JP6980175B2 - 引きロープ取付用器具 - Google Patents

引きロープ取付用器具 Download PDF

Info

Publication number
JP6980175B2
JP6980175B2 JP2017175512A JP2017175512A JP6980175B2 JP 6980175 B2 JP6980175 B2 JP 6980175B2 JP 2017175512 A JP2017175512 A JP 2017175512A JP 2017175512 A JP2017175512 A JP 2017175512A JP 6980175 B2 JP6980175 B2 JP 6980175B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
arm
thread
tip
pedestal
rod
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017175512A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019050742A (ja
Inventor
哲史 小川
秀二 難波
由次 宇田賀
雅規 武用
祐也 上田
康行 森岡
浩史 國塩
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Chugoku Electric Power Co Inc
Original Assignee
Chugoku Electric Power Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Chugoku Electric Power Co Inc filed Critical Chugoku Electric Power Co Inc
Priority to JP2017175512A priority Critical patent/JP6980175B2/ja
Publication of JP2019050742A publication Critical patent/JP2019050742A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6980175B2 publication Critical patent/JP6980175B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Ropes Or Cables (AREA)
  • Catching Or Destruction (AREA)

Description

本発明は、伐採対象の樹木を切り倒すにあたり、伐採対象の樹木に引きロープを取り付けて、樹木を引きロープで引っ張って樹木が倒れる方向の調整を補助するための器具に関する。
送電線の維持や保守を図るために送電線の下方等、送電線に近接する位置にある樹木を伐採する場合があるが、樹木を切り倒す方向によっては作業員に不測の危害を与えるおそれがある。このため、例えば、特許文献1の図12等に示されるように、伐採対象の樹木を切り倒すにあたり、伐採対象の樹木に引きロープを取り付けて、樹木を引きロープで引っ張って樹木が倒れる方向の調整を補助するようにしている。
そして、樹木の上方に引きロープを取り付けるための引きロープ取付用器具として、例えば特許文献1や特許文献2に示されるように、樹木の下方から遠隔操作が可能なように、持ち手部分から先端までの軸方向寸法の大きな操作棒を用いる引きロープ取付用器具が開発されている。
特許文献1に示される引きロープ取付用器具は、先端が相互に遠近可能な2つの湾曲状の可動アーム部材を有し、2つの可動アーム部材の先端が閉じたときに可動アーム部材の内周面で樹木の幹の全周を囲むことが可能である。これらの可動アーム部材には、引きロープが仮固定されており、可動アーム部材の先端が閉じたときに引きロープの先端同士が連結され、その後、所定の力を加えることで引きロープが円環状の状態で可動アーム部材から外れるようになっている。これにより、2つの可動アーム部材で樹木の幹を囲んだ後、所定の力を加える動作等をすることで、円環状になった引きロープが樹木の幹を囲んで取り付けられた状態となる。
また、特許文献2に示される引きロープ取付用器具は、円弧状の本体の両先端側に円弧状の可動アーム部材がそれぞれ取り付けられている。これらの可動アーム部材の先端が閉じたときに双方の可動アーム部材の内周面で樹木の幹の全周を囲むことが可能である。可動アーム部材に引きロープが仮固定され、可動アーム部材の各先端の連結具は、それぞれ引きロープが装着されている。可動アーム部材の先端が閉じて、連結具同士が連結された後は、連結具を可動アーム部材から外すことで、円環状の引きロープが形成されるようになっている。これにより、2つの可動アーム部材で樹木の幹を囲んだ後、連結具を可動アーム部材から外すことで、円環状になった引きロープが樹木の幹を囲んで取り付けられた状態となる。
特開平9−28214号公報 特開2009−30号公報
