JP6981954B2 - ゴルフクラブヘッド及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ボールを打撃するフェース面を備えるゴルフクラブヘッド及びその製造方法
に関する。
従来より、フェース面に、トゥ−ヒール方向に延びるスコアラインに加え、微細溝のパ
ターンが形成されたゴルフクラブヘッドが知られている(特許文献1〜3参照)。スコア
ラインは、打撃時にフェース面上を滑るボールに摩擦を与えることで、ボールに付与され
るバックスピン量を増大させる目的で形成される。なお、スコアラインは、通常、この摩
擦の効果を最大化するために、スイートスポットで所謂スクエアにボールを捉えた時のフ
ェース面上でのボールの軌道(以下、基準の軌道という)に直交する方向に形成されてい
る。しかしながら、雨天時等にスコアラインに水が溜まったり、或いはインテンショナル
ショットやミスショットがされ、ボールが基準の軌道を外れて転がる場合には、スコアラ
インのみでは必ずしもボールに十分なバックスピン量を付与することができない場合があ
る。そこで、このような場合であっても十分なバックスピン量を確保すべく、スコアライ
ンに加え、特許文献1〜3のように、微細溝のパターンが形成されることがある。
特許文献1,2では、スコアラインに平行に延びる直線状の微細溝が開示されている。
このようにスコアラインに平行な微細溝は、主としてスクエアなインパクト時に、バック
スピン量の増大が期待される。また、特許文献1では、スコアラインに平行に延びる微細
溝に加え、当該微細溝に入り込んだ水の排水性を高める目的で、当該微細溝に交差する方
向に直線状に延びる別の微細溝が形成されている。一方、特許文献3には、スコアライン
に交差するように延びる円弧状の微細溝が開示されている。そして、このような円弧状の
微細溝によれば、主としてインテンショナルショットやミスショット時においてボールが
基準の軌道から外れたときに、バックスピン量の増大が期待される。
特開2011−234749号公報 特開2007−202633号公報 特開2010−35704号公報
上記のとおり、微細溝のパターンは、目的に応じて様々に形成することができる。そし
て、本発明者らは、様々な目的を達成すべく、複数のパターンの微細溝をフェース面上に
形成することを考えたが、この場合、微細溝どうしが交差することが起きる。そして、本
発明者らは、その場合、溝の形成時に微細溝どうしが干渉し、お互いに溝の肩を潰しあっ
てしまい、バックスピン量の増大という目的が達成されないことがあるという問題に気が
付いた。
本発明は、ボールに十分なバックスピン量を付与することができるゴルフクラブ及びそ
の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の第1観点に係るゴルフクラブヘッドは、ボールを打撃するフェース面を備える
。前記フェース面は、複数本のスコアラインと、第1溝パターンと、第2溝パターンとを
有する。前記スコアラインは、トゥーヒール方向に延びる。前記第1溝パターンは、複数
本の第1仮想線に沿って延びる第1微細溝からなる。前記第2溝パターンは、前記第1仮
想線と交差する複数本の第2仮想線に沿って延びる第2微細溝からなる。前記第1微細溝
及び前記第2微細溝の少なくとも一方は、前記第1微細溝と前記第2微細溝とが互いに重
なり合わないように、前記第1仮想線と前記第2仮想線との交点近傍で断絶しながら破線
状に延びている。
本発明の第2観点に係るゴルフクラブヘッドは、第1観点に係るゴルフクラブヘッドで
あって、前記第2仮想線は、円弧状である。
本発明の第3観点に係るゴルフクラブヘッドは、第2観点に係るゴルフクラブヘッドで
あって、前記第2仮想線は、前記フェースの下端縁よりも外側に存在する点を中心とする
円弧状である。
本発明の第4観点に係るゴルフクラブヘッドは、第2観点又は第3観点に係るゴルフク
ラブヘッドであって、前記第2仮想線は、スイートスポット近傍を通り、前記スコアライ
