JP6972433B2 - Trl校正装置及びtrl検査方法 - Google Patents
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Description
具体的には、例えば、高周波で動作する半導体パッケージは、半導体パッケージの入出力端子、又は、半導体パッケージが実装された半導体基板のパッド部分等の入出力部を基準面とするSパラメータを要求される場合がある。しかしながら、検査用ソケットを用いた検査を行った場合、検査プローブ及び信号線路を通った検査信号の、入出力部を基準面とするSパラメータしか取得できないという問題点がある。すなわち、検査用ソケットを用いた検査を行った場合、基準面である入出力部において、半導体パッケージの電気特性に加えて、検査プローブ又は信号線路の電気特性が含まれてしまうため、半導体パッケージの電気特性が正確に測定できない場合がある。
従来の一般的なTRL校正装置が備えるリフレクト標準器10R、スルー標準器10T、及びライン標準器10Lを図1から図3を参照して説明する。
図1は、従来のリフレクト標準器10Rの構成の一例を示すものである。
図2は、従来のスルー標準器10Tの構成の一例を示すものである。
図3は、従来のライン標準器10Lの構成の一例を示すものである。
図2に示す従来のスルー標準器10Tは、従来のリフレクト標準器10Rにおいて、基板11の一面上に形成された1対の伝送線路15の他端同士が、電気的に接続されたものである。
図3に示すライン標準器10Lは、従来のリフレクト標準器10Rにおいて、基板11の一面上に形成された1対の伝送線路15の他端同士が、任意の電気長を有する伝送線路15aを介して電気的に接続されたものである。一般に、従来のライン標準器10Lにおいて、任意の電気長を有する伝送線路15aは、電気長が90度であるものが用いられる。
検査装置は、リフレクト標準器10Rの伝送線路15の開放端同士を基準面とするSパラメータを用いて、校正される。
図4に示す高周波回路パッケージ20は、図1に示す従来のリフレクト標準器10Rの1対の伝送線路15の開放端同士を、高周波回路21を介して接続したものである。
例えば、図4に示す高周波回路パッケージ20の電気特性を測定する場合、検査装置は、伝送線路15の開放端と高周波回路21との接続部22,23を基準面とするSパラメータを取得できる。
図5から図18を参照して、実施の形態1に係るTRL校正装置100について説明する。
図5から図7を参照して、被検査対象物である半導体パッケージ300、及び、実施の形態1に係る検査用ソケット200の要部の構成について説明する。
図5は、実施の形態1に係る半導体パッケージ300の要部の構成の一例を示す断面図である。
図6は、実施の形態1に係る検査用ソケット200の要部の構成の一例を示す断面図である。
図7は、実施の形態1に係る半導体パッケージ300が検査用ソケット200に装着された状態の一例を示す断面図である。
半導体基板302は、リードフレームの一面上に搭載される。
リードフレームは、半導体基板302を搭載することにより、半導体基板302を保護し、半導体基板302の実装性を向上させる。
伝送線路304は、半導体基板302の一表面に形成される。
金属ワイヤ305は、伝送線路304と外部端子303とを電気的に接続する。
樹脂モールド301は、半導体基板302、伝送線路304、又は金属ワイヤ305等を保護する。
金属筐体201は、半導体パッケージ300を検査用ソケット200に装着する際に、半導体パッケージ300の検査用ソケット200における装着位置を決定する。金属筐体201は、接地されているものとして説明する。
導体パッケージが検査用ソケット200に装着された際に半導体パッケージ300の外部端子303と接続されるプローブ端子に対応する検査プローブ202−1,202−2は、金属筐体201と接することがないように同軸構造等により構成されて配置されている。
信号導体204−1は、一端が検査プローブ202−1と接続され、他端が同軸コネクタ205−1と接続される。信号導体204−2は、一端が検査プローブ202−2と接続され、他端が同軸コネクタ205−2と接続される。
同軸コネクタ205−1,205−2は、同軸コネクタ205−1,205−2と検査装置との間で検査信号を送受信するための端子である。
図8は、実施の形態1に係るTRL校正装置100の要部の構成の一例を示すブロック図である。
実施の形態1に係るTRL校正装置100は、リフレクト標準器100R、スルー標準器100T、及びライン標準器100Lを備える。
TRL校正が行われる際、リフレクト標準器100R、スルー標準器100T、及びライン標準器100Lは、順次、検査用ソケット200に装着される。
なお、リフレクト標準器100R、スルー標準器100T、及びライン標準器100Lを用いたTRL校正方法は、公知であるため説明を省略する。
図9Aは、実施の形態1に係るリフレクト標準器100Rの要部の構成の一例を示す断面図である。
リフレクト標準器100Rは、半導体基板(以下「R用基板101R」という。)、2個の接続端子(以下、「R用第1接続端子111R」及び「R用第2接続端子112R」という。)、2個の伝送線路(以下、「R用第1伝送線路121R」及び「R用第2伝送線路122R」という。)、2個の外部端子(以下、「R用第1外部端子131R」及び「R用第2外部端子132R」という。)、2個の接続手段(以下、「R用第1接続手段141R」及び「R用第2接続手段142R」)、絶縁層(以下「R用絶縁層160R」という。)、並びに、接地用外部端子(以下「R用接地用外部端子150R」という。)を有する。
具体的には、リフレクト標準器100Rにおいて、R用基板101R、R用第1接続端子111R、R用第2接続端子112R、R用第1伝送線路121R、R用第2伝送線路122R、R用第1接続手段141R、及び、R用第2接続手段142R、及び、R用絶縁層160Rは、パッケージの内部に収納される。また、リフレクト標準器100Rにおいて、R用第1外部端子131R、R用第2外部端子132R、及び、R用接地用外部端子150Rは、パッケージの表面に形成される。より具体的には、図9に示すリフレクト標準器100Rは、R用第1外部端子131R、R用第2外部端子132R、及び、R用接地用外部端子150Rが、パッケージの一表面に形成するR用絶縁層160Rの一表面に形成されている。
なお、リフレクト標準器100Rにおいて、R用絶縁層160Rbは、必須の構成ではなく、リフレクト標準器100Rは、R用絶縁層160Rbを有していなくても良い。リフレクト標準器100RがR用絶縁層160Rbを有していない場合、R用第1外部端子131R、R用第2外部端子132R、及び、R用接地用外部端子150Rは、例えば、R用絶縁層160Raの一表面に形成される。
なお、図9Aは、図9Bに示す直線X−X´における断面の一例を示す断面図である。
