JP6966283B2 - 感知センサー及び感知装置 - Google Patents

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Description

本発明は、圧電振動子の発振周波数に基づいて、試料液に含まれる感知対象物を感知するための感知センサー及び感知装置に関する。
臨床分野において、例えば血糖値の自己モニタリングに代表されるPOCT(Point of care Testing)と呼ばれる簡便な方法が普及している。この方法の例としてQCM(Quartz Crystal Microbalance)を利用した感知センサーが知られている。感知センサーは、例えば特許文献1に記載されているように配線基板に固定された水晶振動子の一面側に感知対象物を含む試料液を供給させて、水晶振動子に感知対象物を吸着させ、水晶振動子の周波数の変化量により吸着した感知対象物の量を測定する感知センサーが知られている。さらに現場において簡易な計測を行うことができる感知センサーとして、供給口に滴下した試料液を毛細管現象により通流させて水晶振動子の一面側に処理液を満たす感知センサーが知られている。
ところで感知センサーにおいては、水晶振動子の一面側が液相であるか気相であるかにより発振周波数が異なってくる。そのため感知対象物を含む試料液を測定するにあたって、先に感知対象物を含まない緩衝液を流路に流し、発振周波数の測定を行い、その後試料液を流路に流し、発振周波数の測定を行っている。そして各々の周波数の差分値より周波数変動量を求め、この周波数変動量により、感知対象物の量を測定している。
この時先に供給された緩衝液は、試料液により水晶振動子よりも下流側に押し流されて、感知センサー内に貯留されるが、先に流された緩衝液と、試料液とが混合されてしまうと、試料液に含まれる感知対象物の濃度が下がってしまい、測定される周波数変動量が低くなってしまうことがある。そのため特許文献2に記載されているような流路内の試料液を廃液管に排出して毛細管シートを介して吸収部材に吸収させる感知センサーが知られている。
廃液管6内の試料液は毛細管シートに到達すると、当該毛細管シート側に引っ張られるように移動していき、毛細管シートと廃液管内の試料液との間に隙間が発生して、毛細管シートと流路とにおける試料液が切り離される。このため緩衝液を試料液の前に供給する場合においても、緩衝液による試料液の希釈が抑えられ、測定感度の低下が抑制される。
このような感知センサーにおいては、廃液流路を構成する細管に流れ込もうとする試料液が、細管と、細管の下方の部材との間に回り込んでしまうことがあり、試料液がセンサーの隙間から漏れ出すことがある。
特許文献1に記載の感知センサーにおいては、廃液流路の上流側端部に撥水剤を塗布し、撥水性を高めることにより、処理液が流路の開口部を伝わって下方側に回り込むことを抑制しているが、さらなる簡便な方法が求められていた。
特開2014−145651号公報 特開2015−197330号公報
本発明はこのような事情の下になされたものであり、その目的は、試料液中の感知対象物の検出又は定量を行うことができる感知センサーにおいて、液漏れを抑制する技術を提供することにある。
本発明の感知センサーは、発振周波数を測定するための測定器に接続される接続端子を備えると共に、一面側に凹部が形成された配線基板と、
圧電片に励振電極を設けて構成され、前記凹部を塞ぎ且つ振動領域が凹部と対向するように前記配線基板に固定されると共に、励振電極が前記接続端子に電気的に接続され、一面側に処理液中の感知対象物を吸着する吸着膜が形成された圧電振動子と、
圧電振動子を含む配線基板の一面側の領域を覆うように設けられ、処理液の注入口を備えた流路形成部材と、
前記配線基板と流路形成部材との間に形成され、前記注入口に供給された処理液を、圧電振動子の一面側において一端側から他端側へ向けて通流させる流路と、
前記流路の下流側に設けられ、前記流路内の試料液を毛細管現象により下流側に排出する廃液側毛細管部材と、
前記廃液側毛細管部材の下流側端部が接続され、水平に伸びるように配置された廃液管と、を備え、
前記廃液管における上流側の端部を含む領域の下方側に処理液の廃液管の下方への引き込みを抑制する空間が形成されたことを特徴とする。
本発明の感知装置は、上述の感知センサーと、前記圧電振動子の発振周波数を測定するための周波数測定部を備えると共に、前記感知センサーが前記周波数測定部に電気的に接続可能に構成された本体部と、を備えたことを特徴とする。




本発明の感知センサーは、処理液が注入口から圧電振動子の一面側の流路を介して下流に向かって流れ、処理液中に含まれる感知対象物が圧電振動子に設けられた吸着膜に吸着される。また試料液は前記流路から廃液側毛細管部材を介して廃液され、廃液側毛細管部材の下流に接続され水平に伸びる排液管を介して廃液されるように構成している。さらに廃液管における前記廃液側毛細管部材が接続される側の端部を含む領域の下方側に隙間を設けているため、廃液側毛細管部材から廃液管に流れ込もうとする処理液の廃液管の下方への回り込みを抑制し液漏れを抑制することができる。
