JP6867369B2 - 結核菌検出のための組成物および方法 - Google Patents

結核菌検出のための組成物および方法 Download PDF

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Description

本開示は、細菌診断の分野に関し、より詳細には結核菌(Mycobacterium Tuberculosis)の検出に関する。
結核 (Tuberculosis (TB)) は、肺に最も頻繁に見られる結核菌 (Mycobacterium tuberculosis (MTB)) や他の結核菌複合体 (MTB-complex) メンバーなどのマイコバクテリア属の種々の株によって引き起こされる細菌性疾患である。肺や喉頭の結核を有する人が、咳をし、くしゃみをし、または唾吐き、かつ大気中に結核菌を吐き出すと、空気を介して人から人に伝染する。世界人口の3分の1が結核菌に感染し、毎年9百万人が結核を発症すると推定される。結核はヒト感染症の主要な原因であり続け、特に発展途上国では薬剤耐性の結核菌株が増加傾向にある。
結核の治療のための2種の一般的な第一選択薬として、イソニアジド(INH)およびリファンピシン(RIF)が挙げられ、患者は、薬剤耐性が広まっている場所に居住またはその場所を訪問することにより、薬剤耐性の結核菌を取り込むことがある。患者はまた、その抗生物質治療計画が中断された場合に、薬剤耐性の結核菌を発症することがある。固体培地または液体培地での培養は、結核菌および結核菌薬剤耐性の検出のための至適基準と依然考えられているが、結果を得るための培養には最大8週間を要する。したがって、当該技術分野では、高感度な手法で結核菌を特異的に検出する迅速で信頼性の高い方法が必要とされている。
本発明の概要
本開示の特定の実施態様は、生体試料または非生体試料中の結核菌の有無の迅速な検出方法に関し、例えば、一本の試験管中の実時間ポリメラーゼ連鎖反応による結核菌の多重的検出方法に関する。実施態様によっては、少なくとも1つのサイクリング工程を実施することを含む結核菌の検出方法を含み、その工程は、増幅工程およびハイブリダイズ工程を含んでもよい。さらに、実施態様によっては、単一管内の結核菌の検出のために設計されたプライマー、プローブ、およびキットを含む。検出方法は、単一の試験で結核菌を検出することを可能とするesxJ遺伝子(かつ、その相同体遺伝子esxK、esxM、esxP、esxW)を標的とするように設計される。
一実施態様において、試料中の結核菌を検出する方法が提供され、この方法は、結核菌が試料中に存在する場合に、1組のesxJプライマーと試料を接触させて増幅産物を生成することを含む増幅工程を実施し、増幅産物を1つ以上の検出可能なesxJプローブと接触させることを含むハイブリダイズ工程を実施し、増幅産物の有無を検出することを含み、増幅産物の存在は試料中の結核菌の存在の指標となり、増幅産物の不在は試料中の結核菌の不在の指標となり、この1組のesxJプライマーは、配列番号1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、および21からなる群から選択される配列、またはその相補体を含むかまたはそれらからなり、検出可能なesxJプローブは、配列番号22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、および40からなる群から選択される配列、またはその相補体を含むかまたはそれらからなる。
一実施態様において、esxJ遺伝子標的の増幅のためのプライマーの組は、配列番号1、2、3、4、5、6、7、8、および9からなる群から選択される第1のオリゴヌクレオチド配列、またはその相補体を含む第1のプライマーと、配列番号10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、および21からなる群から選択される第2のオリゴヌクレオチド配列、またはその相補体を含む第2のプライマーとを含み、かつesxJ増幅産物を検出する検出可能なプローブは、配列番号22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、および40の核酸配列、またはその相補体を含む。
本方法のいくつかの実施態様において、ハイブリダイズ工程は、ドナー蛍光部分および対応するアクセプター部分で標識化された検出可能なesxJプローブと増幅産物を接触させることを含み、検出工程は、プローブのドナー蛍光部分とアクセプター部分との間の蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)の有無を検出することを含み、蛍光の有無は、試料中の結核菌の有無の指標となる。いくつかの実施態様において、増幅工程は、5’→3’ヌクレアーゼ活性を有するポリメラーゼ酵素を使用する。いくつかの実施態様において、ドナー蛍光部分および対応するアクセプター部分は、プローブ表面で互いに8〜20ヌクレオチド以内に存在する。特定の実施態様において、アクセプター部分はクエンチャーである。いくつかの実施態様において、第1、第2および第3のオリゴヌクレオチドの少なくとも1つは、少なくとも1つの修飾ヌクレオチドを含む。いくつかの実施態様において、第1、第2および第3のオリゴヌクレオチドは、40個以下のヌクレオチドを有する。
他の実施態様では、配列番号1〜40から選択されるヌクレオチド配列、またはその相補体を含むかまたはそれからなるオリゴヌクレオチドを提供し、このオリゴヌクレオチドは、100個以下のヌクレオチドを有する。別の実施態様において、本開示は、配列番号1〜40のうちの一つと少なくとも70%の配列同一性(例えば、少なくとも75%、80%、85%、90%または95%など)を有する核酸を含むオリゴヌクレオチド、またはその相補体を提供し、このオリゴヌクレオチドは、100個以下のヌクレオチドを有する。一般的にこれらのオリゴヌクレオチドは、これらの実施態様において、プライマー核酸、プローブ核酸などであってもよい。これらの特定の実施態様において、オリゴヌクレオチドは、40個以下のヌクレオチド(例えば35個以下のヌクレオチド、30個以下のヌクレオチドなど)を有する。いくつかの実施態様において、オリゴヌクレオチドは、例えば、未修飾のヌクレオチドに対して核酸のハイブリダイズ安定性を改変する少なくとも1つの修飾ヌクレオチドを含む。オリゴヌクレオチドは、任意に、少なくとも1つの標識および/または少なくとも1つのクエンチャー部分を含む。いくつかの実施態様において、オリゴヌクレオチドは、少なくとも1つの保存的に修飾された変異を含む。特定の核酸配列の「保存的に修飾された変異」または簡潔に「保存的変異」は、同一または本質的に同一のアミノ酸配列をコードするそれらの核酸を指し、または核酸がアミノ酸配列をコードしない場合には、本質的に同一の配列を指す。当業者は、コードされた配列において、単一のアミノ酸または小百分率のアミノ酸(典型的には5%未満、より典型的には4%、2%または1%未満)を改変し、付加し、または削除する個々の置換、欠失または付加を、その改変が、化学的に類似のアミノ酸により、アミノ酸の欠失、アミノ酸の付加、またはアミノ酸の置換をもたらす場合に、「保存的に修飾された変異」であると認識する。
一側面において、増幅は、5’→3’ヌクレアーゼ活性を有するポリメラーゼ酵素を使用することができる。したがって、ドナー蛍光部分およびアクセプター部分、例えばクエンチャーは、プローブの長さに沿って互いに5〜20ヌクレオチド(例えば、8または10)以内に存在し得る。別の側面において、esxJプローブは、二次構造形成を可能にする核酸配列を含む。その二次構造形成は、通常第1の蛍光部分と第2の蛍光部分との間に空間的な近接をもたらす。この方法によれば、プローブ上の第2の蛍光部分はクエンチャーであり得る。
他の実施態様は、配列番号1〜40から選択されるヌクレオチドの配列を含むか、またはそれからなるオリゴヌクレオチドを提供する。
