JP6825879B2 - プロテクタ及びそれを備えたワイヤハーネス - Google Patents

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Description

本発明は、プロテクタ及びそれを備えたワイヤハーネスに関する。
自動車等の車両用のワイヤハーネスには、保護、経路形成及び車体への固定のために、プロテクタが装着される。プロテクタには、コネクタ収容部を備えたものがあり、このコネクタ収容部には、ワイヤハーネスに設けられたコネクタが収容されて保持される(例えば、特許文献1〜4参照)。
特開2002−218625号公報 特開2004−229350号公報 特開2005−178847号公報 特開2012−55058号公報
近年、配索する電線本数の増大に伴い、コネクタから引き出された電線を束ねた電線束の径が太くなっている。このため、プロテクタ内で各コネクタから引き出された電線を束ねて所定方向へ屈曲させて引き出す際に、電線束が嵩張ってプロテクタのカバーが閉めづらくなり、組立作業が困難となってしまう。この場合、プロテクタ内のスペースを大きくすれば良いが、プロテクタの大型化を招き、車両の狭隘なスペースへの設置が困難となってしまう。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、大型化を抑えつつ良好な組立作業性を確保することが可能なプロテクタ及びそれを備えたワイヤハーネスを提供することにある。
前述した目的を達成するために、本発明に係るプロテクタ及びそれを備えたワイヤハーネスは、下記(1)〜(4)を特徴としている。
(1) ワイヤハーネスのコネクタを収容するコネクタ収容部を有し且つ長手方向を有するプロテクタ本体と、
前記プロテクタ本体に回動可能に設けられ、前記コネクタ収容部に収容された前記コネクタから引き出された電線を保持するカバーと、
を有するプロテクタであって、
前記プロテクタ本体と前記カバーとの間に、前記電線を束ねた電線束が引き出されるハーネス引出空間を有し、
前記カバーには、その外面に、前記ハーネス引出空間から引き出されて折り返された前記電線束を結束具で固定可能なハーネス固定部が設けられ
前記カバーは、前記長手方向に延びるヒンジによって前記プロテクタ本体と連結され、
前記ハーネス引出空間は、前記カバーの前記長手方向の一側の端縁と前記プロテクタ本体との間に画成され、
前記ハーネス固定部は、前記カバーの前記長手方向の他側の端部の外面に設けられている
ことを特徴とするプロテクタ。
(2) 前記結束具は、
係止孔を有するヘッド部と、
前記ヘッド部に基端が連結され、先端側を前記係止孔に挿入することで前記ヘッド部に係止されるバンド部と、
を有し、
前記ハーネス固定部は、前記電線束に巻回させた前記バンド部が挿通可能なバンド挿通路と、
前記ヘッド部が嵌合可能なヘッド保持部と、
を備える
ことを特徴とする(1)に記載のプロテクタ。
(3) ワイヤハーネスのコネクタを収容するコネクタ収容部を有するプロテクタ本体と、
前記プロテクタ本体に回動可能に設けられ、前記コネクタ収容部に収容された前記コネクタから引き出された電線を保持するカバーと、
を有するプロテクタであって、
前記プロテクタ本体と前記カバーとの間に、前記電線を束ねた電線束が引き出されるハーネス引出空間を有し、
前記カバーには、その外面に、前記ハーネス引出空間から引き出されて折り返された前記電線束を結束具で固定可能なハーネス固定部が設けられ、
前記カバーの外面には、前記ハーネス固定部に固定される前記電線束の外周面が当接されることで、前記電線束を所定位置にガイドするハーネスガイド部が設けられている
ことを特徴とするロテクタ。
(4) (1)から(3)のいずれかに記載のプロテクタが組付けられたワイヤハーネスであって、
前記ハーネス引出空間から引き出されて折り返された前記電線束の折り返し部を下方に向けて前記プロテクタが配置される
ことを特徴とするワイヤハーネス。
上記(1)の構成のプロテクタでは、ハーネス引出空間から引き出されて折り返された電線束をカバーの外側のハーネス固定部に固定することができる。これにより、プロテクタ本体の内部の収容スペースを大きくすることなく、コネクタ収容部に収容されたコネクタから引き出された電線を、カバーを閉めて容易にかつ無理なく押えることができる。したがって、大型化を抑えて狭隘な設置スペースに設置することができ、また、電線に無理な力を付与することなく、良好な組立作業性を確保することができる。
