JP6952742B2 - 車体下部構造 - Google Patents
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Description
前記フロアパネルにおける車幅方向の外側に配置され、車体前後方向に延びる一対のサイドシルと、前記サイドシルの間に配置されて車幅方向に延びるクロスメンバと、前記クロスメンバにおける車幅方向の外側端部、及び前記サイドシルに接合され、前記クロスメンバ及び前記サイドシルの間を連結する連結ブラケットと、前記サイドシルのうち、前記連結ブラケットに車幅方向で対向する対向壁部を間に挟んで前記連結ブラケットの反対側に配置され、車幅方向から見て前記対向壁部及び前記連結ブラケットに重ね合わされて接合されたスチフナと、を備え、前記スチフナは、前記サイドシルの前記対向壁部に沿って車体前後方向に延びるスチフナ壁部(例えば実施形態のスチフナ壁部45)と、前記スチフナ壁部のうち、車体前後方向で前記連結ブラケットを避けた部位(例えば実施形態の後部45a)の下辺から前記サイドシルの底部(例えば実施形態のインナ底部33)に沿って車幅方向の外側に張り出されたスチフナ底部(例えば実施形態のスチフナ底部46)と、を有している。
さらに、サイドシルに連結ブラケットを介してクロスメンバを連結することにより、クロスメンバの形状をサイドシルに精度よく対応させる必要がない。また、クロスメンバとサイドシルとの間の距離等に応じて連結ブラケットのサイズ等を変更すればいいので、サイドシル間の距離が異なる車両等に対しても共通のクロスメンバを用いることができる。そのため、設計の自由度を高めることができる。
また、スチフナのうち、車体前後方向で連結ブラケットを避けた部位にスチフナ底部を設けることにより、連結ブラケットに対応する部位ではスチフナ底部が配置されないことになる。よって、例えば側面衝突により入力する衝撃荷重に対して、サイドシルの対向壁部の強度、剛性をスチフナ壁部で確保しつつ、サイドシルの対向壁部の強度、剛性を好適に抑えることができる。これにより、サイドシルが車幅方向の内側に圧潰されるように積極的に変形する。すなわち、サイドシルのうち、クロスメンバに対応する位置では、サイドシルの剛性を抑えることができるので、側面衝突による衝撃荷重で、サイドシル自体が圧潰せずに車室内に向けて回転するように変形するのを抑え、衝撃エネルギーを良好に吸収できる。
[車体下部構造]
図1は、車両1の車体下部構造2を示す底面図である。
図1に示すように、車両1は、車体の下部を構成する車体下部構造2を備えている。車体下部構造2は、骨格部材5と、フロアパネル6と、フロアトンネル7と、備えている。骨格部材5は、フロントサイドフレーム11と、アウトリガー14と、サイドシル15と、リヤフレーム16と、を車両1の両側に備えている。さらに、骨格部材5は、前クロスメンバ17と、中央クロスメンバユニット20と、後クロスメンバ21と、を備えている。
車体下部構造2は、概ね左右対称に構成されている。よって、左右の構成部材に同じ符号を付して左側の構成部材について詳しく説明する。
フロアパネル6における車幅方向の中央にフロアトンネル7が設けられている。フロアトンネル7は、車体前後方向に延びるとともに、車室23側へ向けて上方に隆起している。
サイドシル15及び中央クロスメンバユニット20については後で詳しく説明する。
図2は、図1のII−II線に沿う断面図である。図3は、図2のIII部拡大図である。
図2、図3に示すように、サイドシル15は、インナパネル25と、アウタパネル26と、スチフナ27と、を備えている。
インナ側壁部31は、上下方向に立ち上げられた状態において、車体前後方向に延びている。インナ頂部32は、インナ側壁部31の上辺から車幅方向の外側へ向けて張り出すように折り曲げられている。インナ底部33は、インナ側壁部31の下辺から車幅方向の外側へ向けて張り出すように折り曲げられている。
インナ上フランジ34は、インナ頂部32の外辺(車幅方向の外側端縁)から上方へ向けて張り出すように折り曲げられている。インナ下フランジ35は、インナ底部33の外辺から下方へ向けて張り出すように折り曲げられている。
