JPWO2012067106A1 - 酵母エキスの製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本願は、2010年11月15日に日本国に出願された特願2010−255396号に基づく優先権を主張し、その内容をここに援用する。
(2) 前記酵母が、呼吸商が1.3以上である条件で増殖させた酵母である前記(1)に記載の酵母エキスの製造方法。
(3) 自己消化液の温度が30〜55℃である条件で自己消化を行う前記(1)又は(2)に記載の酵母エキスの製造方法。
(4) 自己消化により生産されるコハク酸量が、自己消化前の乾燥酵母菌体重量当たり1.7〜6.5重量%である前記(1)〜(3)のいずれか一つに記載の酵母エキスの製造方法。
(5) 前記酵母がサッカロマイセス(Saccharomyces)属菌又はキャンディダ(Candida)属菌である前記(1)〜(4)のいずれか一つに記載の酵母エキスの製造方法。
(6) 製造された酵母エキスのコハク酸含有量が乾燥酵母エキス重量当たり3.0〜30.0重量%である前記(1)〜(5)のいずれか一つに記載の酵母エキスの製造方法。
(7) 前記(1)〜(6)のいずれか一つに記載の酵母エキスの製造方法により製造され、かつコハク酸含有量が乾燥酵母エキス重量当たり3.0〜30.0重量%である酵母エキス。
(8) 酵母から生産されたコハク酸含有量が、乾燥酵母エキス重量当たり3.0〜30.0重量%である酵母エキス。
(9) 前記(7)又は(8)に記載の酵母エキスを含有させることを特徴とする、調味料組成物の製造方法。
(10) 前記(7)又は(8)に記載の酵母エキスを含有させることを特徴とする、飲食品の製造方法。
以下に、本発明の実施形態について詳細に説明する。
dC/dt= KLa・(C*−C)−QO2・X ・・・(1)
式(1)を積分して、式(2)と表される。
(C*−C) = exp(−KLa・t) ・・・(2)
式(2)の両辺の対数をとると、式(3)と表される。
Ln(C*−C)= −KLa・t ・・・(3)
つまり、[C*−C]の値(飽和溶存酸素濃度(DO)から測定した溶存酸素濃度(DO)を差し引いた値)の対数を、通気を行った時間に対してプロットすることにより、直線関係が得られ、その傾きが[−KLa]となる。
本発明の酵母エキスの製造方法において自己消化に用いられる酵母の培養時のKLaは、0.9〜195hr−1の範囲内であれば特に限定されるものではないが、5〜150hr−1が好ましく、9〜100hr−1がより好ましく、9.4〜95hr−1がさらに好ましい。
また、自己消化に用いられる酵母は、完全に好気的な環境よりもやや嫌気的な環境で培養されることが好ましいが、完全に嫌気的な環境で培養することは好ましくない。例えば、自己消化に用いられる酵母の培養時の呼吸商は、1.3以上であることが好ましく、1.3〜10であることがより好ましい。
これらの中でも、可食性であることから、キャンディダ・トロピカリス(Candidatropicalis)、キャンディダ・リポリティカ(Candida lypolitica)、キャンディダ・ユティリス(Candida utilis)、キャンディダ・サケ(Candida sake)、サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)などが好ましく、より好ましくは汎用されているサッカロマイセス・セレビシエ、キャンディダ・ユティリスである。
このため、本発明酵母エキスの製造方法によって得られる酵母エキスは、特に魚介風味の呈味性が高く、飲食品等に用いることで、味に深みがあり、コクのある飲食品が製造できる。
