JP6962733B2 - 防振装置 - Google Patents

防振装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6962733B2
JP6962733B2 JP2017147385A JP2017147385A JP6962733B2 JP 6962733 B2 JP6962733 B2 JP 6962733B2 JP 2017147385 A JP2017147385 A JP 2017147385A JP 2017147385 A JP2017147385 A JP 2017147385A JP 6962733 B2 JP6962733 B2 JP 6962733B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid chamber
mounting member
elastic film
elastic
hole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017147385A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019027510A (ja
Inventor
宏 小島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
Priority to JP2017147385A priority Critical patent/JP6962733B2/ja
Publication of JP2019027510A publication Critical patent/JP2019027510A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6962733B2 publication Critical patent/JP6962733B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Combined Devices Of Dampers And Springs (AREA)
  • Vibration Prevention Devices (AREA)

Description

本発明は、例えば自動車や産業機械等に適用され、エンジン等の振動発生部の振動を吸収および減衰する防振装置に関する。
従来から、振動発生部および振動受部のうちのいずれか一方に連結される筒状の第1取付部材、および他方に連結される第2取付部材と、第1取付部材と第2取付部材とを弾性的に連結する弾性体と、液体が封入される第1取付部材内の液室を、弾性体を隔壁の一部に有する第1液室と第2液室とに区画する仕切部材と、を備えるとともに、仕切部材に、第1液室と第2液室とを連通する制限通路が形成された防振装置が知られている。この種の防振装置として、例えば下記特許文献1に示されるように、第1取付部材に、第1液室に開口する貫通孔が形成されるとともに、この貫通孔を閉塞する弾性膜と、弾性膜の外面に対して接離可能に配設されたアクチュエータと、が配設された構成が知られている。
この防振装置では、例えば入力振動の周波数等に応じてアクチュエータの駆動を制御することにより、弾性膜の張力が調整される。
特開2004−324825号公報
しかしながら、前記従来の防振装置では、第1液室が負圧になったときに、弾性膜が第1液室の内側に向けて膨出変形し、第1液室の負圧が緩和されることにより、第2液室側から第1液室に向けた液体の円滑な流通を確保することが困難になるおそれがあった。
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、第2液室側から第1液室に向けた液体の円滑な流通を確保しつつ、発現する減衰力、および動的ばね定数を調整することができる防振装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提案している。
本発明に係る防振装置は、振動発生部および振動受部のうちのいずれか一方に連結される筒状の第1取付部材、および他方に連結される第2取付部材と、前記第1取付部材と前記第2取付部材とを弾性的に連結する弾性体と、液体が封入される前記第1取付部材内の液室を、前記弾性体を隔壁の一部に有する第1液室と第2液室とに区画する仕切部材と、を備えるとともに、前記第1取付部材、前記第2取付部材、または前記仕切部材に、前記第1液室と前記第2液室とを連通する制限通路が形成された防振装置であって、前記第1取付部材には、前記第1液室に開口する貫通孔を閉塞する弾性膜が配設され、前記弾性膜の外面を操作して、前記弾性膜の、前記第1液室の外側に向けた変形を抑止する抑止状態と、前記弾性膜の外面を解放して、前記弾性膜の、前記第1液室の外側に向けた変形を許容する許容状態と、に切替可能な切替手段が配設され、前記弾性膜の内面のうちの少なくとも中央部に対向し、前記弾性膜の、前記第1液室の内側に向けた変形を抑止する抑止部が配設されていることを特徴とする。
