JP6989269B2 - 半導体パッケージの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ダイシングにより個片化された半導体パッケージの側面まで簡易かつ充分に金属膜を形成することができる半導体パッケージの製造方法に関する。
半導体デバイスの製造においては、ウエハ上に作られた多数の個片化される前の半導体パッケージを個片化された半導体パッケージに分割するダイシングが行われるが、その際、半導体パッケージの位置ずれや損傷等を防止するためにダイシングテープが従来より用いられている。例えば、特許文献1には光硬化性の粘着剤層を有し、硬化前の粘着剤層の破断伸び率を特定の範囲とすることで、チップとびの抑制と優れたピックアップ性を確保できるダイシングテープが開示されている。
一方、携帯電話等の通信機器は通信の高速化や扱う情報量の増加等によって高周波化が進んでおり、この高周波によるノイズが半導体デバイスの誤作動を引き起こすという問題が生じている。特に、近年の通信機器は小型化によるデバイス密度の増加やデバイスの低電圧化が進んでいるため、半導体デバイスは高周波によるノイズの影響を受けやすくなっており、誤動作の問題が顕著になってきている。
この問題に対し、スパッタリングによって半導体デバイスを金属の膜で覆うことで、高周波を遮断する方法が提案されている。しかしながら、ダイシング工程後の半導体パッケージにそのままスパッタリングを行うと従来のダイシングテープではスパッタ時の熱に耐えられないという問題があった。また、ダイシング後の半導体パッケージは各パッケージ間の距離が狭く、スパッタ時の干渉によりそのままスパッタリングを行っても半導体パッケージの側方には金属膜が充分に形成されないという問題もあった。
特開2015−149398号公報
本発明は、上記現状に鑑み、ダイシングにより個片化された半導体パッケージの側面まで簡易かつ充分に金属膜を形成することができる半導体パッケージの製造方法を提供することを目的とする。
第1の本発明は、少なくとも粘着剤層とダイシング層を有する粘着シートを個片化される前の半導体パッケージに貼り付ける貼付工程と、前記粘着シートが貼付された半導体パッケージに対して、半導体パッケージと、前記粘着剤層を貫通し、前記ダイシング層の一部を切り込むまでダイシングを行い、半導体パッケージを個片化するダイシング工程と、ダイシング後の半導体パッケージから前記ダイシング層を剥離し、個片化された半導体パッケージと、粘着剤層を有する積層体を、各積層体間の距離を空けて仮固定材に移し替える移し替え工程と、前記積層体にスパッタリングして、半導体パッケージの表面に金属膜を形成するスパッタリング工程と、表面に金属膜が形成された半導体パッケージを粘着剤層から剥離する剥離工程を有する半導体パッケージの製造方法である。
第2の本発明は、少なくとも粘着剤層と延伸性ダイシング層を有する粘着シートを個片化される前の半導体パッケージに貼り付ける貼付工程と、前記粘着シートが貼付された半導体パッケージに対して、半導体パッケージと前記粘着剤層を貫通し、前記延伸性ダイシング層の一部を切り込むまでダイシングを行い、半導体パッケージを個片化するダイシング工程と、前記ダイシング工程後の前記延伸性ダイシング層を延伸させ、半導体パッケージ間の距離を広げる延伸工程と、前記延伸工程後の半導体パッケージをスパッタリングして、半導体パッケージの表面に金属膜を形成するスパッタリング工程と、表面に金属膜が形成された半導体パッケージを粘着剤層から剥離する剥離工程を有する半導体パッケージの製造方法である。
以下に本発明を詳述する。
まず第1の本発明について説明する。
本発明者らは、粘着剤層とダイシング層を有する粘着シートを半導体パッケージに貼り付けてダイシングした後に、上記ダイシング層を剥離し、半導体パッケージを仮固定材に移し替えることで半導体パッケージ間の距離を広げることができ、スパッタリングによって半導体パッケージの側方まで充分に金属膜を形成できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の半導体パッケージの製造方法は、まず、少なくとも粘着剤層を有する粘着シートを個片化される前の半導体パッケージに貼り付ける貼付工程を行う。
半導体パッケージに粘着シートを貼り付けることによって、ダイシングによる半導体パッケージの位置ずれや損傷を防止できる。
上記粘着シートは基材層を有するサポートタイプの粘着シートであってもよく、基材層を有さないノンサポートタイプの粘着シートであってもよい。上記粘着シートがノンサポートタイプの粘着シートである場合は、ダイシングを行った際に半導体チップにバリが発生することを防止できる。
ここで、上記基材層を有する粘着シートと個片化される前の半導体パッケージが貼り合わされた状態を模式的に表した断面図を図1(a)、図2(a)に示す。図1(a)の粘着シートはサポートタイプの粘着シートであり、粘着剤層21、基材層22、ダイシング層23からなる粘着シート2が半導体パッケージ1に貼付される構成となっている。図2(a)の粘着シートはノンサポートタイプの粘着シートであり、粘着剤層21とダイシング層23からなる粘着シート2が半導体パッケージ1に貼付されている。なお、上記粘着シートは、図1(a)、図2(a)に示すような構成に限定されず、各層の間に他の層を有していてもよい。
