JP6957254B2 - トナー及びトナーの製造方法 - Google Patents
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Description
しかしながら、この方法では、トナー像と定着ローラー表面が加熱溶融状態で圧接触するため、トナーの一部が、定着ローラー表面に付着し、次の被記録媒体上に移転して被記録媒体に汚れを発生させる、所謂ホットオフセット現象が生じたりすることがある。
そこで、この問題に対応する方法としてトナー中に離型剤としてアルキルワックスなどのオレフィン系化合物を含有させる提案や、シリコーンオイルを含有させることが提案されている(特許文献1〜4)。
一方、近年、画像形成に際して、省エネルギー化への要求の高まりに伴い、トナーの定着温度をより低温化させる取り組みが採られるようになってきている。低温定着性を向上させる方法としてガラス転移温度の低い樹脂を用いることで、定着温度を下げることが提案されている。ガラス転移温度の低い樹脂としてエチレン−酢酸ビニル共重合体を含有したトナーが提案されている(特許文献5〜9)。
また、トナーの製造方法として、トナーの粒度分布、粒子径及び形状を容易に制御可能であるという観点から乳化凝集法が注目されている。乳化凝集法は水系媒体中で樹脂微粒子を含む分散液中の粒子を凝集し凝集体粒子を形成したのち、凝集体粒子を加熱融合することによりトナー粒子を形成する製造方法である(特許文献10〜11)。
一般にトナーの耐ホットオフセット性を向上させるための方法として、トナー中に離型剤を含有させることで、定着時に離型剤が定着部材とトナー界面へ染み出て、耐ホットオフセット性が向上することが知られている。
しかし、本発明者らが検討した結果、結着樹脂としてエチレン−酢酸ビニル共重合体を
用いた場合、エチレン−酢酸ビニル共重合体は疎水性が強く、アルキルワックスなどトナーに一般的に用いられるワックスと相溶して、耐ホットオフセット性の向上が見られなかった。特に、エチレン−酢酸ビニル共重合体が結着樹脂の50質量%以上を占める場合により顕著となった。
そこで、本発明者らは、エチレン−酢酸ビニル共重合体に相溶せずに離型効果が期待できる、下記構造式1に示されるポリシロキサン誘導体を添加することを検討した。
しかし、該ポリシロキサン誘導体は液体であるうえにエチレン−酢酸ビニル共重合体との親和性が極めて低いため、長期保管中に該ポリシロキサン誘導体がトナー表層に染み出し、トナーの流動性が低下した。
また、トナーの粒子径や粒度分布などを容易に制御可能である乳化凝集法によるトナーの作製を試みた。その結果、該ポリシロキサン誘導体は、エチレン−酢酸ビニル共重合体との親和性が低いことから、離型効果を十分に発現させるほどの量をトナー中に含有させることが困難であった。
本発明は、エチレン−酢酸ビニル共重合体を結着樹脂とした場合であっても、良好な低温定着性、優れた耐ホットオフセット性、及び長期保管後の流動性を満足させるトナー、並びに、該トナーの製造方法を提供することにある。
前記ポリシロキサン誘導体Aの含有量が、前記結着樹脂100質量部に対して、5質量部以上30質量部以下であり、
前記ポリシロキサン誘導体Bの含有量が、前記ポリシロキサン誘導体A100質量部に対して、5質量部以上50質量部以下であり、
前記結着樹脂中の前記エチレン−酢酸ビニル共重合体の含有量が、50質量%以上100質量%以下である、トナーである。
また、本発明は、
下記構造式1で示されるポリシロキサン誘導体A、及び、下記構造式2で示されるポリシロキサン誘導体Bを乳化し、該ポリシロキサン誘導体A及び該ポリシロキサン誘導体Bの乳化粒子を得る工程、
エチレン−酢酸ビニル共重合体を含有する結着樹脂を微粒子化し、樹脂微粒子を得る工程、
該乳化粒子及び該樹脂微粒子を凝集し凝集体を得る工程、及び、
該凝集体を融合する融合工程、
を有するトナーの製造方法であって、
前記ポリシロキサン誘導体Aの含有量が、前記結着樹脂100質量部に対して、5質量部以上30質量部以下であり、
前記ポリシロキサン誘導体Bの含有量が、前記ポリシロキサン誘導体A100質量部に対して、5質量部以上50質量部以下であり、
前記結着樹脂中の前記エチレン−酢酸ビニル共重合体の含有量が、50質量%以上100質量%以下である、トナーの製造方法である。
本発明のトナーは、エチレン−酢酸ビニル共重合体を含有する結着樹脂、上記構造式1で示されるポリシロキサン誘導体A、及び、上記構造式2で示されるポリシロキサン誘導体Bを含有することを特徴とする。
本発明者らの鋭意検討の結果、エチレン−酢酸ビニル共重合体と、上記構造式1で示されるポリシロキサン誘導体A(以下単に、ポリシロキサン誘導体Aともいう)及び上記構造式2で示されるポリシロキサン誘導体B(以下単に、ポリシロキサン誘導体Bともいう)とを併用することで、長期保管後の流動性を低下させずに耐ホットオフセット性を顕著に向上させることが可能であることを見出した。
また、ポリシロキサン誘導体Bのみを用いた場合、ポリシロキサン誘導体Bは、エチレン−酢酸ビニル共重合体との親和性が高い有機基部位を持つため、長期保管後もトナー表層に染み出しにくいという利点がある。しかしながら、親和性の高い有機基部位がエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体を可塑化し、耐ホットオフセット性を向上させることができない。
一方、ポリシロキサン誘導体A及びポリシロキサン誘導体Bを併用した場合、エチレン−酢酸ビニル共重合体との親和性が高い有機基部位と、ポリシロキサン誘導体Aとの親和性が高いシロキサン部位とを合わせ持つポリシロキサン誘導体Bがポリシロキサン誘導体Aをトナー内部に留める役割を果たす。そのために、長期保管後の流動性を低下させずに耐ホットオフセット性を向上させることができる。
しかし、ポリシロキサン誘導体A及びポリシロキサン誘導体Bを併用した場合、ポリシロキサン誘導体Bがポリシロキサン誘導体Aの導入補助剤としても働き、ポリシロキサン誘導体Aを十分にトナー中に含有させることが可能となる。
エチレン−酢酸ビニル共重合体は、ガラス転移温度が0℃以下であるために、結着樹脂中に50質量%以上含有されることによって、高速出力における低温定着性が良好になる。
酢酸ビニルに由来するモノマーユニットの含有量が、20質量%以下である場合、トナーとしての帯電性が良化する。一方、該含有量が5質量%以上である場合、紙への密着性が良化し、低温定着性が良好になる。
また、トナー使用時の耐衝撃性及び耐圧力性の観点から、該メルトフローレートは、20[g/10分]以下がより好ましい。
一方、画像の光沢性の観点から、該メルトフローレートは、5[g/10分]以上であることが好ましい。
結着樹脂の50質量%以上に、メルトフローレート30[g/10分]以下のエチレン−酢酸ビニル共重合体を用いた場合、トナーの粉砕が困難であることから粉砕法(すなわち、溶融混練法)を用いての製造が難しい。したがって、該トナーの製造方法は、乳化凝集法が好ましい。
該メルトフローレートは、エチレン−酢酸ビニル共重合体の分子量を変えることで制御することが可能である。例えば、分子量を大きくすることでメルトフローレートを下げることができる。
エチレン−酢酸ビニル共重合体の重量平均分子量は、該メルトフローレート調整の観点
、及び画像の光沢性の観点から、50000以上500000以下であることが好ましく、100000以上500000以下であることがより好ましい。
エチレン−酢酸ビニル共重合体の破断伸度は、300%以上であることが好ましく、500%以上であることがより好ましい。また、上限は、特に制限されないが、好ましくは1500%以下である。
破断伸度が300%以上になることによって定着物の折り曲げ耐性が良好になる。
なお、エチレン−酢酸ビニル共重合体の分子量を上げることによって該破断伸度を上げることができる。
エチレン−酢酸ビニル共重合体の変性方法としては、重合時にエチレンと酢酸ビニル以外にその他のモノマーを一部混ぜて重合する方法、及び、エチレン−酢酸ビニル共重合体の一部をけん化する方法などが挙げられる。
例えば、下記の重合体又は樹脂を用いることが可能である。
ポリスチレン、ポリ−p−クロルスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の単重合体;スチレン−p−クロルスチレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体;ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂、天然樹脂変性フェノール樹脂、天然樹脂変性マレイン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポリエチレン樹脂、及びポリプロピレン樹脂など。
