JP2016171621A - ワイヤハーネスのプロテクタ挿通構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】収納する電線束が多い場合でも係止作業の作業性が良いワイヤハーネスのプロテクタ挿通構造を提供する。
【解決手段】プロテクタ30が、電線束12に外装された係合部材20と電線束12の径方向で凹凸係合する凹凸係合部35、36を有する一方、係合部材20およびプロテクタ30が、その挿通孔34の中心軸線に対する傾斜方向で互いに異なる角度位置に配置される第1挿入ガイド面および第2挿入ガイド面37、38を有しており、係合部材20のプロテクタ30への挿入時に、両ガイド面37、38等が互いに圧接係合し、係合部材20が凹凸係合部35、36に凹凸係合するまでに係合部材20の挿入深さに応じてプロテクタ30が径方向の外側に撓み、その挿入深さが設定深さに達したとき、プロテクタ30が凹凸係合部35、36を係合部材20に凹凸係合させる形状に復帰する。
【選択図】図3

Description

本発明は、電線束の長さ方向の移動をプロテクタによって規制可能なワイヤハーネスのプロテクタ挿通構造に関する。
自動車等の車両に実装されるワイヤハーネスにおいては、それぞれサブハーネスとして結束された複数の電線束をプロテクタに収納して保護することが多いが、その場合に、各電線束に外装された結束バンド等をプロテクタに係止または凹凸係合させることで、電線束の電線長さ方向への移動を規制可能にしたプロテクタ挿通構造が知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
また、電線に外装されるコルゲートチューブ等の外装材の電線長さ方向への移動を規制可能にしたものも知られている(例えば、特許文献3参照)。
特開2006−246663号公報 特開2010−206987号公報 特開2014−90552号公報
しかしながら、前述のような従来のワイヤハーネスのプロテクタ挿通構造にあっては、プロテクタの内壁部に結束バンドやコルゲートチューブ等の外装材を係止または凹凸係合させる構成であった。そのため、電線束数が多くなると、それら電線束に外装される部品をプロテクタに係止させたり電線長さ方向への移動を規制可能に凹凸係合させたりする作業(以下、係止作業という)が困難になっていた。
また、複数の電線束がプロテクタ内に上下に重ねて収納される場合、係止作業が特定の作業手順に制限されることで、プロテクタに対する電線束の収納および係止作業の作業性がより悪くなっていた。
さらに、プロテクタに複数の電線束を収納し、プロテクタの蓋部をロック状態に閉じてしまうと、一部の電線束の係止作業がもれていた場合には、その蓋部を開けるためにプロテクタを部分的に破壊したり変形させたりしなければならず、その場合、プロテクタが使用できなくなっていた。
本発明は、このような従来の未解決の課題を解決すべくなされたものであり、収納する電線束が多い場合でも係止作業の作業性が良いワイヤハーネスのプロテクタ挿通構造を提供することを目的とする。
本発明に係るワイヤハーネスのプロテクタ挿通構造は、上記目的達成のため、複数の電線を含む電線束が挿通される挿通孔を形成するプロテクタと、前記電線束に外装されるとともに、前記プロテクタに対して前記挿通孔の中心軸線方向への移動が規制されるように係合する係合部材と、を備えるワイヤハーネスのプロテクタ挿通構造であって、前記プロテクタが、前記電線束の径方向で前記係合部材と凹凸係合して、前記挿通孔の中心軸線方向への前記係合部材の移動を規制する凹凸係合部を有する一方、前記係合部材および前記プロテクタが、前記挿通孔の前記中心軸線に対する傾斜方向で互いに異なる角度位置に配置され、前記係合部材の前記プロテクタへの挿入時に互いに圧接係合する第1挿入ガイド面および第2挿入ガイド面を有しており、前記係合部材が前記プロテクタに挿入されるとき、前記係合部材が前記凹凸係合部に凹凸係合するまでに前記係合部材の挿入深さに応じて前記プロテクタが前記径方向の外側に撓み、前記係合部材の挿入深さが前記設定深さに達したとき、前記プロテクタが前記凹凸係合部を前記係合部材に凹凸係合させる形状に復帰するように構成されている。
