JP6993009B2 - 燃焼式温風機 - Google Patents

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Description

本発明は燃焼式温風機に関する。
燃料を燃焼して温風を供給するための燃焼式温風機は公知である。このような燃焼式温風機において、工場等の大空間に温風を供給するためのものとしては、例えば非特許文献1(株式会社ナカトミ製『赤外線ヒーター(ぬく助)』)に開示されているような構成のものが知られている。
株式会社ナカトミ、"株式会社ナカトミ|赤外線ヒーター(ぬく助)SH-175/SH-176"、[online]、株式会社ナカトミ、[令和2年3月3日検索]、インターネット<URL:http://nakatomi-sangyo.com/heater/SH-175.html>
非特許文献1に開示されている燃焼式温風機は、図8に示すように、燃料を吸い上げる燃料ポンプが燃料タンクの外部に配設されている。このため燃料タンクから燃焼部に燃料を供給する際には、燃料タンクと燃料ポンプの間、燃料ポンプと燃焼部の間においてそれぞれ燃料ホースの接続が必要になる。このため、燃料ホースの接続部が4箇所となるため、燃料漏れのリスクが高くなるといった課題がある。
そこで本発明は、燃料タンクから燃焼部に燃料を供給する燃料ポンプを燃料タンクの内部に収容し、燃料ポンプと燃焼部とを燃料ホースで直接接続した構成を採用することで上記課題の解決を目的としている。
すなわち本発明は、燃料タンク、燃料ポンプ、温風発生部および前記燃料タンクに前記温風発生部を固定保持するための温風発生部保持体を具備し、前記燃料タンクの上面には貫通孔が形成されており、前記貫通孔よりも大径に形成されたフランジ部を有する前記燃料ポンプは、前記貫通孔を前記フランジ部で閉塞させた状態で前記燃料タンクに装着されていると共に、前記温風発生部保持体によって前記フランジ部が前記燃料タンクの上面に押圧固定されており、かつ、前記燃料ポンプと前記温風発生部とが燃料ホースにより直接接続されていることを特徴とする燃焼式温風機である。
これにより、燃料タンクから燃焼部に燃料を供給する燃料ポンプを燃料タンクの内部に収容し、燃料ポンプと燃焼部とが燃料ホースで直接接続された構成となり、燃料ホースとの接続箇所が減少し、接続部分からの燃料漏れのリスクを低減することができる。
また、前記温風発生部保持体と前記燃料タンクとの固定手段の一部が、前記フランジ部の外周縁に沿って配設されており、前記フランジ部が前記燃料タンクと前記温風発生部保持体により挟持された状態となっていることが好ましい。
これにより、燃料ポンプの燃料タンクへの押圧状態をより強固な状態にすることができる。
また、前記温風発生部保持体には、前記フランジ部から引き出されている前記燃料ポンプの配線用コネクタおよび前記燃料ホースの部分を回避する回避部を有する押圧部が形成されていることが好ましい。
これにより、温風発生部保持体の内部において配線用コネクタに電気的に接続した配線の取り回しが容易になり、配線に負担をかけずに温風発生部保持体の内部で取り回しを行うことができる。
本発明における燃焼式温風機の構成によれば、燃料タンクから燃焼部に燃料を供給する燃料ポンプを燃料タンクの内部に収容し、燃料ポンプと燃焼部とが燃料ホースで直接接続された構成になるため、燃料タンクから燃焼部への燃料ホースにおける接続箇所を減少させることができ、接続部分からの燃料漏れのリスクが低減する。
本実施形態における燃焼式温風機の斜視図である。 燃料タンクに燃料ポンプを配置した状態を示す斜視図である。 燃料タンクに温風発生部保持体を装着する際の状態を示す斜視図である。 燃料タンクに温風発生部保持体を装着した状態を示す斜視図である。 燃料タンクに温風発生部保持体を装着した状態を示す平面図である。 本実施形態における燃焼式温風機の内部構造を示す一部透視正面図である。 本実施形態における燃焼式温風機の内部構造を示す一部透視側面図である。 従来技術における燃焼式温風機の斜視図である。
図1~図7に示すように、本実施形態の燃焼式温風機100は、燃料タンク10、燃料ポンプ20、温風発生部30、温風発生部保持体40および燃料ホース50を具備する。本実施形態における燃料タンク10は燃焼式温風機100の基台を兼ねており、燃焼式温風機100の底部に配設されている。
