JP7444088B2 - ワイヤハーネス及びワイヤハーネスの製造方法 - Google Patents

ワイヤハーネス及びワイヤハーネスの製造方法 Download PDF

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Description

本開示は、ワイヤハーネス及びワイヤハーネスの製造方法に関するものである。
従来、ワイヤハーネスには、コネクタを保持する筐体と、一端部が当該コネクタに電気的に接続された電線とを備えたものがある。このようなワイヤハーネスは、例えば自動車等の車両において電線の表面に水滴が付着する場所に配置されることがある。そのため、当該ワイヤハーネスは、例えば特許文献1に記載されているように、水滴が電線を伝ってコネクタに至ることを抑制するための水切り部を備えることがある。
特許文献1に記載されたワイヤハーネスは、コネクタを保持する筐体と、電線側コネクタが一方の端部に電気的に接続された電線とを備えている。電線は、電線側コネクタがコネクタに電気的に接続されることにより、電線側コネクタを介してコネクタに電気的に接続される。筐体は、電線が引っ掛けられるフック部を有する。フック部は、環状の一部が途切れた形状をなしている。コネクタに電気的に接続された電線側コネクタから延びる電線は、コネクタよりも下方に位置するフック部に1度引っ掛けられた後に、フック部よりも下方で上方に向けて折り返され、更に、再度同フック部に引っ掛けられている。これによりフック部の下方に形成された電線の輪が、水切り部として機能する。電線の表面に付着した水滴は、電線の表面を伝って水切り部に至った後、同水切り部における最下点から落下する。従って、電線に付着した水滴がコネクタに至ることが抑制されるため、コネクタと電線側コネクタとの電気的な接続部分の腐食などが抑制される。
特開2016-174516号公報
ところで、特許文献1に記載されたワイヤハーネスは、フック部を有する筐体を備えていないと、水切り部を備えることが難しい。そのため、既に量産されている車種の車両に搭載されるワイヤハーネスの筐体がフック部を備えていない場合には、特許文献1に記載された水切り部を当該ワイヤハーネスが有することは困難である。既に量産されている車種の車両に搭載されるワイヤハーネスが特許文献1に記載された水切り部を備えるためには、例えば、当該ワイヤハーネスが備える筐体を、フック部を有する筐体に変更することになる。しかしながら、筐体を変更すると、筐体を製造する製造装置の変更や、車体の形状に変更が生じるという懸念がある。そのため、特許文献1に記載された水切り部を、既に量産されている車種の車両に搭載されるワイヤハーネスに設けることは容易ではない。そこで、既に量産されている車種の車両に搭載されるワイヤハーネスにも容易に水切り部を設けることが望まれている。
本開示の目的は、既に量産されている製品についても容易に水切り部を設けることができるワイヤハーネス及びワイヤハーネスの製造方法を提供することにある。
本開示のワイヤハーネスは、一方の端部にコネクタが電気的に接続された少なくとも1本の電線と、前記コネクタを保持し第1固定対象に固定される筐体と、前記電線よりも大きい剛性を有し前記電線の延びる方向に沿って配置され前記電線に相対移動不能に固定された規制部材と、前記電線及び前記規制部材に相対移動不能に装着されており、前記第1固定対象と一定の位置関係にある第2固定対象に固定される固定部材と、を備え、前記電線は、当該電線における前記コネクタが電気的に接続された一方の前記端部から他方の端部に向かって当該電線を辿ったときに前記規制部材への固定が始まる固定開始点を有し、前記筐体が前記第1固定対象に固定され且つ前記固定部材が前記第2固定対象に固定された固定状態のとき、少なくとも1本の前記電線は、当該電線における前記固定開始点と当該電線に電気的に接続された前記コネクタとの間の部分に当該電線が折り返された折り返し点を有し、前記電線の延びる方向における前記規制部材の両端のうち前記電線の延びる方向に沿って前記コネクタに向かう方向の端を第1端、前記規制部材における前記第1端と反対の端を第2端とし、更に、前記第2端から前記第1端に向かう方向を基準方向とすると、前記固定状態のとき、前記基準方向における前記折り返し点の位置は、当該折り返し点を有する前記電線に電気的に接続された前記コネクタよりも前記基準方向の前方側であるワイヤハーネスである。
本開示のワイヤハーネスの製造方法は、一方の端部にコネクタが電気的に接続された複数の電線と、前記コネクタを保持し第1固定対象に固定される筐体と、備えたワイヤハーネスの製造方法であって、幹線と当該幹線から分岐する分岐線とが形成されるように複数の前記電線を整列する整列工程と、前記整列工程よりも後に、前記幹線における前記分岐線が分岐する部分及び前記分岐線の基端領域に第1テープ部材を巻き付けて前記分岐線が前記幹線から分岐した状態に固定する第1固定工程と、前記第1固定工程よりも後に、前記電線よりも大きい剛性を有する規制部材を、前記幹線における前記分岐線が分岐している部分を含む領域に対して配置してから、第2テープ部材を前記幹線及び前記規制部材に一括して巻き付けて前記規制部材を前記幹線に相対移動不能に固定する第2固定工程と、前記第2固定工程よりも後に、前記第1固定対象と一定の位置関係にある第2固定対象に固定される固定部材を、前記電線及び前記規制部材に相対移動不能に装着する装着工程と、前記コネクタを前記筐体に保持させるコネクタ保持工程と、を備えたワイヤハーネスの製造方法である。
本開示のワイヤハーネス及びワイヤハーネスの製造方法によれば、既に量産されている製品についても容易に水切り部を設けることができる。
図1は、一実施形態におけるワイヤハーネスの斜視図である。 図2は、一実施形態におけるワイヤハーネスの正面図である。 図3は、一実施形態におけるワイヤハーネスの側面図である。 図4は、一実施形態におけるワイヤハーネスが備える電線及びコネクタの正面図である。 図5は、一実施形態における筐体を除くワイヤハーネスの正面図である。
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
本開示のワイヤハーネスは、
[1]一方の端部にコネクタが電気的に接続された少なくとも1本の電線と、前記コネクタを保持し第1固定対象に固定される筐体と、前記電線よりも大きい剛性を有し前記電線の延びる方向に沿って配置され前記電線に相対移動不能に固定された規制部材と、前記電線及び前記規制部材に相対移動不能に装着されており、前記第1固定対象と一定の位置関係にある第2固定対象に固定される固定部材と、を備え、前記電線は、当該電線における前記コネクタが電気的に接続された一方の前記端部から他方の端部に向かって当該電線を辿ったときに前記規制部材への固定が始まる固定開始点を有し、前記筐体が前記第1固定対象に固定され且つ前記固定部材が前記第2固定対象に固定された固定状態のとき、少なくとも1本の前記電線は、当該電線における前記固定開始点と当該電線に電気的に接続された前記コネクタとの間の部分に当該電線が折り返された折り返し点を有し、前記電線の延びる方向における前記規制部材の両端のうち前記電線の延びる方向に沿って前記コネクタに向かう方向の端を第1端、前記規制部材における前記第1端と反対の端を第2端とし、更に、前記第2端から前記第1端に向かう方向を基準方向とすると、前記固定状態のとき、前記基準方向における前記折り返し点の位置は、当該折り返し点を有する前記電線に電気的に接続された前記コネクタよりも前記基準方向の前方側であるワイヤハーネスである。
この構成によれば、折り返し点が、当該折り返し点を有する電線が電気的に接続されたコネクタよりも鉛直方向において下方に位置するようにワイヤハーネスが配置されると、当該電線の表面に付着した水滴は、当該電線の表面上を伝って下方に移動していく。そして、当該水滴は、当該電線における折り返し点付近で当該電線から離れて落下する。このように、電線における固定開始点とコネクタとの間の部分が、電線に付着した水滴がコネクタに至ることを抑制する水切り部として機能する。
