以下、図面を参照して、本発明による各実施形態のプリーツスクリーンを説明する。尚、本願明細書中、図1に示すプリーツスクリーンの正面図に対して、図示上方及び図示下方をスクリーンの吊り下げ方向に準じてそれぞれ上方向(又は上側)及び下方向(又は下側)と定義し、図示左方向をプリーツスクリーンの左側、及び、図示右方向をプリーツスクリーンの右側と定義して説明する。また、図1の正面図を視認する側を前側(室内側)とし、その反対側を後側(室外側)とする。
〔第1実施形態〕
(全体構成)
図1は、本発明による第1実施形態のプリーツスクリーンの概略構成を示す正面図である。図2は、本発明による第1実施形態のプリーツスクリーンの概略構成を示す側面断面図である。尚、図2では、操作コード9の図示を省略している。第1実施形態のプリーツスクリーンは、以下に説明するように、上部スクリーン11Uの下端縁と下部スクリーン11Lの上端縁を中間レール7に取着し、中間レール7とボトムレール8をそれぞれ独立した昇降コード15,16で吊下支持するよう構成される。
図1及び図2に示すプリーツスクリーンは、上下方向にジグザグ状に折り曲げ可能としたスクリーンをヘッドボックス1から吊下支持し、そのスクリーンを操作装置3により昇降して採光量を適宜に調節するものである。ヘッドボックス1は、ブラケット2を介して取付面に固定される。
本例のプリーツスクリーンでは、スクリーンを異なる生地の上部スクリーン11Uと下部スクリーン11Lとで構成し、上部スクリーン11Uの下端縁と下部スクリーン11Lの上端縁を中間レール7に取着し、中間レール7とボトムレール8をそれぞれ独立した昇降コード15,16で吊下支持している。
図1に示す例では、上部スクリーン11Uを採光性生地とし、下部スクリーン11Lを遮光性生地としている。
上部及び下部スクリーン11U,11Lの各々は、折り目11aを設けた生地の上下両端縁に接合片11bをそれぞれ設け、その接合片11bを他の生地の接合片11bに溶着等の手段により接合して形成されている。
そして、スクリーン11Uの当該接合片に対しては、ヘッドボックス1から垂下される昇降コード15,16が挿通され、昇降コード15の下端は中間レール7に取着される。スクリーン11Lの当該接合片に対しては、昇降コード16が挿通され、昇降コード16の下端はボトムレール8に取着される。
したがって、ボトムレール8を昇降することにより上部及び下部スクリーン11U,11Lを下方へ引き延ばし、或いは上部及び下部スクリーン11U,11Lを上方へ畳み込み可能である。
そして、操作コード9は、例えば無端状のボールチェーンで構成され、操作装置3内にて回転可能に収容されるプーリー10に巻き掛けられる。プーリー10の外周面には、操作コード9のボールチェーンのボール部が嵌まり込む複数の凹部が形成されている。
プーリー10には、複数のギヤからなる伝達ギヤがヘッドボックス1内で連結され、この伝達ギヤが各伝達クラッチに連結されている(図示せず)。したがって、この伝達ギヤによってプーリー10の回転が各伝達クラッチを介して回転駆動軸に伝達されるようになっている。
巻取軸5は、上部及び下部スクリーン11U,11Lの各々に対して個別に設けられ、ヘッドボックス1内で並列に配置されている。また、上部及び下部スクリーン11U,11Lの各々の巻取軸5も2軸で構成されている。そして、上部スクリーン11Uの回転駆動軸の回転によって、ヘッドボックス1内で回転可能に支持された巻取軸5が回転し、巻取軸5の回転による昇降コード15の巻き取り、或いは巻き戻しによって上部スクリーン11Uが昇降される。同様に、下部スクリーン11L用の回転駆動軸の回転によって、ヘッドボックス1内で回転可能に支持された巻取軸5が回転し、巻取軸5の回転による昇降コード16の巻き取り、或いは巻き戻しによってスクリーン11Lが昇降される。
左右に配置される各巻取軸5の間には、それぞれ回転駆動軸の回転を制御するストッパー装置4が配置され、ストッパー装置4は、ボトムレール8の引き上げ操作の後に操作コード9を手放したとき、中間レール7やボトムレール8の自重降下を防止するよう機能する。
また、ストッパー装置4の側方において、上部スクリーン11U及び下部スクリーン11L用のそれぞれの回転駆動軸が、それぞれのガバナー装置6に挿通されている。ガバナー装置6は、回転駆動軸の回転速度を所定値以下に抑制して、中間レール7やボトムレール8の自重降下時の下降速度を所定速度以下に抑制する機能を有する。
このようなプリーツスクリーンでは、中間レール7とボトムレール8とをそれぞれ別個に昇降可能である。そして、中間レール7を上限まで引き上げ、ボトムレール8を下限まで下降させると、本例のように遮光性の高い遮光性生地とした下部スクリーン11Lで外光を遮断することができる。中間レール7及びボトムレール8を下限まで下降させると、本例のように透光性のある採光性生地とした上部スクリーン11Uで外光を一部採り入れ可能とすることができる。
ボトムレール8を下限まで下降させ、中間レール7を中間位置まで引き上げれば、本例のように採光性生地とした上部スクリーン11Uであれば窓の上部のみから外光を一部採り入れることもできる。また、中間レール7及びボトムレール8を上限まで引き上げると、開放状態となって外光を採り入れることができる。
尚、昇降コード15,16の後方、即ち室外側において、ヘッドボックス1からピッチ保持コード17が垂下され、中間レール7に取着される。このピッチ保持コード17に等間隔に多数設けられた環状の支持コード17aには、昇降コード15,16が挿通されている。そして、中間レール7を下降させて上部スクリーン11Uを引き伸ばすとき、上部スクリーン11Uの当該接合片が支持コードに支持されて、上部スクリーン11Uの折り目がほぼ等間隔に保持されるようになっている。
