JP2004075441A - Li2O−Al2O3−SiO2系結晶性ガラス及び結晶化ガラス、ならびに該結晶性ガラス及び結晶化ガラスの製造方法 - Google Patents

Li2O−Al2O3−SiO2系結晶性ガラス及び結晶化ガラス、ならびに該結晶性ガラス及び結晶化ガラスの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】低温で溶融し、成形することが可能なLiO−Al−SiO系結晶性ガラス、優れた熱的特性及び機械的強度を有する透明結晶化ガラス及び不透明結晶化ガラス、前記結晶性ガラス、透明結晶化ガラス及び不透明結晶化ガラスの製造方法を提供する。
【解決手段】少なくともLiO、Al、及びSiOを含有してなり、前記結晶性ガラスがPを含有し、該Pの含有量が0.5〜4.0重量%である態様、あるいは前記結晶性ガラスがFを含有し、該Fの含有量が1.0〜3.0重量%である態様のLiO−Al−SiO系結晶性ガラス、ならびに該結晶性ガラスを核形成及び結晶化して得られる結晶化ガラス、及びその製造方法である。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はLiO−Al−SiO系結晶性ガラス、LiO−Al−SiO系透明結晶化ガラス及び不透明結晶化ガラス、ならびに該結晶性ガラス及び結晶化ガラスの製造方法に関し、詳しくは、低温で溶融、成形することが可能なLiO−Al−SiO系結晶性ガラス、該結晶性ガラスにおいて、核形成後、広い温度範囲で、あるいは低温で結晶化することにより製造可能であり、優れた熱的特性を有する透明結晶化ガラス及び不透明結晶化ガラス、ならびに該結晶性ガラス及び結晶化ガラスの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、LiO−Al−SiO系結晶化ガラスは、カラーフィルター、あるいはイメージセンサー用基板等のハイテク製品用基板、電子部品焼成用セッター、電磁調理用トッププレート、光部品、電子レンジ用棚板、防火戸用窓ガラス、石油ストーブ、薪ストーブの前面窓等の材料として、広く使用されている。
【0003】
前記LiO−Al−SiO系結晶化ガラスとしては、例えば、特公昭39−21049号、特公昭40−20182号、特開平1−308845号、特開平6−329439号、特開平9−188538号、特開2001−48582号、特開2001−48583号等の各公報において、β−石英固溶体(LiO・Al・nSiO[ただしn≧2])、あるいはβ−スポジュメン固溶体(LiO・Al・nSiO[ただしn≧4])を主結晶として析出してなるLiO−Al−SiO系結晶化ガラスが開示されている。
【0004】
前記LiO−Al−SiO系結晶化ガラスは、熱膨張係数が低く、また機械的強度も高いことから、優れた熱的特性を有している。
また、前記LiO−Al−SiO系結晶化ガラスの原料を溶融し成形した後、得られた結晶性ガラスを結晶化する工程において、熱処理条件を変更することにより、析出してくる結晶の種類を変更することができるため、同一組成のガラス原料から透明な結晶化ガラス(β−石英固溶体が析出する場合)と白色不透明な結晶化ガラス(β−スポジュメン固溶体が析出する場合)の両方を製造することができ、用途に応じて使い分けが可能という利点を有する。
【0005】
しかしながら、従来、前記LiO−Al−SiO系結晶性ガラスを製造する際には、1600℃を超える高温で、場合によっては1700℃近い高温で、数時間〜20時間程度かけてガラス原料を溶融する必要があり、該高温に長時間耐え得る溶融炉、及び必要な燃料等を準備しなければならないという問題があった。
【0006】
また、白色不透明な結晶化ガラス(β−スポジュメン固溶体が析出する場合)を製造する際には、ガラス原料を溶融・成形して結晶性ガラスを得て、該結晶性ガラスにおいて核形成をした後、熱処理により結晶を成長させ結晶化を行うが、該結晶成長温度としては、これまで1000℃〜1300℃程度の高温に設定する必要があった。
【0007】
一方、透明な結晶化ガラス(β−石英固溶体を析出する場合)を製造する際には、結晶成長温度は不透明結晶化ガラスの場合に比べて低温であるものの、無色透明な結晶化ガラスを得ることが可能な結晶成長温度範囲が狭く、該温度範囲から外れると結晶化ガラスの透明性が落ちてしまうという問題がある。従って、該結晶成長温度の範囲がより広くなり、透明結晶化ガラスがより安定して製造可能となることが望まれている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、
本発明における第一の目的は、低温で溶融し、成形することが可能なLiO−Al−SiO系結晶性ガラスを提供することにある。
本発明における第二の目的は、前記結晶性ガラスにおいて核形成をした後、広い温度範囲で結晶化することにより製造可能であり、優れた熱的特性及び機械的強度を有する透明結晶化ガラスを提供することにある。
本発明における第三の目的は、前記結晶性ガラスにおいて核形成をした後、低温で結晶化することにより製造可能であり、優れた熱的特性及び機械的強度を有する不透明結晶化ガラスを提供することにある。
本発明における第四の目的は、前記LiO−Al−SiO系結晶性ガラス、前記透明結晶化ガラス、及び前記不透明結晶化ガラスの製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための手段は以下の通りである。即ち、
<1> 少なくともLiO、Al、及びSiOを含有してなるLiO−Al−SiO系結晶性ガラスであって、前記結晶性ガラスがPを含有し、前記Pの含有量が、前記結晶性ガラスの基本組成に対して0.5〜4.0重量%であることを特徴とするLiO−Al−SiO系結晶性ガラスである。
【0010】
<2> 少なくともLiO、Al、及びSiOを含有してなるLiO−Al−SiO系結晶性ガラスであって、前記結晶性ガラスがFを含有することを特徴とするLiO−Al−SiO系結晶性ガラスである。
【0011】
<3> 前記Fの含有量が、前記結晶性ガラスの基本組成に対して1.0〜3.0重量%である前記<2>に記載のLiO−Al−SiO系結晶性ガラスである。
<4> 前記LiO−Al−SiO系結晶性ガラスが、Bを含有し、前記Bの含有量が前記結晶性ガラスの基本組成に対して0.5〜4.0重量%である前記<1>から<3>のいずれかに記載のLiO−Al−SiO系結晶性ガラスである。
【0012】
<5> 前記LiO−Al−SiO系結晶性ガラスが、基本組成としてLiO,Al,SiO,TiO,ZrO,MgO,ZnO,BaO,As,Sb,ならびにNaO及び/又はKOの中から選択される成分を含有し、前記結晶性ガラスの基本組成における各成分の含有量が、SiO2 58.0〜65.0重量%、Al3 19.0〜26.0重量%、LiO 3.7〜5.5重量%、TiO 0.5〜4.0重量%、ZrO 1.0〜3.0重量%、MgO 0.2〜3.0重量%、ZnO 0〜3.0重量%、BaO 0〜4.0重量%、As 0.4〜1.5重量%、Sb 0〜1.5重量%、NaO及び/又はKO 0〜2.0重量%であり、かつ、前記Al及びSiOの総含有量が80.0〜87.0重量%である前記<1>から<4>のいずれかに記載のLiO−Al−SiO系結晶性ガラスである。
【0013】
<6> LiO・Al・nSiO(n≧2)からなるβ−石英固溶体を主結晶として析出してなるLiO−Al−SiO系透明結晶化ガラスであって、前記透明結晶化ガラスがPを含有し、前記Pの含有量が前記透明結晶化ガラスの基本組成に対して0.5〜4.0重量%であることを特徴とするLiO−Al−SiO系透明結晶化ガラスである。
