JP6975239B2 - プシコースエピマー化酵素生産微生物を用いたプシコース生産方法 - Google Patents

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Description

本発明は、プシコースエピマー化酵素を生産する微生物を用いてプシコースを効率的に生産する方法に関するものである。
D−プシコース(同名:プシコース)は果糖(D−fructose)の3番炭素水酸化基が異性化反応によって回転された果糖の異性化糖であり、干しブドウ、イチジク、小麦など自然系に微量存在する単糖類である。また、D−プシコース(同名:プシコース)は現代人の高カロリー糖類の過多な摂取による肥満を解決できる画期的な甘味料であって、甘味質は砂糖と類似した自然的な甘味であり、甘味度は砂糖と比較して70%である[Oshima H et al、2006]。人体内でD−プシコース(同名:プシコース)のnet energy gain(増体に要する正味エネルギー)は0.007kcal/gであって(砂糖2.29kcal/g、果糖1.76kcal/g)ダイエット食品の低カロリー甘味料として適用が可能であり、糖類を低減するにつれて発生する味の低下現象を克服することができる素材である(Matsuo T et al、2002)。
また、肝臓での脂質合成に関与する酵素活性を抑制する機能があって、腹部脂肪蓄積を抑制することができるので、健康食品など様々な機能性食品への応用が可能であり、ブドウ糖の吸収を抑制して血糖抑制作用を果たす機能があって、糖尿患者用糖素材として適用が可能である(Matsuo T et al、2001、Hayashi N et al、2010、Hossain A et al、2015、Hossain A et al、2015)。このような甘味の特徴と低カロリー、体脂肪蓄積抑制、糖吸収抑制機能性を有しているプシコースは食品産業で砂糖が占めている広範囲な市場を代替できる可能性を有している素材であり、肥満によって引き起こされる疾病を健康な食餌を通じて予防可能にすることができる素材である。
現在プシコースの産業的な生産のための微生物開発現況は、アグロバクテリウムツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens、韓国、CJ)、アルスロバクターグロビフォルミス(Arthrobacter globiformis、日本、松谷)由来D−プシコース3−エピメラーゼ(D−Psicose3−epimerse)組換え酵素が代表的であり、現在GRAS認証を受けた状態である。
このような潜在的経済的価値があるプシコースは自然系に極めて珍しく存在する単糖類である希少糖に属するため、食品産業に適用するためにはこれを効率的に生産する方法が必要である。この時使用される生物学的触媒は既存に開発されて商用化されたものが存在しないので自体開発が必須である。このために組換え酵素を用いる場合、高効率のプシコース生産が可能であるという長所があるが、安全性立証に多くの費用と時間が消耗されるという短所がある。反面、安全性が立証された自然系菌株(食用経験がある非GMO菌株)を用いる場合、自然系菌株(食用経験がある非GMO菌注)の改善されたプシコース生産能力を高濃度培養で再現することが重要な要因になる。
代表的プシコースエピマー化酵素であるD−プシコース−3−エピメラーゼ(DPEase)は実際に高い酵素活性を維持しながら菌体を高濃度で培養することが非常に難しい。したがって、プシコース産業化に必要な大量生産のために、DPEase最大活性を維持しながらも菌体を高濃度培養する技術およびこれを用いたプシコース生産技術が要求されている。
本発明の一例は、高いプシコース転換活性を有する微生物の培養方法に関するものである。
本発明の追加の一例は、プシコース転換活性を有する微生物のプシコース転換活性を増加または安定化させる方法に関するものである。
本発明の追加の一例は、プシコース転換活性を有する微生物のプシコースエピマー化酵素の活性および/または発現を増加させる方法、または酵素活性を安定するように維持する安定化方法に関するものである。
本発明の追加の一例は、高いプシコース転換活性を有する微生物を培養して果糖からプシコースを生産する方法を提供することを目的とする。
本発明の追加の一例は、高いプシコースエピマー化酵素を生産する微生物培養用培地組成物またはプシコース生産用組成物を提供することである。
本発明は、プシコースおよび果糖からなる群より選択された1種以上の誘導剤を用いて、プシコースエピメラーゼ酵素を生産できる微生物を培養し、前記微生物のプシコースエピメラーゼ酵素活性を誘導または安定化させる方法と、前記微生物と誘導剤を含むプシコース生産用微生物の培養用組成物を提供する。
また、本発明は、果糖をプシコースに転換する活性を有する微生物、例えばマイクロバクテリウム属菌株およびその他のプシコース転換活性を有する非遺伝子組換え(non−genetically modified、非GMO)菌株を使用して高いプシコース転換能を得るための培養最適C/N比率確立とこれを用いた回分式、流加式、または連続式培養工程の最適化、および金属イオン要求性の有無を確認し高いプシコース転換活性維持および効率的にプシコースを大量生産する条件を確立して本発明を完成した。
本発明の一例は、プシコースおよび果糖からなる群より選択された1種以上の誘導剤を含む培地で、プシコースエピメラーゼ酵素を生産できる微生物を培養する段階を含む、前記微生物のプシコースエピメラーゼ酵素活性を誘導または安定化させる方法に関するものである。
本発明の一例は、プシコースエピメラーゼ酵素を生産できる微生物;および前記微生物の酵素活性または発現増加のための誘導剤として、プシコースおよび果糖からなる群より選択された1種以上の物質を含む、プシコース生産用微生物の培養用組成物に関するものである。
本発明の追加の一例は、特定培養条件で果糖をプシコースに転換する活性の高い微生物を培養する段階を含む培養方法、または前記培養段階およびプシコースを分離する段階を含むプシコース生産方法を提供する。
本発明のプシコース生産方法の一例は、初期培養培地を準備する段階;前記初期培養培地でプシコースエピメラーゼ酵素を生産する微生物を培養して培養液を得る段階;および前記培養された微生物または微生物に由来したプシコースエピメラーゼ酵素を用いて果糖基質からプシコースを転換する段階を含むことができる。
本発明によるプシコース生産用微生物の培養用組成物を用いてプシコースエピメラーゼ酵素を生産できる微生物を培養する場合、プシコースエピメラーゼ酵素活性を誘導または安定化させることができる。前記酵素活性は、0.4g果糖基質当り、2.5mgDCWの菌体を使用して80℃で1時間反応して得られた反応物の単位菌体DCW(unit dry cell weight)当りプシコース転換率(Unit/g−DCW)を意味する。
本発明によるプシコース生産用微生物の培養用組成物を用いてプシコースエピメラーゼ酵素を生産できる微生物を培養する場合、前記酵素活性(Unit/g−DCW)は50〜5,000Unit/g−DCW、100〜3,000Unit/g−DCW、好ましくは200〜2,000Unit/g−DCW、300〜2,000Unit/g−DCW、300〜1,500Unit/g−DCWまたは400〜1,500Unit/g−DCWであってもよい。また、本発明の組成物または方法によってプシコースエピメラーゼ酵素を生産できる微生物は、前記範囲の酵素活性を有して培養時間30〜40時間にも前記活性を維持するものであり得る。
本発明による微生物培養を用いてプシコースを大量に製造しようとする場合、高濃度菌体培養の達成が非常に重要であり、本発明によるプシコース生産用微生物の培養用組成物で前記微生物を培養する場合、生産工程の好ましい経済性のためには培養液中で乾燥菌体の濃度が4g(dcw)/L〜400g(dcw)/L、5g(dcw)/L〜400g(dcw)/L、10g(dcw)/L〜300g(dcw)/L、15g(dcw)/L〜300g(dcw)/L、20g(dcw)/L〜300g(dcw)/L、20g(dcw)/L〜200g(dcw)/L範囲になるようにプシコース生産用菌体を培養することができる。
