以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
[1]ゲームシステム
まず、図1を用いて本実施形態のゲームシステム1の概要及び概要構成について説明する。なお、図1は、本実施形態のゲームシステム1の構成を示すシステム構成の一例を示す図である。
本実施形態のゲームシステム1は、図1に示すように、ゲームサービスを提供するサーバ装置10と、端末装置20(例えば、端末装置20A、20B、20C)とが、インターネット(ネットワークの一例)に接続可能に構成されている。
プレーヤは、端末装置20からサーバ装置10にアクセスすることにより、インターネットを介してサーバ装置10からゲームを取得し、当該ゲームのプレーをすることができる。さらに、プレーヤは端末装置20からサーバ装置10にアクセスすることにより、他のプレーヤとの間でコミュニケーションを図りつつ、ゲームを実行することができるようになっている。
特に、サーバ装置10は、インターネットを介して通信接続された端末装置20を用いて、プレーヤにゲームをプレーさせるサービスを提供することが可能な情報処理装置である。なお、サーバ装置10は、コミュニケーション型のサービスを提供するSNSサーバとして機能することも可能である。また、SNSサーバとは、例えば、複数のプレーヤ間でコミュニケーションを提供することが可能なサービスを提供する情報処理装置を示す。
また、サーバ装置10は、例えば、SNSサーバとして機能する場合には、提供するSNSの動作環境(API(アプリケーションプログラミングインタフェース)、プラットフォーム等)を利用して実行されるソーシャルゲーム(Social Game)をと呼ばれるゲームを提供することができるようになっている。
具体的には、サーバ装置10は、端末装置20のWebブラウザ上で提供されるゲーム、例えばHTML、FLASH、CGI、PHP、shockwave、Java(登録商標)アプレット、JavaScript(登録商標)など様々な言語で作られたブラウザゲーム(Webブラウザで設置サイトを開くだけで起動するゲーム)を提供することができるようになっている。
なお、ソーシャルゲームとは、既存のオンラインゲームとは違い、専用のクライアントソフトウェアを必要とせず、WebブラウザとSNSのアカウントのみで利用可能なゲームが含まれる。また、サーバ装置10は、ネットワークを介して他のプレーヤの端末(スマートフォン、パソコン、ゲーム機など)と接続し、オンラインで同時に同じゲーム進行を共有することができるオンラインゲームを提供することが可能な構成を有している。
一方、サーバ装置10は、1つの(装置、プロセッサ)で構成されていてもよいし、複数の(装置、プロセッサ)で構成されていてもよい。
そして、サーバ装置10の記憶領域(後述する記憶部140)に記憶される課金情報、ゲーム情報等の情報を、ネットワーク(イントラネット又はインターネット)を介して接続されたデータベース(広義には記憶装置、メモリ)に記憶するようにしてもよいし、SNSサーバとして機能する場合には、記憶領域に記憶されるプレーヤ情報146等の情報を、ネットワーク(イントラネット又はインターネット)を介して接続されたデータベース(広義には記憶装置、メモリ)に記憶するようにしてもよい。
具体的には、本実施形態のサーバ装置10は、端末装置20のプレーヤ(すなわち、ゲームを実行するプレーヤ)の操作に基づく入力情報を受信し、受信した入力情報に基づいてゲーム処理を行うようになっている。
そして、サーバ装置10は、ゲーム処理結果を端末装置20に送信する。なお、端末装置20は、サーバ装置10から受信したゲーム処理結果を端末装置20にプレーヤに閲覧可能に提供する各種の処理を行う構成を有している。
端末装置20は、スマートフォン、携帯電話、PHS、コンピュータ、ゲーム装置、PDA、携帯型ゲーム機等、画像生成装置などの情報処理装置であり、インターネット(WAN)、LANなどのネットワークを介してサーバ装置10に接続可能な装置である。なお、端末装置20とサーバ装置10との通信回線は、有線でもよいし無線でもよい。
また、端末装置20は、Webページ(HTML形式のデータ)を閲覧可能なWebブラウザを備えている。すなわち、端末装置20は、サーバ装置10との通信を行うための通信制御機能、及びサーバ装置10から受信したデータ(Webデータ、HTML形式で作成されたデータなど)を用いて表示制御を行うとともに、プレーヤ操作のデータをサーバ装置10に送信するWebブラウザ機能などを備えている。
例えば、端末装置20は、他のプレーヤの対戦時の他のプレーヤに関するゲーム情報など必要な情報をサーバ装置10から取得しつつ、記憶領域(後述する記憶部270)に記憶されたゲームアプリケーションに基づいてゲーム処理を実行し、また、ゲーム画面をプレーヤに提供する各種の処理を実行し、プレーヤによってゲームを実行させてもよい。
また、例えば、端末装置20は、プレーヤ操作のデータをサーバ装置10に送信しつつ、サーバ装置10から提供されたゲーム制御情報を取得して所定のゲーム処理を実行し、ゲーム処理に基づくゲームを実行してもよい。
特に、端末装置20は、サーバ装置10から提供されたゲーム制御情報に基づいてゲーム処理を実行する場合に、所定ゲームを行う旨の要求をサーバ装置10に対して行うと、サーバ装置10のゲームサイトに接続され、ゲームが開始される。
そして、端末装置20は、必要に応じてAPIを用いることにより、SNSサーバとして機能するサーバ装置10に所定の処理を行わせ、又は、SNSサーバとして機能するサーバ装置10が管理するプレーヤ情報146を取得させてゲームを実行する構成を有している。
[2]サーバ装置
次に、図2を用いて本実施形態のサーバ装置10について説明する。なお、図2は、本実施形態のサーバ装置10の機能ブロックを示す図である。また、本実施形態のサーバ装置10は図2の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
サーバ装置10は、管理者やその他の入力に用いるための入力部120、所定の表示を行う表示部130、所定の情報が記憶された情報記憶媒体180、端末装置20やその他と通信を行う通信部196、主に提供するゲームに関する処理を実行する処理部100、及び、主にゲームに用いる各種のデータを記憶する記憶部140を含む。
入力部120は、システム管理者等がゲームに関する設定やその他の必要な設定、データの入力に用いるものである。例えば、本実施形態の入力部120は、マウスやキーボード等によって構成される。
表示部130は、システム管理者用の操作画面を表示するものである。例えば、本実施形態の表示部130は、液晶ディスプレイ等によって構成される。
情報記憶媒体180(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などによって構成される。
通信部196は外部(例えば、端末、他のサーバや他のネットワークシステム)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどによって構成される。
記憶部140は、処理部100や通信部196などのワーク領域となるもので、その機能は、RAM(VRAM)などによって構成される。なお、記憶部140に記憶される情報は、データベースで管理してもよい。
また、本実施形態においては、記憶部140には、提供するゲームに関する情報を示すゲーム情報144、提供するゲームに関しプレーヤとしてのプレーヤに関する情報を示すプレーヤ情報146、及び、その他ゲーム演算に必要な各種の情報が記憶される。
処理部100は、記憶部140内の主記憶部142をワーク領域として各種処理を行う。処理部100の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
処理部100は、情報記憶媒体180に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。即ち情報記憶媒体180には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるため
のプログラム)が記憶される。
例えば、処理部100(プロセッサ)は、情報記憶媒体に記憶されているプログラムに基づいて、サーバ装置10全体の制御を行うとともに、各部間におけるデータ等の受け渡しの制御などの各種の処理を行う。さらに、端末装置20からの要求に応じた各種サービスを提供する処理を行う。
具体的には、本実施形態の処理部100は、通信制御部101、Web処理部102及びゲーム管理部104を少なくとも有している。
通信制御部101は、端末装置20とネットワークを介してデータを送受信する処理を行う。すなわち、サーバ装置10は、通信制御部101によって端末装置20等から受信した情報に基づいて各種処理を行う。