ンに概ね直交する第3仮想線上の点を中心とする円弧状である。
本発明の第5観点に係るゴルフクラブヘッドは、第1観点から第4観点のいずれかに係
るゴルフクラブヘッドであって、前記第1微細溝は、隣接する前記スコアライン間におい
て、トゥーヒール方向に直線状に延びている。
本発明の第6観点に係るゴルフクラブヘッドは、第1観点から第5観点のいずれかに係
るゴルフクラブヘッドであって、前記第1微細溝は、連続的に延びており、前記第2微細
溝は、破線状に延びている。
本発明の第7観点に係るゴルフクラブヘッドは、第6観点に係るゴルフクラブヘッドで
あって、前記第1微細溝は、第2微細溝よりも幅が広い。
本発明の第8観点に係るゴルフクラブヘッドは、第1観点から第7観点のいずれかに係
るゴルフクラブヘッドであって、前記第2仮想線は、前記スコアラインと交差するように
延びている。前記第2微細溝は、前記スコアラインと重なり合わないように、前記スコア
ラインと前記第2仮想線との交点近傍で断絶しながら破線状に延びている。
本発明の第9観点に係るゴルフクラブヘッドの製造方法は、ボールを打撃するフェース
面を備えるゴルフクラブヘッドの製造方法であって、以下の(1)〜(3)のステップを
備える。なお、以下のステップは、順不同である。
(1)前記フェース面上に、複数本のスコアラインをトゥーヒール方向に沿って形成する
ステップ。
(2)前記フェース面上に、レーザーを用いて、複数本の第1仮想線に沿って延びる第1
微細溝からなる第1溝パターンを形成するステップ。
(3)前記フェース面上に、レーザーを用いて、前記第1仮想線と交差する複数本の第2
仮想線に沿って延びる第2微細溝からなる第2溝パターンを形成するステップ。
また、(2)のステップ及び(3)のステップの少なくとも一方は、前記第1微細溝と
前記第2微細溝とが互いに重なり合わず、前記第1仮想線と前記第2仮想線との交点近傍
で断絶しながら破線状に延びるように、前記第1微細溝及び前記第2微細溝の少なくとも
一方を形成するステップを含む。
本発明の第1観点によれば、ゴルフクラブヘッドのフェース面に、スコアラインに加え
、第1微細溝及び第2微細溝のパターンが形成される。第1微細溝と第2微細溝とは、そ
れぞれが全体として描く仮想線(第1仮想線及び第2仮想線)どうしは交差するものの、
溝自体は互いに重なり合わず、干渉しない。その結果、溝の形成時に第1微細溝と第2微
細溝とが互いの肩を潰しあってしまうことがなく、バックスピン量を増大させることがで
き、スピン性能の低下を防ぐことができる。従って、異なるパターンの微細溝を形成する
ことによりそれぞれの目的を達しつつ、ボールに十分なバックスピン量を付与することが
できる。
また、第2観点から第4観点によれば、スイートスポットでスクエアにボールを捉えた
時だけでなく、インテンショナルショットやミスショット時等にも、ボールに十分なバッ
クスピン量を付与することができる。すなわち、フェース面上を基準の軌道から傾いた方
向にボールが滑ることになったとしても、ボールに十分なバックスピン量を付与すること
ができる。
特に第4観点によれば、ボールの軌道が基準の軌道からトゥ側及びソール側のいずれに
傾いた場合であっても、ボールに十分なバックスピン量を付与することができる。なお、
一般に、フェースが開いた状態でのショット時や所謂フェード回転をかける場合等には、
ボールの軌道はフェース面上で基準の軌道からトゥ側に傾き、フェースが閉じた状態での
ショット時や所謂ドロー回転をかける場合等には、ヒール側に傾く。
また、第5観点によれば、スクエアなインパクト時のバックスピン量を効果的に増大さ
せることができる。
また、第6観点によれば、第1微細溝で疎水効果を高めつつ、第2微細溝でバックスピ
ン量を増大させることができる。特に、第1微細溝がトゥーヒール方向に直線状に延びる
溝であり、第2微細溝が円弧状の溝であれば、直線状の溝で疎水効果を高めつつ、円弧状
の溝でインテンショナルショットやミスショット時等のバックスピン量を増大させること
ができる。