本発明に係る感知センサーを用いた感知装置の斜視図である。 感知センサーの分解斜視図である。 感知センサーの各部の上面側を示した分解斜視図である。 感知センサーの一部の下面側を示した分解斜視図である。 水晶振動子の上面側及び下面側の平面図である。 流路形成部材の表面、裏面の平面図及び断面図である。 感知センサーの断面図である。 感知装置の概略構成図である。 前記感知センサーに供給した処理液の流れを示す説明図である。 前記感知センサーに供給した処理液の流れを示す説明図である。 本発明の実施の形態に係る感知センサーの作用を示す説明図である。 本発明の実施の形態に係る感知センサーの作用を示す説明図である。 本発明の実施の形態に係る感知センサー他の例を示す断面図である。
以下本発明の実施の形態に係る感知センサーを用いた感知装置について説明する。この感知装置は、マイクロ流体チップを利用し、例えば人間の鼻腔の拭い液から得られた試料液中のウイルスなどの抗原の有無を検出し、人間のウイルスの感染の有無を判定することができるように構成されている。図1の外観斜視図に示すように、感知装置は本体部12と、感知センサー2と、を備えている。感知センサー2は、本体部12に形成された差込口17に着脱自在に接続されている。本体部12の上面には、例えば液晶表示画面により構成される表示部16が設けられており、表示部16は例えば本体部12内に設けられた後述する発振回路の出力周波数あるいは、周波数の変化分等の測定結果もしくは、ウイルスの検出の有無等を表示する。
続いて感知センサー2について説明する。図2は図1に示した感知センサー2における上側ケース体21を外した状態の斜視図を示し、図3は感知センサー2の各部材の表側(上面側)の斜視図を示す。また図4は、感知センサー2の一部の部材の裏側(下面側)の斜視図を示す。
図1に示すように感知センサー2は、上側ケース体21と下側ケース体22とで構成される容器20を備え、容器20から水平に突出し、本体部12に形成された差込口17に挿入される板状の差込部31を備えている。感知センサー2の差込部31側を後方、他端側を前方とすると、図2、図3に示すように、下側ケース体22は、上面が開口した概略箱型に形成され、後方側の壁部に切欠き22aが形成されている。下側ケース体22の上面側の前方寄りの位置には、後述する廃液管6を支持する支持部75と、吸収部材72が収納される箱状の収納部73が設けられている。また収納部73の後方側の側壁の上端の位置には、例えば廃液管6の設置領域を確保するための切欠き部74が形成されている。
下側ケース体22の上方には、前記支持部75の後方側に長さ方向に延伸された形状の配線基板3が設けられ、配線基板3における長さ方向の一端側は、前述の本体部12の差込口17に差し込まれる差込部31となる。
図3に示すように配線基板3の前方側の位置には、貫通孔32が形成されている。配線基板3は貫通孔32が下側ケース体22の底面によって塞がれると共に、下側ケース体22の外側に差込部31が突出するように配置される。配線基板3の表面側には、長さ方向に伸びる3本の配線25〜27が設けられており、各配線25〜27の一端側は、差込部31において、夫々端子部252、262、272が形成されている。また各配線25〜27の他端側は貫通孔32の外縁にて、夫々端子部251、261及び271が形成されている。また配線基板3における貫通孔32の更に前方には、配線基板3の水平位置を決めるための孔部33が幅方向に2か所並べて形成されている。
続いて圧電振動子、例えば水晶振動子4について説明する。図3〜図5に示すように水晶振動子4は、例えばATカットの円板状の水晶片41を備えており、図5(a)に示すように水晶片41の表面側(上面側)には、例えばAu(金)により形成される帯状の励振電極42A、42Bが設けられている。また図5(b)に示すように水晶片41の裏面側(下面側)には、励振電極42A、42Bに夫々対応するように励振電極43A、43Bが帯状に設けられている。この水晶振動子4における励振電極42A及び励振電極43Aで挟まれた領域は、第1の振動領域61となり、励振電極42B及び励振電極43Bで挟まれた領域は、第2の振動領域62となる。
図3、図5に示すように表面側の励振電極42A、42Bは後方側の端部にて、互いに接続された後、水晶振動子4の後方側に引き回され、後方側側面を介して下面側周縁に伸びる配線44の一端が接続され、配線44の他端側は水晶振動子4の下面側周縁にて電極44aが形成されている。一方の励振電極42Aの表面には、例えば抗原である感知対象物を吸着するための抗体からなる吸着膜47が形成されている。また励振電極42Aの表面を除いた励振電極42Bの表面を含む電極表面には、吸着膜47に代えて、感知対象物の吸着を阻害する阻害剤48が塗布されている。