特に、本実施形態の通信制御部101は、プレーヤの端末装置20からの要求に基づいて、ゲーム画面に関する情報やゲーム制御情報を、当該プレーヤの端末装置20に送信する処理を行う。
Web処理部102は、Webサーバとして機能する。例えば、Web処理部102は、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)等の通信プロトコルを通じて、端末装置20にインストールされているWebブラウザの要求に応じてデータを送信する処理、及び、端末装置20のWebブラウザによって送信されるデータを受信する処理を行う。
なお、本実施形態では、サーバ装置10がSNSサーバとしての機能も備えていている場合を例にとり説明するが、サーバ装置10を、ゲーム用のサーバと、SNS用のサーバと別々に形成してもよい。また、本実施形態のゲームの処理は、サーバ装置10が一部又は全部を行ってもよいし、端末装置20が一部を行ってもよい。
ゲーム管理部104は、端末装置20と連動し、当該端末装置20を介して入力されたプレーヤの操作に基づいて、各プレーヤにおいてロールプレーイングゲーム(RPG)や対戦ゲームに関するゲーム処理を実行するとともに、各プレーヤのゲームの進行状況やアイテム管理などの各プレーヤにおいて使用するキャラクタ(後述するユニット)及び各種のアイテムを含むプレーヤ情報146を管理する。
[3]端末装置
次に、図3を用いて本実施形態の端末装置20について説明する。なお、図3は、本実施形態における端末装置20の構成を示す機能ブロック図の一例である。また、本実施形態の端末装置20は図3の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
入力部260は、プレーヤが操作データを入力するためのものであり、その機能は、マウスなどのポインティングデバイス、又は、タッチパネルやタッチパネル型ディスプレイなどにより実現できる。
すなわち、入力部260は、画像が表示される画面上における2次元の指示位置座標(x,y)を検出可能な検出部262を備えている。例えば、入力部260は、タッチパネルを用いる場合には、接触検出領域(タッチパネル)における、2次元の接触位置座標(x,y)を検出可能な検出部262を備えている。
なお、本実施形態において、接触位置は、プレーヤの接触操作(直接的な接触及びポイ
ンティングデバイスによる間接的な接触も含む)により、接触検出領域から得られる位置情報である。
特に、本実施形態のプレーヤの接触操作には、ユーザの指によるタッチパネル上への直接的なタッチ操作又はスライド操作、及び、ポインティングデバイスなどのデバイスを介して実行される間接的なタッチパネル上へのタッチ操作又はスライド操作の他に、タッチパネルに直接的及び間接的にタッチ操作又はスライド操作をせずに、タッチパネル上への擬似的なタッチ操作又はスライド操作も含まれる。
例えば、擬似的なタッチ操作又はスライド操作とは、
(1)赤外線などの光ビームをタッチパネル面と平行に当該タッチパネル面に近接した位置で照射し、当該タッチパネルの一端部に縦横方向に一定間隔に形成される複数の照射部と、各照射部と対を構成し、当該各照射部に対向するタッチパネルの他端部に設けられ、各照射された光ビームをそれぞれ受信する複数のセンサとによって、タッチパネルに接触又は近接した際に光ビームが遮断された縦横の座標を検出し、当該検出した座標に基づいて認識するタッチ操作又はスライド操作、及び、
(2)タッチパネルの表示面を撮像するカメラを設け、当該カメラによってユーザがタッチパネルに接触又は近接した位置座標を検出し、当該検出した位置座標に基づいて認識するタッチ操作又はスライド操作、
などタッチパネルに実際に接触することによって又は近接させて検出することによって認識するタッチ操作又はスライド操作を含む。
また、この場合には、本実施形態では、表示画面(ディスプレイ)が、液晶ディスプレイと、プレーヤ(操作者、ユーザ)の接触位置を検出するためのタッチパネルとが積層されたタッチパネル型ディスプレイとなっている。すなわち、本実施形態では、表示画面が入力部260として機能するとともに表示部290としても機能する。
ただし、入力部260は、指示位置以外の操作情報(操作信号)を入力可能なボタンやレバー、キーボード、ステアリング、マイク、加速度センサなどを備えていてもよい。
記憶部270は、処理部200や通信部296などのワーク領域となるもので、その機能はRAM(VRAM)などにより実現できる。そして、本実施形態の記憶部270は、ワーク領域として使用される主記憶部271と、最終的な表示画像等が記憶される画像バッファ272と、提供するゲームに関しプレーヤに関する情報を示すプレーヤ情報を記憶するプレーヤ情報記憶部273と、テーブルデータなどのゲームを実行する上で必要な各種のデータを記憶するゲームデータ記憶部274と、を含む。なお、これらの一部を省略する構成としてもよいし、サーバ装置10の記憶部140がその一部を構成してもよい。
プレーヤ情報記憶部273には、プレーヤが所有するプレーヤキャラクタの情報(アイテムの情報を含む。)、対戦ゲームにおいてプレーヤの攻撃の核となる拠点に関する情報(パラメータ)、ゲームの実行中におけるプレーヤの各種のパラメータ(ゲームレベルや経験値など)、及び、プレーヤに関する情報(ID、パス及びゲーム開始時期など)を示すユーザ情報が記憶される。
ゲームデータ記憶部274には、提供するゲームに関する情報を示すゲーム情報、プレーヤキャラクタの情報(アイテムの情報を含む)、プレーヤに属する拠点及び拠点領域に関する情報(プレーヤに属する他の拠点とのゲーム空間内における相対的な位置情報、すなわち、フォーメーション情報)、及び、所定のテーブルデータを含むその他のゲーム演算に必要な各種の情報が記憶される。
情報記憶媒体280(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などにより実現できる。
また、情報記憶媒体280には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)を記憶することができる。なお、処理部200は、後述するように、情報記憶媒体280に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。
表示部290は、本実施形態により生成された画像を出力するものであり、その機能は、CRT、LCD、タッチパネル型ディスプレイ、或いはHMD(ヘッドマウントディスプレイ)などにより実現できる。
なお、本実施形態では表示部290は、タッチパネルディスプレイを用いる場合には、プレーヤがゲーム操作を行う入力部260としても機能する。なお、本実施形態のタッチパネルディスプレイとしては、例えば抵抗膜方式(4線式、5線式)、静電容量方式、電磁誘導方式、超音波表面弾性波方式、赤外線走査方式などのタッチパネルを用いることができる。
音出力部292は、本実施形態により生成された音を出力するものであり、その機能は、スピーカ、或いはヘッドフォンなどにより実現できる。
通信部296は、外部(例えばホスト装置や他の端末装置)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
なお、端末装置20は、サーバ装置10が有する情報記憶媒体や記憶部270に記憶されている本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラムやデータを、ネットワークを介して受信し、受信したプログラムやデータを情報記憶媒体280や記憶部270に記憶してもよい。このようにプログラムやデータを受信して端末装置20を機能させる場合も本発明の範囲内に含めることができる。
処理部200(プロセッサ)は、入力部260からの入力データやプログラムなどに基づいて、サーバ装置10から提供されたプログラムに従って、又は、当該サーバ装置10と連動して、ゲーム処理、画像生成処理、或いは音生成処理などの処理を行う。
特に、本実施形態においては、ゲーム処理としては、ゲーム開始条件が満たされた場合にゲームを開始する処理、対戦ゲームなどの各種のゲームを進行させる処理、プレーヤキャラクタや敵キャラクタ又は拠点や拠点領域をなどのゲームに用いられる各種のオブジェクトの配置や領域を設定する処理、各種のオブジェクトを表示する処理、ゲーム結果を演算する処理、或いはゲーム終了条件が満たされた場合にゲームを終了する処理などが含まれる。
また、処理部200は、記憶部270をワーク領域として各種処理を行う。処理部200の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
