JP6964102B2 - Mems梁構造およびmems振動発電素子 - Google Patents

Mems梁構造およびmems振動発電素子 Download PDF

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Description

本発明は、MEMS梁構造およびMEMS振動発電素子に関する。
従来、シリコン基板をMEMS(micro electro-mechanical system)加工技術により加工して形成される振動発電素子が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の振動発電素子では、櫛歯が形成された固定電極に対して、櫛歯が形成された可動電極を矩形梁構造の弾性支持部で支持している。外部からの衝撃が振動発電素子に加わると、弾性支持された可動電極が固定電極に対して振動する。その結果、発電が行われる。
特開2018−88780号公報
ところで、発電量は電極領域の大きさに依存するので、同一素子面積で発電量の向上を図るためには、弾性支持部の領域を可能な限り小さくして電極領域の拡大を図る必要がある。また、振動発電素子の小型化を図る上でも、弾性支持部の小型化は欠かせない。
本発明の態様によるMEMS梁構造は、第1方向に変位する可動部を弾性支持するMEMS梁構造であって、前記第1方向に対して直交する第2方向に延在する第1梁部および第2梁部と、前記第1梁部の先端と前記可動部に接続される前記第2梁部の先端とを接続する連結部とを備え、前記第1梁部および前記第2梁部はそれぞれ平等強さの梁としての形状を有し、前記可動部の前記第1方向への変位に応じて、前記第1梁部の梁部根元に対して前記第2梁部の梁部根元が前記第1方向に相対的に位置ずれする。
本発明によれば、発電量を低減することなく弾性支持部の小型化を図ることができる。
図1は、振動発電素子の平面図である。 図2は、MEMS梁構造の拡大図である。 図3(a)はMEMS梁構造が変形した状況を模式的に示す図であり、図3(b)は片持ち梁構造のMEMS梁構造を示す図である。 図4は、片持ち梁構造の放物線状梁と矩形状梁とを示す図である。 図5は、MEMS梁構造の3つのパターンを示す図である。 図6は、パターン1〜3に関する演算結果を説明する図である。 図7は、矩形状梁の場合の弾性支持部と放物線状梁の場合の弾性支持部とを示す図である。 図8は、放物線PL1,PL2の種々の関係を示す図である。 図9は、梁部を二つ用いた場合と一つ用いる場合のMEMS梁構造を示す図である。 図10は、R面取りと楕円面取りとを示す図である。 図11は、第2の実施の形態を説明する図である。 図12は、MEMS梁構造の変形例を示す図である。 図13は、片持ち梁構造のMEMS梁構造を有する振動発電素子の一例を示す図である。
以下、図を参照して本発明を実施するための形態について説明する。
−第1の実施の形態−
図1は、本実施の形態のMEMS梁構造が用いられた振動発電素子1の平面図である。振動発電素子1の材質はSiであり、例えば、SOI(Silicon On Insulator)基板を用いて一般的なMEMS加工技術により形成される。図1に示す振動発電素子1は、一辺が10〜数10mm程度の微小な発電素子であり、例えば、工場内で稼働中のコンプレッサー等の機械振動(環境振動)で発電し、モニタリング用のセンサや無線端末に電力を供給する目的で使用される。SOI基板は、Siのハンドル層とSiOのBOX層とSiのデバイス層とから成る3層構造の基板である。なお、振動発電素子1は、SOI基板に限らずSi基板等を用いて形成しても良い。
(振動発電素子1)
振動発電素子1は、ベース2と、ベース2の上に固定された4組の固定電極3と、固定電極3と対応して設けられた可動電極4と、可動電極4を弾性的に支持する弾性支持部5とを備えている。図1では、SOI基板のハンドル層は図示裏面側に設けられており、ベース2はハンドル層に形成される。4組の固定電極3、可動電極4および4組の弾性支持部5は、図示表面側のデバイス層に形成される。可動電極4は、ベース2上に設けられた固定部6aに弾性支持部5を介して接続されている。各固定電極3には電極パッド31が設けられ、固定部6aにも電極パッド61が設けられている。
(固定電極3、可動電極4)
図1に示すように、4組の固定電極3の各々は、x方向に延びる固定櫛歯30がy方向に複数並ぶ櫛歯列を有している。可動電極4は、4組の固定電極3に対応する4組の可動櫛歯群4aを有している。各可動櫛歯群4aは、x方向に延びる可動櫛歯40がy方向に複数並ぶ櫛歯列を成している。固定電極3に形成された複数の固定櫛歯30と、その固定電極3に対応する可動櫛歯群4aの複数の可動櫛歯40とは、静止状態(中立状態)においてx方向に所定の噛合長をもって、隙間を介して互いに噛合するように配置されている。
