JP6978702B2 - 耐火モルタル、耐火れんが用目地材及び窯炉の築造方法 - Google Patents

耐火モルタル、耐火れんが用目地材及び窯炉の築造方法 Download PDF

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Description

本開示は、窯炉の築造で積み上げられる耐火れんがの目地材として好適な耐火モルタル及びそれを使用する窯炉の築造方法に関する。
高炉、溶銑樋、溶銑鍋、混銑車、転炉、製鋼取鍋、2次精錬炉、タンディッシュ、コークス炉、ガラス溶解窯等の窯炉の築造では耐火れんがが積み上げられる。その目地材として耐火モルタルが使用される。耐火モルタルとしては、乾燥工程での結合剤の脱水重合反応により強度を発現する気硬性耐火モルタルや、結合剤と硬化剤の化学反応により強度を発現する自硬性耐火モルタル等が知られる。耐火モルタルは細骨材(耐火原料)と結合材(結合剤)を含み、例えば、特許文献1は自硬耐火モルタルの結合材として珪酸ソーダ(珪酸ナトリウム)を開示する。この耐火モルタルに水を添加して混練すると、ポリ珪酸イオンの脱水重合反応により強度を発現する。
特開平1−282143号公報
しかし、珪酸ナトリウムを結合剤として含む耐火モルタルは、混練後目地材として塗布すると、時間の経過とともに保形性を失い、流れ落ちてしまう場合がある。
本開示の幾つかの態様は上記実状を鑑みてなされたものであり、混練後長時間が経過しても保形性を維持して流れ落ちない耐火モルタル及び施工不良が発生しない窯炉の築造方法を提供することを目的とする。
(1)本開示の一の態様は、耐火原料と結合剤とを含み、結合剤として結晶性層状珪酸ナトリウムを含むことを特徴とする耐火モルタルに関する。
本開示の一の態様の耐火モルタルは、水を添加して混練すると、混練後長時間経過しても保形性を維持して流れ落ちない。結晶性層状珪酸ナトリウムは高いpH緩衝能を有し、結合剤としての機能を長時間維持するためと考えられる。
(2)本開示の一の態様では、結晶性層状珪酸ナトリウムの含有量は、耐火原料の含有量100質量部に対し、8.0〜20.0質量部であることが好ましい。これにより保形性を好適に維持することができる。
(3)本開示の他の態様は、本開示の一の態様の耐火モルタルに水を添加して混練してモルタルを得る工程と、耐火れんが積み上げにおいてモルタルを目地材として塗布する工程とを含むことを特徴とする窯炉の築造方法に関する。
本開示の一の態様の耐火モルタルは、混練後長時間経過しても保形性を維持するため、流れ落ちることがなく、施工不良が発生しない。
以下、本開示の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本開示の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成のすべてが本開示の解決手段として必須であるとは限らない。
本実施形態の耐火モルタルは耐火原料と結合剤とを含み、結合剤として結晶性層状珪酸ナトリウムを含む。結晶性層状珪酸ナトリウムの含有量は、耐火原料の含有量100質量部に対し、8.0〜20.0質量部であることが好ましい。
<耐火原料>
本実施形態の耐火モルタルに使用される耐火原料は耐火れんがと同系統の材料が好ましく、シリカ質、シャモット質、高アルミナ質、マグネシア質、クロム質等から適宜選択することができる。耐火原料の粒径は好ましくは通常1mm以下である。
<結合剤>
本実施形態の耐火モルタルに使用される結合剤は、結晶性層状珪酸ナトリウムを含む。結晶性層状珪酸ナトリウムは高いpH緩衝能を有し、結合剤としての機能を長時間維持するため、混練後の保形性を長時間維持することができると考えられる。結晶性層状珪酸ナトリウムは化学式がNaO・2SiOで示され、α型、β型、γ型、δ型がある。いずれも効果を示すが、中でもα型とδ型が好ましく、δ型が特に好ましい。結晶性層状珪酸ナトリウムの含有量は、耐火原料の含有量100質量部に対し、好ましくは8.0〜20.0質量部であり、より好ましくは9.0〜18.0質量部であり、さらに好ましくは9.5〜15.0質量部であり、特に好ましくは10.0〜12.0質量部である。
<その他の原料>
本実施形態の耐火モルタルは、上記以外の原料として、必要に応じて耐火粘土、増粘剤等を、本開示の結合剤の機能を阻害しない範囲で含んでもよい。
以上の本実施形態の耐火モルタルは、水を添加して混練すると、混練後長時間経過しても保形性を維持する。したがって、窯炉築造の耐火れんが積み上げにおいて目地材として塗布しても流れ落ちることがなく、施工不良が発生しない。
以下、本開示の実施例について説明する。
[実験方法]