この構成により、電線束に外装された係合部材がプロテクタに挿入されると、係合部材の挿入深さに応じてプロテクタが電線束の径方向の外側に撓み、係合部材の挿入深さが設定深さに達すると、プロテクタが凹凸係合部を係合部材に凹凸係合させる。したがって、電線束に外装された係合部材をプロテクタに設定深さまで一度挿入するだけで、係合部材を電線長さ方向に移動規制可能に係合させる係止作業が可能となり、収納する電線束が多い場合でも係止作業の作業性が良いプロテクタ挿通構造となる。
本発明のワイヤハーネスのプロテクタ挿通構造においては、前記係合部材が、前記電線束を取り囲むよう周方向に延びる結束部と、前記結束部に支持されつつ前記第1挿入ガイド面を形成する内側の嵌合部とを含んで構成されているとよい。
この場合、係合部材の結束部によって電線束を結束すること、あるいは、電線束に外装されたスリット付きコルゲートチューブその他の外装材を結束することが可能で、しかも、その係合部材による結束部位をプロテクタに移動規制可能に凹凸係合させることになるので、部品点数や作業工数を抑えることができる。
また、本発明のワイヤハーネスのプロテクタ挿通構造においては、前記係合部材が、バックル部と、一端側で該バックル部に一体に結合され、他端側から前記バックル部に抜け止め可能に挿入されるバンド部とを有する結束バンドを含み、前記内側の嵌合部が、前記バックル部に一体に支持された内側の一方の嵌合部と、前記バンド部に対し該バンド部の長さ方向で抜け止め可能に位置決め保持された内側の他方の嵌合部とによって構成されていてもよい。
この場合、内側の一方の嵌合部がバックル部に支持されるので、結束バンドが電線長さ方向への移動を規制されるだけでなく、周方向への移動(回動)も規制可能となる。しかも、内側の他方の嵌合部がバンド部に対してその長さ方向で抜け止め可能に位置決め保持されることから、係合部材を束径の異なる複数種の電線束に使用することができる。
なお、内側の一方の嵌合部を結束バンドに一体に支持させるのでなく、内側の他方の嵌合部と同一形状の部品によって構成し、結束バンドは結束および両嵌合部の位置決めに使用するようにしてもよい。
本発明によれば、収納する電線束が多い場合でも係止作業の作業性が良いワイヤハーネスのプロテクタ挿通構造を提供することができる。
本発明の第1の実施の形態に係るワイヤハーネスのプロテクタ挿通構造におけるプロテクタの要部斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係るワイヤハーネスのプロテクタ挿通構造における係合部材を外装した電線束の斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係るワイヤハーネスのプロテクタ挿通構造における係合部材を外装した電線束をプロテクタに挿入する段階を示す要部斜視図である。 (a)は、本発明の第1の実施の形態に係るワイヤハーネスのプロテクタ挿通構造における係合部材を外装した電線束の横断面図であり、(b)は、その電線束のプロテクタへの挿入開始時における嵌合状態を示す横断面図である。 (a)は、本発明の第1の実施の形態に係るワイヤハーネスのプロテクタ挿通構造におけるプロテクタとその一端から挿入される係合部材との挿入開始時の嵌合状態および挿入途中での撓み状態を示す縦断面図であり、(b)は、それらプロテクタおよび係合部材の移動規制可能な凹凸係合状態を示す縦断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るワイヤハーネスのプロテクタ挿通構造におけるプロテクタとその一端から設定位置まで挿入された係合部材との移動規制可能な凹凸係合状態を示す斜視図である。 (a)は、本発明の第2の実施の形態に係るワイヤハーネスのプロテクタ挿通構造における複数種のプロテクタを一体化した統合プロテクタの斜視図であり、(b)は、第2の実施の形態に係るワイヤハーネスのプロテクタ挿通構造における係合部材が外装された電線束を、その統合プロテクタのうち特定のプロテクタ内に挿入する段階を示す要部斜視図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1ないし図5は、本発明の第1の実施の形態に係るワイヤハーネスのプロテクタ挿通構造を示している。
図1ないし図3に示すように、本実施形態のワイヤハーネス10は、それぞれ絶縁被覆された複数本の電線11を含む電線束12にスリット付きのコルゲートチューブ15を外装するとともに、電線束12およびコルゲートチューブ15を取り囲むように係合部材20を外装したものである。
そして、コルゲートチューブ15および係合部材20が外装されたワイヤハーネス10の特定の長さ区間Zを、略角形筒状のプロテクタ30に収納して、ワイヤハーネス10の特定の長さ区間Zをプロテクタ30によって保護するようになっている。
ワイヤハーネス10は、複数の電線11に図示しない複数の接続端子やコネクタ等を装着してユニット化したものであり、車両に搭載される電装機器を電源や制御機器等に接続できるように構成されている。
複数の電線11は、それぞれ線状の導体11aと、その導体11aを囲む筒状の被覆11bとを有しており、導体11aは、例えば複数本の軟銅線である素線を撚り合わせた円形より線で構成されている。勿論、より線でなく単線の芯線として構成されてもよい。被覆11bは、例えばポリ塩化ビニルまたはポリエチレン等を主体とする樹脂(合成樹脂)製の円筒形の絶縁材で構成されている。
電線束12は、図2から図4においては4本の電線11を有するものとして図示しているが、その本数は任意である。
コルゲートチューブ15は、例えばポリプロピレンやナイロン樹脂等の絶縁性の樹脂からなる可撓性の蛇腹管であり、その外周面が波形の縦断面形状をなすよう複数の環状の凹凸を有している。
また、コルゲートチューブ15は、軸線方向に延びる少なくとも1本のスリット15aを有しており、例えば複数のスリット15aによって一対の略半円筒部分15b、15cに分割されている。
図2に示すように、係合部材20は、コルゲートチューブ15の一対の略半円筒部分15b、15cを電線束12を取り囲む状態に結束しており、コルゲートチューブ15を介して電線束12を特定の長さ区間Zにおいて所定半径内に経路規制しているか、コルゲートチューブ15の弾性変形代を残しつつ結束している。
図1および図3に示すように、プロテクタ30は、電線束12の収納が可能な凹部31を形成するプロテクタ本体部32と、凹部31の開口側(図1中の上方側)に開閉可能に配置された蓋部33とを備えている。このプロテクタ本体部32は、蓋部33によって凹部31の開放端を閉止されたとき、凹部31に対応する電線挿通孔34を形成するようになっている。
プロテクタ本体部32は、全体として溝状の凹部31を形成する所定長さの樹脂製のものであり、その横断面が略U字形状の凹形状をなしている。また、蓋部33は、プロテクタ本体部32の側壁32a、32b(図5参照)によって閉蓋状態に支持され得る所定長さの樹脂製の板状体であり、プロテクタ本体部32と略同一幅である。ここにいう樹脂は、例えばポリプロピレンまたはポリアミド樹脂である。
プロテクタ30は、これらプロテクタ本体部32および蓋部33により、全体として略正方形または長方形の横断面となる角筒状に構成されている。プロテクタ本体部32および蓋部33を一体に成形して、プロテクタ30を単一の部品としてもよいことはいうまでもない。