図2に示すように、昇降コード15の吊下位置とは異なる位置でヘッドボックス1から昇降コード16が吊下支持され、この昇降コード16は上部スクリーン11Uの当該接合片11bに設けられた挿通孔に挿通され、中間レール7に挿通され、且つ下部スクリーン11Lの当該接合片11bに設けられた挿通孔に挿通される。そして、昇降コード16の下端にボトムレール8が吊下支持されている。
また、昇降コード16の後方、即ち室外側において、中間レール7から垂下されるピッチ保持コード17が、ボトムレール8に取着されている。このピッチ保持コード17に等間隔に多数設けられた環状の支持コード17bには、昇降コード16が挿通されている。そして、ボトムレール8を下降させて下部スクリーン11Lを引き伸ばすとき、この接合片が支持コードに支持されて、下部スクリーン11Lの折り目がほぼ等間隔に保持されるようになっている。
そして、中間レール7は、中間レール本体7aの前方(室内側)から左右幅方向全長に亘って略直方体状の前カバー7bが嵌着されることで構成される。
ところで、上部スクリーン11Uが畳み込まれた時の美観を改善したいとする要望がある。更には、上部スクリーン11Uが畳み込まれた時にヘッドボックス1の直下方で光漏れが生じるのを抑制したいとする要望がある。例えば、上部スクリーン11Uが畳み込まれた時に昇降コード15が巻取軸5によって巻き取られるが、ストッパー装置4の作動時に僅かに昇降コード15が巻取軸5から巻き戻され、この昇降コード15の戻りによって中間レール7が若干下がって停止する。このとき、上部スクリーン11Uを採光性生地で構成すると、完全に畳み込まれた状態より若干開いた状態となり、ヘッドボックス1の直下方で光漏れが生じうる。
そこで、図1及び図2に示す第1実施形態のプリーツスクリーンでは、ヘッドボックス1の左右方向幅と略同一幅で、ヘッドボックス1の最下限位置から下方に突出する所定長さを有する遮蔽部20が設けられている。
以下、第1実施形態のプリーツスクリーンにおける各実施例の遮蔽部20について順に説明する。
(実施例1)
図1及び図2に示される実施例1の遮蔽部20は、採光性生地で構成される上部スクリーン11Uの畳み込み時に、その畳み込まれている上部スクリーン11Uを隠すことができ、尚且つヘッドボックス1の直下方の光漏れを防止可能としている。
また、遮蔽部20の室内側面には、下部スクリーン11Lとの統一性をもたらす生地21が取着され(図1参照)、特に上部スクリーン11Uのみが畳み込まれているときに、そのプリーツスクリーン全体の意匠性を向上させるものとなっている。図2に示すように、この生地21の取着のために、遮蔽部20の前面上端には突起片20aの内側に爪部20cが形成されており、突起片20a及び爪部20cは生地21の生地押さえとして機能する掴持手段として構成される。一方、遮蔽部20の前面下端には突起片20bが形成されており、この突起片20bにより、遮蔽部20には生地21のバタツキを抑え、且つ生地21を圧接しないことでシワを生じさせない凹部が形成される。
また、図2に例示する遮蔽部20は、上部スクリーン11Uの上縁をヘッドボックス1の下面に取着するための生地押さえ18を利用して着脱可能とする1部材で構成されている。
より具体的に、生地押さえ18は、上部スクリーン11Uの上縁を挟み込みヘッドボックス1の下面にて後方に突出する突出片1aで係止されるようになっている。そして、図2に例示する遮蔽部20は、この突出片1aを覆うように突出片1aの形状に適合した略U字断面の係止部20dを有している。そこで、この係止部20dをヘッドボックス1の突出片1aで係合させ、上部スクリーン11Uの上縁を挟み込んだ生地押さえ18で係止することで、1部材で構成されている遮蔽部20がヘッドボックス1の下面に取着される。
これにより、本例における遮蔽部20は、生地21の取着面が図2に示すように略鉛直方向に延在するよう、ヘッドボックス1の下面にて回動不能に固定される。従って、図示するように常には遮蔽部20本体が鉛直方向に向く基準姿勢を維持するようになっている。そして、1部材で構成されている本例の遮蔽部20は、例えばこのような遮蔽部を有していない既存のプリーツスクリーンに対して後付けできる。このため、本例の遮蔽部20は、任意のプリーツスクリーンに対する遮蔽部形成の汎用化に寄与するものとなる。
また、図1及び図2に示す第1実施形態のプリーツスクリーンにおいて、図3に示すように、中間レール7を上限まで引き上げて上部スクリーン11Uを畳み込み、ボトムレール8を下限まで下降させると、遮光性生地とした下部スクリーン11Lで外光を遮断することができるが、このとき、遮蔽部20は、畳み込まれた上部スクリーン11U及び中間レール7が隠れる長さを有するため、プリーツスクリーン全体の意匠性を向上させることができ、尚且つヘッドボックス1の直下方の光漏れを防止することができる。特に、本例の遮蔽部20は、上部スクリーン11Uに対して近接されるため、当該光漏れの抑制作用が高くなる。
また、下部スクリーン11Lとの統一性をもたらす生地21を遮蔽部20に取着することで、図3に示すような上部スクリーン11Uのみが畳み込まれているときのプリーツスクリーン全体の意匠性をより一層、向上させることができる。尚、上部スクリーン11Uとの統一性をもたらす生地21を遮蔽部20に取着する形態でもよい。
従って、図1及び図2に示す第1実施形態のプリーツスクリーンの構成では、遮蔽部20を設けることで、上部スクリーン11Uが畳み込まれた時の意匠性を向上させ、上部スクリーン11Uが畳み込まれた時にヘッドボックス1の直下方で光漏れが生じるのを抑制することができる。更に、下部スクリーン11L(或いは上部スクリーン11U)との統一性をもたらす生地21を遮蔽部20に取着することで、プリーツスクリーン全体の意匠性を向上させることができる。
(実施例2)
