JP2012062369A - 粘着剤組成物及び粘着テープ - Google Patents

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Abstract

【課題】高い初期粘着力を有し強固に被着体を固定可能であるとともに、200℃以上の高温加工プロセスを経た後であっても、光を照射することにより容易に剥離することができる粘着剤組成物、及び、該粘着剤組成物を用いた粘着テープを提供する。
【解決手段】粘着剤成分と、特定の化学式で表されるテトラゾール化合物とを含有する粘着剤組成物であって、前記粘着剤成分は、塩基性官能基を有するモノマーと、他の(メタ)アクリル系モノマーとを含有するモノマー混合物を共重合してなる(メタ)アクリル系共重合体である粘着剤組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、高い初期粘着力を有し強固に被着体を固定可能であるとともに、200℃以上の高温加工プロセスを経た後であっても、光を照射することにより容易に剥離することができる粘着剤組成物、及び、該粘着剤組成物を用いた粘着テープに関する。
粘着剤成分を含有する粘着剤組成物は、接着剤、シーリング剤、塗料、コーティング剤等のバインダー剤、粘着テープ又は自立テープ等の粘着剤等に広く用いられている。
これらの粘着剤組成物に求められる性能はその用途により様々であるが、用途によっては、必要な間だけ接着性を示すがその後は容易に剥がせることが要求されることがある。
例えば、半導体チップの製造工程において、高純度なシリコン単結晶等から切り出した厚膜ウエハを所定の厚さにまで研磨して薄膜ウエハとする工程等において、厚膜ウエハを支持板に接着して補強することにより、効率よく作業を進めることが提案されている。また、所定の厚さに研削された薄膜ウエハを個々の半導体チップにダイシングする際にも、ダイシングテープと呼ばれる粘着テープが用いられる。このような半導体の製造工程に用いる粘着剤組成物には、工程中には強固に接着する一方で、工程終了後には得られた薄膜ウエハや半導体チップ等を損傷することなく剥離できること(以下、「高接着易剥離」ともいう。)が求められる。
次世代の技術として、複数の半導体チップを積層させてデバイスを飛躍的に高性能化、小型化したTSV(Si貫通ビヤ/Through Si via)を使った3次元積層技術が注目されている。TSVは、半導体実装の高密度化が可能であり、アクセススピードが飛躍的に速く、使用中に発生する熱の放出にも優れる。
このようなTSVの製造では、研削して得た薄膜ウエハをバンピングしたり、裏面にバンプ形成したり、3次元積層時にリフローを行ったりする等の200℃以上の高温処理プロセスを行うことが必要となる。従って、TSVの製造工程に用いる粘着剤組成物には、高接着易剥離に加えて、200℃以上の高温環境下でも接着性を維持できる耐熱性が求められる。
高接着易剥離を実現した粘着剤組成物として特許文献1には、紫外線等の光を照射することにより硬化して粘着力が低下する光硬化型粘着剤を用いた粘着テープが開示されている。このような粘着テープは、加工工程中には確実に半導体を固定できるとともに、紫外線等を照射することにより容易に剥離することができるとされている。しかしながら特許文献1に記載された粘着テープでは、紫外線等を照射した後の粘着力の低下が不充分であり、薄膜ウエハや半導体チップ等を損傷することなく剥離するのは困難であった。
特許文献2には、熱膨張性微小球を含有する粘着層を有する加熱剥離型粘着シートが開示されている。特許文献2の加熱剥離型粘着シートを一定の温度以上に加熱すると、熱膨張性微小球が膨張して粘着層全体が発泡して表面に凹凸が形成され、被着体との接着面積が減少することから、容易に被着体を剥離することができる。しかしながら特許文献2に記載された加熱剥離型粘着シートでは、加熱して熱膨張性微小球が膨張し、粘着剤表面に微細な凹凸が生じる。この形状変化により被着体と面で接着していたものが、膨張過程で被着体より粘着層を引き剥がす応力が発現し剥離が進行するが、微細な凹凸は被着体と点接着となり、接着力が残るため、薄膜ウエハや半導体チップ等を損傷することなく剥離するのは困難であった。また、剥離した被着体の表面に糊残りするという問題もあった。更に、比較的耐熱性の高い熱膨張性微小球を用いた場合でも、せいぜい130℃程度の耐熱性しかなく、TSVの製造工程に用いることは困難であった。
特許文献3には、アゾ化合物等の刺激により気体を発生する気体発生剤を含有する粘着層を有する両面粘着テープが記載されている。特許文献3の両面粘着テープに刺激を与えると、気体発生剤から発生した気体がテープの表面と被着体との界面に放出され、その圧力によって被着体の少なくとも一部が剥離される。特許文献3の両面粘着テープを用いれば、薄膜ウエハや半導体チップ等を損傷することなく、かつ、糊残りもすることなく剥離できる。しかしながら、特許文献3の両面粘着テープも、高温工程時にアゾ化合物から気体が発生してしまうことがあり、耐熱性の点では問題があってTSVの製造工程に用いることは困難であった。