(弾性支持部5)
図1に示すように、弾性支持部5は4組設けられており、可動電極4の図示右端部は右側の2組の弾性支持部5により支持され、可動電極4の図示左端部は左側の2組の弾性支持部5により支持されている。各弾性支持部5は、4組のMEMS梁構造51を備えている。弾性支持部5に設けられた4組のMEMS梁構造51は、図示上端側が結合部52に接続されている。
例えば、図示左上に配置されたMEMS梁構造51では、内側に配置された2組のMEMS梁構造51は、図示下端側が可動電極4に接続されると共に図示上端側が、結合部52に接続されている。左端に配置されたMEMS梁構造51の図示下端側は、ベース2上に設けられた固定部6aに接続され、右端に配置されたMEMS梁構造51の図示下端側は、ベース2上に設けられた固定部6bに接続されている。すなわち、可動電極4は内側に配置された2組のMEMS梁構造51により接続された結合部52に対してx方向に変位し、結合部52は左右両端の2組のMEMS梁構造51により接続されたベース2に対してx方向に変位する。他のMEMS梁構造51も同様の接続構造となっている。MEMS梁構造51の詳細構造については後述する。
固定櫛歯30および可動櫛歯40の少なくとも一方にはエレクトレットが形成されており、可動電極4の振動により固定櫛歯30と可動櫛歯40との噛合長が変化して発電が行われる。固定櫛歯30および可動櫛歯40のそれぞれにエレクトレットを設けてもよい。可動電極4とベース2とはバネとして機能する弾性支持部5により接続されていて、バネ・マス共振系を構成している。外部からの衝撃が振動発電素子1に加わると、共振(正弦波振動の場合)や過渡応答(インパルス振動の場合)により弾性支持部5のMEMS梁構造51が変形して、可動電極4が図1のx方向に振動する。固定櫛歯30に対して可動櫛歯40が振動すると誘導電流が発生し、これを電極パッド31,61から外部に取り出すことで発電素子として利用できる。
発電量は電極領域の大きさに依存するので、同一素子面積で発電量の向上を図るためには、弾性支持部5の領域を可能な限り小さくして電極領域の拡大を図る必要がある。また、振動発電素子1の小型化を図る上でも、弾性支持部5の小型化は欠かせない。しかし、上述のように可動電極4と弾性支持部5とはバネ・マス共振系を構成しているので、弾性支持部5の構成は振動特性に影響する。本実施の形態では、MEMS梁構造51を従来にない構成とすることで、振動特性への影響を抑えつつ弾性支持部5の小型化を図ることを可能とした。
(MEMS梁構造51)
図2は、弾性支持部5に設けられたMEMS梁構造51の一つを拡大して示したものである。MEMS梁構造51は2つの梁部510a,510bと、梁部510aと梁部510bとを接続する連結部511と、梁部510aを結合部52に接続する接続部512aと、梁部510bを固定部6bに接続する接続部512bとを備えている。梁部510a,510bは、梁部510a,510bの根元の幅寸法をW1とし、根元から梁部先端方向に測った距離をYとした場合、距離Yにおける梁部510a,510bの幅寸法Wが次式(1)のように設定されている。αは正の定数である。
W=√(W1−4Y/α) …(1)
式(1)における距離Yに対する幅寸法Wの変化は、放物線y=α・xのx座標を2倍した値2xの変化と同一である。本明細書では、振動方向(x方向)の幅寸法Wが式(1)のように設定された梁部510a,510bを備える梁を、放物線状梁と呼ぶことにする。
図2に示す梁部510a,510bは、振動方向(x方向)の幅寸法Wが式(1)のように設定される。梁部510aの左右の側面は放物線PL1に沿って形成され、梁部510bの左右の側面は放物線PL2に沿って形成されている。なお、図2に示す例では、梁部510a,510bの輪郭も放物線形状に設定されているが、式(1)を満足する輪郭形状であれば、必ずしも輪郭まで放物線形状に設定する必要はない。連結部511の中央をxy座標の原点とすれば、放物線PL1はy=α・xのように表され、放物線PL2はy=−α・xのように表される。梁部510a,510bのy方向寸法は等しい値に設定され、放物線PL1,PL2の凸部先端がxy座標の原点で一致するように配置されている。放物線PL1,PL2の先端位置は連結部511のy方向中央に位置しており、MEMS梁構造51の形状は、連結部中央位置を通るx軸に平行なラインL100に対して対称な形状となっている。
