JP6987483B1 - 足場資材割付計算システム及び足場資材割付計算方法 - Google Patents
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Abstract
Description
仮設足場は、支柱を構成する単管、作業場所を確保するために水平方向に配置される足場板(踏板ともいう。)、手摺り、支柱となる単管に、平行、垂直、斜めに単管同士を繋ぐクランプ、単管と単管を繋ぎ、繋ぎ目の強度を補強する継ぎ手、固定ベース、ジャッキベース、根がらみなど、たくさんの資材が用いられる。
そして、作業者が安全に作業できるように、建物ごとにその建物に応じた資材の組み合わせを考えて組み立てられる。
1) 建物の施工範囲(縦(Y)横(X))を出す
2) 「建物の長さ+理想の外柱とのはなれ」を出す
3) 足場資材の最も長い1,800mmの手摺り(又は足場板)が何本必要か調べる
4) 余り(端数)の長さを調べる
5) 余り(端数)の長さに一番近い手すりを選ぶ
6) 端数を見て、はなれが予想より狭くなるか広くなるか考える
7) 敷地に余裕があるかないかを把握して、余裕があれば最適なはなれになるよう計算
その結果、計算ミスにより、はなれが最終的に狭くなるのか、広くなるのかわからなくなってしまうことがあり、事前の計算があまり役に立たず、現場対応となってしまう場合がある。
また、一つの現場における各資材の数量は膨大な数であり、現場で足場を組む職人にとって、足場資材選びに悩む時間が増え、また不足分が生じれば資材を取りに戻らなければならない。さらには余分な資材が生じてしまった場合には、それを回収する必要が生じ、時間的ロスは見過ごすことのできるレベルではなく、様々な支障が生じることとなる。一般的な家屋であれば、仮設足場の組み立て作業に割り当てられる時間は非常に短く、作業中に不足資材を取りに保管場所に戻るというような時間的なロスは、現場の工期に影響を与えてしまうこともあり、足場職人だけでなく、現場全体からみても不利益は大きい。
例えば、特許文献1には、足場立面図を基に簡単且つ正確に足場資材の数量を算出することができる仮設足場立面図作成装置が開示されている。
この仮設足場立面図作成装置は、仮設足場を構築するための一又は複数の足場資材で構成される複数の3次元の構成ユニットをそれぞれ個別に2次元の単位立面図形として表示する複数の図形情報を少なくとも格納する格納手段と、該格納手段に格納された前記図形情報を基に、当該図形情報を表示装置に表示しながら組み合わせて足場立面図を作成する足場立面図作成手段と、該足場立面図作成手段で作図に使用された全ての図形情報のうちの一部又は全部の各々について当該図形情報で表される前記構成ユニットを構成する前記足場資材の数量を求め、求めた足場資材の数量を累積して各足場資材の数量を算出する足場資材数量算出手段と、該足場資材数量算出手段で算出した各足場資材の数量を出力する出力手段とを備える。
この装置によれば、足場資材の数量をCAD装置等で作成した仮設足場立面図から得られる図形情報に基づいて算出するので正確な足場資材の数量が得られ、手作業で行う時のような勘違いや計算ミスをすることなく足場資材の数量を算出できる。
この物差しは、互いに直交する測長線をそれぞれ異なった単位長に基づいて複数線刻し、一方の測長線を足場用支柱の立設位置をプロットするために用い、他方の測長線を足場用踏板の取り付け位置をプロットするために用いるようにしたものである。
使用にあたっては、この物差しは、単位長を踏板のサイズをベースにし、他方の単位長を支柱のサイズ(コマの間隔)をベースにしているので、図面に物差しの目盛の位置をプロットするだけでよい。また、この物差しには、足場図面の作成には関係しない目盛がないので、数え間違いなどミスが生じる要素がなく経験の浅い人でも、正確かつ確実に短時間で作図前の割り付けを行うことができる。
また、細かい目盛りを読みながら、手作業で支柱の配置位置や踏板の取付け間隔を設定するので、目盛りの読み違いが生じたり、客観的な足場資材の選択、見直しをしたりすることはできない。
また、仮設足場を組み立てる環境、例えば、隣家との距離が非常に狭い、屋根の形状が複雑、家屋の近くに屋根付きの車庫がある等、図面だけから読み取ることができない様々な現場の環境の違いを考慮して足場資材の割付をしなければならず、それにより複数の割付パターンが考えられ、その中から最も適していると考えられる割付パターンを採用し、足場資材の数量を算出する必要がある。
このことからも、単にカウントしやすい目盛りの物差しで最適な割付計算ができるものではない。
〔1〕足場資材の割付計算制御部と足場資材データベースを備える足場資材の割付計算装置と、情報入力部、記憶部、制御部、表示部及び通信手段を備える携帯端末とが、通信回線を介して接続され、
携帯端末は、制御部によって実行されるアプリケーションソフトウエアが記憶部に記憶され、
アプリケーションソフトウエアは、携帯端末の表示部に、施工幅と左右のはなれの長さを入力可能にメニュー表示する機能及び足場資材の割付計算制御部から送信される割付計算結果を表示する機能を備え、
足場資材の割付計算装置は、足場資材の割付計算制御部と足場資材データベースを備え、足場資材の割付計算制御部は、携帯端末のアプリケーションソフトウエアのメニュー表示から入力された施工幅と左右のはなれの長さ情報を受信する受信手段と、足場資材の割付計算ロジックが複数格納される格納手段、受信手段で受信した情報について、足場資材データベースの情報を参照し、格納手段に格納される割付計算ロジックによって割付計算の演算処理をする演算手段、そして、割付計算ロジックにより算出された割付計算結果を保存する保存手段、割付計算結果を携帯端末へ送信する送信手段を備え、
足場資材の割付計算制御部の格納手段に格納される足場資材の割付計算ロジックが、携帯端末のアプリケーションソフトウエアのメニュー表示から入力された施工幅と左右のはなれの合計値に対し、あらかじめ選択された資材の中で最も大きなものを優先的に割り振り、誤差を最小にするものを算出するよう割付計算の演算処理をすることを特徴とする足場資材割付計算システム。
携帯端末は、制御部によって実行されるアプリケーションソフトウエアが記憶部に記憶され、
アプリケーションソフトウエアは、携帯端末の表示部に、施工幅と左右のはなれの長さを入力可能にメニュー表示する機能及び足場資材の割付計算制御部から送信される割付計算結果を表示する機能を備え、
足場資材の割付計算装置は、足場資材の割付計算制御部と足場資材データベースを備え、足場資材の割付計算制御部は、携帯端末のアプリケーションソフトウエアのメニュー表示から入力された施工幅と左右のはなれの長さ情報を受信する受信手段と、足場資材の割付計算ロジックが複数格納される格納手段、受信手段で受信した情報について、足場資材データベースの情報を参照し、格納手段に格納される割付計算ロジックによって割付計算の演算処理をする演算手段、そして、割付計算ロジックにより算出された割付計算結果を保存する保存手段、割付計算結果を携帯端末へ送信する送信手段を備え、
足場資材の割付計算制御部の格納手段に格納される足場資材の割付計算ロジックが、携帯端末のアプリケーションソフトウエアのメニュー表示から入力された施工幅と左右のはなれの合計値に対し、あらかじめ選択された資材を使い、割り切れるものを算出するよう割付計算の演算処理をすることを特徴とする足場資材割付計算システム。
〔3〕足場資材の割付計算制御部の格納手段に格納される足場資材の割付計算ロジックが、複数格納されてなり、複数の足場資材の割付計算ロジックにより算出された複数の割付計算結果が保存手段に保存され携帯端末に送信され、
