JP6988751B2 - 無人搬送システムおよび輪止め装置 - Google Patents

無人搬送システムおよび輪止め装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6988751B2
JP6988751B2 JP2018172150A JP2018172150A JP6988751B2 JP 6988751 B2 JP6988751 B2 JP 6988751B2 JP 2018172150 A JP2018172150 A JP 2018172150A JP 2018172150 A JP2018172150 A JP 2018172150A JP 6988751 B2 JP6988751 B2 JP 6988751B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
automatic guided
vehicle
towed vehicle
guided vehicle
towed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018172150A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020044859A (ja
Inventor
禎介 樫
正寛 小原
孝彦 新井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Omron Corp filed Critical Omron Corp
Priority to JP2018172150A priority Critical patent/JP6988751B2/ja
Priority to PCT/JP2019/034751 priority patent/WO2020054533A1/ja
Publication of JP2020044859A publication Critical patent/JP2020044859A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6988751B2 publication Critical patent/JP6988751B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60DVEHICLE CONNECTIONS
    • B60D1/00Traction couplings; Hitches; Draw-gear; Towing devices
    • B60D1/58Auxiliary devices
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60DVEHICLE CONNECTIONS
    • B60D3/00Fittings to facilitate pushing
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B61RAILWAYS
    • B61BRAILWAY SYSTEMS; EQUIPMENT THEREFOR NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B61B13/00Other railway systems

