JP6977300B2 - 全固体電池 - Google Patents
全固体電池 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6977300B2 JP6977300B2 JP2017076989A JP2017076989A JP6977300B2 JP 6977300 B2 JP6977300 B2 JP 6977300B2 JP 2017076989 A JP2017076989 A JP 2017076989A JP 2017076989 A JP2017076989 A JP 2017076989A JP 6977300 B2 JP6977300 B2 JP 6977300B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- power generation
- current collector
- short
- collector layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P70/00—Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
- Y02P70/50—Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product
Landscapes
- Secondary Cells (AREA)
- Connection Of Batteries Or Terminals (AREA)
- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
Description
少なくとも1つの短絡電流分散体と複数の発電要素とが積層された全固体電池であって、前記短絡電流分散体において、第1の集電体層と第2の集電体層と前記第1の集電体層及び前記第2の集電体層の間に設けられた絶縁層とが積層されており、前記発電要素において、正極集電体層と正極材層と固体電解質層と負極材層と負極集電体層とが積層されており、前記第1の集電体層が前記正極集電体層と電気的に接続されており、前記第2の集電体層が前記負極集電体層と電気的に接続されており、複数の前記発電要素同士が電気的に並列に接続されており、前記負極材層が負極活物質として単体のSiを含む、全固体電池
を開示する。
図1に、全固体電池100の層構成を概略的に示す。図1においては、説明の便宜上、集電体層同士(集電タブ同士)の接続部分や、電池ケース等を省略して示している。図2に、全固体電池100を構成する短絡電流分散体10の層構成を概略的に示す。図2(A)が外観斜視図、図2(B)がIIB−IIB断面図である。図3に、全固体電池100を構成する発電要素20の層構成を概略的に示す。図3(A)が外観斜視図、図3(B)がIIIB−IIIB断面図、である。
短絡電流分散体10は、第1の集電体層11と、第2の集電体層12と、第1の集電体層11及び第2の集電体層12の間に設けられる絶縁層13と、を備える。このような構成を備えた短絡電流分散体10は、電池の通常使用時において第1の集電体層11と第2の集電体層12とが絶縁層13によって適切に絶縁される一方で、釘刺しによる短絡時には第1の集電体層11と第2の集電体層12とが接触して電気抵抗が小さくなる。
第1の集電体層11及び第2の集電体層12は、金属箔や金属メッシュ等により構成すればよい。特に金属箔が好ましい。集電体層11、12を構成する金属としては、Cu、Ni、Al、Fe、Ti、Zn、Co、Cr、Au、Pt、ステンレス鋼等が挙げられる。集電体層11や集電体層12は、その表面に、接触抵抗を調整するための何らかのコート層を有していてもよい。例えば、導電材と樹脂とを含むコート層である。
全固体電池100において、絶縁層13は、電池の通常使用時において、第1の集電体層11と第2の集電体層12とを絶縁するものであればよい。絶縁層13は、有機材料からなる絶縁層であっても、無機材料からなる絶縁層であっても、有機材料と無機材料とが混在する絶縁層であってもよい。特に、(1)全固体電池の拘束の際に割れる等して短絡しないこと、(2)釘を刺した時に安定して短絡し続けること、(3)熱安定性が高いことの3点を満たす材料によって絶縁層13を構成することが好ましい。
発電要素20は、正極集電体層21と正極材層22と固体電解質層23と負極材層24と負極集電体層25とが積層されてなる。すなわち、発電要素20は単電池として機能し得る。
正極集電体層21は、金属箔や金属メッシュ等により構成すればよい。特に金属箔が好ましい。正極集電体層21を構成する金属としては、Ni、Cr、Au、Pt、Al、Fe、Ti、Zn、ステンレス鋼等が挙げられる。正極集電体層21は、その表面に、接触抵抗を調整するための何らかのコート層を有していてもよい。例えば、導電材と樹脂とを含むコート層等である。正極集電体層21の厚みは特に限定されるものではない。例えば0.1μm以上1mm以下であることが好ましく、1μm以上100μm以下であることがより好ましい。
