JP6991749B2 - 定着装置 - Google Patents

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本発明は、電子写真方式の複写機・レーザープリンタ等の画像形成装置に用いられる定着装置に関するものである。
電子写真方式の画像形成装置で用いられる定着装置として、次の構成が知られている。筒状のフィルムと、フィルムに接触するヒータと、フィルムを介してヒータと共にニップ部を形成する加圧ローラと、を有する構成である。未定着トナー画像を担持する記録材は、このニップ部で搬送されつつ加熱され、トナー画像が記録材に定着される。この定着装置は、熱容量の小さいフィルムを用いているため、ウォームアップ時間が短く且つ消費電力が小さいことが特徴である。
ところで、特許文献1の定着装置においては、温度検知部材がヒータに接触するように設けられている。そして、この温度検知部材の検知温度が定着処理可能な目標温度になるようにヒータに供給する電力が制御される。この構成は、温度検知部材によって、熱源であるヒータの温度変化を高い応答性で検知できるので安全性が高い。
特開2017-97224
しかしながら、特許文献1の構成は、フィルムの温度変化を温度検知部材で検知するまでの時間が長くなりやすいという点では不利である。フィルムから温度検知部材までの伝熱経路にヒータが介在するためである。今後、プリントスピードの高速化が進むと、フィルムの温度が低下するタイミングに対してヒータの発熱量を増やすタイミングが遅れる可能性がある。その際に、定着不良が発生しないようにフィルムの温度低下を見込んで常に大きめの電力をヒータに供給するなどの対策が必要になり、省エネ性能が低下する。
そこで、本発明は、温度検知部材によってフィルムの温度変化を高い応答性で検知できる定着装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための好適な実施形態は、回転可能な筒状のフィルムと、第1の面と、前記第1の面と反対側の第2の面と、を有する板状のヒータであって、前記第1の面が前記フィルムの内面に接触するヒータと、前記ヒータの長手方向に長く、前記ヒータの前記第2の面に接触している熱伝導部材と、前記熱伝導部材に接触するように設けられた温度検知部材と、前記フィルムの外周面に接触する加圧ローラであって、前記フィルムとの間にニップ部を形成する加圧ローラと、前記温度検知部材の温度が目標温度になるように前記ヒータに供給する電力を制御する制御部と、を有し、前記ヒータと前記加圧ローラで前記フィルムを挟持しており、記録材上のトナー画像を前記ニップ部で前記フィルムを介して加熱することで定着する定着装置において、前記熱伝導部材は、前記フィルムの回転方向における前記ヒータの端部よりも外側で前記ヒータの前記第2の面から前記第1の面に向かう方向に延びて前記フィルムの内面に接触する延長部を有し、前記ヒータの長手方向に見た場合、前記延長部は前記ヒータの第1の面より前記加圧ローラ側に突出していることを特徴とする。
温度検知部材によってフィルムの温度変化を高い応答性で検知可能である定着装置を提供できる。
実施例1に係る定着装置を備える画像形成装置の概略断面図である。 実施例1に係る定着装置の概略断面図である。 実施例1に係るヒータの概略断面図である。 実施例1に係る定着フィルム、ヒータ、高熱伝導部材等の位置関係を示す拡大断面図である。 実施例1に係るヒータと、ヒータホルダと、の斜視図である。 実施例1の変形例に係る定着フィルム、ヒータ、高熱伝導部材等の位置関係を示す拡大断面図である。 実施例2に係る定着フィルム、ヒータ、高熱伝導部材等の位置関係を示す拡大断面図である。 実施例2の変形例に係る定着フィルム、ヒータ、高熱伝導部材等の位置関係を示す拡大断面図である。
[実施例1]
本発明の第1の実施例に係る定着装置について図面を参照しながら以下に説明する。最初に本実施例における画像形成装置の全体構成を説明し、次いで、定着装置について説明する。
(画像形成装置本体)
