JP6986015B2 - 断片化核酸を連結するための方法及びキット - Google Patents

断片化核酸を連結するための方法及びキット Download PDF

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Description

本開示は、核酸増幅の分野に関し、詳細には、核酸の断片の連結に関する。
ホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)組織からのDNAの抽出は、ホルマリンの有効成分であるホルムアルデヒドが核酸とタンパク質との間の架橋の生成をもたらし、固定化プロセス条件、例えば、非常に低いpHによる核酸の断片化をさらに引き起こすため、依然として難題となっている(Lin et al., Anal Biochem., 395(2): 265-267 (2009))。さらに、いわゆる液体生検アプローチでの使用に関して多くの関心を集めているヒト血液中の循環セルフリーDNA(cfDNA)及びRNAの検出には、一定の制限があり、例えば、このようなDNAの断片化の特質は、平均サイズが約160〜180bpである(Suzuki et al., Clinica Chimica Acta, 387, 55-58 (2008))。
PCRをベースとする癌診断アッセイでは、変異が近くの数個のコドンに集中する、BRAF V600、KRAS G12/G13、又はPIK3CA E542/E545/E546のような変異ホットスポットでは、断片化DNAのサイズ制限が問題ではないことがあり得るが、変異が25コドン以上に広がるEGFRエキソン20のような他の部分では問題である。サンプル中に無傷のDNAが豊富であることも、複数の変異部位の正確かつ高感度な検出には不適当であり得るので、変異検出前の標的事前濃縮法が望まれる。標的核酸の事前濃縮のための方法は公知であるが、これらの方法は、複数のステップの試薬添加を含むか、又は標的鎖の線形増幅のための方法である。本開示は、複数の別個のステップ及び試薬を必要とせずに指数関数的かつ均一な様式でこのような標的事前濃縮を行う方法を扱う。したがって、オーバーラップする短い核酸断片をまとめ、それにより下流のPCR検出のための鋳型として働くことができる方法が望ましく、これを本開示で扱う。
一態様において、断片化核酸を連結するための方法が提供される。前記方法は、断片化された標的核酸を含む可能性があるサンプルを、標的核酸の何れかが前記サンプル中に存在する場合、第1のセンス鎖及び第1のアンチセンス鎖を含む第1の増幅産物を産生するための第1の塩基配列及び第2の塩基配列を含む一対の外部プライマーと、第3の塩基配列及び第4の塩基配列を含む一対の自己相補的内部プライマーであって、前記第3の塩基配列が、前記第1の増幅産物の前記第1のアンチセンス鎖にハイブリダイズして、第2の増幅産物の第2のセンス鎖を生じるように構成されており、前記第4の塩基配列が、前記第1の増幅産物の前記第1のセンス鎖にハイブリダイズして前記第2の増幅産物の第2のアンチセンス鎖を生じるように構成されている前記一対の自己相補的内部プライマーと、接触させることを含む増幅ステップを行うこと;と、完全長標的核酸を得ることであって、前記第1のセンス鎖の第1の3’末端領域を前記第1のアンチセンス鎖の第2の3’末端領域とアニーリングすること、ここで、前記第1のセンス鎖の前記第1の3’末端領域が、前記第1のアンチセンス鎖上の前記第1のセンス鎖の伸長をプライミングし、前記第1のアンチセンス鎖の前記第2の3’末端領域が、前記第1のセンス鎖上の前記第1のアンチセンス鎖の伸長をプライミングする;と、前記第2のセンス鎖の第3の3’末端領域を前記第2のアンチセンス鎖の第4の3’末端領域とアニーリングすること、ここで、前記第2のセンス鎖の前記第3の3’末端領域が、前記第2のアンチセンス鎖上の前記第2のセンス鎖の伸長をプライミングし、前記第2のアンチセンス鎖の前記第4の3’末端領域が、前記第2のセンス鎖上の前記第2のアンチセンス鎖の伸長をプライミングする、により前記完全長標的核酸を得ること;とを含む。いくつかの実施形態において、方法は、完全長増幅産物を1つ以上の検出可能なプローブと接触させることを含むハイブリダイズステップを行うこと;と、完全長増幅産物の存在又は非存在を検出すること、ここで、前記完全長増幅産物の存在が、前記サンプル中の前記標的核酸の存在を示し、前記完全長増幅産物の非存在が、前記サンプル中の前記標的核酸の非存在を示す;とをさらに含む。いくつかの実施形態において、前記ハイブリダイズステップは、前記完全長増幅産物を、ドナー蛍光部分及び対応するアクセプター部分で標識された第5の塩基配列を含む検出可能プローブと接触させることを含み、前記検出ステップは、プローブのドナー蛍光部分とアクセプター部分との間の蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)の存在又は非存在を検出すること、ここで、蛍光の存在又は非存在が、前記サンプル中の前記標的核酸の存在又は非存在を示す、を含む。いくつかの実施形態において、前記増幅ステップは、5’から3’のヌクレアーゼ活性を有するポリメラーゼ酵素を使用する。いくつかの実施形態において、前記ドナー蛍光部分及び前記対応するアクセプター部分は、前記プローブ上で互いの8ヌクレオチド以内である。いくつかの実施形態において、前記アクセプター部分はクエンチャーである。いくつかの実施形態において、ハイブリダイズステップは、前記完全長増幅産物の二本鎖核酸との相互作用の際に蛍光シグナルを発する二本鎖DNA結合色素を含む分子プローブを含む検出可能プローブと前記完全長増幅産物とを接触させることを含み、前記検出ステップは、融解曲線分析により蛍光共鳴の存在又は非存在を検出すること、ここで、蛍光の存在又は非存在が、前記サンプル中の前記標的核酸の存在又は非存在を示す、を含む。いくつかの実施形態において、前記一対の自己相補的内部プライマーの相対濃度は、前記一対の外部プライマーの濃度以下である。いくつかの実施形態において、方法は、自己相補的内部プライマーの第2の対をさらに含む。いくつかの実施形態において、方法は、少なくとも自己相補的内部プライマーの第2の対(例えば、自己相補的内部プライマーの第2、第3、第4の対)をさらに含む。
別の態様において、断片化標的核酸を連結するためのキットが提供される。前記キットは、標的核酸の何れかがサンプル中に存在する場合、前記標的核酸の前記センス鎖と前記アンチセンス鎖とをハイブリダイズするように、第1のセンス鎖及び第1のアンチセンス鎖を含む前記標的核酸の第1の増幅産物を産生するように構成された第1の塩基配列及び第2の塩基配列を含む一対の外部プライマーと、第3の塩基配列及び第4の塩基配列を含む一対の自己相補的内部プライマーであって、前記第3の塩基配列が、前記第1の増幅産物の前記第1のアンチセンス鎖にハイブリダイズして、第2の増幅産物の第2のセンス鎖を生じるように構成されており、前記第4の塩基配列が、前記第1の増幅産物の前記第1のセンス鎖にハイブリダイズして前記第2の増幅産物の第2のアンチセンス鎖を生じるように構成されている前記一対の自己相補的内部プライマーとを含むことができる。いくつかの実施形態において、前記キットは、ドナー蛍光部分及び対応するアクセプター部分を含む第5の検出可能に標識された塩基配列をさらに含む。いくつかの実施形態において、前記アクセプター部分はクエンチャーである。いくつかの実施形態において、前記キットは、核酸ポリメラーゼ(例えば、DNAポリメラーゼ)をさらに含む。いくつかの実施形態において、前記キットは、ヌクレオシド三リン酸、核酸ポリメラーゼ、及び前記核酸ポリメラーゼの機能に必要な緩衝液をさらに含む。いくつかの実施形態において、前記第1、第2、第3、第4、及び第5のオリゴヌクレオチドのうちの1つ以上は、1つ以上の修飾ヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態において、前記第1、第2、及び第3のオリゴヌクレオチドは、40以下のヌクレオチドを有する。いくつかの実施形態において、前記一対の外部プライマーと前記一対の内部自己相補的プライマーとがそれぞれ容器内に設けられている。いくつかの実施形態において、前記一対の外部プライマーと前記一対の内部自己相補的プライマーとが容器内に共通に設けられている。本明細書において、いくつかの実施形態では、前記一対の自己相補的内部プライマーの相対濃度は、前記一対の外部プライマーの濃度以下である。いくつかの実施形態において、前記キットは、自己相補的内部プライマーの第2の対をさらに含む。いくつかの実施形態において、前記キットは、少なくとも自己相補的内部プライマーの第2の対(例えば、自己相補的内部プライマーの第2、第3、第4の対)をさらに含む。本明細書において、いくつかの実施形態では、前記自己相補的内部プライマー対の相対濃度は、前記一対の外部プライマーの濃度以下である。
