JP6984129B2 - プリント回路基板 - Google Patents

プリント回路基板 Download PDF

Info

Publication number
JP6984129B2
JP6984129B2 JP2017005288A JP2017005288A JP6984129B2 JP 6984129 B2 JP6984129 B2 JP 6984129B2 JP 2017005288 A JP2017005288 A JP 2017005288A JP 2017005288 A JP2017005288 A JP 2017005288A JP 6984129 B2 JP6984129 B2 JP 6984129B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
back surface
mask material
hole
land
solder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017005288A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018116976A (ja
Inventor
美子 藤間
敦 西本
雅弘 小山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2017005288A priority Critical patent/JP6984129B2/ja
Publication of JP2018116976A publication Critical patent/JP2018116976A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6984129B2 publication Critical patent/JP6984129B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Electric Connection Of Electric Components To Printed Circuits (AREA)

Description

本発明は、プリント回路基板に関するものである。
従来、例えば下記の特許文献1に開示されているように、プリント配線板の裏面にフローハンダ噴流をあてたときにスルーホールを介してプリント配線板の表面にハンダが伝わるのを防止する技術が知られている。この従来技術では、スルーホールを接着剤でマスクすることで、スルーホールへのハンダの侵入を抑制している。これによりハンダがプリント配線板表面に到達するのを防止している。スルーホールのマスキングには、表面実装部品をプリント配線板の裏面に仮固定するための接着剤が用いられている。
一方、下記の特許文献2に開示されているように、プリント配線板へのフローハンダを行った場合にハンダブリッジが生ずることを防止するために、プリント配線板のフローハンダ面に接着剤を塗布する技術が知られている。ハンダブリッジとは、隣接するランドをまたいでハンダが形成されることにより隣接するランドが導通してしまうことである。特許文献2には、フローハンダの際にハンダブリッジを抑制すべく、プリント配線板のスルーホールのランド上またはランド周囲に接着剤を塗布する方法が開示されている。
特開2010−219411号公報 特開平7−235762号公報
スルーホールを伝わってハンダが表面に到達することを防止するためには、特許文献1でも開示されているように、ハンダがスルーホールを通過しにくくすること、つまりマスク材でスルーホールの開口面積を絞ることが有効である。しかしながら、ランドは銅箔などで形成され、マスク材の材料は接着剤あるいは他の樹脂材料などであることが想定される。材料の相違により、マスク材とランドとの間で線膨張係数が異なる。線膨張係数が異なることで、マスク材が設けられたスルーホールにおけるランドと内壁導体とが交わる稜角部に、温度変化に伴うストレスがかかる。このストレスに起因して稜角部において導体剥がれが生じてしまうと、通電性が悪化するという問題があった。