耐火原料の含有量100質量部に対し、表1に示す結合剤と配合割合の耐火モルタルを調製した。実施例1〜5は結合剤として化学式δ-NaO・2SiOで示される結晶性層状珪酸ナトリウムを使用し、その含有量を変化させた。比較例1は結合剤として従来の珪酸ナトリウムを使用した。耐火モルタルに表1に示す配合割合の水を添加して混練し、モルタルを得た。水の添加量は、モルタルの稠度が350±30となるように調整した。
Figure 0006978702
得られたモルタルについて、以下の評価を行った。
<保形性>
モルタルの保形性を、タップフロー値の経時変化で評価した。タップフロー値はJIS R 5201(12.フロー試験)に準じて以下のように測定した。円錐台形の鋳鉄製フローコーン(上部内径70mm、下部内径100mm、高さ60mm)にモルタルを鋳込み、フローコーンを取り去ってから15秒間に15回の落下運動を与え、広がったモルタルの最大径と、これに直角方向の径との平均値をタップフロー値とした。タップフロー値の測定は、混練直後、混練後30分経過後及び6時間経過後に行った。所定時間経過後のタップフロー値の、混練直後のタップフロー値に対する変化度(所定時間経過後のタップフロー値÷混練直後のタップフロー値)を算出した。混練直後のタップフロー値に対する変化度が1に近いほど保形性を維持していることを意味し、0.8以上1.2以下を「優」、0.7以上0.8未満又は1.2超1.4以下を「可」、0.7未満又は1.4超を「不可」と評価した。
<接着性>
モルタルの接着性を3点曲げ接着試験で評価した。40mm×40mm×60〜65mm形状に加工したシャモット質耐火れんがを2個用意し、40mm×40mmの面にモルタルを塗布し、3mm厚の目地となるように耐火れんがでモルタルを挟み込み、105〜110℃で24時間乾燥、接着し、供試試料を作製した。供試試料を平行な支持用ロール上に載置し、目地部に50〜70Nの荷重を加え、目地が耐火れんがから剥がれるか、又は、破断したときの最大荷重からモルタルの曲げ接着強さを求めた。破断面が耐火れんがと目地の界面以外で、かつ、曲げ接着強さが大きいほどモルタルの接着性が高いことを意味し、破断面が耐火れんがと目地の界面以外で、かつ、曲げ接着強さ5MPa以上を「優」、破断面が耐火れんがと目地の界面以外で、かつ、曲げ接着強さ4MPa以上5MPa未満を「良」、破断面が耐火れんがと目地の界面以外で、かつ、曲げ接着強さ3MPa以上4MPa未満を「可」と評価した。
[評価結果]
評価結果を表2に示す。
Figure 0006978702
保形性は比較例1が不可であるのに対し、実施例1〜5は優であった。結晶性層状珪酸ナトリウムは珪酸ナトリウムよりもタップフロー値の経時変化を小さくし、モルタルの保形性を維持した。特に、実施例2は30分経過後及び6時間経過後のタップフロー値の、混練直後のタップフロー値に対する変化度がいずれも1.0であり、保形性が非常に優れていた。
接着性は比較例1が可であるのに対し、実施例2は優、実施例1、3〜5は良であった。結晶性層状珪酸ナトリウムは珪酸ナトリウムよりもモルタルの接着性を高くした。
以上より、結晶性層状珪酸ナトリウムの含有量は、耐火原料の含有量100質量部に対し、好ましくは8.0〜20.0質量部であり、より好ましくは9.0〜18.0質量部であり、さらに好ましくは9.5〜15.0質量部であり、特に好ましくは10.0〜12.0質量部である。
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本開示の新規事項及び効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。したがって、このような変形例はすべて本開示の範囲に含まれる。例えば、明細書において、少なくとも一度、より広義又は同義な異なる用語とともに記載された用語は、明細書のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えられることができる。

Claims (4)

  1. 耐火原料と結合剤とを含み、
    前記結合剤として結晶性層状珪酸ナトリウムを含むことを特徴とする耐火モルタル。
  2. 請求項1に記載の耐火モルタルにおいて、
    前記結晶性層状珪酸ナトリウムの含有量は、前記耐火原料の含有量100質量部に対し、8.0〜20.0質量部であることを特徴とする耐火モルタル。
  3. 請求項1又は2に記載の耐火モルタルからなることを特徴とする耐火れんが用目地材。
  4. 請求項1又は2に記載の耐火モルタルに水を添加して混練してモルタルを得る工程と、
    耐火れんが積み上げにおいて前記モルタルを目地材として塗布する工程とを含むことを特徴とする窯炉の築造方法。
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