JP2009261886A - ゴルフクラブヘッド - Google Patents

ゴルフクラブヘッド Download PDF

Info

Publication number
JP2009261886A
JP2009261886A JP2008206386A JP2008206386A JP2009261886A JP 2009261886 A JP2009261886 A JP 2009261886A JP 2008206386 A JP2008206386 A JP 2008206386A JP 2008206386 A JP2008206386 A JP 2008206386A JP 2009261886 A JP2009261886 A JP 2009261886A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
golf club
club head
score line
face surface
narrow groove
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008206386A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009261886A5 (ja
JP5592065B2 (ja
Inventor
Ko Saka
航 坂
Fumiaki Sato
史明 佐藤
Kozue Wada
梢 和田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Sports Co Ltd
Original Assignee
Bridgestone Sports Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Sports Co Ltd filed Critical Bridgestone Sports Co Ltd
Priority to JP2008206386A priority Critical patent/JP5592065B2/ja
Priority to US12/238,106 priority patent/US7819756B2/en
Publication of JP2009261886A publication Critical patent/JP2009261886A/ja
Publication of JP2009261886A5 publication Critical patent/JP2009261886A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5592065B2 publication Critical patent/JP5592065B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Golf Clubs (AREA)

Abstract

【課題】ボールに傷がつくことを抑制しながら、より高いバックスピン量が得られるゴルフクラブヘッドを提供すること。
【解決手段】フェース面に複数本のスコアラインが形成されたゴルフクラブヘッドにおいて、前記フェース面に形成され、トウ側からヒール側へ延設された複数本の細溝を備え、各々の前記細溝の断面形状が、その幅方向の仮想中心線に対して非対称の三角形であって、3つの内角のうちの最小内角が前記ゴルフクラブヘッドのソール側に位置した三角形であり、前記フェース面から各々の前記細溝の最深部までの深さDが、10μm≦D≦40μmであることを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明はゴルフクラブヘッドに関するものである。
一般に、ゴルフクラブヘッドのフェース面にはトウ−ヒール方向に互いに平行な複数の直線状の溝が形成されている。この溝はスコアライン、マーキングライン、フェースライン等と呼ばれている(本書においてはスコアラインと称する。)。このスコアラインは、打球のバックスピン量を増大させたり、或いは、雨天時やラフからのショットの場合に、打球のバックスピン量が著しく低減することを抑制する効果がある。
特許文献1及び2には、スコアラインに類する溝として断面を三角形とした溝をフェース面に形成したゴルフクラブヘッドが開示されている。特許文献3及び4には、断面を三角形とした溝をフェース面に形成したゴルフクラブヘッド(パターヘッド)が開示されている。特許文献5及び6には、複数のリブを有するパッドをフェース面に貼り付けたゴルフクラブヘッドが開示されている。また、特許文献7には、スコアラインとは別にスコアラインよりも小さな溝をフェース面に形成したゴルフクラブヘッドが開示されている。
米国特許第3869126号明細書 米国特許第5029864号明細書 米国特許第5618239号明細書 米国特許第5709616号明細書 米国特許第5688190号明細書 米国特許第5690561号明細書 特開平9−253250号公報