第1固定対象と第2固定対象とは位置関係が一定である。そのため、固定状態のときには、筐体と固定部材とは位置関係が一定になる。また、規制部材は、電線に相対移動不能に固定されているため、電線との位置関係が一定である。更に、固定部材は、電線及び規制部材と相対移動不能であるため、電線及び規制部材との位置関係が一定である。これらのことから、固定状態のときには、筐体に保持されたコネクタと、固定開始点とは、一定の位置関係になる。その結果、電線における固定開始点と当該電線に電気的に接続されたコネクタとの間の部分は、長さが変わることがない。そして、固定状態において電線が折り返し点を有する場合、当該折り返し点は、当該折り返し点を有する電線における同電線に電気的に接続されたコネクタと固定開始点との間の部分に位置する。このため、第1固定対象に筐体を固定し、第2固定対象に固定部材を固定すれば、電線における固定開始点と当該電線に電気的に接続されたコネクタとの間の部分に、当該コネクタよりも基準方向の前方側に位置する折り返し点が形成される。
また、規制部材は、電線に固定されるものである。そのため、既に量産されている製品に搭載されるワイヤハーネスにおいて、筐体の形状を変更しなくとも、電線に規制部材を固定可能である。既に量産されている製品に搭載されるワイヤハーネスの電線に規制部材を固定した後に、当該ワイヤハーネスを固定状態とすることにより、当該ワイヤハーネスに容易に水切り部を設けることができる。従って、既に量産されている製品についても容易に水切り部を設けることができる。
[2]前記固定部材は、前記電線と前記規制部材とを一括して囲んで締め付ける締め付け部を有することが好ましい。
この構成によれば、締め付け部によって、固定部材を電線及び規制部材に相対移動不能に容易に装着できる。
[3]前記電線を複数備え、前記第1端に最も近い位置にある前記固定開始点を第1固定開始点、当該第1固定開始点を有する前記電線を第1電線とすると、複数の前記電線は、前記第1電線とは異なる第2電線を含み、前記固定状態のとき、前記第1電線は、前記折り返し点を有し、前記第2電線は、前記電線における前記規制部材に固定された部分から分岐した分岐線を有し、前記第2電線が有する前記固定開始点を第2固定開始点とすると、前記第2固定開始点は、前記基準方向における前記第2端と前記第1固定開始点との間に位置するとともに、前記分岐線の基端に位置し、前記分岐線の先端に前記コネクタが電気的に接続されていることが好ましい。
この構成によれば、分岐線は、電線における規制部材に固定された部分から分岐している。そのため、固定状態のとき、分岐線の基端の位置が定まりやすい。
[4]前記固定状態のとき、前記第2電線は、前記折り返し点を有し、前記固定状態のとき、前記第2電線が有する前記折り返し点の前記基準方向における位置は、前記分岐線の先端に電気的に接続された前記コネクタよりも前記基準方向の前方側であることが好ましい。
この構成によれば、第1固定対象に筐体を固定し、第2固定対象に固定部材を固定すれば、分岐線に、当該分岐線に電気的に接続されたコネクタよりも基準方向の前方側に位置する折り返し点が形成される。従って、固定状態のときに、分岐線を、第2電線に付着した水滴がコネクタに至ることを抑制する水切り部として機能させることができる。
[5]前記分岐線を前記電線における前記規制部材に沿って延びる部分から分岐した状態に固定する第1テープ部材と、前記規制部材を前記電線に固定する第2テープ部材とを有することが好ましい。
この構成によれば、第2テープ部材は、分岐線を分岐した状態に固定する第1テープ部材とは別のテープ部材である。そのため、分岐線を分岐した状態に固定するテープ部材と、規制部材を電線に固定するテープ部材とが同じ1つのテープ部材である場合に比べて、ワイヤハーネスの製造が容易になる。
[6]前記第1端に最も近い位置にある前記固定開始点を有する前記電線は、前記固定状態のとき、前記折り返し点を有し、当該折り返し点の前記基準方向における位置は、前記筐体よりも前記基準方向の前方側であることが好ましい。
この構成によれば、第1端に最も近い位置にある固定開始点を有する電線が有する折り返し点が、当該電線が電気的に接続されたコネクタよりも鉛直方向において下方に位置するようにワイヤハーネスが配置されたとき、当該電線における折り返し点付近で当該電線から離れて落下した水滴が、筐体に付着することを抑制できる。従って、水滴がコネクタに至ることをより抑制できる。
[7]前記規制部材は、直線的に延びる棒状をなしていることが好ましい。
この構成によれば、規制部材は、直線的に延びる棒状という簡単な形状である。従って、規制部材を容易に製造できる。また、規制部材を電線に固定しやすい。
本開示のワイヤハーネスの製造方法は、
[8]一方の端部にコネクタが電気的に接続された複数の電線と、前記コネクタを保持し第1固定対象に固定される筐体と、備えたワイヤハーネスの製造方法であって、幹線と当該幹線から分岐する分岐線とが形成されるように複数の前記電線を整列する整列工程と、前記整列工程よりも後に、前記幹線における前記分岐線が分岐する部分及び前記分岐線の基端領域に第1テープ部材を巻き付けて前記分岐線が前記幹線から分岐した状態に固定する第1固定工程と、前記第1固定工程よりも後に、前記電線よりも大きい剛性を有する規制部材を、前記幹線における前記分岐線が分岐している部分を含む領域に対して配置してから、第2テープ部材を前記幹線及び前記規制部材に一括して巻き付けて前記規制部材を前記幹線に相対移動不能に固定する第2固定工程と、前記第2固定工程よりも後に、前記第1固定対象と一定の位置関係にある第2固定対象に固定される固定部材を、前記電線及び前記規制部材に相対移動不能に装着する装着工程と、前記コネクタを前記筐体に保持させるコネクタ保持工程と、を備えたワイヤハーネスの製造方法である。
この構成によれば、第1固定工程において第1テープ部材で幹線から分岐線が分岐した状態に固定してから、第2固定工程を行う。従って、第2固定工程を行うときには、分岐線が幹線から分岐した状態に維持されている。そのため、幹線及び規制部材に第2テープ部材を巻き付けて幹線に規制部材を固定する作業を行いやすい。そして、この製造方法で製造されたワイヤハーネスは、上記したように、既に量産されている製品についても容易に水切り部を設けることができる。
[本開示の実施形態の詳細]
本開示のワイヤハーネス及びワイヤハーネスの製造方法の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。また、添付図面において、構成要素の寸法比率は、実際のものと、または別の図中のものと異なる場合がある。
以下、ワイヤハーネス及びワイヤハーネスの製造方法の一実施形態について説明する。
(ワイヤハーネス10の構成)
図1に示すように、ワイヤハーネス10は、少なくとも1本の電線11と、規制部材12と、固定部材13と、筐体14とを備えている。ワイヤハーネス10は、例えば自動車の車両に搭載された電気機器同士を電気的に接続するためのものである。なお、図1~図3に示すワイヤハーネス10の姿勢は、当該ワイヤハーネス10が自動車の車体に取り付けられた状態における姿勢である。
ワイヤハーネス10は、電線11を複数備えていてもよい。ワイヤハーネス10は、例えば電線11を4本備えている。各電線11は、例えば、導体よりなる芯線と、芯線の外周を被覆する絶縁被覆とを有する被覆電線である。4本の電線11のうち、3本の電線11は、第1電線11a~11cである。残りの1本の電線11は、第1電線11a~11cとは異なる電線11である第2電線11dである。
