JP6978280B2 - 表面処理方法、表面処理液、及び表面処理された物品 - Google Patents

表面処理方法、表面処理液、及び表面処理された物品 Download PDF

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本発明は、表面処理方法、表面処理液、及び表面処理された物品に関する。
従来より、種々の物品の表面の性質を改質するために、様々な表面処理液が使用されている。表面改質の中でも、物品の表面の親水化又は疎水化についての要求は大きく、親水化用又は疎水化用の薬剤や表面処理液について多数提案されている。
かかる表面処理用の薬剤に関して、例えば、被膜表面に親水性と防汚性とを付与できる表面調整剤として、少なくともアクリルアミドモノマーと、特定の骨格のシロキシ基含有モノ(メタ)アクリレートモノマーとが共重合された、重量平均分子量1500〜50000の共重合物を含む表面調整剤が提案されている(特許文献1)。
特許第5437523号公報
ところで、表面処理の対象物が、マイクロ流路デバイス等の、数nmから数十μm程度の寸法の凹凸をその表面に有する物品である場合も多い。しかしながら、このような物品を、特許文献1に記載の表面調整剤で表面処理する場合、微細な凹部が共重合物で埋まってしまったり、微細な凹部の寸法が著しく狭小化されてしまったりする問題がある。
例えば、表面処理後に、処理された表面を有機溶剤によりリンスすることにより、共重合物からなる膜を極薄くすることができる。しかし、この場合、共重合物からなる極薄い膜が剥離されやすいため、表面処理の効果が損なわれやすい問題がある。
本発明は、上記の課題に鑑みなされたものであって、被処理体の表面を極薄い膜で被覆しながらも、被膜を被処理体の表面に強固に結合させることができる表面処理方法と、当該表面処理方法において好適に使用され得る2液型の表面処理液と、前述の表面処理方法によって得ることができる表面処理された物品とを提供することを目的とする。
本発明者らは、被処理体の表面にプライマー層を形成した後、プライマー層上に表面改質層を形成するとともに、プライマー層の膜厚と、表面改質層の膜厚との合計を、0.1nm以上10nm以下とし、プライマー層と、表面改質層とを共有結合によって結合させることにより、上記の課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。より詳細には、本発明は以下のものを提供する。
本発明の第1の態様は、被処理体の表面を親水化又は疎水化する表面処理方法であって、
被処理体の表面に、プライマー層形成用の第1液を塗布してプライマー層を形成することと、
プライマー層上に、表面改質層形成用の第2液を塗布して、親水性基、又は疎水性基を有する樹脂からなる表面改質層を形成することと、を含み、
プライマー層の膜厚と、前記表面改質層の膜厚との合計が、0.1nm以上10nm以下であり、
プライマー層と、表面改質層とを共有結合によって結合させる、表面処理方法である。
本発明の第2の態様は、第1の態様にかかる表面処理方法に用いられ、第1液と、第2液とからなる2液型の表面処理液であって、
第1液が、プライマー層を与える化合物を含み、
第2液が、親水性基、又は疎水性基を有する樹脂を含み、
化合物と、樹脂とが互いに反応して共有結合を形成可能である、表面処理液である。
本発明の第2の態様は、その表面上にプライマー層と、親水性基、又は疎水性基を有する樹脂からなる表面改質層とをこの順で備え、
プライマー層の膜厚と、表面改質層の膜厚との合計が、0.1nm以上10nm以下であり、
プライマー層と、表面改質層とが共有結合によって結合している、物品である。
本発明は、上記の課題に鑑みなされたものであって、被処理体の表面を極薄い膜で被覆しながらも、被膜を被処理体の表面に強固に結合させることができる表面処理方法と、当該表面処理方法において好適に使用され得る2液型の表面処理液と、前述の表面処理方法によって得ることができる表面処理された物品とを提供することができる。
≪表面処理方法≫
表面処理方法は、被処理体の表面を親水化又は疎水化する方法である。
かかる表面処理方法は、被処理体の表面に、プライマー層形成用の第1液を塗布してプライマー層を形成することと、
プライマー層上に、表面改質層形成用の第2液を塗布して、親水性基、又は疎水性基を有する樹脂からなる表面改質層を形成することと、を含む。
プライマー層の膜厚と、表面改質層の膜厚との合計は、0.1nm以上10nm以下である。
プライマー層と、表面改質層とが共有結合によって結合している。
<プライマー層形成>
以下、第1液を用いるプライマー層の形成について説明する。
プライマー層形成用の第1液は、上記の要件を満たすプライマー層を形成できる液であれば特に限定されない。第1液は、被処理体の表面に化学的に結合可能な化合物を含むのが好ましい。かかる化合物の好適な例としては、加水分解によりシラノール基を生成し得るシラン化合物、エポキシ化合物、イソシアネート化合物等が挙げられる。
シラノール基、エポキシ基、イソシアネート基等の反応性基は、例えば、水酸基、カルボキシ基、アミノ基、N−モノ置換アミノ基等の活性水素原子を有する官能基と良好に縮合反応する。
これらの中では、化合物の合成や入手が容易であり、保存安定性が良好である第1液を調製しやすいことから、加水分解によりシラノール基を生成し得るシラン化合物と、エポキシ化合物とが好ましく、被処理体の表面との反応性に優れることから加水分解によりシラノール基を生成し得るシラン化合物がより好ましい。
第1液に含まれるプライマー層を形成させる化合物は、典型的には被処理体の表面の水酸基と結合する場合が多い。
このため、プライマー層を形成させる前には、プライマー層の形成を良好に進行させる目的で、被処理体の表面に水酸基を導入する処理を行ってもよい。かかる処理の好適な例としては、酸素プラズマや水蒸気プラズマ等によるプラズマ処理が挙げられる。
また、被処理体の表面が、ポリカーボネート樹脂やポリエステル樹脂からなる場合、第1液に含まれる化合物は、これらの樹脂が有するヒドロキシ末端基や、カルボキシ末端基と反応してプライマー層を形成させる。
被処理体の表面がポリアミド樹脂からなる場合、第1液に含まれる化合物は、ポリアミド樹脂が有するアミノ末端基やカルボキシ末端基と反応してプライマー層を形成させる。
被処理体の表面がポリイミド樹脂からなる場合、第1液に含まれる化合物は、ポリイミド樹脂が有するカルボン酸無水物末端基や、カルボキシ末端基や、アミノ末端基と反応してプライマー層を形成させる。
プライマー層と表面改質層との間に共有結合を形成する反応の好適な例としては、
1)エポキシ基と、エポキシ基との反応性を有する基(例えば、カルボキシ基、フェノール性水酸基、メルカプト基、アミノ基、及びN−モノ置換アミノ基等)との反応、