本発明の他の実施態様は、結核菌および他の結核菌複合体メンバーから1つ以上の増幅産物を生成するのに適したオリゴヌクレオチドプライマーの組を含む組成物を提供し、このオリゴヌクレオチドプライマーの組は、配列番号1、2、3、4、5、6、7、8、および9から選択される核酸配列を含むかまたはそれからなる第1のオリゴヌクレオチドプライマー、および配列番号10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、および21から選択される核酸配列を含むかまたはそれからなる第2のオリゴヌクレオチドプライマー、またはそれらの相補体を含み、そのオリゴヌクレオチドプライマーは、100以下のヌクレオチドを含む。いくつかの実施態様において、その組成物はさらに、配列番号22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、および40からなる群から選択される配列、またはその相補体を含むかまたはそれからなる検出可能なesxJプローブを含む。いくつかの実施態様において、オリゴヌクレオチドプライマーおよび/またはオリゴヌクレオチドプローブは、100以下のヌクレオチドを有する。いくつかの実施態様において、オリゴヌクレオチドプライマーおよび/またはオリゴヌクレオチドプローブは、40個以下のヌクレオチドを有する。いくつかの実施態様において、オリゴヌクレオチドプローブは、ドナー蛍光部分および対応するアクセプター部分を含む。いくつかの実施態様において、ドナー蛍光部分および対応するアクセプター部分は、プローブ上で互いに8〜20ヌクレオチド以内に存在する。特定の実施態様において、アクセプター部分はクエンチャーである。いくつかの実施態様において、プライマーおよび/またはプローブオリゴヌクレオチドの少なくとも1つは、少なくとも1つの修飾ヌクレオチドを含む。
本開示は、個体からの生体試料中の結核菌の有無を検出する方法を提供する。その方法は、通常増幅工程および色素結合工程を含む少なくとも1つのサイクリング工程を実施することを含む。典型的には、増幅工程は、esxJ核酸分子が試料中に存在する場合に、試料を複数対のesxJプライマーと接触させて1つ以上のesxJ増幅産物を生成することを含み、色素結合工程は、esxJ増幅産物を二本鎖DNA結合色素と接触させることを含む。この方法はまた、増幅産物内への二本鎖DNA結合色素の結合の有無を検出することを含み、結合の存在は、試料中の結核菌の存在の指標となり、結合の不在は、試料中の結核菌の不在の指標となる。代表的な二本鎖DNA結合色素は、臭化エチジウムである。さらに、この方法はまた、esxJ増幅産物と二本鎖DNA結合色素との間の融解温度を測定することを含むことができ、融解温度は結核菌の有無を追認する。
さらなる実施態様において、結核菌の1つ以上の核酸を検出するキットが提供される。このキットは、esxJ遺伝子標的の増幅に特異的な1組以上のesxJプライマーを含むことができ、またesxJ増幅産物の検出に特異的な1つ以上の検出可能なesxJプローブを含む。一側面において、このキットは、ドナーおよび対応するアクセプター部分、例えば別の蛍光部分またはダーククエンチャーで既に標識化されたプローブを含むことができ、またはプローブを標識化するための蛍光部分を含むことができる。このキットはまた、ヌクレオシド三リン酸、核酸ポリメラーゼ、および核酸ポリメラーゼの機能に必要な緩衝液を含むことができる。このキットはまた、試料中の結核菌の有無を検出するプライマー部分、プローブ部分、および蛍光部分を使用するための添付文書および指示書を含むことができる。いくつかの実施態様において、結核菌の核酸および他の結核菌複合体メンバーを検出するキットは、配列番号1〜9からなる群から選択される第1のオリゴヌクレオチド配列またはその相補体を含む第1のプライマーと、配列番号10〜21からなる群から選択される第2のオリゴヌクレオチド配列またはその相補体を含む第2のプライマーと、配列番号22〜40からなる群から選択される第3の蛍光的に検出可能に標識化されたオリゴヌクレオチド配列またはその相補体とを含み、第3の検出可能に標識化されたオリゴヌクレオチド配列は、第1のプライマーおよび第2のプライマーによって生成されたアンプリコンにハイブリダイズするように構成される。いくつかの実施態様において、第3の検出可能に標識化されたオリゴヌクレオチド配列は、ドナー蛍光部分および対応するアクセプター部分を含む。いくつかの実施態様において、アクセプター部分はクエンチャーである。いくつかの実施態様において、このキットはさらに、ヌクレオシド三リン酸、核酸ポリメラーゼ、および核酸ポリメラーゼの機能に必要な緩衝液を含む。いくつかの実施態様において、第1、第2および第3のオリゴヌクレオチドのうちの少なくとも1つは、少なくとも1つの修飾ヌクレオチドを含む。いくつかの実施態様において、第1、第2および第3のオリゴヌクレオチドは、40個以下のヌクレオチドを有する。
他に定義されない限り、本明細書内で使用される全ての技術用語および科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるのと同一の意味を有する。本明細書内に記載されたものと類似または等価な方法および材料を本主題の実施または試験に使用することが可能であるが、その適切な方法および材料を以下に記載する。さらに、材料、方法、および実施例は、代表的なものに過ぎず、限定する意図はない。
本発明の1つ以上の実施態様の詳細は、添付の図面および以下の説明に記述される。本発明の他の特徴、目的、および利点は、図面および詳細な説明から、ならびに特許請求の範囲から明確になる。
図1は、結核菌に対するesxJ標的に特異的ないくつかのフォワードプライマーを用いた実験のPCR増殖曲線を示す。 図2は、結核菌に対するesxJ標的に特異的なリバースプライマーを用いた実験のPCR増殖曲線を示し、16S最適化オリゴと比較して、3つの全てのesxJリバースプライマーからのより早いエルボー値、及びより高い蛍光値を示している。 図3は、結核菌に対するesxJ標的に特異的ないくつかのプライマーを用いた実験のPCR増殖曲線を示し、結核菌標的を有する4つの対象からの蛍光値およびエルボー値を示している。 図4は、結核菌に対するesxJ標的に特異的ないくつかのプライマーを用いた実験のPCR増殖曲線を示し、非結核菌標的(M. gastri)を有する4つの対象からの蛍光値を示している。 図5は、結核菌に対するesxJ標的に特異的ないくつかのプライマーを用いた実験のPCR増殖曲線を示し、結核菌および1e6c/PCRの希釈系列と共に、非結核菌種(M. gastri, M. szulgai, 及び M. kansasii)それぞれの除外的な表示値を示している。
核酸増幅による結核菌感染の診断は、細菌感染を迅速かつ正確に検出する方法を提供する。試料中の結核菌を検出する実時間アッセイを本明細書内に記載する。結核菌を検出するためのプライマーおよびプローブが、そのプライマーおよびプローブを含有する製品またはキットとして提供される。他の方法と比較して、結核菌を検出する実時間PCRの感度の向上、ならびに増幅産物の試料封じ込めおよび実時間検出を含む実時間PCRの機能の改善により、臨床検査室における結核菌感染の日常的診断に本技術の実施が可能になる。
本開示は、TaqMan(登録商標)増幅および検出技術を用いて結核菌を特異的に同定するために、結核菌ゲノムのESX−5遺伝子座にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドプライマーおよび蛍光標識化加水分解プローブを含む。オリゴヌクレオチドは、ESX−5遺伝子座内に位置して、esxJ遺伝子に特異的にハイブリダイズし、さらに結核菌ゲノム中の他の場所でESX−5遺伝子座の外側に位置する4つの他の遺伝子相同体(esxM、esxK、esxPおよびesxW)にハイブリダイズする。いくつかの結核菌複合体メンバーには、この遺伝子相同体の5個未満のコピーを有するものもある。ゲノム中の複数の位置にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドを有することは、単一コピーの遺伝子座を標的化することに比較して、感度の改善に効果的である。
結核菌ゲノム中の多くのESX−5遺伝子のマルチコピーの性質は、文献に記載されている(例えば、Uplekar et al., Infect. Immun., (2001) 79(10):4042-4049)。ESX−5遺伝子座のメンバーによってコードされるタンパク質は、十分に研究されており、かつ結核菌感染に対し防護する将来のワクチンのために潜在的に有用であり得る強力な宿主免疫応答性を誘発すると考えられている。しかしながら、診断目的のためにesxJおよびその相同体を標的とするオリゴヌクレオチドは、過去には記載されておらず、かつ16S(単一コピー結核菌遺伝子座)を標的とするオリゴヌクレオチドと比較して、約5倍の感受性の改善を提供することができる。