上記粘着剤層を構成する粘着剤成分は、特に限定されず、非硬化型の粘着剤、硬化型の粘着剤のいずれを含有するものであってもよい。具体的には例えば、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、ビニルアルキルエーテル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、ポリアミド系粘着剤、ウレタン系粘着剤、スチレン・ジエンブロック共重合体系粘着剤等が挙げられる。なかでも、スパッタリング時の熱に耐え、粘着力の調整が容易であることからアクリル系粘着剤が好適である。
上記アクリル系粘着剤としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、イソオクチル基、ノニル基、イソノニル基、デカニル基、イソデカニル基等のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルや、該アルキル基の一部をヒドロキシル基等で置換した置換(メタ)アクリル酸アルキルエステル等の(メタ)アクリル系モノマーを重合してなる共重合体からなるアクリル系粘着剤が挙げられる。
上記アクリル系粘着剤を構成する共重合体は、上記(メタ)アクリル系モノマーと共重合可能な他のモノマーに由来する成分を含有してもよい。
上記他のモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、酢酸ビニル、スチレン、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸のグリシジルエステル等が挙げられる。なかでも、(メタ)アクリル酸を用いた場合には、被着体に対する粘着力を向上させることができる。
上記アクリル系粘着剤は、上記(メタ)アクリル系モノマーや他のモノマーと重合開始剤とを含有し、溶剤を含有しない、無溶剤系のアクリル系粘着剤であってもよい。
上記粘着剤層は、気体発生剤を含有することが好ましい。
上記粘着剤層が気体発生剤を含有すると、スパッタリング工程終了後に刺激を与えて気体を発生させることで、容易に粘着シートを剥離することができる。気体発生剤としては、例えば、アゾ化合物、アジド化合物、カルボン酸化合物又はその塩、テトラゾール化合物又はその塩等の従来公知の気体発生剤を用いることができる。なかでも、スパッタリング工程時は高温になることから、耐熱性の気体発生剤が好ましい。このような気体発生剤としては、例えば、下記一般式(1)で表されるカルボン酸化合物又はその塩が好適である。このような気体発生剤は、紫外線等の光を照射することにより気体(二酸化炭素ガス)を発生する一方、200℃程度の高温化でも分解しない高い耐熱性を有する。また、酸、アルカリ、有機溶剤等の薬液に対する耐性にも優れる。このような気体発生剤は、スパッタリング時の熱で反応して気体を発生してしまうことがない。
Figure 0006989269
式(1)中、R〜Rは、それぞれ水素又は有機基を示す。R〜Rは、同一であってもよく、異なっていてもよい。R〜Rのうちの2つが互いに結合し、環状構造を形成していてもよい。
上記一般式(1)における有機基は、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソブチル基等のアルキル基や、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基や、カルボキシル基や、水酸基や、ニトロ基や、フェニル基等の芳香族基や、ナフチル基、フルオレニル基、ピレニル基等の多環式炭化水素基や、ビフェニル基等の環集合炭化水素基や、キサンテニル基等のヘテロ環基等が挙げられる。
なかでも、上記一般式(1)中のR〜Rのうちの1つが、下記一般式(2)で表される有機基であるか、又は、上記一般式(1)中のR〜Rのうちの隣り合う2つが互いに結合して下記一般式(3)で表される環状構造を形成していることが好ましい。
Figure 0006989269
一般式(2)中、R〜R12は、それぞれ水素又は有機基を示す。R〜R12は、同一であってもよく、異なっていてもよい。R〜R12のうちの2つが互いに結合し、環状構造を形成していてもよい。
一般式(3)中、R13〜R16は、それぞれ水素又は有機基を示す。R13〜R16は、同一であってもよく、異なっていてもよい。R13〜R16のうちの2つが互いに結合し、環状構造を形成していてもよい。
また、上記一般式(1)中のRは、メチル基であることが好ましい。
上記式(1)で表されるカルボン酸化合物の具体例としては、例えば、フェニル酢酸、ジフェニル酢酸、トリフェニル酢酸、2−フェニルプロピオン酸、2,2−ジフェニルプロピオン酸、2,2,2−トリフェニルプロピオン酸、2−フェニルブチル酸、α−メトキシフェニル酢酸、マンデリック酸、アトロラクトン酸、ベンジリック酸、トロピック酸、フェニルマロン酸、フェニルコハク酸、3−メチル−2−フェニル酪酸、オルトトルイル酢酸、メタトルイル酢酸、4−イソブチル−α−メチルフェニル酢酸、パラトルイル酢酸、1,2−フェニレンジ酢酸、1,3−フェニレンジ酢酸、1,4−フェニレンジ酢酸、2−メトキシフェニル酢酸、2−ヒドロキシフェニル酢酸、2−ニトロフェニル酢酸、3−ニトロフェニル酢酸、4−ニトロフェニル酢酸、2−(4−ニトロフェニル)プロピオン酸、3−(4−ニトロフェニル)プロピオン酸、4−(4−ニトロフェニル)プロピオン酸、3,4−ジメトキシフェニル酢酸、3,4−(メチレンジオキシ)フェニル酢酸、2,5−ジメトキシフェニル酢酸、3,5−ジメトキシフェニル酢酸、3,4,5−トリメトキシフェニル酢酸、2,4−ジニトロフェニル酢酸、4−ビフェニル酢酸、1−ナフチル酢酸、2−ナフチル酢酸、6−メトキシ−α−メチル−2−ナフチル酢酸、1−ピレン酢酸、9−フルオレンカルボン酸又は9H−キサンテン−9−カルボン酸等が挙げられる。