リフレクト標準器100Rは、R用基板上面に接地端子113Rが形成されたものであっても良い。図9において、接地端子113Rは、R用基板上面における周囲に複数配置されている。
例えば、図9において、R用第1接続端子111RとR用第1外部端子131Rとは、R用絶縁層160RにおけるR用第1スルーホール171Rを介して電気的に接続される。すなわち、図9において、R用第1接続手段141Rは、R用絶縁層160RaにおけるR用第1スルーホール171Raと、R用絶縁層160RbにおけるR用第1スルーホール171Rbとにより構成されている。
例えば、図9において、R用第2接続端子112RとR用第2外部端子132Rとは、R用絶縁層160RにおけるR用第2スルーホール172Rを介して電気的に接続される。すなわち、図9において、R用第2接続手段142Rは、R用絶縁層160RaにおけるR用第2スルーホール172Raと、R用絶縁層160RbにおけるR用第2スルーホール172Rbとにより構成されている。
R用基板上面に形成された接地端子113Rは、スルーホール等の接続手段を介して、R用接地用外部端子150Rに接続される。
図10は、実施の形態1に係るリフレクト標準器100RにおけるR用第1伝送線路121R及びR用第2伝送線路122Rの構成について説明するための構成図である。
リフレクト標準器100Rが有するR用第1伝送線路121Rは、R用第1接続端子111Rに接続されたR用第1伝送線路121Rの一端を中心として、R用第1伝送線路121RをR用基板上面に平行な平面に沿って、任意の回転角により回転させて配置することが可能なものである。
図10において、破線により示される円C1は、R用第1伝送線路121Rの一端を中心として、R用第1伝送線路121RをR用基板上面に平行な平面に沿って回転させた場合における、R用第1伝送線路121Rの他端が示す軌跡を示している。
なお、R用第1伝送線路121RがR用基板上面に配置された場合、R用第1伝送線路121Rの電気特性は、当該回転角によらず同一の電気特性となる。
図10において、破線により示される円C2は、R用第2伝送線路122Rの一端を中心として、R用第2伝送線路122RをR用基板上面に平行な平面に沿って回転させた場合における、R用第2伝送線路122Rの他端が示す軌跡を示している。
なお、R用第2伝送線路122RがR用基板上面に配置された場合、R用第2伝送線路122Rの電気特性は、当該回転角によらず同一の電気特性となる。
より具体的には、R用第1伝送線路121R及びR用第2伝送線路122Rは、図10に示す円C1と円C2との接点が、R用第1接続端子111RとR用第2接続端子112Rとを結ぶ線分上と重なるように構成されたものである。
図9Bに示すようにR用第1伝送線路121R及びR用第2伝送線路122Rを配置することで、リフレクト標準器100Rが有するR用第1伝送線路121R及びR用第2伝送線路122Rは、R用第1伝送線路121Rの他端と、R用第2伝送線路122Rの他端との間の距離をR用基板上面において離すことができる。このため、R用第1伝送線路121Rの他端と、R用第2伝送線路122Rの他端との間の寄生成分を低減させることができる。
図11Aは、実施の形態1に係るスルー標準器100Tの要部の構成の一例を示す断面図である。
スルー標準器100Tは、半導体基板(以下「T用基板101T」という。)、2個の接続端子(以下、「T用第1接続端子111T」及び「T用第2接続端子112T」という。)、2個の伝送線路(以下、「T用第1伝送線路121T」及び「T用第2伝送線路122T」という。)、2個の外部端子(以下、「T用第1外部端子131T」及び「T用第2外部端子132T」という。)、2個の接続手段(以下、「T用第1接続手段141T」及び「T用第2接続手段142T」)、絶縁層(以下「T用絶縁層160T」という。)、並びに、接地用外部端子(以下「T用接地用外部端子150T」という。)を有する。
具体的には、スルー標準器100Tにおいて、T用基板101T、T用第1接続端子111T、T用第2接続端子112T、T用第1伝送線路121T、T用第2伝送線路122T、T用第1接続手段141T、及び、T用第2接続手段142T、及び、T用絶縁層160Tは、パッケージの内部に収納される。また、スルー標準器100Tにおいて、T用第1外部端子131T、T用第2外部端子132T、及び、T用接地用外部端子150Tは、パッケージの表面に形成される。より具体的には、図11に示すスルー標準器100Tは、T用第1外部端子131T、T用第2外部端子132T、及び、T用接地用外部端子150Tが、パッケージの一表面に形成するT用絶縁層160Tの一表面に形成されている。
なお、スルー標準器100Tにおいて、T用絶縁層160Tbは、必須の構成ではなく、スルー標準器100Tは、T用絶縁層160Tbを有していなくても良い。スルー標準器100TがT用絶縁層160Tbを有していない場合、T用第1外部端子131T、T用第2外部端子132T、及び、T用接地用外部端子150Tは、例えば、T用絶縁層160Taの一表面に形成される。
T用第1接続端子111T及びT用第2接続端子112Tは、T用基板101Tに形成される。具体的には、T用第1接続端子111T及びT用第2接続端子112Tは、R用第1接続端子111R及びR用第2接続端子112Rが形成されたR用基板101Rにおける位置に相当するT用基板101Tにおける位置に形成される。例えば、T用第1接続端子111T及びT用第2接続端子112Tは、T用基板101TのT用絶縁層160T側の面(以下「T用基板上面」という。)に形成される。
なお、図11Aは、図11Bに示す直線X−X´における断面の一例を示す断面図である。
スルー標準器100Tは、T用基板上面に接地端子113Tが形成されたものであっても良い。図11において、接地端子113Tは、T用基板上面における周囲に複数配置されている。
検査プローブ202−1,202−2の位置は、金属筐体201に対して予め決められた位置に固定されているため、T用第1外部端子131T及びT用第2外部端子132Tは、R用第1外部端子131R及びR用第2外部端子132Rが配置されたリフレクト標準器100Rにおける位置に相当するスルー標準器100Tにおける位置に配置される。
例えば、図11において、T用第1接続端子111TとT用第1外部端子131Tとは、T用絶縁層160TにおけるT用第1スルーホール171Tを介して電気的に接続される。すなわち、図11において、T用第1接続手段141Tは、T用絶縁層160TaにおけるT用第1スルーホール171Taと、T用絶縁層160TbにおけるT用第1スルーホール171Tbとにより構成されている。
例えば、図11において、T用第2接続端子112TとT用第2外部端子132Tとは、T用絶縁層160TにおけるT用第2スルーホール172Tを介して電気的に接続される。すなわち、図11において、T用第2接続手段142Tは、T用絶縁層160TaにおけるT用第2スルーホール172Taと、T用絶縁層160TbにおけるT用第2スルーホール172Tbとにより構成されている。