特許文献1の段落0011等に記載されているとおり、特許文献1では接着剤によるマスクを行うことによりスルーホールのほぼ全体を塞ぐことが図られている。特許文献2はハンダブリッジの防止が目的であり、特定のランドを接着剤で完全に隠してしまう方法(図4および図5を参照)、あるいは隣接するランドの中間点に接着剤を塗布する方法(図6参照)などが開示されているにすぎない。特許文献1、2においては上述したような稜角部における導体剥がれの問題について何ら考慮されていない。従来の技術には、通電性の確保とスルーホールを通じたハンダの飛散抑制とを両立する観点から、いまだ改善の余地が残されていた。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、スルーホールの通電を確保しつつスルーホールを通じてハンダが表面へと伝わることの弊害を抑制することができるプリント回路基板を提供することを目的とする。
第一の発明にかかるプリント回路基板は、
リード部品配置用の表面とフローハンダ噴流にさらされるべき裏面とを備え、前記表面と前記裏面とを貫通する第一および第二スルーホールが設けられたプリント配線板と、
前記第一スルーホールに実装されたリード部品と、
リード部品が挿入されない前記第二スルーホールのマスクのために前記裏面に設けられたマスク材と、
を備え、
前記第一および第二スルーホールは隣接し、
前記第一スルーホールは、前記裏面に設けられた第一裏面ランドと、前記第一裏面ランドと接続する第一内壁導体と、を備え、
前記第二スルーホールは、前記裏面に設けられた第二裏面ランドと、前記第二裏面ランドと接続する第二内壁導体と、を備え、
前記マスク材は、前記第一裏面ランドと前記第一内壁導体とが交わる角の部分である第一稜角部15dに重なることなく前記第二裏面ランドと前記第二内壁導体とが交わる角の部分である第二稜角部の一部に重なり、かつ前記第二裏面ランドの材料とは異なる線膨張係数を有し、
前記第二稜角部の全周を二つの弧に分け、前記二つの弧の一方を前記マスク材で被われた被覆部とし、前記二つの弧の他方を前記マスク材で被われない露出部とし
前記第二稜角部の全周の半分以上が前記露出部である
第一の発明によれば、リード部品が実装される第一スルーホールとリード部品が実装されない第二スルーホールとが隣接する場合において第二スルーホールを部分的にマスクするときに、第二稜角部の片側をマスク材で覆って一つの連続的な被覆部とするとともに残りの部分はマスク材を設けないことで一つの連続的な露出部とすることができる。マスク材で覆われない部位を十分に残すことで通電を確保することができる一方で、プリント回路基板の裏面にフローハンダ噴流を当てたときにスルーホールを通じてハンダが表面へと伝わることの弊害を抑制することもできる。
第二の発明によれば、マスク材で覆われない稜角部を十分に残しつつ、実験結果によるハンダボール抑制の臨界的効果が得られる程度にスルーホールの開口面積を絞ることができる。これにより、スルーホールの通電を確保する一方で、プリント回路基板の裏面にフローハンダ噴流を当てたときにスルーホールを通じてハンダが表面へと伝わることの弊害を抑制することもできる。
本発明の実施の形態1にかかるプリント回路基板を示す断面図である。 本発明の実施の形態1にかかるプリント回路基板の裏面を示す部分拡大図である。 本発明の実施の形態1にかかるプリント回路基板の製造工程を示す図である。 本発明の実施の形態1にかかるプリント回路基板の製造工程を示す図である。 本発明の実施の形態1にかかるプリント回路基板の製造工程を示す図である。 本発明の実施の形態1にかかるプリント回路基板の製造工程を示す図である。 本発明の実施の形態1にかかるプリント回路基板の製造工程を示す図である。 本発明の実施の形態1にかかるプリント回路基板の製造工程を示す図である。 本発明の実施の形態1にかかるプリント回路基板の製造工程を示す図である。 本発明の実施の形態1にかかるプリント回路基板の製造方法を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施の形態1の変形例にかかるプリント回路基板を示す図である。 本発明の実施の形態2にかかるフローハンダ付けでのスルーホール開口径とハンダボール発生率との関係を示すグラフである。 本発明の実施の形態2にかかるフローハンダ付けでのスルーホール開口径と0.2mm以上の径を持つハンダボールの発生個数との関係を示すグラフである。 本発明の実施の形態2の変形例にかかるプリント回路基板を示す図である。 本発明の実施の形態2の変形例にかかるプリント回路基板を示す図である。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1にかかるプリント回路基板10を示す断面図である。プリント回路基板10は、プリント配線板1と、第一表面実装部品2と、リード部品3と、第二表面実装部品4と、を備えている。