インナ側壁部31、インナ頂部32、インナ底部33、インナ上フランジ34、及びインナ下フランジ35によりインナパネル25が車幅方向の外側に開口する断面ハット状に形成されている。
アウタ側壁部37は、インナ側壁部31に対して車幅方向の外側に離間して配置されている。アウタ側壁部37は、上下方向に立ち上げられ、車体前後方向に延びている。アウタ頂部38は、アウタ側壁部37の上辺から車幅方向の内側へ向けて張り出すように折り曲げられている。アウタ底部39は、アウタ側壁部37の下辺から車幅方向の内側へ向けて張り出すように折り曲げられている。
アウタ側壁部37、アウタ頂部38、アウタ底部39、アウタ上フランジ41、及びアウタ下フランジ42によりアウタパネル26が車幅方向の内側に開口する断面ハット状に形成されている。
図3、図4に示すように、スチフナ27は、サイドシル15の閉断面部の内側に設けられている。スチフナ27は、スチフナ壁部45と、スチフナ底部46と、を有している。スチフナ壁部45は、インナ側壁部31の内面(車幅方向の外側を向く面)に沿って車体前後方向に延びている。スチフナ壁部45は、インナ側壁部31の内面に、例えばスポット溶接により接合されている。
図5は、中央クロスメンバユニット20を示す斜視図である。図6は、図5のVI−VI線に沿う断面図である。
図5、図6に示すように、中央クロスメンバユニット20は、クロスメンバ51と、連結ブラケット52と、を備えている。
クロスメンバ51は、各サイドシル15の間に配置されて車幅方向に延びている(図1も参照)。クロスメンバ51は、クロスメンバ底部54と、クロスメンバ前壁部55と、クロスメンバ後壁部56と、クロスメンバ前フランジ57と、クロスメンバ後フランジ58と、を有している。
クロスメンバ前フランジ57は、クロスメンバ前壁部55の上辺から車体前方へ向けて張り出すように折り曲げられている。クロスメンバ後フランジ58は、クロスメンバ後壁部56の上辺から車体後方へ向けて張り出すように折り曲げられている。
脆弱部61の凹部62に複数のリブ63を形成することにより脆弱部61の強度、剛性を好適に調整できる。これにより、例えば側面衝突によりクロスメンバ51の外側端部51aに衝撃荷重F1が入力した際に、脆弱部61を好適に変形させて衝撃エネルギーを効率よく吸収できる。なお、脆弱部61は、凹部62に複数のリブ63を形成しなくてもよい。
図3、図6、図7に示すように、連結ブラケット52は、クロスメンバ51の外側端部51aとインナパネル25との間を架け渡している。連結ブラケット52は、クロスメンバ接合部71と、連結部72と、接合フランジ73と、を有している。連結ブラケット52は、クロスメンバ51より強度(引張強度)が低い板材で形成されている。
クロスメンバ接合部71は、クロスメンバ51の外側端部51aのうち、クロスメンバ底部54、クロスメンバ前壁部55、及びクロスメンバ後壁部56の外面に沿って上方に開口する断面U字状に形成されている。クロスメンバ接合部71は、クロスメンバ51の外側端部51aのうち、クロスメンバ底部54、クロスメンバ前壁部55、及びクロスメンバ後壁部56を下方から覆うように配置された状態において、例えばスポット溶接により接合されている。これにより、クロスメンバ接合部71は、クロスメンバ51の外側端部51aに配置されている。なお、クロスメンバ接合部71は、クロスメンバ51の外側端部51aの少なくとも一部に接合されていればよい。
さらに、連結ブラケット52を介してクロスメンバ51をインナ側壁部31に連結することにより、クロスメンバ51の形状をサイドシル15に精度よく対応させる必要がない。また、クロスメンバ51とサイドシル15との間の距離等に応じて連結ブラケット52のサイズ等を変更すればいいので、サイドシル15間の距離が異なる車両1等に対しても共通のクロスメンバ51を用いることができる。そのため、設計の自由度を高めることができる。