なかでも上記一般式(1)で表されるカルボン酸化合物は、下記式(1−1)で表されるケトプロフェン、又は、下記式(1−2)で表される2−キサントン酢酸であることが好ましい。
Figure 0006989269
上記一般式(1)で表されるカルボン酸化合物の塩も、上記一般式(1)で表されるカルボン酸化合物に由来する骨格を有することから、光が照射されると容易に脱炭酸を起こし、二酸化炭素ガスを発生させることができる。
上記一般式(1)で表されるカルボン酸化合物の塩は、上記一般式(1)で表されるカルボン酸化合物と塩基性化合物とを容器中で混合するだけで、複雑な合成経路を経ることなく簡単に調製することができる。
上記塩基性化合物は特に限定されないが、例えば、アミン、ヒドラジン化合物、水酸化四級アンモニウム塩、ホスフィン化合物等が挙げられる。
上記アミンは特に限定されず、一級アミン、二級アミン及び三級アミンのいずれをも用いることができる。
なかでも上記塩基性化合物は、モノアルキルアミン又はジアルキルアミンが好適である。モノアルキルアミン又はジアルキルアミンを用いた場合には、得られる上記一般式(1)で表されるカルボン酸化合物の塩の極性を低極性化でき、接着剤成分との溶解性を高めることできる。より好ましくは、炭素数6〜12のモノアルキルアミン又はジアルキルアミンである。
上記気体発生剤は、また、下記一般式(4)、一般式(5)又は一般式(6)で表されるテトラゾール化合物若しくはその塩も好適である。これらの気体発生剤も、紫外線等の光を照射することにより気体(窒素ガス)を発生する一方、200℃程度の高温下でも分解しない高い耐熱性を有する。また、酸、アルカリ、有機溶剤等の薬液に対する耐性にも優れる。これらの気体発生剤は、高温となるスパッタリング工程においても反応して気体を発生してしまうことがない。
Figure 0006989269
式(4)〜(6)中、R21、R22は、水素、炭素数が1〜7のアルキル基、アルキレン基、フェニル基、メルカプト基、水酸基又はアミノ基を表す。
上記一般式(4)〜(6)で表されるテトラゾール化合物の塩も、上記一般式(4)〜(6)で表されるテトラゾール化合物に由来する骨格を有することから、光が照射されると窒素ガスを発生させることができる。
上記一般式(4)〜(6)で表されるテトラゾール化合物の塩は特に限定されず、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩等が挙げられる。
上記一般式(4)〜(6)で表されるテトラゾール化合物の塩は、上記一般式(4)〜(6)で表されるテトラゾール化合物と塩基性化合物とを容器中で混合するだけで、複雑な合成経路を経ることなく簡単に調製することができる。
上記塩基性化合物は特に限定されないが、例えば、アミン、ヒドラジン化合物、水酸化四級アンモニウム塩、ホスフィン化合物等が挙げられる。
上記アミンは特に限定されず、一級アミン、二級アミン及び三級アミンのいずれをも用いることができる。
なかでも上記塩基性化合物は、モノアルキルアミン又はジアルキルアミンが好適である。モノアルキルアミン又はジアルキルアミンを用いた場合には、得られる上記一般式(4)〜(6)で表されるテトラゾール化合物の塩の極性を低極性化でき、接着剤成分との溶解性を高めることができる。より好ましくは、炭素数6〜12のモノアルキルアミン又はジアルキルアミンである。
上記一般式(4)で表されるテトラゾール化合物又はその塩は特に限定されないが、具体的には例えば、1H−テトラゾール、5−フェニル−1H−テトラゾール、5,5−アゾビス−1H−テトラゾール、5−アミノ−1H−テトラゾール、5−メチル−1H−テトラゾール、1−メチル−5−メルカプト−1H−テトラゾール、1−メチル−5−エチル−1H−テトラゾール、1−(ジメチルアミノエチル)−5−メルカプト−1H−テトラゾール等が挙げられる。
上記一般式(5)で表されるテトラゾール化合物又はその塩は特に限定されないが、具体的には例えば、5,5’−ビステトラゾールジアンモニウム塩等が挙げられる。
上記一般式(6)で表されるテトラゾール化合物又はその塩は特に限定されないが、具体的には例えば、5,5’−ビステトラゾールアミンモノアンモニウム塩等が挙げられる。
上記気体発生剤の含有量は特に制限されないが、上記粘着剤層を構成する粘着剤成分100重量部に対する好ましい下限が5重量部、好ましい上限が50重量部である。上記気体発生剤の含有量がこの範囲であることによって、上記気体発生剤を粘着剤成分に充分に溶かすことができるとともに、粘着シートを剥離するのに充分な量の気体を発生させることができる。上記気体発生剤の含有量のより好ましい下限は10重量部、より好ましい上限は30重量部である。
上記粘着剤層は、光増感剤を含有してもよい。
上記光増感剤は、上記気体発生剤への光による刺激を増幅する効果を有することから、より少ない光の照射により気体を放出させることができる。また、より広い波長領域の光により気体を放出させることができる。
上記光増感剤は、耐熱性に優れるものであれば特に限定されない。
耐熱性に優れた光増感剤は、例えば、アルコキシ基を少なくとも1つ以上有する多環芳香族化合物が挙げられる。なかでも、一部がグリシジル基又は水酸基で置換されたアルコキシ基を有する置換アルコキシ多環芳香族化合物が好適である。これらの光増感剤は、耐昇華性が高く、高温下で使用することができる。また、アルコキシ基の一部がグリシジル基や水酸基で置換されることにより、上記接着剤成分への溶解性が高まり、ブリードアウトを防止することができる。