正極材層22は、少なくとも活物質を含む層である。正極材層22には、活物質に加えて、さらに任意に固体電解質、バインダー及び導電助剤等を含ませることができる。活物質は公知の活物質を用いればよい。公知の活物質のうち、所定のイオンを吸蔵放出する電位(充放電電位)の異なる2つの物質を選択し、貴な電位を示す物質を正極活物質とし、卑な電位を示す物質を後述の負極活物質として、それぞれ用いることができる。特に本開示の全固体電池100においては、負極活物質として単体のSiを用いることから、単体のSiよりも貴な電位を示す物質を正極活物質とすればよい。例えば、リチウムイオン電池を構成する場合は、正極活物質としてコバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、LiNi1/3Co1/3Mn1/3O2、マンガン酸リチウム、スピネル系リチウム化合物等の各種のリチウム含有複合酸化物を用いることができる。正極活物質は表面がニオブ酸リチウム層やチタン酸リチウム層やリン酸リチウム層等の酸化物層で被覆されていてもよい。また、固体電解質は無機固体電解質が好ましい。有機ポリマー電解質と比較してイオン伝導度が高いためである。また、有機ポリマー電解質と比較して、耐熱性に優れるためである。さらに、有機ポリマー電解質と比較して、釘刺し時に発電要素20に加わる圧力が高圧となり、短絡抵抗のバラつきが大きくなり易いところ、本開示の全固体電池100による効果が顕著とためである。例えば、ランタンジルコン酸リチウム等の酸化物固体電解質やLi2S−P2S5等の硫化物固体電解質が挙げられる。特に、Li2S−P2S5を含む硫化物固体電解質が好ましく、Li2S−P2S5を50モル%以上含む硫化物固体電解質がより好ましい。バインダーはブタジエンゴム(BR)、アクリレートブタジエンゴム(ABR)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)等の種々のバインダーを用いることができる。導電助剤としてはアセチレンブラックやケッチェンブラック等の炭素材料やニッケル、アルミニウム、ステンレス鋼等の金属材料を用いることができる。正極材層22における各成分の含有量は従来と同様とすればよい。正極材層22の形状も従来と同様とすればよい。特に、全固体電池100を容易に構成できる観点から、シート状の正極材層22が好ましい。この場合、正極材層22の厚みは、例えば0.1μm以上1mm以下であることが好ましく、1μm以上150μm以下であることがより好ましい。
固体電解質層23は、少なくとも固体電解質を含む層である。固体電解質層23は、固体電解質以外に、任意にバインダーを含ませることができる。固体電解質は上述した無機固体電解質が好ましい。バインダーは正極材層22に用いられるバインダーと同様のものを適宜選択して用いることができる。固体電解質層23における各成分の含有量は従来と同様とすればよい。固体電解質層23の形状も従来と同様とすればよい。特に、全固体電池100を容易に構成できる観点から、シート状の固体電解質層23が好ましい。この場合、固体電解質層23の厚みは、例えば0.1μm以上1mm以下であることが好ましく、1μm以上100μm以下であることがより好ましい。
負極材層24は負極活物質として単体のSiを含む層である。本発明者らの新たな知見によれば、負極材層24が負極活物質として単体のSiを含む場合にのみ、上記した課題が生じる。尚、負極活物質は単体のSi以外に上記の顕著な効果を発揮できる範囲で他の活物質が含まれていてもよい。単体のSi以外の負極活物質としては、例えば、グラファイトやハードカーボン等の炭素材料や、チタン酸リチウム等の各種酸化物、Si合金、金属リチウム、リチウム合金が挙げられる。短絡電流分散体10による効果がより顕著となる観点から、負極活物質は単体のSiからなる(ただし不可避不純物は許容する。)ことがより好ましい。負極材層24には、負極活物質に加えて、さらに任意に固体電解質、バインダー及び導電助剤等を含ませることができる。固体電解質、バインダー及び導電助剤は正極材層22に用いられる固体電解質と同様のものを適宜選択して用いることができる。負極材層24における各成分の含有量は従来と同様とすればよい。負極材層24の形状も従来と同様とすればよい。特に、全固体電池100を容易に構成できる観点から、シート状の負極材層24が好ましい。この場合、負極材層24の厚みは、例えば0.1μm以上1mm以下であることが好ましく、1μm以上100μm以下であることがより好ましい。ただし、負極の容量が正極の容量よりも大きくなるように、負極材層24の厚みを決定することが好ましい。