開示された方法は、1対以上のesxJプライマーを用いて、試料からesxJ核酸分子遺伝子標的の1つ以上の部分を増幅することを含む少なくとも1つのサイクリング工程を実施することを含んでもよい。本明細書内で使用する「EsxJプライマー」は、esxJをコードする核酸配列に特異的にアニールし、さらに結核菌中の4つの他の遺伝子相同体(esxM、esxK、esxP、およびesxW)にハイブリダイズし、かつそれぞれの増幅産物を生成する適切な条件下で、それからDNA合成を開始するオリゴヌクレオチドプライマーを指す。考察中のesxJプライマーの各々は、各増幅産物の少なくとも一部が標的に対応する核酸配列を含むように、それぞれのesxJ、esxM、esxK、esxP、およびesxWの標的核酸分子内で、またはそれらの近傍で標的にアニールする。esxJ、esxM、esxK、esxP、および/またはesxWの増幅産物のうちの1つ以上は、試料中にesxJ、esxM、esxK、esxP、および/またはesxWの核酸の1つ以上が存在するならば生成され、したがってesxJ、esxM、esxK、esxP、および/またはesxWの増幅産物のうちの1つ以上の存在は、試料中の結核菌の存在の指標となる。増幅産物は、esxJに対する1つ以上の検出可能なプローブに相補的である核酸配列を含有すべきである。本明細書内で使用される「EsxJプローブ」は、esxJをコードする核酸配列に特異的にアニールし、さらに結核菌中の4つの他の遺伝子相同体(esxM、esxK、esxP、およびesxW)にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドプローブを指す。各サイクリング工程は、増幅工程、ハイブリダイズ工程、および検出工程を含み、試料中の結核菌の有無の検出のために、1つ以上の検出可能なesxJプローブと試料とを接触させる。
本明細書内で使用する「増幅する」という用語は、鋳型核酸分子(例えば、esxJ)の一方または両方の鎖に相補的である核酸分子を合成するプロセスを指す。核酸分子を増幅することは、典型的には、鋳型核酸を変性し、プライマーの融解温度未満の温度でプライマーを鋳型核酸にアニールし、プライマーから酵素的に伸長させて増幅産物を生成することを含む。増幅には、典型的に、ポリメラーゼ酵素(例えば、MgClおよび/またはKCl)の最適活性のために、デオキシリボヌクレオシド三リン酸、DNAポリメラーゼ酵素(例えば、Platinum(登録商標)Taq)および適切な緩衝液および/または補助因子の存在が必要となる。
本明細書内で使用される「プライマー」という用語は、当業者には公知であり、オリゴマー化合物、主にオリゴヌクレオチドを指すが、さらに鋳型依存性DNAポリメラーゼによってDNA合成を「開始」することができる修飾オリゴヌクレオチドを指し、すなわち、例えばオリゴヌクレオチドの3’−末端は遊離の3’−OH基を提供し、さらにデオキシヌクレオシド三リン酸を使用しピロリン酸を放出する3’→5’ホスホジエステル結合を確立する鋳型依存性DNAポリメラーゼにより「ヌクレオチド」を付加させることができる。したがって、おそらく意図した機能を除けば、「プライマー」、「オリゴヌクレオチド」、または「プローブ」の間には基本的な差異はない。
「ハイブリダイズする」という用語は、1つ以上のプローブを増幅産物にアニールすることを指す。ハイブリダイズ条件は、典型的には、プローブの融解温度未満であるが、プローブの非特異的なハイブリダイズを回避する温度を含む。
「5’→3’ヌクレアーゼ活性」という用語は、核酸鎖の合成に典型的に関連する核酸ポリメラーゼの活性を指し、それによりヌクレオチドが核酸鎖の5’末端から除去される。
「熱安定性ポリメラーゼ」という用語は、熱に安定なポリメラーゼ酵素を指し、すなわち、この酵素は鋳型に相補的なプライマー伸長産物の形成を触媒し、二本鎖鋳型核酸を変性させるのに必要な時間高温に曝されるときに不可逆的に変性しない。通常、合成は各プライマーの3’末端で開始し、鋳型鎖に沿って5’→3’の方向に進行する。熱安定性ポリメラーゼは、Thermus flavus、T. ruber、T. thermophilus、T. aquaticus、T. lacteus、T. rubens、Bacillus stearothermophilus、およびMethanothermus fervidusから単離されている。とは言うものの、酵素が補充されているならば、熱安定性でないポリメラーゼもPCRアッセイに用いることができる。
「その相補体」という用語は、所定の核酸と同じ長さである核酸、および所定の核酸に正確に相補的である核酸の両者を指す。
核酸に関して使用される場合の「拡張」または「伸長」という用語は、追加のヌクレオチド(または他の類似分子)が核酸に組み込まれる場合を指す。例えば核酸は、核酸の3’末端にヌクレオチドを典型的に付加するポリメラーゼなどの生体触媒を組み込んだヌクレオチドによって任意に拡張される。
2つ以上の核酸配列の文脈における「同一」または百分率で示す「同一性」という用語は、例えば、当業者に利用可能な1種の配列比較アルゴリズムを使用して、または目視検査によって測定されるような最大の対応関係において比較しかつ一列に並べる際に、同一であるか、または同一であるヌクレオチドの特定の百分率を有する2つ以上の配列または部分配列を指す。百分率で配列同一性および配列類似性を決定するのに適切な代表的なアルゴリズムは、BLASTプログラムであり、これは、例えば、Altschul et al.(1990)の「基礎的局所配列検索ツール」J.Mol. Biol. 215:403-410、Gish et al.(1993)の「データベース類似性検索によるタンパク質コード領域の同定」Nature Genet. 3:266-272、Madden et al.(1996)の「ネットワークBLASTサーバの応用」Meth.Enzymol.266:131-141、Altschul et al.(1997)の「ギャップドBLASTおよびPSI−BLAST:タンパク質データベース検索プログラムの新世代」Nucleic Acids Res. 25:3389-3402、およびZhang et al.(1997)の「パワーBLAST:対話式または自動式配列解析およびアノテーションのための新規ネットワークBLASTアプリケーション」Genome Res.7:649-656に掲載されている。
オリゴヌクレオチドの文脈における「修飾ヌクレオチド」とは、オリゴヌクレオチド配列のうちの少なくとも1つのヌクレオチドが、オリゴヌクレオチドに所望の特性を提供する異なるヌクレオチドによって置換される改変を指す。本明細書内に記載のオリゴヌクレオチド中で置換され得る代表的な修飾ヌクレオチドとして、例えば、C5−メチル−dC、C5−エチル−dC、C5−メチル−dU、C5−エチル−dU、2,6−ジアミノプリン、C5−プロピニル−dC、C5−プロピニル−dU、C7−プロピニル−dA、C7−プロピニル−dG、C5−プロパルギルアミノ−dC、C5−プロパルギルアミノ−dU、C7−プロパルギルアミノ−dA、C7−プロパルギルアミノ−dG、7−デアザ−2−デオキシキサントシン、ピラゾロピリミジン類似体、擬似dU、ニトロピロール、ニトロインドール、2’−0−メチルリボ−U、2’−0−メチルリボ−C、N4−エチル−dC、N6−メチル−dAなどが挙げられる。オリゴヌクレオチド中で置換され得る他の多くの修飾ヌクレオチドは、本明細書内で言及されるか、または当技術分野において他の方法で公知である。特定の実施態様において、修飾ヌクレオチド置換は、対応する未修飾オリゴヌクレオチドの融解温度(Tm)に対して、オリゴヌクレオチドの融解温度を改変する。さらに説明すると、特定の修飾ヌクレオチド置換は、いくつかの実施態様において、非特異的な核酸増幅を低減し(例えば、プライマー二量体の形成を最小限にするなど)、意図する標的アンプリコンの収率を増大させることができる。これらの核酸修飾タイプの例は、例えば、米国特許第6,001,611号に記述される。
結核菌の検出
本開示は、例えば、esxJ核酸配列の一部を増幅することによって結核菌を検出する方法を提供する。esxJの核酸配列が利用可能である(例えば、GenBank受託番号NC_009565)。具体的には、esxJ核酸分子標的を増幅し検出するプライマーおよびプローブは、本開示の実施態様により提供される。結核菌の検出のために、esxJを増幅するプライマーおよびプローブが提供される。本明細書内に例示されるもの以外のEsxJ核酸もまた、試料中の結核菌を検出するために使用できる。例えば、機能的変異体は、日常的な方法を用いて、当業者により特異性および/または感受性について評価され得る。代表的な機能的変異体は、例えば、本明細書内に開示されるesxJ核酸における1つ以上の欠失、挿入および/または置換を含み得る。より詳細には、オリゴヌクレオチドの各実施態様には、配列番号1〜40から選択される配列を有する核酸、配列番号1〜40のうちの一つに対し、少なくとも例えば80%、90%または95%の配列同一性を有する実質的に同一のそれらの変異体、または配列番号1〜40の相補体およびそれらの変異体を含む。