T用基板上面に形成された接地端子113Tは、スルーホール等の接続手段を介して、T用接地用外部端子150Tに接続される。
図12Aは、実施の形態1に係るライン標準器100Lの要部の構成の一例を示す断面図である。
ライン標準器100Lは、半導体基板(以下「L用基板101L」という。)、2個の接続端子(以下、「L用第1接続端子111L」及び「L用第2接続端子112L」という。)、3個の伝送線路(以下、「L用第1伝送線路121L」、「L用第2伝送線路122L」、及び「L用第3伝送線路123L」という。)、2個の外部端子(以下、「L用第1外部端子131L」及び「L用第2外部端子132L」という。)、2個の接続手段(以下、「L用第1接続手段141L」及び「L用第2接続手段142L」)、絶縁層(以下「L用絶縁層160L」という。)、並びに、接地用外部端子(以下「L用接地用外部端子150L」という。)を有する。
具体的には、ライン標準器100Lにおいて、L用基板101L、L用第1接続端子111L、L用第2接続端子112L、L用第1伝送線路121L、L用第2伝送線路122L、L用第3伝送線路123L、L用第1接続手段141L、及び、L用第2接続手段142L、及び、L用絶縁層160Lは、パッケージの内部に収納される。また、ライン標準器100Lにおいて、L用第1外部端子131L、L用第2外部端子132L、及び、L用接地用外部端子150Lは、パッケージの表面に形成される。より具体的には、図12に示すライン標準器100Lは、L用第1外部端子131L、L用第2外部端子132L、及び、L用接地用外部端子150Lが、パッケージの一表面に形成するL用絶縁層160Lの一表面に形成されている。
なお、ライン標準器100Lにおいて、L用絶縁層160Lbは、必須の構成ではなく、ライン標準器100Lは、L用絶縁層160Lbを有していなくても良い。ライン標準器100LがL用絶縁層160Lbを有していない場合、L用第1外部端子131L、L用第2外部端子132L、及び、L用接地用外部端子150Lは、例えば、L用絶縁層160Laの一表面に形成される。
なお、図12Aは、図12Bに示す直線X−X´における断面の一例を示す断面図である。
L用第1伝送線路121Lは、R用第1伝送線路121Rと同一形状を有する。L用第1伝送線路121Lは、L用基板101Lに形成される。具体的には、L用第1伝送線路121Lは、R用第1伝送線路121Rが形成されたR用基板101Rにおける位置に相当するL用基板101Lにおける位置に形成される。例えば、L用第1伝送線路121Lは、L用基板上面に形成される。L用第1伝送線路121Lは、一端がL用第1接続端子111Lと電気的に接続される。
L用第2伝送線路122Lは、R用第2伝送線路122Rと同一形状を有する。L用第2伝送線路122Lは、L用基板101Lに形成される。具体的には、L用第2伝送線路122Lは、R用第2伝送線路122Rが形成されたR用基板101Rにおける位置に相当するL用基板101Lにおける位置に形成される。例えば、L用第2伝送線路122Lは、L用基板上面に形成される。L用第2伝送線路122Lは、一端がL用第2接続端子112Lと電気的に接続される。
L用第3伝送線路123Lは、任意の長さであれば良いが、一例として、検査信号の周波数に対して、電気長が90度になるように構成されたものを用いる。L用第3伝送線路123Lの電気長は、厳密に90度である必要はなく、90度は、略90度を含むものである。
なお、L用第3伝送線路123Lは、電気長が20度から160度の範囲であれば、高精度の測定が可能である。
ライン標準器100Lは、L用基板上面に接地端子113Lが形成されたものであっても良い。図12において、接地端子113Lは、L用基板上面における周囲に複数配置されている。
検査プローブ202−1,202−2の位置は、金属筐体201に対して予め決められた位置に固定されているため、L用第1外部端子131L及びL用第2外部端子132Lは、R用第1外部端子131R及びR用第2外部端子132Rが配置されたリフレクト標準器100Rにおける位置に相当するライン標準器100Lにおける位置に配置される。
例えば、図12において、L用第1接続端子111LとL用第1外部端子131Lとは、L用絶縁層160LにおけるL用第1スルーホール171Lを介して電気的に接続される。すなわち、図12において、L用第1接続手段141Lは、L用絶縁層160LaにおけるL用第1スルーホール171Laと、L用絶縁層160LbにおけるL用第1スルーホール171Lbとにより構成されている。
例えば、図12において、L用第2接続端子112LとL用第2外部端子132Lとは、L用絶縁層160LにおけるL用第2スルーホール172Lを介して電気的に接続される。すなわち、図12において、L用第2接続手段142Lは、L用絶縁層160LaにおけるL用第2スルーホール172Laと、L用絶縁層160LbにおけるL用第2スルーホール172Lbとにより構成されている。
L用基板上面に形成された接地端子113Lは、スルーホール等の接続手段を介して、L用接地用外部端子150Lに接続される。
図13は、実施の形態1に係るライン標準器100LにおけるL用基板上面の要部の構成の一例を示す構成図である。
図14は、実施の形態1に係るライン標準器100LにおけるL用基板上面の要部の構成の一例を示す構成図である。
図13に示すL用第3伝送線路123Lは、図12に示すL用第3伝送線路123Lの屈曲部における角にあたる部位を直線状に取り除いたものである。L用第3伝送線路123Lの形状を図13に示すような形状にすることにより、寄生成分による電磁波の反射を抑圧でき、L用第3伝送線路123Lの電気特性を向上させることができる。
図14に示すL用第3伝送線路123Lは、図12に示すL用第3伝送線路123Lの屈曲部における角にあたる部位を、弧状に取り除いたものである。L用第3伝送線路123Lの形状を図14に示すような形状にすることにより、寄生成分による電磁波の反射を抑圧でき、L用第3伝送線路123Lの電気特性を向上させることができる。
図16を参照して、図12に示すライン標準器100LにおけるL用第1伝送線路121L、L用第2伝送線路122L、及びL用第3伝送線路123Lの配置の変形例について説明する。
図15は、実施の形態1に係るリフレクト標準器100RにおけるR用第1伝送線路121R及びR用第2伝送線路122RのR用基板上面における配置の一例を示す図である。
図16は、実施の形態1に係るライン標準器100LにおけるL用第1伝送線路121L、L用第2伝送線路122L、及びL用第3伝送線路123LのL用基板上面における配置の一例を示す図である。