プリント配線板1は、両面実装タイプの配線板である。例えば板厚1.6mmのCEM3両面板を用いてもよい。プリント配線板1は、リード部品配置用の表面1aとフローハンダ噴流にさらされるべき裏面1bとを備えている。プリント配線板1は、例えばガラスエポキシ等の1枚または積層された絶縁基板により構成されている。
プリント配線板1には、表面1aと裏面1bとを貫通する第一スルーホール8aおよび第二スルーホール8bが設けられている。第一スルーホール8aおよび第二スルーホール8bは隣接している。「隣接」とは、他のスルーホールおよび他の表面実装部品などを間に挟まずに、プリント配線板1の面方向に隣り合う関係を意味している。第一スルーホール8aは、表面1aに設けられた第一表面ランド15aと、裏面1bに設けられた第一裏面ランド15bと、第一表面ランド15aおよび第一裏面ランド15bと接続する第一内壁導体15cと、を備えている。第二スルーホール8bは、表面1aに設けられた第二表面ランド5aと、裏面1bに設けられた第二裏面ランド5bと、第二表面ランド5aおよび第二裏面ランド5bと接続する第二内壁導体5cと、を備えている。第一表面ランド15a、第一裏面ランド15b、第二表面ランド5a、および第二裏面ランド5bは、銅箔で形成されている。プリント配線板1の表面1aおよび裏面1bにおける銅箔のない部分は、基材素地1cが露出している。基材素地1cはソルダーレジストに覆われている。第一内壁導体15cおよび第二内壁導体5cは、例えばめっき処理によりプリント配線板1の貫通孔内に銅めっき膜が形成されたものである。第一裏面ランド15bと第一内壁導体15cとが交わる角の部分は、第一稜角部15dを構成している。第二裏面ランド5bと第二内壁導体5cとが交わる角の部分は、第二稜角部5dを構成している。
プリント配線板1において、表面1aには表面電極11が設けられ、裏面1bには裏面電極12が設けられている。表面電極11には、第一ハンダ接合部7aを介して第一表面実装部品2が接続されている。第一ハンダ接合部7aは、表面1aにハンダペーストを印刷した後に第一表面実装部品2を設置してリフロー加熱を行うことで形成される。裏面電極12には、第二ハンダ接合部7bを介して第二表面実装部品4が接続されている。第二ハンダ接合部7bは、第二表面実装部品4と裏面1bとの間に設けられた部品仮固定接着層6で仮固定が行われた状態で、裏面1bにリフローハンダ噴流を当てることで形成されたものである。リード部品3は、第一スルーホール8aにフローハンダ付けされている。フローハンダ接合部7cが、リード部品3のリード端子3aを第一スルーホール8aに固定している。
マスク材9は、リード部品3が挿入されない第二スルーホール8bのマスクのために裏面1bに設けられている。マスク材9は、第二裏面ランド5bの材料とは異なる線膨張係数を有している。具体的には、マスク材9は接着剤により形成されてもよい。すなわち、第二表面実装部品4をプリント配線板1の裏面1b上に仮固定するための部品仮固定接着層6と同じ接着剤を用いて、マスク材9を形成してもよい。具体的な材料としては、例えば、紫外線硬化型接着剤または熱硬化型接着剤を用いることができる。実施の形態1では、エポキシ系の接着剤を用いて部品仮固定接着層6およびマスク材9を形成する。なお、接着剤に限らず、フローハンダ噴流に晒されたときに溶融しない程度に融点が高い耐熱性ペースト材料を塗布することでマスク材9を形成してもよい。
図2は、本発明の実施の形態1にかかるプリント回路基板10の裏面1bを示す部分拡大図である。第一稜角部15dおよび第二稜角部5dは、図2に示すように裏面1bの平面視で円形である。マスク材9は、第一稜角部15dに重なることなく第二稜角部5dの一部に重なっている。マスク材9は、ある程度の厚さを有しており、裏面1b上に凸部を形成している。実施の形態1では、第二稜角部5dの全周を二つの弧に分け、二つの弧の一方をマスク材9で被われた被覆部5d2とし、二つの弧の他方をマスク材9で被われない露出部5d1としている。これにより、第二稜角部5dの片側部分をマスク材9で覆って一つの連続的な被覆部5d2とするとともに、残りの部分はマスク材9を設けないことで一つの連続的な露出部5d1とすることができる。これにより、第二稜角部5dのうちマスク材9で覆われない部位を十分に残すことで通電を確保することができる一方で、第二スルーホール8bを通じてハンダが表面1aへと伝わることの弊害を抑制することができる。