<7> 前記LiO−Al−SiO系透明結晶化ガラスが、Bを含有し、前記Bの含有量が前記透明結晶化ガラスの基本組成に対して0.5〜1.5重量%以下である前記<6>に記載のLiO−Al−SiO系透明結晶化ガラスである。
【0014】
<8> 前記LiO−Al−SiO系透明結晶化ガラスが、基本組成としてLiO,Al,SiO,TiO,ZrO,MgO,ZnO,BaO,As,Sb,ならびにNaO及び/又はKOの中から選択される成分を含有し、前記透明結晶化ガラスの基本組成における各成分の含有量が、SiO2 58.0〜65.0重量%、Al3 19.0〜26.0重量%、LiO3.7〜5.5重量%、TiO 0.5〜4.0重量%、ZrO 1.0〜3.0重量%、MgO 0.2〜3.0重量%、ZnO 0〜3.0重量%、BaO0〜4.0重量%、As 0.4〜1.5重量%、Sb 0〜1.5重量%、NaO及び/又はKO 0〜2.0重量%であり、かつ、前記Al及びSiOの総含有量が80.0〜87.0重量%である前記<6>又は<7>に記載のLiO−Al−SiO系透明結晶化ガラスである。
【0015】
<9> LiO・Al・nSiO(n≧4)からなるβ−スポジュメン固溶体を主結晶として析出してなるLiO−Al−SiO系不透明結晶化ガラスであって、前記不透明結晶化ガラスがFを含有し、前記Fの含有量が前記不透明結晶化ガラスの基本組成に対して1.0〜3.0重量%であることを特徴とするLiO−Al−SiO系不透明結晶化ガラスである。
【0016】
<10> 前記LiO−Al−SiO系不透明結晶化ガラスが、Bを含有し、前記Bの含有量が前記不透明結晶化ガラスの基本組成に対して1.0〜4.0重量%である前記<9>に記載のLiO−Al−SiO系不透明結晶化ガラスである。
【0017】
<11> 前記LiO−Al−SiO系不透明結晶化ガラスが、基本組成としてLiO,Al,SiO,TiO,ZrO,MgO,ZnO,BaO,As,Sb,ならびにNaO及び/又はKOの中から選択される成分を含有し、前記不透明結晶化ガラスの基本組成における各成分の含有量が、SiO2 58.0〜65.0重量%、Al3 19.0〜26.0重量%、LiO 3.7〜5.5重量%、TiO 0.5〜4.0重量%、ZrO 1.0〜3.0重量%、MgO 0.2〜3.0重量%、ZnO 0〜3.0重量%、BaO 0〜4.0重量%、As 0.4〜1.5重量%、Sb 0〜1.5重量%、NaO及び/又はKO 0〜2.0重量%であり、かつ、前記Al及びSiOの総含有量が80.0〜87.0重量%である前記<9>又は<10>に記載のLiO−Al−SiO系不透明結晶化ガラスである。
【0018】
<12> 少なくともLiO、Al、及びSiOを含有してなるLiO−Al−SiO系結晶性ガラスの製造方法であって、下記a、b、c及びd工程を有することを特徴とするLiO−Al−SiO系結晶性ガラスの製造方法である。
a)SiOを58.0〜65.0重量%、Alを20.0〜26.0重量%、LiOを3.7〜5.5重量%、TiOを0.5〜4.0重量%、ZrOを1.0〜3.0重量%、MgOを0.2〜3.0重量%、ZnOを0〜3.0重量%、BaOを0〜4.0重量%、Asを0.4〜1.5重量%、Sb 0〜1.5重量%、Bを0.5〜4.0重量%、NaO及び/又はKOを0〜2.0重量%の組成で含有してなり、前記Al及びSiOの総含有量が80.0〜87.0重量%であるガラス原料を調合する工程、
b) 前記a工程で得られたガラス原料に対して、0.5〜4.0重量%のP,又は1.0〜3.0重量%のFを添加する工程、
c) 前記b工程で得られた、P又はFを含有してなるガラス原料を溶融する工程、
d) 前記c工程で得られたガラスを成形することにより、LiO−Al−SiO系結晶性ガラスを製造する工程。
【0019】
<13> 前記b工程が、a工程で得られたガラス原料に対して、1.0〜3.0重量%のFを添加する工程であり、かつ前記c工程が、b工程で得られたFを含有してなるガラス原料を、6〜15時間かけて、1520℃〜1600℃において溶融する工程である前記<12>に記載のLiO−Al−SiO系結晶性ガラスの製造方法である。
【0020】
<14> LiO・Al・nSiO(n≧2)からなるβ−石英固溶体を主結晶として析出してなるLiO−Al−SiO系透明結晶化ガラスの製造方法であって、下記a、b、c、d、e及びf工程を有することを特徴とするLiO−Al−SiO系透明結晶化ガラスの製造方法である。
a) SiOを58.0〜65.0重量%、Alを19.0〜26.0重量%、LiOを3.7〜5.5重量%、TiOを0.5〜4.0重量%、ZrOを1.0〜3.0重量%、MgOを0.2〜3.0重量%、ZnOを0〜3.0重量%、BaOを0〜4.0重量%、Asを0.4〜1.5重量%、Sb 0〜1.5重量%、Bを0.5〜4.0重量%、NaO及び/又はKOを0〜2.0重量%の組成で含有してなり、かつ、前記Al及びSiOの総含有量が80.0〜87.0重量%であるガラス原料を調合する工程、
b) 前記a工程で得られたガラス原料に対して、0.5〜4.0重量%のPを添加する工程、
c) 前記b工程で得られたPを含有してなるガラス原料を、6〜15時間かけて1540℃〜1600℃において溶融する工程、
d) 前記c工程で得られたガラスを成形することにより、LiO−Al−SiO系結晶性ガラスを製造する工程、
e) 前記d工程で得られたLiO−Al−SiO系結晶性ガラスを、1〜4時間かけて700℃〜760℃に保持して核形成をする工程、
f) 前記e工程で核形成されたLiO−Al−SiO系結晶性ガラスを、1〜3時間かけて800℃〜880℃で熱処理し、β−石英固溶体を析出させ、LiO−Al−SiO系透明結晶化ガラスを製造する工程。
【0021】
<15> LiO・Al・nSiO(n≧4)からなるβ−スポジュメン固溶体を主結晶として析出してなるLiO−Al−SiO系不透明結晶化ガラスの製造方法であって、下記a、b、c、d、e及びf工程を有することを特徴とするLiO−Al−SiO系不透明結晶化ガラスの製造方法である。
a) SiOを58.0〜65.0重量%、Alを19.0〜26.0重量%、LiOを3.7〜5.5重量%、TiOを0.5〜4.0重量%、ZrOを1.0〜3.0重量%、MgOを0.2〜3.0重量%、ZnOを0〜3.0重量%、BaOを0〜4.0重量%、Asを0.4〜1.5重量%、Sb 0〜1.5重量%、Bを0.5〜4.0重量%、NaO及び/又はKOを0〜2.0重量%の組成で含有してなり、かつ、前記Al及びSiOの総含有量が80.0〜87.0重量%であるガラス原料を調合する工程、
b) 前記a工程で得られたガラス原料に対して、1.0〜3.0重量%のFを添加する工程、
c) 前記b工程で得られたFを含有してなるガラス原料を、6〜15時間かけて1520℃〜1600℃において溶融する工程、
d) 前記c工程で得られたガラスを成形することにより、LiO−Al−SiO系結晶性ガラスを製造する工程、
e) 前記d工程で得られたLiO−Al−SiO系結晶性ガラスを、0.5〜2時間かけて640℃〜720℃に保持して核形成をする工程、
f) 前記e工程で核形成されたLiO−Al−SiO系結晶性ガラスを、0.5〜2時間かけて780℃〜890℃で熱処理し、β−スポジュメン固溶体を析出させ、LiO−Al−SiO系不透明結晶化ガラスを製造する工程。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のLiO−Al−SiO系結晶性ガラス及びその製造方法、ならびにLiO−Al−SiO系結晶化ガラス、及びその製造方法について説明する。
【0023】
(LiO−Al−SiO系結晶性ガラス)