現在のところTSVの製造工程では、カーボンブラックのような光吸収体微粒子粉を含む粘接着剤を用いて接着を行い、レーザー誘導熱を利用して分解・分離を行うことが行われている(非特許文献1)。しかしながら、非特許文献1の技術を用いるには、レーザー照射装置が必要となるという設備的な問題があることに加え、レーザー照射による粘接着剤の分解によって微粒子粉が飛散し、製造環境のクリーン度を低下させるという問題があった。
特開平5−32946号公報 特開平11−166164号公報 特開2003−231872号公報
「接着の技術」 Vol.28 No.1 (2008) 通巻90号 P.28
本発明は、高い初期粘着力を有し強固に被着体を固定可能であるとともに、200℃以上の高温加工プロセスを経た後であっても、光を照射することにより容易に剥離することができる粘着剤組成物、及び、該粘着剤組成物を用いた粘着テープを提供することを目的とする。
本発明は、粘着剤成分と、下記一般式(1)、一般式(2)又は一般式(3)で表されるテトラゾール化合物とを含有する粘着剤組成物であって、前記粘着剤成分は、塩基性官能基を有するモノマーと、他の(メタ)アクリル系モノマーとを含有するモノマー混合物を共重合してなる(メタ)アクリル系共重合体である粘着剤組成物である。
Figure 2012062369
式(1)〜(3)中、R、Rは、水素、炭素数が1〜7のアルキル基、アルキレン基、フェニル基、メルカプト基、水酸基又はアミノ基を表す。
以下に本発明を詳述する。
本発明者は、上記一般式(1)〜(3)で表されるテトラゾール化合物は、紫外線等の光を照射することにより気体(窒素ガス)を発生する一方、200℃程度の高温下でも分解しない高い耐熱性を有することを見出した。従って、テトラゾール化合物と粘着剤成分とを併用した粘着剤組成物は、高い粘着力を有する一方で、紫外線等の光を照射することにより容易に剥離でき、かつ、TSVの製造工程に用いることが可能な程度に耐熱性にも優れることが期待された。しかしながら、実際には、テトラゾール化合物と粘着剤成分とを併用した粘着剤組成物は、粘着力が劣ったり、剥離の際に均一な剥離ができなかったり、被着体の表面が汚染されてしまったりするという問題があった。
本発明者は、鋭意検討の結果、テトラゾール化合物を配合した粘着剤組成物の問題点が、テトラゾール化合物と粘着剤成分との親和性の低さに起因することを見出した。即ち、テトラゾール化合物は、一般的な粘着剤成分との親和性が低く、粘着剤成分中に充分に分散させることができなかったことにより、粘着力が劣ったり、剥離の際に均一な剥離ができなかったり、被着体の表面が汚染されてしまったりするという問題を引き起こしていたものと考えられた。
本発明者は、更に鋭意検討の結果、粘着剤成分として塩基性官能基を有するモノマーを含有するモノマー混合物を共重合してなる特定の(メタ)アクリル系共重合体を用いることにより、テトラゾール化合物を充分に均一に分散させることができ、高い初期粘着力を発揮できるとともに、200℃以上の高温加工プロセスを経た後であっても、光を照射することにより容易に剥離することができ、被着体を汚染することもない粘着剤組成物が得られることを見出し本発明を完成するに至った。
本発明の粘着剤組成物は、粘着剤成分を含有する。
上記粘着剤成分は、塩基性官能基を有するモノマーと、他の(メタ)アクリル系モノマーとを含有するモノマー混合物を共重合してなる(メタ)アクリル系共重合体(以下、単に「(メタ)アクリル系共重合体」ともいう。)である。塩基性官能基を有するモノマーに由来する成分を有することにより、上記(メタ)アクリル系共重合体は上記テトラゾール化合物との親和性に優れ、上記テトラゾール化合物を均一に分散させることができる。
上記塩基性官能基を有するモノマーは、例えば、1級、2級、3級アミノ基や、ピリジン、ピリミジン、ピラジン等のN含有ヘテロ環を含有する官能基等の塩基性官能基を有する(メタ)アクリルモノマーが挙げられる。