図4(a)には、第1実施形態のプリーツスクリーンに適用可能な実施例2の遮蔽部20の概略構成を示している。図4(a)では操作コード9や昇降コード15,16、ピッチ保持コード17等の図示を省略している。遮蔽部20を当該ヘッドボックス1の直下方で生じうる光漏れを抑制する目的のみで利用する場合では、図4(a)に示すように、ヘッドボックス1の最下限位置から下方に突出する遮蔽部20の所定長さを、当該光漏れを抑制するのに十分な長さとして規定すればよい。この場合、必ずしも生地21を取着せずともよく、生地21の取着を不要とする遮蔽部20として構成することもできる。
(実施例3)
また、図4(b)には、第1実施形態のプリーツスクリーンに適用可能な実施例3の遮蔽部20の概略構成を示している。図4(b)では操作コード9や昇降コード15,16、ピッチ保持コード17等の図示を省略している。上述した例とは異なり、例えば下部スクリーン11Lを採光性生地とした場合に、遮蔽部20を、下部スクリーン11Lが畳み込まれた時の中間レール7の直下方で生じうる光漏れをも抑制する目的で利用する場合では、図4(b)に示すように、ヘッドボックス1の最下限位置から下方に突出する遮蔽部20の所定長さを、当該中間レール7の直下方で生じうる光漏れをも抑制するのに十分な長さとして規定すればよい。この場合、下部スクリーン11Lが採光性生地として畳み込まれた時は開放状態となって外光を採り入れることができる状態であるが、下部スクリーン11Lの直下方の光漏れが美観の観点から好ましくないことがあるためである。特に、遮蔽部20に生地21を取着することで、その意匠性を向上させることができる。
(実施例4)
また、図4(c)には、第1実施形態のプリーツスクリーンに適用可能な実施例4の遮蔽部20の概略構成を示している。図4(c)では操作コード9や昇降コード15,16、ピッチ保持コード17等の図示を省略している。遮蔽部20を、下部スクリーン11Lが畳み込まれた時の美観を向上させる目的で利用する場合では、図4(c)に示すように、ヘッドボックス1の最下限位置から下方に突出する遮蔽部20の所定長さを、当該下部スクリーン11Lの畳み込みを隠すのに十分な長さとして規定すればよい。特に、遮蔽部20に生地21を取着することで、その意匠性を向上させることができる。
また、図4(c)に示す実施例4の変形例として、意匠性の改善のために、ヘッドボックス1の最下限位置から下方に突出する遮蔽部20の所定長さを、畳み込まれた当該下部スクリーン11Lだけでなくボトムレール8をも隠すのに十分な長さとして規定することもできる。
(実施例5)
また、図5には、第1実施形態のプリーツスクリーンに適用可能な実施例5の遮蔽部20の概略構成を示している。図5では操作コード9や昇降コード15,16、ピッチ保持コード17等の図示を省略している。遮蔽部20を複数部材とし、生地押さえ18を利用して着脱可能とするよう構成することができる。例えば図5に示すように、遮蔽部20を遮蔽部材20Aと遮蔽支持部材20Bの2部材で構成した例を示している。図5に例示する遮蔽部材20Aは、生地21の取着のために、上述した例と同様に突起片20a及び爪部20cにより生地21の上縁を掴持し、突起片20bにより生地21のバタツキを抑え、且つ生地21を圧接しないことでシワを生じさせない凹部を形成している。
遮蔽部材20Aの上端の丸軸20fは、遮蔽支持部材20Bの軸受部20eによって本例では回動可能に支持される。遮蔽部材20Aは、上述した例と同様にヘッドボックス1の突出片1aを覆うように突出片1aの形状に適合した略U字断面の係止部20dを有し上部スクリーン11Uの上縁を挟み込んだ生地押さえ18で係止される。尚、図5に例示する遮蔽部20は、遮蔽部材20Aを回動可能とする例を示しているが、遮蔽部材20Aを前後にスライド可能に遮蔽支持部材20Bで支持する構成とすることもできる。
ここで、図3乃至図4に例示するように遮蔽部20をヘッドボックス1に対し着脱可能に固定して設ける場合には、遮蔽部20を単部材化でき部品管理やコストの点で有利となる。一方、図5に例示するように遮蔽部20をヘッドボックス1に対し相対的に回動又はスライド移動可能で着脱可能に設ける場合には、取着位置の調整や上部スクリーン11Uや中間レール7等の他の部材との干渉による損傷を防止又は抑制させることができる点で有利となる。尚、遮蔽部20をヘッドボックス1に対し相対的に回動又はスライド移動可能にする構成は、必ずしも複数部材とする必要はなく、弾性又は可撓性の材料を利用した単部材とすることも可能である。
前述した図1乃至図3に示す実施例1の遮蔽部20、及び実施例2乃至5に係る遮蔽部20では、生地押さえ18を利用して、ヘッドボックス1の下面で支持するよう構成しているため、上部スクリーン11Uに対して近接させ、ヘッドボックス1の直下方の光漏れを防止又は抑制する作用を高めることができ、任意のプリーツスクリーンに対する遮蔽部形成の汎用化に寄与するものとなる。
(実施例6)
一方、遮蔽部20を利用して、ヘッドボックス1の前面部分を覆うことで、その意匠性の向上を図ることも可能である。例えば、図6(a)には、図1及び図2に示す第1実施形態のプリーツスクリーンの実施例6の概略構成を示している。図6(a)では操作コード9や昇降コード15,16、ピッチ保持コード17等の図示を省略している。
図6(a)に示す実施例6に係る遮蔽部20は、単部材としてヘッドボックス1の前側面の上段に形成された略C字断面形状の軸受部1bにて回動可能に支持される。このため、実施例6に係る遮蔽部20では、その上端に回動範囲で肉厚を変化させた略コの字状の軸部20hが形成され、この軸部20hが軸受部1bに対し回動可能に係合するようになっている。
