JP6975149B2 - 拡散が迅速であるイオン交換可能なガラス - Google Patents

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Description

関連出願の相互参照
本出願は、その内容が依拠され、その全体がここに参照することによって本願に援用される、2015年12月17日出願の米国仮特許出願第62/268,659号の米国法典第35編特許法第119条に基づく優先権の利益を主張する。
本開示は、イオン交換可能なアルカリアルミノシリケートガラスに関する。より詳細には、本開示は、高速のイオン交換を受けるアルカリアルミノシリケートガラスに関する。
落下試験(すなわち、規定の高さからガラスを落下させる)中の損傷に対する化学的に強化されたガラスの耐性は、化学的強化により達成される表面圧縮層の深さにより影響を受けることが知られている。現在までのところ、ガラスは、生じた中央張力がそれを超えると遅れ破壊(delayed failure)が生じる限界を超えない程度まで化学的に強化される。
しかしながら、いくつかのガラス組成物について、中央張力の増加と共に機械的特性が増加することも分かった。極めて脆弱なガラスは、遅れ破壊が生じることなく自然に破損する。
高い拡散率を示し高速のイオン交換を受けるガラスが提供される。これらのガラスは、SiO、Al、P、NaO、KO、及び、いくつかの実施形態では、MgO及びZnOの少なくとも1つを含む。例えば、ガラスは、溶融したKNO塩浴中で、約370℃〜約390℃の範囲の温度で1時間未満イオン交換されて、約45マイクロメートル超、又は約0.05t〜約0.22tの範囲の(ここで、tはガラスの厚さである)、表面圧縮層の深さを達成しうる。ガラスは、フュージョン形成可能であり(すなわち、液相温度が160kP温度未満である)、かつ、いくつかの実施形態において、ジルコンと適合する(すなわち、ジルコン破壊温度がガラスの35kP温度より高い)。
したがって、本開示の1つの態様は、SiO、Al、P、NaO、KO、及び必要に応じてMgO及びZnOの少なくとも1つを含み、(RO(モル%)+R’O(モル%))−(Al(モル%)+P(モル%))<0であり、RO=LiO+NaO+KO+RbO+CsOであり、かつR’O=ZnO+MgO+CaO+SrO+BaOである、ガラスを提供するものである。
本開示の別の態様は、SiO、Al、P、NaO、KO、及び必要に応じてMgO及びZnOの少なくとも1つを含み、(RO(モル%)+R’O(モル%))−(Al(モル%)+P(モル%))<0であり、RO=LiO+NaO+KO+RbO+CsOであり、かつR’O=ZnO+MgO+CaO+SrO+BaOである、イオン交換されたガラスを提供するものである。
本開示の別の態様は、ガラスをイオン交換する方法を提供するものである。この方法は、以下の工程を含む:ガラスを、KNOを含むイオン交換浴中で、約370℃〜約390℃の範囲の温度で最大1時間に亘りイオン交換する。ガラスは、SiO、Al、P、NaO、KO、及び必要に応じて少なくとも1つのアルカリ土類酸化物及びZnOを含み、(RO(モル%)+R’O(モル%))−(Al(モル%)+P(モル%))<0であり、RO=LiO+NaO+KO+RbO+CsOであり、かつR’O=ZnO+MgO+CaO+SrO+BaOである。イオン交換されたガラスは、圧縮応力下にあり、ガラスの表面から少なくとも約45μmの圧縮深さまで延在する、層を有する。
本開示の第1の態様によれば、ガラスが提供される。ガラスは、約56モル%〜約67モル%のSiO;Al;約4モル%〜約8モル%のP;NaO;約1モル%超のKO;及びZnOを含み、(RO(モル%)+R’O(モル%))−(Al(モル%)+P(モル%))<0であり、RO=LiO+NaO+KO+RbO+CsOであり、かつR’O=ZnO+MgO+CaO+SrO+BaOである。
本開示の第2の態様によれば、ガラスが少なくとも約92×10−7−1の熱膨張係数を有する、第1の態様のガラスが提供される。
本開示の第3の態様によれば、ガラスがガラスの表面から少なくとも約45μmの圧縮深さまで延在する圧縮層を有する、第1又は第2の態様のガラスが提供される。
本開示の第4の態様によれば、圧縮深さが約45μm〜約200μmの範囲内である、第3の態様のガラスが提供される。
本開示の第5の態様によれば、ガラスが厚さtを有し、圧縮深さが約0.22t以下である、第3又は第4の態様のガラスが提供される。
本開示の第6の態様によれば、圧縮層が少なくとも約500MPaの圧縮応力を有する、第3から第5のいずれかの態様のガラスが提供される。
本開示の第7の態様によれば、ガラスがKNOを含むイオン交換浴中で約370℃〜約390℃の範囲の温度で最大1時間に亘りイオン交換される、第3から第6のいずれかの態様のガラスが提供される。
本開示の第8の態様によれば、ガラスが、液相温度T、160kPにおける温度T160kP、35kPにおける温度T35kP、及びジルコン破壊温度T破壊を有し、T<T160kPであり、T破壊>T35kPである、第1から第7のいずれかの態様のガラスが提供される。
本開示の第9の態様によれば、ガラスが、約57モル%〜約67モル%のSiO;約9モル%〜約18モル%のAl;約13モル%〜約16モル%のNaO;及び約1モル%超〜約5モル%のKOを含む、第1から第8のいずれかの態様のガラスが提供される。
本開示の第10の態様によれば、約1モル%未満のMgOをさらに含む、第1から第9の態様のガラスが提供される。
本開示の第11の態様によれば、ガラスが60モル%超のSiOを含む、第1から第10のいずれかの態様のガラスが提供される。
本開示の第12の態様によれば、RO+R’Oが約18モル%未満である、第1から第11のいずれかの態様のガラスが提供される。
本開示の第13の態様によれば、ガラスがMgOを実質的に含まない、第1から第12のいずれかの態様のガラスが提供される。
