JP6957141B2 - 害虫防除用の液体ベイト剤 - Google Patents

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Description

本発明は、害虫防除用の液体ベイト剤に関する。
従来、害虫防除用ベイト剤は、その製造のしやすさや取り扱いやすさの観点から、固形のものが用いられている。
しかし、ベイト剤の周囲に水や餌がある環境下では、害虫は固形のベイト剤を喫食しにくく、害虫防除効果が十分発揮されないという問題点があった。
そこで、ベイト剤を液体またはゲル状にすることで、害虫の喫食性の向上が図られている(特許文献1、特許文献2)。本明細書において、害虫の喫食性とは、害虫がベイト剤を食する量の多少をいい、害虫がベイト剤を食する量が多いほど、喫食性が良好である。
特開2002−316901号公報 特開2007−99704号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、殺虫成分を溶解するために有機溶剤が用いられており、害虫の喫食性の低下を招いている。
また、特許文献2の技術では、溶剤に水を用いることで害虫の喫食性の向上が図られているものの、水に難溶性の殺虫成分が析出しやすく、液体の保存安定性に問題がある。本明細書において、液体の保存安定性とは、液体のベイト剤を所定の条件で静置したときの外観の状態の変化の程度のことをいい、液体中に析出する固形分の量が少ないほど、液体の保存安定性が良好である。
そこで本発明は、害虫の喫食性が良好で、かつ液体の保存安定性も良好な害虫防除用の液体ベイト剤の提供を目的とする。
本発明は、以下の態様を有する。
[1]殺虫成分(A)、脂肪酸トリグリセリド(B)、非イオン界面活性剤(C)及び水(D)を含有する害虫防除用の液体ベイト剤。
[2]前記(C)成分の含有量が、害虫防除用の液体ベイト剤の総質量に対し1〜10質量%である、[1]に記載の害虫防除用の液体ベイト剤。
[3]前記(B)成分の質量と、前記(C)成分の質量とが、下記式(1)の関係を満たす、[1]または[2]に記載の害虫防除用の液体ベイト剤。
[(C)成分の質量]/[(B)成分の質量]=1〜50 ・・・(1)
[4]前記(A)成分が、非ピレスロイド系殺虫成分である、[1]〜[3]のいずれかに記載の害虫防除用の液体ベイト剤。
[5]前記(C)成分が、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油脂肪酸エステルから選ばれる1種以上である、[1]〜[4]のいずれかに記載の害虫防除用の液体ベイト剤。
[6]ゴキブリ用である、[1]〜[5]のいずれかに記載の害虫防除用の液体ベイト剤。
本発明の害虫防除用の液体ベイト剤は、害虫の喫食性が良好で、かつ液体の保存安定性も良好である。
本発明の害虫防除用の液体ベイト剤を収容する害虫駆除装置の一例を示した斜視図である。
(害虫防除用の液体ベイト剤)
本発明の害虫防除用の液体ベイト剤(以下、単に「ベイト剤」ということもある。)は、(A)成分と、(B)成分と、(C)成分と、(D)成分とを含有し、常温における性状が液体である。
ここにいう常温とは、15℃〜25℃をいうものとする(第十七改正日本薬局方 通則16)。
本発明の害虫防除用の液体ベイト剤は、常温において、外観が乳濁もしくは澄明な水中油滴型(O/W)乳化物である。液体の保存安定性の観点から、乳化滴の粒子径は、1μm以下であることが好ましく、100nm以下であることがさらに好ましく、50nm以下であることが特に好ましい。乳化滴の粒子径が1μm以下であると、外観が澄明となる場合があり、長期保存後も外観変化を伴わず乳化安定性が高い。
粒子径は、例えばZetasizer Nano−ZS(MALVERN社)を使用し、動的光散乱法(DLS)により測定できる。
害虫防除用の液体ベイト剤のpH範囲は3以上7以下が好ましく、3以上6.5以下がより好ましく、3.5以上6以下がさらに好ましい。pH範囲が、前記範囲内であれば、ベイト剤の安定性と防腐性が良好である。
pHは、例えばガラス電極式pHメーター(東亜ディーケーケー株式会社製、「HM−30R」)を用い、害虫防除用ベイト剤にガラス電極を直接に浸漬し、1分間経過後に示す値で表すことができる。
害虫防除用の液体ベイト剤の粘度は、25℃において、0.6〜10mPa・sが好ましく、0.8〜8mPa・sがより好ましい。粘度が前記範囲内であれば、液体製剤としての速効性、喫食性、付着性等の効果が得られやすい。
<(A)成分>
(A)成分は殺虫成分である。(A)成分を含有することにより、害虫防除用の液体ベイト剤を喫食した害虫を死に至らしめ、害虫防除効果を発揮することができる。