図16に示すライン標準器100Lは、図15に示すリフレクト標準器100RにL用第3伝送線路123Lを追加して、L用第1伝送線路121Lの他端と、L用第2伝送線路122Lの他端とが、L用第3伝送線路123Lを介して電気的に接続されるように構成されたものである。
L用第1伝送線路121L、L用第2伝送線路122L、及びL用第3伝送線路123Lを、図16に示すように配置することにより、L用第3伝送線路123Lの屈曲部の角度が、図12に示すL用第3伝送線路123Lの屈曲部と比較して緩やかになり、図12に示すL用第3伝送線路123Lの屈曲部における寄生成分と比較して屈曲部における寄生成分を緩和することができる。
図18を参照して、図12に示すライン標準器100LにおけるL用第1伝送線路121L、L用第2伝送線路122L、及びL用第3伝送線路123Lの配置の変形例について説明する。
図17は、実施の形態1に係るリフレクト標準器100RにおけるR用第1伝送線路121R及びR用第2伝送線路122RのR用基板上面における配置の一例を示す図である。
図18は、実施の形態1に係るライン標準器100LにおけるL用第1伝送線路121L、L用第2伝送線路122L、及びL用第3伝送線路123LのL用基板上面における配置の一例を示す図である。
図18に示すライン標準器100Lは、図17に示すリフレクト標準器100RにL用第3伝送線路123Lを追加して、L用第1伝送線路121Lの他端と、L用第2伝送線路122Lの他端とが、L用第3伝送線路123Lを介して電気的に接続されるように構成されたものである。
ライン標準器100Lが有するL用第1伝送線路121L、L用第2伝送線路122L、及びL用第3伝送線路123Lを、図18に示すように配置することにより、L用第3伝送線路123Lの長さが、図12に示すL用第3伝送線路123Lの長さと比較して長くなり、検査信号の周波数が低い場合に高精度の測定が可能となる。
また、このように構成されたスルー標準器100T、リフレクト標準器100R、及びライン標準器100Lを備えたTRL校正装置100を用いてTRL校正を行うことにより、R用第1伝送線路121Rの他端と、R用第2伝送線路122Rの他端とを基準面とするSパラメータが高精度で測定可能になる。
また、スルー標準器100T、リフレクト標準器100R、及びライン標準器100Lを検査用ソケット200に装着してTRL校正を行うことにより、プローブ端子は、信号導体204−1,204−2の電気特性による影響についても同時に高精度で校正することができる。したがって、半導体パッケージ300の電気特性の検査において、従来の検査よりも高精度な検査を行うことが可能になる。
また、これまでの説明において、半導体パッケージ300は、半導体基板302を備えるものとして説明したが、これに限るものではない。例えば、半導体パッケージ300は、半導体基板302に替えて、一般的な回路基板を備えたものであっても良い。同様に、スルー標準器100T、リフレクト標準器100R、及びライン標準器100Lは、それぞれ、半導体基板(T用基板101T、R用基板101R、又はL用基板101L)をを備えるものとして説明したが、これに限るものではない。例えば、スルー標準器100T、リフレクト標準器100R、及びライン標準器100Lは、それぞれ、半導体基板に替えて、一般的な回路基板を備えたものであっても良い。
図19から図24を参照して、実施の形態2に係るTRL校正装置100aについて説明する。
図19を参照して、実施の形態2に係るTRL校正装置100aの構成について説明する。
図19は、実施の形態2に係るTRL校正装置100aの要部の構成の一例を示すブロック図である。
実施の形態2に係るTRL校正装置100aは、リフレクト標準器100Ra、スルー標準器100Ta、及びライン標準器100Laを備える。
TRL校正が行われる際、リフレクト標準器100Ra、スルー標準器100Ta、及びライン標準器100Laは、順次、検査用ソケット200に装着される。
図20Aは、実施の形態2に係るリフレクト標準器100Raの要部の構成の一例を示す断面図である。
リフレクト標準器100Raは、R用基板101Ra、R用第1接続端子111Ra、R用第2接続端子112Ra、R用第1伝送線路121Ra、R用第2伝送線路122Ra、R用第1外部端子131Ra、R用第2外部端子132Ra、R用第1接続手段141Ra、R用第2接続手段142Ra、R用樹脂モールド190Ra、及び、R用接地用外部端子150Raを有する。
具体的には、リフレクト標準器100Raにおいて、R用基板101Ra、R用第1接続端子111Ra、R用第2接続端子112Ra、R用第1伝送線路121Ra、R用第2伝送線路122Ra、R用第1接続手段141Ra、R用第2接続手段142Ra、及び、R用樹脂モールド190Raは、パッケージの内部に収納される。また、リフレクト標準器100Raにおいて、R用第1外部端子131Ra、R用第2外部端子132Ra、及び、R用接地用外部端子150Raは、パッケージの表面に形成される。より具体的には、図20に示すリフレクト標準器100Raは、R用第1外部端子131Ra及びR用第2外部端子132Raが、パッケージの一表面を形成するR用樹脂モールド190Raの一表面に形成され、R用接地用外部端子150Raが、R用樹脂モールド190Raの一表面、又はパッケージの一表面を形成するR用基板101Raの一表面(以下「R用基板下面」)に形成されている。
なお、図20Aは、図20Bに示す直線X−X´における断面の一例を示す断面図である。
すなわち、R用第1伝送線路121Ra及びR用第2伝送線路122Raは、R用基板上面において、図20Bに示す直線X−X´に対して、R用第1伝送線路121Ra又はR用第2伝送線路122Raが、線対称の形状を有し、且つ、線対称の位置になるように配置された場合、R用第1伝送線路121RaとR用第2伝送線路122Raとが両端部を介して電気的に接続されるように構成されたものである。
例えば、図20において、R用第1接続端子111RaとR用第1外部端子131Raとは、R用第1ワイヤ181Raを介して電気的に接続される。すなわち、図20において、R用第1接続手段141Raは、R用第1ワイヤ181Raにより構成されている。
例えば、図20において、R用第2接続端子112RaとR用第2外部端子132Raとは、R用第2ワイヤ182Raを介して電気的に接続される。すなわち、図20において、R用第2接続手段142Raは、R用第2ワイヤ182Raにより構成されている。
図20Bに示すようにR用第1伝送線路121Ra及びR用第2伝送線路122Raを配置することで、リフレクト標準器100Raが有するR用第1伝送線路121Ra及びR用第2伝送線路122Raは、R用第1伝送線路121Raの他端と、R用第2伝送線路122Raの他端との間の距離をR用基板上面において離すことができる。このため、R用第1伝送線路121Raの他端と、R用第2伝送線路122Raの他端との間の寄生成分を低減させることができる。