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一実施態様において、結核菌を含有すると疑われる生体試料中の結核菌の検出を実施するために、esxJプライマーと上述の組のプローブが使用される。プライマーおよびプローブのこれらの組は、配列番号1〜40の核酸配列を含むかまたはそれらからなるesxJ核酸配列に特異的なプライマーおよびプローブを含むかまたはそれらからなってもよい。別の実施態様において、esxJ標的のためのプライマーおよびプローブは、配列番号1〜40のいずれかのプライマーおよびプローブの機能的に活性な変異体を含むかまたはそれらからなる。いくつかの実施態様において、第1のプライマーは、配列番号1〜9からなる群から選択される第1のオリゴヌクレオチド配列、またはその相補体を含むかまたはそれらからなる。いくつかの実施態様において、第2のプライマーは、配列番号10〜21からなる群から選択される第2のオリゴヌクレオチド配列、またはその相補体を含むかまたはそれらからなる。いくつかの実施態様において、検出可能なesxJプローブは、配列番号22〜40からなる群から選択される第3のオリゴヌクレオチド配列、またはその相補体を含むかまたはそれらからなる。いくつかの実施態様において、第1のプライマーは、配列番号1〜9からなる群から選択される第1のオリゴヌクレオチド配列を含むかまたはそれらからなり、かつ第2のプライマーは、配列番号10〜21からなる群から選択される第2のオリゴヌクレオチド配列を含むかまたはそれらからなる。いくつかの実施態様において、第1のプライマーは、配列番号1〜9からなる群から選択される第1のオリゴヌクレオチド配列を含むかまたはそれらからなり、第2のプライマーは、配列番号10〜21からなる群から選択される第2のオリゴヌクレオチド配列を含むかまたはそれらからなり、かつ第3の検出可能なesxJプローブは、配列番号:22〜40からなる群より選択される第3のオリゴヌクレオチド配列、またはその相補体を含むかまたはそれらからなる。
いくつかの実施態様において、第1のプライマーは、配列番号1および4〜6および/または7〜9からなる群から選択される第1のオリゴヌクレオチド配列、またはその相補体を含むかまたはそれらからなる。いくつかの実施態様において、第2のプライマーは、配列番号13〜17からなる群から選択される第2のオリゴヌクレオチド配列、またはその相補体を含むかまたはそれらからなる。いくつかの実施態様において、検出可能なesxJプローブは、配列番号23および26〜36からなる群から選択される第3のオリゴヌクレオチド配列、またはその相補体を含むかまたはそれらからなる。いくつかの実施態様において、第1のプライマーは、配列番号1および4〜6および/または7〜9からなる群より選択される第1のオリゴヌクレオチド配列を含むかまたはそれらからなり、かつ第2のプライマーは、配列番号:13〜17からなる群から選択される第2のオリゴヌクレオチド配列を含むかまたはそれらからなる。いくつかの実施態様において、第1のプライマーは、配列番号1および4〜6および/または7〜9からなる群から選択される第1のオリゴヌクレオチド配列を含むかまたはそれらからなり、第2のプライマーは、配列番号13〜17からなる群から選択される第2のオリゴヌクレオチド配列を含むかまたはそれらからなり、かつ第3の検出可能なesxJプローブは、配列番号23および26〜36からなる群から選択される第3のオリゴヌクレオチド配列、またはその相補体を含むかまたはそれらからなる。
いくつかの実施態様において、第1のプライマーは、配列番号7〜9からなる群から選択される第1のオリゴヌクレオチド配列、またはその相補体を含むかまたはそれらからなる。いくつかの実施態様において、第2のプライマーは、配列番号15〜17からなる群から選択される第2のオリゴヌクレオチド配列、またはその相補体を含むかまたはそれらからなる。いくつかの実施態様において、検出可能なesxJプローブは、配列番号29〜30および35〜36からなる群から選択される第3のオリゴヌクレオチド配列、またはその相補体を含むかまたはそれからなる。いくつかの実施態様において、第1のプライマーは、配列番号7〜9からなる群から選択される第1のオリゴヌクレオチド配列を含むかまたはそれらからなり、かつ第2のプライマーは、配列番号15〜17からなる群から選択される第2のオリゴヌクレオチド配列を含むかそれらからなる。いくつかの実施態様において、第1のプライマーは、配列番号7〜9からなる群から選択される第1のオリゴヌクレオチド配列を含むかまたはそれらからなり、第2のプライマーは、配列番号15〜17からなる群から選択される第2のオリゴヌクレオチド配列を含むかそれらからなり、かつ第3の検出可能なesxJプローブは、配列番号29〜30および35〜36からなる群から選択される第3のオリゴヌクレオチド配列、またはその相補体を含むかまたはそれらからなる。特定の実施態様において、第1のプライマーは、配列番号7からなる群から選択される第1のオリゴヌクレオチド配列、またはその相補体を含むかまたはそれらからなる。特定の実施態様において、第2のプライマーは、配列番号16からなる群から選択される第2のオリゴヌクレオチド配列、またはその相補体を含むかまたはそれらからなる。特定の実施態様において、検出可能なesxJプローブは、配列番号30からなる群から選択される第3のオリゴヌクレオチド配列、またはその相補体を含むかまたはそれらからなる。特定の実施態様において、第1のプライマーは、配列番号7からなる群から選択される第1オリゴヌクレオチド配列を含むかまたはそれらからなり、かつ第2プライマーは、配列番号16からなる群から選択される第2オリゴヌクレオチド配列を含むかそれらからなる。特定の実施態様において、第1プライマーは、配列番号7からなる群から選択される第1オリゴヌクレオチド配列を含むかまたはそれらからなり、第2プライマーは、配列番号16からなる群から選択される第2オリゴヌクレオチド配列を含むかまたはそれらからなり、かつ第3の検出可能なesxJプローブは、配列番号30からなる群から選択される第3のオリゴヌクレオチド配列、またはその相補体を含むかまたはそれらからなる。
開示された方法において、プライマーおよび/またはプローブを使用することによって、配列番号1〜40のいずれかのプライマーおよび/またはプローブの機能的に活性な変異体を同定することができる。配列番号1〜40のいずれかのプライマーおよび/またはプローブの機能的に活性な変異体は、配列番号1〜40のそれぞれの配列と比較して、記載された方法またはキットにおいて、類似またはより高い特異性および感度を提供するプライマーおよび/またはプローブに関連する。
変異体は、例えば、配列番号1〜40のそれぞれの配列の5’末端および/または3’末端での1つ以上のヌクレオチド付加、欠失または置換などの1つ以上のヌクレオチド付加、欠失または置換によって、配列番号1〜40の配列から変異させてもよい。先に詳述したように、プライマー(および/またはプローブ)は、化学的に修飾されてもよく、すなわち、プライマーおよび/またはプローブは、修飾ヌクレオチドまたは非ヌクレオチド化合物を含んでもよい。次いで、プローブ(またはプライマー)は修飾されたオリゴヌクレオチドである。「修飾ヌクレオチド」(または「ヌクレオチド類似体」)は、天然の「ヌクレオチド」といくつかの修飾は異なるが、依然として塩基化合物または塩基様化合物、ペントフラノシル糖化合物またはペントフラノシル糖様化合物、リン酸塩部分またはリン酸塩様部分、またはそれらの組み合わせからなる。例えば、「標識」を「ヌクレオチド」の塩基部分に結合させてもよく、それによって「修飾ヌクレオチド」が得られる。「ヌクレオチド」中の天然の塩基はまた、例えば7−デアザプリンによって置換されてもよく、それによって「修飾ヌクレオチド」もまた得られる。用語として「修飾ヌクレオチド」または「ヌクレオチド類似体」は、本出願においては互換的に使用される。「修飾ヌクレオシド」(または「ヌクレオシド類似体」)は、「修飾ヌクレオチド」(または「ヌクレオチド類似体」)について先に概説したような様式でいくつかの修飾によって天然ヌクレオシドとは異なる。
esxJ標的をコードする核酸分子、例えばesxJの代替部分をコードする核酸を増幅する修飾オリゴヌクレオチドおよびオリゴヌクレオチド類似体を含むオリゴヌクレオチドは、例えば、OLIGO (Molecular Biology Insights Inc., Cascade、Colo.)のようなコンピュータープログラムを用いて設計できる。増幅プライマーとして使用されるオリゴヌクレオチドを設計する際に重要な特徴には、限定はされないが、(例えば、電気泳動法により)検出を容易にする適切なサイズの増幅産物、一対のプライマーのメンバーに対する類似の融解温度、および各プライマーの長さ(すなわち、プライマーは、配列特異性を備えてアニールし、かつ合成を開始するために十分に長い必要はあるが、オリゴヌクレオチド合成中に忠実度が低下するほどに長くある必要はない)が挙げられる。典型的には、オリゴヌクレオチドプライマーの長さは、8〜50ヌクレオチドである(例えば長さは、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、または50ヌクレオチド)。