Description

この発明は無人搬送システムに関し、より詳しくは、無人搬送車によって例えば台車のような被牽引車を牽引して搬送を行う無人搬送システムに関する。また、この発明は、そのような無人搬送システムを構成する被牽引車のための輪止め装置に関する。
この種の無人搬送システムとしては、例えば非特許文献1(“モバイルロボットLDシリーズ(登録商標)”、[online]、2017年3月14日、オムロン株式会社、[平成30年8月31日検索]、インターネット< URL https://www.fa.omron.co.jp/products/family/3664/ >)に開示されているものが知られている。このシステムでは、無人搬送車(モバイルロボット)に被牽引車(カート台車)が連結され、ユーザによって目標地点が設定されると、無人搬送車は、被牽引車を牽引し、出発地点から走行を開始し障害物を避けながら自律的に経路を選んで目標地点まで走行する。これにより、例えば上記被牽引車上に積み込まれている荷が目標地点まで搬送される。
上記無人搬送車を予め定められた停止位置に高精度で停止させようとする場合は、床面に予め定められた長さ寸法(例えば500mm)の細長いマーカ磁気テープが貼り付けられる。マーカ磁気テープは、メイントラック(上記無人搬送車の前後の進行方向に沿って長く延びている)をなす磁気テープに対して15mm〜30mmだけ離間して平行に、停止位置に貼り付けられる。上記無人搬送車は、この無人搬送車の底面に設けられた前方センサによって上記マーカ磁気テープの前端を検知して、検知した位置で停止する。
"モバイルロボットLDシリーズ(登録商標)"、[online]、2017年3月14日、オムロン株式会社、[平成30年8月31日検索]、インターネット< URL https://www.fa.omron.co.jp/products/family/3664/ >
ところで、上記無人搬送車を後退させて上記被牽引車を後方へ押し込んで、上記被牽引車を定置位置(例えば、壁際など)に置く場合がある。この場合、床面には、上記被牽引車のための定置位置を基準として予め定められた位置に、上記マーカ磁気テープが貼り付けられる。上記無人搬送車は、上記被牽引車を後方の定置位置へ押し込みながら上記マーカ磁気テープを意図的に通り越した後、或る距離(1cm程度)だけ前進して、上記前方センサによって上記マーカ磁気テープの前端を検知して停止する仕様になっている。
ここで、上記無人搬送車は、上記被牽引車を後方へ押し込んだ後、上記或る距離(1cm程度)だけ前進する際に、その分だけ上記被牽引車に対して相対的に位置ずれする(このとき、上記無人搬送車の連結部材は、この無人搬送車の本体内に自動的に収容されて、上記被牽引車との係合は解除されている。)。この相対的な位置ずれによって、次回の前進時に、上記無人搬送車の連結部材が上記本体から突出して上記被牽引車と係合しようとしても、係合に失敗して、上記無人搬送車と上記被牽引車とが連結状態にならないという問題がある。
そこで、この発明の課題は、上記無人搬送車を後退させて上記被牽引車を後方へ押し込みながら定置位置に置く場合に、次回の前進時に上記無人搬送車の連結部材が上記被牽引車と首尾良く係合し、上記無人搬送車と上記被牽引車とを必ず連結状態にすることができる無人搬送システムを提供することにある。また、この発明の課題は、そのような無人搬送システムを構成する被牽引車のための輪止め装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、この開示の無人搬送システムは、
無人搬送車によって被牽引車を牽引して搬送を行う無人搬送システムであって、
床面で、上記被牽引車が後退して置かれる定置位置を基準として、予め定められた位置に取り付けられた細長いマーカ磁気テープを備え、
上記無人搬送車は、
上記無人搬送車と上記被牽引車とが特定の相対的位置関係を維持するように、上記被牽引車と係合し得る連結部材と、
この無人搬送車の底面に設けられ、上記マーカ磁気テープを検知可能な前方センサとを備え、
上記被牽引車を上記定置位置に置くために、後退して上記被牽引車を後方へ押し込みながら上記マーカ磁気テープ上を通った後、或る距離だけ前進して、上記前方センサによって上記マーカ磁気テープの前端を検知して停止する仕様になっており、
上記無人搬送システムは、上記定置位置の後方に、後退する上記被牽引車の左右一対の後輪に当接して上記被牽引車を停止させる輪止め装置を備え、
上記輪止め装置は、上記或る距離だけ前進する上記無人搬送車に対して上記被牽引車を追随させるように、上記後輪に前向きの力を与える作用部を有することを特徴とする。
本明細書で、「無人搬送車」とは、典型的には、出発地点から走行を開始し障害物を避けながら自律的に経路を選んで目標地点まで走行する自動搬送ロボットを指す。
また、床面で、マーカ磁気テープが取り付けられる「予め定められた位置」とは、定置位置を基準として、予め定められた方位および距離をもつ位置を指す。この「方位および距離」は、上記無人搬送車と上記被牽引車とが上記床面上でどのような「特定の相対的位置関係」を有するかによって定まる。
また、連結部材による「係合」によって、上記無人搬送車と上記被牽引車との「特定の相対的位置関係」が維持される。これにより、上記無人搬送車によって上記被牽引車を牽引することが可能になる。
また、上記マーカ磁気テープの「前端」とは、このマーカ磁気テープの長手方向両側の端部のうち、上記無人搬送車の前後方向に沿って前方側に存在する端部を指す。
この開示の無人搬送システムでは、上記被牽引車を定置位置に置く場合、まず、上記無人搬送車は、後退して上記被牽引車を後方へ押し込みながら上記マーカ磁気テープ上を通る。このとき、上記定置位置の後方に配置されている上記輪止め装置は、後退する上記被牽引車の左右一対の後輪に当接して上記被牽引車を停止させる。この後、上記無人搬送車は、或る距離だけ前進して、上記無人搬送車の底面に設けられた前方センサによって上記マーカ磁気テープの前端を検知して停止する。このとき、上記輪止め装置の作用部は、上記後輪に前向きの力を与えて、上記或る距離だけ前進する上記無人搬送車に対して上記被牽引車を追随させる。これにより、たとえ上記無人搬送車の連結部材による上記被牽引車との係合が解除されている場合であっても、上記無人搬送車に対して上記被牽引車が相対的に位置ずれしなくなって、上記無人搬送車と上記被牽引車とが上記特定の相対的位置関係を維持する。この結果、次回の前進時に、上記無人搬送車の連結部材が上記被牽引車(の一部)と首尾良く係合し、上記無人搬送車と上記被牽引車とが必ず連結状態になる。
一実施形態の無人搬送システムでは、上記輪止め装置の上記作用部は、後から前へ向かうにつれて高さが低くなる態様で傾斜した斜面からなることを特徴とする。
この一実施形態の無人搬送システムでは、上記無人搬送車が後退して上記被牽引車を後方の定置位置へ押し込む際に、上記被牽引車の上記後輪が上記作用部をなす斜面に乗り上げる。この後、上記無人搬送車が上記或る距離だけ前進する際に、上記斜面は、上記後輪に前向きの力(斜面からの略垂直の効力の成分)を与える。これにより、上記或る距離だけ前進する上記無人搬送車に対して上記被牽引車が追随する。
一実施形態の無人搬送システムでは、
上記輪止め装置は、上記定置位置の後方に立設された後壁を備え、
上記作用部は、上記後壁に支持され、当接された上記後輪を前方へ押し返す緩衝材を含むことを特徴とする。
この一実施形態の無人搬送システムでは、上記無人搬送車が後退して上記被牽引車を後方の定置位置へ押し込む際に、上記被牽引車の上記後輪が上記作用部をなす緩衝材に当接して、上記緩衝材を圧縮する。この後、上記無人搬送車が上記或る距離だけ前進する際に、上記緩衝材は、圧縮状態から自然状態に戻ろうとして、上記後輪に前向きの力(反発力)を与える。これにより、上記或る距離だけ前進する上記無人搬送車に対して上記被牽引車が追随する。
一実施形態の無人搬送システムでは、上記緩衝材はばねからなることを特徴とする。
この一実施形態の無人搬送システムでは、上記緩衝材を簡単に構成できる。
一実施形態の無人搬送システムでは、上記緩衝材はゴム材からなることを特徴とする。
この一実施形態の無人搬送システムでは、上記緩衝材を簡単に構成できる。
一実施形態の無人搬送システムでは、上記輪止め装置は、この輪止め装置と上記床面上の上記マーカ磁気テープとを位置合わせするための位置合わせ要素を含むことを特徴とする。
この一実施形態の無人搬送システムでは、上記床面上に上記輪止め装置と上記マーカ磁気テープとを設置する際に、上記位置合わせ要素によって、上記輪止め装置と上記マーカ磁気テープとを位置合わせするのが容易になる。
一実施形態の無人搬送システムでは、
上記被牽引車は、この被牽引車の存在を示すための特定部分を有し、
