JP6956622B2 - 床版設置装置及び床版設置方法 - Google Patents

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Description

本発明は、床版設置装置及び床版設置方法に関する。
橋梁の既設のRC(Reinforced-Concrete)床版を新たなプレキャスト床版に取替える工事の主な施工手順は以下のように行われる。まず、既設のRC床版が切断される。次に、移動式クレーンにより既設のRC床版が撤去される。さらに、移動式クレーンにより、新たなプレキャスト床版が設置される。最後に、新たに設置されたプレキャスト床版のそれぞれの間が接合される。
既設のRC床版の撤去と新たなプレキャスト床版の設置とは、一台の移動式クレーンにより行われ、移動式クレーンのブームが届く範囲で、床版の撤去と設置とを繰り返しながら順次移動していくことが一般的である。撤去後の既設のRC床版の搬出及び新たに設置されるプレキャスト床版の搬入にはトレーラーが用いられる。例えば、特許文献1には、移動式クレーンとして用いられる自走式のプレキャスト床版架設機が開示されている。
特許第3968579号公報
ところで、上記のような床版の撤去及び設置の工事においては、移動式クレーンの配置可能な位置と移動式クレーンの作業半径との制約を受ける。大型の移動式クレーンの方が床版を揚重可能な作業半径が拡がるが、移動式クレーン自体の重量が重くなり、移動式クレーンの重量による制約を受ける。また、移動式クレーンの損料も高額となる。
さらに、上記のような床版の撤去及び設置の工事においては、既設のRC床版の撤去と新たなプレキャスト床版の設置とを交互に行う必要がある。つまり、新たに設置された直後のプレキャスト床版のそれぞれの間は橋軸方向における一体化がなされていない。また、新たに設置されたプレキャスト床版のそれぞれの間の継手施工後も、新たに設置されたプレキャスト床版のそれぞれの間の間詰コンクリートの養生期間は、新たに設置されたプレキャスト床版の上面で移動式クレーン等の工事用車両を走行させることができない。そのため、移動式クレーンは撤去される既設のRC床版の上面にしか設置できない。
したがって、同じ作業を繰り返した方が作業効率は上がるが、一般的には、撤去される既設のRC床版の上面に配置された移動式クレーンの作業半径の範囲において、既設のRC床版の撤去と新たなプレキャスト床版の設置とが交互に行われている。移動式クレーンの作業半径の範囲における床版の撤去及び設置の作業が終了した後に、撤去される既設のRC床版の上面で移動式クレーンが移動させられ、再度、移動式クレーンの作業半径の範囲において、既設のRC床版の撤去と新たなプレキャスト床版の設置とが交互に行われている。このため、床版の取り換え工事の作業効率が低い欠点がある。
そこで本発明は、床版の設置工事や取り換え工事の作業効率を向上させることが可能な床版設置装置及び床版設置方法を提供することを目的とする。
本発明は、床版をその下方に着脱自在に保持するフレーム部と、新たに設置される床版の設置場所の方向に向けられるフレーム部の前部から下方に伸び、フレーム部を支持する前脚部と、フレーム部の前部よりも設置場所の方向から後方のフレーム部の中部から下方に伸び、フレーム部を支持する中脚部と、フレーム部の中部よりも設置場所の方向から後方のフレーム部の後部から下方に伸び、フレーム部を支持する後脚部とを備え、前脚部、中脚部及び後脚部のそれぞれの下端に、新たに設置された直後の床版及び設置場所の上面を走行可能な走行部を有し、前脚部、中脚部及び後脚部のそれぞれは、フレーム部の下方に伸びる長さを床版の厚さを超える範囲で伸縮自在に変更する床版設置装置である。
この構成によれば、床版設置装置のフレーム部により、床版がその下方に着脱自在に保持される。フレーム部の前部、中部及び後部のそれぞれから下方に伸びる前脚部、中脚部及び後脚部により、フレーム部は支持される。前脚部、中脚部及び後脚部のそれぞれの下端の走行部により、新たに設置された直後の床版及び設置場所の上面を走行可能であるため、新たに設置された直後の床版の上を通って新たに設置される床版を搬送することができる。前脚部、中脚部及び後脚部のそれぞれは、フレーム部の下方に伸びる長さを床版の厚さを超える範囲で伸縮自在に変更するため、新たに設置された直後の床版と設置場所との段差を乗り越えて設置場所への床版の搬送及び設置が可能になる。そのため、設置場所から既設の床版が撤去されていれば、新たに設置された直後の床版の側から床版の設置の同じ作業を繰り返すことができ、床版の設置工事や取り換え工事の作業効率が向上する。
この場合、前脚部、中脚部及び後脚部のいずれかは、床版に形成された箱抜き孔部を貫通しつつフレーム部の下方に伸び、フレーム部を支持することが好適である。
この構成によれば、前脚部、中脚部及び後脚部のいずれかは、床版に形成された箱抜き孔部を貫通しつつフレーム部の下方に伸び、フレーム部を支持するため、前脚部、中脚部及び後脚部の全てが床版の外側から下方に伸びてフレーム部を支持する場合よりも、フレーム部の延長方向の長さを短くすることができる。そのため、フレーム部に要求される強度を軽減でき、フレーム部の軽量化及び構造の簡素化が可能となる。
また、走行部は、新たに設置された直後の床版及び設置場所の上面に沿った全方向に走行可能であることが好適である。
この構成によれば、走行部は、新たに設置された直後の床版及び設置場所の上面に沿った全方向に走行可能であるため、例えば、複数の床版設置装置を運用する際に、床版設置装置を側方に移動させることや、回転させることにより、新たに設置される床版を設置場所に搬送中の床版設置装置と、床版を設置場所に設置し終えた床版設置装置とを互いにすれ違い合わせつつ移動させることがより容易となり、床版の設置の作業の自由度が向上する。