負極集電体層25は、金属箔や金属メッシュ等により構成すればよい。特に金属箔が好ましい。負極集電体層25を構成する金属としては、Cu、Ni、Fe、Ti、Co、Zn、ステンレス鋼等が挙げられる。負極集電体層25は、その表面に、接触抵抗を調整するための何らかのコート層を有していてもよい。例えば、導電材と樹脂とを含むコート層等である。負極集電体層25の厚みは特に限定されるものではない。負極集電体25の厚みは特に限定されるものではない。例えば0.1μm以上1mm以下であることが好ましく、1μm以上100μm以下であることがより好ましい。
1.4.1.発電要素の配置
全固体電池100において、発電要素20の積層数は特に限定されるものではなく、目的とする電池の出力に応じて、適宜決定すればよい。この場合、複数の発電要素20が互いに直接接触するように積層されていてもよいし、複数の発電要素20が何らかの層(例えば絶縁層)や間隔(空気層)を介して積層されていてもよい。電池の出力密度を向上させる観点からは、図1に示すように、複数の発電要素20が互いに直接接触するように積層されていることが好ましい。また、図1、3に示すように、2つの発電要素20a、20bが、負極集電体25を共用していることが好ましい。このようにすることで、電池の出力密度が一層向上する。さらに、図1に示すように、全固体電池100においては、複数の発電要素20の積層方向と、発電要素20における各層21〜25の積層方向とを一致させることが好ましい。このようにすることで、全固体電池100の拘束が容易となり、電池の出力密度が一層向上する。
全固体電池100においては、複数の発電要素20、20、…同士が電気的に並列に接続される。このように並列に接続された発電要素においては、一の発電要素が短絡した場合に、他の発電要素から当該一の発電要素へと集中して電子が流れ込む。すなわち、電池短絡時にジュール発熱が大きくなり易い。言い換えれば、このように並列接続された複数の発電要素20、20、…を備える全固体電池100において、短絡電流分散体10を設けることによる効果がより顕著となる。発電要素20同士を電気的に接続するための部材としては、従来公知の部材を用いればよい。例えば、上述したように、正極集電体層21に正極集電タブ21aを設け、負極集電体層25に負極集電タブ25aを設け、当該タブ21a、25aを介して発電要素20同士を電気的に並列に接続することができる。
全固体電池100において、短絡電流分散体10の第1の集電体層11が発電要素20の正極集電体層21と電気的に接続されており、短絡電流分散体10の第2の集電体層12が発電要素20の負極集電体層25と電気的に接続されている。このように、短絡電流分散体10と発電要素20とを電気的に接続することで、例えば、短絡電流分散体10及び一部の発電要素(例えば、発電要素20a)の短絡時に、他の発電要素(例えば発電要素20b)からの回り込み電流を短絡電流分散体10へと分散させることができる。短絡電流分散体10と発電要素20とを電気的に接続するための部材としては、従来公知の部材を用いればよい。例えば、上述したように、第1の集電体層11に第1の集電タブ11aを設け、第2の集電体層12に第2の集電タブ12aを設け、当該タブ11a、12aを介して短絡電流分散体10と発電要素20とを電気的に接続することができる。
短絡電流分散体10と発電要素20、20、…とは互いに積層されていればよい。この場合、短絡電流分散体10と発電要素とを直接積層してもよいし、上記の課題を解決できる範囲において他の層(絶縁層や断熱層等)を介して間接的に積層してもよい。また、短絡電流分散体10は、複数の発電要素20、20、…の外側に積層されていてもよいし、複数の発電要素20、20、…の間に積層されていてもよいし、複数の発電要素20、20、…の外側と複数の発電要素20、20、…の間との双方に積層されていてもよい。特に、図1に示すように、短絡電流分散体10と複数の発電要素20、20、…とを積層した場合において、短絡電流分散体10が複数の発電要素20、20、…よりも外側に少なくとも設けられていることが好ましい。これにより、釘刺し時、短絡電流分散体10が発電要素20、20、…よりも先に短絡し、発電要素20から短絡電流分散体10へと回り込み電流を発生させることができ、さらには、発電要素20の内部における発熱を抑制できる。