上記無人搬送車は、上記無人搬送車と上記被牽引車とが上記特定の相対的位置関係にあるとき上記被牽引車の上記特定部分に対向する部位に、上記特定部分に対向することによって上記被牽引車の存在を検出する被牽引車センサを有することを特徴とする。
この一実施形態の無人搬送システムでは、上記無人搬送車と上記被牽引車とが上記特定の相対的位置関係にあるとき、上記被牽引車センサが上記被牽引車の上記特定部分に対向して、上記被牽引車の存在を検出する。すなわち、上記無人搬送車と上記被牽引車とが上記特定の相対的位置関係にあることが検出される。これにより、例えば、上記無人搬送車の本体に搭載された制御部は、上記被牽引車センサが上記被牽引車の存在を検出しているときに限り、上記無人搬送車の上記連結部材を作動させて、上記無人搬送車と上記被牽引車とを上記連結状態にする制御を行うことができる。
一実施形態の無人搬送システムでは、
上記被牽引車は、この被牽引車の左半分、右半分に、この被牽引車の前から後へ向かうにつれて次第に間隔が狭くなる一対の受入ガイド面を有し、
上記無人搬送車は、この無人搬送車の左半分、右半分に、この無人搬送車の前から後へ向かうにつれて次第に間隔が狭くなる一対の突出ガイド面を有し、
上記床面上で、上記無人搬送車が上記被牽引車に対して前方に離間した状態から後方へ移動すると、上記一対の受入ガイド面によって上記一対の突出ガイド面が案内されて、上記無人搬送車と上記被牽引車とが上記特定の相対的位置関係になることを特徴とする。
この一実施形態の無人搬送システムでは、上記床面上で、上記無人搬送車が上記被牽引車に対して前方に離間した状態から、上記無人搬送車と上記被牽引車とが容易に上記特定の相対的位置関係になる。
別の局面では、この開示の輪止め装置は、
無人搬送車によって被牽引車を牽引して搬送を行う無人搬送システムのための輪止め装置であって、
上記無人搬送システムは、床面で、上記被牽引車が後退して置かれる定置位置を基準として、予め定められた位置に取り付けられた細長いマーカ磁気テープを備え、
上記無人搬送車は、
上記無人搬送車と上記被牽引車とが特定の相対的位置関係を維持するように、上記被牽引車と係合し得る連結部材と、
この無人搬送車の底面に設けられ、上記マーカ磁気テープを検知可能な前方センサとを備え、
上記被牽引車を上記定置位置に置くために、後退して上記被牽引車を後方へ押し込みながら上記マーカ磁気テープ上を通った後、或る距離だけ前進して、上記前方センサによって上記マーカ磁気テープの前端を検知して停止する仕様になっており、
上記輪止め装置は、
上記定置位置の後方に、後退する上記被牽引車の左右一対の後輪に当接して上記被牽引車を停止させるように配置され、
上記或る距離だけ前進する上記無人搬送車に対して上記被牽引車を追随させるように、上記後輪に前向きの力を与える作用部を有することを特徴とする。
この開示の輪止め装置では、上記無人搬送車を後退させて上記被牽引車を後方へ押し込んで定置位置に置く場合に、たとえ上記無人搬送車の連結部材による上記被牽引車との係合が解除されている場合であっても、上記無人搬送車に対して上記被牽引車が相対的に位置ずれしなくなって、上記無人搬送車と上記被牽引車とが上記特定の相対的位置関係を維持する。この結果、次回の前進時に上記無人搬送車の連結部材が上記被牽引車(の一部)と首尾良く係合し、上記無人搬送車と上記被牽引車とを必ず連結状態にすることができる。
以上より明らかなように、この開示の無人搬送システムおよび輪止め装置によれば、上記無人搬送車を後退させて上記被牽引車を後方へ押し込んで定置位置に置く場合に、次回の前進時に上記無人搬送車の連結部材が上記被牽引車と首尾良く係合し、上記無人搬送車と上記被牽引車とを必ず連結状態にすることができる。
図1(A)、図1(B)は、この発明の一実施形態の無人搬送システムを構成する無人搬送車(自動搬送ロボット)と被牽引車(カート台車)とが連結された状態を、それぞれ左側方、前方からから見たところを示す図である。 図2(A)、図2(B)、図2(C)は、上記自動搬送ロボットを、それぞれ後方、左側方、上方から見たところを示す図である。 図3(A)、図3(B)、図3(C)は、上記カート台車を、それぞれ後方、左側方、上方から見たところを示す図である。を示す図である。 図4(A)〜図4(B)は、上記自動搬送ロボットと上記カート台車とが連結される過程を、上方から見て説明する図である。 図5(A)〜図5(C)は、上記無人搬送車を後退させて上記被牽引車を後方へ押し込んで、上記被牽引車を定置位置に置く過程を、上方から見て模式的に説明する図である。 図6(A)、図6(B)は、この発明の一実施形態の輪止め装置を、それぞれ上方、左側方から見たところを示す図である。 上記輪止め装置の動作を説明する図である。 図8(A)は、上記輪止め装置の変形例(変形例1)を上方から見たところを示す図である。図8(B)は、図8(A)におけるD−D′線矢視断面を示す図である。 上記変形例1の輪止め装置の動作を説明する図である。 図10(A)は、上記輪止め装置のさらなる変形例(変形例2)を上方から見たところを示す図である。図10(B)は、図10(A)におけるE−E′線矢視断面を示す図である。 上記変形例2の輪止め装置の動作を説明する図である。
以下、この発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
(無人搬送システムの概略構成)
図1(A)、図1(B)は、この発明の一実施形態の無人搬送システム100を構成する無人搬送車である自動搬送ロボット10と被牽引車であるカート台車30とが連結された状態を、それぞれ左側方、前方からから見たところを示している。なお、理解の容易のために、図中にそれぞれXYZ直交座標系を併せて示している(図4〜図11において同様。)。自動搬送ロボット10とカート台車30とのそれぞれについて、X方向は前後方向、Y方向は左右方向、Z方向は高さ方向に相当する。図1(A)、図1(B)に示すように、カート台車30の下に自動搬送ロボット10が入り込んで、自動搬送ロボット10とカート台車30とが重なった配置(連結可能になった配置)を、この例では特定の相対的位置関係としての「重なり位置関係OL」と呼ぶ。なお、この無人搬送システム100は、自動搬送ロボット10とカート台車30に加えて、床面上の磁気テープと輪止め装置を含むが、それらについては後述する。
(自動搬送ロボットの構成)
図2(A)、図2(B)、図2(C)は、自動搬送ロボット10を、それぞれ後方、左側方、上方から見たところを示している。この例では、自動搬送ロボット10としては、オムロン株式会社製モバイルロボットLDシリーズ(登録商標)が用いられる。ユーザによって目標地点が設定されると、自動搬送ロボット10は、カート台車30を牽引し、出発地点から走行を開始し障害物を避けながら自律的に経路を選んで目標地点まで走行することができる。これにより、例えばカート台車30上に積み込まれている荷が目標地点まで搬送される。この例では、自動搬送ロボット10の本体11について、前後方向寸法は約70cm、左右方向寸法は約50cm、高さ方向寸法は約38cmになっている。
図2(A)〜図2(C)によって分かるように、この自動搬送ロボット10は、上方から見たとき、四隅が丸くされた略直方体状の本体11を備えている。本体11の中央線(左右方向の中央を通る)C1で区画される左半分、右半分は、中央線C1に関して対称に構成されている。符号11fは本体11の前部、符号11rは本体11の後部をそれぞれ示している。
本体11の上面には、偏平に隆起した隆起部11Aが設けられている。図2(C)によって分かるように、隆起部11Aの上面11Aaの左半分、右半分には、一対の開口11Ao,11Aoが設けられている。これらの開口11Ao,11Aoには、それぞれ半月状の形状をもつ連結部材としての牽引版12,12が上下に移動可能に設けられている。これらの牽引版12,12は、本体11内に搭載された図示しない制御部(CPU(中央演算処理ユニット)を含む。)によって制御されて、本体11(の隆起部11Aの上面11Aa)から上方へ突出した作動状態(図2(A)〜図2(C)に示す状態)と、本体11内に収容された非作動状態とのいずれかをとるようになっている。
隆起部11Aの後面11Arの左半分、右半分には、それぞれ三角柱状の一対の三角ガイド部13L,13Rが一体に設けられている。これらの三角ガイド部13L,13Rの平面形状は、それぞれ直角三角形になっている。三角ガイド部13L,13Rのそれぞれ外側の斜面は、本体11の前から後へ向かうにつれて次第に間隔が狭くなる一対の突出ガイド面13Lo,13Roを構成している。これらの突出ガイド面13Lo,13Roは、自動搬送ロボット10とカート台車30とを連結する際に、両者を重なり位置関係OLにするために働く(後に詳述する。)。
