以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施形態の詳細を説明する。まず、本実施形態に係るプラスチックボトルの構成を詳細に説明する。本実施形態に係るプラスチックボトルは、その原型であるプリフォーム(予備成形体)からブロー成形によって加工されるブロー成形容器である。図1は、本実施形態に係るプラスチックボトルの一例としてのPETボトル1が示された正面図であり、図2はPETボトル1の上面図である。以下では、説明の便宜上、PETボトル1が正立されてその軸方向が上下に延びる図1の状態において中身が出し入れされる口部10を上とする。PETボトル1は、口部10、胴部30、及び底部50を少なくとも有する。PETボトル1の軸方向の長さは例えば191 mmとされる。
略筒状の口部10の上端は平面視で円環状であり、その内周側は開口11である(図2参照)。開口11は、中身の充填口、及び注出口となる。一方で、口部10は、その下端に、PETボトル1の径方向の外側に向かって突出する環状のサポートリング12を有する。サポートリング12は、PETボトル1がブロー成形されたり、搬送されたりする際の支持に用いられる。口部10の軸方向の長さは例えば21.01 mmとされる。
口部10は、その外周に、図示せぬ蓋が取り付けられるためのおねじ13を有している。PETボトル1は、口部10に蓋が取り付けられることによって密閉される。PETボトル1は密閉できる構成であれば良く、例えば打栓式の蓋が用いられる場合には、おねじ13に替えて突起や溝条が、口部10の外周や内周に形成されていれば良い。
サポートリング12とおねじ13との間には、口部10の外周から径方向外側に向かって突出する環状のカブラ14が形成されていても良い。PETボトル1が搬送される際に図示せぬ搬送設備が備えるグリッパが、カブラ14と、サポートリング12との間の凹溝を挟んでPETボトル1を把持することができる。サポートリング12は、カブラ14よりも径方向外側まで突出している。
口部10の形状や寸法に特に限定はない。しかしながら、口部10は、例えばPCO(Plastic Closure Only)1810規格や、PCO1881規格に対応した寸法とされると汎用性の点で良い。
口部10は、高温での中身の充填に必要な耐熱性を有するようにいわゆる結晶化装置での加熱によって白く着色されるまで結晶化されていても良い。口部10は、非結晶のものでは、ガラス転移点(Tg)よりも低い温度例えば75 ℃、結晶化されたものでは例えば95 ℃までの充填に対応できると良い。
PETボトル1は、口部10と、胴部30との間に鶴首状の首部20を更に有していても良い。首部20は、軸方向の上端で口部10に連なり、一方で、軸方向の下端で肩部25に連なっている。図1に例示される首部20は、その外径が、軸方向の下側に向かってわずかに広がる略円錐台状である。一方で、首部20の肉厚は、軸方向の下側に向かってより薄肉となっている(図4、及び図5参照)。更に、図1に例示されるように首部20はその上側に、径の細い小径部21を有していても良い。PETボトル1が搬送される際にグリッパが、小径部21を挟んでPETボトル1を把持することができる。小径部21はその外径が、軸方向の上下で同一の略真円筒形状である。小径部21の軸方向の長さは例えば5 mmとされる。
首部20を有することによって、PETボトル1をワインボトルのように意匠性に優れた形状とすることができる。更に、PETボトル1は、首部20を有することによって、中身の液面が空気に触れる面積が減って中身の酸化が最小限に抑えられる。このため、中身の保存性を高めるとともに、PETボトル1の内部の圧力(内圧)を変化しにくくすることができる。
肩部25は、その上端が首部20に連なり、一方で、その下端が胴部30に連なっている。肩部25は、口部10や首部20と、これらとは径の異なる胴部30とをつなぎ合わせる部位である。肩部25は、軸方向の上端から下端に向かって径が拡大する略円錐台筒状に形成される。図1に例示されるように、肩部25は、軸方向の上側では、PETボトル1の内側に向かって湾曲して首部20と滑らかにつながっているものの、それ以外の箇所では、PETボトル1の外側に向かって湾曲している。
肩部25は、PETボトル1の外側に湾曲していることが、PETボトル1の内圧の変化に対する耐性、設計された形状への追従性を示す賦形性、容量等の観点で好ましい。ただし、ブロー成形によるPETボトル1の形成の際に賦形性が良好でなくなることから、肩部25は、極度に外側、特に上側に湾曲することは好ましくない。
胴部30は、軸方向の上端で肩部25に連なる一方で、軸方向の下端で底部50に連なる。胴部30は、その胴径(外径や内径)、及び肉厚が軸方向の上下でほとんど変化しない略真円筒形状である。胴部30の直径が最大の寸法となる外径が最大外径D1とされる。