また、フレーム部から水平外方向に展張し、フレーム部を支持する補助脚部をさらに備え、補助脚部の下端に、新たに設置された直後の床版及び設置場所の上面のいずれかを走行可能な補助走行部を有していてもよい。
この構成によれば、フレーム部から水平外方向に展張する補助脚部によりフレーム部が支持され、補助脚部の下端の補助走行部により新たに設置された直後の床版及び設置場所の上面のいずれかを走行可能であるため、床版の設置の作業の状況に応じて補助脚部を展張し、床版設置装置を安定させることができる。
また、本発明は上記本発明の床版設置装置のフレーム部に新たに設置される床版を保持させる新設床版保持工程と、中脚部及び後脚部の走行部が新たに設置された直後の床版の上面を走行することにより、新設床版保持工程でフレーム部に保持させた床版を設置場所に搬送する新設床版搬送工程と、新設床版搬送工程により前脚部が設置場所の上方に到達したときに、前脚部を伸長させることにより、設置場所の上面に前脚部の走行部を接触させつつ、フレーム部の前部の側にフレーム部を前進させる前脚部伸長前進工程と、前脚部伸長前進工程により中脚部が設置場所の上方に到達したときに、中脚部を伸長させることにより、設置場所の上面に中脚部の走行部を接触させつつ、フレーム部の前部の側にフレーム部を前進させる中脚部伸長前進工程と、中脚部伸長前進工程によりフレーム部に保持された床版が設置場所の上方に到達したときに、前脚部、中脚部及び後脚部を短縮させ、床版を設置場所に設置する床版設置工程とを備えた床版設置方法である。
本発明の床版設置方法においては、床版設置工程の後に、床版設置工程により新たに設置された直後の床版の上面を中脚部の走行部が越えるように中脚部を短縮させつつ、フレーム部の後部の側にフレーム部を後退させる中脚部短縮後退工程と、床版設置工程の後に、床版設置工程により新たに設置された直後の床版の上面を前脚部の走行部が越えるように前脚部を短縮させつつ、フレーム部の後部の側にフレーム部を後退させる前脚部短縮後退工程とを備えていてもよい。
この構成によれば、中脚部短縮後退工程により、床版設置工程の後に、床版設置工程により新たに設置された直後の床版の上面を中脚部の走行部が越えるように中脚部が短縮させられつつ、フレーム部の後部の側にフレーム部が後退させられ、前脚部短縮後退工程により、床版設置工程の後に、床版設置工程により新たに設置された直後の床版の上面を前脚部の走行部が越えるように前脚部が短縮させられつつ、フレーム部の後部の側にフレーム部が後退させられるため、設置場所と床版設置工程により新たに設置された直後の床版との段差を越えて床版設置装置を後退させ、再度、同じ方向から設置場所に床版を搬送及び設置することが可能となる。
また、本発明の床版設置方法においては、床版設置工程の後に、床版設置工程により新たに設置された直後の床版の上面を後脚部の走行部に越させつつ、フレーム部の前部の側にフレーム部を前進させる後脚部短縮前進工程と、後脚部短縮前進工程により後脚部が設置場所の上方に到達したときに、後脚部を伸長させることにより、設置場所の上面に後脚部の走行部を接触させつつ、フレーム部の前部の側にフレーム部を前進させる後脚部伸長前進工程と、後脚部伸長前進工程により前脚部が設置場所から撤去される床版の側方に到達したときに、前脚部を短縮させることにより、設置場所から撤去される床版の上面に前脚部の走行部を接触させつつ、フレーム部の前部の側にフレーム部を前進させる前脚部短縮前進工程と、前脚部短縮前進工程によりフレーム部が設置場所から撤去される床版の上方に到達したときに、フレーム部に設置場所から撤去される床版を保持させる撤去床版保持工程と、走行部が設置場所の上面を走行することにより、撤去床版保持工程でフレーム部に保持させた床版を搬送する撤去床版搬送工程とを備えていてもよい。
この構成によれば、後脚部短縮前進工程により、床版設置工程の後に、床版設置工程により新たに設置された直後の床版の上面を後脚部の走行部に越させつつ、フレーム部の前部の側にフレーム部が前進させられ、後脚部伸長前進工程により、後脚部短縮前進工程により後脚部が設置場所の上方に到達したときに、後脚部を伸長させることにより、設置場所の上面に後脚部の走行部が接触させられつつ、フレーム部の前部の側にフレーム部が前進させられるため、設置場所と床版設置工程により新たに設置された直後の床版との段差を乗り越えて床版設置装置を前進させることができる。また、前脚部短縮前進工程により、後脚部伸長前進工程により前脚部が設置場所から撤去される床版の側方に到達したときに、前脚部を短縮させることにより、設置場所から撤去される床版の上面に前脚部の走行部が接触させられつつ、フレーム部の前部の側にフレーム部が前進させられ、撤去床版保持工程により、前脚部短縮前進工程によりフレーム部が設置場所から撤去される床版の上方に到達したときに、フレーム部に設置場所から撤去される床版が保持され、撤去床版搬送工程により、走行部が設置場所の上面を走行することにより、撤去床版保持工程でフレーム部に保持させた床版が搬送されるため、設置場所と設置場所から撤去される床版との段差を乗り越えて設置場所から撤去される床版を搬送することができ、床版設置装置により、新たに設置される床版の搬送及び設置と設置場所から撤去される床版の搬送との両方を行うことができる。
本発明の床版設置装置及び床版設置方法によれば、床版の設置工事や取り換え工事の作業効率が向上する。