上記(2)の構成のプロテクタでは、結束具のバンド部を電線束に巻回させてハーネス固定部のバンド挿通路へ通し、ヘッド部の係止孔へ挿入して引き出すことにより、電線束をカバーの外面側に容易に固定することができる。また、結束具のヘッド部をヘッド保持部に嵌合させることで、ヘッド部を所定位置に保持させることができる。これにより、ヘッド部の位置ずれによって、ヘッド部から引き出されて余長部分が切断されたバンド部の切断部分が電線束の電線などに接触することを抑制できる。
上記(3)の構成のプロテクタでは、ハーネスガイド部によって電線束がカバーの外面でガイドされるので、結束具によってハーネス固定部に電線束を固定する際の固定作業をさらに容易に行うことができる。また、電線束がハーネスガイド部によって保持されるので、ハーネス固定部に固定させた電線束のガタツキを抑制できる。
上記(4)の構成のワイヤハーネスでは、大型化が抑えられたプロテクタを備えるので、狭隘な設置スペースに配索することができ、例えば、車両のカウルサイドに配索した際に、カウルサイド周辺のスペースの占有を極力抑えることができる。また、ハーネス引出空間から引き出されて折り返された電線束の折り返し部を下方に向けてプロテクタが配置されるので、プロテクタ本体のコネクタ収容部に収容されたコネクタへ電線束を伝って水が浸入するのを抑制できる。
本発明によれば、大型化を抑えつつ良好な組立作業性を確保することが可能なプロテクタ及びそれを備えたワイヤハーネスを提供できる。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
図1は、ワイヤハーネスに組付けられた本実施形態に係るプロテクタの正面図である。 図2は、ワイヤハーネスに組付けられた本実施形態に係るプロテクタの下面図である。 図3は、ワイヤハーネスに組付けられた本実施形態に係るプロテクタの概略側面図である。 図4は、プロテクタの構造を説明する図であって、図4(a)はカバーを閉じた状態の斜視図、図4(b)はカバーを開いた状態の斜視図である。 図5は、プロテクタの構造を説明する図であって、図5(a)はプロテクタの正面図、図5(b)はプロテクタの下面図である。 図6は、結束バンド及びクランプ部材を装着し、コネクタを収容した状態のプロテクタの斜視図である。 図7は、ハーネス固定部を示す図であって、図7(a)から図7(c)は、それぞれ異なる方向から視た斜視図である。 図8は、結束バンドを装着した状態のハーネス固定部を示す図であって、図8(a)及び図8(b)は、それぞれ異なる方向から視た斜視図である。 図9は、ワイヤハーネスに組付けられた参考例に係るプロテクタの正面図である。 図10は、ワイヤハーネスに組付けられた参考例に係るプロテクタの下面図である。
以下、本発明に係る実施の形態の例を、図面を参照して説明する。
図1は、ワイヤハーネスに組付けられた本実施形態に係るプロテクタの正面図である。図2は、ワイヤハーネスに組付けられた本実施形態に係るプロテクタの下面図である。図3は、ワイヤハーネスに組付けられた本実施形態に係るプロテクタの概略側面図である。
図1から図3に示すように、本実施形態に係るプロテクタ10は、ワイヤハーネス80に組付けられている。
ワイヤハーネス80は、複数のコネクタ81と、複数本の電線82を束ねた電線束83とを備えている。電線82は、コネクタ81に接続されて引き出されている。プロテクタ10は、ワイヤハーネス80の複数のコネクタ81及び電線束83の一部を収容するコネクタブロックである。
プロテクタ10が組付けられたワイヤハーネス80は、プロテクタ10を車両のカウルサイドに取り付けることで車両に配索される。プロテクタ10は、その一端10Aを下方へ向けた状態で車両のカウルサイドに取り付けられ、ワイヤハーネス80の電線束83は、プロテクタ10の上方側に配置された他端10B側から引き出される。
図4は、図4は、プロテクタの構造を説明する図であって、図4(a)はカバーを閉じた状態の斜視図、図4(b)はカバーを開いた状態の斜視図である。図5は、プロテクタの構造を説明する図であって、図5(a)はプロテクタの正面図、図5(b)はプロテクタの下面図である。図6は、結束バンド及びクランプ部材を装着し、コネクタを収容した状態のプロテクタの斜視図である。