別段の定めがない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書に記載されたものと類似又は均等な方法及び材料を本発明の対象の実施又は試験に使用することができるが、好適な方法及び材料を以下に記載する。さらに、材料、方法、及び実施例は例示的なものに過ぎず、限定することを意図するものではない。
本発明の1つ以上の実施形態の詳細は、添付の図面及び以下の説明に記載されている。本発明の他の特徴、目的、及び利点は、図面、及び詳細な説明、ならびに特許請求の範囲から明らかになるであろう。
一対の外部プライマー及び一対の自己相補的内部プライマーを利用して様々な中間生成物を生じさせることについての模式図を示す。 一対の外部プライマー及び一対の自己相補的内部プライマーを利用して様々な中間生成物を生じさせることについての模式図を示す。 一対の外部プライマー及び一対の自己相補的内部プライマーによって生じた増幅産物を利用してPCR反応からの2つの中間生成物により完全長(ステッチングした)生成物を生じさせることについての概略図を示す。 実施例Iで使用したEGFRエキソン20及び試薬の概略図を示す。 様々な量の鋳型を様々な量の外部プライマーと混合することについての実験デザインの表を示す。 広範囲の自己相補的内部プライマー(ステッチングプライマー)及び外部プライマーの滴定のための実験デザインの表を示す。 図4から6に示す実験に基づく種々のPCR反応物を含むアガロースゲルを示す。
本開示は、核酸の断片を連結するための方法及びキットを提供し、本明細書では、核酸の断片を連結することを、核酸の断片を共に「ステッチングする」とも呼ぶ。開示される方法及びキットは、例えば、2つのオーバーラップする短い断片をより大きな断片を形成するようにさせることによって、より大きな核酸断片を得、そして連結された断片をプレ増幅してPCR増幅及び検出のためのさらなる鋳型を得る。
開示される方法は、核酸の断片を共に連結して、又はステッチングして、完全長の所望の標的核酸標的配列を形成するためのステップを含む。開示される方法は、一対の外部プライマー及び一対の完全に自己相補的又は実質的に自己相補的な内部プライマーを用いて、サンプル中に存在する可能性がある断片化標的核酸の1つ以上の部分を増幅することを含む1つ以上の循環ステップを行うことを含む。より具体的には、一対の自己相補的内部プライマーの実施形態では、プライマーのそれぞれは、相補的プライマー及び/又は標的核酸と完全に一致するように選択された配列を有する核酸を含み、一対の実質的に自己相補的なプライマーの実施形態では、プライマーのうち少なくとも1つは、相補的プライマー及び/又は標的配列と実質的に同一の変異体である配列を有する核酸を含み得、前記変異体は、少なくとも、例えば80%、90%、又は95%の配列同一性を有する。一対の外部プライマーは、一対の自己相補的内部プライマーと共に、完全長標的核酸を生じる。一対の外部プライマーは、何れかの標的核酸がサンプル中に存在する場合に、第1のセンス鎖及び第1のアンチセンス鎖を含む第1の増幅産物を産生するための第1の塩基配列及び第2の塩基配列を含むことができる。外部プライマーは、標的核酸が実質的に断片化又は損傷している場合には完全長アンプリコンを生じさせる能力はあるが、不充分であり得る。断片化核酸標的が存在するサンプルでは、一対の外部プライマーのうちの何れか1つのプライマーは、標的DNAが無傷である場合、プライマー結合部位がサンプル由来のDNAの連続したストレッチ内に存在するように、そのパートナーの外部プライマーとの増幅に由来する第1の増幅産物を産生する。外部プライマーのみによる増幅を支持するためのサンプル中のDNAの連続ストレッチが不充分である場合、各外部プライマーは、外部プライマー結合部位と内部プライマー結合部位との間に充分な連続DNAが存在する場合、それ自体が所望の第1の完全長増幅産物の内部領域に相補的である内部プライマーのうちの1つの組み込みにより、より短い第2の増幅産物の生成に関与し得る。外部プライマー及び対応する内部プライマーの2つのセットから生じた2つの二本鎖の第2の増幅産物は、通常のPCR熱変性によって変性され得、外部プライマーの伸長によって誘導される2つのアンプリコン一本鎖は、これらの伸長産物の3’末端を伸長させて完全長標的塩基配列を生じさせることができるように、たがいにハイブリダイズできる(図1、2、及び3)。
一対の自己相補的内部プライマーは、第3の塩基配列及び第4の塩基配列を含み、前記第3の塩基配列は、前記第1の増幅産物の前記第1のアンチセンス鎖にハイブリダイズして、第2の増幅産物の第2のセンス鎖を生じるように構成されており、前記第4の塩基配列は、前記第1の増幅産物の前記第1のセンス鎖にハイブリダイズして前記第2の増幅産物の第2のアンチセンス鎖を生じるように構成されている。一対の自己相補的内部プライマーは、存在する(切断された)鋳型配列及び外部プライマーによって生じたアンプリコンの両方に結合して伸長する。断片化された核酸標的が存在するサンプルでは、一対の自己相補的内部プライマーは、互いにプライミングすることができる上述のより長い増幅産物を増幅し、それにより、互いにハイブリダイズし、互いにプライミングして完全長の標的塩基配列を産生するのに充分に長い、より長い増幅産物の産生を増加させる(図1、2、及び3)。一実施形態において、一対の自己相補的内部プライマーの相対濃度は、一対の外部プライマーの濃度に等しい。別の実施形態において、一対の自己相補的内部プライマーの相対濃度は、一対の外部プライマーの濃度より低い。
いくつかの実施形態において、開示される方法は、自己相補的内部プライマーの第2、第3の、又はそれ以上の対を含み得る。それぞれの場合において、自己相補的内部プライマーの追加の対は、外部プライマー又は自己相補的内部プライマーの隣接する対と一緒に作用して、1つ以上の増幅産物を産生することができる。
開示される方法は、外部プライマーが第1の増幅産物を生じさせたときに起こり得る完全長標的核酸を生じさせるステップを含み、第1の増幅産物には、第1及び第2の増幅産物のセンス鎖及びアンチセンス鎖が、互いにハイブリダイズし、それにより相補鎖のプライマーとしてそれぞれが作用することができる領域を含む、充分なサイズのものが含まれる(図2及び3)。このようにして、第1のセンス鎖の第1の3’末端領域を第1のアンチセンス鎖の第2の3’末端領域とアニーリングすること、ここで、前記第1のセンス鎖の前記第1の3’末端領域が、前記第1のアンチセンス鎖上の前記第1のセンス鎖の伸長をプライミングし、前記第1のアンチセンス鎖の前記第2の3’末端領域が、前記第1のセンス鎖上の前記第1のアンチセンス鎖の伸長をプライミングする、により、完全長標的核酸分子を、産生し、増幅することができる。さらに、自己相補的内部プライマーが充分なサイズの第2の増幅産物を生じさせた場合にも完全長標的核酸を生じさせることができ、第2の増幅産物の第2のセンス鎖及び第2のアンチセンス鎖は、互いにハイブリダイズし得、自己相補的な内部プライマーによって表される領域であり得る領域を含み、各鎖は、外部プライマーによって表される領域に対して5’方向に伸長され、それによりそれぞれ相補鎖のプライマーとして作用する(図2及び3)。このようにして、第2のセンス鎖の第3の3’末端領域を第2のアンチセンス鎖の第4の3’末端領域とアニーリングすること、ここで、前記第2のアンチセンス鎖の前記第3の3’末端領域が、前記第2のアンチセンス鎖上の前記第2のセンス鎖の伸長をプライミングし、前記第2のアンチセンス鎖の前記第4の3’末端領域が、前記第2のセンス鎖上の前記第2のアンチセンス鎖の伸長をプライミングする、により、完全長標的核酸分子を、産生し、増幅することができる。ここで、第3及び第4の3’末端領域は、自己相補的内部プライマーによって表される領域であり得る。増幅プロセスが続き、より多くのより大きな断片が産生されると、産生される完全長の標的核酸分子の大きさが大きくなり、量が多くなる。