例えば、結着樹脂として、カルボキシ基を有する変性ポリエチレン樹脂を含有する場合、変性ポリエチレン樹脂のカルボキシ基が紙表面の水酸基と水素結合を形成しトナーと紙表面の密着性が高まるため定着性が向上する。
該変性ポリエチレン樹脂とは、ポリエチレンを主成分とするポリオレフィン樹脂にその他の成分をランダム共重合、ブロック共重合、又はグラフト共重合させた樹脂、及びそれらの樹脂を高分子反応により改変させたものをさす。
該共重合させる成分としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチルなどが挙げられる。具体的には、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体が好適に例示できる。
また、結着樹脂中の変性ポリエチレン樹脂の含有量は、10質量%以上30質量%以下であることが好ましい。
変性ポリエチレン樹脂の含有量が上記の範囲であると、帯電性を低下させることなく、紙との密着性を高めることができる。
フローレートは、200[g/10分]以下であることが好ましい。
また、トナーと紙との密着性の観点から、変性ポリエチレン樹脂のメルトフローレートは、10[g/10分]以上であることが好ましい。
なお、変性ポリエチレン樹脂のメルトフローレートは、上記エチレン−酢酸ビニル共重合体のメルトフローレートと同様な方法で測定することができる。
該変性ポリエチレン樹脂の融点は示査走査熱量計(DSC)を用いて測定することができる。具体的には、0.01〜0.02gの試料をアルミニウム製パンに精秤し、昇温速度10℃/minで、0℃から200℃まで昇温し、DSC曲線を得る。得られたDSC曲線における、最大吸熱ピークのピーク温度が融点である。
また、トナーが着色剤を含有する場合、結晶性ポリエステル樹脂が着色剤分散剤として作用し、エチレン−酢酸ビニル共重合体中においても着色剤の分散性を高め、画像濃度の高い定着物を得ることができる。さらに、結晶性ポリエステル樹脂が、エチレン−酢酸ビニル共重合体の結晶核剤として働き、長期保管後の耐ブロッキング性及び帯電性が良好になる。
また、結着樹脂中の結晶性ポリエステル樹脂の含有量は、10質量%以上30質量%以下であることが好ましい。結晶性ポリエステル樹脂の含有量が上記の範囲であると、帯電性を低下させることなく、動粘度低下効果や結晶核剤としての効果を十分に得ることができる。
また、結晶性ポリエステル樹脂は、エステル基濃度及び融点の観点から、炭素数4以上20以下の脂肪族ジオール由来のモノマーユニット、及び、炭素数4以上20以下の脂肪族ジカルボン酸由来のモノマーユニットを含有することが好ましい。
なお、結晶性樹脂とは、示差走査熱量測定(DSC)において吸熱ピークが観測される樹脂である。
該ジオールとしては、具体的には以下のものが例示できる。
エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,13−トリデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、1,18−オクタデカンジオール、1,20−エイコサンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール。これらは単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
該ジカルボン酸としては、具体的には以下のものが例示できる。
シュウ酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,9−ノナンジカルボン酸、1,10−デカンジカルボン酸、1,11−ウンデカンジカルボン酸、1,12−ドデカンジカルボン酸、1,13−トリデカンジカルボン酸、1,14−テトラデカンジカルボン酸、1,16−ヘキサデカンジカルボン酸、1,18−オクタデカンジカルボン酸。これらは単独で用いてもよく、2種類以上を併用し
てもよい。
なお、結晶性ポリエステル樹脂の酸価は、変性ポリエチレン樹脂の酸価と同様にして測定することが可能である。
該結晶性ポリエステル樹脂の重量平均分子量(Mw)は、5000以上50000以下であることが好ましく、5000以上20000以下であることがより好ましい。
結晶性ポリエステル樹脂の重量平均分子量(Mw)を50000以下にすることで、エチレン−酢酸ビニル共重合体を可塑化し、後述の方法でトナー化が容易にできるようになり、低温定着性も良化する。また、重量平均分子量(Mw)を5000以上にすることで、トナーとしての強度を上げることができる。
なお、結晶性ポリエステル樹脂の重量平均分子量(Mw)は、結晶性樹脂の種々公知の製造条件によって容易に制御が可能である。
該結晶性ポリエステル樹脂の融点は示査走査熱量計(DSC)を用いて測定することができる。具体的には、0.01〜0.02gの試料をアルミニウム製パンに精秤し、昇温速度10℃/minで、0℃から200℃まで昇温し、DSC曲線を得る。得られたDSC曲線より、最大吸熱ピークのピーク温度が融点である。
該結晶性ポリエステル樹脂の結晶化度は10%以上60%以下であることが好ましく、20%以上60%以下であることがより好ましい。結晶化度が10%以上あることによって、結晶性ポリエステル樹脂がエチレン−酢酸ビニル共重合体の結晶核剤となり、トナーの全体の結晶性を高め、保管時のブロッキングを防止できる。
ポリシロキサン誘導体Aの含有量が上記範囲である場合、耐ホットオフセット性を十分に向上させることができる。
また、ポリシロキサン誘導体Aの25℃における動粘度は、結着樹脂への可塑化抑制、及び、トナーの加熱定着時の表層への染み出し速度向上の観点から、5mm2/s以上3000mm2/s以下であることが好ましく、5mm2/s以上1000mm2/s以下であることがより好ましく、50mm2/s以上1000mm2/s以下であることがさらに好ましく、50mm2/s以上300mm2/s以下であることが特に好ましい。
ポリシロキサン誘導体Aとしては、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロ
キサン、及びジフェニルポリシロキサンなどが挙げられるが、ジメチルポリシロキサンが好ましい。
(該構造式2中、R11〜R20のうち、少なくとも1つは、C4−30のアルキル基、C4−30のアルコキシ基、アクリル基、アミノ基、メタクリル基、又はカルボキシ基を有する有機基であり、その他は、それぞれ独立して、メチル基又はフェニル基を表し、p、q、rは、それぞれ独立して、1以上の整数を表す。)
より具体的には、ステアロキシメチコン/ジメチルポリシロキサン共重合体、アクリルポリマー/ジメチルポリシロキサン共重合体、カルボキシル変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイルなどが挙げられる。
ポリシロキサン誘導体Bの含有量が上記範囲を満たす場合、トナー中のポリシロキサン誘導体Aの含有量を十分にすることができ、また、結着樹脂の過度な可塑化を防止し耐ブロッキング性を向上させることができる。
また、ポリシロキサン誘導体Bが融点をもつ場合、トナー中でポリシロキサン誘導体Bの有機基部位が結晶化し、結着樹脂の過度な可塑化を防止することができる。
該ポリシロキサン誘導体Bの融点は、低温定着性の観点から、20℃以上70℃以下であることが好ましく、30℃以上60℃以下であることがより好ましい。
なお、ポリシロキサン誘導体Bの融点は、結晶性ポリエステル樹脂の融点と同様にして測定することが可能である。
また、ポリシロキサン誘導体Bが液体の場合、該ポリシロキサン誘導体Bの25℃における動粘度は、5mm2/s以上3000mm2/s以下であることが好ましく、より好ましくは50mm2/s以上1000mm2/s以下である。
軟化点の測定は、定荷重押し出し方式の細管式レオメータ「流動特性評価装置 フローテスターCFT−500D」(島津製作所社製)を用い、装置付属のマニュアルに従って行う。
本装置では、測定試料の上部からピストンによって一定荷重を加えつつ、シリンダに充填した測定試料を昇温させて溶融し、シリンダ底部のダイから溶融された測定試料を押し出し、この際のピストン降下量と温度との関係を示す流動曲線を得ることができる。
本発明においては、「流動特性評価装置 フローテスターCFT−500D」に付属のマニュアルに記載の「1/2法における溶融温度」を軟化点とする。
なお、1/2法における溶融温度とは、次のようにして算出されたものである。