各電線11の一方の端部には、コネクタ15が電気的に接続されている。第1電線11a~11cの一方の端部には、それぞれ第1コネクタ15a~15cが電気的に接続されている。第2電線11dの一方の端部には、第2コネクタ15dが電気的に接続されている。
第1電線11a~11c及び第2電線11dは、例えば、幹線21と分岐線22とを備えた電線束23を構成している。第1電線11a~11c及び第2電線11dは、第1電線11a~11c及び第2電線11dの各々の延びる方向における所定の範囲にわたって一括して束ねられている。第2電線11dは、幹線21として延びる第1電線11a~11cから分岐した分岐線22を有する。分岐線22の先端に、第2コネクタ15dが電気的に接続されている。
図1及び図2に示すように、規制部材12は、電線11の延びる方向に沿って配置されている。規制部材12は、電線11よりも大きい剛性を有する。規制部材12は、電線11における当該規制部材12に固定された部分が曲がることを抑制可能な剛性を有する。例えば、規制部材12は、幹線21よりも大きい剛性を有する。規制部材12の材料としては、例えば、ポリプロピレンなどの合成樹脂を用いることができる。なお、規制部材12の材料は、規制部材12の剛性が電線11の剛性よりも大きくなるのであれば、合成樹脂以外の材料であってもよい。
規制部材12は、例えば、直線的に延びる棒状をなしている。規制部材12は、当該規制部材12の延びる方向、即ち当該規制部材12の長手方向が電線11の延びる方向に沿うように電線11に対して配置されている。また、規制部材12は、少なくとも1本の電線11に接触した状態に配置されている。例えば、規制部材12は、幹線21に沿って配置されている。また、規制部材12は、例えば、幹線21における分岐線22が分岐する箇所を含む部分と隣り合うように配置されている。即ち、分岐線22は、電線11における規制部材12に沿って延びる部分から分岐していてもよい。
ワイヤハーネス10は、第1テープ部材31を有していてもよい。第1テープ部材31は、分岐線22を電線11における規制部材12に沿って延びる部分から分岐した状態に固定している。例えば、第1テープ部材31は、幹線21における分岐線22が分岐する部分及び分岐線22の基端領域に巻き付けられている。第1テープ部材31は、例えば、粘着テープである。なお、第1テープ部材31は、分岐線22を幹線21から分岐した状態に固定できるのであれば、非粘着テープであってもよい。
ワイヤハーネス10は、第2テープ部材32を有していてもよい。第2テープ部材32は、規制部材12を電線11に相対移動不能に固定している。このように、規制部材12は、例えば第2テープ部材32によって電線11に相対移動不能に固定されてもよい。第2テープ部材32は、例えば、粘着テープである。第2テープ部材32は、例えば、幹線21及び規制部材12の外周にらせん状に巻き付けられている。
ここで、電線11の延びる方向における規制部材12の両端のうち、電線11の延びる方向に沿ってコネクタ15に向かう方向の端を第1端12aとする。更に、電線11の延びる方向における規制部材12の両端のうち、第1端12aと反対の端を第2端12bとする。即ち、第2端12bは、電線11の延びる方向における規制部材12の両端のうち、電線11の延びる方向に沿ってコネクタ15から遠ざかる方向の端である。
また、第2端12bから第1端12aに向かう方向を基準方向X1とする。例えば、基準方向X1は、幹線21における規制部材12が固定された部分が延びる方向に沿って、第2端12bから第1端12aに向かう方向である。
第2テープ部材32は、例えば、第2端12bから第1端12aにわたって規制部材12を幹線21に固定してもよい。なお、第2テープ部材32は、分岐線22を避けて電線11及び規制部材12に巻き付けられている。基準方向X1に沿って第2端12bから分岐線22の基端までの領域では、規制部材12は、第1電線11a~11c及び第2電線11dに固定されている。そして、基準方向X1に沿って分岐線22の基端から第1端12aまでの領域では、規制部材12は、第1電線11a~11cに固定されている。なお、分岐線22の基端は、例えば、基準方向X1における第1端12aと第2端12bとの間の範囲内に位置している。そして、分岐線22は、電線11における規制部材12に固定された部分から分岐している。
第1電線11aは、第1電線11aにおける第1コネクタ15aが電気的に接続された一方の端部から他方の端部に向かって第1電線11aを辿ったときに規制部材12への固定が始まる第1固定開始点P1を有する。第1固定開始点P1は、第1コネクタ15aから規制部材12に向かって第1電線11aを辿ったときに、第1電線11aにおいて、第2テープ部材32による第1電線11aの固定が始まるところである。第1固定開始点P1は、例えば、第1電線11aにおいて、基準方向X1と直交する方向に第1端12aと並ぶ箇所の近傍に位置する。
同様に、第1電線11bは、第1電線11bにおける第1コネクタ15bが電気的に接続された一方の端部から他方の端部に向かって第1電線11bを辿ったときに規制部材12への固定が始まる第1固定開始点P2を有する。また、第1電線11cは、第1電線11cにおける第1コネクタ15cが電気的に接続された一方の端部から他方の端部に向かって第1電線11cを辿ったときに規制部材12への固定が始まる第1固定開始点P3を有する。第1固定開始点P2は、例えば、第1電線11bにおいて、基準方向X1と直交する方向に第1端12aと並ぶ箇所の近傍に位置する。第1固定開始点P3は、例えば、第1電線11cにおいて、基準方向X1と直交する方向に第1端12aと並ぶ箇所である。なお、第1固定開始点P1~P3は、基準方向X1における位置が同じである。
第2電線11dは、第2電線11dにおける第2コネクタ15dが電気的に接続された一方の端部から他方の端部に向かって第2電線11dを辿ったときに規制部材12への固定が始まる第2固定開始点P4を有する。第2固定開始点P4は、第2コネクタ15dから規制部材12に向かって第2電線11dを辿ったときに、第2電線11dにおいて、第2テープ部材32による第2電線11dの固定が始まるところである。第2固定開始点P4は、例えば、基準方向X1における第2端12bと第1固定開始点P1~P3十の間に位置する。また、第2固定開始点P4は、例えば、分岐線22の基端に位置する。
第2固定開始点P4は、第1固定開始点P1~P3の各々よりも基準方向X1の後方側に位置する。4つの固定開始点P1~P4のうちで第1固定開始点P1~P3は、第1端12aに最も近い位置にある。即ち、4つの固定開始点P1~P4のうちで第1固定開始点P1~P3は、基準方向X1における位置が最も第1端12aに近い。また、4つの固定開始点P1~P4のうちで第1固定開始点P1~P3は、最も基準方向X1の前方側に位置する。
図2及び図3に示すように、車体は、当該車体にワイヤハーネス10を取り付けるための第1固定対象61及び第2固定対象62を有する。第2固定対象62は、第1固定対象61から離れた位置にある。第1固定対象61と第2固定対象62とは一定の位置関係にある。第1固定対象61は、例えば車体パネルの一部である。また、第2固定対象62は、例えば車体パネルの一部である。
固定部材13は、電線11及び規制部材12に相対移動不能に装着されている。更に、固定部材13は、第2固定対象62に固定される。固定部材13は、例えば、基部41と、締め付け部42と、固定部43とを有する。
締め付け部42は、例えばベルト状をなしている。締め付け部42の一端は、基部41に固定されている。締め付け部42は、例えば、第2端12b付近で、電線11及び規制部材12を一括して囲むように電線11及び規制部材12に巻き付けられている。締め付け部42は、電線11及び規制部材12を囲んだ状態で、当該締め付け部42の他端領域が、孔と突部との凹凸係合などにより基部41に固定されている。そして、締め付け部42は、例えば、電線11及び規制部材12を締め付けている。このように、固定部材13は、締め付け部42によって電線11及び規制部材12に装着されてもよい。
