JP6965506B2 - 水中移動体及び水中通信システム - Google Patents

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Description

本発明は、水中移動体及び水中通信システムに関する。
例えば、特許文献1には、電波を用いる気中部分の無線通信と音波を用いる水中部分の無線通信を中継する中継器が記載されている。この中継器により、気中部分と水中部分の通信方式の違いが解決される。
特開2015−177395号公報
現在、水中ドローンと呼ばれる小型の無人水中移動体が注目されており、活動域の拡大が期待されている。例えば深海域での利用や基地局から遠く離れた水域での利用が期待されている。ところが、水中における電波の通信距離は限られている。一方、音波は電波に比して通信距離が長いが、水中での伝送速度が電波よりも遅い。
本発明の目的は、水中に位置する中継装置と自機との位置関係を無線通信の状態に応じて制御しない場合に比べ、良好な通信状態を維持したまま活動範囲を拡大することにある。
請求項1に記載の発明は、中継装置と水中で無線通信する通信手段と、前記中継装置と自機との間における無線通信の受信強度又は通信速度の状態を検知する検知手段と、前記検知手段による検知結果が予め定めた基準を満たすように、前記中継装置と自機との位置関係を制御する制御手段とを有する、水中を水平方向及び上下方向に移動する水中移動体であり、前記制御手段は、前記中継装置に対する自機の位置関係の制御の実行可否の時間間隔を、自機が当該中継装置から離れる方向の速度に応じて可変する、ことを特徴とする水中移動体である。
請求項2に記載の発明は、前記制御手段は、前記検知結果が予め定めた前記基準を満たさなくなった場合、前記中継装置と自機とが互いに近づくように移動させることを特徴とする請求項1に記載の水中移動体である。
請求項3に記載の発明は、前記中継装置の位置が既知である場合、前記制御手段は、当該位置に近づくように自機を移動させることを特徴とする請求項2に記載の水中移動体である。
請求項4に記載の発明は、前記制御手段は、前記検知結果が予め定めた前記基準を満たさなくなった場合、前記検知結果が現在よりも改善される方向に自機を移動させることを特徴とする請求項1に記載の水中移動体である。
請求項5に記載の発明は、前記中継装置が自機の周囲に複数存在する場合、前記制御手段は、複数の前記検知結果に基づいて、複数の前記中継装置のうちの1つを通信先に決定することを特徴とする請求項1に記載の水中移動体である。
請求項6に記載の発明は、前記制御手段は、複数の前記検知結果と通信経路情報とに基づいて、複数の前記中継装置のうちの1つを通信先に決定することを特徴とする請求項5に記載の水中移動体である。
請求項7に記載の発明は、前記制御手段は、前記通信手段が前記中継装置と無線通信ができない場合、無線通信を確立するための移動を行った後、無線通信を試みること、特徴とする請求項1に記載の水中移動体である。
請求項8に記載の発明は、前記制御手段は、予め定めた深度又は位置に自機を移動させることを特徴とする請求項7に記載の水中移動体である。
請求項9に記載の発明は、前記制御手段は、前記予め定めた深度又は位置への移動後も通信が回復しないとき、故障信号送信部に故障信号を送信させることを特徴とする請求項8に記載の水中移動体である。
請求項10に記載の発明は、水中を水平方向及び上下方向に移動する水中移動体と、水中において、前記水中移動体と直接または間接に無線通信する1つ又は複数の中継装置とを備え、前記水中移動体は、前記中継装置と水中で無線通信する通信手段と、前記中継装置と自機との間における無線通信の受信強度又は通信速度の状態を検知する検知手段と、前記検知手段による検知結果が予め定めた基準を満たすように、前記中継装置と自機との位置関係を制御する制御手段とを有し、前記制御手段は、前記中継装置に対する自機の位置関係の制御の実行可否の時間間隔を、自機が当該中継装置から離れる方向の速度に応じて可変することを特徴とする水中通信システムである。
請求項11に記載の発明は、前記中継装置の少なくとも1つは、水中を移動する第2の水中移動体に搭載されることを特徴とする請求項10に記載の水中通信システムである。
請求項12に記載の発明は、前記第2の水中移動体は、前記水中移動体又は自機以外の前記中継装置と水中で無線通信する通信手段と、前記水中移動体又は自機以外の前記中継装置との間における無線通信の状態を検知する検知手段と、前記検知手段による検知結果が予め定めた基準を満たすように、自機以外の前記中継装置と自機との位置関係及び前記水中移動体と自機との位置関係を制御する制御手段とを有することを特徴とする請求項11に記載の水中通信システムである。
請求項13に記載の発明は、少なくとも1つの前記第2の水中移動体は、有線通信路に接続されていることを特徴とする請求項11に記載の水中通信システムである。
請求項14に記載の発明は、少なくとも1つの前記中継装置は、水底部に設置されており、有線通信路を介して基地局に接続されていることを特徴とする請求項10に記載の水中通信システムである。