図3(a)は、可動電極4の振動によりMEMS梁構造51が変形した状況を模式的に示したものである。図3(a)では、固定部6bに対して結合部52がxプラス方向に相対的に変位した場合を示している。図2に示したように、梁部510a,510bおよび連結部511からなる部分の形状は、連結部中央位置を通るx軸に平行なラインL100に対して対称な形状となっている。そのため、変形後のMEMS梁構造51の形状は、図3(a)のように連結部中央に関して点対称な形状となる。
このことから、MEMS梁構造51を2分割した図3(b)に示すような構造の片持ち梁に関して、自由端である梁先端部分に荷重fが加わった場合の特性を考察することで、MEMS梁構造51の特性を推定することができる。以下では、図3(b)に示す片持ち梁構造をMEMS梁構造51Aと呼ぶことにし、半分の長さの連結部については連結部511Aと呼ぶ。MEMS梁構造51Aは、放物線状梁を構成している。なお、変位時の弾性変形した梁の形状が梁中央部に関して点対称な形状となることは、特許文献1に記載のような幅寸法が一定の矩形状梁についても同様であり、矩形状梁を2分割した片持ち梁の特性から推定することができる。
(MEMS梁構造51A)
弾性梁であるMEMS梁構造51Aの特性としては、バネ定数kと最大たわみXmaxとが挙げられる。バネ定数kは、荷重−たわみ特性や系の共振周波数などに影響する。また、弾性梁を大きくたわませると材料の一部の応力が上昇し、やがて許容応力を上回ってしまう。その許容応力を上回らない限界の変形量が上述の最大たわみXmaxである。すなわち、同じバネ定数kと最大たわみXmaxとを持つ弾性梁であれば、バネとしての性能は同等とみなせる。従って、バネ定数kおよび最大たわみXmaxを要求される値に保ちつつMEMS梁構造51Aを小さくすることで、サイズのより小さな弾性支持部5を得ることができる。
一例として、振動発電素子1において外部振動が単一周波数の正弦波であるときを考える。振動発電素子1を外部振動により共振状態にして発電する場合、その発電電力の上限は次式(2)で表される。ただし、Pmaxは発電電力上限、mは可動部(ここでは可動電極4)の質量、ωは外部振動の角振動数、X0は可動部の振動振幅上限、Bは外部振動の振幅、kxはx方向のバネ定数である。
Pmax=(1/2)mωX0・B=(1/2)kx・X0・ω・B …(2)
式(2)において、角振動数ωと振幅Bは外部振動条件から与えられ、バネ定数kxは弾性梁の形状と材質から決まる。振動振幅上限X0は振動発電素子1のサイズや櫛歯30,40の長さから概ね上限が決まるが、最大たわみXmaxよりも小さくなくてはならない。発電電力上限Pmaxは理論上の出力上限であるが、「櫛歯」+「エレクトレット」のエネルギー変換効率は非常に高いため、実際の出力電力も、Pmaxと同程度になることが分かっている。出力電力はkx・X0によって決まるので、MEMS梁構造51Aのバネ定数kxと最大たわみXmaxによって決まるとも言える。すなわち、同じバネ定数kxと最大たわみXmaxを持つMEMS梁構造51Aであれば、形状やサイズに関わらず同じ出力電力となる。
一方、デバイスサイズは材料やパッケージのコストに関わるため、極力小さい事が求められる。従って、MEMS梁構造51に求められる要件は、「バネ定数kx、最大たわみXmaxの特性を持つなるべく小さいバネ」ということになる。
(放物線状梁と矩形状梁との比較)
以下では、図4(a),(b)に示す片持ち梁に関して、図3(b)のように荷重fが加わった場合の応力とバネ定数を算出することで、従来の矩形状梁と本実施の形態の放物線状梁とを比較する。図4(a)は従来の矩形状梁のモデルを示し、図4(b)は放物線状梁のモデルを示す。図3において説明したように、放物線状梁モデルおよび矩形状梁モデルのいずれの場合も、図4(a),(b)の片持ち梁のモデルを用いて取り扱うことができる。なお、図3(b)では、放物線形状でない連結部511を備えているが、ここでの比較では、図4(b)のように連結部511を備えていない理想的な放物線状梁をモデルとして用いる。
(矩形状梁モデル)
先ず、図4(a)に示す従来の矩形状梁モデルの場合について説明する。梁の長さをL2、梁根元のx方向の幅寸法をW2、高さ寸法をbとする。矩形状梁の先端(自由端)に印加した荷重fとたわみδ2との間には次式(3)の関係がある。Eはヤング率である。
δ2=4L2・f/EbW2 …(3)
矩形状梁の場合、先端から根元まで断面形状が一定なため、曲げモーメントが最も大きくなる梁根元が最も変形ひずみが大きくなる。従って、引張応力の絶対値が最も大きくなるのは梁根元の表面となる。梁根元の応力(応力最大値)σmax2は次式(4)で求められる。
σmax2=(6f/b)(L2/W2)
=(6f/b)(L2/W2)(1/W2) …(4)
梁先端に荷重fを加えた場合のx方向のバネ定数k2xは、次式(5)で表される。
k2x=f/δ2
=(Eb/4)(W2/L2) …(5)
バネ定数k2xを一定に保ちながら梁のサイズを小さくするには、(W2/L2)の値を一定に保ちつつW2およびL2を小さくすればよい。一方、そのようにW2を小さくしていくと、式(4)に示すようにσmax2はW2に反比例して大きくなる。そして、σmax2が許容応力に達するときのW2、L2がW2、L2の最小値である。
(放物線状梁モデル)
図4(b)の放物線状梁モデルについて説明する。梁の形状は理想的な放物線状であり、根元から先端までの長さはL1である。梁根元のx方向の幅寸法はW1、高さ寸法は矩形状梁と同様にbである。放物線状梁の先端(自由端)に荷重fが印加されると、そのときのたわみδ1は次式(6)で表される。矩形状梁と同じサイズL1=L2,W1=W2とした場合には、放物線状梁のたわみδ1は矩形状梁のたわみδ2の2倍の値になる。
δ1=8L1・f/EbW1 …(6)
放物線状梁は、曲げモーメントが大きくなるにつれて断面二次モーメントも調和して大きくなり、表面のひずみが全域で等しくなる特性を持つ。したがって、引張応力の絶対値が最大となる点は根元から先端までの表面に均一に分布し、応力最大値σmax1は次式(7)で表される。そのため、この形状の梁は平等強さの梁と呼ばれている。
σmax1=(6f/b)(L1/W1) …(7)
本実施の形態では、図2のように平等強さの梁(梁部510a,510b)を放物線の頂点を一致させるように接続した構成とすることで、両持ち梁構造であっても片持ちの平等強さの梁と同様の特性となる。放物線状梁のサイズを矩形状梁と同じサイズL1=L2,W1=W2とした場合には、式(7)で算出される放物線状梁の応力最大値σmax1は、矩形状梁の場合の応力最大値σmax2と等しい値となる。放物線状梁の先端に荷重fを加えた場合のx方向のバネ定数k1xは次式(8)で表されるので、上述した矩形状梁と同じサイズL1=L2,W1=W2であれば、放物線状梁のバネ定数k1xは矩形状梁のバネ定数k2xの半分の値となる。
k1x=f/δ1
=(Eb/8)(W1/L1) …(8)
次に、放物線状梁と矩形状梁とが同じバネ定数を持つ場合を考える。すなわち、k1x=k2xの場合には、寸法L1,W1と寸法L2,W2との間には、次式(9)の関係が成り立つ。
(L2/L1)・(W1/W2)=2 …(9)
また、同じ荷重fを加えた時の応力最大値σmax1,σmax2が等しいとすると、次式(10)の関係が成り立つ。
(L2/L1)・(W1/W2)=1 …(10)
式(9),(10)が同時に成り立つとすると、次式(11),(12)が得られる。なお、k1x=k2x、かつ、σmax1=σmax2であることは、放物線状梁と矩形状梁とで最大たわみXmaxが同じであることに相当する。
L1/L2=2−(2/3)≒0.63 …(11)
W1/W2=2−(1/3)≒0.79 …(12)
式(11),(12)から分かるように、放物線状梁とすることで、MEMS梁構造51Aのy方向寸法およびx方向寸法を小さくすることができる。なお、MEMS梁構造51の変形方向であるx方向に関しては、変形のためのスペースを設ける必要があるため、複数のMEMS梁構造51で構成される弾性支持部5については小型化の効果が小さくなり、小型化率は式(12)に示す値より大きくなってしまう。そのため、弾性支持部5の小型化は、式(11)で示すy方向の小型化が支配的になる。
式(11)、(12)で示した小型化率は、図4(b)に示すように連結部511の無い理想的な放物線梁を想定した場合の値である。しかしながら、実際には二つの放物線状梁の先端部分を機械的に接続する連結部511が必須であり、小型化率も若干の修正が必要となる。図3(b)に示すように、連結部511Aを備えた片持ち梁であるMEMS梁構造51Aの先端に荷重fを加えた場合のバネ定数k3x、応力最大値σmax3は、次式(13),(14)で表される。
k3x=(Eb/8)(W1/L1)[1−(L3/L1)(3/2)
+(1/2)(W1/W3)(L3/L1)]−1 …(13)
σmax3=(6f/b)(L1/W1) …(14)
(連結部511)
まず、MEMS梁構造51Aのy方向の小型化に着目して、連結部511Aの小型化への影響を調べる。ここでは、代表的な連結部511Aの形状に関して、図5(a)〜(c)に示す3つのパターンについて比較する。梁部510bの根元の幅寸法をW1、連結部511Aのx方向およびy方向の寸法をそれぞれW3,L3とした場合、図5(a)のパターン1はW3/W1=2に、図5(b)のパターン2はW3/W1=1に、図5(c)のパターン3はW3/W1=√(L3/L1)にそれぞれ設定されている。
