以下、本発明の一実施形態による情報処理装置、及び制御方法について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態によるノートPC1の一例を示す外観図である。なお、本実施形態において、情報処理装置の一例として、ノートPC1について説明する。
図1に示すように、ノートPC1は、例えば、クラムシェル型のノートPCであり、第1筐体101と、第2筐体102と、ヒンジ機構103とを備える。なお、第1筐体101、第2筐体102、及びヒンジ機構103は、本体部の一例である。
第1筐体101は、表示部14と、カメラ27とを備える筐体であり、ヒンジ機構103により、第2筐体102と接続されている。第1筐体101には、表示部14の表示面F1が視認可能なように表示部14が配置されている。また、カメラ27は、表示部14の表示面F1と同一の第1筐体101の面に配置されている。
第2筐体102は、少なくともキーボードなどの入力部32を有する筐体であり、ヒンジ機構103により、第1筐体101と接続されている。第2筐体102は、表面F2に入力部32が配置されており、筐体内部には、ノートPC1の主要なハードウェアが搭載されたマザーボードが格納されている。
ヒンジ機構103(回動機構の一例)は、第1筐体101と第2筐体102とを結合しながら、第1筐体101を第2筐体102に対して、回転軸AXの周りに回動可能である。ヒンジ機構103は、第1筐体101の表示部14と第2筐体102の入力部32とが対向して重ねられた状態から360度回動可能に第1筐体101と第2筐体102とを結合する。なお、本実施形態では、ノートPC1は、ヒンジ機構103−1とヒンジ機構103−2との2つのヒンジ機構を備えており、特に区別しない場合、又は任意のヒンジ機構を示す場合には、ヒンジ機構103として説明する。
なお、以下の説明において、第1筐体101の表面(表示面F1)と第2筐体102の表面F2とのなす角度を開閉角度θと呼ぶ。ヒンジ機構103は、開閉角度θが0度から360度までの範囲で第1筐体101を回動させることができるとともに、多少のトルクがかけられても任意の開閉角度θで、その開閉角度θを維持することができる。
このような構成により、ノートPC1は、開閉角度θに応じて、使用モード(使用形態)を変更することが可能である。例えば、開閉角度θが0度である場合、ノートPC1は、クローズモードであり、開閉角度θが360度である場合、ノートPC1は、タブレットモードである。
また、例えば、開閉角度θが、0度より大きく190度より小さい場合(0度<θ<190度の場合)、ノートPC1は、ラップトップモードであり、開閉角度θが、190度以上で360度より小さい場合(190度≦θ<360度の場合)、ノートPC1は、テントモード又はスタンドモードである。テントモードは、ヒンジ機構103が上に来るように配置したモードであり、スタンドモードは、第2筐体102の表面F2を下に配置したモードである。
ここで、図1に示す例では、開閉角度θが、0度より大きく190度より小さいラップトップモードに相当する。なお、ノートPC1は、ラップトップモードにおいて、処理能力(パフォーマンス)のレベルを示すパフォーマンスレベルの設定がハイパフォーマンスレベルに設定される。ハイパフォーマンスレベルとは、ノートPC1の処理能力(パフォーマンス)が最も高い設定のレベルである。
また、190度以上で360度以下である場合(テントモード、スタンドモード、及びタブレットモードのいずれかの場合)に、ノートPC1は、利用者がノートPC1に直接触れて操作することを想定して、ハイパフォーマンスレベルより処理能力(パフォーマンス)を低下させたロウパフォーマンスレベルに設定される。
ここで、ラップトップモードである状態は、通常稼働状態(第1動作状態;ハイパフォーマンスレベル)であり、190度以上で360度以下である状態テントモード、スタンドモード、及びタブレットモードのいずれかの状態)は、通常稼働状態よりもパフォーマンスレベルが低いロウパフォーマンスレベルに設定された第2動作状態である。
また、図2は、本実施形態によるノートPC1のテントモードにおいて、外部入力装置40を接続した場合の一例を示す外観図である。なお、本実施形態において、ノートPC1と、外部入力装置40とは、情報処理システム100に対応する。
図2に示すように、ノートPC1は、テントモードにおいて、表示部14の表示面F1を外側にして第1筐体101と第2筐体102とをヒンジ機構103により折り曲げた状態にして、第1筐体101及び第2筐体102のヒンジ機構103とは反対側の側面を下にしてテント状に設置される。ここで、テントモードとは、表示部14の表示面及び入力部32が外側になるように第1筐体101と第2筐体102とをヒンジ機構103により折り曲げた状態である。