まず、酵母エキスを熱水抽出法と自己消化法によって調製し、得られた酵母エキス中のコハク酸含有量を比較した。天然型の酵母である3種類のサッカロマイセス・セレビシエ(AB9170株、AB95株、及びAB933株)を使用した。
以下の組成からなる培地を350mLずつ、2本の2Lバッフル付き三角フラスコにそれぞれ作製した。
(培地組成)
糖蜜 8%
尿素 0.6%
(NH4)2SO4 0.16%(硫酸アンモニウム)
(NH4)2HPO4 0.08%(リン酸水素2アンモニウム)
(1)糖蜜(糖度36%)167mLをミリQ水にて750mLにメスアップした後、2Lバッフル付き三角フラスコに350mLずつ分注した。
(2)前記(1)において調製された糖蜜培地に対して、オートクレーブ処理(121℃、15分間)を行った。
(3)使用時に、オートクレーブ処理後の糖蜜培地に無菌的に窒素成分混液(×100)を1/50量添加(各7mL)した。
培養温度 30℃
振とう 160rpm(ロータリー)
培養時間 24時間
培養開始時の容量が2L、流加終了時の容量が3Lとなるように設定し、本培養を行った。まず、以下の組成からなる培地を2Lずつ、2本の5L容のジャーファーメンター(丸菱バイオエンジ社製)にそれぞれ作製した。
(培地組成)
塩化アンモニウム 0.18%(3L換算)5.3g
(NH4)2HPO4 0.04%(3L換算)1.2g
(培養条件)
培養温度 30℃
通気 3L/分
撹拌 600rpm
pH制御 下限制御pH5.0(10%アンモニア水にて)、上限制御なし
消泡剤 アデカネート原液
流加培地 糖蜜(糖度36%)、容量700mL(1Lメジウム瓶にて、最終8%)
乾燥後の重量(酵母乾燥後重量)を測定し、以下の式(4)により固形分の重量(乾燥酵母菌体重量、単位g/L)を算出した。
(酵母乾燥後重量 − アルミ皿重量)×500= 乾燥酵母菌体重量(g/L)・・・(4)
自己消化法は、具体的には、得られた本培養液3Lから酵母菌体を回収し、回収された酵母菌体に、酵母懸濁液中の乾燥酵母重量が180g/Lとなるように水を添加し、52℃、pH非制御下で18時間保持し、酵母エキスを抽出した。
一方、熱水抽出法は、具体的には、得られた本培養液3Lから酵母菌体を回収し、回収された酵母菌体に、酵母懸濁液中の乾燥酵母重量が180g/Lとなるように水を添加した。予め秤量しておいたアルミ皿(直径5cm)に、各酵母懸濁液1mLを分取し、105℃にて4時間乾燥させた。乾燥後の重量(酵母懸濁液乾燥後重量)を測定し、以下の式(5)により固形分の重量(乾燥酵母重量、単位g/L)を算出した。
(酵母懸濁液乾燥後重量 − アルミ皿重量)×1000= 乾燥酵母重量(g/L) ・・・(5)
あらかじめ秤量しておいたアルミ皿(直径5cm)に、各酵母エキス液1mLを分取し、105℃にて4時間乾燥させた。乾燥後の重量(酵母エキス乾燥後重量)を測定し、以下の式(6)により固形分の重量(乾燥酵母エキス重量、単位g/L)を算出した。
(酵母エキス乾燥後重量 − アルミ皿重量)×1000= 乾燥酵母エキス重量(g/L) ・・・(6)
天然型の酵母であるサッカロマイセス・セレビシエAB933株を原料として酵母エキスを調製し、酵母エキスのコハク酸含有量に対する、酵母培養時の攪拌速度の影響を調べた。
まず、参考例1と同様にして、AB933株の前培養液を調製した。次いで、攪拌速度を100、200、300、400、500、600、700、又は900rpmとし、さらにpH非制御下で培養時間を24〜42時間とした以外は、参考例1と同様にして本培養を行った。培養中、経時的に、培養液の温度、pH、溶存酸素濃度(DO)、呼吸商(RQ)を測定した。100〜600rpmの各攪拌速度における呼吸商(図中、「RQ」)及び流加した糖蜜の重量(図中、「Opt1」)の測定結果を図1〜6にそれぞれ示す。