上記多環芳香族化合物は、アントラセン誘導体が好ましい。上記アルコキシ基は、炭素数1〜18のものが好ましく、炭素数1〜8のものがより好ましい。
上記アルコキシ基を少なくとも1つ以上有する多環芳香族化合物は、例えば、9,10−ジメトキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジメトキシアントラセン、2−tブチル−9,10−ジメトキシアントラセン、2,3−ジメチル−9,10−ジメトキシアントラセン、9−メトキシ−10−メチルアントラセン、9,10−ジエトキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジエトキシアントラセン、2−tブチル−9,10−ジエトキシアントラセン、2,3−ジメチル−9,10−ジエトキシアントラセン、9−エトキシ−10−メチルアントラセン、9,10−ジプロポキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジプロポキシアントラセン、2−tブチル−9,10−ジプロポキシアントラセン、2,3−ジメチル−9,10−ジプロポキシアントラセン、9−イソプロポキシ−10−メチルアントラセン、9,10−ジブトキシアントラセン、9,10−ジベンジルオキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジベンジルオキシアントラセン、2−tブチル−9,10−ジベンジルオキシアントラセン、2,3−ジメチル−9,10−ジベンジルオキシアントラセン、9−ベンジルオキシ−10−メチルアントラセン、9,10−ジ−α−メチルベンジルオキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジ−α−メチルベンジルオキシアントラセン、2−tブチル−9,10−ジ−α−メチルベンジルオキシアントラセン、2,3−ジメチル−9,10−ジ−α−メチルベンジルオキシアントラセン、9−(α−メチルベンジルオキシ)−10−メチルアントラセン、9,10−ジ(2−ヒドロキシエトキシ)アントラセン、2−エチル−9,10−ジ(2−カルボキシエトキシ)アントラセン等のアントラセン誘導体等が挙げられる。
上記一部がグリシジル基又は水酸基で置換されたアルコキシ基を有する置換アルコキシ多環芳香族化合物は、例えば、9,10−ジ(グリシジルオキシ)アントラセン、2−エチル−9,10−ジ(グリシジルオキシ)アントラセン、2−tブチル−9,10−ジ(グリシジルオキシ)アントラセン、2,3−ジメチル−9,10−ジ(グリシジルオキシ)アントラセン、9−(グリシジルオキシ)−10−メチルアントラセン、9,10−ジ(2−ビニルオキシエトキシ)アントラセン、2−エチル−9,10−ジ(2−ビニルオキシエトキシ)アントラセン、2−tブチル−9,10−ジ(2−ビニルオキシエトキシ)アントラセン、2,3−ジメチル−9,10−ジ(2−ビニルオキシエトキシ)アントラセン、9−(2−ビニルオキシエトキシ)−10−メチルアントラセン、9,10−ジ(3−メチル−3−オキセタニルメトキシ)アントラセン、2−エチル−9,10−ジ(3−メチル−3−オキセタニルメメトキシ)アントラセン、2−tブチル−9,10−ジ(3−メチル−3−オキセタニルメメトキシ)アントラセン、2,3−ジメチル−9,10−ジ(3−メチル−3−オキセタニルメメトキシ)アントラセン、9−(3−メチル−3−オキセタニルメメトキシ)−10−メチルアントラセン、9,10−ジ(p−エポキシフェニルメトキシ)アントラセン、2−エチル−9,10−ジ(p−エポキシフェニルメトキシ)アントラセン、2−tブチル−9,10−ジ(p−エポキシフェニルメトキシ)アントラセン、2,3−ジメチル−9,10−ジ(p−エポキシフェニルメトキシ)アントラセン、9−(p−エポキシフェニルメトキシ)−10−メチルアントラセン、9,10−ジ(p−ビニルフェニルメトキシ)アントラセン、2−エチル−9,10−ジ(p−ビニルフェニルメトキシ)アントラセン、2−tブチル−9,1−ジ(p−ビニルフェニルメトキシ)アントラセン、2,3−ジメチル−9,10−ジ(p−ビニルフェニルメトキシ)アントラセン、9−(p−ビニルフェニルメトキシ)−10−メチルアントラセン、9,10−ジ(2−ヒドロキシエトキシ)アントラセン、9,10−ジ(2−ヒドロキシプロポキシ)アントラセン、9,10−ジ(2−ヒドロキシブトキシ)アントラセン、9,10−ジ(2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロポキシ)アントラセン、9,10−ジ(2−ヒドロキシ−3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロポキシ)アントラセン、9,10−ジ(2−ヒドロキシ−3−アリロキシプロポキシ)アントラセン、9,10−ジ(2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロポキシ)アントラセン、9,10−ジ(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)アントラセン等が挙げられる。
上記光増感剤の含有量は、上記粘着剤成分100重量部に対する好ましい下限が0.05重量部、好ましい上限が10重量部である。上記光増感剤の含有量がこの範囲であることで粘着シートをより容易に剥離することができる。上記光増感剤の含有量のより好ましい下限は0.1重量部、より好ましい上限は5重量部である。