本発明によれば、前記切替手段が配設されているので、例えば入力振動の周波数等に応じて、弾性膜を前記抑止状態、若しくは前記許容状態に切替えることにより、発現する減衰力、および動的ばね定数を調整することができる。
すなわち、弾性膜が前記抑止状態にある場合、第1液室が正圧になったときに、弾性膜の、第1液室の外側に向けた変形が抑止されるため、第1液室の正圧が緩和されず、高い減衰力が発生するとともに、動的ばね定数が増大する。また、弾性膜が前記許容状態にある場合、第1液室が正圧になったときに、弾性膜が、第1液室の外側に向けて膨出するため、第1液室の正圧が緩和され、発現する減衰力、および動的ばね定数が低くなる。さらに、前記抑止状態の範囲内で、弾性膜に対する切替手段の操作量を変えると、弾性膜の硬さが変動するため、発現する減衰力および動的ばね定数が調整される。例えば、切替手段が、弾性膜を第1液室側に向けて大きく変形させ硬くするほど、発現する減衰力および動的ばね定数が高くなる。
また、前記抑止部が配設されているので、第1液室が負圧になったときに、弾性膜が、前記抑止部に当接することで、第1液室の内側に向けて膨出変形するのを抑止することが可能になり、第1液室の負圧の緩和が抑えられ、第2液室側から第1液室に向けた液体の円滑な流通を確保することができる。
ここで、前記貫通孔の平面視形状は円形状となってもよい。
この場合、貫通孔の平面視形状が円形状となっているので、例えば矩形状等の角形状と比べて、小さい開口面積であっても、弾性膜を第1液室に対して外側および内側に大きく変形させやすくなり、第1取付部材の強度を容易に確保することができる。
また、前記切替手段は、前記弾性膜の外面に当接、若しくは近接し、前記弾性膜を前記抑止状態にする抑止位置と、前記弾性膜の外面から離間し、前記弾性膜を前記許容状態にする許容位置と、の間を移動可能に配設された可動部を備えてもよい。
この場合、切替手段が可動部を備えるので、前述の作用効果を安定して奏効させることができる。また、可動部が、抑止部に弾性膜を介して対向していて、可動部が、前記抑止位置に位置したときに、弾性膜を第1液室の内側に向けて押し込んで、抑止部との間で挟み込む場合、弾性膜の、第1液室に対する外側および内側の双方向の変形が規制されるため、発現する減衰力、および動的ばね定数を精度よく高めることができる。
本発明によれば、第2液室側から第1液室に向けた液体の円滑な流通を確保しつつ、発現する減衰力、および動的ばね定数を調整することができる。
本発明の一実施形態に係る防振装置の縦断面図である。 図1に示す防振装置のA−A線矢視断面図である。
以下、図面を参照し、本発明の一実施形態に係る防振装置10について説明する。
図1に示すように、防振装置10は、振動発生部および振動受部のうちのいずれか一方に連結される筒状の第1取付部材11、および他方に連結される第2取付部材12と、第1取付部材11と第2取付部材12とを弾性的に連結する第1弾性体(弾性体)13と、液体が封入される第1取付部材11内の液室14を、第1弾性体13を隔壁の一部に有する第1液室26と第2液室27とに区画する仕切部材17と、を備える。液室14には、例えばエチレングリコール、水、シリコーンオイル等が封入される。
以下、第1取付部材11の中心軸線Oに沿う方向を軸方向という。また、前記軸方向から見た平面視で、中心軸線Oに交差する方向を径方向といい、中心軸線O回りに周回する方向を周方向という。
この防振装置10は、例えばキャビンマウント等に適用され、前記軸方向が上下方向に向けられた状態で用いられる。
第1取付部材11は、筒状の主筒体18と、主筒体18における前記軸方向の一方側の端縁に配置された環状の第1外側部材19と、主筒体18における前記軸方向の他方側の端縁に配置された環状の第2外側部材20と、第1外側部材19における前記軸方向の一方側の表面に配置された環状の第3外側部材21と、を備える。第1取付部材11には、主筒体18、第1外側部材19、第2外側部材20、および第3外側部材21を一体に前記軸方向に貫く装着孔11aが、周方向に間隔をあけて複数形成されている。装着孔11aに挿通された不図示のボルトにナットが螺着されることで、主筒体18、第1外側部材19、第2外側部材20、および第3外側部材21が一体に固定されている。