第1実施形態の床版設置装置を示す斜視図である。 図1の床版設置装置が新たに設置される床版を保持した状態を示す斜視図である。 図2の床版設置装置の第2脚部の周辺における設置場所の方向に垂直な断面による断面図である。 図2の一方の床版設置装置の設置場所の方向に平行な断面による断面図である。 第1実施形態の床版設置方法が行われる状況を示す側面図である。 第1実施形態の床版設置方法の新設床版保持工程を示す側面図である。 第1実施形態の床版設置方法の新設床版搬送工程を示す側面図である。 第1実施形態の床版設置方法の前脚部伸長前進工程を示す側面図である。 第1実施形態の床版設置方法の中脚部伸長前進工程を示す側面図である。 第1実施形態の床版設置方法の床版設置工程を示す側面図である。 第1実施形態の床版設置方法の中脚部短縮後退工程を示す側面図である。 第1実施形態の床版設置方法の前脚部短縮後退工程を示す側面図である。 第2実施形態の床版設置方法が行われる状況を示す側面図である。 第2実施形態の床版設置方法の後脚部短縮前進工程を示す側面図である。 図14の後脚部短縮前進工程が継続した状態を示す側面図である。 第2実施形態の床版設置方法の後脚部伸長前進工程を示す側面図である。 第2実施形態の床版設置方法の前脚部短縮前進工程を示す側面図である。 図17の前脚部短縮前進工程が継続した状態を示す側面図である。 第2実施形態の床版設置方法の撤去床版保持工程を示す側面図である。 第2実施形態の床版設置方法の撤去床版搬送工程を示す側面図である。 図20の撤去床版搬送工程が継続した状態を示す側面図である。 図21の撤去床版搬送工程が継続した状態を示す側面図である。 第3実施形態の一方の床版設置装置の設置場所の方向に平行な断面による断面図である。
以下、図面を参照しつつ本発明に係る床版設置装置及び床版設置方法について詳細に説明する。本発明の第1実施形態の床版設置装置1Aは、新たに設置された床版の上面を走行することにより、さらに新たに設置される床版を設置場所へと搬送し、当該床版を設置場所に設置するための装置(冶具)である。図1、図2、図3及び図4に示すように、本発明の第1実施形態の床版設置装置1Aは、床版100をその下方Dに着脱自在に保持するフレーム部2を備える。フレーム部2は、例えば、一対の溝形鋼(チャンネル)をそのフランジ部分が互いに水平反対方向に向くように組み合わされ、不図示のボルト等により連結されることにより形成されている。
床版100は、新たに設置されるプレキャスト床版である。床版100は、橋桁のスタッドを収容する箱抜き孔部101を有する。床版100の上面103における箱抜き孔部101の周囲には、移動式クレーン等により床版100を搬送するためのボルト孔部102が設けられている。ボルト孔部102は、床版100のコンクリートの打設時に設置されたインサートナット等により構成されている。
図1及び図3に示すように、フレーム部2は、その溝形鋼のフランジ部分における床版100のボルト孔部102に対応した位置にボルト孔部22を有する。図2及び図3に示すように、フレーム部2のボルト孔部22を介して床版100のボルト孔部102にボルト23がねじ込まれることにより、フレーム部2の下方Dに床版100が着脱自在に保持される。図2及び図3に示すように、本実施形態では、1枚の床版100が一対の床版設置装置1Aにより保持される。
図1、図2及び図4に示すように、床版設置装置1Aは、新たに設置される床版の設置場所の方向(前方F)に向けられるフレーム部2の前部3から下方Dに伸び、フレーム部2を支持する前脚部である第1脚部6を備える。また、床版設置装置1Aは、フレーム部2の前部3よりも設置場所の方向から後方Rのフレーム部2の中部4から下方Dに伸び、フレーム部2を支持する中脚部である第2脚部7及び第3脚部8を備える。また、床版設置装置1Aは、フレーム部2の中部4よりも設置場所の方向から後方Rのフレーム部2の後部5から下方Dに伸び、フレーム部2を支持する後脚部である第4脚部9を備える。
図1、図2、図3及び図4に示すように、本実施形態では、中脚部である第2脚部7及び第3脚部8は、床版100に形成された箱抜き孔部101を貫通しつつフレーム部2の下方Dに伸び、フレーム部2を支持する。床版設置装置1Aは、前脚部である第1脚部6、中脚部である第2脚部7及び第3脚部8並びに後脚部である第4脚部9のそれぞれの下端に、新たに設置された直後の床版100及び設置場所の上面を走行可能な走行部10,11,12,13を有する。走行部10,11,12,13は、例えば、電動機及び内燃機関等により駆動させられる車輪及びローラー等であり、新たに設置された直後の床版100及び設置場所の上面に沿った全方向に走行可能である。なお、走行部10,11,12,13は駆動力を有さず、人力やウインチ等の外部動力による牽引により走行してもよい。
前脚部である第1脚部6、中脚部である第2脚部7及び第3脚部8並びに後脚部である第4脚部9のそれぞれは、フレーム部2の下方Dに伸びる長さを床版100の厚さを超える範囲で伸縮自在に変更する。第1脚部6、第2脚部7、第3脚部8及び第4脚部9のそれぞれから上方Uにシャフト14,15,16,17のそれぞれが伸びる。シャフト14,15,16,17のそれぞれは、油圧や電動等により駆動させられるジャッキ18,19,20,21のそれぞれによってフレーム部2の下方Dに対して進退動させられる。これにより、第1脚部6、第2脚部7、第3脚部8及び第4脚部9のそれぞれは、フレーム部2の下方Dに伸びる長さを床版100の厚さを超える範囲で伸縮自在に変更する。図2、図3及び図4に矢印で示すように、ジャッキ18,19,20,21のそれぞれは、フレーム部2に対する水平方向の位置を微調整可能である。
なお、本実施形態では、1枚の床版100が一対の床版設置装置1Aにより保持されるが、1本の第1脚部6、第2脚部7、第3脚部8及び第4脚部9の走行部10,11,12,13のそれぞれが例えば幅が広い車輪やローラー等であって、床版100を保持したフレーム部2を安定して支持することが可能であれば、1枚の床版100が一つの床版設置装置1Aにより保持されてもよい。