請求項15に記載の発明は、前記水中移動体は、少なくとも1つの前記中継装置から無線で給電を受けることを特徴とする請求項14に記載の水中通信システムである。
請求項16に記載の発明は、少なくとも1つの前記中継装置は、水上又は水中に敷設されたブイに搭載されていることを特徴とする請求項10に記載の水中通信システムである。
請求項1記載の発明によれば、水中に位置する中継装置と自機との位置関係を無線通信の状態に応じて制御しない場合に比べ、良好な通信状態を維持したまま活動範囲を拡大することができる。
請求項2記載の発明によれば、検知結果が予め定めた基準を満たさなくなっても中継装置と自機を互いに近づけない場合に比して、通信状態の低下を避けることができる。
請求項3記載の発明によれば、検知結果が予め定めた基準を満たさなくなっても自機を中継装置に近づけない場合に比して、通信状態の低下を避けることができる。
請求項4記載の発明によれば、検知結果が予め定めた基準を満たさなくなっても中継装置と自機を互いに近づけない場合に比して、通信状態の低下を避けることができる。
請求項5記載の発明によれば、予め定めた中継装置と通信し続ける場合に比して、通信状態の低下を避けることができる。
請求項6記載の発明によれば、通信経路情報を考慮しない場合に比して、通信状態の低下を避けることができる。
請求項7記載の発明によれば、通信ができなくなった位置で移動しない場合に比べ、通信が再開される可能性を高めることができる。
請求項8記載の発明によれば、通信ができなくなった位置で移動しない場合に比べ、通信が再開される可能性を高めることができる。
請求項9記載の発明によれば、故障信号を送信しない場合に比べ、通信ができない原因を明らかにできる。
請求項10記載の発明によれば、水中に位置する中継装置と自機との位置関係を無線通信の状態に応じて制御しない場合に比べ、良好な通信状態を維持したまま活動範囲を拡大することができる。
請求項11記載の発明によれば、中継装置が水中で移動できない場合に比して、良好な通信状態を維持したまま活動範囲を拡大することができる。
請求項12記載の発明によれば、中継装置に位置関係を制御する機能を搭載しない場合に比して、良好な通信状態を維持したまま活動範囲を拡大することができる。
請求項13記載の発明によれば、中継装置に有線通信路が接続されていない場合に比して、良好な通信状態を維持したまま活動範囲を拡大することができる。
請求項14記載の発明によれば、水底部に有線通信路が接続されていない場合に比して、良好な通信状態を維持したまま活動範囲を拡大することができる。
請求項15記載の発明によれば、無線での受電機能が搭載されていない場合に比して、水中での活動時間を延長することができる。
請求項16記載の発明によれば、水中に位置する中継装置と自機との位置関係を無線通信の状態に応じて制御しない場合に比べ、良好な通信状態を維持したまま活動範囲を拡大することができる。
本実施の形態で使用する水中ドローンの構成例を示した図である。 本実施の形態に係る制御部の機能構成の一例を示したブロック図である。 本実施の形態に係る移動制御部による移動制御を概念的に示す図である。 本実施の形態に係る移動制御部で実行される処理の手順の一例を示すフローチャートである。 ブイを経由して水中ドローンと基地局の通信を中継する例を説明する図である。 ブイを経由して水中ドローンと基地局の通信を中継する他の例を説明する図である。 ケーブルで基地局に接続された中継局を経由して水中ドローンと基地局の通信を中継する例を説明する図である。 中継装置が水中移動体である例を示す図である。 中継装置としての水中ドローンが、いずれも端末としての水中ドローンの内部構成を有する場合の動作例を示す図である。 中継装置としての水中ドローンが端末としての水中ドローンに近づく例を示す図である。 位置関係の制御対象としての通信先の候補が複数ある場合を説明する図である。 本実施の形態に係る移動制御部が通信先を決定するために実行する手順の一例を示すフローチャートである。 運用中に通信が不能になった場合に備えた機能を説明する図である。 移動制御部が通信の復旧のために実行する処理の手順の一例を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
<実施の形態1>
<水中ドローンの構成>
図1は、本実施の形態1で使用する水中ドローン1の構成例を示した図である。水中ドローン1は、水中移動体の一例であり、より具体的には無人水中移動体の一種である。水中ドローンには、自律航行型と遠隔操作型がある。本実施の形態では、遠隔操作型の水中ドローンを想定する。もっとも、後述する制御内容は、自律航行型の水中ドローンに適用してもよい。
制御手段の一例である制御部10には、水中ドローン1を構成する各機能部が接続されている。制御部10を含む各機能部は、基本的に、防水構造を採用する筐体内に収容されている。制御部10を含む各機能部には、電池21から電力が供給される。電池21は、動力源の一例であり、例えば一次電池、二次電池、燃料電池を使用する。なお、動力源として内燃機関を使用してもよい。