図2および図3に示すように、プロテクタ30には、互いに平行に延在する複数、例えば4本の電線11を含む電線束12が収納される。
一方、係合部材20は、電線束12に外装されるとともに、プロテクタ30に対して、挿通孔34の中心軸線C(図1参照)の延在方向への移動が規制されるように係合している。
具体的には、プロテクタ30は、電線束12の径方向である図1ないし図4中の上下方向において係合部材20に凹凸係合する一対の凹凸係合部35、36を有しており、これら一対の凹凸係合部35、36により、電線束12に外装された係合部材20およびコルゲートチューブ15の電線長さ方向への移動を規制するようになっている。
また、係合部材20およびプロテクタ30は、挿通孔34の中心軸線Cに対する傾斜方向で互いに異なる角度位置に配置された、第1挿入ガイド面21、22および第2挿入ガイド面37、38を有している。そして、第1挿入ガイド面21、22および第2挿入ガイド面37、38は、係合部材20のプロテクタ30への挿入時に、図4(b)および図5(a)に示すように、係合部材20の上下両側で互いに圧接係合するようになっている。
より具体的には、図2に示すように、係合部材20は、電線束12を取り囲むよう周方向に延びるバンド状の結束部25と、結束部25に支持されつつ第1挿入ガイド面21、22を形成する内側の嵌合部26、27とを含んで構成されている。
係合部材20の結束部25は、バックル部25aと、一端側でそのバックル部25aに一体に結合され、他端側からバックル部25aに抜け止め可能に挿入されるバンド部25bとを有する結束バンドによって構成されている。
内側の嵌合部26(内側の一方の嵌合部)は、一方の板状スライダ部分26aと、一方の板状スライダ部分26aをバックル部25aに一体に支持させる支持結合部26bとによって構成されている。
また、結束部25には、結束部25のうちバンド部25bが切除されたバックル部25aのみと略同一構成の追加バックル部28が装着されており、内側の他方の嵌合部27(内側の他方の嵌合部)は、他方の板状スライダ部分27aと、追加バックル部28に対して他方の板状スライダ部分27aを一体に支持させる支持結合部27bとによって構成されている。
図5(a)および図5(b)に模式的に示すように、結束部25のバックル部25aには、バンド部25bの外面側の鋸刃状断面の凹凸に向かって突出する複数のロック爪25cと、バックル部25a内に挿入されたバンド部25bを背面側からロック爪25c側に押し付けるようバンド部25bを湾曲させる案内面25dとが設けられている。
挿通孔34の中心軸線Cと平行なプロテクタ30の上下内壁面に対する係合部材20側の第1挿入ガイド面21、22の傾斜角度θ1は、そのプロテクタ30の上下内壁面に対するプロテクタ30側の第2挿入ガイド面37、38の傾斜角度θ2より大きい角度となっている。
また、第1挿入ガイド面21、22の挿入方向前方側の端縁部の離間距離は、プロテクタ30側の第2挿入ガイド面37、38の挿入口側の端縁部の離間距離H(図5(b)参照)より小さくなっており、係合部材20をプロテクタ30内の挿通孔34内に容易に差し込むことができるようになっている。
さらに、プロテクタ30の筒状壁部は、係合部材20をプロテクタ30に挿入するときに図5(a)中に仮想線で示すように径方向の外側に撓むことができる程度の弾性および曲げ剛性を有している。
したがって、係合部材20がプロテクタ30に挿入されるとき、係合部材20が凹凸係合部35、36に凹凸係合するまでに、係合部材20の挿入深さに応じてプロテクタ30が径方向の外側に撓む。そして、係合部材20の挿入深さが予め設定された設定深さに達したとき、図5(b)および図6に示すように、プロテクタ30は、その内奥側の凹凸係合部35、36のストッパ部35a、36aを係合部材20の挿入方向における内側の嵌合部26、27の前端面に近接させつつ、径方向の内方側に復帰し、凹凸係合部35、36を係合部材20の内側の嵌合部26、27に凹凸係合させることができる。