本発明が適用可能な微生物はプシコースエピマー化酵素(D−プシコース−3−エピメラーゼ)を生産できる微生物または果糖基質からプシコース転換活性を有する微生物であってもよく、具体的にプシコースおよび/または果糖によってその発現および/または活性が誘導(induce)されるプシコースエピマー化酵素を生産する微生物に関するものである。
前記微生物は、プシコースエピメラーゼ酵素を暗号化する内在的遺伝子を含む非遺伝子組換え(non−genetically modified)微生物であるのが好ましい。
前記非遺伝子組換え微生物は、自然から分離した野生型菌株または多様な方法で突然変異を誘導した変異株を含んでもよい。前記非遺伝子組換え微生物は、遺伝子操作によって外来遺伝子が導入された組換え菌株が有する安定性の問題が無いためさらに適合する。また、前記変異株を製造する方法は、UVまたはNTGのような外部刺激、例えば熱処理を通じて誘発した偶然による突然変異(Random Mutation)であってもよい。
本発明に適用可能な非遺伝子組換え微生物の例は、マイクロバクテリウム属菌株、エンシファー属菌株、アグロバクテリウム(Agrobacterium)属菌株、シュードモナス(Pseudomonas)属菌株、ロドバクター(Rhodobacter)属菌株、コリネバクテリウム(Corynebacterium)属菌株からなる群より選択された1以上であってもよく、好ましくは、マイクロバクテリウムホリオルム(Microbacterium foliorum、M.foliorum)、マイクロバクテリウムオキシダンス(Microbacterium oxydans)、マイクロバクテリウムフィロスフェレ(Microbacterium phyllosphaerae)およびエンシファーアドヘレンス(Ensifer adhaerens、E.adhaerens)からなる群より選択された1以上の菌株であってもよいが、これに限定されず、GRAS(Generally Recognized As Safe)菌株を含んで産業用微生物として安全性が立証された菌株であれば可能である。例えば、本発明に使用されるマイクロバクテリウム属菌株は寄託番号KCCM11774PのM.ホリオルム菌株であって食品由来選別分離された改良菌株および前記エンシファー属菌株は寄託番号KCCM11405PのE.アドヘレンス菌株であって土壌由来選別分離された改良菌株を使用することができる。
したがって、本発明の明細書で使用される前記用語“微生物”は、例えば、微生物の菌体、前記微生物の培養物、前記微生物の破砕物、および前記破砕物の上澄液からなる群より選択された1種以上を意味することができ、前記微生物の菌体、微生物の培養物、微生物の破砕物および微生物破砕液の上澄液からなる群より選択された1以上にプシコースエピマー化酵素が含まれてもよい。前記培養物は微生物から生産された酵素を含むものであって、前記微生物の前記微生物を含むか、微生物を含まない無細胞(cell−free)形態であってもよい。前記破砕物は前記微生物を破砕した破砕物または前記破砕物を遠心分離して得られた上澄液を意味するものであって、前記微生物から生産された酵素を含むものである。
したがって、本明細書で、プシコース転換活性を有する生触媒は“微生物”、例えば微生物の菌体、前記微生物の培養物、前記微生物の破砕物、および前記破砕物の上澄液からなる群より選択された1種以上を意味することができ、前記微生物の菌体、微生物の培養物、微生物の破砕物および微生物破砕液の上澄液からなる群より選択された1以上、または前記から得られるプシコースエピマー化酵素を含む。
本発明は、プシコースエピメラーゼ酵素を生産できる微生物の酵素活性または発現増加のための誘導剤として、プシコースおよび果糖からなる群より選択された1種以上の物質を使用する用途に関するものである。例えば、前記誘導剤を単独炭素源としてまたは他の炭素源と共に使用してプシコースエピメラーゼ酵素を生産できる微生物を培養する段階を含む、前記微生物のプシコースエピメラーゼ酵素活性を誘導または安定化させる方法に関するものである。
本発明によるプシコースエピメラーゼ酵素活性を誘導または安定化させる方法で、前記微生物は誘導剤以外の炭素源を追加的に含む培地で培養してもよい。前記誘導剤濃度(g/L)が0.001g/L〜5g/Lの範囲で微生物を培養してもよく、培地のpH変異値(ΔpH)が0.05〜0.5になる条件で微生物を培養してもよい。前記誘導剤は微生物を接種する初期培養培地に添加されるか、誘導剤を含む追加培地を間欠的または連続的に添加してもよい。前記追加培地は有機窒素源に対する炭素源の比率(C/N比)が20/1〜1/1であってもよい。また、マンガン、コバルト、カルシウム、マグネシウム、ニッケル、鉄およびアルミニウムからなる群より選択された1以上の金属イオンを追加的に含む培地で前記微生物を培養してもよい。
本発明で前記誘導剤は、0.001g/L〜5g/L、0.01g/L〜5g/L、0.05g/L〜5g/L、0.1g/L〜5g/L、0.001g/L〜3g/L、0.01g/L〜3g/L、0.05g/L〜3g/L、0.1g/L〜3g/L、0.001〜1.5g/L、0.01g/L〜1.5g/L、0.05g/L〜1.5g/L、または0.1g/L〜1.5g/Lの濃度で含まれてもよい。
また、前記誘導剤として、プシコースおよび果糖からなる群より選択された1種以上の物質を含む、プシコース生産用微生物の培養用組成物、またはプシコースエピメラーゼ酵素を生産できる微生物および前記誘導剤として、プシコースおよび果糖からなる群より選択された1種以上の物質を含むプシコース生産用組成物に関するものである。
前記組成物は、有機窒素源に対する炭素源の比率(C/N比率)が10/1〜1/1を有する、微生物培養用初期培養培地を含むか、窒素源に対する炭素源の比率(C/N比率)が10/1〜1/1を有する微生物培養用初期培養培地、およびC/N比率が20/1〜1/1である追加培地を含むものであってもよい。また、前記組成物は炭素源を3g/L〜30g/Lの濃度で含んでもよい。前記組成物はpH6.0〜7.5の範囲を有するものであってもよく、pH変異値(ΔpH)が0.05〜0.5になる条件に調節されてもよい。前記培養用組成物は、マンガン、コバルト、カルシウム、マグネシウム、ニッケル、鉄およびアルミニウムからなる群より選択された1以上の金属イオンを含んでもよい。
本発明による誘導剤は、単独で炭素源として使用されるか、他の炭素源と共に培地に添加されてプシコースエピメラーゼ酵素を生産できる微生物の培養に使用できる。また、本発明による誘導剤は、前記微生物を接種して培養する初期培養培地、間欠的または連続的に供給する追加培地(feeding solution)、または前記初期培養培地および追加培地の全てに含まれてもよい。
プシコースを高い収率で生産するために、人為的に培地内プシコース消耗速度を調節する場合、プシコース消耗速度はDPEase活性増加によって培地内にプシコース濃度が減少するほど増加して、実際プシコース消耗速度に近接しにくく、これにより人為的にプシコース消耗速度に合わせて糖を追加的に投入する場合、培地内に糖蓄積を引き起こすことがある。前記蓄積された糖類は、糖類含量に対する菌体収率に比例して菌体成長速度向上に寄与することはできるが、蓄積された残余糖類の増加によってDPEaseの活性を急激に減少させる結果を招く(図5a参照)。
また、プシコースの大量生産のためにはプシコース生産用微生物の高濃度培養が好ましいが、高濃度菌体培養が進められるにつれてプシコースエピマー化酵素の活性が急激に減少することがある。