本実施形態における燃料タンク10は、図2、図3に示すように直方体状に形成されていると共に、燃料タンク10の上面には図示しない貫通孔が形成されていて、貫通孔の外周縁に沿って配設されたパッキン12を介して燃料ポンプ20が装着されている。本実施形態における燃料ポンプ20にはバイク用燃料ポンプが用いられている。従来技術のような吸上げ式の燃料ポンプに代えて汲み上げ式のバイク用燃料ポンプを燃料タンク10の内部に収容することで、燃料タンク10から温風発生部30(燃焼部32)に燃料を供給する際に、燃料ポンプ20と燃料タンク10との間における燃料ホース50内の減圧時間が不要になる。すなわち、本実施形態の燃焼式温風機100は燃料ポンプ20から汲み上げられた燃料を短時間で温風発生部30(燃焼部32)に供給することができ、短時間での着火が可能になる。
また、燃料ポンプ20の上面には貫通孔よりも大径のフランジ部22が形成されている。燃料ポンプ20は燃料タンク10の上面に形成された貫通孔をフランジ部22で閉塞させた状態で燃料タンク10に装着されている。燃料タンク10の上面にはパッキン12の一部、フランジ部22、配線用コネクタ24および燃料吸上部25が露出した状態になっている。
燃料タンク10の上面には、温風発生部30を固定保持するための温風発生部保持体40を燃料タンク10に固定するための固定手段としての雌ネジ部60が取り付けられている。雌ネジ部60の一部は、フランジ部22の外周縁23に沿って配設されている。本実施形態では、フランジ部22の上面から引き出されている配線用コネクタ24の部分と燃料ホース50の一部を構成する燃料吸上部25を回避した部分に、複数の雌ネジ部60を溶接により均等間隔をあけて燃料タンク10の上面に固定している。
これにより、温風発生部保持体40の内部空間における配線用コネクタ24に電気的に接続した配線26の取り回しが容易になり、配線26を無理に曲げることによる配線26への負担を軽減することができる。なお、燃料タンク10に対する雌ネジ部60の固定方法および配線用コネクタ24の配設レイアウトは、図示した形態に限定されるものではなく、他の固定方法および他の配設レイアウトを採用することもできる。
燃料タンク10に温風発生部30を固定保持するための温風発生部保持体40の側周面42には外部空気を温風発生部保持体40の内部空間に取り込むためのスリット44が形成されている。スリット44は燃料ポンプ20の正面側(温風送出側)および左右の側面に相当する側周面42に形成されていて、外部から取り込まれた空気が必ず燃料ポンプ20の配設位置を通過するようになっている。このように本実施形態における燃料ポンプ20は、燃料タンク10内の燃料とスリット44から取り込まれた外部空気によって確実な冷却処理が行われているため、燃料ポンプ20を温風発生部30の直下位置に配設しても熱による故障のおそれがない。
また、図5に示すように温風発生部保持体40の底面には、燃料タンク10に装着されたフランジ部22を押圧するための押圧部46が形成されている。本実施形態における押圧部46には、フランジ部22から引き出されている配線用コネクタ24の部分を回避する回避部46Aと、フランジ部22から引き出されている燃料吸上部25の部分を回避するための回避部46Bが形成されている。このような押圧部46が形成された温風発生部保持体40の形態を採用することにより、温風発生部保持体40はフランジ部22の上面から引き出された配線用コネクタ24および燃料吸上部25の平面位置を回避した部分のみを押圧することができる。
また、温風発生部保持体40の底面には図3~図7に示すように外気取り込み用のサーキュレーター用ファン48が配設されている。サーキュレーター用ファン48は、スリット44から取り込まれた後に燃料ポンプ20の配設位置を通過した外部空気を温風発生部30の冷却用通路36に供給している。
このような温風発生部保持体40は燃料タンク10の上面に取り付けられた雌ネジ部60に雄ネジ70を用いて固定される。これにより燃料タンク10に装着されたフランジ部22は、燃料タンク10の上面(パッキン12)と温風発生部保持体40の底面に形成された押圧部46によって確実に挟持され、燃料ポンプ20の取り付け部分からの燃料漏れが確実に防止される。押圧部46のフランジ部22との対向面にはゴム板等の緩衝部材を取り付けておくこともできる。
温風発生部保持体40の上部にはボルトおよびナット等に代表される公知の固定手段により温風発生部30が固定保持されている。燃料ポンプ20の燃料吸上部25に接続された燃料ホース50は、温風発生部保持体40の内部空間内で適宜取り廻され、温風発生部保持体40の外部に露出することなく燃料タンク10の燃料を燃焼部32に供給している。