ここで、以下、前記軸方向の一方側を上側といい、前記軸方向の他方側を下側という。
第1外側部材19は、主筒体18の上端開口縁に配置された第1環板部19aと、第1環板部19aの内周縁から下方に向けて突出し、主筒体18内に嵌合された嵌合筒部19bと、を備える。第1環板部19aおよび嵌合筒部19bはそれぞれ、前記中心軸線Oと同軸に配置されている。嵌合筒部19bの下部の内周面は、上方から下方に向かうに従い漸次、径方向の内側に向けて延びている。嵌合筒部19bの上部の内周面は、前記軸方向に真直ぐ延びている。
第2外側部材20は、主筒体18の下端開口縁に配置されるとともに、前記中心軸線Oと同軸に配置された環状の板体となっている。第2外側部材20の内周部は、主筒体18の内周面よりも径方向の内側に位置している。
第3外側部材21は、第1外側部材19の第1環板部19aの上面に配置された第3環板部21aと、第3環板部21aの内周縁から上方に向けて延びる突出筒部21bと、を備える。第3環板部21aおよび突出筒部21bはそれぞれ、前記中心軸線Oと同軸に配置されている。
なお、第1取付部材11は、全体が一体に形成される等適宜変更してもよい。
第2取付部材12は、第1取付部材11における径方向の内側に配置されている。第2取付部材12は筒状をなし、前記中心軸線Oと同軸に配置されている。第2取付部材12における前記軸方向の両端部はそれぞれ、第1取付部材11より前記軸方向の外側に位置している。
第2取付部材12における前記軸方向の両端部には、第1中間筒24、および第2中間筒25が各別に外嵌されている。第1中間筒24および第2中間筒25のうち、上側に位置する第1中間筒24は、第3外側部材21の突出筒部21bより上方に位置している。第1中間筒24および第2中間筒25のうち、下側に位置する第2中間筒25の外周面は、第2外側部材20と径方向に対向している。
第1弾性体13は、径方向の内側から外側に向かうに従い漸次、下方に向けて延びる環状に形成されている。第1弾性体13のうち、径方向の内端部が第1中間筒24の外周面に加硫接着され、径方向の外端部が第3外側部材21の突出筒部21bの内周面に加硫接着されている。第1弾性体13の径方向の内端部は、第1中間筒24の下端開口縁を覆っている。第1弾性体13により、第1取付部材11の上端開口部が閉塞されている。第1弾性体13は、第1中間筒24を介して第2取付部材12に連結されている。
ここで、第2取付部材12の下端部に外嵌された第2中間筒25の外周面と、第1取付部材11の第2外側部材20と、が、環状のダイヤフラム22を介して連結されている。ダイヤフラム22は、第2中間筒25および第2外側部材20に加硫接着されている。ダイヤフラム22は、第2中間筒25を介して第2取付部材12に連結されている。ダイヤフラム22の径方向の内端部は、第2中間筒25の上端開口縁を覆っている。ダイヤフラム22により、第1取付部材11の下端開口部が閉塞されている。
なお、第1弾性体13およびダイヤフラム22を、第2取付部材12に直接連結してもよい。
液室14は、第1取付部材11の内周面と、第2取付部材12の外周面と、第1弾性体13の下面と、ダイヤフラム22の上面と、により囲まれた空間となっている。
仕切部材17は環状をなし、液室14に配設されている。仕切部材17は、液室14を前記軸方向に第1液室26と第2液室27とに仕切っている。第1液室26および第2液室27のうち、上側に位置する第1液室26の容積は、下側に位置する第2液室27の容積より大きくなっている。なお、この構成に限らず例えば、第1液室26の容積を第2液室27の容積以下としてもよい。
仕切部材17の外周面は第1取付部材11の内周面に連結され、仕切部材17の内周面は第2取付部材12の外周面に連結されている。仕切部材17は、第1取付部材11の内周面のうち、嵌合筒部19bより下方に位置する部分に連結されている。仕切部材17は、径方向の外端部が第1取付部材11に連結された環状の弾性部17aと、径方向の内端部が第2取付部材12に連結された環状の剛体部17bと、を備える。弾性部17aは、剛体部17bより硬さの低い、例えばゴム材料等で形成されている。弾性部17aの径方向の内端部、および剛体部17bの径方向の外端部は互いに連結されている。弾性部17aは、第1取付部材11の主筒体18の内周面、および剛体部17bの径方向の外端部に加硫接着され、剛体部17bは、第2取付部材12に外嵌されている。弾性部17aは、径方向の内側から外側に向かうに従い漸次、下方に向けて延びている。剛体部17bの径方向の内端部における上面に、第2取付部材12の外周面に形成された段部が当接している。剛体部17bの径方向の内端部における下面に、ダイヤフラム22の径方向の内端部が当接している。