図3は図1のIII−III線断面図である。図3には、胴部30の軸方向の中心における切断面が示されている。胴部30の外周面は断面視で略平歯車状である。すなわち、胴部30は、PETボトル1の外周面を構成する凸部31と、凸部31から径方向の内側に向かってくぼんだ凹部32とを有する。凸部31と凹部32との間は直線状の傾斜面33で接続されている。胴部30は、このように構成されることによって剛性が高められている。
凸部31は、径方向の外側に向かって湾曲していると良い。この凸部31の外周面は、PETボトル1の外径が最大、すなわち最大外径D1を有する位置となっており、PETボトル1が横向きに載置された場合には接地面となる。同様に、凹部32は、径方向の外側に向かって湾曲している。これによって、凹部32は、凸部31との段差dが場所によって大きくなりすぎず、胴部30の上からラベルが巻かれても跡がつきにくくされている。したがって、胴部30が真円筒のワインボトルのようにPETボトル1を意匠性に優れた形状とすることができる。
ここで、凸部31、及び凹部32の周方向の距離をそれぞれの幅とする。胴部30は、凸部31が狭い幅とされ、凹部32が広い幅とされる。これによって、凸部31は、高い剛性を有し、胴部30を補強する機能を有する。一方で、凹部32は、径方向の内外へと変形しやすく、PETボトル1の内圧が変化した際に、内容積を変化させることで内圧の変化を吸収する機能を有する。特に、PETボトル1の内圧が変化した際に、凹部32が、内圧の変化に応じて径方向の内外に動き、凸部31が、その動きの影響が他の箇所に伝播することを抑えることによって胴部30の略円筒の形状が維持されている。したがって、胴部30は、凸部31と、凹部32とを有することによって、外部からの荷重による変形、及び内圧の変化による変形が抑えられる。
更に、図3に例示されるように凸部31は、周方向の中心に、径方向内側に向かってくぼんだ溝34を有していても良い。溝34は、凸部31の剛性を高める機能を有する。
凸部31から凹部32までの段差dが小さすぎると凸部31、及び凹部32それぞれの機能が発揮されにくくなってしまう。一方で、凸部31から凹部32までの段差dが大きすぎると胴部30の賦形性が低下してしまう。したがって、段差dは、0.5 mm以上、5.0 mm以下であることが好ましい。
凸部31や凹部32に対する傾斜面33の角度が小さすぎると胴部30の賦形性が低下してしまう。一方で、凸部31や凹部32に対する傾斜面33の角度が大きすぎると凸部31、及び凹部32それぞれの機能が発揮されにくくなってしまう。したがって、凸部31や凹部32に対する傾斜面33の傾斜角度θiは、100 °以上、150 °以下であることが好ましい。
図1に示されるように凸部31は、正面視で、複数の柱状部35からなり、軸方向と周方向とに対して斜めの第1の柱状部35aと第2の柱状部35bとが交差する。複数の柱状部35のそれぞれが軸方向と周方向とに対して斜めであることによって、軸方向の上下からの荷重に耐える強度である座屈強度と、径方向外側からの荷重に耐える強度である側壁強度との双方を高めることができる。胴部30の座屈強度が高まることで、座屈変形の発生を効果的に防ぎ、PETボトル1が段積みされた際に荷崩れを起こしてしまうことが防止される。更に、胴部30の側壁強度が高まることで、PETボトル1の持ちやすさが向上する。
交差する1組の柱状部35、35と、交差する別の1組の柱状部35、35との間には図示は割愛するものの例えば略六角形状の凹部32の面積を比較的広く取ることができる。これによって、凹部32は、径方向の内外へと変形しやすくなり、PETボトル1の内圧が変化した際に、内容積を変化させることで内圧の変化を吸収する機能を有するようになる。
このような凸部31(柱状部35)の構成を胴部30に有するPETボトル1は、高い意匠性を有しながら、外部からの荷重による変形、及び内圧の変化による変形が抑えられる。
複数の柱状部35は、斜め格子状であると良い。複数の柱状部35が格子状であることによって、複数の柱状部35に囲まれた凹部32の形状の均整がとれる。これによって、外部から荷重を受けたり、内圧に変化が生じたりしても特定の箇所に応力が集中しにくくなってPETボトル1がいびつに変形することが防止される。
このような複数の柱状部35の構成を胴部30に有するPETボトル1は、高い意匠性を有しながら、外部からの荷重による変形、及び内圧の変化による変形が抑えられる。
複数の柱状部35の各々は、胴部30において軸方向の両端の間に延びていることが好ましい。これによって、座屈強度を胴部30の全体で高めることができる。