図4(a)(b)、図5(a)(b)及び図6に示すように、プロテクタ10は、プロテクタ本体11と、このプロテクタ本体11に連結されたカバー21とを有している。プロテクタ10は、樹脂から成形されたもので、プロテクタ本体11には、車両のカウルサイド等の所定の取付箇所に取り付けるための取付部11aを有している。プロテクタ本体11は、複数のコネクタ収容部12を有している。このプロテクタ本体11は、正面である一方の面がコネクタ組付け面13とされており、プロテクタ本体11には、コネクタ組付け面13側からワイヤハーネス80の各コネクタ81がコネクタ収容部12に挿し込まれて収容される(図6参照)。
カバー21は、プロテクタ本体11のコネクタ組付け面13側に設けられており、プロテクタ本体11に一体成形されている。カバー21は、その一側縁21aが、プロテクタ本体11の一側部におけるコネクタ組付け面13側の縁部に、ヒンジ22によって回動可能に連結されている。これにより、カバー21は、コネクタ組付け面13を覆う組付け位置(図4(a)の状態)と、コネクタ組付け面13から外れた退避位置(図4(b)の状態)との間で回動される。カバー21の他側縁21bには、係止爪23が形成されており、また、プロテクタ本体11のコネクタ組付け面13には、係止爪23に係止される突起からなる係止部14が形成されている。これにより、カバー21は、組付け位置に配置されることで、係止爪23が係止部14を係止し、組付け位置に配置された状態に維持される。
プロテクタ10は、カバー21が組付け位置に配置された状態で、その一端10A側に、プロテクタ本体11とカバー21との隙間からなるハーネス引出空間20が形成される。このハーネス引出空間20には、コネクタ収容部12に収容されたコネクタ81から引き出された電線82を束ねた電線束83が引き出される。
図6に示すように、プロテクタ10は、ハーネス固定部30及びクランプ固定部50,60を有している。ハーネス固定部30は、プロテクタ10のカバー21の外面側に設けられており、結束バンド(結束具)31によってワイヤハーネス80の電線束83をカバー21の外面に固定する。クランプ固定部50は、プロテクタ10の他端10B側におけるプロテクタ本体11に設けられており、クランプ固定孔51を有している。クランプ固定孔51には、ワイヤハーネス80の電線束83に取り付けられたクランプ部材53のボス54(図3参照)が係合される。これにより、クランプ固定部50には、ワイヤハーネス80の電線束83がプロテクタ10の上方に配置された他端10B側に固定される。クランプ固定部60は、プロテクタ10の一端10A側におけるプロテクタ本体11に設けられており、クランプ固定孔61を有している。クランプ固定孔61には、他のワイヤハーネスの電線束(図示略)に取り付けられたクランプ部材63のボス64が係合される。これにより、クランプ固定部60には、電線束がプロテクタ10の一端10A側に固定される。
次に、ハーネス固定部30について説明する。
図7は、ハーネス固定部を示す図であって、図7(a)から図7(c)は、それぞれ異なる方向から視た斜視図である。図8は、結束バンドを装着した状態のハーネス固定部を示す図であって、図8(a)及び図8(b)は、それぞれ異なる方向から視た斜視図である。
図7(a)〜(c)及び図8(a)(b)に示すように、ハーネス固定部30は、カバー21の外面に一体的に成形されている。ハーネス固定部30は、バンド挿通路41と、ヘッド保持部42と、ハーネスガイド部43とを有している。
ハーネス固定部30にワイヤハーネス80の電線束83を固定する結束バンド31は、樹脂から形成されたもので、係止孔33aを有するヘッド部33と、ヘッド部33に基端が連結された長尺のバンド部32とを有している。バンド部32は、環状に湾曲させてヘッド部33の係止孔33aに挿入することでヘッド部33に係止されて挿入方向後方への移動が規制される。これにより、結束バンド31は、環状に湾曲されたバンド部32の内側の被結束物を結束する。