本実施例において、記録材上に未定着トナー像を形成する方法及び画像形成装置の一例を図1に示す概略図を用いて説明する。本実施例における画像形成装置50は、感光ドラム上のトナー像を直接記録材P上に転写する電子写真方式の画像形成装置である。像担持体である感光ドラム1の周面には、回転方向(矢印R1方向)に沿って順に、帯電器2、レーザー光Lを感光ドラム1に照射する露光装置3、現像器5、転写ローラ10、及び感光ドラムクリーナー16が配置されている。まず、感光ドラム1は、その表面が帯電器2によってマイナス極性に帯電される。次に帯電された感光ドラム1は、露光手段3のレーザー光Lにより、その表面上に静電潜像が形成(露光された部分は表面電位が上がる)される。本実施例のトナーはマイナス極性に帯電されており、ブラックトナーが入った現像器5によって、感光ドラム1上の静電潜像部にのみマイナストナーが付着し、感光ドラム1上にトナー像が形成される。記録材Pは、給紙ローラ4によって給紙されると、搬送ローラ6によって記録材Pが転写ニップNに搬送される。転写ローラ10に、不図示の電源からトナーの極性とは逆の極性であるプラス極性の転写バイアスが印加され、感光ドラム1上のトナー像は、転写ニップ部Nにおいて記録材P上に転写される。転写後の感光ドラム1は、弾性体ブレードを有する感光ドラムクリーナー16によって表面の転写残トナーが除去される。トナー像を担持した記録材Pは、定着装置100に搬送され、表面のトナー像の加熱定着が行なわれる。
(定着装置)
本実施例の定着装置100について以下に説明する。図2は、本実施例における定着装置100の断面図である。定着装置100は、定着フィルム112と、ヒータ113と、ヒータホルダ130と、加圧ローラ110と、熱伝導部材140と、を有する。
ヒータ113は、定着フィルム112の内面に接触し定着フィルム112を加熱する。加圧ローラ110は、定着フィルム112を介してヒータ113と共にニップ部Nを形成する。加圧ローラ110が図中矢印R1方向に駆動されると、定着フィルム112はニップ部Nで加圧ローラ110から摩擦力を受けて矢印R2方向に回転する。未定着トナー像Tが転写された記録材Pが、図中矢印A1方向からニップ部Nに搬送されると、トナー像Tが記録材に加熱定着されるようになっている。
定着フィルム112について説明する。定着フィルム112は、回転可能に構成され、外力が加えられていないときは外径がφ18mmの円筒状の部材である。定着フィルム112は、厚み方向において多層構成となっている。定着フィルム112は、基層(不図示)と、基層の外側に形成された離型層(不図示)と、を有する。基層の材質は、耐熱性や剛性を考慮し、ステンレス鋼やニッケルなどの金属や、ポリイミドなどの耐熱性樹脂が用いられる。本実施例では、定着フィルム112の基層の材質としてポリイミド樹脂を用い、熱伝導率と強度を向上させるためカーボン系のフィラーを添加して用いた。基層の厚さは薄いほどヒータ113の熱を定着ローラ110表面に伝達しやすいが強度が低下するため15μm~100μm程度が好ましく、本実施例では50μmとした。離型層の材質は、パーフルオロアルコキシ樹脂(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)、テトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン樹脂(FEP)等のフッ素樹脂が好ましい。本実施例ではフッ素樹脂の中でも離型性と耐熱性に優れるPFAを用いた。離型層は、チューブを被覆させたものでも良いが、表面を塗料でコートしたものでも良く、本実施例では、薄肉成型に優れるコートにより離型層を成型した。離型層は薄いほどヒータ113の熱を定着フィルム112表面に伝達しやすいが、薄すぎると耐久性が悪化するため、5~30μm程度が好ましく、本実施例では10μmとした。また、本実施例には使用していないが、基層と離型層の間に、弾性層を設けても良い。その場合、弾性層の材質としては、シリコーンゴムやフッ素ゴムなどが用いられる。