1組のプライマーに加えて、本方法は、結核菌の有無を検出するために1つ以上のプローブを使用することができる。「プローブ」という用語は、合成的にまたは生物学的に生成された核酸(DNAまたはRNA)を指し、その核酸は、設計または選択により、それらが定義した所定の厳密性の下で、今回のケースではesxJ(標的)核酸である「標的核酸」に特異的に(すなわち、優先的に)ハイブリダイズすることを可能にする特定のヌクレオチド配列を含む。「プローブ」は、それが標的核酸を検出することを意味する「検出プローブ」を指すことができる。
いくつかの実施態様において、記載されたesxJプローブを少なくとも1つの蛍光標識で標識化することができる。一実施態様において、esxJプローブは、例えば蛍光色素であるドナー蛍光部分、および例えばクエンチャーである対応するアクセプター部分により標識化することができる。一実施態様において、プローブは、蛍光部分を含むかまたはそれからなり、核酸配列は、配列番号22〜40を含むかまたはそれらからなる。
プローブとして使用されるオリゴヌクレオチドの設計は、プライマーの設計と類似の手法で実施することができる。実施態様では、増幅産物の検出のために1個のプローブまたは1対のプローブを使用してもよい。実施態様に応じて、使用されるプローブは、少なくとも1つの標識および/または少なくとも1つのクエンチャー部分を含んでもよい。プライマーと同様に、プローブは通常、類似の融解温度を有し、各プローブの長さは、配列に特異的なハイブリダイズが起こるのに十分である必要があり、合成中に忠実度が低下するほどには長い必要はない。オリゴヌクレオチドプローブは、通常、長さが15〜40(例えば、16、18、20、21、22、23、24、または25)のヌクレオチドである。
構築物は、各々がesxJプライマー核酸分子およびプローブ核酸分子のうちの1つ(例えば、配列番号1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10)を含有するベクターを含むことができる。構築物は、例えば、対照鋳型核酸分子として使用することができる。使用に適したベクターは、市販されているか、および/または当技術分野で日常的な組換え核酸技術方法によって生成される。EsxJ核酸分子は、例えば、化学合成、結核菌からの直接的なクローニング、またはPCR増幅によって得ることができる。
本方法において使用に適した構築物は、典型的には、esxJ核酸分子(例えば、配列番号1〜40の1つ以上の配列を含む核酸分子)に加えて、所望の構築物および/または形質転換体を選択する選択可能マーカー(例えば、抗生物質耐性遺伝子)をコードする配列、および複製の起源を含む。ベクターシステムの選択は、限定はされないが、宿主細胞、複製の効率、選択可能性、誘導可能性、および回収の容易性の選択を含むいくつかの因子に通常は依存する。
esxJ核酸分子を含む構築物は、宿主細胞中で増殖させることができる。本明細書内で使用される宿主細胞という用語は、原核生物と、酵母細胞、植物細胞および動物細胞などの真核生物とを含むことを意味する。原核生物の宿主は、大腸菌(E.coli)、ネズミチフス菌(Salmonella typhimurium)、霊菌(Serratia marcescens)および枯草菌(Bacillus subtilis)を含んでもよい。真核生物の宿主は、S.cerevisiae、S.pombe、Pichia pastorisなどの酵母、COS細胞またはチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞などの哺乳動物細胞、昆虫細胞、かつシロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)およびタバコ(Nicotiana tabacum)などの植物細胞を含む。構築物は、当業者に一般的に知られている任意の技術を用いて宿主細胞に導入することができる。例えば、リン酸カルシウム沈殿法、電気穿孔法、熱衝撃法、リポフェクション法、微量注入法、およびウィルス媒介核酸移入法が、核酸を宿主細胞に導入する一般的な方法である。さらに、裸のDNAを細胞に直接送達することができる(例えば、米国特許第5,580,859号および第5,589,466号を参照)。
ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)
米国特許第4,683,202号、第4,683,195号、第4,800,159号および第4,965,188号は、従来のPCR技術を開示している。PCRは、典型的には、選択された核酸鋳型(例えば、DNAまたはRNA)に結合する2つのオリゴヌクレオチドプライマーを用いる。いくつかの実施態様において有用なプライマーは、前記のesxJ核酸配列(例えば、配列番号1〜21)内の核酸合成の開始点として作用することが可能なオリゴヌクレオチドを含む。プライマーは、従来の方法により制限消化物から精製することができ、またはそのプライマーは合成的に生成することができる。プライマーは、増幅における最大効率のためには好ましくは一本鎖であるが、二本鎖であってもよい。二本鎖プライマーを、まず変性、すなわち、処理して鎖を分離する。二本鎖核酸を変性させる一つの方法は加熱することである。
鋳型核酸が二本鎖である場合、それがPCRにおける鋳型として使用される前に、二つの鎖を分離する必要がある。鎖の分離は、物理的、化学的または酵素的手段を含む任意の適切な変性方法によって達成することができる。核酸鎖を分離する1つの方法は、核酸の大半を変性する(例えば、50%、60%、70%、80%、90%または95%を超える変性)まで核酸を加熱することを含む。鋳型核酸を変性させるのに必要な加熱条件は、例えば、緩衝塩濃度および変性される核酸の長さおよびヌクレオチド組成に依存するが、典型的には、温度や核酸長さなどの反応の特徴に応じた時間、かつ約90℃〜約105℃の範囲となる。変性は、典型的には約30秒〜4分(例えば、1分〜2分30秒、または1.5分)間実施される。
二本鎖鋳型核酸が加熱により変性される場合に、反応混合物は、前記のesxJ核酸分子上で、その標的配列への各プライマーのアニールを促進する温度に冷えるまで放置される。アニール温度は、通常、約35℃〜約65℃(例えば、約40℃〜約60℃、約45℃〜約50℃)である。アニール時間は、約10秒〜約1分(例えば、約20秒〜約50秒、約30秒〜約40秒)にできる。次いで、反応混合物は、ポリメラーゼ活性が促進または最適化される温度、すなわち、アニールされたプライマーから発生して鋳型核酸に相補的な産物を生成する伸長に十分な温度に調整される。その温度は、核酸鋳型にアニールされた各プライマーからの伸長産物を合成するのに十分であるべきであるが、伸長産物をその相補的鋳型から変性させるほど高くあるべきではない(例えば伸長温度は、通常約40〜80℃(例えば、約50℃〜約70℃、約60℃)である)。伸長時間は、約10秒〜約5分(例えば、約30秒〜約4分、約1分〜約3分、約1分30秒〜約2分)にできる。
PCRアッセイは、RNAまたはDNA(cDNA)などのesxJ核酸を使用することができる。鋳型核酸は精製する必要はなく、それはヒト細胞に含まれるesxJ核酸などの複合混合物の一部であってもよい。EsxJ核酸分子は、Diagnostic Molecular Microbiology: Principles and Applications (Persing et al. (eds), 1993, American Society for Microbiology, Washington D.C.)に記載されているような日常的な技術によって生体試料から抽出することができる。核酸は、プラスミド、または細菌、酵母、ウイルス、細胞小器官、または植物もしくは動物などの高等生物を含む天然供給源などの任意の数の供給源から取得することができる。
プライマー伸長を誘導する反応条件下で、オリゴヌクレオチドプライマー(例えば、配列番号1〜21)をPCR試薬と組み合わせる。例えば、鎖伸長反応は、一般に、50mMのKCl、10mMのトリス−HCl(pH8.3)、15mMのMgCl、0.001%(w/v)のゼラチン、0.5〜1.0μgの変性鋳型DNA、50pmoleの各オリゴヌクレオチドプライマー、2.5UのTaqポリメラーゼ、および10%DMSOを含む。その反応は、通常、dATP、dCTP、dTTP、dGTP、またはそれらの1つ以上の類似体をそれぞれ150〜320μM量含む。