図6は演算結果をグラフで示したものであり、小型化率を表すL1/L2が連結部511Aのy方向寸法の割合L3/L1に対してどのように変化するかを示している。曲線P1,P2およびP3は、それぞれパターン1,2および3の演算結果を示したものである。パターン1〜3のいずれの場合にも、L3/L1=0のときは連結部511Aの無い理想的な放物線状梁になるので、L1/L2は上述した0.63となる。パターン2および3の場合には、L3/L1=1のときの梁形状は幅寸法W1の矩形梁と同じになるので、L1/L2=1となる。一方、パターン1の場合には、L3/L1=1のときの梁形状は幅寸法W3=2W1の矩形梁となり、図6では図示していないが、L3/L1=1ではL1/L2=4となる。
小型化の観点から見た場合、パターン3の形状が最も良いことがわかる。パターン1〜3のいずれの形状であっても、L3/L1をほぼ0.3に設定すれば矩形梁の場合の約70%に小型化される。連結部511Aの幅寸法W3が梁部510bの幅寸法W1以下であるパターン2、3に限れば、L3/L1を約0.5とすることで80%以下に小型化できる。
図7は、矩形状梁の場合と、MEMS梁構造51Aの形状をパターン3の形状とした場合の、弾性支持部5の大きさの一例を示す図である。図7において、(a)は矩形状梁の場合を示し、(b)はパターン3の放物線状梁の場合を示す。なお、図7示す構成は、図1の右側または左側の上下一対の弾性支持部5から成る構成を示したものである。放物線状梁とすることで、弾性支持部5のy方向寸法は約74%まで小型化されている。図7(a),(b)のいずれの場合も梁根元付近の応力が最も大きいが、放物線状梁の場合には、梁部510a,510bの表面全体がほぼ一様に応力が高くなっている。一方、矩形状梁の場合には、梁根元付近に応力が集中している。
ところで、図1のようにx方向に振動する可動電極4を支持する弾性支持部5としては、x方向の変位に関する特性(バネ定数k1x、最大たわみXmax)が発電特性に影響する。このような構成の場合、可動電極4のy方向への変位は不要な変位であり、y方向のバネ定数k1yは不要変位を招かない程度に大きい方が好ましい。図2に示すようにMEMS梁構造51が変形していない場合には、連結部511の幅寸法W3が小さくてもy方向の変位をある程度防止できる。しかし、図3(a)のように変形した状態では連結部511が傾き、その傾きの大きさは最大たわみXmaxが大きいほど大きくなる。その場合、連結部511の幅寸法W3や、連結部511と梁部510a,510bの接続部分の幅寸法が小さ過ぎると、y方向のバネ定数k1yが小さくなって不要変位を招くという問題が生じる。
例えば、小型化の目安を70%とした場合、図5に示すパターン1,2の場合にはL3/L1=0.3なので、梁部510bが連結部511Aと接続する部分の幅寸法は√0.3・W1≒0.55W1となる。パターン3の場合にはL3/L1は約0.5なので、梁部510bが連結部511Aと接続する部分の幅寸法はW3=√0.5・W1≒0.71W1となる。そのため、y方向のバネ定数k1yを大きくする観点からはパターン3が好ましい。すなわち、パターン3の形状で連結部511Aの長さL3はL3=0.5L1と設定するのが好ましい。
(放物線PL1,PL2の関係)
図2から図7までの説明では、梁部510aに関する放物線PL1と梁部510bに関する放物線PL2は、図2に示すように二次の係数の絶対値が等しく、放物線の頂点が一致するように設定されていた。図8は、放物線PL1,PL2の関係が図2に示す関係と異なる場合を例示したものである。結論から言えば、シミュレーション結果は図2に示す放物線PL1,PL2の関係が最も好ましく、図8に示すような形状の場合には応力分布の均一性が低下し、結果として小型化の効果が減少する。
図8(a),(b)は、放物線PL1の頂点と放物線PL2の頂点とが一致しない場合の梁形状を示したものであり、図8(a)は頂点が離れている場合で、図8(b)は頂点が反対側の放物線内に入っている場合を示す。図8(c)は放物線の一致点がy正方向にずれている場合で、その結果、根元幅寸法は下側の梁部510bの方が大きくなっている。図8(d)は、放物線の二次の係数a1,a2がa1<a2のように設定されている場合である。この場合、上側の梁部510aの方が二次の係数が小さいので、根元幅寸法は上側の梁部510aの方が大きくなっている。
図3(b)や図4(b)のように自由端として扱えるためには、MEMS梁構造51が図3(a)のように対称形状に変形し、上下単独で変形した場合と等しい変形形状となる必要がある。図8(c)や図8(d)の形状の場合、上下の梁部510a,510bを自由端として考えて等しい荷重をそれぞれに加えた場合、自由端における角度が上下で異なってしまう。そのため、自由端条件が満たされなくなり応力分布が不均一になり、小型化の効果が減少してしまう。また、図8(a),(b)のように放物線PL1,PL2の頂点位置をずらした場合、各部分の曲げモーメントと幅寸法との関係が「平等強さの梁」から崩れるため、表面応力が均一にならなくなってしまう。その結果、小型化の効果が減少してしまう。
なお、上述したMEMS梁構造51においては、図9(a)に示すように、自由端条件が満たされるように二つの放物線状梁(梁部510a,510b)を放物線PL1,Pl2の頂点が一致するように配置する形状とした。このように二つの放物線状梁を組み合わせて両持ち梁構成とすることで、頂点が一致する点Aでは変形の際にも曲げモーメントがゼロとなり、上述したように自由端とみなすことができる。その結果、変形部である梁部510a,510bが理想的な放物線状梁と同じ特性を持つことができる。
一方、図9(b)に示すように一つの放物線状梁で両持ち梁構成のMEMS梁構造を形成した場合、次のような理由で応力分布の均一性が得られない。すなわち、図9(b)の構成の場合も放物線PL2の頂点Bの位置は確かに力点になっているが、両持ち梁構成となっているので、頂点Bを含む領域の変形角度は抑制されてしまっている。従って、自由端とは異なる条件になり、この構成で狙い通りの特性を得ることは難しい。
−第2の実施の形態−
上述した第1の実施の形態では、MEMS梁構造51の梁部510a,510bを放物線状梁とすることで応力分布を均一化して、弾性支持部5の主にy方向の小型化を図るようにした。ところで、図2に示したMEMS梁構造51では、MEMS梁構造51の両端を結合部52および固定部6bに接続しており、MEMS梁構造51の接続部512a,512bでは変形時のひずみが有限の大きさから急激にゼロに変化し、局所的に応力が過大となる傾向にある。
上述した第1の実施の形態では、接続部512a,512bに図10(a)に示すようなR面取りを施すことで応力の上昇を緩和していた。R面取りの半径Rは大きいほど効果が大きいが、大きくしすぎるとデバイスサイズに影響するため、おおむね梁部510bの幅寸法と同等の大きさの半径Rに設定する場合が多い。そこで、第2の実施の形態では、面取り部分の形状をR面取りの円形状から図10(b)に示すような楕円形状に変更することで、円形状の場合よりも応力上昇を緩和し、かつ、弾性支持部5のx方向寸法のサイズ低減を図ることを可能とした。
図11は、梁部510bの根元から接続部512bへの形状急変影響により、応力σmaxがどこまで上昇するかをシミュレーションした結果である。図11では、L1=500μm、W1=30μm、b=50μm、f=1.5mNという条件において、円形状の半径Rを変化させた場合の応力σmax(ラインL10)と、楕円形状の長半径R2をR2=30μmに固定して短半径R1を変化させた場合の応力σmax(ラインL20)とを示す。上述した条件においては、放物線状梁に関する式(7)により算出される梁部根元の応力σmaxは100MPaであり、それより増加した分が根元形状影響による応力集中とみなすことができる。
R面取りの場合、半径Rを5μmから30μmまで増加させると、半径Rが増加するにしたがって応力σmaxが減少する。応力の増加分で見ると、53.2MPaから15.6MPaへと減少している。図10(a)に示すように、接続部512bにおける梁部510bの側面と接続部512bのR面との接点の近傍領域の曲率は、半径Rが大きい方が小さい。そのため、その近傍領域のひずみの変化割合は半径Rが大きい方が小さくなり、応力σmaxの増加を抑えることができる。ただし、半径Rが大きくなるほど、複数のMEMS梁構造51で構成される弾性支持部5のy方向およびx方向のサイズが大きくなり、弾性支持部5の小型化を阻害する。
一方、楕円面取りの場合には、長半径R2をR2=30μmに固定して短半径R1をR1=30μmから減少させると、R面取りの場合とは逆にR1が小さくなるにしたがって応力σmaxが低下することが分かる。理想応力からの増加分で比較すると、R1=30μmのときの15.6MPaからR1=5μmのときの3.9MPaへと大きく減少している。楕円面取りの場合、長半径R2を一定にして短半径R1を小さくすると接続部512bの接点近傍の曲率が小さくなるので、局所的にはR面取りの半径Rが大きくなったことと同等の効果があるものと考えられる。
図11に示すラインL20の場合、R1=5μmで最小値103.9MPaに達した後、さらにR1を小さくすると応力σmaxが急激に上昇する。すなわち、楕円面取りでは、応力σmaxが最低となる比R1/R2が存在する。応力σmaxが最低となる比R1/R2の値は梁部510bの幅寸法W1等に依存し、その値は0.2〜0.5程度の範囲となる。
すなわち、楕円面取りの場合には、R1<R2と設定することにより、応力σmaxを半径R2のR面取りの場合の応力σmaxよりも小さくすることができる。さらに、MEMS梁構造51をx方向に複数配置する場合、楕円面取りはR1<R2なので、半径R2のR面取りとする場合よりもMEMS梁構造51の間隔をより小さくすることが可能である。なお、楕円面取りとした場合の応力集中の低減効果は、放物線状梁に限らず矩形状梁やその他の形状の梁においても効果を奏する。
上述した実施の形態の作用効果をまとめると以下のようになる。
(1)図2に示すMEMS梁構造51の場合、固定部6bに対して結合部52がx方向に変位するので、結合部52が可動部であってMEMS梁構造51により弾性支持される。MEMS梁構造51は、x方向に対して直交するy方向に延在する梁部510aおよび梁部510bと、梁部510bの先端と結合部52に接続される梁部510aの先端とを接続する連結部511とを備え、梁部510a,510bはそれぞれ平等強さの梁としての形状を有し、結合部52のx方向への変位に応じて、梁部510bの梁部根元に対して梁部510aの梁部根元がx方向に相対的に位置ずれする。
このように、MEMS梁構造51は、平等強さの梁である梁部510aの先端と梁部510bの先端とを連結部511で接続した構成としているので、梁部510bの梁部根元に対して梁部510aの梁部根元がx方向に相対的に位置ずれして変形した場合に、梁部510a,510bの各部の応力の上昇を均一にすることができる。その結果、弾性エネルギーが変形部である梁部510a,510bの各部にまんべんなく保有させることが可能となり、図4(a)のような矩形梁を用いた場合に比べてMEMS梁構造51を小型化することができる。
(2)平等強さの梁としての形状としては、例えば、図2に示すような放物線状梁がある。梁部510aのx方向の幅寸法X1は、梁部根元寸法をW1、梁部根元からの距離をY1、A1を正の係数としたとき、X1=√(W1−Y1/A1)に設定され、梁部510bのx方向の幅寸法X2は、梁部根元寸法をW2、梁部根元からの距離をY2、A2を正の係数としたとき、X2=√(W2−Y2/A2)に設定される。
(3)さらに、図2に示す梁部510a,510bのように、梁部根元寸法W1,W2は等しく設定され、かつ、係数A1,A2は等しく設定され、さらに、梁部510aの根元と梁部510bの根元との中間位置において式「√(W2−Y2/A2)」の値がゼロとなるように、設定するのが好ましい。このように梁部510a,510bを設定することにより、梁部510a,510bの各々は、図3(b)で示すような片持ちの放物線状梁の自由端に荷重fが印加された場合と同様の特性を示すことになり、放物線状梁の効果を最も発揮することができる。すなわち、曲げモーメントが大きくなるにつれて断面二次モーメントも調和して大きくなって、表面のひずみが全域で等しくなる特性を持ち、引張応力絶対値が最大となるポイントは梁部510a,510bの全域に均一に分布するようになる。その結果、従来の矩形梁形状の場合と同一特性を有するMEMS梁構造51のサイズを、より小さくすることができる。
なお、図2に示すMEMS梁構造51では、梁部510a,510bの図示左右両側の輪郭形状が放物線形状となっているが、図12に示すように、梁部510a,510bの片側の輪郭形状を直線状としても良い。この場合も、梁部510a,510bの幅寸法は放物線状に変化している。図12では、図示左側の輪郭形状が直線状となっている。
(4)さらに、図5(c)のパターン3のように、連結部511Aのx方向の幅寸法W3を、連結部511Aと梁部510bとの接続部における梁部510bの幅寸法に等しく設定するのが好ましい。そのように設定することにより、MEMS梁構造51をより小型化することができる。
(5)図2に示すように、MEMS梁構造51の梁部510a,510bの根元には、接続対象である結合部52および固定部6bに接続するための接続部512a,512bがそれぞれ設けられており、接続部512a,512bのx方向の側面に、梁部510a,510bの根元のx方向の側面に連続する楕円形状の面取りを形成するのが好ましい。楕円形状の面取りを形成することにより、接続部512a,512bにおける応力σmaxを半径R2のR面取りの場合の応力σmaxよりも小さくすることができる。x方向に複数配置されたMEMS梁構造51の間隔、すなわち、弾性支持部5のx方向サイズをより小さくすることが可能である。