上記粘着剤層は、粘着剤としての凝集力の調節を図る目的で、所望によりイソシアネート化合物、メラミン化合物、エポキシ化合物等の一般の粘着剤に配合される各種の多官能性化合物を適宜含有してもよい。
上記接着剤組成物は、可塑剤、樹脂、界面活性剤、ワックス、微粒子充填剤等の公知の添加剤を含有してもよい。
上記粘着剤層の厚みは特に限定されないが、上記粘着シートが基材層を有するサポートタイプである場合、好ましい下限は5μm、好ましい上限は200μmである。上記粘着剤層の厚みがこの範囲内にあることで、充分な粘着力でウエハに貼付でき、処理中のウエハを保護することができる。上記粘着剤層の厚みのより好ましい下限は10μm、より好ましい上限は100μm、更に好ましい上限は30μmである。上記粘着シートが基材層を有さないノンサポートタイプである場合の上記粘着剤層の厚みは、好ましい下限が20μm、より好ましい下限が30μm、好ましい上限が300μm、より好ましい上限が250μmである。
上記基材層を構成する基材は特に制限されないが、スパッタリング工程時に高温となることから耐熱性を持つ基材であることが好ましい。このような耐熱性の基材としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアセタール、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリブチレンテレフタレート、超高分子量ポリエチレン、シンジオタクチックポリスチレン、ポリアリレート、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、フッ素樹脂、液晶ポリマー等が挙げられる。なかでも、耐熱性に優れることからポリエチレンナフタレートが好ましい。
上記基材層の厚さは特に限定されないが、好ましい下限は5μm、好ましい上限は100μmである。上記基材層の厚さがこの範囲内であると、適度なコシがあって、取り扱い性に優れる粘着シートとすることができる。上記基材層の厚さのより好ましい下限は10μm、より好ましい上限は50μmである。
上記ダイシング層を構成する物質は特に限定されず、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系フィルムや、ポリテトラフルオロエチレンフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリビニルアセテートフィルム等のポリオレフィン系フィルムや、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリイミドフィルム等のプラスチックフィルム等が挙げられる。なかでも、ピックアップ性に優れており、環境負荷が小さいため、ポリオレフィン系フィルムが好ましい。
上記ダイシング層の厚さは特に制限されないが好ましい上限が200μm、好ましい下限が10μmである。上記ダイシング層の厚さがこの範囲であることで、取扱い性に優れた粘着シートとすることができる。
本発明の半導体パッケージの製造方法は、次いで前記粘着シートが貼付された半導体パッケージに対して、半導体パッケージと、上記粘着剤層を貫通し、上記ダイシング層の一部を切り込むまでダイシングを行い、半導体パッケージを個片化するダイシング工程を行う。
上記ダイシングの方法は特に限定されず、例えば、ダイシング装置(例えば、ディスコ社製のDFD6361)を用いて上記粘着シートごと上記半導体ウエハを個々の半導体チップに分割する方法等が挙げられる。
このとき、ダイシングを1段階で行っても2段階(ステップカット)で行ってもよいが、プロセスとして簡便な1段階が望ましい。
上記ダイシング工程は、図1(b)に示すように半導体パッケージ1、粘着剤層21、及び、基材層22を貫通してダイシング層23の一部に達する深さまで切り込みが行われる。これによって、ダイシング後のチップシフトやダイシング層に起因するヒゲ状の切削屑等の汚染を抑制するとともに、後述する移し替え工程において確実にダイシング層を剥離することができる。なお、上記粘着シートがノンサポートタイプの粘着シートである場合は、図2(b)のように半導体パッケージ1を貫通してダイシング層23の一部に達する深さまで切り込みが行われる。
上記ダイシング工程において上記粘着シートごと上記半導体パッケージをダイシングする方法として、レーザー光を照射する方法を用いてもよい。レーザー光の照射により上記粘着シートごと上記半導体パッケージをダイシングする場合、レーザー光は上記ダイシング層を貫通しないように照射される。
本発明の半導体パッケージの製造方法は、次いで、ダイシング後の半導体パッケージから前記ダイシング層を剥離し、個片化された半導体パッケージと、粘着剤層を有する積層体を、各積層体間の距離を空けて仮固定材に移し替える移し替え工程を行う。
図1(b)、図2(b)に示すように、粘着シート2が貼り付けられたダイシング後の半導体パッケージ1からダイシング層23を剥離して、仮固定材4に移し替えることで半導体パッケージ間の間隔を空けることができるため、スパッタリングによって半導体パッケージの側方まで充分に金属膜を形成することができる。また、半導体パッケージだけを移し替えるのではなく、粘着剤層又は粘着剤層と基材層を積層した状態で移し替えることによって、移し替え時の半導体パッケージの損傷を抑えることができる。
上記仮固定材は特に限定されないが、この後スパッタリングが行われることから耐熱性を持つことが好ましい。上記耐熱性の仮固定材としては、ポリイミドテープ(ポリイミドを基材としたテープ)、テフロン(登録商標)テープ(テフロンを基材としたテープ)、シリコーンテープ等が挙げられる。なかでも耐熱性があることからポリイミドテープが好ましい。