固定部43は、基部41に一体に設けられてもよい。固定部43は、例えば、取付支柱44と、係合爪45と、弾性片46とを有する。取付支柱44は、例えば基準方向X1と直交する方向に沿って基部41から突出している。固定部43は、例えば2つの係合爪45を有する。なお、図2には、2つの係合爪45のうち一方の係合爪45みを図示している。他方の係合爪45は、取付支柱44の紙面奥側に位置する。各係合爪45は、取付支柱44の先端から同取付支柱44の基端に向かって延びている。各係合爪45は、各係合爪45の基端から先端に向かうにつれて取付支柱44から離れるように延びている。各係合爪45は、各係合爪45の先端が取付支柱44に近づく方向に弾性変形可能である。
弾性片46は、取付支柱44の基端領域から取付支柱44の外周に向かって延びている。弾性片46は、例えば、取付支柱44の基端を囲む鍔状をなしている。基部41からの取付支柱44の突出方向において、弾性片46の先端は、弾性片46の基端に比べて取付支柱44の先端に近い位置にある。なお、鍔状をなす弾性片46において、弾性片46の基端は同弾性片46の内周縁であるとともに、弾性片46の先端は同弾性片46の外周縁である。弾性片46は、同弾性片46の基端に対して同弾性片46の先端が取付支柱44の先端から基端に向かう方向に沿って移動するように弾性変形可能である。
固定部材13は、固定部43が第2固定対象62に固定されることにより、第2固定対象62に固定される。第2固定対象62は、例えば図示しない貫通孔を有する。当該貫通孔に取付支柱44及び係合爪45が挿入されることにより、固定部43は第2固定対象62に固定される。例えば、当該貫通孔に取付支柱44及び係合爪45が挿入されると、弾性片46と係合爪45とによって、第2固定対象62における貫通孔の周囲の部分が挟まれた状態になる。そのため、固定部材13は、基部41からの取付支柱44の突出方向において第2固定対象62に対して位置決めされる。
図3に示すように、筐体14は、第1固定対象61に固定される。筐体14は、例えば、第1固定対象61に固定される固定部51を有する。筐体14は、例えば2つの固定部51を有する。各固定部51は上記固定部43と同様の構成であるため、各固定部51の説明を省略する。
筐体14は、各固定部51が第1固定対象61に固定されることにより、第1固定対象61に固定される。第1固定対象61は、例えば図示しない2つの貫通孔を有する。2つの貫通孔は、例えば車両の上下方向に離れた位置にある。2つの貫通孔に、各固定部51の取付支柱44及び係合爪45が挿入されることにより、各固定部51は第1固定対象61に固定される。
図1及び図3に示すように、筐体14は、収容孔52a,52bを有していてもよい。ここで、ワイヤハーネス10において、筐体14が第1固定対象61に固定され且つ固定部材13が第2固定対象62に固定された状態を、以下、「固定状態」と記載することにする。固定状態のとき、収容孔52aと収容孔52bとは、基準方向X1に離れている。収容孔52aには第2コネクタ15dが挿入されている。収容孔52bには第1コネクタ15aが挿入されている。筐体14は、収容孔52aの内部に第2コネクタ15dを保持するとともに、収容孔52bの内部に第1コネクタ15aを保持している。
筐体14は、コネクタ保持部53a,53bを有していてもよい。コネクタ保持部53a,53bは、例えば、筐体14の外周面に位置する。固定状態のとき、コネクタ保持部53aとコネクタ保持部53bとは、基準方向X1に離れている。コネクタ保持部53aは、第1コネクタ15bを保持する。コネクタ保持部53bは、第1コネクタ15cを保持する。例えば、各コネクタ保持部53a,53bは、弾性変形可能な図示しない係合爪を有する。そして、第1コネクタ15bは、コネクタ保持部53aの係合爪に例えばスナップフィットにより固定される。同様に、第1コネクタ15cは、コネクタ保持部53bの係合爪に例えばスナップフィットにより固定される。筐体14は、コネクタ保持部53a,53bによって第1コネクタ15b,15cを保持している。
固定状態のとき、筐体14に保持された第1コネクタ15a~15cは、筐体14に保持された第2コネクタ15dよりも基準方向X1の前方側に位置する。
図2に示すように、固定状態のとき、第1端12aに最も近い位置にある各第1固定開始点P1~P3の基準方向X1における位置は、筐体14よりも基準方向X1の前方側であってもよい。即ち、基準方向X1における各第1固定開始点P1~P3の位置は、筐体14における基準方向X1の前方側の端よりも基準方向X1の前方側であってもよい。
固定状態のとき、第1電線11aにおける第1固定開始点P1と第1コネクタ15aとの間の部分は、基準方向X1の前方側に膨らむU字状、もしくはJ字状、もしくはV字状に折り返された形状になる。そして、固定状態のとき、第1電線11aは、第1電線11aにおける第1固定開始点P1と第1コネクタ15aとの間の部分に第1電線11aが折り返された第1折り返し点P11を有する。第1電線11aにおける第1固定開始点P1と第1コネクタ15aとの間の部分の長さは、固定状態のときに、第1折り返し点P11が形成される長さに設定されている。第1折り返し点P11は、第1電線11aにおける第1固定開始点P1と第1コネクタ15aとの間の部分において、第1電線11aの延びる向きが基準方向X1から基準方向X1と反対方向に変わるところである。即ち、第1折り返し点P11は、第1電線11aにおける第1固定開始点P1と第1コネクタ15aとの間の部分において、基準方向X1と反対方向に折り返されるところである。基準方向X1における第1折り返し点P11の位置は、第1コネクタ15aよりも基準方向X1の前方側である。そして、第1電線11aにおける第1固定開始点P1と第1コネクタ15aとの間の例えばJ字状をなす部分は、水切り部16aである。
各第1電線11b,11cも同様に、各第1電線11b,11cにおける第1固定開始点P2,P3と第1コネクタ15b,15cとの間の部分に各第1電線11b,11cが折り返された第1折り返し点P12,P13を有する。基準方向X1における第1折り返し点P12の位置は、第1コネクタ15bよりも基準方向X1の前方側である。そして、第1電線11bにおける第1固定開始点P2と第1コネクタ15bとの間の例えばJ字状をなす部分は、水切り部16bである。また、基準方向X1における第1折り返し点P13の位置は、第1コネクタ15cよりも基準方向X1の前方側である。そして、第1電線11cにおける第1固定開始点P3と第1コネクタ15cとの間の例えばJ字状をなす部分は、水切り部16cである。
固定状態のとき、各第1折り返し点P11~P13の基準方向X1における位置は、例えば、筐体14よりも基準方向X1の前方側である。即ち、基準方向X1における各第1折り返し点P11~P13の位置は、筐体14における基準方向X1の前方側の端よりも基準方向X1の前方側であってもよい。
また、固定状態のとき、第2電線11dにおける第2固定開始点P4と第2コネクタ15dとの間の部分は、例えば、基準方向X1の前方側に膨らむU字状、もしくはJ字状、もしくはV字状に折り返された形状になる。そして、固定状態のとき、第2電線11dは、例えば、第2電線11dにおける第2固定開始点P4と第2コネクタ15dとの間の部分に第2電線11dが折り返された第2折り返し点P14を有する。第2電線11dにおける第2固定開始点P4と第2コネクタ15dとの間の部分の長さは、例えば、固定状態のときに、第2折り返し点P14が形成される長さに設定されている。第2折り返し点P14は、第2電線11dにおける第2固定開始点P4と第2コネクタ15dとの間の部分において、第2電線11dの延びる向きが基準方向X1から基準方向X1と反対方向に変わるところである。基準方向X1における第2折り返し点P14の位置は、例えば、第2コネクタ15dよりも基準方向X1の前方側である。また、基準方向X1における第2折り返し点P14の位置は、例えば、第1折り返し点P11~P13よりも基準方向X1の後方側である。