携帯端末の制御部は、通信手段により受信した複数の割付計算結果を表示部に表示するよう制御する、〔1〕又は〔2〕に記載の足場資材割付計算システム。
複数格納された足場資材の割付計算ロジックが、
携帯端末のアプリケーションソフトウエアのメニュー表示から入力された施工幅と左右の離れの合計値を、あらかじめ選択された足場資材の中で最も大きなものの値で割り、
割ったことにより商と余りが得られ、
その割った足場資材の値を商の数だけ計算結果として配列し、
余りがあらかじめ選択された足場資材の中で最も小さいものの値より小さい場合には、余りを、選択された足場資材の最大値を除く大きい順に割り、
その割った足場資材の値を商の数だけ、割った足場資材の値の大きい順に、配列に計算結果として加えて配列を構成し、
配列を余りとともに保存手段に保存する共通ロジックを含むものである、〔1〕〜〔5〕のいずれか1項に記載の足場資材割付システム。
施工幅と左右の離れの合計値を割った足場資材の値が計算結果として大きい順に配列された値のうち、一番最後と最後から2番目に配列された値を、共通ロジックで算出された余りに足したものであり、
足したことにより得られた値を基本値として演算処理するものである、〔5−1〕に記載の足場資材割付システム。
(1)携帯端末の記憶部に記憶されるアプリケーションソフトウエアが、携帯端末の制御部によって実行され、メニュー表記機能により表示部にメニュー表示される工程、
(2)アプリケーションソフトウエアのメニュー表記機能により携帯端末の表示部に表示されるメニューに、施工幅と左右のはなれの長さを入力する工程、
(3)メニューに入力された施工幅と左右のはなれの長さ情報が、足場資材の割付計算装置の受信手段で受信される工程、
(4)足場資材の割付計算制御部が、受信手段で受信された情報について、演算手段により、足場資材データベースの情報を参照し、格納手段に格納される割付計算ロジックが、携帯端末のアプリケーションソフトウエアのメニュー表示から入力された施工幅と左右のはなれの合計値に対し、あらかじめ選択された資材の中で最も大きなものを優先的に割り振り、誤差を最小にするものを算出するよう割付計算の演算処理をする工程、
(5)割付計算ロジックにより算出された割付計算結果を保存手段により保存する工程、
(6)割付計算結果を送信手段により携帯端末へ送信する工程、
(7)携帯端末が、足場資材の割付計算装置から送信された割付計算結果を表示部に表示する工程
からなることと特徴とする足場資材割付計算方法。
〔6〕足場資材の割付計算制御部と足場資材データベースを備える足場資材の割付計算装置と、情報入力部、記憶部、制御部、表示部及び通信手段を備える携帯端末とが、通信回線を介して接続された足場資材の割付計算システムによる足場資材割付計算方法であって、
(1)携帯端末の記憶部に記憶されるアプリケーションソフトウエアが、携帯端末の制御部によって実行され、メニュー表記機能により表示部にメニュー表示される工程、
(2)アプリケーションソフトウエアのメニュー表記機能により携帯端末の表示部に表示されるメニューに、施工幅と左右のはなれの長さを入力する工程、
(3)メニューに入力された施工幅と左右のはなれの長さ情報が、足場資材の割付計算装置の受信手段で受信される工程、
(4)足場資材の割付計算制御部が、受信手段で受信された情報について、演算手段により、足場資材データベースの情報を参照し、格納手段に格納される割付計算ロジックが、携帯端末のアプリケーションソフトウエアのメニュー表示から入力された施工幅と左右のはなれの合計値に対し、あらかじめ選択された資材を使い、割り切れるものを算出するよう割付計算の演算処理をする工程、
(5)割付計算ロジックにより算出された割付計算結果を保存手段により保存する工程、
(6)割付計算結果を送信手段により携帯端末へ送信する工程、
(7)携帯端末が、足場資材の割付計算装置から送信された割付計算結果を表示部に表示する工程
からなることと特徴とする足場資材割付計算方法。
なお、以下の発明の実施形態については、形状、数値的条件などは、単なる好適例にすぎない。従って、この発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、この発明の構成の範囲を逸脱せずにこの発明の効果を達成できる多くの変更を行うことができる。
図1は本発明に係る足場資材割付計算システムの実施例における機能的構成を説明するブロック図である。
図中、1は足場資材割付計算システム、2は携帯端末、21は情報入力部、22は記憶部、23は制御部、24は表示部、25は通信手段である。また、3は足場資材の割付計算装置であり、30は足場資材の割付計算制御部、31は格納手段、32は演算手段、33は保存手段、34は受信手段、35は送信手段、36は足場資材データベースである。また、4は管理者用端末であり、100は通信回線である。
足場資材の割付計算装置3は、足場資材の割付計算制御部30と、足場資材データベース36を備え、割付計算制御部30は、少なくとも格納手段31、演算手段32、保存手段33、受信手段34、送信手段35を備える。
割付計算制御部30は、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)等のプロセッサを含み、格納手段31に格納された割付計算ロジックのプログラムを実行し、演算手段32により演算処理が行われる。そして、割付計算ロジックにより演算手段32で演算処理され算出された割付の計算結果は保存手段33に保存される。
情報入力部21は、表示部とタッチパネルが一体となったタッチスクリーンであっても、キーボードからの入力、ペンによる入力であってもよく、後述する施工幅とはなれの数値を入力できる手段であれば、音声によるものであってもよい。
携帯端末2の記憶部22は、OSやアプリケーションプログラム等を格納するROMや作業領域となるRAM、各種情報を記憶するHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)などにより構成される。本実施例では、足場資材割付計算を行うアプリケーションソフトウエアが記憶部22に記憶され、制御部23により実行処理が行われる。
このように、携帯端末2は、情報入力を促し、情報を受け付け、その情報を割付計算装置3に送信するとともに、割付計算装置3の演算手段32により算出された計算結果を受信し、その表示部24上に表示できるものである。
本発明に係る足場資材割付計算システム1は、携帯端末2の記憶部22にアプリケーションソフトウエアが記憶され、アプリケーションソフトウエアは制御部23によって実行される。
アプリケーションソフトウエアは、携帯端末2の表示部24に、施工幅と左右のはなれの長さを入力可能にメニュー表示する機能及び足場資材の割付計算装置3の送信手段35から送信される割付計算結果を表示する機能を備える。
図2及び図3は、本発明に係る足場資材割付計算システムにおける「施工幅」と「はなれ」の説明図である。
図に示すように、「施工幅」とは、足場を組む建物の長さである。そして、「はなれ」とは、建物の端部から延長される足場の長さである。
なお、本発明に係る足場資材割付計算システムは、特に足場割付計算の経験がなくても簡単に割付計算できるものであり、上記、出隅足場、入隅足場等を意識することなく、単に施工幅とはなれの長さの数値を入力すればよい構成となっている。