また、処理部200は、オブジェクト空間設定部210、操作検出処理部211、表示制御部212、移動処理部213、拠点管理部214、ゲーム処理部215、仮想カメラ
制御部216、パラメータ制御部217、描画部220、及び、音処理部230を含む。
オブジェクト空間設定部210は、オブジェクト、移動経路、建物、樹木、柱、壁、マップ(地形)などの表示物を表す各種オブジェクト(スプライト、ビルボード、ポリゴン、自由曲面又はサブディビジョンサーフェスなどのプリミティブ面で構成されるオブジェクト)をオブジェクト空間(すなわち、ゲーム空間)に配置設定する処理を行う。
具体的にはオブジェクト空間設定部210は、オブジェクト(モデルオブジェクト)の位置や回転角度(向き、方向と同義)を決定し、その位置(X、Y)或いは(X、Y、Z)にその回転角度(X、Y軸回りでの回転角度)或いは(X、Y、Z軸回りでの回転角度)でオブジェクトを配置する。
なお、オブジェクト空間とは、いわゆる仮想2次元空間、仮想3次元空間の両方を含む。2次元空間とは、例えば2次元座標(X,Y)においてオブジェクトが配置される空間であり、3次元空間とは、例えば3次元座標(X,Y,Z)においてオブジェクトが配置される空間である。
そしてオブジェクト空間を2次元空間とした場合には、複数のオブジェクトそれぞれについて設定された優先順位に基づいてオブジェクトを配置する。例えば、奥側にあるように見せたいオブジェクト(スプライト)から順にオブジェクトを配置し、手前側にあるように見せたいオブジェクトを重ねて配置する処理を行うことができる。
また、描画サイズが大きなオブジェクトを画像の下方に配置し、描画サイズが小さなオブジェクトを画像の上方に配置すれば、画面の上方に対応するオブジェクト空間が奥側にあるように見せることができ、画面の下方に対応するオブジェクト空間が手前側にあるように見せることができる。
一方、オブジェクト空間を3次元空間とした場合には、ワールド座標系にオブジェクトを配置する。
操作検出処理部211は、プレーヤが入力部260から入力した入力情報の認識処理を行う。具体的には、本実施形態の操作検出処理部211は、入力部260によって入力された指示位置(具体的には、表示画面上の座標位置)を取得する。
例えば、操作検出処理部211は、タッチパネル上のタッチ操作を検出する場合には、プレーヤの接触操作(すなわち、タッチ操作)を検出する接触検出領域(タッチパネル)における接触位置(2次元の接触位置座標)を指示位置として取得する。
すなわち、操作検出処理部211は、プレーヤが指でタッチパネルにタッチ(以下、「タッチ操作入力」という。)し、そのまま指を移動して最後にタッチパネルから離す操作(以下、「スライド操作」という。)を行う期間に相当する接触操作期間中(スライド操作期間中)における接触位置(検出位置)を取得する。
特に、操作検出処理部211は、タッチパネル上のタッチ操作を検出する場合には、
(1)画面へのタッチ操作入力されていない状態(以下、「無接触状態」という。)からタッチ操作入力された状態(以下、「接触状態」という。)への第1の変化(以下、「状態変化」という。)を検出するとともに、当該状態変化が実行された検出位置(以下、「第1検出位置」ともいう。)を検出する第1の検出処理、及び、
(2)第1の変化の検出後であって当該第1の変化を検出した際(すなわち、無接触状態から接触状態に状態変化した際)のタッチ操作入力が継続されて(すなわち、接触状態が
継続されて)スライド操作による入力(以下、「スライド操作入力」という。)が実行されている場合に、当該スライド操作入力の変化(すなわち、検出位置の変化)を第2の変化として検出するとともに、当該状態変化が実行された検出位置(以下、「第2検出位置」ともいう。)を検出する第2の検出処理、
(3)スライド操作入力中に、画面へのタッチ操作入力がされていない状態(すなわち、スライド操作入力が終了して無接触状態となった場合)を検出する第3の検出処理
を実行する。
なお、操作検出処理部211は、ディスプレイ上のタッチ操作を検出する場合には、所定の周期毎に入力された指示位置を取得する。具体的には、所定の周期とはフレーム毎、例えば、1/60秒〜1/120秒程度とすることができる。
表示制御部212は、ディスプレイ上に、プレーヤの指示が可視化された操作入力オブジェクトを含むゲームに関する画像を表示する。
移動処理部213は、オブジェクト空間内における移動体オブジェクト(特に、プレーヤキャラクタや敵キャラクタなどのキャラクタオブジェクト)等の操作対象のキャラクタオブジェクトの移動演算を行う。
すなわち、移動処理部213は、入力部260によりプレーヤが入力した入力データ又はプログラム(移動アルゴリズム)や各種データ(モーションデータ)などに基づいて、移動体オブジェクトをオブジェクト空間内で移動させ、又は、移動体オブジェクトの動作(モーション、アニメーション)を制御するための処理を行う。
具体的には、本実施形態の移動処理部213は、オブジェクトの移動情報(移動方向、移動量、移動速度、位置、回転角度、或いは加速度)や動作情報(各パーツオブジェクトの位置、或いは回転角度)を、1フレーム毎に順次求めるシミュレーション処理を行う。ここでフレームとは、オブジェクトの移動処理、動作処理(シミュレーション処理)や画像生成処理を行う時間の単位である。そして、本実施形態では、フレームレートは、固定としてもよいし、処理負荷に応じて可変としてもよい。
なお、移動処理部213は、3次元のオブジェクト空間において入力方向に基づいてオブジェクトを移動させる処理を行ってもよい。例えば、予め、入力方向毎に移動方向を対応づけ、入力方向に対応する移動方向にオブジェクトを移動させる。
また、移動処理部213は、独立して実行してもよいし、サーバ装置10と連動して実行してもよく、サーバ装置10と連動する場合には、その一部又は全部がサーバ装置10に形成されていてもよい。
拠点管理部214は、プレーヤ毎に、ゲーム空間に配置される複数の拠点及び当該拠点に対応付けて形成されたゲーム空間内の拠点領域を管理する。例えば、拠点管理部214は、ゲーム進行に応じて、又は、ゲーム状況に応じて各拠点のゲーム空間内における移動を制御するとともに、拠点が移動した場合に、当該拠点に対応付けられた拠点領域を追随させる制御又は変形する制御を行う構成を有している。
また、拠点管理部214は、同一のプレーヤに属する複数の拠点については、1の拠点が移動した場合には、複数の拠点によって構成されるフォーメーションを維持しつつ、他の拠点も追随させて移動させる構成を有している。
なお、拠点管理部214は、独立して実行してもよいし、サーバ装置10と連動して実
行してもよく、サーバ装置10と連動する場合には、その一部又は全部がサーバ装置10に形成されていてもよい。
ゲーム処理部215は、入力部260を介して入力されたプレーヤの操作に基づいて、各プレーヤにおいて対戦ゲーム等のゲームに使用するプレーヤキャラクタ及び各種のアイテムを、ゲーム中に使用可能なプレーヤキャラクタとして登録するためのデッキに設定し、当該デッキに設定した情報をデッキ情報としてプレーヤ情報記憶部に273に登録する。
また、ゲーム処理部215は、ゲームの実行に関する各種のプレーヤに属するデータをプレーヤ情報記憶部273に登録する。
そして、ゲーム処理部215は、種々のゲーム演算処理を行う。例えば、ゲーム処理部215は、プレーヤの指示に基づいてゲームに使用される複数のプレーヤキャラクタを用いてゲームを進行させるための各処理を実行する。
特に、ゲーム処理部215は、マップなどに基づくオブジェクト空間の形成、プレーヤキャラクタと敵キャラクタやその他のオブジェクトとの対戦、シミュレーションゲームにおけるゲームの進行、及び、当該対戦時のパラメータ管理などのゲームを実行する上で必要な演算処理を行う。
なお、ゲーム処理部215は、独立して実行してもよいし、サーバ装置10と連動して実行してもよく、サーバ装置10と連動する場合には、その一部又は全部がサーバ装置10に形成されていてもよい。
仮想カメラ制御部216は、所与の視点から見える画像であって、奥行きがあるように見える画像を生成する。この場合に、仮想カメラ制御部216が、オブジェクト空間内の所与(任意)の視点から見える画像を生成するための仮想カメラ(視点)の制御処理を行う。具体的には、仮想カメラの位置(X、Y、Z)又は回転角度(X、Y、Z軸回りでの回転角度)を制御する処理(視点位置や視線方向を制御する処理)を行う。
例えば、仮想カメラによりオブジェクト(例えば、キャラクタ、ボール、車)を後方から撮影する場合には、オブジェクトの位置又は回転の変化に仮想カメラが追従するように、仮想カメラの位置又は回転角度(仮想カメラの向き)を制御する。