したがって、酵素活性および発現とプシコース転換活性を増加させ培養期間の間に安定的にプシコース転換活性を維持することができるように、前記プシコース生産用微生物の培養時に誘導剤を添加するだけでなく誘導剤条件を最適化し、選択的に有機窒素源含量、金属イオン濃度、およびpH範囲からなる一つ以上の培養条件を追加的に調節することができる。
本発明に使用される微生物としてマイクロバクテリウム属菌株またはエンシファー属菌株を使用する場合、プシコースおよび/果糖を誘導剤として使用し、追加の炭素源なく前記誘導剤を炭素源としても使用するか、追加の他の炭素源を使用してもよく、プシコースを炭素源として使用することが、プシコースで培養時に他の第3の微生物に対する汚染が抑制され、菌体当りプシコース収率が高くプシコースエピマー化酵素活性が高いため、さらに好ましい。
本発明の明細書で使用される用語“初期培養培地”または“初期培地”は、微生物培養で微生物を接種して培養する培養培地を意味する。
本発明の明細書で使用される用語“追加培地”は、初期培養培地以外に微生物の培養を開始した以後に培養培地に間欠的または連続的に追加供給される培地を意味する。
本発明の明細書で使用される用語“培養物”は、前記初期培養培地、追加培地またはこれらの混合培地で微生物を培養して得られた培養物を意味する。
本発明で前記初期培養培地は、有機窒素源に対する炭素源の含量(g/L)比率、即ち、C/N比が10/1〜10/10、好ましくは10/2〜10/10、または10/3〜10/10、10/5〜10/10であってもよい。前記範囲のC/N比率を有するように炭素源および/または有機窒素源を供給する場合、高い発現および/または高い活性を有するDPEaseを誘導して酵素を得ることができる。本明細書で用語“窒素源に対する炭素源の比率”または“C/N ratio”で前記窒素源は有機窒素源、さらに詳しくは複合有機窒素源を言い、前記炭素源は微生物が用いる通常の炭素源の意味であるが、炭素源が誘導剤の機能を共に果たすこともできる。例えば、前記初期培養培地を用いた回分式培養を行う場合、初期培地の糖濃度が低い場合に炭素源(例、プシコース)がほとんど消耗される培養後期に酵素活性は比較的に高いが、初期培地の糖濃度が低い場合に菌体濃度が非常に低くなり菌体当り生産収率を考慮しなければならないので、酵素活性と単位菌体当り収率を考慮して炭素源含量範囲を適切に選択することができる。
本発明による有機窒素源に対する炭素源の比率(C/N比)が10/1〜1/1である初期培養培地を準備する段階;前記初期培養培地でプシコースエピメラーゼ酵素を生産できる微生物を培養する段階;および前記培養された微生物、前記微生物の培養液、または前記微生物または微生物の培養液から得られるプシコースエピメラーゼ酵素を果糖基質と反応することを含む、果糖基質からプシコースを転換する段階を含む、プシコース生産方法を提供する。
前記微生物を生産するための初期培養培地の炭素源、例えばプシコースを使用する場合、プシコースは誘導剤の機能を果たす炭素源であり、炭素源の初期濃度が3g/L〜50g/L、好ましくは5g/L〜30g/L、好ましくは5g/L〜25g/L、さらに好ましくは5g/L〜20g/L、5g/L〜15g/L、または10g/L〜20g/Lになるように含まれてもよい。特に炭素源、例えば培養培地内プシコースの初期濃度は、培養時間に対する菌体濃度増加率には大きく影響を与えないが、DPEaseの最大活性に影響を与えて、低い濃度のプシコースを含む場合、相対的に最も高いDPEase活性を得ることができる。
本発明による培地で使用される炭素源は、プシコース、果糖、ブドウ糖、ガラクトースおよびマンノースからなる群より選択された1以上を使用することができ、好ましくはプシコースおよび/または果糖である。
本発明の生産方法に使用される微生物の効率的な培養のための窒素源として有機窒素源を含み、追加的に無機窒素源を含んでもよい。前記有機窒素源は動物、植物、および微生物から構成された群に由来した1種以上の有機窒素化合物またはその類似体であってもよく、有機窒素源の例は酵母抽出物(Yeast extract)、とうもろこし浸漬物、ソイトン(soytone)、ペプトン(peptone)、大豆(soybean)、大豆粕(soybean meal)、綿実粕(cottonseed meal)、糖蜜(molasses)、カゼイン(casein)、牛肉抽出物(Beef extract)、麦芽抽出物(Malt extract)およびトリプトン(Tryptone)などからなる群より選択された1種以上を含んでもよく、好ましくは酵母抽出物を使用してもよい。
本発明による微生物培養は、培地のpH変異値が0.05〜0.5になるように行ってもよい。前記微生物培養は、培地の炭素源濃度(g/L)が0g/L〜5g/Lに維持されるように行ってもよく、選択的に誘導剤を含む追加培地を間欠的または連続的に供給しながら行ってもよい。
本発明の微生物培養は、回分式(Batch)培養、流加式培養(Fed−batch)、および連続式(Continuous)培養からなる群より選択された1以上の方法で行うことができ、好ましくは培養液の炭素源が低い濃度に維持されるように流加式培養および連続式培養からなる群より選択された1以上の方法を使用することができる。微生物の生長パターン分析によって使用者が糖の注入速度を決定して糖を注入する流加式培養は、回分式培養に比べては生産性と収率の向上をもたらすことができる。流加式培養は初期に適当な糖濃度を設定して回分式培養を行い、使用者が望む濃度の生成物を得るために高濃度の糖を漸進的に注入して培養液内で糖が低い濃度に維持されるようにする方法である。この時、糖の添加時期、添加方法および添加量によって多様な流加式培養方法が存在し、それぞれの条件によって微生物の生長速度や細胞内酵素の生産収率および酵素活性などに影響を与えることができる。例えば、本発明で流加式培養または連続式培養による微生物培養はpH維持糖供給(pH stat feeding)方式で行うことができる。
前記pH維持糖供給方式は、糖濃度の変化が少なく微生物の生長傾向とよく合うと知られていて好気性微生物の培養に広く使用されている。DO−statは炭素源枯渇時にDO(溶存酸素、dissolved oxygen)が上がるということに着眼して、DOが上がれば炭素源を注入して細胞が高濃度を自動をすることができるという長所があるが、DOプローブ(DO probe)センサーがpHセンサー(pH sensor)に比べて高価であり、維持管理が難しいため、大量生産のための培養時に産業的に使用するにはpH statがさらに好ましい。
したがって、pH−stat流加式培養方法は、微生物が糖を摂取して代謝しながら発生するpH降下(drop)現象を糖注入に活用したものであって、最小限の糖濃度を維持しながら微生物の活性は落とさない範囲内で糖を注入することを目的にしている。これは所望のpHを設定して微細なpH上昇がある時に少量の糖が注入される方式であって、少量の糖が代謝されるとpHは微細に減少し、糖が全部消尽されると再びpHが上昇し糖が再び注入される循環を繰り返す。しかし、既存のpH−stat方式を通じた酵素生産はオン/オフ(on/off)制御方式であって、一回供給される時にpH値が落ちるまで継続して供給され、一定時間が経過すれば供給量の変化が発生し酵素活性が落ちることがある。したがって、好ましくは、本発明の生産方法に使用される培養方法は、発酵が進められるにつれてpH上昇および下降が起こる時、オン/オフ(on/off)制御方式でない一定の量に調節できるパルス(pulse)方式を通じて一定の基質供給量で細胞成長速度を制御する方法を使用することができる(図1)。
本発明は、初期培養培地または培養液のpHがpH6.0〜7.5、好ましくはpH6.5〜7.5、さらに好ましくはpH6.5〜7.0であって、前記pH範囲でpHが維持されるように炭素源を供給することができる。前記pHに維持される場合、糖蓄積が行われることなくDPEase活性を高く維持させることができる。