また、前脚部である第1脚部6や後脚部である第4脚部9のそれぞれは、前部3及び後部5のそれぞれに複数本備えられていてもよい。また、中脚部である第2脚部7及び第3脚部8は、中部4に第2脚部7及び第3脚部8の内のいずれか1本のみ備えられていてもよく、中部4にそれぞれ3本以上備えられていてもよい。つまり、床版100を保持したフレーム部2を安定して支持することが可能であれば、前部3に1本の前脚部、中部4に1本の中脚部及び後部5に1本の後脚部が備えられていればよい。また、前脚部である第1脚部6又は後脚部である第4脚部9が、床版100に形成された箱抜き孔部101を貫通しつつフレーム部2の下方Dに伸び、フレーム部2を支持してもよい。
図2に破線で示すように、一対の床版設置装置1Aのフレーム部2は互いに前後一対の補助桁24により着脱自在に連結されてもよい。一対のフレーム部2と一対の補助桁24とで囲まれる範囲には、さらに鉄板等によりステージが形成され、ステージに、走行部10,11,12,13の電動機を駆動するためのバッテリーや、走行部10,11,12,13の内燃機関を駆動するための燃料や、ジャッキ18,19,20,21を駆動させるための油圧装置や、ジャッキ18,19,20,21の電動機を駆動させるためのバッテリーや、走行部10,11,12,13及びジャッキ18,19,20,21を制御するための制御装置が配置されてもよい。
また、図2に破線で示すように、床版設置装置1Aは、フレーム部2から水平外方向に展張し、フレーム部2を支持するアウトリガー等の補助脚部25をさらに備え、補助脚部25の下端に、新たに設置された直後の床版100及び設置場所の上面のいずれかを走行可能な補助走行部26を有していてもよい。
以下、本実施形態の床版設置方法について説明する。図5に破線の矢印で示すように、RC床版等の既設の床版200の取替が行われる橋梁300において、設置場所301からの床版200の撤去は移動式クレーン400を用いて前方Fに向けて一方向に順次行われる。つまり、床版200の撤去を行う撤去作業班は撤去の作業に専念する。設置場所301から撤去された床版200は、トレーラー500により橋梁300の外部に搬出される。図5に破線の矢印で示すように、本実施形態の床版設置装置1Aを用いて新たに設置場所301への床版100の設置を行う設置作業班は、設置場所301を挟んだ撤去班の逆側から撤去班を追いかけるような形で施工する。
図6に示すように、床版設置装置1Aのフレーム部2に新たに設置される床版100を保持させる新設床版保持工程が行われる。図3に示したように、フレーム部2のボルト孔部22を介して床版100のボルト孔部102にボルト23がねじ込まれることにより、フレーム部2の下方Dに床版100が保持される。図7に示すように、前脚部である第1脚部6、中脚部である第2脚部7及び第3脚部8並びに後脚部である第4脚部9の走行部10,11,12,13が新たに設置された直後の床版100の上面103を走行することにより、新設床版保持工程でフレーム部2に保持させた床版100を設置場所301に搬送する新設床版搬送工程が行われる。なお、前脚部である第1脚部6の走行部10は、必ずしも床版100の上面103に接触していなくともよい。
以下の図6〜図12においては、新たに設置される直前の床版100のみ断面が示される。新設床版保持工程が行われる時点において、既に設置場所301に新たに設置された直後の床版100が存在する。新たに設置された直後の床版100のそれぞれの間は橋軸方向における一体化がなされておらず、間詰コンクリートも打設されていない。また、新たに設置された直後の床版100の不図示の箱抜き孔部にもコンクリートが打設されていない。新たに設置された直後の床版100の上面103において、床版100のそれぞれの間や箱抜き孔部は不図示の仮の覆工板(鉄板等)や走行用レールなどにより塞がれており、その上を床版設置装置1Aが走行する。
図8に示すように、新設床版搬送工程により前脚部である第1脚部6が設置場所301の上方Uに到達したときに、第1脚部6を伸長させることにより、設置場所301の上面に第1脚部6の走行部10を接触させつつ、フレーム部2の前部3の側にフレーム部2を前進させる前脚部伸長前進工程が行われる。
図9に示すように、前脚部伸長前進工程により中脚部である第2脚部7及び第3脚部8のそれぞれが設置場所301の上方Uに到達したときに、第2脚部7及び第3脚部8のそれぞれを伸長させることにより、設置場所301の上面に第2脚部7及び第3脚部8のそれぞれの走行部11,12を接触させつつ、フレーム部2の前部3の側にフレーム部2を前進させる中脚部伸長前進工程が行われる。
図10に示すように、中脚部伸長前進工程によりフレーム部2に保持された床版100が設置場所301の上方Uに到達したときに、前脚部である第1脚部6、中脚部である第2脚部7及び第3脚部8並びに後脚部である第4脚部9を短縮させ、床版100を設置場所301に設置する床版設置工程が行われる。図3に示したフレーム部2のボルト孔部22を介して床版100のボルト孔部102にねじ込まれたボルト23が取り外されることにより、フレーム部2から床版100が取り外される。以上で床版設置装置1Aによる床版100の設置が完了する。
次に、さらに新たな床版100を設置場所301に搬送及び設置するために、床版設置装置1Aは後方Rへと後退する。図11に示すように、床版設置工程の後に、床版設置工程により新たに設置された直後の床版100の上面103を中脚部である第2脚部7及び第3脚部8のそれぞれの走行部11,12が越えるように第2脚部7及び第3脚部8を短縮させつつ、フレーム部2の後部5の側にフレーム部2を後退させる中脚部短縮後退工程が行われる。