上述した実施形態では、振動発電素子1の可動電極4を支持する弾性支持部5に、放物線状梁のMEMS梁構造を採用したことにより、振動発電素子1の小型化を図っている。しかし、放物線状梁のMEMS梁構造は、振動発電素子に限らず、アクチュエータやセンサなど可動部を支持する梁にも適用することができ、同様の効果を奏することができる。例えば、加速度センサ等のように可動部をMEMS梁構造を介して支持枠に固定する場合、一方の接続対象である支持枠に梁部510aの根元を接続し、他方の接続対象である可動部に梁部510bの根元を接続すれば良い。
なお、上述した実施の形態では二つの放物線状梁を組み合わせて、両持ち梁構造のMEMS梁構造51とした場合について説明したが、片持ち梁構造のMEMS梁構造であっても、図13に示すように振動発電素子の弾性支持部として用いることは可能である。図13に示す振動発電素子100では、片持ち梁構造の梁部510bの先端に可動櫛歯40を有する可動電極4が設けられ、可動電極4に対して、固定櫛歯30を有する一対の固定電極3が設けられている。櫛歯30,40の形状は円弧状になっており、梁部510bが変形して可動電極4がR方向に振動することにより櫛歯30、40の噛合量が変化する。その結果、発電が行われる。
上記では、種々の実施の形態および変形例を説明したが、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態様も本発明の範囲内に含まれる。
1…振動発電素子、3…固定電極、4…可動電極、5…弾性支持部、6a,6b…固定部、30…固定櫛歯、40…可動櫛歯、51,51A…MEMS梁構造、52…結合部、510a,510b…梁部、511,511A…連結部、512a,512b…接続部

Claims (6)

  1. 第1方向に変位する可動部を弾性支持するMEMS梁構造において、
    前記第1方向に対して直交する第2方向に延在する第1梁部および第2梁部と、
    前記第1梁部の先端と前記可動部に接続される前記第2梁部の先端とを接続する連結部とを備え、
    前記第1梁部および前記第2梁部はそれぞれ平等強さの梁としての形状を有し、
    前記可動部の前記第1方向への変位に応じて、前記第1梁部の梁部根元に対して前記第2梁部の梁部根元が前記第1方向に相対的に位置ずれする、MEMS梁構造。
  2. 請求項1に記載のMEMS梁構造において、
    前記第1梁部の前記第1方向の幅寸法X1は、梁部根元寸法をW1、梁部根元からの距離をY1、A1を正の係数としたとき、X1=√(W1−Y1/A1)に設定され、
    前記第2梁部の前記第1方向の幅寸法X2は、梁部根元寸法をW2、梁部根元からの距離をY2、A2を正の係数としたとき、X2=√(W2−Y2/A2)に設定される、MEMS梁構造。
  3. 請求項2に記載のMEMS梁構造において、
    前記梁部根元寸法W1およびW2は等しく設定され、かつ、前記係数A1,A2は等しく設定され、
    前記第1梁部および前記第2梁部は、前記第1梁部の梁部根元と前記第2梁部の梁部根元との中間位置において式「√(W2−Y2/A2)」の値がゼロとなるように、設定されている、MEMS梁構造。
  4. 請求項3に記載のMEMS梁構造において、
    前記連結部の前記第1方向の幅寸法は、前記連結部と前記第1梁部および前記第2梁部との接続部における、前記第1梁部および前記第2梁部の前記第1方向の幅寸法と等しく設定されている、MEMS梁構造。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載のMEMS梁構造において、
    前記第1および第2梁部の梁部根元には接続対象にMEMS梁構造を接続するための接続部がそれぞれ設けられており、
    前記接続部の前記第1方向の側面には、前記梁部根元の前記第1方向の側面に連続する楕円形状の面取りが形成されている、MEMS梁構造。
  6. 固定電極と、可動電極と、前記可動電極を弾性支持する支持部とを備えるMEMS振動発電素子であって、
    前記支持部は、請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載のMEMS梁構造を有する、MEMS振動発電素子。
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