バンド挿通路41は、プロテクタ10の幅方向に沿って形成されている。バンド挿通路41は、一方側が挿入口52とされており、この挿入口52から結束バンド31のバンド部32が挿入される。挿入口52には、バンドガイド壁52aが形成されている。バンドガイド壁52aは、挿入口52の一側部に設けられており、挿入口52に挿入されるバンド部32の挿入方向に沿って形成されている。このバンドガイド壁52aは、挿入口52からバンド挿通路41へ挿入される結束バンド31のバンド部32を挿入方向に沿ってガイドする。
ヘッド保持部42は、バンド挿通路41の挿入口52と反対側に設けられている。このヘッド保持部42は、互いに対向する保持壁55を有しており、これらの保持壁55の間が保持空間56とされている。保持空間56は、カバー21と反対側の端部が開放されており、この開放された端部から保持空間56内に結束バンド31のヘッド部33が嵌合される。結束バンド31のヘッド部33は、保持空間56に嵌合することで、ヘッド保持部42に保持される。
ハーネスガイド部43は、バンド挿通路41の上方に形成されている。このハーネスガイド部43は、プロテクタ10の長手方向に沿う軸線を中心とした湾曲ガイド面57を有している。このハーネスガイド部43には、ワイヤハーネス80の電線束83が載置されることで、湾曲ガイド面57が電線束83の外周面に当接される。これにより、ワイヤハーネス80の電線束83がプロテクタ本体11の長手方向に沿ってガイドされる。
図1から図3に示すように、ワイヤハーネス80は、そのコネクタ81がプロテクタ10のプロテクタ本体11に設けられたコネクタ収容部12に収容されている。そして、このコネクタ収容部12に収容されたコネクタ81から引き出されている電線82は、束ねられて電線束83とされてプロテクタ本体11とカバー21との隙間からなるハーネス引出空間20から下方へ引き出されている。このハーネス引出空間20から下方へ引き出された電線束83は、上方へU字状に折り返され、カバー21の外側のハーネス固定部30に結束バンド31によって結束されている。この電線束83のU字状に折り返された折り返し部83aは、下端部近傍部分にテープTを巻き付けることでU字状に折り返された状態に維持されている。このように、プロテクタ本体11から下方へ引き出した電線束83をU字状に折り返して折り返し部83aを設けることで、電線束83を伝ってコネクタ81へ水が浸入することが抑制される。
また、電線束83は、この電線束83に取り付けられたクランプ部材53をプロテクタ本体11のクランプ固定部50に固定することで、ハーネス固定部30よりも上方位置で固定されている。なお、電線束83は、結束バンド31及びクランプ部材53による結束箇所がテープTを巻き付けることで保護されている。
次に、ワイヤハーネス80へのプロテクタ10の組付けについて説明する。
ワイヤハーネス80は、テープTによって電線束83に折り返し部83aを形成しておくとともに、電線束83の所定位置にテープTを巻き付けてクランプ部材53を組付けておく。さらに、ワイヤハーネス80の電線束83には、結束バンド31で固定する固定予定位置にテープTを巻き付けておく。
カバー21が開かれて退避位置に配置された状態のプロテクタ本体11のコネクタ収容部12に、コネクタ組付け面13側からコネクタ81を嵌め込んで収容させる。
電線束83を、プロテクタ本体11の一端10A側へ引き出し、カバー21を回動させて組付け位置に配置させ、カバー21の係止爪23をプロテクタ本体11の係止部14へ係止させる。
次に、電線束83におけるテープTを巻き付けた固定予定位置を、カバー21のハーネス固定部30のハーネスガイド部43の湾曲ガイド面57に宛がい、電線束83をハーネスガイド部43に位置決めする。
この状態で、結束バンド31のバンド部32を、テープTを巻き付けた電線束83の外周に巻回し、挿入口50からバンド挿通路41内へ挿し込み、ヘッド部33の係止孔33aへ挿し込む。
さらに、結束バンド31のヘッド部33をヘッド保持部42の保持空間56内に嵌合させて保持させ、ヘッド部33の係止孔33aへ挿し込んだバンド部32を引き出すことで、バンド部32によって電線束83をハーネス固定部30に結束させる。なお、ヘッド部33から引き出したバンド部32の余長部分は切断する。
その後、予め組付けたクランプ部材53のボス54をクランプ固定部50のクランプ固定孔51に挿し込んで固定する。
なお、クランプ固定部60には、他のワイヤハーネスの電線束に取り付けられたクランプ部材63のボス64をクランプ固定孔61に挿し込んで固定し、プロテクタ10に他のワイヤハーネスを保持させる。