本発明の微生物培養で前記pH範囲を維持する方式で炭素源を供給する場合、培養液内pH変異値または差の値が0.5以下、0.4以下、0.3以下、0.2以下、または0.1以下であってもよく、少なくとも0.05以上であるのが好ましい。例えば、培養液内pH変異値は0.05〜0.5、好ましくは0.05〜0.15に維持されるように炭素源を含む追加培地を供給してもよい。前記pH維持糖供給方式で、水酸化ナトリウム或いはアンモニア水のような塩基性溶液が一定のpH以下に減少しないように供給される。この時、pH変異値が0.05より小さい場合、塩基性溶液供給によるpH上昇幅が一時的に0.05より増加することがあり、これは糖枯渇によるpH上昇と認識され過度な量の糖溶液が投入されて糖蓄積を引き起こすので、DPEase活性減少を招くことがある。反面、pH変異値が0.5より大きい場合、糖が枯渇している状態が長くなって菌体成長速度を遅延させるようになり、これにより、DPEase活性が阻害されることがある。したがって、前記pHに維持される場合、糖が蓄積される時間を最小化させながら酵素活性を最大化することができる。
本発明で前記微生物の培養段階で、培養物内炭素源の濃度は、0g/L〜5g/L、0.001g/L〜5g/L、0.01g/L〜5g/L、0.05g/L〜5g/L、0.1g/L〜5g/L、0g/L〜3g/L、0.001g/L〜3g/L、0.01g/L〜3g/L、0.05g/L〜3g/L、0.1g/L〜3g/L、0g/L〜1.5g/L、0.001g/L〜1.5g/L、0.01g/L〜1.5g/L、0.05g/L〜1.5g/L、0.1g/L〜1.5g/L、好ましくは0.1g/L〜1g/L範囲の濃度に維持して糖蓄積が行われることなくDPEase活性を高く維持させることができ、好ましくは前記pH維持糖供給方式で培養液内炭素源の濃度を前記範囲に維持することができる。前記流加式および連続式培養では、前記数値範囲の炭素源濃度を達成することが好ましい。
本発明の微生物培養で、下記数式1のように追加培地形態で炭素源(例えば、糖類)が1回供給される時に培養液内増加された炭素源濃度(g/L)で定義されるf値、即ち、炭素源を含む追加培地を1回供給する時に培養液内炭素源濃度(g/L)の増加分が0.2〜0.5、好ましくは0.25〜0.3である。
[数式1]
f=(追加培地供給直後の培養液内炭素源濃度)−(追加培地供給直前の培養液内炭素源濃度)
前記f値が0.5より小さい場合、炭素源が蓄積されている時間を減らして間欠的供給(feeding)方式にならないようにすることができ、DPEase活性を高く維持することができる。また、f値が0.25以上に維持して高濃度培養に進入することによって上昇するpH速度が炭素源が投入されて減少するpH速度より遅くてpH−stat区間を逸脱しないようにすることができる。
追加培地で窒素源として酵母抽出物を使用する場合、酵母抽出物は10g/L〜400g/L、好ましくは20g/L〜200g/L、さらに好ましくは60g/L〜100g/Lの濃度で追加供給培地に含まれてもよい。前記範囲で酵母抽出物を含むことによって菌体濃度に関係なくプシコースエピマー化酵素、DPEaseの活性が安定的に維持される。
本発明の追加培地の有機窒素源に対する炭素源の比率、即ち、C/N比は20/1〜1/1、好ましくは10/1〜2/1、さらに好ましくは10/1〜3/1であってもよく、前記範囲のC/N比を有する炭素源および/または窒素源を供給して高い濃度の菌体でもDPEaseの活性が最大に維持される。前記炭素源および窒素源は初期培養培地の炭素源と窒素源で前述した通りである。
本発明の生産方法に使用される初期培養培地または追加培地は金属イオンを追加的に含んでもよい。他の実施形態で、前記金属イオンは炭素源に添加されるか、前記微生物と炭素源との混合物に添加されてもよい。また他の実施形態で、DPEase生産微生物が固定化された担体に添加されるか(炭素源添加前)、前記微生物が固定化された担体と炭素源との混合物に添加されるか(炭素源添加後)、または炭素源添加時に炭素源との混合物形態でまたはそれぞれ添加されてもよい。
前記金属イオンは、マンガンイオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、ニッケルイオン、コバルトイオン、鉄イオン、アルミニウムイオンなどからなる群より選択された1種以上であってもよい。金属イオンは、果糖とDPEaseの結合力を増加させて酵素の活性を増加させる助酵素として作用可能である。好ましくはコバルトおよび/またはマンガンイオンを使用することができ、銅と亜鉛の場合、活性減少を引き起こすことがある。コバルトの場合、食品添加剤として不許可の状態であるが、マンガンの場合、食品添加剤として許可された状態である。
本発明の金属イオンが追加培地に含まれて供給される場合、追加供給培地内で0.1mM〜5mM、0.1mM〜4mM、0.1mM〜3mM、好ましくは0.5mM〜2.5mMの濃度で含まれてもよく、金属イオンによる菌体成長速度の差は微小であるが、低い濃度または高い濃度で含む場合に比べてDPEase活性が最も高いため優れた収率でプシコースを生産することができる。
本発明のまた他の例として、プシコースエピマー化酵素を生産する微生物を培養するための培地組成物または前記微生物を含むプシコース生産用組成物を提供する。
前記プシコース生産方法に関する事項は、前記微生物培地組成物またはプシコース生産用組成物に同様に適用できる。
本発明は、前記培養方法によって製造されたプシコース生産用生触媒(プシコース転換酵素(DPEase)またはプシコース転換酵素を生産する微生物菌体)を用いた固定化反応で果糖−含有基質からプシコース−含有生産物から分離工程を行って液状または粉末状プシコースを製造する方法に関するものである。
本発明で使用されるプシコース転換酵素(DPEase)またはプシコース転換酵素を生産する微生物菌体は、担体に含まれて固定化反応のためのカラムに充填されてもよい。この時、プシコース転換酵素の活性が高く安定的に維持されれば生産性が高まるだけでなく、生産速度も速くなる効果があるため、プシコースの大量生産工程でプシコース転換酵素の活性が高い状態を持続的に維持することは産業的に非常に重要である。
本発明で使用される前記担体は、固定された菌株、または前記菌株から生産される酵素の活性が長期間維持される環境を造成できるもので、酵素固定化用途として使用できる公知された全ての担体であり得る。例えば、前記担体としてアルギン酸ナトリウム(sodium alginate)を使用することができる。アルギン酸ナトリウムは、海藻類の細胞壁に豊富に存在する天然コロイド性多糖類であって、マンヌロン酸(β−D−mannuronic acid)とグルロン酸(α−L−guluronic acid)から組成されており、含量面では無作為にβ−1,4結合をなして形成され、菌株または酵素が安定的に固定され優れたプシコース収率を示すのに有利なものであり得る。
一具体例で、プシコースの収率をより増進させるためにアルギン酸ナトリウム溶液(例えば、アルギン酸ナトリウム水溶液)を菌株の固定化に使用することができる。例えば、菌株の菌体、前記菌株が生産した酵素を含む培養液、または前記菌株の破砕物の1〜2体積倍のアルギン酸ナトリウム水溶液に前記菌株の菌体、前記菌株が生産した酵素を含む培養物、または前記菌株の破砕物を添加して混合した後、前記得られた混合液を注射器ポンプと真空ポンプを使用して約0.2Mカルシウムイオン溶液に落としてビードが生成されるようにすることによって、アルギン酸ナトリウム担体に菌株の菌体、前記菌株が生産した酵素を含む培養物、または前記菌株の破砕物を固定化させることができる。前記酵素は、前記菌株、菌株培養物または前記菌株の破砕物から通常の方法、例えば透析、沈殿、吸着、電気泳動、アフィニティークロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィーなどの方法によって精製されたものであってもよい。