スコアラインの工夫により、打球のバックスピン量を増大させることには限界がある。特許文献7のゴルフクラブヘッドのように、スコアラインとは別の溝を設けることは、打球のバックスピン量を増大させることに有効である。しかし、スコアラインとは別の溝を設けた場合、ボールに傷がつく場合がある。
本発明の目的は、ボールに傷がつくことを抑制しながら、より高いバックスピン量が得られるゴルフクラブヘッドを提供することにある。
本発明によれば、フェース面に複数本のスコアラインが形成されたゴルフクラブヘッドにおいて、前記フェース面に形成され、トウ側からヒール側へ延設された複数本の細溝を備え、各々の前記細溝の断面形状が、その幅方向の仮想中心線に対して非対称の三角形であって、3つの内角のうちの最小内角が前記ゴルフクラブヘッドのソール側に位置した三角形であり、前記フェース面から各々の前記細溝の最深部までの深さDが、10μm≦D≦40μmであることを特徴とするゴルフクラブヘッドが提供される。
本発明によれば、ボールに傷がつくことを抑制しながら、より高いバックスピン量が得られるゴルフクラブヘッドを提供することができる。
図1は本発明の一実施形態に係るゴルフクラブヘッド1の外観図である。同図の例はアイアン型のゴルフクラブヘッドに本発明を適用した例を示す。本発明は、アイアン型のゴルフクラブヘッド、特に、ミドルアイアン、ショートアイアン、ウェッジ型のゴルフクラブヘッドに好適であり、具体的には、ロフト角が30度以上70度以下、ヘッド重量が240g以上320g以下のゴルフクラブヘッドに好適である。しかし、本発明はウッド型やユーティリティー型(ハイブリッド型)のゴルフクラブヘッドにも適用できる。
ゴルフクラブヘッド1は、そのフェース面(打撃面)10に複数本のスコアライン20が形成されている。各々のスコアライン20はトウ−ヒール方向に延設された、互いに平行な直線状の溝である。また、フェース面10には、複数本の細溝30が形成されている。本実施形態の場合、細溝30はスコアライン20と平行にトウ−ヒール方向に延設された直線状の溝であるが、トウ−ヒール方向に延設された円弧状又は楕円弧状の溝としてもよい。図2は、スコアライン20及び細溝30の、その長手方向(トウ−ヒール方向)に直交する方向の断面図及び細溝30の拡大断面図である。図中、破線10'はフェース面10と同一の平面上の仮想線を示す。まず、スコアライン20について説明する。
本実施形態において、スコアライン20の断面形状は、その長手方向の両端部を除き、同じである。また、各々のスコアライン20の断面形状は同じである。更に、本実施形態の場合、スコアライン20の断面形状は、その幅方向の仮想中心線CLaに対して対称である。仮想中心線CLaはフェース面10に直交し、スコアライン20の幅Wの中点を通る線である。本実施形態の場合、スコアライン20の断面形状は台形状であるが、V字形状等、他の形状でもよい。
スコアライン20は、一対の側面22及び底面23を有する。スコアライン20の縁21は側面22とフェース面10との境界部分である。この縁21には丸みを設けてもよい。角度θは側面22とフェース面10とがなす角度である。角度θが大きいほど打球のスピン量が高くなる。底面23はフェース面10と平行である。深さD0はフェース面10からスコアライン20の最深部である底面23までの距離である。競技用ゴルフクラブヘッドの場合、ルール上、深さD0は0.020インチ(0.508mm)以下としなければならない。
図3は30度測定法によるスコアライン20の幅W及びスコアライン20間の距離Sの説明図である。幅Wは、競技用ゴルフクラブのルールの、いわゆる30度測定法により測定した場合の幅を意味する。すなわち、フェース面10から30度傾斜した仮想線と、スコアライン20の縁21との接点間の距離を意味する。各スコアライン20間の距離Sは、隣接するスコアライン20において、フェース面10から30度傾斜した仮想線と、スコアライン20の縁21との接点間の距離を意味する。
競技用ゴルフクラブヘッドの場合、スコアライン20の断面積、幅W並びに距離Sが、ルール上、断面積A(inch2)/(W(inch)+S(inch))≦0.003である必要がある(以下、面積ルールという)。なお、メートル単位の場合、断面積A(mm2)/(W(mm)+S(mm))≦0.0762である。ゴルフクラブヘッド1を競技用ゴルフクラブヘッドとする場合は、面積ルールを満たすように設計する。なお、断面積A(inch2)/(W(inch)+S(inch))≦0.0025となるように設計すれば、より確実に面積ルールに適合させることができる。
競技用のゴルフクラブヘッドのスコアラインに関するルールとしては、面積ルール以外に、スコアラインの側面とフェース面とに内接する半径0.010インチの仮想円と同心であって、半径0.011インチの仮想円の内側に、スコアラインの縁が位置しなければならない(以下、2円ルールという。)。
しかし、2円ルールを満たすためには、スコアラインの側面とフェース面とがなす角度(上記の角度θ)を小さくせざるを得ない。この場合、スピン量が低下するだけでなく、スコアラインの容積も小さくなるため、ラフからのショットや雨天時のショットの場合にスピン量が著しく低下する畏れがある。