まず、5L容のジャーファーメンター(丸菱バイオエンジ社製)に2.5Lの水を張り、10%亜硫酸ナトリウムにてDO値をゼロに調整したDO電極を挿入した後、水温を30℃、通気を1vvm、攪拌数を任意に設定して運転を開始した。十分に空気を通気し攪拌してDO値が安定した後、飽和DO値(C*、単位:mmol/L)を設定した。その後、通気を停止し、窒素ガスを通気して酸素を追い出し、DO値が1ないし2ppmになるまで低下した後、通気を再開した。通気再開後のDO値(C、単位:mmol/L)を計測し、単位時間あたりのDO値の増加が直線的になり始めた時間において、下記式(7)を用いて、通気を行った時間(t、単位:sec)に対して[飽和溶存酸素濃度(DO)−測定した溶存酸素濃度(DO)](mmol/L)の値の対数をプロットした。
Ln(C*−C)= −KLa・t/3600 ・・・(7)
得られた直線の傾きに3600をかけたものが−KLa(hr−1)となる。上記操作を250、300、350、400、500、600rpmの攪拌数にて行い、攪拌数rpmとKLa(hr−1)の相関式を求めた。得られた相関式から、100〜900rpmの攪拌数におけるKLa(hr−1)を求めた。なお、溶存酸素濃度(C)は、DO電極測定値(ppm)を酸素の分子量32で除することにより、O2mmol/Lとした。
各酵母エキスについて、参考例1と同様にして、乾燥酵母菌体当たりのコハク酸生成量(重量%)及び酵母エキス中のコハク酸含有量(重量%)を測定した。測定結果を表2及び図7に示す。図7(A)は乾燥酵母菌体当たりのコハク酸生成量(重量%)を、図7(B)は酵母エキス中のコハク酸含有量(重量%)を、それぞれ示す。
酵母エキスのコハク酸含有量に対する、自己消化時間の影響を調べた。
まず、参考例1の前培養と同様の方法で得られた前培養液から上澄みを取り除き、酵母懸濁液中の乾燥酵母重量が180g/Lとなるように濃縮した前培養酵母懸濁液を用意して、得られた前培養酵母懸濁液を140mL植菌したこと、及び攪拌速度を300rpm、培養時間を48時間としたこと以外は、参考例1と同様にして、AB933株の本培養液を行った。
培養液から回収された酵母菌体に、酵母懸濁液中の乾燥酵母重量が180g/Lとなるように水を添加して自己消化液とし、この自己消化液を40℃、pH非制御下で48時間保持し、酵母エキスを抽出した。自己消化開始前の熱水抽出(0時間)、自己消化開始後3、6、24、及び48時間後に、5mLの自己消化液を分取し、参考例1と同様にして、乾燥酵母菌体当たりのコハク酸生成量(重量%)及び酵母エキスの乾燥重量当たりのコハク酸含有量(重量%)を測定した。また、対照として、培養液から回収された酵母菌体から参考例1と同様にして熱水抽出法により、酵母エキスを調製し、乾燥酵母菌体当たりのコハク酸生成量(重量%)及び酵母エキスの乾燥重量当たりのコハク酸含有量(重量%)を測定した。測定結果を表3に示す。
また、300rpmで培養し熱水抽出法で乾燥酵母菌体当たりのコハク酸含有量(0.2重量%)は、参考例1のAB933株において、600rpmで培養し熱水抽出法で乾燥酵母菌体当たりのコハク酸含有量(0.2重量%)と同等であった。つまり、培養直後の酵母中のコハク酸含有量は、KLa等の培養時の条件によってさほど大きな相違はなかった。KLa等の培養時の条件が、培養直後の酵母のコハク酸生成量ではなく、自己消化時のコハク酸生成量に影響を与えることは、本発明者らによって初めて見出された知見である。
本発明の酵母エキスの製造方法において、自己消化をpH制御下で行い、酵母エキスを製造した。