まず、流出が終了した時点におけるピストンの降下量Smaxと、流出が開始した時点におけるピストンの降下量Sminとの差の1/2を求める(これをXとする。X=(Smax−Smin)/2)。そして、流動曲線においてピストンの降下量がXとSminの和となるときの流動曲線の温度が、1/2法における溶融温度である。
測定には、約1.2gの試料を、25℃の環境下で、錠剤成型圧縮機(例えば、NT−100H、エヌピーエーシステム社製)を用いて約10MPaで、約60秒間圧縮成型し、直径約8mmの円柱状としたものを用いる。
CFT−500Dの測定条件は、以下の通りである。
試験モード:昇温法
開始温度:60℃
到達温度:200℃
測定間隔:1.0℃
昇温速度:4.0℃/min
ピストン断面積:1.000cm2
試験荷重(ピストン荷重):5.0kgf
予熱時間:300秒
ダイの穴の直径:1.0mm
ダイの長さ:1.0mm
該結着樹脂の軟化点をTm0(℃)とし、結着樹脂とポリシロキサン誘導体Aを100:10の質量比で加熱混練して得られた混合物の軟化点をTm1(℃)としたときに、0.0≦[Tm0−Tm1]≦3.0、の関係を満たすことが好ましく、0.0≦[Tm0−Tm1]≦2.0、の関係を満たすことがより好ましい。
[Tm0−Tm1]が上記範囲にある場合、加熱定着時にトナー内部のポリシロキサン誘導体Aがトナー表層に染み出しやすくなり、耐ホットオフセット性がより向上する。
一方、結着樹脂とポリシロキサン誘導体Bを100:10の質量比で加熱混練して得られた混合物の軟化点をTm2(℃)としたときに、5.0≦[Tm0−Tm2]≦12.0、の関係を満たすことが好ましく、5.0≦[Tm0−Tm2]≦9.0、の関係を満たすことがより好ましい。
[Tm0−Tm2]が上記範囲にある場合、結着樹脂とポリシロキサン誘導体Bの有機基部位の親和性が十分であり、ポリシロキサン誘導体A及びBを十分に導入することができる。また、結着樹脂の過度な可塑化を防止することができる。
該脂肪族炭化水素化合物の含有量は、低温定着性と帯電性の観点から、結着樹脂100質量部に対して、1質量部以上40質量部以下であることが好ましく、10質量部以上30質量部以下であることがより好ましい。
脂肪族炭化水素化合物は加熱するとエチレン−酢酸ビニル共重合体を可塑化することができる。そのために、トナー中に脂肪族炭化水素化合物を含有させることで、トナーの加熱定着時にマトリックスを形成しているエチレン−酢酸ビニル共重合体が可塑化し、低温定着性をより高めることができる。
さらに、融点が50℃以上100℃以下の脂肪族炭化水素化合物は、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体の結晶核剤としても作用することができる。そのために、エチレン−酢酸ビニル共重合体のミクロな運動性が抑制され帯電性が良化する。
該脂肪族炭化水素化合物としては、ヘキサコサン、トリアコンタン、及びヘキサトリアコンタンなどの炭素数が20以上60以下の脂肪族炭化水素が挙げられる。
シアン系着色剤としては、銅フタロシアニン化合物及びその誘導体、アントラキノン化合物、塩基染料レーキ化合物などが含まれる。
具体的には、C.I.ピグメントブルー1、C.I.ピグメントブルー7、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:1、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15:4、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントブルー62、C.I.ピグメントブルー66などが挙げられる。
マゼンタ系着色剤としては、縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アントラキノン化合物、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、ペリレン化合物などが含まれる。
具体的には、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントバイオレット19、C.I.ピグメントレッド23、C.I.ピグメントレッド48:2、C.I.ピグメントレッド48:3、C.I.ピグメントレッド48:4、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド81:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド146、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド169、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド184、C.I.ピグメントレッド185、C.I.ピグメントレッド202、C.I.ピグメントレッド206、C.I.ピグメントレッド220、C.I.ピグメントレッド221、C.I.ピグメントレッド254などが挙げられる。
イエロー系着色剤としては、縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アントラキノン化合物、アゾ金属錯体、メチン化合物、アリルアミド化合物などが含まれる。
具体的には、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー62、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー83、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー95、C.I.ピグメントイエロー97、C.I.ピグメントイエロー109、C.I.ピグメントイエロー110、C.I.ピグメントイエロー111、C.I.ピグメントイエロー120、C.I.ピグメントイエロー127、C.I.ピグメントイエロー128、C.I.ピグメントイエロー129、C.I.ピグメントイエロー147、C.I.ピグメントイエロー151、C.I.ピグメントイエロー154、C.I.ピグメントイエロー155、C.I.ピグメントイエロー168、C.I.ピグメントイエロー174、C.I.ピグメントイエロー175、C.I.ピグメントイエロー176、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントイエロー181、C.I.ピグメントイエロー191、C.I.ピグメントイエロー194などが挙げられる。
黒色系着色剤としては、カーボンブラック、磁性体、又は、前記イエロー系着色剤、マゼンタ系着色剤、及びシアン着色剤を用い黒色に調色されたものが挙げられる。
これらの着色剤は、単独又は混合して、さらには固溶体の状態で用いることができる。上記着色剤は、色相角、彩度、明度、耐光性、OHP透明性、及びトナーへの分散性の点から選択される。
着色剤の含有量は、結着樹脂100質量部に対して、1質量部以上20質量部以下であ
ることが好ましい。
なお、トナーの体積基準のメジアン径は、コールター法による粒度分布解析装置(コールターマルチサイザーIII:コールター製)を用いて測定するとよい。
本発明のトナーの製造方法(以下単に、本発明の製造方法ともいう)は、
構造式1で示されるポリシロキサン誘導体A、及び、構造式2で示されるポリシロキサン誘導体Bを乳化し、該ポリシロキサン誘導体A及び該ポリシロキサン誘導体Bの乳化粒子を得る工程、
エチレン−酢酸ビニル共重合体を含有する結着樹脂を微粒子化し、樹脂微粒子を得る工程、
該乳化粒子及び該樹脂微粒子を凝集し凝集体を得る工程、及び、
該凝集体を融合する融合工程、
を有することを特徴とする。
該乳化凝集法とは、目的の粒子径に対して、十分に小さい樹脂微粒子分散液を前もって準備し、その樹脂微粒子を水系媒体中で凝集することによりトナー粒子を製造する製造方法である。
以下、乳化凝集法を用いたトナーの製造方法を具体的に記載するが、これに限定されるわけではない。
該工程では、ポリシロキサン誘導体を水系媒体中で乳化し、ポリシロキサン誘導体の乳化粒子を調製する。
ポリシロキサン誘導体の乳化粒子は公知の方法で調製される。調製には、例えば、回転せん断型ホモジナイザー、ボールミル、サンドミル、及びアトライターなどのメディア式分散機、高圧対向衝突式の分散機などを用いるとよい。
具体的には、界面活性剤を溶解した水系媒体中にポリシロキサン誘導体を混合した後、上記分散機を用いてポリシロキサン誘導体が含まれた水系媒体にせん断力を付与し乳化して、ポリシロキサン誘導体の乳化粒子を含む乳化液を調製するとよい。
該ポリシロキサン誘導体は、1種単独で乳化工程を行ってもよいが、ポリシロキサン誘導体Bが結着樹脂へのポリシロキサン誘導体Aの導入を補助するため、該乳化の前に、ポリシロキサン誘導体Aとポリシロキサン誘導体Bを混合する工程を有することが好ましい。