2)イソシアネート基と、イソシアネート基との反応性を有する基(例えば、水酸基、メルカプト基、アミノ基、及びN−モノ置換アミノ基等)との反応、
3)第二級アミノ基と、(メタ)アクリロイル基、又はカルバモイル基との反応、
4)オキセタニル基と、オキセタニル基との反応性を有する基(例えば、カルボキシ基、フェノール性水酸基、メルカプト基、アミノ基、及びN−モノ置換アミノ基等)との反応、
5)ハロゲノカルボニル基(例えば、クロロカルボニル基)と、水酸基、又はアミノ基との反応、
6)末端不飽和基(例えば、ビニル基、及びアリル基)と、ヒドロシリル基(−Si−H)との反応、
7)カルボン酸無水物基と、水酸基、又はアミノ基との反応等が挙げられる。
上記の反応の中では、共有結合を形成する際の反応性が良好であることや、表面処理液の経時安定性が良好であることから、1)、2)、及び7)が好ましい。
つまり、エポキシ基と、エポキシ基との反応性を有する基との反応か、イソシアネート基と、イソシアネート基との反応性を有する基との反応か、第二級アミノ基と、(メタ)アクリロイル基、又はカルバモイル基との反応によって、プライマー層と表面改質層との間に共有結合が形成されるのが好ましい。
薄いにもかかわらず、機械的強度に優れ、被処理体の表面から剥離しにくいプライマー層を形成できることと、プライマー層と表面改質層との反応性が良好であることとから、プライマー層が、エポキシ基を有する化合物に由来する層であり、且つ表面改質層がエポキシ基との反応性を有する基を有する樹脂に由来する層であるか、
プライマー層が、(メタ)アクリロイル基を有する化合物に由来する層であり、且つ表面改質層が、第二級アミノ基を有する樹脂に由来する層であるのが好ましい。
この場合、第1液に含まれる化合物と、被処理体の表面との反応性が良好であることから、エポキシ基を有する化合物が、エポキシシランカップリング剤であり、(メタ)アクリロイル基を有する化合物が、(メタ)アクリロイル基を有するシランカップリング剤であるのが好ましい。
以下、第1液に含まれる、プライマー層を形成させる化合物の好適な例として、加水分解によりシラノール基を生成し得るシラン化合物(シランカップリング剤)と、エポキシ化合物とについて説明する。なお、加水分解によりシラノール基を生成し得るシラン化合物であってエポキシ基を有する化合物については、エポキシ化合物ではなく、加水分解によりシラノール基を生成し得るシラン化合物として説明する。
加水分解によりシラノール基を生成し得るシラン化合物としては、例えば、下記式(1):
1a 2a 3−pSi−R3a−X・・・(1)
(式(1)中、R1aは、アルコキシ基、アリールオキシ基、ハロゲン原子、又はイソシアネート基であり、R2aは炭化水素基であり、R3aは2価の有機基であり、Xは表面改質層と共有結合を形成し得る反応性基であり、pは1以上3以下の整数である。)
で表されるシラン化合物が挙げられる。
被処理体の表面との反応性に優れるとともに、シラン化合物の入手が容易である点からは、R1aは、アルコキシ基、又はハロゲン原子が好ましく、アルコキシ基がより好ましい。アルコキシ基の炭素原子数は特に限定されないが、1以上6以下が好ましく、1以上4以下がより好ましく、1又は2が特に好ましい。
アルコキシ基の好適な例としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、及びn−ブチルオキシ基が挙げられ、メトキシ基、及びエトキシ基がより好ましい。
2aとしての炭化水素基としては、アルキル基、アラルキル基、又はアリール基が好ましい。R2aがアルキル基である場合、その炭素原子数は1以上6以下が好ましく、1以上4以下がより好ましく、1又は2が好ましい。
2aがアルキル基である場合の好適な例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、及びn−ブチル基が挙げられ、メチル基、及びエチル基がより好ましい。
アラルキル基としては、ベンジル基、及びフェネチル基が好ましい。
アリール基としては、フェニル基、ナフタレン−1−イル基、及びナフタレン−2−イル基が好ましく、フェニル基がより好ましい。
−R3a−Xで表される基は、表面改質層と共有結合を形成し得る反応性基Xを含む有機基である。R3aに結合する反応性基Xは、表面改質層と共有結合を形成し得る官能基であれば特に限定されない。
反応性基Xの好適な例としては、エポキシ基、イソシアネート基、第二級アミノ基、オキセタニル基、ハロゲノカルボニル基(例えばクロロカルボニル基)、末端不飽和基(例えば、ビニル基、及びアリル基)、及びカルボン酸無水物基等が挙げられる。
以上、加水分解によりシラノール基を生成し得るシラン化合物について、プライマー層と、表面改質層との間に共有結合を形成する反応について説明したが、以上説明した共有結合を形成する反応は、加水分解によりシラノール基を生成し得るシラン化合物を用いてプライマー層を形成する場合には限定されない。
−Ra3−Xで表される基としては、例えば、下記式(1−1)〜(1−3):
−R4a−X・・・(1−1)
−R4a−O−R4a−X・・・(1−2)
−R4a−NH−R4a−X・・・(1−3)
(式(1−1)〜(1−2)において、R4aはそれぞれ独立に、炭素原子数1以上10以下のアルキレン基、又はフェニレン基であり、Xは、表面改質層と共有結合を形成し得る反応性基である。)
で表される基が好ましい。
式(1−1)〜(1−3)におけるR4aとしては、炭素原子数1以上10以下のアルキレン基が好ましく、炭素原子数1以上8以下のアルキレン基がより好ましく、炭素原子数1以上6以下のアルキレン基が特に好ましい。なお、アルキレン基は、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよく、直鎖状が好ましい。
4aが炭素原子数1以上10以下のアルキレン基である場合の好適な例としえては、メチレン基、エタン−1,2−ジイル基、プロパン−1,3−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘプタン−1,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基、ノナン−1,9−ジイル基、及びデカン−1,10−ジイル基が挙げられる。これらの中では、エタン−1,2−ジイル基、プロパン−1,3−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、及びヘキサン−1,6−ジイル基が好ましい。
式(1)中、pは3であるのが好ましい。pが3である場合、式(1)で表されるシラン化合物は、加水分解されることで3つのシラノール基を生成させる。この場合、式(1)で表されるシラン化合物は、被処理体の表面と縮合するのみならず、シラン化合物間でも縮合する。その結果、被処理体の表面に沿った方向にネットワーク化され、且つ被処理体の表面に強固に結合したプライマー層が形成される。