マスク材9は、第二裏面ランド5bを被う主マスク部9aと、第二裏面ランド5bの外側にはみ出て基材素地1cを被う出張り部9bとを備える。
マスク材9は、プリント配線板1の裏面1bにフローハンダ噴流をあてたとき、リード部品3が実装されない第二スルーホール8bを介して表面1aにハンダが伝わることを防止することができる。ここで、マスク材9を接着剤で形成した場合、接着剤の硬化収縮により、第二稜角部5dの被覆部5d2にストレスがかかる。また、マスク材9が接着剤であるか否かに関わらず、マスク材9と第二裏面ランド5bとの線膨張係数の違いにより、第二スルーホール8bの通電オン/オフに伴う温度サイクルによってマスク材9の膨張と収縮が繰返し発生する。これにより第二稜角部5dの被覆部5d2に繰り返しのストレスがかかる。これらのストレスが第二稜角部5dに沿って銅箔を剥離させるおそれがある。
この点、実施の形態1では、第二スルーホール8bの通電量に見合った一定断面積以上の導体幅を確保するように、マスク材9で覆われない露出部5d1が設けられている。その結果、上記のストレスにより第二スルーホール8bの通電が失われることを防ぐことができる。例えば、銅箔厚が35μmであり導体幅が1mmである場合の許容電流の目安は1アンペアといわれている。流すべき電流に見合った断面積となるように第二稜角部5dの導体断面積が確保されていることが、プリント回路基板10の信頼性などの観点から好ましい。
第二ハンダ接合部7bおよびフローハンダ接合部7cが、鉛フリーハンダを用いてフローハンダ付けされたものであってもよい。鉛フリーハンダは、例えば、Sn−3Ag−0.5Cuなどの組成のハンダである。鉛フリーハンダの融点は、錫鉛ハンダに比べ約40℃高い。鉛フリーハンダのフローハンダ付け時に、ハンダがフローハンダ噴流から離脱した後このハンダが融点以下に冷めて液体から固体に変化するタイミングが、錫鉛ハンダに比べて早い。また、鉛フリーハンダは、濡れ性が錫鉛ハンダに比べて劣る性質がある。そのため、第二スルーホール8bをマスク材9で万遍なくマスキングしなくてもよく、マスク材9で第二スルーホール8bの開口面積をある程度絞ることで第二スルーホール8bを通じてハンダが表面1aに飛び散ったり表面1aにハンダボールが飛散したりすることを抑制できる。
図3〜図9は、本発明の実施の形態1にかかるプリント回路基板10の製造工程を示す図である。図10は、本発明の実施の形態1にかかるプリント回路基板10の製造方法を説明するためのフローチャートである。以下、図3〜図9を参照しつつ図10の各ステップS100〜S110について説明する。
まず、図3に示すように、ハンダ印刷工程が行われる(ステップS100)。プリント配線板1の表面1aを上側に向けた状態で、第一表面実装部品2が実装されるべき表面電極11に、ハンダペーストを印刷する。一例を示すと、印刷には、ハンダ付け部分に開口を設けたステンシル状の印刷マスクが用いられてもよい。ハンダペーストをスキージと呼ばれるヘラを用いて印刷マスク上になぞるようにして塗布し、印刷マスクの開口からハンダペーストが印刷される仕組みである。
次に、図4に示すように、印刷工程後の部品搭載が行われる(ステップS102)。上記のハンダ印刷工程の後、ハンダペーストが印刷された表面電極11に第一表面実装部品2を設置する。
次に、リフローハンダ付け工程が行われる(ステップS104)。第一表面実装部品2を設置した段階のプリント回路基板10をリフロー炉に投入することで、ハンダを溶かし、第一ハンダ接合部7aを形成する。
次に、図5に示すように、接着剤塗布工程が行われる(ステップS106)。第一表面実装部品2をハンダ接合した後のプリント回路基板10を反転させて、裏面1bを上側に向ける。この状態で、第二表面実装部品4を仮固定するための部品仮固定接着層6と、マスク材9とを、裏面1b上に形成する。実施の形態1では、部品仮固定接着層6が、一対の裏面電極12の中間に設けられる。このとき、ステップS100のハンダ印刷工程におけるハンダペースト印刷方法と同様に、接着剤塗布部分に開口を設けた印刷マスクを用いて接着剤を印刷する方法を用いてもよい。