図21Aは、実施の形態2に係るスルー標準器100Taの要部の構成の一例を示す断面図である。
スルー標準器100Taは、T用基板101Ta、T用第1接続端子111Ta、T用第2接続端子112Ta、T用第1伝送線路121Ta、T用第2伝送線路122Ta、T用第1外部端子131Ta、T用第2外部端子132Ta、T用第1接続手段141Ta、T用第2接続手段142Ta、T用樹脂モールド190Ta、及び、T用接地用外部端子150Taを有する。
具体的には、スルー標準器100Taにおいて、T用基板101Ta、T用第1接続端子111Ta、T用第2接続端子112Ta、T用第1伝送線路121Ta、T用第2伝送線路122Ta、T用第1接続手段141Ta、T用第2接続手段142Ta、及び、T用樹脂モールド190Taは、パッケージの内部に収納される。また、スルー標準器100Taにおいて、T用第1外部端子131Ta、T用第2外部端子132Ta、及び、T用接地用外部端子150Taは、パッケージの表面に形成される。より具体的には、図21に示すスルー標準器100Taは、T用第1外部端子131Ta及びT用第2外部端子132Taが、パッケージの一表面を形成するT用樹脂モールド190Taの一表面に形成され、T用接地用外部端子150Taが、T用樹脂モールド190Taの一表面、又はパッケージの一表面を形成するT用基板101Taの一表面(以下「T用基板下面」)に形成されている。
T用第1接続端子111Ta及びT用第2接続端子112Taは、T用基板101Taに形成される。具体的には、T用第1接続端子111Ta及びT用第2接続端子112Taは、R用第1接続端子111Ra及びR用第2接続端子112Raが形成されたR用基板101Raにおける位置に相当するT用基板101Taにおける位置に形成される。例えば、T用第1接続端子111Ta及びT用第2接続端子112Taは、T用基板101TaのT用基板下面に対向する他面(以下「T用基板上面」という。)に形成される。
なお、図21Aは、図21Bに示す直線X−X´における断面の一例を示す断面図である。
検査プローブ202−1,202−2の位置は、金属筐体201に対して予め決められた位置に固定されているため、T用第1外部端子131Ta及びT用第2外部端子132Taは、R用第1外部端子131Ra及びR用第2外部端子132Raが配置されたリフレクト標準器100Raにおける位置に相当するスルー標準器100Taにおける位置に配置される。
例えば、図21において、T用第1接続端子111TaとT用第1外部端子131Taとは、T用第1ワイヤ181Taを介して電気的に接続される。すなわち、図21において、T用第1接続手段141Taは、T用第1ワイヤ181Taにより構成されている。
例えば、図21において、T用第2接続端子112TaとT用第2外部端子132Taとは、T用第2ワイヤ182Taを介して電気的に接続される。すなわち、図21において、T用第2接続手段142Taは、T用第2ワイヤ182Taにより構成されている。
図22Aは、実施の形態2に係るライン標準器100Laの要部の構成の一例を示す断面図である。
ライン標準器100Laは、L用基板101La、L用第1接続端子111La、L用第2接続端子112La、L用第1伝送線路121La、L用第2伝送線路122La、L用第3伝送線路123La、L用第1外部端子131La、L用第2外部端子132La、L用第1接続手段141La、L用第2接続手段142La、L用樹脂モールド190La、及び、L用接地用外部端子150Laを有する。
具体的には、ライン標準器100Laにおいて、L用基板101La、L用第1接続端子111La、L用第2接続端子112La、L用第1伝送線路121La、L用第2伝送線路122La、L用第3伝送線路123La、L用第1接続手段141La、L用第2接続手段142La、及び、L用樹脂モールド190Laは、パッケージの内部に収納される。また、ライン標準器100Laにおいて、L用第1外部端子131La、L用第2外部端子132La、及び、L用接地用外部端子150Laは、パッケージの表面に形成される。より具体的には、図22に示すライン標準器100Laは、L用第1外部端子131La及びL用第2外部端子132Laが、パッケージの一表面を形成するL用樹脂モールド190Laの一表面に形成され、L用接地用外部端子150Laが、L用樹脂モールド190Laの一表面、又はパッケージの一表面を形成するL用基板101Laの一表面(以下「T用基板下面」)に形成されている。
なお、図22Aは、図22Bに示す直線X−X´における断面の一例を示す断面図である。
L用第1伝送線路121Laは、R用第1伝送線路121Raと同一形状を有する。L用第1伝送線路121Laは、L用基板101Laに形成される。具体的には、L用第1伝送線路121Laは、R用第1伝送線路121Raが形成されたR用基板101Raにおける位置に相当するL用基板101Laにおける位置に形成される。例えば、L用第1伝送線路121Laは、L用基板上面に形成される。L用第1伝送線路121Laは、一端がL用第1接続端子111Laと電気的に接続される。
L用第2伝送線路122Laは、R用第2伝送線路122Raと同一形状を有する。L用第2伝送線路122Laは、L用基板101Laに形成される。具体的には、L用第2伝送線路122Laは、R用第2伝送線路122Raが形成されたR用基板101Raにおける位置に相当するL用基板101Laにおける位置に形成される。例えば、L用第2伝送線路122Laは、L用基板上面に形成される。L用第2伝送線路122Laは、一端がL用第2接続端子112Laと電気的に接続される。
L用第3伝送線路123Laは、任意の長さであれば良いが、一例として、検査信号の周波数に対して、電気長が90度になるように構成されたものを用いる。L用第3伝送線路123Laの電気長は、厳密に90度である必要はなく、90度は、略90度を含むものである。
なお、L用第3伝送線路123Laは、電気長が20度から160度の範囲であれば、高精度の測定が可能である。
検査プローブ202−1,202−2の位置は、金属筐体201に対して予め決められた位置に固定されているため、L用第1外部端子131La及びL用第2外部端子132Laは、R用第1外部端子131Ra及びR用第2外部端子132Raが配置されたリフレクト標準器100Raにおける位置に相当するライン標準器100Laにおける位置に配置される。
例えば、図22において、L用第1接続端子111LaとL用第1外部端子131Laとは、L用第1ワイヤ181Laを介して電気的に接続される。すなわち、図22において、L用第1接続手段141Laは、L用第1ワイヤ181Laにより構成されている。
例えば、図22において、L用第2接続端子112LaとL用第2外部端子132Laとは、L用第2ワイヤ182Laを介して電気的に接続される。すなわち、図22において、L用第2接続手段142Laは、L用第2ワイヤ182Laにより構成されている。