全固体電池100においては、短絡電流分散体10が、発電要素20のできるだけ多くの部分を覆っていることで、釘刺し時に、発電要素20よりも先に短絡電流分散体10を短絡させ易くなる。この観点からは、例えば、全固体電池100においては、短絡電流分散体10と複数の発電要素20、20、…との積層方向から見た時に、短絡電流分散体10の外縁が発電要素20、20、…の外縁よりも外側に存在していることが好ましい。或いは、図1に示すように、複数の発電要素20、20、…の積層方向と発電要素20における各層21〜25の積層方向とが同じである場合において、短絡電流分散体10と複数の発電要素20、20、…との積層方向から見た時に、短絡電流分散体10の外縁が正極材層22、電解質層23及び負極材層24の外縁よりも外側に存在することが好ましい。ただし、この場合、短絡電流分散体10の第1の集電体層11と発電要素20の負極集電体層25とが短絡しないようにする。すなわち、短絡電流分散体10と発電要素20との間に絶縁体等を設け、短絡電流分散体10を大きくしても、短絡電流分散体10と発電要素20との短絡を防止する。
短絡電流分散体10は、第1の集電体層11(例えば、金属箔)と第2の集電体層12(例えば、金属箔)との間に絶縁層13(例えば、絶縁フィルム)を配置することで、容易に作製できる。図2に示すように、第2の集電体層12の両面に絶縁層13、13を配置し、さらに絶縁層13、13の第2の集電体層12とは反対側の面に第1の集電体層11、11を配置してもよい。ここで、短絡電流分散体10は、その形状を保持するために、接着剤や樹脂などを用いて各層を互いに貼り合わせてもよい。この場合、接着剤等は、各層の全面に塗布する必要はなく、各層の表面の一部に塗布すればよい。
上記説明においては、2つの第1の集電体層と2つの絶縁層と1つの第2の集電体層とによって短絡電流分散体が構成される形態について示したが、本開示の全固体電池はこの形態に限定されるものではない。短絡電流分散体は、第1の集電体層と第2の集電体層との間に絶縁層を有するものであればよく、各層の数は特に限定されない。
1.1.実施例1
(短絡電流分散体の作製)
第1の集電体層として厚み15μmのアルミニウム箔を、第2の集電体層として厚み15μmの銅箔を用い、当該アルミニウム箔と銅箔との間に絶縁層としてポリイミドフィルム(東レ社製)を挟み込んで、接着材で固定し、短絡電流分散体を得た。
転動流動式コーティング装置(パウレック製)を用いて、大気環境においてLi1.15Ni1/3Co1/3Mn1/3W0.005O2粒子にLiNbO3をコーティングし、大気雰囲気下で焼成して正極活物質を得た。
ポリプロピレン製容器に、酪酸ブチル、PVDF系バインダー(クレハ社製)の5wt%酪酸ブチル溶液、上記正極活物質、及び、硫化物固体電解質(平均粒子径0.8μm、LiI、LiBrを含むLi2S−P2S5系ガラスセラミック)を加え、さらに導電助剤としてVGCF(昭和電工社製)を加え、超音波分散装置(エスエムテー社製UH−50)で30秒間攪拌した。次に、容器を振とう器(柴田科学社製TTM−1)で3分間振とうさせた後で、超音波分散装置で30秒間攪拌した。さらに、振とう器で3分間振とうした後、得られたペーストをアプリケーターを使用してブレード法にてアルミニウム箔(日本製箔社製)上に塗工した。自然乾燥後、100℃のホットプレート上で30分間乾燥させることで、アルミニウム箔(正極集電体層)上に正極材層を形成した。
ポリプロピレン製容器に、酪酸ブチル、PVDF系バインダー(クレハ社製)の5wt%酪酸ブチル溶液、負極活物質として平均粒子径5μmのシリコン(単体のSi、高純度化学社製)、及び、硫化物固体電解質(平均粒子径0.8μm、LiI、LiBrを含むLi2S−P2S5系ガラスセラミック)を加え、超音波分散装置(エスエムテー社製UH−50)で30秒間攪拌した。次に、容器を振とう器(柴田科学社製TTM−1)で30分間振とうさせた後で、超音波分散装置で30秒間攪拌した。さらに、振とう器で3分間振とうした後、得られたペーストをアプリケーターを使用してブレード法にて銅箔上に塗工した。自然乾燥後、100℃のホットプレート上で30分間乾燥させることで、銅箔(負極集電体層)の両面に負極材層を形成した。
ポリプロピレン製容器に、ヘプタン、BR系バインダー(JSR社製)の5wt%ヘプタン溶液、及び、硫化物固体電解質(平均粒子径2.5μm、LiI、LiBrを含むLi2S−P2S5系ガラスセラミック)を加え、超音波分散装置(エスエムテー社製UH−50)で30秒間攪拌した。次に、容器を振とう器(柴田科学社製TTM−1)で30分間振とうさせた後で、超音波分散装置で30秒間攪拌した。さらに、振とう器で3分間振とうした後、得られたペーストをアプリケーターを使用してブレード法にてアルミニウム箔上に塗工した。自然乾燥後、100℃のホットプレート上で30分間乾燥させることで、アルミニウム箔(基材)の上に固体電解質層を形成した。
各層を電池形状に裁断後、負極材層の両表面に固体電解質層を重ね合わせ、CIP(神戸製鋼所社製)にて4ton/cm2相当の圧力をかけてプレスした。その後、固体電解質層の表面からアルミニウム箔を剥がし、ここに、正極材層を重ね合わせ、同じく4ton/cm2相当の圧力をかけてプレスし、アルミニウム箔(正極集電体層)/正極材層/固体電解質層/負極材層/銅箔(負極集電体層)/負極材層/固体電解質層/正極材層/アルミニウム箔(正極集電体層)の9層構成を備える発電要素(2つの発電要素が一つの負極集電体層を共用)を得た。