図4は、スコアライン20の他の例(スコアライン20')を示す図である。以下、スコアライン20'について、スコアライン20と同様の構成については同じ符号を付して説明を割愛し、異なる構成についてのみ説明する。
図4において、仮想円C1は、側面22とフェース面10とに内接する半径0.01インチの円であり、仮想円C2は、仮想円C1と同心であって、半径0.011インチの円である。上述した2円ルールに適合するためには、仮想円C2の内側にスコアラインの縁が位置している必要がある。
スコアライン20'では縁の部分に平坦面21'を設けることで、2円ルールを満たすようにしている。なお、縁21'の形状としては、平坦面21a以外に、丸み、切り欠きでもよい。ゴルフクラブヘッド1を競技用ゴルフクラブヘッドとする場合は、2円ルールも満たすように設計する。
次に、細溝30について図2を参照して説明する。本実施形態の場合、多数の細溝30がその長手方向と直交する方向(スコアライン20の長手方向と直交する方向)に等ピッチで配列されている。しかし、細溝30のピッチは等ピッチでなくてもよい。
細溝30は側面31と側面32とを有する。細溝20の断面形状は、その長手方向の両端部を除き、同じである。本実施形態の場合、各々の細溝30の断面形状は同じであるが、断面形状が異なる細溝30を組み合わせてもよい。
側面31と側面32とフェース面10を示す破線10'とにより規定される、細溝30の断面形状は、その幅Ws方向の仮想中心線CLbに対して非対称な三角形である。仮想中心線CLbはフェース面10に直交し、細溝30の幅Wsの中点を通る線である。側面31と側面32との交点部分には丸みを持たせてもよい。
側面31と側面32とフェース面10を示す破線10'とにより規定される、細溝30の断面形状である三角形は3つの内角θ1乃至θ3を有する。内角θ1は側面32と破線10'との間の角度、内角θ2は側面31と側面32との間の角度、内角θ3は側面31との間の角度である。3つの内角θ1乃至θ3のうち、角度が最小となる最小内角θ1は、ソール側に位置している。
このように、細溝30の断面形状をその幅Ws方向の仮想中心線CLbに対して非対称な三角形とし、かつ、最小内角θ1をソール側に位置するようにすることで、側面31の法線方向が、よりソール側を指向する。ゴルフクラブヘッド1をゴルフボールに対してダウンブロー気味に打ち込むと、側面31がボール表面に引っかかり、打球のバックスピン量をより高くすることができる。
このように本実施形態では、スコアライン20に加えて細溝30により、打球のバックスピン量をより高くすることができる。
深さDは、フェース面10から細溝30の最深部までの距離である。最深部は側面31と側面32との交点となり、深さDは破線10'から側面31と側面32との交点への垂線の長さである。深さDをより深くすると、打球のバックスピン量がより高くなるが、打球に傷がつき易くなる。したがって、深さDは40μm以下とする。また、深さDをより浅くすると、打球に傷がつき難くなるが、バックスピン量を高める効果が弱くなる。よって、深さDは10μm以上とする。
ピッチPは、細溝30の一端と、隣接する細溝30の一端との間の距離である。ピッチPや幅Wsが狭いと、細溝30に芝等が詰まりやすくなり、打球のバックスピン量が低下する。ピッチPや幅Wsが広いと、インパクト時にゴルフボールに接する細溝30の数が減るので打球のバックスピン量が低下する。したがって、ピッチP及び幅Wsは、100μm以上800μm以下であることが好ましい。
細溝30は、その配列方向に連続的に形成してもよい。図5は細溝30を、その配列方向に連続的に形成した例を示す細溝30の断面図である。同図の例では、隣接する細溝30が隙間無く繋がっており、連続的に形成されている。この場合、ピッチPと幅Wsとは一致する。
ショートアイアンやウェッジでは、そのフェース面を開いてゴルフボールにバックスピンがかかり易くなるようにショットする場合がある。図6(A)はフェース面10をターゲット方向に直角に向けた場合を示し、図6(B)はフェース面10を開いた場合を示している。なお、図6(A)及び図6(B)において細溝30は図示省略されている。また、図6(A)及び図6(B)において、矢印は打撃時のフェース面10に対するゴルフボールBの相対移動方向を示す。
図6(B)のようにフェース面10を開いた場合、打撃時にゴルフボールBはスコアライン20及び細溝30を斜めに横切るようにしてフェース面10上を摺動することになる。細溝30の長手方向に直交する方向(つまり、配列方向)が同図の矢印で示す方向と、より平行である方が、ゴルフボールBが摺動する細溝30の数が多くなり、ゴルフボールBにバックスピンが係り易くなる。そこで、細溝30をスコアライン20と平行にせずに、交差するようにしてもよい。