本開示の第14の態様によれば、ガラスがB及びリチウムの少なくとも1つを実質的に含まない、第1から第13のいずれかの態様のガラスが提供される。
本開示の第15の態様によれば、第1から第14のいずれかの態様のガラスを含むイオン交換されたガラスが提供される。
本開示の第16の態様によれば、以下を含む家庭用電化製品が提供される:前面、背面及び側面を有する筐体;筐体に対して少なくとも部分的に内部に提供される電気部品であって、少なくとも、コントローラ、メモリ、及び筐体の前面に又はそれに隣接して提供されるディスプレイを有する、電気部品;及び、ディスプレイ上に配置された、第1から第15のいずれかの態様のガラス。
本開示の第17の態様によれば、ガラスが提供される。ガラスは、SiO;NaO;約4モル%〜約8モル%のP;約9モル%〜約18モル%のAl;約1モル%超のKO;及び0モル%のBを含み、(RO(モル%)+R’O(モル%))−(Al(モル%)+P(モル%))<0であり、RO=LiO+NaO+KO+RbO+CsOであり、かつR’O=ZnO+MgO+CaO+SrO+BaOである。
本開示の第18の態様によれば、ガラスが少なくとも約92×10−7−1の熱膨張係数を有する、第17の態様のガラスが提供される。
本開示の第19の態様によれば、ガラスがガラスの表面から少なくとも約45μmの圧縮深さまで延在する圧縮層を有する、第17又は第18の態様のガラスが提供される。
本開示の第20の態様によれば、圧縮深さが約45μm〜約200μmの範囲内である、第19の態様のガラスが提供される。
本開示の第21の態様によれば、ガラスが厚さtを有し、圧縮深さが約0.22t以下である、第19又は第20の態様のガラスが提供される。
本開示の第22の態様によれば、圧縮層が少なくとも約500MPaの圧縮応力を有する、第19から第21のいずれかの態様のガラスが提供される。
本開示の第23の態様によれば、ガラスがKNOを含むイオン交換浴中で約370℃〜約390℃の範囲の温度で最大1時間に亘りイオン交換される、第19から第22のいずれかの態様のガラスが提供される。
本開示の第24の態様によれば、ガラスが、液相温度T、160kPにおける温度T160kP、35kPにおける温度T35kP、及びジルコン破壊温度T破壊を有し、T<T160kPであり、T破壊>T35kPである、第17から第23のいずれかの態様のガラスが提供される。
本開示の第25の態様によれば、ガラスが約56モル%〜約67モル%のSiOを含む、第17から第24のいずれかの態様のガラスが提供される。
本開示の第26の態様によれば、ガラスが約13モル%〜約16モル%のNaOを含む、第17から第25のいずれかの態様のガラスが提供される。
本開示の第27の態様によれば、ガラスが、約57モル%〜約67モル%のSiO;約9モル%〜約18モル%のAl;約13モル%〜約16モル%のNaO;及び約1モル%超〜約5モル%のKOを含む、第17から第26のいずれかの態様のガラスが提供される。
本開示の第28の態様によれば、約1モル%未満のMgOをさらに含む、第17から第27のいずれかの態様のガラスが提供される。
本開示の第29の態様によれば、ガラスが60モル%超のSiOを含む、第17から第28のいずれかの態様のガラスが提供される。
本開示の第30の態様によれば、RO+R’Oが約18モル%未満である、第17から第29のいずれかの態様のガラスが提供される。
本開示の第31の態様によれば、ガラスがMgOを実質的に含まない、第17から第30のいずれかの態様のガラスが提供される。
本開示の第32の態様によれば、ガラスがリチウムを実質的に含まない、第17から第31のいずれかの態様のガラスが提供される。
本開示の第33の態様によれば、第17から第32のいずれかの態様のガラスを含むイオン交換されたガラスが提供される。
本開示の第34の態様によれば、以下を含む家庭用電化製品が提供される:前面、背面及び側面を有する筐体;筐体に対して少なくとも部分的に内部に提供される電気部品であって、少なくとも、コントローラ、メモリ、及び筐体の前面に又はそれに隣接して提供されるディスプレイを有する、電気部品;及び、ディスプレイ上に配置された、第17から第33のいずれかの態様のガラス。
本開示の第35の態様によれば、ガラスをイオン交換する方法が提供される。この方法は、イオン交換浴中で最大1時間に亘ってガラスをイオン交換し、イオン交換されたガラスを形成する工程を含み、イオン交換浴は、KNOを含みかつ約370℃〜390℃の範囲内の温度であり、ガラスは、SiO、Al、P、NaO、KOを含み、
(RO(モル%)+R’O(モル%))−(Al(モル%)+P(モル%))<0であり、RO=LiO+NaO+KO+RbO+CsOであり、かつR’O=ZnO+MgO+CaO+SrO+BaOであり、イオン交換されたガラスは、圧縮応力下にある層を含み、この層は、イオン交換されたガラスの表面から少なくとも約45μmの圧縮深さまで延在する。
本開示の第36の態様によれば、圧縮深さが約45μm〜約200μmの範囲内である、第35の態様の方法が提供される。
本開示の第37の態様によれば、圧縮応力が少なくとも約500MPaである、第35又は第36の態様の方法が提供される。
本開示の第38の態様によれば、ガラスが厚さtを有し、圧縮深さが約0.22t以下である、第35から第37のいずれかの態様の方法が提供される。
本開示の第39の態様によれば、ガラスが、約56モル%〜約67モル%のSiO;約4モル%〜約8モル%のP;Al;NaO;約1モル%超のKO;及びZnOを含む、第35から第38のいずれかの態様の方法が提供される。
本開示の第40の態様によれば、ガラスが、SiO;NaO;約4モル%〜約8モル%のP;約9モル%〜約18モル%のAl;約1モル%超のKO;及び0モル%のBを含む、第35から第38のいずれかの態様の方法が提供される。