本発明の半導体パッケージの製造方法は、次いで、上記積層体をスパッタリングするスパッタリング工程を行う。
ここで、スパッタリング工程後の上記積層体の断面を表した模式図を図1(c)、図2(c)に示した。本発明の半導体パッケージの製造方法では、移し替え工程によって半導体パッケージの間隔が充分に空いているため、半導体パッケージ1の側方まで確実に金属膜3が形成される。
本発明の半導体パッケージの製造方法は、次いで、表面に金属膜が形成された半導体パッケージを粘着剤層から剥離する剥離工程を行う。
この際、上記粘着剤層が気体発生剤を含有している場合は、上記粘着剤層に刺激を与えて気体発生剤から気体を発生させることによって、容易に半導体パッケージから粘着剤層を剥離することができる。
次に第2の本願発明について説明する。
本発明者らは、粘着シートのダイシング層を延伸性とし、ダイシング工程後にダイシング層を延伸することを検討した。その結果、半導体パッケージを移し替えることなく半導体パッケージ間の距離を広げることができ、粘着シートを剥がすことなくそのままスパッタリングを行えることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の半導体パッケージの製造方法は、まず、少なくとも粘着剤層と延伸性ダイシング層を有する粘着シートを個片化される前の半導体パッケージに貼り付ける貼付工程を行う。
半導体パッケージに粘着テープを貼り付けることによって、ダイシングによる半導体パッケージの位置ずれや損傷を防止できる。また、ダイシング層が延伸性であることによって、ダイシング層を延伸させることでダイシング後の半導体パッケージ間の距離を広げることができるため、半導体パッケージを移し替えることなくそのままスパッタリングを行うことができる。なお、上記粘着シートは基材層を有するサポートタイプの粘着シートであってもよく、基材層を有さないノンサポートタイプの粘着シートであってもよい。
ここで、上記粘着シートと個片化される前の半導体パッケージが貼り合わされた状態を模式的に表した断面図を図3(a)、図4(a)に示す。図3(a)は基材を有するサポートタイプの粘着シートを用いた例であり、粘着剤層21、基材層22、延伸性ダイシング層24を有する粘着シート2が半導体パッケージ1に貼付される構成となっている。図4(a)は基材を有さないノンサポートタイプの粘着シートを用いた例であり、粘着剤層21、延伸性ダイシング層24を有する粘着シート2が半導体パッケージ1に貼付される構成となっている。
なお、上記粘着シートは、図3(a)、図4(a)に示すような構成に限定されず、各層の間に他の層を有していてもよい。
上記粘着剤層と基材層は、特に限定されず、上記第1の発明で述べた粘着剤層及び基材層と同様のものを用いることができる。
上記延伸性ダイシング層を構成する物質は延伸性であれば特に限定されないが、粘着シートを剥離することなくそのままスパッタリング工程が行われるため、耐熱性を有することが好ましい。延伸性と耐熱性を有する物質としては、例えば、フッ素樹脂、変性ポリイミド、ポリアミド等が挙げられる。なかでも、耐熱性が高いことから、フッ素樹脂が好ましい。
上記延伸性ダイシング層の厚さは特に制限されないが好ましい上限が200μm、好ましい下限が10μmである。上記ダイシング層の厚さがこの範囲であると取扱い性に優れた粘着シートとすることができる。
本発明の半導体パッケージの製造方法は、次いで上記粘着シートが貼付された半導体パッケージに対して、半導体パッケージと上記粘着剤層を貫通し、上記延伸性ダイシング層の一部を切り込むまでダイシングを行い、半導体パッケージを個片化するダイシング工程を行う。
上記ダイシングの方法は特に限定されず、例えば、ダイシング装置(例えば、ディスコ社製のDFD6361)を用いて上記粘着シートごと上記半導体ウエハを個々の半導体チップに分割する方法等が挙げられる。
このとき、ダイシングを1段階で行っても2段階(ステップカット)で行ってもよいが、プロセスとして簡便な1段階が望ましい。
上記ダイシング工程は、図3(b)に示すように半導体パッケージ1、粘着剤層21、及び、基材層22を貫通して延伸性ダイシング層24の一部に達する深さまで切り込みが行われる。これによって、ダイシング後のチップシフトやダイシング層に起因するヒゲ状の切削屑等の汚染を抑制するとともに、ピックアップ性を確保することができる。また、後述する延伸工程において確実に延伸性ダイシング層を延伸することができる。なお、上記粘着シートがノンサポートタイプの粘着シートである場合は、図4(b)のように半導体パッケージ1を貫通して延伸性ダイシング層24の一部に達する深さまで切り込みが行われる。
上記ダイシング工程において上記粘着シートごと上記半導体パッケージをダイシングする方法として、レーザー光を照射する方法を用いてもよい。レーザー光の照射により上記粘着シートごと上記半導体パッケージをダイシングする場合、レーザー光は上記延伸性ダイシング層を貫通しないように照射される。
本発明の半導体パッケージの製造方法は、次いで、上記ダイシング工程後の上記延伸性ダイシング層を延伸させ、半導体パッケージ間の距離を広げる延伸工程を行う。
図3(b)、図4(b)に示すように、延伸性ダイシング層24を半導体パッケージの縦方向及び横方向に延伸することで、半導体パッケージ間の距離が広がるため、スパッタリングによって半導体パッケージの側方まで充分に金属膜を形成することができる。また、本発明の製造方法では、半導体パッケージを粘着シートから剥がして移し替える必要がなく、粘着テープを貼り付けたままスパッタリング工程を行えるため、生産効率を大きく向上させることができる。