図7は、細溝30がスコアライン20と交差したゴルフクラブヘッド2の外観図である。ゴルフクラブヘッド2は、ゴルフクラブヘッド1と細溝30の配列方向drのみが異なる。同図の例において、配列方向drと、スコアライン20の長手方向とがなす角度θrは、スコアライン20のトウ側から時計回りに見て約45度である。このように細溝30の配列方向drを設定することで、フェース面10を開いた場合に打球のバックスピン量を高めることができる。
角度θrは、例えば、20度以上90度以下の範囲で設定でき、ショートアイアンやウエッジの場合、フェース面10を開く場合が多いことから、40度以上70度以下の範囲で設定することが望ましい。
次に、細溝30はフェース面10の表面粗さに影響する。表面粗さの指標としては、最大高さ(Ry)と、算術平均粗さ(Ra)とが知られている。深さDは、最大高さ(Ry)に関連する。また、深さD、幅Ws及びピッチPは算術平均粗さ(Ra)に関連する。算術平均粗さ(Ra)は、これが大きいほど打球のバックスピン量がより高くなるが、打球に傷がつき易くなる。したがって、フェース面10の細溝30を形成した部分の算術平均粗さは5.0μm以下であることが好ましい。また、算術平均粗さ(Ra)が小さいほど打球に傷がつき難くなるが、バックスピン量を高める効果が弱くなる。よって、フェース面10の細溝30を形成した部分の算術平均粗さは1.0μm以上であることが好ましく、更に好ましくは1.5μm以上である。
競技用のゴルフクラブヘッドでは、ルール上、フェース面の表面粗さが算術平均粗さ(Ra)で4.57μm以下、最大高さ(Ry)で25μm以下であることが定められている。ゴルフクラブヘッド1及び2を競技用ゴルフクラブヘッドとする場合は、表面粗さのルールも満たすように設計する。
具体的には、深さDは10μm以上25μm以下とする。フェース面10の細溝30を形成した部分の算術平均粗さは1.0μm以上4.57μm以下とし、好ましくは、1.5μm以上4.57μm以下である。
上記の通り、競技用ゴルフクラブヘッドでは、スコアライン20及びフェース面の表面粗さについて一定の制約があり、ルールを満たした上で、バックスピン量を高めることは容易ではない。本実施形態では、細溝30の断面形状をその幅Ws方向の仮想中心線CLbに対して非対称な三角形とし、かつ、最小内角θ1をソール側に位置するようにして、側面31の法線方向が、よりソール側を指向するようにしたことで、ルールの制約の範囲内であっても、より高いバックスピン量を得ることができる。
次に、細溝30の形成方法について説明する。細溝30はフェース面10に対するミーリング加工による切削跡として形成することができる。細溝30のミーリング加工による形成は、例えばNC(数値制御)フライス盤を用いて行なうことができる。図8(A)及び(B)はNCフライス盤による細溝30の形成方法の説明図である。
図8(A)に示すように、細溝30が未加工のゴルフクラブヘッド1'はNCフライス盤に治具2を介して固定される。なお、本実施形態の場合、フェース面10がゴルフクラブヘッドに一体成形された場合について説明するが、フェース面10を構成するフェース部材と、ヘッド本体とを別部材として接合してもよく、この場合、フェース部材をNCフライス盤に固定して細溝30を形成すればよい。また、ゴルフクラブヘッド1'はスコアライン20が形成済みのものを想定するが、スコアライン20の形成前に細溝30を形成してもよい。
NCフライス盤は、Z軸回りに回転駆動されるスピンドル4を有し、スピンドル4の下端には切削ツール(エンドミル)5が取り付けられている。スピンドル4(つまりZ軸)は傾倒可能なものとする。また、図8(B)に示すように切削ツール5の先端形状は細溝30の断面形状に応じたものを使用する。
しかして、NCフライス盤において、フェース面10の平面座標を設定した後、スピンドル4を回転駆動し、フェース面10(ゴルフクラブヘッド1')又は切削ツール5を細溝30の形成方向に相対的に移動しながら、フェース面10を切削する。一つの細溝30を形成すると、切削ツール5をフェース面10から離間させた後、細溝30の配列方向に切削ツール5を相対的に移動し、次の細溝30を形成することで、順次細溝30が形成される。
なお、細溝30の形成方法としては、ミーリング加工以外にも、放電加工や鋳造等、他の形成方法も採用可能である。
次に、フェース面10に細溝30を形成すると、フェース面10の表面硬度が低下し、磨耗し易くなる場合がある。そのため、細溝30の形成後、フェース面10の硬度を硬くする表面処理を行うことが好ましい。このような表面処理としては、浸炭処理、窒化処理、軟窒化処理、PVD(Physical Vepor Deposition)処理、イオンプレーティング、DLC(ダイヤモンド ライク カーボン)処理、めっき処理等が挙げられる。特に、浸炭処理や窒化処理といった、表面に別の金属層を形成せず、表面を改質する表面処理が好ましい。
細溝の有無及び仕様が異なるゴルフクラブヘッド#1〜#3及び#11〜#17を作成し、これらを装着したゴルフクラブによりバックスピン量及び打球の傷つき具合を評価した。図9は各ゴルフクラブヘッド#1〜#3及び#11〜#17の細溝の有無及び仕様、バックスピン量及び打球の傷つき具合の評価結果及フェース面の表面粗さに関わるルール適合性を示す図である。