図1に例示される複数の柱状部35は、4本の柱状部35を取り上げることによって全体の構造を示すことができる。より具体的に、複数の柱状部35は、上述された第1の柱状部35aと、第2の柱状部35bと、更に、第3の柱状部35cと、第4の柱状部35dとを含んでいる。上述されたように、第1の柱状部35aと第2の柱状部35bとは交差している。更に、第3の柱状部35cは、第2の柱状部35bの一端から延びて第1の柱状部35aとは交差していない。そして、第4の柱状部35dは、第1の柱状部35aの一端から延びて第2の柱状部35bとは交差せずに第3の柱状部35cと交差している。このような構成が、胴部30の外周面の周方向に繰り返されている。このような胴部30の構成を有するPETボトル1は、高い意匠性を有しながら、外部からの荷重による変形、及び内圧の変化による変形が抑えられる。
柱状部35は2本単位で増減させることができる。複数の柱状部35の数が少なすぎると、外部からの荷重に対する補強効果が弱まってしまうとともに凹部32が変形しやすくなりすぎてしまう。一方で、複数の柱状部35の数が多すぎると凹部32が変形しにくくなってしまう。したがって、複数の柱状部35は4以上、16以下で構成されることが好ましい。これによって、外部からの荷重による変形、及び内圧の変化による変形がより抑えられる。PETボトル1の柱状部35は例えば12で構成される。
ここで、柱状部35に関して、PETボトル1の周方向の長さを柱状部35の幅Bpと定義する。同様に、凹部32に関して、PETボトル1の周方向に最大となる箇所の長さを凹部32の幅Bcと定義する。凹部32の幅Bcに対して柱状部35の幅Bpが小さすぎると、外部からの荷重に対する補強効果が弱まってしまうとともに凹部32が変形しやすくなりすぎてしまう。一方で、凹部32の幅Bcに対して柱状部35の幅Bpが大きすぎると凹部32が変形しにくくなってしまう。したがって、凹部32における幅Bcに対する柱状部35における幅Bpの比の値は、0.15以上、0.65以下であることが好ましい。PETボトル1の凹部32における幅Bcに対する柱状部35における幅Bpの比の値は例えば0.38とされる。
柱状部35と、周方向に延びる線とのなす角を柱状部35の傾き角度θrと定義する。ただし、柱状部35の傾き角度θrは、0 °以上、90 °以下の範囲とされる。柱状部35の傾き角度θrが小さすぎると、軸方向の上下からの荷重に対する補強効果が弱まってしまうとともに凹部32が変形しやすくなりすぎてしまう。一方で、柱状部35の傾き角度θrが大きすぎると、径方向の外側からの荷重に対する補強効果が弱まってしまうとともに凹部32が変形しにくくなってしまう。したがって、柱状部35の傾き角度θrは、30 °以上、80 °以下であることが好ましい。PETボトル1の柱状部35の傾き角度θrは例えば69 °とされる。
複数の柱状部35のそれぞれは、第1の柱状部35aと第4の柱状部35dの接続点と、第2の柱状部35bと第3の柱状部35cの接続点とを結んだ直線が軸方向と平行に配置されていることが好ましい。その上で、第1の柱状部35aと、第3の柱状部35cとは平行であり、第2の柱状部35bと、第4の柱状部35dとは平行であることが好ましい。このように構成される第1の柱状部35aと、第2の柱状部35bと、第3の柱状部35cと、第4の柱状部35dとで囲まれた凹部32はひし形となる。これによって、複数の柱状部35は均整のとれた配置となり、外部から荷重を受けたり、内圧に変化が生じたりしても特定の箇所に応力が集中しにくくなってPETボトル1がいびつに変形することが防止される。
第1の柱状部35aと、第2の柱状部35bとが交差していることによって凹部32は、第1の柱状部35aと、第2の柱状部35bと、胴部30の軸方向の端部で周方向に延びる線とで囲まれた二等辺三角形の領域も含んでいる。凹部32は、二等辺三角形であることによって、特定の箇所に応力が集中しにくくなっていびつに変形することが防止される。この領域は、圧力吸収補助部36として、PETボトル1の内圧の変化を吸収する機能を有する。したがって、凹部32が、圧力吸収補助部36を含んで構成されることによって内圧の変化によるPETボトル1の変形がより抑えられる。
上述されたように、凸部31を構成する柱状部35は溝34を有している。そして、溝34は、柱状部35における軸方向の両端の間に延びていることが好ましい。この溝34は、柱状部35の軸方向の全長に亘ってその剛性を高める機能を有する。PETボトル1は、このように構成されることによって、外部からの荷重による変形、及び内圧の変化による変形がより抑えられる。
溝34は、その深さが浅すぎると、柱状部35の剛性を高めることができない。一方で、溝34は、その深さが深すぎると、PETボトル1の成形時の賦形性が低下する。溝34の深さはそれぞれ、最大外径D1に対する比の値が0.005以上、0.07以下であることが好ましく、0.03であることがより好ましい。