上記塩基性官能基を有する(メタ)アクリルモノマーは、具体的には例えば、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジブチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、ジブチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノプロピルアクリレート、ジエチルアミノプロピルアクリレート、ジメチルアミノプロピルメタクリレート、t−ブチルアミノエチルアクリレート、t−ブチルアミノエチルメタクリレート等のアルキルアミノ(メタ)アクリレート類や、N−(ジメチルアミノエチル)アクリルアミド、N−(ジエチルアミノエチル)アクリルアミド、N−(ジブチルアミノエチル)アクリルアミド、N−(ジメチルアミノエチル)メタクリルアミド、N−(ジエチルアミノエチル)メタクリルアミド、N−(ジブチルアミノエチル)メタクリルアミド、N−(ジメチルアミノプロピル)アクリルアミド、N−(ジエチルアミノプロピル)アクリルアミド、N−(ジメチルアミノプロピル)メタクリルアミド、t−ブチルアミノエチルアクリルアミド、t−ブチルアミノエチルメタクリルアミド等のN−(アルキルアミノアルキル)(メタ)アクリルアミド類や、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N,N−ジブチルアクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、N,N−ジエチルメタクリルアミド、N,N−ジブチルメタクリルアミド、N−t−ブチルアクリルアミド、N−t−ブチルメタクリルアミド等のN,N−アルキル(メタ)アクリルアミド類等や、アクリルアミド等が挙げられる。これらの塩基性官能基を有する(メタ)アクリルモノマーは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、工業的に安定的に供給可能で、使用する上で安全なものが好適である
上記モノマー混合物中の上記塩基性官能基を有するモノマーの含有量の好ましい下限は1重量%、好ましい上限は50重量%である。上記塩基性官能基を有するモノマーの含有量が1重量%未満であると、上記テトラゾール化合物を充分に分散できないことがあり、50重量%を超えると、得られる(メタ)アクリル系共重合体のガラス転移温度が高くなり、粘着剤組成物の粘着性が不充分であることがある。上記塩基性官能基を有するモノマーの配合量のより好ましい下限は5重量%、より好ましい上限は30重量%である。
上記他の(メタ)アクリル系モノマーは特に限定されないが、アルキル基の炭素数が2〜18の範囲にある(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーを用いる場合には、得られる(メタ)アクリル系共重合体が25℃程度の室温にて高い粘着力を発揮できることから好適である。
上記粘着剤成分は、硬化型であってもよい。上記粘着剤成分が硬化型の接着剤である場合には、本発明の粘着剤組成物に光を照射することにより特許文献3に記載された態様の剥離機構で剥離が生じる。即ち、光を照射することにより上記一般式(1)〜(3)で表されるテトラゾール化合物から気体が発生し、発生した気体は硬化した粘着剤成分から被着体との界面へと放出され、その圧力によって被着体の少なくとも一部が剥離する。
上記粘着剤成分を硬化型とする方法は、例えば、上記他の(メタ)アクリル系モノマーとして、分子内に官能基を有するモノマー(以下、「官能基含有モノマー」ともいう。)を用いて(メタ)アクリル系共重合体(以下、「官能基含有(メタ)アクリル系共重合体」ともいう。)を合成し、分子内に該官能基と反応する官能基とラジカル重合性の不飽和結合とを有する化合物(以下、官能基含有不飽和化合物という。)と反応させたものを粘着剤成分として用いる方法が挙げられる。
上記官能基含有(メタ)アクリル系共重合体は、常温で粘着性を発揮するために、アルキル基の炭素数が2〜18の範囲にある(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーを主モノマーとし、これと上記塩基性官能基を有するモノマー、官能基含有モノマーと、更に必要に応じてこれらと共重合可能な他の改質用モノマーとを常法により共重合させることにより得られる。
上記官能基含有モノマーは、例えば、アクリル酸、メタクリル酸等のカルボキシル基含有モノマーや、アクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシエチル等のヒドロキシル基含有モノマーや、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル等のエポキシ基含有モノマーや、アクリル酸イソシアネートエチル、メタクリル酸イソシアネートエチル等のイソシアネート基含有モノマー等が挙げられる。
上記共重合可能な他の改質用モノマーとしては、例えば、酢酸ビニル、アクリロニトリル、スチレン等の一般の(メタ)アクリル系ポリマーに用いられている各種のモノマーが挙げられる。