三角ガイド部13L,13Rの互いに対向する内側の面13Li,13Riは、左右方向に離間して平行になっている。一方の面13Liには、図示しない凹部が設けられて、その凹部に発光部(この例では、発光ダイオード)61が収容されている。他方の面13Riは、図示しない凹部が設けられて、その凹部に受光部(この例では、フォトダイオード)62が収容されている。発光部61が出射した光は、何らかの遮光物によって遮られない限り、受光部62に入射する。これらの発光部61と受光部62は、カート台車センサを構成している(後に詳述する。)。
図2(A)、図2(B)によって分かるように、本体11の底面11bには、前後方向に関して略中央の位置に、左右一対の駆動輪15,15が設けられている。本体11の底面11bの後部には、左右一対の後部受動輪17,17が設けられている。本体11の底面11bの前部には、左右一対の前部受動輪16,16(図1(B)参照)が設けられている。本体11内に搭載された制御部によって駆動輪15,15が駆動されることによって、自動搬送ロボット10は移動する。その移動に伴って、後部受動輪17,17、前部受動輪16,16は従動する。
図2(A)、図2(B)中に示す本体11の底面11bには、前後方向に関して前部受動輪16,16近傍の位置に、左右に細長く帯状に延在する前方センサ71が設けられている。また、前後方向に関して駆動輪15,15と後部受動輪17,17との間に相当する位置に、左右に細長く帯状に延在する後方センサ72が設けられている。これらの前方センサ71、後方センサ72は、例えば図5(A)中に示すように床面FLに貼り付けられたメイントラック(自動搬送ロボット10の前後の進行方向に沿って長く延びている)をなすメイントラック磁気テープ88と、予め定められた停止位置を示すマーカ磁気テープ89とを検出するために用いられる。これにより、自動搬送ロボット10の移動、停止の精度を高めることができる。
(カート台車の構成)
図3(A)、図3(B)、図3(C)は、カート台車30を、それぞれ後方、左側方、上方から見たところを示している。カート台車30の中央線(左右方向の中央を通る)C2で区画される左半分、右半分は、中央線C2に関して対称に構成されている。
図3(A)〜図3(C)によって分かるように、この例では、カート台車30は、高さ方向に延在する左右一対の支柱31,31と、これらの支柱31,31の下部同士を連結する水平連結部材32と、支柱31,31の下部からそれぞれ前方へ延在する下部部材33,33と、これらの下部部材33,33の上方で、支柱31,31の上部近傍からそれぞれ前方へ延在する上部部材34,34と、これらの上部部材34,34の間に懸架された棚板35とを一体に備えている。なお、カート台車30(の棚板35)の下に自動搬送ロボット10が入り込めるように、下部部材33,33の前端同士の間には、水平連結部材が設けられていない。
また、下部部材33,33の後端近傍から下方へ突出した態様で、左右一対の後輪37,37が設けられている。また、下部部材33,33の前端近傍から下方へ突出した態様で、左右一対の前輪36,36(図1(B)参照)が設けられている。
図3(A)〜図3(C)中に示す棚板35の下面には、前後方向に関して略中央の位置に、左右方向に細長く延在する断面矩形状の牽引受け部38が下方へ突出して設けられている。牽引受け部38の下面38bの高さは、自動搬送ロボット10の隆起部11Aの上面11Aaの高さよりも少し(例えば、数mm程度のクリアランス寸法分)だけ高く設定されている。この牽引受け部38は、既述の自動搬送ロボット10の牽引版12,12と係合するために働く。
また、棚板35の下面には、前後方向に関して牽引受け部38よりも後方に相当する位置に、略V字状の平面形状をもつガイド受け部39が下方へ突出して設けられている。ガイド受け部39のV字の2辺は、それぞれ、中央線C2で区画される棚板35の左半分、右半分に存在する。ガイド受け部39のV字の内側の面は、このカート台車30の前から後へ向かうにつれて次第に間隔が狭くなる一対の受入ガイド面39Li,39Riを構成している。ガイド受け部39の下面39bの高さは、自動搬送ロボット10の隆起部11Aの上面11Aaの高さよりも予め定められた寸法(例えば、数cm程度のオーバラップ寸法分)だけ低く設定されている。これにより、図1(A)、図1(B)中に示すように、カート台車30のガイド受け部39と自動搬送ロボット10の三角ガイド部13L,13Rとが、高さ方向(および前後方向)に関して、オーバラップすることができる。
また、図3(A)〜図3(C)中に示すように、棚板35の下面には、ガイド受け部39に囲まれた中央線C2上の位置に、このカート台車30の存在を示すための特定部分としての遮光板63が下方へ突出して設けられている。この例では、遮光板63の下端の高さはガイド受け部39の下面39bの高さと同レベルになっている。図1(A)、図1(B)に示すように自動搬送ロボット10とカート台車30とが重なり位置関係OLにあるとき、遮光板63は、カート台車センサをなす発光部61と受光部62との間に位置する(発光部61と受光部62とにそれぞれ対向する。)。この重なり位置関係OLでは、発光部61が出射した光が遮光板63によって遮られて、受光部62に到達しない。したがって、自動搬送ロボット10の本体11に搭載された制御部は、受光部62の出力に基づいて、自動搬送ロボット10とカート台車30とが重なり位置関係OLにあることを検出できる。
この例では、カート台車30の前後方向寸法は約77cm、左右方向寸法は約70cmになっている。後輪37,37の外側面同士の距離、前輪36,36の外側面同士の距離は、それぞれ約63cmになっている。
(自動搬送ロボットとカート台車との連結)
図4(A)〜図4(B)は、自動搬送ロボット10とカート台車30とが連結される過程を、上方から見て示している。連結前には、本体11の牽引版12,12は、本体11内に収容された非作動状態になっているものとする。
i) まず、図4(A)に示すように、床面FL上で、自動搬送ロボット10がカート台車30に対して前方に離間した状態から後方へ移動して、自動搬送ロボット10の本体11の後部11fがカート台車30の棚板35の下方に入る。
ii) 次に、自動搬送ロボット10がカート台車30に対してさらに後方へ移動すると、自動搬送ロボット10の三角ガイド部13L,13R、隆起部11Aの開口11Ao,11Ao(牽引版12,12が収容されている)が、カート台車30の牽引受け部38の直下の位置を順次通過する。このとき、カート台車30の中央線C2に対して自動搬送ロボット10の中央線C1が左方向または右方向に多少ずれていたとしても、ガイド受け部39の一対の受入ガイド面39Li,39Riによって三角ガイド部13L,13Rの一対の突出ガイド面13Lo,13Roが案内される。これにより、カート台車30の中央線C2と自動搬送ロボット10の中央線C1とが略一致する。
iv) 続いて、図4(B)に示すように、ガイド受け部39の一対の受入ガイド面39Li,39Riと三角ガイド部13L,13Rの一対の突出ガイド面13Lo,13Roとがそれぞれ対応して当接する。これにより、自動搬送ロボット10とカート台車30とが左右方向および前後方向に関して位置決めされる。これにより、自動搬送ロボット10とカート台車30とが、容易に、重なり位置関係OLになる。
v) この後、本体11内に搭載された制御部によって、自動搬送ロボット10の牽引版12,12が隆起部11Aの上面11Aaから上方へ突出した作動状態になる。これにより、自動搬送ロボット10の牽引版12がカート台車30の牽引受け部38の後面に沿って配置され、前後方向に関して係合する。
このようにして、自動搬送ロボット10とカート台車30とが連結状態になる。この連結状態では、自動搬送ロボット10とカート台車30との重なり位置関係OLを維持しながら、自動搬送ロボット10はカート台車30を牽引することができる。
(床面上の磁気テープと輪止め装置の構成)
図5(A)中に示すように、この無人搬送システム100は、床面FLに貼り付けられたメイントラック(自動搬送ロボット10の前後の進行方向に沿って長く延びている)をなすメイントラック磁気テープ88と、予め定められた自動搬送ロボット10のための停止位置を示すマーカ磁気テープ89と、輪止め装置80とを備えている。
この例では、メイントラック磁気テープ88、マーカ磁気テープ89の幅は、それぞれ25mmに設定されている。マーカ磁気テープ89は、メイントラック磁気テープ88に対して、この例では25mm(仕様では、15mm〜30mmの範囲内)だけ離間して平行に貼り付けられている。マーカ磁気テープ89の長さ寸法は、この例では500mmに設定されている。メイントラック磁気テープ88の上面の磁気極性はS極であるのに対して、マーカ磁気テープ89の上面の磁気極性はN極になっている。