第2電線11dにおける第2固定開始点P4と第2コネクタ15dとの間の例えばJ字状をなす部分は、水切り部16dである。固定状態のとき、基準方向X1における水切り部16dの位置は、水切り部16a~16cよりも基準方向X1の後方側である。
(ワイヤハーネス10の製造方法)
ワイヤハーネス10の製造方法について説明する。
(整列工程)
図4に示すように、例えば、まず、幹線21と当該幹線21から分岐する分岐線22とが形成されるように複数の電線11を整列する整列工程を行う。整列工程で整列される各電線11の一方の端部には、コネクタ15が電気的に接続されている。整列工程では、例えば、3本の第1電線11a~11c及び1本の第2電線11dを、分岐線22が分岐した状態となるように整列させる。第1電線11a~11c及び第2電線11dは、幹線21を構成する部分が直線状に延びるように図示しない治具上に整列される。また、第2電線11dは、分岐線22が幹線21から分岐した状態となるように図示しない治具上に整列される。なお、図4では、電線11を固定状態のときの形状で図示しているため、第1電線11a~11cが折り返された状態で図示されている。しかしながら、整列工程では、第1電線11a~11cは、例えば、折り返されずに直線的に配置される。
整列工程が終了したときには、複数の電線11は、幹線21が直線状に延び、且つ、幹線21から分岐線22が分岐した状態に整列されている。例えば、複数の電線11は、治具によって整列された状態に維持されている。第1電線11a~11cは、第1コネクタ15a~15cが電気的に接続された一端から他端側の所定の位置までの範囲が直線状に整列されている。
(第1固定工程)
整列工程よりも後に、分岐線22が幹線21から分岐した状態に固定する第1固定工程を行う。例えば、整列工程の次に第1固定工程を行う。第1固定工程では、整列工程で整列された複数の電線11において、幹線21における分岐線22が分岐する部分及び分岐線22の基端領域に第1テープ部材31を巻き付ける。この第1テープ部材31によって、分岐線22を幹線21から分岐した状態に固定する。第1テープ部材31の巻き付け方は、分岐線22を幹線21から分岐した状態に固定できる巻き付け方であれば、どのような巻き付け方であってもかまわない。
第1固定工程が終了したときには、幹線21における分岐線22が分岐する部分及び分岐線22の基端領域に第1テープ部材31が巻き付けられている。そして、当該第1テープ部材31は、分岐線22を幹線21から分岐した状態に固定している。
(第2固定工程)
図5に示すように、第1固定工程よりも後に、規制部材12を幹線21に相対移動不能に固定する第2固定工程を行う。例えば、第1固定工程の次に第2固定工程を行う。第2固定工程を開始するとき、第1固定工程終了後の電線11を作業台に載せる。第2固定工程は、作業台上で行われる。なお、図5では、電線11を固定状態のときの形状で図示しているため、第1電線11a~11cが折り返された状態で図示されている。しかしながら、第2固定工程が行われるときには、第1電線11a~11cは、例えば、折り返されずに直線的に配置されている。
第2固定工程では、まず、規制部材12を、幹線21における分岐線22が分岐している部分を含む領域に対して配置する。このとき、規制部材12は、例えば図示しない位置決め治具を用いて、幹線21に対して、幹線21の延びる方向における位置決めがなされる。位置決め治具は、例えば、規制部材12の第1端12aと、第1電線11a~11cに電気的に接続された第1コネクタ15a~15cとの間の距離を規定するものである。規制部材12は、例えば、規制部材12の長手方向が幹線21の延びる方向に概ね一致するように配置される。また、規制部材12は、位置決めされた場所で、幹線21に接触した状態に配置される。
その後、第2テープ部材32を幹線21及び規制部材12に一括して巻き付けて規制部材12を幹線21に相対移動不能に固定する。第2テープ部材32は、例えば、幹線21及び規制部材12の外周にらせん状に巻き付けられる。また、第2テープ部材32は、例えば、幹線21の延びる方向において、第1端12aと第2端12bとの間の範囲を含む範囲に巻き付けられる。また、第2テープ部材32は、分岐線22を避けて電線11及び規制部材12に巻き付けられる。
第2固定工程が終了したときには、第2テープ部材32によって規制部材12が幹線21に相対移動不能に固定された状態になっている。
(装着工程)
第2固定工程よりも後に、第2固定対象62に固定される固定部材13を、電線11及び規制部材12に相対移動不能に装着する装着工程を行う。なお、図5では、固定部材13を二点鎖線で図示している。例えば、第2固定工程の次に装着工程を行う。
装着工程では、締め付け部42を電線11及び規制部材12に装着する。例えば、締め付け部42を、電線11及び規制部材12の外周に1周巻き付ける。そして、電線11及び規制部材12を締め付け部42によって締め付けながら、当該締め付け部42を基部41に固定する。装着工程が終了したときには、固定部材13が、電線11及び規制部材12に相対移動不能に装着されている。
(コネクタ保持工程)
次に、コネクタ15を筐体14に保持させるコネクタ保持工程を行う。例えば、装着工程の次にコネクタ保持工程を行う。筐体14は、コネクタ保持工程が開始されるまでにあらかじめ製造されて準備されている。コネクタ保持工程では、各電線11に接続されたコネクタ15を、筐体14に保持させる。
図3に示すように、例えば、収容孔52aに第2コネクタ15dを挿入する。また、収容孔52bに第1コネクタ15aを挿入する。また、コネクタ保持部53a,53bにそれぞれ第1コネクタ15b,15cを固定する。なお、第1コネクタ15a~15c及び第2コネクタ15dを筐体14に保持させる順序は問わない。
コネクタ保持工程が収容したときには、電線11の各々に電気的に接続されたコネクタ15は、筐体14に保持されている。
整列工程、第1固定工程、第2固定工程、装着工程及びコネクタ保持工程が終了すると、ワイヤハーネス10が完成する。完成したワイヤハーネス10は、固定状態になるまで、筐体14と規制部材12との位置関係は定まらない。
(実施形態の作用)
本実施形態の作用について説明する。
図1~図3に示すように、車体にワイヤハーネス10を取り付ける際、作業者は、第1固定対象61に固定部51の各々を固定することにより、筐体14を第1固定対象61に固定する。また、作業者は、第2固定対象62に固定部43を固定することにより、固定部材13を第2固定対象62に固定する。これにより、ワイヤハーネス10は、固定状態になる。
車体における第1固定対象61と第2固定対象62との位置関係は一定であるため、ワイヤハーネス10が固定状態にあるときには、筐体14と固定部材13とは、位置関係が一定になる。また、固定部材13は、電線11及び規制部材12に相対移動不能に装着されている。そのため、固定部材13と電線11、固定部材13と規制部材12とは、それぞれ位置関係が一定である。更に、規制部材12は、電線11よりも大きい剛性を有するため、固定状態において変形し難い。そのため、固定部材13と、第1固定開始点P1~P3及び第2固定開始点P4の各々との位置関係は一定である。これらのことから、ワイヤハーネス10が固定状態にあるときには、第1電線11aにおける第1固定開始点P1と第1コネクタ15aとの間の部分に、第1折り返し点P11が形成される。同様に、各第1電線11b,11cにおける第1固定開始点P2,P3と第1コネクタ15b,15cとの間の部分に、第1折り返し点P12,P13が形成される。また、第2電線11dにおける第2固定開始点P4と第2コネクタ15dとの間の部分に、第2折り返し点P14が形成される。