この場合には、移動処理部213で得られたオブジェクトの位置、回転角度又は速度などの情報に基づいて、仮想カメラを制御できる。或いは、仮想カメラを、予め決められた回転角度で回転させたり、予め決められた移動経路で移動させる制御を行ってもよい。また、この場合には、仮想カメラの位置(移動経路)又は回転角度を特定するための仮想カメラデータに基づいて仮想カメラを制御する。
なお、仮想カメラ(視点)が複数存在する場合には、それぞれの仮想カメラについて上記の制御処理が行われる。
また、仮想カメラ制御部216は、サーバ装置10と連動して実行してもよく、サーバ装置10と連動する場合には、その一部又は全部がサーバ装置10に形成されていてもよい。
パラメータ制御部217は、ゲーム中のプレーヤに関する各種のパラメータを管理する。特に、本実施形態のパラメータ制御部217は、デッキに設定されたプレーヤキャラク
タをゲームに使用する際に、すなわち、ゲーム空間内に投入する際に消費するパラメータ(以下、「行動用パラメータ」という。)を管理する。
描画部220は、処理部200で行われる種々の処理(ゲーム処理)の結果に基づいて描画処理を行い、これにより画像を生成し、表示部(ディスプレイ)290に出力する。描画部220が生成する画像は、いわゆる2次元画像であってもよいし、いわゆる3次元画像であってもよい。特に、描画部220は、オブジェクト空間における仮想カメラから見える画像であって、画面上に表示する画像を生成する。
ここで2次元画像を生成する場合には、描画部220は、設定された優先度が低いオブジェクトから順に描画して、オブジェクト同士が重なる場合には、優先度の高いオブジェクトを上書きして描画する。
また、3次元画像を生成する場合には、本実施形態の描画部220は、まずオブジェクト(モデル)の各頂点の頂点データ(頂点の位置座標、テクスチャ座標、色データ、法線ベクトル或いはα値等)を含むオブジェクトデータ(モデルデータ)が入力され、入力されたオブジェクトデータに含まれる頂点データに基づいて、頂点処理が行われる。なお、頂点処理を行うに際して、必要に応じてポリゴンを再分割するための頂点生成処理(テッセレーション、曲面分割、ポリゴン分割)を行うようにしてもよい。
また、頂点処理では、頂点の移動処理や、座標変換(ワールド座標変換、カメラ座標変換)、クリッピング処理、あるいは、透視変換等のジオメトリ処理が行われ、その処理結果に基づいて、オブジェクトを構成する頂点群について与えられた頂点データを変更(更新、調整)する。そして、頂点処理後の頂点データに基づいてラスタライズ(走査変換)が行われ、ポリゴン(プリミティブ)の面とピクセルとが対応づけられる。そして、ラスタライズに続いて、画像を構成するピクセル(表示画面を構成するフラグメント)を描画するピクセル処理(フラグメント処理)が行われる(光源処理などを含む)。
ピクセル処理では、テクスチャの読出し(テクスチャマッピング)、色データの設定/変更、半透明合成、アンチエイリアス等の各種処理を行って、画像を構成するピクセルの最終的な描画色を決定し、透視変換されたオブジェクトの描画色を画像バッファ272(フレームバッファ、ピクセル単位で画像情報を記憶できるバッファ。VRAM、レンダリングターゲット)に出力(描画)する。すなわち、ピクセル処理では、画像情報(色、法線、輝度、α値等)をピクセル単位で設定あるいは変更するパーピクセル処理を行う。
これにより、オブジェクト空間内に設定された仮想カメラ(所与の視点)から見える画像が生成される。なお、仮想カメラ(視点)が複数存在する場合には、それぞれの仮想カメラから見える画像を分割画像として1画面に表示できるように画像を生成することができる。
なお、描画部220が行う頂点処理やピクセル処理は、シェーディング言語によって記述されたシェーダプログラムによって、ポリゴン(プリミティブ)の描画処理をプログラム可能にするハードウェア、いわゆるプログラマブルシェーダ(頂点シェーダやピクセルシェーダ)により実現されてもよい。プログラマブルシェーダでは、頂点単位の処理やピクセル単位の処理がプログラム可能になることで描画処理内容の自由度が高く、ハードウェアによる固定的な描画処理に比べて表現力を大幅に向上させることができる。
そして、描画部220は、オブジェクトを描画する際に、ジオメトリ処理、テクスチャマッピング、隠面消去処理、αブレンディング等を行う。
ジオメトリ処理では、オブジェクトに対して、座標変換、クリッピング処理、透視投影変換、或いは光源計算等の処理を行う。そして、ジオメトリ処理後(透視投影変換後)のオブジェクトデータ(オブジェクトの頂点の位置座標、テクスチャ座標、色データ(輝度データ)、法線ベクトル、或いはα値等)を記憶部270に記憶する。
テクスチャマッピングでは、記憶部270のテクスチャ記憶部に記憶されるテクスチャ(テクセル値)をオブジェクトにマッピングする処理を行う。具体的には、オブジェクトの頂点に設定(付与)されるテクスチャ座標等を用いて記憶部270のテクスチャ記憶部からテクスチャ(色(RGB)、α値などの表面プロパティ)を読み出し、2次元の画像であるテクスチャをオブジェクトにマッピングする。この場合に、ピクセルとテクセルとを対応づける処理や、テクセルの補間としてバイリニア補間などを行う。
なお、本実施形態では、オブジェクトを描画する際に、所与のテクスチャをマッピングする処理を行うようにしてもよい。この場合には、マッピングされるテクスチャの色分布(テクセルパターン)を動的に変化させることができる。
また、この場合において、色分布(ピクセルパターン)が異なるテクスチャを動的に生成してもよいし、複数の色分布が異なるテクスチャを予め用意しておき、使用するテクスチャを動的に切り替えるようにしてもよい。またオブジェクト単位でテクスチャの色分布を変化させてもよい。
隠面消去処理では、描画ピクセルのZ値(奥行き情報)が格納されるZバッファ(奥行きバッファ)を用いたZバッファ法(奥行き比較法、Zテスト)による隠面消去処理を行う。すなわち、オブジェクトのプリミティブに対応する描画ピクセルを描画する際に、Zバッファに格納されるZ値を参照するとともに、当該参照されたZバッファのZ値と、プリミティブの描画ピクセルでのZ値とを比較し、描画ピクセルでのZ値が、仮想カメラから見て手前側となるZ値(例えば小さなZ値)である場合には、その描画ピクセルの描画処理を行うとともにZバッファのZ値を新たなZ値に更新する。
αブレンディング(α合成)では、描画部220は、α値(A値)に基づく半透明合成処理(通常αブレンディング、加算αブレンディング又は減算αブレンディング等)を行う。なお、α値は、各ピクセル(テクセル、ドット)に関連づけて記憶できる情報であり、例えば色情報以外のプラスアルファの情報である。α値は、マスク情報、半透明度(透明度、不透明度と等価)、バンプ情報などとして使用できる。
特に、本実施形態での描画部220は、接触検出領域に対応する表示領域に表示させる画像を生成してもよい。表示領域に表示させる画像とは、例えばオブジェクトを含む画像でもよい。
音処理部230は、処理部200で行われる種々の処理の結果に基づいて音処理を行い、BGM、効果音、又は音声などのゲーム音を生成し、音出力部292に出力する。
なお、本実施形態の端末装置20は、1人のプレーヤのみがプレーできるシングルプレーヤモード専用のシステムにしてもよいし、複数のプレーヤがプレーできるマルチプレーヤモードも備えるシステムにしてもよい。
また、複数のプレーヤがプレーする場合に、これらの複数のプレーヤに提供するゲーム画像やゲーム音を、1つの端末装置20を用いて生成してもよいし、ネットワーク(伝送ライン、通信回線)などで接続された複数の端末装置20又はサーバ装置10を用いて分散処理により生成してもよい。
なお、拠点管理部214は、拠点管理手段の一例である。
また、移動処理部213は、適宜、プレーヤキャラクタ投入部213A、投入制限部213B、行動制御部213Cとして機能する。プレーヤキャラクタ投入部213Aは、キャラクタ投入手段の一例であり、投入制限部213Bは投入制限手段の一例であり、行動制御部213Cは行動制御手段の一例である。
また、パラメータ制御部217は、適宜、回復部217A、消費/回復制御部217Bとして機能する。回復部217Aは回復手段の一例であり、消費/回復制御部217Bは、消費/回復制御手段の一例である。
また、ゲーム処理部215は、適宜、第1の登録部215A、第2の登録部215Bとして機能する。第1の登録部215Aは第1の登録手段の一例であり、第2の登録部215Bは第2の登録手段の一例である。また、表示制御部212は、表示制御手段の一例である。
[4]本実施形態の手法
[4.1]概要
次に、図4A、図4Bを用いて本実施形態の手法の概要について説明する。図4A、図4Bは、ゲーム空間を写したゲーム画面70を説明する図である。図4Aは、プレーヤキャラクタ60及び敵キャラクタ60’がゲーム空間へ投入される前のゲーム画面70を示し、図4Bは、プレーヤキャラクタ60及び敵キャラクタ60’がゲーム空間Sへ投入された後のゲーム画面70を示している。