上記官能基含有(メタ)アクリル系共重合体に反応させる官能基含有不飽和化合物としては、上記官能基含有(メタ)アクリル系共重合体の官能基に応じて上述した官能基含有モノマーと同様のものを使用できる。例えば、上記官能基含有(メタ)アクリル系共重合体の官能基がカルボキシル基の場合はエポキシ基含有モノマーやイソシアネート基含有モノマーが用いられ、同官能基がヒドロキシル基の場合はイソシアネート基含有モノマーが用いられ、同官能基がエポキシ基の場合はカルボキシル基含有モノマーやアクリルアミド等のアミド基含有モノマーが用いられる。
上記粘着剤成分が硬化型である場合には、光重合開始剤や熱重合開始剤を併用することが好ましい。
上記光重合開始剤は、例えば、250〜800nmの波長の光を照射することにより活性化されるものが挙げられ、このような光重合開始剤としては、例えば、メトキシアセトフェノン等のアセトフェノン誘導体化合物や、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾインエーテル系化合物や、ベンジルジメチルケタール、アセトフェノンジエチルケタール等のケタール誘導体化合物や、フォスフィンオキシド誘導体化合物や、ビス(η5−シクロペンタジエニル)チタノセン誘導体化合物、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、クロロチオキサントン、トデシルチオキサントン、ジメチルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシメチルフェニルプロパン等の光ラジカル重合開始剤が挙げられる。これらの光重合開始剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記熱重合開始剤としては、熱により分解し、重合硬化を開始する活性ラジカルを発生するものが挙げられ、例えば、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエール、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、パラメンタンハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド等が挙げられる。
ただし、本発明の粘着剤組成物が高い耐熱性を発揮するためには、上記熱重合開始剤は、熱分解温度が200℃以上である熱重合開始剤を用いることが好ましい。このような熱分解温度が高い熱重合開始剤は、クメンハイドロパーオキサイド、パラメンタンハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド等が挙げられる。
これらの熱重合開始剤のうち市販されているものとしては特に限定されないが、例えば、パーブチルD、パーブチルH、パーブチルP、パーペンタH(以上いずれも日油社製)等が好適である。これらの熱重合開始剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記粘着剤成分が硬化型である場合には、更に、ラジカル重合性の多官能オリゴマー又はモノマーを含有することが好ましい。ラジカル重合性の多官能オリゴマー又はモノマーを含有することにより、光硬化性、熱硬化性が向上する。
上記多官能オリゴマー又はモノマーは、分子量が1万以下であるものが好ましく、より好ましくは加熱又は光の照射による粘着剤層の三次元網状化が効率よくなされるように、その分子量が5000以下でかつ分子内のラジカル重合性の不飽和結合の数が2〜20個のものである。
上記多官能オリゴマー又はモノマーは、例えば、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート又は上記同様のメタクリレート類等が挙げられる。その他、1,4−ブチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、市販のオリゴエステルアクリレート、上記同様のメタクリレート類等が挙げられる。これらの多官能オリゴマー又はモノマーは、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記(メタ)アクリル系共重合体の重量平均分子量の好ましい下限は5万、好ましい上限は80万である。上記(メタ)アクリル系共重合体の重量平均分子量が5万未満であると、耐熱性が低くなることがあり、80万を超えると、粘度が高くなりすぎ操作性が悪くなることがある。上記(メタ)アクリル系共重合体の重量平均分子量のより好ましい下限は20万、より好ましい上限は70万である。
なお、上記(メタ)アクリル系共重合体の重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフ分析により測定した値を意味する。