本発明の追加的な例は、前記酵素または菌体と担体を含むビードを用いて果糖−含有基質を用いてプシコースを生産する方法を提供する。
好ましくは、本発明のプシコース生産方法は酵素や菌体を含有するビードをカラムに充填させ果糖−含有基質溶液を流して行うことができ、本発明の属する技術分野の当業者が使用された酵素や菌体、または固定化担体によって適したもので容易に選択して行うことができる。
本発明の一具体例で、プシコースエピマー化酵素を含む菌体が充填された充填状カラムに果糖溶液を一定の濃度で供給すれば、固定化された菌体によってエピマー化反応が行われ果糖がプシコースに転換される。転換されたプシコースは分離塔などを用いて分離および精製後、プシコースシロップ(液相)または粉末(固相)形態に生産が可能である。
本発明はDPEaseを生産する微生物、例えば菌株を用いて高収率でプシコースを生産する方法であって、前記微生物を高濃度で培養しながらも酵素活性を安定的に維持することができ高い収率でプシコースを生産することができて、機能性糖関連健康機能性食品および医薬品産業で幅広く使用されると期待される。
本発明の明細書に記載されたオン/オフ(on/off)制御方式およびパルス(pulse)制御方式による培養方法を図示化したものである。 炭素源の種類によるエンシファー属菌株の光学菌体濃度およびDPEase活性を示したものである。 炭素源の種類によるマイクロバクテリウム属菌株の光学菌体濃度およびDPEase活性を示したものである。 炭素源としてプシコースおよび果糖を使用した回分式培養で光学菌体濃度を示したものである。 炭素源としてプシコースおよび果糖を使用した回分式培養で残余糖濃度を示したものである。 炭素源としてプシコースおよび果糖を使用した回分式培養で培養時間によるDPEase活性を示したものである。 プシコース初期濃度(10、15および20g/L)による光学菌体濃度を示したものである。 プシコース初期濃度(10、15および20g/L)によるDPEase活性を示したものである。 間欠的糖供給方式で培養する場合の光学菌体濃度および残余糖濃度を示したものである。 間欠的糖供給方式で培養する場合のDPEase活性を示したものである。 間欠的糖供給方式で培養する場合のプシコース消耗速度を示したものである。 pH stat糖供給方式で培養する場合の光学菌体濃度および残余糖濃度を示したものである。 pH stat糖供給方式で培養する場合のDPEase活性を示したものである。 酵母抽出物濃度(20、40および80g/L)による光学菌体濃度を示したものである。 酵母抽出物濃度(20、40および80g/L)によるDPEase活性を示したものである。 マンガンイオン濃度(0.5、1、および2mM)による光学菌体濃度を示したものである。 マンガンイオン濃度(0.5、1、および2mM)によるDPEase活性を示したものである。
下記例示的な実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明の保護範囲が下記の実施例に限定される意図ではない。
実施例1.培地炭素源の種類がプシコースエピマー化酵素に与える影響
1.1 使用微生物
遺伝子が人為的に操作されていない、プシコース生産能を向上させた変異菌株培養において、培地炭素源はプシコースエピマー化酵素であるDPEaseの活性に影響を与えることができる。本実施例で使用した微生物は、自然進化を加速化させて改良させた変異菌株であってマイクロバクテリウムホリオルム(Microbacterium foliorum、M.foliorum)およびエンシファーアドヘレンス(Ensifer adhaerens、E.adhaerens)の二種類の変異菌株を使用した。
前記E.アドヘレンス(E.adhaerens)変異菌株は根圏土壌から分離したグラム陰性桿菌であってプシコースエピマー化酵素であるDPEaseを含有し、国内公開特許第10−2014−0122043号に記載された寄託番号KCCM11405PのE.アドヘレンス(E.adhaerens)SYG29菌株で土壌由来選別分離された改良菌株である。
また、前記M.ホリオルム(M.foliorum)菌株は非病原性であり、胞子を形成しない生物安全等級1に分類されるグラム陽性球菌であってプシコースエピマー化酵素であるDPEaseを含有し、食品由来選別分離された改良菌株であって、下記の方法を使用して分離した。
1%(w/v)プシコースが添加されたMineral salt broth(KH2PO4 2.4g/L、K2HPO4 5.6g/L、(NH4)2・SO4 2.6g/L、MgSO4・7H2O 0.1g/L、酵母抽出物(Yeast extract)1g/L)を使用した。食品(例えば、ブロッコリー、高麗人参、食用花など)を選定し、それぞれの食品を1gを採取してMSP brothに添加後、30℃で24時間培養して増菌を実施した。その後、培養液100μL(microliter)を取って寒天培地に塗抹した後、30℃でコロニーが確認されるまで培養した。前記寒天培地で形成されたコロニーの中から形状と大きさが異なるコロニーを選別してMSP brothに接種後、30℃で24時間振盪培養し遠心分離して菌体のみ回収した。回収した菌体は50mM PIPES(piperazine−N,N’−bis(2−ethanesulfonic acid))緩衝溶液(pH7.0)100μLに入れて浮遊させ、音波振動機(Ultrasonic processor、ColepParmer)を用いて破砕して破砕液を得た。前記破砕液を12,000rpmで4℃で10分間遠心分離した後、上澄液を回収して酵素液(crude enzyme)として使用し、前記酵素液を10mM果糖およびプシコースを基質にして30℃で12時間反応させた。
薄層クロマトグラフィー(Thin Layer Chromatography、TLC)分析を通じて前記反応液でプシコースが果糖に転換されたか確認した。前記薄層クロマトグラフィー分析は、横20cm、縦10cmのシリカゲル(Silica gel 60F254(Merck、Germany))固定相とアセトニトリル(acetonitrile)と水を85:15体積比で混合した移動相展開溶媒を使用して10分間3回ずつ展開して行った。
前記TLC分析を通じてプシコースから果糖への転換が確認された菌株を選別して0.1%(w/v)プシコースが添加されたMS brothに接種して30℃で24時間振盪培養し、遠心分離後に菌体のみ回収した。回収した菌体は0.85%(w/v)NaClで洗浄した後、400g/L果糖と1mMマンガンイオンを添加した50mM PIPES緩衝溶液(pH7.0)を入れて浮遊させ、70℃で1時間反応した。
その後、前記反応結果物を遠心分離して上澄液を回収した後、高性能液体クロマトグラフィー(High−Performance Liquid Chromatography、HPLC)分析を実施した。前記液体クロマトグラフィー分析はAminex HPX−87Cカラム(BIO−RAD)が装着されたHPLC(Agilent、USA)のRID(Refractive Index Detector、Agilent 1260 RID)を用いて行った。移動相溶媒は水を使用し、温度は80℃、流速は0.6mL/minにした。前記得られた結果を図1に示し、1500種の菌株の中からプシコースを最も多く生産した菌株1種であるM.ホリオルム(M.foliorum)を最終選定し、マイクロバクテリウムホリオルム(Microbacterium foliorum)SYG27Bと命名し、2015年9月24日付で韓国微生物保存センターに寄託して受託番号KCCM11774Pを受けた。
1.2 培養条件
実施例1.1の菌株の培地炭素源として単糖類であるプシコース、果糖、ブドウ糖、ガラクトースおよびマンノースを用いて下記表1の種培養培地組成によって培地を混合し、全ての菌株の死滅のために121℃の温度で15分以上高温高圧蒸気滅菌処理してそれぞれの種菌培地を準備した。培養は、30℃の温度および240rpmでフラスコ(flask)培養を実施した。