本発明の半導体パッケージの製造方法は、次いで、上記延伸工程後の半導体パッケージをスパッタリングして、半導体パッケージの表面に金属膜を形成するスパッタリング工程を行う。
ここで、スパッタリング工程後の半導体パッケージの模式図を図3(c)、図4(c)に示した。本発明の半導体パッケージの製造方法では延伸性ダイシング層を延伸させることによって半導体パッケージ間の間隔が充分に広がっているため、半導体パッケージ1の側方まで充分に金属膜3が形成される。
本発明の半導体パッケージの製造方法は、次いで、表面に金属膜が形成された半導体パッケージを粘着剤層から剥離する剥離工程を行う。
この際、上記粘着剤層が気体発生剤を含有している場合は、上記粘着剤層に刺激を与えて上記気体発生剤から気体を発生させることによって、容易に粘着シートを剥離することができる。
本発明によれば、ダイシングにより個片化された半導体パッケージの側面まで簡易かつ充分に金属膜を形成することができる半導体パッケージの製造方法を提供することができる。
(a)第1の本発明におけるサポートタイプの粘着シートが半導体パッケージに貼付された状態の一例を模式的に示す断面図である。(b)第1の本発明における移し替え工程の様子を模式的に表した断面図である。(c)第1の本発明におけるスパッタリング工程後の半導体パッケージの様子を模式的に表した断面図である。 (a)第1の本発明におけるノンサポートタイプの粘着シートが半導体パッケージに貼付された状態の一例を模式的に示す断面図である。(b)第1の本発明における移し替え工程の様子を模式的に表した断面図である。(c)第1の本発明におけるスパッタリング工程後の半導体パッケージの様子を模式的に表した断面図である。 (a)第2の本発明におけるサポートタイプの粘着シートが半導体パッケージに貼付された状態の一例を模式的に示す断面図である。(b)第2の本発明における延伸工程の様子を模式的に表した断面図である。(c)第2の本発明におけるスパッタリング工程後の半導体パッケージの様子を模式的に表した断面図である。 (a)第2の本発明におけるノンサポートタイプの粘着シートが半導体パッケージに貼付された状態の一例を模式的に示す断面図である。(b)第2の本発明における延伸工程の様子を模式的に表した断面図である。(c)第2の本発明におけるスパッタリング工程後の半導体パッケージの様子を模式的に表した断面図である。
以下に実施例を挙げて本発明の態様を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。
(実施例1)
(粘着シートの製造)
温度計、攪拌機、冷却管を備えた反応器を用意し、この反応器内に、2−エチルヘキシルアクリレート94重量部、アクリル酸1重量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート5重量部、ラウリルメルカプカプタン0.01重量部と、酢酸エチル180重量部を加えた後、反応器を加熱して還流を開始した。続いて、上記反応器内に、重合開始剤として1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン0.01重量部を添加し、還流下で重合を開始させた。次に、重合開始から1時間後及び2時間後にも、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンを0.01重量部ずつ添加し、更に、重合開始から4時間後にt−ヘキシルパーオキシピバレートを0.05重量部添加して重合反応を継続させた。そして、重合開始から8時間後に、固形分55重量%、重量平均分子量60万のアクリル共重合体を得た。
得られたアクリル共重合体を含む酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、2−イソシアナトエチルメタクリレート3.5重量部を加えて反応させ、更に、反応後の酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、光重合開始剤(エサキュアワン、日本シイベルヘグナー社製)0.1重量部、ポリイソシアネート系架橋剤(コロネートL45、日本ポリウレタン社製)2.5重量部を混合し粘着剤成分の酢酸エチル溶液を調製した。
得られた粘着剤成分の酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、気体発生剤としてビステトラゾールNa塩(増田化学社製)20重量部、光増感剤として9,10−ジグリシジルオキシアントラセン1重量部を混合して、粘着剤を得た。
EVA(エチレンと酢酸ビニルの共重合体)に通常のアクリル系の粘着剤を塗布して作製したダイシング層と片面にコロナ処理を施した厚さ50μmの透明なポリエチレンナフタレートフィルムをラミネーターによって貼り合わせた。その後、得られた粘着剤を、ポリエチレンナフタレートフィルムのコロナ処理面上に、乾燥皮膜の厚さが30μmとなるようにドクターナイフで塗工し、110℃、5分間加熱して塗工溶液を乾燥させた。その後、40℃、3日間静置養生を行い、サポートタイプの粘着シートを得た。
(半導体パッケージの製造)