また、実施例6に係る遮蔽部20では、軸部20hの付け根近傍に、ヘッドボックス1の前側面と当接することで遮蔽部20本体の上方への回動域を規制する回動規制部20iと、下方への回動域を規制する回動規制部20gが形成されている。回動規制部20iをヘッドボックス1の前側面へ当接させて遮蔽部20本体の上方への回動を規制することで、遮蔽部20がブラケット2や天井面と干渉するのを防止している。また、回動規制部20gをヘッドボックス1の前側面へ当接させて遮蔽部20本体の下方への回動を規制することで、他の部材との干渉を防止するとともに、図示するように常には遮蔽部20本体が鉛直方向に向く基準姿勢を維持するようになっている。
そして、実施例6に係る遮蔽部20においても、上述した例と同様に突起片20a及び爪部20cにより生地21の上縁を掴持し、突起片20bにより生地21のバタツキを抑え、且つ生地21を圧接しないことでシワを生じさせない凹部を形成している。
実施例6に係る遮蔽部20の長さは、図4を参照して説明したように目的に応じた所定長さを有するものとすることができる。そして、図6(a)に示す例では、軸部20hを軸受部1bに対し回動可能に係合させて、遮蔽部20をヘッドボックス1に対し相対回動可能に支持する例を説明したが、軸部20hを軸受部1bに対し固着して、遮蔽部20をヘッドボックス1に対し固定支持する構成としてもよい。
実施例6に係る遮蔽部20においても、上述した例と同様に突起片20a及び爪部20cにより生地21の上縁を掴持し、突起片20bにより生地21のバタツキを抑え、且つ生地21を圧接しないことでシワを生じさせない凹部を形成している。
従って、実施例6に係る遮蔽部20を有するプリーツスクリーンでは、ヘッドボックス1の直下方の光漏れ防止作用を持たせることができるだけでなく、下部スクリーン11L(或いは上部スクリーン11U)との統一性をもたらす生地21を遮蔽部20に取着することで、ヘッドボックス1の前側面における大部分の領域を含むプリーツスクリーン全体において統一感が得られ意匠性が向上する。
(実施例7)
また、遮蔽部20を利用して、ヘッドボックス1の前面部分との形状的な意匠性の向上を図ることも可能である。例えば、図6(b)には、第1実施形態のプリーツスクリーンに適用可能な実施例7の遮蔽部20の概略構成を示している。図6(b)では操作コード9や昇降コード15,16、ピッチ保持コード17等の図示を省略している。
図6(b)に示す実施例7に係る遮蔽部20は、単部材としてヘッドボックス1の前側面の中段に形成された略C字断面形状の軸受部1cにて回動可能に支持される。このため、実施例7に係る遮蔽部20では、その上端に丸軸20jが形成され、この丸軸20jが軸受部1cに対し回動可能に係合するようになっている。
また、実施例7に係る遮蔽部20においても、上述した例と同様に突起片20a及び爪部20cにより生地21の上縁を掴持し、突起片20bにより生地21のバタツキを抑え、且つ生地21を圧接しないことでシワを生じさせない凹部を形成している。
実施例7に係る遮蔽部20の長さは、図4を参照して説明したように目的に応じた所定長さを有するものとすることができる。そして、図6(b)に示す例では、丸軸20jを軸受部1cに対し回動可能に係合させて、遮蔽部20をヘッドボックス1に対し相対回動可能に支持する例を説明したが、丸軸20jを軸受部1cに対し固着して、遮蔽部20をヘッドボックス1に対し固定支持する構成としてもよい。
従って、実施例7に係る遮蔽部20を有するプリーツスクリーンでは、ヘッドボックス1の直下方の光漏れ防止作用を持たせることができるだけでなく、ヘッドボックス1の前側面と遮蔽部20との段差を少なくし、形状的な意匠性の向上を図ることができる。また、実施例7に係る遮蔽部20に対し、下部スクリーン11L(或いは上部スクリーン11U)との統一性をもたらす生地21を遮蔽部20に取着することで、プリーツスクリーン全体において統一感が得られ意匠性が向上する。
(実施例8)
また、実施例1乃至4の遮蔽部20のように、遮蔽部20を下部スクリーン11Lに近接させる別態様として、ヘッドボックス1の下面に設けた軸受部で支持する形態とすることも可能である。例えば、図6(c)には、第1実施形態のプリーツスクリーンに適用可能な実施例8の遮蔽部20の概略構成を示している。図6(c)では操作コード9や昇降コード15,16、ピッチ保持コード17等の図示を省略している。
図6(c)に示す実施例8に係る遮蔽部20は、単部材としてヘッドボックス1の前側面の下面に形成された略C字断面形状の軸受部1dにて回動可能に支持される。このため、実施例8に係る遮蔽部20は、実施例7と同様の形状を有し、その上端に丸軸20jが形成され、この丸軸20jが軸受部1dに対し回動可能に係合するようになっている。
また、実施例8に係る遮蔽部20においても、上述した例と同様に突起片20a及び爪部20cにより生地21の上縁を掴持し、突起片20bにより生地21のバタツキを抑え、且つ生地21を圧接しないことでシワを生じさせない凹部を形成している。
実施例8に係る遮蔽部20の長さは、図4を参照して説明したように目的に応じた所定長さを有するものとすることができる。そして、図6(c)に示す例では、丸軸20jを軸受部1dに対し回動可能に係合させて、遮蔽部20をヘッドボックス1に対し相対回動可能に支持する例を説明したが、丸軸20jを軸受部1dに対し固着して、遮蔽部20をヘッドボックス1に対し固定支持する構成としてもよい。
従って、実施例8に係る遮蔽部20を有するプリーツスクリーンでは、遮蔽部20を下部スクリーン11Lに近接させることで、ヘッドボックス1の直下方の光漏れ防止作用を向上させることができ、下部スクリーン11L(或いは上部スクリーン11U)との統一性をもたらす生地21を遮蔽部20に取着することで、プリーツスクリーン全体において統一感が得られ意匠性が向上する。
上述した各実施例の遮蔽部20は、プリーツスクリーンの室内側(前側)にて支持する例を説明したが、プリーツスクリーンの室外側(後側)にて支持する形態とすることができる。