もっとも、特許文献1や特許文献2に示されるようなアーム部材で樹木の全周を囲むタイプの引きロープ取付用器具は、構造が複雑であるため重量を有し、相対的に重い引きロープが最初に引きロープ取付用器具を樹木の上方に持ち上げるときから当該引きロープ取付用器具に装着されるので、操作棒の軸方向寸法が長いと、操作棒が曲がってしまうという不具合を有する。
また、特許文献1や特許文献2に示される引きロープ取付用器具は、樹木の上方に持ち上げるときに、重心が取れていないので、この点からも、操作棒の軸方向寸法が長いと、操作棒が曲がってしまうという不具合を有する。更に、特許文献1や特許文献2に示される引きロープ取付用器具は、樹木の上方から地上側等に下すときも、枝が引っ掛かるなどして、円滑に下すことが困難である。
これらの不具合のため、特許文献1や特許文献2に示される引きロープ取付用器具では、作業員は操作棒の先端に配置した引きロープ取付用器具を操作することが困難になるという不具合が生ずる。
そこで、本発明は、軽量化を図ると共に上下に変位させるときに集約することが可能であり、展開した状態でも重心が取れている引きロープ取付用器具を提供することを主たる課題としている。
上記課題を達成するために、本発明に係る引きロープ取付用器具は、操作棒と連接する台座と、前記台座に取り付けられた複数の棒状のアーム部材とを有し、前記複数の棒状のアーム部材は、上方を向いた位置から前記台座の側方を向いた位置に放射状に展開した後、上方を向いた位置に戻ることができるように連結機構を介して前記台座に連結され、前記複数の棒状のアーム部材のうちの一のアーム部材は、第1の糸状部材が当該一のアーム部材の長手方向の外側に沿って引き掛けられつつ途中まで渡り、途中からは前記一のアーム部材内を通って先端より引き出され、この引き出された部位の先端に第1の接着部材が着脱自在に配置されて、前記第1の糸状部材が引っ張られることで、前記一のアーム部材の先端に当接した前記第1の接着部材により押されて前記一のアーム部材の変形を生ずるようになっていると共に、前記複数の棒状のアーム部材のうちの他のアーム部材は、先端に前記第1の接着部材との接着及び離脱が可能な第2の接着部材が固定され、第2の糸状部材が前記他のアーム部材の長手方向外側に沿って引き掛けつられつつ途中まで渡って、その先端が前記他のアーム部材に固定されて、前記第2の糸状部材が引っ張られることで、前記他のアーム部材の変形を生ずるようになっており、前記一のアーム部材と前記他のアーム部材とが変形して先端が相互に近接することで、前記第1の接着部材が前記第2の接着部材に接着することを特徴としている(請求項1)。台座は、操作棒と直接又は間接的に連接する。アーム部材は、操作棒又は下記の支持部材の軸線を基準として略左右対称に展開するように配置されている。アーム部材の数は、例えば2つ又は3つであるが、操作棒又は下記の支持部材の軸線を基準として略左右対称になることが可能であればそれ以上でもよい。第1の接着部材及び第2の接着部材は、例えば永久磁石である。第1の糸状部材及び第2の糸状部材は、引きロープよりも細くて軽量である。アーム部材を変形させるにあたり、用いられる連結機構の数は1つでも複数でもよく、全体が弧状にしなることができれば連結機構の数が0であっても良い。
これにより、この発明に係る引きロープ取付用器具は、作業員が持つ操作棒の先端に配置して、まずは複数の棒状のアーム部材を上方に向いた位置にして集約した状態にして、伐採対象の樹木の上方に持ち上げ、所定の高さにまで達したら、放射状に展開させ、更に、一のアーム部材及び他のアーム部材の先端を相互に近接させて、第1の接着部材第2の接着部材に接着させる。次に、接着部材同士の接着状態を維持しながら、第1の糸状部材を引き出しつつ或いはある程度の長さにした後、引きロープ取付用器具を地上側に下す。これにより、第1の糸状部材は、伐採対象の樹木の周囲の一部を囲ったU字状に引き掛けた状態で、その両端が作業員のいる場所(例えば地上や作業車両)まで延伸し引き出される。そこで、第1の接着部材第2の接着部材との接着を解除し、第1の糸状部材に引きロープを接続して、第1の糸状部材の引きロープが接続された側と反対側を引き下げて、引きロープを持ち上げてゆき、引きロープが伐採対象の樹木の周囲に略U字状に掛かった状態とすることができる。
しかも、アーム部材は、台座の側方に台座を中心として放射状に展開させるので、操作棒の軸線を基準として略左右対称となるように配置して重心を取ることが可能であり、引きロープを装着していないので、軸方向が長い操作棒の先端に装着しても、操作棒が曲がるのを防止することができる。
本発明に係る引きロープ取付用器具の前記複数の棒状のアーム部材は、前記台座から上方に向けて立設した支持部材と支持用糸状部材を介して連結されており、
前記複数の棒状のアーム部材がそれぞれ前記台座の側方を向いた位置に展開したときに、前記支持部材が張った状態となって、前記複数の棒状のアーム部材の先端の前記台座よりも下方への変位を規制すると共に、前記複数の棒状のアーム部材がそれぞれ上方に向いた位置にあるときに、前記第1の糸状部材に設けられた係合具により、前記複数の棒状のアーム部材と前記支持部材とが係合され、この係合が前記第1の糸状部材を引っ張ることで解除されることを特徴としている(請求項2)。