また水晶振動子4の下面側に設けられた励振電極43A及び43Bには、夫々水晶振動子4の周縁に伸びる配線45、46の一端が接続され、各配線45、46の他端側は水晶振動子4の下面側周縁において電極45a、46aが形成されている。
水晶振動子4は、図3に示すように下面側の励振電極43A,43Bが配線基板3の貫通孔32に臨むように配置され、電極45a、46aが夫々端子部251、271と導電性接着剤により接続され、電極44aが端子部261と導電性接着剤により接続されて固定される。
図3に示すように配線基板3の上面側には、流路形成部材5が設けられている。図6(a)〜(c)は、夫々流路形成部材5の上面側平面図、下面側平面図及び断面図を示す。図6(a)〜(c)に示すように流路形成部材5は、例えばPDMS(ポリジメチルシロキサン)で構成された例えば厚さ2.0mmの概略矩形板状の部材で構成される。流路形成部材5の前方寄りの位置には、流路形成部材5の位置合わせをするための孔部58が、配線基板3に形成された孔部33と対応する位置に、流路形成部材5を厚さ方向に貫通するように設けられている。
流路形成部材5の下面側における後方側には、水晶振動子4が収まるように深さ300μmの段差部54が形成されている。段差部54には、流路形成部材5が配線基板3側に押圧されたときに水晶振動子4の表面との間に試料液の流路57を区画形成する囲み部51が設けられている。この囲み部51は、感知センサー2の前後方向にその長さ方向が向くように、その外縁が小判型に形成された環状の突出部により構成されている。囲み部51は、段差部54から300μmの厚さに突出するように設けられ、囲み部51の内側の領域は、段差部54と同じ高さの平面になっている。また囲み部51の内側の領域の幅は後方側から放射状に広がったのち、中流域で一定の幅となり、その後前方側に向けて徐々に狭くなるように構成されている。
流路形成部材5には、囲み部51に囲まれた領域の後方側端部に開口し、流路形成部材5を厚さ方向に貫通する直径1.5mmの貫通孔52が穿設されている。また流路形成部材5には、囲み部51に囲まれた領域の前方側端部に開口し、厚さ方向に貫通する直径1.5mmの貫通孔53が穿設されている。流路形成部材5は、図3に示すように孔部58が配線基板3に設けられた孔部33と揃うように配置される。これにより囲み部51に囲まれた領域の下面側が水晶振動子4により塞がれる。この流路形成部材5と水晶振動子4とに挟まれ、囲み部51に囲まれた領域が流路57に相当する。配線基板3の上面に水晶振動子4を固定し、流路形成部材5を孔部58が配線基板3に形成された孔部33に揃うように積層すると、図5(a)に示すように水晶振動子4の上面に囲み部51が配置され、水晶振動子4の励振電極が42A、42Bが流路57の中心に並んで収まり、貫通孔52及び貫通孔53が各々水晶振動子4の上方に位置する。
また流路形成部材5の上面側には、貫通孔53の開口部の位置から前方側に向かい、周縁よりも手前の位置まで伸びる溝部50が形成されている。この溝部50は例えば深さ1mmであって、後述する廃液管6の外径寸法と同じ幅、例えば2.0mmの幅で長さ5mmに形成されている。また流路形成部材5の上面側における貫通孔52と貫通孔53との間であって、試料液の流路57と対向する位置に流路形成部材5を水晶振動子4に押し付けたときに流路57の潰れを防ぐための段差部59が形成されている。
前記貫通孔52、53には夫々多孔質の毛細管部材により構成された入口側毛細管部材55及び廃液側毛細管部材56が着脱自在に設けられている。前記入口側毛細管部材55は例えば円柱状、廃液側毛細管部材56は例えば円柱を略L字状に屈曲させた形状に夫々形成され、例えばポリビニルアルコール(PVA)の化学繊維束により構成されている。これら入口側毛細管部材55や廃液側毛細管部材56は多孔質体であるセルロースや親水化した多孔質樹脂により構成してもよい。入口側毛細管部材55は流路形成部材5の貫通孔52を塞ぎ、その上端側が後述する上側ケース体21の液受け部23に露出し、その下端側が流路形成部材5の流路57内に進入するように設けられている。
廃液側毛細管部材56は水平部561とこの水平部561から下方側に伸びる垂直部562とを備えた略L字状に形成されている。図7に示すように前記垂直部562は流路形成部材5の貫通孔53を塞いで、その下端側が流路形成部材5の流路57内に進入すると共に、上端側が流路形成部材5の上面よりも上方に突出し、水平部561は後述する廃液管6に接続されている。従って流路形成部材5の溝部50の底部は、廃液側毛細管部材56の垂直部562の途中から前方に向かって伸びていると言える。さらに廃液側毛細管部材56の下端面563は、例えば水平面に対して上側に傾斜するように形成されている。これら毛細管部材55、56においては、前記化学繊維束の繊維間の空隙を毛細管現象により処理液が流通する。従って入口側毛細管部材55の繊維間の孔(多孔質の毛細管部材の孔)は、試料液の注入口に相当する。