なお、ポリシロキサン誘導体が融点を有する場合は、水系媒体及びポリシロキサン誘導体を該融点以上に加熱した後に乳化工程を行うことが好ましい。
また、ポリシロキサン誘導体の添加量は、水系媒体中に5質量%以上40質量%とすることが好ましい。
該界面活性剤としては、特に限定されるものでは無いが、硫酸エステル塩系、スルホン酸塩系、カルボン酸塩系、リン酸エステル系、及びせっけん系などのアニオン界面活性剤;アミン塩型、及び4級アンモニウム塩型などのカチオン界面活性剤;ポリエチレングリコール系、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物系、及び多価アルコール系などの非イオン系界面活性剤などが挙げられる。
該界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
該ポリシロキサン誘導体の乳化液中のポリシロキサン誘導体の乳化粒子の体積基準のメジアン径は0.05μm以上0.5μm以下であることが好ましく、0.05μm以上0
.4μm以下であることがより好ましい。
なお、該体積基準のメジアン径は、動的光散乱式粒度分布計(ナノトラックUPA−EX150:日機装製)を用いて測定するとよい。
樹脂微粒子は公知の方法で製造できるが、例えば、以下の方法で作製するとよい。
エチレン−酢酸ビニル共重合体を含有する結着樹脂、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体と、必要に応じて変性ポリエチレン樹脂及び/又は結晶性ポリエステル樹脂とを有機溶媒に溶解し、均一な溶解液を形成する。
その後、塩基性化合物及び必要に応じて界面活性剤を添加し混合液を調製する。さらに、該混合液に水系媒体を添加して、樹脂微粒子を形成する。
最後に、該有機溶媒を除去し、水系媒体に樹脂微粒子が分散された樹脂微粒子分散液を調製する。
エチレン−酢酸ビニル共重合体と、変性ポリエチレン樹脂及び/又は結晶性ポリエステル樹脂とを共乳化手法で樹脂微粒子を形成した場合には、変性ポリエチレン樹脂及び/又は結晶性ポリエステル樹脂と、エチレン−酢酸ビニル共重合体とが樹脂微粒子中で混ざりあう。その結果、変性ポリエチレン樹脂及び/又は結晶性ポリエステル樹脂の極性基が乳化液の分散安定性を高めるため、トナーの粒度分布の制御が容易になる。
具体的には、エチレン−酢酸ビニル共重合体と、変性ポリエチレン樹脂及び/又は結晶性ポリエステル樹脂を有機溶媒中で加熱溶解し、得られた溶解液に塩基性化合物及び必要に応じて界面活性剤を添加し混合液を調製する。続いて、ホモジナイザーなどによりせん断力を付与しながら水系媒体をゆっくり添加することで樹脂を含む共乳化液(樹脂微粒子分散液)を作製する。又は、水系媒体を添加後にホモジナイザーなどによりせん断力を付与することで樹脂を含む共乳化液を作製する。
その後、加熱又は減圧して該有機溶媒を除去することにより、樹脂微粒子の共乳化液(樹脂微粒子分散液)を作製する。
該有機溶媒に溶解させる樹脂成分の濃度は、有機溶媒に対して10質量%以上50質量%以下であることが好ましく、30質量%以上50質量%以下であることがより好ましい。
該有機溶媒としては、上記樹脂を溶解できるものであればどのようなものでも使用可能であるが、トルエン、キシレン、及び酢酸エチルなどのエチレン−酢酸ビニル共重合体に対する溶解度の高い溶媒が好ましい。
該界面活性剤としては、特に限定されるものでは無いが、硫酸エステル塩系、スルホン酸塩系、カルボン酸塩系、リン酸エステル系、及びせっけん系などのアニオン界面活性剤;アミン塩型、及び4級アンモニウム塩型などのカチオン界面活性剤;ポリエチレングリコール系、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物系、及び多価アルコール系などの非イオン系界面活性剤などが挙げられる。
また、後述の凝集体を得る工程における、粒子径の制御性の観点から、スルホン酸塩系、及びカルボン酸塩系の2種類を併用することが好ましい。
該塩基性化合物としては、水酸化ナトリウム、及び水酸化カリウムなどの無機物や、トリエチルアミン、トリメチルアミン、ジメチルアミノエタノール、及びジエチルアミノエタノールなどの有機物が挙げられる。該塩基性化合物は1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
樹脂微粒子の体積基準のメジアン径は、0.05μm以上1.0μm以下であることが好ましく、0.1μm以上0.6μm以下であることがより好ましい。該メジアン径が上記の範囲内である場合、所望の粒子径を有するトナー粒子が得られやすくなる。
なお、該体積基準のメジアン径は、動的光散乱式粒度分布計(ナノトラックUPA−EX150:日機装製)を用いて測定するとよい。
凝集体を得る工程では、該ポリシロキサン誘導体の乳化粒子の分散液及び該樹脂微粒子の分散液、並びに、必要に応じて着色剤微粒子の分散液及び脂肪族炭化水素化合物微粒子の分散液を混合し、混合液を調製する。そして、調製された混合液中に含まれる各粒子を凝集し、凝集体を形成させる。
凝集体を形成させる方法としては、凝集剤を上記混合液中に添加及び混合し、温度を上げたり、機械的動力などを適宜加えたりする方法が好適に例示できる。
該着色剤微粒子の分散液は、上記着色剤を水系媒体などに分散させて調製する。
該脂肪族炭化水素化合物微粒子の分散液は、上記脂肪族炭化水素化合物を水系媒体などに分散させて調製する。
着色剤微粒子又は脂肪族炭化水素化合物微粒子は公知の方法で分散されるが、例えば、回転せん断型ホモジナイザー、ボールミル、サンドミル、及びアトライターなどのメディア式分散機、高圧対向衝突式の分散機などが好ましく用いられる。また、必要に応じて分散安定性を付与する界面活性剤や高分子分散剤を添加することもできる。
該凝集剤としては、ナトリウム、及びカリウムなどの1価の金属の金属塩;カルシウム、及びマグネシウムなどの2価の金属の金属塩;鉄、及びアルミニウムなどの3価の金属の金属塩;ポリ塩化アルミなどの多価金属塩が挙げられる。
該工程における粒子径の制御性の観点から、塩化カルシウムや硫酸マグネシウムなどの2価の金属塩及びポリ塩化アルミなどの多価金属塩を併用することが好ましい。
該凝集剤の添加及び混合は、室温以上から65℃の温度範囲で行うことが好ましい。この温度条件下で混合を行うと、凝集が安定した状態で進行する。該混合は、公知の、混合装置、ホモジナイザー、又はミキサーなどを用いて行うことができる。
該工程で形成される凝集体の体積基準のメジアン径としては、特に制限はないが、通常、得ようとするトナー粒子の体積基準のメジアン径と同じ程度になるよう、4.0μm以上7.0μm以下に制御するとよい。該制御は、例えば、上記凝集剤などの添加及び混合時の温度と上記攪拌混合の条件を適宜設定又は変更することにより容易に行うことができる。
なお、凝集体の体積基準のメジアン径は、コールター法による粒度分布解析装置(コールターマルチサイザーIII:コールター製)を用いて測定するとよい。
融合工程では、上記凝集体を、エチレン−酢酸ビニル共重合体の融点以上に加熱し、該凝集体を融合する。該工程において、凝集体表面が平滑化された樹脂粒子が得られる。
なお、該凝集体が変性ポリエチレン樹脂及び/又は結晶性ポリエステル樹脂を含む場合は、これら樹脂の融点以上に加熱することが好ましい。
該融合工程に入る前に、凝集体間の融着を防ぐため、キレート剤、pH調整剤、又は界面活性剤などを適宜投入することができる。
キレート剤としては、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)及びそのNa塩などのアルカリ金属塩、グルコン酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム、クエン酸カリウム及びクエン酸ナトリウム、ニトロトリアセテート(NTA)塩、COOH及びOHの両方の官能性を含む多くの水溶性ポリマー類(高分子電解質)が挙げられる。
上記加熱温度としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体の融点以上から、エチレン−酢酸ビニル共重合体が熱分解する温度の間であれば任意に設定できる。
加熱融合の時間は、加熱の温度が高ければ短い時間で足り、加熱の温度が低ければ長い時間が必要である。即ち、加熱融合の時間は、加熱の温度に依存するので一概に規定することはできないが、一般的には10分以上10時間以下である。
エチレン−酢酸ビニル共重合体の結晶化温度より低い温度まで冷却を行うことで、粗大粒子の発生を防止することができる。冷却速度は、0.1℃/分以上50℃/分以下程度
にするとよい。