これにより、引きロープ取付用器具を持ち上げるときには、複数のアーム部材が集約された状態を係合具により支持部材に係合することで保持することができ、所望の目的の高さになったときには、第1の糸状部材を引っ張る操作のみで、係合具による支持部材への係合を解除することができる。係合の解除後は、支持部材と連結された支持用糸状部材によりアーム部材の先端が台座の側方よりも下方になることが規制されているので、複数の棒状のアーム部材は側方に向けて略水平状に延びたかたちで放射状に展開した状態になる。
本発明に係る引きロープ取付用器具の前記複数の棒状のアーム部材は、台座側アーム構成部材と先端側アーム構成部材とを有し、前記台座側アーム構成部材と先端側アーム構成部材とは、前記先端側アーム構成部材の先端が相互に近接する方向に曲がることができるように、連結機構を介して連結され、更に、先端側アーム構成部材を前記曲がる方向とは反対方向に付勢する付勢機構が前記アーム構成部材間に架設されていることを特徴としている(請求項3)。
これにより、各糸状部材が引っ張られることで、一のアーム部材の先端側アーム構成部材や、他のアーム部材の先端側アーム構成部材が曲がり、一のアーム部材の先端と他のアーム部材の先端とを相互に近接させることが可能になる。一方で、各糸状部材の引っ張りが解除されることで、付勢機構の付勢力により、一のアーム部材の先端側アーム構成部材や、他のアーム部材の先端側アーム構成部材は開いた状態に戻っていく。
本発明に係る引きロープ取付用器具では、前記第1の糸状部材と前記第2の糸状部材とは、前記台座に設けられた筒状部材の通孔を通って下方に引き出され、 前記第2の糸状部材は、前記筒状部材の通孔から引き出された後に、前記筒状部材の通孔よりも大きなストッパーに装着され、前記第1の糸状部材は、前記ストッパーに設けられた通孔を通っていると共に、所定の位置に前記ストッパーの通孔よりも大きな押し部材が設けられて、前記押し部材が前記ストッパーの通孔の周縁に当接した後は、前記第1の糸状部材の引っ張りにより前記第2の糸状部材も引っ張られることを特徴としている(請求項4)。
これにより、第1の糸状部材を引っ張る動作のみで、一のアーム部材と他のアーム部材との双方を先端が相互に近接する方向に変形させることが可能となり、引きロープ取付用器具の操作を簡易なものとすることが可能である。
以上述べたように、本発明に係る引きロープ取付用器具によれば、操作棒の先端に装着して引きロープ取付用器具を持ち上げるときには、複数の棒状のアーム部材が上方を向いた状態として集約することができ、また、第1の糸状部材が樹木に引き掛かった状態で引きロープ取付用器具を下すときには、第1の糸状部材及が引っ張られ、これにより第2の糸状部材も引っ張られるようにすることで、複数の棒状のアーム部材が上方に向いた状態として集約することができる。これにより、引きロープ取付用器具を持ち上げたり、下したりするときに、アーム部材が樹木の枝等に不用意に引き掛かるのを防止することが可能となる。
また、引きロープ取付用器具を持ち上げるときに、当該引きロープ取付用器具には引きロープが装着されておらず、引きロープよりも軽量の糸状部材が装着されているので、引きロープ取付用器具としの軽量化を図ることが可能である。また、複数のアーム部材は上方を向いた状態することで集約され、展開するときには台座の側方を向いた位置に放射状に展開する。このため、引きロープ取付用器具の重心を、操作棒や支持部材の軸心を中心点として取ることが可能となる。これらのことから、操作棒の軸方向寸法が長くても、引きロープ取付用器具を先端に装着した操作棒が曲がるのを防止することができる。
引きロープ取付用器具の全体を糸状部材が配置された側から示す説明図である。 引きロープ取付用器具の全体を糸状部材が配置された側とは反対側から示す説明図である。 引きロープ取付用器具の上方部分の構成を側方から見た状態を示す説明図である。 (a)は引きロープ取付用器具の中程部分の構成を側方から見た状態を示す説明図であり、(b)と(c)とはアーム部材が曲がることが可能であることを示す説明図である。 (a)は引きロープ取付用器具の下方部分の構成を側方から見た状態を示す説明図であり、(b)は図5(a)のI−I線断面図である。 (a)はアーム部材及び支持部材を集約して係合具で固定した状態の引きロープ取付用器具の全体を示す説明図であり、(b)は係合具を中心にその拡大図であり且つ側方から見た状態を示す説明図である。 アーム部材が横方向に且つ放射状に広がった状態の引きロープ取付用器具の全体を示す説明図である。 アーム部材の先端部分が相互に近接する方向に曲がった状態の引きロープ取付用器具の全体を示す説明図である。 伐採対象の樹木に第2の糸状部材を引き掛けたまま引きロープ取付用器具を引いた状態を示す説明図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