例えば、図1乃至図3に示す実施例1の遮蔽部20をプリーツスクリーンの室外側(後側)にて支持する形態とした例を図7(a)に示している。尚、図7(a)に示すプリーツスクリーンでは、図1乃至図3に示す例と比較して、ヘッドボックス1の下面にて上部スクリーン11Lの上縁を支持する生地押さえ18の向きを前後逆方向としており、このため、ヘッドボックス1の下面にて突出片1aが後方に突出している。
また、図6(a)に示す実施例6の遮蔽部20をプリーツスクリーンの室外側(後側)にて支持する形態とした例を図7(b)に示している。尚、図7(a)に示すプリーツスクリーンでは、図6(a)に示す例と比較して、ヘッドボックス1の後側上段に設けた軸受部1bにて遮蔽部20の軸部20hを係合させて掴持するため、ブラケット2の形状を変更している。
(実施例9)
また、上述した各実施例の遮蔽部20は、ブラケット2から支持する形態とすることもできる。例えば、図8には、第1実施形態のプリーツスクリーンに適用可能な実施例9の遮蔽部20の概略構成を示している。図8では操作コード9や昇降コード15,16、ピッチ保持コード17等の図示を省略している。
図8に示す実施例9に係る遮蔽部20は、遮蔽部20を遮蔽部材20Aと遮蔽支持部材20Bの2部材で構成した例を示している。図8に例示する遮蔽部材20Aは、生地21の取着のために、上述した例と同様に突起片20a及び爪部20cにより生地21の上縁を掴持し、突起片20bにより生地21のバタツキを抑え、且つ生地21を圧接しないことでシワを生じさせない凹部を形成している。
遮蔽部材20Aの上端の丸軸20fは、遮蔽支持部材20Bの軸受部20eによって本例では回動可能に支持される。遮蔽部材20Aは、軸受部20eを下に持つL字状の板材からなり、ブラケット2により固定される。尚、遮蔽部材20Aを持つブラケット2は、ヘッドボックス1を天井面等に固定することを目的せず遮蔽部20を支持することを目的とした専用のブラケット2とすることができる。また、図8に例示する遮蔽部20は、遮蔽部材20Aを回動可能とする例を示しているが、遮蔽部材20Aを前後にスライド可能に遮蔽支持部材20Bで支持する構成や、遮蔽部材20Aと遮蔽支持部材20Bを一体化した単部材とすることもできる。
従って、実施例9に係る遮蔽部20を有するプリーツスクリーンでは、前述した実施例6と同様に、ヘッドボックス1の直下方の光漏れ防止作用を持たせることができるだけでなく、下部スクリーン11L(或いは上部スクリーン11U)との統一性をもたらす生地21を遮蔽部20に取着することで、ヘッドボックス1の前側面における大部分の領域を含むプリーツスクリーン全体において統一感が得られ意匠性が向上する。また、実施例9に係る遮蔽部20を有するプリーツスクリーンでは、このような遮蔽部を有していない既存のプリーツスクリーンに対し後付け可能であり、任意のプリーツスクリーンに対する遮蔽部形成の汎用化に寄与するものとなる。
以上のように、各実施例の遮蔽部20を有する第1実施形態のプリーツスクリーンは、上部スクリーン11Uと下部スクリーン11Lが遮光性生地であるか採光性生地であるかを問わず、スクリーンが畳み込まれた時の意匠性を向上させることができる。特に、各実施例の遮蔽部20を有する第1実施形態のプリーツスクリーンは、上部スクリーン11Uを採光性生地としたときは、上部スクリーン11Uが畳み込まれた時に生じうるヘッドボックス1の直下方の光漏れを抑制することができる。
また、各実施例の遮蔽部20を有する第1実施形態のプリーツスクリーンは、上部スクリーン11Uを採光性生地としたときは、中間レール7の直下方の光漏れを抑制することもできる。更に、各実施例の遮蔽部20を有する第1実施形態のプリーツスクリーンは、下部スクリーン11Lを遮光性生地としたときは、下部スクリーン11Lとの統一性をもたらす生地21を遮蔽部20に取着することで、上部スクリーン11Uが畳み込まれた時のプリーツスクリーン全体の意匠性に統一感を持たせることができ、その意匠性を向上させることができる。
〔第2実施形態〕
上述した第1実施形態では、上部スクリーン11Uの下端縁と下部スクリーン11Lの上端縁を中間レール7に取着し、中間レール7とボトムレール8をそれぞれ独立した昇降コード15,16で吊下支持するプリーツスクリーンを例に説明したが、1枚のスクリーン11をヘッドボックス1から吊下支持するプリーツスクリーンにも、上述した各実施例の遮蔽部20を設けることができる。
例えば、図9は、前述した図1乃至図3に係る実施例1の遮蔽部20を有する第2実施形態のプリーツスクリーンの概略構成を示す側面断面図である。図9では操作コードや昇降コード、ピッチ保持コード等の図示を省略している。図9に示す第2実施形態のプリーツスクリーンでは、第1実施形態と同様に、スクリーン11の上縁をヘッドボックス1の下面に取着するための生地押さえ18を利用して着脱可能とする1部材で構成され、遮蔽部20における生地21の取着面が略鉛直方向に延在するよう、ヘッドボックス1の下面にて回動不能に固定される。そして、本例の遮蔽部20は、このような遮蔽部を有していない既存のプリーツスクリーンに対して後付けでき、本例の遮蔽部20は、任意のプリーツスクリーンに対する遮蔽部形成の汎用化に寄与するものとなる。
また、図9に示すように、スクリーン11を畳み込み、ボトムレール8を上昇させると、遮蔽部20により、ボトムレール8から連なり畳み込まれたスクリーン11を全体的に隠すことができ、意匠性を向上させることができる。更に、スクリーン11との統一性をもたらす生地21を遮蔽部20に取着することで、プリーツスクリーン全体の意匠性を向上させることができる。
また、スクリーン11が採光性生地として畳み込まれた時は開放状態となって外光を採り入れることができる状態であるが、ヘッドボックス1の直下方の光漏れが美観の観点から好ましくないことがあり、この光漏れを遮蔽部20によって防止又は抑制することができる。