また、冷却中又は冷却後に、エチレン−酢酸ビニル共重合体の結晶化速度が速い温度に保持し、結晶化を促進させるアニーリングを行ってもよい。すなわち、冷却中又は冷却後に、30℃以上70℃以下の温度で保持することで結晶化が促進されてトナーの保管時の耐ブロッキング性が向上する。
また、該トナー粒子は、必要に応じて、シリカ微粒子、アルミナ微粒子、チタニア微粒子、及び炭酸カルシウム微粒子などの無機微粒子や、ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、及びシリコーン樹脂などの樹脂粒子を、乾燥状態で剪断力を印加して添加してもよい。
これらの無機微粒子や樹脂粒子は、流動性助剤やクリーニング助剤などの外添剤として機能する。
酸価は、試料1g中に含まれる、遊離脂肪酸又は樹脂酸のような酸成分を中和するのに要する水酸化カリウムのmg数である。該酸価は、JIS K 0070−1992に準じて測定されるが、具体的には、以下の手順に従って測定する。
(1)試薬の準備
フェノールフタレイン1.0gをエチルアルコール(95体積%)90mLに溶かし、イオン交換水を加えて100mLとし、フェノールフタレイン溶液を得る。
特級水酸化カリウム7gを5mLの水に溶かし、エチルアルコール(95体積%)を加えて1Lとする。炭酸ガスなどに触れないように、耐アルカリ性の容器に入れて3日間放置後、ろ過して、水酸化カリウム溶液を得る。得られた水酸化カリウム溶液は、耐アルカリ性の容器に保管する。前記水酸化カリウム溶液のファクターは、0.1モル/L塩酸25mLを三角フラスコに取り、前記フェノールフタレイン溶液を数滴加え、前記水酸化カリウム溶液で滴定し、中和に要した前記水酸化カリウム溶液の量から求める。前記0.1モル/L塩酸は、JIS K 8001−1998に準じて作製されたものを用いる。
(2)操作
(A)本試験
粉砕した試料2.0gを200mLの三角フラスコに精秤し、トルエン/エタノール(2:1)の混合溶液100mLを加え、5時間かけて溶解する。次いで、指示薬として前記フェノールフタレイン溶液を数滴加え、前記水酸化カリウム溶液を用いて滴定する。なお、滴定の終点は、指示薬の薄い紅色が約30秒間続いたときとする。
(B)空試験
試料を用いない(すなわちトルエン/エタノール(2:1)の混合溶液のみとする)以外は、上記操作と同様の滴定を行う。
(3)得られた結果を下記式に代入して、酸価を算出する。
A=[(C−B)×f×5.61]/S
ここで、A:酸価(mgKOH/g)、B:空試験の水酸化カリウム溶液の添加量(mL)、C:本試験の水酸化カリウム溶液の添加量(mL)、f:水酸化カリウム溶液のファクター、S:試料の質量(g)である。
樹脂等の分子量分布[数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)及びピーク分子
量(Mp)]は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用い、以下のように測定する。
ゲルクロマトグラフ用のo−ジクロロベンゼンに、特級2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)を濃度が0.10質量%となるように添加し、室温で溶解する。サンプルビンに試料と上記BHTを添加したo−ジクロロベンゼンとを入れ、150℃に設定したホットプレート上で加熱し、試料を溶解する。
試料が溶けたら、予め加熱しておいたフィルターユニットに入れ、本体に設置する。フィルターユニットを通過させたものをGPCのサンプルとする。
なお、サンプル溶液は、濃度が約0.15質量%となるように調整する。
このサンプル溶液を用いて、以下の条件で測定する。
装置:HLC−8121GPC/HT(東ソー社製)
検出器:高温用RI
カラム:TSKgel GMHHR−H HT 2連(東ソー社製)
温度:135.0℃
溶媒:ゲルクロマトグラフ用o−ジクロロベンゼン
(BHT 0.10質量%添加)
流速:1.0mL/min
注入量:0.4mL
試料の分子量の算出にあたっては、標準ポリスチレン樹脂(商品名「TSKスタンダード ポリスチレン F−850、F−450、F−288、F−128、F−80、F−40、F−20、F−10、F−4、F−2、F−1、A−5000、A−2500、A−1000、A−500」、東ソ−社製)を用いて作成した分子量校正曲線を使用する。
結晶性樹脂の結晶化度は、広角X線回折法を用い、以下の条件で測定する。
X線回折装置:Bruker AXS製 D8 ADVANCE
X線源:Cu−Kα線(グラファイトモノクロメータにより単色化)
出力:40kV、40mA
スリット系:スリットDS、SS=1°、RS=0.2mm、
測定範囲:2θ=5°〜60°
ステップ間隔:0.02°
スキャン速度:1°/min
結晶性樹脂を乳鉢で粉砕後、上記条件で広角X線回折プロファイルを得た。得られた広角X線回折プロファイルを結晶ピークと非晶散乱に分離し、それらの面積から結晶化度を、下記式を用いて算出する。
結晶化度(%)=Ic/(Ic+Ia)×100
Ic:5°≦2θ≦60°の範囲にて検出された結晶ピークの総面積
Ia:5°≦2θ≦60°の範囲にて検出された非晶散乱の総面積
ポリシロキサン誘導体の動粘度は、全自動微量動粘度計(ビスコテック(株)製)を用い、25℃における動粘度を測定する。
エチレン−酢酸ビニル共重合体の破断伸度は、JIS K 7162に基づいた条件で測定する。
エチレン−酢酸ビニル共重合体の構造は一般的な分析手法を用いて測定することができ、例えば、核磁気共鳴法(NMR)や熱分解ガスクロマトグラフィー法などの手法が適用
できる。
例えば、1H−NMRによるエチレン−酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニルに由来するモノマーユニット比率:15質量%)における各モノマーユニットの含有比率は以下の方法で算出する。
0.00ppmの内部標準としてテトラメチルシランを含む重アセトン0.5mLに、エチレン−酢酸ビニル共重合体5mgを溶解した溶液を試料管に入れ、繰り返し時間を2.7秒、積算回数を16回の条件で1H−NMRスペクトルを測定する。
1.14−1.36ppmのピークがエチレンに由来するモノマーユニットのCH2−CH2に相当し、2.04ppm付近のピークが酢酸ビニルに由来するモノマーユニットのCH3に相当する。それらのピークの積分値の比を計算して、各モノマーユニットの含有比率を算出する。
<ポリシロキサン誘導体の構造決定>
トナー中に含有するポリシロキサン誘導体は、トナーをヘキサンに分散させ、50℃、10minの条件で加熱後、濾別し濾液を回収することでヘキサン溶解物としてトナーより分離することができる。
ヘキサン中に含有するポリシロキサン誘導体A及びBの混合物から、例えば、再結晶法などを用いてポリシロキサン誘導体Bを単離し、赤外分光法や核磁気共鳴法(NMR)などの既存の分析手法を用いて構造を決定することができる。
同様に、ポリシロキサン誘導体A及びBの混合物をNMR等で分析し、ポリシロキサン誘導体B由来の検出データを除去することでポリシロキサン誘導体Aの分析が可能である。
具体的な分析手段としては、29Si−NMRを用いる。
例えば、ジメチルポリシロキサンの29Si−NMRスペクトルを測定した場合、6−8ppm付近にSi−O(CH3)3由来のピークが観測され20−23ppm付近に−O−Si(CH3)2―O―由来のピークを観測することができる。
・トルエン(和光純薬製) 300部
・エチレン−酢酸ビニル共重合体(A) 100部
(酢酸ビニルに由来するモノマーユニットの含有量:15質量%、重量平均分子量(Mw):110,000、メルトフローレート:12g/10分、融点:86℃、破断伸度=700%)
・結晶性ポリエステル樹脂(B) 25部
[組成(モル比)〔1,9−ノナンジオール:セバシン酸=100:100〕、数平均分子量(Mn):5,500、重量平均分子量(Mw):15,500、ピーク分子量(Mp):11,400、融点:72℃、酸価:13mgKOH/g]
以上の処方を混合し、90℃で溶解させた。
別途、イオン交換水700部に、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1.2部、ラウリン酸ナトリウム0.6部、及びN,N−ジメチルアミノエタノール1.6部を加え90℃で加熱溶解させた。
次いで、上記のトルエン溶液と水溶液を混ぜ合わせ、超高速攪拌装置T.K.ロボミックス((株)プライミクス製)を用いて7000rpmで攪拌した。
さらに、高圧衝撃式分散機ナノマイザー(吉田機械興業製)を用いて、200MPaの圧力で乳化した。
その後、エバポレーターを用いて、トルエンを除去し、イオン交換水で濃度調整を行い