制御部10は、水中ドローン1を構成する各部を制御する。制御部10は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13により構成される。ROM12は、CPU11により実行されるプログラムを記憶する。CPU11は、ROM12に記憶されているプログラムを読み出し、RAM13を作業エリアに使用して、プログラムを実行する。このプログラムの実行を通じ、CPU11は水中ドローン1を構成する各機能部を制御する。
本実施の形態の場合、水中ドローン1は、通信手段の一例としての電波通信部15を搭載する。電波通信部15は、電波を送受信し、水中において他の通信装置と無線通信する。本実施の形態の場合、水中ドローン1は、一方の端末として用いられる。他方の端末となる通信装置は、通常、水上又は陸上に設けられるが、水中に設けられる場合もある。例えば他方の端末は、水中ドローン1とは別の水中移動体の内部に搭載してもよい。
本実施の形態における電波通信部15は、超長波と呼ばれる波長が10km以上100km以下の電波を通信に使用する。超長波は水深10mほどまで届く。なお、極超長波と呼ばれる100km以上100,000km以下の電波を通信に使用する場合、水深100mほどまで届く。ただし、通信距離は、淡水中であるか海水中であるかによっても異なり、水面における波の有無、濁りの有無、水温などの影響も受ける。
照明部16は、活動領域を照明するために設けられる。照明部16には、例えばハロゲンランプ、白色LED(Light Emitting Diode)、カラーLEDを使用する。
撮像カメラ17は、活動領域を撮像するために設けられる。撮像カメラ17は、静止画を撮像するカメラでもよいし、動画を撮像するカメラでもよい。撮像された画像は、例えばRAM13に記憶される。
深度センサ18は、水圧を利用して深度を検出する。深度センサ18は、検出された水圧を深度に換算し、制御部10に出力する。深度の測定精度及び分解能は、深度センサ18に依存する。
操舵部19は、進行方向の変更に使用される。進行方向は、遠隔操作や制御部10が実行するプログラムに従って制御される。進行方向は、水平面内だけでなく、上下方向(浮上方向及び沈下方向)も含む。
推進部20は、例えばプロペラとプロペラを回転させるモータとで構成される。モータは、内部が錆びないように水密構造になっている。操舵部19と推進部20は移動手段の一例である。
<制御部の機能構成>
次に、制御部10の機能構成について説明する。図2は、本実施の形態1に係る制御部10の機能構成の一例を示したブロック図である。制御部10は、通信状態検知部101と移動制御部102を有する。通信状態検知部101は検知手段の一例であり、移動制御部102は制御手段の一例である。
通信状態検知部101は、自機と他の通信装置との無線通信の状態を検知する。このため、通信状態検知部101は、例えば通信速度、受信電波強度、再送率、切断回数、エラー率などの情報を入力する。これらの情報は、例えば電波通信部15において測定又は計算される。なお、通信速度は、電波通信部15が他の通信装置とやり取りした単位時間当たりのデータ量として算出される。
通信状態検知部101は、これらの情報を評価し、その評価値を無線通信の状態の検知結果として出力する。ここでの評価は、情報毎の評価であってもよいし、個々の情報の評価結果に基づいた総合的な評価であってもよい。評価値は、例えば「良好な状態」、「中程度の状態」、「悪い状態」として表される。超長波の電波を無線通信に使用する本実施の形態では、通信距離が10mに近づいて通信状態が悪くなると、評価値が「悪い状態」になる。
移動制御部102は、通信状態検知部101から与えられる検知結果に基づいて、自機(水中ドローン1)と他の通信装置との位置関係を制御する。例えば検知結果が「悪い状態」になると、移動制御部102は、「良好な状態」又は「中程度の状態」が得られるように、自機と他の通信装置の距離を互いに近づけるように制御する。
本実施の形態の場合、「良好な状態」又は「中程度の状態」は予め定めた基準を満たす状態の一例であり、「悪い状態」は予め定めた基準を満たさない状態の一例である。なお、基準を満たさない状態の一例には一時的に通信ができない状態を含めてもよい。
本実施の形態の場合、移動制御部102は、評価値が基準を満たさなくなると、他の通信装置に自機を近づけるように移動を制御する。換言すると、移動制御部102は、無線通信の状態が現在よりも高くなる方向に自機を移動させる。移動方向を決定する方法の一例を以下に示す。
例えば、移動制御部102は、RAM13から自機の移動経路を読み出し、当該移動経路を遡るように自機を移動させる。また例えば、移動制御部102は、RAM13から自機の移動方向を読み出し、読み出した方向とは逆向きに自機を移動させる。
また例えば、移動制御部102は、RAM13に記憶されている移動経路と受信電波の強度との関係に基づき、受信電波の強度が高かった位置に直接向かうように自機を移動させる。また例えば、移動制御部102は、水中ビーコン等で構成されるナビゲーションシステムを利用して他の通信装置の位置に近づく方向を決定し、自機を移動させる。また例えば、移動制御部102は、測定された受信電波の強度の高い方向に自機を移動させる。また例えば、移動制御部102は、他の通信装置の位置が既知である場合、当該位置に向けて自機を移動させる。