(A)成分は、医薬品、医薬部外品、農薬、雑貨品等で使用される殺虫成分であれば特に限定されない。害虫の喫食性が良好なことから、(A)成分としては、非ピレスロイド系殺虫成分であるフィプロニル、プロポクスル、メトキサジアゾン、アミドフルメト、ヒドラメチルノン等が好ましい。害虫防除効果の観点から、特にフィプロニルが好ましい。
なお、ピレスロイド系殺虫成分を用いた場合、長期使用により害虫が害虫防除用の液体ベイト剤を忌避することがあり、害虫防除効果が低下する場合がある。
(A)成分には、水難溶性のものが多い。水難溶性とは、20±5℃における水に対する溶解度が0.1質量%未満のことである。
(A)成分の含有量は、(A)成分の種類によって適宜選択されるが、十分な害虫防除効果を得るためには、害虫防除用の液体ベイト剤の総質量に対して0.0005〜2質量%が好ましく、0.01〜1質量%がより好ましい。
(A)成分の含有量が、害虫防除用の液体ベイト剤の総質量に対して0.0005質量%以上でより良好な害虫防除効果を得ることができ、2質量%以下でより良好な液体の保存安定性を保つことができる。
<(B)成分>
(B)成分は脂肪酸トリグリセリドである。(B)成分を含有することにより、(A)成分の析出を抑制することができるとともに、害虫の喫食性を向上することができる。
(B)成分は、医薬品、医薬部外品、化粧品、農薬、雑貨品等で使用される脂肪酸トリグリセリドであれば特に限定されない。害虫の喫食性を向上する観点から、オレイン酸、リノール酸、リノレイン酸等の不飽和脂肪酸を含有する植物油が好ましい。例えば、中鎖脂肪酸トリグリセリド、オリブ油、パーシック油(杏仁油)、ククイナッツ油、サフラワー油、アルモンド油、トウモロコシ油、ヒマワリ油、ホハバ油、ゴマ油、マカデミアナッツ油、ヤシ油、ローズヒップ油、アボカド油等が挙げられる。
(B)成分の含有量は、害虫防除用の液体ベイト剤の総質量に対して0.05〜3質量%が好ましく、0.1〜2質量%がより好ましく、0.2〜1質量%がさらに好ましい。
0.05質量%以上で保存中の(A)成分の析出をより良好に抑制でき、3質量%以下で害虫防除用の液体ベイト剤の分離をより良好に抑制できる。
<(C)成分>
(C)成分は、非イオン界面活性剤である。(C)成分を含有することで、(A)成分及び(B)成分の水への溶解性(液の保存安定性)が向上する。
(C)成分は、医薬品、医薬部外品、化粧品、農薬、雑貨品等で使用される非イオン界面活性剤であれば特に限定されない。
(C)成分としては、例えば、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、が挙げられる。
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油としては、例えば、ポリオキシエチレン(20)硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン(30)硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン(40)硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン(50)硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン(80)硬化ヒマシ油等が挙げられる。
ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステルとしては、例えば、テトラオレイン酸ポリオキシエチレン(40)ソルビット、テトラオレイン酸ポリオキシエチレン(60)ソルビット等が挙げられる。
ポリオキシエチレンアルキルエーテルとしては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等が挙げられる。
ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステルとしては、例えば、モノラウリン酸ポリオキシエチレングリセリル、ポリオキシエチレンオレイン酸グリセリル等が挙げられる。
ポリグリセリン脂肪酸エステルとしては、例えば、モノラウリン酸ポリグリセリル、モノステアリン酸ポリグリセリル、モノミリスチン酸ポリグリセリル等が挙げられる。
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油脂肪酸エステルとしては、例えば、ラウリン酸ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、イソステアリン酸ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等が挙げられる。
グリセリン脂肪酸エステルとしては、例えば、モノラウリン酸グリセリルが挙げられる。
ソルビタン脂肪酸エステルとしては、例えば、ヤシ油脂肪酸ソルビタン、モノラウリン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタン等が挙げられる。
ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルとしては、例えば、ポリオキシエチレン(20)ヤシ油脂肪酸ソルビタン、モノラウリン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン、モノオレイン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン等が挙げられる。
上記化合物中、( )内の数値は、エチレンオキサイドの平均付加モル数を示す。
(C)成分が、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油脂肪酸エステルから選ばれる1種以上であると、より液安定性が良好になり好ましい。
(C)成分のHLB(Hydrophile Lipophile Balance)値は、11〜15が好ましい。HLB値が11以上で、害虫防除用の液体ベイト剤の外観安定性の低下を抑制できる。HLB値が15以下で、(A)成分が保存中に析出することを抑制できる。ここで、HLB値とは、疎水性と親水性のバランスを表す0〜20の数値のことであり、0に近いほど水に溶けにくく、20に近いほど水に溶けやすい性質を表す。
(C)成分の含有量は、害虫防除用の液体ベイト剤の総質量に対して1〜10質量%が好ましく、3〜6質量%がより好ましい。
1質量%以上で(A)成分及び(B)成分の液の保存安定性を向上することができ、10質量%以下で喫食性の低下を抑制できる。
(B)成分の質量と、(C)成分の質量とが、下記式(1)の関係を満たすことが好ましい。
[(C)成分の質量]/[(B)成分の質量]=1〜50 ・・・(1)
上記(1)式の左辺は、(B)成分の質量に対する(C)成分の質量の比を表し、1〜50が好ましく、5〜30がより好ましく、7〜20がさらに好ましい。
(B)成分の質量に対する(C)成分の質量の比が、1以上で害虫防除用の液体ベイト剤の保存安定性をより良好にすることができる。50以下で、安定性とともに良好な害虫防除効果を得ることができる。
<(D)成分>
(D)成分は水である。(D)成分を含有することで、本発明の害虫防除用の液体ベイト剤は、常温で液体となり、従来の固形ベイト剤よりも良好な喫食性が得られる。
(D)成分は、医薬品、医薬部外品、化粧品、農薬、雑貨品等で使用される水であれば特に限定されない。
(D)成分の含有量は、害虫防除用の液体ベイト剤の総質量に対して45質量%〜80質量%が好ましく、50質量%〜75質量%がより好ましい。45質量%以上で、より良好な喫食性が得られる。75質量%以下で、保存安定性が良好である。
<任意成分>
本発明の害虫防除用の液体ベイト剤は、本発明の効果を損なわない範囲で、殺虫剤に通常使用される成分を添加剤として配合することができる。具体的には、防腐剤、pH調整剤、誤食防止剤、湿潤剤、賦形剤等を配合することができる。
防腐剤としては、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチル、安息香酸、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム、チアベンダゾール、プロキセル等が挙げられる。
pH調整剤としては、クエン酸、クエン酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、リン酸、リン酸二水素ナトリウム、トリイソプロパノールアミン、トリエタノールアミン等が挙げられる。
誤食防止剤としては、トウガラシエキス、安息香酸デナトニウム等が挙げられる。
湿潤剤としては、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ソルビトール等の多価アルコールが挙げられる。多価アルコールを含有することにより、液体ベイト剤を製造しやすくなると共に、含浸体への供液性と湿潤性が良好になる場合がある。多価アルコールの含有量は、害虫防除用の液体ベイト剤の総質量に対して5質量%〜20質量%が好ましく、8質量%〜15質量%がより好ましい。5質量%以上で、より良好な湿潤性が得られる。20質量%以下で、喫食性が良好である。また、水と多価アルコールの質量の比率(水/多価アルコール)は、1〜20が好ましく、2〜15がより好ましく、5〜12が更に好ましい。
賦形剤としては、水飴、果糖、ショ糖等が挙げられる。
なお、(A)成分〜(D)成分及び任意成分の合計は、100質量%を超えない。
(製造方法)