また、図2に示す例は、テントモードのノートPC1に外部入力装置40を通信可能に接続して使用する情報処理システム100を示している。
外部入力装置40は、無線ドングル41(信号受信部の一例)と、外部キーボード42と、マウス43とを備える。無線ドングル41、外部キーボード42、及びマウス43の詳細については、図3を参照して後述する。
次に、図3を参照して、ノートPC1の主要なハードウェア構成について説明する。
図3は、本実施形態によるノートPC1の主要なハードウェア構成の一例を示す図である。
図3に示すように、ノートPC1は、CPU11と、メインメモリ12と、ビデオサブシステム13と、表示部14と、チップセット21と、BIOSメモリ22と、HDD23と、オーディオシステム24と、WLANカード25と、USBコネクタ26と、カメラ27と、エンベデッドコントローラ31と、入力部32と、電源回路33と、温度センサ34と、ホールセンサ35と、加速度センサ36と、放熱ファン37とを備える。
また、ノートPC1は、USBコネクタ26を介して、外部入力装置40が接続されている。
CPU(Central Processing Unit)11は、プログラム制御により種々の演算処理を実行し、ノートPC1全体を制御している。
メインメモリ12は、CPU11の実行プログラムの読み込み領域として、又は、実行プログラムの処理データを書き込む作業領域として利用される書き込み可能メモリである。メインメモリ12は、例えば、複数個のDRAM(Dynamic Random Access Memory)チップで構成される。この実行プログラムには、OS(Operating System)、周辺機器類をハードウェア操作するための各種ドライバ、各種サービス/ユーティリティ、アプリケーションプログラム等が含まれる。
ビデオサブシステム13は、画像表示に関連する機能を実現するためのサブシステムであり、ビデオコントローラを含んでいる。このビデオコントローラは、CPU11からの描画命令を処理し、処理した描画情報をビデオメモリに書き込むとともに、ビデオメモリからこの描画情報を読み出して、表示部14に描画データ(表示データ)として出力する。
表示部14は、例えば、液晶ディスプレイであり、ビデオサブシステム13から出力された描画データ(表示データ)に基づく表示画面を表示する。表示部14は、図1及び図2に示すように、表示面F1が視認可能に第1筐体101に配置されている。
チップセット21は、USB(Universal Serial Bus)、シリアルATA(AT Attachment)、SPI(Serial Peripheral Interface)バス、PCI(Peripheral Component Interconnect)バス、PCI−Expressバス、及びLPC(Low Pin Count)バスなどのコントローラを備えており複数のデバイスが接続される。図3では、デバイスの例示として、BIOSメモリ22と、HDD23と、オーディオシステム24と、WLANカード25と、USBコネクタ26と、カメラ27とが、チップセット21に接続されている。
なお、本実施形態において、CPU11とチップセット21とがメイン制御部10に対応し、がメイン制御部10は、本体部(第1筐体101、第2筐体102、及びヒンジ機構103など)に設けられ、各種情報処理を実行する。
BIOS(Basic Input Output System)メモリ22は、例えば、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)やフラッシュROMなどの電気的に書き換え可能な不揮発性メモリで構成される。BIOSメモリ22は、BIOS、及びエンベデッドコントローラ31などを制御するためのシステムファームウェアなどを記憶する。
HDD(Hard Disk Drive)23(不揮発性記憶装置の一例)は、OS、各種ドライバ、各種サービス/ユーティリティ、アプリケーションプログラム、及び各種データを記憶する。
オーディオシステム24は、音データの記録、再生、出力を行う。
WLAN(Wireless Local Area Network)カード25は、ワイヤレス(無線)LANにより、ネットワークに接続して、データ通信を行う。
USBコネクタ26は、USBを利用した周辺機器類を接続するためのコネクタである。
カメラ27(撮像部の一例)は、例えば、ToFカメラ(Time-of-Flight Camera)などであり、画像を撮像する。カメラ27は、USBインタフェースによりチップセット21と接続されている。