図1から図9において、本発明に係る引きロープ取付用器具1の一例が示されている。この引きロープ取付用器具1は、例えば伐採対象の樹木を切り倒す際に、伐採対象の樹木の幹に引きロープを取り付けて、樹木を引きロープで引っ張って樹木が倒れる方向の調整を補助するためのものであり、図示しない操作棒の先端に装着されて用いられる。
引きロープ取付用器具1は、この実施例では、台座2と、この台座2に回転可能に取り付けられた2つのアーム部材10、20と、台座2の上面に設けられた1つの支持部材80と、台座2の下面に設けられた操作棒連結部90とを有している。操作棒連結部90は図示しない操作棒と連結するためのものである。
台座2は、下記する連結機構3、3、筒状部8や操作棒連結部90を取り付け、並びに強度を確保するための厚みを有するプレート状のもので、この実施形態では、アーム部材10とアーム部材20との間の内角が所望の角度(例えば約45度)となるように、上面又は下面から見た形状が三角形状になっている。そして、台座2の上面及び底面は、支持部材80、操作棒連結部90を台座2の中心等の所望の位置に設けるために十分な面積を有している。なお、台座2は、例えば3つのアーム部材が取り付けられる場合には、上面又は下面から見た形状が台形状等としても良い。
アーム部材10は、この実施形態では、直線の棒状の連結機構取付部101と、直線の棒状のアーム本体102とより成るL字形状のもので、連結機構取付部101が台座2の側面に設けられたヒンジ等の連結機構3に取り付けられることにより、連結機構3を回転中心として回転自在となっている。もっとも、図示しないが、アーム部材10の全体形状を直線の棒状として、その端部が連結機構3に回転自在に取り付けられるようにしても良い。
アーム本体102は、この実施形態では、台座側アーム構成部材102aと、先端側アーム構成部材102bと、これらのアーム構成部材102a、102bを連結するヒンジ等の連結機構4とを有して構成されている。先端側アーム構成部材102bの先端には、接着部材5が固定されており、接着部材5は、この実施形態では、複数の板状の磁石を先端側アーム構成部材102bの軸方向に積層して構成されている。
連結機構4は、アーム部材10、20が側方に延出しつつ、両部材10、20間の内角が所定の角度(例えば約45度)となるように放射状に展開したときに、先端側アーム構成部材102bがアーム部材20側に向けて曲がるように、アーム構成部材102a、102bと連結している。
そして、付勢機構7が、台座側アーム構成部材102aと先端側アーム構成部材102bとの間に架設されている。この実施形態では、付勢機構7は引っ張りコイルバネであり、一端が台座側アーム構成部材102aのうち先端側アーム構成部材102b側端に近接した位置に固定されており、他端が先端側アーム構成部材102bのうち台座側アーム構成部材102a側端から所定の間隔ほど開いた(少なくとも台座側アーム構成部材102aにおける固定位置よりも遠い)位置に固定されている。付勢機構7のアーム構成部材102a、102bへの固定位置は、連結機構4の軸方向と交差し、且つ、先端側アーム構成部材102bが折れ曲がる際に内側となる側となっている。そして、付勢機構7は、この実施形態では、先端側アーム構成部材102bが台座側アーム構成部材102aの軸線上にある場合(初期状態)でも、アーム構成部材102a、102bの軸線よりも側方に膨らむかたちで緩やかに弧状に曲がっている。このため、アーム部材10は、付勢機構7の付勢力で先端側アーム構成部材101aが台座側アーム構成部材101aに対し曲がった状態にあれば元の状態(開いた状態)に戻ろうとする復元力が働いている。
更に、アーム部材10は、先端側アーム構成部材102bを更に曲げるための曲げ手段を備えている。曲げ手段は、樹木を直接に引っ張る引きロープよりも軽量の糸状部材30と、この糸状部材30をアーム本体102の長手方向に沿って当該アーム本体102に引き掛けつつ沿わすための複数(この実施形態では4つ)のガイド部31とを有する。
ガイド部31は、アーム本体102に固定されており、糸状部材30が通るリングを主な構成部分とし、各ガイド部31は、アーム本体102を連結機構4にて曲げたときに、アーム部材20と対峙する内側となる部位に配置されている。そして、ガイド部31のうち少なくとも1つは、先端側アーム構成部材102bに配置されて、この最も先端側となるガイド部31に糸状部材30の一方端が固定されている。糸状部材30は、他の全てのガイド部31のリング内を通った後、台座2の連結機構3、3間から上下に開口した筒状部8を挿通し、筒状部8よりも下方に位置する横倒しの筒状のストッパー32に他方端が固定されている。
このような曲げ手段の仕組みとすることにより、ストッパー32が引っ張られると、ストッパー32に固定された糸状部材30も引っ張られ、先端側アーム構成部材102bは、付勢機構7の付勢力に抗するかたちでアーム部材200側に向けて曲がる。なお、糸状部材30の引っ張りが解除されると、付勢機構7の付勢力により、先端側アーム構成部材102bは、元の状態(開いた状態)となる。