また、図12に示すように、床版設置工程の後に、床版設置工程により新たに設置された直後の床版100の上面103を前脚部である第1脚部6の走行部10が越えるように第1脚部6を短縮させつつ、フレーム部2の後部5の側にフレーム部2を後退させる前脚部短縮後退工程が行われる。
なお、中脚部短縮後退工程及び前脚部短縮後退工程が行われる順序は箱抜き孔部101の大きさが十分に大きい場合には、いずれが先に行われてもよい。また、新設床版保持工程〜中脚部短縮後退工程及び前脚部短縮後退工程において、床版設置装置1Aが安定して設置場所301の上面及び床版100の上面103を走行することを条件として、必ずしも第1脚部6、第2脚部7、第3脚部8及び第4脚部9のそれぞれの走行部10,11,12,13の全てが設置場所301の上面及び床版100の上面103に接している必要はない。
中脚部短縮後退工程及び前脚部短縮後退工程により、床版設置装置1Aは後方Rへと後退し、再度、上述したような新設床版保持工程〜中脚部短縮後退工程及び前脚部短縮後退工程が床版100の設置の作業の終了まで繰り返し行われる。新設床版保持工程〜中脚部短縮後退工程及び前脚部短縮後退工程において、床版設置装置1Aを安定させるため、適宜、補助脚部25が展張される。また、1枚の床版100を保持していた一対の床版設置装置1Aのフレーム部2が補助桁24により連結されていた場合は、中脚部短縮後退工程及び前脚部短縮後退工程においては、補助桁24が取り外され、一対の床版設置装置1Aの組が互いに分離されてもよい。個々の床版設置装置1Aに分離することにより、床版設置装置1Aの移動が容易になる。
また、1枚の床版100を保持する一対の床版設置装置1Aの組を複数組用意し、一の組で床版100を設置後、床版100を保持していない床版設置装置1Aのみが新たに設置される床版100の荷降ろし場所まで後方Rに向けて戻る間に、他の組で次に設定する床版100を前方Fに向けて搬送していてもよい。
その場合、荷降ろし場所まで後方Rに向けて戻る床版設置装置1Aが、床版100を保持している床版設置装置1Aとすれ違う際には、例えば、走行部10,11,12,13により、互いに接触しないように床版設置装置1Aのそれぞれを側方に移動させることや、側方への寸法が互いに小さくなるように床版設置装置1Aのそれぞれを回転させることにより、すれ違いが容易になる。
また、ジャッキ18,19,20,21により床版100を保持していない床版設置装置1Aの第1脚部6、第2脚部7、第3脚部8及び第4脚部9を適宜伸縮させることにより、床版100を保持していない床版設置装置1Aが床版100を保持している床版設置装置1Aを乗り越え、一時的に搬送中の床版100の上を床版設置装置1Aが走行するようにしてもよい。
本実施形態においては、床版設置装置1Aのフレーム部2により、床版100がその下方Dに着脱自在に保持される。フレーム部2の前部3、中部4及び後部5のそれぞれから下方Dに伸びる第1脚部6、第2脚部7、第3脚部8及び第4脚部9により、フレーム部2は支持される。第1脚部6、第2脚部7、第3脚部8及び第4脚部9のそれぞれの下端の走行部10〜13により、新たに設置された直後の床版100及び設置場所301の上面を走行可能であるため、新たに設置された直後の床版100の上を通って新たに設置される床版100を搬送することができる。第1脚部6、第2脚部7、第3脚部8及び第4脚部9のそれぞれは、フレーム部2の下方Dに伸びる長さを床版100の厚さを超える範囲で伸縮自在に変更するため、新たに設置された直後の床版100と設置場所301との段差を乗り越えて設置場所301への床版100の搬送及び設置が可能になる。そのため、設置場所301から既設の床版200が撤去されていれば、新たに設置された直後の床版100の側から床版100の設置の同じ作業を繰り返すことができ、床版100の設置工事や取り換え工事の作業効率が向上する。
また、本実施形態によれば、第1脚部6、第2脚部7、第3脚部8及び第4脚部9のいずれかは、床版100に形成された箱抜き孔部101を貫通しつつフレーム部2の下方Dに伸び、フレーム部2を支持するため、第1脚部6、第2脚部7、第3脚部8及び第4脚部9の全てが床版100の外側から下方Dに伸びてフレーム部2を支持する場合よりも、フレーム部2の延長方向の長さを短くすることができる。そのため、フレーム部2に要求される強度を軽減でき、フレーム部2の軽量化及び構造の簡素化が可能となる。
また、本実施形態によれば、走行部10,11,12,13は、新たに設置された直後の床版100及び設置場所301の上面に沿った全方向に走行可能であるため、例えば、複数の床版設置装置1Aを運用する際に、床版設置装置1Aを側方に移動させることや、回転させることにより、新たに設置される床版100を設置場所301に搬送中の床版設置装置1Aと、床版100を設置場所301に設置し終えた床版設置装置1Aとを互いにすれ違い合わせつつ移動させることがより容易となり、床版100の設置の作業の自由度が向上する。
また、本実施形態によれば、フレーム部2から水平外方向に展張する補助脚部25によりフレーム部2が支持され、補助脚部25の下端の補助走行部26により新たに設置された直後の床版100及び設置場所301の上面のいずれかを走行可能であるため、床版100の設置の作業の状況に応じて補助脚部25を展張し、床版設置装置1Aを安定させることができる。