Figure 0006975239

1.3 酵素活性測定
実施例1.2の培養が完了した菌株のプシコースエピマー化酵素活性を測定するために0.1ml〜1mlの培養液を取った後、遠心分離を通じて菌体と培養液を分離させて培養上澄液を除去し菌体を回収した。各サンプルの菌体光学密度(OD、600nm)に基づいて乾燥菌体量を計算し、乾燥菌体量に対する基質溶液の体積比2.5mg/ml基準に合わせて乾燥菌体量に対する添加する高濃度果糖基質溶液の体積を計算して添加した。ここで、高濃度果糖基質溶液は、50mM PIPES緩衝溶液(pH7.0)を溶媒にして400g/L果糖と1mMマンガン金属イオンを添加した溶液をいう。
各サンプルは、70℃の温度で一時間同一条件で定置反応させた後、遠心分離を通じて菌体と反応上澄液を分離させて反応を終結させた。HPLC分析のために反応上澄液を固形分含量2%未満に蒸留水で希釈した後、0.2umフィルターを通過させてHPLC分析した。BIORAD Aminex HPX−87Cカラム(移動相D.W、流速0.6mL/min、温度90℃、RT40分)を用いてHPLC分析を行い、プシコースおよび果糖標準溶液を製造してHPLC面積に対するそれぞれの濃度を標準検量曲線を作成して定量した。単位時間当り果糖から生成されるプシコース濃度分析を通じて各サンプルの酵素活性程度を比較して結果を図2aおよび図2bに示した。
前記酵素活性は、0.4g果糖基質当り、2mgDCWの菌体を使用して80℃で1時間反応した単位DCW菌体当りプシコース転換率(Unit/g−DCW)を意味する。
図2aに示したエンシファー属菌株および図2bに示したマイクロバクテリウム属菌株の菌体濃度および酵素活性を見れば、特にマイクロバクテリウム属菌株は果糖で培養した時、エンシファー属菌株はマンノースで培養した時、菌体濃度が最も高くし、他の単糖類炭素源では類似の菌体濃度を示した。しかし、DPEase活性の場合、二つの菌株ともプシコースで培養した場合に相対的に非常に高い活性を示した。これは、他の単糖類に比べてプシコースがDPEase高活性発現に直接的な影響を与えるということを意味する。エンシファー属菌株に比べてマイクロバクテリウム属菌株の菌体成長速度および活性が高いのを確認し、以後の実施例はマイクロバクテリウム属菌株を用いて行った。
実施例2.果糖およびプシコースを用いた前記微生物の回分式培養
M.ホリオルム(M.foliorum)の培養において果糖或いはプシコースを炭素源として使用する場合、他の炭素源に比べて実施例1の結果と同様に高い菌体濃度或いは高いDPEase活性を誘導することができる。両方向性反応酵素であるDPEaseは果糖とプシコースを基質として直接使用可能であるので、培地炭素源として果糖或いはプシコースを使用する場合、高活性DPEase発現に効果的であり得る。したがって、DPEaseの基質である果糖およびプシコースを培地炭素源として使用する場合、高活性DPEase発現と菌体成長を比較した。
M.ホリオルム(M.foliorum)の高濃度培養のために、それぞれの種菌培地を前記表1の組成で製造した後、121℃、15分以上の高温高圧蒸気滅菌処理して各種菌培地を準備した。それぞれの種菌培地および本培養培地(初期培養培地)の組成は価格競争力と生産性を考慮して下記表2のように選定し、DPEase活性を増加させるために果糖およびプシコースでDPEaseを誘導(inducing)した。
Figure 0006975239

種菌準備は−70℃の温度で保管されたM.ホリオルム(M.foliorum)母菌を3ml種菌培地に接種して30℃の温度で24時間1次種菌培養した後、100ml種菌培地に接種して30℃で24時間2次種菌培養を行った。2次種菌培地は最終的に5L発酵槽を用いて2L本培養生産培地に接種して30℃で培養した。発酵槽内に供給される空気(air)は0.2umエアフィルター(air filter)を用いて除菌された状態で使用し、表3の発酵槽培養条件によって培養を実施した。
Figure 0006975239


*vvm(volume of air per volume of liquid per minute):L/min
*培養温度:30℃
前記実施例1.3の方法で果糖およびプシコース含量分析を通じて各サンプルの酵素活性程度を比較して結果を図3a〜図3cに示した。
図3aに示されているように、回分式培養での1バッチ当たりの菌体収率を比較してみれば、プシコースがOD6002.88/(1g/Lプシコース)であり、果糖がOD6001.13/(1g/L果糖)であって、同濃度の糖を用いてプシコースが2.5倍効果的に菌体を生産することができるため、プシコースで培養することがさらに経済性がある。さらに、残余糖分析結果を見れば、プシコースの場合、ログ関数の傾向性を示しながら減少し、果糖の場合、1次関数の傾向性を示しながら減少した(図3b)。このような傾向性はプシコースが果糖に比べて菌体内に容易に摂取されないことによって発生した結果を意味し、菌体の生存のために高活性DPEase発現が誘導される間にほとんど糖摂取が行われなく、DPEase活性が一定水準向上されることによってプシコース消耗速度が増加するのを意味する。したがって果糖に比べてプシコースが効果的に高活性DPEase発現を誘導することができるので、以後の実施例はプシコースを炭素源として使用して実施した。
実施例3.プシコース初期濃度による前記微生物の回分式培養
最適プシコース初期培養培地内炭素源濃度を確認するために、10g/L、15g/Lおよび20g/Lに初期プシコース濃度を選定して実施例2のように発酵を行った。また、実施例1.3で実施した活性測定法と同様に果糖の生物転換反応を行い、HPLCでプシコース生産量を測定し活性を比較して得られた結果を図4aおよび図4bに示した。
図4aおよび図4bに示されているように、初期プシコース濃度に関係なく培養時間に対する菌体濃度増加率が類似しているのを確認し、初期プシコース濃度が低いほど最大DPEase活性が高まるのを確認した。したがって、10g/L初期プシコース濃度を最適濃度に選定して以後の実施例を行った。
実施例4.前記微生物の流加式高濃度培養
4−1.間欠的糖供給方式による活性分析
間欠的糖供給方式の効率性を確認するために、1.5−2.5g/L/hの速度で定められた時間ごとに糖が供給されるようにする条件で実施例2のように発酵を行った。また実施例1.3で実施した活性測定法と同様に果糖の生物転換反応を行い、HPLCでプシコース生産量を測定し活性を比較して得られた結果を図5a〜図5cに示した。
前記図5cに示されているように、人為的にプシコース消耗速度を調節する場合、プシコース消耗速度はDPEase活性増加によって培地内にプシコース濃度が減少するほど増加するので実際プシコース消耗速度に近接しにくく、これは図5aのように糖蓄積を引き起こすことがある。蓄積された糖類は、糖類含量に対する菌体収率に比例して菌体成長速度向上に寄与することはできるが、蓄積された残余糖類の増加によってDPEaseの活性を急激に減少させる結果を招いた。
4.2 pH−stat方式による活性分析
pH−stat糖供給方式の効率性を確認するために、実施例2のように発酵を行った。追加培地形態で炭素源が1回投入される時に培養液(発酵槽)内の炭素源濃度(g/L)の増加分をf値と定義して、f値が0.25になるように炭素源の投入時間を調節した。追加培地、即ち、Feeding溶液(供給溶液)の組成はプシコース400g/L、酵母抽出物(Yeast extract)40g/L、MnCl1mMを使用した。pH−stat基本原理によってpHが6.95を超過する時に糖が供給されてpHが減少するようにし、pH範囲6.8−6.95の区間で9%アンモニア水と糖溶液を通じてpHを調節した。また実施例1.3で実施した活性測定法と同様に活性を測定し、活性を比較して得られた結果を図6a、図6bおよび表4に示した。前記表4で菌体量(DCW)は、菌体濃度をOD600値で表示する場合、OD600値1は0.35DCW/Lに該当するので、(g−DCW/L)=0.35×OD600)、OD600値は数式2に適用して得ることができる。