アーム部材20は、この実施形態では、連結機構取付部201とアーム本体202とで基本的に成るもので、アーム本体202は台座側アーム構成部材202a、先端側アーム構成部材202b、ヒンジ等の連結機構4により構成されている。アーム部材20は、アーム部材10と対をなすので、アーム部材20のこれらの連結機構取付部201、アーム本体202、連結機構4の構造や機能は、アーム部材10の連結機構取付部101、アーム本体102、連結機構4の構造や機能において同様の点がある。このため、アーム部材20のアーム部材10と同様の構造や機能については、原則としてその説明を省略し、異なる構造や機能について以下に説明する。
アーム本体202のうち少なくとも先端側アーム構成部材202bは、当該先端側アーム構成部材202bの軸方向に沿って延び、先端側が開放された空洞21を内部に有している。接着部材6は、柱状の基部61の両側に複数の板状の磁石を基部61の軸方向に積層させた磁石積層体62、63とで構成されている。そして、磁石積層体62と磁石積層体とで積層させる磁石の数を異ならせて、バランスを悪くしている。いずれの磁石積層体62、63の積層方向外側の磁石も、接着部材5の積層方向外側の磁石と接着可能なように磁極が調整されている。この実施形態では、磁石積層体62の積層された磁石の数を6つ、磁石積層体63の積層された磁石の数を2つとしている。このような構成とすることにより、接着部材5の磁石積層方向の先端に接着部材6の磁石積層体63の磁石積層方向の先端を接着しやすくすることが可能となる。接着部材6は先端側アーム構成部材202bに固定されておらず、下記する糸状部材40に装着されている。
アーム部材20は、先端側アーム構成部材202bを曲げるための曲げ手段として、引きロープよりも軽量の糸状部材40と、複数(この実施形態では4つ)のガイド部41とを有し、先端側アーム構成部材202bの上側部分及び接着部材6も曲げ手段の一部を構成する。なお、アーム部材10とアーム部材20とを上方に向けて立った状態としたときにガイド部31とガイド部41とが干渉し合わないように、ガイド部41は前記立った状態となったときに、ガイド部31に対しアーム部材10、20の軸方向の下方にずれるように配置されていても良い。この実施例では、先端側アーム構成部材102bのガイド部31と先端側アーム構成部材202bのガイド部41とについて、ガイド部41の方が先端側となるようにすれて配置されている。
このような構成において、先端側に接着部材6が装着された糸状部材40は、先端側アーム構成部材202bの先端の開口から当該先端側アーム構成部材202bの空洞42内に入り、その軸方向に沿って空洞42内を進んだ後、先端側アーム構成部材202bのガイド部41と同じ側に開口した空洞42の孔から外部に出る。そして、外部に出た糸状部材40は、全てのガイド部41のリング内を通った後、台座2の連結機構3、3間から上下に開口した筒状部8を挿通し、筒状部8よりも下方に位置する横倒しの筒状のストッパー32の側面に形成された一対の通孔32a、32bをも貫通して、最終的には糸状部材40の引き出し・巻き取り部材44に達する。
糸状部材40の所定位置には押し部材43が設けられている。押し部材43は、例えばストッパー32の通孔32a、32bの内径よりも大きく筒状部8やガイド部41の内径よりも小さな外径の球体となっている。
このような曲げ手段の仕組みとすることで、糸状部材40を引っ張ると接着部材6が先端側アーム構成部材202bの先端に当たり、先端側アーム構成部材202bひいてはアーム本体202を押すと共に糸状部材40自体の引っ張りにより、先端側アーム構成部材202bは、付勢機構7の付勢力に抗するかたちで、アーム部材10側に曲がる。
そして、糸状部材40を引っ張り続けると、糸状部材40の押し部材43がストッパー32の通孔32aの開口端に当たり、ストッパー32ひいては糸状部材30も引っ張ることとなる。すなわち、糸状部材40を引っ張る操作で、アーム部材10、20の双方を曲げることが可能になっている。
更に、アーム部材10、20のアーム本体102、202が台座の側方に略水平に広がった状態を支持するための手段として、台座2に設けられた支持部材80と、アーム部材10、20の台座側アーム構成部材102a、202aとを接続する支持用糸状部材81、82とを備えている。
支持部材80は、台座2から上方に向けて立設した直線状の棒状のもので、下記する係合具96の差し込み部96bの長さよりも深い穴80aが先端側から開口している。支持部材80の軸方向の寸法は、その先端の位置が上方に向いたアーム本体102、202の連結機構4よりも上方に位置で、先端側アーム構成部材102b、202bに設けられたガイド部31、41よりも少し下方に位置するものとなっている。支持用糸状部材81、82の一端は、アーム本体102、202が台座2の側方に延びる状態となったときに、台座側アーム構成部材102a、202aの上方を向く部位に接続されている。更に、支持用糸状部材81、82の他端は、アーム本体102、202が台座2の側方に延びる状態となったときに、支持用糸状部材81、82が張った状態となるように、支持部材80の所定位置に接続されている。これにより、アーム本体102、202が連結機構3により上方を向いた位置から下方に向けて回転したときに、アーム本体102、202は側方に延びる位置(略水平に延びる位置)までの回転に規制され、側方に延びた状態が保持される。