図4〜7は、本発明に係る足場資材割付計算システムの一実施例で、携帯端末に表示されるメニュー表示の例を示した図であり、図8は、本発明に係る足場資材割付計算システムによる足場資材割付の計算方法の流れを説明するためのフローチャートである。
本発明に係る足場資材割付計算システムによる足場資材割付計算方法は、まず、(1)携帯端末2の記憶部22に記憶されるアプリケーションソフトウエアが、携帯端末2の制御部23によって実行され、メニュー表記機能により表示部24にメニューが表示される(ステップ1:図4)。
このメニューの初期画面では、「割付対象メモ」で、建物の縦方向と横方向のどちらの足場資材の割付をするのか選択可能に表示されている。
本発明に係る足場資材割付計算システムでは、使用する資材の大きさ(長さ)を任意に選択して割付計算ができるよう構成される。
図7(b)は、デフォルトを解除し、任意に「600」と「900」が選択されている状態を示す。
図7(c)は、デフォルトを解除し、任意に、デフォルトで設定された大きさに「400」を加えた状態を示す。
これは、足場資材、例えば足場板あるいは手摺りのサイズは、作業効率性、運搬、保管等に大きく影響することから、利用者が任意に足場資材の大きさを限定できるように構成されている。
そして、(4)足場資材の割付計算装置3の割付計算制御部30は、受信手段34で受信した情報について、演算手段32により、足場資材データベース36の情報を参照し、格納手段31に格納される割付計算ロジックで割付計算の演算処理をする(ステップ4)。
(7)携帯端末2は、足場資材の割付計算装置3から送信された割付計算結果を表示部24の計算結果表示部24aに表示する(ステップ7:図6)。
なお、ステップ4では、複数の割付計算ロジックで割付計算がされるので、複数の計算結果が算出された場合には、その複数の計算結果が、携帯端末2の表示部24の計算結果表示部24aに表示される(図6)。
図9は、具体的な足場資材の割付計算の基本手順の説明図である。
割付計算装置3の割付計算制御部30は、受信手段34により受信した情報を受け付けると、まず、建物の長さ(X又はY)とはなれ(建物の外壁からの理想の外柱のはなれ)2カ所(AとB)の入力値から、建物の長さ+はなれ2カ所により合計値(C)を算出する(ステップ11)。
次に、建物の長さとはなれ2カ所の合計値(C)を最も長い足場資材の1スパンの長さで割る(ステップ12)。ここでは、1スパンを1,800mmとする。そして、1スパンの長さで割って得られた数値は、スパンの数(D)+端数となる。
そして、ステップ12で算出されたスパンの数(D)+端数から、スパンの数(D)を引き、端数を算出する(ステップ13)。
ステップ14で得られた理想のはなれまでの1,800mm未満の長さ(F)に一番近い長さの足場資材を検出し組み合わせる(ステップ15)。この際、一番近い長さの足場資材を検出する際には、長い足場資材を優先する。
そして、理想のはなれまでの1,800mm未満の長さ(F)から一番長さが近い足場資材の長さを引く(ステップ16)。これにより差し引きするはなれの長さ(G)が検出される。
最後に、建物の外壁からの理想のはなれ(AとB)の2カ所の長さから、差し引きするはなれ(G)を引く、又は理想のはなれ(AとB)の2カ所の長さに差し引きするはなれ(G)を足すことで、現実のはなれ(HとI)の長さを算出する。
ここで、入力値は、建物の長さ(施工幅)を8,600mmとし、建物の外壁からの理想の外柱のはなれの長さを左右ともに850mmとして説明する。
まず、建物の長さ(X又はY)8,600mmとはなれ2カ所AとB850mm+850mmの入力値から合計値Cを算出する。
8,600+(850+850)=10,300mm(ステップ11a)
次に、合計値Cを、最も長い足場資材の1スパン1,800mmで割る。
10,300÷1,800=5.72222(ステップ12a)
ここで、スパン数Dは5である。
5.7222からスパン数Dの5を引くと端数は、0.7222である。
5.7222−5=0.72222(ステップ13a)
0.72222×1,800mm=1,299.96(ステップ14a)
ここで算出された数値は、理想のはなれまでの1,800mm未満の長さFである。
長さFの1,299.96に対し、一番近い長さの足場資材を検出し組み合わせる(ステップ15a)。
使用する足場資材を、1,800mm、1,200mm、900mm、600mmの4種類とする場合、長さFに一番近い長さは、1,200mmとなる。
そこで、長さFから一番長さが近い足場資材の長さ1,200mmを引く。
1,299.96−1,200=99.96(ステップ16a)
ここで算出された数値は、差し引きするはなれの長さGである。
建物の外柱からの理想のはなれAとBの長さから、前記差し引きするはなれGの長さを引いて、現実のはなれの長さH+Iを算出する。
(850+850)−(99.96)=1600.02(ステップ17a)
以上から、足場割付計算の結果、施工幅8,600mm、現実の左右のはなれの合計1600(小数点以下切り捨て)が算出される。したがって、現実の左右のはなれはそれぞれ800mmとなる。
携帯端末2の表示部24において、選択した使用資材はデフォルトの1,800mm、1,200mm、900mm、600mmである。
そして、施工幅入力部21aには「8,600」が入力され、左はなれ入力部21bには「850」、右はなれ入力部21cにも「850」が入力されている。
その後、「計算」を選択し、計算指示をすると、計算結果表示部24aに計算結果が表示される。
計算結果は、必要となる足場資材は、1,800mm(S)が5と、1,200mmが1で、左右のはなれは、800であることがわかる。
これにより利用者は、この計算結果であれば、合計値は100mm少なくなり、はなれは理想的なはなれと比して50mm少なくなることを瞬時に知ることができる。
そのため、本発明において、足場資材の割付計算制御部30の格納手段31には、複数の足場資材の割付計算ロジックが格納されてなり、複数の足場資材の割付計算ロジックにより算出された複数の割付計算結果が保存手段33に保存され携帯端末2に送信される構成となっている。
また、利用者が使用する携帯端末2の制御部23は、通信手段25により受信した複数の割付計算結果を表示部24の計算結果表示部24aに表示するよう制御する。
図12は、本発明に係る足場資材割付計算システムの実施例における足場資材の割付計算ロジックのメインロジックを説明するフローチャートである。
本発明に係る足場資材割付計算システムは、携帯端末2の表示部24に表示されるアプリケーションソフトウエアのメニューの施工幅入力部21a、はなれ入力部21b、21cから入力された施工幅及び左右のはなれの長さを示す数値を、足場資材の割付計算装置3の割付計算制御部30の受信手段34により受信し受け付けると、演算手段32で入力された施工幅及び左右のはなれの長さの合計値を算出する(ステップ001)。
その後、後述する共通ロジックが実行され、その結果により共通ロジック「計算結果」を得る(ステップ002)。
ロジックAにより算出された「計算結果」は、保存手段33により保存処理された後、ロジックAにより算出された「計算結果」で選択された足場資材が、一定の要件を満たすか検討する(ステップ004)。
選択された資材が、一定の要件を満たす場合には、ロジックAの計算結果に誤差がないか検討する(ステップ005)。
ロジックAの計算結果に誤差がない場合、選択された資材が、あらかじめ設定した条件Aを満たしているか検討する(ステップ006)。ここであらかじめ設定した条件Aは、条件A(変更)=選択された資材が(1800、1200、900、600)で且つ誤差0の答えがないことである。