本開示の第41の態様によれば、ガラスが60モル%超のSiOを含む、第35から第40のいずれかの態様の方法が提供される。
本開示の第42の態様によれば、約1モル%未満のMgOをさらに含む、第35から第41の態様の方法が提供される。
本開示の第43の態様によれば、RO+R’Oが約18モル%未満である、第35から第42のいずれかの態様の方法が提供される。
本開示の第44の態様によれば、イオン交換されたガラスが少なくとも約13モル%のAlを含む、第35から第43のいずれかの態様の方法が提供される。
本開示のこれらの及び他の態様、利点、及び特徴は、以下の詳細な説明、添付の図面、及び添付の請求項から明らかとなるであろう。
イオン交換されたガラスシートの概略断面図 本明細書に開示される任意のガラスを含む例示的な電子装置の平面図 図2Aの例示的な電子装置の斜視図
以下の説明では、図面に示された複数の視野に亘り、同様の参照記号は、同様の又は対応する部分を指す。また、そうでないことが明記されていない限り、「「上部(top)」、「底部(bottom)」、「外側(outward)」、「内側(inward)」等の用語は、便宜上の単語であり、限定的な用語として解釈されるものではないことも理解されたい。あるグループが、複数の要素のグループのうちの少なくとも1つ及びその組合せを含むものとして記載されている場合は常に、上記グループは、列挙されているこれらの要素のうちの、独立した又は互いに組み合わされたいずれの個数の要素を含むか、本質的にこれらからなるか、又はこれらからなってよいものと理解される。同様に、あるグループが、複数の要素のグループのうちの少なくとも1つ又はその組合せからなるものとして記載されている場合は常に、上記グループは、列挙されているこれらの要素のうちの、独立した又は互いに組み合わされたいずれの個数の要素からなってよいものと理解される。そうでないことが明記されていない限り、値の範囲が列挙されている場合、これは、その範囲の上限及び下限の両方、並びにそれらの間の任意の範囲を含む。本明細書で用いられる場合、名詞は、そうでないことが明記されていない限り、「少なくとも1つ」又は「1つ以上」の対象を指す。本明細書及び図面に開示されるさまざまの特徴は、任意の及びあらゆる組合せで使用できることもまた理解される。
本明細書において使用される場合、「ガラス物品(glass article)」及び「複数のガラス物品(glass articles)」なる用語は、全体又は一部がガラス製の任意の対象を含むよう、その最も広い意味で使用される。そうでないことが明記されていない限り、全ての組成はモルパーセント(モル%)で表される。熱膨張係数(CTE)は、10−7/℃で表され、またそうでないことが明記されていない限り、ASTM E228−11に従ってプッシュ・ロッド膨張計を用いて約20℃〜約300℃の温度範囲に亘って測定された値を表す。
本明細書において使用される場合、「液相温度」又は「T」なる用語は、溶融ガラスが溶融温度から冷却される際に結晶が最初に表れる温度、又は、温度が室温から上昇して最後に結晶が融解する温度を称する。ガラスの液相温度は、「勾配炉法によるガラスの液相温度の測定のための標準的技法」というタイトルのASTM C829−81(2015)に従って測定される。本明細書において使用される場合、「160kP温度」又は「T160kP」なる用語は、ガラス又はガラス溶融物が160,000ポアズ(P)又は160キロポアズ(kP)の粘度を有する温度を称する。本明細書において使用される場合、「35kP温度」又は「T35kP」なる用語は、ガラス又はガラス溶融物が35,000ポアズ(P)又は35キロポアズ(kP)の粘度を有する温度を称する。T160kP及びT35kPは、「軟化点を超えるガラスの粘度を測定するための標準的技法」というタイトルのASTM C965−96(2012)に従って測定されてもよい。
「略、実質的に(substantially)」及び「約(about)」なる用語は、本明細書において、任意の量的比較、値、測定値又は他の表現に属し得る、不確定性の固有の度合いを表すために利用できることに留意されたい。これらの用語はまた、本明細書において、ある量的表現が、問題とされている主題の基本的な機能に変化をもたらすことなく、明記された基準値から変動し得る度合いを表すためにも利用される。従って、「MgOを実質的に含まない」ガラスは、例えば、MgOがガラス中に積極的には添加又はバッチ化されないものの、汚染物質としてごく少量だけ(例えば、≦0.01モル%)存在し得るガラスである。
圧縮応力及び圧縮深さ(DOC)は、当該技術において既知の手段を用いて測定される。圧縮応力(表面CSを含む)は、Orihira Industrial Co.,Ltd.(日本)により製造されるFSM−6000のような市販の機器を用いた表面応力の計測器(FSM)により測定される。表面応力の測定は、応力光係数(SOC)の正確な測定によるものであり、これはガラスの複屈折に関連する。SOCは、その内容が全体に亘って参照により本出願に援用される、「ガラス応力光係数の測定のための標準的試験方法」というタイトルのASTM規格C770‐16に記載される手順C(ガラスディスク法)に従って測定される。
本明細書において使用される場合、DOCは、本明細書に記載される化学的に強化されたアルカリアルミノシリケートガラス物品中の応力が、圧縮から引張に変化する深さを意味する。DOCは、イオン交換処理に依存して、FSM又は散乱光偏光器(SCALP)により測定してもよい。ガラス物品中の応力がガラス物品中へのカリウムイオンの交換により生じる場合、FSMを用いてDOCを測定する。応力がガラス物品中へのナトリウムイオンの交換により生じる場合、SCALPを用いてDOCを測定する。ガラス物品中の応力がガラス中へのカリウム及びナトリウムの両方のイオンの交換により生じる場合、DOCはSCALPにより測定される、なぜならば、ナトリウムの交換深さはDOCを示し、カリウムイオンの交換深さは、圧縮応力の大きさにおける変化(圧縮から引張への応力における変化ではなく)を示すからである;そのようなガラス物品中のカリウムイオンの交換深さは、FSMにより測定される。