更にまた、接着部材6には、所定の長さの糸状部材95が取り付けられ、更に糸状部材95の先端に係合具96が取り付けられている。この係合具96は、2つの長さの違う差し込み部96a、96bを有する。この実施形態では、係合具96は、差し込み部96aが差し込み部96bよりも所定の寸法ほど長くなっている。これにより、アーム本体102、202を上方に向けた状態にして支持部材80に近接させて、これらの支持部材80、ア−ム本体102、202を集約し(必要によって、図6(a)のようにアーム本体102、202を捻る等して、アーム本体102、202、支持部材80を捻って絡ませ)、先端側アーム構成部材102b、202bのガイド部31、41をほぼ上下に並ぶように配置した後、支持部材80の穴80aに係合具96の差し込み部96aを差し込み、ガイド部31、41に係合具96の差し込み部96bを差し込んで、支持部材80、アーム本体102、202が集約された状態を一時的に維持することができる。その一方で、糸状部材40を引っ張って係合具96を支持部材80の穴80aや、先端側アーム構成部材102b、202bのガイド部31、41から抜くことで、支持部材80、アーム本体102、202が集約された状態を解除することが可能にもなっている。
このような構成の引きロープ取付用器具1とすることで、以下の手順により引きロープを伐採対象の樹木の幹に引き掛けることが可能となる。
まず、図示しない操作棒に操作棒連結部90を連結すると共にアーム本体102、202を上方に向けた状態として支持部材80に近接させて、これらの支持部材80、アーム本体102、202を集約し、係合具96でこの支持部材80、アーム本体102、202が集約された状態を一時的に係合した後、作業員が操作棒を持って引きロープ取付用器具1を上方に持ち上げる。
次に、糸状部材30を引っ張り、係合具96を支持部材80、アーム本体102、202から抜き取って、アーム部材10、20のアーム本体102、202を、台座2の側方に向かって延びた状態とし、且つ、両アーム本体102、202間の内角が所定角度(例えば45度)に広がるように、展開させる。
更に、アーム本体102、202間に伐採対象の樹木の幹が収まるようにした後、糸状部材30を引っ張ることで、先端アーム構成部材102b、202bの先端が連結機構4により相互に近接する方向に折れ曲がってゆき、接着部材6が接着部材5に接続する。このとき、糸状部材30の引っ張りを解除することで、先端アーム構成部材102b、202bが元の開いた状態に戻るので、接着部材6が接着部材5に接続するまで何度でも試みることができる。
そして、操作棒を持って、引きロープ取付用器具1を、接着部材6が接着部材5に接続された状態を維持しつつ下すと、糸状部材30が伐採対象の樹木の周囲の一部を囲ったU字状に引き掛かった状態を維持しつつ延びて、引きロープ取付用器具1が作業員のいる場所まで下す。そこで、接着部材5と接着部材6との接続を解除し、接着部材6に引きロープを接続して、接着部材6が持ち上がるように糸状部材30を引っ張ることで、引きロープを持ち上げてゆき、引きロープが伐採対象の樹木の周囲に略U字状に引き掛かった状態とすることができる。
なお、引きロープ取付用器具1を伐採対象の樹木の上方から下したときに、糸状部材40の操作でアーム部材10の先端とアーム部材20の先端とを近接させても、接着部材6が接着部材5に上手く接続されていなかったときには、上記した引きロープ取付用器具1を持ち上げる手順から度繰り返すかたちで何度も試みることが可能である。
ここで、引きロープ取付用器具1のアーム部材10、20のアーム本体102、202に構成について、双方の先端が近接するようにするために、台座側アーム構成部材102a,202aと先端側アーム構成部材102b、202bと、連結機構4とで構成されたものとしたが、必ずしもこれに限定されない。アーム本体102、202を略L字状に曲がることが可能な可撓性の優れた素材で成る1の部材としても良い。
また、引きロープ取付用器具1のアーム部材10、20のアーム本体102、202及び支持部材80を集約し、その集約した状態を維持するために、糸状部材30で操作することが可能な係合具96を用いるとしたが、必ずしもこれに限定されない。引きロープ取付用器具1のアーム部材10、20のアーム本体102、202及び支持部材80を磁石や輪ゴム、その他の環状の弾性部材等で仮に固定するようにし、この仮固定状態が糸状部材40の引っ張りで解除される構成であれば良い。
1 引きロープ取付用器具
2 台座
3 連結機構
4 連結機構
5 接着部材
6 接着部材
7 付勢機構
10 アーム部材(他のアーム部材)
102a 台座側アーム構成部材
102b 先端側アーム構成部材
20 アーム部材(一のアーム部材)
202a 台座側アーム構成部材
202b 先端側アーム構成部材
30 糸状部材
32 ストッパー
32a、32b 通孔
40 糸状部材
42 孔
43 押し部材
80 支持部材
81 支持用糸状部材
82 支持用糸状部材
96 係合具