[数式2]
DCW(g)/L=0.35(g/L)×OD値
Figure 0006975239

図6aに示されているように、回分式培養18時間以後にpH−statが行われ、間欠的feeding方式(供給方式)と異なり、残余糖濃度が0g/L〜1g/L区間内で一定に維持された。また間欠的feeding方式で培養した菌体の最大活性が約500U/g程度であるのに比べて、pH−stat方式で培養した菌体の最大活性は約650U/g程度であって、1.3倍増加した。これは極少量のプシコースが存在する場合、プシコースエピマー化酵素の活性が増加できるという結果を意味する。
しかし、OD60030以上の高濃度菌体培養が行われるにつれてプシコースエピマー化酵素の活性が急激に減少する結果を招いた。これはpH−stat過程で発生した結果であって、f値、pH値、供給溶液(feeding solution)の組成を調節して解決できるのを確認した。
f値が過度に大きい場合、炭素源、即ち、糖が蓄積されている時間を長期化させて、結局間欠的feeding方式に近づくようになり、DPEase活性減少を招くことがある。反面、f値が過度に小さい場合、高濃度培養に進入するにつれて上昇するpH速度より炭素源が投入されpHが減少する速度が遅いためpH−stat区間を逸脱することがあり、pH−stat調節が不可能になることがある。図6aの結果を見れば、糖が蓄積されずに一定水準維持されており、pH−stat区間を逸脱せず安定的に進められたためf値が大きく問題になったと見ることは難しい。pH値は低いほど高活性のDPEaseを得ることができるが、投入されるアンモニア水に比べて高いpH上限値を有しなければならないので、現発酵槽での最小値であるΔpH=0.15が好ましいのを確認した。したがって、残り変数であるfeeding溶液の組成を調節して高濃度培養で高活性を維持しようとした。
実施例5.追加培地組成による活性維持条件確立
実施例4で詳述したように追加培地(feeding solution)の組成を調節して高活性DPEaseを発現する高濃度菌株培養条件を確立した。高濃度菌体培養で適した追加培地(feeding solution)の組成を確立して高い菌体濃度で最大活性が維持される条件を以下の通り確立した。
5.1 有機窒素源濃度による活性分析
糖供給溶液に酵母抽出物(Yeast extract)を複合有機窒素源として添加する場合、菌体成長速度向上および酵素活性増加に寄与することができる。したがって、糖供給溶液内酵母抽出物濃度を20、40、および80g/Lに調節して実施例2のように発酵を行い、pH−stat条件は実施例4の場合と同様にして行った。但し、追加培地(feeding solution)の組成は酵母抽出物(Yeast extract)を変数にして、プシコース400g/L、MnCl0.5mMを使用した。また実施例2で実施した活性測定法を用いて、酵素活性(Unit/g−DCW)を比較し、得られた結果を図7aおよび図7b、表5に示した。
Figure 0006975239

図7aおよび図7bに示されているように、追加培地(feeding solution)内に複合有機窒素源である酵母抽出物(Yeast extract)濃度が増加することによってDPEase活性が安定的に維持された。有機窒素源の濃度が低い場合、pH−stat初期にDPEase活性が最も高かったが、菌体濃度が高まることによって急激にDPEase活性が減少した。高濃度の菌体濃度による活性減少なく安定的に活性が維持される条件を確立してこそプシコース産業化が可能であるのを確認した。
5.2 マンガンイオン濃度による活性分析
実施例5.1で低濃度の酵母抽出物(Yeast extract)を使用する場合より低い活性を示したため、高活性、高濃度培養のために果糖とDPEaseの結合力を増加させて酵素の活性を増加させる助酵素として作用できる金属イオン、即ち、マンガンイオンの使用による活性を分析した。
糖供給溶液内プシコース400g/L、酵母抽出物(Yeast extract)80g/Lにし、マンガン濃度を0.5、1.0、および2.0mMに調節して実施例2のように発酵を行い、pH−stat条件は実施例4の場合と同様にして行った。また実施例2で実施した活性測定法を用いて、酵素活性(Unit/g−DCW)を比較し、得られた結果を図8aおよび図8bと表6に示した。
Figure 0006975239

図8aおよび図8bに示されているように、追加培地(feeding solution)内マンガンイオン濃度に関係なく適切なC/N比によって活性が全て安定的に維持され、菌体成長速度の差は微小な水準であった。1mMのマンガンを使用する場合、DPEase活性が21時間培養以後に約700U/g以上に、低い濃度である0.5mMまたは高い濃度である2mMに比べて最も高いDPEase活性を示すのを確認した。したがって、約700U/g以上に酵素活性が維持されることは、マンガンイオン濃度は1mMと確認された。
Figure 0006975239
Figure 0006975239

Claims (32)

  1. 有機窒素源に対する炭素源の比率(C/N比)が10/2〜1/1である初期培養培地を準備する段階;
    前記初期培養培地でプシコースエピメラーゼ酵素を生産できる微生物を培養する段階;および
    前記培養された微生物、前記微生物の培養液、または前記微生物または微生物の培養液から得られるプシコースエピメラーゼ酵素を果糖基質と反応することを含む、果糖基質からプシコースを転換する段階を含み、
    前記培養段階は、前記プシコースエピメラーゼ酵素を生産できる微生物の酵素活性または発現増加のための誘導剤として、プシコースを濃度0.001g/L〜5g/Lで含む培地で培養され、
    前記培養段階は、培地の炭素源濃度(g/L)が0g/L〜5g/Lに維持されるように、C/N比率が20/1〜1/1である追加培地を間欠的または連続的に供給し、前記追加培地形態で炭素源が1回投入されるとき培養液内の炭素源濃度(g/L)の増加分と定義されるf値が0.2〜0.5であり、
    前記培養段階は培地のpH変異値が0.05〜0.5である条件で行われ、
    前記プシコースエピメラーゼ酵素がD−プシコース−3−エピメラーゼである、
    プシコース生産方法。
  2. 前記初期培養培地の炭素源は、プシコースおよび果糖からなる群より選択された1以上を使用する、請求項1に記載のプシコース生産方法。
  3. 前記培養段階は、培地の炭素源の濃度(g/L)が0g/L〜1g/Lに維持されるように、炭素源を含む追加培地を供給する、請求項1に記載のプシコース生産方法。
  4. .1mM〜5mMの濃度の金属イオンを初期培養培地、追加培地およびこれらの混合培地に含めて供給する、請求項1に記載のプシコース生産方法。
  5. マンガン、コバルト、カルシウム、マグネシウム、ニッケル、鉄およびアルミニウムからなる群より選択された1以上の金属イオンを含む追加培地を供給する段階を追加的に含む、請求項4に記載のプシコース生産方法。
  6. 前記有機窒素源は、酵母抽出物(Yeast extract)、とうもろこし浸漬物、ソイトン(soytone)、ペプトン(peptone)、大豆(soybean)、大豆粕(soybean meal)、綿実粕(cottonseed meal)、糖蜜(molasses)、カゼイン(casein)、牛肉抽出物(Beef extract)、麦芽抽出物(Malt extract)およびトリプトン(Tryptone)などからなる群より選択された1種以上である、請求項1に記載のプシコース生産方法。
  7. 前記追加培地の供給は、pH維持糖供給(pH stat feeding)方式で行われる、請求項1に記載のプシコース生産方法。