防振装置10は、第1液室26を、第1弾性体13を隔壁の一部とする第3液室28と、仕切部材17を隔壁の一部とする第4液室29と、に区画する第2弾性体30を備える。第2弾性体30は、第1液室26を前記軸方向に区画している。第3液室28、第4液室29および第2液室27それぞれの容積は、互いに同等になっている。
なお、この構成に代えて例えば、第3液室28、第4液室29および第2液室27それぞれの容積を互いに異ならせてもよい。第2弾性体30により、第2液室27を、ダイヤフラム22を隔壁の一部とする第3液室と、仕切部材17を隔壁の一部とする第4液室と、に区画してもよい。
第2弾性体30は、環状をなし第1取付部材11と第2取付部材12とを連結している。第2弾性体30のうち、径方向の外端部が、第1外側部材19の嵌合筒部19bに加硫接着され、径方向の内端部が、第2取付部材12に加硫接着されている。第2弾性体30は、嵌合筒部19bの下部の内周面に加硫接着されている。第2弾性体30は、径方向の内側から外側に向かうに従い漸次、下方に向けて延びている。第2弾性体30の径方向の内端部と、第1弾性体13の径方向の内端部と、が液密に当接している。
第3液室28は、周方向に分割されている。図2に示されるように、第3液室28は、弾性分割部材34により周方向に2つの分割液室28a、28bに分割されている。弾性分割部材34は、例えばゴム材料等で形成され、第1取付部材11の内周面のうち、径方向で互いに対向する部分同士を、第2取付部材12を径方向に跨いで連結している。弾性分割部材34は、径方向に延び、前記軸方向から見て同一の直線上に配置されている。弾性分割部材34は、第1取付部材11における嵌合筒部19bの上部の内周面に加硫接着されている。各分割液室28a、28bは、互いに同等の大きさとなっている。各分割液室28a、28bは、前記中心軸線Oに直交する横断面視で、前記直線に対して対称の形状を呈する。弾性分割部材34は、第2弾性体30と一体に形成されている。なお、弾性分割部材34は、第1弾性体13と一体に形成されてもよい。
第1取付部材11、第2取付部材12、または仕切部材17に、第1液室26と第2液室27とを連通する第1制限通路(制限通路)31が形成されている。本実施形態では、第1制限通路31は、第1液室26のうちの第4液室29と、第2液室27と、を連通し、仕切部材17の剛体部17bに形成されている。剛体部17bには、第1制限通路31と第4液室29とを連通する第1開口31aと、第1制限通路31と第2液室27とを連通する第2開口31bと、が形成されている。第4液室29および第2液室27はそれぞれ、全周にわたって連続して延びる環状空間となっている。
なお、第1制限通路31は、第1取付部材11または第2取付部材12に形成してもよいし、第3液室28と第2液室27とを連通してもよい。
第3液室28における2つの分割液室28a、28b同士が、第1取付部材11、第2取付部材12、または仕切部材17に形成された第2制限通路33を通して互いに連通している。第2制限通路33は、第1取付部材11の嵌合筒部19bに形成されている。第2制限通路33は、嵌合筒部19bの下部に形成されている。
なお、第2制限通路33は、第2取付部材12または仕切部材17に形成してもよい。
そして、本実施形態では、第1取付部材11に、第1液室26に開口する第1貫通孔(貫通孔)23を閉塞する弾性膜32が配設されている。
第1貫通孔23は、第1取付部材11の主筒体18に形成され、第4液室29に開口している。すなわち、第1貫通孔23は、この防振装置10が有する第3液室28、第4液室29および第2液室27のうち、ダイヤフラム22を隔壁の一部に有する第2液室27に連通し、かつ入力振動に応じて内圧が変動する第4液室29に開口している。
第1貫通孔23は、第1取付部材11の内周面に開口する第1内孔23aと、第1内孔23aに連通し、第1取付部材11の外周面に開口する第1外孔23bと、を備える。第1内孔23aの開口面積は、第1外孔23bの開口面積より小さい。第1内孔23aの中心軸は、第1外孔23bの中心軸より下方に位置している。第1内孔23aの径方向の大きさは、第1外孔23bの径方向の大きさより小さい。第1外孔23bの、径方向から見た平面視形状は、円形状となっている。なお、第1外孔23bの平面視形状は矩形状にする等適宜変更してもよい。