ここで、移動制御部102によって実現される動作の一例を、図面を用いて説明する。図3は、本実施の形態に係る移動制御部102による移動制御を概念的に示す図である。図3では、水中ドローン1が、水面200に沿って航行する船300を介して基地局400と通信する例を表している。船300の船底には無線通信用の通信装置301が搭載されており、船上には気中通信用の通信装置302が搭載されている。この通信装置301と水中ドローン1が水中通信システムを構成する。
通信装置301及び302は、不図示の通信路を介して互いに接続されている。本実施の形態の場合、通信装置301は、超長波の電波を用いて水中ドローン1と水中内で無線通信する。また、通信装置302は、超長波より短い電波を用いて基地局400と気中内で無線通信する。このため、通信装置301は、水中ドローン1と基地局400との通信を中継する中継装置として機能する。
水中ドローン1は、遠隔制御の下、又は、搭載されたプログラムに従い、水中を自由に移動する。図3では、位置P1の水中ドローン1が、船300(通信装置301)から深さ方向に離れた位置P2に移動した場合を「移動1」として表している。位置P2が水深10mとすると、水中ドローン1と通信装置301との電波による無線通信は難しい状態になる。具体的には、水中ドローン1で受信される電波の強度が基準値よりも小さくなり、通信速度も基準値を下回る。
この場合、移動制御部102は、通信状態検知部101から与えられる評価値が基準を満たさなくなったと判定する。すると、移動制御部102は、自機(水中ドローン1)を船300(通信装置301)に近づける移動を指示する。具体的には、移動制御部102は、操舵部19や推進部20を制御し、自機を浮上させる。図3ではこの移動を「移動2」で示している。位置P3に移動した水中ドローン1と船300との距離は、位置P2における水中ドローン1と船300との距離よりも近くなる。すると、水中ドローン1で受信される電波の強度が基準値より大きくなり、通信速度も基準値を上回る。この結果、水中ドローン1は、再び、通信装置301との間で高速通信する状態になる。
なお、無線通信の状態が悪くなる原因には、通信距離だけでなく水中の温度、潮流その他の環境の変化も考えられる。いずれにしても、無線通信の状態が悪くなると、移動制御部102は、自機を通信相手である通信装置301に近づけて通信速度などの通信品質を改善させる。通信状態が改善されることで、音波に比して速い通信速度による通信が実現される。通信速度が速いため、水中ドローン1で収集された画像データや音データが短時間で伝送される。また、遠隔制御に対する水中ドローン1の追従性が向上するため、ユーザの操作性、すなわち使い勝手が改善される。なお、図3では、深度方向に水中ドローン1が離れた例を表しているが、水中ドローン1が水平方向に離れる場合もある。この場合には、水平方向について、水中ドローン1を船300に近づける。
<水中ドローン1で実行される処理の手順>
次に、本実施の形態に係る水中ドローン1で実行される処理の手順を説明する。図4は、本実施の形態1に係る移動制御部102で実行される処理の手順の一例を示すフローチャートである。移動制御部102は、図4に示すフローチャートの処理を繰り返し実行する。本実施の形態の場合、図4に示すフローチャートは、予め定めた時間が経過する度に実行される。
まず、移動制御部102は、無線通信の状態を検知する(ステップ101)。本実施例の場合、検知結果は、3段階の評価値のいずれかとして与えられる。次に、移動制御部102は、検知結果が基準を満たさないか否かを判定する(ステップ102)。例えば評価値が「悪い状態」になったか否かを判定する。
ステップ102で否定結果が得られた場合、移動制御部102は、通信先である通信装置301との距離が近くなるように自機(水中ドローン1)を移動させる(ステップ103)。例えば、移動制御部102は、深度が深くなりすぎた(距離が10m)ために通信状態が悪くなった自機(水中ドローン1)を浮上させ、自機と船300側の通信装置301との距離を近づける。距離が近づくことで通信状況が改善される。ステップ102で肯定結果が得られた場合、移動制御部102は、現在の移動を維持したままステップ101に戻る。
以上説明したように、本実施の形態に係る水中ドローン1の制御部10は、音波よりも水中での伝搬速度が速い電波を送受信する電波通信部15を搭載し、逐次変化する無線通信の状態に応じて通信相手である通信装置301に対する水中ドローン1の距離を制御する。具体的には、無線通信の状態が悪くなった場合には、水中ドローン1を通信装置301に近づけるように移動させる。
これにより、他の通信装置301と水中ドローン1との距離を無線通信の状態に応じて制御しない場合に比べ、活動域の拡大と通信速度との両立が実現される。より具体的には、基地局400から遠く離れた場所に位置する水中ドローン1は、通信速度が速い電波による通信を保ったまま遠隔操作される。
なお、当該機能が搭載されていない場合、電波による通信が不能になる前に回避動作が実行されず、通信を不能になる。また、いったん通信不能になると、通信を回復できず、水中ドローン1の運用に支障が生じる。