加圧ローラ110について説明する。加圧ローラ110の外径は、φ20mmであり、φ12mmの鉄製の芯金117厚さ4mmの弾性層116が形成されている。弾性層116の材質としては、ソリッドゴムや、発泡ゴムが用いられる。発泡ゴムは、低熱容量で熱伝導率が低く、加圧ローラ110表面の熱が内部へ吸収され難いため、表面温度が上昇しやすく、立ち上がり時間を短縮できる利点がある。本実施例においては、シリコーンゴムを発泡した発泡ゴムを使用した。加圧ローラ110の外径は小さい方が熱容量を抑えられるが、小さ過ぎるとニップ部Nの幅が狭くなってしまうので適度な径が必要であり、本実施例では、外径をφ20mmとした。弾性層116の肉厚に関しても、薄過ぎれば金属製の芯金に熱が逃げるので適度な厚みが必要であり、本実施例では、弾性層116の厚さを4mmとした。弾性層116の上には、トナーの離型層として、PFAからなる離型層118が形成されている。離型層118は定着フィルム112の離型層同様、チューブを被覆させたものでも表面を塗料でコートしたものでも良いが、本実施例では、耐久性に優れるチューブを使用した。離型層118の材質としては、PFAの他に、PTFE、FEP等のフッ素樹脂や、離型性の良いフッ素ゴムやシリコーンゴム等を用いても良い。
ヒータ113について説明する。図3は、ヒータ113の長手方向に垂直な概略断面図である。ヒータ113は、定着フィルム112の内面に接触する第1の面113aと、第1の面113aの反対側の面である第2の面113bと、を有する長細い板状の部材である。ヒータ113は、基板1130と、基板1130上に設けられた発熱抵抗体1131と、発熱抵抗体1131を覆うように設けられた保護層1132と、を有する。基板1130は、アルミナや窒化アルミなどのセラミックで形成されている。本実施例の基板1130はアルミナで形成され、記録材搬送方向の幅6mm、厚さ1mmの大きさである。発熱抵抗体1131は、基板1130の表面に、Ag/Pd(銀パラジウム)をスクリーン印刷により10μm塗工して形成されている。保護層1132は、50μmの厚さのガラスで形成されている。
ヒータホルダ130について説明する。ヒータホルダ130は、ヒータ113の第2の面113bを支持する支持部材である。ヒータホルダ130は、耐熱性の樹脂である液晶ポリマー等で形成されている。
熱伝導部材140について説明する。図4は、ヒータ113の長手方向に垂直な断面であって、定着フィルム112、ヒータ113、高熱伝導部材140等の位置関係を示した拡大断面図である。熱伝導部材140は、ヒータ113の第2の面113bに接触し、ヒータ113とヒータホルダ130との間に挟まれるように設けられている。熱伝導部材140のヒータ113の第2の面113bに接触する面を有する部分をヒータ接触部140aとする。ヒータ接触部140aはヒータ113のいずれの面に接触していても良いが、本実施例においては、ヒータ113の第2の面113bに接触するように構成している。これによって、熱伝導部材140がヒータ113に対して広い面積で接触することが可能になり、加圧ローラ110からの加圧力を受けて良好な密着性を得られるためである。熱伝導部材140は、定着フィルム112の回転方向(記録材搬送方向)に関しヒータ113の上流側端部よりも外側に延長部140bを有する。延長部140bは、ヒータ113の第2の面113bから第1の面113aに向かう方向に延びている。延長部140bは更に、ヒータ113の第2の面113bから第1の面113aに向かう方向に延びたところからフィルムの回転方向に関しヒータ113から遠ざかる方向に延びており、定着フィルム112の内面との接触面積が広くなっている。
熱伝導部材140の材質は、ヒータ113の基板1130よりも熱伝導率の高いものであれば良い。本実施例においては、熱伝導率が140W/m・K程度のアルミ合金を用いている。熱伝導部材140の熱伝導率としては、100W/m・K以上が望ましい。ヒータ113の長手方向に垂直な断面において、ヒータ113の第1の面113aを記録材搬送方向の上流側に延長した線をS1とすると、延長部140bは、S1まで延びている。
図5に本実施例に係る熱伝導部材140と、ヒータホルダ130と、の斜視図を示す。熱伝導部材140は、ヒータ113の長手方向に沿って長い部材である。延長部140bは、ヒータ113の長手方向において、サーミスタ115の検知領域とオーバラップする熱伝導部材の領域に設けられていることが好ましい。本実施例の延長部140bは、熱伝導部材140の長手方向に亘って設けられている。また、熱伝導部材140は、小サイズ記録材の通紙領域と、非通紙領域と、に跨ってヒータ113に接触しており、非通紙部昇温を抑制する効果も奏する。