第1外孔23bの内面のうち、第1内孔23aが開口し、かつ径方向の外側を向く底面(以下、抑止部という)23cと、弾性膜32の表面のうち、径方向の内側を向く内面と、の間に、径方向の隙間が設けられている。抑止部23cは、弾性膜32の内面のうちの少なくとも中央部に対向している。抑止部23cは、弾性膜32の第1液室26の内側に向けた変形を抑止する。図示の例では、抑止部23cは、弾性膜32の内面のうち、下部を除く全域にわたって対向している。抑止部23cの平面積は、第1内孔23aの開口面積より大きい。
弾性膜32は、第1外孔23bにおける径方向の外側の開口部を閉塞している。弾性膜32は、第1取付部材11の外周面の一部を構成している。弾性膜32の、径方向から見た平面視形状は、円形状となっている。弾性膜32の平面積は、第1外孔23bの開口面積より大きくなっている。
弾性膜32は、径方向の外側から蓋体35により覆われている。蓋体35に、径方向に貫く第2貫通孔36が形成されている。第2貫通孔36は、蓋体35の内周面に形成され、弾性膜32の表面のうち、径方向の外側を向く外面に向けて開口する第2内孔36aと、蓋体35の外周面に形成され、第2内孔36aの内面のうち、径方向の内側を向く底面36cに開口する第2外孔36bと、を備える。第2内孔36aの開口面積は、第2外孔36bの開口面積より大きい。第2外孔36bは、弾性膜32を介して抑止部23cと径方向に対向している。第2内孔36aおよび第2外孔36bそれぞれの、径方向から見た平面視形状は、円形状となっている。第2内孔36aおよび第2外孔36bは同軸に配置されている。第2内孔36aの底面36cと、弾性膜32の外面と、の間に、径方向の隙間が設けられている。
第2内孔36a、および第1貫通孔23の第1外孔23bの大きさ、および形状はそれぞれ、互いに同等になっている。第2内孔36aおよび第1外孔23bは同軸に配置されている。弾性膜32の内面と抑止部23cとの間の径方向の隙間は、弾性膜32の外面と蓋体35の底面36cとの間の径方向の隙間と同等になっている。弾性膜32の外周縁部は、第1取付部材11の外周面における第1外孔23bの開口周縁部と、蓋体35の内周面における第2内孔36aの開口周縁部と、により径方向に挟まれて固定されている。
さらに、弾性膜32の外面を操作して、弾性膜32の、第1液室26の外側に向けた変形を抑止する抑止状態と、弾性膜32の外面を解放して、弾性膜32の、第1液室26の外側に向けた変形を許容する許容状態と、に切替可能な切替手段37が配設されている。切替手段37は、例えば電磁弁、モータ、および流体圧シリンダ等の図示されない駆動部と、駆動部により弾性膜32に対して進退可能に支持された可動部37aと、を備える。
可動部37aは、弾性膜32の外面に当接、若しくは近接し、弾性膜32を前記抑止状態にする抑止位置と、弾性膜32の外面から離間し、弾性膜32を前記許容状態にする許容位置と、の間を移動可能に配設されている。
前記駆動部は、例えば入力振動の周波数等に応じて、可動部37aを前記抑止位置若しくは前記許容位置に位置させる。可動部37aは、径方向に延びる棒状とされ、第2貫通孔36に径方向に移動可能に挿入されている。可動部37aは、弾性膜32を介して抑止部23cと径方向に対向している。
前記許容位置は、第4液室29の内圧の上昇により、弾性膜32が径方向の外側に向けて膨出変形しても、弾性膜32の外面が可動部37aに当接しない程度まで、可動部37aが弾性膜32に対して後退移動した位置のことをいい、例えば、可動部37aの前端面が、第2外孔36bの内側に位置した状態のことをいう。
このように可動部37aが、前記許容位置に位置した場合、弾性膜32が前記許容状態となり、第4液室29が正圧になったときに、弾性膜32が、可動部37aに当接せず第4液室29の外側に向けて膨出するため、第4液室29の正圧が緩和され、発現する減衰力、および動的ばね定数が低くなる。
前記抑止位置は、可動部37aが、弾性膜32に向けて前進移動し、弾性膜32を抑止部23cとの間で挟んで固定した位置から、可動部37aが、弾性膜32の外面に近接していて、第4液室29の内圧上昇により径方向の外側に向けて膨出変形した弾性膜32が当接する位置までの間のことをいう。
このように可動部37aが、前記抑止位置に位置した場合、弾性膜32が前記抑止状態となり、第4液室29が正圧になったときに、弾性膜32の、第4液室29の外側に向けた変形が抑止されるため、第4液室29の正圧が緩和されず、高い減衰力が発生するとともに、動的ばね定数が増大する。