本明細書で使用される「センス鎖」という用語は、mRNAと同じ配列を有し、アンチセンス鎖を転写中の鋳型とするDNAの鎖を指す。「センス鎖」と同義である当該技術分野の他の用語は、「コード鎖」、「プラス(+)鎖」、及び「非鋳型鎖」である。
本明細書で使用される「アンチセンス鎖」という用語は、DNAセンス鎖に相補的な塩基を有する遺伝子の非コードDNA鎖を指し、mRNAの鋳型として使用される。「アンチセンス鎖」と同義である当該技術分野の他の用語は、「非コード鎖」、「マイナス(−)鎖」、及び「鋳型鎖」である。
本明細書で使用される「プライマー」は、目的の標的をコードする塩基配列に特異的にアニーリングし、それぞれの増幅産物を産生する適当な条件下でそこからDNA合成を開始するオリゴヌクレオチドプライマーを指す。論じられている各プライマーは、各増幅産物の少なくとも一部が標的に対応する塩基配列を含むように、それぞれの標的核酸分子内又はその近傍の標的にアニーリングすることができる。増幅産物は、目的の標的のための1つ以上の検出可能なプローブに相補的な塩基配列を含むべきである。本明細書で使用される「プローブ」は、目的の標的をコードする塩基配列に特異的にアニーリングするオリゴヌクレオチドプローブを指す。
各循環ステップは、増幅ステップ、ハイブリダイゼーションステップ、及びサンプル中の目的の標的の存在又は非存在の検出のために1つ以上の検出可能なプローブとサンプルを接触させる検出ステップを含み得る。
本明細書で使用される場合、「増幅」という用語は、目的の鋳型核酸分子の一方又は両方の鎖に相補的な核酸分子を合成するプロセスを指す。核酸分子の増幅は、通常、鋳型核酸を変性させること、プライマーの融解温度より低い温度でプライマーを鋳型核酸にアニーリングさせること、及びプライマーから酵素的に伸長させて増幅産物を得ることを含む。増幅は、通常、デオキシリボヌクレオシド三リン酸、DNAポリメラーゼ酵素(例えばPlatinum(登録商標)Taq)、並びにポリメラーゼ酵素の最適な活性のための適当な緩衝液及び/又は補因子(例えば、MgCl2及び/又はKCl)の存在を必要とする。
本明細書で使用される用語「プライマー」は、当業者に公知であり、オリゴマー化合物、主にオリゴヌクレオチドを指すが、鋳型依存性DNAポリメラーゼによってDNA合成を「プライミング」することができる修飾オリゴヌクレオチドも指し、すなわち、例えばオリゴヌクレオチドの3’末端は、遊離3’−OH基を与え、3’から5’へのホスホジエステル結合を確立する鋳型依存性DNAポリメラーゼにより、さらなる「ヌクレオチド」が遊離3’−OH基に結合させられ得、それによりデオキシヌクレオシド三リン酸が使用され、ピロリン酸が放出される。したがって、意図された機能に関する場合を除いて、「プライマー」、「オリゴヌクレオチド」、又は「プローブ」の間に基本的な違いはない。
「ハイブリダイズ」という用語は、1つ以上のプローブを増幅産物にアニーリングさせることを指す。ハイブリダイゼーション条件は、通常、プローブの融解温度未満であるが、プローブの非特異的ハイブリダイゼーションを回避する温度を含む。
「5’から3’のヌクレアーゼ活性」という用語は、ヌクレオチドが核酸鎖の5’末端から除去される、核酸鎖合成に通常関連する核酸ポリメラーゼの活性を指す。
「熱安定性ポリメラーゼ」という用語は、熱安定性であるポリメラーゼ酵素を指し、すなわち、酵素は、鋳型に相補的なプライマー伸長産物の形成を触媒し、二本鎖鋳型核酸の変性を生じさせるのに必要な時間高温に付された場合に、不可逆的に変性しない。概して、合成は、各プライマーの3’末端で開始され、鋳型鎖に沿って5’から3’方向に進行する。熱安定性ポリメラーゼは、Thermus flavus、T.ruber、T.thermophilus、T.aquaticus、T.lacteus、T.rouens、Bacillus stearothermophilus、及びMethanothermus fervidusから単離されている。しかしながら、酵素が補充されれば、熱安定性でないポリメラーゼもPCRアッセイに用いることができる。
「その相補体」という用語は、所与の核酸と同じ長さであり、かつ、所与の核酸に厳密に相補的である核酸を指す。
核酸に関して使用される場合、用語「伸長(extension)」又は「伸長(elongation)」は、さらなるヌクレオチド(又は他の類似分子)が核酸に組み込まれる場合を指す。例えば、核酸は、核酸の3’末端にヌクレオチドを通常付加するポリメラーゼなどの生体触媒を組み込んでいるヌクレオチドによって必要に応じて伸長される。
2つ以上の塩基配列との関連での「同一」又はパーセント「同一性」という用語は、例えば、当業者に利用可能な配列比較アルゴリズムの1つを使用して、又は目視検査によって測定される、最大一致について比較しアライメントした場合に、同一であるか、又は同一であるヌクレオチドを特定のパーセンテージ有する2つ以上の配列又は部分配列に関する。パーセント配列同一性及び配列類似性を決定するために好適なアルゴリズムの例は、BLASTプログラムであり、これは、例えば、Altschul et al.(1990), “Basic local alignment search tool”, J. Mol.Biol.215:403-410, Gish et al.(1993), “Identification of protein coding regions by database similarity search”, Nature Genet.3:266-272, Madden et al.(1996), “Applications of network BLAST server”, Meth.Enzymol.266:131-141, Altschul et al.(1997), “Gapped BLAST and PSI-BLAST: a new generation of protein database search programs”, Nucleic Acids Res.25:3389-3402, and Zhang et al.(1997), “PowerBLAST: A new network BLAST application for interactive or automated sequence analysis and annotation”, Genome Res.7:649-656に記載されている。
オリゴヌクレオチドとの関連での「修飾ヌクレオチド」とは、オリゴヌクレオチド配列の1つ以上のヌクレオチドが、オリゴヌクレオチドに所望の特性を与える異なるヌクレオチドによって置換される改変に関する。本明細書に記載のオリゴヌクレオチドにおいて置換され得る修飾ヌクレオチドの例には、例えば、C5−メチル−dC、C5−エチル−dC、C5−メチル−dU、C5−エチル−dU、2,6−ジアミノプリン、C5−プロピニル−dC、C5−プロピニル−dU、C7−プロピニル−dA、C7−プロピニル−dG、C5−プロパルギルアミノ−dC、C5−プロパルギルアミノ−dU、C7−プロパルギルアミノ−dA、C7−プロパルギルアミノ−dG、7−デアザ−2−デオキシキサントシン、ピラゾロピリミジン類似体、擬似dU、ニトロピロール、ニトロインドール、2’−0−メチルRibo−U、2’−0−メチルRibo−C、N4−エチル−dC、N6−メチル−dA、及び同種のものが含まれる。オリゴヌクレオチドにおいて置換され得る多くの他の修飾ヌクレオチドは、本明細書中で言及されているか、又はそうでなければ当技術分野において公知である。特定の実施形態では、修飾ヌクレオチド置換は、対応する未修飾オリゴヌクレオチドの融解温度と比較して、オリゴヌクレオチドの融解温度(Tm)を変える。さらに説明すると、特定の修飾ヌクレオチド置換は、いくつかの実施形態において、非特異的核酸増幅を低減すること(例えば、プライマー二量体の形成を最小限にすること、又は同種のこと)、意図する標的アンプリコンの収量を増加させること、及び/又は同種のことができる。これらのタイプの核酸修飾の例は、例えば、米国特許第6001611号明細書に記載されている。
標的塩基配列の検出
本開示は、標的塩基配列の一部などを増幅することによって標的塩基配列を検出する方法を提供する。標的核酸の塩基配列は特異的に認識されるべきである。具体的には、標的核酸分子標的を増幅及び検出するためのプライマー及びプローブが、本開示の実施形態によって提供される。