本発明の害虫防除用の液体ベイト剤の製造方法は、特に限定されず、公知の製造方法を採用することができる。例えば、(A)〜(C)成分及び湿潤剤を80℃に加温溶解して油相とし、(D)成分及び必要に応じて使用する任意成分を同様に加温して水相とし、上記油相に水相を添加し、攪拌して害虫防除用ベイト剤を得る方法が挙げられる。また、(D)成分と(C)成分を混合した混合液を加温し、(A)成分、(B)成分及び必要に応じて使用する任意成分を添加し、攪拌して害虫防除用の液体ベイト剤を得る方法であってもよい。
以上説明した本発明の害虫防除用の液体ベイト剤は、(A)〜(D)成分が組み合わされていることで、害虫の喫食性が高く殺虫効果が十分に得られ、なおかつ液体の保存安定性に優れる。このような効果が得られる要因の一つは、(B)成分と(C)成分を併用することで、(A)成分の析出を抑制し、外観が澄明で、液体の保存安定性が良好な害虫防除用の液体ベイト剤が得られることである。これにより、(C)成分の含有量が少量で済むため、害虫によるベイト剤の喫食が阻害されない。
また、本発明の害虫防除用の液体ベイト剤は液体製剤であるため、固体製剤に比べて、優れた速効性と高喫食性、高付着性による殺虫効果の伝播性を有する点で有利である。
(使用方法)
使用方法としては、例えば、含浸体を備える害虫駆除装置に本発明の害虫防除用の液体ベイト剤を収容し、該害虫駆除装置を対象害虫が活動する場所に設置する方法等が挙げられる。
具体的には、図1に示すような害虫駆除装置2が挙げられる。害虫駆除装置2は、含浸体10と、本発明の害虫防除用の液体ベイト剤L(以下、「液体ベイト剤L」という。)が収容されたボトル42と、ボトル42における液体ベイト剤Lの注出口を封じるキャップ44と、ボトル42を倒立状態で支持する台座50とを備えている。
含浸体10は、ボトル42から供給された液体ベイト剤Lを保持する媒体である。
含浸体としては、特に限定されず、例えば、ガラス繊維、不織布、樹脂繊維、パルプ等で形成されたものや、ウレタンフォーム等の発泡成形体を用いることができる。
台座50は、平面視形状が矩形状の底面部52と、底面部52の中央部分から立ち上がる突起部54と、底面部52の周縁から立ち上がる周壁からなり、ボトル42を支持する支持部56と、を備えている。支持部56には、正面視形状が矩形状の開口からなる4つの進入口58が、底面部52の各辺の中央に位置するように形成されている。
含浸体10は、突起部54が含浸体10の下から上に貫通するように設けられている。
害虫駆除装置2においては、ボトル42を倒立状態として台座50に装着した状態で、支持部56の上端部がボトル42の肩部46に当接することでボトル42が支持される。また、台座50の突起部54がキャップ44の封止片に突き刺さって貫通する。これにより、ボトル42内の液体ベイト剤Lが突起部54内に流れ込み、スリットを通じて含浸体10に供給されるようになっている。
そして、進入口58から台座50内に進入した害虫が含浸体10に辿り着き、含浸体10から液体ベイト剤Lを喫食すると、死に至る。
なお、害虫駆除装置2においては、使用前にはボトル42が正立状態で台座50に装着され、使用時にボトル42を上下反転させて倒立状態で台座50に装着する態様とすることもできる。
本発明の害虫防除用の液体ベイト剤は、周囲に水や餌がある難防除環境下においても喫食性が低下しないため、ゴキブリ用ベイト剤として特に有効である。
以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
本実施例において使用した原料は下記の(使用原料)に示す通りである。
(使用原料)
<(A)成分>
メトキサジアゾン:住友化学(株)製、「エレミック」(商品名)。
プロポクスル:住商アグロインターナショナル(株)製、「プロポクスル」。
フィプロニル:住友化学(株)製、「バクーダ」(商品名)。
<(B)成分>
トウモロコシ油:日光ケミカルズ(株)製、「トウモロコシ胚芽油」。
ゴマ油: (株)カネダ製、「日本薬局方ゴマ油」。
サフラワー油:日光ケミカルズ(株)製、「サフラワー油」。
<(C)成分>
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油:日光ケミカルズ(株)製、「HCO−60」(商品名)。
ポリオキシエチレン(30)硬化ヒマシ油:日光ケミカルズ(株)製、「HCO−30」(商品名)。
ポリオキシエチレン(10)オレイルエーテル:日光ケミカルズ(株)製、「BO−10V」(商品名)。
ポリオキシエチレン(15)オレイン酸グリセリル:日光ケミカルズ(株)製、「TMGO−15」(商品名)。
モノオレイン酸ポリグリセリル:日光ケミカルズ(株)製、「Decaglyn1−OV」(商品名)。
ラウリン酸PEG−60水添ヒマシ油:日本エマルジョン(株)製、「RWL−160」(商品名)。
テトラオレイン酸ポリオキシエチレン(40)ソルビット:日光ケミカルズ(株)製、「GO−440V」(商品名)。
<(D)成分>
水:小堺製薬(株)製、「精製水」。
<任意成分>
ジプロピレングリコール:(株)ADEKA製、「DPG−RF」(商品名)。