また、第7観点によれば、連続的に延びる幅広の第1微細溝により疎水効果をさらに高
めることができ、第2微細溝によるバックピン量の増大効果が高められる。
また、スコアラインと微細溝とが交差し、重なり合う場合には、溝の形成時に当該交差
部分において、実際の設計値よりも溝が深くなってしまうことがある。ゴルフの公式規則
ではフェース面上に形成してよい溝の深さが定められているが、この場合、この規則に違
反してしまうことになりかねない。しかしながら、第8観点によれば、スコアラインと第
2微細溝とは、互いに重なり合わず、干渉しないように構成されている。その結果、ゴル
フの規則に準拠したゴルフクラブヘッドを容易に製造することができる。
また、第9観点によれば、レーザーにより溝の形成を行うため、互いに干渉しないよう
な第1微細溝及び第2微細溝のパターンを容易に形成することができる。
本発明の一実施形態に係るゴルフクラブヘッドをフェース面側から見た図。 図1中の円C1内の領域の部分拡大図。 様々なショットにおけるフェース面上でのボールの軌道を説明する図。 溝の深さ方向の断面形状を示す図。
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態に係るゴルフクラブヘッド及びその製造
方法について説明する。
<1.ゴルフクラブヘッドの構成>
図1に、本実施形態に係るゴルフクラブヘッド1をフェース面2側から見た図を示す。
本実施形態に係るゴルフクラブヘッド1は、アイアン型のゴルフクラブヘッドである。フ
ェース面2には、主としてボールのバックスピン量を増大させる目的で、後述される特徴
的な溝のパターンが形成されるが、同様の溝のパターンは、ウッド型やユーティリティ型
等のゴルフクラブヘッドにも適用可能である。
ゴルフクラブヘッド1は、金属材料から構成され、図1に示すように、ヘッド本体部3
と、ヘッド本体部3にネック部9を介して一体的に設けられたホーゼル部4とを備える。
ホーゼル部4は、ゴルフクラブのシャフトが挿入される円筒状の部材である。ヘッド本体
部3には、後述される様々な溝を除いて平面を規定するフェース面2が形成されている。
フェース面2は、ボールの打撃面であり、中央に様々な溝が形成される溝形成領域2a
を有する。溝形成領域2aは、トゥラインL1と、ヒールラインL2と、トップラインL
3と、ソールラインL4とにより区画される。本実施形態では、トップラインL3は、ヘ
ッド本体部3のトップに沿っており、ソールラインL4は、ヘッド本体部3のソールに沿
っている。換言すると、トップラインL3は、フェース面2の上端縁に沿うラインであり
、ソールラインL4は、フェース面2の下端縁に沿うラインである。また、トゥラインL
1及びヒールラインL2は、トップラインL3とソールラインL4との間を互いに概ね平
行に延びる直線であり、アドレスないしインパクト時においてソールラインL4をフェー
ス面2に沿って地面に投影した線に対し概ね直交する。なお、これらのラインL1〜L4
は、視認可能な線であってもよいし、視認不可能な線であってもよい。
図1に示すように、フェース面2には、互いに平行な複数本のスコアライン30が形成
されている。スコアライン30は、本実施形態では、トゥ−ヒール方向に沿って連続的に
延びる直線状の溝であり、アドレスないしインパクト時にソールラインL4をフェース面
2に沿って地面に投影した線に対し概ね平行である。スコアライン30は、ソール側では
、概ねトゥラインL1からヒールラインL2まで延び、トップ側では、概ねトゥラインL
1からトップラインL3まで延びている。また、スコアライン30は、トップラインL3
及びソールラインL4間に概ね等間隔に配置されている。
スコアライン30は、打撃時にフェース面2上を滑るボールに摩擦を与え、ボールに付
与されるバックスピン量を増大させることができる。特に、本実施形態では、スコアライ
ン30は、基準の軌道に概ね直交する方向に形成されているため、スクエアなインパクト
時にボールのバックスピン量を効果的に大きくすることができる。なお、基準の軌道とは