図5に示すように、作製した短絡電流分散体10個と発電要素10個(単電池20個分)とを、短絡電流分散体(5個)、発電要素(10個)、短絡電流分散体(5個)の順番で積層するとともに、不図示の集電タブ同士を超音波溶接して接合することで、短絡電流分散体の第1の集電体層と発電要素の正極集電体層とを電気的に接続し、短絡電流分散体の第2の集電体層と発電要素の負極集電体層とを電気的に接続し、複数の発電要素同士を電気的に並列に接続した。これをラミネートパック内に入れ、真空引きしながら、熱溶着によってラミネート開封部を封止し、評価用の全固体電池を得た。
短絡電流分散体を設けなかったこと以外は、実施例1と同様にして評価用の全固体電池を得た。
負極活物質としてシリコン(Si)に替えて平均粒子径10μmの天然黒鉛(C)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして評価用の全固体電池を得た。
短絡電流分散体を設けなかったこと以外は、比較例2と同様にして評価用の全固体電池を得た。
2.1.釘刺し試験時の温度上昇測定
実施例1及び比較例1に係る全固体電池を0Vから4.55Vまで充電し、4.55Vから3Vまで放電し、さらに4.35Vまで充電した。また、比較例2及び比較例3に係る全固体電池を0Vから4.37Vまで充電し、4.37Vから3Vまで放電し、さらに4.37Vまで充電した。
充電後、全固体電池に釘(φ8mm、先端角度60度)を25mm/secの速度で刺し込み、釘刺し後2秒経過時の電池の温度上昇量を測定した。温度はラミネートパック表面の、釘刺し中心から12.5mmの位置に熱電対を貼って測定した。下記表1に、比較例1における温度上昇(TC1)と実施例1における温度上昇量(TE1)との比(TC1/TE1)、及び、比較例3における温度上昇(TC3)と比較例2における温度上昇量(TC2)との比(TC3/TC2)を示す。この比(TC1/TE1、TC3/TC2)の値が大きいほど、短絡電流分散体による温度上昇抑制効果が大きいものといえる。
比較例1(Si系、短絡電流分散体無し)及び比較例2(C系、短絡電流分散体無し)に係る全固体電池に対して、直流抵抗器を用いて、釘刺し試験時の各発電要素の短絡抵抗を測定した。
11 第1の集電体層
11a 第1の集電タブ
12 第2の集電体層
12a 第2の集電タブ
13 絶縁層
20 発電要素
21 正極集電体層
21a 正極集電タブ
22 正極材層
23 固体電解質層
24 負極材層
25 負極集電体層
25a 負極集電タブ
100 全固体電池
Claims (1)
- 少なくとも1つの短絡電流分散体と複数の発電要素とが積層された全固体電池であって、
前記短絡電流分散体において、第1の集電体層と第2の集電体層と前記第1の集電体層及び前記第2の集電体層の間に設けられた絶縁層とが積層されており、
前記発電要素において、正極集電体層と正極材層と固体電解質層と負極材層と負極集電体層とが積層されており、
前記第1の集電体層が前記正極集電体層と電気的に接続されており、
前記第2の集電体層が前記負極集電体層と電気的に接続されており、
複数の前記発電要素同士が電気的に並列に接続されており、
前記負極材層が負極活物質として単体のSiを含み、
前記固体電解質層が、シート状の無機固体電解質である、
全固体電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017076989A JP6977300B2 (ja) | 2017-04-07 | 2017-04-07 | 全固体電池 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017076989A JP6977300B2 (ja) | 2017-04-07 | 2017-04-07 | 全固体電池 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018181525A JP2018181525A (ja) | 2018-11-15 |
JP6977300B2 true JP6977300B2 (ja) | 2021-12-08 |
Family
ID=64275689
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017076989A Active JP6977300B2 (ja) | 2017-04-07 | 2017-04-07 | 全固体電池 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6977300B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7192542B2 (ja) * | 2019-02-05 | 2022-12-20 | トヨタ自動車株式会社 | 積層電池 |