エンベデッドコントローラ31は、ノートPC1のシステム状態に関わらず、各種デバイス(周辺装置やセンサ等)を監視し制御するワンチップマイコン(One-Chip Microcomputer)である。また、エンベデッドコントローラ31は、電源回路33を制御する電源管理機能を有している。なお、エンベデッドコントローラ31は、不図示のCPU、ROM、RAMなどで構成されるとともに、複数チャネルのA/D入力端子、D/A出力端子、タイマ、及びデジタル入出力端子を備えている。エンベデッドコントローラ31には、それらの入出力端子を介して、例えば、入力部32、電源回路33、温度センサ34、ホールセンサ35、加速度センサ36、及び放熱ファン37などが接続されており、エンベデッドコントローラ31は、これらの動作を制御する。
入力部32は、例えば、内蔵キーボードなどの、ポインティング・デバイス、タッチパッドなどの入力デバイスである。入力部32は、図1に示すように、第2筐体102の表面F2に配置されている。また、入力部32は、表示部14上に配置されたタッチパネルを含んでもよい。
電源回路33は、例えば、DC/DCコンバータ、充放電ユニット、AC/DCアダプタなどを含んでおり、外部電源から、又はバッテリから供給される直流電圧を、ノートPC1を動作させるために必要な複数の電圧に変換する。また、電源回路33は、エンベデッドコントローラ31からの制御に基づいて、ノートPC1の各部に電力を供給する。
温度センサ34は、例えば、CPU11の周辺などの熱源の周辺に配置されており、温度を検出する。温度センサ34は、例えば、筐体表面の温度を検出する際に用いられる。
ホールセンサ35は、例えば、第2筐体102の内部に配置され、その周囲の磁場を検出する。なお、第1筐体101には、第1筐体101を閉じた状態において、第2筐体102の内部のホールセンサ35に対向する第1筐体101の位置に永久磁石(不図示)が設置されており、ホールセンサ35は、当該永久磁石の磁場の強度を検出することで、開閉角度θが0度であるか、360度であるかを識別する処理に利用される。
加速度センサ36(センサ部の一例)は、例えば、3軸加速度センサであり、加速度を検出する。なお、ノートPC1は、2つの加速度センサ36(36A、36B)を備えており、2つの加速度センサ36(36A、36B)の検出結果は、開閉角度θの検出に利用される。加速度センサ36Aは、例えば、第1筐体101の内部に配置され、加速度センサ36Bは、例えば、第2筐体102の内部に配置されている。
また、加速度センサ36は、揺れを検出し、ノートPC1が、人に携帯されて使用するのか、例えば、机などに置かれて使用されるのかの判定に用いられる。
放熱ファン37は、ファンを動作させて送風することにより、ノートPC1の発熱を抑制する。なお、放熱ファン37は、エンベデッドコントローラ31によって、動作又は停止の制御が行われる。
外部入力装置40は、ノートPC1に接続可能な入力デバイスである。外部入力装置40は、例えば、テントモードやスタンドモードなどのロウパフォーマンスレベルに設定されている使用形態において、ハイパフォーマンスな処理を実行したい場合に、ノートPC1に接続される。外部入力装置40は、上述したように、無線ドングル41と、外部キーボード42と、マウス43とを備える。
無線ドングル41は、USBコネクタ26に着脱可能なドングルであり、例えば、Bluetooth(登録商標)や2.4GHz(ギガヘルツ)ワイヤレス通信などの無線通信インタフェースにより外部キーボード42及びマウス43と接続されている。無線ドングル41は、無線通信インタフェースにより、無線ドングル41と外部キーボード42及びマウス43との間の通信を行い、外部キーボード42又はマウス43によって入力された入力情報を受信し、USBコネクタ26を介して、メイン制御部10(チップセット21)に入力情報を出力する。
外部キーボード42は、外付けのキーボードであり、無線通信インタフェースにより、無線ドングル41と通信可能である。外部キーボード42は、利用者から受け付けたキー入力情報(入力情報の一例)を、メイン制御部10に送信する。
マウス43は、例えば、ワイヤレスマウスであり、無線通信インタフェースにより、無線ドングル41と通信可能である。マウス43は、利用者から受け付けたマウスの入力情報を、メイン制御部10に送信する。
次に、図4を参照して、本実施形態によるノートPC1の機能構成について説明する。
図4は、本実施形態によるノートPC1の機能構成の一例を示すブロック図である。
図4に示すように、ノートPC1は、メイン制御部10と、USBコネクタ26と、エンベデッドコントローラ31と、加速度センサ36(36A、36B)とを備え、情報処理システム100として、外部入力装置40が接続されている。
なお、図4において、ノートPC1の構成として、本実施形態の発明に関する主要な機能構成のみを記載している。また、図3において詳細に説明した構成については、ここではその説明を省略する。