凹凸係合部35、36は、ここではプロテクタ30の筒壁を貫通する貫通口の開口内周縁部によって構成されているが、プロテクタ30の筒壁を貫通しない凹部の内周部分で構成されてもよい。また、図示の便宜上、図5中では電線束12の図示を省略し、その後の状態を示す図6においても電線束12の図示を省略しているが、電線束12が挿通されているものである。
次に、作用について説明する。
上述のように構成された本実施形態のワイヤハーネスのプロテクタ挿通構造では、電線束12に外装された係合部材20がプロテクタ30に挿入されると、図5(a)中に仮想線で示すように、係合部材20の挿入深さに応じてプロテクタ30が電線束12の径方向の外側に撓み、図5(b)に示すように、係合部材20の挿入深さが設定深さに達すると、プロテクタ30が凹凸係合部35、36を係合部材20に凹凸係合させる。
したがって、電線束12に外装された係合部材20をプロテクタ30に設定深さまで一度挿入するだけで、係合部材20を電線長さ方向に移動規制可能に係合させる係止作業が可能となり、収納する電線束12の数が多い場合であってもそれらの係止作業における良好な作業性が得られる。
また、本実施形態では、係合部材20が、電線束12を取り囲む結束部25と、結束部25に支持されつつ第1挿入ガイド面21、22を形成する内側の嵌合部26、27とを含んで構成されるので、係合部材20の結束部25によって電線束12の結束、あるいは、電線束12に外装されたスリット付きコルゲートチューブ15(その他の外装材でもよい)を確実に結束できる。しかも、その係合部材20による結束部位をプロテクタ30に移動規制可能に凹凸係合させることになるので、部品点数やワイヤハーネス10の製造中の作業工数を抑えることができる。
さらに、本実施形態では、内側の一方の嵌合部26が結束部25のバックル部25aに一体に支持されるので、結束バンドからなる結束部25が電線長さ方向への移動を規制されるだけでなく、周方向への移動(回動)も規制される。したがって、係合部材20によるワイヤハーネス10の特定の配索区間Zにおける回路規制または結束の機能と、電線長さ方向の移動規制の機能とを、安定確保できる。
このように、本実施形態によれば、収納する電線束12が多い場合でも係止作業の作業性が良いワイヤハーネスの挿通構造を提供することができる。
(第2の実施の形態)
図7(a)および図7(b)は、本発明の第2の実施の形態に係るワイヤハーネスのプロテクタ挿通構造を示している。
本実施形態は、複数種のプロテクタを一体化した統合プロテクタに対して、係合部材が外装された束径の異なる電線束を、その統合プロテクタの対応するプロテクタ内に挿入するようにしたものである。
具体的には、図7(a)および図7(b)に示すように、本実施形態における統合プロテクタ50は、第1の実施の形態におけるプロテクタ30と同様の内壁形状を有する第1のプロテクタ51と、この第1のプロテクタ51より同図中の左右の幅が狭い第2のプロテクタ52と、両プロテクタ51、52に対して同図中の上側に位置する第3のプロテクタ53および第4のプロテクタ54と、これら第1ないし第4のプロテクタに対して同図中の右側に位置する大径の第5のプロテクタ55とを含んでいる。
また、統合プロテクタ50は、図7(a)に示すように左右に展開した状態で、第1ないし第5のプロテクタ51〜55をすべて開放させることができるようになっている。
より具体的には、統合プロテクタ50は、第1、第2および第5のプロテクタ51、52、55のプロテクタ本体部に相当する本体部56と、その本体部56の同図中左端側に回動可能に支持された中蓋部57と、本体部56の同図中右端側に回動可能に支持された外蓋部58とによって構成されている。