さらに、前記抑止位置の範囲内で、弾性膜32に対する可動部37aの進退移動量(操作量)を変えると、弾性膜32の硬さが変動するため、発現する減衰力および動的ばね定数が調整される。例えば、可動部37aが、弾性膜32を第4液室29側に向けて大きく変形させ硬くするほど、発現する減衰力および動的ばね定数が高くなる。
次に、防振装置10の作用について説明する。
前記軸方向の振動が入力されると、第4液室29、および第2液室27のうちのいずれか一方が圧縮変形する一方、他方は拡張変形することとなる。これにより、第4液室29と第2液室27との間を、液体が第1制限通路31を通して流通することで、第1制限通路31で液柱共振が生じて振動が減衰、吸収される。
また、前記軸方向に交差する横方向の振動が加えられると、第3液室28の各分割液室28a、28bのうちのいずれか一方が圧縮変形する一方、他方は拡張変形することとなる。これにより、2つの分割液室28a、28b同士の間を、液体が第2制限通路33を通して流通することで、第2制限通路33で液柱共振が生じて振動が減衰、吸収される。
以上説明したように、本実施形態に係る防振装置10によれば、切替手段37が配設されているので、例えば入力振動の周波数等に応じて、弾性膜32を前記抑止状態、若しくは前記許容状態に切替えることにより、発現する減衰力、および動的ばね定数を調整することができる。
また、抑止部23cが配設されているので、第4液室29が負圧になったときに、弾性膜32が、抑止部23cに当接することで、第4液室29の内側に向けて膨出変形するのを抑止することが可能になり、第4液室29の負圧の緩和が抑えられ、第2液室27側から第4液室29に向けた液体の円滑な流通を確保することができる。
また、第1貫通孔23の第1外孔23bの平面視形状が円形状となっているので、例えば矩形状等の角形状と比べて、小さい開口面積であっても、弾性膜32を第4液室29に対して外側および内側に大きく変形させやすくなり、第1取付部材11の強度を容易に確保することができる。
また、切替手段37が可動部37aを備えるので、前述の作用効果を安定して奏効させることができる。さらに可動部37aが、前記抑止位置に位置したときに、弾性膜32を第4液室29の内側に向けて押し込んで、抑止部23cとの間で挟み込む場合には、弾性膜32の、第4液室29に対する外側および内側の双方向の変形が規制されるため、発現する減衰力、および動的ばね定数を精度よく高めることができる。
また、抑止部23cの平面積が、第1内孔23aの開口面積より大きいので、弾性膜32の内面を広範囲にわたって抑止部23cと径方向に対向させることが可能になり、第4液室29が負圧になったときに、弾性膜32が、第4液室29の内側に向けて膨出変形するのを確実に抑止することができるとともに、弾性膜32の、第4液室29の内側に向けた変形形状を安定させることができる。
なお、本発明の技術的範囲は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、前記実施形態では、切替手段37として、可動部37aを備える構成を示したが、これに代えて、弾性膜32の外面に、液体若しくは気体等の流体を接触させて流体圧を直接及ぼす構成を採用してもよい。この場合、前記抑止状態の範囲内で、弾性膜32の外面に及ぼす流体圧(操作量)を変えると、弾性膜32の硬さが変動し、発現する減衰力および動的ばね定数が調整される。
前記実施形態では、第1貫通孔23が、第4液室29に開口した構成を示したが、第3液室28に開口した構成を採用してもよい。
前記実施形態では、防振装置10が、前記軸方向に第2液室27、第3液室28および第4液室29の3つの液室に区画された構成を示したが、前記軸方向に4つ以上の液室に区画された構成であっても、2つの液室にのみ区画された構成であっても、本発明は適用可能である。
前記実施形態では、第2取付部材12における前記軸方向の両端部がそれぞれ、第1取付部材11より前記軸方向の外側に位置した構成を示したが、例えば、第2取付部材12の全体を、第1取付部材11の前記軸方向の外側に位置させる等適宜変更してもよい。
前記実施形態では、第3液室28が周方向に2つに分割された構成を示したが、第3液室28が周方向に3つ以上に分割された構成であっても、全周にわたって連続して延びていて周方向に分割されていない構成であっても、本発明は適用可能である。
また、前記実施形態に代えて、第3液室28の2つの分割液室28a、28bが、2つの制限通路を通して、第2液室27に各別に連通した構成を採用してもよい。