まず、実施例2と同様にして、AB933株の前培養酵母懸濁液を調製した。次いで、攪拌速度を400rpmとし、実施例2と同様にして本培養を行った。さらに、培養液から回収された酵母菌体に、酵母懸濁液中の乾燥酵母重量が180g/Lとなるように水を添加して自己消化液とし、この自己消化液を2L容のジャーファーメンター(丸菱バイオエンジ社製)にて40℃、25%水酸化ナトリウム溶液にてpH5.2制御下で28時間保持し、酵母エキスを抽出した。
得られた酵母エキスについて、参考例1と同様にして乾燥酵母菌体当たりのコハク酸生成量(重量%)を測定したところ、4.3重量%であった。この値は、実施例1の表2に示した、pH非制御下で自己消化を行った場合とほぼ同等の結果であった。つまり、この結果から、自己消化反応の際にpHを制御した場合としなかった場合のいずれにおいても、本発明の酵母エキスの製造方法により、コハク酸含有量の高い酵母エキスを製造し得ることが明らかである。
サッカロマイセス・セレビシエAB933株を原料として、本発明の酵母エキスの製造方法により酵母エキスを調製した。
まず、実施例2と同様にして、AB933株の前培養酵母懸濁液を調製した。次いで、攪拌速度を300rpmとし、さらにpH非制御下で48時間とした以外は、実施例2と同様にして本培養を行った。
培養液から回収された酵母菌体に、酵母懸濁液中の乾燥酵母重量が180g/Lとなるように水を添加して自己消化液とし、この自己消化液を40℃、pH非制御下で48時間保持し、酵母エキスを抽出した。
得られた酵母エキスについて、参考例1と同様にして、乾燥酵母菌体当たりのコハク酸生成量(重量%)及び酵母エキスの乾燥重量当たりのコハク酸含有量(重量%)を測定した。測定結果を表4に示す。表4中、サンプル1A〜1C、サンプル2A〜2C、サンプル3A〜3C、サンプル4A〜4B、及びサンプル5Aは、それぞれ実施日が同じサンプル群である。この結果、全12のサンプルにおいて、乾燥酵母菌体当たりのコハク酸生成量は3.9〜5.8重慮%であり、酵母エキスの乾燥重量当たりのコハク酸含有量は15.4〜26.4重量%であった。
使用した菌株をサッカロマイセス・セレビシエDelft株(ATCC6037)、サッカロマイセス・セレビシエWinsor株(ATCC96473)、及びキャンディダ・ユティリスC90株(IAM0626)を原料とした以外は実施例2と同様にして、各株の前培養酵母懸濁液を調製した。次いで、攪拌速度を300rpmとした以外は実施例4と同様にして本培養を行い、酵母エキスを抽出した。
各酵母エキスについて、参考例1と同様にして、酵母エキス中のコハク酸含有量(重量%)を測定した。自己消化温度を40℃で行った場合の各株の酵母エキス中のコハク酸含有量は、Delft株が10.5重量%、Winsor株が12.2重量%、C90株が3.9重量%であった。
さらに、サッカロマイセス・セレビシエWinsor株について、自己消化温度52℃で乾燥酵母菌体当たりのコハク酸生成量(重量%)及び酵母エキス中のコハク酸含有量(重量%)を測定したところ、乾燥酵母菌体当たりのコハク酸生成量は2.2重量%、酵母エキス中のコハク酸含有量は5.2重量%となった。
この結果、ATCCに登録されている菌株とキャンディダ属菌の菌株のいずれにおいても、攪拌速度を300rpmとし、KLaが0.9〜195hr−1の範囲内にある条件で培養した酵母を原料とすることにより、乾燥酵母菌体当たりのコハク酸生成量及び酵母エキス中のコハク酸含有量が増加することが確認された。
本発明の酵母エキスの製造方法により製造された酵母エキスをクラムチャウダーに添加し、酵母エキス中のコハク酸含有量と酵母エキス添加効果との関係を調べた。
まず、参考例1と同様にして、AB933株の前培養液を調製した。次いで、攪拌速度を300rpmとし、さらにpH非制御下で48時間とした以外は、参考例1と同様にして本培養を行った。