この例では、床面FL上で、マーカ磁気テープ89が貼り付けられた位置は、カート台車30が後退して置かれる定置位置RP(この例では、カート台車30の前輪36,36と後輪37,37が占めるべき範囲の輪郭を、図5(A)中に2点鎖線の枠で示している。)を基準として定められている。すなわち、自動搬送ロボット10とカート台車30とが連結状態(つまり、重なり位置関係OL)にあるとき、カート台車30の位置(この例では、カート台車30の前輪36,36と後輪37,37が占める範囲の輪郭を、図5(A)中に実線の枠で示している。)に対して、自動搬送ロボット10は、図示のように左右方向に関して中央線が一致し、前方へ少し(この例では、約10cm程度)だけはみ出した位置(方位および距離)に維持されている。これに応じて、カート台車30の位置に対して、本体11の底面11bに設けられている前方センサ71(および後方センサ72)の位置も維持されている。そこで、マーカ磁気テープ89が貼り付けられた位置は、カート台車30が定置位置RPにあるとき、自動搬送ロボット10の前方センサ71がマーカ磁気テープ89の前端89fを丁度検出するように設定されている。
定置位置RPの後方には、輪止め装置80が左右方向(Y方向)に延在して設けられている。図6(A)、図6(B)は、この輪止め装置80を、それぞれ上方、左側方から見たところを拡大して示している。この例では、輪止め装置80は、左右方向に延在する傾斜部材81と、この傾斜部材81の左端部の近傍、右端部の近傍にそれぞれ設けられた一対の後壁部材82,82と、これらの後壁部材82,82の前面にそれぞれ接して設けられた一対の側壁部材83,83と、これらの側壁部材83,83の前面にそれぞれ接して設けられた一対の後輪ガイド部材84,84とを備えている。この輪止め装置80は、中央線C6に関して左右対称に構成されている。
図6(B)によって分かるように、傾斜部材81は、左側方から見たとき、直角三角形状の輪郭を有している。傾斜部材81の上面は、作用部としての、後から前へ(+X方向へ)向かうにつれて高さが低くなる態様で傾斜した斜面81aになっている。
後壁部材82,82は、左右方向に細長い直方体状の部材であり、傾斜部材81の斜面81aの後端(上端)に沿った位置に、それぞれ図示しない両面粘着テープによって貼り付けられている。後壁部材82,82は、カート台車30の後輪37,37を停止させるために働く。
側壁部材83,83は、前後方向に細長い直方体状の部材であり、斜面81a上における後壁部材82,82の前面と後輪ガイド部材84,84の後面との間の位置に、それぞれ図示しない両面粘着テープによって貼り付けられている。側壁部材83,83は、カート台車30の後輪37,37を左右方向に関して位置決めするために働く。
後輪ガイド部材84,84は、前後方向に細長い直方体状の部材であり、図6(A)によって分かるように、後から前へ(+X方向へ)向かうにつれて次第に互いの間隔が広くなる態様で、それぞれ図示しない両面粘着テープによって床面FL上に貼り付けられている。後輪ガイド部材84,84は、カート台車30の後輪37,37を左右方向に関して側壁部材83,83の間へ案内するために働く。
また、傾斜部材81の斜面81aの中央線C6の両側に、この例では25mm間隔で一対のマーカ線86i,86iが付されている。左右方向に関してこれらのマーカ線86i,86iの間に相当する位置に、細長いメイントラック位置指示板86が、傾斜部材81の前端から前方へ延在して、図示しない両面粘着テープによって床面FL上に貼り付けられている。傾斜部材81の斜面81a上で、マーカ線86i,86iの左側に、この例では25mm間隔で一対のマーカ線87i,87iが付されている。左右方向に関してこれらのマーカ線87i,87iの間に相当する位置に、細長いマーカ位置指示板87が、傾斜部材81の前端から前方へ延在して、図示しない両面粘着テープによって床面FL上に貼り付けられている。これらのメイントラック位置指示板86、マーカ位置指示板87は、床面FL上に輪止め装置80と、メイントラック磁気テープ88、マーカ磁気テープ89とを設置する際に、位置合わせ要素として働いて、それぞれ輪止め装置80と、メイントラック磁気テープ88、マーカ磁気テープ89との位置合わせを容易にすることができる。
この例では、図6(A)、図6(B)中に示すように、輪止め装置80の傾斜部材81の左右方向寸法は700mm、前後方向寸法は60mm、傾斜部材81の後端の高さ寸法は6mmに設定されている。傾斜部材81の材料は、この例ではアルミニウムからなっている。後壁部材82の左右方向寸法は100mm、前後方向寸法は25mm、高さ寸法は20mmに設定されている。側壁部材83の左右方向寸法は25mm、前後方向寸法は35.3mm、高さ寸法は20mmに設定されている。後輪ガイド部材84の左右方向寸法は25mm、前後方向寸法は60mm、高さ寸法は20mmに設定されている。後壁部材82、側壁部材83、後輪ガイド部材84の材料は、この例ではABS樹脂(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合合成樹脂)からなっている。
(カート台車を定置位置に置く動作)
次に、図5(A)〜図5(C)を用いて、自動搬送ロボット10を後退させてカート台車30を後方へ押し込んで、カート台車30を定置位置RPに置く過程を説明する。
i) まず、図5(A)に示すように、カート台車30が後退して置かれるべき定置位置RPに対して、自動搬送ロボット10とカート台車30とが連結状態で前方に位置しているものとする。既述のように、この例では、定置位置RPは、カート台車30の前輪36,36と後輪37,37が占めるべき範囲の輪郭を示している。また、カート台車30の位置は、自動搬送ロボット10とカート台車30とが連結状態(つまり、重なり位置関係OL)にあるとき、カート台車30の前輪36,36と後輪37,37が占める範囲の輪郭を示している。
ii) 次に、図5(B)に示すように、自動搬送ロボット10は、後退してカート台車30を後方へ押し込みながらマーカ磁気テープ89上を通る。この過程で、輪止め装置80の後輪ガイド部材84,84は、カート台車30の後輪37,37を左右方向に関して側壁部材83,83の間へ案内する。また、側壁部材83,83は、カート台車30の後輪37,37を左右方向に関して位置決めする。さらに、定置位置RPの後方に配置されている輪止め装置80の後壁部材82,82は、後退するカート台車30の左右一対の後輪37,37に当接してカート台車30を停止させる。
iii) この後、自動搬送ロボット10は、その仕様に応じて、或る距離Δだけ前進して、図5(C)に示すように、自動搬送ロボット10の底面11bに設けられた前方センサ71によってマーカ磁気テープ89の前端89fを検知して停止する。このとき、図7に示すように、輪止め装置80の作用部としての斜面81aは、各後輪37に前向きの力F1x(斜面81aからの略垂直の効力F1の成分)を与えて、或る距離Δだけ前進する自動搬送ロボット10に対してカート台車30を追随させる。これにより、たとえ自動搬送ロボット10の牽引版12,12によるカート台車30との係合が解除されている場合であっても、自動搬送ロボット10に対してカート台車30が相対的に位置ずれしなくなって、自動搬送ロボット10とカート台車30とが重なり位置関係OLを維持する。このようにして、図5(C)に示すように、カート台車30は定置位置RPに置かれる。
自動搬送ロボット10とカート台車30とが重なり位置関係OLにあるとき、カート台車センサをなす発光部61と受光部62との間に遮光板63が位置する(例えば、図4(B)参照)。したがって、自動搬送ロボット10の本体11に搭載された制御部は、受光部62の出力に基づいて、自動搬送ロボット10とカート台車30とが重なり位置関係OLにあることを検出できる。これにより、上記制御部は、カート台車センサがカート台車30の存在を検出しているときに限り、牽引版12,12を隆起部11Aの上面11Aaから上方へ突出させる制御を行うことができる。
この結果、次回の前進時に、自動搬送ロボット10の本体11内に搭載された制御部が牽引版12,12を隆起部11Aの上面11Aaから上方へ突出させると、牽引版12,12がカート台車30の牽引受け部38と首尾良く係合し、自動搬送ロボット10とカート台車30とが必ず連結状態になる。
なお、輪止め装置80を構成する部材同士、および、輪止め装置80を構成する部材と床面FLとは、両面粘着テープに限られず、接着剤によって貼り付けられても良いし、ボルトなどの他の取り付け手段によって取り付けられてもよい。
また、上の例では、傾斜部材81は、アルミニウムからなるものとしたが、これに限られるものではない。傾斜部材81は、アルミニウム以外の他の金属材料、または、樹脂材料からなっていてもよい。同様に、後壁部材82、側壁部材83、後輪ガイド部材84は、ABS樹脂以外の他の樹脂材料、または、金属材料からなっていてもよい。また、傾斜部材81、後壁部材82、側壁部材83、後輪ガイド部材84は、例えば一体の金属材料からなっていてもよい。