本発明において、LiO−Al−SiO系結晶性ガラスの第一の態様としては、少なくともLiO、Al、及びSiOを含有してなるLiO−Al−SiO系結晶性ガラスであって、前記結晶性ガラスが、Pを含有し、前記Pの含有量が、前記結晶性ガラスの基本組成に対して0.5〜4.0重量%であることを特徴とする。
また、本発明において、LiO−Al−SiO系結晶性ガラスの第二の態様としては、少なくともLiO、Al、及びSiOを含有してなるLiO−Al−SiO系結晶性ガラスであって、前記結晶性ガラスが、Fを含有することを特徴とし、前記Fの含有量が、前記結晶性ガラスの基本組成に対して1.0〜3.0重量%であることが好ましい。
【0024】
本発明の結晶性ガラスは、前記第一及び第二の態様ともに、さらにBを含有し、前記Bの含有量が前記結晶性ガラスの基本組成に対して0.5〜4.0重量%であることが好ましい。
また、本発明の結晶性ガラスは、前記第一及び第二の態様ともに、基本組成としてLiO,Al,SiO,TiO,ZrO,MgO,ZnO,BaO,As,Sb,ならびにNaO及び/又はKOの中から選択される成分を含有し、前記結晶性ガラスの基本組成における各成分の含有量が、SiO2 58.0〜65.0重量%、Al3 19.0〜26.0重量%、LiO 3.7〜5.5重量%、TiO 0.5〜4.0重量%、ZrO 1.0〜3.0重量%、MgO 0.2〜3.0重量%、ZnO 0〜3.0重量%、BaO 0〜4.0重量%、As 0.4〜1.5重量%、Sb 0〜1.5重量%、NaO及び/又はKO 0〜2.0重量%であり、かつ、前記Al及びSiOの総含有量が80.0〜87.0重量%であることがより好ましい。
【0025】
本発明の結晶性ガラスにおける前記好適な基本組成について以下説明する。
前記SiOは、ガラスの骨格を形成するとともに結晶を構成する主成分である。本発明において、該SiOの好適な含有量としては、58.0〜65.0重量%である。該SiOの含有量が58.0重量%より少ないと、これをもとに製造された結晶化ガラスの熱膨張係数が大きくなってしまう。一方、含有量が65.0重量%より多いと、ガラス原料を溶融する際の温度が高くなる。
【0026】
前記Alは、ガラスの骨格を形成するとともに結晶を構成する主成分である。本発明において、該Alの好適な含有量としては、19.0〜26.0重量%である。該Alの含有量が19.0重量%より少ないと、得られる結晶性ガラス及び結晶化ガラスの化学的耐久性が低下し、またガラスが失透し易くなる。一方、該Alの含有量が26.0重量%より多いと、ガラスの粘度が大きくなりガラス原料を溶融する際の温度が高くなる。
【0027】
本発明の結晶性ガラスの基本組成において、前記SiO及びAlの総含有量は、80.0〜87.0重量%の範囲である。総含有量が80.0重量%より少ないと主結晶を析出することが困難となり、一方、87.0重量%より多いと溶融温度及び成形温度を高くする必要がでてきてしまう。
【0028】
前記LiOは、結晶を構成する主成分であり、ガラスの結晶性に大きな影響を与えるとともに、ガラスの粘性を低下させる働きを有する。本発明において、該LiOの好適な含有量としては、3.7〜5.5重量%である。該LiOの含有量が3.7重量%より少ないとガラスの結晶性が弱くなり、得られる結晶化ガラスの熱膨張係数が大きくなってしまう。一方、該LiOの含有量が5.5重量%より多いと、ガラスの結晶性が強くなり過ぎてガラスが失透し易くなり、透明結晶化ガラスを得ることが困難となる。
【0029】
前記TiOは、核形成剤の働きを有する成分である。本発明において、該TiOの好適な含有量としては、0.5〜4.0重量%である。該TiOの含有量が0.5重量%より少ないと核形成速度が遅くなり、4.0重量%より多いと不純物着色が発生し易くなる。
【0030】
前記ZrOは、核形成剤の働きを有する成分である。本発明において、該ZrOの好適な含有量としては、1.0〜3.0重量%である。該ZrOの含有量が1.0重量%より少ないと核形成速度が遅くなり、3.0重量%より多いとガラス原料を溶融する際の温度が高くなるとともに、ガラスの失透性が強くなる。
【0031】
前記MgOは、ガラスの溶融性を向上させ、泡欠陥の発生を防止する働きを有する成分である。本発明において、該MgOの好適な含有量としては、0.2〜3.0重量%である。該MgOの含有量が0.2重量%より少ないと泡欠陥の発生を防止する効果が弱くなり、泡が発生し易くなる。一方、該MgOの含有量が3.0重量%より多いと熱膨張係数が大きくなり熱的特性が低下する。
また、透明結晶化ガラスを製造する場合、前記TiOの存在によってガラスが僅かに着色することがあるが、該MgOの含有量が上記範囲を超えるとこの着色が濃くなり、透明性が損なわれる。
【0032】
前記ZnOは、前記MgOと同様にガラス原料の溶融性を向上させ、泡欠陥の発生を防止する働きを有する成分である。本発明において、該ZnOの好適な含有量としては、0〜3.0重量%である。該ZnOの含有量が3.0重量%より多いと、製造される結晶化ガラスの誘電損失が大きくなり、電子レンジ用途等に使用するとホットスポットが発生してしまう。また、透明結晶化ガラスを製造する場合、前記MgOの場合と同様に、該ZnOの含有量が上記範囲を超えると、TiOに起因する着色が濃くなり、透明性が損なわれる。
【0033】
前記BaOは、前記MgO及びZnOと同様に、ガラス原料の溶融性を向上させ、泡欠陥の発生を防止する働きを有する成分である。本発明において、該BaOの好適な含有量としては、0〜4.0重量%である。該BaOの含有量が4.0重量%より多いと、製造される結晶化ガラスの熱膨張係数が大きくなり熱的特性が低下するとともに、誘電損失が大きくなる。
【0034】
前記NaO及びKOは、ガラスの溶融性を向上させる働きを有する成分である。本発明において、該NaO及び/又はKOの好適な含有量としては、0〜2.0重量%である。該NaO及び/又はKOの含有量が2.0重量%を超えると、熱膨張係数が大きくなりやすく熱的特性が低下する。
【0035】
前記Asは、清澄剤としての働きを有する。即ち、高温溶融時に酸素ガスを発生させてガラス中の泡等を除去する働きを有する成分である。その一方で、該Asは毒性が強く、ガラスの製造工程や廃ガラスの処理時等に環境を汚染する可能性があり、使用量をできるだけ押さるという観点から、本発明において、該Asの含有量としては0.4〜1.5重量%が好適である。該Asの含有量が0.4重量%より少量であると、前記清澄剤としての効果が不十分となるが、1.5重量%を超えると、毒性の点から望ましくない。
【0036】
前記Sbは、Asと同様に清澄剤としての働きをする。即ち、高温溶融時に酸素ガスを発生させてガラス中の泡等を除去する働きを有する成分である。また、ガラスの結晶化促進効果も有する成分である。その一方で、該Sbは、Asよりも不純物着色を起こしやすいため、使用量をできるだけ押さるという観点から、本発明において、該Sbの含有量としては0〜1.5重量%が好適である。
【0037】
次に、前記基本組成に対して添加される成分について説明する。なお、下記添加成分の含有量は、前記基本組成の合計を100重量%とした場合の数値を意味する。
【0038】
前記Pは、結晶制御剤としての働きを有する成分であり、透明結晶化ガラスを製造する際に添加される。結晶性ガラスの核形成後に熱処理することにより、β−石英固溶体を主結晶として析出させ、透明結晶化ガラスを得るという観点から、本発明における第一の態様において、該Pの含有量としては前記基本組成に対して0.5〜4.0重量%であり、1.0〜4.0重量%であることが好ましく、1.5〜3.0重量%であることがより好ましい。
該Pの含有量が0.5重量%より少ないと、前記結晶制御剤としての効果がなくなってしまう。一方、該Pの含有量が4.0重量%より多いと、熱膨張係数が大きくなって熱的特性が低下し、透明結晶化ガラスを得る場合には結晶物が白濁し易くなる。