固定状態のとき、基準方向X1は、例えば、車両の上から下に向かう方向に概ね一致する。すると、固定状態のときには、第1コネクタ15aよりも第1折り返し点P11が車両の上下方向において下方に位置する。同様に、固定状態のときには、第1電線11b,11cの各々において、第1折り返し点P12,P13は、第1電線11b,11cがそれぞれ電気的に接続された第1コネクタ15b,15cよりも車両の上下方向において下方に位置する。また同様に、固定状態のときには、第2電線11dにおいて、第2折り返し点P14は、第2電線11dが電気的に接続された第2コネクタ15dよりも車両の上下方向において下方に位置する。そして、固定状態のときには、水切り部16a~16dの各々は、車両の上下方向における下方に向けて突出するように湾曲した状態になる。
電線11に雨水等の液体がかかったり、電線11の表面などに結露したりすることにより、電線11の表面に水滴が付着することがある。例えば、第1電線11aに付着した水滴は、第1電線11aの表面上を伝って下方に位置する第1折り返し点P11付近まで移動する。その後、当該水滴は、第1電線11aにおける第1折り返し点P11付近で第1電線11aから落下する。そのため、第1電線11aの表面に付着した水滴は、第1電線11aの表面上を伝って第1コネクタ15aに至ることが抑制される。第1電線11b,11c及び第2電線11dの表面に水滴が付着した場合も同様に、各電線11b~11dに付着した水滴は、各電線11b~11dの表面上を伝って下方に移動する。その後、当該水滴は、各電線11b~11dにおいてそれぞれ折り返し点P12~P14付近から落下する。このように、水切り部16a~16dにおいて、水切り機能が発揮される。
本実施形態の効果について説明する。
(1)ワイヤハーネス10は、一方の端部にコネクタ15が電気的に接続された少なくとも1本の電線11と、コネクタ15を保持し第1固定対象61に固定される筐体14とを備えている。また、ワイヤハーネス10は、電線11よりも大きい剛性を有し電線11の延びる方向に沿って配置され電線11に相対移動不能に固定された規制部材12を備えている。更に、ワイヤハーネス10は、電線11及び規制部材12に相対移動不能に装着されており、第1固定対象61と一定の位置関係にある第2固定対象62に固定される固定部材13を備えている。各電線11は、各電線11におけるコネクタ15が電気的に接続された一方の端部から他方の端部に向かって各電線11を辿ったときに規制部材12への固定が始まる固定開始点P1~P4を有する。筐体14が第1固定対象61に固定され且つ固定部材13が第2固定対象62に固定された固定状態のとき、各電線11は、各電線11における固定開始点P1~P4と各電線11に電気的に接続されたコネクタ15との間の部分に各電線11が折り返された折り返し点P11~P14を有する。電線11の延びる方向における規制部材12の両端のうち電線11の延びる方向に沿ってコネクタ15に向かう方向の端を第1端12a、規制部材12における第1端12aと反対の端を第2端12bとする。更に、第2端12bから第1端12aに向かう方向を基準方向X1とする。固定状態のとき、基準方向X1における各折り返し点P11~P14の位置は、各折り返し点P11~P14を有する電線11に電気的に接続されたコネクタ15よりも基準方向X1の前方側である。
この構成によれば、折り返し点P11が、当該折り返し点P11を有する電線11が電気的に接続されたコネクタ15よりも鉛直方向において下方に位置するようにワイヤハーネス10が配置されると、当該電線11の表面に付着した水滴は、当該電線11の表面上を伝って下方に移動していく。そして、当該水滴は、当該電線11における折り返し点P11付近で当該電線11から離れて落下する。このように、電線11における固定開始点P1とコネクタ15との間の部分が、電線11に付着した水滴がコネクタ15に至ることを抑制する水切り部16aとして機能する。折り返し点P12~P14を有する各電線11についても同様に、各電線11における固定開始点P2~P4とコネクタ15との間の部分が、電線11に付着した水滴がコネクタ15に至ることを抑制する水切り部16b~16dとして機能する。
第1固定対象61と第2固定対象62とは位置関係が一定である。そのため、固定状態のときには、筐体14と固定部材13とは位置関係が一定になる。また、規制部材12は、電線11に相対移動不能に固定されているため、電線11との位置関係が一定である。更に、固定部材13は、電線11及び規制部材12と相対移動不能であるため、電線11及び規制部材12との位置関係が一定である。これらのことから、固定状態のときには、筐体14に保持されたコネクタ15と、各固定開始点P1~P4とは、一定の位置関係になる。その結果、各電線11における固定開始点P1~P4と各電線11に電気的に接続されたコネクタ15との間の部分は、長さが変わることがない。そして、固定状態において各電線11が折り返し点P11~P14を有する場合、各折り返し点P11~P14は、各電線11における固定開始点P1~P4と各電線11に電気的に接続されたコネクタ15との間の部分に位置する。このため、第1固定対象61に筐体14を固定し、第2固定対象62に固定部材13を固定すれば、各電線11における固定開始点P1~P4と各電線11に電気的に接続されたコネクタ15との間の部分に、コネクタ15よりも基準方向X1の前方側に位置する折り返し点P11~P14が形成される。
また、規制部材12は、電線11に固定されるものである。そのため、既に量産されている製品に搭載されるワイヤハーネスにおいて、筐体14の形状を変更しなくとも、電線に規制部材12を固定可能である。例えば、既に量産されている車種の車両に搭載されるワイヤハーネスにおいて、筐体14の形状を変更しなくとも、電線に規制部材12を固定可能である。既に量産されている車種の車両に搭載されるワイヤハーネスの電線に規制部材12を固定した後に、当該ワイヤハーネスを固定状態とすることにより、当該ワイヤハーネスに容易に水切り部を設けることができる。従って、既に量産されている車種の車両についても容易に水切り部を設けることができる。
また、筐体14を備えたワイヤハーネスを車両に搭載する場合、筐体14を第1固定対象61に固定し、電線11を第2固定対象62に固定することが一般的である。そのため、当該ワイヤハーネスは、もともと固定部材13を備えている場合が多い。従って、もともとワイヤハーネスに備えられていた固定部材13を、電線11だけでなく規制部材12にも装着すれば、新たに固定部材13を追加する必要がない。この場合には、既に量産されている車種にもより容易に水切り部を設けることができる。
(2)固定部材13は、電線11と規制部材12とを一括して囲んで締め付ける締め付け部42を有する。この構成によれば、締め付け部42によって、固定部材13を電線11及び規制部材12に相対移動不能に容易に装着できる。
(3)ワイヤハーネス10は、電線11を複数備えている。第1端12aに最も近い位置にある固定開始点を第1固定開始点P1~P3、第1固定開始点P1~P3を有する電線11を第1電線11a~11cとする。複数の電線11は、第1電線11a~11cとは異なる第2電線11dを含む。固定状態のとき、第1電線11a~11cは、それぞれ折り返し点P11~P13を有する。第2電線11dは、電線11における規制部材12に固定された部分から分岐した分岐線22を有する。第2電線11dが有する固定開始点を第2固定開始点P4とする。第2固定開始点P4は、基準方向X1における第2端12bと第1固定開始点P1~P3との間に位置するとともに、分岐線22の基端に位置する。分岐線22の先端にコネクタ15が電気的に接続されている。
この構成によれば、分岐線22は、電線11における規制部材12に固定された部分から分岐している。そのため、固定状態のとき、分岐線22の基端の位置が定まりやすい。