溝34の幅が広すぎると、柱状部35の剛性を高めることができない。一方で、溝34の幅が狭すぎると、PETボトル1の成形時の賦形性が低下する。溝34の幅は、溝34の深さに対する比の値が0.5以上、5.0以下であることが好ましい。
図1等において、柱状部35は直線状に延びる構成が例示された。しかしながら、柱状部35は曲線で構成されていても良い。この場合においても、曲線の各所での延びる方向が、50 °以上、85 °以下の傾き角度θrの範囲に収まっていることが好ましい。
PETボトル1は、肩部25と胴部30とをつなぎ合わせる上側連接部40と、胴部30と底部50とをつなぎ合わせる下側連接部45とを有していても良い。上側連接部40、及び下側連接部45はいずれも、胴部30と外径が同一であると良い。すなわち、PETボトル1は、胴部30より軸方向の両外側のそれぞれに、凸部31と同一の径の連接部としての上側連接部40、及び下側連接部45を有していると良い。
図4は図1のIV−IV線断面図であり、図5は図2のV−V線断面図である。図4で示される断面においては胴部30の内の凹部32が、上側連接部40、及び下側連接部45と隣接している。この凹部32は、圧力吸収補助部36に相当する。一方で、図5で示される断面においては胴部30の内の凸部31が、上側連接部40、及び下側連接部45と隣接している。
図5にも示されるように、凸部31と同一の径を有する上側連接部40、及び下側連接部45の外周面は、PETボトル1の外径が最大、すなわち最大外径D1を有する位置となっており、PETボトル1が横向きに載置された場合にはいずれも接地面となる。これによって、PETボトル1を横向きにしても、最大外径D1の上側連接部40、凸部31(柱状部35)、及び下側連接部45のそれぞれが接地部位となるため、安定して置くことができる。
上側連接部40、及び下側連接部45の外周面のみが最大外径D1を有する位置となっていても構わない。この場合には、PETボトル1を横向きにすると、最大外径D1の上側連接部40、及び下側連接部45のそれぞれが接地部位となる。このような構成であってもPETボトル1を横向きに安定して置くことができる。
凸部31と、上側連接部40や下側連接部45とは軸方向に切れ目ない構成であっても構わない。しかしながら、PETボトル1は、凸部31と、上側連接部40との間に、径方向の内側に向かってくぼんだ間隙部41を有し、同様に、凸部31と、下側連接部45との間に、径方向の内側に向かってくぼんだ間隙部46を有していることが好ましい。間隙部41、及び間隙部46は軸方向の上下からの荷重を吸収する機能を有する。したがって、胴部30は、間隙部41、及び間隙部46によって、胴部30よりも軸方向の上下の影響を受けにくくなり、外部からの荷重による変形がより抑えられる。
上側連接部40、及び下側連接部45はそれぞれ、PETボトル1の径方向内側に向かったくぼみが周方向に環状に延びる周回溝42、及び周回溝47を有していることが好ましい。これによって上側連接部40、及び下側連接部45の付近の側壁強度を高めることができる。周回溝42、及び周回溝47は、水平方向の断面形状が円形であり、鉛直方向の断面形状が、平らな底面を有する略U字を90 °回転させた形状である。PETボトル1は、軸方向の全長の寸法に変化が生じないことが好ましい。このため、周回溝42、及び周回溝47は、鉛直方向の断面形状が略円弧状であっても良い。こうして、高温の中身が充填された状態でPETボトル1がつられた際にも軸方向に伸びてしまうことが防止される。これによって、PETボトル1の軸方向の全長がそろわず、PETボトル1が段積みされた際に荷崩れを起こしてしまうことが防止される。
周回溝42、及び周回溝47はいずれも、その深さが浅すぎると、側壁強度を高めることができない。一方で、周回溝42、及び周回溝47はいずれも、その深さが深すぎると、PETボトル1の成形時の賦形性が低下する。周回溝42、及び周回溝47の深さはそれぞれ、最大外径D1に対する比の値が0.005以上、0.07以下であることが好ましく、0.03であることがより好ましい。
周回溝42、及び周回溝47の幅が広すぎると、側壁強度を高めることができない。一方で、周回溝42、及び周回溝47の幅が狭すぎると、PETボトル1の成形時の賦形性が低下する。周回溝42、及び周回溝47の幅はそれぞれ、周回溝42、及び周回溝47の深さに対する比の値が0.5以上、5.0以下であることが好ましい。
図6はPETボトル1の底面図である。底部50は、下側連接部45の下側に連なっている。底部50は、コーナー部51と、底壁52と、ドーム53とを有している。コーナー部51は、PETボトル1の軸方向の下側、及び径方向の外側に向かって湾曲している。略平板環状の底壁52は、胴部30の延びる軸方向に対して垂直方向に延び、PETボトル1の接地面となる。底壁52はその直径が例えば42 mmとされる。