端末装置20の処理部200は、図4Bに示すとおり、プレーヤキャラクタ60とNPCである敵キャラクタ60’とがゲーム空間S内に存在する互いの拠点51、51’を攻撃する対戦ゲームを実行するプログラムを実行する。
敵キャラクタ60’は、他のプレーヤが操作するプレーヤキャラクタ又はコンピュータが操作するノンプレーヤキャラクタ(NPC)である。但し、ここでは、敵キャラクタ60’がNPCである場合を想定する。また、ゲーム空間S内には、同時に2以上の敵キャラクタ60’が存在し得るものとし、ゲーム空間S内には、同時に2以上のプレーヤキャラクタ60が存在し得るものとする。
図4A、図4Bにおいて、ゲーム空間Sの向かって左側に位置する拠点51、51R、51Lは、プレーヤキャラクタ60の拠点(自拠点)であって、ゲーム空間Sの向かって右側に位置する拠点51’、51R’、51L’は、敵キャラクタ60’の拠点(敵拠点)である。つまり、ゲーム空間S内に設定される自拠点51の数は2以上であり、敵拠点51’の数も2以上である。
以下では、必要に応じて、自拠点51、51R、51Lのうち、敵拠点51’、51R’、51L’に向かって中央に配置された自拠点51を「メイン拠点51」と称し、右側に配置された自拠点51Rを「サブ拠点51R」と称し、左側に配置された自拠点51Lを「サブ拠点51L」と称す。また、必要に応じて、敵拠点51’、51R’、51L’のうち、自拠点51、51R、51Lに向かって中央に配置された敵拠点51’を「メイン拠点51’」と称し、右側に配置された敵拠点51Rを「サブ拠点51R’」と称し、左側に配置された敵拠点51L’を「サブ拠点51L’」と称す。
拠点51、51R、51L、51’、51R’、51L’の各々は、ゲーム空間S内に
固定された基地、本丸、二の丸、陣城、砦、城、建物、施設などのオブジェクトであってもよいし、ゲーム空間S内に設定される陣地などのエリアであってもよいし、ゲーム空間S内を移動する戦艦、母艦、僚艦などの動的なオブジェクトであってもよい。但し、図4A、図4Bでは、拠点51、51R、51L、51’、51R’、51L’の各々を戦艦、母艦、又は僚艦のオブジェクトとして表現している。
端末装置20は、図3に示したとおり、拠点管理部214、プレーヤキャラクタ投入部213A、投入制限部213B、行動制御部213C、回復部217A、消費/回復制御部217Bを備える。
拠点管理部214は、自拠点であるメイン拠点51、サブ拠点51R、サブ拠点51Lの各々に係る拠点パラメータを管理する。拠点51、51R、51Lの拠点パラメータには、拠点51、51R、51Lが受けたダメージを反映した体力値などのパラメータ、敵拠点51’、51R’、51L’と自拠点51、51R、51Lとの優劣(相対的な体力値)を示すパラメータなどが含まれる。ここでは、拠点管理部214は、自拠点51、51R、51Lの各々が受けたダメージの総量、自拠点51、51R、51Lの各々が受けたダメージの平均、自拠点51、51R、51Lの各々が単位時間当たりに受けたダメージの平均、自拠点51、51R、51Lの各々が敵キャラクタ1体当たりから受けたダメージの平均の少なくとも1つを、拠点パラメータの総合値として管理する。
プレーヤキャラクタ投入部213Aは、図4Bに示すとおり、プレーヤキャラクタ60の候補61の中からプレーヤが例えば手指等で指定したプレーヤキャラクタである指定プレーヤキャラクタ61Aを、ゲーム空間Sのうちプレーヤが例えば手指等で指定したポイント(投入先)へ投入する。本実施形態では、指定プレーヤキャラクタ61Aをゲーム空間Sに向けてドラッグアンドドロップ操作すると、当該ドロップしたポイントへ指定プレーヤキャラクタ61Aが投入される。
投入制限部213Bは、プレーヤに割り当てられたパラメータであって、かつ、指定プレーヤキャラクタ61Aの投入の際に消費される行動用パラメータを管理し、行動用パラメータが不足している場合には投入を制限する。行動用パラメータは、プレーヤが指定プレーヤキャラクタ61Aをゲーム空間Sへ投入するために消費すべきパラメータであって、プレーヤキャラクタ60がゲーム空間S内で行動をするために必要なエネルギー(燃料、食料)、物資(砲弾、弾薬、薬)に相当する。図4A、図4Bにおいて符号81で示すテキストイメージは、プレーヤに割り当てられた行動用パラメータの値を示しており、図4A、図4Bにおいて符号82で示すゲージは、プレーヤに割り当てられた行動用パラメータの残量を示している。
行動制御部213Cは、ゲーム空間Sに投入された指定プレーヤキャラクタ61A(プレーヤキャラクタ60)の戦闘行動を、例えば、当該指定プレーヤキャラクタ61A(プレーヤキャラクタ60)の種類及び属性に応じて、予め決められたアルゴリズムで制御する。投入された指定プレーヤキャラクタ61A(プレーヤキャラクタ60)の種類及び属性は、プレーヤ情報(図5)において管理される。行動制御部213Cは、プレーヤキャラクタ60を、敵拠点51’、51R’、51L’の何れかに向けて移動させ、敵拠点51’、51R’、51L’に対する戦闘行動を制御する。また、行動制御部213Cは、戦闘行動が終了すると、プレーヤキャラクタ60をゲーム空間Sから消滅させる。
回復部217Aは、プレーヤに割り当てられた行動用パラメータを、少なくとも時間経過に応じて回復させる。但し、回復部217Aは、行動用パラメータを、時間経過だけでなく、プレーヤのレベル、プレーヤのステータス、プレーヤの属するステージなどに応じて回復させてもよい。例えば、回復部217Aは、プレーヤのレベルが高いほど高い回復
率(回復速度)でプレーヤの行動用パラメータを回復させる。
消費/回復制御部217Bは、プレーヤに割り当てられた行動用パラメータの消費率及び回復率のうち少なくとも一方を、拠点パラメータの総合値に応じて制御する。本実施形態では、1体のプレーヤキャラクタ60がゲーム空間Sへ投入される度に、プレーヤの行動用パラメータが所定量ずつ消費されるものとし、当該消費量(キャラクタ1体当たりの消費量)を「消費率」と称す。一方、本実施形態では、所定時間が経過する度に、行動用パラメータが所定量ずつ回復するものとし、当該回復量(単位時間当たりの回復量)を「回復率」と称す。
具体的に、消費/回復制御部217Bは、3つの拠点51、51R、51Lの拠点パラメータの総合値が小さいときほどプレーヤの行動用パラメータの消費率を低く設定し、拠点パラメータの総合値が小さいときほどプレーヤの行動用パラメータの回復率を高く設定する。例えば、消費/回復制御部217Bは、行動用パラメータの総合値に正の所定値αを乗算した値を、消費率として設定し、行動用パラメータの総合値を正の所定値βで除算した値を、回復率として設定する。
なお、消費/回復制御部217Bは、キャラクタ1体当たりの消費量を、キャラクタの種類(属性)などに依存させてもよい。例えば、戦闘力の高いキャラクタの消費量を、戦闘力の低いキャラクタの消費量よりも高く設定してもよい。
また、消費/回復制御部217Bは、単位時間当たりの回復量を、プレーヤのレベルなどに依存させてもよい。例えば、戦闘力の高いキャラクタの回復量を、戦闘力の低いキャラクタの回復量より低く設定してもよい。
また、以上の拠点管理部214、プレーヤキャラクタ投入部213A、投入制限部213B、行動制御部213C、回復部217A、及び消費/回復制御部217Bは、ゲーム空間Sにおけるプレーヤキャラクタ60及び拠点51、51R、51Lについての上記処理と同様の処理を、ゲーム空間Sにおける敵キャラクタ60’及び敵拠点51’、51R’、51L’についても実行する(以下の説明においても同様。)。但し、敵キャラクタ60’の投入タイミング及び投入先については、プレーヤが制御する代わりにコンピュータが制御するものとする。
そして、ゲーム処理部215は、対戦ゲームの開始後、拠点51、51R、51Lの拠点パラメータの総合値(プレーヤの拠点パラメータ)と、拠点51’、51R’、51L’の拠点パラメータの総合値(敵の拠点パラメータ)とを監視し、プレーヤの拠点パラメータが先にゼロとなった場合にはプレーヤを敗者と判定し、敵の拠点パラメータが先にゼロとなった場合には敵(ここではコンピュータ)を敗者と判定する。ここで、プレーヤの拠点パラメータの総合値は、例えば、拠点51の拠点パラメータと、拠点51Rの拠点パラメータと、拠点51Lの拠点パラメータとの和又は重み付け和である。また、敵の拠点パラメータの総合値は、例えば、拠点51’の拠点パラメータと、拠点51R’の拠点パラメータと、拠点51L’の拠点パラメータとの和又は重み付け和である。