、スイートスポットPsで所謂スクエアにボールを捉えたショット時における、フェース
面2上でのボールの軌道である(図3(A)参照)。すなわち、基準の軌道とは、スイー
トスポットPs近傍を通り、スコアライン30に概ね直交するセンターラインL5に沿っ
た軌道となる。また、スイートスポットPsとは、ゴルフクラブヘッド1の重心をフェー
ス面2に下した垂線の足である。
図2は、図1中の円C1内の領域の部分拡大図である。図2に示すように、フェース面
2には、スコアライン30の溝のパターン以外にも、スコアライン30よりも微細な2つ
の溝パターンが形成されている。1つは、スコアライン30に平行な複数本の直線状の第
1微細溝10からなる溝パターンであり、もう1つは、複数本の円弧状の第2微細溝20
からなる溝パターンである。
第1微細溝10は、スコアライン30に平行な第1仮想線V1に沿って、概ねトゥライ
ンL1からヒールラインL2まで連続的に延びている。第1微細溝10は、隣接するスコ
アライン30の間に複数本存在し、スコアライン30が形成されている領域を除き、トッ
プラインL3及びソールラインL4間に概ね等間隔に配置されている。
第1微細溝10も、スコアライン30と同様に、打撃時にフェース面2上を滑るボール
に摩擦を与え、ボールのバックスピン量を増大させることができる。特に、本実施形態で
は、第1微細溝10は、スコアライン30と平行に延びているため、スコアライン30と
同様に、スクエアなインパクト時のボールのバックスピン量を効果的に大きくすることが
できる。
また、第1微細溝10も、スコアライン30も、トゥラインL1からヒールラインL2
に亘って連続的に延びているため、疎水効果も効果的に発揮する。従って、ゴルフクラブ
ヘッド1では、雨天時等のバックスピン量の低下を防止することができる。
一方、第2微細溝20は、第1仮想線V1と交差する円弧状の第2仮想線V2に沿って
、第1仮想線V1と第2仮想線V2との交点近傍で断絶しながら破線状に延びている。な
お、第2仮想線V2は、センターラインL5上の点であって、ソールラインL4よりもフ
ェース面2の外側に位置する点Pc(図示されない)を中心とする円弧状の線である。ま
た、第2仮想線V2は、点Pcを中心とする径方向に概ね等間隔に多数本存在する。第2
仮想線V2は、上に凸の形状であり、センターラインL5上に頂点があり、センターライ
ンL5よりもトゥ側及びヒール側で下方に傾斜した形状である。なお、ここでいう上下は
、トップ側を上、ソール側を下とする。また、第2仮想線V2は、スコアライン30とも
交差するが、第2微細溝20は、図2からは明確ではないものの、スコアライン30と第
2仮想線V2との交点近傍でも断絶している。その結果、第2微細溝20は、第1微細溝
10及びスコアライン30のいずれとも重なり合わない。
第2微細溝20は、インテンショナルショットやミスショット時等において、フェース
面2上を基準の軌道から傾いて移動するボールに対し、バックスピンを効果的に付与する
ことができる。具体的に説明すると、図3(B)に示すフェースが開いた状態でのショッ
ト時や、図3(D)に示す所謂フェード回転をかける場合等には、ボールの軌道はフェー
ス面2上で基準の軌道からトゥ側に傾く。一方、図3(C)に示すフェースが閉じた状態
でのショット時や、図3(E)に示すドロー回転をかける場合等には、ボールの軌道はフ
ェース面2上で基準の軌道からヒール側に傾く。そして、このようにフェース面2上で基
準の軌道から外れて進むボールに対し、第2微細溝20は、比較的直交していることにな
る。その結果、インテンショナルショットやミスショット時等においてボールが第2微細
溝20に引っ掛かり易くなり、第2微細溝20は、ボールのバックスピン量を効果的に増
大させることができる。なお、図3(A)〜図3(E)において、矢印A1は、インパク
ト時のゴルフクラブヘッド1の移動方向を示しており、矢印A2は、ボールの移動方向を
示している。
また、以上のとおり、第2微細溝20は、第1微細溝10と重なり合わず、干渉しない