次に、図6示すように、部品搭載工程が行われる(ステップS108)。まず、第二表面実装部品4を部品仮固定接着層6上に実装し、部品仮固定接着層6及びマスク材9の硬化を待つ。硬化は、使用した接着剤の特性に合わせ、紫外線照射または加熱などにより加速できる。その後、図6に示すように、プリント回路基板10を再び反転させて表面1aを上側に向けた状態とする。リード端子3aを第一スルーホール8a内に挿入して、リード部品3をプリント回路基板10に組み付ける。
次に、フローハンダ付け工程(ステップS110)が行われることで、図7に示す構造が得られる。フローハンダ付け工程の詳細を、図8および図9に示す。プリント配線板1の裏面1b側に、溶融したフローハンダ噴流B2をあててハンダ付けし、第二ハンダ接合部7bおよびフローハンダ接合部7cを形成する。すなわち、プリント回路基板10は、コンベアなどにより搬送され、図8のようにフローハンダノズルB1上を通過してさらに搬送され、図9のようにハンダ付けが完了する。このとき、第二裏面ランド5bの一部を被うようにマスク材9が設けられている。第二稜角部5dの露出部5d1にハンダ7dが付着し、表面1a側にハンダが吹き上がるのを防ぎ、さらには第二スルーホール8bを伝わってハンダボールが表面1aへと飛散するのを防ぐことができる。なお、マスク材9は、図8および図9に示すように、フローハンダ噴流B2が先にあたるように第二裏面ランド5bの前方に設けるとより効果的である。
マスク材9は、部品仮固定接着層6と同じ接着材を第二裏面ランド5bに塗布したものであることが好ましい。フローハンダ工程の前に裏面1bに第二表面実装部品4を仮固定する際に接着剤が用いられる。この接着剤を利用してマスク材9を形成することができる。その結果、仮固定とマスキングとを一つの工程内で行うことができ、製造工程の簡略化および使用材料兼用によるコスト節減をすることができる。
図2に示すように、第二稜角部5dの全周の半分以上が露出部5d1であることが好ましい。露出部5d1を大きく確保することで、より確実に断線を抑制することができる。ただし、露出部5d1は、第二稜角部5dの全周の半分未満であってもよい。図11は、本発明の実施の形態1の変形例にかかるプリント回路基板10を示す図である。この変形例では、2つのマスク凸部191、192をV字状に重ねて1つのマスク材19を形成している。
また、マスク材9は、第二裏面ランド5bの外縁を超えて裏面1bの上を伸びる出張り部9bを有することが好ましい。これにより、第二裏面ランド5bの周辺に出張り部9bで壁を作り、第二スルーホール8bへのハンダ進入を遮ることができる。しかしながら、出張り部9bを設けずに、主マスク部9aのみとすることもできる。
実施の形態2.
実施の形態2にかかるプリント回路基板は、上述した実施の形態1にかかるプリント回路基板10と同様の構成を備えている。相違点は、第二スルーホール8bの開口面積について数値限定を加えた点である。
図12は、本発明の実施の形態2にかかるフローハンダ付けでの第二スルーホール8b開口径とハンダボール発生率との関係を示すグラフである。図13は、本発明の実施の形態2にかかるフローハンダ付けでの第二スルーホール8bの開口径と0.2mm以上の径を持つハンダボールの発生個数との関係を示すグラフである。図12および図13は、基板板厚1.6mmのCEM3両面板をプリント配線板1として用いて、これに様々な開口面積の第二スルーホール8bを作製してフローハンダを行うという実験を行った結果をまとめたものである。図12のグラフによれば、第二スルーホール8bの穴の直径が0.8mm以下になると、表面1aに生ずるハンダボールの発生率が0%である。図13のグラフによれば、第二スルーホール8bの穴の直径が0.9mm以下になると、表面1aに生ずる、径φ=0.2mm以上のハンダボールの個数がゼロであった。これらの実験結果から、スルーホール直径0.8mm以下とすればハンダボールの飛散を防ぐことができる。
下記の式(1)から、スルーホール直径0.8mmのときの第二スルーホール8bの開口面積が得られる。
開口面積[mm]=πr=π(0.8/2)≒0.5 [mm] ・・・(1)