  8. 前記pH維持糖供給方式は、培養液内pH変異値が0.05〜0.5になるように、炭素源を含む追加培地を供給する、請求項7に記載のプシコース生産方法。
  9. 前記pH維持糖供給方式は、炭素源を含む追加培地を供給し、前記追加培地形態で炭素源が1回投入される時、培養液内炭素源濃度(g/L)の変異値と定義されるf値が0.2〜0.5である、請求項7に記載のプシコース生産方法。
  10. 前記pH維持糖供給方式は、培養液の炭素源濃度(g/L)が0g/L〜5g/Lに維持されるように炭素源を含む追加培地を供給する、請求項7に記載のプシコース生産方法。
  11. 前記微生物は、プシコースエピメラーゼ酵素を暗号化する内在的遺伝子を含む非遺伝子組換え(non−genetically modified)微生物である、請求項1に記載のプシコース生産方法。
  12. 前記微生物は、マイクロバクテリウム属菌株、エンシファー属菌株、アグロバクテリウム(Agrobacterium)属菌株、シュードモナス(Pseudomonas)属菌株、ロドバクター(Rhodobacter)属菌株、コリネバクテリウム(Corynebacterium)属菌株からなる群より選択された1以上である、請求項11に記載のプシコース生産方法。
  13. プシコースエピメラーゼ酵素を生産できる微生物;および
    前記微生物の酵素活性または発現増加のための誘導剤として、プシコースを濃度0.001g/L〜5g/Lで含む、プシコース生産用微生物の培養用組成物であって、
    前記培養用組成物は、窒素源に対する炭素源の比率(C/N比率)が10/2〜1/1を有する微生物培養用初期培養培地、およびC/N比率が20/1〜1/1である追加培地を含み、
    前記追加培地は、前記組成物の炭素源濃度(g/L)が0g/L〜5g/Lに維持されるように前記初期培養培地に間欠的または連続的に供給され、前記追加培地形態が供給されるとき培養用組成物内の炭素源濃度(g/L)の増加分と定義されるf値が0.2〜0.5であり、
    前記プシコースエピメラーゼ酵素がD−プシコース−3−エピメラーゼである、
    前記組成物はpH変異値(ΔpH)が0.05〜0.5となる条件で調節される、組成物。
  14. 前記炭素源は、3g/L〜30g/Lの濃度である、請求項13に記載の組成物。
  15. 前記培養用組成物は、酵母抽出物(Yeast extract)、とうもろこし浸漬物、ソイトン(soytone)、ペプトン(peptone)、大豆(soybean)、大豆粕(soybean meal)、綿実粕(cottonseed meal)、糖蜜(molasses)、カゼイン(casein)、牛肉抽出物(Beef extract)、麦芽抽出物(Malt extract)およびトリプトン(Tryptone)などからなる群より選択された1種以上の有機窒素源を含む、請求項13に記載の組成物。
  16. 前記培養用組成物は、pH6.0〜7.5の範囲を有する、請求項13に記載の組成物。
  17. 前記培養用組成物は、マンガン、コバルト、カルシウム、マグネシウム、ニッケル、鉄およびアルミニウムからなる群より選択された1以上の金属イオンを含む、請求項13に記載の組成物。
  18. 前記微生物は、プシコースエピメラーゼ酵素を暗号化する内在的遺伝子を含む非遺伝子組換え(non−genetically modified)微生物である、請求項13に記載の組成物。
  19. 前記微生物は、マイクロバクテリウム属菌株、エンシファー属菌株、アグロバクテリウム(Agrobacterium)属菌株、シュードモナス(Pseudomonas)属菌株、ロドバクター(Rhodobacter)属菌株、コリネバクテリウム(Corynebacterium)属菌株からなる群より選択された1以上である、請求項18に記載の組成物。
  20. 微生物の酵素活性または発現を増加させる誘導剤として、プシコースを濃度0.001g/L〜5g/Lで含む培地で、プシコースエピメラーゼ酵素を生産できる微生物を培養する段階を含み、
    有機窒素源に対する炭素源の比率(C/N比)が10/2〜1/1である初期培養培地で微生物を接種して培養し、
    培地の炭素源濃度(g/L)が0g/L〜5g/Lに維持されるように、有機窒素源に対する炭素源の比率(C/N比)が20/1〜1/1である追加培地を間欠的または連続的に添加して微生物を培養し、
    前記追加培地形態で炭素源が1回投入されるとき培養液内の炭素源濃度(g/L)の増加分と定義されるf値が0.2〜0.5であり、
    前記培養段階は培地のpH変異値が0.05〜0.5である条件で行われ、
    前記プシコースエピメラーゼ酵素がD−プシコース−3−エピメラーゼである、
    前記微生物のプシコースエピメラーゼ酵素活性を誘導または安定化させる方法。
  21. 前記誘導剤以外の炭素源を追加的に含む培地で培養する、請求項20に記載の方法。
  22. pH変異値が0.05〜0.5になる条件で微生物を培養する、請求項20に記載の方法。
  23. 前記誘導剤を含む追加培地を間欠的または連続的に添加して微生物を培養する、請求項20に記載の方法。
  24. 前記追加培地形態で炭素源が1回投入される時、培養液内炭素源濃度(g/L)の増加分と定義されるf値が0.2〜0.5である、請求項23に記載の方法。
  25. 前記微生物は、プシコースエピメラーゼ酵素を暗号化する内在的遺伝子を含む非遺伝子組換え(non−genetically modified)微生物である、請求項20に記載の方法。
  26. 前記微生物は、マイクロバクテリウム属菌株、エンシファー属菌株、アグロバクテリウム(Agrobacterium)属菌株、シュードモナス(Pseudomonas)属菌株、ロドバクター(Rhodobacter)属菌株、コリネバクテリウム(Corynebacterium)属菌株からなる群より選択された1以上である、請求項25に記載の方法。
  27. 前記微生物を培養する段階は、マンガン、コバルト、カルシウム、マグネシウム、ニッケル、鉄およびアルミニウムからなる群より選択された1以上の金属イオンを追加的に含む培地で行われる、請求項20に記載の方法。
  28. 前記培地は、酵母抽出物(Yeast extract)、とうもろこし浸漬物、ソイトン(soytone)、ペプトン(peptone)、大豆(soybean)、大豆粕(soybean meal)、綿実粕(cottonseed meal)、糖蜜(molasses)、カゼイン(casein)、牛肉抽出物(Beef extract)、麦芽抽出物(Malt extract)およびトリプトン(Tryptone)などからなる群より選択された1種以上の有機窒素源を含む、請求項20に記載の方法。
  29. 前記微生物が、マイクロバクテリウム属菌株、エンシファー属菌株、アグロバクテリウム(Agrobacterium)属菌株、シュードモナス(Pseudomonas)属菌株、ロドバクター(Rhodobacter)属菌株、コリネバクテリウム(Corynebacterium)属菌株である、請求項1−12および20−28のいずれか一項に記載の方法。
  30. 前記微生物が、マイクロバクテリウム属菌株、エンシファー属菌株である、請求項1−12および20−28のいずれか一項に記載の方法。
  31. 前記微生物が、マイクロバクテリウム属菌株、エンシファー属菌株、アグロバクテリウム(Agrobacterium)属菌株、シュードモナス(Pseudomonas)属菌株、ロドバクター(Rhodobacter)属菌株、コリネバクテリウム(Corynebacterium)属菌株である、請求項13−19のいずれか一項に記載の組成物。
  32. 前記微生物が、マイクロバクテリウム属菌株、エンシファー属菌株である、請求項13−19のいずれか一項に記載の組成物。
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