次いで、培養液から回収された酵母菌体に、酵母懸濁液中の乾燥酵母重量が180g/Lとなるように水を添加して自己消化液とし、この自己消化液を40℃、pH非制御下で28時間保持し、酵母エキスを抽出した。抽出された酵母エキスに対して固液分離を行い、乾燥重量当たりのコハク酸含有量が23%である酵母エキス(A)を得た。
各クラムチャウダーに対して、塩味、甘味、旨味、酸味、先味、後味、魚介臭、濃厚感、収斂味、及び嗜好性について、専門パネラー11名による比較官能検査を実施した。具体的には、6段階(1が最も弱く、6が最も強い)のうち、酵母エキス1を添加した試料1の評価を4として、酵母エキス2〜4を添加した試料2〜4について評価した。各専門パネラーの評価の平均値を表6及び図8に示す。図8中、「エキス中コハク酸2%」が試料1の結果を、「エキス中コハク酸3%」が試料2の結果を、「エキス中コハク酸4%」が試料3の結果を、「エキス中コハク酸6%」が試料4の結果を、それぞれ示す。
実施例6において調製された酵母エキス(A)(乾燥重量当たりのコハク酸含有量:23%)をクラムチャウダーに添加し、酵母エキス中のコハク酸含有量と酵母エキス添加効果との関係を調べた。
表7に示すように、酵母エキス(A)と市販の酵母エキス(商品名:Exl Prime LS、Alltech セルビア社製)とを混合し、酵母エキス中のコハク酸含有量が2、6、又は10%である酵母エキス1〜3を調製した。本実施例で用いたExl Prime LSの乾燥重量当たりのコハク酸含有量は、0.3重量%であった。なお、表7中、「コハク酸含有量(重量%)」とは、酵母エキスの乾燥重量当たりのコハク酸含有量(重量%)である。
各クラムチャウダーに対して、塩味、甘味、旨味、苦味、酸味、先味、後味、魚介臭、濃厚感、収斂味、及び嗜好性について、専門パネラー13名による比較官能検査を実施した。具体的には、6段階(1が最も弱く、6が最も強い)のうち、酵母エキス1を添加した試料1の評価を4として、酵母エキス2及び3を添加した試料2及び3について評価した。各専門パネラーの評価の平均値を表8及び図9に示す。図9中、「エキス中コハク酸2%」が試料1の結果を、「エキス中コハク酸6%」が試料2の結果を、「エキス中コハク酸10%」が試料3の結果を、それぞれ示す。
Claims (10)
- KLa(酸素移動容量係数)が0.9〜195hr−1となる条件で培養された酵母から、自己消化により酵母エキスを抽出することを特徴とする酵母エキスの製造方法。
- 前記酵母が、呼吸商が1.3以上である条件で増殖させた酵母である請求項1に記載の酵母エキスの製造方法。
- 自己消化液の温度が30〜55℃である条件で自己消化を行う請求項1又は2に記載の酵母エキスの製造方法。
- 自己消化により生産されるコハク酸量が、自己消化前の乾燥酵母菌体重量当たり1.7〜6.5重量%である請求項1〜3のいずれか一項に記載の酵母エキスの製造方法。
- 前記酵母がサッカロマイセス(Saccharomyces)属菌又はキャンディダ(Candida)属菌である請求項1〜4のいずれか一項に記載の酵母エキスの製造方法。
- 製造された酵母エキスのコハク酸含有量が乾燥酵母エキス重量当たり3.0〜30.0重量%である請求項1〜5のいずれか一項に記載の酵母エキスの製造方法。
- 請求項1〜6のいずれか一項に記載の酵母エキスの製造方法により製造され、かつコハク酸含有量が乾燥酵母エキス重量当たり3.0〜30.0重量%である酵母エキス。
- 酵母から生産されたコハク酸含有量が、乾燥酵母エキス重量当たり3.0〜30.0重量%である酵母エキス。
- 請求項7又は8に記載の酵母エキスを含有させることを特徴とする、調味料組成物の製造方法。
- 請求項7又は8に記載の酵母エキスを含有させることを特徴とする、飲食品の製造方法。
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