第二スルーホール8bの開口面積が0.5mm以下となるようにプリント配線板1を設計すれば、第二スルーホール8b内をハンダが伝わることの弊害を確実に抑制できる。
プリント配線板1の厚さが、1.6mm以上であり、裏面1bの平面視における第二スルーホール8bの開口面積が、0.5mm以下であることで、図12および図13の実験結果で実証された臨界的効果を得ることができる。この点を考慮して、実施の形態2では、実施の形態1において第二スルーホール8bの開口面積を0.5mm以下とするようにマスク材9のマスキング領域の位置および大きさが設計されている。マスキング領域の大きさは、マスク材9と第二スルーホール8bとが重なる領域の大きさである。これにより、第二稜角部5dのうちマスク材9で覆われない部位を十分に残しつつ、実験結果によるハンダボール抑制の臨界的効果が得られる程度に第二スルーホール8bの開口面積を絞ることができる。これにより通電を確保する一方で、第二スルーホール8bを通じてハンダが表面1aへと伝わることの弊害を抑制することができる。
仮に板厚1.6mmのプリント回路基板10に設けるすべてのスルーホールの直径を0.8mmとすれば、マスク材9がなくとも、ハンダがスルーホール内を伝わることの弊害を抑制できると予想される。しかし、プリント回路基板10に設けるすべてのスルーホールを上記の設計値とすることは現実的に難しい。また、設計値との公差なども考慮する必要がある。従って、実施の形態1のようにマスク材9で第二スルーホール8bを部分的に覆うことで上記の開口面積及び開口径(最大値)となるように調節を行うことが実用的である。
実施の形態2にかかるプリント回路基板の製造方法は、第二スルーホール8bの開口面積を0.5mm以下とするようにマスク材9のマスキング領域を設計する点を除いては、図3〜図10で説明した実施の形態1にかかる製造方法と同様である。よって図示および説明を省略する。
なお、実施の形態2で説明した開口面積の数値範囲にかかる技術的特徴は、実施の形態1にかかるプリント回路基板10以外の構造にも適用することができる。
図14は、本発明の実施の形態2の変形例にかかるプリント回路基板10を示す図である。図14は、第二裏面ランド5b付近のみを拡大したものである。図14に示すように、第二稜角部5dに第一線状マスク材29aおよび第二線状マスク材29bを離間して設けることで、第二稜角部5dを二つの被覆部5d2および二つの露出部5d1に分けてもよい。この点は、実施の形態1で第二稜角部5dを一つの露出部5d1と一つの被覆部5d2とに分けたのとは異なっている。図14では、具体的には、第一線状マスク材29aおよび第二線状マスク材29bが、互いに同一の長さおよび形状で、第二スルーホール8bの中心から等距離をおきつつ平行に伸びている。
また、実施の形態2では、第一スルーホール8aおよび第二スルーホール8bが隣接していなくともよい。つまり、第一スルーホール8aおよび第二スルーホール8bの間に、他のスルーホールまたは他の表面実装部品などが挟まれていてもよい。つまり、実施の形態2は、リード部品3が実装されない第二スルーホール8b単独の構造に着目したものである。図15は、本発明の実施の形態2の変形例にかかるプリント回路基板10を示す図である。図15に示すように、実施の形態2においては、マスク材9により開口面積が0.5mmに調節された二つの第二スルーホール8b1、8b2を、プリント回路基板10の面方向に隣接させてもよい。
1 プリント配線板、1a 表面、1b 裏面、1c 基材素地、2 第一表面実装部品、3 リード部品、3a リード端子、4 第二表面実装部品、5a 第二表面ランド、5b 第二裏面ランド、5c 第二内壁導体、5d 第二稜角部、5d1 露出部、5d2 被覆部、6 部品仮固定接着層、7a 第一ハンダ接合部、7b 第二ハンダ接合部、7c フローハンダ接合部、7d ハンダ、8a 第一スルーホール、8b、8b1、8b2 第二スルーホール、9、19 マスク材、9a 主マスク部、9b 出張り部、10 プリント回路基板、11 表面電極、12 裏面電極、15a 第一表面ランド、15b 第一裏面ランド、15c 第一内壁導体、15d 第一稜角部、29a 第一線状マスク材、29b 第二線状マスク材、191、192 マスク凸部、B1 フローハンダノズル、B2 フローハンダ噴流