(変形例1)
図8(A)は、上述の輪止め装置80を変形した輪止め装置90(変形例1)を上方から見たところを示している。また、図8(B)は、図8(A)におけるD−D′線矢視断面を示している。
この例では、輪止め装置90は、左右方向に延在する後壁部材91と、この後壁部材91の左端部、右端部にそれぞれ設けられた一対の側壁部材92,92と、これらの側壁部材92,92の前面にそれぞれ接して設けられた一対の後輪ガイド部材93,93と、作用部をなす緩衝材としての一対のコイルばね94,94とを備えている。この輪止め装置90は、中央線C8に関して左右対称に構成されている。
後壁部材91は、左右方向に細長い直方体状の部材であり、図示しない両面粘着テープによって床面FL上に貼り付けられている。後壁部材91は、コイルばね94,94を支持して、カート台車30の後輪37,37を停止させるために働く。
側壁部材92,92は、前後方向に細長い直方体状の部材であり、床面FL上における後壁部材91の前面と後輪ガイド部材93,93の後面との間の位置に、それぞれ図示しない両面粘着テープによって貼り付けられている。側壁部材92,92は、既述の輪止め装置80の側壁部材83,83と同様に、カート台車30の後輪37,37を左右方向に関して位置決めするために働く。
後輪ガイド部材93,93は、前後方向に細長い直方体状の部材であり、後から前へ(+X方向へ)向かうにつれて次第に互いの間隔が広くなる態様で、それぞれ図示しない両面粘着テープによって床面FL上に貼り付けられている。後輪ガイド部材93,93は、既述の輪止め装置80の後輪ガイド部材84,84と同様に、カート台車30の後輪37,37を左右方向に関して側壁部材92,92の間へ案内するために働く。
コイルばね94,94は、それぞれ、後壁部材91の左端部の近傍、右端部の近傍で、側壁部材92,92の内側に沿って、前方へ突出した態様で設けられている。詳しくは、後壁部材91の前面の左端部の近傍、右端部の近傍の部位に、一対の凹部95,95が設けられている。コイルばね94,94の根元側の端部は、それぞれ凹部95,95に嵌合して支持されている。コイルばね94,94は、それぞれ側壁部材92,92の互いに対向する内側面に沿って前方へ延在し、コイルばね94,94の先端はそれぞれ自由端になっている。このようなコイルばね94,94によれば、緩衝材を簡単に構成できる。
この輪止め装置90によれば、カート台車30を定置位置RPに置くために、自動搬送ロボット10によってカート台車30が後方へ押し込まれたとき、図9に示すように、カート台車30の各後輪37が対応するコイルばね94の先端に当接して、そのコイルばね94を圧縮する。この後、自動搬送ロボット10が或る距離Δだけ前進する際に、コイルばね94は、圧縮状態から自然状態に戻ろうとして、対応する後輪37に前向きの力F2(反発力)を与えて押し返す。これにより、或る距離Δだけ前進する自動搬送ロボット10に対してカート台車30が追随する。これにより、たとえ自動搬送ロボット10の牽引版12,12によるカート台車30との係合が解除されている場合であっても、自動搬送ロボット10に対してカート台車30が相対的に位置ずれしなくなって、自動搬送ロボット10とカート台車30とが重なり位置関係OLを維持する。
この結果、次回の前進時に、自動搬送ロボット10の本体11内に搭載された制御部が牽引版12,12を隆起部11Aの上面11Aaから上方へ突出させると、牽引版12,12がカート台車30の牽引受け部38と首尾良く係合し、自動搬送ロボット10とカート台車30とが必ず連結状態になる。
なお、この輪止め装置90の図8(A)中に示すマーカ線96i,96i、メイントラック位置指示板96、マーカ線97i,97i、マーカ位置指示板97は、既述の輪止め装置80のマーカ線86i,86i、メイントラック位置指示板86、マーカ線87i,87i、マーカ位置指示板87と同様に構成され、同様に位置合わせのために働くようになっている。
(変形例2)
図10(A)は、上述の輪止め装置90(変形例1)を変形した輪止め装置190(変形例2)を上方から見たところを示している。また、図10(B)は、図10(A)におけるE−E′線矢視断面を示している。
この輪止め装置190は、上述の輪止め装置90に対して、作用部をなす緩衝材としての一対のコイルばね94,94に代えて、一対のゴム材194,194を備えた点が異なっている。図10(A)、図10(B)中に示す後壁部材191、側壁部材192,192、後輪ガイド部材193,193、マーカ線196i,196i、メイントラック位置指示板196、マーカ線197i,197i、マーカ位置指示板197は、それぞれ、図8(A)、図8(B)中に示した後壁部材91、側壁部材92,92、後輪ガイド部材93,93、マーカ線96i,96i、メイントラック位置指示板96、マーカ線97i,97i、マーカ位置指示板97と同様に構成され、同様に働くようになっている。
ゴム材194,194は、それぞれ、略直方体の外形を有し、後壁部材191の左端部の近傍、右端部の近傍で、側壁部材192,192の内側に沿って、それぞれ図示しない両面粘着テープによって貼り付けられて支持されている。このようなゴム材194,194によれば、緩衝材を簡単に構成できる。
この輪止め装置90によれば、カート台車30を定置位置RPに置くために、自動搬送ロボット10によってカート台車30が後方へ押し込まれたとき、図11に示すように、カート台車30の各後輪37が対応するゴム材194の前面に当接して、そのゴム材194を圧縮する。この後、自動搬送ロボット10が或る距離Δだけ前進する際に、ゴム材194は、圧縮状態から自然状態に戻ろうとして、対応する後輪37に前向きの力F3(反発力)を与えて押し返す。これにより、或る距離Δだけ前進する自動搬送ロボット10に対してカート台車30が追随する。これにより、たとえ自動搬送ロボット10の牽引版12,12によるカート台車30との係合が解除されている場合であっても、自動搬送ロボット10に対してカート台車30が相対的に位置ずれしなくなって、自動搬送ロボット10とカート台車30とが重なり位置関係OLを維持する。
この結果、次回の前進時に、自動搬送ロボット10の本体11内に搭載された制御部が牽引版12,12を隆起部11Aの上面11Aaから上方へ突出させると、牽引版12,12がカート台車30の牽引受け部38と首尾良く係合し、自動搬送ロボット10とカート台車30とが必ず連結状態になる。
上述の変形例1、変形例2では、それぞれ緩衝材としてコイルばね94,94、ゴム材194,194を用いたが、これに限られるものではない。緩衝材としては、後輪37に前向きの力を与えられるものであれば足りる。例えば、コイルばね94に代えて、板ばねなどを用いてもよい。
上述の実施形態では、カート台車センサは、発光部61から受光部62へ向かう光を遮光板63によって遮ることによって、カート台車30の存在を検出するものとした(透過型光インタラプタ)。しかしながら、これに限られるものではない。例えば、一方の三角ガイド部13Lの面13Liに発光部61と受光部62との両方を設け、カート台車30の特定部分として遮光板63に代えて反射板を設けてもよい(反射型光インタラプタ)。これにより、自動搬送ロボット10とカート台車30とが重なり位置関係OLにあるとき、発光部61が出射した光をカート台車30の反射板が反射し、その反射された光を受光部62が受けることによって、カート台車30の存在を検出するものとしてもよい。さらに、カート台車センサは、光に代えて、静電容量などの他の手段によってカート台車30の存在を検出するものとしてもよい。
また、上述の実施形態では、カート台車30の棚板35は1段構成としたが、これに限られるものではない。図3(A)〜図3(C)の例に比して支柱31,31が上方へさらに延在し、棚板35の上方に、さらに1段または複数段の棚板が設けられていてもよい。それにより、搬送量を増大できる。
以上の実施形態は例示であり、この発明の範囲から離れることなく様々な変形が可能である。上述した複数の実施の形態は、それぞれ単独で成立し得るものであるが、実施の形態同士の組みあわせも可能である。また、異なる実施の形態の中の種々の特徴も、それぞれ単独で成立し得るものであるが、異なる実施の形態の中の特徴同士の組みあわせも可能である。
10 自動搬送ロボット
11 本体
12 牽引版
13L,13R 三角ガイド部
13Lo,13Ro 突出ガイド面
30 カート台車
35 棚板
36 前輪
37 後輪
38 牽引受け部
39 ガイド受け部
39Li,39Ri 受入ガイド面
61 発光部
62 受光部
63 遮光板
71 前方センサ
72 後方センサ
80,90,190 輪止め装置
81a 斜面
88 メイントラック磁気テープ
89 マーカ磁気テープ
94 コイルばね
194 ゴム材
100 無人搬送システム
RP 定置位置