標的塩基配列の検出のために、増幅するためのプライマー及びプローブを提供することができ、加えて、常法を用いて当業者によって特異性及び/又は感度について機能的変異体を評価することができる。代表的な機能的変異体は、例えば、標的核酸中に1つ以上の欠失、挿入、及び/又は置換を含むことができる。より具体的には、オリゴヌクレオチドの各実施形態は、標的に完全に一致するように選択された配列を有する核酸を含むか、又は、少なくとも例えば80%、90%、又は95%の配列同一性を有する、標的の実質的に同一の変異体、又は前記変異体の相補体を含み得る。
一実施形態において、標的を含む可能性がある生体サンプル中の標的塩基配列の検出を提供するために、上記のプライマー及びプローブのセットが使用される。プライマー及びプローブのセットは、標的塩基配列に特異的なプライマー及びプローブを含むか、若しくはそれらからなり得るか、又は、別の実施形態において、標的塩基配列のプライマー及びプローブは、プライマー及びプローブの何れかの機能的に活性な変異体を含むか、若しくはそれらからなり得る。
開示される方法においてプライマー及び/又はプローブを使用することによって、プライマー及び/又はプローブの何れかの機能的に活性な変異体を同定し得る。プライマー及び/又はプローブの機能的に活性な変異体は、それぞれの配列と比較して、記載の方法又はキットにおいて類似又はより高い特異性及び感度を与えるプライマー及び/又はプローブに属する。
変異体は、例えば、それぞれの配列の5’末端及び/又は3’末端に1つ以上のヌクレオチド付加、欠失、又は置換などの1つ以上のヌクレオチド付加、欠失、又は置換によって配列とは異なり得る。上記で詳述したように、プライマー(及び/又はプローブ)を化学的に修飾することができ、すなわち、プライマー及び/又はプローブは、修飾ヌクレオチド又は非ヌクレオチド化合物を含み得る。そして、プローブ(又はプライマー)は、修飾オリゴヌクレオチドである。「修飾ヌクレオチド」(又は「ヌクレオチド類似体」)は、ある種の修飾によって天然の「ヌクレオチド」とは異なるが、依然として、塩基若しくは塩基様化合物、ペントフラノシル糖若しくはペントフラノシル糖様化合物、リン酸部分若しくはリン酸様部分、又はそれらの組み合わせからなる。例えば、「標識」を「ヌクレオチド」の塩基部分に結合させて、「修飾ヌクレオチド」を得ることができる。「ヌクレオチド」中の天然の塩基は、例えば7−デスアザプリンによって置換されてもよく、それによって「修飾ヌクレオチド」が同様に得られる。「修飾ヌクレオチド」又は「ヌクレオチド類似体」という用語は、本出願において互換的に使用される。「修飾ヌクレオシド」(又は「ヌクレオシド類似体」)は、「修飾ヌクレオチド」(又は「ヌクレオチド類似体」)について上記で概説したような様式による何らかの修飾によって天然ヌクレオシドとは異なる。
標的塩基配列の別の部分をコードする核酸などの、標的をコードする核酸分子を増幅する修飾オリゴヌクレオチド及びオリゴヌクレオチド類似体を含むオリゴヌクレオチドは、OLIGO(Molecular Biology Insights Inc., Cascade, Colo.)などのコンピュータープログラムを例えば用いて設計することができる。増幅プライマーとして使用されるオリゴヌクレオチドを設計する際の重要な特徴には、限定はされないが、(例えば、電気泳動による)検出を容易にする適当なサイズの増幅産物、一対のプライマーのメンバーに関する類似の融解温度、及び各プライマーの長さ(すなわち、プライマーは、配列特異性でアニーリングし、合成を開始するのに充分な長さである必要があるが、オリゴヌクレオチド合成中に適合度が低下するほど長くはない)が含まれる。通常、オリゴヌクレオチドプライマーは、8〜50ヌクレオチドの長さ(例えば、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、又は50ヌクレオチドの長さ)である。
一組のプライマーに加えて、方法は、標的塩基配列の存在又は非存在を検出するために、1つ以上のプローブを使用し得る。「プローブ」という用語は、設計又は選別により、定められた所定のストリンジェンシー下で「標的核酸」に特異的に(すなわち、優先的に)ハイブリダイズすることを可能にする特異的な塩基配列を含む合成又は生物的に産生された核酸(DNA又はRNA)を指す。「プローブ」を、標的核酸を検出することを意味する「検出プローブ」と呼ぶことができる。
いくつかの実施形態において、記載のプローブを、1つ以上の蛍光標識で標識することができる。一実施形態において、プローブを、ドナー蛍光部分、例えば蛍光色素、及び対応するアクセプター部分、例えばクエンチャーで標識することができる。一実施形態において、プローブは、蛍光部分及び塩基配列を含むか、又はそれらからなる。
プローブとして使用されるオリゴヌクレオチドの設計は、プライマーの設計と同様の方法で行うことができる。実施形態は、増幅産物の検出のために単一のプローブ又は一対のプローブを使用し得る。実施形態に応じて、プローブの使用は、1つ以上の標識及び/又は1つ以上のクエンチャー部分を含み得る。プライマーと同様に、プローブは通常、類似の融解温度を有し、各プローブの長さは、配列特異的ハイブリダイゼーションが起こるのに充分でなければならないが、合成中に適合度が低下するほど長くはない。オリゴヌクレオチドプローブは、通常、15〜40(例えば、16、18、20、21、22、23、24、又は25)ヌクレオチドの長さである。
コンストラクトは、各々がプライマー及びプローブ核酸分子のうちの1つを含むベクターを含むことができる。コンストラクトは、例えば、対照鋳型核酸分子として使用することができる。使用に適したベクターは、市販されているか、かつ/又は当技術分野で常用されている組換え核酸技術法によって作製される。核酸分子は、例えば、化学合成、標的からの直接クローニング、又はPCR増幅によって得ることができる。
方法での使用に適したコンストラクトは、典型的には、所望のコンストラクト及び/又は形質転換体を選択するための選択マーカー(例えば、抗生物質耐性遺伝子)並びに複製起点をコードする標的核酸塩基配列をさらに含む。ベクター系の選択は、通常、いくつかの因子、例えば、限定はされないが、宿主細胞の選択、複製効率、選択性、誘導性、及び回収の容易さに依存する。
標的核酸分子を含むコンストラクトは、宿主細胞中で増殖させることができる。本明細書で使用される場合、宿主細胞という用語は、原核生物並びに真核生物、例えば、酵母、植物、及び動物細胞を含むことが意図されている。原核生物宿主には、大腸菌(E. coli)、サルモネラ・ティフィムリウム(Salmonella typhimurium)、セラチア・マルセッセンス(Serratia marcescens)、及びバチルス・ズブチリス(Bacillus subtilis)が含まれ得る。真核生物宿主には、出芽酵母(S.cerevisiae)、分裂酵母(S.pombe)、ピキア・パストリス(Pichia pastoris)などの酵母、COS細胞又はチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞などの哺乳動物細胞、昆虫細胞、並びにシロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)及びタバコ(Nicotiana tabacum)などの植物細胞が含まれる。コンストラクトは、当業者に一般的に知られている技術の何れかを用いて宿主細胞に導入することができる。例えば、リン酸カルシウム沈殿、エレクトロポレーション、ヒートショック、リポフェクション、マイクロインジェクション、及びウイルス媒介核酸移入は、核酸を宿主細胞に導入するための一般的な方法である。さらに、裸のDNAを細胞に直接送達することができる(例えば、米国特許第5580859号及び第5589466号明細書を参照されたい)。
ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)
米国特許第4683202号、第4683195号、第4800159号、及び第4965188号明細書は、従来のPCR技術を開示している。PCRは、通常、選択された核酸鋳型(例えば、DNA又はRNA)に結合する2つのオリゴヌクレオチドプライマーを用いる。いくつかの実施形態において有用なプライマーには、記載の標的塩基配列内の核酸合成の開始点として作用することができるオリゴヌクレオチドが含まれる。プライマーは、従来の方法により制限消化物から精製することができ、又は合成的に作製することができる。プライマーは、増幅で最大の効率を得るために一本鎖であることが好ましいが、プライマーは二本鎖であることができる。二本鎖プライマーは、最初に変性され、すなわち、鎖を分離するように処理される。二本鎖核酸を変性させる1つの方法は、加熱によるものである。