Claims (4)

  1. 操作棒と連接する台座と、前記台座に取り付けられた複数の棒状のアーム部材とを有し、
    前記複数の棒状のアーム部材は、上方を向いた位置から前記台座の側方を向いた位置に放射状に展開した後、上方を向いた位置に戻ることができるように連結機構を介して前記台座に連結され、
    前記複数の棒状のアーム部材のうちの一のアーム部材は、第1の糸状部材が当該一のアーム部材の長手方向の外側に沿って引き掛けられつつ途中まで渡り、途中からは前記一のアーム部材内を通って先端より引き出され、この引き出された部位の先端に第1の接着部材が着脱自在に配置されて、前記第1の糸状部材が引っ張られることで、前記一のアーム部材の先端に当接した前記第1の接着部材により押されて前記一のアーム部材の変形を生ずるようになっていると共に、
    前記複数の棒状のアーム部材のうちの他のアーム部材は、先端に前記第1の接着部材との接着及び離脱が可能な第2の接着部材が固定され、第2の糸状部材が前記他のアーム部材の長手方向外側に沿って引き掛けつられつつ途中まで渡って、その先端が前記他のアーム部材に固定されて、前記第2の糸状部材が引っ張られることで、前記他のアーム部材の変形を生ずるようになっており、
    前記一のアーム部材と前記他のアーム部材とが変形して先端が相互に近接することで、前記第1の接着部材が前記第2の接着部材に接着することを特徴とする引きロープ取付用器具。
  2. 前記複数の棒状のアーム部材は、前記台座から上方に向けて立設した支持部材と支持用糸状部材を介して連結されており、
    前記複数の棒状のアーム部材がそれぞれ前記台座の側方を向いた位置に展開したときに、前記支持部材が張った状態となって、前記複数の棒状のアーム部材の先端の前記台座よりも下方への変位を規制すると共に、
    前記複数の棒状のアーム部材がそれぞれ上方に向いた位置にあるときに、前記第1の糸状部材に設けられた係合具により、前記複数の棒状のアーム部材と前記支持部材とが係合され、この係合が前記第1の糸状部材を引っ張ることで解除されることを特徴とする請求項1に記載の引きロープ取付用器具。
  3. 前記複数の棒状のアーム部材は、台座側アーム構成部材と先端側アーム構成部材とを有し、
    前記台座側アーム構成部材と先端側アーム構成部材とは、前記先端側アーム構成部材の先端が相互に近接する方向に曲がることができるように、連結機構を介して連結され、
    更に、先端側アーム構成部材を前記曲がる方向とは反対方向に付勢する付勢機構が前記アーム構成部材間に架設されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の引きロープ取付用器具。
  4. 前記第1の糸状部材と前記第2の糸状部材とは、前記台座に設けられた筒状部材の通孔を通って下方に引き出され、
    前記第2の糸状部材は、前記筒状部材の通孔から引き出された後に、前記筒状部材の通孔よりも大きなストッパーに装着され、
    前記第1の糸状部材は、前記ストッパーに設けられた通孔を通っていると共に、所定の位置に前記ストッパーの通孔よりも大きな押し部材が設けられて、
    前記押し部材が前記ストッパーの通孔の周縁に当接した後は、前記第1の糸状部材の引っ張りにより前記第2の糸状部材も引っ張られることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の引きロープ取付用器具。
JP2017175512A 2017-09-13 2017-09-13 引きロープ取付用器具 Active JP6980175B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017175512A JP6980175B2 (ja) 2017-09-13 2017-09-13 引きロープ取付用器具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017175512A JP6980175B2 (ja) 2017-09-13 2017-09-13 引きロープ取付用器具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019050742A JP2019050742A (ja) 2019-04-04
JP6980175B2 true JP6980175B2 (ja) 2021-12-15