。その結果、溝の形成時に第1微細溝10と第2微細溝20とが互いの肩を潰し合ってし
まうことがなく、第1微細溝10と第2微細溝20の有するスピン性能が低下することが
ない。また、第2微細溝20は、スコアライン30とも干渉しないため、第2微細溝20
とスコアライン30との関係でも、同様の効果が得られる。
次に、スコアライン30、第1微細溝10及び第2微細溝20の溝の深さ方向の断面形
状及び寸法について説明する。なお、以下で説明するこれらの溝10〜30の断面形状及
び寸法は例示であり、ゴルフの公式規則に従いつつ、適宜変更することができる。なお、
競技用等のゴルフクラブでなければ、ゴルフの公式規則に従う必要はない。
スコアライン30、第1微細溝10及び第2微細溝20の深さ方向の断面形状は、それ
ぞれ同様の形状(相似形)であってもよいし、異なる形状であってもよい。例えば、溝1
0〜30の断面形状は、図4(A)に示すような底に向かって幅が狭くなる台形状であっ
てもよいし、図4(B)に示すようなV字状であってもよいし、図4(C)に示すような
円弧状であってもよい。
第1微細溝10の深さd1は、0.03mm未満であり、ゴルフ規則に従う場合には、
d1≦0.025mmに設定される。同様に、第2微細溝20の溝の深さd2は、0.0
3mm未満であり、ゴルフ規則に従う場合には、d1≦0.025mmに設定される。ま
た、本実施形態では、d1=d2であるが、d1,d2を異なる値とすることもできる。
また、第1微細溝10の幅w1は、0.10mm〜0.30mmである。同様に、第2
微細溝20の幅w2は、0.10mm〜0.30mmである。ただし、本実施形態では、
d1>d2である。
スコアライン30の深さd3は、0.200mm以上であり、d3>d1,d2である
。なお、ゴルフ規則に従う場合には、d3≦0.508mmである。また、スコアライン
の幅w3は、0.50mm〜0.85mmであり、ゴルフ規則に従う場合には、0.90
mm以下である。なお、スコアライン30の縁(肩)は、面取りすることができる。面取
りがされる場合には、スコアライン30の溝の幅w3は、R&Aの内規「30度測定法」
に基づいて設定される。
また、トップラインL3からソールラインL4に向かう方向の第1仮想線V1、第2仮
想線V2及びスコアライン30の間隔をそれぞれs1,s2,s3とすると、s3>s1
>s2である。従って、本実施形態では、第2微細溝20は、第1微細溝10よりも本数
が多い。ボールは、フェース面2上において一度回転し始めると、加速度を付けて回転し
始める。本実施形態では、第2微細溝20の本数が多いため、ボールが基準の軌道から外
れた場合に効果的にバックスピンの開始が促され、十分なバックスピン量を確保すること
ができる。なお、ここでいう第2微細溝20の本数は、同じ第2仮想線V2上の複数本の
第2微細溝20を1本としてカウントした値である。また、s1,s2,s3は、一定値
でなくてもよい。すなわち、第1仮想線V1、第2仮想線V2及びスコアライン30は、
それぞれ等間隔でなくてもよい。
<2.ゴルフクラブヘッドの製造方法>
以下、スコアライン30、第1微細溝10及び第2微細溝20の形成方法を中心として
、本実施形態に係るゴルフクラブヘッド1の製造方法について説明する。
まず、フェース面2上に溝10〜30が形成されていない状態のゴルフクラブヘッド1
を用意する。そして、この状態のフェース面2上に、スコアライン30を形成する。この
工程は、NC加工や、スコアライン30と反転形状の突起を含む金型をフェース面2に押
圧するプレス加工等の任意の方法で実現される。
そして、本実施形態では、スコアライン30を形成した後に、第1微細溝10及び第2
微細溝20をフェース面2上に形成する。第1微細溝10及び第2微細溝20は、レーザ
ーミーリングにより形成される。そして、第2微細溝20の形成時には、スコアライン3
0及び第1微細溝10の形成部位を避けるようにして、フェース面2に対してレーザーの
照射が行われる。第1微細溝10及び第2微細溝20の加工は、独立した工程として別々