鋳型核酸が二本鎖である場合、PCRにおける鋳型として使用され得る前に、二つの鎖を分離する必要がある。鎖の分離は、物理的、化学的、又は酵素的手段を含む任意の適当な変性法によって達成することができる。核酸鎖を分離する1つの方法は、核酸が優勢的に変性(例えば、50%、60%、70%、80%、90%、又は95%を超えて変性)されるまで核酸を加熱することを含む。鋳型核酸を変性させるために必要な加熱条件は、例えば、緩衝塩濃度並びに変性される核酸の長さ及びヌクレオチド組成に依存するが、通常、温度及び核酸長などの反応の特徴に依存する一時の間、約90℃〜約105℃の範囲である。変性は、通常、約30秒〜4分(例えば、1分〜2分30秒、又は1.5分)間行われる。
二本鎖鋳型核酸を熱により変性する場合、反応混合物を、記載の標的核酸分子上の各標的配列への各プライマーのアニーリングを促進する温度まで冷却する。アニーリングの温度は、通常、約35℃〜約65℃(例えば、約40℃〜約60℃、約45℃〜約50℃)である。アニーリング時間は、約10秒〜約1分(例えば、約20秒〜約50秒、約30秒〜約40秒)であり得る。次いで、反応混合物を、ポリメラーゼの活性が促進又は最適化される温度、すなわち、アニーリングされたプライマーから伸長が起きて鋳型核酸に相補的な産物が得られるのに充分な温度に調節する。温度は、核酸鋳型にアニーリングされる各プライマーからの伸長産物を合成するのに充分であるべきであるが、伸長産物をその相補的鋳型から変性させるほど高くすべきではない(例えば、伸長の温度は通常約40℃〜約80℃(例えば、約50℃〜約70℃、約60℃)の範囲である)。伸長時間は、約10秒〜約5分(例えば、約30秒〜約4分、約1分〜約3分、約1分30秒〜約2分)であり得る。
PCRアッセイは、RNA又はDNA(cDNA)などの標的核酸を使用することができる。鋳型核酸は、精製する必要はなく、ヒト細胞に含まれる標的核酸などの複雑な混合物の小部分であってもよい。標的核酸分子は、Diagnostic Molecular Microbiology:Principles and Applications (Persing et al.(eds), 1993, American Society for Microbiology, Washington D.C.)に記載されている技術などのルーチン技術によって生体サンプルから抽出し得る。核酸は、プラスミド、又は細菌、酵母、ウイルス、オルガネラ、若しくは植物若しくは動物などの高等生物を含む天然源などの様々な源から得ることができる。
プライマー伸長を誘導する反応条件下でオリゴヌクレオチドプライマーをPCR試薬と組み合わせる。例えば、鎖伸長反応は、通常、50mM KCl、10mMトリス−HCl(pH8.3)、15mM MgCl2、0.001%(w/v)ゼラチン、1.0ng〜1.0μg変性鋳型DNA、50pmoleの各オリゴヌクレオチドプライマー、2.5UのTaqポリメラーゼ、及び10%DMSO)を含む。反応は、通常、dATP、dCTP、dTTP、dGTP、又はそれらの1つ以上の類似体をそれぞれ150〜320μM含む。
新しく合成された鎖は、反応の後続のステップで使用され得る二本鎖分子を形成する。鎖分離、アニーリング、及び伸長のステップは、標的核酸分子に対応する所望の量の増幅産物を産生するために必要なだけ繰り返すことができる。反応における制限因子は、反応中に存在するプライマー、熱安定性酵素、及びヌクレオシド三リン酸の量である。循環ステップ(すなわち、変性、アニーリング、及び伸長)は、1回以上繰り返すことが、好ましい。検出に使用するために、循環ステップの回数は、例えばサンプルの性質に依存する。サンプルが核酸の複雑な混合物である場合、検出に充分な標的配列を増幅するためにより多くの循環ステップが必要となる。通常、循環ステップは、約20回以上繰り返されるが、40、60、又は100回もの回数繰り返され得る。
蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)
FRET技術(例えば、米国特許第4996143号、第5565322号、第5849489号、及び第6162603号明細書を参照)は、ドナー蛍光部分及び対応するアクセプター蛍光部分が互いにある距離内に位置する場合、視覚化又は他の方法で検出及び/又は定量することができる2つの蛍光部分の間でエネルギー移動が起こるという概念に基づいている。ドナーは、通常、ドナーが適当な波長の光放射によって励起されるときに、アクセプターにエネルギーを移動させる。アクセプターは、通常、異なる波長の光放射の形態で移動したエネルギーを再放出する。特定の系では、非蛍光エネルギーが、実質的に非蛍光ドナー部分を含む生体分子を介して、ドナー部分とアクセプター部分との間で移動させられ得る(例えば、米国特許第7741467号明細書を参照)。
一実施例では、オリゴヌクレオチドプローブは、蛍光であってもなくてもよく、光以外の形態で移動させられたエネルギーを消散させるドナー蛍光部分及び対応するクエンチャーを含むことができる。プローブが無傷である場合、ドナー蛍光部分からの蛍光発光がアクセプター部分を消光するように、ドナー部分とアクセプター部分との間でエネルギー移動が通常起こる。ポリメラーゼ連鎖反応の伸長ステップ中、増幅産物に結合したプローブは、例えばTaqポリメラーゼの5’から3’のヌクレアーゼ活性によって開裂され、そのため、ドナー蛍光部分の蛍光発光は、もはや消光されない。この目的のための例示的なプローブは、例えば、米国特許第5210015号、第5994056号、及び第6171785号明細書に記載されている。一般に使用されるドナー−アクセプター対には、FAM−TAMRA対が含まれる。一般に使用されるクエンチャーは、DABCYL及びTAMRAである。一般に使用されるダーククエンチャーには、BlackHole Quenchers(登録商標)(BHQ)(Biosearch Technologies, Inc., Novato, Cal.)、Iowa Black(登録商標)、(Integrated DNA Tech., Inc., Coralville, Iowa)、 BlackBerry(登録商標) Quencher 650 (BBQ-650),、(Berry & Assoc., Dexter, Mich.)が含まれる。
別の実施例では、それぞれ蛍光部分を含む2つのオリゴヌクレオチドプローブが、標的塩基配列に対するオリゴヌクレオチドプローブの相補性によって決定される特定の位置で増幅産物にハイブリダイズすることができる。適当な位置でオリゴヌクレオチドプローブを増幅産物核酸にハイブリダイズさせると、FRETシグナルが生成する。ハイブリダイゼーション温度は、約10秒〜約1分の間、約35℃〜約65℃の範囲であり得る。
蛍光分析は、例えば、(特定の範囲の蛍光発光をモニタリングするための適当なダイクロイックミラー及びフィルターを含む)光子計数落射蛍光顕微鏡システム、光子計数光電子増倍管システム、又は蛍光計を用いて行うことができる。エネルギー移動を開始するため、又はフルオロフォアの直接検出を可能にするための励起は、アルゴンイオンレーザー、高輝度水銀(Hg)アークランプ、光ファイバー光源、又は所望の範囲の励起のために適当にフィルタリングされた他の高輝度光源を用いて行うことができる。
ドナー部分及び対応するアクセプター部分に関して本明細書で使用される場合、「対応する」は、ドナー蛍光部分の発光スペクトルと重なる吸光スペクトルを有するアクセプター蛍光部分又はダーククエンチャーに関する。アクセプター蛍光部分の発光スペクトルの波長最大値は、ドナー蛍光部分の励起スペクトルの波長最大値よりも100nm以上大きいはずである。したがって、その間に効率的な非放射エネルギー移動を生じさせることができる。