また、該Pを添加しなかった場合、透明結晶化ガラスを得ることが可能な熱処理温度(結晶成長温度)、即ち、β−石英固溶体析出温度の範囲はかなり狭いものであったが、該Pの添加によって、該温度範囲がより広くなり、安定した透明結晶化ガラスの製造が容易となる。
【0039】
前記Fは、結晶制御剤としての働きを有する成分であり、不透明結晶化ガラスを製造する際に添加される。本発明における結晶性ガラスの第二の態様においては、Fが添加されており、該Fの含有量としては前記基本組成に対して1.0〜3.0重量%であることが好ましく、1.4〜2.6重量%であることがより好ましい。
Fを添加しない場合は、不透明結晶化ガラスの製造において、β−スポジュメン固溶体を主結晶として析出するための熱処理温度(結晶成長温度)を、1000℃以上の高温域に設定する必要がある。しかし、該Fを添加した場合は、β−スポジュメン固溶体を主結晶として析出するための熱処理温度(結晶成長温度)を、780℃以上に設定すれば、十分に不透明結晶化ガラスを得ることができる。つまり、該Fを添加することにより、β−スポジュメン固溶体を主結晶として析出するための熱処理温度を、200℃以上、低下させることが可能となる。
本発明における結晶性ガラスの第二の態様において、該Fの含有量が1.0重量%より少ないと上記効果を奏することができない。一方、3.0重量%より多いとガラスの失透性が強くなってしまう。
【0040】
前記Bは、ガラス原料の溶融性を向上させ、溶融温度及び成形温度を低下させる働きを有する成分である。本発明において、該Bの含有量としては、前記基本組成に対して0.5〜4.0重量%であることが好ましく、特に、本発明の結晶性ガラスの第一の態様(Pが添加されている態様)においては、前記Bの含有量が、前記結晶性ガラスの基本組成に対して0.5〜1.5重量%であることがより好ましく、第二の態様(Fが添加されている態様)においては、該Bの含有量が、前記結晶性ガラスの基本組成に対して1.0〜4.0重量%であることがより好ましい。該Bの含有量が4.0重量%を超えると、結晶成長の際に結晶を析出し難くなる。
これまで、ガラス原料を溶融する工程においては、1600℃を超える高温で、場合によっては1700℃近い高温で、数時間〜20時間程度ガラス原料を溶融する必要があったが、本発明において、該Bの添加することで、より低温(約1520℃〜1600℃)の温度範囲で溶融し、従来と比べて低温で成形することが可能となる。
【0041】
(LiO−Al−SiO系結晶化ガラス)
次に、本発明のLiO−Al−SiO系結晶化ガラスについて、以下説明する。
本発明の結晶化ガラスには、LiO・Al・nSiO(n≧2)からなるβ−石英固溶体を主結晶として析出してなるLiO−Al−SiO系透明結晶化ガラスと、LiO・Al・nSiO(n≧4)からなるβ−スポジュメン固溶体を主結晶として析出してなるLiO−Al−SiO系不透明結晶化ガラスとがある。
ガラス原料を溶融・成形し、得られた結晶性ガラスにおいて核形成をした後、結晶化を行う工程において、熱処理条件(結晶成長温度)を変更することにより、析出してくる結晶の種類を変更できるため、基本組成が同一のガラス原料を用いた場合であっても、上記透明結晶化ガラスと、上記不透明結晶化ガラスの両方を製造することが可能となる。
【0042】
本発明のLiO−Al−SiO系透明結晶化ガラスは、LiO・Al・nSiO(n≧2)からなるβ−石英固溶体を主結晶として析出してなるLiO−Al−SiO系透明結晶化ガラスであって、前記透明結晶化ガラスがPを含有し、前記Pの含有量が基本組成に対して0.5〜4.0重量%であることを特徴とする。
上記含有量でPを添加することにより、β−石英固溶体を主結晶として析出させ、また、透明結晶化ガラスが製造可能な析出温度範囲(熱処理温度の範囲)を広げることが可能となる。
【0043】
また、本発明のLiO−Al−SiO系不透明結晶化ガラスは、LiO・Al・nSiO(n≧4)からなるβ−スポジュメン固溶体を主結晶として析出してなるLiO−Al−SiO系不透明結晶化ガラスであって、前記不透明結晶化ガラスがFを含有し、前記Fの含有量が基本組成に対して0.1〜3.0重量%であることを特徴とする。
上記含有量でFを添加することにより、核形成した結晶性ガラスにおいてβ−スポジュメン固溶体を主結晶として析出するための熱処理温度(結晶成長温度)を、780℃以上に設定すれば、十分に不透明結晶化ガラスを得ることができ、これまでよりも低温での結晶化が可能となる。
【0044】
前記LiO−Al−SiO系透明結晶化ガラス及び不透明結晶化ガラスとしては、Bを含有し、前記Bの含有量が基本組成に対して0.5〜4.0重量%であることが好ましい。該Bを添加することで、より低温の温度範囲(約1520℃〜1600℃程度)でガラス原料を溶融し、従来より低温で成形し、結晶化ガラスのもとになる結晶性ガラスを得ることができる。
【0045】
また、前記LiO−Al−SiO系透明結晶化ガラス及び不透明結晶化ガラスは、基本組成としてLiO,Al,SiO,TiO,ZrO,MgO,ZnO,BaO,As,Sb、ならびにNaO及び/又はKOの中から選択される成分を含有し、前記透明結晶化ガラスの基本組成における各成分の含有量が、SiO2 58.0〜65.0重量%、Al3 19.0〜26.0重量%、LiO 3.7〜5.5重量%、TiO 0.5〜4.0重量%、ZrO 1.0〜3.0重量%、MgO 0.2〜3.0重量%、ZnO 0〜3.0重量%、BaO 0〜4.0重量%、As 0.4〜1.5重量%、Sb 0〜1.5重量%、NaO及び/又はKO 0〜2.0重量%であり、かつ、前記Al及びSiOの総含有量が80.0〜87.0重量%であることが好ましい。
上記各成分の説明及び好適な含有量の説明は、前述のLiO−Al−SiO系結晶性ガラスにおけるものと同様である。
【0046】
(LiO−Al−SiO系結晶性ガラスの製造方法)
本発明のLiO−Al−SiO系結晶性ガラスの製造方法について以下説明する。
【0047】
本発明の結晶化ガラスの製造方法は、少なくともLiO、Al、及びSiOを含有してなるLiO−Al−SiO系結晶性ガラスの製造方法であって、下記a、b、c及びd工程を有することを特徴とする。
【0048】
−a工程−
a工程は、SiOを58.0〜65.0重量%、Alを19.0〜26.0重量%、LiOを3.7〜5.5重量%、TiOを0.5〜4.0重量%、ZrOを1.0〜3.0重量%、MgOを0.2〜3.0重量%、ZnOを0〜3.0重量%、BaOを0〜4.0重量%、Asを0.4〜1.5重量%、Sbを0〜1.5重量%、Bを0.5〜4.0重量%、NaO及び/又はKOを0〜2.0重量%の組成で含有してなり、前記Al及びSiOの総含有量が80.0〜87.0重量%であるガラス原料を調合する工程である。
a工程は、上記組成を有するように各成分を調合してガラス原料を得る工程であり、上記各成分の説明及び好適な含有量の説明は、前記LiO−Al−SiO系結晶性ガラスにおけるものと同様である。
【0049】
−b工程−
b工程は、前記a工程で得られたガラス原料に対して、0.5〜4.0重量%のP,又は1.0〜3.0重量%のFを添加する工程である。
即ち、a工程の基本組成で調合されたガラス原料(100重量%)に対して、上記割合のP、あるいはFを添加することを意味する。
b工程では、得られる結晶性ガラスをもとに、どの様な結晶化ガラスを製造するかによって、Pを添加するか、Fを添加するかが異なってくる。即ち、透明結晶化ガラスを製造するためにはPを添加し、不透明結晶化ガラスを製造するためには、Fを添加する。
なお、上記各成分の説明及び好適な含有量の説明は、前記LiO−Al−SiO系結晶性ガラス及び結晶化ガラスにおけるものと同様である。