また、本実施形態によれば、中脚部短縮後退工程により、床版設置工程の後に、床版設置工程により新たに設置された直後の床版100の上面103を第2脚部7及び第3脚部8の走行部11,12が越えるように第2脚部7及び第3脚部8が短縮させられつつ、フレーム部2の後部5の側にフレーム部2が後退させられ、前脚部短縮後退工程により、床版設置工程の後に、床版設置工程により新たに設置された直後の床版100の上面103を第1脚部6の走行部10が越えるように第1脚部6が短縮させられつつ、フレーム部2の後部5の側にフレーム部2が後退させられるため、設置場所301と床版設置工程により新たに設置された直後の床版100との段差を越えて床版設置装置1Aを後退させ、再度、同じ方向から設置場所301に床版100を搬送及び設置することが可能となる。
また、本実施形態によれば、床版200の撤去を行う撤去作業班の移動式クレーン400は、移動式クレーン400にすぐ近い位置の既設の床版200の撤去のみを行えば良くなるため、移動式クレーン400は小型のクレーンで済む。これは、新たに設置する床版100の設置の作業を考慮した移動式クレーンの作業半径や重量等の制約が無くなるからである。従って、移動式クレーン400の損料も低減させることができる。また、撤去作業班及び設置作業班はそれぞれの作業に専念して同じ作業を繰り返すことができるため、撤去作業班及び設置作業班のいずれにおいても作業効率の向上が見込める。また、従来は1台の移動式クレーン400で既設の床版200の撤去から新たに設置される床版100の設置の順で作業を行っていたが、これらの撤去と設置の作業を並行して行うことができるため、工期短縮が見込める。
以下、本発明の第2実施形態の床版設置方法について説明する。図13に示すように、本実施形態では、新たに設置される床版100の搬送及び設置に加えて、既設の床版200の撤去及び搬送も床版設置装置1Aにより行われる。上記第1実施形態と同様の新設床版保持工程〜床版設置工程が行われる。なお、本実施形態では、撤去される既設の床版200は、新たに設置される床版100と同様な形状を有することを前提とする。図14に示すように、床版設置工程の後に、床版設置工程により新たに設置された直後の床版100の上面103を後脚部である第4脚部9の走行部13に越させつつ、フレーム部2の前部3の側にフレーム部2を前進させる後脚部短縮前進工程が行われる。
後脚部短縮前進工程では、床版設置工程において、第1脚部6、第2脚部7及び第3脚部8が床版100に形成された箱抜き孔部101を貫通しつつフレーム部2を支持していた場合や、床版100の後方Rに位置していた場合には、第1脚部6、第2脚部7及び第3脚部8を短縮させることにより、床版設置工程により新たに設置された直後の床版100の上面103を第1脚部6、第2脚部7及び第3脚部8の走行部10〜12に乗り越えさせる。本実施形態では、床版設置工程において第2脚部7及び第3脚部8が床版100に形成された箱抜き孔部101を貫通しつつフレーム部2を支持していたため、第2脚部7及び第3脚部8が短縮させられる。
なお、以下の図14〜図22においては、新たに設置された直後の床版100及び床版設置装置1Aにより撤去される直前の床版200のみ断面が示される。撤去される直前の床版200と既存の床版200との間は切断され、橋軸方向における一体化が解除されている。
図15に示すように、後脚部短縮前進工程において、中脚部である第2脚部7及び第3脚部8のそれぞれが設置場所301の上方Uに到達したときに、第2脚部7及び第3脚部8のそれぞれを伸長させることにより、設置場所301の上面に第2脚部7及び第3脚部8のそれぞれの走行部11,12が接触させられる。なお、床版設置工程において、第2脚部7及び第3脚部8が床版100に形成された箱抜き孔部101を貫通しつつフレーム部2を支持していない場合や、第2脚部7及び第3脚部8が床版100の前方Fに位置していた場合には、第2脚部7及び第3脚部8のそれぞれを伸長させる動作は不要である。
図16に示すように、後脚部短縮前進工程により後脚部である第4脚部9が設置場所301の上方Uに到達したときに、第4脚部9を伸長させることにより、設置場所301の上面に第4脚部9の走行部13を接触させつつ、フレーム部2の前部3の側にフレーム部2を前進させる後脚部伸長前進工程が行われる。
図17に示すように、後脚部伸長前進工程により前脚部である第1脚部6が設置場所301から撤去される床版200の側方に到達したときに、第1脚部6を短縮させることにより、設置場所301から撤去される床版200の上面203に第1脚部6の走行部10を接触させつつ、フレーム部2の前部3の側にフレーム部2を前進させる前脚部短縮前進工程が行われる。
図18に示すように、前脚部短縮前進工程において、中脚部である第2脚部7及び第3脚部8のそれぞれが設置場所301から撤去される床版200の側方に到達したときに、第2脚部7及び第3脚部8を短縮させることにより、設置場所301から撤去される床版200の上面203を第2脚部7及び第3脚部8の走行部11,12に乗り越えさせる。
図19に示すように、前脚部短縮前進工程によりフレーム部2が設置場所301から撤去される床版200の上方Uに到達したときに、フレーム部2に設置場所301から撤去される床版200を保持させる撤去床版保持工程が行われる。図3に示したように、フレーム部2のボルト孔部22を介して、床版100のボルト孔部102に相当する床版200のボルト孔部にボルト23がねじ込まれることにより、フレーム部2の下方Dに床版200が保持される。
また、撤去床版保持工程では、前脚部短縮前進工程により中脚部である第2脚部7及び第3脚部8のそれぞれが設置場所301から撤去される床版200の箱抜き孔部201の上方Uに到達したときに、第2脚部7及び第3脚部8を伸長させることにより、設置場所301の上面に第2脚部7及び第3脚部8の走行部11,12を接触させる。