蛍光ドナー部分及び対応するアクセプター部分は、(a)高効率フェルスターエネルギー移動、(b)大きな最終的なストークスシフト(>100nm)、(c)可視スペクトルの赤色部分(>600nm)への可能な限りの発光のシフト、及び(d)ドナー励起波長での励起によって生じるラマン水蛍光発光よりも高い波長への発光のシフトにより通常選択される。例えば、レーザー線(例えば、ヘリウム−カドミウム442nm又はアルゴン488nm)の近くでの励起極大値、高い消衰係数、高い量子収率、及び蛍光発光と対応するアクセプター蛍光部分の励起スペクトルとの良好なオーバーラップを有するドナー蛍光部分を選択することができる。高い消衰係数、高い量子収率、励起とドナー蛍光部分の発光との良好なオーバーラップ、及び可視スペクトルの赤色部分(>600nm)における発光を有する対応するアクセプター蛍光部分を選択することができる。
FRET技術において種々のアクセプター蛍光部分と共に使用することができる代表的なドナー蛍光部分には、フルオレセイン、ルシファーイエロー、B−フィコエリトリン、9−アクリジンイソチオシアネート、ルシファーイエローVS、4−アセトアミド−4’−イソチオ−シアナトスチルベン−2,2’−ジスルホン酸、7−ジエチルアミノ−3−(4’−イソチオシアナトフェニル)−4−メチルクマリン、スクシンイミジル1−ピレンブチレート、及び4−アセトアミド−4’−イソチオシアナトスチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体が含まれる。代表的なアクセプター蛍光部分には、使用されるドナー蛍光部分に応じて、LC Red 640、LC Red 705、Cy5、Cy5.5、リサミンロダミンBスルホニルクロライド、テトラメチルロダミンイソチオシアネート、ロダミンxイソチオシアネート、エリスロシンイソチオシアネート、フルオレセイン、ジエチレントリアミンペンタアセテート、又はランタニドイオン(例えば、ユーロピウム又はテルビウム)の他のキレートが含まれる。ドナー蛍光部分及びアクセプター蛍光部分は、例えば、Molecular Probes(オレゴン州ジャンクションシティ)又はSigma Chemical Co.(ミズーリ州セントルイス)から入手できる。
ドナー蛍光部分及びアクセプター蛍光部分を、リンカーアームを介して適当なプローブオリゴヌクレオチドに結合することができる。リンカーアームは、ドナー蛍光部分とアクセプター蛍光部分の間の距離に影響を及ぼすので、各リンカーアームの長さが重要である。リンカーアームの長さは、ヌクレオチド塩基から蛍光部分までのオングストローム(Å)での距離であり得る。一般に、リンカーアームは、約10Å〜約25Åである。リンカーアームは、国際公開第84/03285号パンフレットに記載されている種類のものであってもよい。国際公開第84/03285号パンフレットはまた、リンカーアームを特定のヌクレオチド塩基に結合するための方法を開示し、リンカーアームに蛍光部分を結合させるための方法も開示する。
LC Red 640などのアクセプター蛍光部分を、アミノリンカー(例えばABI(カリフォルニア州フォスターシティー)又はGlen Research (バージニア州スターリング)から入手可能なC6アミノホスホラミダイト)を含むオリゴヌクレオチドと組み合わせて、例えば、LC Red 640標識オリゴヌクレオチドを産生することができる。フルオレセインなどのドナー蛍光部分をオリゴヌクレオチドに連結するために頻繁に使用されるリンカーには、チオ尿素リンカー(FITC由来、例えばGlen Research又はChemGene(マサチューセッツ州アシュランド)のフルオレセイン−CPG)、アミド−リンカー(フルオレセイン−NHS−エステル由来、例えば、BioGenex(カリフォルニア州サンラモン)のCX−フルオレセイン−CPG)、又はオリゴヌクレオチド合成後のフルオレセイン−NHS−エステルの連結を必要とする3’−アミノ−CPGが含まれる。
標的核酸分子の検出
本開示は、生体又は非生体サンプル中の標的核酸分子の存在又は非存在を検出するための方法を提供する。提供される方法は、サンプル汚染、偽陰性、及び偽陽性の問題を回避する。方法は、1つ以上のプライマー対を用いてサンプルから標的核酸分子の一部を増幅することを含む1つ以上の循環ステップ、及びFRET検出ステップを実施することを含む。複数の循環ステップを、好ましくはサーモサイクラー中で、行う。方法を標的の存在を検出するためのプライマー及びプローブを用いて実施することができ、標的の検出はサンプル中の標的の存在を示す。
本明細書に記載されるように、FRET技術を利用する標識ハイブリダイゼーションプローブを用いて増幅産物を検出することができる。1つのFRETフォーマットはTaqMan(登録商標)技術を利用して、増幅産物の存在又は非存在を検出し、それにより標的核酸分子の存在又は非存在を検出する。TaqMan(登録商標)技術は、蛍光性であってもなくてもよい、例えば1つの蛍光色素及び1つのクエンチャーで標識された1つの一本鎖ハイブリダイゼーションプローブを利用する。第1の蛍光部分が好適な波長の光で励起されると、吸収されたエネルギーは、FRETの原理に従って第2の蛍光部分又はダーククエンチャーに移される。第2の部分は、通常、クエンチャー分子である。PCR反応のアニーリングステップの間、標識ハイブリダイゼーションプローブは、標的DNA(すなわち増幅産物)に結合し、その後の伸長段階の間、Taqポリメラーゼなどの5’から3’のヌクレアーゼ活性によって分解される。その結果、蛍光部分とクエンチャー部分とが互いに空間的に分離されるようになる。その結果、クエンチャーの非存在下で第1の蛍光部分が励起されると、第1の蛍光部分からの蛍光発光を検出することができる。一例として、ABI PRISM(登録商標)7700 Sequence Detection System(Applied Biosystems)はTaqMan(登録商標)技術を使用し、サンプル中の標的核酸分子の存在又は非存在を検出するための本明細書に記載の方法を実施するのに適している。
FRETと組み合わせた分子ビーコンも、リアルタイムPCR法を用いて増幅産物の存在を検出するために使用することができる。分子ビーコン技術は、第1の蛍光部分及び第2の蛍光部分で標識されたハイブリダイゼーションプローブを使用する。第2の蛍光部分は、通常クエンチャーであり、蛍光標識は、通常プローブの各末端に位置する。分子ビーコン技術は、二次構造形成(例えば、ヘアピン)を可能にする配列を有するプローブオリゴヌクレオチドを使用する。プローブ内の二次構造形成の結果として、プローブが溶液中にあるとき、両方の蛍光部分は空間的に近接している。標的核酸(すなわち、増幅産物)へのハイブリダイゼーション後、プローブの二次構造が破壊され、蛍光部分が互いに分離されるようになり、そのため、好適な波長の光での励起後、第1の蛍光部分の発光を検出することができる。
FRET技術の別の一般的なフォーマットは、2つのハイブリダイゼーションプローブを利用する。各プローブを異なる蛍光部分で標識することができ、通常、標的DNA分子(例えば、増幅産物)において互いに近接してハイブリダイズするように各プローブを設計する。ドナー蛍光部分、例えば、フルオレセインは、LightCycler(登録商標)機器の光源によって470nmで励起される。FRET中、フルオレセインは、そのエネルギーを、LightCycler(登録商標)-Red 640 (LC Red 640)又はLightCycler(登録商標)-Red 705 (LC Red 705)などのアクセプター蛍光部分に移す。次いでアクセプター蛍光部分は、より長い波長の光を放出し、これはLightCycler(登録商標)機器の光学検出システムによって検出される。効率的なFRETは、蛍光部分が直接的に局所的に近接している場合、及びドナー蛍光部分の発光スペクトルがアクセプター蛍光部分の吸収スペクトルとオーバーラップする場合にのみ起こり得る。放出されたシグナルの強度を、元の標的DNA分子の数(例えば、標的ゲノムの数)と相関させることができる。標的核酸の増幅が起こり増幅産物が産生される場合、ハイブリダイゼーションステップは、プローブ対のメンバー間のFRETに基づく検出可能なシグナルを生じさせる。
通常、FRETの存在は、サンプル中の標的核酸分子の存在を示し、FRETの非存在は、サンプル中の標的核酸分子の非存在を示す。しかしながら、不充分な検体採取、輸送遅延、不適切な輸送条件、又は特定の採取スワブ(アルギン酸カルシウム若しくはアルミニウムシャフト)の使用が、試験結果の成功及び/又は精度に影響を与え得る全条件である。本明細書中に開示される方法を使用すると、例えば45の循環ステップ内のFRETの検出は、標的核酸分子の存在を示す。