ドーム53は、PETボトル1の内側(軸方向の上側)に向けて湾曲する中空半球状に形成されている。ドーム53は、PETボトル1の中身の温度や、内圧の変化による変形を防ぐ機能を有する。ドーム53は、内圧等を効果的に分散してPETボトル1の変形を防止し、かつ賦形性を良好とする範囲で接地面に対する傾斜の角度が設計されれば良い。図6に例示されるドーム53はワインボトルに似せて凹凸を有していない。しかしながら、ドーム53は、図6の例示に限らず、変形を防ぐための放射状リブや円周状リブを有していても良い。ドーム53は、その頂点の接地面からの突出高さが例えば10 mmとされる。
底部50は、充填時のような熱によって変形しやすい状態で陽圧化しても下側に変形しにくく構成されていれば良い。これによって、PETボトル1の満注容量が設計値よりも増え、容器内で空気が占める割合が増えることによって内圧の変化がより大となることを防止することができる。底部50は、底面が凹凸、例えばペタロイド形状であっても構わない。ドーム53は、熱によって仮に変形したとしても少なくともPETボトル1の接地面よりも高く維持されるように設計される。これによって、底部50が、底壁52より外側(下側)に突出することが防止され、PETボトル1のがたつきや、転倒を防止することができる。
本実施形態に係るPETボトル1にはサイズによる限定はなく、種々のサイズに対して適用することができる。例えば、PETボトル1の内容積が80 ml以上、1000 ml以下であることが好ましく、150 mlから720 mlであることがより好ましい。PETボトル1の軸方向の全長は90 mm以上、220 mm以下であっても良く、胴部30の最大外径D1は45 mm以上、80 mm以下であっても良い。
更に、本実施形態に係るPETボトル1は軽量化ボトルを対象として好適に用いることもできる。そして、特に、軽量性を有しながら、外部からの荷重による変形、及び内圧の変化による変形が抑えられる強度を保つ観点から、PETボトル1の内容積に対する質量の比の値が0.02 g/ml以上、0.12 g/ml以下であることが好ましく、0.06 g/ml以下であることがより好ましい。
PETボトル1が例示されたプラスチックボトルの材料としては、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンや、エチレン−ビニルアルコール共重合体、植物等を原料としたポリ乳酸等のブロー成形が可能な種々のプラスチックを用いることができる。しかしながら、プラスチックボトルは、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、特に、ポリエチレンテレフタレートが主成分とされることが好ましい。なお、上述された樹脂には、成形品の品質を損なわない範囲で種々の添加剤、例えば着色剤、紫外線吸収剤、離型剤、滑剤、核剤、酸化防止剤、帯電防止剤を配合することができる。
PETボトル1を構成するエチレンテレフタレート系熱可塑性樹脂としては、エステル反復部分の大部分、一般に70 mol%以上をエチレンテレフタレート単位が占めるものであり、ガラス転移点(Tg)が60 ℃以上、90 ℃以下であり、融点(Tm)が200 ℃以上、275 ℃以下の範囲にあるものが好適である。エチレンテレフタレート系熱可塑性ポリエステルとして、ポリエチレンテレフタレートが耐圧性等の点で特に優れているものの、エチレンテレフタレート単位以外に、イソフタル酸や、ナフタレンジカルボン酸等の二塩基酸と、プロピレングリコール等のジオールからなるエステル単位を少量含む共重合ポリエステルも使用することができる。
ポリエチレンテレフタレートは熱可塑性の合成樹脂の中では生産量が最も多い。そして、ポリエチレンテレフタレート樹脂は、耐熱性、耐寒性や、耐薬品性、耐摩耗性に優れる等の種々の特性を有する。更に、ポリエチレンテレフタレート樹脂はその原料に占める石油の割合が他のプラスチックと比べて低く、リサイクルも可能である。このように、ポリエチレンテレフタレートを主成分とする構成によれば、生産量の多い材料を用いることができ、その優れた種々の特性を活用することができる。
ポリエチレンテレフタレートは、エチレングリコール(エタン−1,2−ジオール)と、精製テレフタル酸との縮合重合によって得られる。ポリエチレンテレフタレートの重合触媒として、ゲルマニウム化合物、チタン化合物、及びアルミニウム化合物の少なくとも一つが用いられることが好ましい。これらの触媒が用いられることによって、アンチモン化合物が用いられるよりも、高い透明性を有し、耐熱性に優れた容器を形成することができる。
上述された材料が例えば射出成形されたプリフォームが延伸されることによってプラスチックボトル、例えばPETボトル1を作製することができる。ただし、上述されたような特徴を有するようにPETボトル1が作製されるのであればその製造方法は特に限定されない。プリフォームは、上述された材料による単層の構成に限らず多層で構成されていても構わない。プリフォームは、多層の場合には、例えば中間層として、酸素バリア層や、水蒸気バリア層等を有していても良い。
PETボトル1と、充填される液体と、蓋とによって充填体が構成される。充填体は、PETボトル1の口部10から飲料や調味料等の液体が充填され、口部10に装着される図示せぬ蓋によって密封されることによって製造される。
蓋は、中身を受ける器を兼ねて構成されていても良い。更に、充填体は、蓋の上から覆う別体の器を備えていても良い。これらの器は、例えばワインや、清涼飲料水を飲むためのグラス状のコップであっても良く、日本酒や焼酎を飲むための杯であっても良く、しょうゆ差し等の卓上調味料の中身を入れるための手塩皿であっても良く、濃縮液の体積を量るための計量カップであっても良い。
PETボトル1には、中身の情報や、意匠性を高めるための模様等が印刷されたシュリンクラベルや、ロールラベル、ストレッチラベル、タックラベル等のラベルが包装されても良い。ラベルは、胴部30や、口部10、首部20等、PETボトル1の一部を覆うものであっても良く、PETボトル1の全体を覆うフルシュリンクラベルであっても良い。加熱収縮によって装着されるシュリンクラベルには熱収縮性の良い二軸延伸ポリスチレンフィルム等が用いられれば良い。巻き付けられたラベルの重ね合わせ部が接着剤によって貼り合わせられるロールラベルにはポリプロピレンフィルム等が用いられれば良い。更に、これらのラベルには、再生延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムが用いられても良い。
PETボトル1は、充填される高温の液体に対する耐熱性を有している。したがって、充填体の製造にはPETボトル1に、高温に熱して滅菌した中身を詰めてPETボトル1と蓋との殺菌を行う高温充填、いわゆるホット充填を用いることができる。
PETボトル1は、内圧の変化、特に陰圧を吸収する機能に優れる。ここで、より具体的に、充填時における高温の液体の温度は55 ℃以上、90 ℃未満である。一方で、冷却後における中身の温度は、0 ℃以上、30 ℃以下である。PETボトル1は、このような温度変化に伴う内圧の変化、すなわち陰圧を充分に吸収する機能を有する。
一方で、充填体の製造には、高温短時間で殺菌した中身をすぐに冷却して常温で、PETボトル1に詰める無菌充填、いわゆるアセプティック充填を用いることもできる。
PETボトル1は、陽圧を吸収する機能にも優れる。したがって、PETボトル1の中身が、充填時よりも高温状態の加温販売にも好適に用いることができる。ここで、より具体的に、中身の温度は、充填時には15 ℃以上、40 ℃以下であり、加温状態の際には50 ℃以上、85 ℃以下である。PETボトル1は、このような温度変化に伴う内圧の変化、すなわち陽圧を充分に吸収する機能を有する。
本実施形態に係る充填体の圧力変化量の絶対値は1 kPa以上、40 kPa以下である。特に、20 kPa〜40 kPaのような大きな圧力変化量の絶対値を充填体の内部に有していてもいびつな変形が生じないようにPETボトル1が構成されている。充填体の圧力変化量は、圧力計、例えば隔膜(ダイアフラム)式圧力計によって測定される。圧力変化量の測定は、圧力計が備える検出器と連通する穿孔針を充填体のヘッドスペースに差し込んで行われれば良い。
次に、PETボトル1の作用を詳細に説明する。上述されたように、PETボトル1には、ホット充填によって、中身として、例えば70 ℃の飲料が非結晶の口部10から詰められた後に、蓋が取り付けられることによってPETボトル1が密封される。このようにして製造された充填体は、冷却部としてのパストライザが散布する水の温度を段階的に下げていくことによって最終的に低温、例えば30℃になるまで冷却される。
充填体が冷却されることによって、飲料、及び飲料の上部に封入されている気体も冷却され、それぞれの体積が減少する。これによって、密封されたPETボトル1の内部は陰圧化(減圧)される。内部が陰圧化されることによってPETボトル1の各部が内側に向かって引っ張られる。
しかしながら、凹部32は陰圧に追従して変形して内容積を変化させることによって効果的に、圧吸収を行う。一方で、剛性を有する凸部31は、骨格となって、胴部30の構造を保持する。更に、凹部32は、圧力吸収補助部36を含んでおり、この圧力吸収補助部36は、効果的に、圧吸収を補助する。したがって、PETボトル1は、冷却されて、その内部が陰圧化されたとしても、肩部25や胴部30、底部50がへこむ等といったようにいびつに変形することがなく、良好な外観と、持ちやすさとを維持することができる。
同様に、加温販売される際のPETボトル1の作用を詳細に説明する。上述されたように、PETボトル1には、アセプティック充填によって、中身として、例えば30 ℃の飲料が非結晶の口部10から詰められた後に、蓋が取り付けられることによってPETボトル1が密封される。このようにして製造された充填体は、胴部30へのラベルの装着等が行われた後に段ボール等に箱詰めされて出荷される。
販売店では、ホットウォーマーの中の商品棚に充填体が載置される。ホットウォーマーは、加熱加温用のヒータとしてホットプレートを商品棚の底面に備えている。充填体は、液温が50 ℃以上となるように例えば70 ℃に加熱されたホットプレートに載置されることによって加熱加温される。PETボトル1が加熱されることによって、飲料、及び飲料の上部に封入されている気体も加熱され、それぞれの体積が増加する。これによって、密封されたPETボトル1の内部は陽圧化(加圧)される。内部が陽圧化されることによってPETボトル1の各部が外側に向かって押される。
しかしながら、凹部32は陽圧に追従して変形して内容積を変化させることによって効果的に、圧吸収を行う。一方で、剛性を有する凸部31は、骨格となって、胴部30の構造を保持する。更に、凹部32は、圧力吸収補助部36を含んでおり、この圧力吸収補助部36は、効果的に、圧吸収を補助する。したがって、PETボトル1は、加熱されて、その内部が陽圧化されたとしても、底部50が下側に膨らんだり、胴部30が外側に大きく膨らみすぎたりする等といったようにいびつに変形することがなく、良好な外観と、持ちやすさとを維持することができる。
更に、充填体の液温が常温例えば20 ℃以下まで冷めた際にも、凹部32は陰圧に追従して変形して内容積を変化させることによって効果的に、圧吸収を行う。一方で、剛性を有する凸部31は、骨格となって、胴部30の構造を保持する。更に、凹部32は、圧力吸収補助部36を含んでおり、この圧力吸収補助部36は、効果的に、圧吸収を補助する。したがって、PETボトル1は、冷却されて、その内部が陰圧化されたとしても、肩部25や胴部30、底部50がへこむ等といったようにいびつに変形することがなく、良好な外観と、持ちやすさとを維持することができる。
以上のように、PETボトル1は、口部10、胴部30、及び底部50を少なくとも有し、胴部30は、PETボトル1の外周面を構成する凸部31と、凸部31から径方向の内側に向かってくぼんだ凹部32とを有し、凹部32は、径方向の外側に向かって湾曲し、凸部31は、複数の柱状部35からなり、軸方向と周方向とに対して斜めの第1の柱状部35aと第2の柱状部35bとが交差する。このような構成によれば、高い意匠性を有しながら、外部からの荷重による変形、及び内部の圧力の変化による変形が抑えられるPETボトル1を提供することができる。
更に、充填体は、PETボトル1と、充填される液体と、蓋とによって構成される。このような構成によれば、高い意匠性を有しながら、外部からの荷重による変形、及び内部の圧力の変化による変形が抑えられる充填体を提供することができる。
本実施形態に係るPETボトル1、及び充填体は、ごつごつした圧力吸収パネルを有さないワインボトルに似た形状でありながら内圧の変化による変形が抑えられ、意匠性と、機能性とが両立している。
なお、本実施形態に係るプラスチックボトル、及び充填体は、凹部32が、径方向の外側に向かって湾曲し、凸部31は、複数の柱状部35からなり、軸方向と周方向とに対して斜めの第1の柱状部35aと第2の柱状部35bとが交差する構成であればその他の構成が異なっていても良い。
以下に、実施例を示して、本開示を更に詳細、かつ具体的に説明する。しかしながら、本開示は、以下の実施例に限定されるものではない。
<材料、及び製造方法>
[実施例1]
ポリエチレンテレフタレート製で非結晶で透明の口部10を有する20gのプリフォームが用いられた。そして、図1等に示される本実施形態に係る満注容量が350 mlのPETボトル1と、70 ℃で充填された330 mlの水とによって構成され、パストライザによって30℃まで冷却されて充填体が作製された。PETボトル1(充填体)の最大外径D1は55 mmで作製された。
実施例1に係るPETボトル1は、軸方向と周方向とに対して斜めの第1の柱状部35aと第2の柱状部35bとが交差する等といった本実施形態に係る特徴を有していた。
[比較例1]
比較例1では、図7に示されるPETボトル100が用いられた以外は実施例1と同様であった。PETボトル100は、PETボトル1の凸部31に相当する構成を有しておらず、胴部130が全周に亘って、凹凸のない外周面で覆われている。したがって、比較例1に係る充填体は、本実施形態に係る特徴を有していなかった。
[比較例2]
比較例2では、図8に示されるPETボトル200が用いられた以外は実施例1と同様であった。PETボトル200は、凹部232から径方向の外側に向かって出っ張った凸部231を有しているものの、すべて、周方向に延びており、それぞれが平行であって交差していない。したがって、比較例2に係る充填体は、本実施形態に係る特徴を有していなかった。