図20に示すように、走行部10〜13のいずれかが設置場所301の上面を走行することにより、撤去床版保持工程でフレーム部2に保持させた床版200を搬送する撤去床版搬送工程が行われる。図20に示すように、設置場所301に撤去される既設の床版200が残存している場合には、フレーム部2に保持させた床版200が設置場所301に残存した既設の床版200の上面203を越えるように、第1脚部6、第2脚部7、第3脚部8及び第4脚部9が伸長させられる。
図21に示すように、上述した前脚部短縮前進工程と同様に、中脚部である第2脚部7及び第3脚部8のそれぞれが設置場所301に残存した既設の床版200の側方に到達したときに、第2脚部7及び第3脚部8を短縮させることにより、設置場所301に残存した既設の床版200の上面203を第2脚部7及び第3脚部8の走行部11,12に乗り越えさせる。
図22に示すように、後脚部である第4脚部9が設置場所301に残存した既設の床版200の側方に到達したときに、第4脚部9を短縮させることにより、設置場所301に残存した既設の床版200の上面203を第4脚部9の走行部13に乗り越えさせる。なお、撤去床版保持工程でフレーム部2に保持させた床版200以外に設置場所301に撤去される既設の床版200が残存していない場合には、図20〜図22における設置場所301に残存した既設の床版200の上面203を乗り越えるための第1脚部6、第2脚部7、第3脚部8及び第4脚部9を伸縮させる動作は不要である。
また、後脚部短縮前進工程〜撤去床版搬送工程において、床版設置装置1Aが安定して設置場所301の上面及び床版200の上面203を走行することを条件として、必ずしも第1脚部6、第2脚部7、第3脚部8及び第4脚部9のそれぞれの走行部10,11,12,13の全てが設置場所301の上面及び床版200の上面203に接している必要はない。
撤去床版搬送工程の後に撤去された床版200が移動式クレーン400及びトレーラー500の位置まで搬送されたときは、床版100の荷降ろし場所まで後方Rに向けて戻る床版設置装置1Aや、床版100の荷降ろし場所に配置された他の床版設置装置1Aにより、再度、上述したような新設床版保持工程〜撤去床版搬送工程が床版100の設置の作業及び床版200の撤去の作業の終了まで繰り返し行われる。新設床版保持工程〜撤去床版搬送工程において、床版設置装置1Aを安定させるため、適宜、補助脚部25が展張される。床版設置装置1Aが後方Rへと後退させられる際の動作や、荷降ろし場所まで後方Rに向けて戻る床版設置装置1Aが床版100を保持している床版設置装置1Aとすれ違う際の動作は、上記第1実施形態と同様である。
本実施形態では、後脚部短縮前進工程により、床版設置工程の後に、床版設置工程により新たに設置された直後の床版100の上面103を第4脚部9の走行部13に越させつつ、フレーム部2の前部3の側にフレーム部2が前進させられ、後脚部伸長前進工程により、後脚部短縮前進工程により第4脚部9が設置場所301の上方Uに到達したときに、第4脚部9を伸長させることにより、設置場所301の上面に第4脚部9の走行部13が接触させられつつ、フレーム部2の前部3の側にフレーム部2が前進させられるため、設置場所301と床版設置工程により新たに設置された直後の床版100との段差を乗り越えて床版設置装置1Aを前進させることができる。また、前脚部短縮前進工程により、後脚部伸長前進工程により第1脚部6が設置場所301から撤去される床版200の側方に到達したときに、第1脚部6を短縮させることにより、設置場所301から撤去される床版200の上面203に第1脚部6の走行部10が接触させられつつ、フレーム部2の前部3の側にフレーム部2が前進させられ、撤去床版保持工程により、前脚部短縮前進工程によりフレーム部2が設置場所301から撤去される床版200の上方Uに到達したときに、フレーム部2に設置場所301から撤去される床版200が保持され、撤去床版搬送工程により、走行部10〜13のいずれかが設置場所301の上面を走行することにより、撤去床版保持工程でフレーム部2に保持させた床版200が搬送されるため、設置場所301と設置場所301から撤去される床版200との段差を乗り越えて設置場所301から撤去される床版200を搬送することができ、床版設置装置1Aにより、新たに設置される床版100の搬送及び設置と設置場所301から撤去される床版200の搬送との両方を行うことができる。
また、本実施形態では、橋梁300が曲路を支持する物である場合等の車両導線や上載荷重等の制約により移動式クレーン400やトレーラー500が橋梁300の既設の床版200の上を走行することが難しい場合には、既設の床版200の撤去及び搬送も床版設置装置1Aを用いることで、新たに設置される床版100のトレーラー500からの積み降ろしに加えて、既設の床版200のトレーラー500への積み込みを橋梁300の外部で行うことが可能になる。
以下、本発明の第3実施形態の床版設置装置について説明する。図23に示すように、本実施形態では、前脚部である第1脚部6、中脚部である第2脚部7及び第3脚部8並びに後脚部である第4脚部9のいずれかも、床版100に形成された箱抜き孔部101を貫通せずにフレーム部2の下方Dに伸び、フレーム部2を支持する。これにより、走行部10〜13の大きさが箱抜き孔部101の大きさの制約を受けないという利点を有する。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されることなく様々な形態で実施される。例えば、本発明の床版設置装置1A,1Bにおいて、前脚部、中脚部及び後脚部を備え、床版100を保持した床版設置装置1A,1Bが安定して走行することを条件として、前脚部、中脚部及び後脚部に相当する第1脚部6等の本数及び配置は如何なるものでもよい。また、本発明の床版設置方法において、床版設置装置1A,1Bが設置場所301と設置された直後の床版100等との段差を越えつつ、安定して走行することを条件として、前脚部、中脚部及び後脚部に相当する第1脚部6等の伸縮の動作は如何なる動作でもよい。