次に、図2、4に示されている温度検知部材としてのサーミスタ115について説明する。サーミスタ115は、熱伝導部材140のヒータ接触部140aのうちヒータ113の第2の面113bに接触する面と反対側の面に接触するように設けられている。図2に示す制御部1000は、サーミスタ115の検知温度が定着可能な目標温度になるようにトライアック1001を制御してヒータ113に供給される電力を制御する。
次に、本願発明の詳細な課題と効果について説明する。記録材がニップ部Nに到達するとニップ部Nの近傍の定着フィルム112から熱を奪う。その記録材に熱を奪われた定着フィルム112の温度変化をサーミスタ115で検知し、制御部1000は、その検知温度が目標温度になるようにヒータ113の発熱抵抗体1131に供給する電力を制御する。このとき、グラフィック画像のような印字率が高いパターンや含水率の高い記録材を定着処理すると、記録材がニップ部近傍で定着フィルム112からより多くの熱を奪うため、定着フィルム112の温度は大きく低下する。その際に、定着フィルム112の温度低下をサーミスタ115が検知するまでの時間が長くなると、ヒータ113の発熱量を増やすタイミングも遅れて、定着フィルム112の温度が低下し続ける。このままでは、定着不良になってしまうので、印字率が高いパターンや含水率の高い記録材を定着処理するときに定着フィルム112の温度が大きく低下しても定着性を満足できるように予めヒータ113の目標温度を常に高めに設定する方法が考えられる。しかしながら、温度検知部材115の目標温度を常に高めに設定するということは、定着するために熱量がそれほど必要のない低印字の画像が形成された記録材の場合であっても過剰な電力をヒータ113に供給することになり、省エネ性能が低下するという課題がある。
そこで、本実施例においては、定着フィルム112からサーミスタ115への伝熱経路として、ヒータ113及び熱伝導部材140の二部品を介す経路だけでなく、熱伝導部材のみを介する経路が設けられている。これによって、サーミスタ115が定着フィルム112に直接接触していない構成であっても、サーミスタ115によって熱伝導部材140を介し定着フィルム112の温度変化を高い応答性で検知できるという効果を奏する。
尚、本実施例においては、熱伝導部材140の延長部140bが定着フィルム112の回転方向におけるヒータ112の上流側のみに設けられていたが、これに限定されない。熱伝導部材140の延長部140bが定着フィルム112の回転方向におけるヒータ112の下流側のみに設けられていても良い。
次に、本実施例の変形例について説明する。本変形例の定着装置の定着フィルム112、ヒータ113、高熱伝導部材140等の位置関係を示す拡大断面図を図6に示す。熱伝導部材140は、定着フィルム112の回転方向におけるヒータ112の上流側にある上流側延長部と、下流側にある下流側延長部140bと、を有する。変形例の構成は、実施例1よりも熱伝導部材140の延長部140bと定着フィルム112との接触面積が広い。従って、サーミスタ115によって、熱伝導部材140を介し定着フィルム112の温度変化をより高い応答性で検知できる。
[実施例2]
本実施例の定着装置は、実施例1に対し熱伝導部材の構成が異なるだけであり、それ以外の部品は同じである。従って、熱伝導部材以外の構成については省略する。図7は、本実施例の定着フィルム112、ヒータ113、高熱伝導部材140等の位置関係を示す拡大断面図である。
本実施例の特徴は、図7に示すように、熱伝導部材140の延長部140bがヒータ113の第1の面113aよりもa方向(定着フィルム112側)に突出している構成である。a方向は、第2の面113bから第1の面113aに向かう方向である。
ここで、延長部140bの突出量hの定義について説明する。ヒータ113の第1の面113aを記録材搬送方向の上流側に延長した線をS1とし、熱伝導部材140の延長部140bの最も定着フィルム112の内面に近い部分を通り、S1に平行な線をS2とする。熱伝導部材140の延長部140bの最も定着フィルム112の内面に近い部分が線S1上にある場合を突出量は0とし、突出量hは線S1から線S2までの距離として定義できる。
