JP6966266B2 - 感知センサの製造方法 - Google Patents
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Description
特許文献2には、金属電極の表面にフォトレジスト保護膜を成膜した後、光を照射してフォトレジスト保護膜を硬化させて、金属電極への塵などの汚染物の付着を抑制した感知センサが記載されている。しかしながら電極に抗体などの生体分子からなる吸着層の保護については記載されていない。
前記注入口に生体分子の失活を抑制するための保護剤を注入し、前記保護剤が前記吸着膜の表面を覆う状態とする工程を含み、
前記工程は、前記注入口に保護剤を注入した後、吸収部材により、前記注入口側から保護剤を吸収し、流路内の保護剤を減少させる工程と、その後、前記保護剤を乾燥固化させる工程と、を含むことを特徴とする。
従って、簡単な方法で吸着膜の表面に乾燥などによる生体分子の劣化を抑制する保護剤を塗布することができ、保管による測定精度の低下を抑制できる。
また感知センサを組み立てた後に注入口から保護剤を供給して、圧電振動子の表面に保護剤を塗布するため、圧電振動子の表面に流路を形成する流路形成部材における圧電振動子と密着させる面と、圧電振動子の表面との間に保護剤が進入しない。そのため保護剤を溶解除去したときに圧電振動子と、流路形成部材における圧電振動子と密着させる面と、の間に隙間が生じることがないため、液漏れのリスクを抑制し、安定した計測をすることができる。
そして感知センサを使用するにあたっては、流路に除去剤を流すことで、保護剤を除去することができる。そのため、簡単な操作で吸着膜を露出させ、感知対象物の測定を行うことができる。
感知センサ2は、図2に示すように上側カバー体21と下側ケース22とで構成される容器20を備えている。下側ケース22の上方には、図3に示すように長さ方向に延伸された形状の配線基板3が設けられ、配線基板3における長さ方向の一端側には前述の本体部12の差込口17に差し込まれる差込部31が形成されている。以下明細書中では、感知センサ2の差込部31側を前方、他端側を後方とする。
図4に示すように流路形成部材5の下面側には、水晶振動子4が収まるように概略円形の窪み54が形成されている。また流路形成部材5の下面側には、配線基板3に形成された各配線25〜27が収まり、窪み54に夫々連通した溝253、263、273が形成されている。窪み54には、流路形成部材5が配線基板3側に押圧されたときに水晶振動子4の表面との間に試料液の供給流路57を区画形成する囲み部51が設けられている。この囲み部51は、感知センサ2の前後方向にその長さ方向が向くように、その外縁が小判型に形成された環状の突出部により構成されている。囲み部51は、窪み54から300μmの厚さに突出するように構成され、囲み部51の内側の領域は、窪み54と同じ高さの平面になっている。流路形成部材5には、供給流路57の前端と後端とに夫々開口し、流路形成部材5を厚さ方向に貫通する内径が1.3mmの貫通孔52、53が穿設されている。
その後図示しないインジェクタを用いて、図12に示すように液受け部23に、保護剤40の除去剤、例えばリン酸緩衝液9を注入する。この時リン酸緩衝液9は毛細管現象により入口側毛細管部材55に吸収され、当該入口側毛細管部材55内を通流し、供給流路57に流れ込んで水晶振動子4の前方側の表面に供給される。
リン酸緩衝液9が供給流路57を満たすと、図13に示すように水晶振動子4の表面に塗布された保護剤40がリン酸緩衝液9に接する。保護剤40は、グリセリンや糖などで構成されているため、徐々にリン酸緩衝液9に溶解する。そのため図14に示すように共通電極42の表面を覆うように設けられた保護剤40が徐々に除去されて、励振電極42Aの表面の吸着膜47が露出し、抗体470が露出した状態になる。また励振電極42Bの表面においては、ブロッキング膜48が露出する。
上述の実施の形態では、感知センサ2を組み立てた後に注入口から保護剤40を供給して、水晶振動子4の表面に保護剤40を塗布している。そのため水晶振動子4の表面に、囲み部51で区画された供給流路57を形成する流路形成部材5を密着させた状態で、水晶振動子4の表面に保護剤40を塗布することができ、水晶振動子4と、流路形成部材5の囲み部51の下面と、の間に保護剤40が進入しない。従って、保護剤40を溶解除去したときに水晶振動子4と、流路形成部材5の囲み部51の下面と、の間に隙間が生じることがないため、液漏れのリスクを抑制し、安定した計測をすることができる。
また保護剤40を供給流路57に供給した後、10〜30分静置するようにしてもよい。さらに除去剤を流路に供給した後、10〜30分静置してもよい。保護剤は電極上で固着しているため、除去剤の供給後しばらく静置することで保護剤が溶解しやすくなる。
感知センサは、実施の形態に示した作成方法に従って感知センサ2を組み立て、次いで、注入口から20μLの保護剤を注入した。10分後、液受け部23に吸収部材を押し当てて、流路内の余分な液体成分を取り除き1時間乾燥させた。
続いて感知センサ2をアルミパックに入れて、真空封止を行い、40℃で1週間保管する加速試験を行った。
加速試験後の感知センサ2を2つ作成し、各感知センサ2を、実施の形態に示した本体部に接続し、実施の形態に従い保護膜の除去を行うと共に、CRP(C反応性タンパク質:濃度100ng/ml)計測を行い、発振周波数の測定を行い周波数の変化量F1−F2を調べた。
なお高温環境保管下において、水晶振動子4は、エージング劣化と呼ばれる周波数変動を起こすが、エージング劣化は保管温度が高い程、周波数変動量が大きくなる、いわゆる熱活性過程であり、40℃にて7日間保管後の周波数変動量は室温(25℃)にて1か月間経過したときの周波数変動量に相当する。
3 配線基板
4 水晶振動子
5 流路形成部材
9 リン酸緩衝液
23 液受け部
31 接続端子
40 保護剤
41 水晶片
43A 第1の励振電極
43B 第2の励振電極
47 吸着膜
48 ブロッキング膜
57 供給流路
Claims (3)
- 発振周波数を測定するための測定器に接続される接続端子を備えると共に、一面側に凹部が形成された配線基板と、圧電片に励振電極を設けて構成され、前記凹部を塞ぎ且つ振動領域が凹部と対向するように前記配線基板に固定されると共に、励振電極が前記接続端子に電気的に接続され、一面側に試料液中の感知対象物を吸着する生体分子からなる吸着膜が形成された圧電振動子と、圧電振動子を含む配線基板の一面側の領域を覆い、下端面が圧電振動子の表面に押圧されるよう設けられ、処理液の注入口を備えた流路形成部材と、前記配線基板と流路形成部材との間に形成され、前記注入口に供給された処理液を、圧電振動子の一面側において一端側から他端側へ向けて通流させる流路と、を備えた感知センサを製造する製造方法において、
前記注入口に生体分子の失活を抑制するための保護剤を注入し、前記保護剤が前記吸着膜の表面を覆う状態とする工程を含み、
前記工程は、前記注入口に保護剤を注入した後、吸収部材により、前記注入口側から保護剤を吸収し、流路内の保護剤を減少させる工程と、その後、前記保護剤を乾燥固化させる工程と、を含むことを特徴とする感知センサの製造方法。 - 前記注入口に保護剤を注入した後、吸収部材により流路内の保護剤を減少させる工程を行う前に、保護剤が液体の状態のまま感知センサを10〜30分の間静置する工程を行うことを特徴とする請求項1に記載の感知センサの製造方法。
- 前記保護剤は、グリセリンあるいは糖の少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の感知センサの製造方法。
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