図23Aは、実施の形態2に係るリフレクト標準器100RaにおけるR用基板上面の要部の構成の一例を示す構成図である。
図23Bは、実施の形態2に係るスルー標準器100TaにおけるT用基板上面の要部の構成の一例を示す構成図である。
図23Cは、実施の形態2に係るライン標準器100LaにおけるL用基板上面の要部の構成の一例を示す構成図である。
図24Bは、実施の形態2に係るスルー標準器100TaにおけるT用基板上面の要部の構成の一例を示す構成図である。
図24Cは、実施の形態2に係るライン標準器100LaにおけるL用基板上面の要部の構成の一例を示す構成図である。
図23B及び図24Bに示すスルー標準器100Taは、T用第1伝送線路121Ta及びT用第2伝送線路122Taの形状が、図21に示すスルー標準器100TaのT用第1伝送線路121Ta及びT用第2伝送線路122Taの形状と異なるものである。
図23C及び図24Cに示すライン標準器100Laは、L用第1伝送線路121La、L用第2伝送線路122La、及びL用第3伝送線路123Laの形状が、図22に示すライン標準器100LaのL用第1伝送線路121La、L用第2伝送線路122La、及びL用第3伝送線路123Laの形状と異なるものである。
また、このように構成されたスルー標準器100Ta、リフレクト標準器100Ra、及びライン標準器100Laを備えたTRL校正装置100を用いてTRL校正を行うことにより、R用第1伝送線路121Raの他端と、R用第2伝送線路122Raの他端とを基準面とするSパラメータが高精度で測定可能になる。
また、スルー標準器100Ta、リフレクト標準器100Ra、及びライン標準器100Laを検査用ソケット200に装着してTRL校正を行うことにより、プローブ端子は、信号導体204−1,204−2の電気特性による影響についても同時に高精度で校正することができる。したがって、半導体パッケージ300の電気特性の検査において、従来の検査よりも高精度な検査を行うことが可能になる。
図25から図27を参照して、実施の形態3に係るTRL校正装置100bについて説明する。
図25を参照して、実施の形態3に係るTRL校正装置100bの構成について説明する。
図25は、実施の形態3に係るTRL校正装置100bの要部の構成の一例を示すブロック図である。
実施の形態3に係るTRL校正装置100bは、リフレクト標準器100Ra、スルー標準器100Ta、及び複数のライン標準器100La,100La1,100La2を備える。
実施の形態3では、一例として、TRL校正装置100bは、3個のライン標準器100La,100La1,100La2を備えるものとして説明する。TRL校正装置100bが備えるライン標準器100Lの数は3個に限定されるものではなく、2個であっても、4個以上であっても良い。
TRL校正が行われる際、リフレクト標準器100Ra、スルー標準器100Ta、及び複数のライン標準器100La,100La1,100La2は、順次、検査用ソケット200に装着される。
スルー標準器100Taは、実施の形態2で説明した図21に示すスルー標準器100Taに相当するものであるため、説明を省略する。
ライン標準器100Laは、実施の形態2で説明した図22に示すライン標準器100Laに相当するものであるため、説明を省略する。
図26及び図27を参照して、実施の形態3に係るライン標準器100La1,100La2の構成について説明する。
実施の形態3に係るライン標準器100La1,100La2の構成において、実施の形態2に係るライン標準器100Laと同様の構成については、同じ符号を付して重複した説明を省略する。すなわち、図22に記載した符号と同じ符号を付した図26及び図27の構成については、説明を省略する。
ライン標準器100La1は、ライン標準器100Laと同様のCSP、QFNパッケージ、又は、ファンアウトパッケージ等のパッケージに収納される。実施の形態3に係るライン標準器100La1は、一例として、ライン標準器100Laと同様にQFNパッケージに収納されているものとして説明する。
ライン標準器100La1は、L用基板101La、L用第1接続端子111La、L用第2接続端子112La、L用第1伝送線路121La、L用第2伝送線路122La、L用第3伝送線路123La1、L用第1外部端子131La、L用第2外部端子132La、L用第1接続手段141La、L用第2接続手段142La、L用樹脂モールド190La、及び、L用接地用外部端子150Laを有する。
すなわち、ライン標準器100La1は、実施の形態2に係るライン標準器100LaのL用第3伝送線路123LaがL用第3伝送線路123La1に変更されたものである。
なお、図26Aは、図26Bに示す直線X−X´における断面の一例を示す断面図である。
L用第3伝送線路123La1は、一端がL用第1伝送線路121Laの他端と電気的に接続され、他端がL用第2伝送線路122Laの他端と電気的に接続される。すなわち、L用第1伝送線路121LaとL用第2伝送線路122Laとは、L用第3伝送線路123La1を介して、電気的に接続される。
L用第3伝送線路123La1は、任意の長さであれば良いが、電気長がL用第3伝送線路123Laの電気長と異なるように構成されたものである。図26に示すL用第3伝送線路123La1は、一例として、図22に示すL用第3伝送線路123Laの電気長より長い電気長を有するものである。
ライン標準器100La2は、ライン標準器100Laと同様のCSP、QFNパッケージ、又は、ファンアウトパッケージ等のパッケージに収納される。実施の形態3に係るライン標準器100La2は、一例として、ライン標準器100Laと同様にQFNパッケージに収納されているものとして説明する。
ライン標準器100La2は、L用基板101La、L用第1接続端子111La、L用第2接続端子112La、L用第1伝送線路121La、L用第2伝送線路122La、L用第3伝送線路123La2、L用第1外部端子131La、L用第2外部端子132La、L用第1接続手段141La、L用第2接続手段142La、L用樹脂モールド190La、及び、L用接地用外部端子150Laを有する。
すなわち、ライン標準器100La2は、実施の形態2に係るライン標準器100LaのL用第3伝送線路123LaがL用第3伝送線路123La2に変更されたものである。
なお、図27Aは、図27Bに示す直線X−X´における断面の一例を示す断面図である。
L用第3伝送線路123La2は、一端がL用第1伝送線路121Laの他端と電気的に接続され、他端がL用第2伝送線路122Laの他端と電気的に接続される。すなわち、L用第1伝送線路121LaとL用第2伝送線路122Laとは、L用第3伝送線路123La2を介して、電気的に接続される。