Claims (9)

  1. 無人搬送車によって被牽引車を牽引して搬送を行う無人搬送システムであって、
    床面で、上記被牽引車が後退して置かれる定置位置を基準として、予め定められた位置に取り付けられた細長いマーカ磁気テープを備え、
    上記無人搬送車は、
    上記無人搬送車と上記被牽引車とが特定の相対的位置関係を維持するように、上記被牽引車と係合し得る連結部材と、
    この無人搬送車の底面に設けられ、上記マーカ磁気テープを検知可能な前方センサとを備え、
    上記被牽引車を上記定置位置に置くために、後退して上記被牽引車を後方へ押し込みながら上記マーカ磁気テープ上を通った後、或る距離だけ前進して、上記前方センサによって上記マーカ磁気テープの前端を検知して停止する仕様になっており、
    上記無人搬送システムは、上記定置位置の後方に、後退する上記被牽引車の左右一対の後輪に当接して上記被牽引車を停止させる輪止め装置を備え、
    上記輪止め装置は、上記或る距離だけ前進する上記無人搬送車に対して上記被牽引車を追随させるように、上記後輪に前向きの力を与える作用部を有することを特徴とする無人搬送システム。
  2. 請求項1に記載の無人搬送システムにおいて、
    上記輪止め装置の上記作用部は、後から前へ向かうにつれて高さが低くなる態様で傾斜した斜面からなることを特徴とする無人搬送システム。
  3. 請求項1に記載の無人搬送システムにおいて、
    上記輪止め装置は、上記定置位置の後方に立設された後壁を備え、
    上記作用部は、上記後壁に支持され、当接された上記後輪を前方へ押し返す緩衝材を含むことを特徴とする無人搬送システム。
  4. 請求項3に記載の無人搬送システムにおいて、
    上記緩衝材はばねからなることを特徴とする無人搬送システム。
  5. 請求項3に記載の無人搬送システムにおいて、
    上記緩衝材はゴム材からなることを特徴とする無人搬送システム。
  6. 請求項1から5までのいずれか一つに記載の無人搬送システムにおいて、
    上記輪止め装置は、この輪止め装置と上記床面上の上記マーカ磁気テープとを位置合わせするための位置合わせ要素を含むことを特徴とする無人搬送システム。
  7. 請求項1から6までのいずれか一つに記載の無人搬送システムにおいて、
    上記被牽引車は、この被牽引車の存在を示すための特定部分を有し、
    上記無人搬送車は、上記無人搬送車と上記被牽引車とが上記特定の相対的位置関係にあるとき上記被牽引車の上記特定部分に対向する部位に、上記特定部分に対向することによって上記被牽引車の存在を検出する被牽引車センサを有することを特徴とする無人搬送システム。
  8. 請求項1から7までのいずれか一つに記載の無人搬送システムにおいて、
    上記被牽引車は、この被牽引車の左半分、右半分に、この被牽引車の前から後へ向かうにつれて次第に間隔が狭くなる一対の受入ガイド面を有し、
    上記無人搬送車は、この無人搬送車の左半分、右半分に、この無人搬送車の前から後へ向かうにつれて次第に間隔が狭くなる一対の突出ガイド面を有し、
    上記床面上で、上記無人搬送車が上記被牽引車に対して前方に離間した状態から後方へ移動すると、上記一対の受入ガイド面によって上記一対の突出ガイド面が案内されて、上記無人搬送車と上記被牽引車とが上記特定の相対的位置関係になることを特徴とする無人搬送システム。
  9. 無人搬送車によって被牽引車を牽引して搬送を行う無人搬送システムのための輪止め装置であって、
    上記無人搬送システムは、床面で、上記被牽引車が後退して置かれる定置位置を基準として、予め定められた位置に取り付けられた細長いマーカ磁気テープを備え、
    上記無人搬送車は、
    上記無人搬送車と上記被牽引車とが特定の相対的位置関係を維持するように、上記被牽引車と係合し得る連結部材と、
    この無人搬送車の底面に設けられ、上記マーカ磁気テープを検知可能な前方センサとを備え、
    上記被牽引車を上記定置位置に置くために、後退して上記被牽引車を後方へ押し込みながら上記マーカ磁気テープ上を通った後、或る距離だけ前進して、上記前方センサによって上記マーカ磁気テープの前端を検知して停止する仕様になっており、
    上記輪止め装置は、
    上記定置位置の後方に、後退する上記被牽引車の左右一対の後輪に当接して上記被牽引車を停止させるように配置され、
    上記或る距離だけ前進する上記無人搬送車に対して上記被牽引車を追随させるように、上記後輪に前向きの力を与える作用部を有することを特徴とする輪止め装置。
JP2018172150A 2018-09-14 2018-09-14 無人搬送システムおよび輪止め装置 Active JP6988751B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018172150A JP6988751B2 (ja) 2018-09-14 2018-09-14 無人搬送システムおよび輪止め装置
PCT/JP2019/034751 WO2020054533A1 (ja) 2018-09-14 2019-09-04 無人搬送システムおよび輪止め装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018172150A JP6988751B2 (ja) 2018-09-14 2018-09-14 無人搬送システムおよび輪止め装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020044859A JP2020044859A (ja) 2020-03-26
JP6988751B2 true JP6988751B2 (ja) 2022-01-05