例えば漁業、海洋設備点検、レジャー等では、水中ドローン1を浅水域で遠隔操作する利用形態が想定される。前述したように電波は通信速度が速いため、深度によらず音波のみを用いて水中ドローン1を遠隔操作する場合に比してユーザの操作性が改善される。その一方で、構造物や地形などの水中内の障害物を回避する目的又は水流などの影響で、水中ドローン1が、電波の届かない深水域や水平方向に離れた場所に移動する場合も考えられる。
しかし、本実施の形態に係る水中ドローン1の場合には、無線通信の状態が基準を満たさなくなった時点で船300(通信装置301)に対して自機(水中ドローン1)を近づけるように移動が制御されるため、受信強度や通信速度を速い状態に保ったまま遠隔制御が継続される。この結果、水中ドローン1の活動域の拡張と速い通信速度等による通信との両立が実現され、水中ドローン1を遠隔操作するユーザの操作性や使い勝手が改善される。
本実施の形態例では、移動制御部102の判定処理を予め定めた実行間隔で繰り返し実行しているが、受信強度や通信速度が予め定めた基準以下に低下すると、判定処理の実行間隔を狭めてもよい。この場合、水中ドローン1と船300(通信装置301)との距離が近い場合の実行間隔が広くなり、電池の消耗が減る。また、移動制御の必要性が高い状況での判定処理の実行頻度が高くなるため、通信が不能になる前に水中ドローン1を船300(通信装置301)に近づける移動制御が実行される。
本実施の形態例では、予め定めた時間間隔で移動制御の実行可否を判断する処理を実行しているが、水中ドローン1が船300(通信装置301)から離れる方向の速度に応じて実行間隔を可変してもよい。例えば移動速度が遅い場合には通信距離や通信環境の変化も少ないため実行間隔を広げ、移動速度が速い場合には通信距離や通信環境の変化が大きいため実行間隔を狭めてもよい。
本実施の形態例では、船300に搭載された通信装置301を介して水中ドローン1と基地局400の通信が実行される場合について説明しているが、通信を中継する経路は、前述の例に限らない。具体例を以下に示す。
図5は、ブイ501、502を経由して水中ドローン1と基地局400の通信を中継する例を説明する図である。図5の場合、水中ドローン1とブイ501、502が水中通信システムを構成する。また、ブイ501、502が水中ドローン1の通信を中継する中継装置として機能する。ブイ501、502は移動手段を搭載しない点で水中ドローン1と相違する。なお、ブイ502は水中に浮遊するブイである。因みに、水底部に固定されるタイプのブイもある。水底部は、最深部に限らない。
ブイ501には、気中用の通信装置と水中用の通信装置が搭載されている。気中用の通信装置は基地局400と電波で通信し、水中用の通信装置は超長波の電波によりブイ502と通信する。ブイ502には、水中用の通信装置が1つ又は複数搭載されている。ブイ502は、水中ドローン1やブイ501と超長波の電波を用いて無線通信する。
このように、複数のブイを中継して通信することにより、水中ドローン1の活動域は深海域だけでなく面方向にも拡大される。また、個々の通信装置間の距離はそれぞれ10m程度に限定されるが、電波による通信は、音波よりも高い応答性が実現される。
図5においては、水中ドローン1が水平方向に離れすぎた場合の動作について表している。この場合も、移動制御部102による移動制御により、水中ドローン1の活動範囲はブイ502から10m程度の範囲内に留められる。敷設するブイの増加は容易であるので、水中ドローン1の活動範囲域の拡張も容易である。
図6は、ブイ501、502を経由して水中ドローン1と基地局400の通信を中継する他の例を説明する図である。図6では、水中ドローン1がブイ502に対して水深方向に離れすぎた場合の動作について表している。この例の場合、移動制御部102による移動制御により、水中ドローン1の活動範囲をブイ502から10m程度の範囲内に留められる。
図7は、ケーブル600で基地局400に接続された中継局700を経由して水中ドローン1と基地局400の通信を中継する例を説明する図である。図7の場合、水中ドローン1とケーブル600と中継局700が水中通信システムを構成する。また、中継局700が水中ドローン1の通信を中継する中継装置として機能する。図7では、水中ドローン1が中継局700から水深方向に離れすぎた場合の動作について表している。なお、ケーブル600は有線通信路の一例である。
ここでの中継局700は水底部に固定されるため、設置位置の情報は既知である。このため、移動制御部102は、無線通信の状態が低下した場合に、既知の設置位置に向けて自機(水中ドローン1)を近づける制御を利用する。また、ケーブル600に光ケーブルを利用すれば、水底部で水中ドローン1を使用する場合でも情報は高速に通信される。
また、ケーブル600には電源線も収容される。このため、図7の例の場合には、中継局700から水中ドローン1に無線で給電し、水中ドローン1内の二次電池を充電する。水中ドローン1の二次電池容量が減るたびに充電を繰り返すことで、水中ドローン1の稼働時間が延長される。