いずれのゴルフクラブヘッドも細溝の有無及び仕様のみが異なるサンドウェッジとした。#1のゴルフクラブヘッドについては細溝を形成せず、#2〜#3及び#11〜#17のゴルフクラブヘッドについては細溝を形成した。細溝は図1のゴルフクラブヘッド1のように、スコアラインに平行に多数形成し、かつ、図5に示したように、配列方向に連続的に形成した。したがって、細溝の幅とピッチとは一致する。
図9において、「最小内角の位置」とは、図2に示した内角θ1〜θ3のうち、最小内角がどれであるかを示す。#2及び#3のゴルフクラブヘッドにおける「上部側」とは、図2においてθ3が最小内角であることを意味し、つまり、#2及び#3のゴルフクラブヘッドの細溝の断面形状は図2に示したものと上下が反転しているものに相当する。#11〜#17のゴルフクラブヘッドにおける「ソール側」とは、図2においてθ1が最小内角であることを意味し、つまり、#11〜#17のゴルフクラブヘッドの細溝の断面形状は図2に示したものに相当する。
「深さD」は、図2における深さDに相当し、換言すれば、フェース面の表面粗さ(最大高さ:Ry)である。「ピッチP」は図2におけるピッチPに相当し、上記の通り、#2〜#3及び#11〜#17のゴルフクラブヘッドは、細溝をその配列方向に連続的に形成しているため、ピッチPは細溝の幅(図2、図5のWs)でもある。「表面粗さ(Ra)」は、フェース面の算術平均粗さである。
バックスピン量及び打球の傷つき具合の評価は、グリーンから約30ヤード離れたラフから、1つのゴルフクラブについて複数個のゴルフボールをショットして評価した。図9における「スピン量」は、グリーン上での打球の止まり易さを観察して5段階(A〜E)で評価した。Aが最も打球が止まり易かった、つまり、バックスピン量が多かったことを意味する。「傷つき具合」は、ショット後のゴルフボールの傷を目視にて観察して評価した。「ルール適合」は、フェース面の表面粗さに関するルールの適合性を示し、算術平均粗さ(Ra)が4.57μm以下で、かつ、最大高さ(Ry)が25μm以下であるものを適合(○)とし、そうでないものを不適合(×)とした。
#1のゴルフクラブヘッドと他のゴルフクラブヘッドとの比較から、細溝の有無がバックスピン量に影響していることがわかる。また、#2及び#3のゴルフクラブヘッドと、#11〜#17のゴルフクラブヘッドとの比較から、最小内角がソール側に位置している断面形状を有する細溝の方がバックスピンがかかり易いことがわかる。
#11〜#17のゴルフクラブヘッドのうち、#13のゴルフクラブヘッドでは、バックスピン量は高いが、ゴルフボールにやや傷がついている。したがって、深さDは40μm以下であることが好ましく、ルール適合性を考慮すると、25μm以下とする必要がある。また、#11のゴルフクラブヘッドではバックスピン量が余り高くなく、細溝の効果が薄い。したがって、深さDは10μm以上とすることで、バックスピン量をより高くすることができる。
#11〜#17のゴルフクラブヘッドについて、ピッチPについて着目すると、#14〜#17のゴルフクラブヘッドにおいては、#14及び#17のゴルフクラブヘッドではバックスピン量が余り高くない。また、#15及び#16のゴルフクラブヘッドでは、より高いバックスピン量が得られている。したがって、ピッチPは100μm以上800μm以下が好ましく、更に好ましくは400μm以上600μm以下である。
#11〜#17のゴルフクラブヘッドについて、表面粗さ(Ra)について着目すると、値が大きいほどバックスピン量は高くなるが、#13のゴルフクラブヘッドでは、ゴルフボールにやや傷がついている。一方、#14のゴルフクラブヘッドでは傷がほとんどない。したがって、表面粗さ(Ra)は5.0μm以下であることが好ましく、ルール適合性を考慮すると、4.57μm以下である。また、#17のゴルフクラブヘッドでは、バックスピン量が余り高くない。したがって、表面粗さ(Ra)は1.0μm以上であることが好ましい。
本発明の一実施形態に係るゴルフクラブヘッド1の外観図である。 スコアライン20及び細溝30の、その長手方向(トウ−ヒール方向)に直交する方向の断面図及び細溝30の拡大断面図である。 30度測定法によるスコアライン20の幅W及びスコアライン20間の距離Sの説明図である。 スコアライン20の他の例(スコアライン20')を示す図である。 細溝30を、その配列方向に連続的に形成した例を示す細溝30の断面図である。 (A)はフェース面10をターゲット方向に直角に向けた場合を示し、(B)はフェース面10を開いた場合を示している。 細溝30がスコアライン20と交差したゴルフクラブヘッド2の外観図である。 (A)及び(B)はNCフライス盤による細溝30の形成方法の説明図である。 各ゴルフクラブヘッド#1〜#3及び#11〜#17の細溝の有無及び仕様、バックスピン量及び打球の傷つき具合の評価結果及フェース面の表面粗さに関わるルール適合性を示す図である。
符号の説明
1 ゴルフクラブヘッド
10 フェース面
20 スコアライン
30 細溝