L用第3伝送線路123La2は、任意の長さであれば良いが、電気長がL用第3伝送線路123La及びL用第3伝送線路123La1の電気長と異なるように構成されたものである。図27に示すL用第3伝送線路123La2は、一例として、図26に示すL用第3伝送線路123La1の電気長より更に長い電気長を有するものである。
実施の形態4に係るTRL検査方法について説明する。
実施の形態4に係るTRL検査方法は、一例として、実施の形態3に係るTRL校正装置100bが備えるリフレクト標準器100Ra、スルー標準器100Ta、及び3個のライン標準器100La,100La1,100La2のうち、リフレクト標準器100Ra、スルー標準器100Ta、及び2個のライン標準器100La,100La1を用いてTRL校正を行う場合について説明する。
例えば、図5に示す半導体パッケージ300の電気特性を測定する場合、当該電気特性を正確に測定するためには、R用第1伝送線路121Raの他端と、R用第2伝送線路122Raの他端とを基準面とするSパラメータではなく、R用第1接続端子111RaとR用第2接続端子112Raとを基準面とするSパラメータが必要である。
実施の形態4に係るTRL検査方法は、R用第1接続端子111RaとR用第2接続端子112Raとを基準面とするSパラメータを取得するための検査方法である。
具体的には、TRL校正装置100bが備えるリフレクト標準器100Ra、スルー標準器100Ta、及びライン標準器100Laを用いてTRL校正を行う際に使用するライン標準器100Laが有するL用第3伝送線路123Laとは物理的な長さが異なる前記L用第3伝送線路123La1を有するライン標準器100La1の電気特性を用いて、R用第1伝送線路121Raの電気長及び伝送損失、並びに、R用第2伝送線路122Raの電気長及び伝送損失を算出し、算出したR用第1伝送線路121Raの電気長及び伝送損失、並びに、R用第2伝送線路122Raの電気長及び伝送損失を用いて、リフレクト標準器100Raの電気長及び伝送損失を補正することにより、R用第1接続端子111RaとR用第2接続端子112Raとを基準面とするSパラメータを取得する。
まず、実施の形態4に係るTRL検査方法は、図26に示すライン標準器100La1を検査用ソケット200に装着して、ライン標準器100La1の電気特性を測定する。R用第1伝送線路121Raの他端と、R用第2伝送線路122Raの他端とを基準面とするSパラメータ、すなわち、L用第1伝送線路121Laの他端と、L用第2伝送線路122Laの他端とを基準面とするSパラメータは、既に取得済みであるため、ライン標準器100La1の電気特性を測定することにより、L用第3伝送線路123La1の電気長及び伝送損失を取得することができる。
次に、実施の形態4に係るTRL検査方法は、ライン標準器100La1のL用第3伝送線路123La1の電気特性を用いて、L用第3伝送線路123La1の単位長さあたりの電気長、及び、単位長さあたりの伝送損失を算出する。
次に、実施の形態4に係るTRL検査方法は、算出したL用第3伝送線路123La1の単位長さあたりの電気長、及び、単位長さあたりの伝送損失を用いて、図20に示すリフレクト標準器100RaのR用第1伝送線路121Raの電気長及び伝送損失、並びに、R用第2伝送線路122Raの電気長及び伝送損失を算出する。
次に、実施の形態4に係るTRL検査方法は、算出したR用第1伝送線路121Raの電気長及び伝送損失、並びに、R用第2伝送線路122Raの電気長及び伝送損失を用いて、R用第1伝送線路121Ra及びR用第2伝送線路122Raの電気特性を取得する。
具体的には、例えば、増幅器等の半導体パッケージ300の電気特性を測定する場合、リフレクト標準器100Raの伝送損失が補正されたものであれば良い場合がある。
以下、リフレクト標準器100Raの伝送損失の検査方法について説明する。
次に、ライン標準器100La1のL用第3伝送線路123La1の伝送損失を用いて、L用第3伝送線路123La1の単位長さあたりの伝送損失を算出する。
次に、R用第1伝送線路121Raの他端と、R用第2伝送線路122Raの他端とを基準面とするSパラメータから、取得したR用第1伝送線路121Raの伝送損失、及びR用第2伝送線路122Raの伝送損失を差し引くことによりリフレクト標準器100Raの伝送損失を取得する。
まず、図26に示すライン標準器100La1を検査用ソケット200に装着して、ライン標準器100La1の電気特性を測定する。R用第1伝送線路121Raの他端と、R用第2伝送線路122Raの他端とを基準面とするSパラメータ、すなわち、L用第1伝送線路121Laの他端と、L用第2伝送線路122Laの他端とを基準面とするSパラメータは、既に取得済みであるため、ライン標準器100La1の電気特性を測定することにより、L用第3伝送線路123La1の電気長が取得できる。
次に、ライン標準器100La1のL用第3伝送線路123La1の電気長を用いて、L用第3伝送線路123La1の単位長さあたりの電気長を算出する。
次に、R用第1伝送線路121Raの他端と、R用第2伝送線路122Raの他端とを基準面とするSパラメータから、取得したR用第1伝送線路121Raの電気長、及びR用第2伝送線路122Raの電気長を差し引くことによりリフレクト標準器100Raの電気長を取得する。
Claims (7)
- パッケージに収納され、R用基板と、前記R用基板に形成されたR用第1接続端子及びR用第2接続端子と、前記R用基板に形成され、一端が前記R用第1接続端子と電気的に接続され、他端が開放端であるR用第1伝送線路と、前記R用基板に形成され、一端が前記R用第2接続端子と電気的に接続され、他端が開放端であり、一端から他端までの距離と、前記R用第1伝送線路の一端から前記R用第1伝送線路の他端までの距離との和が、前記R用第1接続端子から前記R用第2接続端子までの距離に相当するR用第2伝送線路と、R用第1外部端子と、R用第2外部端子と、前記R用第1接続端子と前記R用第1外部端子とを電気的に接続するR用第1接続手段と、前記R用第2接続端子と前記R用第2外部端子とを電気的に接続するR用第2接続手段と、を有するリフレクト標準器、
パッケージ内に収納され、前記R用基板と同一形状のT用基板と、前記R用第1接続端子及び前記R用第2接続端子が形成された前記R用基板における位置に相当する前記T用基板における位置に形成されたT用第1接続端子及びT用第2接続端子と、前記R用第1伝送線路と同一形状を有し、前記T用基板に形成され、一端が前記T用第1接続端子と電気的に接続されるT用第1伝送線路と、前記R用第2伝送線路と同一形状を有し、前記T用基板に形成され、一端が前記T用第2接続端子と電気的に接続され、他端が前記T用第1伝送線路の他端に接続されるT用第2伝送線路と、前記R用第1外部端子及び前記R用第2外部端子が配置された前記リフレクト標準器における位置に相当する位置に配置されたT用第1外部端子及びT用第2外部端子と、前記R用第1接続手段と同一電気特性を有し、前記T用第1接続端子と前記T用第1外部端子とを電気的に接続するT用第1接続手段と、前記R用第2接続手段と同一電気特性を有し、前記T用第2接続端子と前記T用第2外部端子とを電気的に接続するT用第2接続手段と、を有するスルー標準器、