ここで入口側毛細管部材55及び廃液側毛細管部材56の大きさの一例を示すと、例えば入口側毛細管部材55は、直径が例えば1.3mm、長さが例えば4mmに形成される。また廃液側毛細管部材56は、直径が例えば1.3mm、水平部561の長さが例えば5mm、垂直部562の長さが例えば4mm、下端面563と水平面とのなす角が例えば45度に形成されている。
前記廃液管6は例えば外径2mmの親水性のガラス管で構成され、流路形成部材5の上方に感知センサー2の長さ方向(図中X方向)に沿って伸びるように設けられている。前記廃液側毛細管部材56の水平部561の下流端は、廃液管6の内部に挿入され、廃液側毛細管部材56と廃液管6とは嵌合されている。この時廃液管6の後方側端部(上流側端部)を含む、後方寄りの領域の下方が流路形成部材5に形成した溝部50に臨むように配置される。また溝部50の前方側端部は、廃液管6の上流側端部よりも前方側に5mmの位置に位置している。
図3に戻って廃液管6の下流側には、処理液を吸収して貯留するための廃液吸収部7が設けられている。この廃液吸収部7は毛細管部材をなす毛細管シート71と、当該毛細管シート71と接触するように設けられ、毛細管シート71を流通する試料液を吸収するための吸収部材72と、を備えている。前記毛細管部材は毛細管現象を生じさせる材質よりなるものであり、例えば不織布や紙、セルロースや綿、多孔質の化学繊維束、親水化した多孔質樹脂等により構成される。また毛細管シート71は、毛細管部材をシート状に構成したものであり、例えば平面で見たときに一端側が他端側よりも狭まった形状に構成されている。この例では細長い五角形状に形成され、内角が鋭角となる頂点部分が廃液管6の下流端から廃液管6の内部に入り込むように設けられる。毛細管シート71の大きさの一例を挙げると、長さL1が10mm、幅L2が5mm、シートの厚みは0.5mm〜1.0mm程度である。また吸収部材72は、長さL3が8mm、幅L4が8mm、高さL5が5mm程度である。
この毛細管シート71の下面は、吸収部材72の上面と接触するように設けられている。この吸収部材72は、毛細管シート71により吸収可能な液量よりも多い液量を吸収できるものであり、例えばPVAや親水性材料よりなるスポンジ等の多孔質体や、綿状体により構成されている。例えば吸収部材72は、200μl〜300μl程度の液体を貯留できるように材質や形状が設定され、この例では直方体状に形成されている。
このように廃液管6及び廃液吸収部7を構成すると、後述するように試料液は廃液管6内を毛細管現象により流通し、試料液が毛細管シート71に到達したときに、廃液管6を通流する試料液の移動速度よりも大きい速度で毛細管シート71側に試料液が引っ張られるように試料液が移動する。これにより毛細管シート71と廃液管6内の試料液との間に隙間が発生する状態が形成される。
図2、図7に示すように廃液吸収部7は液体の漏れを防ぐために下側ケース体22の上方に形成された収納部73に収納されている。また廃液管6は支持部材75により、高さ及び左右方向の位置を位置決めされた状態で支持されている。
上側ケース体21について図2と共に図4に示す上側ケース体21の下面側平面図及び図7に示す側断面図を参照して説明する。上側ケース体21は、概略箱型に形成され、後方側の壁面に配線基板3の差込部を容器20の外部に突出させるための切欠き21aが形成されている。そして上側ケース体21は、差込部31を除いた配線基板3、流路形成部材5及び廃液吸収部7を上方側から覆うように設けられる。上側ケース体21の上面側にはすり鉢状に傾斜した液受け部23が形成されている。図4に示すように上側ケース体21の裏面側における後方側には、流路形成部材5を配線基板3に押圧するための押圧部90が設けられている。押圧部90は、例えば概略箱形に構成され、上側ケース体21を下側ケース体22に嵌合して互いに係止した時に、押圧部90の下面にて流路形成部材5の上面が垂直下方に押圧される。押圧部90には、貫通孔52に対応する位置に注入口23に連通する貫通孔91が形成されている。また押圧部90における前方寄りの位置には、廃液管6及び廃液側毛細管部材56の設置領域を確保するための切り欠き92が形成されている。また押圧部90の前方寄りの位置には、流路形成部材5の孔部58及び配線基板3の孔部33に挿入され、流路形成部材5の及び配線基板3の位置決めをするための固定柱93が設けられている。