水飴:日本コーンスターチ(株)製、「コーソシラップH75C」(商品名)。
<その他の成分>
スクワラン:日光ケミカルズ(株)製、「精製オリーブスクワラン」。
寒天:伊那食品工業(株)製、「カンテン末UP-37」。
<害虫の喫食性の評価方法>
(A)成分、(B)成分及び(C)成分を約80℃で加温溶解し油相とした。一方、(D)成分及びその他の成分を約75℃で加温溶解し水相とした。約80℃で水相を攪拌しながら油相を徐々に添加し、室温で外観が澄明な液体である害虫防除用の液体ベイト剤を得た。
40cm×50cmの基礎コンテナに、容器に入れたベイト剤6g及び固形餌を併置した後、チャバネゴキブリ雌雄20頭放虫し、コントロールに対する重量変化から、24時間後の喫食量を算出した。下記基準に従い、害虫の喫食性を評価し、喫食量100mg以上(◎〜△)を良好と判断した。
(評価基準)
◎:喫食量200mg以上。
○:喫食量150mg以上200mg未満。
△:喫食量100mg以上150mg未満。
▲:喫食量50mg以上100mg未満。
×:喫食量50mg未満。
<液体の保存安定性の評価方法>
害虫の喫食性の評価方法で述べたのと同様の方法で、害虫防除用の液体ベイト剤を得た。
ベイト剤30gをガラス容器に充填し、50℃に1ヶ月間及び5℃に2週間保存後、常温における外観の状態を観察し、下記基準に従い、液体の保存安定性を評価した。◎及び○の判定を良好と判断した。
(評価基準)
◎:外観が保存前と変わらない。
○:注視するとごくわずかに微粉が認められる。
△:結晶が析出している。
×:明らかに結晶が析出している。
−:相分離している。
[実施例1〜13]
表1の配合量に従い、各成分を所定量計り取り、害虫の喫食性の評価方法で述べたのと同様の方法で、攪拌機(新東化学(株)製スリーワンモータBL−600)によって十分に攪拌して混合し、害虫防除用の液体ベイト剤を得た。なお、実施例1、2、11〜13は、参考例である。
[比較例1〜5]
組成を表2に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして害虫防除用の液体ベイト剤を得た。
Figure 0006957141
Figure 0006957141
表1及び表2に示すように、(A)〜(D)成分を含む実施例1〜13の害虫防除用の液体ベイト剤は、喫食性に優れ、液体の保存安定性も良好だった。
一方、(B)成分を含まない比較例1のベイト剤では液体の保存安定性が△〜×であった。(B)成分の代替品を用いた比較例2、(C)成分を含まない比較例3、(D)成分を含まない比較例4のベイト剤では、油相と水相が分離しており、液体の保存安定性は評価しなかった。比較例4、寒天を添加して液体をゲル化した比較例5のベイト剤では、害虫の喫食性が×であった。
このように、本発明の害虫防除用の液体ベイト剤は、害虫の喫食性が良好で、かつ液体の保存安定性も良好であることがわかった。
2 害虫駆除装置
10 含浸体
42 ボトル
44 キャップ
46 肩部
50 台座
52 底面部
54 突起部
56 支持部
58 進入口

Claims (6)

  1. 殺虫成分(A)、脂肪酸トリグリセリド(B)、非イオン界面活性剤(C)及び水(D)を含有し、
    前記(A)成分がフィプロニルであり、
    前記(B)成分がゴマ油及びサフラワー油から選ばれる1種以上であり、
    前記(C)成分がポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン(30)硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン(10)オレイルエーテル、ポリオキシエチレン(15)オレイン酸グリセリル、モノオレイン酸ポリグリセリル及びラウリン酸PEG−60水添ヒマシ油から選ばれる1種以上であり、
    前記(C)成分の含有量が、害虫防除用の液体ベイト剤の総質量に対し3〜6質量%であり、
    前記(B)成分の質量に対する前記(C)成分の質量の比が、7〜20である、害虫防除用の液体ベイト剤。
  2. 25℃における粘度が、0.6〜10mPa・sである、請求項1に記載の害虫防除用の液体ベイト剤。
  3. 前記(C)成分のHLB値が11〜15である、請求項1または2に記載の害虫防除用の液体ベイト剤。
  4. pH範囲が3以上7以下である、請求項1〜のいずれか一項に記載の害虫防除用の液体ベイト剤。
  5. 常温において、外観が乳濁もしくは澄明な水中油滴型乳化物であり、乳化滴の粒子径が1μm以下である、請求項1〜のいずれか一項に記載の害虫防除用の液体ベイト剤。
  6. ゴキブリ用である、請求項1〜のいずれか一項に記載の害虫防除用の液体ベイト剤。
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