並びに、
パッケージ内に収納され、前記R用基板と同一形状のL用基板と、前記R用第1接続端子及び前記R用第2接続端子が形成された前記R用基板における位置に相当する前記L用基板における位置に形成されたL用第1接続端子及びL用第2接続端子と、前記R用第1伝送線路と同一形状を有し、前記R用第1伝送線路が形成された前記R用基板における位置に相当する前記L用基板における位置に形成され、一端が前記L用第1接続端子と電気的に接続されるL用第1伝送線路と、前記R用第2伝送線路と同一形状を有し、前記R用第2伝送線路が形成された前記R用基板における位置に相当する前記L用基板における位置に形成され、一端が前記L用第2接続端子と電気的に接続されるL用第2伝送線路と、一端が前記L用第1伝送線路の他端と電気的に接続され、他端が前記L用第2伝送線路の他端と電気的に接続されるL用第3伝送線路と、前記R用第1外部端子及び前記R用第2外部端子が配置された前記リフレクト標準器における位置に相当する位置に配置されたL用第1外部端子及びL用第2外部端子と、前記R用第1接続手段と同一電気特性を有し、前記L用第1接続端子と前記L用第1外部端子とを電気的に接続するL用第1接続手段と、前記R用第1接続手段と同一電気特性を有し、前記L用第2接続端子と前記L用第2外部端子とを電気的に接続するL用第2接続手段と、を有するライン標準器、
を備えたこと
を特徴とするTRL校正装置。 - パッケージに収納され、R用基板と、前記R用基板に形成されたR用第1接続端子及びR用第2接続端子と、前記R用基板に形成され、一端が前記R用第1接続端子と電気的に接続され、他端が開放端であるR用第1伝送線路と、前記R用基板に形成され、一端が前記R用第2接続端子と電気的に接続され、他端が開放端であり、一端から他端までの距離、及び、前記R用第1接続端子と前記R用第2接続端子とを結ぶ直線から他端までの距離が、一端から前記R用第1伝送線路の他端までの距離、及び、前記R用第1接続端子と前記R用第2接続端子とを結ぶ直線から前記R用第1伝送線路の他端までの距離にそれぞれ相当するR用第2伝送線路と、R用第1外部端子と、R用第2外部端子と、前記R用第1接続端子と前記R用第1外部端子とを電気的に接続するR用第1接続手段と、前記R用第2接続端子と前記R用第2外部端子とを電気的に接続するR用第2接続手段と、を有するリフレクト標準器、
パッケージ内に収納され、前記R用基板と同一形状のT用基板と、前記R用第1接続端子及び前記R用第2接続端子が形成された前記R用基板における位置に相当する前記T用基板における位置に形成されたT用第1接続端子及びT用第2接続端子と、前記R用第1伝送線路と同一形状、又は、前記R用第1接続端子と前記R用第2接続端子とを結ぶ直線に対して前記R用第1伝送線路と線対称の形状である対称形状を有し、前記T用基板に形成され、一端が前記T用第1接続端子と電気的に接続されるT用第1伝送線路と、前記T用第1伝送線路が前記R用第1伝送線路と同一形状である場合は、前記R用第1接続端子と前記R用第2接続端子とを結ぶ直線に対して前記R用第2伝送線路と線対称の形状である対称形状を有し、前記T用第1伝送線路が前記R用第1伝送線路と対称形状である場合は、前記R用第2伝送線路と同一形状を有し、前記T用基板に形成され、一端が前記T用第2接続端子と電気的に接続され、他端が前記T用第1伝送線路の他端に接続されるT用第2伝送線路と、前記R用第1外部端子及び前記R用第2外部端子が配置された前記リフレクト標準器における位置に相当する位置に配置されたT用第1外部端子及びT用第2外部端子と、前記R用第1接続手段と同一電気特性を有し、前記T用第1接続端子と前記T用第1外部端子とを電気的に接続するT用第1接続手段と、前記R用第2接続手段と同一電気特性を有し、前記T用第2接続端子と前記T用第2外部端子とを電気的に接続するT用第2接続手段と、を有するスルー標準器、
並びに、
パッケージ内に収納され、前記R用基板と同一形状のL用基板と、前記R用第1接続端子及び前記R用第2接続端子が形成された前記R用基板における位置に相当する前記L用基板における位置に形成されたL用第1接続端子及びL用第2接続端子と、前記R用第1伝送線路と同一形状を有し、前記R用第1伝送線路が形成された前記R用基板における位置に相当する前記L用基板における位置に形成され、一端が前記L用第1接続端子と電気的に接続されるL用第1伝送線路と、前記R用第2伝送線路と同一形状を有し、前記R用第2伝送線路が形成された前記R用基板における位置に相当する前記L用基板における位置に形成され、一端が前記L用第2接続端子と電気的に接続されるL用第2伝送線路と、一端が前記L用第1伝送線路の他端と電気的に接続され、他端が前記L用第2伝送線路の他端と電気的に接続されるL用第3伝送線路と、前記R用第1外部端子及び前記R用第2外部端子が配置された前記リフレクト標準器における位置に相当する位置に配置されたL用第1外部端子及びL用第2外部端子と、前記R用第1接続手段と同一電気特性を有し、前記L用第1接続端子と前記L用第1外部端子とを電気的に接続するL用第1接続手段と、前記R用第1接続手段と同一電気特性を有し、前記L用第2接続端子と前記L用第2外部端子とを電気的に接続するL用第2接続手段と、を有するライン標準器、
を備えたこと
を特徴とするTRL校正装置。 - 前記ライン標準器が有する前記L用第3伝送線路は、電気長が90度であること
を特長とする請求項1又は請求項2記載のTRL校正装置。 - 前記リフレクト標準器と、
前記スルー標準器と、
複数の前記ライン標準器と、
備え、
複数の前記ライン標準器のそれぞれが有する前記L用第3伝送線路は、電気長が互いに異なること
を特長とする請求項1又は請求項2記載のTRL校正装置。 - 複数の前記ライン標準器のうち、1つの前記ライン標準器が有する前記L用第3伝送線路は、電気長が90度であること
を特長とする請求項4記載のTRL校正装置。 - 請求項1から請求項5のいずれか1項記載のTRL校正装置を用いてTRL校正を行うこと
を特徴とするTRL検査方法。 - 請求項1から請求項5のいずれか1項記載のTRL校正装置を用いてTRL校正を行う際に使用する前記ライン標準器が有する前記L用第3伝送線路とは物理的な長さが異なる前記L用第3伝送線路を有する前記ライン標準器の電気特性を用いて、前記リフレクト標準器の電気長又は伝送損失のうち少なくともいずれか一方を補正すること
を特徴とするTRL検査方法。
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-
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