本体部56は、第1、第2および第5のプロテクタ51、52、55のプロテクタ本体部に相当する複数のプロテクタ本体部51a、52a、55aを有している。中蓋部57は、第1および第2のプロテクタ51、52の蓋部に相当する蓋部51bを有しており、外蓋部58は、第3ないし第5のプロテクタ53〜55の蓋部に相当する蓋部53bを有している。
また、中蓋部57は、図7(a)中の左端側に位置する回動端側にロック爪部57aを有しており、中蓋部57が本体部56に接近するよう同図中で時計回り方向に回動したときにロック爪部57aが本体部56の一部に形成されたロック孔部56aに抜け止め可能に係止されるようになっている。
また、外蓋部58は、図7(a)中の右端側に位置する回動端側にロック爪部58aを有しており、外蓋部58が本体部56に接近するよう同図中で反時計回り方向に回動したときにロック爪部58aが本体部56の一部に形成されたロック孔部56bに抜け止め可能に係止されるようになっている。
さらに、図7(b)に示すような中蓋部57の係止状態で、その上方側に突出するように、中蓋部57には複数、例えば一対のロック爪部57b、57cが設けられており、これらロック爪部57b、57cは、外蓋部58に設けられた複数のロック孔部58b、58cに抜け止め可能に係止されるようになっている。
そして、第1のプロテクタ51には、第1の実施の形態における電線束12と同様の電線束が挿入され、第2のプロテクタ52には、第1の実施の形態における電線束12より束径が小さく、係合部材20が外装された電線束が挿通されるようになっている。
第3および第4のプロテクタ53、54には、外径の異なるコルゲートチューブが外装された異種の電線束が挿通され、第5のプロテクタ55には、第3および第4のプロテクタ53、54に挿通される電線束に外装されたコルゲートチューブよりも大径のコルゲートチューブが外装された束径の大きい電線束が挿通されるようになっている。
したがって、中蓋部57の図7(b)中の上面側は、第3および第4のプロテクタ53、54のプロテクタ本体部に相当するコルゲートチューブ用の抜け止め構造を有する複数のプロテクタ本体部53a、54aが設けられている。また、外蓋部58の蓋部53bは、第3ないし第5のプロテクタ53〜55に係止されるコルゲートチューブに対応する抜け止め構造を有している。そして、中蓋部57を閉じた後で、第3ないし第5のプロテクタ53〜55に、対応するコルゲートチューブがそれぞれ係止されるとともに、それぞれの電線束が挿通される。
本実施形態においては、中蓋部57のロック爪部57aを本体部56のロック孔部56bに係止した状態で、電線束12に外装された係合部材20を第1のプロテクタ51に設定深さまで一度挿入するだけで、係合部材20を電線長さ方向に移動規制可能に係合させる係止作業が可能となる。また、電線束12より小径の電線束に外装された係合部材20を第2のプロテクタ52に設定深さまで一度挿入するだけで、その係合部材20を電線長さ方向に移動規制可能に係合させる係止作業が可能となる。
図7(b)中では、電線束12を全体として第1のプロテクタ51に挿入するように見えるが、電線束12を構成する複数の電線11を中蓋部57の閉止前にプロテクタ本体部51a内に収納してもよいことはいうまでもない。第1のプロテクタ51についても同様である。
本実施形態においても、複数の電線束数が多い場合であっても、それらの係止作業における良好な作業性が得られる。しかも、統合プロテクタ50を用いるので、部品点数やワイヤハーネスの製造中の作業工数をさらに抑えることができる。
このように、本実施形態においても、収納する電線束数が多い場合でも係止作業の作業性が良いワイヤハーネスの挿通構造を提供することができる。
なお、上述の各実施形態では、内側の一方の嵌合部26を結束部25のバックル部25aに一体に支持させるものとしたが、内側の一方の嵌合部26を内側の他方の嵌合部27と同様に構成してもよい。すなわち、内側の一方の嵌合部26は、一方の板状スライダ部分26aと、結束部25のうちバンド部25bが切除されたバックル部25aのみと略同一構成の追加バックル部28と、一方方の板状スライダ部分26aを追加のバックル部28に一体に支持させる支持結合部26bとによって構成されてもよい。