【0050】
−c工程及びd工程−
c工程は、前記b工程で得られたガラス原料を溶融する工程である。また、d工程は、前記c工程で得られたガラスを成形することにより、LiO−Al−SiO系結晶性ガラスを製造する工程である。
本発明においては、ガラス原料の組成に前記Bが添加されていることによって、より低温の温度範囲において、ガラス原料を溶融、成形して結晶性ガラスを得ることができる。即ち、これまでは1600℃〜1700℃程度の高温で、数時間〜20時間かけてガラス原料を溶融する必要があったが、本発明は、約1520℃〜1600℃程度の温度範囲で、しかも短時間で溶融が可能である。ただし、他の添加成分の種類及び量によって、より好適な溶融温度の範囲及び時間は変動する。
【0051】
前記b工程が、前記a工程で得られたガラス原料に、含有量が1.0〜3.0重量%のFを添加する工程である場合、該c工程が、b工程で得られたガラス原料を、6〜15時間かけて1520℃〜1600℃において溶融する工程であることが好ましく、9〜15時間かけて1560℃〜1600℃において溶融する工程であることがより好ましい。
一方、前記b工程が、前記a工程で得られたガラス原料に、含有量が0.5〜4.0重量%のPを添加する工程である場合、該c工程が、b工程で得られたガラス原料を、6〜15時間かけて1540℃〜1600℃において溶融する工程であることが好ましく、10〜15時間かけて1570℃〜1600℃において溶融する工程であることがより好ましい。
【0052】
(LiO−Al−SiO系結晶化ガラスの製造方法)
本発明のLiO−Al−SiO系結晶化ガラス(透明結晶化ガラス及び不透明結晶化ガラス)の製造方法について以下説明する。
【0053】
−透明結晶化ガラスの製造方法−
本発明のLiO−Al−SiO系透明結晶化ガラスの製造方法は、LiO・Al・nSiO(n≧2)からなるβ−石英固溶体を主結晶として析出してなるLiO−Al−SiO系透明結晶化ガラスの製造方法であって、下記a、b、c、d、e及びf工程を有することを特徴とする。
【0054】
−a工程−
a工程は、SiOを58.0〜65.0重量%、Alを19.0〜26.0重量%、LiOを3.7〜5.5重量%、TiOを0.5〜4.0重量%、ZrOを1.0〜3.0重量%、MgOを0.2〜3.0重量%、ZnOを0〜3.0重量%、BaOを0〜4.0重量%、Asを0.4〜1.5重量%、Sb 0〜1.5重量%、Bを0〜3.5重量%、NaO及び/又はKOを0〜2.0重量%の組成で含有してなり、かつ、前記Al及びSiOの総含有量が80.0〜87.0重量%であるガラス原料を調合する工程である。該a工程の説明は、前記結晶性ガラスの製造方法と同様である。
【0055】
−b工程−
b工程は、前記a工程で得られたガラス原料に対して、0.5〜4.0重量%のPを添加する工程である。前記結晶性ガラスのb工程において説明した通り、透明結晶化ガラスを製造するためにはPを添加することが望ましい。該Pの成分の説明及び好ましい含有量の説明は、前記LiO−Al−SiO系結晶性ガラス及び結晶化ガラスにおけるものと同様である。
【0056】
−c工程及びd工程−
c工程は、前記b工程で得られたガラス原料を、6〜15時間かけて1540℃〜1600℃において溶融する工程である。また、d工程は、前記c工程で得られたガラスを成形することにより、LiO−Al−SiO系結晶性ガラスを製造する工程である。該c工程及びd工程の説明は、前記結晶性ガラスの製造方法のc工程においてPを添加した場合の説明及びd工程の説明と同様である。
【0057】
−e工程−
e工程は、前記d工程で得られたLiO−Al−SiO系結晶性ガラスを、1〜4時間かけて700℃〜760℃に保持して核形成をする工程である。e工程としては、2〜4時間かけて710℃〜740℃に保持して核形成することがより好ましい。
【0058】
−f工程−
f工程は、前記e工程で核形成されたLiO−Al−SiO系結晶性ガラスを、1〜3時間かけて800℃〜880℃で熱処理し、β−石英固溶体を主結晶として析出させ、LiO−Al−SiO系透明結晶化ガラスを製造する工程である。熱処理時間及び温度(結晶成長温度)としては、2〜3時間かけて840℃〜860℃で熱処理することがより好ましい。
【0059】
これまでは、核形成された結晶性ガラスを熱処理して結晶化する際の、結晶成長温度の範囲はせまく、該範囲を少しでも外れると透明性が落ちてしまうため、安定して透明結晶化ガラスを製造するには温度制御等を正確に行う必要があった。しかし、本発明において、前記Pを前述の組成で添加することにより、これまでより結晶成長温度の範囲を広くすることが可能となり、透明結晶化ガラスの安定した製造が行い易くなる。
【0060】
少なくとも上記a工程〜f工程を経ることにより、本発明の、LiO・Al・nSiO(n≧2)からなり、準安定なβ−石英固溶体を主結晶として析出してなるLiO−Al−SiO系透明結晶化ガラスを製造することができる。
【0061】
−不透明結晶化ガラスの製造方法−
本発明のLiO−Al−SiO系不透明結晶化ガラスの製造方法は、LiO・Al・nSiO(n≧4)からなるβ−スポジュメン固溶体を主結晶として析出してなるLiO−Al−SiO系不透明結晶化ガラスの製造方法であって、下記a、b、c、d、e及びf工程を有することを特徴とする。
【0062】
−a工程−
a工程は、前記透明結晶化ガラスの製造方法におけるa工程と同様であり、ガラス原料を調合する工程である。
【0063】
−b工程−
b工程は、前記a工程で得られたガラス原料に対して、0.5〜3.0重量%のFを添加する工程である。前記結晶性ガラスのb工程において説明した通り、不透明結晶化ガラスを製造するためにはFを添加することが望ましい。該Fの成分の説明及び好ましい含有量の説明は、前記LiO−Al−SiO系結晶性ガラス及び結晶化ガラスにおけるものと同様である。
【0064】
−c工程及びd工程−
c工程は、前記b工程で得られたガラス原料を、6〜15時間かけて1520℃〜1600℃において溶融する工程である。また、d工程は、前記c工程で得られたガラスを成形することにより、LiO−Al−SiO系結晶性ガラスを製造する工程である。本発明においては、Bの添加及びFの添加によって、より低温において、ガラス原料を溶融、成形することが可能となる。
該c工程及びd工程の説明は、前記結晶性ガラスの製造方法のc工程においてFを添加した場合の説明及びd工程の説明と同様である。
【0065】
−e工程−
e工程は、前記d工程で得られたLiO−Al−SiO系結晶性ガラスを、0.5〜2時間かけて640℃〜720℃に保持して核形成をする工程である。e工程としては、1〜2時間かけて660℃〜700℃に保持して核形成することがより好ましい。
【0066】
−f工程−
f工程は、前記e工程で核形成されたLiO−Al−SiO系結晶性ガラスを、0.5〜2時間かけて780℃〜890℃で熱処理し、β−スポジュメン固溶体を主結晶として析出させ、LiO−Al−SiO系不透明結晶化ガラスを製造する工程である。熱処理時間及び温度(結晶成長温度)としては、1〜1.5時間かけて810℃〜890℃で熱処理することがより好ましい。
【0067】
Fは、結晶制御剤としての働きを有する成分であり、Fを添加しない場合は、β−スポジュメン固溶体を主結晶として析出するための熱処理温度(結晶成長温度)を、1000℃以上の高温域に設定する必要があった。しかし、該Fを添加した場合は、β−スポジュメン固溶体を主結晶として析出するための熱処理温度(結晶成長温度)を、780℃以上、好ましくは780℃〜890℃、より好ましくは810℃〜890℃に設定すれば、十分に不透明結晶化ガラスを得ることができる。つまり、該Fを添加することにより、β−スポジュメン固溶体を主結晶として析出するための熱処理温度を、200℃以上、低下させることが可能となる。