JP7481138B2 (ja) * | 2020-03-19 | 2024-05-10 | 本田技研工業株式会社 | 固体電池セル |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10261427A (ja) * | 1997-03-18 | 1998-09-29 | Japan Storage Battery Co Ltd | 電 池 |
JPH1186843A (ja) * | 1997-09-04 | 1999-03-30 | Japan Storage Battery Co Ltd | 電 池 |
JP2001068156A (ja) * | 1999-08-24 | 2001-03-16 | Hitachi Maxell Ltd | 積層形ポリマー電解質電池 |
US7985498B2 (en) * | 2007-05-30 | 2011-07-26 | Samsung Sdi Co., Ltd. | Lithium secondary battery |
JP5454656B1 (ja) * | 2012-11-12 | 2014-03-26 | 株式会社豊田自動織機 | 蓄電装置、及び、蓄電装置の製造方法 |
JP2014107144A (ja) * | 2012-11-28 | 2014-06-09 | Toyota Industries Corp | 蓄電装置 |
JP6613082B2 (ja) * | 2015-09-04 | 2019-11-27 | 積水化学工業株式会社 | リチウムイオン二次電池 |
-
2017
- 2017-04-07 JP JP2017076989A patent/JP6977300B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2018181525A (ja) | 2018-11-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6288057B2 (ja) | 積層型全固体電池 | |
JP2022043327A (ja) | 全固体電池 | |
KR102105296B1 (ko) | 적층 전지 | |
CN110380142B (zh) | 层叠电池 | |
JP6930497B2 (ja) | 積層電池 | |
JP6575557B2 (ja) | 全固体電池及び全固体電池の製造方法 | |
US10714789B2 (en) | All-solid state battery | |
KR20180113157A (ko) | 적층 전지 | |
JP6766736B2 (ja) | 全固体電池 | |
KR102217190B1 (ko) | 적층 전지 | |
JP6977300B2 (ja) | 全固体電池 | |
JP2018181521A (ja) | 積層電池 | |
JP6939035B2 (ja) | 全固体電池 | |
JP6852713B2 (ja) | 積層電池 | |
JP2022086543A (ja) | 積層型全固体電池 | |
JP6844403B2 (ja) | 積層電池 | |
JP2019140079A (ja) | 積層電池 | |
JP6977306B2 (ja) | 全固体電池 | |
JP7000975B2 (ja) | 全固体電池 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20190917 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20200626 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20201013 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20201124 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20210420 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20211012 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20211025 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 6977300 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |