JP7353610B2 - 水中光無線通信システム、水中光無線通信方法、および、水中移動体 - Google Patents

水中光無線通信システム、水中光無線通信方法、および、水中移動体 Download PDF

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Description

本発明は、水中光無線通信システム、水中光無線通信方法、および、水中移動体に関し、特に、複数の移動体間における双方向通信に用いられる水中光無線通信システム、水中光無線通信方法、および、水中移動体に関する。
従来、複数の移動体間における双方向通信に用いられる水中光無線通信システム、水中光無線通信方法、および、水中移動体が知られている。このような水中光無線通信システム、水中光無線通信方法、および、水中移動体は、たとえば、特開第2018-061160号公報に開示されている。
上記特開第2018-061160号公報には、水中を移動可能な複数の水中ドローンと、複数の水中ドローンを制御する通信装置と、を備える水中光無線通信システムが開示されている。また、上記特開第2018-061160号公報には、通信装置が、水中ドローンと他の水中ドローンとの間で光無線通信を行うことにより、複数の水中ドローンを制御する構成が開示されている。上記特開第2018-061160号公報には、通信装置および複数の水中ドローンが、青色光を発するLED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)を用いて、光無線通信を行う構成が開示されている。
特開第2018-061160号公報
ここで、上記特開第2018-061160号公報に記載されている従来の水中光無線通信システムのように、複数の水中ドローン(移動体)を用いて光無線通信を行う場合、潮流などの外乱によって移動体の位置が入れ替わることがある。また、複数の移動体を所望の配列に配置するために移動体の位置を入れ替えたい場合などがある。しかしながら、上記特開第2018-061160号公報に記載されている従来の水中光無線通信システムでは、複数の移動体の位置が入れ替わった場合を想定していないため、水中において通信光の混信が生じ、通信ができない場合がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、複数の移動体の位置関係が変化した場合でも、通信光の混信を抑制することが可能な水中光無線通信システム、水中光無線通信方法、および、水中移動体を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面における水中光無線通信システムは、水中を移動可能な複数の移動体を備え、複数の移動体の各々は、互いに反対方向となる複数の照射方向毎に互いに異なる波長の通信光による複数の移動体間の双方向通信を行う光無線通信部を含み、複数の移動体のうちの隣り合う一の移動体の光無線通信部と他の移動体の光無線通信部との間において、一の移動体の光無線通信部から他の移動体の光無線通信部に向かって通信光を発光するとともに、発光した通信光とは異なる波長の通信光を他の移動体の光無線通信部から発光して一の移動体の光無線通信部により受光されることによって、双方向通信を行うように構成されている。
この発明の第2の局面における水中光無線通信方法は、水中において光を用いた無線通信を行う水中無線通信方法であって、互いに反対方向となる複数の照射方向毎に互いに異なる波長であり、隣り合う複数の移動体のうちの隣り合う一の移動体と他の移動体との間において、一の移動体から他の移動体に向かって通信光を発光するステップと、発光した通信光とは異なる波長の通信光を他の移動体から発光して一の移動体により受光するステップとを備える。
この発明の第3の局面における水中移動体は、水中において光を用いた無線通信を行う水中光無線通信システムに備えられる水中移動体であって、互いに反対方向となる複数の照射方向毎に配置され、互いに異なる波長の通信光を発光する複数の発光部と、通信光の複数の入射方向毎に配置され、互いに異なる波長の通信光のうちの対応する波長の通信光を受光する複数の受光部とを備え、隣り合う他の移動体との間において、複数の発光部のうちの他の移動体と隣り合う発光部が他の移動体に向かって発光するとともに、他の移動体に向かって発光した通信光とは異なる波長で他の移動体から発光された通信光を複数の受光部のうちの他の移動体と隣り合う受光部が受光することによって、双方向通信が可能なように構成されている。
この第1の局面による水中光無線通信システムでは、上記のように、複数の移動体の各々は、互いに反対方向となる複数の照射方向毎に互いに異なる波長の通信光による複数の移動体間の双方向通信を行う光無線通信部を含む。また、複数の移動体のうちの隣り合う一の移動体の光無線通信部と他の移動体の光無線通信部との間において、一の移動体の光無線通信部から他の移動体の光無線通信部に向かって通信光を発光するとともに、発光した通信光とは異なる波長の通信光を他の移動体の光無線通信部から発光して一の移動体の光無線通信部により受光されることによって、双方向通信を行うように構成されている。これにより、移動体の各々においては、照射方向毎に互いに波長が異なる通信光を照射するとともに、照射方向に対応する波長の通信光を受光する。したがって、照射および受光する通信光の照射方向毎の波長の違いにより、通信光が混信することを抑制することができる。また、複数の移動体間においては、照射方向に対する波長の関係が互いに同一となる。したがって、移動体の位置が変化した場合でも、通信光の照射方向と、照射方向に対する波長との関係が変化することを防止することができる。その結果、複数の移動体の位置関係が変化した場合でも、通信光の混信を抑制することができる。なお、「照射方向」とは、移動体から照射される通信光の方向であり、たとえば、垂直方向または水平方向など、同一直線上において、互いに反対方向に照射される通信光は、互いに異なる照射方向に照射された通信光とする。
また、この第2の局面による水中光無線通信方法では、上記のように、互いに反対方向となる複数の照射方向毎に互いに異なる波長であり、隣り合う複数の移動体のうちの隣り合う一の移動体と他の移動体との間において、一の移動体から他の移動体に向かって通信光を発光するステップと、発光した通信光とは異なる波長の通信光を他の移動体から発光して一の移動体により受光するステップとを備える。これにより、上記第1の局面における水中光無線通信システムと同様に、複数の移動体の位置関係が変化した場合でも、通信光の混信を抑制することが可能な水中光無線通信方法を提供することができる。
また、この発明の第3の局面による水中移動体では、上記のように、互いに反対方向となる複数の照射方向毎に配置され、互いに異なる波長の通信光を発光する複数の発光部と、通信光の複数の入射方向毎に配置され、互いに異なる波長の通信光のうちの対応する波長の通信光を受光する複数の受光部とを備え、隣り合う他の移動体との間において、複数の発光部のうちの他の移動体と隣り合う発光部が他の移動体に向かって発光するとともに、他の移動体に向かって発光した通信光とは異なる波長で他の移動体から発光された通信光を複数の受光部のうちの他の移動体と隣り合う受光部が受光することによって、双方向通信が可能なように構成されている。これにより、複数の水中移動体を用いて双方向通信を行う場合に、互いに波長が異なる通信光の照射方向と、照射方向に対する波長との関係を、複数の水中移動体間で同一にすることができる。その結果、上記第1の局面における水中光無線通信システムと同様に、複数の移動体の位置関係が変化した場合でも、通信光の混信を抑制することが可能な水中移動体を提供することができる。
一実施形態における制御装置および移動体の構成を説明するためのブロック図である。 一実施形態における移動体の構成を説明するためのブロック図である。 一実施形態における水中光無線通信システムの全体構成を示した模式図である。 第3移動体の位置と第4移動体の位置とが入れ替わった後の模式図である。 制御装置からリレー方式によって第4移動体に対して制御信号を送信する構成を説明するための模式図である。 複数の移動体から制御装置に対して画像データを送信する構成を説明するための模式図である。 一実施形態における移動体位置入れ替え処理を説明するためのフローチャートである。 一実施形態における複数の移動体間におけるデータ送信処理を説明するためのフローチャートである。 第1変形例による水中光無線通信システムの構成を示した模式図である。 第2変形例による水中光無線通信システムの構成を示した模式図である。 第3変形例による複数の移動体の配置を説明するための模式図である。 第4変形例による水中光無線通信システムの構成を示した模式図である。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
図1~図5を参照して、本発明の一実施形態による水中光無線通信システム100の構成について説明する。
(欠陥検査装置の構成)
水中光無線通信システム100は、図1に示すように、複数の移動体1を備えている。複数の移動体1は、水中を移動可能に構成されている。本実施形態における水中光無線通信システム100は、水中において通信光30を用いた無線通信を行うシステムである。なお、移動体1は、請求の範囲の「水中移動体」の一例である。
移動体1は、光無線通信部2と、制御装置3と、記憶部4と、推進機構5とを備える。移動体1は、海中を自律走行可能に構成されている。また、移動体1は、他の移動体1と双方向通信が可能なように構成されている。移動体1は、いわゆるAUV(Autonomous Underwater Vehicle:自律型無人潜水機)である。
光無線通信部2は、互いに反対方向となる複数の方向において、互いに異なる波長の通信光30による複数の移動体1間の双方向通信を行うように構成されている。光無線通信部2は、発光部と、受光部6とを備えている。
発光部は、通信光30の照射方向毎に、互いに異なる波長の通信光30を発光するように構成されている。本実施形態では、発光部は、複数の光源部7を有している。複数の光源部7は、通信光30の照射方向毎に設けられ、通信光30の照射方向に対応する波長の通信光30を発光するように構成されている。光源部7は、たとえば、レーザーダイオードを含む。光源部7は、通信光30として、たとえば、青色~緑色の波長の光を発光可能に構成されている。具体的には、光源部7は、通信光30として、約450nm~約570nmの波長の光を発光可能に構成されている。
受光部6は、通信光30の入射方向毎に、互いに異なる波長の通信光30を受光するように構成されている。本実施形態では、受光部6は、複数の受光素子8を有している。複数の受光素子8は、通信光30の入射方向毎に設けられ、通信光30の入射方向に対応する波長の通信光30を受光するように構成されている。複数の受光素子8は、たとえば、光電子増倍管などを含む。
また、本実施形態では、受光部6は、通信光30の入射方向毎に、対応する波長の通信光30を選択的に透過させるフィルタ9を備える。フィルタ9は、たとえば、所定の波長を中心波長として選択的に透過させるバンドパスフィルタを含む。
制御装置3は、記憶部4に記憶された各種プログラムを実行することにより、移動体1を制御するように構成されている。制御装置3は、たとえば、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサと、RAM(Random Access Memory)、および、ROM(Read Only Memory)などのメモリとを含む。
記憶部4は、制御装置3が実行するプログラムを記憶している。記憶部4は、たとえば、HDD(Hard Disk Drive)、または、不揮発性のメモリなどを含む。
推進機構5は、制御装置3の制御の下、移動体1に対して推進力を与えるように構成されている。推進機構5は、プロペラ(図示せず)と、プロペラを駆動する駆動源(図示せず)とを含む。推進機構5は、プロペラを回転させることによって水をかき推進力を得る、いわゆるスクリュー機構であってもよいし、後方に高圧の水流を噴出することにより推進力を得る、いわゆるウォータージェット推進機構であってもよい。
(移動体の構成)
次に、図2を参照して、移動体1の構成について説明する。なお、本明細書において、移動体1の進行方向をX1方向とする。また、X1方向と反対側の方向をX2方向とする。また、X方向と直交する面内において、互いに直行する2方向を、それぞれ、Z方向およびY方向とする。図2に示す例では、上下方向をZ方向とする。Z方向のうち、上方向をZ1方向とし、下方向をZ2方向とする。また、図2に示す例では、進行方向に対して左右方向をY方向とし、右方向(図2の紙面の手前側に向かう方向)をY2方向、左方向をY1方向(図2の紙面の奥に向かう方向)とする。すなわち、本明細書における各方向は、移動体1の進行方向を基準とした相対座標系に基づいて決定される方向である。
本実施形態では、光源部7は、移動体1において、Z1方向側、Z2方向側に設けられている。したがって、発光部は、少なくとも、Z1方向と、Z1方向とは反対方向のZ2方向とに通信光30を照射可能に構成されている。なお、Z1方向およびZ2方向は、それぞれ、請求の範囲の「第1方向」および「第2方向」の一例である。また、本実施形態では、光源部7は、X1方向側、および、X2方向側にも設けられている。したがって、発光部は、Z1方向、Z2方向、X1方向、および、X2方向の4方向に通信光30を発光可能に構成されている。
本実施形態では、各々の位置に設けられた光源部7は、互いに異なる波長の通信光30を発光するように構成されている。具体的には、Z2方向側に設けられた光源部7は、第1通信光30aを発光するように構成されている。また、Z1方向側に設けられた光源部7は、第2通信光30bを発光するように構成されている。また、X2方向側に設けられた光源部7は、第3通信光30cを発光するように構成されている。また、X1方向側に設けられた光源部7は、第4通信光30dを発光するように構成されている。
また、本実施形態では、受光部6は、移動体1において、Z1方向側、および、Z2方向側に設けられている。したがって、受光部6は、少なくとも、Z1方向から入射した通信光30と、Z2方向から入射した通信光30とを受光可能に構成されている。また、受光部6は、X1方向側、および、X2方向側にも設けられており、X1方向から入射した通信光30と、X2方向から入射した通信光30とを受光可能に構成されている。
第1通信光30a~第4通信光30dは、青色~緑色の波長範囲の中で、互いに異なる波長の光である。なお、各通信光30は、色の違いを肉眼で識別可能でなくてもよい。各通信光30は、受光部6に対する入射方向毎に、フィルタ9によって除去できる程度に波長が違っていればよい。なお、図2に示す例では、各通信光30の波長の違いを、異なるハッチングを付すことにより表している。
また、各フィルタ9の各々は、各通信光30を選択的に透過可能に構成されている。すなわち、移動体1において、Z1方向側に設けられたフィルタ9は、第2通信光30bを選択的に透過させるように構成されている。また、移動体1において、Z2方向側に設けられたフィルタ9は、第1通信光30aを選択的に透過させるように構成されている。また、移動体1において、X1方向側に設けられたフィルタ9は、第3通信光30cを選択的に透過させるように構成されている。また、移動体1において、X2方向側に設けられたフィルタ9は、第4通信光30dを選択的に透過させるように構成されている。
(複数の移動体の配置)
次に、図3を参照して、本実施形態よる水中光無線通信システム100における複数の移動体1の配置について説明する。
図3に示すように、複数の移動体1は、水中において、所定の配列となるように配置される。図3に示す例は、複数の移動体1として、第1移動体1a、第2移動体1b、第3移動体1c、および、第4移動体1dを含む。図3に示す例では、Z方向において、第1移動体1aおよび第2移動体1bが並ぶように配置されている。また、X方向において、第2移動体1b、第3移動体1c、および、第4移動体1dが並ぶように配置されている。なお、識別の容易化のため、各図中において、第1移動体1a~第4移動体4dの各々に対して、「1」~「4」のマークを付している。
(通信光の照射方向および波長)
図3に示す例では、第1移動体1a~第4移動体1dの各々は、Z1方向、Z2方向、X1方向、および、X2方向に対して、それぞれ、第2通信光30b、第1通信光30a、第4通信光30d、および、第3通信光30cを照射可能に構成されている。
また、本実施形態では、光無線通信部2は、複数の移動体1間において、複数の方向の各々の方向に対する波長が互いに等しい通信光30によって、複数の移動体1間における双方向通信を行うように構成されている。具体的には、図3に示すように、Z1方向に対する第2通信光30bの波長は、複数の移動体1間において、互いに等しい。また、Z2方向に対する第1通信光30aの波長は、複数の移動体1間において、互いに等しい。また、X1方向に対する第4通信光30dの波長は、複数の移動体1間において、互いに等しい。また、X2方向に対する第3通信光30cの波長は、複数の移動体1間において、互いに等しい。言い換えると、移動体1間における双方向通信は、送信時における通信光30の照射方向と波長との組み合わせ、および、受信時における通信光30の入射方向と波長との組み合わせが予め定まった通信光30によって行われる。
本実施形態では、移動体1の進行方向を基準とした相対座標系に基づいて各方向を決定している。そのため、制御装置3は、各移動体1の向きが同一となるように移動体1を制御するように構成されている。
(移動体間における通信)
本実施形態では、複数の移動体1は、互いに隣り合った移動体1同士においては、直接通信可能に構成されている。具体的には、第1移動体1aと第2移動体1bとの間、第2移動体1bと第3移動体1cとの間、および、第3移動体1cと第4移動体1dとの間においては、通信光30を用いて、直接通信を行うことができる。なお、直接通信とは、間に他の移動体1を介することなく、一方の移動体1から発光された通信光30が、他方の移動体1に直接入射することによって行われる通信のことを意味する。
また、複数の移動体1は、互いに隣り合っていない移動体1同士においては、途中に配置されている複数の移動体1を中継機として通信するリレー方式によって通信可能に構成されている。たとえば、第2移動体1bと、第4移動体1dとが通信を行う場合には、第3移動体1cを中継機として、リレー方式によって通信を行うように構成されている。
本実施形態では、制御装置3は、複数の移動体1を制御するように構成されている。具体的には、制御装置3は、複数の移動体1の各々に設けられている。複数の移動体1に設けられた各々の制御装置3は、制御信号31を送信するように構成されている。制御装置3は、送信した制御信号31を、複数の移動体1においてリレー方式によって送信する制御を行うように構成されている。制御装置3は、光源部25によって、第1通信光30aを発光させることにより、制御信号31を送信するように構成されている。
(移動体の位置が入れ替わった後の移動体間における通信)
次に、図4~図6を参照して、移動体1の位置が入れ替わった後に、移動体1間における通信を行う構成について説明する。具体的には、移動体1の位置が入れ替わった後、複数の移動体1のいずれかに設けられた制御装置3が送信した制御信号31を、複数の移動体1間においてリレー方式によって通信する構成について説明する。
図4に示すように、潮流などの外乱により、図3に示す複数の移動体1の配置のうち、第3移動体1cの位置と、第4移動体1dの位置とが入れ替わった場合を想定する。
図5に示す例は、第1移動体1aに設けられた制御装置3から送信された制御信号31を、他の移動体1に対して通信する。第1移動体1aは、第2移動体1bに対して第1通信光30aを照射することにより、第2移動体1bに対して制御信号31を送信する。制御信号31を受信した第2移動体1bは、第4移動体1dに対して、第1通信光30aを照射する。これにより、第2移動体1bから第4移動体1dに対して、制御信号31が送信される。すなわち、制御装置3は、第1通信光30aを介して、制御信号31を送信するように構成されている。
また、第2移動体1bから制御信号31を受信した第4移動体1dは、第3移動体1cに対して、第4通信光30dを照射する。これにより、第4移動体1dから第3移動体1cに対して、制御信号31が送信される。
照射方向に対する通信光30の波長が互いに等しいため、第3移動体1cの位置と第4移動体1dの位置とが入れ替わった場合でも、水中光無線通信システム100は、通信を維持することができる。なお、通信を維持することができるとは、移動体1の移動中において、通信が途絶えたとしても、移動完了後に自動的に通信が確立されることを意味する。
(データ送信処理)
次に、図6を参照して、図3に示す状態から、第3移動体1cと第4移動体1dとが入れ替わった状態において、複数の移動体1間におけるデータ通信を行う構成について説明する。具体的には、複数の移動体1間におけるリレー方式の通信によって、第3移動体1cが取得した画像データ32を、第1移動体1aに送信する構成について説明する。なお、画像データ32とは、移動体1に設けられた撮影部(図示せず)によって取得された海中の動画像などのデータである。
画像データ32を取得した第3移動体1cは、第4移動体1dに対して第3通信光30cを照射することにより、画像データ32を第4移動体1dに送信する。画像データ32を受信した第4移動体1dは、第2移動体1bに対して第3通信光30cを照射することにより、第2移動体1bに対して画像データ32を送信する。
画像データ32を受信した第2移動体1bは、第1移動体1aに対して第2通信光30bを照射することにより、第1移動体1aに対して画像データ32を送信する。これにより、第3移動体1cから、第1移動体1aに対して、画像データ32が送信される。
次に、図7を参照して、本実施形態における水中光無線通信システム100における移動体1間の制御信号通信処理について説明する。
ステップ101において、光源部7から、第1通信光30aが発光されることにより、1つの移動体1から他の移動体1に対して制御信号31が送信される。本実施形態では、第1移動体1aが第2移動体1bに対して、制御信号31を送信する。
ステップ102において、受光部6は、第1通信光30aを受光することにより、制御信号31を受信する。本実施形態では、第2移動体1bが制御信号31を受信する。
ステップ103において、制御装置3は、自身に対して送信されたか制御信号31であるかを判定する。具体的には、各移動体1には、固有の識別番号が付与されており、制御信号31には、制御のコマンドとともに、移動体1の識別番号が含まれている。したがって、各移動体1は、制御信号31に含まれる識別番号に基づいて、自身に対して送信された制御信号31であるか否かを判定することができる。自身に対して送信された制御信号31でない場合、処理は、ステップ104へ進む。自身に対して送信された制御信号31である場合、処理は、ステップ106へ進む。
ステップ104において、発光部は、通信光30を発光することにより、制御信号31を送信する制御を行う。具体的には、制御装置3は、光源部7を制御することにより、通信光30を発光する。制御装置3は、通信光30を発光することにより、制御信号31を送信する制御を行う。
ステップ105において、受光部6は、通信光30を受光することにより、制御信号31を受信する制御を行う。具体的には、受光部6は、通信光30を受光する。通信光30を受光することにより、複数の移動体1間において、制御信号31が伝達される。その後、処理は、ステップ103へ進む。制御対象である移動体1に対して制御信号31が送信されるまで、ステップ103~ステップ105の処理が繰り返される。
ステップ106において、制御装置3は、制御信号31に含まれる情報に基づいて、移動体1に所定の動作を実行させる。たとえば、制御装置3は、推進機構5を制御することにより、移動体1を移動させる制御を行う。その後、処理は、終了する。
次に、図8を参照して、水中光無線通信システム100が画像データ32を送信する処理について説明する。
ステップ200において、移動体1は、画像データ32を取得する。なお、本実施形態では、第3移動体1cが、画像データ32を取得する。
ステップ201において、発光部は、互いに反対方向となる複数の方向において、照射方向毎に互いに異なる波長であり、複数の移動体1間において、複数の方向の各々の照射方向に対する波長が互いに等しい通信光30を発光する。具体的には、制御装置3は、光源部7を制御することにより、通信光30を発光する。制御装置3は、通信光30を発光することにより、画像データ32を送信する。
ステップ202において、受光部6は、入射方向毎に互いに異なる波長であり、複数の移動体1間において、複数の方向の各々の入射方向に対する波長が互いに等しい通信光30を受光する。具体的には、受光部6は、通信光30を受光することにより、画像データ32を取得する。
ステップ203において、制御装置3は、他の移動体1から画像データ32を受信したかを判定する。制御装置3が画像データ32を受信していないと判定した場合、処理は、ステップ201へ進む。制御装置3が画像データ32を受信したと判定した場合、処理は、終了する。すなわち、リレー方式によって第3移動体1cから第1移動体1aに対して画像データ32が送信されるまで、ステップ201~ステップ203の処理が繰り返される。
[本実施形態の効果]
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
本実施形態では、上記のように、水中光無線通信システム100は、水中において光を用いた無線通信を行う水中光無線通信システムであって、水中を移動可能な複数の移動体1を備え、複数の移動体1は、互いに反対方向となる複数の方向において、互いに異なる波長の通信光30による複数の移動体1間の双方向通信を行う光無線通信部2を含み、光無線通信部2は、複数の移動体1間において、複数の方向の各々の方向に対する波長が互いに等しい通信光30によって、複数の移動体1間における双方向通信を行うように構成されている。これにより、移動体1の各々においては、照射方向毎に互いに波長が異なる通信光30を照射するとともに、照射方向に対応する波長の通信光30を受光する。したがって、照射および受光する通信光30の照射方向毎の波長の違いにより、通信光30が混信することを抑制することができる。また、複数の移動体1間においては、照射方向に対する波長の関係が互いに同一となる。したがって、移動体1の位置が変化した場合でも、通信光30の照射方向と、照射方向に対する波長との関係が変化することを防止することができる。その結果、複数の移動体1の位置関係が変化した場合でも、通信光30の混信を抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、光無線通信部2は、通信光30の照射方向毎に、互いに異なる波長の通信光30を発光する発光部と、通信光30の入射方向毎に、互いに異なる波長の通信光30を受光する受光部6とを備え、発光部は、少なくとも、第1方向と、第1方向とは反対方向の第2方向とに通信光30を照射可能に構成されており、受光部6は、少なくとも、第1方向から入射した通信光30と、第2方向から入射した通信光30とを受光可能に構成されており、第1方向に対する通信光30の波長は、複数の移動体1間において、互いに等しく、第2方向に対する通信光30の波長は、複数の移動体1間において、互いに等しい。これにより、第1方向または第2方向に隣接する移動体1の位置を入れ替えた場合でも、第1方向に対する通信光30の波長の関係と、第2方向に対する通信光30の波長の関係とが維持される。その結果、第1方向または第2方向に隣接する移動体1の位置を入れ替えた場合でも、通信光30が混信することを抑制しつつ、複数の移動体1間の通信を容易に維持することができる。
また、本実施形態では、上記のように、発光部は、通信光30の照射方向毎に設けられ、通信光30の照射方向に対応する波長の通信光30を発光する複数の光源部7を有しており、受光部6は、通信光30の入射方向毎に設けられ、通信光30の入射方向に対応する波長の通信光30を受光する複数の受光素子8を有している。これにより、通信光30を照射する方向の各々において、互いに異なる波長の通信光30を発光することが可能なように構成された光源部7を配置することができる。その結果、たとえば、1つの光源部7から発光される通信光30の波長および照射方向を変更しながら、複数の方向に通信光30を照射する構成と比較して、制御が複雑化することを抑制することができる。また、通信光30を受光する方向の各々において、互いに異なる波長の通信光30を受光可能な受光素子8を配置するができる。その結果、たとえば、1つの受光素子8に入射する通信光30の入射方向および波長毎に、フィルタを切り替える構成と比較して、制御が複雑化することを抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、受光部6は、通信光30の入射方向毎に、対応する波長の通信光30を選択的に透過させるフィルタ9を備える。これにより、通信光30の入射方向に対応しない通信光30が受光部6に入射した場合でも、フィルタ9によって容易に除去することができる。その結果、入射方向に対応しない通信光30が、受光素子8に入射することを抑制することが可能となるので、通信光30が混信することを容易に抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、複数の移動体1は、互いに隣り合った移動体1同士においては、直接通信可能に構成されているとともに、互いに隣り合っていない移動体1同士においては、途中に配置されている複数の移動体1を中継機として通信するリレー方式によって通信可能に構成されている。これにより、複数の移動体1同士において通信する際に、移動体1同士の位置に基づいて、直接またはリレー方式によって通信を行うことができる。その結果、複数の移動体1を所望の配列に配置する際に、移動体1の配置の自由度を向上させることができる。
また、本実施形態では、上記のように、複数の移動体1を制御する制御装置3をさらに備え、制御装置3は、制御信号31を送信するとともに、送信した制御信号31を、複数の移動体1においてリレー方式によって送信する制御を行うように構成されている。これにより、3つ以上の複数の移動体1においてリレー方式によって制御信号31を送信することにより、たとえば、複数の移動体1間の間の距離が大きく、通信光30の強度が通信可能な強度以下に減衰する位置に配置された移動体1同士でも、制御信号31を送信することができる。その結果、移動体1の配置の自由度を向上させることが可能となり、ユーザの利便性を向上させることができる。
また、本実施形態では、上記のように、水中光無線通信方法は、水中において光を用いた無線通信を行う水中無線通信方法であって、互いに反対方向となる複数の方向において、照射方向毎に互いに異なる波長であり、複数の移動体1間において、複数の方向の各々の照射方向に対する波長が互いに等しい通信光30を発光するステップと、入射方向毎に互いに異なる波長であり、複数の移動体1間において、複数の方向の各々の入射方向に対する波長が互いに等しい通信光30を受光するステップとを備える。これにより、上記水中光無線通信システム100と同様に、複数の移動体1の位置関係が変化した場合でも、通信光30が混信することを抑制することが可能な水中光無線通信方法を提供することができる。
また、本実施形態では、上記のように、移動体1は、水中において光を用いた無線通信を行う水中移動体(移動体1)であって、照射方向毎に、互いに異なる波長の通信光30を発光する発光部と、通信光30の入射方向毎に、互いに異なる波長の通信光30を受光する受光部6とを備え、他の移動体1と双方向通信が可能なように構成されている。これにより、複数の水中移動体(移動体1)を用いて双方向通信を行う場合に、互いに波長が異なる通信光30の照射方向と、照射方向に対する波長との関係を、複数の移動体1間で同一にすることができる。その結果、上記水中光無線通信システム100と同様に、複数の移動体1の位置関係が変化した場合でも、通信光30が混信することを抑制することが可能な移動体1を提供することができる。
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
(第1変形例)
たとえば、上記実施形態では、全ての移動体1が、Z方向およびX方向に通信光30を照射する移動体1を含む構成を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、図9に示すように、全ての移動体1が、同じ方向に通信光30を照射可能に構成されていなくてもよい。具体的には、図9に示すように、第1移動体1aは、Z1方向、および、Z2方向に対して、それぞれ、第2通信光30bおよび第1通信光30aを照射可能であり、X方向およびY方向に対しては通信光30を照射できないように構成されていてもよい。また、第2移動体1bは、Z1方向、Z2方向、X1方向、および、X2方向に対して、それぞれ、第2通信光30b、第1通信光30a、第4通信光30d、および、第3通信光30cを照射可能に構成されていてもよい。また、第3移動体1cは、X1方向、および、X2方向に対して、それぞれ、第4通信光30d、および、第3通信光30cを照射可能であり、Z方向およびY方向に対しては、通信光30を照射できないように構成されていてもよい。また、第4移動体1dは、Z1方向、Z2方向、X1方向、および、X2方向に対して、それぞれ、第2通信光30b、第1通信光30a、第4通信光30d、および、第3通信光30cを照射可能に構成されていてもよい。
(第2変形例)
また、上記実施形態では、複数の移動体1が、Z方向、および、X方向に通信光30を照射する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、図10に示すように、移動体1は、斜め方向に通信光30を照射可能に構成されていてもよい。図10に示す例では、移動体1は、斜め方向に対して、第5通信光30eおよび第6通信光30fを照射可能に構成されている。このように構成すれば、斜め方向に通信光30(第5通信光30eおよび第6通信光30f)を照射する移動体1同士の位置を入れ替えることができる。その結果、複数の移動体1の配置の自由度を、より向上させることができる。
(第3変形例)
また、上記実施形態では、複数の移動体1が、Z方向およびX方向において、直線状に配置される構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、図11に示すように、複数の移動体1として、第1移動体1a、第2移動体1b、第3移動体1c、第4移動体1d、第5移動体1e、および、第6移動体1fを含み、Z方向およびX方向において、マトリックス状に配置されてもよい。複数の移動体1をマトリックス状に配置した場合、制御信号31または画像データ32を送信する際に、複数の経路が存在することになる。したがって、制御装置3および制御装置制御部21は、制御信号31または画像データ32を送信する経路を予め設定し、所定の経路に配置された移動体1によって、制御信号31または画像データ32を送信するように構成すればよい。
(第4変形例)
また、上記実施形態では、複数の移動体1のうちのいずれかに設けられた制御装置3が、制御信号31を送信する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、図12に示す第4変形例のように、船舶20に設けられた制御装置3が、移動体1に対して制御信号31を送信するように構成されていてもよい。なお、図12に示す例では、船舶20に設けられた制御装置3が、第1移動体1aに対して制御信号31を送信しているが、制御装置3から複数の移動体1に対して、制御信号31を送信するように構成してもよい。
(その他の変形例)
また、上記実施形態では、水中光無線通信システム100が、制御装置3を備える構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、発光部が複数の光源部7を備えるとともに、受光部6が複数の受光素子8を備える構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、発光部は、1つの光源部7を備える構成であってもよい。また、受光部6は、1つの受光素子8を備える構成であってもよい。発光部が1つの光源部7を備える構成の場合、通信光30を照射する方向毎に、通信光30の波長を変更すればよい。また、受光部6が1つの受光素子8を備える構成の場合、通信光30を受光する方向毎に、フィルタ9が選択的に透過させる波長を変更すればよい。
また、上記実施形態では、複数の移動体1として、第1移動体1a~第4移動体1dの4体の移動体1を含む構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、複数の移動体1として、2体以上の移動体1を含む構成であれば、移動体1の数は問わない。
また、上記実施形態では、移動体1が、Z1方向、Z2方向、X1方向、および、X2方向の4方向に対して、通信光30を照射する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、移動体1は、Z1方向、Z2方向、X1方向、X2方向、Y1方向、および、Y2方向の6方向に対して通信光30を照射するように構成されていてもよい。
また、上記実施形態では、移動体1の進行方向に基づく相対座標系によって、移動体1が照射および受光する通信光30の方向と波長との関係を設定したが、本発明はこれに限られない。たとえば、絶対座標系によって、移動体1が照射および受光する通信光30の方向と波長との関係を設定してもよい。具体的には、垂直方向をZ方向とし、Z方向と直交する面内において、互いに直行する2方向を、X方向およびY方向としてもよい。
絶対座標系によって、移動体1が照射および受光する通信光30の方向と波長との関係を設定する場合、移動体1の向きが変化すると、通信光30の波長と照射方向との関係、および、通信光30の波長と受光方向との関係が変化する。そのため、各移動体1は、向きが変化した場合には、各発光部から照射される通信光30の波長を、照射方向に合わせて変更するように構成すればよい。また、受光部6は、通信光30の受光方向に合わせて、フィルタ9が透過させる波長を変化させるか、通信光30の受光方向にあったフィルタ9に変更するように構成すればよい。しかしながら、絶対座標系によって、移動体1が照射および受光する通信光30の方向と波長との関係を設定した場合、発光部および受光部6の制御が複雑化するため、通信光30の方向と波長との関係は、移動体1の進行方向を基準とした相対座標系によって設定することが好ましい。
また、上記実施形態では、光源部7が、通信光30として、青色~緑色の範囲の光(約450nm~約570nmの波長の光)を発行する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、光源部7は、赤色の光(約650nmの波長の光)、または、紫色の光(約405nmの波長の光)を発光可能に構成されていてもよい。水中で無線通信を行うことが可能であれば、光源部7が発する通信光は、どのような色(どのような波長)の光であってもよい。
また、上記実施形態では、第1移動体1aが、制御信号31を送信する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、第2移動体1bが、制御信号31を送信するように構成されていてもよい。各移動体1は、各々が自律的に移動可能に構成されており、個々の移動体1が、他の移動体1に対して制御信号31を送信するように構成されていてもよい。
また、上記実施形態では、フィルタ9がバンドパスフィルタである例を示したが、本発明はこれに限られない。通信光30の入射方向毎に、対応する波長の光を選択的に透過させることが可能であれば、フィルタ9は、どのような構成であってもよい。たとえば、フィルタ9は、ローパスフィルタおよびハイパスフィルタを組み合わせた構成であってもよい。
また、上記実施形態では、水中光無線通信システム100は、制御装置3を備えていなくてもよい。水中光無線通信システム100が制御装置3を備えていない場合、複数の移動体1のうちのいずれか1体が、その他の移動体1を制御するように構成すればよい。
また、上記実施形態では、移動体1がAUVである構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、移動体1は、有人潜水艇(HOV: Human Occupied Vehicle)であってもよい。また、移動体1は、ケーブルを介して人が操縦する遠隔操縦ロボット(ROV: Remotely Operated Vehicle)であってもよい。
また、上記実施形態では、光源部7がレーザーダイオードである構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、光源部7は、LED光源であってもよい。しかしながら、LED光源を用いた光通信は、レーザーダイオードを用いた光通信と比較して、通信速度が小さくなる。したがって、光源部7は、レーザーダイオードである構成のほうが好ましい。
[態様]
上記した例示的な実施形態は、以下の態様の具体例であることが当業者により理解される。
(項目1)
水中において光を用いた無線通信を行う水中光無線通信システムであって、
水中を移動可能な複数の移動体を備え、
前記複数の移動体は、互いに反対方向となる複数の方向において、互いに異なる波長の通信光による前記複数の移動体間の双方向通信を行う光無線通信部を含み、
前記光無線通信部は、前記複数の移動体間において、前記複数の方向の各々の方向に対する波長が互いに等しい前記通信光によって、前記複数の移動体間における双方向通信を行うように構成されている、水中光無線通信システム。
(項目2)
前記光無線通信部は、前記通信光の照射方向毎に、互いに異なる波長の前記通信光を発光する発光部と、前記通信光の入射方向毎に、互いに異なる波長の前記通信光を受光する受光部とを備え、
前記発光部は、少なくとも、第1方向と、前記第1方向とは反対方向の第2方向とに前記通信光を照射可能に構成されており、
前記受光部は、少なくとも、前記第1方向から入射した前記通信光と、前記第2方向から入射した前記通信光とを受光可能に構成されており、
前記第1方向に対する前記通信光の波長は、前記複数の移動体間において、互いに等しく、
前記第2方向に対する前記通信光の波長は、前記複数の移動体間において、互いに等しい、項目1に記載の水中光無線通信システム。
(項目3)
前記発光部は、前記通信光の照射方向毎に設けられ、前記通信光の照射方向に対応する波長の前記通信光を発光する複数の光源部を有しており、
前記受光部は、前記通信光の入射方向毎に設けられ、前記通信光の入射方向に対応する波長の前記通信光を受光する複数の受光素子を有している、項目2に記載の水中光無線通信システム。
(項目4)
前記受光部は、前記通信光の入射方向毎に、対応する波長の前記通信光を選択的に透過させるフィルタを備える、項目2に記載の水中光無線通信システム。
(項目5)
前記複数の移動体は、互いに隣り合った移動体同士においては、直接通信可能に構成されているとともに、互いに隣り合っていない移動体同士においては、途中に配置されている前記複数の移動体を中継機として通信するリレー方式によって通信可能に構成されている、項目1に記載の水中光無線通信システム。
(項目6)
前記複数の移動体を制御する制御装置をさらに備え、
前記制御装置は、制御信号を送信するとともに、送信した前記制御信号を、前記複数の移動体においてリレー方式によって送信する制御を行うように構成されている、項目5に記載の水中光無線通信システム。
(項目7)
水中において光を用いた無線通信を行う水中無線通信方法であって、
互いに反対方向となる複数の方向において、照射方向毎に互いに異なる波長であり、複数の移動体間において、前記複数の方向の各々の照射方向に対する波長が互いに等しい通信光を発光するステップと、
入射方向毎に互いに異なる波長であり、前記複数の移動体間において、前記複数の方向の各々の入射方向に対する波長が互いに等しい前記通信光を受光するステップとを備える、水中光無線通信方法。
(項目8)
水中において光を用いた無線通信を行う水中移動体であって、
照射方向毎に、互いに異なる波長の通信光を発光する発光部と、
前記通信光の入射方向毎に、互いに異なる波長の前記通信光を受光する受光部とを備え、
他の移動体と双方向通信が可能なように構成されている、水中移動体。
1 移動体(水中移動体)
2 光無線通信部
3 制御装置 6 受光部
7 光源部
8 受光素子
9 フィルタ
30 通信光
31 制御信号
100 水中光無線通信システム

Claims (8)

  1. 水中を移動可能な複数の移動体を備え、
    前記複数の移動体の各々は、互いに反対方向となる複数の照射方向毎に互いに異なる波長の通信光による前記複数の移動体間の双方向通信を行う光無線通信部を含み、
    記複数の移動体のうちの隣り合う一の移動体の前記光無線通信部と他の移動体の前記光無線通信部との間において、前記一の移動体の前記光無線通信部から前記他の移動体の前記光無線通信部に向かって前記通信光を発光するとともに、発光した前記通信光とは異なる波長の前記通信光を前記他の移動体の前記光無線通信部から発光して前記一の移動体の前記光無線通信部により受光されることによって、双方向通信を行うように構成されている、水中光無線通信システム。
  2. 前記光無線通信部は、前記通信光の照射方向毎に、互いに異なる波長の前記通信光を発光する複数の発光部と、前記通信光の入射方向毎に、互いに異なる波長の前記通信光を受光する複数の受光部とを備え、
    前記複数の発光部は、それぞれ、第1方向、および、前記第1方向とは反対方向の第2方向に前記通信光を照射可能に構成されており、
    前記複数の受光部は、それぞれ、前記第1方向から入射した前記通信光、および、前記第2方向から入射した前記通信光を受光可能に構成されており、
    前記第1方向に対する前記通信光の波長は、前記複数の移動体間において、互いに等しく、前記第2方向に対する前記通信光の波長は、前記複数の移動体間において、互いに等しい、請求項1に記載の水中光無線通信システム。
  3. 前記複数の発光部の各々、前記通信光の照射方向に対応する波長の前記通信光を発光する光源部を有しており、
    前記複数の受光部の各々、前記通信光の入射方向に対応する波長の前記通信光を受光する受光素子を有している、請求項2に記載の水中光無線通信システム。
  4. 前記複数の受光部の各々は、前記通信光の入射方向毎に、対応する波長の前記通信光を選択的に透過させるフィルタを備える、請求項2に記載の水中光無線通信システム。
  5. 前記複数の移動体は、互いに隣り合った移動体同士においては、直接通信可能に構成されているとともに、互いに隣り合っていない移動体同士においては、途中に配置されている前記複数の移動体を中継機として通信するリレー方式によって通信可能に構成されている、請求項1に記載の水中光無線通信システム。
  6. 前記複数の移動体を制御する制御装置をさらに備え、
    前記制御装置は、制御信号を送信するとともに、送信した前記制御信号を、前記複数の移動体においてリレー方式によって送信する制御を行うように構成されている、請求項5に記載の水中光無線通信システム。
  7. 水中において光を用いた無線通信を行う水中無線通信方法であって、
    互いに反対方向となる複数の照射方向毎に互いに異なる波長であり、隣り合う複数の移動体のうちの隣り合う一の移動体と他の移動体との間において、前記一の移動体から前記他の移動体に向かって通信光を発光するステップと、
    発光した前記通信光とは異なる波長の前記通信光を前記他の移動体から発光して前記一の移動体により受光するステップとを備える、水中光無線通信方法。
  8. 水中において光を用いた無線通信を行う水中光無線通信システムに備えられる水中移動体であって、
    互いに反対方向となる複数の照射方向毎に配置され、互いに異なる波長の通信光を発光する複数の発光部と、
    前記通信光の複数の入射方向毎に配置され、互いに異なる波長の前記通信光のうちの対応する波長の前記通信光を受光する複数の受光部とを備え、
    隣り合う他の移動体との間において、前記複数の発光部のうちの前記他の移動体と隣り合う発光部が前記他の移動体に向かって発光するとともに、前記他の移動体に向かって発光した前記通信光とは異なる波長で前記他の移動体から発光された前記通信光を前記複数の受光部のうちの前記他の移動体と隣り合う受光部が受光することによって、双方向通信が可能なように構成されている、水中移動体。
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