ところで、サーミスタ115によって熱伝導部材140を介して定着フィルム112の温度変化を高い応答性で検知するためには、熱伝導部材140の延長部140bが定着フィルム112に安定して接触していることが望ましい。しかしながら、定着フィルム112は可能性部材であるから、回転しているときに定着フィルム112の厚み方向の位置が振れることがある。そのときに、熱伝導部材140の延長部140bと定着フィルム112との接触面積が変動する。
そこで、本実施例は、突出量hを確保することによって、熱伝導部材140の延長部140bと定着フィルム112との接触面積の変動を小さくする。その結果、サーミスタ115によって、定着フィルム112の温度変化をより高い応答性で検知することができるようになる。
本実施例の作用効果を検証するため、記録材の印字率と含水率が異なる条件における定着処理に必要な温度検知部材115の目標温度を算出した。この目標温度が高い場合の方が低い場合よりも定着フィルム112の温度低下のタイミングに対しヒータ113の発熱量を増やすタイミングが遅いということである。つまり、温度検知部材115で定着フィルム112の温度低下を検知する応答性が低いということである。
本実施例の比較対象は、突出量hが-100μmである比較形態1と、突出量hが0μmである比較形態2と、の二形態とした。また、熱伝導部材140の延長部140bと、定着フィルム112と、の接触状態の影響を確認するために、以下の三条件で評価した。一つ目は、ニップ部Nの加圧力が低く且つローラ硬度が硬いことによってニップ部の幅が狭くなる条件(加圧力13kgf、ローラ硬度52°ニップ部の幅5mm)である。二つ目は、一つ目とは逆にニップ部の幅が広くなる条件(加圧力15kgf、ローラ硬度48°、ニップ部の幅7mm)である。三つ目は、ニップ部Nの幅が前述した2つの条件の中央値になる条件(加圧力14kgf、ローラ硬度50°、ニップ部の幅6mm)である。
上記評価に使用する印字パターンは、トナー印字率の低いテキストパターンと、トナーを全面に印字するベタ黒パターンである。記録材の含水率ついては、記録材を包装から開封した直後の状態の記録材である開直紙と、開封後1週間程度放置した記録材である放置紙と、を用いた。環境は温度30℃湿度80%の高温高湿環境で行ったため、記録材の含水率としては、開直紙が約4%、放置紙が約8%程度であった。
上記の評価結果について説明する。突出量hを-100μmとした比較形態1の評価結果は、次のような結果になった。ベタ黒パターンを定着するために必要な目標温度は、テキストパターンを定着するために必要な目標温度よりも15℃高くする必要があった。放置紙を定着するために必要な目標温度は、開直紙を定着するために必要な目標温度よりも10℃高くする必要があった。また、ニップ部Nの幅が1mm減少する毎に、必要な目標温度が5℃高くする必要があるという傾向も確認された。従って、比較形態1におけるニップ部Nの幅を振った上記三条件で定着性を満足するための目標温度は210℃であった。
次に、突出量hを0μmとした比較形態2の評価結果を次のようになった。ニップ部Nの幅が5mm及び6mmの場合は、比較形態1と同じ結果であった。ニップ部Nの幅が7mmの場合、ベタ黒パターンを定着するために必要な目標温度は、テキストパターンを定着するために必要な目標温度よりも5℃高くする必要があった。更に、放置紙を定着するために必要な目標温度は、開直紙を定着するために必要な目標温度よりも5℃高くする必要があった。つまり、ニップ部Nの幅が7mmの場合のみ、必要な目標温度が比較形態1よりも低かった。これは、ヒータ113の幅がニップ部Nの幅よりも狭いので、ヒータ113近傍の熱伝導部材140の延長部140bと定着フィルム112の内面とがニップ部Nの加圧力によって接触させられ、安定した伝熱が行われるためであると考えられる。以上述べたことから、比較形態1及び2に関しては、ニップ部Nの幅を振った上記三条件でベタ黒パターンと放置紙の定着性を満足することができる目標温度は210℃であった。