新しく合成された鎖は、反応の後続の工程で使用することができる二本鎖分子を形成する。鎖の分離、アニールおよび伸長の工程は、標的esxJ核酸分子に対応する所望の量の増幅産物を生成するのに必要とされるだけ頻繁に繰り返すことができる。反応における制限因子は、反応中に存在するプライマー、熱安定性酵素、およびヌクレオシド三リン酸の量である。サイクリング工程(すなわち、変性、アニール、および伸長)は、好ましくは少なくとも1回は繰り返される。検出に使用するために、サイクリング工程の数は、例えばサンプルの性質に依存する。試料が核酸の複合混合物である場合に、検出に十分な標的配列を増幅するためには、より多くのサイクリング工程が必要となる。サイクリング工程は、通常、少なくとも約20回繰り返されるが、40回、60回、または100回も繰り返されてもよい。
蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)
FRET技術(例えば、米国特許第4,996,143号、第5,565,322号、第5,849,489号および第6,162,603号を参照)は、ドナー蛍光部分および対応するアクセプター蛍光部分が互いの特定の距離内に位置するときに、可視化されるか、他の方法で検出および/または定量化される2つの蛍光部分の間で、エネルギー移動が起きる。ドナーは、典型的には、ドナーが適切な波長を備える光放射によって励起されるときに、アクセプターにエネルギーを移動させる。アクセプターは、典型的には、異なる波長を備える光放射の形態で移動エネルギーを再放出する。特定のシステムにおいて、非蛍光エネルギーは、実質的に非蛍光ドナー部分を含む生体分子を介して、ドナー部分とアクセプター部分との間で移動させることができる(例えば、米国特許第7,741,467号を参照)。
一例において、オリゴヌクレオチドプローブは、蛍光であってもなくてもよく、光以外の形態で移動されたエネルギーを消散させるドナー蛍光部分および対応するクエンチャーを含むことができる。プローブが完全な形である場合に、ドナー蛍光部分からの蛍光発光がアクセプター部分を消光するように、ドナー部分とアクセプター部分との間でエネルギー移動が典型的に起こる。ポリメラーゼ連鎖反応の伸長工程中に、増幅産物に結合したプローブは、例えばTaqポリメラーゼの5’→3’ヌクレアーゼ活性によって開裂され、それによりドナー蛍光部分の蛍光発光は、もはや消光されない。この目的のための代表的なプローブは、例えば、米国特許第5,210,015号、第5,994,056号および第6,171,785号に記載されている。一般に使用されるドナー−アクセプターの対には、FAM−TAMRA対が含まれる。一般に使用されるクエンチャー剤は、DABCYLおよびTAMRAである。一般に使用されるダーククエンチャー剤としては、BlackHole Quenchers(商標) (BHQ),(Biosearch Technologies,Inc.,Novato,Cal.)、Iowa Black(商標), (Integrated DNA Tech., Inc., Coralville, Iowa)、BlackBerry(商標) Quencher 650 (BBQ-650), (Berry & Assoc., Dexter, Mich.)が挙げられる。
別の例において、それぞれが蛍光部分を含む2つのオリゴヌクレオチドプローブは、esxJ標的核酸配列に対するオリゴヌクレオチドプローブの相補性によって決定される特定の位置で増幅産物にハイブリダイズすることができる。オリゴヌクレオチドプローブの適切な位置での増幅産物核酸へのハイブリダイズの際に、FRET信号が生成される。ハイブリダイズ温度は、約10秒〜約1分間、かつ約35℃〜約65℃の範囲にできる。
蛍光分析は、例えば光子計数落射蛍光顕微鏡システム(適切なダイクロイックミラーおよび特定の範囲で蛍光発光をモニターするフィルタを含む)、光子計数光電子増倍管システム、または蛍光光度計を用いて実施することができる。エネルギー移動を開始する励起、または蛍光の直接検出を可能にする励起は、所望の範囲での励起のために適切にフィルタリングされたアルゴンイオンレーザー、高強度水銀(Hg)アークランプ、光ファイバー光源、または他の高輝度光源によって実施される。
ドナー部分および対応するアクセプター部分に関して本明細書内で使用する「対応する」とは、ドナー蛍光部分の発光スペクトルに重なる吸光スペクトルを有するアクセプター蛍光部分またはダーククエンチャーを指す。アクセプター蛍光部分の発光スペクトルの波長最大値は、ドナー蛍光部分の励起スペクトルの波長最大値よりも少なくとも100nm大きくあるべきである。それにより、それらの間に効率的な非放射エネルギー移動を生じさせることができる。
蛍光ドナー部分および対応するアクセプター部分は、(a)高効率フォルスターエネルギー移動、(b)大きな最終的なストークスシフト(>100nm)、(c)可視スペクトルの赤色部分(>600nm)への可能な限りの発光シフト、(d)ドナー励起波長での励起によって生成されたラマン水蛍光発光よりも高い波長への発光シフトに対して通常選択される。例えば、レーザー線(例えば、ヘリウム−カドミウム442nmまたはアルゴン488nm)の近傍でのその励起最大値、高い吸光係数、高い量子収率、およびその対応するアクセプター蛍光部分の励起スペクトルとその蛍光発光との良好な重複部分を有するドナー蛍光部分を選択することができる。高い吸光係数、高い量子収率、ドナー蛍光部分の発光とその励起との良好な重複部分、および可視スペクトルの赤色部分(>600nm)における発光を有する対応するアクセプター蛍光部分を選択することができる。
FRET技術において種々のアクセプター蛍光部分と共に使用できる代表的なドナー蛍光部分としては、フルオレセイン、ルシファーイエロー、B−フィコエリトリン、イソチオシアン酸9−アクリジン、ルシファーイエローVS、4−アセトアミド−4’−イソチオ−シアナトスチルベン−2,2’−ジスルホン酸、7−ジエチルアミノ−3−(4’−イソチオシアナトフェニル)−4−メチルクマリン、1−ピレンブチル酸スクシンイミジル、および4−アセトアミド−4’−イソチオシアナトスチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体が挙げられる。代表的なアクセプター蛍光部分としては、使用されるドナー蛍光部分に依存するが、LCレッド640、LCレッド705、Cy5、Cy5.5、リサミンローダミンBスルホニルクロライド、イソチオシアン酸テトラメチルローダミン、イソチオシアン酸ローダミン、イソチオシアン酸エリスロシン、フルオレセイン、五酢酸ジエチレントリアミン、またはランタニドイオン(例えば、ユーロピウムまたはテルビウム)の他のキレートが挙げられる。ドナー蛍光部分およびアクセプター蛍光部分は、例えば、Molecular Probes (Junction City, Oreg.)またはSigma Chemical Co. (St. Louis, Mo.)から取得することができる。
ドナー蛍光部分およびアクセプター蛍光部分は、リンカーアームを介して適切なプローブオリゴヌクレオチドに結合することができる。リンカーアームは、ドナー蛍光部分とアクセプター蛍光部分との間の距離に影響を与えるので、各リンカーアームの長さは重要である。ヌクレオチド塩基から蛍光部分までのリンカーアームの長さは、オングストローム(Å)台の距離とするのがよい。一般に、リンカーアームは約10Å〜約25Åである。リンカーアームは、WO84/03285号に記載されている種類のものであってもよい。WO84/03285号はまた、リンカーアームを特定のヌクレオチド塩基に結合する方法を開示し、かつリンカーアームに蛍光部分を結合する方法もまた開示する。
LCレッド640などのアクセプター蛍光部分は、アミノリンカー(ABI (Foster City, Calif.)またはGlen Research (Sterling, VA)から入手可能なC6アミノホスホルアミダイト)を含むオリゴヌクレオチドと組み合わせて、例えば、LCレッド640で標識化したオリゴヌクレオチドを生成することができる。フルオレセインなどのドナー蛍光部分をオリゴヌクレオチドに連結するために頻繁に使用されるリンカーには、チオ尿素リンカー(例えばGlen ResearchまたはChemGene (Ashland, Mass.)からのFITC由来のフルオレセイン−CPG)、アミドリンカー(例えばBioGenex (San Ramon, Calif.)からのフルオレセイン−NHS−エステル由来のCX−フルオレセイン−CPG)、またはオリゴヌクレオチド合成後のフルオレセイン−NHS−エステルの連結を必要とする3’−アミノ−CPGが挙げられる。