Claims (4)

  1. リード部品配置用の表面とフローハンダ噴流にさらされるべき裏面とを備え、前記表面と前記裏面とを貫通する第一および第二スルーホールが設けられたプリント配線板と、
    前記第一スルーホールにフローハンダ付けされたリード部品と、
    リード部品が挿入されない前記第二スルーホールのマスクのために前記裏面に設けられたマスク材と、
    を備え、
    前記第一および第二スルーホールは隣接し、
    前記第一スルーホールは、前記裏面に設けられた第一裏面ランドと、前記第一裏面ランドと接続する第一内壁導体と、を備え、
    前記第二スルーホールは、前記裏面に設けられた第二裏面ランドと、前記第二裏面ランドと接続する第二内壁導体と、を備え、
    前記マスク材は、前記第一裏面ランドと前記第一内壁導体とが交わる角の部分である第一稜角部15dに重なることなく前記第二裏面ランドと前記第二内壁導体とが交わる角の部分である第二稜角部の一部に重なり、かつ前記第二裏面ランドの材料とは異なる線膨張係数を有し、
    前記第二稜角部の全周を二つの弧に分け、前記二つの弧の一方を前記マスク材で被われた被覆部とし、前記二つの弧の他方を前記マスク材で被われない露出部とし、
    前記第二稜角部の全周の半分以上が前記露出部であるプリント回路基板。
  2. リード部品配置用の表面とフローハンダ噴流にさらされるべき裏面とを備え、前記表面と前記裏面とを貫通する第一および第二スルーホールが設けられたプリント配線板と、
    前記第一スルーホールにフローハンダ付けされたリード部品と、
    リード部品が挿入されない前記第二スルーホールのマスクのために前記裏面に設けられたマスク材と、
    を備え、
    前記第一および第二スルーホールは隣接し、
    前記第一スルーホールは、前記裏面に設けられた第一裏面ランドと、前記第一裏面ランドと接続する第一内壁導体と、を備え、
    前記第二スルーホールは、前記裏面に設けられた第二裏面ランドと、前記第二裏面ランドと接続する第二内壁導体と、を備え、
    前記マスク材は、前記第一裏面ランドと前記第一内壁導体とが交わる角の部分である第一稜角部15dに重なることなく前記第二裏面ランドと前記第二内壁導体とが交わる角の部分である第二稜角部の一部に重なり、かつ前記第二裏面ランドの材料とは異なる線膨張係数を有し、
    前記第二稜角部の全周を二つの弧に分け、前記二つの弧の一方を前記マスク材で被われた被覆部とし、前記二つの弧の他方を前記マスク材で被われない露出部とし、
    前記マスク材は、前記裏面に凸部を形成し、
    前記マスク材は、前記第二裏面ランドの外縁を超えて前記裏面の上を伸びる出張り部を有するプリント回路基板。
  3. 前記裏面の上に接着剤で実装部品が固定され、
    前記マスク材は、前記接着剤と同じ材料を前記第二裏面ランドに塗布したものである請求項1又は2に記載のプリント回路基板。
  4. 前記プリント配線板の厚さが、1.6mm以上であり、
    前記裏面の平面視における前記第二スルーホールの開口面積が、0.5mm2以下である請求項1〜3の何れか1項に記載のプリント回路基板。
JP2017005288A 2017-01-16 2017-01-16 プリント回路基板 Active JP6984129B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017005288A JP6984129B2 (ja) 2017-01-16 2017-01-16 プリント回路基板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017005288A JP6984129B2 (ja) 2017-01-16 2017-01-16 プリント回路基板