反射式ニアフィールド(RNF)法又はSCALPを用いて、応力プロファイルを測定してもよい。RNF法を用いて応力プロファイルを測定する場合、SCALPにより提供される最大CT値を、RNF法において利用する。特に、RNFにより測定された応力プロファイルは、SCALP測定により提供される最大CT値に対して力平衡及び校正される。RNF法は、その全体が参照により本出願に援用される、「ガラスサンプルのプロファイル特性を測定するためのシステム及び方法」というタイトルの米国特許第8,854,623号に記載される。特に、RNF法は、ガラス物品を対比試験片に隣接して配置する工程、1Hz〜50Hzの速度において直交偏波間でスイッチされる偏光スイッチ光ビームを生成する工程、偏光スイッチ光ビームにおけるパワーの量を測定する工程、及び偏光スイッチ基準シグナルを生成する工程、を含み、各直交偏波中のパワーの測定量は、互いの50%以内である。この方法はさらに、ガラスサンプル中に異なる深さについてガラスサンプル及び対比試験片を通して偏光スイッチ光ビームを伝送する工程、次いで、リレー光学システムを用いて伝送された偏光スイッチ光ビームをシグナル光検出器へリレーする工程を含み、シグナル光検出器は、偏光スイッチ検出器シグナルを生成する。この方法はまた、基準シグナルによって検出器シグナルを除算し、正規化された検出器シグナルを形成する工程、及び正規化された検出器シグナルからガラスサンプルのプロファイル特性を特定する工程を含む。
応力プロファイルは、その内容が参照によりその全体が本出願に援用される、米国特許第9,140,543号に教示される逆Wentzel−Kramers−Brillouin(IWKB)法を用いることにより、TM及びTE偏光について結合光学モードのスペクトルから測定されてもよい。
図面全体及び特に図1を参照すると、これらの図は特定の実施形態を説明する目的のものであり、本開示又は本開示に添付の請求項を制限することを意図したものではないことが理解されるだろう。これらの図面は必ずしも正確な縮尺ではなく、明瞭さ及び簡潔さのために、図面の特定の特徴及び特定の視野を、縮尺に関して誇張して、又は概略的に示す場合がある。
本明細書には、同様のガラスよりも早い速度においてNaイオンのKイオンへのイオン交換を受けることが可能なイオン交換可能ガラスが記載される。これらのガラスは、P及びKOを含み、イオン交換温度において非常に高い拡散速度を有する。高速のK拡散率及びNaのKへのイオン交換によって、イオン交換中に生じる応力緩和を少なくして深い圧縮深さ(DOC)の達成が可能となる。
本明細書に記載されるガラスは、SiO、Al、P、NaO、KO、及び必要に応じてZnO及び/又は少なくとも1つのアルカリ土類酸化物R’Oを含み、(RO(モル%)+R’O(モル%))−(Al(モル%)+P(モル%))<0であり、RO=LiO+NaO+KO+RbO+CsOであり、かつR’O=ZnO+MgO+CaO+SrO+BaOである。いくつかの実施形態において、ガラスは、約56モル%〜約67モル%のSiO(すなわち、56モル%≦SiO≦67モル%);約9モル%〜約18モル%のAl(すなわち、9モル%≦Al≦18モル%);約4モル%〜約8モル%のP(すなわち、4モル%≦P≦8モル%);約13モル%〜約16モル%のNaO(すなわち、13モル%≦NaO≦16モル%);及び約1モル%超〜約5モル%のKO(すなわち、1モル%<KO≦5モル%)から実質的になる、又はそれらを含む。特定の実施形態において、ガラスは、約60モル%〜約65モル%のSiO(すなわち、60モル%≦SiO≦65モル%);約10モル%〜約15モル%のAl(すなわち、10モル%≦Al≦15モル%);約4モル%〜約7モル%のP(すなわち、4モル%≦P≦7モル%);約13モル%〜約16モル%のNaO(すなわち、13モル%≦NaO≦16モル%);及び約1モル%超〜約5モル%のKO(すなわち、1モル%<KO≦5モル%)から実質的になる、又はそれらを含む。
いくつかの実施形態において、ガラスは、MgOを実質的に含まない。いくつかの実施形態において、ガラスは、B、リチウム、LiOの少なくとも1つを実質的に含まない。これらのガラスの非限定的な実施例の組成、歪み点、アニール点、及び軟化点が表1に列挙される。
シリカ(SiO)は、本明細書に記載されるガラス中の主要なネットワーク形成要素である。いくつかの実施形態において、これらのガラスは、約56モル%〜約67モル%のSiOを含む。特定の実施形態において、ガラスは、約58モル%又は約60モル%〜約65モル%のSiOを含む。
アルミナ(Al)は、主としてイオン交換を促進する。さらに、Alは、相分離を抑制する。いくつかの実施形態において、本明細書に記載されるガラスは、約9モル%〜約18モル%のAlを含む。他の実施形態において、これらのガラスは、10モル%〜約17モル%のAlを含む。
アルカリ金属酸化物であるNaO及びKOの存在により、ガラスのCTEが増加する。KOはまた、ガラスと溶融塩イオン交換浴との間のNa−K拡散の増加に非常に有効であり、NaOに続きCTEの増加において主要な役割を果たす。しかしながら、KOの存在は、ガラスがイオン交換される際の圧縮応力を低下させ、ガラス溶融物の存在下でジルコンが破壊する(T破壊)温度を低下させる傾向がある。本明細書に記載されるガラスは、いくつかの実施形態において、約1モル%超のKOを含む。いくつかの実施形態において、ガラスは、約1モル%超〜約5モル%のKOを含み、他の実施形態において、約2モル%〜約5モル%のKOを含む。ガラス中のNaOの存在により、ガラスのイオン交換性が増強される。いくつかの実施形態において、ガラスは、約13モル%〜約16モル%のNaOを含む。いくつかの実施形態において、ガラスはさらに、他のアルカリ金属酸化物(LiO、RbO、CsO)を含むが、これらの酸化物はイオン交換を阻害せず、したがってイオン交換ガラス中の圧縮応力が低下する、又は比較的高価である。いくつかの実施形態において、ガラスは約1.5モル%未満のLiOを含み、特定の実施形態において、LiOを含まない又は実質的に含まない。