Family

ID=69776602

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018172150A Active JP6988751B2 (ja) 2018-09-14 2018-09-14 無人搬送システムおよび輪止め装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6988751B2 (ja)
WO (1) WO2020054533A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024013854A1 (ja) * 2022-07-12 2024-01-18 三菱電機株式会社 搬送装置および搬送方法

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007209544A (ja) * 2006-02-09 2007-08-23 Okamura Corp ステージカート搬送システム、並びにそれに使用するステージカート、およびその連結具
JP5304723B2 (ja) * 2010-05-17 2013-10-02 株式会社安川電機 自走搬送装置及び台車搬送方法
DE102014214889A1 (de) * 2014-07-29 2016-02-04 Kuka Roboter Gmbh Fahrerloses Transportfahrzeug und Verfahren zum Betreiben eines fahrerlosen Transportfahrzeugs
JP6009011B2 (ja) * 2015-02-18 2016-10-19 株式会社シンテックホズミ 自動搬送車、及び自動搬送車用の連結部材
DK178498B1 (en) * 2015-04-13 2016-04-18 Mobile Ind Robots Aps ROBOT-BASED VEHICLE TO TOUGH A CAR
JP2017122990A (ja) * 2016-01-05 2017-07-13 株式会社リコー 走行装置、走行制御装置、走行制御システム

Also Published As

Publication number Publication date
WO2020054533A1 (ja) 2020-03-19
JP2020044859A (ja) 2020-03-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU2005240554B2 (en) Automatic transport loading system and method
MX2010011218A (es) Sistema y metodo de carga automatica para transporte.
JP5132471B2 (ja) 搬送台車と無人搬送車の自動連結装置
JP5793407B2 (ja) 無人搬送車による台車の自動搬送システム
JP5916011B2 (ja) 無人搬送車
JP6988751B2 (ja) 無人搬送システムおよび輪止め装置
JP5399124B2 (ja) 被牽引台車
JP5699471B2 (ja) 移載装置およびフォーク用アタッチメント
JP6289387B2 (ja) 伝票箱を備えた台車の駐車システム
JPH01501545A (ja) 可動感知装置
CN208469987U (zh) 料车运输机器人
CN107672986B (zh) Agv牵引小车
KR101265959B1 (ko) 지중 매설 유도선 추적 무인 견인 차량
JPH01248209A (ja) 搬送駆動車及び台車搬送装置
CN212173582U (zh) 智能送餐车
US20100104414A1 (en) Workpiece Transport Assembly And Method Of Using Same
JP5982931B2 (ja) 給電コイル位置合せ機構
JP6628582B2 (ja) 無人牽引車及び無人牽引システム
JP2682970B2 (ja) 搬送台車のバンパ装置
CN114955328B (zh) 一种对接机构及agv系统
JP3496823B2 (ja) トラックへの荷積みシステム
CN219991079U (zh) 一种具有缓冲作用的agv搬运车
CN220317320U (zh) 一种圆形物料搬运车
CN214002930U (zh) 一种高速长距离搬运机器人
KR20230171608A (ko) 대상물 감지 유닛 및 이를 갖는 자동 이송 차량

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201214

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20211102

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20211115

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6988751

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150