【0068】
少なくとも上記a工程〜f工程を経ることにより、本発明の、LiO・Al・nSiO(n≧4)からなり、安定なβ−スポジュメン固溶体を主結晶として析出してなるLiO−Al−SiO系不透明結晶化ガラスを製造することができる。
【0069】
上記の製造方法により得られた、本発明の透明結晶化ガラス及び不透明結晶化ガラスは、切断、研磨、曲げ加工等の後加工を施したり、表面に絵付け等を施すことにより、種々の用途に供される。
【実施例】
以下、本発明を、実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0070】
(比較例1〜6)
−比較用結晶化ガラスの試料A〜Fの作製−
下記表1に示された基本組成を有する比較用結晶化ガラスの試料A〜試料F(比較例1〜6)を以下の方法により作製した。
まず、下記表1に記載の組成を有するガラスとなるように、各原料を酸化物、水酸化物、ハロゲン化物、炭酸塩、あるいは硝酸塩等の形態で調合し、均一に混合した後、該ガラス原料を、白金坩堝を用いて電気炉で1620℃において8〜16時間溶融した。
次いで、溶融したガラスをカーボン定盤上に流し出し、ステンレスローラーを用いて5mmの厚さに成形し、さらに徐冷炉を用いて室温まで冷却した。
こうして得られた結晶性ガラス成形体を電気炉に入れ、各試料ごとに、以下の異なる条件において熱処理を行って結晶化した後、炉冷した。
【0071】
(試料A)核形成温度:800℃、 核形成時間:2時間、
結晶成長温度:870℃、結晶成長時間:2時間
(試料B)核形成温度:800℃、 核形成時間:2時間、
結晶成長温度:890℃、結晶成長時間:2時間
(試料C)核形成温度:800℃、 核形成時間:2時間、
結晶成長温度:880℃、結晶成長時間:2時間
(試料D)核形成温度:800℃、核形成時間:2時間、
結晶成長温度:1060℃、結晶成長時間:2時間
(試料E)核形成温度:800℃、核形成時間:2時間、
結晶成長温度:1100℃、結晶成長時間:2時間
(試料F)核形成温度:800℃、核形成時間:2時間、
結晶成長温度:1080℃、結晶成長時間:2時間
【0072】
なお、昇温速度は、室温から核形成温度までを300℃/hourとし、核形成温度から結晶成長温度までを100〜200℃/hourとした。
【0073】
【表1】
Figure 2004075441
なお、上記比較例1〜比較例6の試料A〜Fの熱膨張係数は、−10×10−7〜30×10−7 /℃の範囲であった。
【0074】
(実施例1〜3)
−透明結晶化ガラスの試料A〜Cの作製−
下記表2に示された量のPを基本組成にさらに添加して得られる本発明の結晶化ガラスの試料A、試料B、及び試料C(実施例1〜3)を以下の方法により作製した。
【0075】
前記表1に示されている基本組成を有する比較用試料A、試料B、及び試料Cと同様の組成で調合されたガラス原料に対して、Pをそれぞれ3重量%,4重量,又は2重量%添加して、下記表2に示した本発明の結晶化ガラスの試料A、試料B、及び試料C(実施例1〜3)を、以下の方法で作製した。
まず、上記各原料を酸化物、水酸化物、ハロゲン化物、炭酸塩、又は硝酸塩等の形態で調合し、均一に混合した後、該ガラス原料を、白金坩堝を用いて電気炉で1570℃において8〜15時間溶融した。
次いで、溶融したガラスをカーボン定盤上に流しだし、ステンレスローラーを用いて5mmの厚さに成形し、さらに徐冷炉を用いて室温まで冷却した。
こうして得られた結晶性ガラス成形体を電気炉に入れ、以下に述べる条件で熱処理を行って結晶化した後、炉冷した。
【0076】
Figure 2004075441
【0077】
なお、昇温速度は、室温から核形成温度までを300℃/hour、核形成温度から結晶成長温度までを100〜200℃/hourとした。
【0078】
【表2】
Figure 2004075441
【0079】
(実施例4〜6)
−不透明結晶化ガラスの試料D〜Fの作製−
下記表3に示された量のFを基本組成にさらに添加して得られる本発明の結晶化ガラスの試料D、試料E、及び試料F(実施例4〜6)を以下の方法により作製した。
【0080】
前記表1に示されている基本組成を有する比較用試料D、試料E、及び試料Fと同様の組成で調合されたガラス原料に、Fをそれぞれ1.0重量%,2.0重量,又は3.0重量%添加して、下記表3に示した本発明の結晶化ガラスの試料D、試料E、及び試料F(実施例4〜6)を、以下の方法で作製した。
【0081】
まず、上記各原料を酸化物、水酸化物、ハロゲン化物、炭酸塩、又は硝酸塩等の形態で調合し、均一に混合した後、該ガラス原料を、白金坩堝を用いて電気炉で1530℃で8〜15時間溶融した。
次いで、溶融したガラスをカーボン定盤上に流しだし、ステンレスローラーを用いて5mmの厚さに成形し、さらに徐冷炉を用いて室温まで冷却した。
こうして得られた結晶性ガラス成形体を電気炉に入れ、以下に述べる条件で熱処理を行って結晶化した後、炉冷した。
【0082】
Figure 2004075441
【0083】
なお、昇温速度は、室温から核形成温度までを300℃/hourとし、核形成温度から結晶成長温度までを100〜200℃/hourとした。
【0084】
【表3】
Figure 2004075441
【0085】
(比較例1〜6及び実施例1〜6の評価)
比較例1〜6及び実施例1〜6において得られた各試料(A〜F,及びA〜F)について、主結晶の種類、外観、及び熱膨張係数を調べた。なお、表1〜表3において、β−Qはβ−石英固溶体を、β−Sはβ−スポジュメン固溶体をそれぞれ意味する。
【0086】
表1より、比較例1〜3(比較用試料A〜C)においては、870℃〜890℃の温度範囲で結晶成長させることにより、主結晶としてβ−石英固溶体を析出し、無色透明の外観を呈する透明結晶化ガラスを得た。
【0087】
一方、表2より、実施例1〜3(試料A〜C)においては、840℃〜880℃の温度範囲で結晶成長させることにより、主結晶としてβ−石英固溶体を析出し、無色透明の外観を呈する透明結晶化ガラスを得た。また、試料A
の熱膨張係数は、比較例1〜3の試料とほぼ同等であり、優れた熱的特性を有することが分かった。さらにこの結果より、本発明においては、比較例1〜3の場合より広い結晶成長温度範囲で、透明結晶化ガラスの製造が可能であることが確認された。
【0088】
表1より、比較例4〜6(比較用試料D〜F)においては、1060℃〜1100℃の温度範囲で結晶成長させることにより、主結晶としてβ−スポジュメン固溶体を析出し、白色不透明の外観を呈する不透明結晶化ガラスを得た。
【0089】
一方、表3より、実施例4〜6(試料D〜F)においては、780℃〜835℃の温度範囲で結晶成長させることにより、主結晶としてβ−スポジュメン固溶体を析出し、白色不透明の外観を呈する不透明結晶化ガラスを得た。また、試料D〜Fの熱膨張係数は、比較例4〜6の試料とほぼ同等であり、優れた熱的特性を有することが分かった。さらにこの結果より、比較例4〜6の場合より結晶成長温度が低温であっても、本発明においては、不透明結晶化ガラスの製造が可能であることが確認された。
【0090】
以上の結果より、基本組成に対してPを一定量添加し、800℃〜880℃程度の温度範囲で熱処理すると、主結晶として準安定なβ−石英固溶体を析出して透明結晶化ガラスが得られ、その一方で、基本組成に対してFを一定量添加し、780℃〜890℃程度の温度範囲で熱処理すると、主結晶として安定なβ−スポジュメン固溶体を析出して、不透明結晶化ガラスが得られることが確認された。
また、これらの結晶化ガラスは、透明結晶化ガラスの場合2.2×10−7/℃程度以下(30〜600℃)、不透明結晶化ガラスの場合25×10−7/℃程度以下(30〜600℃)、の低い熱膨張係数を有し、機械的強度が高い結晶化ガラスとなる。