Family

ID=66013110

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017175512A Active JP6980175B2 (ja) 2017-09-13 2017-09-13 引きロープ取付用器具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6980175B2 (ja)

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0616492Y2 (ja) * 1988-01-29 1994-05-02 三和テッキ株式会社 立木の転倒誘導装置
JPH0416993Y2 (ja) * 1988-05-27 1992-04-16
SE462887B (sv) * 1989-05-18 1990-09-17 Explosiv Utveckling Ab Saett och anordning vid upproejning i stormfaelld skog
JP3598420B2 (ja) * 1995-07-18 2004-12-08 有限会社下村組 ガイドロープ取付け工具
JP4757236B2 (ja) * 2007-06-20 2011-08-24 九州電力株式会社 ロープ取付具

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019050742A (ja) 2019-04-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4757236B2 (ja) ロープ取付具
JP2019536947A (ja) クイックリリース式接続フランジ
WO2014181817A1 (ja) ステントデリバリーシステム
AU2013204064B2 (en) A Cord Fixture
JP6980175B2 (ja) 引きロープ取付用器具
EP3210491A1 (en) Collapsible stick
JP6951683B2 (ja) 引きロープ取付用器具
US10782088B2 (en) Bow fishing reel with reduced friction payout
JP2017201190A (ja) 長尺体取付け治具及びそれを用いた長尺体の取付け工法
EP3520717B1 (en) Clip removal device
JP5507320B2 (ja) 配線・配管材支持具連結体
JP5634887B2 (ja) 樹木用ロープ取付具
JP5334302B2 (ja) 光ドロップケーブル敷設具
JP4928012B1 (ja) 管・シート結合具並びにその使用方法
CN104012425B (zh) 一种通过捕捉牛角捉牛的工具及捉牛方法
JP6348442B2 (ja) 鳥害防止具
KR102352432B1 (ko) 생산성이 증가된 헬스케어용 스프링고리 장착구
KR20150026816A (ko) 낚싯줄 가이드 및 낚싯대
JP6875816B2 (ja) パネル引込治具
CN210354785U (zh) 一种用于肝胆外科临床的手术拉钩
CN111959851B (zh) 绳带活结打结方法、打结机构及打结设备
JP6961753B1 (ja) 延線用治具、電線・ケーブル及び電線・ケーブルの延線方法
JP2019035883A (ja) てこ実験器
US20140105718A1 (en) Device and method for lowering limbs from a tree
JP5640222B1 (ja) 枝ス仕掛け及び道糸の枝ス仕掛け連結方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200409

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210329

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210409

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210426

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20211018

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20211031

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6980175

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150