<評価方法>
(座屈強度試験)
実施例1、比較例1、及び比較例2の各充填体の正立した状態での座屈強度試験が行われた。座屈強度の測定には、AGR社製のテスター、TOP LOADが用いられた。口部10の上から一定速度で荷重が加えられ、いわゆる降伏の状態となる最大荷重が座屈強度とされた。座屈強度の判定には、250 N以上か、未満かが閾値として設定された。表1には、各充填体における座屈強度の評価の結果が示され、○:座屈強度あり、×:座屈強度不足、で表記されている。
(側壁強度試験)
実施例1、比較例1、及び比較例2の各充填体の横置きされた状態での各胴部の側壁強度試験が行われた。側壁強度の測定には、AGR社製のテスター、TOP LOADが用いられた。各充填体が転がらないように固定された上で各胴部の上から一定速度で荷重が加えられ、いわゆる降伏の状態となる最大荷重が側壁強度とされた。側壁強度の判定には、60 N以上か、未満かが閾値として設定された。表1には、各充填体における側壁強度の評価の結果が示され、○:側壁強度あり、×:側壁強度不足、で表記されている。
(耐減圧性能試験)
実施例1のPETボトル1、比較例1のPETボトル100、及び比較例2のPETボトル200が用いられ、空寸(ヘッドスペース)が20mlとなるまで、上述された充填体とは異なる温度の85℃で水が充填されることによって別の充填体が作製された。それぞれの充填体はパストライザによって30℃まで冷却された。耐減圧性能は、容器のいびつな変形の有無が目視によって判定された。表1には、各充填体における耐減圧性能の評価の結果が示され、○:耐減圧性能あり、×:耐減圧性能不足、で表記されている。
(加温耐圧性能試験)
実施例1のPETボトル1、比較例1のPETボトル100、及び比較例2のPETボトル200が用いられ、上述された充填体とは異なる温度の30℃ で水が350 ml充填されることによって更に別の充填体が作製された。加熱加温用のホットプレートを商品棚の底面に備えるホットウォーマーの商品棚に充填体が載置された。ホットプレートは70 ℃に設定された。充填体が加熱された際の影響は底部50に最も顕著に表れるため底部50の変形の有無が加温耐圧性能の指標とされた。表1には、各充填体における加温耐圧性能の評価の結果が示され、○:加温耐圧性能あり、×:加温耐圧性能不足、で表記されている。
(モニタリング調査)
実施例1のPETボトル1、比較例1のPETボトル100、及び比較例2のPETボトル200が用いられ、空寸が20mlとなるまで、上述された充填体とは異なる温度の60℃で水が充填されることによって更に別の充填体が作製された。それぞれの充填体はパストライザによって30℃まで冷却された。20代〜70代の100人のモニタに、各充填体を観察していただき、ガラス瓶のワインボトルと類似しているか否かを判定していただいた。各充填体について、類似しているものが1点、似ていないものが0点として集計された。表1には、合計点数が表記されている。
(総合評価)
上述された座屈強度試験、側壁強度試験、耐減圧性能試験、加温耐圧性能試験、及びモニタリング調査に基づいて、実施例1、比較例1、及び比較例2のそれぞれのPETボトル1、PETボトル100、及びPETボトル200(各充填体)の総合評価がなされた。表1には、総合評価の結果が示されている。総合評価は、○:良好、×:適性なし、で表記されている。
上述された実施例から以下の点が導き出された。表1に示されたように実施例1では、座屈強度、及び側壁強度を充分に有し、かつ耐減圧性能に優れているとともに、加温耐圧性能にも優れていた。そして、多くのモニタから、陰圧の状態においてもワインボトルとの類似性が支持された。一方で、比較例1では、座屈強度を充分に有していたものの、側壁強度、耐減圧性能、及び加温耐圧性能がいずれも不足した。更に、比較例1は、胴部130の耐減圧性能が低いため陰圧の状態では変形が生じ、ワインボトルと似ているとは判定されなかった。比較例2では、側壁強度を充分に有していたものの、それ以外の座屈強度、耐減圧性能、及び加温耐圧性能がいずれも不足した。更に、比較例2の充填体も、胴部230の耐減圧性能が低いため陰圧の状態では変形が生じ、ワインボトルと似ているとは判定されなかった。
以上の実施例の結果から、本実施形態に係るPETボトル1、及び充填体では、上下方向、及び胴回り方向からの荷重に充分に耐え、陽圧、及び陰圧のどちらについても内圧の変化を吸収して変形が充分に抑えられ、高い意匠性が保持されることが示された。更に、本実施形態に係るPETボトル1、及び充填体は持ちやすさも優れていた。したがって、本実施形態では、高い意匠性を有しながら、外部からの荷重による変形、及び内部の圧力の変化による変形が抑えられるPETボトル1、及び充填体を提供することができることが示された。