式(1)で表されるシラン化合物の好適な例としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等の不飽和基含有シラン;
3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン等の(メタ)アクリロキシ基含有シラン;
3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(ビニルベンジル)−2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノ基含有シラン;
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン等の非脂環式エポキシ基含有シシラン;
2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルジエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルメチルジエトキシシラン等の脂環式エポキシ基含有シラン;
〔(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ〕プロピルトリメトキシシラン、〔(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ〕プロピルトリエトキシシラン等のオキセタニル基含有シラン;
3−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等のイソシアネートシラン;及び、
3−トリメトキシシリルプロピルコハク酸無水物、その他の酸無水物基(例えば、シクロヘキサンジカルボン酸無水物基、4−メチル−シクロヘキサンジカルボン酸無水物基、5−メチル−シクロヘキサンジカルボン酸無水物基、ビシクロヘプタンジカルボン酸無水物基、7−オキサ−ビシクロヘプタンジカルボン酸無水物基、フタル酸無水物基等)を有するトリアルコキシシラン等の酸無水物基含有シランが挙げられる。
これらの式(1)で表されるシラン化合物の中では、入手の容易性、プライマー層の製膜性、表面改質層との反応等の点から、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、及び3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等が好ましい。
第1液の塗布により形成されるプライマー層は、エポキシ基を有するエポキシ化合物に由来する層であるのも好ましい。この場合、表面改質層が、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、及びポリアミド樹脂等のエポキシ基との反応性を有する基を有する樹脂に由来する層であるのが好ましい。エポキシ基化合物としては特に限定されない。
被処理体の表面と結合するのみならず、被処理体の表面に沿った方向にネットワーク化され、且つ被処理体の表面に強固に結合したプライマー層を形成できることから、エポキシ化合物としては、2以上、好ましくは3以上のエポキシ基を有する多価エポキシ化合物が好ましい。
好ましいエポキシ化合物の具体例としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、及びビフェニル型エポキシ樹脂等の2官能エポキシ樹脂;フェノールノボラック型エポキシ樹脂、臭素化フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、及びビスフェノールADノボラック型エポキシ樹脂等のノボラックエポキシ樹脂;ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂のエポキシ化物等の環式脂肪族エポキシ樹脂;ナフタレン型フェノール樹脂のエポキシ化物等の芳香族エポキシ樹脂;ダイマー酸グリシジルエステル、及びトリグリシジルエステル等のグリシジルエステル型エポキシ樹脂;テトラグリシジルアミノジフェニルメタン、トリグリシジル−p−アミノフェノール、テトラグリシジルメタキシリレンジアミン、及びテトラグリシジルビスアミノメチルシクロヘキサン等のグリシジルアミン型エポキシ樹脂;トリグリシジルイソシアヌレート等の複素環式エポキシ樹脂;フロログリシノールトリグリシジルエーテル、トリヒドロキシビフェニルトリグリシジルエーテル、トリヒドロキシフェニルメタントリグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、2−[4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル]−2−[4−[1,1−ビス[4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル]エチル]フェニル]プロパン、及び1,3−ビス[4−[1−[4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル]−1−[4−[1−[4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル]−1−メチルエチル]フェニル]エチル]フェノキシ]−2−プロパノール等の3官能型エポキシ樹脂;テトラヒドロキシフェニルエタンテトラグリシジルエーテル、テトラグリシジルベンゾフェノン、ビスレゾルシノールテトラグリシジルエーテル、及びテトラグリシドキシビフェニル等の4官能型エポキシ樹脂;2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノールの1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサン付加物が挙げられる。2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノールの1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサン付加物は、EHPE−3150(ダイセル社製)として市販される。
以上説明した、プライマー層を形成する化合物を、溶媒中に所望する濃度で溶解させることにより、第1液が調製される。
第1液中の、プライマー層を形成する化合物の濃度は特に限定されない。所望する膜厚のプライマー層を形成しやすいことから、第1液中の、プライマー層を形成する化合物の濃度は、典型的には、0.1質量%以上100質量%以下が好ましく、1質量%以上80質量%以下がより好ましく、1質量%以上50質量%以下が特に好ましい。