結核菌の検出
本開示は、生体試料または非生体試料中の結核菌の有無を検出する方法を提供する。提供される方法は、試料汚染、偽陰性、および偽陽性の問題を回避する。これらの方法は、1対以上のesxJプライマーを使用して試料からのesxJ標的核酸分子の一部を増幅することと、FRET検出工程とを含む少なくとも1回のサイクリング工程を実施することを含む。好ましくはサーモサイクラー中で、複数のサイクリング工程を実施する。これらの方法は、esxJプライマーとプローブを使用して結核菌の存在を検出することができ、esxJの検出は試料中の結核菌の存在を示す。
本明細書内に記載されるように、FRET技術を利用する標識化ハイブリダイズ用プローブを用いて増幅産物を検出することができる。1つのFRET形式は、TaqMan(登録商標)技術を利用して、増幅産物の有無を検出、すなわち結核菌の有無を検出する。TaqMan(登録商標)技術は、例えば1つの蛍光色素および1つのクエンチャーで標識化され、蛍光性であってもなくてもよい一本鎖のハイブリダイズ用プローブを利用する。第1の蛍光部分が適切な波長の光で励起されると、吸収されたエネルギーは、FRETの原理に従って第2の蛍光部分または暗色クエンチャーに移動される。第2部分は、通常クエンチャー分子である。PCR反応のアニール工程中に、標識化されたハイブリダイズ用プローブは、標的DNA(すなわち増幅産物)に結合し、その後の伸長段階中に、例えばTaqポリメラーゼの5’→3’ヌクレアーゼ活性によって分解される。その結果、蛍光部分とクエンチャー部分とが互いに空間的に分離されるようになる。その結果として、クエンチャーの不在下で第1の蛍光部分が励起されると、第1の蛍光部分からの蛍光発光を検出することができる。例として、ABI PRISM(登録商標)7700 配列検出システム(Applied Biosystems)は、TaqMan(登録商標)技術を使用し、かつ試料中の結核菌の有無を検出するために、本明細書に記載の方法を実施するのに適している。
FRETと組み合わせた分子ビーコンもまた、実時間PCR法を用いて増幅産物の存在を検出するために使用することができる。分子ビーコン技術は、第1の蛍光部分および第2の蛍光部分で標識化されたハイブリダイズ用プローブを使用する。第2の蛍光部分は通常クエンチャーであり、蛍光標識は、典型的にはプローブの各末端に位置する。分子ビーコン技術は、二次構造形成を可能にする配列(例えば、ヘアピン)を有するプローブオリゴヌクレオチドを使用する。プローブ内の二次構造形成の結果として、プローブが溶液中にあるときには、両方の蛍光部分は空間的に近接している。標的核酸(すなわち、増幅産物)へのハイブリダイズ後に、プローブの二次構造は破壊され、蛍光部分は、適切な波長の光で励起された後に第1の蛍光部分の発光が検出できるように、互いに分離されるようになる。
FRET技術の別の一般的な形式は、2つのハイブリダイズ用プローブを利用する。各プローブは、異なる蛍光部分で標識化することができ、一般に、標的DNA分子(例えば、増幅産物)中で互いに近接してハイブリダイズするように設計される。ドナー蛍光部分、例えばフルオレセインは、LightCycler(登録商標)機器の光源によって470nmで励起される。FRET中、フルオレセインは、LightCycler(登録商標)−レッド640(LCレッド640)またはLightCycler(登録商標)−レッド705(LCレッド705)などのアクセプター蛍光部分にそのエネルギーを移動する。次いで、アクセプター蛍光部分は、より長い波長の光を放出し、この光はLightCycler(登録商標)機器の光学検出システムによって検出される。効率的なFRETは、蛍光部分が直接的な局所的近接にある場合に、かつドナー蛍光部分の発光スペクトルがアクセプター蛍光部分の吸収スペクトルと重なる場合にのみ起こり得る。放出された信号の強度は、元の標的DNA分子の数(例えば、結核菌ゲノムの数)と相関させることができる。esxJ標的核酸の増幅が起こり、かつ増幅産物が生成される場合に、ハイブリダイズ工程は、プローブ対のメンバー間のFRETに基づいて検出可能な信号を生じる。
一般に、FRETの存在は、試料中の結核菌の存在を示し、FRETの不在は、試料中の結核菌の不在を示す。しかしながら、不十分な検体採取、輸送遅延、不適切な輸送条件、または特定の回収スワブ(アルギン酸カルシウムまたはアルミニウムシャフト)の使用が、試験結果の成功度および/または正確さに影響を及ぼし得るすべての条件である。本明細書中に開示される方法を使用して、例えば45回のサイクリング工程内でのFRETの検出は、結核菌感染の指標となる。
これらの方法を実施するのに用いることができる代表的な生体試料としては、限定はされないが、呼吸器検体、糞便検体、血液検体、皮膚スワブ、鼻腔スワブ、創傷スワブ、血液培養物、皮膚感染部および軟部組織感染部が挙げられる。生体試料の採取方法および保存方法は、当業者に公知である。生体試料は、結核菌核酸を放出するように(例えば、核酸抽出方法および/または当技術分野で公知のキットによって)処理することができ、または場合によっては、生体試料をPCR反応成分および適切なオリゴヌクレオチドと直接接触させることができる。
融解曲線分析は、サイクリング特性に含むことができる追加の工程である。融解曲線分析は、DNA二重鎖の半分が一本鎖に分離した温度として定義される融解温度(Tm)と呼ばれる特徴的な温度で、DNAが融解するという事実に基づいている。DNAの融解温度は、主にそのヌクレオチド組成に依存する。したがって、GヌクレオチドおよびCヌクレオチドに富むDNA分子は、豊富なAヌクレオチドおよびTヌクレオチドを有するDNA分子より高いTmを有する。信号が消失する温度を検出することにより、プローブの融解温度を決定することができる。同様に、信号が生成される温度を検出することで、プローブのアニール温度を決定することができる。esxJ増幅産物由来のesxJプローブの融解温度により、試料中の結核菌の有無を確認することができる。
各サーモサイクラーの運転内で、対照試料もまたサイクルさせることができる。陽性の対照試料は、例えば、対照プライマーおよび対照プローブを用いて、標的核酸対照鋳型(前記の標的遺伝子の増幅産物以外)を増幅することができる。陽性の対照試料は、例えば、標的核酸分子を含むプラスミド構築物を増幅することもできる。そのプラスミド対照は、意図された標的の検出のために使用されるのと同じプライマーおよびプローブを使用して、患者の試料と並行して内部で(例えば、試料内で)増幅され得るか、または別個の試料で増幅され得る。その対照は、増幅、ハイブリダイズ、および/またはFRET反応の成功または失敗の指標となる。各サーモサイクラーの運転には、例えば、標的鋳型DNAを欠く陰性の対照も含まれ得る。陰性の対照は汚染を測定することができる。これにより、システムおよび試薬が偽の陽性信号を生じないことを保証する。したがって、対照反応は、例えば、配列特異性を有してアニールしかつ伸長を開始するプライマーの能力、ならびに配列特異性を有してハイブリダイズしかつFRETを起こすプローブの能力を容易に判断することができる。
一実施態様において、この方法は、汚染を回避する工程を含む。例えば、1回のサーモサイクラー運転と次のサーモサイクラー運転との間の汚染を低減または排除するためのウラシル−DNAグリコシラーゼを利用する酵素的方法が、米国特許第5,035,996号、第5,683,896号および第5,945,313号に記載されている。
FRET技術と併用した従来のPCR法を用いて、本方法を実施することができる。一実施態様において、LightCycler(登録商標)機器が使用される。以下の特許出願:WO97/46707号、WO97/46714号、およびWO97/46712号には、LightCycler(登録商標)技術で使用される実時間PCRを記載している。
LightCycler(登録商標)は、PCワークステーションを使用して操作することができ、かつWindows NTオペレーティングシステムを利用することができる。試料からの信号を、機械が光学ユニットの上に連続的に毛細管を配置した通りに取得する。ソフトウェアは、各測定の直後に蛍光信号を実時間で表示することができる。蛍光取得時間は、10〜100msecである。各サイクリング工程の後に、蛍光対サイクル数の定量的表示を、すべての試料に対して絶えず更新することができる。生成されたデータは、さらなる解析のために保存することができる。