Claims (7)

  1. フェース面に複数本のスコアラインが形成されたゴルフクラブヘッドにおいて、
    前記フェース面に形成され、トウ側からヒール側へ延設された複数本の細溝を備え、
    各々の前記細溝の断面形状が、
    その幅方向の仮想中心線に対して非対称の三角形であって、3つの内角のうちの最小内角が前記ゴルフクラブヘッドのソール側に位置した三角形であり、
    前記フェース面から各々の前記細溝の最深部までの深さDが、
    10μm≦D≦40μm
    であることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
  2. 前記深さDが、
    10μm≦D≦25μm
    であることを特徴とする請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
  3. 前記細溝間のピッチPが、
    100μm≦P≦800μm
    であることを特徴とする請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
  4. 前記フェース面の前記細溝を形成した部分の表面粗さが、算術平均粗さ(Ra)で、1.0μm以上5.0μm以下であることを特徴とする請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
  5. 前記フェース面の前記細溝を形成した部分の表面粗さが、算術平均粗さ(Ra)で、1.5μm以上4.57μm以下であることを特徴とする請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
  6. 前記スコアラインの断面積A(inch2)と、30度測定法により測定した前記スコアラインの幅W(inch)と、隣接する前記スコアラインの距離S(inch)とが、
    A/(W+S)≦0.003
    であり、
    前記スコアラインの縁を、
    前記スコアラインの側面と前記フェース面とに内接する半径0.010インチの第1仮想円と同心であって、半径0.011インチの第2仮想円の内側に位置するように形成したことを特徴とする請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
  7. 前記スコアラインの断面積A(inch2)と、30度測定法により測定した前記スコアラインの幅W(inch)と、隣接する前記スコアラインの距離S(inch)とが、
    A/(W+S)≦0.0025
    であり、
    前記スコアラインの縁を、
    前記スコアラインの側面と前記フェース面とに内接する半径0.010インチの第1仮想円と同心であって、半径0.011インチの第2仮想円の内側に位置するように形成したことを特徴とする請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
JP2008206386A 2008-04-01 2008-08-08 ゴルフクラブヘッド Active JP5592065B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008206386A JP5592065B2 (ja) 2008-04-01 2008-08-08 ゴルフクラブヘッド
US12/238,106 US7819756B2 (en) 2008-04-01 2008-09-25 Golf club head