本発明の粘着剤組成物は、上記一般式(1)〜(3)で表されるテトラゾール化合物を含有する。上記一般式(1)〜(3)で表されるテトラゾール化合物は、紫外線等の光を照射することにより気体(窒素ガス)を発生する一方、200℃程度の高温化でも分解しない高い耐熱性を有する。
上記一般式(1)〜(3)中、R、Rは、水素、炭素数が1〜7のアルキル基、アルキレン基、フェニル基、メルカプト基、水酸基又はアミノ基を表す。R、Rは、同一であってもよく、異なっていてもよい。
上記一般式(1)で表されるテトラゾール化合物は特に限定されないが、具体的には例えば、1H−テトラゾール、5−フェニル−1H−テトラゾール、5,5−アゾビス−1H−テトラゾール、5−アミノ−1H−テトラゾール、5−メチル−1H−テトラゾール、1−メチル−5−メルカプト−1H−テトラゾール、1−メチル−5−エチル−1H−テトラゾール、1−(ジメチルアミノエチル)−5−メルカプト−1H−テトラゾール、1H−5ヒドロキシ−テトラゾール、1メチル−5エチルテトラゾール、1プロピル−5メチル−テトラゾール、1フェニル−5ヒドロキシ−テトラゾール、1フェニル−5メルカプト−テトラゾール等が挙げられる。
上記一般式(2)で表されるテトラゾール化合物は特に限定されないが、具体的には例えば、5,5’−ビステトラゾール、5,5’−ビステトラゾールジアンモニウム塩等が挙げられる。
上記一般式(3)で表されるテトラゾール化合物は特に限定されないが、具体的には例えば、5,5’‐アゾビステトラゾール、5,5’‐アゾビステトラゾールアミノグアニジン等が挙げられる。
上記一般式(1)〜(3)で表されるテトラゾール化合物の含有量は、上記粘着剤成分100重量部に対する好ましい下限が1重量部、好ましい上限が40重量部である。上記一般式(1)〜(3)で表されるテトラゾール化合物の含有量が1重量部未満であると、光照射による窒素ガスの発生が少なくなり充分な剥離を行うことができないことがあり、40重量部を超えると、粘着剤成分中への均一分散が困難とあり、初期粘着力が低下したり、剥離時に均一な剥離ができなかったり、被着体を汚染してしまったりすることがある。上記一般式(1)〜(3)で表されるテトラゾール化合物の含有量のより好ましい下限は3重量部、より好ましい上限は20重量部である。
本発明の粘着剤組成物は、光増感剤を含有してもよい。
上記光増感剤は、上記一般式(1)〜(3)で表されるテトラゾール化合物又はその塩への光による刺激を増幅する効果を有することから、より少ない光の照射により気体を放出させることができる。また、より広い波長領域の光により気体を放出させることができる。
上記光増感剤は、耐熱性に優れるものであれば特に限定されない。
耐熱性に優れた光増感剤は、例えば、アルコキシ基を少なくとも1つ以上有する多環芳香族化合物が挙げられる。なかでも、一部がグリシジル基又は水酸基で置換されたアルコキシ基を有する置換アルコキシ多環芳香族化合物が好適である。これらの光増感剤は、耐昇華性が高く、高温下で使用することができる。また、アルコキシ基の一部がグリシジル基や水酸基で置換されることにより、上記粘着剤成分への溶解性が高まり、ブリードアウトを防止することができる。
上記多環芳香族化合物は、アントラセン誘導体が好ましい。上記アルコキシ基は、炭素数1〜18のものが好ましく、炭素数1〜8のものがより好ましい。
上記アルコキシ基を少なくとも1つ以上有する多環芳香族化合物は、例えば、9,10−ジメトキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジメトキシアントラセン、2−tブチル−9,10−ジメトキシアントラセン、2,3−ジメチル−9,10−ジメトキシアントラセン、9−メトキシ−10−メチルアントラセン、9,10−ジエトキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジエトキシアントラセン、2−tブチル−9,10−ジエトキシアントラセン、2,3−ジメチル−9,10−ジエトキシアントラセン、9−エトキシ−10−メチルアントラセン、9,10−ジプロポキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジプロポキシアントラセン、2−tブチル−9,10−ジプロポキシアントラセン、2,3−ジメチル−9,10−ジプロポキシアントラセン、9−イソプロポキシ−10−メチルアントラセン、9,10−ジブトキシアントラセン、9,10−ジベンジルオキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジベンジルオキシアントラセン、2−tブチル−9,10−ジベンジルオキシアントラセン、2,3−ジメチル−9,10−ジベンジルオキシアントラセン、9−ベンジルオキシ−10−メチルアントラセン、9,10−ジ−α−メチルベンジルオキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジ−α−メチルベンジルオキシアントラセン、2−tブチル−9,10−ジ−α−メチルベンジルオキシアントラセン、2,3−ジメチル−9,10−ジ−α−メチルベンジルオキシアントラセン、9−(α−メチルベンジルオキシ)−10−メチルアントラセン、9,10−ジ(2−ヒドロキシエトキシ)アントラセン、2−エチル−9,10−ジ(2−カルボキシエトキシ)アントラセン等のアントラセン誘導体等が挙げられる。