ここで、選択された資材として紐付けられているのは、(1800、1200、900、600)であるが、誤差0の答えの場合には、紐付けする足場資材に400を加え、(1800、1200、900、600、400)の場合について、同様に割付計算を行う(ステップ008)。
なお条件Aを満たさない場合、その計算結果を表示するプロセスに入って終了する(ステップ009)。
満たしている場合には、選択された資材を(1800、1200、900、600、400)に条件を変更し再計算を行う(ステップ008)。そしてその計算結果について、計算結果表示プロセスに入って終了する(ステップ009)。
図13は、本発明に係る足場資材割付計算システムの実施例における足場資材の割付計算ロジックの共通ロジックを説明するフローチャートである。
共通ロジックは、後述する複数の足場資材の割付計算ロジックに入る前の段階で演算される。
まず、メインロジックのステップ001で算出された入力合計値を、選択された足場資材の最大値で割る(ステップ101)。
そして、割った足場資材の数値を商の数だけ、「計算結果」として配列に加える(ステップ102)。
余りが選択された足場資材の最小値より大きい場合、「余り」について選択された足場資材で最大値を除く大きい順(余り÷〔n+(1)〕番目に大きい値)に割っていく(ステップ104)。
そして、割った足場資材の数値を、商の数だけ「計算結果」として配列に加え(ステップ105)、メインロジックに戻る。
本実施例において、携帯端末2の情報入力部21の施工幅入力部21aに8,000、はなれ入力部21b、21cに900が入力されている。そして、使用資材として選択された足場資材(1,800 1,200 900 600)が選択されて紐付けられる。
ここで、入力合計値を選択された資材の最大値で割る。
9,800÷1,800=5・・・800 商5 余り800(ステップ201)
「計算結果 1800 1800 1800 1800 1800」
ここで、S=1800とし、「5S」を表記する(ステップ202)。
選択された資材の最小値は600、余りは800
800>600 余りは選択された資材の最小値より大きい(ステップ203)。
選択された資材の最大値1800を除く大きい順では、1200である。そこで、余り800を1200で割る。
800÷1200=0・・・800(ステップ204(1))
そして、割った資材の数値を、商の数だけ「計算結果」として配列に加える。
ここでは商は0なので、ステップ202で表記された「5S」のままとなる。
「計算結果 5S」(ステップ205(1))
ステップ204(1)で算出された余りは800なので、再度ステップ204が実行される。
選択された資材で最大値を除く大きい順の次は、900である。そこで、余り800を900で割る。
800÷900=0・・・800(ステップ204(2))
ここでは商は0なので、「計算結果」はステップ202で表記された「5S」のままとなる。
「計算結果 5S」(ステップ205(2))
ステップ204(2)で算出された余りは800なので、再度ステップ204が実行される。
選択された資材で最大値を除く大きい順の次は、600である。そこで、余り800を600で割る。
800÷600=1・・・200(ステップ204(3))
ここで商は1なので、「計算結果」はステップ202で表記された「5S」の横に「600」を配列する。
「計算結果 5S 600」(ステップ205(3))
ステップ204(3)で算出された余りは200である。
200<600(ステップ203)
余りが選択された資材の最小値より小さいので、この共通ロジックは終了し、メインロジック(ステップ002)へ戻る。
最終的に共通ロジックの計算結果は「5S 600」誤差(余り)200」となる(ステップ206)。
なお、ここで余り200ははなれの長さで調整する必要が生じた誤差である。
例えば、上記共通ロジックの実施例で、はなれの入力値は900、900である。
そして、共通ロジックの計算結果で算出された余りは200であることから、はなれの入力値900、900の合計値1800から200を引くことで調整される。
したがって、はなれ1800−200=1600であり、これを左右のはなれで算出すると、
1600÷2=800となり、上記共通ロジックの計算結果は、
左はなれ800、5S 600 右はなれ600となる。
本発明を構成する足場資材の割付計算装置3の割付計算制御部30の格納手段31に格納された共通ロジックが実行され割付計算を行うと、その結果を参照し、同じく格納手段31に格納される他のロジック、ここではロジックAが実行される。
図15は、本発明に係る足場資材割付計算システムの実施例における足場資材の割付計算ロジックのロジックA−1を説明するフローチャートである。
その結果において、誤差(余り)が0であるかどうか検討する(ステップA−102)。誤差が0であれば、その計算結果の配列が、次の条件Cを満たすか検討する(ステップA−113)。
本事例において、条件Cは、「現在までに、同一の計算結果がある又は計算結果の配列の数値の総和が、選択された資材の最大値で割り切れ、計算結果の配列の構成が最大の資材のみで構成されている」である。
これを満たす場合、メインロジックへ戻る。
すなわち、「基本値=誤差+配列の最後の値+配列の後ろから2番目の値」となる。
上記実施例においては、誤差は200、配列の最後の値は600、後ろから2番目の値は1800であり、基本値は以下の通りとなる。
基本値=200+600+1800=2600
最接近値=誤差=200
基本値−[n]番目に大きい値
実施例においては、基本値2600、最も大きい資材1800であるから、
2600−1800=800
ここで、この基本値と最も大きい資材の差を「差1」とする。また、[n]は、ステップA−105の実行回数を表す。例えば、初めてステップA−105を実行する場合は、[n]=1として、1番大きい資材1800で検討し、後述するステップA−107でnoになるとともに、ステップA−110でnoになる場合にはステップA−105に戻り、[n]=2として、2番目に大きい資材1200で検討される。
上記実施例においては、差1は800、最小の資材は600である。
したがって、差1<最小の材料を満たさないので、ロジックA−2を検討する。
差1<最小の材料を満たす場合、次に以下の要件を満たすか検討する(ステップA−107)。
「0≦差1<最接近値」
満たさない場合(ステップA−107,no)には、ステップA−110で「n≧選択した資材の種類数」を検討し、これも満たさなければ(ステップA−110,no)、ステップA−105に戻る。満たす場合(ステップA−107,yes)には、「引いた資材の数値を「有力候補の計算結果」として保存し、既に「有力候補の計算結果」がある場合は上書きをする(ステップA−108)。そして、最接近値を差1で更新する(ステップA−109)。
最接近値=差1
満たす場合(ステップA−111,yes)には、計算結果の配列の最後と後ろから2番目の数値を配列から取り除き、「有力候補の計算結果」の数値を配列に加え(ステップA−112)、その計算結果の配列が上記条件Cを満たすか検討する(ステップA−113)。
「誤差≠最接近値」を満たさない場合(ステップA−111,no)は、そのまま条件Cを満たすか検討する(ステップA−113)。