【0091】
(比較例7〜14)
−比較用結晶化ガラスの試料G〜Nの作製−
下記表4に示された組成を有する比較用結晶化ガラスの試料G〜試料N(比較例7〜14)を以下の方法により作製した。
まず、下記表4に記載の組成を有するガラスとなるように、各原料を酸化物、水酸化物、ハロゲン化物、炭酸塩、あるいは硝酸塩等の形態で調合し、均一に混合した後、該ガラス原料を、白金坩堝を用いて電気炉で1650℃において8〜20時間溶融した。
次いで、溶融したガラスをカーボン定盤上に流し出し、ステンレスローラーを用いて5mmの厚さに成形し、さらに徐冷炉を用いて室温まで冷却した。
こうして得られた結晶性ガラス成形体を電気炉に入れ、各試料ごとに、以下の異なる条件において熱処理を行って結晶化した後、炉冷した。
【0092】
Figure 2004075441
【0093】
なお、昇温速度は、室温から核形成温度までを300℃/hourとし、核形成温度から結晶成長温度までを100〜200℃/hourとした。
【0094】
【表4】
Figure 2004075441
【0095】
(実施例7〜14)
−透明結晶化ガラスの試料O,Q,S及びU、ならびに不透明結晶化ガラスの試料P,R,T及びVの作製−
下記表5に示されている基本組成で調合されたガラス原料に対して、B及び、P又はFを下記表5に示した量を添加し、本発明の結晶化ガラスの試料O〜V(実施例7〜14)を、以下の方法で作製した。
【0096】
まず、上記各原料を酸化物、水酸化物、ハロゲン化物、炭酸塩、又は硝酸塩等の形態で調合し、均一に混合した後、該ガラス原料を、白金坩堝を用いて電気炉で1550℃において10〜15時間溶融した。
次いで、溶融したガラスをカーボン定盤上に流しだし、ステンレスローラーを用いて5mmの厚さに成形し、さらに徐冷炉を用いて室温まで冷却した。
こうして得られた結晶性ガラス成形体を電気炉に入れ、以下に述べる条件で熱処理を行って結晶化した後、炉冷した。
【0097】
Figure 2004075441
【0098】
なお、昇温速度は、室温から核形成温度までを300℃/hour、核形成温度から結晶成長温度までを100〜200℃/hourとした。
【0099】
【表5】
Figure 2004075441
【0100】
なお、上記実施例7〜14のうち、試料O,Q,S及びUの熱膨張係数は、−1.36×10−7 〜13.0×10−7/℃であり、試料P,R,T及びVの熱膨張係数は、17.0×10−7 〜21.0×10−7 /℃の範囲であった。
【0101】
(比較例7〜14及び実施例7〜14の評価)
比較例7〜14及び実施例7〜14において得られた各試料(G〜N,及びO〜V)について、主結晶の種類、外観、及び熱膨張係数を調べた。なお、表4及び表5において、β−Qはβ−石英固溶体を、β−Sはβ−スポジュメン固溶体をそれぞれ意味する。
【0102】
表4より、比較例7〜10(比較用試料G〜J)においては、845℃〜900℃の温度範囲で結晶成長させることにより、主結晶としてβ−石英固溶体を析出し、無色透明の外観を呈する透明結晶化ガラスを得た。
【0103】
一方、表5より、実施例7,9,11及び13(試料O,Q,S及びU)においては、820℃〜850℃の温度範囲で結晶成長させることにより、主結晶としてβ−石英固溶体を析出し、無色透明の外観を呈する透明結晶化ガラスを得た。また、試料O,Q,S及びUの熱膨張係数は、比較例7〜10の試料とほぼ同等であり、優れた熱的特性を有することが分かった。さらにこの結果から、本発明においては、比較例7〜10の場合より、若干低い結晶成長温度で、かつより広い結晶成長温度範囲で、透明結晶化ガラスの製造が可能であることが確認された。
【0104】
表4より、比較例11〜14(比較用試料K〜N)においては、1100℃〜1160℃の温度範囲で結晶成長させることにより、主結晶としてβ−スポジュメン固溶体を析出し、白色不透明の外観を呈する不透明結晶化ガラスを得た。
【0105】
一方、表5より、実施例8,10,12及び14(試料P,R,T及びV)においては、810℃〜840℃の温度範囲で結晶成長させることにより、主結晶としてβ−スポジュメン固溶体を析出し、白色不透明の外観を呈する不透明結晶化ガラスを得た。また、試料P,R,T及びVの熱膨張係数は、比較例11〜14の試料とほぼ同等であり、優れた熱的特性を有することが分かった。さらにこの結果より、比較例11〜14の場合より低温の結晶成長温度であっても、本発明においては、不透明結晶化ガラスの製造が可能であることが確認された。
【0106】
本発明の結晶性ガラス及び結晶化ガラスにおいては、組成が含有するAl及びSiOの総含有量を80.0〜87.0重量%とし、Bを0.5〜4.0重量%とすることにより主結晶析出ゾーンから離れることなく、ガラス原料の溶融温度及び成形温度を下げられることが確認された。
また、組成としてPを添加することにより、他結晶の析出を押さえ、β−石英固溶体の析出温度範囲を広げられることが確認された。
さらに、組成としてFを添加することにより、他結晶の析出を押さえ、β−スポジュメン固溶体を主結晶として析出する温度を大幅に下げられることが確認された。
【0107】
【発明の効果】
本発明によると、第一に、低温で溶融し、成形することが可能なLiO−Al−SiO系結晶性ガラスを提供することができ、第二に、前記結晶性ガラスにおいて核形成をした後、広い温度範囲で結晶化することにより製造可能であり、優れた熱的特性及び機械的強度を有する透明結晶化ガラスを提供することができ、第三に、前記結晶性ガラスにおいて核形成をした後、低温で結晶化することにより製造可能であり、優れた熱的特性及び機械的強度を有する不透明結晶化ガラスを提供することができ、第四に、前記LiO−Al−SiO系結晶性ガラス、前記透明結晶化ガラス、及び前記不透明結晶化ガラスの製造方法を提供することができる。

Claims (15)

  1. 少なくともLiO、Al、及びSiOを含有してなるLiO−Al−SiO系結晶性ガラスであって、前記結晶性ガラスがPを含有し、前記Pの含有量が、前記結晶性ガラスの基本組成に対して0.5〜4.0重量%であることを特徴とするLiO−Al−SiO系結晶性ガラス。
  2. 少なくともLiO、Al、及びSiOを含有してなるLiO−Al−SiO系結晶性ガラスであって、前記結晶性ガラスがFを含有することを特徴とするLiO−Al−SiO系結晶性ガラス。
  3. 前記Fの含有量が、前記結晶性ガラスの基本組成に対して1.0〜3.0重量%である請求項2に記載のLiO−Al−SiO系結晶性ガラス。
  4. 前記LiO−Al−SiO系結晶性ガラスが、Bを含有し、前記Bの含有量が前記結晶性ガラスの基本組成に対して0.5〜4.0重量%である請求項1から3のいずれかに記載のLiO−Al−SiO系結晶性ガラス。
  5. 前記LiO−Al−SiO系結晶性ガラスが、基本組成としてLiO,Al,SiO,TiO,ZrO,MgO,ZnO,BaO,As,Sb,ならびにNaO及び/又はKOの中から選択される成分を含有し、前記結晶性ガラスの基本組成における各成分の含有量が、SiO2 58.0〜65.0重量%、Al3 19.0〜26.0重量%、LiO3.7〜5.5重量%、TiO 0.5〜4.0重量%、ZrO 1.0〜3.0重量%、MgO 0.2〜3.0重量%、ZnO 0〜3.0重量%、BaO0〜4.0重量%、As 0.4〜1.5重量%、Sb 0〜1.5重量%、NaO及び/又はKO 0〜2.0重量%であり、かつ、前記Al及びSiOの総含有量が80.0〜87.0重量%である請求項1から4のいずれかに記載のLiO−Al−SiO系結晶性ガラス。