上記一部がグリシジル基又は水酸基で置換されたアルコキシ基を有する置換アルコキシ多環芳香族化合物は、例えば、9,10−ジ(グリシジルオキシ)アントラセン、2−エチル−9,10−ジ(グリシジルオキシ)アントラセン、2−tブチル−9,10−ジ(グリシジルオキシ)アントラセン、2,3−ジメチル−9,10−ジ(グリシジルオキシ)アントラセン、9−(グリシジルオキシ)−10−メチルアントラセン、9,10−ジ(2−ビニルオキシエトキシ)アントラセン、2−エチル−9,10−ジ(2−ビニルオキシエトキシ)アントラセン、2−tブチル−9,10−ジ(2−ビニルオキシエトキシ)アントラセン、2,3−ジメチル−9,10−ジ(2−ビニルオキシエトキシ)アントラセン、9−(2−ビニルオキシエトキシ)−10−メチルアントラセン、9,10−ジ(3−メチル−3−オキセタニルメトキシ)アントラセン、2−エチル−9,10−ジ(3−メチル−3−オキセタニルメメトキシ)アントラセン、2−tブチル−9,10−ジ(3−メチル−3−オキセタニルメメトキシ)アントラセン、2,3−ジメチル−9,10−ジ(3−メチル−3−オキセタニルメメトキシ)アントラセン、9−(3−メチル−3−オキセタニルメメトキシ)−10−メチルアントラセン、9,10−ジ(p−エポキシフェニルメトキシ)アントラセン、2−エチル−9,10−ジ(p−エポキシフェニルメトキシ)アントラセン、2−tブチル−9,10−ジ(p−エポキシフェニルメトキシ)アントラセン、2,3−ジメチル−9,10−ジ(p−エポキシフェニルメトキシ)アントラセン、9−(p−エポキシフェニルメトキシ)−10−メチルアントラセン、9,10−ジ(p−ビニルフェニルメトキシ)アントラセン、2−エチル−9,10−ジ(p−ビニルフェニルメトキシ)アントラセン、2−tブチル−9,1−ジ(p−ビニルフェニルメトキシ)アントラセン、2,3−ジメチル−9,10−ジ(p−ビニルフェニルメトキシ)アントラセン、9−(p−ビニルフェニルメトキシ)−10−メチルアントラセン、9,10−ジ(2−ヒドロキシエトキシ)アントラセン、9,10−ジ(2−ヒドロキシプロポキシ)アントラセン、9,10−ジ(2−ヒドロキシブトキシ)アントラセン、9,10−ジ(2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロポキシ)アントラセン、9,10−ジ(2−ヒドロキシ−3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロポキシ)アントラセン、9,10−ジ(2−ヒドロキシ−3−アリロキシプロポキシ)アントラセン、9,10−ジ(2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロポキシ)アントラセン、9,10−ジ(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)アントラセン等が挙げられる。
上記光増感剤の含有量は、上記粘着剤成分100重量部に対する好ましい下限が0.05重量部、好ましい上限が10重量部である。上記光増感剤の含有量が0.05重量部未満であると、充分な増感効果が得られないことがあり、10重量部を超えると、光増感剤に由来する残存物が増え、充分な剥離を行えなくなることがある。上記光増感剤の含有量のより好ましい下限は0.1重量部、より好ましい上限は5重量部である。
本発明の粘着剤組成物は、粘着剤としての凝集力の調節を図る目的で、所望によりイソシアネート化合物、メラミン化合物、エポキシ化合物等の一般の粘着剤に配合される各種の多官能性化合物を適宜含有してもよい。
本発明の粘着剤組成物は、可塑剤、樹脂、界面活性剤、ワックス、微粒子充填剤等の公知の添加剤を含有してもよい。
本発明の粘着剤組成物は、高い接着力を有する一方、光照射や加熱を行うことにより容易に剥離することができる。また、耐熱性にも優れることから、TSVの製造工程においてウエハを支持板に固定する等の、200℃以上の高温処理を行う用途にも用いることができる。
本発明の粘着剤組成物は、様々な接着性製品に用いることができる。
上記接着性製品としては、例えば、本発明の粘着剤組成物をバインダー樹脂として用いた接着剤、粘着剤、塗料、コーティング剤、シーリング剤等、又は、本発明の粘着剤組成物を粘着剤として用いた片面粘着テープ、両面粘着テープ、ノンサポートテープ(自立テープ)等の粘着テープ等が挙げられる。