メイン制御部10は、CPU11及びチップセット21に、BIOSメモリ22及びHDD23に記憶されているプログラムを実行させることで実現される機能部であり、メイン制御部10は、OSに基づく情報処理を実行する。
メイン制御部10は、状態検出部111と、モード制御部112と、設定制御部113とを備える。
状態検出部111は、ノートPC1の使用形態を検出する機能部である。ここで、使用形態は、例えば、ノートPC1の使用形状であり、状態検出部111は、加速度センサ36(36A、36B)が検出したノートPC1(自装置)の加速度に基づいて、使用形状を検出する。状態検出部111は、例えば、加速度センサ36(36A、36B)の検出結果に基づいて、開閉角度θを検出し、検出した開閉角度θに基づいて、使用形状(例えば、テントモードなどの使用形態モード)を検出する。
モード制御部112は、例えば、OSの一部であるパワー管理ドライバなどにより実現される機能部であり、状態検出部111が検出した使用形態に応じて、パフォーマンスレベルを設定する。モード制御部112は、例えば、DYTC(Dynamic Thermal Control ACPI I/F method)により、温度管理のためのエンベデッドコントローラ31の制御、及びチップセット21/CPU11(メイン制御部10)の上限消費電力の変更を指示する。ここで、上限消費電力とは、例えば、「Power Limit」と呼ばれる設定可能な消費電力レベルであり、CPU11が消費できる単位時間当たりの消費電力の上限値を示す。モード制御部112は、例えば、上限消費電力の設定を指示することで、パフォーマンスレベルを設定する。
モード制御部112は、使用形態モードが、例えば、ラップトップモードである場合に、メイン制御部10を、パフォーマンスレベルが高いハイパフォーマンスレベルに設定する。また、モード制御部112は、使用形態モードが、テントモード、スタンドモード、及びタブレットモードのいずれかである場合に、メイン制御部10を、パフォーマンスレベルがハイパフォーマンスレベルより低いロウパフォーマンスレベルに設定する。
なお、本実施形態において、ラップトップモードの状態が、通常稼働状態である第1動作状態に対応し、モード制御部112は、第1動作状態において、パフォーマンスレベルの設定を、ハイパフォーマンスレベルに設定する。また、テントモード、スタンドモード、及びタブレットモードは、第2動作状態に対応し、モード制御部112は、第2動作状態において、パフォーマンスレベルの設定を、ロウパフォーマンスレベルに設定する。
設定制御部113は、外付けされた外部入力装置40からの入力情報を受信した場合に、メイン制御部10の処理能力が高くなるように、パフォーマンスレベルの設定を変更する。すなわち、設定制御部113は、メイン制御部10がハイパフォーマンスレベルよりも処理能力の低いロウパフォーマンスレベルに設定されている場合に、無線ドングル41によって外部入力装置40からの入力情報が受信されるとロウパフォーマンスレベルよりも処理能力の高いハイパフォーマンスレベルにメイン制御部10の設定を変更する。
例えば、設定制御部113は、第1動作状態よりもパフォーマンスレベルが低く設定された第2動作状態において、外部入力装置40からの入力情報を受信した場合に、第2動作状態において設定されたパフォーマンスレベルより高くなるように、パフォーマンスレベルの設定を変更する。この場合、設定制御部113は、例えば、ハイパフォーマンスレベルに設定を変更する。なお、設定制御部113は、外部入力装置40の外部キーボード42又はマウス43から、無線インタフェースにより無線ドングル41を介して入力情報を受信する。
また、設定制御部113は、メイン制御部10がハイパフォーマンスレベルに設定された状態において、本体部に人体が接触していることを検出した場合に、ロウパフォーマンスレベルにメイン制御部10の設定を再変更する。設定制御部113は、例えば、メイン制御部10の処理能力が高くなるように、パフォーマンスレベルの設定が変更された状態において、加速度センサ36がノートPC1(自装置)の揺れを検出した場合に、メイン制御部10の処理能力が低下するように、パフォーマンスレベルの設定を再変更する。すなわち、設定制御部113は、メイン制御部10がハイパフォーマンスレベルに設定された状態において、加速度センサ36が本体部の所定以上の揺れを検出した場合に、本体部に人体が接触しているとして、ロウパフォーマンスレベルにメイン制御部10の設定を再変更する。
設定制御部113は、例えば、エンベデッドコントローラ31を介して、加速度センサ36の検出結果を取得し、ノートPC1が揺れている(例えば、人が携帯している)場合に、例えば、ロウパフォーマンスレベルの設定に再変更する。
次に、図面を参照して、本実施形態によるノートPC1の動作について説明する。
図5は、本実施形態によるノートPC1のパフォーマンス管理処理の一例を示すフローチャートである。
図5に示すように、ノートPC1は、まず、使用形態を検出する(ステップS101)。すなわち、ノートPC1の状態検出部111は、ノートPC1の使用形態を検出する。状態検出部111は、例えば、加速度センサ36(36A、36B)の検出結果に基づいて、開閉角度θを検出し、開閉角度θが0度より大きく190度より小さい場合(0°<θ<190°)に、使用形態モードをラップトップモードであると検出する。また、状態検出部111は、開閉角度θが190度以上360度以下より小さい場合(190°≦θ≦360°)に、使用形態モードをテントモード、スタンドモード、及びタブレットモードのいずれかであると検出する。
次に、ノートPC1のモード制御部112は、使用形態による分岐処理を実行する(ステップS102)。モード制御部112は、状態検出部111が検出した使用形態モードが、ラップトップモードである場合に、処理をステップS103に進める。また、モード制御部112は、状態検出部111が検出した使用形態モードが、テントモード、スタンドモード、及びタブレットモードのいずれかである場合に、処理をステップS104に進める。
ステップS103において、モード制御部112は、ハイパフォーマンスレベルに設定する。モード制御部112は、例えば、エンベデッドコントローラ31の制御、及びチップセット21/CPU11の上限消費電力の変更を指示して、メイン制御部10のパフォーマンスレベルの設定を、ハイパフォーマンスレベルに設定する。なお、ハイパフォーマンスレベルは、ロウパフォーマンスレベルに比べて、例えば、最高動作クロック周波数が高く、上限消費電力が大きいパフォーマンスレベルである。ステップS103の処理後に、モード制御部112は、処理をステップS101に戻す。
また、ステップS104において、モード制御部112は、ロウパフォーマンスレベルに設定する。モード制御部112は、例えば、エンベデッドコントローラ31の制御、及びチップセット21/CPU11の上限消費電力の変更を指示して、メイン制御部10のパフォーマンスレベルの設定を、ロウパフォーマンスレベルに設定する。なお、ロウパフォーマンスレベルは、ハイパフォーマンスレベルに比べて、例えば、最高動作クロック周波数が低く、上限消費電力が小さいパフォーマンスレベルである。ステップS104の処理後に、モード制御部112は、処理をステップS101に戻す。
次に、図6を参照して、本実施形態によるノートPC1のパフォーマンスレベルの設定変更処理について説明する。
図6は、本実施形態によるノートPC1のパフォーマンスレベルの設定変更処理の一例を示すフローチャートである。
図6に示すように、ノートPC1の設定制御部113は、まず、ロウパフォーマンスレベルの設定であるか否かを判定する(ステップS201)。すなわち、設定制御部113は、例えば、状態検出部111によって、テントモード、スタンドモード、及びタブレットモードのいずれかであると検出され、モード制御部112によって、ロウパフォーマンスレベルに設定されているか否かを判定する。設定制御部113は、ロウパフォーマンスレベルの設定である場合(ステップS201:YES)に、処理をステップS202に進める。また、設定制御部113は、ロウパフォーマンスレベルの設定でない場合(ステップS201:NO)に、処理をステップS201に戻す。
ステップS202において、設定制御部113は、外部入力装置40が、接続されているか否かを判定する。設定制御部113は、例えば、外部入力装置40の無線ドングル41が、USBコネクタ26を介して、ノートPC1に接続されているか否かを判定する。設定制御部113は、外部入力装置40が、接続されている場合(ステップS202:YES)に、処理をステップS203に進める。また、設定制御部113は、外部入力装置40が、接続されていいな場合(ステップS202:NO)に、処理をステップS201に戻す。
ステップS203において、設定制御部113は、外部入力装置40から入力情報を受信したか否かを判定する。すなわち、設定制御部113は、無線インタフェースにより、外部キーボード42又はマウス43から無線ドングル41が通信し、USBコネクタ26を介して、入力情報を受信したか否かを判定する。設定制御部113は、外部入力装置40から入力情報を受信した場合(ステップS203:YES)に、処理をステップS204に進める。また、設定制御部113は、外部入力装置40から入力情報を受信していない場合(ステップS203:NO)に、処理をステップS201に戻す。