ここで、参考例に係るプロテクタについて説明する。
図9は、ワイヤハーネスに組付けられた参考例に係るプロテクタの正面図である。図10は、ワイヤハーネスに組付けられた参考例に係るプロテクタの下面図である。
図9及び図10に示すように、参考例に係るプロテクタ110においても、プロテクタ本体111にカバー121が回動可能に連結されている。このカバー121は、コネクタ収容部112に収容されたコネクタ81から引き出された電線束83及び折り返し部83aで折り返された電線束83をまとめて保持している。
この参考例に係るプロテクタ110では、電線82の本数の増大によって電線束83が径大となると、カバー121でプロテクタ本体111内に押え込む電線束83が嵩張ってしまい、カバー121が閉めづらくなり、組立作業が困難となる。しかも、カバー121を無理に閉めることで、コネクタ81の近傍で電線82に無理な曲げが生じてしまう。また、カバー121を閉めやすくするためにプロテクタ本体111における内部のスペースを大きくすると、プロテクタ110の大型化を招いてしまい、カウルサイド等の車両の狭隘なスペースへの設置が困難となってしまう。
これに対して、本実施形態に係るプロテクタ10によれば、ハーネス引出空間20から引き出されて折り返された電線束83をカバー21の外側のハーネス固定部30に固定することができる。これにより、プロテクタ本体11の内部のスペースを大きくすることなく、コネクタ収容部12に収容されたコネクタ81から引き出された電線82を、カバー21を閉めて容易にかつ無理なく押えることができる。したがって、大型化を抑えて狭隘な設置スペースに設置することができ、また、電線82に無理な力を付与することなく、良好な組立作業性を確保することができる。
しかも、結束バンド31のバンド部32を電線束83に巻回させてハーネス固定部30のバンド挿通路41へ通し、ヘッド部33の係止孔33aへ挿入して引き出すことにより、電線束83をカバー21の外面側に容易に固定することができる。また、結束バンド31のヘッド部33をヘッド保持部42に嵌合させることで、ヘッド部33を所定位置に保持させることができる。これにより、ヘッド部33の位置ずれによって、ヘッド部33から引き出されて余長部分が切断されたバンド部32の切断部分が電線束83の電線82などに接触することを抑制できる。
また、カバー21の外面に設けられたハーネスガイド部43によって電線束83がカバー21の外面でガイドされるので、結束バンド31によってハーネス固定部30に電線束83を固定する際の固定作業をさらに容易に行うことができる。また、電線束83がハーネスガイド部43によって保持されるので、ハーネス固定部30に固定させた電線束83のガタツキを抑制できる。
そして、このプロテクタ10が組付けられたワイヤハーネス80によれば、大型化が抑えられたプロテクタ10を備えるので、狭隘な設置スペースに配索することができ、車両のカウルサイドに配索した際に、カウルサイド周辺のスペースの占有を極力抑えることができる。また、ハーネス引出空間20から引き出されて折り返された電線束83の折り返し部83aを下方に向けてプロテクタ10が配置されるので、プロテクタ本体11のコネクタ収容部12に収容されたコネクタ81へ電線束83を伝って水が浸入するのを抑制できる。
尚、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
ここで、上述した本発明に係るプロテクタ及びそれを備えたワイヤハーネスの実施形態の特徴をそれぞれ以下[1]〜[4]に簡潔に纏めて列記する。
[1] ワイヤハーネス(80)のコネクタ(81)を収容するコネクタ収容部(12)を有するプロテクタ本体(11)と、
前記プロテクタ本体(11)に回動可能に設けられ、前記コネクタ収容部(12)に収容された前記コネクタ(81)から引き出された電線(82)を保持するカバー(21)と、
を有するプロテクタ(10)であって、
前記プロテクタ本体(11)と前記カバー(21)との間に、前記電線(82)を束ねた電線束(83)が引き出されるハーネス引出空間(20)を有し、
前記カバー(21)には、その外面に、前記ハーネス引出空間(20)から引き出されて折り返された前記電線束(83)を結束具(結束バンド31)で固定可能なハーネス固定部(30)が設けられている