亜鉛酸化物又はアルカリ土類酸化物MgOは、イオン交換されたガラス中の表面圧縮応力を増加させる。しかしながら、MgOは、ガラスの熱膨張係数を低下させる傾向にある。いくつかの実施形態において、本明細書に記載されるガラスは、最大1約モル%のMgO及びZnOを含む(すなわち、MgO+ZnO≦1モル%)、又は最大約0.1モル%のMgO及びZnOを含む(すなわち、MgO+ZnO≦0.1モル%)、又は最大約0.01モル%のMgO及びZnOを含む(すなわち、MgO+ZnO≦0.01モル%)。特定の実施形態において、ガラスは、MgO及び/又はZnOを含まない又は実質的に含まない。CaOは、イオン交換を阻害し、ガラスのCTEを低下させる傾向にある。したがって、ガラスは、CaO並びにSrO及びBaOを含まなくてもよい。
本明細書に記載されるガラスは、(RO(モル%)+R’O(モル%))−(Al(モル%)+P(モル%))<0であり、RO=LiO+NaO+KO+RbO+CsOであり、かつR’O=ZnO+MgO+CaO+SrO+BaOであることによって特徴付けられる。この関係は、ガラスが迅速なイオン交換を受けることができることに、少なくとも一部、寄与する。いくつかの実施形態において、本明細書に記載されるガラス中のアルカリ金属酸化物(RO)及びZnO及びアルカリ土類酸化物(R’O)の総量は、約18モル%未満である(すなわち、RO+R’O<18モル%)。
ガラス中のPの存在により、例えばKのような、特定のカチオンの拡散率を増加することによってガラスのイオン交換が促進される。さらに、Pは、ガラス溶融物の存在下でジルコンが破壊する温度(T破壊)を増加する傾向にある。いくつかの実施形態において、本明細書に記載されるガラスは、約4モル%〜約8モル%のP、及び特定の実施形態において、約4モル%〜約7モル%のPを含む。
本明細書に記載されるガラスは、少なくとも約92×10−7−1の熱膨張係数(CTE)を有する。他の実施形態において、CTEは少なくとも約94×10−7−1であり、さらに別の実施形態において、少なくとも約96×10−7−1である。特定の実施形態において、CTEは、約92×10−7−1〜最大約102×10−7−1の範囲内であり、他の実施形態において、約92×10−7−1〜最大約100×10−7−1の範囲内である。表1は、本明細書に記載されるガラスの非限定的な実施例についての熱膨張係数を列挙する。
本明細書に記載されるガラスは、フュージョン形成可能である、すなわち、ガラスは、液相温度Tを有し、これによって、ガラスはフュージョンドロー法又は当該技術において既知の他のダウンドロー法によって形成することができる。フュージョン形成可能となるために、ガラスの液相温度は、ガラスの160kPにおける温度T160kP未満でなければならない(すなわち、T<T160kP)。
アイソパイプのようなフュージョンドロー工程で使用されるハードウェアは、しばしばジルコンから作製される。アイソパイプ中のジルコンが破壊してジルコニア及びシリカを形成する温度(「破壊温度」又は「T破壊」とも称される)が、アイソパイプ上で「見られる(seen)」又は直面する任意の温度よりも低い場合、ジルコンは破壊してシリカ及びジルコニアを形成する。その結果、フュージョンプロセスによって形成されるガラスは、ジルコニア封入体(inclusion)(「フュージョン系ジルコニア」とも称される)を含む。したがって、ジルコンを分解しジルコニアを生成するには低すぎ、ゆえにガラス中のジルコニア欠陥の形成を阻害する温度で、ガラスを形成することが所望である。あるいは、アイソパイプは、アルミナのような他の耐火性材料で作製されてもよく、これによって、フュージョンドロー工程における要因としてのジルコンの破壊が解消される。
フュージョンは、実質的に等粘性プロセスであり、ガラスにより見られる最高温度が、ガラスの特定の粘度に対応する。当該技術において既知のこれらの標準的なフュージョンドローオペレーションにおいて、この粘度は約35kPであり、この粘度に到達する温度は、35kP温度又はT35kPと称される。表2は、表1に列挙される選択された実施例について、密度、T、T160KP、T35kP、及びT破壊を列挙する。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載されるガラスは、当該技術において既知の手段を用いてイオン交換される。ある非限定的な実施例において、ガラス中に存在するNaカチオンよりも大きい、例えばKのようなアルカリ金属カチオンを含む溶融塩浴中にガラスを浸漬する。ガラスのイオン交換のために、溶融塩浴中での浸漬以外の手段を用いてもよい。このような手段は、ガラスの少なくとも1つの表面に、ガラス中に導入されることになるカチオンを含有するペースト又はゲルを塗布することを含むが、これに限定されない。