そして、条件Cの要件を満たす場合(ステップA−113,yes)は、そのままメインロジックに戻り、条件Cを満たさない場合(ステップA−113,no)には、計算結果を保存手段33に保存して(ステップA−114)メインロジックへ戻る。
上記実施例においては、差1は800、最小の資材は600であり、差1<最小の材料を満たさないので、ロジックA−2を検討することになる。
図16は、本発明に係る足場資材割付計算システムの実施例における足場資材の割付計算ロジックのロジックA−1に続くロジックA−2を説明するフローチャートである。
ロジックA−1のステップA−106「差1<最小の材料」を満たさない場合(ステップA-106,no)、「差1」からさらに〔m〕番目に大きい資材以下の資材について、大きい順に引いていく(ステップA−205)。
「差1−〔m〕番目に大きい値」
ただし、〔m番目に大きい値〕は、n≦mを満たす場合である。
ここで、差1とm番目に大きい資材の差を「差2」とする。また、[m]は、ステップA−205の実行回数を表す。例えば、初めてステップA−205を実行する場合は、[m]=1として、1番大きい資材1800で検討し、後述するステップA−207でnoになるとともに、ステップA−210でnoになる場合にはステップA−205に戻り、[m]=2として、2番目に大きい資材1200が検討される。
上記実施例においては、差1は800、最小の資材は600であるため、
差2=800(差1)−1800(m=1番目に大きい資材)=−1000
となる。
上記実施例においては、差2は最小の資材である600より小さいため、ステップA−206を満たす。
次に、「差2<最小の材料」を満たす(ステップA−206,yes)場合、以下の要件を満たすか検討する(ステップA−207)。
「0≦差2<最接近値」
上記実施例においては、差2は−1000であり、ステップA−207を満たさず(ステップA−207,no)、ステップA−210で「m≧選択した資材の種類数」を検討し、満たさなければ(ステップA−210,no)、ステップA−205に戻る。
ステップA−207を満たす場合(ステップA−207,yes)には、「引いた2つの資材の数値を「有力候補の計算結果」として保存し、既に「有力候補の計算結果」がある場合は上書きをする(ステップA−208)。そして、最接近値を差2で更新する(ステップA−209)。
最接近値=差2
差2=800(差1)−1200(m=2番目に大きい資材)=−400
となる。
差2は、「差2<最小の材料」を満たす(ステップA−206,yes)が、「0≦差2<最接近値」を満たさないため(ステップA−207,no)、ステップA−210で「m≧選択した資材の種類数」を検討する。この要件を満たさないため(ステップA−210,no)、再びステップA−205に戻る。
上記実施例においては、3回目のステップA−205の実行となるため、
差2=800(差1)−900(m=3番目に大きい資材)=−100
となる。
差2は、「差2<最小の材料」を満たす(ステップA−206,yes)が、「0≦差2<最接近値」を満たさないため(ステップA−207,no)、SA−210で「m≧選択した資材の種類数」を検討する。この要件を満たさないため(ステップA−210,no)、再びステップA−205に戻る。
上記実施例においては、4回目のステップA−205の実行となるため、
差2=800(差1)−600(m=4番目に大きい資材)=200
となる。
差2は、「差2<最小の材料」を満たす(ステップA−206,yes)。ここで、図15のステップA104から、
最接近値=誤差=200
が得られる。
差2は「0≦差2<最接近値」を満たさないため(ステップA−207,no)、ステップA−210で「m≧選択した資材の種類数」を検討する。選択した資材の種類数は4種類であり、m=4であるため、この要件を満たす(ステップA−210,yes)ことから、ロジックA−1に戻る。
例えば、別の実施例として、n=1であり、m=3であり、差2が800であり、最小の資材が600の場合には、差2<最小の材料を満たさないので、ロジックA−3を検討することになる。
図17は、本発明に係る足場資材割付計算システムの実施例における足場資材の割付計算ロジックのロジックA−2に続くロジックA−3を説明するフローチャートである。
ロジックA−2のステップA−206「差2<最小の材料」を満たさない場合、「差2」からさらに〔m〕番目に大きい資材以下の資材について、大きい順に引いていく(ステップA−305)。
「差2−〔I〕番目に大きい値」
ただし、〔I番目に大きい値〕は、n≦m≦Iを満たす場合である。
ここで、差2とI番目に大きい資材の差を「差3」とする。また、[I]は、ステップA−305の実行回数を表す。例えば、初めてステップA−305を実行する場合は、[I]=1として、1番大きい資材1800で検討し、後述するステップA−306でnoになるとともに、ステップA−310でnoになる場合にはステップA−305に戻り、[I]=2として、2番目に大きい資材1200が検討される。
上記別の実施例の場合には、n=1であり、m=3であり、差2が800であり、最小の資材は600であることから、[I]=3となり、
差3=800(差2)−900(3番目に大きい値)=−100
となる。
この場合、差3<最小の材料を満たすが、0≦差3<最接近値を満たさない(ステップA−306,no)ので、ステップA−310で「I≧選択した資材の種類数」を検討する。上記別の実施例の場合には、この条件も満たさない(ステップA−310,no)ため、ステップA−305に戻り、次に大きな資材に変更してロジックを進める。
次に大きな資材は600であることから、[I]=4となり、
差3=800(差2)−600(4番目に大きい値)=200
となる。
この場合、差3<最小の材料を満たすが、0≦差3<最接近値を満たさない(ステップA−306,no)ので、ステップA−310で「I≧選択した資材の種類数」を検討する。上記別の実施例の場合には、この条件を満たす(ステップA−310,yes)ため、ステップA−205に戻る。
一方、上記別の実施例とは異なり、差3<最小の材料を満たし、且つ0≦差3<最接近値を満たす場合(ステップA-306,yes)、「引いた3つの資材の数値を「有力候補の計算結果」として保存手段33に保存し、既に「有力候補の計算結果」がある場合は上書きをする(ステップA−308)。そして、最接近値を差3で更新する(ステップA−309)。
最接近値=差3
n=1、m=4、I=4のループにおいて、差2が200である場合、
200(差2)−600(4番目に大きい資材)=−400(差3)
となるが、
0≦差3<200を満たさないため、最接近値は更新されず、ステップA−310においてIが選択した資材数になりステップA−310を満たす(ステップA−310,yes)ため、このループを終了し、ロジックA−2に戻る。
しかし、mも選択した資材数になりステップA−210を満たす(ステップA−210,yes)ため、このループも終了し、ロジックA−1のn=2に移る。
「5S、600 誤差200(S=1800)」
という計算結果が、ロジックAの最終回答となる。また、現在までにこの計算結果が存在していない場合には、表示すべき計算結果として保存される。
本発明に係る足場資材の割付計算装置3の割付計算制御部30の格納手段31に格納されたロジックAが実行され割付計算を行うと、その後、同じく格納手段31に格納される他のロジック、ここではロジックBが実行される。