次に、本実施例の構成の評価結果は次のようになった。ニップ部Nの幅を振った上記三条件において、ベタ黒パターンを定着するために必要な目標温度は、テキストパターンを定着するための目標温度よりも5℃高くする必要があった。また、放置紙を定着させるために必要な目標温度は、開直紙を定着させるために必要な目標温度よりも5℃高くする必要があった。本実施例の構成では、ニップ部Nの幅を振った上記三条件において、ベタ黒パターンと、放置紙と、の定着性を満足することができる目標温度は195℃であった。つまり、本実施例の構成は、比較形態1及び2よりも定着処理時の温度検知部材115の目標温度を低くすることができた。これは、定着フィルム112が回転して回転軌道が変動した場合であっても、延長部140bと定着フィルム112との接触が維持されたからであると考えられる。その結果、サーミスタ115によって定着フィルム112の温度低下を高い応答性で検知し、ヒータ113の発熱量を増やすことができたのである。
以上述べたことから、本実施例は、サーミスタ115によって熱伝導部材140を介し定着フィルム112の温度変化を実施例1よりも高い応答性で検知できるという効果を奏する。
尚、本実施例においては、熱伝導部材140の延長部140bが定着フィルム112の回転方向におけるヒータ112の上流側のみに設けられていたが、これに限定されない。熱伝導部材140の延長部140bが定着フィルム112の回転方向におけるヒータ112の下流側のみに設けても良い。
本実施例の変形例について説明する。本変形例の定着装置の定着フィルム112、ヒータ113、高熱伝導部材140等の位置関係を示す拡大断面図を図8に示す。熱伝導部材140は、定着フィルム112の回転方向におけるヒータ112の上流側だけでなく、下流側にも延長部140bを有する。本変形例においては、下流側の延長部140bも突出量hが0よりも大きい。上下流の延長部140bの突出量hは異なっていても良い。
本変形例の構成は、実施例2よりも熱伝導部材140と定着フィルム112の接触面積が広い。従って、サーミスタ115によって、熱伝導部材140を介し定着フィルム112の温度変化をより高い応答性で検知できる。
100 定着装置
110 加圧ローラ
112 定着フィルム
113 ヒータ
115 温度検知部材
140 熱伝導部材
140b 熱伝導部材の延長部

Claims (5)

  1. 回転可能な筒状のフィルムと、
    第1の面と、前記第1の面と反対側の第2の面と、を有する板状のヒータであって、前記第1の面が前記フィルムの内面に接触するヒータと、
    前記ヒータの長手方向に長く、前記ヒータの前記第2の面に接触している熱伝導部材と、
    前記熱伝導部材に接触するように設けられた温度検知部材と、
    前記フィルムの外周面に接触する加圧ローラであって、前記フィルムとの間にニップ部を形成する加圧ローラと、
    前記温度検知部材の温度が目標温度になるように前記ヒータに供給する電力を制御する制御部と、
    を有し、前記ヒータと前記加圧ローラで前記フィルムを挟持しており、記録材上のトナー画像を前記ニップ部で前記フィルムを介して加熱することで定着する定着装置において、
    前記熱伝導部材は、前記フィルムの回転方向における前記ヒータの端部よりも外側で前記ヒータの前記第2の面から前記第1の面に向かう方向に延びて前記フィルムの内面に接触する延長部を有し、
    前記ヒータの長手方向に見た場合、前記延長部は前記ヒータの第1の面より前記加圧ローラ側に突出していることを特徴とする定着装置。
  2. 前記延長部は、前記フィルムの回転方向における前記ヒータの端部よりも外側で前記ヒータの前記第2の面から前記第1の面に向かう方向に延びたところから前記フィルムの回転方向において前記ヒータから離れる方向に延びていることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記延長部は、前記ヒータの前記第1の面から前記フィルムの側に突出していることを特徴とする請求項1又は2に記載の定着装置。
  4. 前記延長部は、前記フィルムの回転方向における前記ヒータの上流側に設けられていることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の定着装置。
  5. 前記延長部を上流側延長部とすると、
    前記熱伝導部材は、前記フィルムの回転方向における前記ヒータの下流側の端部よりも外側で前記ヒータの前記第2の面から前記第1の面に向かう方向に延びて前記フィルムの内面に接触する下流側延長部を有することを特徴とする請求項4に記載の定着装置。
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