基材の少なくとも一方の面に、本発明の粘着剤組成物からなる粘着層を有する粘着テープもまた、本発明の1つである。
上記基材は、例えば、アクリル、オレフィン、ポリカーボネート、塩化ビニル、ABS、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ナイロン、ウレタン、ポリイミド等の透明な樹脂からなるシート、網目状の構造を有するシート、孔が開けられたシート等が挙げられる。
本発明によれば、高い初期粘着力を有し強固に被着体を固定可能であるとともに、200℃以上の高温加工プロセスを経た後であっても、光を照射することにより容易に剥離することができる粘着剤組成物、及び、該粘着剤組成物を用いた粘着テープを提供することができる。
以下に実施例を挙げて本発明の態様を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。
(実施例1)
(1)粘着剤成分の調製
温度計、攪拌機、冷却管を備えた反応器を用意し、この反応器内に、2−エチルヘキシルアクリレート85重量部、アクリル酸2.5重量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート2.5重量部、ジメチルアミノエチルアクリレート10重量部、ラウリルメルカプタン0.01重量部、酢酸エチル180重量部を加えた後、反応器を加熱して還流を開始した。続いて、上記反応器内に、重合開始剤として1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン0.01重量部を添加し、還流下で重合を開始させた。次に、重合開始から1時間後及び2時間後にも、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンを0.01重量部ずつ添加し、更に、重合開始から4時間後にt−ヘキシルパーオキシピバレートを0.05重量部添加して重合反応を継続させた。そして、重合開始から8時間後に、固形分55重量%、重量平均分子量60万のアクリル共重合体を得た。
得られたアクリル共重合体を含む酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、2−イソシアナトエチルメタクリレート3.5重量部を加えて反応させ、更に、反応後の酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、光重合開始剤(エサキュアワン、日本シイベルヘグナー社製)0.1重量部、ポリイソシアネート系架橋剤(コロネートL45、日本ポリウレタン社製)2.5重量部を混合し粘着剤成分の酢酸エチル溶液を調製した。
(2)粘着剤組成物の調製
粘着剤成分の酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、5−フェニル−1H−テトラゾール(東洋化成工業社製)20重量部、光増感剤として9,10−ジグリシジルオキシアントラセン1重量部を混合して、粘着剤組成物を得た。
(3)粘着テープの製造
得られた粘着剤組成物を、片面にコロナ処理を施した厚さ50μmの透明なポリエチレンテレフタレートフィルムのコロナ処理面上に、乾燥皮膜の厚さが30μmとなるようにドクターナイフで塗工し、110℃、5分間加熱して塗工溶液を乾燥させた。その後、40℃、3日間静置養生を行い、粘着テープを得た。
(実施例2)
粘着剤成分の調製において用いるモノマーを、2−エチルヘキシルアクリレート94重量部、アクリル酸2.5重量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート2.5重量部、ジメチルアミノエチルアクリレート1重量部とした以外は実施例1と同様にして、粘着剤成分、粘着剤組成物及び粘着テープを得た。
(実施例3)
粘着剤成分の調製において用いるモノマーを、2−エチルヘキシルアクリレート45重量部、アクリル酸2.5重量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート2.5重量部、ジメチルアミノエチルアクリレート50重量部とした以外は実施例1と同様にして、粘着剤成分、粘着剤組成物及び粘着テープを得た。
(実施例4)
粘着剤成分の調製において用いるモノマーを、2−エチルヘキシルアクリレート85重量部、アクリル酸2.5重量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート2.5重量部、アクリルアミド10重量部とした以外は実施例1と同様にして、粘着剤成分、粘着剤組成物及び粘着テープを得た。
(実施例5)