1A,1B…床版設置装置、2…フレーム部、3…前部、4…中部、5…後部、6…第1脚部、7…第2脚部、8…第3脚部、9…第4脚部、10,11,12,13…走行部、14,15,16,17…シャフト、18,19,20,21…ジャッキ、22…ボルト孔部、23…ボルト、24…補助桁、25…補助脚部、26…補助走行部、100…床版、101…箱抜き孔部、102…ボルト孔部、103…上面、200…床版、201…箱抜き孔部、203…上面、300…橋梁、301…設置場所、400…移動式クレーン、500…トレーラー、F…前方、R…後方、U…上方、D…下方。

Claims (4)

  1. 箱抜き孔部が形成された床版を設置する床版設置装置であって、
    前記床版をその下方に着脱自在に保持するフレーム部と、
    新たに設置される前記床版の設置場所の方向に向けられる前記フレーム部の前部から下方に伸び、前記フレーム部を支持する前脚部と、
    前記フレーム部の前記前部よりも前記設置場所の方向から後方の前記フレーム部の中部から下方に伸び、前記フレーム部を支持する中脚部と、
    前記フレーム部の前記中部よりも前記設置場所の方向から後方の前記フレーム部の後部から下方に伸び、前記フレーム部を支持する後脚部と、
    を備え、
    前記前脚部、前記中脚部及び前記後脚部のそれぞれの下端に、新たに設置された直後の前記床版及び前記設置場所の上面を走行可能な走行部を有し、
    前記前脚部、前記中脚部及び前記後脚部のそれぞれは、前記フレーム部の下方に伸びる長さを前記床版の厚さを超える範囲で伸縮自在に変更し、
    前記前脚部、前記中脚部及び前記後脚部のいずれかは、前記床版の前記箱抜き孔部を貫通しつつ前記フレーム部の下方に伸び、前記フレーム部を支持する、床版設置装置。
  2. 前記走行部は、新たに設置された直後の前記床版及び前記設置場所の上面に沿った全方向に走行可能である、請求項に記載の床版設置装置。
  3. 前記フレーム部から水平外方向に展張し、前記フレーム部を支持する補助脚部をさらに備え、
    前記補助脚部の下端に、新たに設置された直後の前記床版及び前記設置場所の上面のいずれかを走行可能な補助走行部を有する、請求項1又は2に記載の床版設置装置。
  4. 床版をその下方に着脱自在に保持するフレーム部と、新たに設置される前記床版の設置場所の方向に向けられる前記フレーム部の前部から下方に伸び、前記フレーム部を支持する前脚部と、前記フレーム部の前記前部よりも前記設置場所の方向から後方の前記フレーム部の中部から下方に伸び、前記フレーム部を支持する中脚部と、前記フレーム部の前記中部よりも前記設置場所の方向から後方の前記フレーム部の後部から下方に伸び、前記フレーム部を支持する後脚部と、を備え、前記前脚部、前記中脚部及び前記後脚部のそれぞれの下端に、新たに設置された直後の前記床版及び前記設置場所の上面を走行可能な走行部を有し、前記前脚部、前記中脚部及び前記後脚部のそれぞれは、前記フレーム部の下方に伸びる長さを前記床版の厚さを超える範囲で伸縮自在に変更する床版設置装置の前記フレーム部に新たに設置される前記床版を保持させる新設床版保持工程と、
    前記中脚部及び前記後脚部の前記走行部が新たに設置された直後の前記床版の上面を走行することにより、前記新設床版保持工程で前記フレーム部に保持させた前記床版を前記設置場所に搬送する新設床版搬送工程と、
    前記新設床版搬送工程により前記前脚部が前記設置場所の上方に到達したときに、前記前脚部を伸長させることにより、前記設置場所の上面に前記前脚部の前記走行部を接触させつつ、前記フレーム部の前記前部の側に前記フレーム部を前進させる前脚部伸長前進工程と、
    前脚部伸長前進工程により前記中脚部が前記設置場所の上方に到達したときに、前記中脚部を伸長させることにより、前記設置場所の上面に前記中脚部の前記走行部を接触させつつ、前記フレーム部の前記前部の側に前記フレーム部を前進させる中脚部伸長前進工程と、
    前記中脚部伸長前進工程により前記フレーム部に保持された前記床版が前記設置場所の上方に到達したときに、前記前脚部、前記中脚部及び前記後脚部を短縮させ、前記床版を前記設置場所に設置する床版設置工程と
    前記床版設置工程の後に、前記床版設置工程により新たに設置された直後の前記床版の上面を前記後脚部の前記走行部に越させつつ、前記フレーム部の前記前部の側に前記フレーム部を前進させる後脚部短縮前進工程と、
    前記後脚部短縮前進工程により前記後脚部が前記設置場所の上方に到達したときに、前記後脚部を伸長させることにより、前記設置場所の上面に前記後脚部の前記走行部を接触させつつ、前記フレーム部の前記前部の側に前記フレーム部を前進させる後脚部伸長前進工程と、
    前記後脚部伸長前進工程により前記前脚部が前記設置場所から撤去される前記床版の側方に到達したときに、前記前脚部を短縮させることにより、前記設置場所から撤去される前記床版の上面に前記前脚部の前記走行部を接触させつつ、前記フレーム部の前記前部の側に前記フレーム部を前進させる前脚部短縮前進工程と、
    前記前脚部短縮前進工程により前記フレーム部が前記設置場所から撤去される前記床版の上方に到達したときに、前記フレーム部に前記設置場所から撤去される前記床版を保持させる撤去床版保持工程と、
    前記走行部が設置場所の上面を走行することにより、前記撤去床版保持工程で前記フレーム部に保持させた前記床版を搬送する撤去床版搬送工程と、を備えた床版設置方法。
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