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008095417 2008-04-01
JP2008095417 2008-04-01
JP2008206386A JP5592065B2 (ja) 2008-04-01 2008-08-08 ゴルフクラブヘッド

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2009261886A true JP2009261886A (ja) 2009-11-12
JP2009261886A5 JP2009261886A5 (ja) 2011-07-14
JP5592065B2 JP5592065B2 (ja) 2014-09-17

Family

ID=41388491

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008206386A Active JP5592065B2 (ja) 2008-04-01 2008-08-08 ゴルフクラブヘッド

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5592065B2 (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011234748A (ja) * 2010-04-30 2011-11-24 Bridgestone Sports Co Ltd ゴルフクラブヘッド
JP2011251016A (ja) * 2010-06-02 2011-12-15 Bridgestone Sports Co Ltd ゴルフクラブヘッド
KR101097772B1 (ko) 2009-11-17 2012-01-11 (주)뱅코스 구간별 임펙트 각도를 달리하는 하향 타구면을 갖는 퍼터 헤드
JP2013176510A (ja) * 2012-02-29 2013-09-09 Dunlop Sports Co Ltd ゴルフクラブヘッド
JP2013226204A (ja) * 2012-04-24 2013-11-07 Bridgestone Sports Co Ltd 形成方法及びゴルフクラブヘッド
JP2015092939A (ja) * 2013-11-08 2015-05-18 ブリヂストンスポーツ株式会社 ゴルフクラブヘッド
JP2015093130A (ja) * 2013-11-13 2015-05-18 ブリヂストンスポーツ株式会社 製造方法
JP2016106904A (ja) * 2014-12-08 2016-06-20 ブリヂストンスポーツ株式会社 ゴルフクラブヘッド
JP2016221098A (ja) * 2015-06-02 2016-12-28 ブリヂストンスポーツ株式会社 製造方法

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7091744B2 (ja) * 2018-03-19 2022-06-28 住友ゴム工業株式会社 ゴルフクラブヘッド
JP7031442B2 (ja) * 2018-03-30 2022-03-08 住友ゴム工業株式会社 ゴルフクラブヘッド