但し、ゲーム処理部215は、対戦ゲームの開始後の所定時間経過後に、プレーヤの拠点パラメータと敵の拠点パラメータとの何れもがゼロに至っていない場合には、プレーヤの拠点パラメータと敵の拠点パラメータとを比較し、プレーヤの拠点パラメータの方が大きかった場合には、プレーヤを勝者と判定し、敵の拠点パラメータの方が大きかった場合には、敵(ここではコンピュータ)を勝者と判定する。
或いは、ゲーム処理部215は、対戦ゲームの開始後に、プレーヤのメイン拠点51の
拠点パラメータと、敵のメイン拠点51’の拠点パラメータとのうち、プレーヤのメイン拠点51の拠点パラメータが先にゼロとなった場合には、プレーヤを敗者と判定し、敵のメイン拠点51’の拠点パラメータが先にゼロとなった場合には、敵(ここではコンピュータ)を敗者と判定してもよい。
但し、ゲーム処理部215は、対戦ゲームの開始後の所定時間経過後に、何れの拠点パラメータもゼロに至っていない場合には、プレーヤのメイン拠点51の拠点パラメータと敵のメイン拠点51’の拠点パラメータとを比較し、プレーヤのメイン拠点51の拠点パラメータの方が大きかった場合には、プレーヤを勝者と判定し、敵のメイン拠点51’の拠点パラメータの方が大きかった場合には、敵(ここではコンピュータ)を勝者と判定してもよい。
[4.2]プレーヤ情報
図5は、プレーヤ情報を説明する図である。図5に示すとおり、プレーヤ情報には、プレーヤのデッキデータと、プレーヤのゲームパラメータとが、プレーヤのプレーヤIDに関連付けて格納されている。
プレーヤのデッキデータには、プレーヤのメイン拠点51、サブ拠点51R、サブ拠点51Lの各々の拠点IDと、各々の拠点属性と、各々に関連付けられたキャラクタのキャラクタIDと、各キャラクタのキャラクタ属性とが登録されている。
デッキデータに登録されたキャラクタは、ゲーム空間S(図4)へプレーヤが投入可能なプレーヤキャラクタの候補61(図4)として用いられる。また、プレーヤのデッキデータに登録すべきキャラクタは、後述する編成画面80(図6)上でプレーヤが予め指定したものである。
また、プレーヤのデッキデータに登録された各キャラクタとメイン拠点51、サブ拠点51R、サブ拠点51Lとの関連付けは、編成画面80上でプレーヤが予め指定したものである。図5の例では、キャラクタID001〜010のキャラクタは、サブ拠点51Lに関連付けられており、キャラクタID011〜020のキャラクタは、メイン拠点51に関連付けられており、キャラクタID021〜030のキャラクタは、サブ拠点51Rに関連付けられている。
プレーヤのゲームパラメータには、拠点51、51R、51Lの各々の拠点パラメータと、プレーヤに割り当てられた行動用パラメータと、消費率と、回復率とが含まれる。拠点パラメータは、拠点毎に割り当てられており、行動用パラメータ、消費率、及び回復率は、プレーヤ毎に割り当てられている。なお、図5では図示を省略したが、プレーヤ情報には、各キャラクタの種類も格納されている。なお、図5で図示を省略したが、プレーヤ情報には、自拠点51、51R、51Lの拠点パラメータの総合値(自拠点51、51R、51Lの各々が受けたダメージの総量、自拠点51、51R、51Lの各々が受けたダメージの平均、自拠点51、51R、51Lの各々が単位時間当たりに受けたダメージの平均、自拠点51、51R、51Lの各々が敵キャラクタ1体当たりから受けたダメージの平均の少なくとも1つ)が格納されてもよい。
[4.3]デッキデータの登録
本発明の端末装置20は、対戦ゲームで使用可能な複数のキャラクタの中からプレーヤが指定した2以上のキャラクタをプレーヤキャラクタの候補61として記憶部270(プレーヤ情報(図5)のデッキデータ)へ予め登録する処理を実行する第1の登録部215Aを備える。
例えば、第1の登録部215Aは、対戦ゲームの開始前、表示制御部212と協働して、図6に示すような編成画面80を表示部290へ表示する。編成画面80には、対戦ゲームで使用可能な複数のキャラクタが配置される領域80Bが設けられている。例えば、プレーヤは、領域80Bに表示された複数のキャラクタの中から、候補61とすべき2以上のキャラクタを、編成画面80の指定領域80Aへ向けてドラッグアンドドロップ操作する。第1の登録部215Aは、指定領域80Aにドロップされた2以上のキャラクタを特定し、当該2以上のキャラクタを、当該2以上のキャラクタの各々に付随するデータ(キャラクタID、キャラクタ属性など)と共に、当該プレーヤのデッキデータ(図5)へ書き込む。そして、対戦ゲームの開始後、表示制御部212は、プレーヤのデッキデータ(図5)に登録されたキャラクタを、プレーヤキャラクタの候補61としてゲーム画面70へ表示させ(図4)、プレーヤのデッキデータ(図5)に登録されていないキャラクタを、プレーヤキャラクタの候補61としてゲーム画面70へ表示しない。
従って、対戦ゲームの開始後にプレーヤがゲーム空間Sへ投入できるキャラクタは、プレーヤのデッキデータ(図5)に登録されたキャラクタのみに制限される。
以上の構成によれば、ゲーム空間Sへ投入可能なプレーヤキャラクタ60の選択肢がプレーヤのデッキデータ(図5)に予め登録された候補のみに制限されるので、プレーヤのデッキデータ(図5)に対するキャラクタの登録内容が対戦ゲームの行方を左右するという興趣性が対戦ゲームに加わる。
[4.4]拠点とキャラクタの関連付け
本発明の端末装置20は、拠点51、51R、51Lとプレーヤキャラクタの候補61との関連付けに係る情報を、プレーヤの操作入力に応じて記憶部270のプレーヤ情報(図5)へ予め登録する処理を実行する第2の登録部215Bを更に備える。
例えば、第2の登録部215Bは、対戦ゲームの開始前、表示制御部212と協働して、図6の編成画面80を表示部290へ表示する。編成画面80の指定領域80Aには、3つの領域80A、80AR、80ALが設けられている。領域80A、80AR、80ALは、プレーヤが対戦ゲームで使用可能なサブ拠点51L、メイン拠点51、サブ拠点51Rに対応している。
例えば、プレーヤが領域80Bに表示された何れかのキャラクタを領域80ALへ向けてドラッグアンドドロップ操作すると、第2の登録部215Bは、当該キャラクタをサブ拠点51Lに関連付けて当該プレーヤのデッキデータ(図5)へ書き込む。
また、プレーヤが領域80Bに表示された何れかのキャラクタを領域80Aに向けてドラッグアンドドロップ操作すると、第2の登録部215Bは、当該キャラクタをメイン拠点51に関連付けて当該プレーヤのデッキデータ(図5)へ書き込む。
また、プレーヤが領域80Bに表示された何れかのキャラクタを領域80ARに向けてドラッグアンドドロップ操作すると、第2の登録部215Bは、当該キャラクタをサブ拠点51Rに関連付けて当該プレーヤのデッキデータ(図5)へ書き込む。
以上の構成によれば、メイン拠点51、サブ拠点51R、サブ拠点51Lとプレーヤキャラクタの候補61との関連付けを、プレーヤが自らの意思で行うことができる。その場合、端末装置20のプレーヤキャラクタ投入部213Aは、例えば、メイン拠点51に関連するプレーヤキャラクタの候補61と、メイン拠点51に関連しないプレーヤキャラクタの候補61との間で異なる振る舞いをさせることが可能である。同様に、サブ拠点51Rに関連するプレーヤキャラクタの候補61と、サブ拠点51Rに関連しないプレーヤキ
ャラクタの候補61との間で異なる振る舞いをさせることが可能である。同様に、サブ拠点51Lに関連するプレーヤキャラクタの候補61と、サブ拠点51Lに関連しないプレーヤキャラクタの候補61との間で異なる振る舞いをさせることが可能である。
本発明の端末装置20において、プレーヤキャラクタ投入部213Aは、指定プレーヤキャラクタ61Aの投入先を、メイン拠点51、サブ拠点51R、サブ拠点51Lのうち、当該指定プレーヤキャラクタ61Aに関連付けられた自拠点51又は当該自拠点51に関連付けられたエリア52内に制限する。なお、図4A、図4Bでは、エリア52をゲーム空間S内の二次元領域として表現しているが、エリア52はゲーム空間S内の三次元空間であってもよい。また、図4A、図4Bでは、エリア52の形状を楕円状として表現しているが、楕円体などの他の形状であってもよい。
例えば、図4Bにおいて、指定プレーヤキャラクタ61Aがサブ拠点51Rに関連付けられていた場合、プレーヤキャラクタ投入部213Aは、指定プレーヤキャラクタ61Aの投入先を、サブ拠点51Rの属するエリア52R内に制限し、エリア52Rから外れたエリアに対する指定プレーヤキャラクタ61Aの投入を禁止する。
つまり、プレーヤが指定プレーヤキャラクタ61Aをエリア52R内に向けてドラッグアンドドロップ操作した場合には、指定プレーヤキャラクタ61Aを、当該ドロップ位置を起点(出撃ポイント、発進ポイント)として出撃(発進)させるが、プレーヤが指定プレーヤキャラクタ61Aをエリア52R外に向けてドラッグアンドドロップ操作した場合には、指定プレーヤキャラクタ61Aをゲーム空間Sへ投入しない。