イオン交換されたガラスは、図1に概略図で示すように、圧縮応力(CS)下にある少なくとも1つの表面層を有する。ガラス100は、厚さt、第1の表面110及び第2の表面112を有する。いくつかの実施形態では、ガラス100は最大約2mm、及びその全ての範囲及び部分的範囲を含み、例えば、約0.1mm〜約2mm、最大約1mm、最大0.7mm、又は最大約0.5mmの厚さtを有する。ガラス100は、第1の表面110からガラス物品100の塊中に圧縮深さdまで延在する圧縮応力下の第1の層120(「圧縮層」)を有する。図1に示す実施形態では、ガラス100はまた、第2の表面112から第2の圧縮深さdまで延在する圧縮応力下の第2の圧縮層122を有する。ガラス100はまた、dからdまで延在する中央領域130を有する。中央領域130は、引張応力又は中央張力下にあり、これは層120及び122の圧縮応力と平衡するか又は反作用する。第1及び第2の圧縮層120、122の圧縮深さd、dは、ガラス100の第1及び第2の表面110、112への急峻な衝撃によって導入される傷の伝播からガラス100を保護し、その一方で、第1及び第2の圧縮層120、122内の圧縮応力の大きさは、第1及び第2の圧縮層120、122の深さd、dを通して傷が突き進む可能性を最小化する。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるイオン交換されたガラスは、ガラスの表面から少なくとも45μm、及びその全ての範囲及び部分的範囲の圧縮深さまで延在する圧縮層を有し、例えば特定の実施形態では、圧縮深さは約45μm〜最大約200μmの範囲内である。いくつかの実施形態において、圧縮深さは、約0.05t〜約0.22tの範囲内であり、いくつかの実施形態において、最大約0.20tであり、ここで、tはマイクロメートル(μm)で表される厚さである。いくつかの実施形態において、圧縮応力は、表面において最大の圧縮応力を有する。いくつかの実施形態において、ガラスの圧縮層は、少なくとも500MPaの最大圧縮応力下にある。いくつかの実施形態において、最大圧縮応力は、少なくとも700MPaであり、他の実施形態において、ガラスが少なくとも約45μmの圧縮深さまでイオン交換される場合に少なくとも約800MPaである。表3aは、例えば表1の実施例1−6及び410℃で溶融KNO(100質量%KNO)浴中で1時間イオン交換された2つの参照/対照サンプルについて、表面応力(FSM)測定により特定された、表面圧縮応力(CS)及び圧縮深さ(DOC)を列挙する。表3bは、例えば、溶融KNO(100質量%KNO)中でさまざまの時間及び温度でイオン交換された表1に列挙される実施例7−12について、表面応力(FSM)測定により特定された、表面圧縮応力(CS)及び圧縮深さ(DOC)を列挙する。表3cは、表1に列挙される実施例13−18について測定された表面圧縮応力(CS)及び圧縮深さ(DOC)を列挙する。表3c中の実施例は、100質量%KNOを含む溶融イオン交換浴中で8時間に亘り430℃でイオン交換された。圧縮応力(CS)及びDOCは、プリズム結合技法によって収集されたTM及びTE偏波に関する結合光学モードのスペクトルから特定された。逆ウェンツェル・クラマース・ブリルアン(IWKB)法を用いて、詳細かつ正確なTM及びTE屈折率プロファイルnTM(z)及びnTE(z)がスペクトルから得られた。
別の態様において、ガラスをイオン交換する方法もまた提供される。この方法は、SiO、Al、P、NaO、及び必要に応じてZnO及び少なくとも1つのアルカリ土類酸化物の少なくとも1つを含むガラスを、最大1時間に亘り約370℃〜390℃の範囲の温度で、KNOのような、だがこれに限定されないカリウム塩を含むイオン交換浴中で、イオン交換し、ガラスの表面から少なくとも約45μmの圧縮深さまで延在する圧縮層を形成する工程を含み、(RO(モル%)+R’O(モル%))−(Al(モル%)+P(モル%))<0であり、RO=LiO+NaO+KO+RbO+CsOであり、かつR’O=MgO+CaO+SrO+BaOである。特定の実施形態において、圧縮深さは、約45μm〜最大約200μmの範囲内であり、他の実施形態において、最大約300μmである。いくつかの実施形態において、圧縮深さは、約0.05t〜約0.22tの範囲内であり、いくつかの実施形態において、最大約0.20tであり、ここで、tはマイクロメートル(μm)で表される厚さである。イオン交換浴は、例えばNaNOのような他の塩を含んでもよく、あるいは、KNOのみを含む、又はKNOから実質的になってもよい。イオン交換浴は、プロセスを通して約370℃〜390℃の範囲内の温度で維持される。いくつかの実施形態において、ガラスの圧縮層は、少なくとも約500MPaの圧縮応力を含む。いくつかの実施形態において、最大圧縮応力は、少なくとも約700MPaであり、他の実施形態において、少なくとも約800MPaである。
いくつかの実施形態において、ガラスが第1のイオン交換浴に浸漬された後に第2のイオン交換浴に浸漬される、二段階又は二重イオン交換(DIOX)プロセスを用いてガラスをイオン交換してもよく、第1のイオン交換浴の組成は、第2のイオン交換浴の組成と異なる。さらに、第1及び第2のイオン交換浴中の温度及び浸漬時間は、互いに異なってもよい。DIOXプロセスを用いて、深い圧縮深さを達成し、表面において増加した最大圧縮応力又は圧縮応力「スパイク(spike)」を提供してもよい。ある非限定的な実施例において、ガラスは、約30質量%のNaNO及び約70質量%のKNOを含む第1浴中で約20時間に亘り450℃でイオン交換され、次いで、約5質量%のNaNO及び約95質量%のKNOを含む第2浴中で約12分間に亘り約360℃でイオン交換される。
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本明細書に開示されるガラスは、別の物品、例えば、ディスプレイを有する物品(又はディスプレイ物品)(例えば、携帯電話、タブレット、コンピュータ、ナビゲーションシステム等を含む家庭用電化製品)、建築用物品、輸送用物品(例えば、自動車、電車、飛行機、船舶等)、電化製品、又は、透明性、引っかき耐性、耐摩耗性又はそれらの組合せを必要とする任意の物品に組み込んでもよい。本明細書に開示される任意のガラスを組み込む例示的な物品が、図2A及び2Bに示される。具体的には、図2A及び2Bは、以下を含む家庭用電化装置5100を示す:前面5104、背面5106、及び側面5108を有する筐体5102;筐体に対して少なくとも部分的に内側に又は完全に内部に提供される電気部品(図示せず)であって、少なくとも、コントローラ、メモリ、及び筐体の前面に又はそれに隣接して提供されるディスプレイ5110を有する、電気部品;及び、ディスプレイ上に配置されるように、筐体の前面に又はその上に配置される、カバー基材5112。いくつかの実施形態において、カバー基材5112は、本明細書に開示される任意のガラスを含んでもよい。