既述のように配線基板3、水晶振動子4、流路形成部材5を積層し、入口側毛細管部材55及び廃液側毛細管部材56を貫通孔52、53に挿入すると共に、廃液側毛細管部材56を廃液管6の後方側端部に接続し、廃液管6の前方側端部に廃液吸収部7を接続する。その後下側ケース体22と上側ケース体21を係止して容器20を形成する。この時孔部58及び孔部33に固定柱93が挿入されて、配線基板3と、流路形成部材5の水平方向の位置決めがされると共に、押圧部90により流路形成部材5が押されることによって、流路形成部材5に形成された囲み部51の下面が水晶振動子4に押し付けられて密着する。これにより注入口23から貫通孔91、52(入口側毛細管部材5)、流路57、貫通孔53、廃液側毛細管部材56、廃液管6及び吸収部材72と流れる処理液の流路が形成される。
このように構成された感知センサー2は、差込部31を本体部12の差込口17に差し込んだときに、図8に示すように水晶振動子4に設けられた励振電極42A及び43Aで挟まれた第1の振動領域61が第1の発振回路63に接続されて発振する。また水晶振動子4の励振電極42B及び43Bに挟まれた第2の振動領域62が第2の発振回路64に接続されて発振する。本発明の感知装置では、スイッチ部65により、データ処理部66と第1の発振回路63とを接続するチャンネル1と、データ処理部66と第2の発振回路64とを接続するチャンネル2とを交互に切り替えた間欠発振を行うことにより、2つの発振回路811、812からの周波数信号を時分割して後段に取り込み、各振動領域の発振周波数を並行して求めることができる。第1の発振回路63からの出力をチャンネル1、第2の発振回路64からの出力をチャンネル2とすると、例えば1秒間をn分割(nは偶数)し、各チャンネルの発振周波数を1/n秒の処理で順次求めることにより、1秒間に少なくとも1回以上周波数を取得しているため、実質同時に各チャンネルの周波数を取得することができる。
そしてこれらの周波数信号は、データ処理部66に取り込まれる。データ処理部66では、周波数信号を例えばディジタル値として算出し、算出されたディジタル値の時分割データに基づいて、演算処理を行い、例えば、抗原の有無などの演算結果を表示部16に表示する。この第1の発振回路63、第2の発振回路64、スイッチ部65及びデータ処理部66は、周波数測定部に相当する。
続いて感知センサー2を用い、試料液中の感知対象物の有無を判定する工程について図9及び図10を参照して説明する。但しこれら図9及び図10は、感知センサー2内を通流する液体(緩衝液、試料液)のイメージを示すものであり、実際の様子よりも誇張して描いている。なお感知センサー2に注入する液体を総称して処理液というものとする。
先ず感知センサー2を本体部12に接続し、図9(a)に示すように図示しないインジェクタを用いて、液受け部23に例えば生理食塩水からなり感知対象物を含まない緩衝液を滴下する。ここで感知センサー2に液体を供給したときの、感知センサー2内の液体の流れについて説明する。液体は毛細管現象により入口側毛細管部材55に吸収され、当該毛細管部材55内を通流し、流路57に流れ込んで水晶振動子4の一端部側の表面に供給される。
水晶振動子4を構成する水晶片41の表面は親水性であるため、流路57内を濡れ広がろうとする作用が強く働く。その結果、毛細管現象によって液体は流路57を水晶振動子4の他端部側へと流れ、流路57に広がった液体に続いて入口側毛細管部材55の液体は、表面張力により水晶片41の表面へと引き出される。このようにして液受け部23から流路57へ連続して液体が流れていく。なおここでいう毛細管現象とは、液体が、当該液体が接する物体が形成する空間内を、前記物体との界面張力により当該液体が有する表面張力に抗して自動で濡れ広がって移動することを指している。従って液体が移動する方向が上下方向である場合だけでなく、横方向であっても毛細管現象という用語を使用する。励振電極42A、42B及び電極表面に形成される吸着膜47及び阻害剤48が塗布された部位も比較的親水性が高いため、励振電極42A、42Bの表面においても液体がスムーズに流れる。
そして水晶振動子4表面の液体が廃液側毛細管部材56に到達すると、液体は毛細管現象により廃液側毛細管部材56に吸収され、当該毛細管部材56内を流れて廃液管6へ滲み出る。廃液管6は親水性のガラスにより形成されているので液体が濡れ拡がりやすく、当該廃液管6を液体が通流していく。こうして入口側毛細管部材55から廃液側毛細管部材56までの流路が液体で満たされることにより、毛細管現象に加えてサイホンの原理が働き、引き続き自動的に液受け部23の液体が水晶振動子4表面を通過して、廃液側毛細管部材56内を上方側に向かって流れる。さらに廃液側毛細管部材56内を上昇した処理液は、廃液側毛細管部材56の下流側端部から廃液管6に流れ込む。