第1液に含まれる溶媒は、プライマー層を形成する化合物との反応性を持たない溶媒であれば特に限定されない。溶媒は、水であっても、有機溶剤であっても、有機溶剤の水溶液であってもよい。
第1液は、プライマー層の良好な形成を妨げない範囲で、種々の添加剤を含んでいてもよい。かかる添加剤の例としては、熱重合禁止剤、光重合禁止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、消泡剤、及び粘度調整剤等が挙げられる。
以上説明した第1液が被処理体の表面に塗布される。第1液の塗布方法は特に限定されない。塗布方法の具体例としては、スピンコート法、スプレー法、ローラーコート法、浸漬法等が挙げられる。被処理体が基板である場合、基板表面に、均一な膜厚のプライマー層をむらなく形成しやすいことから、塗布方法としてスピンコート法が好ましい。
被処理体の第1が塗布される面の材質は特に限定されず、有機材料であっても、無機材料であってもよい。
有機材料としては、PET樹脂やPBT樹脂等のポリエステル樹脂、各種ナイロン、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリスチレン、(メタ)アクリル樹脂等、種々の樹脂材料が挙げられる。
また、種々のレジスト材料に含まれる感光性の樹脂成分や、アルカリ可溶性の樹脂成分も有機材料として好ましい。
無機材料としては、ガラス、シリコンや、銅、アルミニウム、鉄、タングステン等の種々の金属が挙げられる。金属は、合金であってもよい。
被処理体の形状は特に限定されない。被処理体は平坦な基板であってもよく、例えば、球状や、柱状等の立体形状であってもよい。また、被処理体の表面は、平滑であっても、規則的又は不規則な凹凸を有していてもよい。規則的又は不規則な凹凸を有する被処理体としては、例えばマイクロ流路デバイス等が挙げられる。
第1液を、被処理体の表面に塗布した後は、必要に応じて第1液からなる塗布膜を加熱して、溶媒の少なくとも一部を塗布膜から除去してもよい。
プライマー層の膜厚は、プライマー層と表面改質層との膜厚の合計が0.1nm以上10nm以下である限り特に限定されない。プライマー層の膜厚は、0.1nm以上5nm以下であるのが好ましく、0.1nm以上3nm以下がより好ましい。
プライマー層の膜厚が上記の範囲内であると、被処理体の表面をプライマー層によりむらなく被覆しやすく、また、被処理体の表面にプライマー層を介して表面改質層を強固に保持しやすい。
かかる膜厚のプライマー層を設けるためには、第1液を被処理体の表面に塗布した後に、有機溶剤、又は水によるリンスを行うのが好ましい。第1液は、被処理体の表面に結合し得る化合物を含むが、リンスを行うことにより、被処理体の表面や、第1液の塗布膜中で遊離している状態の化合物が洗い流され、例えば、膜厚0.1nm以上5nm以下の薄いプライマー層を形成しやすい。
上記のようにしてプライマー層を形成した後、前述の第2液を用いて、プライマー層上に表面改質層を設ける。
<表面改質層形成>
プライマー層上に、表面改質層形成用の第2液を塗布して、親水性基又は疎水性基を有する樹脂からなる表面改質層を形成する。表面改質層を形成させる際、プライマー層と、表面改質層とを、共有結合させる。
表面改質層が、親水性基又は疎水性基を有することにより、第1液及び第2液からなる2液型の表面処理液により処理された被処理体の表面が、親水化、又は疎水化される。
表面改質層を形成した後の、プライマー層と表面改質層との膜厚の合計は0.1nm以上10nm以下と極薄い。しかし、プライマー層が被処理体の表面と結合し、さらにプライマー層の表面に表面改質層が形成されることで、プライマー層と表面改質層とからなる複合層は、被処理体の表面に強固に結合する。
第2液に含まれる樹脂は、プライマー層が有する反応性基との反応により共有結合を形成可能な官能基を有し、且つ、親水性基又は疎水性基を有する樹脂であれば特に限定されない。
親水性基又は疎水性基は、従来から、当業者に親水性基又は疎水性基であると認識されている官能基であれば特に限定されず、その中から適宜選択できる。
樹脂の例としては、(メタ)アクリル樹脂、ノボラック樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、及びシリコーン樹脂等が挙げられる。これらの樹脂の中では、官能基の導入や、官能基を有する単位の含有比率の調整が容易である事から(メタ)アクリル樹脂が好ましい。
親水性基の具体例としては、ポリオキシアルキレン基(例えば、ポリオキシエチレン基、ポリオキシプロピレン基、オキシエチレン基とオキシプロピレン基がブロック又はランダム結合したポリオキシアルキレン基等)、アミノ基、カルボキシ基、水酸基、スルホン酸基等があげられる。また、これらの基を含む有機基も親水性基として好ましい。
さらに、アニオン部と、樹脂に結合するカチオン部とからなるカチオン性基も親水性基として好ましい。カチオン性基を構成するカチオン部としては、含窒素カチオン部、含イオウカチオン部、含ヨウ素カチオン部、及び含リンカチオン部等が挙げられる。
アニオン部を構成するアニオンとしては特に限定されない。アニオンの価数は特に限定されず、1価アニオン又は2価アニオンが好ましく、1価アニオンがより好ましい。
アニオン部としての1価アニオンの好適な例としては、ハロゲン化物イオン、水酸化物イオン、硝酸イオン、種々の有機カルボン酸又は有機スルホン酸に由来する有機酸イオン等が挙げられる。これらの中では、ハロゲン化物イオンが好ましく、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、フッ化物イオンがより好ましく、塩化物イオン、及び臭化物イオンがさらにより好ましく、塩化物イオンが特に好ましい。
カチオン性基の好ましい例としては、4級アンモニウム塩基を含む基、含窒素芳香族複素環基の塩を含む基、スルホニウム塩基を含む基、ヨードニウム塩基を含む基、ホスホニウム塩基を含む基等が挙げられる。
これらのカチオン性基の中では、樹脂への導入が容易であることや、親水化の効果が高いこと等から、4級アンモニウム塩基を含む基が好ましい。
カチオン性基としての4級アンモニウム塩基としては、下記式(A−I):
−R4a−N1a2a3a・X・・・(A−I)
(式(A−I)中、R1a、R2a、及びR3aは、それぞれ独立にNに結合する炭素原子数1以上4以下のアルキル基であり、R1a、R2a、及びR3aのうちの2つは互いに結合して環を形成してもよく、R4aは炭素原子数1以上4以下のアルキレン基であり、Xは1価のアニオンである。)
で表される基が好ましい。
1a、R2a、及びR3aとしての炭素原子数1以上4以下のアルキル基は、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよく、直鎖状であるのが好ましい。R1a、R2a、及びR3aの好適な具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、及びn−ブチル基が挙げられる。