例示を目的として典型的な実施形態を明らかにしたが、以上の説明を、本開示又は添付の請求項の範囲に対する限定であると考えるべきではない。従って、本開示又は添付の請求項の精神及び範囲から逸脱することなく、さまざまな修正、適合及び代替例が当業者に想起され得る。
以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
実施形態1
約56モル%〜約67モル%のSiO
Al
約4モル%〜約8モル%のP
NaO;
約1モル%超のKO;及び
ZnO
を含み、
(RO(モル%)+R’O(モル%))−(Al(モル%)+P(モル%))<0であり、RO=LiO+NaO+KO+RbO+CsOであり、かつR’O=ZnO+MgO+CaO+SrO+BaOである、
ガラス。
実施形態2
ガラスが、少なくとも約92×10−7−1の熱膨張係数を有する、実施形態1に記載のガラス。
実施形態3
ガラスが、ガラスの表面から少なくとも約45μmの圧縮深さまで延在する圧縮層を有する、実施形態1又は2に記載のガラス。
実施形態4
圧縮深さが約45μm〜約200μmの範囲内である、実施形態3に記載のガラス。
実施形態5
ガラスが厚さtを有し、圧縮深さが約0.22t以下である、実施形態3又は4に記載のガラス。
実施形態6
圧縮層が少なくとも約500MPaの圧縮応力を有する、実施形態3〜5のいずれかに記載のガラス。
実施形態7
ガラスが、KNOを含むイオン交換浴中で約370℃〜約390℃の範囲の温度で最大1時間に亘りイオン交換される、実施形態3〜6のいずれかに記載のガラス。
実施形態8
ガラスが、液相温度T、160kPにおける温度T160kP、35kPにおける温度T35kP、及びジルコン破壊温度T破壊を有し、T<T160kPであり、T破壊>T35kPである、実施形態1〜7のいずれかに記載のガラス。
実施形態9
約57モル%〜約67モル%のSiO
約9モル%〜約18モル%のAl
約13モル%〜約16モル%のNaO;及び
約1モル%超〜約5モル%のK
を含む、実施形態1〜8のいずれかに記載のガラス。
実施形態10
約1モル%未満のMgOをさらに含む、実施形態1〜9のいずれかに記載のガラス。
実施形態11
ガラスが60モル%超のSiOを含む、実施形態1〜10のいずれかに記載のガラス。
実施形態12
O+R’Oが約18モル%未満である、実施形態1〜11のいずれかに記載のガラス。
実施形態13
ガラスがMgOを実質的に含まない、実施形態1〜12のいずれかに記載のガラス。
実施形態14
ガラスがB及びリチウムの少なくとも1つを実質的に含まない、実施形態1〜13のいずれかに記載のガラス。
実施形態15
実施形態1〜14のいずれかに記載のガラスを含むイオン交換されたガラス。
実施形態16
前面、背面及び側面を有する筐体;
筐体に対して少なくとも部分的に内部に提供される電気部品であって、少なくとも、コントローラ、メモリ、及び筐体の前面に又はそれに隣接して提供されるディスプレイを有する、電気部品;及び
ディスプレイ上に配置された実施形態1〜15のいずれかに記載のガラス、
を含む家庭用電化製品。
実施形態17
SiO
NaO;
約4モル%〜約8モル%のP
約9モル%〜約18モル%のAl
約1モル%超のKO;及び
0モル%のB
を含み、
(RO(モル%)+R’O(モル%))−(Al(モル%)+P(モル%))<0であり、RO=LiO+NaO+KO+RbO+CsOであり、かつR’O=ZnO+MgO+CaO+SrO+BaOである、
ガラス。
実施形態18
ガラスが少なくとも約92×10−7−1の熱膨張係数を有する、実施形態17に記載のガラス。
実施形態19
ガラスが、ガラスの表面から少なくとも約45μmの圧縮深さまで延在する圧縮層を有する、実施形態17又は18に記載のガラス。
実施形態20
圧縮深さが約45μm〜約200μmの範囲内である、実施形態19に記載のガラス。
実施形態21
ガラスが厚さtを有し、圧縮深さが約0.22t以下である、実施形態19又は20に記載のガラス。
実施形態22
圧縮層が少なくとも約500MPaの圧縮応力を有する、実施形態19〜21のいずれかに記載のガラス。
実施形態23
ガラスが、KNOを含むイオン交換浴中で約370℃〜約390℃の範囲の温度で最大1時間に亘りイオン交換される、実施形態19〜22のいずれかに記載のガラス。
実施形態24
ガラスが、液相温度T、160kPにおける温度T160kP、35kPにおける温度T35kP、及びジルコン破壊温度T破壊を有し、T<T160kPであり、T破壊>T35kPである、実施形態17〜23のいずれかに記載のガラス。
実施形態25
ガラスが約56モル%〜約67モル%のSiOを含む、実施形態17〜24のいずれかに記載のガラス。
実施形態26
ガラスが約13モル%〜約16モル%のNaOを含む、実施形態17〜25のいずれかに記載のガラス。
実施形態27
約57モル%〜約67モル%のSiO
約9モル%〜約18モル%のAl
約13モル%〜約16モル%のNaO;及び
約1モル%超〜約5モル%のK
を含む、実施形態17〜26のいずれかに記載のガラス。
実施形態28
約1モル%未満のMgOをさらに含む、実施形態17〜27のいずれかに記載のガラス。
実施形態29
ガラスが60モル%超のSiOを含む、実施形態17〜28のいずれかに記載のガラス。
実施形態30
O+R’Oが約18モル%未満である、実施形態17〜29のいずれかに記載のガラス。
実施形態31
ガラスがMgOを実質的に含まない、実施形態17〜30のいずれかに記載のガラス。
実施形態32
ガラスがリチウムを実質的に含まない、実施形態17〜31のいずれかに記載のガラス。