さらに廃液管6に流れ込んだ処理液は、当該廃液管6内を下流側に通流して行き、毛細管シート71に到達する。既述のように廃液管6内の液体が毛細管シート71に到達すると、廃液管6を通流する液体の移動速度よりも大きい速度で毛細管シート71側に液体が移動する。毛細管シート71はPVAにより構成されているため、廃液管6よりも液体が流れやすく、液体の吸収力が大きいからである。ここで廃液管6内の液体の移動速度は、廃液管6を構成する材質と廃液管6の内径等によって決定され、毛細管シート71が液体を吸収するスピードは、毛細管シート71を構成する材質と形状(接触面積)とにより決定される。従って廃液管6内の液体の移動速度と、毛細管シート71が液体を吸収する速度が適切な大きさになるように、夫々の材質や形状が適宜設定される。
例えば廃液管6内の試料液の移動速度は、感知センサー2を透明体により構成すると共に、着色した試料液を用いて、目視にて廃液管6内の試料液の通流状態を確認し、廃液管6のある区間の試料液の通流時間を測定することにより把握できる。一方毛細管シート71側に試料液が移動する速度は、目視にて毛細管シート71の一端側からある区間の試料液の通流時間を測定することにより把握できる。また試料液が毛細管シート71側に到達して急速に吸収され、後述するように廃液管6内にて液体が途切れる様子を目視にて確認することにより、廃液管6内の移動速度よりも大きい速度で毛細管シート71側に液体が移動することを把握してもよい。
このように毛細管シート71に液体が接触すると、毛細管シート71側に液体が速やかに吸収され、毛細管シート71内を毛細管現象により広がるように通流していき、図9(b)に示すように、廃液管6内にて液体が途切れる状態が形成される。このため例えば図9(a)に示すように、廃液管6が液体により満たされる前に毛細管シート71に到達する。そして毛細管シート71と廃液管6内の液体との接触面積が小さいことから、前記液体は少しずつ毛細管シート71に吸収されていき、毛細管シート71に吸収された分の液体が廃液側毛細管部材56側から廃液管6内に移動する状態が形成される。
こうして廃液管6内にて液体が分断されると、毛細管シート71側の液体は、毛細管シート71に接触する吸収部材72に吸収されて貯留される。この吸収部材72は、毛細管シート71よりも液体の吸収力が大きく、吸収可能な液量が多いため、毛細管シート71内の液体は速やかに吸収部材72側に移動していく。毛細管シート71は廃液管6内に突入される一端側は狭まっているが、他端側に向けて広がるように形成されているので、試料液は毛細管シート71の一端側から広がるように流れ、例えば他端側に至る前に吸収部材72に吸収される。
一方液受け部23に残存する液体は、毛細管現象とサイホンの原理により、廃液管6に向けて流れようとするため、この液体の流れにより廃液管6に残った液体は下流側に移動していき、図9(c)に示すように、再び毛細管シート71と接触する。このようにして廃液管6内の液体の分断と、廃液管6内の液体の通流とが繰り返される。そして液受け部23内の液体が全て通流したところで、液体を保持する力が入口側毛細管部材55に働き、入口側毛細管部材55から流路57への液体の通流が停止する。これにより図9(d)に示すように、廃液管6内では液体が分断された状態で停止する。
説明を緩衝液の供給に戻すと、液受け部23に滴下された緩衝液は、既述のように感知センサー2内を通流していく。そして流路57を流れる緩衝液が、励振電極42A、42B表面に供給されると、これら励振電極42A、42Bは流路57の入口側から出口側へ向かって見て対称に形成されているため、等しく水圧の影響を受ける。これによって第1の振動領域61、第2の振動領域62の発振周波数F1、F2が共に等しく低下する。緩衝液の供給量は、例えば液受け部23に供給される緩衝液がすべて入口側毛細管部材55に流れ込んだときに、緩衝液が流路57を満たし、廃液管6から毛細管シート71を介して吸収部材72に貯留される程度の量、例えば50μlに設定される。
続いて緩衝液と同量の試料液を液受け部23へ供給する。これにより入口側毛細管部材55に吸収されている緩衝液に加わる圧力が高くなり、サイホンの原理と毛細管現象とによって当該緩衝液は再び廃液管6内を下流側へ向かって流れ、試料液が入口側毛細管部材55に吸収される(図10(a))。なお図10中試料液は緩衝液よりも濃いグレーで表示している。吸収された試料液は、緩衝液に続いて入口側毛細管部材55から流路57に流れ込み、緩衝液と同様に流路57を流れ、流路57が緩衝液から試料液に置換される。
このときにも、励振電極42A、42Bが流路の入口側から出口側に見て対称に形成されているため、これらの励振電極42A、42Bは流路57内の液の切り替わりによる圧力変化を均等に受け、当該圧力変化による第1の振動領域61、第2の振動領域62の発振周波数が互いに揃って変化する。試料液中に測定対象物(この例では感知対象物)が含まれる場合には吸着膜47に当該感知対象物が吸着され、この吸着量に応じて周波数F1が下降し、F1−F2が変化する。このようにF1−F2の変化に基づいて試料液中の抗原の有無の判定を行うことができる。また発振周波数差F1−F2の変化量と試料液中の感知対象物の濃度との関係式を取得しておき、この関係式と測定により得られた変化量とから、試料液中の感知対象物の濃度を求めてもよい。