ステップS204において、設定制御部113は、ハイパフォーマンスレベルに設定を変更する。すなわち、設定制御部113は、エンベデッドコントローラ31の制御、及びチップセット21/CPU11の上限消費電力の変更を指示して、メイン制御部10のパフォーマンスレベルの設定を、ハイパフォーマンスレベルに設定する。
次に、設定制御部113は、揺れを検出したか否かを判定する(ステップS205)。設定制御部113は、例えば、加速度センサ36によってノートPC1の揺れを検出したか否かを判定する。設定制御部113は、揺れを検出した場合(ステップS205:YES)に、利用者が携帯して使用していると判定して、処理をステップS206に進める。また、設定制御部113は、揺れを検出していない場合(ステップS205:NO)に、処理をステップS205に戻し、ハイパフォーマンスレベルの設定を維持する。
ステップS206において、設定制御部113は、ロウパフォーマンスレベルに設定を変更する。すなわち、設定制御部113は、エンベデッドコントローラ31の制御、及びチップセット21/CPU11の上限消費電力の変更を指示して、メイン制御部10のパフォーマンスレベルの設定を、ロウパフォーマンスレベルに設定する。ステップS206の処理後に、設定制御部113は、処理をステップS201に戻す。
次に、図7を参照して、本実施形態によるノートPC1のパフォーマンスレベルの設定変更処理の変形例について説明する。
図7は、本実施形態によるノートPC1のパフォーマンスレベルの設定変更処理の別の一例を示すフローチャートである。図7に示す変形例では、設定制御部113は、外部入力装置40からの入力情報を受信し、且つ、加速度センサ36が自装置(本体部)の揺れを検出している場合に、パフォーマンスレベルの設定を変更しない(メイン制御部をロウパフォーマンスレベルに設定する)制御を行う変形例である。
図7において、ステップS301からステップS303までの処理は、上述した図6に示すステップS201からステップS203までの処理と同様であるため、ここではその説明を省略する。
ステップS304において、設定制御部113は、揺れを検出しているか否かを判定する。すなわち、設定制御部113は、例えば、加速度センサ36によってノートPC1の揺れを検出ているか否かを判定する。設定制御部113は、揺れを検出している場合(ステップS304:YES)に、利用者が携帯して使用していると判定して、処理をステップS301に戻す。また、設定制御部113は、揺れを検出していない(携帯での使用でない固定使用である)場合(ステップS304:NO)に、処理をステップS305に進める。
続く、ステップS305からステップS307までの処理は、上述した図6に示すステップS204からステップS206までの処理と同様であるため、ここではその説明を省略する。ステップS307の処理後に、設定制御部113は、処理をステップS301に戻す。
以上説明したように、本実施形態によるノートPC1(情報処理装置)は、本体部(第1筐体101、第2筐体102、及びヒンジ機構103など)と、メイン制御部10と、無線ドングル41(信号受信部)と、設定制御部113とを備える。メイン制御部10は、本体部に設けられ、情報処理を実行する。無線ドングル41は、本体部に設けられ、本体部の筐体とは別体である外部入力装置からの入力情報を受信する。設定制御部113は、メイン制御部10が第1動作状態(ハイパフォーマンスレベルの設定状態)よりも処理能力の低い第2動作状態(ロウパフォーマンスレベルの設定状態)に設定されている場合に、無線ドングル41によって外部入力装置40からの入力情報が受信されると、第2動作状態(ロウパフォーマンスレベルの設定状態)よりも処理能力の高い第1動作状態(ハイパフォーマンスレベルの設定状態)にメイン制御部10の設定を変更する。
これにより、本実施形態によるノートPC1は、外部入力装置40からの入力情報を受信した場合に、メイン制御部10の処理能力が高くなるように、パフォーマンスレベルの設定を変更するので、使用状況(例えば、使用形態)に応じて、パフォーマンスを適切に設定することができる。
本実施形態によるノートPC1は、例えば、タブレット端末やテントモードなどの使用形態においても、ラップトップモード並みのパフォーマンスを実現することができる。
また、本実施形態によるノートPC1は、揺れを検出する加速度センサ36(センサ部)を備える。設定制御部113は、メイン制御部10がハイパフォーマンスレベルに設定された状態において、加速度センサ36が自装置(本体部)の所定以上の揺れを検出した場合に、自装置(本体部)に人体が接触しているとして、ロウパフォーマンスレベルにメイン制御部10の設定を再変更する。このように、設定制御部113は、メイン制御部10がハイパフォーマンスレベルに設定された状態において、自装置(本体部)に人体が接触していることを検出した場合に、ロウパフォーマンスレベルにメイン制御部10の設定を再変更する。