実施形態33
実施形態17〜32のいずれかに記載のガラスを含むイオン交換されたガラス。
実施形態34
前面、背面及び側面を有する筐体;
筐体に対して少なくとも部分的に内部に提供される電気部品であって、少なくとも、コントローラ、メモリ、及び筐体の前面に又はそれに隣接して提供されるディスプレイを有する、電気部品;及び
ディスプレイ上に配置された実施形態17〜33のいずれかに記載のガラス
を含む家庭用電化製品。
実施形態35
ガラスをイオン交換する方法であって、
イオン交換浴中で最大1時間に亘ってガラスをイオン交換し、イオン交換されたガラスを形成する工程を含み、
イオン交換浴は、KNOを含みかつ約370℃〜390℃の範囲の温度であり、
ガラスは、SiO、Al、P、NaO、及びKOを含み、
(RO(モル%)+R’O(モル%))−(Al(モル%)+P(モル%))<0であり、RO=LiO+NaO+KO+RbO+CsOであり、かつR’O=ZnO+MgO+CaO+SrO+BaOであり、
イオン交換されたガラスは、圧縮応力下にある層を含み、この層は、イオン交換されたガラスの表面から少なくとも約45μmの圧縮深さまで延在する、
方法。
実施形態36
圧縮深さが約45μm〜約200μmの範囲内である、実施形態35に記載の方法。
実施形態37
圧縮応力が少なくとも約500MPaである、実施形態35又は36に記載の方法。
実施形態38
ガラスが厚さtを有し、圧縮深さが約0.22t以下である、実施形態35〜37のいずれかに記載の方法。
実施形態39
ガラスが、
約56モル%〜約67モル%のSiO
約4モル%〜約8モル%のP
Al
NaO;
約1モル%超のKO;及び
ZnO
を含む、実施形態35〜38のいずれかに記載の方法。
実施形態40
ガラスが、
SiO
NaO;
約4モル%〜約8モル%のP
約9モル%〜約18モル%のAl
約1モル%超のKO;及び
0モル%のB
を含む、実施形態35〜39のいずれかに記載の方法。
実施形態41
ガラスが60モル%超のSiOを含む、実施形態35〜40のいずれかに記載の方法。
実施形態42
約1モル%未満のMgOをさらに含む、実施形態35〜41のいずれかに記載の方法。
実施形態43
O+R’Oが約18モル%未満である、実施形態35〜42のいずれかに記載の方法。
実施形態44
イオン交換されたガラスが少なくとも約13モル%のAlを含む、実施形態35〜43のいずれかに記載の方法。
100 ガラス
110 第1の表面
112 第2の表面
120 第1の圧縮層
122 第2の圧縮層
130 中央領域
5100 家庭用電化装置
5102 筐体
5104 前面
5106 背面
5108 側面
5110 ディスプレイ
5112 カバー基材

Claims (8)

  1. 60モル%超のSiO
    NaO;
    モル%〜8モル%のP
    モル%〜18モル%のAl
    モル%超のKO;及び
    0モル%のB
    を含み、
    (RO(モル%)+R’O(モル%))−(Al(モル%)+P(モル%))<0であり、RO=LiO+NaO+KO+RbO+CsOであり、かつR’O=ZnO+MgO+CaO+SrO+BaOである、
    ガラス。
  2. 前記ガラスが、少なくとも92×10−7−1の熱膨張係数を有する、及び/又は
    前記ガラスが、該ガラスの表面から少なくとも45μmの圧縮深さまで延在する圧縮層を有し、
    以下の少なくとも1つを特徴とする:
    前記圧縮深さが45μm〜200μmの範囲内である、
    前記ガラスが厚さtを有し、前記圧縮深さが0.22t以下である、及び
    前記圧縮層が少なくとも500MPaの圧縮応力を有する、
    請求項に記載のガラス。
  3. 前記ガラスが、液相温度T、160kPにおける温度T160kP、35kPにおける温度T35kP、及びジルコン破壊温度T破壊を有し、T<T160kPであり、T破壊>T35kPであることを特徴とする、請求項1または2に記載のガラス。
  4. 60モル%超〜67モル%のSiO
    モル%〜18モル%のAl
    3モル%〜16モル%のNaO;及び
    モル%超〜5モル%のK
    を含むことを特徴とする、請求項1〜のいずれか一項に記載のガラス。
  5. 前記ガラスが1モル%未満のMgOをさらに含む、
    O+R’Oが18モル%未満である、又は
    前記ガラスがリチウムを実質的に含まない
    ことを特徴とする、請求項1〜のいずれか一項に記載のガラス。
  6. 前面、背面及び側面を有する筐体;
    前記筐体に対して少なくとも部分的に内部に提供される電気部品であって、少なくとも、コントローラ、メモリ、及び筐体の前面に又はそれに隣接して提供されるディスプレイを有する、電気部品;及び
    前記ディスプレイ上に配置された、請求項1〜のいずれか一項に記載のガラス
    を含むことを特徴とする、家庭用電化製品。
  7. ガラスをイオン交換する方法であって、
    イオン交換浴中で最大1時間に亘ってガラスをイオン交換し、イオン交換されたガラスを形成する工程を含み、
    前記イオン交換浴は、KNOを含みかつ370℃〜390℃の範囲の温度であり、
    前記ガラスは、請求項1〜5のいずれか一項に記載のガラスであり、
    前記イオン交換されたガラスは、圧縮応力下にある層を含み、該層は、前記イオン交換されたガラスの表面から少なくとも45μmの圧縮深さまで延在する、
    方法。
  8. 以下の少なくとも1つを特徴とする:
    前記圧縮深さが45μm〜200μmの範囲内である、
    前記圧縮応力が少なくとも500MPaである、及び
    前記ガラスが厚さtを有し、前記圧縮深さが0.22t以下である、
    請求項に記載の方法。
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