ことを特徴とするプロテクタ。
[2] 前記結束具(結束バンド31)は、
係止孔(33a)を有するヘッド部(33)と、
前記ヘッド部(33)に基端が連結され、先端側を前記係止孔(33a)に挿入することで前記ヘッド部(33)に係止されるバンド部(32)と、
を有し、
前記ハーネス固定部(30)は、前記電線束(83)に巻回させた前記バンド部(32)が挿通可能なバンド挿通路(41)と、
前記ヘッド部(33)が嵌合可能なヘッド保持部(42)と、
を備える
ことを特徴とする[1]に記載のプロテクタ。
[3] 前記カバー(21)の外面には、前記ハーネス固定部(30)に固定される前記電線束(83)の外周面が当接されることで、前記電線束(83)を所定位置にガイドするハーネスガイド部(43)が設けられている
ことを特徴とする[1]または[2]に記載のプロテクタ。
[4] [1]から[3]のいずれかに記載のプロテクタ(10)が組付けられたワイヤハーネス(80)であって、
前記ハーネス引出空間(20)から引き出されて折り返された前記電線束(83)の折り返し部(83a)を下方に向けて前記プロテクタ(10)が配置される
ことを特徴とするワイヤハーネス。
10:プロテクタ
11:プロテクタ本体
12:コネクタ収容部
20:ハーネス引出空間
21:カバー
30:ハーネス固定部
31:結束バンド(結束具)
32:バンド部
33:ヘッド部
33a:係止孔
41:バンド挿通路
42:ヘッド保持部
43:ハーネスガイド部
80:ワイヤハーネス
81:コネクタ
82:電線
83:電線束
83a:折り返し部

Claims (4)

  1. ワイヤハーネスのコネクタを収容するコネクタ収容部を有し且つ長手方向を有するプロテクタ本体と、
    前記プロテクタ本体に回動可能に設けられ、前記コネクタ収容部に収容された前記コネクタから引き出された電線を保持するカバーと、
    を有するプロテクタであって、
    前記プロテクタ本体と前記カバーとの間に、前記電線を束ねた電線束が引き出されるハーネス引出空間を有し、
    前記カバーには、その外面に、前記ハーネス引出空間から引き出されて折り返された前記電線束を結束具で固定可能なハーネス固定部が設けられ
    前記カバーは、前記長手方向に延びるヒンジによって前記プロテクタ本体と連結され、
    前記ハーネス引出空間は、前記カバーの前記長手方向の一側の端縁と前記プロテクタ本体との間に画成され、
    前記ハーネス固定部は、前記カバーの前記長手方向の他側の端部の外面に設けられている
    ことを特徴とするプロテクタ。
  2. 前記結束具は、
    係止孔を有するヘッド部と、
    前記ヘッド部に基端が連結され、先端側を前記係止孔に挿入することで前記ヘッド部に係止されるバンド部と、
    を有し、
    前記ハーネス固定部は、前記電線束に巻回させた前記バンド部が挿通可能なバンド挿通路と、
    前記ヘッド部が嵌合可能なヘッド保持部と、
    を備える
    ことを特徴とする請求項1に記載のプロテクタ。
  3. ワイヤハーネスのコネクタを収容するコネクタ収容部を有するプロテクタ本体と、
    前記プロテクタ本体に回動可能に設けられ、前記コネクタ収容部に収容された前記コネクタから引き出された電線を保持するカバーと、
    を有するプロテクタであって、
    前記プロテクタ本体と前記カバーとの間に、前記電線を束ねた電線束が引き出されるハーネス引出空間を有し、
    前記カバーには、その外面に、前記ハーネス引出空間から引き出されて折り返された前記電線束を結束具で固定可能なハーネス固定部が設けられ、
    前記カバーの外面には、前記ハーネス固定部に固定される前記電線束の外周面が当接されることで、前記電線束を所定位置にガイドするハーネスガイド部が設けられている
    ことを特徴とするロテクタ。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載のプロテクタが組付けられたワイヤハーネスであって、
    前記ハーネス引出空間から引き出されて折り返された前記電線束の折り返し部を下方に向けて前記プロテクタが配置される
    ことを特徴とするワイヤハーネス。
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