これにより、本実施形態によるノートPC1は、例えば、外部入力装置40が無線インタフェースを用いて、無線ドングル41のように常時接続可能な場合であっても、揺れを検出することで、ラップトップモードと同様に使用したい使用状況を正確に判定することができる。よって、本実施形態によるノートPC1は、例えば、無線ドングル41のように外部入力装置40が常時接続されていて、且つ、利用者が携帯して使用する場合であっても、発熱量を抑制することができ、利用者に不快な温度を感じさせることがない。
また、本実施形態では、設定制御部113は、外部入力装置40からの入力情報を受信し、且つ、加速度センサ36が自装置(本体部)の揺れを検出している場合に、パフォーマンスレベルの設定を変更しない(メイン制御部をロウパフォーマンスレベルに設定する)制御を行う。
これにより、本実施形態によるノートPC1は、例えば、テントモード、スタンドモード、及びタブレットモードのいずれかの使用形態において、加速度センサ36が自装置の揺れを検出している場合には、無駄にパフォーマンスレベルの設定を高く設定変更することがなく、確実に、発熱量を抑制することができる。
また、本実施形態では、外部入力装置40は、無線通信インタフェースにより接続されている。すなわち、外部入力装置40からの入力情報は、無線通信インタフェースを介して受信される。
これにより、本実施形態によるノートPC1は、外部入力装置40の使用の自由度を高めることができるとともに、使用状況(例えば、使用形態)に応じて、パフォーマンスを適切に設定することができる。
また、本実施形態では、設定制御部113は、第2動作状態(テントモード、スタンドモード、及びタブレットモードなどのロウパフォーマンスレベルの設定状態)において、外部入力装置40からの入力情報を受信した場合に、第2動作状態において設定されたパフォーマンスレベルより高くなるように、パフォーマンスレベルの設定を変更する。ここで、第2動作状態は、通常稼働状態である第1動作状態(例えば、ラップトップモードのハイパフォーマンスレベルの設定状態)よりもパフォーマンスレベルが低く設定された状態である。
これにより、本実施形態によるノートPC1は、第2動作状態(テントモード、スタンドモード、及びタブレットモードなどのロウパフォーマンスレベルの設定状態)において、パフォーマンスを高めて使用することができる。
また、本実施形態によるノートPC1は、少なくとも表示部14を有する第1筐体101と、少なくとも入力部32を有する第2筐体102と、第1筐体101と第2筐体102とを結合しながら、第1筐体101を第2筐体102に対して回動可能とするヒンジ機構103(回動機構)とで構成される。ヒンジ機構103は、第1筐体101の表示部14と第2筐体102の入力部32とが対向して重ねられた状態から360度回動可能に第1筐体101と第2筐体102とを結合する。上述した第2動作状態は、表示部14の表示面及び入力部32が外側になるように第1筐体101と第2筐体102とをヒンジ機構103により折り曲げた状態である。すなわち、第2動作状態は、表示部14の表示面及び入力部32が外側になっている際に設定される状態である。また、表示部14と入力部32とが内側を向いた状態では、第1動作状態に設定される。
これにより、第2動作状態は、例えば、テントモード、スタンドモード、及びタブレットモードなどであり、本実施形態によるノートPC1は、例えば、利用者が携帯して使用する可能性が高い第2動作状態において、使用状況に応じて、適切にパフォーマンス(処理能力)を変更することができる。
また、本実施形態による制御方法は、本体部(第1筐体101、第2筐体102、及びヒンジ機構103など)と、メイン制御部10と、無線ドングル41(信号受信部)とを備えるノートPC1の制御方法であって、設定制御ステップを含む。設定制御ステップにおいて、設定制御部113が、外付けされた外部入力装置40からの入力情報を受信した場合に、メイン制御部10の処理能力が高くなるように、メイン制御部10の処理能力のレベルを示すパフォーマンスレベルの設定を変更する。すなわち。設定制御ステップにおいて、設定制御部113が、メイン制御部10が第1動作状態(ハイパフォーマンスレベルの設定状態)よりも処理能力の低い第2動作状態(ロウパフォーマンスレベルの設定状態)に設定されている場合に、無線ドングル41によって外部入力装置40からの入力情報が受信されると、第2動作状態(ロウパフォーマンスレベルの設定状態)よりも処理能力の高い第1動作状態(ハイパフォーマンスレベルの設定状態)にメイン制御部10の設定を変更する。