ロジックBは、施工幅と左右の離れの合計値に対し、あらかじめ選択された資材の中で最も大きなものから順に割り付け、その誤差を最小にするために、施工幅と左右の離れの合計値を選択された資材で割った余りについて、その余り以上の長さで割って算出するよう割付計算の演算処理をするものである。
図18は、本発明に係る足場資材割付計算システムの実施例における足場資材の割付計算ロジックのロジックB−1を説明するフローチャートである。
その結果において、計算結果の配列の最後と後ろから2番目の値を誤差(余り)の数値に足し、余り以上の長さを設定し、これを「基本値」とする(ステップB−102)。
すなわち、「基本値=誤差+配列の最後の値+配列の後ろから2番目の値」となる。
ロジックBにおける実施例においては、誤差は200、配列の最後の値は600、後ろから2番目の値は1800であり、基本値は以下の通りとなる。
基本値=200+600+1800=2600
なお、共通ロジックの計算結果の配列が1つの要素しかない場合には、その1つのみを足す。
最接近値=−9999
ここで、「最接近値」は暫定的に最も誤差が少ない組み合わせの「誤差」の値となる。この値より小さな「誤差」の組み合わせが算出された場合、その組み合わせは算出結果としてよりふさわしいものとなる。したがって、「最接近値」を設定して割付計算することで、誤差を最小にすることができる。
ロジックBは、あらかじめ選択された資材の中で最も大きなものを優先的に割り振り、誤差を最小にするために、余り以上の長さで割って算出するように割付計算の演算処理を実行する。
なお、この「最接近値」を「−9999」に設定するのは、数字に意味があるのではなく、単に大きな負の値という意味で使用している。
基本値−[n]番目に大きい値
実施例においては、基本値2600、最も大きい資材1800であるから、
2600−1800=800
ここで、この基本値と最も大きい資材の差を「差1」とする。また、[n]は、ステップB−104の実行回数を表す。例えば、初めてステップB−104を実行する場合は、[n]=1として、1番大きい資材1800で検討し、後述するステップB−106でnoになるとともに、ステップB−109でnoになる場合にはステップB−104に戻り、[n]=2として、2番目に大きい資材1200が検討される。
最接近値<差1≦0
ロジックBにおける実施例においては、最接近値は−9999、差1は800で0以下ではないため、上記式を満たさない(ステップB−105,no)。この場合、ステップB−106を検討する。ロジックBにおける実施例では、0<差1である(ステップB−106,yes)ため、ロジックB−2を検討する。これとは別に、0<差1を満たさなければ(ステップB−106,no)、ステップB−109を検討する。「n≧選択した資材の種類数」でなければ(ステップB−109,no)、ステップB−105に戻る。
最接近値<差1≦0を満たす場合(ステップB−105,yes)、引いた資材の数値を「有力候補の計算結果」として保持し、保存手段33に保存し、既に「有力候補の計算結果」がある場合は上書きをする(ステップB−107)。そして、最接近値を差1で更新する(ステップB−108)。
最接近値=差1
計算結果の配列の最後と後ろから2番目の数値を配列から取り除き、「有力候補の計算結果」の数値を配列に加え(ステップB−110)、その計算結果の配列が上記条件Cを満たすか検討する(ステップB−111)。
そして、条件Cの要件を満たす場合(ステップB−111,yes)は、そのままメインロジックに戻り、条件Cを満たさない場合(ステップB−111,no)には、計算結果を保存手段33に保存して(ステップB−112)メインロジックへ戻る。
上記ロジックBにおける実施例においては、差1は800であり、−9999(最接近値)<800(差1)であるが、0<800(差1)(ステップB−105,no、及びステップB−106,yes)なので、ロジックB−2を検討することになる。
図19は、本発明に係る足場資材割付計算システムの実施例における足場資材の割付計算ロジックのロジックB−1に続くロジックB−2を説明するフローチャートである。
ロジックB−1のステップB−105「最接近値<差1≦0」を満たさず(ステップB−105,no)、さらに「0<差1」を満たさない場合(ステップB−106,yes)、「差1」から資材の大きい順にひいていく(ステップB−201)。
「差1−〔m〕番目に大きい値」
ここで、差1とm番目に大きい資材の差を「差2」とする。また、[m]は、ステップB−201の実行回数を表す。例えば、初めてステッB−201を実行する場合は、[m]=1として、1番大きい資材1800で検討し、後述するステップB−203でnoになるとともに、ステップB−206でnoになる場合にはステップB−201に戻り、[m]=2として、2番目に大きい資材1200が検討される。
「最接近値<差2≦0」を満たさない場合(ステップB−202,no)は、ステップB−203を検討する。「0<差2」を満たす場合(ステップB−203,yes)には、ロジックB−3を検討する。「0<差2」を満たさない場合(ステップB−203,no)には、「m≧選択した資材の種類数」を検討する(ステップB−206)。
「最接近値<差2≦0」を満たす場合(ステップB−202,yes)には、「引いた2つの資材の数値を「有力候補の計算結果」として保存し、既に「有力候補の計算結果」がある場合は上書きをする(ステップB−204)。そして、最接近値を差2で更新する(ステップB−205)。
最接近値=差2
図20は、本発明に係る足場資材割付計算システムの実施例における足場資材の割付計算ロジックのロジックB−2に続くロジックB−3を説明するフローチャートである。
ロジックB−2のステップB−202「最接近値<差2≦0」を満たさず(ステップB−202,no)、かつ「0<差2」を満たす場合(ステップB−203,yes)、「差2」から資材の大きい順に引いていく(ステップB−301)。
「差2−〔I〕番目に大きい値」
ここで、差2とI番目に大きい資材の差を「差3」とする。また、[I]は、ステップB−301の実行回数を表す。例えば、初めてステップB−301を実行する場合は、[I]=1として、1番大きい資材1800で検討し、後述するステップB−302でnoになるとともに、ステップB−305でnoになる場合にはステップB−301に戻り、[I]=2として、2番目に大きい資材1200が検討される。
「最接近値<差3<0」を満たす場合(ステップB−302,yes)には、引いた3つの資材の数値を「有力候補の計算結果」として保存手段33に保存して保持し、既に「有力候補の計算結果」がある場合は上書きをする(ステップB−303)。そして、最接近値を差3で更新する(ステップB−304)。
最接近値=差3
入力値 左はなれ900 施工幅8000 右はなれ900
選択された資材は、1800 1200 900 600の4種類
誤差200 最後の値600 後ろから2番目の値1800
ステップB−102 基本値=200+600+1800=2600
ステップB−103 最接近値=−9999
である。
n=1ループ
2600(基本値)−1800(1番大きい資材)=800(差1)
−9999(最接近値)<800(差1)だが、
0<800(差1)となるため「0<差1」となるため、ロジックB−2へ移る。
n=1、m=1ループ
800(差1)−1800(1番大きい資材)=−1000(差2)
−9999(最接近値)<−1000(差2)≦0となるため、暫定的に最接近値は更新される。
最有力候補として(1800 1800)が有力候補の計算結果として保持され、
最接近値は−1000として保存される。