以上の構成によれば、指定プレーヤキャラクタ61Aの投入先(出撃ポイント、発進ポイント)が、当該指定プレーヤキャラクタ61Aに(予め、事前に)関連付けられた自拠点51又は当該自拠点に関連付けられたエリア52内に制限されるので、プレーヤ情報における関連付けの内容が対戦ゲームの行方を左右するという興趣性が対戦ゲームに加わる。
[4.5]消費率及び回復率の制御
ここでは、前述した処理「指定プレーヤキャラクタ61Aの投入先を、メイン拠点51、サブ拠点51R、サブ拠点51Lのうち、当該指定プレーヤキャラクタ61Aに関連付けられた自拠点又は当該自拠点に関連付けられたエリア内に制限する処理」が適用されない場合、すなわち、図4Bのエリア52、52R、52Lの中からプレーヤが任意に指定プレーヤキャラクタ61Aの投入先を選択可能である場合を想定する。但し、エリア52、52R、52Lから外れたエリアをプレーヤが投入先として選択することは禁止されるものとする。
本発明の端末装置20において、前述したとおり、ゲーム空間S内に設定される自拠点の数は2以上であり(拠点51、51R、51Lの3つであり)、プレーヤキャラクタ60の候補61及び複数の自拠点(拠点51、51R、51L)にはそれぞれ属性が設定されている。
この場合、消費/回復制御部217Bは、行動用パラメータの消費率及び回復率のうち少なくとも一方を、指定プレーヤキャラクタ61Aの属性と、当該指定プレーヤキャラクタ61Aの投入先に関連付けられた自拠点の属性との関係性に応じて変更することができる。
ここで、「関係性」には、属性の同一性の有無、属性の組み合わせなどが含まれる。「関係性」は、相性と呼ばれることもある。「拠点の属性」には、例えば、拠点の種別、拠
点の攻撃力や防御力又は装備や機能などの特性や能力、及び、拠点に対応付けて設定されているレベルが含まれてもよい。また、例えば、属性Aは属性Bに対して優勢、属性Bは属性Cに対して優勢、属性Cは属性Aに対して優勢、属性Aと属性Aは対等、属性Bと属性Bは対等、属性Cは属性Cと対等、などの関係性(三竦み)を設定することも可能である。
例えば、消費/回復制御部217Bは、図4Bにおいて、ゲーム空間Sに投入された指定プレーヤキャラクタ61A(プレーヤキャラクタ60)の属性が「A」であり、当該プレーヤキャラクタ60の投入先の属するエリア52Rに係る拠点51Rの属性が、同一の属性「A」である場合には、行動用パラメータを第1の値で消費させる。
一方、ゲーム空間Sに投入された指定プレーヤキャラクタ61A(プレーヤキャラクタ60)の属性が「E」であり、当該指定プレーヤキャラクタ61Aの投入先の属するエリア52Rに係る拠点51Rの属性が、異なる属性「A」である場合には、行動用パラメータを第1の値よりも大きな値で消費させる。
以上の構成によれば、行動用パラメータの消費率が、指定プレーヤキャラクタ61Aの属性と自拠点51の属性との関係性に応じて変化するので、当該関係性が対戦ゲームの行方を左右するという興趣性が対戦ゲームに加わる。
[4.6]消費率及び回復率の表示態様
本発明の表示制御部212は、自拠点51、51R、51L、指定プレーヤキャラクタ61A、プレーヤキャラクタの候補61のうち少なくとも1つと共に、消費率及び回復率のうち少なくとも一方の変化を示す情報を、プレーヤのゲーム画面70へ表示させてもよい。
例えば、表示制御部212は、プレーヤがプレーヤキャラクタの候補61の何れかを手指で指定(タップ)したタイミングで(図8A)、タップされたプレーヤキャラクタである指定プレーヤキャラクタ61Aの近傍に、消費率の大きさ及び回復率の小ささ(コスト)をゲージ91として表示してもよい。それに加えて又はその代わりに、表示制御部212は、指定プレーヤキャラクタ61Aの近傍に、当該コストの属する値範囲を、「高コスト」、「低コスト」、「中コスト」の別としてテキスト表示してもよい。また、そのテキスト表示は、図8Aに示すとおり例えばポップアップ表示92であってもよい。
また、例えば、表示制御部212は、プレーヤが或る指定プレーヤキャラクタ61Aをドラッグして或る拠点51Rのエリア52R内へドラッグしたタイミングで(図8B)、当該拠点51Rの近傍に、コストをゲージ91として表示してもよい。それに加えて又はその代わりに、表示制御部212は、当該拠点51の近傍に、当該コストの属する値範囲を、「高コスト」、「低コスト」、「中コスト」の別としてテキスト表示してもよい。また、そのテキスト表示は、図8Bに示すとおり例えばポップアップ表示92であってもよい。なお、図8Bのゲージ91、ポップアップ表示92は、特に、拠点とキャラクタの関係性に応じてコストが決定される場合に有効である。
従って、指定プレーヤキャラクタ61Aをゲーム空間Sへ投入すべきか否か(ドラッグアンドドロップ操作すべきか否か)、また、指定プレーヤキャラクタ61Aを当該エリア52に投入すべきか否かを、投入前にプレーヤが判断することができる。
以上の構成によれば、プレーヤは、行動用パラメータの消費率及び回復率のうち少なくとも一方の変化を画面上でタップ時又はドロップ時に視認することができるので、行動用パラメータの消費率及び回復率のうち少なくとも一方に応じた指定プレーヤキャラクタの
投入を、戦略的に行うことができる。
[4.7]回復イベント
本発明の端末装置20において、消費/回復制御部217Bは、対戦ゲーム内の回復イベントにより拠点パラメータの総合値が回復した場合には、行動用パラメータの消費率及び回復率のうち少なくとも一方についても回復させる。「回復イベント」には、回復アイテム(修復材)、回復キャラクタ(修理用のキャラクタ)の使用が含まれる。
例えば、消費/回復制御部217Bは、対戦ゲーム内の回復イベントにより拠点パラメータの総合値が最高レベルにまで回復した場合には、行動用パラメータの消費率を初期値(最高レベル)に回復させ、行動用パラメータの回復率を初期値(最低レベル)に回復させる。
以上の構成によれば、行動用パラメータの消費率及び回復率のうち少なくとも一方が拠点パラメータの総合値に連動するので、拠点パラメータの総合値が低下しているときと、拠点パラメータの総合値が回復しているときとで、プレーヤキャラクタ投入の機会が変化し得る。
また、本発明の端末装置20において、プレーヤキャラクタの候補61の中には、自拠点51、51R、51Lのダメージ回復のための行動をする回復キャラクタ(修理用のキャラクタ)が含まれ、回復イベントには、回復キャラクタ(修理用のキャラクタ)の当該行動により、自拠点51、51R、51Lの拠点パラメータ(ひいては拠点パラメータの総合値)が回復するというイベントが含まれてもよい。
例えば、プレーヤが修理用のキャラクタ(不図示)をゲーム空間S内のエリア52Lへ投入すると、修理用のキャラクタは、エリア52Lに関連する拠点51Lに向かって移動し、当該拠点51Lの修復を行う。その結果、拠点51Lの拠点パラメータが回復し、拠点パラメータの総合値もその分だけ回復する。
以上の構成によれば、プレーヤは、回復キャラクタ(修理用のキャラクタ)を指定してゲーム空間Sへ投入することにより、拠点パラメータの総合値の回復を図ることができるので、拠点パラメータの総合値の回復により間接的に、行動用パラメータの消費率及び回復率のうち少なくとも一方を自らの意思で制御することができる。
[5]フロー
図9は、対戦ゲームの開始後おける処理部200のフローである。処理部200における機能の分担については既に説明済みであるので、ここでは、処理部200を処理の主体として説明する。なお、ここでは、プレーヤキャラクタ60及び自拠点51に係る処理について説明するが、敵キャラクタ60’及び敵拠点51’についての処理も同様に実行されるものとする。
先ず、処理部200は、自拠点51、51R、51Lの各々の拠点パラメータ及びプレーヤの行動用パラメータを初期値に設定する(S101)。
次に、処理部200は、行動用パラメータの消費率及び回復率を初期値に設定する(S102)。
次に、処理部200は、プレーヤキャラクタ投入に係るドラッグアンドドロップ操作の操作入力があったか否かを判定し(S103)、当該入力があった場合には(S103Y)、次の残量判定処理(S104)へ移行し、さもなくば(S103N)、攻撃判定処理
(S108)へ移行する。
次に、処理部200は、現時点において設定中の消費率に基づき、プレーヤの行動用パラメータの残量がキャラクタ1体当たりの消費量より大きいか否かを判定し(S104)、大きい場合には(S104Y)、キャラクタ投入処理(S105)へ移行し、さもなくば(S104N)、攻撃判定処理(S108)へ移行する。
次に、処理部200は、プレーヤによって指定されたキャラクタ(タップされたキャラクタ)を、ゲーム空間Sにおいてプレーヤが指定した投入先(ドロップ位置)へ投入する(S105)。