そして、図4(a),(b),(c)にそれぞれ示す実施例2乃至4の遮蔽部20を利用して、第2実施形態のプリーツスクリーンに適用することで、それぞれ第1実施形態と同様の作用・効果を得ることができる。
例えば、この光漏れを防止又は抑制する目的で遮蔽部20を設けるときは、図10(a)に示すように、ヘッドボックス1の最下限位置から下方に突出する遮蔽部20の所定長さを、ヘッドボックス1の直下方で生じうる光漏れを抑制するのに十分な長さとして規定すればよい。
また、ボトムレール8上の畳み込まれたスクリーン11を隠して意匠性を向上させる目的で遮蔽部20を設けるときは、図10(b)に示すように、ヘッドボックス1の最下限位置から下方に突出する遮蔽部20の所定長さを、その畳み込まれたスクリーン11を隠すのに十分な長さとして規定すればよい。
また、ボトムレール8を隠して意匠性を向上させる目的で遮蔽部20を設けるときは、図10(c)に示すように、ヘッドボックス1の最下限位置から下方に突出する遮蔽部20の所定長さを、ボトムレール8を隠すのに十分な長さとして規定すればよい。
また、図11(a),(b),(c)にそれぞれ示すように、図6(a),(b),(c)をそれぞれ参照して説明した実施例6乃至8の遮蔽部20を利用して、第2実施形態のプリーツスクリーンに適用することで、それぞれ第1実施形態と同様の作用・効果を得ることができる。
例えば、図11(a)に示すように、前述した実施例6に係る遮蔽部20を有する第2実施形態のプリーツスクリーンでは、ヘッドボックス1の直下方の光漏れ防止作用を持たせることができるだけでなく、スクリーン11との統一性をもたらす生地21を遮蔽部20に取着することで、ヘッドボックス1の前側面における大部分の領域を含むプリーツスクリーン全体において統一感が得られ意匠性が向上する。
また、図11(b)に示すように、前述した実施例7に係る遮蔽部20を有する第2実施形態のプリーツスクリーンでは、ヘッドボックス1の直下方の光漏れ防止作用を持たせることができるだけでなく、ヘッドボックス1の前側面と遮蔽部20との段差を少なくし、形状的な意匠性の向上を図ることができる。また、実施例7に係る遮蔽部20に対し、下部スクリーン11との統一性をもたらす生地21を遮蔽部20に取着することで、プリーツスクリーン全体において統一感が得られ意匠性が向上する。
また、図11(c)に示すように、前述した実施例7に係る遮蔽部20を有する第2実施形態のプリーツスクリーンでは、遮蔽部20をスクリーン11に近接させることで、ヘッドボックス1の直下方の光漏れ防止作用を向上させることができ、スクリーン11との統一性をもたらす生地21を遮蔽部20に取着することで、プリーツスクリーン全体において統一感が得られ意匠性が向上する。
〔第3実施形態〕
上述した第1実施形態では、上部スクリーン11Uの下端縁と下部スクリーン11Lの上端縁を中間レール7に取着し、中間レール7とボトムレール8をそれぞれ独立した昇降コード15,16で吊下支持するプリーツスクリーンを例に説明したが、2枚のスクリーン11F,11Rをヘッドボックス1から前後に吊下支持するプリーツスクリーンにも、上述した各実施例の遮蔽部20を設けることができる。
例えば、図12は、本発明による第3実施形態のプリーツスクリーンの概略構成を示す側面断面図であり、特に、実施例1の遮蔽部20と畳み込まれた前側スクリーン11Fとの関係を示している。尚、図12では、操作コードの図示を省略している。
図12に示す第3実施形態のプリーツスクリーンでは、前側スクリーン11Fの上縁は、生地押さえ18Fによってヘッドボックス1の下面前方に支持され、後側スクリーン11Rの上縁は、生地押さえ18Rによってヘッドボックス1の下面後方に支持される。
前側スクリーン11F及び後側スクリーン11Rは、それぞれボトムレール8F,8Rを吊下支持する昇降コード15F,15Rによって昇降可能である。また、昇降コード15,16の後方、即ち室外側において、ヘッドボックス1からそれぞれピッチ保持コード17F,17Rが垂下され、それぞれボトムレール8F,8Rに取着される。各ピッチ保持コード17F,17Rに等間隔に多数設けられた環状の支持コードに、それぞれ昇降コード15F,15Rが挿通されている。そして、ボトムレール8F(又は8R)を下降させて前側スクリーン11F(又は後側スクリーン11R)を引き伸ばすとき、前側スクリーン11F(又は後側スクリーン11R)が当該支持コードに支持されて、前側スクリーン11F(又は後側スクリーン11R)の折り目がほぼ等間隔に保持されるようになっている。
そして、ヘッドボックス1の下面における前側スクリーン11Fの前方にて、図1乃至図3に例示した実施例1の遮蔽部20が、生地押さえ18Fを利用して、ヘッドボックス1の下面で後方に突出する突起片1aにより、第1実施形態と同様に支持されている。
特に、前側スクリーン11Fを採光性生地とし、後側スクリーン11Rを遮光性生地としたとき、図12に示すように、前側スクリーン11Fが畳み込まれた状態では、この実施例1の遮蔽部20が、畳み込まれた前側スクリーン11F及びボトムレール8Fを隠すことができ意匠性が向上する。また、後側スクリーン11Rとの統一性をもたらす生地21を遮蔽部20に取着することで、プリーツスクリーン全体において統一感が得られ意匠性が向上する。
また、前側スクリーン11Fを採光性生地とし、後側スクリーン11Rを遮光性生地としたとき、前側スクリーン11F及び後側スクリーン11Rの双方が畳み込まれた時、遮光性生地とした後側スクリーン11Rの厚みの影響で、ボトムレール8Fよりも公報のボトムレール8Rの方が下方に位置することがある。このような場合、この実施例1の遮蔽部20の長さを、当該前側スクリーン11F及び後側スクリーン11Rの双方が畳み込まれた時に下方に位置するボトムレール8Fを隠す長さとすることで、意匠性が向上する。
また、前側スクリーン11F及び後側スクリーン11Rの双方を採光性生地としたとき、ヘッドボックス1の直下方の光漏れを防止又は抑制することができる。