樹脂微粒子1の濃度20%の水系分散液(樹脂微粒子1分散液)を得た。
該樹脂微粒子1の体積基準のメジアン径を動的光散乱式粒度分布径(ナノトラック:日機装製)を用いて測定したところ、0.65μmであった。
結晶性ポリエステル樹脂(B)をエチレン−メタクリル酸共重合体(C)〔メタクリル酸に由来するモノマーユニットの含有量:15質量%、メルトフローレート:60g/10分、融点:90℃、酸価:90mgKOH/g)25部に変更した以外は樹脂微粒子1分散液の製造例と同様にして、樹脂微粒子2分散液を得た。得られた樹脂微粒子2の体積基準のメジアン径は、0.55μmであった。
エチレン−酢酸ビニル共重合体(A)の使用量を50部、結晶性ポリエステル樹脂(B)の使用量を37.5部、N,N−ジメチルアミノエタノールの使用量を4.8部とし、さらにエチレン−メタクリル酸共重合体(C)を37.5部用いた以外は樹脂微粒子1分散液の製造例と同様にして、樹脂微粒子3分散液を得た。得られた樹脂微粒子3の体積基準のメジアン径は、0.45μmであった。
・テトラヒドロフラン(和光純薬製) 250部
・結晶性ポリエステル樹脂(B) 25部
・ポリエステル樹脂(D) 100部
[組成(モル%)〔ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン:イソフタル酸:テレフタル酸=100:50:50〕、数平均分子量(Mn):4,600、重量平均分子量(Mw):16,500、ピーク分子量(Mp):10,400、Mw/Mn:3.6、軟化点(Tm):122℃、ガラス転移温度(Tg):70℃、酸価:10mgKOH/g]
・アニオン界面活性剤(第一工業製薬製:ネオゲンRK) 0.6部
以上の処方を混合し、50℃で溶解させた。
次いで、N,N−ジメチルアミノエタノール2.7部を加え、超高速攪拌装置T.K.ロボミックス((株)プライミクス製)を用いて4000rpmで攪拌した。
さらに、イオン交換水400部を1部/minの速度で添加し、樹脂微粒子を析出させた。その後、エバポレーターを用いて、テトラヒドロフランを除去し、イオン交換水で濃度調整を行い樹脂微粒子4の濃度20%の水系分散液(樹脂微粒子4分散液)を得た。得られた樹脂微粒子4の体積基準のメジアン径は、0.20μmであった。
・ポリシロキサン誘導体A1 20.0部
(ジメチルシリコーンオイル 信越化学工業製:KF96−50CS、25℃における動粘度50mm2/s)
・アニオン界面活性剤(第一工業製薬製:ネオゲンRK) 1.0部
・イオン交換水 79.0部
以上を混合し、高圧衝撃式分散機ナノマイザー(吉田機械興業製)を用いて約1時間分散して、ポリシロキサン誘導体A1を分散させてなるポリシロキサン誘導体A1の濃度20%の乳化液を調製した。得られたポリシロキサン誘導体A1の乳化液中のポリシロキサン誘導体A1乳化粒子の体積基準のメジアン径を動的光散乱式粒度分布径(ナノトラック:日機装製)を用いて測定したところ、0.09μmであった。
ポリシロキサン誘導体A1をポリシロキサン誘導体A2(ジメチルシリコーンオイル
信越化学工業製:KF96−1000CS、25℃における動粘度1000mm2/s)に変更した以外はポリシロキサン誘導体A1乳化液の製造例と同様の方法でポリシロキサン誘導体A2乳化液を製造した。得られたポリシロキサン誘導体A2の乳化液中のポリシロキサン誘導体A2乳化粒子の体積基準のメジアン径を動的光散乱式粒度分布径(ナノトラック:日機装製)を用いて測定したところ、0.17μmであった。
ポリシロキサン誘導体A1をポリシロキサン誘導体A3(ジメチルシリコーンオイル 信越化学工業製:KF96−3000CS、25℃における動粘度3000mm2/s)に変更した以外はポリシロキサン誘導体A1乳化液の製造例と同様の方法でポリシロキサン誘導体A3乳化液を製造した。得られたポリシロキサン誘導体A3の乳化液中のポリシロキサン誘導体A3乳化粒子の体積基準のメジアン径を動的光散乱式粒度分布径(ナノトラック:日機装製)を用いて測定したところ、0.22μmであった。
ポリシロキサン誘導体A1をポリシロキサン誘導体A4(メチルフェニルシリコーンオイル 信越化学工業製:KF50−100CS、25℃における動粘度100mm2/S)に変更した以外はポリシロキサン誘導体A1乳化液の製造例と同様の方法でポリシロキサン誘導体A4乳化液を製造した。得られたポリシロキサン誘導体A4の乳化液中のポリシロキサン誘導体A4乳化粒子の体積基準のメジアン径を動的光散乱式粒度分布径(ナノトラック:日機装製)を用いて測定したところ、0.27μmであった。
・ポリシロキサン誘導体B1 20.0部
(ステアロキシメチコン/ジメチルポリシロキサン共重合体 信越化学工業製:KF−7002、融点:45℃)
・アニオン界面活性剤(第一工業製薬製:ネオゲンRK) 1.0部
・イオン交換水 79.0部
以上を混合し、混合物を60℃に加熱後、超高速攪拌装置T.K.ロボミックス((株)プライミクス製)を用いて7000rpmで攪拌した。さらに、高圧衝撃式分散機ナノマイザー(吉田機械興業製)用いて200MPaの圧力で乳化することでポリシロキサン誘導体B1の乳化液を得た。得られたポリシロキサン誘導体B1の乳化液中のポリシロキサン誘導体B1乳化粒子の体積基準のメジアン径を動的光散乱式粒度分布径(ナノトラック:日機装製)を用いて測定したところ、0.35μmであった。
ポリシロキサン誘導体B1をポリシロキサン誘導体B2(アクリルポリマー/ジメチルポリシロキサン共重合体 信越化学工業製:KP−562P、融点50℃)に変更した以外はポリシロキサン誘導体B1乳化液の製造例と同様の方法でポリシロキサン誘導体B2乳化液を製造した。得られたポリシロキサン誘導体B2の乳化液中のポリシロキサン誘導体B2乳化粒子の体積基準のメジアン径を動的光散乱式粒度分布径(ナノトラック:日機装製)を用いて測定したところ、0.37μmであった。
ポリシロキサン誘導体B1をポリシロキサン誘導体B3(カルボキシル変性シリコーンオイル 信越化学工業製:X22−162C、25℃における動粘度220mm2/s)に変更した以外はポリシロキサン誘導体B1乳化液の製造例と同様の方法でポリシロキサン誘導体B3乳化液を製造した。得られたポリシロキサン誘導体B3の乳化液中のポリシロキサン誘導体B3乳化粒子の体積基準のメジアン径を動的光散乱式粒度分布径(ナノトラック:日機装製)を用いて測定したところ、0.37μmであった。
・ポリシロキサン誘導体A1 20.0部
(ジメチルシリコーンオイル 信越化学工業製:KF96−50CS、25℃における動粘度50mm2/s)
・ポリシロキサン誘導体B1 2.0部
(ステアロキシメチコン/ジメチルポリシロキサン共重合体 信越化学工業製:KF−7002、融点45℃)
・アニオン界面活性剤(第一工業製薬製:ネオゲンRK) 1.1部
・イオン交換水 86.9部
以上を混合し、混合物を60℃に加熱後、超高速攪拌装置T.K.ロボミックス((株)プライミクス製)を用いて7000rpmで攪拌した。さらに、高圧衝撃式分散機ナノマイザー(吉田機械興業製)用いて200MPaの圧力で乳化することで、ポリシロキサン誘導体A1及びポリシロキサン誘導体B1の共乳化液を得た。得られた共乳化液中のポリシロキサン誘導体A1及びポリシロキサン誘導体B1の乳化粒子の体積基準のメジアン径を動的光散乱式粒度分布径(ナノトラック:日機装製)を用いて測定したところ、0.32μmであった。
・脂肪族炭化水素化合物(HNP−51、融点78℃、日本精蝋製) 20.0部
・アニオン性界面活性剤(第一工業製薬製:ネオゲンRK) 1.0部
・イオン交換水 79.0部
以上を攪拌装置付きの混合容器に投入した後、90℃に加熱し、クレアミックスWモーション(エム・テクニック製)へ循環させて分散処理を60分間行った。分散処理の条件は、以下のようにした。
・ローター外径3cm
・クリアランス0.3mm
・ローター回転数19000r/min
・スクリーン回転数19000r/min
分散処理後、ローター回転数1000r/min、スクリーン回転数0r/min、冷却速度10℃/minの冷却処理条件にて40℃まで冷却することで、脂肪族炭化水素化合物微粒子の濃度20%の水系分散液(脂肪族炭化水素化合物微粒子の分散液)を得た。
得られた分散液中の脂肪族炭化水素化合物微粒子の体積基準のメジアン径を動的光散乱式粒度分布径(ナノトラック:日機装製)を用いて測定したところ、0.15μmであった。
・着色剤 10.0部
(シアン顔料 大日精化製:Pigment Blue 15:3)
・アニオン性界面活性剤(第一工業製薬製:ネオゲンRK) 1.5部
・イオン交換水 88.5部
以上を混合及び溶解し、高圧衝撃式分散機ナノマイザー(吉田機械興業製)を用いて約1時間分散して、着色剤を分散させてなる着色剤微粒子の濃度10%の水系分散液(着色剤微粒子の分散液)を調製した。得られた分散液中の着色剤微粒子の体積基準のメジアン径は動的光散乱式粒度分布径(ナノトラック:日機装製)を用いて測定し、0.20μmであった。
・樹脂微粒子1分散液 100部
・ポリシロキサン誘導体A1乳化液 10部
・ポリシロキサン誘導体B1乳化液 4.5部
・脂肪族炭化水素化合物微粒子分散液 30部
・着色剤微粒子分散液 10部
・イオン交換水 20部
上記の各材料を丸型ステンレス製フラスコに投入、混合した後、2%ポリ塩化アルミ水溶液6部、及び2%硫酸マグネシウム水溶液60部を添加した。
続いて、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて5000r/minで10分間分散した。
その後、加熱用ウォーターバス中で撹拌翼を用いて、混合液が撹拌されるような回転数を適宜調節しながらで60℃まで加熱した。60℃で20分間保持した後、形成された凝集粒子の体積基準のメジアン径を、コールターマルチサイザーIIIを用いて測定し、約6.0μmの凝集粒子が形成されていることが確認された。
上記凝集粒子の分散液に、5%エチレンジアミン4酢酸ナトリム水溶液240部を追加した後、イオン交換水4000部を添加し、攪拌を継続しながら、95℃まで加熱した。そして、95℃で1時間保持することで凝集粒子を融合させた。
その後、50℃まで冷却し3時間保持することでエチレン−酢酸ビニル共重合体の結晶化を促進させた。その後、25℃まで冷却し、ろ過及び固液分離した後、ろ物をエタノールで十分に洗浄し、さらにイオン交換水で洗浄を行った。
洗浄終了後に真空乾燥機を用いて乾燥することで、トナー粒子1を得た。
100部のトナー粒子1に対して、一次粒子の個数平均径が10nmの疎水化処理されたシリカ微粒子1.5部、及び、1次粒子の個数平均径が100nmの疎水化処理されたシリカ微粒子2.5部を、ヘンシェルミキサー(三井鉱山製)で乾式混合して、トナー1を得た。得られたトナー1の体積基準のメジアン径は5.2μmであった。
ポリシロキサン誘導体A1乳化液の量を25部、ポリシロキサン誘導体B1乳化液の量を11.25部とした以外はトナー1の製造例と同様にしてトナー2を得た。得られたトナー2の体積基準のメジアン径は5.3μmであった。
樹脂微粒子1分散液を樹脂微粒子2分散液とした以外はトナー1の製造例と同様にしてトナー3を得た。得られたトナー3の体積基準のメジアン径は5.1μmであった。
ポリシロキサン誘導体B1乳化液の量を1部とした以外はトナー1の製造例と同様にしてトナー4を得た。得られたトナー4の体積基準のメジアン径は4.9μmであった。
ポリシロキサン誘導体A1乳化液及びポリシロキサン誘導体B1乳化液の代わりにポリシロキサン誘導体A1+B1共乳化液を11部用いた以外はトナー1の製造例と同様にしてトナー5を得た。得られたトナー5の体積基準のメジアン径は4.9μmであった。
ポリシロキサン誘導体A1乳化液をポリシロキサン誘導体A2乳化液とした以外はトナー1の製造例と同様にしてトナー6を得た。得られたトナー6の体積基準のメジアン径は5.6μmであった。
ポリシロキサン誘導体B1乳化液をポリシロキサン誘導体B2乳化液とした以外はトナー1の製造例と同様にしてトナー7を得た。得られたトナー7の体積基準のメジアン径は
4.9μmであった。
樹脂微粒子1分散液を樹脂微粒子3分散液とした以外はトナー1の製造例と同様にしてトナー8を得た。得られたトナー8の体積基準のメジアン径は5.1μmであった。
ポリシロキサン誘導体A1乳化液の量を3部、ポリシロキサン誘導体B1乳化液の量を1.35部とした以外はトナー1の製造例と同様にしてトナー9を得た。得られたトナー9の体積基準のメジアン径は5.3μmであった。
ポリシロキサン誘導体A1乳化液の量を40部、ポリシロキサン誘導体B1乳化液の量を18部とした以外はトナー1の製造例と同様にしてトナー10を得た。得られたトナー10の体積基準のメジアン径は5.6μmであった。
ポリシロキサン誘導体B1乳化液の量を0.3部とした以外はトナー1の製造例と同様にしてトナー11を得た。得られたトナー11の体積基準のメジアン径は5.4μmであった。
ポリシロキサン誘導体B1乳化液の量を10部とした以外はトナー1の製造例と同様にしてトナー12を得た。得られたトナー12の体積基準のメジアン径は5.3μmであった。
ポリシロキサン誘導体A1乳化液をポリシロキサン誘導体A3乳化液とした以外はトナー1の製造例と同様にしてトナー13を得た。得られたトナー13の体積基準のメジアン径は5.8μmであった。
ポリシロキサン誘導体A1乳化液をポリシロキサン誘導体A4乳化液とした以外はトナー1の製造例と同様にしてトナー14を得た。得られたトナー14の体積基準のメジアン径は5.2μmであった。
ポリシロキサン誘導体B1乳化液をポリシロキサン誘導体B3乳化液とした以外はトナー1の製造例と同様にしてトナー15を得た。得られたトナー15の体積基準のメジアン径は5.1μmであった。
ポリシロキサン誘導体A1乳化液及びポリシロキサン誘導体B1乳化液を用いない以外はトナー1の製造例と同様にしてトナー16を得た。得られたトナー16の体積基準のメジアン径は5.8μmであった。
ポリシロキサン誘導体B1乳化液を用いない以外はトナー1の製造例と同様にしてトナー17を得た。得られたトナー17の体積基準のメジアン径は5.4μmであった。
ポリシロキサン誘導体A1乳化液を用いない以外はトナー1の製造例と同様にしてトナー18を得た。得られたトナー18の体積基準のメジアン径は5.4μmであった。
ポリシロキサン誘導体B1乳化液を用いず、ポリシロキサン誘導体A1乳化液の量を5部とし、さらにポリシロキサン誘導体A2乳化液を5部用いた以外はトナー1の製造例と同様にしてトナー19を得た。得られたトナー19の体積基準のメジアン径は5.2μmであった。
ポリシロキサン誘導体A1乳化液を用いず、ポリシロキサン誘導体B1乳化液の量を5部とし、さらにポリシロキサン誘導体B2乳化液を5部用いた以外はトナー1の製造例と同様にしてトナー20を得た。得られたトナー20の体積基準のメジアン径は5.1μmであった。
・樹脂微粒子4分散液 100部
・ポリシロキサン誘導体A1乳化液 10部
・脂肪族炭化水素化合物微粒子分散液 30部
・着色剤微粒子分散液 10部
・イオン交換水 60部
上記の各材料を丸型ステンレス製フラスコに投入、混合した後、2%硫酸マグネシウム水溶液20部を添加した。
続いて、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて5000r/minで10分間分散した。
その後、加熱用ウォーターバス中で撹拌翼を用いて、混合液が撹拌されるような回転数を適宜調節しながらで65℃まで加熱した。65℃で30分間保持した後、形成された凝集粒子の体積基準のメジアン径を、コールターマルチサイザーIIIを用いて測定し、約5.7μmの凝集粒子が形成されていることが確認された。
上記凝集粒子の分散液に、5%エチレンジアミン4酢酸ナトリム水溶液100部を追加した後、イオン交換水200部を添加し、攪拌を継続しながら、95℃まで加熱した。そして、95℃で5時間保持することで凝集粒子を融合させた。
その後、25℃まで冷却し、ろ過及び固液分離した後、イオン交換水で洗浄を行った。洗浄終了後に真空乾燥機を用いて乾燥することで、トナー粒子21を得た。
100部のトナー粒子21に対して、一次粒子の個数平均径が10nmの疎水化処理されたシリカ微粒子1.5部、及び、1次粒子の個数平均径が100nmの疎水化処理されたシリカ微粒子2.5部を、ヘンシェルミキサー(三井鉱山製)で乾式混合して、トナー21を得た。得られたトナー21の体積基準のメジアン径は5.0μmであった。
ポリシロキサン誘導体A1乳化液を用いず、ポリシロキサン誘導体B1乳化液を10部用いた以外はトナー21の製造例と同様にしてトナー22を得た。得られたトナー22の体積基準のメジアン径は5.1μmであった。
・エチレン−酢酸ビニル共重合体(E) 80部
(酢酸ビニルに由来するモノマーユニットの含有量:20質量%、メルトフローレート:200g/10分、融点:75℃、破断伸度=210%)
・結晶性ポリエステル樹脂(B) 20部
・ポリシロキサン誘導体A1 10部
・脂肪族炭化水素化合物(HNP−51、融点78℃、日本精蝋製) 30部
・着色剤 5部
(シアン顔料 大日精化製:Pigment Blue 15:3)
上記の材料をヘンシェルミキサーで予備混合した後、130℃、200rpmに設定した二軸混練押し出し機(PCM−30:池貝鉄工所社製)によって、1時間溶融混練処理を行った。
得られた混練物を冷却しカッターミルで粗粉砕した後、得られた粗粉砕物を、ターボミルT−250(ターボ工業社製)を用いて微粉砕し、コアンダ効果を利用した多分割分級機を用いて分級しトナー粒子23を得た。