流路57を広がった試料液は廃液側毛細管部材56に到達し、次いで廃液管6に流れ込み、入口側毛細管部材55から廃液管6に至るまで試料液が流れ続ける。そして試料液が毛細管シート71に到達すると、既述のように、廃液管6内にて試料液が途切れる状態が形成される(図10(b))。こうして液受け部23に供給されたすべての試料液が入口側毛細管部材55に流れ込むまで、廃液管6内の液の分断と、廃液管6内の液の通流(図10(c))とが繰り返される。液受け部23に溜まった試料液が全て入口側毛細管部材55に流れ込み、流路57への試料液の通流が停止すると、廃液管6内では試料液が分断された状態で停止する(図10(d))。
この感知センサー2においては、試料液が毛細管現象により注入口から水晶振動子4の一面側の流路57を介して励振電極42A、42Bの一端側から他端側へと流れ、試料液中に含まれる感知対象物が水晶振動子4に設けられた吸着膜47に吸着される。
また試料液は流路57の下流側に設けられた廃液管6、毛細管部材を介して吸収部材72に貯留される。毛細管部材は、廃液管6内の試料液と接触するように設けられ、廃液管6内の試料液は毛細管部材に到達すると、当該毛細管部材により引っ張られるように移動する。つまり廃液管6内の試料液が毛細管部材に到達すると、廃液管6を通流する試料液の移動速度よりも大きい速度で毛細管部材側に試料液が移動する。従って毛細管部材と廃液管6内の試料液との間に隙間が発生する状態が形成される。
こうして最終的に液受け部23に供給された試料液が全て入口側毛細管部材55に移動した段階では、廃液管6で試料液が分断した状態で液の移動が停止する。これにより廃液吸収部7の毛細管シート71と、試料液が貯留する流路57とが切り離された状態になり、廃液吸収部7に貯留されている緩衝液と流路57内の試料液とが接触する領域がないので、流路57内の試料液が緩衝液によって希釈されるという現象の発生が抑制される。また液体は毛細管シート71に到達すると、廃液管6内の移動速度よりも大きい速度で毛細管シート71側に吸収されることから、廃液管6よりも毛細管シート71の方に流れやすく、毛細管シート71から廃液管6側へは流れにくいと言える。このため廃液吸収部7から廃液管6へ向けて緩衝液が逆流するといったことが発生しにくく、この点からも、試料液が緩衝液により希釈されることが抑えられる。従って、常に測定感度が高い状態で、試料液中の感知対象物の検出または定量を行うことができる。
さらに既述のように、最終的に廃液管6にて試料液が分断され、廃液吸収部7側と流路57とが切り離されるので、流路57では水晶振動子4上の試料液が確実に静止した状態となる。このため試料液と吸着膜47との抗原抗体反応が飽和するまで計測を継続することができ、より精度の高い測定を行うことができる。
ここで廃液側毛細管部材56を上昇し、廃液管6に流れ込む処理液について説明する。廃液管6の上流側端部と流路形成部材5とが接するように配置されている場合、あるいは廃液管6の上流側端部と流路形成部材5とが毛細管現象が働く程度のごく狭い隙間が空いている場合には、図11に示すように廃液側毛細管部材56を上昇してくる処理液が、廃液管6と、流路形成部材5と、の隙間により生じる毛細管現象により、廃液管6と流路形成部材5との間に引き出されてしまう。また廃液側毛細管部材56に形成された水平方向に伸びる部位を廃液管6に接続した場合においても、廃液管6と、流路形成部材5と、の隙間により生じる毛細管現象により、廃液側毛細管部材56の水平方向に伸びる部位から重力により下方に染み出した処理液が、廃液管6と流路形成部材5との間に引き出されてしまう。そのため廃液管6の下方に処理液が流れが形成され、処理液の液漏れを引き起こす要因になってしまう。
上述の実施の形態では、廃液管6の上流側端部を流路形成部材5に形成した深さ1mmの凹部の上方に配置している。そのため図12に示すように廃液側毛細管部材56を流れた処理液が、廃液管6と、流路形成部材5と間に引き出されずに、廃液側毛細管部材56の内部を通って、廃液管6内に確実に導かれる。従って廃液管6下方への処理液の回り込みを抑制することができるため、感知センサー2の液漏れを抑制することができる。