4aとしての炭素原子数1以上4以下のアルキレン基は、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよく、直鎖状であるのが好ましい。R4aの好適な具体例としては、メチレン基、エタン−1,2−ジイル基、プロパン−1,3−ジイル基、及びブタン−1,4−ジイル基が挙げられる。
の好適な例は、前述のアニオン部を構成するアニオンの好適な例と同様である。
親水化効果が優れる点で、親水性基としては、下記式(A1):
−NH−R・・・(A1)
(式(A1)中、Rは、アミノ基、スルホン酸基、及び水酸基からなる群より選択される1以上の基で置換された炭素原子数1〜4のアルキル基、前述の式(A−I)で表される4級アンモニウム塩基、又は水素原子である。)
で表される基が好ましい。
式(A1)で表される親水性基の具体例としては、アミノ基と、下記式で表されるRを有する基と、が挙げられる。
Figure 0006978280
Figure 0006978280
Figure 0006978280
Figure 0006978280
上記の式(A1)で表される親水性基の具体例のうち、より好ましい基としては、下記式で表されるRを有する基が挙げられる。
Figure 0006978280
上記の式(A1)で表される親水性基の具体例のうち、特に好ましい基としては、下記式で表されるRを有する基が挙げられる。
Figure 0006978280
疎水性基の具体例としては、例えば、フッ素化炭化水素基、シリル基、シロキサン基、炭素原子数6以上20以下のアルキル基、及び炭素原子数10以上20以下の芳香族炭化水素基等が挙げられる。
疎水性基がフッ素化炭化水素基である場合、当該フッ素化炭化水素基の主骨格を構成する炭化水素基は、直鎖状、分岐鎖状、又は環状の脂肪族基であってもよく、芳香族炭化水素基であってもよい。
直鎖状、分岐鎖状、又は環状の脂肪族基の炭素原子数は1以上20以下が好ましく、1以上12以下がより好ましい。
直鎖状、又は分岐鎖状の脂肪族基の好適な例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、sec−ペンチル基、tert−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基等が挙げられる。
環状の脂肪族基の好適な例としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、及びシクロオクチル基等のシクロアルキル基や、アダマンタン、ノルボルナン、イソボルナン、トリシクロデカン、及びテトラシクロドデカン等のポリシクロアルカンから1個の水素原子を除いた基や、これらのポリシクロアルカンのC1−C4アルキル置換体から1個の水素原子を除いた基が挙げられる。
芳香族炭化水素基の好適な例としては、フェニル基、ナフチル基、アントラニル基、フェナントレニル基、及びビフェニリル基等が挙げられる。芳香族炭化水素基は、メチル基、エチル基等のC1−C4アルキル基で置換されていてもよい。
フッ素化炭化水素基は、炭化水素基が有する水素原子の全てがフッ素原子で置換された基でもよい。フッ素化炭化水素基の具体例としては、−CF、−CFCF、−(CFCF、−(CFCF、−(CFCF、−(CFCF、−(CFCF、−(CFCF、−(CFCF、−(CFCF、−CHCF、−CHCFCF、−CH(CFCF、−CH(CFCF、−CH(CFCF、−CH(CFCF、−CH(CFCF、−CH(CFCF、−CH(CFCF、−CHCHCF、−CHCHCFCF、−CHCH(CFCF、−CHCH(CFCF、−CHCH(CFCF、−CHCH(CFCF、−CHCH(CFCF、−CHCH(CFCF、及び−CH(CF等の鎖状フッ素化アルキル基;ペンタフルオロフェニル基、o−トリフルオロメチルフェニル基、m−トリフルオロメチルフェニル基、p−トリフルオロメチルフェニル基等のフッ素化芳香族炭化水素基;オクタフルオロアダマンチル基等のフッ素化脂環式基が挙げられる。
シリル基の好適な例としては、下記式(A2):
−SiR5a6a−(−O−SiR5a6a−)−R7a・・・(A2)
で表される基であり、R5a、R6a、及びR7aは、それぞれ独立に炭素原子数1以上6以下の炭化水素基であり、nは0以上の整数である。)
5a、R6a、及びR7aは、それぞれ独立に、メチル基、エチル基、又はフェニル基であるのが好ましく、R5a、R6a、及びR7aが全てメチル基であるのがより好ましい。
式(A2)中、nの上限は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。nは、0以上35以下の整数であるのが好ましく、0以上10以下の整数であるのがより好ましい。
シリル基の好適な具体例としては、例えば、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリプロピルシリル基、トリイソプロピルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、及びトリフェニルシリル基等が挙げられる。
シロキサン基の好適な例としては、上記式(A2)で表され、nが1以上である基が挙げられる。
樹脂としては、種々の官能基を導入しやすく、官能基量の調整が容易である事から、不飽和結合を有する単量体の重合体であるのが好ましい。かかる重合体は、ホモポリマーであっても、コポリマーであってもよい。
この場合、樹脂が有する親水性基又は疎水性基は、下式(A3):
CH=CR−(R−CO−R・・・(A3)
(式(A2)中、Rは水素原子又はメチル基であり、Rは2価の炭化水素基であり、aは0又は1であり、Rは、水素原子、−O−R、又は−NH−Rであり、Rは、水素原子、親水性基、疎水性基、親水性基を含有する炭化水素基、又は疎水性基を含有する炭化水素基である。)
で表される単量体に由来する基であるのが好ましい。
上記式(A3)中、Rは2価の炭化水素基である。2価の炭化水素基の炭素原子数は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。樹脂の入手や調製が容易である事から、Rとしての2価の炭化水素基の炭素原子数は、1以上20以下が好ましく、1以上12以下がより好ましく、1以上10以下が特に好ましく、1以上6以下が最も好ましい。
としての2価の炭化水素基は、脂肪族基でも、芳香族基でも、脂肪族部分と芳香族部分とを含む炭化水素基であってもよい。2価の炭化水素基が、脂肪族基である場合、当該脂肪族基は、飽和脂肪族基でも不飽和脂肪族基でもよい。また、当該脂肪族基の構造は、直鎖状でも、分岐鎖状でも、環状でも、これらの構造の組み合わせであってもよい。