(4)固定状態のとき、第2電線11dは、第2折り返し点P14を有する。固定状態のとき、第2折り返し点P14の基準方向X1における位置は、分岐線22の先端に電気的に接続されたコネクタ15よりも基準方向X1の前方側である。
この構成によれば、第2折り返し点P14は、第2電線11dにおける第2固定開始点P4と第2電線11dに電気的に接続されたコネクタ15との間の部分に位置する。そして、第2固定開始点P4は、分岐線22の基端に位置する。更に、分岐線22の先端にコネクタ15が電気的に接続されている。そのため、第2折り返し点P14は分岐線22に位置する。このため、第1固定対象61に筐体14を固定し、第2固定対象62に固定部材13を固定すれば、分岐線22に、当該分岐線22に電気的に接続されたコネクタ15よりも基準方向X1の前方側に位置する第2折り返し点P14が形成される。従って、固定状態のときに、分岐線22を、第2電線11dに付着した水滴がコネクタ15に至ることを抑制する水切り部16dとして機能させることができる。
(5)ワイヤハーネス10は、分岐線22が電線11における規制部材12に沿って延びる部分から分岐した状態に固定する第1テープ部材31を有する。更に、ワイヤハーネス10は、規制部材12を電線11に固定する第2テープ部材32を有する。
この構成によれば、第2テープ部材32は、分岐線22を分岐した状態に固定する第1テープ部材31とは別のテープ部材である。そのため、分岐線22を分岐した状態に固定するテープ部材と、規制部材12を電線11に固定するテープ部材とが同じ1つのテープ部材である場合に比べて、ワイヤハーネス10の製造が容易になる。
(6)固定開始点P1~P4のうちで第1端12aに最も近い位置にある固定開始点P1~P3を有する電線11a~11cは、固定状態のとき、それぞれ折り返し点P11~P13を有する。また、固定状態のとき、各電線11a~11cが有する折り返し点P11~P13の基準方向X1における位置は、筐体14よりも基準方向X1の前方側である。
この構成によれば、各電線11a~11cが有する折り返し点P11~P13が、各電線11a~11cが電気的に接続されたコネクタ15よりも鉛直方向において下方に位置するようにワイヤハーネス10が配置されたとき、各電線11a~11cにおける折り返し点P11~P13付近で電線11a~11cから離れて落下した水滴が、筐体14に付着することを抑制できる。従って、水滴がコネクタ15に至ることをより抑制できる。
(7)規制部材12は、直線的に延びる棒状をなしている。この構成によれば、規制部材12は、直線的に延びる棒状という簡単な形状である。従って、規制部材12を容易に製造できる。また、規制部材12を電線11に固定しやすい。
(8)固定状態のとき、基準方向X1における各第1固定開始点P1~P3の位置は、筐体14よりも基準方向X1の前方側である。この構成によれば、固定状態のときに、各電線11a~11cが有する折り返し点P11~P14を、筐体14よりも基準方向X1の前方側の位置に容易に設けることができる。
(9)一方の端部にコネクタ15が電気的に接続された複数の電線11と、コネクタ15を保持し第1固定対象61に固定される筐体14と、備えたワイヤハーネス10の製造方法である。同製造方法は、幹線21と当該幹線21から分岐する分岐線22とが形成されるように複数の電線11を整列する整列工程を備えている。同製造方法は、整列工程よりも後に、幹線21における分岐線22が分岐する部分及び分岐線22の基端領域に第1テープ部材31を巻き付けて分岐線22が幹線21から分岐した状態に固定する第1固定工程を備えている。同製造方法は、第1固定工程よりも後に、電線11よりも大きい剛性を有する規制部材12を、幹線21における分岐線22が分岐している部分を含む領域に対して配置してから、第2テープ部材32を幹線21及び規制部材12に一括して巻き付けて規制部材12を幹線21に相対移動不能に固定する第2固定工程を備えている。同製造方法は、第2固定工程よりも後に、第1固定対象61と一定の位置関係にある第2固定対象62に固定される固定部材13を、電線11及び規制部材12に相対移動不能に装着する装着工程を備えている。同製造方法は、コネクタ15を筐体14に保持させるコネクタ保持工程を備えている。
この構成によれば、第1固定工程において第1テープ部材31で幹線21から分岐線22が分岐した状態に固定してから、第2固定工程を行う。従って、第2固定工程を行うときには、分岐線22が幹線21から分岐した状態に維持されている。そのため、幹線21及び規制部材12に第2テープ部材32を巻き付けて幹線21に規制部材12を固定する作業を行いやすい。
(10)ワイヤハーネス10は、固定状態のときに水切り部16a~16dが形成されるものである。そのため、ワイヤハーネス10の運搬時に、水切り部16a~16dの変形を気にしなくてもよい。また、ワイヤハーネス10を車体に組み付けた後に、電線11における水切り部16a~16dを構成する部分に周囲の物体が引っ掛かったとしても、電線11における水切り部16a~16dを構成する部分の長さが変化し難い。従って、ワイヤハーネス10における水切り機能が損なわれることが抑制される。
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・上記実施形態のワイヤハーネス10の製造方法では、コネクタ保持工程は、装着工程の次に行われている。しかしながら、コネクタ保持工程は、整列工程、第1固定工程、第2固定工程及び装着工程のうちのいずれかの工程の直前に行ってもよい。
・規制部材12の形状は、直線的に延びる棒状に限らない。規制部材12は、電線11における規制部材12に固定された部分の変形を抑制できる形状であればよい。例えば、規制部材12は、基準方向X1と直交する方向から見た形状が、湾曲した形状、波形状などの非直線的な形状をなしていてもよい。
・固定状態のとき、基準方向X1における各第1固定開始点P1~P3の位置は、基準方向X1における筐体14の端よりも基準方向X1の後方側であってもよい。ただし、第1折り返し点P11の基準方向X1における位置は、第1コネクタ15aよりも基準方向X1の前方側である。各第1折り返し点P12,P13の基準方向X1における位置についても同様に、第1コネクタ15b,15cよりも基準方向X1の前方側である。
・固定状態のとき、第1折り返し点P11の基準方向X1における位置は、第1コネクタ15aよりも基準方向X1の前方側であれば、基準方向X1における筐体14の端よりも基準方向X1の後方側であってもよい。各第1折り返し点P12,P13の基準方向X1における位置についても同様である。
・ワイヤハーネス10は、第1テープ部材31を備えなくてもよい。
・規制部材12を電線11に相対移動不能に固定する部材は、第2テープ部材32に限らない。例えば、規制部材12は、結束バンドによって電線11に相対移動不能に固定されてもよい。
・固定状態のとき、第2電線11dは、第2折り返し点P14を有していなくてもよい。例えば、分岐線22は、第2固定開始点P4から第2コネクタ15dまで直線的に延びていても良い。また、基準方向X1における第2固定開始点P4の位置は、第2コネクタ15dと同じ位置、もしくは第2コネクタ15dよりも基準方向X1の後方側であってもよい。
・分岐線22は、幹線21における規制部材12が固定されていない部分から分岐していてもよい。
・ワイヤハーネス10は、分岐線22を有する第2電線11dを複数有していてもよい。ワイヤハーネス10が分岐線22を有する第2電線11dを複数有する場合、各第2電線11dが有する第2固定開始点の位置は、基準方向X1にずれていてもよい。また、ワイヤハーネス10は、少なくとも1本の第1電線を備えていれば、必ずしも第2電線11dを備えなくてもよい。