50×200mmのすでにモールド樹脂で封止されている半導体パッケージに、得られた粘着シートを貼り合わせた。次に、10mm□に半導体パッケージと粘着剤層、基材層を貫通してダイシング層の一部に切り込むまで半導体パッケージをダイシングカットした。次いで、ダイシング層を半導体パッケージから剥離して半導体パッケージ、粘着剤層、及び、基材層からなる積層体とし、それをポリイミドテープ上に各半導体パッケージの間隔を空けて移し替えた。その後、通常のスパッタリング条件で半導体パッケージをスパッタリングし、Cuの膜を形成した。スパッタリング後の粘着シートに254nmの紫外線を照射強度300mW/cmで照射し、粘着剤層から気体を発生させ、その後半導体パッケージを粘着剤層から剥離して金属膜が形成された半導体パッケージを得た。得られた金属膜が形成された半導体パッケージを目視にて観察したところ、半導体パッケージの側面まで金属膜が形成されていた。
(実施例2)
(粘着シートの製造)
実施例1と同様にして粘着剤を得た。実施例で使用した粘着剤の溶液を、離形処理が施されたPETフィルム上に乾燥皮膜の厚さが100μmとなるようにドクターナイフで塗工し、110℃、5分間加熱して塗工溶液を乾燥させた。その後、40℃、3日間静置養生を行い、ノンサポートタイプの粘着シートを得た。そののち、EVA(エチレンと酢酸ビニルの共重合体)をダイシング層とし、ダイシング層上に、上記で得られたノンサポートテープをラミネートし、離型ポリエチレンテレフタレートフィルム(保護フィルム)で保護した。
(半導体パッケージの製造)
50×200mmのすでにモールド樹脂で封止されている半導体パッケージに、得られた粘着シートを貼り合わせた。次に、10mm□に半導体パッケージと粘着剤層を貫通してダイシング層の一部に切り込むまで半導体パッケージをダイシングカットした。ダイシング後の半導体パッケージを目視にて観察したところ半導体パッケージにバリは見られなかった。次いで、ダイシング層を半導体パッケージから剥離して半導体パッケージと粘着剤層からなる積層体とし、それをポリイミドテープ上に各半導体パッケージの間隔を空けて移し替えた。その後、通常のスパッタリング条件で半導体パッケージをスパッタリングし、Cuの膜を形成した。スパッタリング後の粘着シートに254nmの紫外線を照射強度300mW/cmで照射し、粘着剤層から気体を発生させ、その後半導体パッケージを粘着剤層から剥離して金属膜が形成された半導体パッケージを得た。得られた金属膜が形成された半導体パッケージを目視にて観察したところ、半導体パッケージの側面まで金属膜が形成されていた。
(実施例3)
(粘着シートの製造)
上記粘着シートの製造において、ダイシング層をフッ素樹脂にシリコーン系の樹脂を粘着剤として塗布した延伸性ダイシング層に変更した以外は実施例1と同様にして粘着シートを得た。
(半導体パッケージの製造)
50×200mmのすでにモールド樹脂で封止されている半導体パッケージに上記で得られた粘着シートを貼り合わせた。次に、10mm□に半導体パッケージと粘着剤層、基材層を貫通してダイシング層の一部に切り込むまで半導体パッケージをダイシングカットした。次いで、延伸性ダイシング層を片側5mmずつ縦方向及び横方向に延伸した。その後、通常のスパッタリング条件で半導体パッケージをスパッタリングし、Cuの膜を形成した。スパッタリング後の粘着シートに254nmの紫外線を照射強度300mW/cmで照射し、粘着剤層から気体を発生させ、その後半導体パッケージを粘着剤層から剥離して金属膜が形成された半導体パッケージを得た。得られた金属膜が形成された半導体パッケージを目視にて観察したところ、半導体パッケージの側面まで金属膜が形成されていた。
(実施例4)
上記粘着シートの製造において、ダイシング層をフッ素樹脂にシリコーンアクリレートを配合した粘着剤を塗布した延伸性ダイシング層に変更した以外は実施例2と同様にして粘着シートを得た。その後、実施例3と同様の方法で半導体パッケージの製造を行った。得られた半導体パッケージを目視にて観察したところ、半導体パッケージの側面まで金属膜が形成されていた。
(比較例1)
ダイシング後に半導体パッケージの移し替えを行わなかった以外は実施例1と同様にして粘着シートの製造と半導体パッケージの製造を行った。得られた半導体パッケージを目視にて観察したところ、半導体パッケージの側面は金属膜がほとんど形成されていなかった。
本発明によれば、ダイシングにより個片化された半導体パッケージの側面まで簡易かつ充分に金属膜を形成することができる半導体パッケージの製造方法を提供することができる。
1 半導体パッケージ
2 粘着シート
21 粘着剤層
22 基材層
23 ダイシング層
24 延伸性ダイシング層
3 金属膜
4 仮固定材

Claims (2)

  1. 少なくとも粘着剤層とダイシング層を有する粘着シートを個片化される前の半導体パッケージに貼り付ける貼付工程と、
    前記粘着シートが貼付された半導体パッケージに対して、半導体パッケージと、前記粘着剤層を貫通し、前記ダイシング層の一部を切り込むまでダイシングを行い、半導体パッケージを個片化するダイシング工程と、
    ダイシング後の半導体パッケージから前記ダイシング層を剥離し、個片化された半導体パッケージと、粘着剤層を有する積層体を、各積層体間の距離を空けて仮固定材に移し替える移し替え工程と、
    前記積層体にスパッタリングして、半導体パッケージの表面に金属膜を形成するスパッタリング工程と、
    表面に金属膜が形成された半導体パッケージを粘着剤層から剥離する剥離工程を有する
    ことを特徴とする半導体パッケージの製造方法。
  2. 粘着剤層に気体発生剤を含有することを特徴とする請求項1記載の半導体パッケージの製造方法。
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