の好適な具体例としては、メチレン基、エタン−1,2−ジイル基、エタン−1,1−ジイル基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−1,1−ジイル基、プロパン−2,2−ジイル基、n−ブタン−1,4−ジイル基、n−ペンタン−1,5−ジイル基、n−ヘキサン−1,6−ジイル基、n−ヘプタン−1,7−ジイル基、n−オクタン−1,8−ジイル基、n−ノナン−1,9−ジイル基、n−デカン−1,10−ジイル基、o−フェニレン基、m−フェニレン基、p−フェニレン基、ナフタレン−2,6−ジイル基、ナフタレン−2,7−ジイル基、ナフタレン−1,4−ジイル基、ビフェニル−4,4’−ジイル基等が挙げられる。
は、−O−R、又は−NH−Rであり、Rは、水素原子、親水性基、疎水性基、親水性基を含有する炭化水素基、又は疎水性基を含有する炭化水素基である。
の基の主骨格を構成する炭化水素基は、直鎖状、分岐鎖状、又は環状の脂肪族基であってもよく、芳香族炭化水素基であってもよい。
直鎖状、分岐鎖状、又は環状の脂肪族基の炭素原子数は1以上20以下が好ましく、1以上12以下がより好ましい。
直鎖状、又は分岐鎖状の脂肪族基の好適な例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、sec−ペンチル基、tert−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基等が挙げられる。
環状の脂肪族基の好適な例としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、及びシクロオクチル基等のシクロアルキル基や、アダマンタン、ノルボルナン、イソボルナン、トリシクロデカン、及びテトラシクロドデカン等のポリシクロアルカンから1個の水素原子を除いた基や、これらのポリシクロアルカンのC1−C4アルキル置換体から1個の水素原子を除いた基が挙げられる。
芳香族炭化水素基の好適な例としては、フェニル基、ナフチル基、アントラニル基、フェナントレニル基、及びビフェニリル基等が挙げられる。芳香族炭化水素基は、メチル基、エチル基等のC1−C4アルキル基で置換されていてもよい。
式(A3)で表される単量体に由来する構成単位のうち、疎水性基を有する構成単位の好適な例としては、以下のa3−1〜a3−22の単位が挙げられる。
Figure 0006978280
式(A3)で表される単量体に由来する構成単位のうち、親水性基を有する構成単位の好適な例としては、以下のa3−23〜a3−34の単位が挙げられる。下記式中Rは、水素原子、又はメチル基である。
Figure 0006978280
樹脂が不飽和結合を有する単量体の重合体である場合、かかる重合体は、本発明の目的を阻害しない範囲で、前述の式(A3)で表される単量体に由来する単位以外のその他の構成単位を含んでいてもよい。
その他の構成単位としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸−n−プロピル、(メタ)アクリル酸−n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸−tert−ブチル、(メタ)アクリル酸−n−ペンチル、(メタ)アクリル酸イソペンチル、(メタ)アクリル酸フェニル、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−n−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−n−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−n−ペンチル(メタ)アクリルアミド、N−イソペンチル(メタ)アクリルアミド、N−フェニル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ−n−プロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ−n−ブチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ−n−ペンチル(メタ)アクリルアミド、スチレン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、及びクロルスチレン等の単量体に由来する構成単位が挙げられる。
また、樹脂が不飽和結合を有する単量体の重合体である場合、重合体は、プライマー層が有する反応性の官能基と反応して、共有結合を形成可能な官能基を有する必要がある。
プライマー層が有する反応性の官能基がエポキシ基である場合、重合体は、例えば、ヒドロキシスチレン由来の構成単位や、(メタ)アクリル酸、クロトン酸等のモノカルボン酸;マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸等のジカルボン酸;これらジカルボン酸の無水物;等の不飽和カルボン酸に由来する構成単位や、(メタ)アクリルアミドに由来する構成単位を有するのが好ましい。
また、プライマー層が有する反応性の官能基がエポキシ基である場合、上記a3−25、a3−31の構成単位のようにスルホン酸基を有する構成単位を重合体が含むのも好ましい。スルホン酸基を有する構成単位が、エポキシ基と、エポキシ基等の反応性を有する官能基との反応を促進させるためである。
プライマー層が有する反応性の官能基が、イソシアネート基である場合、重合体は、例えば、ヒドロキシスチレン由来の構成単位や、(メタ)アクリル酸、クロトン酸等のモノカルボン酸;マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸等のジカルボン酸;これらジカルボン酸の無水物;等の不飽和カルボン酸に由来する構成単位や、(メタ)アクリルアミドに由来する構成単位や、上記のa3−24、a3−26、a3−27、a3−30、a3−32、及びa3−33の構成単位を有するのが好ましい。
プライマー層が有する反応性の官能基が(メタ)アクリロイル基である場合、2−メチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、2−エチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、2−メチルアミノエチル(メタ)アクリレート、及び2−エチルアミノエチル(メタ)アクリレート等の第二級アミノ基を有する構成単位を有するのが好ましい。