本実施形態における温風発生部30には、筒状に形成された燃焼部32の外側に燃焼部32の外周面に沿った筒状の燃焼部カバー34が配設されていて、燃焼部32と燃焼部カバー34との間に燃焼部32の冷却用通路36が形成されている。冷却用通路36は、図6、図7に示すように燃焼部カバー34に形成された連通部34Aの位置で温風発生部保持体40の内部空間に連通すると共に燃焼部32の正面側開口部32Aに連通している。サーキュレーター用ファン48によりスリット44から冷却用通路36に取り込まれた冷却用の外部空気は、図中の矢印に示されているように燃焼部カバー34の連通部34Aから燃焼部32の外周に沿って移動した後、燃焼部32の正面側から外部空間に送出される温風による負圧により正面側開口部32Aに順次送り出されている。
また本実施形態における温風発生部30には、図7に示すように燃焼部32への燃焼用空気を供給すると共に温風を燃焼部32の外部に送出するための燃焼ファン38が配設されている。ここでは燃焼ファン38としてシロッコファンを用いている。燃焼ファン38は、吸気部分を温風発生部保持体40の平面領域よりも外側に突出させた状態で温風発生部30の外部に取り付けられていると共にバーナーカバー39により覆われている。このバーナーカバー39には、燃焼ファン38の吸気部分の位置に位置合わせして外気取込口39Aが形成されている。以上の構成を採用することにより、本実施形態における燃焼式温風機100においては、燃焼用空気と冷却用空気がそれぞれ独立の経路を流通することになるため燃焼用空気と冷却用空気との干渉を防止することができる。
以上に説明したとおり本願発明にかかる燃焼式温風機100について実施形態に基づいて説明を行ったが、本願発明は以上の実施形態に限定されるものではない。例えば、本実施形態においては、配線用コネクタ24の回避部46Aと燃料吸上部25の回避部46Bが形成された押圧部46により燃料タンク10に押圧させた形態を採用しているが、本実施形態の形状に限定されるものではない。押圧部46の形状は、フランジ部22を燃料タンク10の上面に確実に押圧固定させることができればよく、特に形態は限定されるものではない。
また、以上に説明した本実施形態の構成に対し、明細書中に記載されている変形例や、他の公知の構成を適宜組み合わせた形態を採用することもできる。
10 燃料タンク,
12 パッキン,
20 燃料ポンプ,
22 フランジ部,23 外周縁,24 配線用コネクタ,25 燃料吸上部,
26 配線,
30 温風発生部,
32 燃焼部,32A 正面側開口部,34 燃焼部カバー,34A 連通部,
36 冷却用通路,38 燃焼ファン,39 バーナーカバー,39A 外気取込口,
40 温風発生部保持体,
42 側周面,44 スリット,46 押圧部,46A,46B 回避部,
48 サーキュレーター用ファン,
50 燃料ホース,
60 雌ネジ部,
70 雄ネジ,
100燃焼式温風機

Claims (3)

  1. 燃料タンク、燃料ポンプ、温風発生部および前記燃料タンクに前記温風発生部を固定保持するための温風発生部保持体を具備し、
    前記燃料タンクの上面には貫通孔が形成されており、
    前記貫通孔よりも大径に形成されたフランジ部を有する前記燃料ポンプは、前記貫通孔を前記フランジ部で閉塞させた状態で前記燃料タンクに装着されていると共に、前記温風発生部保持体によって前記フランジ部が前記燃料タンクの上面に押圧固定されており、かつ、前記燃料ポンプと前記温風発生部とが燃料ホースにより直接接続されていることを特徴とする燃焼式温風機。
  2. 前記温風発生部保持体と前記燃料タンクとの固定手段の一部が、前記フランジ部の外周縁に沿って配設されており、
    前記フランジ部が前記燃料タンクと前記温風発生部保持体により挟持された状態となっていることを特徴とする請求項1記載の燃焼式温風機。
  3. 前記温風発生部保持体には、前記フランジ部から引き出されている前記燃料ポンプの配線用コネクタおよび前記燃料ホースの部分を回避する回避部を有する押圧部が形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の燃焼式温風機。
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