内部に接続された前記ワイヤハーネスの他端側が外部へ導出される導出口(47)には前記電線束の断面形状を扁平に纏めて保持する電線束扁平部(電線束扁平部材53)が設けられて車体(ボディパネル25)に取り付けられる電気接続箱(リレーボックス13)と、
前記導出口から導出された前記ワイヤハーネスの他端側を挿通して覆い前記ワイヤハーネスが挿通される挿通口(81)には前記電線束の断面形状を扁平に纏めて保持する電線束扁平部(電線束扁平部材93,95)が設けられて前記車体に取り付けられる保護部材(プロテクタ15,115)と、
を備えることを特徴とする電気接続箱と保護部材の電線配索構造。
[2] 上記[1]に記載の電気接続箱と保護部材の電線配索構造であって、
前記電気接続箱(リレーボックス13)の前記導出口(47)及び前記保護部材(プロテクタ15,115)の前記挿通口(81)にそれぞれ設けられる前記電線束扁平部が、別体で形成された電線束扁平部材(53,93)を前記導出口及び前記挿通口にそれぞれ組み付けて構成されることを特徴とする電気接続箱と保護部材の電線配索構造。
[3] 上記[1]または[2]に記載の電気接続箱と保護部材の電線配索構造であって、
前記保護部材(プロテクタ115)における前記電線束扁平部(電線束扁平部材95)には、挿通される前記ワイヤハーネス(11)の他端側の電線束(45)を複数の平行な電線群に振り分けるリブ(105)が設けられていることを特徴とする電気接続箱と保護部材の電線配索構造。
[4] 上記[3]に記載の電気接続箱と保護部材の電線配索構造であって、
前記リブ(105)における前記電線群の延在方向に沿う少なくとも一方の端部には、先端に向かって薄厚となるテーパ(107)が形成されていることを特徴とする電気接続箱と保護部材の電線配索構造。
13…リレーボックス(電気接続箱)
15…プロテクタ(保護部材)
25…ボディパネル(車体)
43…電線
45…電線束
47…導出口
53…電線束扁平部材(電線束扁平部)
81…挿通口
93…電線束扁平部材(電線束扁平部)
Claims (4)
- 複数の電線が束ねられた電線束を有するワイヤハーネスと、
一端が内部に接続された前記ワイヤハーネスの他端側が外部へ導出される導出口には前記電線束の断面形状を扁平に纏めて保持する電線束扁平部が設けられて車体に取り付けられる電気接続箱と、
前記導出口から導出された前記ワイヤハーネスの他端側を挿通して覆い前記ワイヤハーネスが挿通される挿通口には前記電線束の断面形状を扁平に纏めて保持する電線束扁平部が設けられて前記車体に取り付けられる保護部材と、
を備えることを特徴とする電気接続箱と保護部材の電線配索構造。 - 請求項1に記載の電気接続箱と保護部材の電線配索構造であって、
前記電気接続箱の前記導出口及び前記保護部材の前記挿通口にそれぞれ設けられる前記電線束扁平部が、別体で形成された電線束扁平部材を前記導出口及び前記挿通口にそれぞれ組み付けて構成されることを特徴とする電気接続箱と保護部材の電線配索構造。 - 請求項1または請求項2に記載の電気接続箱と保護部材の電線配索構造であって、
前記保護部材における前記電線束扁平部には、挿通される前記ワイヤハーネスの他端側の電線束を複数の平行な電線群に振り分けるリブが設けられていることを特徴とする電気接続箱と保護部材の電線配索構造。 - 請求項3に記載の電気接続箱と保護部材の電線配索構造であって、
前記リブにおける前記電線群の延在方向に沿う少なくとも一方の端部には、先端に向かって薄厚となるテーパが形成されていることを特徴とする電気接続箱と保護部材の電線配索構造。
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