樹脂が不飽和結合を有する単量体の重合体である場合、重合体中の、プライマー層が有する反応性基と共有結合を形成し得る構成単位の含有量は、重合体を構成する全構成単位に対し、1モル%以上100モル%以下が好ましく、1モル%以上50モル%以下がより好ましく、1モル%以上25モル%以下が特に好ましい。
樹脂が不飽和結合を有する単量体の重合体である場合、重合体中の、親水性基又は疎水性基を有する構成単位の含有量は、プライマー層が有する反応性基と共有結合を形成し得る構成単位の含有量は、10モル%以上99モル%以下が好ましく、20モル%以上95モル%以下がより好ましく、20モル%以上90モル%以下が特に好ましい。
なお、親水性基又は疎水性基を有する構成単位は、プライマー層が有する反応性基と共有結合を形成し得る構成単位でもある場合がある。
また、例えば、以下のような部分構造を有する分岐ポリマーであるポリエチレンイミンも、親水性且つ反応性の樹脂として好適に用いることができる。ポリエレンイミンに含まれる第二級アミノ基は、アルデヒド基、ハロアルキル基、イソシアネート基、イソチオシアネート基、アクリロイル基、エポキシ基、アミド基、ウレイド基、カルボキシ基、カルボン酸無水物基、及びハロカルボニル基(例えばクロロカルボニル基)等の種々の官能基との反応によって、共有結合を形成可能である。
Figure 0006978280
以上説明した、樹脂を、溶媒中に所望する濃度で溶解させることにより、第2液が調製される。
第2液中の、樹脂の濃度は特に限定されない。所望する膜厚の表面改質層を形成しやすいことから、第2液中の、樹脂の濃度は、典型的には、0.1質量%以上50質量%以下が好ましく、0.1質量%以上10質量%以下がより好ましく、0.1質量%以上5質量%以下が特に好ましい。
第2液に含まれる溶媒は、樹脂との反応性を持たない溶媒であって、樹脂を所望する濃度で溶解させることができれば特に限定されない。溶媒は、水であっても、有機溶剤であっても、有機溶剤の水溶液であってもよい。
第2液は、表面改質層の良好な形成を妨げない範囲で、種々の添加剤を含んでいてもよい。かかる添加剤の例としては、熱重合禁止剤、光重合禁止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、消泡剤、及び粘度調整剤等が挙げられる。
以上説明した第2液がプライマー層上に塗布される。第2液の塗布方法は特に限定されず、第1液の塗布方法と同様である。
第2液を、被処理体の表面に塗布した後は、必要に応じて第2液からなる塗布膜を加熱して、溶媒の少なくとも一部を塗布膜から除去してもよい。
表面改質層は、プライマー層と表面改質層との膜厚の合計が0.1nm以上10nm以下であるように設けられる。プライマー層と表面改質層との膜厚の合計は、0.1nm以上9nm以下が好ましく、0.1nm以上5nm以下がより好ましい。
表面改質層の膜厚が上記の範囲内であると、被処理体の表面を表面改質層によりむらなく被覆しやすく、また、被処理体の表面にプライマー層を介して表面改質層を強固に保持しやすい。
かかる膜厚の表面改質層を設けるためには、第2液を被処理体の表面に塗布した後に、有機溶剤、又は水によるリンスを行うのが好ましい。第2液は、プライマー層に結合し得る樹脂を含むが、リンスを行うことにより、第2液の塗布膜中で遊離している状態の樹脂が洗い流され、所定の膜厚を満たす薄い表面改質層を形成しやすい。
以上説明した方法に従って、表面処理を行うことによって、被処理体の表面を極薄い膜で被覆しながらも、被膜を被処理体の表面に強固に結合させることができる。
以下、実施例を示して本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲は、これらの実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〕
被処理体として、フッ酸で自然酸化膜を除去したシリコンウエハーを用いた。シリコンウエハーに、エタノール中に濃度10質量%で3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシランが溶解した第1液をスピンコート法により塗布した後、アセトンによるリンスを行い、膜厚1nmのプライマー層を形成した。
プライマー層上に、下記の構成単位からなる樹脂を、水/エタノール(10/90質量%)中に濃度1質量%で含む第2液をスピンコート法により塗布し、50度5分間ホットプレートで加熱した後、水によるリンスを行い、膜厚2nmの表面改質層を形成した。
なお、下記式において、括弧の右下の数字は、樹脂中の全構成単位に対する各構成単位の含有量(モル%)を表す。
Figure 0006978280
〔実施例2〕
被処理体として、フッ酸で自然酸化膜を除去したシリコンウエハーを用いた。シリコンウエハーに、エタノール中に濃度5質量%で3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシランが溶解した第1液をスピンコート法により塗布した後、純水によるリンスを行い、膜厚1nmのプライマー層を形成した。
プライマー層上に、ポリエチレンイミンを水中に濃度2質量%で含む第2液をディップコート法により塗布し、50度5分間ホットプレートで加熱した後、水によるリンスを行い、膜厚2nmの表面改質層を形成した。
〔実施例3〕
被処理体として、フッ酸で自然酸化膜を除去したシリコンウエハーを用いた。シリコンウエハーに、エタノール中に濃度5質量%で3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシランが溶解した第1液をスピンコート法により塗布した後、エタノールによるリンスを行い、膜厚1nmのプライマー層を形成した。
プライマー層上に、2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレートと、アクリル酸とのモル比1:1の共重合体をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート中に濃度1質量%で含む第2液をスピンコート法により塗布し、50度5分間ホットプレートで加熱した後、アセトンによるリンスを行い、膜厚2nmの表面改質層を形成した。
〔比較例1〕
被処理体として、フッ酸で自然酸化膜を除去したシリコンウエハーを用いた。シリコンウエハーに、プライマー層を処理せず、実施例1で用いた樹脂を水/エタノール中に1質量%含む溶液をスピンコートし、100nm膜厚の親水膜を得た。
〔比較例2〕
被処理体として、フッ酸で自然酸化膜を除去したシリコンウエハーを用いた。シリコンウエハーに、プライマー層を処理せず、実施例2で用いたポリエチレンイミンをイソプロピルアルコール(IPA)中に1質量%含む溶液をスピンコートし、100nm膜厚の親水膜を得た。
〔比較例3〕