また、ダイヤフラム22に代えて弾性体を配設し、振動の入力時に、第2液室27の内圧が変動する構成を採用してもよい。この構成において、第1貫通孔23を第2液室27内に開口させてもよい。
前記実施形態では、仕切部材17が、弾性部17a、および剛体部17bを備える構成を示したが、このような態様に限られず例えば、剛体部のみを備える構成等を採用してもよい。
また、前記実施形態に代えて、抑止部23cを第1液室26の内側に配設してもよい。例えば、抑止部23cを、第1取付部材11の嵌合筒部19b、若しくは仕切部材17の剛体部17b等に配設してもよい。この構成において、抑止部23cに、弾性膜32の内面に向けて開口する貫通孔を形成してもよい。
また、前記実施形態に代えて、例えば、弾性膜32を第1内孔23a内に配設する等、弾性膜32により第1取付部材11の内周面の一部を構成させるようにしてもよい。また、弾性膜32により、第1取付部材11の内周面の一部および外周面の一部の双方を構成させるようにしてもよい。
また、前記実施形態では、支持荷重が作用することで第1液室26に正圧が作用する圧縮式の防振装置10について説明したが、第1液室26が鉛直方向下側に位置し、かつ第2液室27が鉛直方向上側に位置するように取り付けられ、支持荷重が作用することで第1液室26に負圧が作用する吊り下げ式の防振装置にも適用可能である。
前記防振装置10は、車両のキャビンマウントに限定されるものではなく、キャビンマウント以外に適用することも可能である。例えば、車両用のエンジンマウントやブッシュ、建設機械に搭載された発電機のマウントにも適用することも可能であり、或いは、工場等に設置される機械のマウントにも適用することも可能である。
その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
10 防振装置
11 第1取付部材
12 第2取付部材
13 弾性体
14 液室
17 仕切部材
23 第1貫通孔(貫通孔)
23c 抑止部
26 第1液室
27 第2液室
31 第1制限通路(制限通路)
32 弾性膜
37 切替手段
37a 可動部

Claims (3)

  1. 振動発生部および振動受部のうちのいずれか一方に連結される筒状の第1取付部材、および他方に連結される第2取付部材と、
    前記第1取付部材と前記第2取付部材とを弾性的に連結する弾性体と、
    液体が封入される前記第1取付部材内の液室を、前記弾性体を隔壁の一部に有する第1液室と第2液室とに区画する仕切部材と、を備えるとともに、
    前記第1取付部材、前記第2取付部材、または前記仕切部材に、前記第1液室と前記第2液室とを連通する制限通路が形成された防振装置であって、
    前記第1取付部材には、前記第1液室に開口する貫通孔を閉塞する弾性膜が配設され、
    前記弾性膜の外面を操作して、前記弾性膜の、前記第1液室の外側に向けた変形を抑止する抑止状態と、前記弾性膜の外面を解放して、前記弾性膜の、前記第1液室の外側に向けた変形を許容する許容状態と、に切替可能な切替手段が配設され、
    前記弾性膜の内面のうちの少なくとも中央部に対向し、前記弾性膜の、前記第1液室の内側に向けた変形を抑止する抑止部が配設されていることを特徴とする防振装置。
  2. 前記貫通孔の平面視形状は円形状となっていることを特徴とする請求項1に記載の防振装置。
  3. 前記切替手段は、前記弾性膜の外面に当接、若しくは近接し、前記弾性膜を前記抑止状態にする抑止位置と、前記弾性膜の外面から離間し、前記弾性膜を前記許容状態にする許容位置と、の間を移動可能に配設された可動部を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の防振装置。
JP2017147385A 2017-07-31 2017-07-31 防振装置 Active JP6962733B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017147385A JP6962733B2 (ja) 2017-07-31 2017-07-31 防振装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017147385A JP6962733B2 (ja) 2017-07-31 2017-07-31 防振装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019027510A JP2019027510A (ja) 2019-02-21