に行われるが、どちらを先に実行してもよい。本実施形態では、レーザーミーリングが用
いられることで、第2微細溝20と、第1微細溝10及びスコアライン30との干渉を防
ぐといった精緻な制御も、比較的容易に実現される。なお、第1微細溝10と第2微細溝
20との干渉を防ぐことができる限り、レーザーミーリング以外の方法、例えば、NC加
工等の方法で、第1微細溝10及び第2微細溝20を形成することもできる。また、第1
微細溝10及び第2微細溝20は、スコアライン30の形成前に形成することも可能であ
る。
<3.特徴>
上記実施形態では、ゴルフクラブヘッド1のフェース面2に、スコアライン30に加え
、第1微細溝10及び第2微細溝20のパターンが形成される。そして、第1微細溝10
と第2微細溝20とは、互いに重なり合わず、干渉しない。その結果、溝の形成時に第1
微細溝10と第2微細溝20とが互いの肩を潰し合ってしまうことがなく、バックスピン
量を増大させることができ、スピン性能の低下を防ぐことができる。従って、ボールに十
分なバックスピン量を付与することができる。また、フェース面2上には、めっきが施さ
れている場合がある。このような場合であっても、第1微細溝10および第2微細溝20
が干渉しないことによって、めっき厚よりも溝深さを浅くするように制御することが容易
となる。これにより、フェース面2の錆の発生等を抑制することができる。
また、スコアライン30と第2微細溝20とが交差し、重なり合う場合には、溝の形成
時に当該交差部分において、実際の設計値よりも溝が深くなってしまうことがある。ゴル
フの公式規則ではフェース面上に形成してよい溝の深さが定められているが、この場合、
この規則に違反してしまうことになりかねない。しかしながら、ここでは、スコアライン
30と第2微細溝20とは、互いに重なり合わず、干渉しないように構成されている。そ
の結果、ゴルフの規則に準拠したフェース面2上の溝を容易に形成することができる。
また、上記実施形態では、第2微細溝20の存在により、スイートスポットPsでスク
エアにボールを捉えた時だけでなく、インテンショナルショットやミスショット時等にも
、ボールに十分なバックスピン量を付与することができる。すなわち、フェース面2上を
基準の軌道から傾いた方向にボールが滑ることになったとしても、ボールに十分なバック
スピン量を付与することができる。また、第1微細溝10の存在によっても、バックスピ
ン量を増大させることができる。また、第1微細溝10は、幅広でトゥ−ヒール方向に連
続的に延びているため、疎水効果を高めることができる。
<4.変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるも
のではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。例えば、以
下の変更が可能である。また、以下の変形例の要旨は、適宜組み合わせることができる。
<4−1>
上記実施形態では、第1仮想線V1と第2仮想線V2の交点近傍においては、第1微細
溝10及び第2微細溝20のうち第2微細溝20のみが途切れるようになっていたが、両
微細溝10,20が途切れるように構成してもよいし、第1微細溝10のみが途切れるよ
うにしてもよい。
<4−2>
第2微細溝20の描く第2仮想線V2は、上述した形態に限られず、例えば、第2微細
溝20を下に凸の円弧状とすることもできるし、又は、円弧の中心Pcをセンターライン
L5上ではなく、トゥ側又はヒール側にオフセットさせることもできる。また、これらの
双方を採用することもできる。また、第2仮想線V2は、円弧状に限らず、単なる上に凸
又は下に凸の曲線とすることもできる。また、第2仮想線V2は、第1仮想線V1及びス
コアライン30に対し斜め方向に交差する直線状とすることもできる。
<4−3>
第1微細溝10の描く第1仮想線V1は、直線状でなくてもよく、例えば、曲線状であ
ってもよいし、折れ線状であってもよい。ただし、第1仮想線V1は全体として、隣接す