800(差1)−1200(2番目に大きい資材)=−400(差2)
−1000(最接近値)<−400(差2)≦0となるため、暫定的に最接近値は更新される。
最有力候補として、(1800 1200)が有力候補の計算結果として保持され、
最接近値は、−400として保存される。
800(差1)−900(3番目に大きい資材)=−100(差2)
−400(最接近値)<−100(差2)≦0となるため、暫定的に最接近値は更新される。
最有力候補として、(1800 900)が有力候補の計算結果として保持され、
最接近値は、−100として保存される。
800(差1)−600(4番目に大きい資材)=200(差2)
そうすると、−100(最接近値)<200(差2)であるが、0<200(差2)なので、「最接近値<差2≦0」を満たさない。
そして、「0<差2」を満たすことから、ロジックB−3へ移る。
n=1、m=4、I=1ループ
200(差2)−1800(1番目に大きい資材)=−1600(差3)
−1600(差3)<−100(最接近値)となるので、I=2に移る。
n=1、m=4、I=2ループ
200(差2)−1200(2番目に大きい資材)=−1000(差3)
−1000(差3)<−100(最接近値)となるので、I=3に移る。
n=1、m=4、I=3ループ
200(差2)−900(3番目に大きい資材)=−700(差3)
−700(差3)<−100(最接近値)となるので、I=4に移る。
n=1、m=4、I=4ループ
200(差2)−600(4番目に大きい資材)=−400(差3)
−400(差3)<−100(最接近値)となり、I≧選択した資材の種類数を満たすので、ステップB−201に戻る。そして、m≧選択した資材の種類数も満たすことから、さらにステップB−104に戻る
上記実施例において、n=1、m=3の時の組み合わせが最も接近した値となる。
したがって、共通ロジックにおける計算結果(5S 600)から、後ろ2つを取り除き、1番目に大きい資材1800(n=1)と3番目に大きい資材900(m=3)を加えて、
「5S 900 誤差100(S=1800)」
という計算結果がロジックBの演算により算出された最終回答となる。
また、現在までにこの計算結果が存在していないため、表示すべき計算結果として保存される。
図21は、本発明に係る足場資材割付計算システムの実施例における足場資材の割付計算ロジックのロジックCを説明するフローチャートである。
共通ロジックの結果の誤差が300以下かどうか検討する(ステップC−102)。ここで、300は閾値である。
ロジックCは、誤差を考慮せず大きい順に資材を使用することを主目的とした割付計算ロジックであるが、あまりに誤差が大きいと、使い勝手がよくなく、結果、計算結果としての価値が低くなる。そこで、ロジックCについては、誤差としての閾値を300と設定している。
誤差が300以下の場合(ステップC−102,yes)は、「計算結果の配列が条件Cを満たす」かどうか検討する(ステップC−103)。
その結果、条件Cを満たす場合(ステップC−103,yes)には、メインロジックへ戻る。条件Cを満たさない場合(ステップC−103,no)、計算結果を保存(ステップC−104)してからメインロジックへ戻る。
ステップC−101 共通ロジックの計算結果 〔5S、600〕誤差200
選択された資材 〔1800、1200、900、600〕
誤差が200であり、300以下に該当する。
したがって、ロジックCの計算結果は、
〔5S、600〕誤差200
となる。
しかし、この計算結果は、共通ロジックと同じであることから、ロジックCの計算結果は破棄される。
図22は、本発明に係る足場資材割付計算システムの実施例における足場資材の割付計算ロジックのロジックDを説明するフローチャートである。
ロジックDでは、まず入力合計値を選択された資材の最大値で割る(ステップD−101)。
入力合計値÷選択された資材の最大値
その後、「余り」を選択された資材で、最大値を除く大きい順に割っていく(ステップD−103)。
余り÷〔n+1〕番目に大きい順
商が0の場合には、割って資材が最小の資材か検討する(ステップD−105)。
最小の資材の場合には、余りから割った値が−300以上であるか検討する(ステップD−107)。−300以上でない場合には、再度ステップD−103に戻り、次に大きい資材で計算を続ける。
商が0で、割った資材が最小の資材の場合は、最小の資材の数値を「計算結果」として配列に加える(ステップD−106)。そして、誤差が300以下であるか検討をする。
そして、誤差が300以下であるか検討をし(ステップD−110)、300以下の場合、この計算結果の配列が条件Cを満たすか検討する(ステップD−111)。条件Cを満たす場合には、メインロジックへ戻る。条件Cを満たさない場合には、その計算結果を保存(ステップD−112)し、メインロジックへ戻る。誤差が300を超える場合(ステップD−110,no)、メインロジックに戻る。
ステップD−101 入力合計値 左はなれ900 施工幅8000 右はなれ900
900+8000+900=9800
9800÷1800=5 余り800
現在までの計算結果 〔1800 1800 1800 1800 1800〕(5S)
「余り」を選択された資材で最大値を除く大きい順に割っていく
「余り」÷〔n+1〕番目に大きい値
n=1のとき(2番目に大きい値)
800÷1200=0 余り800
800−1200=−400
現在までの計算結果 〔5S〕
n=2のとき(3番目に大きい値)
800÷900=0 余り800
800−900=−100
余り−割った値が−300以上のため、計算結果として配列に900を加える。
現在までの計算結果 〔5S 900〕誤差−100
〔5S、900〕誤差−100
となる。
しかし、この計算結果は、ロジックBと同じであることから、ロジックDの計算結果は破棄される。
ロジックAの計算結果 〔5S、600〕誤差200
ロジックBの計算結果 〔5S、900〕誤差−100
ロジックCの計算結果 〔5S、600〕誤差200
ロジックDの計算結果 〔5S、900〕誤差−100
ロジックCの計算結果は、ロジックAと同一なので、条件Cを満たさず破棄され、ロジックDの計算結果は、ロジックBの計算結果と同一なので、同じく条件Cを満たさず破棄され、最終的に、
(1)〔5S、600〕誤差200
(2)〔5S、900〕誤差−100
が、計算結果となる。
図23において、携帯端末2の表示部24には、アプリケーションソフトウエアが起動され、施工幅8000及び左右はなれ900の数値が入力され、その数値に基づいて算出された入力合計値9800が表示されている。
そして、計算結果表示部24aには、1つの計算結果ではなく、複数の割付計算ロジックにより算出された割付計算結果、
(1)〔5S、600〕誤差−200
(2)〔5S、900〕誤差+100
に基づいて、割り付ける足場資材の種類、はなれの長さ、入力したはなれと差が、それぞれわかりやすく表示されている。
これにより、利用者は、複数の計算結果を参照し、現場の状況にあわせて、最適な割付を簡単に選択できるものとなっている。
図23の表示部24の計算結果表示部24aの最下段は、足場資材400を選択した場合の計算結果を表示した場合の例が表示されている。
このような仕様とすることで、足場資材の選択ミスを防ぎ、より最適な割付計算が可能となる。
2 携帯端末
21 情報入力部
21a 施工幅入力部
21b 左はなれ入力部
21c 右はなれ入力部
22 記憶部
23 制御部