また、内側の一対の嵌合部26、27でなく、凹凸係合が可能な1つまたは3つ以上の嵌合部としてもよい。
さらに、結束部25でなく、電線束12に外装され、テープ固定される樹脂製の分割筒状体に内側の一対の嵌合部26、27を一体に支持させるようなことも考えられる。
以上説明したように、本発明は、収納する電線束が多い場合でも係止作業の作業性が良いワイヤハーネスのプロテクタ挿通構造を提供することができるものであり、電線束の長さ方向の移動をプロテクタによって規制可能なワイヤハーネスのプロテクタ挿通構造全般に有用である。
10 ワイヤハーネス
11 電線(絶縁被覆電線)
12 電線束
15 コルゲートチューブ
15a スリット
20 係合部材
21、22 第1挿入ガイド面
25 結束部
25a バックル部
25b バンド部
26 内側の嵌合部(内側の第1の嵌合部)
27 内側の嵌合部(内側の第2の嵌合部)
26a、27a 板状スライダ部分
26b、27b 支持結合部
28 追加バックル部
30 プロテクタ
31 凹部
32 プロテクタ本体部
33 蓋部
34 挿通孔(電線挿通孔)
35、36 凹凸係合部
37、38 第2挿入ガイド面
50 統合プロテクタ
51 第1のプロテクタ
51a、52a、53a、54a、55a プロテクタ本体部
51b、53b、58b 蓋部
52 第2のプロテクタ
53 第3のプロテクタ
54 第4のプロテクタ
55 第5のプロテクタ
56 本体部
56a、56b、58b、58c ロック孔部
57 中蓋部
57a、57b、57c、58a ロック爪部
58 外蓋部
θ1、θ2 傾斜角度

Claims (3)

  1. 複数の電線を含む電線束が挿通される挿通孔を形成するプロテクタと、
    前記電線束に外装されるとともに、前記プロテクタに対して前記挿通孔の中心軸線方向への移動が規制されるように係合する係合部材と、を備えるワイヤハーネスのプロテクタ挿通構造であって、
    前記プロテクタが、前記電線束の径方向で前記係合部材と凹凸係合して、前記挿通孔の中心軸線方向への前記係合部材の移動を規制する凹凸係合部を有する一方、
    前記係合部材および前記プロテクタが、前記挿通孔の前記中心軸線に対する傾斜方向で互いに異なる角度位置に配置され、前記係合部材の前記プロテクタへの挿入時に互いに圧接係合する第1挿入ガイド面および第2挿入ガイド面を有しており、
    前記係合部材が前記プロテクタに挿入されるとき、前記係合部材が前記凹凸係合部に凹凸係合するまでに前記係合部材の挿入深さに応じて前記プロテクタが前記径方向の外側に撓み、前記係合部材の挿入深さが前記設定深さに達したとき、前記プロテクタが前記凹凸係合部を前記係合部材に凹凸係合させる形状に復帰することを特徴とするワイヤハーネスのプロテクタ挿通構造。
  2. 前記係合部材が、前記電線束を取り囲むよう周方向に延びる結束部と、前記結束部に支持されつつ前記第1挿入ガイド面を形成する内側の嵌合部とを含んで構成されていることを特徴とする請求項1に記載のワイヤハーネスのプロテクタ挿通構造。
  3. 前記係合部材が、バックル部と、一端側で該バックル部に一体に結合され、他端側から前記バックル部に抜け止め可能に挿入されるバンド部とを有する結束バンドを含み、
    前記内側の嵌合部が、前記バックル部に一体に支持された内側の一方の嵌合部と、前記バンド部に対し該バンド部の長さ方向で抜け止め可能に位置決め保持された内側の他方の嵌合部とによって構成されていることを特徴とする請求項2に記載のワイヤハーネスのプロテクタ挿通構造。
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