〔変形例〕
上述した第1実施形態における各実施例の遮蔽部20は、単部材又は複数部材で構成して、ヘッドボックス1、又はブラケット2により支持される例を説明したが、第1乃至第3実施形態のプリーツスクリーンに対し、同様の遮蔽部20を中間レール7又はボトムレール8に設ける構成とすることもできる。
例えば、上部スクリーン11Uの下端縁と下部スクリーン11Lの上端縁を中間レール7に取着し、中間レール7とボトムレール8をそれぞれ独立した昇降コード15,16で吊下支持するプリーツスクリーンにおいて、図13(a)に示すように、中間レール7を構成する中間レール本体7aの前方(室内側)から左右幅方向全長に亘って略直方体状の前カバー7bが嵌着されているが、この前カバー7bに遮蔽部20を一体化させることができる。
図13(a)に示す遮蔽部20は、当該遮蔽部20における生地21の取着面が略鉛直方向上方に延在するよう、前カバー7bに一体化させている。そして、本例の遮蔽部20は、このような遮蔽部を有していない既存のプリーツスクリーンにおける前カバー7bに代えて後付けでき汎用化に寄与するものとなる。
そして、上部スクリーン11Uが畳み込み込まれた状態では、中間レール7自体と、畳み込まれた上部スクリーン11Uを全体的に隠すことができ、意匠性を向上させることができ、ヘッドボックス1の直下方の光漏れを防止又は抑制させることができる。更に、上部スクリーン11Uが畳み込み込まれ、ボトムレール8が下限に位置する状態では、下部スクリーン11Lとの統一性をもたらす生地21を遮蔽部20に取着することで、プリーツスクリーン全体の意匠性を向上させることができる。
また、図13(a)に示す例において、遮蔽部20を、下部スクリーン11Lが畳み込まれた状態を隠すように、或いはボトムレール8をも隠すように、中間レール7より下方に伸ばす形態とすることもできる。下部スクリーン11Lが採光性生地として畳み込まれた時は開放状態となって外光を採り入れることができる状態であるが、ヘッドボックス1の直下方の光漏れが美観の観点から好ましくないことがあり、この光漏れを遮蔽部20によって防止又は抑制することができる。そして、下部スクリーン11Lが畳み込まれた時にボトムレール8をも隠すように中間レール7より下方に伸ばす形態とした遮蔽部20を中間レール7に一体化させたときには、その意匠性を向上させることができる。
また、図13(b)に示すように、1枚のスクリーン11をヘッドボックス1から吊下支持するプリーツスクリーンの場合には、ボトムレール8の後部から上方へ突出するように遮蔽部20を一体形成させる形態とすることができる。
スクリーン11が採光性生地として畳み込まれた時は開放状態となって外光を採り入れることができる状態であるが、ヘッドボックス1の直下方の光漏れが美観の観点から好ましくないことがあり、この光漏れを図13(b)に示す遮蔽部20によって防止又は抑制することができる。
更に、上述した第1実施形態における各実施例の遮蔽部20は、単部材又は複数部材で構成して、ヘッドボックス1、又はブラケット2により支持される例を説明したが、第1乃至第3実施形態のプリーツスクリーンに対し、同様の遮蔽部20をヘッドボックス1に予め一体化させることができる。
例えば、図14(a)に示すように、第1実施形態のプリーツスクリーンに対し、ヘッドボックス1の最下限位置にて、下部スクリーン11Lとの統一性をもたらす生地21を取着可能な遮蔽部20を一体形成させている。このような遮蔽部20は、ヘッドボックス1の上段や中段、或いはブラケット2(専用ブラケットを含む)に対し一体形成させた形態とすることもできる。
更に、上述した第1実施形態における各実施例の遮蔽部20は、下部スクリーン11Lとの統一性をもたらす生地21を取着可能な態様で単部材又は複数部材で構成して、ヘッドボックス1、又はブラケット2により支持される例を説明したが、この生地21自体を遮蔽部20として機能させ、ヘッドボックス1、又はブラケット2により支持する構成とすることもできる。
例えば、図14(b)に示すように、下部スクリーン11Lとの統一性をもたらす生地21自体を遮蔽部20として機能させ、第1実施形態のプリーツスクリーンに対し、ヘッドボックス1の下面に形成した軸受部1eにて、この遮蔽部20として機能する生地21の上縁を丸軸20等により吊下支持している。この生地21の長さをその目的に応じたものとなるよう規制することで、遮蔽部20として機能させることができる。
〔第4実施形態〕
上述した第1乃至第3実施形態では、ジグザグ状に折り曲げ可能としたスクリーンをヘッドボックスから吊下支持するプリーツスクリーンを例に説明したが、折り畳み可能なハニカム構造(複層構造)の筒体が上下方向に多数連なる構造を有するハニカム構造のスクリーンを中間レール7又はヘッドボックス1から吊下支持し、当該ハニカム構造のスクリーンを昇降可能とするプリーツスクリーンに対しても、上述した各実施形態及び各実施例の遮蔽部20を設けることができる。
例えば、図15(a)には、第4実施形態のプリーツスクリーンの一実施例の概略構成を示す側面断面図を示している。図15(a)に示すプリーツスクリーンは、ジグザグ状に折り曲げ可能とした上部スクリーン11Uの上縁をヘッドボックス1から吊下支持し、上部スクリーン11Uの下縁を中間レール7に取着している。また、折り畳み可能なハニカム形状の筒体が上下方向に多数連なる構造を有するハニカム構造の下部スクリーン11L(前側スクリーン11HF及び後側スクリーン11HR)の上縁を中間レール7から吊下支持し、そのハニカム構造の下部スクリーン11L(前側スクリーン11HF及び後側スクリーン11HR)の下縁をボトムレール8に取着している。
ここで、ハニカム構造の下部スクリーン11Lは、その前側スクリーン11HFと後側スクリーン11HRとを異なる種類の生地で構成することができる。