FRETの代わりに、蛍光DNA結合色素(例えばSYBR(登録商標)GreenまたはSYBR(登録商標)Gold(分子プローブ))などの二本鎖DNA結合色素を用いて増幅産物を検出することができる。二本鎖核酸と相互作用すると、その蛍光DNA結合色素は、適切な波長の光で励起した後に蛍光信号を発する。核酸挿入色素などの二本鎖DNA結合色素も使用することができる。二本鎖DNA結合色素を使用する場合に、融解曲線分析が、通常、増幅産物の存在を確認するために実施される。
本開示の実施態様は、1種以上の市販の機器の構成によって限定されないことが理解される。
製品およびキット
本開示の実施態様はさらに、結核菌を検出するための製品またはキットを提供する。この製品は、適切な包装材料と共にesxJ遺伝子標的を検出するために使用されるプライマーおよびプローブを含むことができる。結核菌を検出するための代表的なプライマーおよびプローブは、esxJ標的核酸分子にハイブリダイズすることができる。さらに、このキットはまた、DNA固定化、ハイブリダイズ、および検出に必要な適切に包装された試薬および材料、例えば固体支持体、緩衝液、酵素およびDNA標準を含んでもよい。プライマーおよびプローブを設計する方法が本明細書内に開示され、esxJ標的核酸分子を増幅して、それにハイブリダイズするプライマーおよびプローブの代表的な例が提供される。
この製品はまた、プローブを標識化するための1つ以上の蛍光部分を含むことができ、あるいは、キットとともに供給されるプローブを標識化することができる。例えば、この製品は、esxJプローブを標識化するドナー蛍光部分および/またはアクセプター蛍光部分を含んでもよい。適切なFRETドナー蛍光部分および対応するアクセプター蛍光部分の例は、前記のように提供される。
この製品はまた、試料中の結核菌を検出するesxJプライマーおよびプローブを使用するための使用説明書をそこに有する包装挿入物または包装ラベルを含むことができる。この製品は、本明細書内に開示される方法を実施するための試薬(例えば、緩衝液、ポリメラーゼ酵素、補助因子、または汚染を防止する薬剤)をさらに含んでもよい。この試薬は、本明細書内に記載の1種の市販機器に固有のものであってもよい。
本開示の実施態様は、次の実施例においてさらに説明されるが、それらの例は、特許請求の範囲に記載される本発明の範囲を限定するものではない。
次の実施例および図面は、主題の理解を支援するために提供され、その厳密な範囲は、添付の特許請求の範囲に記載されている。当然のことであるが、本発明の主旨から逸脱することなく、記載された手順に改変を行うことができる。
実施例1
esxJ遺伝子を標的とするオリゴの特異性は、公に入手可能な28個の結核菌全ゲノムならびに26個の非結核性マイコバクテリアの全ゲノムのブラスト分析によって確立された。標的遺伝子領域は、28個の結核菌全ゲノム中に5個の別個のコピーを有して存在し、ならびに他の結核菌複合体メンバー(M.bovis、M.africanum、およびM.canettii)中に3〜5個の別個のコピーを有して存在し、非常に乏しい相同性を有する他のマイコバクテリア種中に見出されるのみである。多数の非結核マイコバクテリア種から抽出されたゲノムDNAを試験することによって、排他性を確認した。
図1を参照すると、結核菌esxフォワードプライマーがスクリーニングされて、FP01(配列番号1)に比較して、FP07(配列番号7)およびFP09(配列番号9)からの類似のエルボー値およびより高い蛍光値が示されている。図2を参照すると、結核菌esxリバースプライマーがスクリーニングされて、単一コピーのゲノム位置を標的とする16S最適化オリゴと比較して、上位3つのesxプライマー対象(すなわち配列番号15、16および17)の全てからのより早いエルボー値およびより高い蛍光値が示されている。図3を参照すると、結核菌esxプローブのスクリーニングは、結核菌標的を有する上位4つの対象(すなわち、配列番号29、30、35、および36)からの蛍光値およびエルボー値を示している。全てのプローブが12単位より大きい蛍光値を生成した。図4を参照すると、結核菌esxプローブのスクリーニングは、非結核菌標的(M.gastri)を有する上位4つの対象からの蛍光値を示している。M.gastriとの交差反応性が観察されたために、最高の生成率のプローブは対象から除外された。図5を参照すると、希釈系列の結核菌および1e6c/PCRとともに、それぞれ非結核菌種(M.gastri、M.szulgai、およびM.kansasii)の上位のesxオリゴヌクレオチド(すなわち、配列番号7、16、および30)が除外的に表示されている。
前記の発明は、明瞭化および理解を目的としてある程度詳細に記載されているが、形態および具体性において様々な変更を行うことが可能なことは、本開示を読むことにより当業者には明らかである。例えば、前記の全ての技術及び装置は、様々な組み合わせで使用することができる。

Claims (12)

  1. 試料中の結核菌および他の結核菌複合体メンバーを検出する方法であって、
    試料を1組のesxJプライマーと接触させることを含む増幅工程を実施して、esxJ核酸が試料中に存在する場合に増幅産物を生成し、
    前記増幅産物を1つ以上の検出可能なesxJプローブと接触させることを含むハイブリダイズ工程を実施し、そして
    前記増幅産物の存在または不在を検出すること、ここで前記増幅産物の存在が試料中の結核菌の存在の指標となり、前記増幅産物の不在が試料中の結核菌の不在の指標となる、
    を含み、
    前記1組のesxJプライマーは、配列番号1、7、及び9からなる群から選択される第1のオリゴヌクレオチド配列またはその相補体を含む第1のプライマーと、配列番号1517からなる群から選択される第2のオリゴヌクレオチド配列またはその相補体を含む第2のプライマーとを含み、および
    前記検出可能なesxJプローブは、配列番号30の第3のオリゴヌクレオチド配列またはその相補体を含む、方法。
  2. 前記ハイブリダイズ工程は、前記増幅産物を、ドナー蛍光部分および対応するアクセプター部分で標識化された前記検出可能なesxJプローブと接触させることを含み、かつ
    前記検出工程は、前記プローブの前記ドナー蛍光部分と前記アクセプター部分との間の蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)の有無を検出することを含み、前記蛍光の有無が試料中の結核菌の有無を示す、請求項1に記載の方法。
  3. 前記増幅工程は、5’→3’ヌクレアーゼ活性を有するポリメラーゼ酵素を使用する、請求項2に記載の方法。
  4. 前記ドナー蛍光部分および前記対応するアクセプター部分は、前記プローブ上で互いに8〜20ヌクレオチド以内に存在する、請求項2または3に記載の方法。
  5. 前記アクセプター部分はクエンチャーである、請求項2〜4のうちのいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記第1のプライマー、第2のプライマーおよび検出可能なesxJプローブの少なくとも1つは、少なくとも1つの修飾ヌクレオチドを含む、請求項1〜5のうちのいずれか1項に記載の方法。
  7. 結核菌および他の結核菌複合体メンバーの核酸を検出するためのキットであって、
    配列番号1、7、及び9からなる群から選択される第1のオリゴヌクレオチド配列またはその相補体を含む第1のオリゴヌクレオチドプライマー、
    配列番号1517からなる群から選択される第2のオリゴヌクレオチド配列またはその相補体を含む第2のオリゴヌクレオチドプライマー、および
    配列番号30のオリゴヌクレオチド配列またはその相補体を含み、かつ第1のプライマーおよび第2のプライマーによって生成されたアンプリコンにハイブリダイズするように構成された第3の蛍光的に検出可能に標識化されたプローブ
    を含む、キット。
  8. 前記第3の検出可能に標識化されたオリゴヌクレオチド配列は、ドナー蛍光部分および対応するアクセプター部分を含む、請求項に記載のキット。
  9. 前記アクセプター部分はクエンチャーである、請求項に記載のキット。
  10. ヌクレオシド三リン酸、核酸ポリメラーゼ、および核酸ポリメラーゼの機能に必要な緩衝液をさらに含む、請求項のうちのいずれか1項に記載のキット。
  11. 第1、第2および第3のオリゴヌクレオチドのうちの少なくとも1つは、少なくとも1つの修飾ヌクレオチドを含む、請求項10のうちのいずれか1項に記載のキット。
  12. 第1、第2および第3のオリゴヌクレオチドは、40個以下のヌクレオチドを有する、請求項11のうちのいずれか1項に記載のキット。
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