100部のトナー粒子23に対して、一次粒子の個数平均径が10nmの疎水化処理されたシリカ微粒子1.5部、及び、1次粒子の個数平均径が100nmの疎水化処理されたシリカ微粒子2.5部を、ヘンシェルミキサー(三井鉱山製)で乾式混合して、トナー23を得た。得られたトナー23の体積基準のメジアン径は6.4μmであった。
トナー1〜23を用いて、下記の評価試験を行った。評価結果を表2に示す。なお、実施例9〜12を、それぞれ参考例9〜12とする。
トナーと、シリコーン樹脂で表面コートしたフェライトキャリア(平均粒径42μm)とを、トナー濃度が8質量%になるように混合し、二成分現像剤を調製した。
市販のフルカラーデジタル複写機(CLC1100、キヤノン社製)を使用し、受像紙(64g/m2)上に未定着のトナー画像(0.6mg/cm2)を形成した。
市販のフルカラーデジタル複写機(imageRUNNER ADVANCE C5051、キヤノン製)から取り外した定着ユニットを定着温度が調節できるように改造し、これを用いて未定着のトナー画像の定着試験を行った。
常温常湿環境下で、プロセススピードを246mm/秒に設定し、上記未定着のトナー画像を定着させたときの様子を目視にて評価した。
A:120℃以下の温度で定着が可能
B:120℃より高く、140℃以下の温度で定着が可能
C:140℃より高い温度で定着が可能、又は定着可能な温度領域がない
前記低温定着性の評価と同様にして定着試験を行い、定着させたときの様子を目視にて評価した。
A:180℃以上の温度で定着が可能
B:160℃以上の温度で定着が可能であり、180℃以上の温度でホットオフセットが発生する
C:160℃以下の温度で定着が可能であり、160℃以上の温度でホットオフセットが発生する又は定着可能な温度領域がない
トナーを、温度30℃、湿度50%RHの条件の恒温恒湿槽中で一ヶ月間静置し目視によりブロッキングの程度を評価した。
A:ブロッキングが発生しないか、ブロッキングが発生しても軽い振動により容易に分散する
B:ブロッキングが発生するが、振動し続けると分散する
C:ブロッキングが発生し、力を加えても分散しない
トナーを、温度50℃、湿度50%RHの条件の恒温恒湿槽中で三日間静置し目視によりブロッキングの程度を評価した。
A:ブロッキングが発生しないか、ブロッキングが発生しても軽い振動により容易に分散する
B:ブロッキングが発生するが、振動し続けると分散する
C:ブロッキングが発生し、力を加えても分散しない
トナー作製時の仕込みに対して、完成後のトナー中にどの程度のポリシロキサン誘導体が導入されたかを蛍光X線を用いて元素Siを検出することにより評価を行った。
以下、その方法について説明する。
トナー粒子1〜23と各々同様の組成比となるように結着樹脂、ポリシロキサン誘導体A及びB、着色剤を溶融混練し、混練物1〜23を得た。
得られた混練物50mgを熱プレスし、後述する微量サンプル測定容器内枠2に収まるサイズの混練物薄膜1〜23を作製した。
そして、トナー粒子1〜23及び混練物薄膜1〜23の各々につき図1に示すような微量サンプル測定容器10を作製した。
この微量サンプル測定容器10は、微少量の粉末や薄膜の試料を真空雰囲気で測定し、そのまま回収できる容器である。
微量サンプル測定容器10の作製方法は次の通りである。
微量サンプル測定容器内枠2に、マイクロポーラスフィルム5を被せ、さらにその上にトナー50mg又は混練物薄膜(測定試料3)をのせ、カバーフィルム4で覆う。
微量サンプル測定容器外枠1で、カバーフィルム4を固定する。
なお、マイクロポーラスフィルム5は、通気性があり試料粒子間の空気を透過する。
また、微量サンプル測定容器外枠1及び微量サンプル測定容器内枠2はポリエチレン製であり、マイクロポーラスフィルム5はポリプロピレン製であり、カバーフィルム4はプロレン製であり、全て元素Siを含まない。
また、元素SiのKαピーク角度は、2θ=109.05(°)である。そして、蛍光X線分析装置中へ検量線サンプルを入れ、試料室を減圧して真空にする。
以下の条件にて各々のサンプルのX線強度を求めた。
<測定条件>
装置 ZSX100s(理学電機工業(株))
測定電位、電圧 50kV−50mA
2θ角度 109.05(°)
結晶板 PET
測定時間 60秒
各々のトナー粒子及び混練物薄膜のX線強度を求め、下記式に従い、ポリシロキサン誘導体の導入率を求めた。
(式)「ポリシロキサン誘導体導入率」={(トナー粒子のX線強度)/(混練物薄膜のX線強度)}×100
表1中、
トナー製造方法において、「1」は乳化凝集法を、「2」は溶融混練法を意味する。
ポリシロキサン誘導体Aにおいて、「X」は、結着樹脂100質量部に対するポリシロキサン誘導体Aの割合(質量部)を意味する。
ポリシロキサン誘導体Bにおいて、「Y」は、ポリシロキサン誘導体A 100質量部に対するポリシロキサン誘導体Bの割合(質量部)を意味し、「Z」は、結着樹脂100質量部に対するポリシロキサン誘導体Bの割合(質量部)を意味する。
Claims (9)
- エチレン−酢酸ビニル共重合体を含有する結着樹脂、下記構造式1で示されるポリシロキサン誘導体A、及び、下記構造式2で示されるポリシロキサン誘導体Bを含有するトナーであって、
前記ポリシロキサン誘導体Aの含有量が、前記結着樹脂100質量部に対して、5質量部以上30質量部以下であり、
前記ポリシロキサン誘導体Bの含有量が、前記ポリシロキサン誘導体A100質量部に対して、5質量部以上50質量部以下であり、
前記結着樹脂中の前記エチレン−酢酸ビニル共重合体の含有量が、50質量%以上100質量%以下である、トナー。
C4−30のアルコキシ基、アクリル基、アミノ基、メタクリル基、又はカルボキシ基を有する有機基であり、その他は、それぞれ独立して、メチル基又はフェニル基を表し、p、q、rは、それぞれ独立して、1以上の整数を表す。) - 前記ポリシロキサン誘導体Aの25℃における動粘度が、5mm2/s以上1000mm2/s以下である、請求項1に記載のトナー。
- 前記ポリシロキサン誘導体Bの融点が、20℃以上70℃以下である、請求項1又は2に記載のトナー。
- 前記結着樹脂の軟化点をTm0(℃)とし、
前記結着樹脂とポリシロキサン誘導体Aを100:10の質量比で加熱混練して得られた混合物の軟化点をTm1(℃)とし、
前記結着樹脂とポリシロキサン誘導体Bを100:10の質量比で加熱混練して得られた混合物の軟化点をTm2(℃)としたときに、
以下の式1及び式2の関係を満たす、請求項1〜3のいずれか一項に記載のトナー。
(式1)0.0≦[Tm0−Tm1]≦3.0
(式2)5.0≦[Tm0−Tm2]≦12.0 - 下記構造式1で示されるポリシロキサン誘導体A、及び、下記構造式2で示されるポリシロキサン誘導体Bを乳化し、該ポリシロキサン誘導体A及び該ポリシロキサン誘導体Bの乳化粒子を得る工程、
エチレン−酢酸ビニル共重合体を含有する結着樹脂を微粒子化し、樹脂微粒子を得る工程、
該乳化粒子及び該樹脂微粒子を凝集し凝集体を得る工程、及び、
該凝集体を融合する融合工程、
を有するトナーの製造方法であって、
前記ポリシロキサン誘導体Aの含有量が、前記結着樹脂100質量部に対して、5質量部以上30質量部以下であり、
前記ポリシロキサン誘導体Bの含有量が、前記ポリシロキサン誘導体A100質量部に対して、5質量部以上50質量部以下であり、
前記結着樹脂中の前記エチレン−酢酸ビニル共重合体の含有量が、50質量%以上100質量%以下である、トナーの製造方法。
- 前記乳化粒子を得る工程は、
前記乳化の前に、前記構造式1で示されるポリシロキサン誘導体A、及び、前記構造式2で示されるポリシロキサン誘導体Bを混合する工程を含む、
請求項5に記載のトナーの製造方法。 - 前記ポリシロキサン誘導体Aの25℃における動粘度が、5mm2/s以上1000mm2/s以下である、請求項5又は6に記載のトナーの製造方法。
- 前記ポリシロキサン誘導体Bの融点が、20℃以上70℃以下である、請求項5〜7のいずれか一項に記載のトナーの製造方法。
- 前記結着樹脂の軟化点をTm0(℃)とし、
前記結着樹脂とポリシロキサン誘導体Aを100:10の質量比で加熱混練して得られた混合物の軟化点をTm1(℃)とし、
前記結着樹脂とポリシロキサン誘導体Bを100:10の質量比で加熱混練して得られた混合物の軟化点をTm2(℃)としたときに、
以下の式1及び式2の関係を満たす、請求項5〜8のいずれか一項に記載のトナーの製造方法。
(式1)0.0≦[Tm0−Tm1]≦3.0
(式2)5.0≦[Tm0−Tm2]≦12.0
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