24 表示部
24a 計算結果表示部
25 通信手段
3 足場資材の割付計算装置
30 足場資材の割付計算制御部
31 格納手段
32 演算手段
33 保存手段
34 受信手段
35 送信手段
36 足場資材データベース
4 管理者用端末
100 通信回線
Claims (6)
- 足場資材の割付計算制御部と足場資材データベースを備える足場資材の割付計算装置と、情報入力部、記憶部、制御部、表示部及び通信手段を備える携帯端末とが、通信回線を介して接続され、
前記携帯端末は、制御部によって実行されるアプリケーションソフトウエアが記憶部に記憶され、
前記アプリケーションソフトウエアは、前記携帯端末の表示部に、施工幅と左右のはなれの長さを入力可能にメニュー表示する機能及び足場資材の割付計算制御部から送信される割付計算結果を表示する機能を備え、
足場資材の割付計算装置は、足場資材の割付計算制御部と足場資材データベースを備え、前記足場資材の割付計算制御部は、前記携帯端末のアプリケーションソフトウエアのメニュー表示から入力された施工幅と左右のはなれの長さ情報を受信する受信手段と、足場資材の割付計算ロジックが複数格納される格納手段、前記受信手段で受信した情報について、足場資材データベースの情報を参照し、前記格納手段に格納される割付計算ロジックによって割付計算の演算処理をする演算手段、そして、前記割付計算ロジックにより算出された割付計算結果を保存する保存手段、前記割付計算結果を前記携帯端末へ送信する送信手段を備え、
前記足場資材の割付計算制御部の格納手段に格納される足場資材の割付計算ロジックが、携帯端末のアプリケーションソフトウエアのメニュー表示から入力された施工幅と左右のはなれの合計値に対し、あらかじめ選択された資材の中で最も大きなものを優先的に割り振り、誤差を最小にするものを算出するよう割付計算の演算処理をすることを特徴とする足場資材割付計算システム。 - 足場資材の割付計算制御部と足場資材データベースを備える足場資材の割付計算装置と、情報入力部、記憶部、制御部、表示部及び通信手段を備える携帯端末とが、通信回線を介して接続され、
前記携帯端末は、制御部によって実行されるアプリケーションソフトウエアが記憶部に記憶され、
前記アプリケーションソフトウエアは、前記携帯端末の表示部に、施工幅と左右のはなれの長さを入力可能にメニュー表示する機能及び足場資材の割付計算制御部から送信される割付計算結果を表示する機能を備え、
足場資材の割付計算装置は、足場資材の割付計算制御部と足場資材データベースを備え、前記足場資材の割付計算制御部は、前記携帯端末のアプリケーションソフトウエアのメニュー表示から入力された施工幅と左右のはなれの長さ情報を受信する受信手段と、足場資材の割付計算ロジックが複数格納される格納手段、前記受信手段で受信した情報について、足場資材データベースの情報を参照し、前記格納手段に格納される割付計算ロジックによって割付計算の演算処理をする演算手段、そして、前記割付計算ロジックにより算出された割付計算結果を保存する保存手段、前記割付計算結果を前記携帯端末へ送信する送信手段を備え、
前記足場資材の割付計算制御部の格納手段に格納される足場資材の割付計算ロジックが、携帯端末のアプリケーションソフトウエアのメニュー表示から入力された施工幅と左右のはなれの合計値に対し、あらかじめ選択された資材を使い、割り切れるものを算出するよう割付計算の演算処理をすることを特徴とする足場資材割付計算システム。 - 前記足場資材の割付計算制御部の格納手段に格納される足場資材の割付計算ロジックが、複数格納されてなり、複数の足場資材の割付計算ロジックにより算出された複数の割付計算結果が保存手段に保存され携帯端末に送信され、
前記携帯端末の制御部は、通信手段により受信した複数の割付計算結果を表示部に表示するよう制御する、請求項1または2に記載の足場資材割付計算システム。 - 前記足場資材の割付計算ロジックが、携帯端末のアプリケーションソフトウエアのメニュー表示から入力された施工幅と左右のはなれの合計値に対し、あらかじめ選択された資材の中で最も大きなものから順に割り付け、その誤差を最小にするために、余り以上の長さで割って算出するよう割付計算の演算処理をする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の足場資材割付計算システム。
- 足場資材の割付計算制御部と足場資材データベースを備える足場資材の割付計算装置と、情報入力部、記憶部、制御部、表示部及び通信手段を備える携帯端末とが、通信回線を介して接続された足場資材の割付計算システムによる足場資材割付計算方法であって、
(1)前記携帯端末の記憶部に記憶されるアプリケーションソフトウエアが、前記携帯端末の制御部によって実行され、メニュー表記機能により表示部にメニュー表示される工程、
(2)前記アプリケーションソフトウエアのメニュー表記機能により携帯端末の表示部に表示されるメニューに、施工幅と左右のはなれの長さを入力する工程、
(3)前記メニューに入力された施工幅と左右のはなれの長さ情報が、足場資材の割付計算装置の受信手段で受信される工程、
(4)足場資材の割付計算制御部が、前記受信手段で受信された情報について、演算手段により、足場資材データベースの情報を参照し、格納手段に格納される割付計算ロジックが、携帯端末のアプリケーションソフトウエアのメニュー表示から入力された施工幅と左右のはなれの合計値に対し、あらかじめ選択された資材の中で最も大きなものを優先的に割り振り、誤差を最小にするものを算出するよう割付計算の演算処理をする工程、
(5)前記割付計算ロジックにより算出された割付計算結果を保存手段により保存する工程、
(6)前記割付計算結果を送信手段により前記携帯端末へ送信する工程、
(7)携帯端末が、前記足場資材の割付計算装置から送信された割付計算結果を表示部に表示する工程
からなることと特徴とする足場資材割付計算方法。 - 足場資材の割付計算制御部と足場資材データベースを備える足場資材の割付計算装置と、情報入力部、記憶部、制御部、表示部及び通信手段を備える携帯端末とが、通信回線を介して接続された足場資材の割付計算システムによる足場資材割付計算方法であって、
(1)前記携帯端末の記憶部に記憶されるアプリケーションソフトウエアが、前記携帯端末の制御部によって実行され、メニュー表記機能により表示部にメニュー表示される工程、
(2)前記アプリケーションソフトウエアのメニュー表記機能により携帯端末の表示部に表示されるメニューに、施工幅と左右のはなれの長さを入力する工程、
(3)前記メニューに入力された施工幅と左右のはなれの長さ情報が、足場資材の割付計算装置の受信手段で受信される工程、
(4)足場資材の割付計算制御部が、前記受信手段で受信された情報について、演算手段により、足場資材データベースの情報を参照し、格納手段に格納される割付計算ロジックが、携帯端末のアプリケーションソフトウエアのメニュー表示から入力された施工幅と左右のはなれの合計値に対し、あらかじめ選択された資材を使い、割り切れるものを算出するよう割付計算の演算処理をする工程、
(5)前記割付計算ロジックにより算出された割付計算結果を保存手段により保存する工程、
(6)前記割付計算結果を送信手段により前記携帯端末へ送信する工程、
(7)携帯端末が、前記足場資材の割付計算装置から送信された割付計算結果を表示部に表示する工程
からなることと特徴とする足場資材割付計算方法。
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