被処理体として、フッ酸で自然酸化膜を除去したシリコンウエハーを用いた。シリコンウエハーに、プライマー層を処理せず、実施例3で用いた樹脂をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート中に1質量%含む溶液をスピンコートし、100nm膜厚の親水膜を得た。
実施例1〜3、及び比較例1〜3で得た表面処理された直後のシリコンウエハーと、表面処理後にスチールウール#0000を用いて250g荷重50往復の擦傷試験が行われた後のシリコンウエハーとについて、以下の方法に従って、接触角評価と、防曇性評価と、耐薬品性評価とを行った。これらの評価結果を表1に記す。
<接触角評価>
Dropmaster700(協和界面科学株式会社製)を用いシリコンウエハーの表面処理された表面に純水液滴(2.0μL)を滴下して、滴下10秒後における接触角として、水の接触角を測定した。
<防曇性>
呼気を吹きかけ、防曇性があるか否かを評価した。実施例3、及び比較例3で得たシリコンウエハーについては、表面改質層の形成に用いた樹脂に防曇機能がないため、未評価である。
<耐薬品性>
表1に記載の各薬品にシリコンウエハーを72時間室温で浸漬した後の水の接触角を測定した。
Figure 0006978280
表1より、実施例では、処理直後のシリコンウエハーと、擦傷試験後のシリコンウエハーとで、水の接触角と、防曇性と、種々の薬液への浸漬後の水の接触角とに変化がないこと分かる。
これらの結果から、実施例で得たシリコンウエハーの表面には、スチールウールによる摩擦によって容易に剥離しない、シリコンウエハーの表面に強固に結合した、プライマー層と表面改質層とからなる安定な複合層が形成されていることが分かる。
他方で、表1中の比較例によれば、プライマー層を形成することなく、表面改質層を設ける場合、処理直後のシリコンウエハーと、擦傷試験後のシリコンウエハーとで、水の接触角と、防曇性とが大きく変化することが分かる。
また、比較例1及び比較例2で得たシリコンウエハーでは、擦傷試験の有無によらず、各種薬液浸漬後の水の接触角が、40°から50°程度に上昇していること分かる。つまり、比較例1及び比較例2で得たシリコンウエハーでは、薬液への浸漬により、表面改質層が容易に剥離することが分かる。
さらに、比較例3では、擦傷試験前の薬液の浸漬であれば、表面改質層による疎水化の効果が維持される場合があるが、擦傷試験後に薬液に浸漬すると、シリコンウエハー表面の水の接触角が顕著に低下した。つまり、比較例3で得たシリコンウエハーでは、薬液への浸漬により表面改質層が剥離しやすく、擦傷試験後であれば薬液への浸漬による表面改質層の剥離が顕著であることが分かる。

Claims (14)

  1. 被処理体の表面を親水化又は疎水化する表面処理方法であって、
    前記被処理体の表面に、プライマー層形成用の第1液を塗布してプライマー層を形成することと、
    前記プライマー層上に、表面改質層形成用の第2液を塗布して、親水性基、又は疎水性基を有する樹脂からなる表面改質層を形成することと、を含み、
    前記第2液は、含フッ素ポリマー及びシラン化合物を含まず、
    前記プライマー層の膜厚と、前記表面改質層の膜厚との合計が、0.1nm以上10nm以下であり、
    前記プライマー層と、前記表面改質層とを共有結合によって結合させる、表面処理方法。
  2. 前記共有結合が、エポキシ基又はイソシアネート基と、エポキシ基又はイソシアネート基との反応性を有する基との反応か、第二級アミノ基と、(メタ)アクリロイル基、又はカルバモイル基との反応によって形成される、請求項1に記載の表面処理方法
  3. 前記プライマー層が、エポキシ基を有する化合物に由来する層であり、且つ前記表面改質層がエポキシ基との反応性を有する基を有する樹脂に由来する層であるか、
    前記プライマー層が、(メタ)アクリロイル基を有する化合物に由来する層であり、且つ前記表面改質層が、第二級アミノ基を有する樹脂に由来する層である、請求項2に記載の表面処理方法
  4. 前記エポキシ基を有する化合物が、エポキシシランカップリング剤であり、前記(メタ)アクリロイル基を有する化合物が、(メタ)アクリロイル基を有するシランカップリング剤である、請求項3に記載の表面処理方法
  5. 前記プライマー層の膜厚が0.1nm以上5nm以下である、請求項4に記載の表面処理方法
  6. 前記第1液の塗布後、及び/又は前記第2液の塗布後に、有機溶剤又は水によるリンスを行う、請求項1〜5のいずれか1項に記載の表面処理方法
  7. 請求項1に記載の前記表面処理方法に用いられ、前記第1液と、前記第2液とからなる2液型の表面処理液であって、
    前記第1液が、前記プライマー層を与える化合物を含み、
    前記第2液が、親水性基、又は疎水性基を有する樹脂を含み、
    前記化合物と、前記樹脂とが互いに反応して共有結合を形成可能である、表面処理液。
  8. 前記化合物と前記樹脂との一方がエポキシ基を有し、他方がエポキシ基との反応性を有する基を有するか、前記化合物と前記樹脂との一方が第二級アミノ基を有し、他方が(メタ)アクリロイル基、又はカルバモイル基を有する、請求項7に記載の表面処理液。
  9. 前記化合物がエポキシ基を有し、且つ前記樹脂がエポキシ基との反応性を有する基を有るか、
    前記化合物が(メタ)アクリロイル基を有し、且つ前記樹脂が第二級アミノ基を有する、請求項8に記載の表面処理液。
  10. エポキシ基を有する前記化合物が、エポキシシランカップリング剤であり、(メタ)アクリロイル基を有する前記化合物が、(メタ)アクリロイル基を有するシランカップリング剤である、請求項9に記載の表面処理液
  11. その表面上にプライマー層と、親水性基、又は疎水性基を有する樹脂からなる表面改質層とをこの順で備え、
    前記樹脂は、含フッ素ポリマー及びシラン化合物ではなく、
    前記プライマー層の膜厚と、前記表面改質層の膜厚との合計が、0.1nm以上10nm以下であり、
    前記プライマー層と、前記表面改質層とが共有結合によって結合している、物品。
  12. 前記プライマー層が、エポキシ基を有する化合物に由来する層であり、且つ前記表面改質層がエポキシ基との反応性を有する基を有する樹脂に由来する層であるか、
    前記プライマー層が、(メタ)アクリロイル基を有する化合物に由来する層であり、且つ前記表面改質層が、第二級アミノ基を有する樹脂に由来する層である、請求項11に記載の物品。
  13. 前記エポキシ基を有する化合物が、エポキシシランカップリング剤であり、前記(メタ)アクリロイル基を有する化合物が、(メタ)アクリロイル基を有するシランカップリング剤である、請求項12に記載の物品。
  14. 前記プライマー層の膜厚が0.1nm以上5nm以下である、請求項11〜13に記載の物品。
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