方法を実施するのに用いることができる代表的な生体サンプルには、呼吸器検体、糞便検体、血液検体、皮膚スワブ、鼻腔スワブ、創傷スワブ、血液培養物、皮膚、及び軟部組織感染が含まれるが、これらに限定されない。生体サンプルの採取及び保存方法は、当業者に公知である。生体サンプルを、標的核酸を放出するように(例えば、当技術分野で公知の核酸抽出法及び/又はキットによって)処理することができ、又は場合によっては、生体サンプルをPCR反応成分及び適当なオリゴヌクレオチドと直接接触させることができる。
融解曲線分析は、循環プロファイルに含めることができる追加のステップである。融解曲線分析は、DNA二重鎖の半分が一本鎖に分離する温度として定義される融解温度(Tm)と呼ばれる特徴的な温度でDNAが融解するという事実に基づいている。DNAの融解温度は、主にそのヌクレオチド組成に依存する。したがって、G及びCヌクレオチドに富むDNA分子は、豊富なA及びTヌクレオチドを有するDNA分子より高いTmを有する。シグナルが失われる温度を検出することにより、プローブの融解温度を求めることができる。同様に、シグナルが発生する温度を検出することにより、プローブのアニーリング温度を求めることができる。標的増幅産物からのプローブの融解温度は、サンプル中の標的の存在又は非存在を確認することができる。
各サーモサイクラーラン内で、対照サンプルも循環させることができる。陽性対照サンプルは、例えば、対照プライマー及び対照プローブを用いて、標的核酸対照鋳型(標的遺伝子の記載の増幅産物以外)を増幅することができる。陽性対照サンプルは、例えば、標的核酸分子を含むプラスミドコンストラクトを増幅することもできる。このようなプラスミド対照を、内部的に(例えば、サンプル内で)、又は意図された標的の検出のために使用されるのと同じプライマー及びプローブを使用する患者のサンプルと同時の別個のサンプルラン中で増幅し得る。このような対照は、増幅、ハイブリダイゼーション、及び/又はFRET反応の成功又は失敗の指標である。各サーモサイクラーランには、例えば標的鋳型DNAを欠く、陰性対照も含まれ得る。陰性対照は汚染を測定することができる。これにより、システム及び試薬が偽陽性シグナルを生じないことが保証される。したがって、対照反応は、例えば、配列特異性でアニーリングし、伸長を開始するプライマーの能力、及び配列特異性でハイブリダイズし、FRETを起こさせるプローブの能力を容易に決定することができる。
一実施形態では、方法は、汚染を回避するステップを含む。例えば、1つのサーモサイクラーランと次のサーモサイクラーランとの間の汚染を低減又は排除するためにウラシル−DNAグリコシラーゼを利用する酵素的方法は、米国特許第5035996号、第5683896号、及び第5945313号明細書に記載されている。
FRET技術と組み合わせた従来のPCR法を用いて方法を実施することができる。一実施形態では、LightCycler(登録商標)機器を使用する。以下の特許出願はLightCycler(登録商標)技術で使用されているリアルタイムPCRを記載している:国際公開第97/46707号パンフレット、国際公開第97/46714号パンフレット、及び国際公開第97/46712号パンフレット。
LightCycler(登録商標)はPCワークステーションを使用して操作されることができ、Windows NTオペレーティングシステムを利用できる。サンプルからのシグナルは、機械がキャピラリーを光装置の上に順次配置するときに得られる。ソフトウェアは、各測定の直後に蛍光シグナルをリアルタイムで表示することができる。蛍光取得時間は10〜100ミリ秒(msec)である。各循環ステップの後、蛍光対サイクル数の定量的表示を、全てのサンプルについて連続的に更新することができる。得られたデータは、さらなる解析のために保存することができる。
FRETの代わりに、蛍光DNA結合色素(例えば、SYBR(登録商標)Green又はSYBR(登録商標)Gold(Molecular Probes))などの二本鎖DNA結合色素を用いて増幅産物を検出することができる。二本鎖核酸と相互作用すると、このような蛍光DNA結合色素は、好適な波長の光での励起後に蛍光シグナルを発する。核酸挿入色素などの二本鎖DNA結合色素も使用することができる。二本鎖DNA結合色素を使用する場合、増幅産物の存在を確認するために、通常、融解曲線分析を行う。
本開示の実施形態は、1つ以上の市販の機器の構成によって制限されないことが、了解される。
製品/キット
本開示の実施形態は、標的塩基配列を検出するための製品又はキットをさらに提供する。製品は、好適な包装材料と共に遺伝子標的を検出するために使用されるプライマー及びプローブを含み得る。標的塩基配列を検出するための代表的なプライマー及びプローブは、標的塩基分子にハイブリダイズすることができる。さらに、キットはまた、DNA固定化、ハイブリダイゼーション、及び検出に必要とされる好適に包装された試薬及び材料、例えば固体支持体、緩衝液、酵素、及びDNA標準を含み得る。プライマー及びプローブを設計する方法は、本明細書に開示されており、標的核酸分子を増幅しハイブリダイズするプライマー及びプローブの代表的な例が与えられている。
製品がプローブを標識するための1つ以上の蛍光部分も含むことができるか、あるいは、キットとともに供給されるプローブを標識することができる。例えば、製品は、プローブを標識するためのドナー及び/又はアクセプター蛍光部分を含み得る。好適なFRETドナー蛍光部分及び対応するアクセプター蛍光部分の例は上記で与えられている。
製品は、サンプル中の標的塩基配列を検出するためのプライマー及びプローブの使用についての注意書きを有する添付文書又は包装ラベルを含むこともできる。製品は、本明細書に開示される方法を実施するための試薬(例えば、緩衝液、ポリメラーゼ酵素、補因子、又は汚染を防止する薬剤)をさらに含み得る。このような試薬は、本明細書に記載の市販の機器の1つに特有のものであり得る。
本開示の実施形態を以下の実施例においてさらに説明するが、以下の実施例は、特許請求の範囲に記載の本発明の範囲を限定するものではない。
対象の理解を助けるために、以下の実施例及び図面を提供するが、対象の真の範囲は添付の特許請求の範囲に記載されている。記載された手順において修正を行うことができることが理解される。
実施例1
図4を参照すると、EGFRエキソン20の3つの主要な変異が存在する。非小細胞肺癌(NSCLC)では、T790Mは、チロシンキナーゼ阻害剤での一次治療後に検出可能な優性耐性変異である。S768I及び小さな挿入は、多くのナイーブNSCLC患者に見られる。
これらの3つの変異は、EGFRエキソン20において約200〜300bpの領域内にある。血漿(cfDNA)又はFFPETからの臨床サンプルから得られた核酸は、架橋のため、又は完全長標的配列の天然存在度が低いことから、増幅及び検出が通常困難である。この完全長標的を富化するために、2つの隣接(外部)プライマー、EX20I F及びEX20_R01を500bpのミニ遺伝子とともに最初に使用し、良好な結果を得た。しかし、225bpというこのアンプリコンのサイズは、このサンプルタイプのDNAのサイズ分布により、セルフリーDNA(cfDNA)サンプルには存在しない。したがって、断片化DNAの連結(ステッチング)技術を、概念実証としてこの必須の標的に適用した。
2つの180bpのミニ遺伝子、pEGFR S768S及びpEGFR T790Tを、断片化cfDNAを模倣するように設計し、2つの自己相補的内部プライマー(ステッチングプライマー)、R11FOR1及びR11を、2つのミニ遺伝子の各々の共通配列モチーフと一致するように設計した。これらのプライマーを用いる単純なPCRをゲル分析を用いて分析した。さらに、TaqMan(登録商標)プローブ、P5を使用して、EX20I F及びEX20_R01を隣接(外部)プライマーとして使用してqPCRアッセイを構築し、このqPCRアッセイを、225bpの所望の完全長のステッチングされた生成物をリアルタイムPCR増殖曲線分析により検出する高感度法で使用した。
実施例II
図5を参照すると、表は、種々の量の鋳型が種々の量の隣接(外部)プライマーと混合されたことを示す。目標は、2つの中間的な大型アンプリコンを伴う成功裏の最適な反応であった(図3参照)。完全長の生成物を得るための最良の方法を見つけるために、多くの試みと様々な組み合わせを試験した。
検出方法は、高感度の定量的な読み出しをもたらすqPCR TaqMan(登録商標)アッセイであった。図5に記載の1μLの反応物をqPCRの入力として使用した。