  6. LiO・Al・nSiO(n≧2)からなるβ−石英固溶体を主結晶として析出してなるLiO−Al−SiO系透明結晶化ガラスであって、前記透明結晶化ガラスがPを含有し、前記Pの含有量が前記透明結晶化ガラスの基本組成に対して0.5〜4.0重量%であることを特徴とするLiO−Al−SiO系透明結晶化ガラス。
  7. 前記LiO−Al−SiO系透明結晶化ガラスが、Bを含有し、前記Bの含有量が前記透明結晶化ガラスの基本組成に対して0.5〜1.5重量%以下である請求項6に記載のLiO−Al−SiO系透明結晶化ガラス。
  8. 前記LiO−Al−SiO系透明結晶化ガラスが、基本組成としてLiO,Al,SiO,TiO,ZrO,MgO,ZnO,BaO,As,Sb,ならびにNaO及び/又はKOの中から選択される成分を含有し、前記透明結晶化ガラスの基本組成における各成分の含有量が、SiO2 58.0〜65.0重量%、Al3 19.0〜26.0重量%、LiO 3.7〜5.5重量%、TiO 0.5〜4.0重量%、ZrO 1.0〜3.0重量%、MgO 0.2〜3.0重量%、ZnO 0〜3.0重量%、BaO 0〜4.0重量%、As 0.4〜1.5重量%、Sb 0〜1.5重量%、NaO及び/又はKO 0〜2.0重量%であり、かつ、前記Al及びSiOの総含有量が80.0〜87.0重量%である請求項6又は7に記載のLiO−Al−SiO系透明結晶化ガラス。
  9. LiO・Al・nSiO(n≧4)からなるβ−スポジュメン固溶体を主結晶として析出してなるLiO−Al−SiO系不透明結晶化ガラスであって、前記不透明結晶化ガラスがFを含有し、前記Fの含有量が前記不透明結晶化ガラスの基本組成に対して1.0〜3.0重量%であることを特徴とするLiO−Al−SiO系不透明結晶化ガラス。
  10. 前記LiO−Al−SiO系不透明結晶化ガラスが、Bを含有し、前記Bの含有量が前記不透明結晶化ガラスの基本組成に対して1.0〜4.0重量%である請求項9に記載のLiO−Al−SiO系不透明結晶化ガラス。
  11. 前記LiO−Al−SiO系不透明結晶化ガラスが、基本組成としてLiO,Al,SiO,TiO,ZrO,MgO,ZnO,BaO,As,Sb,ならびにNaO及び/又はKOの中から選択される成分を含有し、前記不透明結晶化ガラスの基本組成における各成分の含有量が、SiO2 58.0〜65.0重量%、Al3 19.0〜26.0重量%、LiO 3.7〜5.5重量%、TiO 0.5〜4.0重量%、ZrO 1.0〜3.0重量%、MgO 0.2〜3.0重量%、ZnO 0〜3.0重量%、BaO 0〜4.0重量%、As 0.4〜1.5重量%、Sb0〜1.5重量%、NaO及び/又はKO 0〜2.0重量%であり、かつ、前記Al及びSiOの総含有量が80.0〜87.0重量%である請求項9又は10に記載のLiO−Al−SiO系不透明結晶化ガラス。
  12. 少なくともLiO、Al、及びSiOを含有してなるLiO−Al−SiO系結晶性ガラスの製造方法であって、下記a、b、c及びd工程を有することを特徴とするLiO−Al−SiO系結晶性ガラスの製造方法。
    a)SiOを58.0〜65.0重量%、Alを20.0〜26.0重量%、LiOを3.7〜5.5重量%、TiOを0.5〜4.0重量%、ZrOを1.0〜3.0重量%、MgOを0.2〜3.0重量%、ZnOを0〜3.0重量%、BaOを0〜4.0重量%、Asを0.4〜1.5重量%、Sb 0〜1.5重量%、Bを0.5〜4.0重量%、NaO及び/又はKOを0〜2.0重量%の組成で含有してなり、前記Al及びSiOの総含有量が80.0〜87.0重量%であるガラス原料を調合する工程、
    b) 前記a工程で得られたガラス原料に対して、0.5〜4.0重量%のP,又は1.0〜3.0重量%のFを添加する工程、
    c) 前記b工程で得られた、P又はFを含有してなるガラス原料を溶融する工程、
    d) 前記c工程で得られたガラスを成形することにより、LiO−Al−SiO系結晶性ガラスを製造する工程。
  13. 前記b工程が、a工程で得られたガラス原料に対して、1.0〜3.0重量%のFを添加する工程であり、かつ前記c工程が、b工程で得られたFを含有してなるガラス原料を、6〜15時間かけて、1520℃〜1600℃において溶融する工程である請求項12に記載のLiO−Al−SiO系結晶性ガラスの製造方法。
  14. LiO・Al・nSiO(n≧2)からなるβ−石英固溶体を主結晶として析出してなるLiO−Al−SiO系透明結晶化ガラスの製造方法であって、下記a、b、c、d、e及びf工程を有することを特徴とするLiO−Al−SiO系透明結晶化ガラスの製造方法。
    a) SiOを58.0〜65.0重量%、Alを19.0〜26.0重量%、LiOを3.7〜5.5重量%、TiOを0.5〜4.0重量%、ZrOを1.0〜3.0重量%、MgOを0.2〜3.0重量%、ZnOを0〜3.0重量%、BaOを0〜4.0重量%、Asを0.4〜1.5重量%、Sb 0〜1.5重量%、Bを0.5〜4.0重量%、NaO及び/又はKOを0〜2.0重量%の組成で含有してなり、かつ、前記Al及びSiOの総含有量が80.0〜87.0重量%であるガラス原料を調合する工程、
    b) 前記a工程で得られたガラス原料に対して、0.5〜4.0重量%のPを添加する工程、
    c) 前記b工程で得られたPを含有してなるガラス原料を、6〜15時間かけて1540℃〜1600℃において溶融する工程、
    d) 前記c工程で得られたガラスを成形することにより、LiO−Al−SiO系結晶性ガラスを製造する工程、
    e) 前記d工程で得られたLiO−Al−SiO系結晶性ガラスを、1〜4時間かけて700℃〜760℃に保持して核形成をする工程、
    f) 前記e工程で核形成されたLiO−Al−SiO系結晶性ガラスを、1〜3時間かけて800℃〜880℃で熱処理し、β−石英固溶体を析出させ、LiO−Al−SiO系透明結晶化ガラスを製造する工程。
  15. LiO・Al・nSiO(n≧4)からなるβ−スポジュメン固溶体を主結晶として析出してなるLiO−Al−SiO系不透明結晶化ガラスの製造方法であって、下記a、b、c、d、e及びf工程を有することを特徴とするLiO−Al−SiO系不透明結晶化ガラスの製造方法。
    a) SiOを58.0〜65.0重量%、Alを19.0〜26.0重量%、LiOを3.7〜5.5重量%、TiOを0.5〜4.0重量%、ZrOを1.0〜3.0重量%、MgOを0.2〜3.0重量%、ZnOを0〜3.0重量%、BaOを0〜4.0重量%、Asを0.4〜1.5重量%、Sb 0〜1.5重量%、Bを0.5〜4.0重量%、NaO及び/又はKOを0〜2.0重量%の組成で含有してなり、かつ、前記Al及びSiOの総含有量が80.0〜87.0重量%であるガラス原料を調合する工程、
    b) 前記a工程で得られたガラス原料に対して、1.0〜3.0重量%のFを添加する工程、
    c) 前記b工程で得られたFを含有してなるガラス原料を、6〜15時間かけて1520℃〜1600℃において溶融する工程、
    d) 前記c工程で得られたガラスを成形することにより、LiO−Al−SiO系結晶性ガラスを製造する工程、
    e) 前記d工程で得られたLiO−Al−SiO系結晶性ガラスを、0.5〜2時間かけて640℃〜720℃に保持して核形成をする工程、
    f) 前記e工程で核形成されたLiO−Al−SiO系結晶性ガラスを、0.5〜2時間かけて780℃〜890℃で熱処理し、β−スポジュメン固溶体を析出させ、LiO−Al−SiO系不透明結晶化ガラスを製造する工程。
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