図3では、水中ドローン1との通信を水中で中継する通信装置301が船300の船底に固定されている例を示したが、中継装置が水中移動体であってもよい。図8は、中継装置が水中移動体である例を示す図である。図8の場合、水中移動体は水中ドローン1Aである。水中ドローン1Aは、前述した水中ドローン1と同じ構成を有している。もっとも、図8に示す水中ドローン1Aはケーブル600を通じて船300と接続されている。
このため、水中ドローン1Aには、水中ドローン1との無線通信用の通信装置だけでなく、ケーブル600との通信用の通信装置も搭載される。水中ドローン1Aの移動範囲はケーブル600の長さにより制限されるが、無線通信よりも高速の通信が実現される。図8の場合、水中ドローン1、1Aとケーブル600とが水中通信システムを構成する。また、水中ドローン1Aが水中ドローン1の通信を中継する中継装置として機能する。
この例の場合、水中ドローン1だけでなく、中継装置としての水中ドローン1Aに搭載された移動制御部102も、無線通信の状態が悪くならないように自機の位置を移動させる。このため、前述の例に比べ、水中ドローン1の活動範囲が広くなっても速い通信速度が保たれ易い。なお、中継装置としての水中ドローン1Aには、移動制御部102が搭載されていなくてもよい。
図9は、中継装置としての水中ドローン1A、1Bが、端末として機能する水中ドローン1と同じ内部構成を有する場合の動作例を示す図である。水中ドローン1A、1Bは、第2の水中移動体の一例である。この例の場合、水中ドローン1Aは、船300の船底に設けられた通信装置301と自機との距離を、検知された無線通信の状態に応じて制御する。また、水中ドローン1Aは、自機と水中ドローン1Bとの距離を、検知された無線通信の状態に応じて制御する。
水中ドローン1Bは、自機と水中ドローン1Aとの距離を、検知された無線通信の状態に応じて制御する。また、水中ドローン1Bは、自機と水中ドローン1との距離を、検知された無線通信の状態に応じて制御する。そして、端末としての水中ドローン1は、自機の通信先である水中ドローン1Bとの距離を、検知された無線通信の状態に応じて制御する。
図9では、端末としての水中ドローン1が水深方向に離れすぎたため、水中ドローン1Bに近づくように浮上する様子を表している。このような動作は、水中ドローン1だけでなく、水中ドローン1A及び1Bにおいても実行される。この例のように、中継装置としての水中ドローンが連携して位置関係を調整することにより、活動範囲が柔軟に変更される。勿論、電波による速い通信速度も維持される。
図9では、端末である水中ドローン1が中継装置である水中ドローン1Bに近づいているが、移動するのは中継装置として機能する水中ドローン1A及び1Bの側でもよい。図10は、中継装置としての水中ドローン1Bが端末としての水中ドローン1Aの側に近づく例を示す図である。すなわち、中継区間の距離を延ばすことで、水中ドローン1における無線通信の状態を改善する。水中通信システムを構成する水中ドローン1、1A及び1Bが互いに連動して互いの位置関係を制御することにより、端末としての水中ドローン1の活動域が拡張される。
前述の例では、水中ドローン1の通信先の候補が1つであったが、実際の運用では、複数の候補が存在する場合が考えられる。その場合、水中ドローン1は、通信先を決定する必要がある。図11は、水中ドローン1の周囲に、位置関係の制御対象としての通信先の候補が複数ある場合を説明する図である。
図11の場合、水中ドローン1は、ブイ501、502と水底部に設置された中継局700との間で無線通信路を有している。この場合、水中ドローン1における移動制御部102は、以下の手順により通信先を決定する。図12は、本実施の形態に係る移動制御部102が通信先を決定するために実行する手順の一例を示すフローチャートである。移動制御部102は、図12に示すフローチャートの処理を繰り返し実行する。本実施の形態の場合、図12に示すフローチャートは、予め定めた時間が経過する度に実行される。
まず、移動制御部102は、通信候補が複数存在するか否かを判定する(ステップ201)。移動制御部102は、成功した通信に付属する相手先の識別番号などを用いて通信候補の数をカウントする。カウント値が1つであれば候補は1つ、複数であれば候補が複数である。
ステップ201で肯定結果が得られた場合、すなわち候補が複数であった場合、移動制御部102は、候補毎に無線通信の状態を検知する(ステップ202)。続いて、移動制御部102は、選択条件に基づいて複数の候補の中から1つを自機の通信先に決定する(ステップ203)。
例えば移動制御部102は、個々の候補に対応する検知結果を比較し、もっとも通信状態の良い候補を通信先に決定する。なお、無線通信の状態に関する情報の一つである通信速度や受信強度を比較し、もっとも通信速度の速い候補や受信強度の高い候補を通信先に決定してもよい。また、通信経路情報を利用する場合には、上流側に位置する候補を通信先に決定してもよい。上流側に位置する候補を通信先に決定することでホップ数が少なくなり、経路全体での通信速度が速くなる。いずれにしても、移動制御部102は、決定された通信先との間で自機との距離を制御する。