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018116976A JP2018116976A (ja) 2018-07-26
JP6984129B2 true JP6984129B2 (ja) 2021-12-17

Family

ID=62984058

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017005288A Active JP6984129B2 (ja) 2017-01-16 2017-01-16 プリント回路基板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6984129B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022044328A (ja) * 2020-09-07 2022-03-17 オムロン株式会社 基板

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS55154572U (ja) * 1979-04-24 1980-11-07
CA1197325A (en) * 1984-06-04 1985-11-26 Beverley W. Gumb Masking of holes in circuit patterns on circuit boards prior to flow soldering
JPS62219690A (ja) * 1986-03-20 1987-09-26 松下電器産業株式会社 プリント配線基板
JP2504017Y2 (ja) * 1990-12-28 1996-07-03 三洋電機株式会社 プリント基板
JP2507064Y2 (ja) * 1992-06-25 1996-08-14 富士通テン株式会社 プリント配線板
JP5165270B2 (ja) * 2007-04-10 2013-03-21 三菱電機株式会社 はんだ付け装置用整流ノズル、はんだ付け装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018116976A (ja) 2018-07-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2009033084A (ja) 印刷回路基板及びその製造方法
JP2009147029A (ja) 配線基板及び電子部品の実装構造
JP2009212124A (ja) プリント配線板、プリント配線板のフレームグランド形成方法および電子機器
JP6984129B2 (ja) プリント回路基板
JP2019021752A (ja) 配線基板、電子機器、配線基板の製造方法及び電子機器の製造方法
JP5762184B2 (ja) 発振器及びその製造方法
JP4274264B2 (ja) モジュールの製造方法
JP2010219411A (ja) 電子回路基板およびその製造方法
JP6570728B2 (ja) 電子装置およびその製造方法
JP6563122B2 (ja) 非可逆回路素子およびその製造方法
JP2007305904A (ja) 電極端子の固定構造およびその固定方法
JP2002374060A (ja) 電子回路板
JP7069404B2 (ja) プリント配線板および電子機器
JP2019140327A (ja) プリント配線板、プリント回路板およびプリント回路板の製造方法
JPH06112640A (ja) 回路基板
JP2000332396A (ja) 電子部品の取付構造
JP3800958B2 (ja) プリント配線基板の接続方法及び接続構造
JP2001358448A (ja) 半田ペースト塗布用マスクおよびこれを用いた電子部品の実装方法
JP5428612B2 (ja) 電子部品の実装構造
JP2004228261A (ja) プリント回路板
JP5165663B2 (ja) 半田付け構造
JP2004014582A (ja) 電子部品実装基板及びその製造方法
JP2001320155A (ja) プリント配線板のランド構造
JP2007305863A (ja) 基板間接続構造及びプリント配線板
JPH07211994A (ja) 面実装ハイブリッドic

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20191218

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200917

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201020

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201210

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210525

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210702

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20211026

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20211108

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6984129

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150