・固定部材13は、締め付け部42を有していなくてもよい。例えば、固定部材13は、締め付け部42に代えて、基部41から基準方向X1に沿った方向に延びる装着部を有していてもよい。この場合、ワイヤハーネス10は、装着部、電線11及び規制部材12を一括して結束する結束部材を有する。結束部材としては、例えば、粘着テープ、結束バンドなどが挙げられる。装着部が電線11及び規制部材12とともに結束部材によって結束されることにより、装着部を有する固定部材13は、電線11及び規制部材12に相対移動不能に装着される。
・ワイヤハーネス10は、固定部材13を複数有していてもよい。
・上記実施形態では、ワイヤハーネス10は、第1電線11a~11cの3本の第1電線を有している。しかしながら、ワイヤハーネス10は、少なくとも1本の第1電線を備えていればよい。
・筐体14は、コネクタ15を保持可能であれば、上記実施形態の形状に限らない。また、筐体14がコネクタ15を保持する方法は、上記実施形態の形状に限らない。例えば、筐体14は、コネクタ15を挟み込むことにより当該コネクタ15を保持してもよい。
・第1固定対象61は、車体パネルの一部に限らない。第1固定対象61は、例えば、車体パネル以外に車体が有するものであってもよい。例えば、第1固定対象61は、車体パネルに固定されたブラケットであってもよい。第2固定対象62についても同様である。
・上記実施形態のワイヤハーネス10においては、各電線11の一方の端部は、筐体14に保持されたコネクタ15に直接電気的に接続されている。しかしながら、各電線11は、各電線11の一方の端部に電気的に接続された電線側コネクタが、筐体14に保持されたコネクタ15に電気的に接続されることにより、電線側コネクタを介してコネクタ15に電気的に接続されるものであってもよい。
上記実施形態及び変更例から把握できる技術的思想について記載する。
(イ)前記第1端に最も近い位置にある前記固定開始点を有する前記電線は、前記固定状態のとき、前記折り返し点を有し、前記第1端に最も近い位置にある前記固定開始点の前記基準方向における位置は、前記筐体よりも前記基準方向の前方側であることが好ましい。
この構成によれば、固定状態のときに、第1端に最も近い位置にある固定開始点を有する電線が有する折り返し点を、筐体よりも基準方向の前方側の位置に容易に設けることができる。
10 ワイヤハーネス
11 電線
11a,11b,11c 第1電線(電線)
11d 第2電線(電線)
12 規制部材
12a 第1端
12b 第2端
13 固定部材
14 筐体
15 コネクタ
15a,15b,15c,15d 第1コネクタ
15d 第2コネクタ
16a,16b,16c,16d 水切り部
21 幹線
22 分岐線
23 電線束
31 第1テープ部材
32 第2テープ部材
41 基部
42 締め付け部
43 固定部
44 取付支柱
45 係合爪
46 弾性片
51 固定部
52a,52b 収容孔
53a,53b コネクタ保持部
61 第1固定対象
62 第2固定対象
P1,P2,P3 第1固定開始点(固定開始点)
P4 第2固定開始点(固定開始点)
P11,P12,P13 第1折り返し点(折り返し点)
P14 第2折り返し点(折り返し点)
X1 基準方向

Claims (8)

  1. 一方の端部にコネクタが電気的に接続された少なくとも1本の電線と、
    前記コネクタを保持し第1固定対象に固定される筐体と、
    前記電線よりも大きい剛性を有し前記電線の延びる方向に沿って配置され前記電線に相対移動不能に固定された規制部材と、
    前記電線及び前記規制部材に相対移動不能に装着されており、前記第1固定対象と一定の位置関係にある第2固定対象に固定される固定部材と、を備え、
    前記電線は、当該電線における前記コネクタが電気的に接続された一方の前記端部から他方の端部に向かって当該電線を辿ったときに前記規制部材への固定が始まる固定開始点を有し、
    前記筐体が前記第1固定対象に固定され且つ前記固定部材が前記第2固定対象に固定された固定状態のとき、少なくとも1本の前記電線は、当該電線における前記固定開始点と当該電線に電気的に接続された前記コネクタとの間の部分に当該電線が折り返された折り返し点を有し、
    前記電線の延びる方向における前記規制部材の両端のうち前記電線の延びる方向に沿って前記コネクタに向かう方向の端を第1端、前記規制部材における前記第1端と反対の端を第2端とし、更に、前記第2端から前記第1端に向かう方向を基準方向とすると、前記固定状態のとき、前記基準方向における前記折り返し点の位置は、当該折り返し点を有する前記電線に電気的に接続された前記コネクタよりも前記基準方向の前方側であるワイヤハーネス。
  2. 前記固定部材は、前記電線と前記規制部材とを一括して囲んで締め付ける締め付け部を有する請求項1に記載のワイヤハーネス。
  3. 前記電線を複数備え、
    前記第1端に最も近い位置にある前記固定開始点を第1固定開始点、当該第1固定開始点を有する前記電線を第1電線とすると、複数の前記電線は、前記第1電線とは異なる第2電線を含み、
    前記固定状態のとき、前記第1電線は、前記折り返し点を有し、
    前記第2電線は、前記電線における前記規制部材に固定された部分から分岐した分岐線を有し、
    前記第2電線が有する前記固定開始点を第2固定開始点とすると、前記第2固定開始点は、前記基準方向における前記第2端と前記第1固定開始点との間に位置するとともに、前記分岐線の基端に位置し、
    前記分岐線の先端に前記コネクタが電気的に接続されている請求項1または請求項2に記載のワイヤハーネス。
  4. 前記固定状態のとき、前記第2電線は、前記折り返し点を有し、
    前記固定状態のとき、前記第2電線が有する前記折り返し点の前記基準方向における位置は、前記分岐線の先端に電気的に接続された前記コネクタよりも前記基準方向の前方側である請求項3に記載のワイヤハーネス。
  5. 前記分岐線を前記電線における前記規制部材に沿って延びる部分から分岐した状態に固定する第1テープ部材と、
    前記規制部材を前記電線に固定する第2テープ部材とを有する請求項3または請求項4に記載のワイヤハーネス。
  6. 前記第1端に最も近い位置にある前記固定開始点を有する前記電線は、前記固定状態のとき、前記折り返し点を有し、当該折り返し点の前記基準方向における位置は、前記筐体よりも前記基準方向の前方側である請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のワイヤハーネス。
  7. 前記規制部材は、直線的に延びる棒状をなしている請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のワイヤハーネス。
  8. 一方の端部にコネクタが電気的に接続された複数の電線と、前記コネクタを保持し第1固定対象に固定される筐体と、備えたワイヤハーネスの製造方法であって、
    幹線と当該幹線から分岐する分岐線とが形成されるように複数の前記電線を整列する整列工程と、
    前記整列工程よりも後に、前記幹線における前記分岐線が分岐する部分及び前記分岐線の基端領域に第1テープ部材を巻き付けて前記分岐線が前記幹線から分岐した状態に固定する第1固定工程と、
    前記第1固定工程よりも後に、前記電線よりも大きい剛性を有する規制部材を、前記幹線における前記分岐線が分岐している部分を含む領域に対して配置してから、第2テープ部材を前記幹線及び前記規制部材に一括して巻き付けて前記規制部材を前記幹線に相対移動不能に固定する第2固定工程と、
    前記第2固定工程よりも後に、前記第1固定対象と一定の位置関係にある第2固定対象に固定される固定部材を、前記電線及び前記規制部材に相対移動不能に装着する装着工程と、
    前記コネクタを前記筐体に保持させるコネクタ保持工程と、を備えたワイヤハーネスの製造方法。
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