上述の実施の形態に係る感知センサー2は、水晶振動子4の表面に流路形成部材により流路を形成し、流路を流れる処理液中に含まれる感知対象物が水晶振動子4に設けられた吸着膜47に吸着される。また処理液は下流側が流路形成部材5の上方に突出するように設けた廃液側毛細管部材56を介して流路57から廃液されると共に、廃液側毛細管部材56の下流に接続された水平に伸びる廃液管6に流れ込むように構成している。さらに流路形成部材5における廃液側毛細管部材56の突出する位置から廃液管6の伸びる方向に向かって溝部50を形成し、廃液管6の上流側端部を含む部位が溝部50の上方に位置するように配置している。そのため廃液管6に流れ込もうとする処理液が廃液管6の下方に回りにくくなり、感知センサー2の液漏れを抑制することができる。
また廃液管6の上流側端部の下方に形成する空間は、廃液管6の上流側端部と、廃液管6の上流側端部の直下の位置にある部材との間の隙間の高さ寸法が0.5mm以上であればよい。これにより廃液管6の下方に処理液が引き込まれようにすることができるため効果を得ることができる。
また流路形成部材5の上面に溝部50を形成するにあたっては、溝部50は、流路形成部材5における貫通孔53から廃液管6の伸びる方向に伸ばされ、少なくとも廃液管6における廃液管6の上流側の端部から3mmの位置よりも、前方の位置まで形成されていればよい。
また本発明は、流路形成部材5に溝部50が形成されていなくてもよい。例えば図13に示すように支持部75の高さ寸法を大きくし、廃液管6を支持する高さ位置を高くし、廃液管6の上流側端部と流路形成部材5との間に空間を形成しても効果を得ることができる。上述の実施の形態に示すように流路形成部材5の上面に溝部50を形成することにより、感知センサー2の高さ寸法が小さくなり感知センサー2を小型化することができる効果がある。
2 感知センサー
3 配線基板
4 水晶振動子
5 流路形成部材
6 廃液管
21 上側ケース体
22 下側ケース体
55 入口側毛細管部材
56 廃液側毛細管部材
57 流路
61 第1の振動領域
62 第2の振動領域

Claims (7)

  1. 発振周波数を測定するための測定器に接続される接続端子を備えると共に、一面側に凹部が形成された配線基板と、
    圧電片に励振電極を設けて構成され、前記凹部を塞ぎ且つ振動領域が凹部と対向するように前記配線基板に固定されると共に、励振電極が前記接続端子に電気的に接続され、一面側に処理液中の感知対象物を吸着する吸着膜が形成された圧電振動子と、
    圧電振動子を含む配線基板の一面側の領域を覆うように設けられ、処理液の注入口を備えた流路形成部材と、
    前記配線基板と流路形成部材との間に形成され、前記注入口に供給された処理液を、圧電振動子の一面側において一端側から他端側へ向けて通流させる流路と、
    前記流路の下流側に設けられ、前記流路内の試料液を毛細管現象により下流側に排出する廃液側毛細管部材と、
    前記廃液側毛細管部材の下流側端部が接続され、水平に伸びるように配置された廃液管と、を備え、
    前記廃液管における上流側の端部を含む領域の下方側に処理液の廃液管の下方への引き込みを抑制する空間が形成されたことを特徴とする感知センサー。
  2. 前記空間の高さ寸法は0.5mm以上であることを特徴とする請求項1に記載の感知センサー。
  3. 前記廃液側毛細管部材は、前記流路の下流側端部から上方に向かって伸び前記流路形成部材の上面側に突出し、前記流路形成部材の上方にて水平に伸ばされて前記廃液管に接続されるように設けられ、
    前記流路形成部材は、前記廃液側毛細管部材が当該流路形成部材の上面側に突出する位置から前記廃液管の長手方向に沿って伸びる、前記空間を形成する溝部を備え、
    前記廃液管は、上流側の端部を含む領域が前記溝部の上方に配置されることを特徴とする請求項1又は2に記載の感知センサー。
  4. 前記溝部は、その底部が前記廃液側毛細管部材の上方に伸びる部分の途中から水平方向に伸びるように形成されていることを特徴とする請求項3に記載の感知センサー。
  5. 前記廃液管の下流側に設けられ、前記廃液管を流れた処理液を吸収する吸収部材を備え、
    前記廃液管内の処理液が吸収部材に到達したときに、処理液が廃液管を流通する処理液の移動速度よりも大きい速度で吸収部材側に移動することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載の感知センサー。
  6. 前記注入口は、多孔質の毛細管部材の孔により構成されることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一つに記載の感知センサー。
  7. 請求項1ないし6のいずれか一項に記載の感知センサーと、
    前記圧電振動子の発振周波数を測定するための周波数測定部を備えると共に、前記感知センサーが前記周波数測定部に電気的に接続可能に構成された本体部と、を備えたことを特徴とする感知装置。
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