図15(a)に示すプリーツスクリーンにおいて、第1実施形態と同様に、ヘッドボックス1の左右方向幅と略同一幅で、ヘッドボックス1の最下限位置から下方に突出する所定長さを有する遮蔽部20が設けられている。特に、図15(a)に示す遮蔽部20は、第1実施形態と同様に、上部スクリーン11Uの上縁を挟み込みヘッドボックス1の下面にて後方に突出する突出片1aで係止する生地押さえ18を利用して、遮蔽部20の略U字断面の係止部20dを係止することで、ヘッドボックス1の下面に取着されている。
図15(a)に示すプリーツスクリーンでは、第1実施形態と同様に、中間レール7は昇降コード15により昇降可能であり、ボトムレール8は昇降コード16により昇降可能である。従って、第1実施形態に関して図3を参照して説明したように、中間レール7を上限まで引き上げて上部スクリーン11Uを畳み込み、ボトムレール8を下限まで下降させると、遮蔽部20によって、畳み込まれた上部スクリーン11U及び中間レール7を隠すことができる。このため、上部スクリーン11Uが畳み込まれたきのプリーツスクリーン全体の意匠性を向上させることができる。
また、図15(a)に示すプリーツスクリーンにおいて、ハニカム構造の下部スクリーン11Lにおける前側スクリーン11HFとの統一性をもたらす生地21を遮蔽部20に取着することで、上部スクリーン11Uのみが畳み込まれているときのプリーツスクリーン全体の意匠性をより一層、向上させることができる。
一方で、図15(a)に示すプリーツスクリーンにおいて、上部スクリーン11Uとの統一性をもたらす生地21を遮蔽部20に取着することで、中間レール7が下限位置にあり上部スクリーン11Uが視認されるときに、プリーツスクリーン全体の意匠性を向上させる形態とすることもできる。
また、図15(b)には、第4実施形態のプリーツスクリーンの別実施例の概略構成を示す側面断面図を示している。図15(b)に示すプリーツスクリーンは、ハニカム構造のスクリーン11(前側スクリーン11HF及び後側スクリーン11HR)の上縁をヘッドボックス1から吊下支持し、そのハニカム構造のスクリーン11(前側スクリーン11HF及び後側スクリーン11HR)の下縁をボトムレール8に取着している。
図15(b)に示すプリーツスクリーンにおいて、第1実施形態と同様に、ヘッドボックス1の左右方向幅と略同一幅で、ヘッドボックス1の最下限位置から下方に突出する所定長さを有する遮蔽部20が設けられている。特に、図15(b)に示す遮蔽部20は、第1実施形態とほぼ同様に、ハニカム構造のスクリーン11(前側スクリーン11HF及び後側スクリーン11HR)の上縁を係着しヘッドボックス1の下面にて後方に突出する突出片1aで係止する生地押さえ18を利用して、遮蔽部20の略U字断面の係止部20dを係止することで、ヘッドボックス1の下面に取着されている。
図15(b)に示すプリーツスクリーンでは、ボトムレール8は昇降コード16により昇降可能である。従って、ボトムレール8を上限まで引き上げてハニカム構造のスクリーン11(前側スクリーン11HF及び後側スクリーン11HR)を畳み込むと、遮蔽部20によって、その畳み込まれたハニカム構造のスクリーン11を隠すことができ、或いはボトムレール8をも隠すことができる。このため、ハニカム構造のスクリーン11が畳み込まれたきのプリーツスクリーン全体の意匠性を向上させることができる。
また、図15(b)に示すプリーツスクリーンにおいて、ハニカム構造のスクリーン11が畳み込まれていない場合でも、ハニカム構造のスクリーン11における前側スクリーン11HFとの統一性をもたらす生地21を遮蔽部20に取着することで、プリーツスクリーン全体の意匠性を向上させることができる。
以上のように、各実施例又は変形例の遮蔽部20を有する第1乃至第4実施形態のプリーツスクリーンは、特にスクリーンが畳み込まれた時の意匠性を向上させることができ、スクリーンを採光性生地としたときは、そのスクリーンが畳み込まれた時に生じうるヘッドボックス1又は中間レール7の直下方の光漏れを抑制することができる。
また、各実施例又は変形例の遮蔽部20を有する第1乃至第4実施形態のプリーツスクリーンは、スクリーンとの統一性をもたらす生地21を当該遮蔽部20に取着することで、プリーツスクリーン全体の意匠性に統一感を持たせることができ、その意匠性を向上させることができる。
以上、特定の実施形態の例を挙げて本発明を説明したが、本発明は前述の実施形態の例に限定されるものではなく、その技術思想を逸脱しない範囲で種々変形可能である。例えば、各実施例又は変形例の遮蔽部20において、各実施例において、遮蔽部20に対する生地21の取着方法として特定の掴持手段を例示して説明したが、これに限定されず、接着等の他の取着方法でもよい。
上述した実施形態の例では、遮蔽部20に対し取着する生地21を、各実施形態のスクリーン11、或いは上部スクリーン11U、下部スクリーン11L、前側スクリーン11F,11HF、後側スクリーン11R,11HR、などのいずれかのスクリーンと同一の生地を利用することで統一性をもたらすとして説明したが、このようなスクリーンに対し「統一性を持つ生地21」とは、「同一の生地」とする以外にも、「色彩は同一だが、生地質は異なる」ものや、「色彩は異なるが、模様が同一」ものを含む。
上述した実施形態では、上下方向にジグザグ状に折り曲げ可能としたスクリーンをヘッドボックスから吊下支持する特定の実施形態のプリーツスクリーンに対し、本発明に係る遮蔽部20を設ける例を説明したが、各実施形態の要素を適宜組み合わせた別の実施形態のプリーツスクリーンを構成し、本発明に係る遮蔽部20を設けることができる。
また、各実施形態のプリーツスクリーンにおいて、手動操作に必要な操作コード9を用いた操作装置3及びストッパー装置4を設ける代わりに、電動式のモーターや制御装置を設けたプリーツスクリーンとすることもできる。