これに対し、ステップ201で否定結果が得られた場合、すなわち候補が1つの場合、移動制御部102は、当該1つの候補について無線通信の状態を検知する(ステップ204)。
前述の実施の形態では、移動制御部102の機能により通信装置301と水中ドローン1の無線通信が維持されていたが、実際の使用中には、通信が不能になることも考えられる。図13は、運用中に通信が不能になった場合に備えた機能を説明する図である。
移動制御部102による移動制御によっても通信が復旧しない場合、移動制御部102は、予め定めた深度又は位置に移動し、電波通信部15による通信を試みる制御を実行する。図13では、予め定めた深度又は位置の一例として水面200を表している。予め定めた深度又は位置は、通信を再び確立するための位置であれば水面でも水中でもよい。
ここでの移動は、水平方向への移動でもよいし、浮上方向又は沈下方向への移動でもよい。例えば通信先となる通信装置が水底部に設置されている場合や自機より水深の深い位置に設置されている場合には、これらの通信装置との通信距離を縮める目的で沈下方向に移動してもよい。予め定める位置は、1つである必要はない。
続いて、移動制御部102による制御内容の一例を説明する。図14は、移動制御部102が通信の復旧のために実行する処理の手順の一例を示すフローチャートである。まず、移動制御部102は、電波通信部15による通信が不能であるか否かを判定する(ステップ301)。
ステップ301で否定結果が得られている間、移動制御部102は、例えば図14に示す動作を実行する。ステップ301で肯定結果が得られた場合、移動制御部102は、水中ドローン1が予め定めた目的位置に移動するように操舵部19や推進部20を制御する(ステップ302)。ここでの移動には、水中ドローン1に搭載されている各種のセンサや移動軌跡の情報、位置検知システムからの位置情報を使用してもよい。
このステップ302の移動動作は、ステップ303で目的位置への到達が確認されるまで(肯定結果が得られるまで)継続される。ステップ303で肯定結果が得られると、移動制御部102は移動を停止し、電波通信部15による通信を試行する(ステップ304)。通信が再開されれば、水中ドローン1は通信制御に復帰する。
ところで、通信不能の原因が電波通信部15にある場合、予め定めた目的位置に水中ドローン1が移動したとしても通信を回復できない。そこで、移動制御部102は、通信の試行後に通信が不能であるか否かを判定する(ステップ305)。ステップ305で否定結果が得られた場合には通信が再開されているので、移動制御部102は、ステップ301に戻る。
これに対し、ステップ305で肯定結果が得られた場合、移動制御部102は、不図示の故障信号送信部に対して故障信号の送信を指示する(ステップ306)。故障信号は、水中ドローン1から一方的に発信される信号である。例えばビーコンである。ここでは、故障信号の送信後にステップ301に戻っているが、故障信号の送信を続けてもよい。
前述の例では、水中ドローン1に搭載された移動制御部102は、自機を通信先の装置側に近づけるように制御しているが、自機の代わりに通信先である中継装置に対して自機に近づくように制御信号を送信してもよい。このような制御によっても、通信先の中継装置と自機(水中ドローン1)との距離を近づけることができ、無線通信の状態が改善される。
<他の実施の形態>
前述の実施の形態では、水中での無線通信に電波を用いる場合について説明した。しかし、無線通信に光を用いてもよい。この場合、水中ドローンには、発光部と受光部で構成される光通信部を搭載する。通信光には、例えば可視光を使用する。発光部には、例えば水中での吸収が少ない青色光を発するLEDを使用する。
また、前述の実施の形態では、1台の電波通信部15を水中ドローンに搭載しているが、電波通信部と光通信部の両方を水中ドローンに搭載し、これらを使用環境に応じて使い分けてもよい。また、通信距離の長い音波を送受信する音波通信部も水中ドローンに搭載し、使用環境に応じて使い分けてもよい。なお、音波の場合には、水中ドローンと通信先の中継装置との距離を近づける制御技術を適用して、低下した受信感度を改善してもよい。
また、前述の実施の形態では、1台の電波通信部15を水中ドローンに搭載しているが、複数台の電波通信部15を水中ドローンに搭載してもよい。前述した光通信部や音波通信部についてもそれぞれ複数台搭載してもよい。1つの通信方式に対して複数台の通信部が用意されている場合、故障した通信部の代わりに使用してもよいし、1つの通信方式について複数台の通信部を使用して単位時間当たりの通信量を増やしてもよい。
前述の実施の形態に係る水中ドローン1には、照明部16と撮像カメラ17を搭載しているが、これらを搭載しない構成としてもよい。なお、撮像カメラ17とともに、又は、撮像カメラ17に代えて水中マイクを搭載してもよい。撮像カメラを用いない場合、照明部16を搭載しなくてもよい。
前述の実施の形態に係る水中ドローン1には、例えばロボットアーム、固定具、用途に応じて必要となる装備を備えていてもよい。
前述の実施の形態では、無人の水中移動体である水中ドローンにおける水中での無線通信を例に説明したが、有人の水中移動体、例えば1以上3名以下の人間が乗り込む移動体における水中無線通信に応用してもよい。