JP6962733B2 true JP6962733B2 (ja) 2021-11-05

Family

ID=65478027

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017147385A Active JP6962733B2 (ja) 2017-07-31 2017-07-31 防振装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6962733B2 (ja)

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2584569Y2 (ja) * 1989-12-15 1998-11-05 日産自動車株式会社 液体封入式パワーユニットマウント
DE4238752C1 (de) * 1992-11-17 1994-05-11 Boge Gmbh Hydraulisch dämpfendes Motorlager
JP2787010B2 (ja) * 1994-07-01 1998-08-13 株式会社ブリヂストン 防振装置
JP3551637B2 (ja) * 1996-07-26 2004-08-11 東海ゴム工業株式会社 流体封入式マウント装置
JP4220107B2 (ja) * 2000-06-16 2009-02-04 東洋ゴム工業株式会社 制御型の液封入式防振装置
JP4356967B2 (ja) * 2003-04-25 2009-11-04 山下ゴム株式会社 液封防振装置
JP2004332884A (ja) * 2003-05-12 2004-11-25 Bridgestone Corp 防振装置
JP6389046B2 (ja) * 2014-03-07 2018-09-12 株式会社ブリヂストン 防振装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019027510A (ja) 2019-02-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3483469B1 (en) Vibration-damping device
WO2011099357A1 (ja) 防振装置
JP5642241B1 (ja) 防振装置
JP4218061B2 (ja) 流体封入式防振装置
JP2009103223A (ja) 防振装置
JP5879211B2 (ja) 防振装置
US10788093B2 (en) Vibration-damping device
JP6962733B2 (ja) 防振装置
JP2007270866A (ja) 流体封入式防振装置
JP2010106976A (ja) 液封入式防振装置
WO2018135312A1 (ja) 防振装置
JP2009243543A (ja) 流体封入式防振装置
JP7027147B2 (ja) 防振装置
JP6889647B2 (ja) 防振装置
JP6207866B2 (ja) 液封入式防振装置
JP2009287735A (ja) 流体封入式防振装置
JP2019070430A (ja) 防振装置
JP2006266425A (ja) 能動型流体封入式防振装置
JP6297906B2 (ja) 液封入式防振装置
JP5060971B2 (ja) 流体封入式防振装置とその作動制御方法
JP4937207B2 (ja) 流体封入式防振装置
JP2016114146A (ja) 防振装置
JP6512957B2 (ja) 防振装置
JP2010175064A (ja) 防振装置
JP2010025162A (ja) 流体封入式防振装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200701

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210913

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20211005

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20211014

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6962733

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350