粘着剤成分の調製において用いるモノマーを、2−エチルヘキシルアクリレート85重量部、アクリル酸2.5重量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート2.5重量部、ジエチルアクリルアミド10重量部とした以外は実施例1と同様にして、粘着剤成分、粘着剤組成物及び粘着テープを得た。
(実施例6)
5−フェニル−1H−テトラゾール(東洋化成工業社製)の代わりに1H−テトラゾールを用いた以外は実施例2と同様にして、粘着剤成分、粘着剤組成物及び粘着テープを得た。
(実施例7)
5−フェニル−1H−テトラゾール(東洋化成工業社製)の代わりに1−フェニル−5メルカプト−テトラゾールを用いた以外は実施例2と同様にして、粘着剤成分、粘着剤組成物及び粘着テープを得た。
(比較例1)
粘着剤成分の調製において用いるモノマーを、2−エチルヘキシルアクリレート95重量部、アクリル酸2.5重量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート2.5重量部とした以外は実施例1と同様にして、粘着剤成分、粘着剤組成物及び粘着テープを得た。
(比較例2)
5−フェニル−1H−テトラゾール(東洋化成工業社製)20重量部の代わりに、2,2’−アゾビス−(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)20重量部、9,10−ジグリシジルオキシアントラセン1重量部の代わりにジエチルチオキサントン3重量部を配合した以外は実施例2と同様にして、粘着剤成分、粘着剤組成物及び粘着テープを得た。
(評価)
実施例及び比較例で得た粘着剤成分、粘着剤組成物及び粘着テープについて、以下の方法により評価を行った。
結果を表1に示した。
(1)粘着剤成分とテトラゾール化合物との相溶性の評価
実施例及び比較例で得られた粘着剤成分100重量部に対して、5−フェニル−1H−テトラゾール(東洋化成工業社製)20重量部を混合して混合物を調製した。得られた混合物をオーブンで110℃、20分間乾燥し、乾燥後の状態を目視にて観察した。乾燥後の状態が透明であったものを「○」、白濁したものを「△」、テトラゾールが再析出したものを「×」として相溶性を評価した。
(2)粘着性評価、剥離性評価、汚染性評価
直径20cmの円形に切断した接着テープを、直径20cm、厚さ約750μmのシリコンウエハに貼り付けた。
粘着性評価として、この状態で接着テープを引張り、全く剥離できなかった場合を「○」と、比較的軽く剥離できた場合を「△」と、ほとんど抵抗なく剥離できた場合を「×」と評価した。
次いで、ガラス板側から超高圧水銀灯を用いて、365nmの紫外線をガラス板表面への照射強度が40mW/cmとなるよう照度を調節して2分間照射した。紫外線照射後の剥離性評価として、接着テープを引張り、全く抵抗なく剥離できた場合を「○」と、抵抗はあったものの剥離できた場合を「△」と、全く剥離できなかった場合を「×」と評価した。
更に、剥離後の被着体の表面を目視にて観察した。剥離後の汚染性評価として、被着体に汚染が認められなかった場合を「○」と、汚染が認められた場合を「×」と評価した。
(3)耐熱性評価
直径20cmの円形に切断した接着テープを、直径20cm、厚さ約750μmのシリコンウエハに貼り付けた。この積層体を、200℃、1時間加熱した後、室温に戻した。
加熱後の積層体について、上記の粘着性評価、剥離性評価及び汚染性評価を行った。
Figure 2012062369
本発明によれば、高い初期粘着力を有し強固に被着体を固定可能であるとともに、200℃以上の高温加工プロセスを経た後であっても、光を照射することにより容易に剥離することができる粘着剤組成物、及び、該粘着剤組成物を用いた粘着テープを提供することができる。

Claims (3)

  1. 粘着剤成分と、下記一般式(1)、一般式(2)又は一般式(3)で表されるテトラゾール化合物とを含有する粘着剤組成物であって、
    前記粘着剤成分は、塩基性官能基を有するモノマーと、他の(メタ)アクリル系モノマーとを含有するモノマー混合物を共重合してなる(メタ)アクリル系共重合体である
    ことを特徴とする粘着剤組成物。
    Figure 2012062369
    式(1)〜(3)中、R、Rは、水素、炭素数が1〜7のアルキル基、アルキレン基、フェニル基、メルカプト基、水酸基又はアミノ基を表す。
  2. モノマー混合物中の塩基性官能基を有するモノマーの含有量が1〜50重量%であることを特徴とする請求項1記載の粘着剤組成物。
  3. 基材の少なくとも一方の面に、請求項1又は2記載の粘着剤組成物からなる粘着層を有することを特徴とする粘着テープ。
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