これにより、本実施形態による制御方法は、上述したノートPC1と同様の効果を奏し、使用状況(例えば、使用形態)に応じて、パフォーマンスを適切に設定することができる。
なお、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、上記の実施形態において、情報処理装置がノートPC1である例を説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、タブレット端末装置などの他の情報処理装置であってもよい。
また、上記の実施形態において、外部入力装置40は、信号受信部として無線ドングル41を備えた無線インタフェースで接続されたワイヤレスの入力デバイスである例を説明したが、これに限定されるものではなく、USBなどの有線で接続された入力装置であってもよい。
また、上記の実施形態において、設定制御部113が、加速度センサ36による揺れの検出によって、ハイパフォーマンスレベルを解除して、ロウパフォーマンスレベルに戻す例を説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、モード設定メニューを利用者が操作することでロウパフォーマンスレベルに戻すようにしてもよい。また、設定制御部113は、ノートPC1を携帯して使用することが検出できれば、他の方式により、ロウパフォーマンスレベルに戻すようにしてもよい。
また、上記の実施形態において、設定制御部113は、外部入力装置40からの入力情報を受信した場合に、ハイパフォーマンスレベルに変更する例を説明したが、これに限定されるものではない。設定制御部113は、例えば、外部ディスプレィなどの外部出力装置に出力情報を出力している場合に、ハイパフォーマンスレベルに変更するようにしてもよいし、外部入力装置40と外部出力装置との組み合わせにより、ハイパフォーマンスレベルに変更するようにしてもよい。
また、上記の実施形態において、外部入力装置40の無線インタフェースが、Bluetooth(登録商標)又は2.4GHzワイヤレス通信である例を説明したが、これに限定されるものではなく、他の無線インタフェースを適用してもよい。
また、上記の実施形態において、ノートPC1は、外部入力装置40をUSBコネクタ26を用いて接続する例を説明したが、これに限定されるものではなく、他のインタフェースを用いて接続するようにしてもよい。
また、上記の実施形態において、モード制御部112及び設定制御部113は、パフォーマンスレベルをハイパフォーマンスレベル(高いパフォーマンスレベル)とロウパフォーマンスレベル(低いパフォーマンスレベル)との2つのレベルの間で変更する例を説明したが、これに限定されるものではない。モード制御部112及び設定制御部113は、3つ以上のパフォーマンスレベルを設定変更するようにしてもよい。また、設定制御部113は、3つ以上のパフォーマンスレベルの設定を段階的に変更するようにしてもよい。
また、上記の実施形態において、設定制御部113は、メイン制御部10に内部に備える例を説明したが、これに限定されるものではなく、メイン制御部10に外部(例えば、エンベデッドコントローラ31の内部など)に備えるようにしてもよい。
なお、上述したノートPC1が備える各構成は、内部に、コンピュータシステムを有している。そして、上述したノートPC1が備える各構成の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより上述したノートPC1が備える各構成における処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD−ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。
また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部又は外部に設けられた記録媒体も含まれる。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後にノートPC1が備える各構成で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
また、上述した機能の一部又は全部を、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現してもよい。上述した各機能は個別にプロセッサ化してもよいし、一部、又は全部を集積してプロセッサ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、又は汎用プロセッサで実現してもよい。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いてもよい。