るスコアライン30間をトゥ−ヒール方向に延びていることが好ましい。
1 ゴルフクラブヘッド
2 フェース面
10 第1微細溝
20 第2微細溝
30 スコアライン
Ps スイートスポット
V1 第1仮想線
V2 第2仮想線

Claims (8)

  1. ボールを打撃するフェース面を備えるゴルフクラブヘッドであって、
    前記フェース面上に、
    トゥーヒール方向に延びる複数本のスコアラインと、
    複数本の第1仮想線に沿って延びる複数の第1微細溝と、前記複数の第1微細溝に含まれる互いに隣接する第1微細溝間の領域のみからなる第1溝パターンと、
    前記第1仮想線と交差する複数本の第2仮想線に沿って延びる複数の第2微細溝と、前記複数の第2微細溝に含まれる互いに隣接する第2微細溝間の領域のみからなる第2溝パターンと
    を有し、
    前記第1溝パターン及び前記第2溝パターンは、前記フェース面上の同じ領域に形成されており、
    前記第1微細溝及び前記第2微細溝はともに、前記第1微細溝と前記第2微細溝とが互いに重なり合わないように、前記第1仮想線と前記第2仮想線との交点近傍で断絶しながら破線状に延びており、
    前記第1微細溝は、前記スコアラインに平行に延びている、
    ゴルフクラブヘッド。
  2. 前記第2仮想線は、円弧状である、
    請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
  3. 前記第2仮想線は、前記フェース面の下端縁よりも外側に存在する点を中心とする円弧状である、
    請求項2に記載のゴルフクラブヘッド。
  4. 前記第2仮想線は、スイートスポット近傍を通り、前記スコアラインに概ね直交する第3仮想線上の点を中心とする円弧状である、
    請求項2又は3に記載のゴルフクラブヘッド。
  5. 前記第1微細溝は、隣接する前記スコアライン間において、トゥーヒール方向に直線状に延びている、
    請求項1から4のいずれかに記載のゴルフクラブヘッド。
  6. 前記第1微細溝は、第2微細溝よりも幅が広い、
    請求項1から5のいずれかに記載のゴルフクラブヘッド。
  7. 前記第2仮想線は、前記スコアラインと交差するように延びており、
    前記第2微細溝は、前記スコアラインと重なり合わないように、前記スコアラインと前記第2仮想線との交点近傍で断絶しながら破線状に延びている、
    請求項1から6のいずれかに記載のゴルフクラブヘッド。
  8. ボールを打撃するフェース面を備えるゴルフクラブヘッドの製造方法であって、
    前記フェース面上に、複数本のスコアラインをトゥーヒール方向に沿って形成するステップと、
    前記フェース面上に、レーザーを用いて、複数本の第1仮想線に沿って延びる複数の第1微細溝と、前記複数の第1微細溝に含まれる互いに隣接する第1微細溝間の領域のみからなる第1溝パターンを、前記第1微細溝が前記スコアラインに平行に延びるように形成するステップと、
    前記フェース面であって、前記第1溝パターンが形成されている領域と同じ領域上に、レーザーを用いて、前記第1仮想線と交差する複数本の第2仮想線に沿って延びる複数の第2微細溝と、前記複数の第2微細溝に含まれる互いに隣接する第2微細溝間の領域のみからなる第2溝パターンを形成するステップと、
    を備え、
    前記第1溝パターンを形成するステップは、前記第1微細溝と前記第2微細溝とが互いに重なり合わず、前記第1仮想線と前記第2仮想線との交点近傍で断絶しながら破線状に延びるように、前記第1微細溝を形成するステップを含み、
    前記第2溝パターンを形成するステップは、前記第1微細溝と前記第2微細溝とが互いに重なり合わず、前記第1仮想線と前記第2仮想線との交点近傍で断絶しながら破線状に延びるように、前記第2微細溝を形成するステップを含む、
    ゴルフクラブヘッドの製造方法。

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