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3869126A (en) * 1973-11-21 1975-03-04 Woodrow F Thompson Golf club face
JP2002180205A (ja) * 2000-12-12 2002-06-26 O-Ta Precision Industry Co Ltd 鉄をベースとするアイアンヘッド用合金
JP2007202633A (ja) * 2006-01-31 2007-08-16 Daiwa Seiko Inc ゴルフクラブヘッド
JP2008023178A (ja) * 2006-07-24 2008-02-07 Bridgestone Sports Co Ltd ゴルフクラブヘッド

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3869126A (en) * 1973-11-21 1975-03-04 Woodrow F Thompson Golf club face
JP2002180205A (ja) * 2000-12-12 2002-06-26 O-Ta Precision Industry Co Ltd 鉄をベースとするアイアンヘッド用合金
JP2007202633A (ja) * 2006-01-31 2007-08-16 Daiwa Seiko Inc ゴルフクラブヘッド
JP2008023178A (ja) * 2006-07-24 2008-02-07 Bridgestone Sports Co Ltd ゴルフクラブヘッド

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101097772B1 (ko) 2009-11-17 2012-01-11 (주)뱅코스 구간별 임펙트 각도를 달리하는 하향 타구면을 갖는 퍼터 헤드
JP2011234748A (ja) * 2010-04-30 2011-11-24 Bridgestone Sports Co Ltd ゴルフクラブヘッド
US8758162B2 (en) 2010-04-30 2014-06-24 Bridgestone Sports Co., Ltd. Golf club head
JP2011251016A (ja) * 2010-06-02 2011-12-15 Bridgestone Sports Co Ltd ゴルフクラブヘッド
US8834291B2 (en) 2010-06-02 2014-09-16 Bridgestone Sports Co., Ltd Golf club head
JP2013176510A (ja) * 2012-02-29 2013-09-09 Dunlop Sports Co Ltd ゴルフクラブヘッド
JP2013226204A (ja) * 2012-04-24 2013-11-07 Bridgestone Sports Co Ltd 形成方法及びゴルフクラブヘッド
US9028340B2 (en) 2012-04-24 2015-05-12 Bridgestone Sports Co., Ltd. Forming method and golf club head
JP2015092939A (ja) * 2013-11-08 2015-05-18 ブリヂストンスポーツ株式会社 ゴルフクラブヘッド
JP2015093130A (ja) * 2013-11-13 2015-05-18 ブリヂストンスポーツ株式会社 製造方法
JP2016106904A (ja) * 2014-12-08 2016-06-20 ブリヂストンスポーツ株式会社 ゴルフクラブヘッド
JP2016221098A (ja) * 2015-06-02 2016-12-28 ブリヂストンスポーツ株式会社 製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5592065B2 (ja) 2014-09-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5172587B2 (ja) ゴルフクラブヘッド
JP5592065B2 (ja) ゴルフクラブヘッド
US7819756B2 (en) Golf club head
JP5638844B2 (ja) ゴルフクラブヘッド
JP4891110B2 (ja) ゴルフクラブヘッド
US7922601B2 (en) Golf club head
JP5399787B2 (ja) ゴルフクラブヘッド
US7828671B2 (en) Golf club head
JP4917415B2 (ja) ゴルフクラブヘッド
US8328662B2 (en) Golf club head
JP5485779B2 (ja) ゴルフクラブヘッド
JP2011234749A (ja) ゴルフクラブヘッド
US8251835B2 (en) Golf club head
US8562456B2 (en) Golf club head
JP7029891B2 (ja) ゴルフクラブヘッド
US8444503B2 (en) Golf club head
JP2009066312A (ja) ゴルフクラブヘッドの製造方法及びゴルフクラブヘッド
JP2015093130A (ja) 製造方法
JP5431772B2 (ja) ゴルフクラブヘッド
JP2011098039A (ja) アイアンゴルフクラブヘッド
JP2013236676A (ja) 製造方法及びゴルフクラブヘッド
JP2013236677A (ja) 製造方法及びゴルフクラブヘッド

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110519

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110526

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120830

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121207

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130128

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20130516

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131105

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131205

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140711

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140731

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5592065

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250