次に、処理部200は、現時点において設定中の消費率でプレーヤの行動用パラメータを消費する(S106)。
次に、処理部200は、投入された指定プレーヤキャラクタの行動を、当該指定プレーヤキャラクタの属性及び種類に応じて制御する処理を開始する(S107)。
次に、処理部200は、拠点51、51R、51Lの何れかが攻撃されたか否かを判定し(S108)、攻撃された場合(S108Y)には、攻撃後処理(S109、S110)へ移行し、さもなくば(S108N)、攻撃後処理(S109、S110)をスキップして修理判定(S111)へ移行する。
次に、処理部200は、拠点51、51R、51Lの何れかが受けたダメージに応じて、ダメージを受けた拠点の拠点パラメータを消費させる(S109)。
次に、処理部200は、プレーヤの行動用パラメータの消費率及び回復率を、現時点における拠点51、51R、51Lの拠点パラメータの総合値に応じて更新する(S110)。
次に、処理部200は、拠点51、51R、51Lの何れかが修理されたか否かを判定し(S111)、修理された場合(S111Y)には、修理後処理(S112、S113)へ移行し、さもなくば(S111N)、修理後処理(S112、S113)をスキップして回復判定(S114)へ移行する。
次に、処理部200は、拠点51、51R、51Lの何れかに施された修理に応じて、修理された拠点の拠点パラメータを回復させる(S112)。拠点パラメータの総合値もその分だけ回復する。
次に、処理部200は、プレーヤの行動用パラメータの消費率及び回復率を、現時点における拠点51、51R、51Lの拠点パラメータの総合値に応じて更新する(S113)。
次に、処理部200は、例えば定期的な見直し時期が到来したかを判定し(S114)、見直し時期である場合(S114Y)には、回復処理(S115)を実行し、さもなくば(S114N)、回復処理(S115)をスキップして、プレーヤ側の勝敗判定処理(S116)へ移行する。
次に、処理部200は、設定中の回復率でプレーヤの行動用パラメータを回復させる(S115)。
次に、処理部200は、メイン拠点51のパラメータがゼロに至ったか否かを判定し(S116)、ゼロに至った場合には(S116Y)、プレーヤの敗北宣言処理(S117)へ移行し、さもなくば(S116N)、敗北判定処理(S118)へ移行する。
次に、処理部200は、プレーヤの敗北をプレーヤに通知してから(S117)、フローを終了する。
次に、処理部200は、メイン拠点51’のパラメータがゼロに至ったか否かを判定し(S118)、ゼロに至った場合には(S118Y)、プレーヤの勝利宣言処理(S119)へ移行し、さもなくば(S118N)、終了判定処理(S120)へ移行する。
次に、処理部200は、プレーヤの勝利をプレーヤに通知してから(S119)、フローを終了する。
次に、処理部200は、対戦ゲームの終了指示がプレーヤから入力されたか否かを判定し(S120)、入力された場合(S120Y)にはフローを終了し、さもなくば(S120N)、当初の判定処理(S103)へ移行する。
なお、上記フローにおいては、一部のステップを省略することや、ステップの順序の入れ替えをすることが可能である。
[6]実施形態の作用効果
以上の構成によれば、敵キャラクタによって自拠点が攻撃され、拠点パラメータの総合値の消費が進むほど、行動用パラメータの消費率をダウンさせ、かつ回復率をアップさせる。この場合、プレーヤキャラクタ投入のコストが低下するので、プレーヤキャラクタ投入の機会が増大し、勝敗の決着が付き難くなり、対戦の緊迫感が高まる。従って、プレーヤの采配を戦況に密接に関連させることができる。
[7]変形例
[7.1]対戦のテンポアップ
上記実施形態では、敵キャラクタによって自拠点が攻撃され、拠点パラメータの総合値の消費が進むほど、行動用パラメータの消費率をダウンさせ、かつ回復率をアップさせた。
しかし、その反対に、敵キャラクタによって自拠点が攻撃され、拠点パラメータの総合値の消費が進むほど、行動用パラメータの消費率をアップさせ、かつ回復率をダウンさせてもよい。
この場合、プレーヤキャラクタ投入のコストが増大するので、プレーヤキャラクタ投入の機会が減少し、勝敗の決着が付き易くなり、対戦のテンポが高まる。
なお、この場合、対戦ゲーム内の回復イベントにより拠点パラメータの総合値が最高レベルにまで回復した場合には、行動用パラメータの消費率を初期値(最低レベル)に回復させ、行動用パラメータの回復率を初期値(最高レベル)に回復させてもよい。
[7.2]拠点毎のパラメータ制御
なお、本実施形態の消費/回復制御部217Bは、プレーヤの行動用パラメータの消費率及び回復率を、拠点51、51R、51Lの全体について設定したが、プレーヤの行動用パラメータの消費率及び回復率を、拠点51、51R、51Lの各々について個別に設定してもよい。
すなわち、拠点管理部214は、3つの自拠点51、51R、51L毎に拠点パラメータを管理し、投入制限部213Bは、3つの自拠点51、51R、51L毎に行動用パラメータを管理し、消費/回復制御部217Bは、行動用パラメータの消費率及び回復率を、3つの自拠点51、51R、51L毎に制御してもよい。
以上の構成によれば、行動用パラメータの消費率及び回復率の少なくとも一方を、3つの自拠点51、51R、51Lの拠点パラメータ毎に個別に制御することができる。この場合、同じプレーヤキャラクタであってもその投入先によってコストが異なる(投入先エリアに関連付けられた自拠点によってコストが異なる)ので、対戦ゲームの興趣性が更に高まる。
なお、本実施形態の端末装置20は、例えば、対戦ゲームの開始直後においては、ゲーム空間S内に設定された自拠点51の数を1に設定し、プレーヤの所望のタイミング又はプレーヤが所与の条件を満たしたタイミングで、当該プレーヤが自拠点を増設できるようにしてもよい。
[7.3]仮想カメラの視点について
なお、図4A、図4Bにおいては、画面左側に自拠点51、51R、51Lが配置され、画面右側に敵拠点51’、51R’、51L’が配置されているが、図7に示すとおり、画面下側に自拠点51、51R、51Lが配置され、画面上側に敵拠点敵拠点51’、51R’、51L’が配置されてもよい。すなわち、ゲーム画面70におけるゲーム空間Sの視点(すなわち仮想カメラの視点)は、様々に設定することが可能であり、また、当該視点をプレーヤが任意に変更できるようにしてもよい。
[7.4]拠点の移動について
なお、本実施形態においては、自拠点51、51R、51Lがこれらのフォーメーションを維持しつつ、ゲーム空間S内を移動可能であってもよいし、敵拠点51’、51R’、51L’がこれらのフォーメーションを維持しつつ、ゲーム空間S内を移動可能であってもよい。但し、少なくとも仮想カメラの視野は、自拠点51、51R、51L、敵拠点51’、51R’、51L’の全体を常時捉えていることが望ましい。
[7.5]機能分担について
上述した実施形態のシステムに含まれる各要素の機能分担については、前述したものに限定されることはない。例えば、端末装置20の機能の一部は、サーバ装置10の側に搭載されてもよい。また、サーバ装置10の機能の一部又は全部は、端末装置20の側に搭載されてもよい。また、サーバ装置10には、処理部100の機能の一部又は全部を実現する専用の回路(ハードウエア)が搭載されてもよい。また、端末装置20には、処理部200の機能の一部又は全部を実現する専用の回路(ハードウエア)が搭載されてもよい。つまり、処理部100、200の少なくとも一方の機能の一部または全部は、ソフトウエアで実行されてもよいし、ハードウエアで実行されてもよい。
[7.6]ゲームの種類について
本実施形態では、ゲームとしては、例えば、対戦ゲームであれば、音楽ゲーム、シューティングゲーム、対戦ゲーム野球ゲーム、パズルゲーム、サッカーゲーム、バスケットボールゲーム等のスポーツゲームなどの対戦ゲーム、ロールプレイングゲーム(RPG)、その他のシミュレーションゲームに応用してもよい。
[7.7]サーバのバリエーションについて
また、本実施形態は、一のサーバ装置10によって各ゲームを端末装置20に提供して
もよいし、複数のサーバ装置10を連動させてサーバシステムを構築し、各ゲームを端末装置に提供してもよい。
[8]その他
また、本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
上記のように、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項及び効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。したがって、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。