前述の実施の形態では、水中ドローンが操舵部によって方向を変える場合について説明したが、水中作業用のロボットの場合には、キャタピラーその他の移動手段により方向を変えてもよい。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、種々の変更又は改良を加えたものも、本発明の技術的範囲に含まれることは、特許請求の範囲の記載から明らかである。
1、1A、1B…水中ドローン、10…制御部、15…電波通信部、101…通信状態検知部、102…移動制御部、200…水面、301…通信装置、400…基地局、501、502…ブイ、600…ケーブル、700…中継局

Claims (16)

  1. 中継装置と水中で無線通信する通信手段と、
    前記中継装置と自機との間における無線通信の受信強度又は通信速度の状態を検知する検知手段と、
    前記検知手段による検知結果が予め定めた基準を満たすように、前記中継装置と自機との位置関係を制御する制御手段と
    を有する、水中を水平方向及び上下方向に移動する水中移動体であり、
    前記制御手段は、前記中継装置に対する自機の位置関係の制御の実行可否の時間間隔を、自機が当該中継装置から離れる方向の速度に応じて可変する、
    ことを特徴とする水中移動体
  2. 前記制御手段は、前記検知結果が予め定めた前記基準を満たさなくなった場合、前記中継装置と自機とが互いに近づくように移動させること
    を特徴とする請求項1に記載の水中移動体。
  3. 前記中継装置の位置が既知である場合、前記制御手段は、当該位置に近づくように自機を移動させること
    を特徴とする請求項2に記載の水中移動体。
  4. 前記制御手段は、前記検知結果が予め定めた前記基準を満たさなくなった場合、前記検知結果が現在よりも改善される方向に自機を移動させること
    を特徴とする請求項1に記載の水中移動体。
  5. 前記中継装置が自機の周囲に複数存在する場合、前記制御手段は、複数の前記検知結果に基づいて、複数の前記中継装置のうちの1つを通信先に決定すること
    を特徴とする請求項1に記載の水中移動体。
  6. 前記制御手段は、複数の前記検知結果と通信経路情報とに基づいて、複数の前記中継装置のうちの1つを通信先に決定すること
    を特徴とする請求項5に記載の水中移動体。
  7. 前記制御手段は、前記通信手段が前記中継装置と無線通信ができない場合、無線通信を確立するための移動を行った後、無線通信を試みること、
    特徴とする請求項1に記載の水中移動体。
  8. 前記制御手段は、予め定めた深度又は位置に自機を移動させること
    を特徴とする請求項7に記載の水中移動体。
  9. 前記制御手段は、前記予め定めた深度又は位置への移動後も通信が回復しないとき、故障信号送信部に故障信号を送信させること
    を特徴とする請求項8に記載の水中移動体。
  10. 水中を水平方向及び上下方向に移動する水中移動体と、
    水中において、前記水中移動体と直接または間接に無線通信する1つ又は複数の中継装置とを備え、
    前記水中移動体は、
    前記中継装置と水中で無線通信する通信手段と、
    前記中継装置と自機との間における無線通信の受信強度又は通信速度の状態を検知する検知手段と、
    前記検知手段による検知結果が予め定めた基準を満たすように、前記中継装置と自機との位置関係を制御する制御手段とを有し、
    前記制御手段は、前記中継装置に対する自機の位置関係の制御の実行可否の時間間隔を、自機が当該中継装置から離れる方向の速度に応じて可変すること
    を特徴とする水中通信システム。
  11. 前記中継装置の少なくとも1つは、水中を移動する第2の水中移動体に搭載されること
    を特徴とする請求項10に記載の水中通信システム。
  12. 前記第2の水中移動体は、
    前記水中移動体又は自機以外の前記中継装置と水中で無線通信する通信手段と、
    前記水中移動体又は自機以外の前記中継装置との間における無線通信の状態を検知する検知手段と、
    前記検知手段による検知結果が予め定めた基準を満たすように、自機以外の前記中継装置と自機との位置関係及び前記水中移動体と自機との位置関係を制御する制御手段とを有すること
    を特徴とする請求項11に記載の水中通信システム。
  13. 少なくとも1つの前記第2の水中移動体は、有線通信路に接続されていること
    を特徴とする請求項11に記載の水中通信システム。
  14. 少なくとも1つの前記中継装置は、水底部に設置されており、有線通信路を介して基地局に接続されていること
    を特徴とする請求項10に記載の水中通信システム。
  15. 前記水中移動体は、少なくとも1つの前記中継装置から無線で給電を受けること
    を特徴とする請求項14に記載の水中通信システム。
  16. 少なくとも1つの前記中継装置は、水上又は水中に敷設されたブイに搭載されていること
    を特徴とする請求項10に記載の水中通信システム。
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