4つの試験条件のうち、#6のみが良好なCtを与えた。35サイクルでは17.7であり、50サイクルでは10.1である。10μLの生成物をロードした4%アガロースゲルにおいて、約225bpの補正サイズのかすかなバンドが見られたが、50サイクルの反応でのみ見られた(データは示されていない)。この肯定的な結果は、次の実験の基礎となった。
実施例III
図6を参照すると、表は、広範囲の自己相補的内部プライマー(ステッチングプライマー)を滴定するように設計された実験を示す。
#1は、図5に記載の条件#6と同一であり、陽性対照としての役割を果たす。
#2及び#3は、それぞれ2つの濃度で添加された1つのステッチングプライマーR11を有していた。一方は40nMで低く、もう一方は100nMで標準的あった。
#4及び#5は、それぞれ2つの濃度で添加された他のステッチングプライマーR11FOR1を有していた。一方は40nMで低く、もう一方は100nMで標準的あった。
#6〜#9は、様々な濃度で添加された両方のステッチングプライマーを、隣接プライマーと組み合わせて有していた。#7では、4つ全てのプライマーが100nMの同じ標準的な濃度を有し、#8及び#9は、隣接対についてより高い濃度を有していた。
様々な組み合わせの理由は、この新しい方法の境界を試験するためである。DNAの断片を連結(ステッチング)するには、最終的な完全長の生成物を得るために同じ管内で起こる3つの異なるPCR反応が必要である。
実施例IV
図7並びに以下の表1及び表2を参照すると、qPCR及び4%アガロースゲルの2つの検出方法が使用された。図6に記載の反応物の1:10の希釈物1μLが、qPCRの入力であった。Ct値は、以下の表1に示されている。
Figure 0006986015
#6〜#9は、1つのステッチングプライマー条件(#2〜#5)を用いるよりはるかに多い完全長の生成物を明らかに生じさせた。しかし、この場合のqPCRは、サイズの異なる生成物を区別することができないが、アガロースゲルは区別できる(図7及び表2を参照)。
Figure 0006986015
図7は、アガロースゲルが様々なステッチング反応物を含むことを示す。図6に記載の10μLの反応物と10μLのローディング色素を各ウェルにロードした。ウェル2:157bpサイズの陽性対照;ウェル3〜11はそれぞれ図6に記載の反応物#1〜#9であり;ウェル12は、Invitrogenの25bpマーカーである。結果を以下に要約する。
図7に示すように、ステッチング反応には明らかに定量的かつ動的な側面がある。反応物#1/ウェル3ではCt=26.4であるので、明らかに完全長の生成物が存在する。しかし、濃度は反応物#2(Ct=21.3)より約32倍低く、そのためバンドは見られない。
反応物#2及び#3(ウェル4及び5):2つの濃度のR11が存在し、157bpの生成物が量効果によってはっきりと見られる。しかし、ゲル上に見られる225bpに完全長の生成物はない(Ct=21.3及び20.4)。完全長225bpの生成物があまり得られなかったことは、おそらく、2つの必要とされる中間的な大型アンプリコンの濃度が偏っており、最適な境界内にないためである。
反応物#4及び#5(ウェル6及び7):2つの濃度のR11FOR1が存在し、88bpの生成物が量効果によってはっきりと見られる。しかし、どちらも、ゲル上に見られる完全長の生成物はない(Ct=19.5及び20.1)。これは、上記と同じ理由であり得る。
反応物#6〜#9(ウェル8〜11):同じ反応物中に両方のステッチングプライマーが存在し、225bpで完全長の生成物が、量効果によってはっきりと見られる。固定された隣接プライマー濃度では、より多くのステッチプライマーがより多くの完全長であった(ウェル8対ウェル9)。固定されたステッチプライマー濃度では、より多くの隣接プライマーは、完全長の生成物をさらに増加させるようには見えないが(ウェル10対ウェル11)、これはプラトーに達することを示唆する。
前述の発明は、明瞭化及び理解の目的で、ある程度詳細に記載されているが、形態及び詳細の様々な変更を行うことができることが、当業者には、本開示を読むことにより明らかとなるであろう。例えば、上述の全ての技術及び装置は、様々な組み合わせで使用することができる。

Claims (9)

  1. 断片化核酸を連結するための均一な方法であって、以下のステップ:
    断片化された標的核酸を含む可能性があるサンプルを、
    何れかの標的核酸が前記サンプル中に存在する場合、第1のセンス鎖及び第1のアンチセンス鎖を含む第1の増幅産物を産生するための第1の塩基配列及び第2の塩基配列を含む一対の外部プライマーと、
    第3の塩基配列及び第4の塩基配列を含む互いに相補的な一対の内部プライマーであって、前記第3の塩基配列が、前記第1の増幅産物の前記第1のアンチセンス鎖にハイブリダイズして、第2の増幅産物の第2のセンス鎖を生じるように構成されており、前記第4の塩基配列が、前記第1の増幅産物の前記第1のセンス鎖にハイブリダイズして前記第2の増幅産物の第2のアンチセンス鎖を生じるように構成されている前記一対の内部プライマーに、
    接触させることを含む、増幅ステップを行うこと;と、
    前記第1のセンス鎖の第1の3’末端領域を前記第1のアンチセンス鎖の第2の3’末端領域とアニーリングすること、ここで、前記第1のセンス鎖の前記第1の3’末端領域が、前記第1のアンチセンス鎖上の第1のセンス鎖の伸長をプライミングし、前記第1のアンチセンス鎖の前記第2の3’末端領域が、前記第1のセンス鎖上の前記第1のアンチセンス鎖の伸長をプライミングする、により、
    完全長標的核酸を得ること;とを含み、
    全てのステップが均一な様式で実施される、前記方法。
  2. 完全長増幅産物を1つまたは複数の検出可能なプローブと接触させることを含むハイブリダイズステップを行うこと;と、
    完全長増幅産物の存在又は非存在を検出すること、ここで、前記完全長増幅産物の存在が、前記サンプル中の前記標的核酸の存在を示し、前記完全長増幅産物の非存在が、前記サンプル中の前記標的核酸の非存在を示す;とをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記ハイブリダイズステップが、前記完全長増幅産物を、ドナー蛍光部分及び対応するアクセプター部分で標識された第5の塩基配列を含む前記1つまたは複数の検出可能プローブのうちの1つと接触させることを含み、
    前記検出ステップが、プローブのドナー蛍光部分とアクセプター部分との間の蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)の存在又は非存在を検出すること、ここで、蛍光の存在又は非存在が、前記サンプル中の前記標的核酸の存在又は非存在を示す、を含む、
    請求項2に記載の方法。
  4. 前記増幅ステップが、5’から3’のヌクレアーゼ活性を有するポリメラーゼ酵素を使用する、請求項1から3の何れか一項に記載の方法。
  5. 前記ドナー蛍光部分及び前記対応するアクセプター部分が、前記プローブ上で互いに8ヌクレオチド以内である、請求項3又は請求項3を引用する請求項4に記載の方法。
  6. 前記アクセプター部分がクエンチャーである、請求項3、請求項3を引用する請求項4、及び請求項5の何れか一項に記載の方法。
  7. 前記ハイブリダイズステップが、前記完全長増幅産物の二本鎖核酸との相互作用の際に蛍光シグナルを発する二本鎖DNA結合色素を含む分子プローブを含む前記1つまたは複数の検出可能プローブのうちの1つと前記完全長増幅産物とを接触させることを含み、
    前記検出ステップが、融解曲線分析により蛍光共鳴の存在又は非存在を検出することであって、蛍光の存在又は非存在が、前記サンプル中の前記標的核酸の存在又は非存在を示すこと含む、
    請求項2に記載の方法。
  8. 互いに相補的な前記一対の内部プライマーの相対濃度が、前記一対の外部プライマーの濃度以下である、請求項1から7の何れか一項に記載の方法。
  9. 前記増幅ステップが、断片化された標的核酸を含む可能性がある前記サンプルを、互いに相補的な内部プライマーの第2の対と接触させることをさらに含む、請求項1から8の何れか一項に記載の方法。
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