図2に示すように、サイドシル15は、連結ブラケット52に対応する位置において、スチフナ底部46が除去されている。よって、サイドシル15が車幅方向の内側に圧潰されるように積極的に変形することにより、サイドシル15で衝撃エネルギーを良好に吸収できる。すなわち、サイドシル15のうち、中央クロスメンバユニット20に対応する位置では、サイドシル15の剛性を抑えることができるので、サイドシル15に入力された衝撃荷重F1に対してサイドシル15自体が圧潰せずに車室23内に向けて回転するように変形するのを抑えることができる。
以上、本発明の好ましい実施例を説明したが、本発明はこれら実施例に限定されることはない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。本発明は前述した説明によって限定されることはなく、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。
例えば、上述した実施形態では、中央クロスメンバユニット20について本発明に係る構成を採用した場合について説明したが、この構成に限られない。中央クロスメンバユニット20に対して前後のクロスメンバに対し、本発明に係る構成を採用してもよい。
上述した実施形態では、スチフナ27のうち、車体前後方向で連結ブラケット52を避けた部位のみにスチフナ底部46を配置した構成について説明したが、この構成に限られない。スチフナ底部46は、スチフナ壁部45における車体前後方向の全体に亘って設けられていてもよく、スチフナ壁部45のみが設けられている構成であってもよい。
2…車体下部構造
6…フロアパネル
15…サイドシル
23…車室
27…スチフナ
31…インナ側壁部(対向壁部)
33…インナ底部(底部)
45…スチフナ壁部
45a…後部(スチフナ壁部のうち連結ブラケットを避けた部位)
46…スチフナ底部
51…クロスメンバ
51a…外側端部
51b…近傍位置
52…連結ブラケット
62…凹部
71…クロスメンバ接合部
72…連結部
73…接合フランジ
74…第1フランジ
75…第2フランジ
S…隙間
Claims (6)
- 車室の下方に設けられるフロアパネルと、
前記フロアパネルにおける車幅方向の外側に配置され、車体前後方向に延びる一対のサイドシルと、
前記サイドシルの間に配置されて車幅方向に延びるクロスメンバと、
前記クロスメンバにおける車幅方向の外側端部、及び前記サイドシルに接合され、前記クロスメンバ及び前記サイドシルの間を連結する連結ブラケットと、
前記サイドシルのうち、前記連結ブラケットに車幅方向で対向する対向壁部を間に挟んで前記連結ブラケットの反対側に配置され、車幅方向から見て前記対向壁部及び前記連結ブラケットに重ね合わされて接合されたスチフナと、
を備え、
前記連結ブラケットは、前記クロスメンバより強度が低い車体下部構造。 - 車室の下方に設けられるフロアパネルと、
前記フロアパネルにおける車幅方向の外側に配置され、車体前後方向に延びる一対のサイドシルと、
前記サイドシルの間に配置されて車幅方向に延びるクロスメンバと、
前記クロスメンバにおける車幅方向の外側端部、及び前記サイドシルに接合され、前記クロスメンバ及び前記サイドシルの間を連結する連結ブラケットと、
前記サイドシルのうち、前記連結ブラケットに車幅方向で対向する対向壁部を間に挟んで前記連結ブラケットの反対側に配置され、車幅方向から見て前記対向壁部及び前記連結ブラケットに重ね合わされて接合されたスチフナと、
を備え、
前記スチフナは、
前記サイドシルの前記対向壁部に沿って車体前後方向に延びるスチフナ壁部と、
前記スチフナ壁部のうち、車体前後方向で前記連結ブラケットを避けた部位の下辺から前記サイドシルの底部に沿って車幅方向の外側に張り出されたスチフナ底部と、
を有している車体下部構造。 - 前記クロスメンバは、車幅方向の外側端部の近傍位置に脆弱部を備えている請求項1又は請求項2に記載の車体下部構造。
- 前記脆弱部は、上方に向けて窪んでいる請求項3に記載の車体下部構造。
- 車室の下方に設けられるフロアパネルと、
前記フロアパネルにおける車幅方向の外側に配置され、車体前後方向に延びる一対のサイドシルと、
前記サイドシルの間に配置されて車幅方向に延びるクロスメンバと、
前記クロスメンバにおける車幅方向の外側端部、及び前記サイドシルに接合され、前記クロスメンバ及び前記サイドシルの間を連結する連結ブラケットと、
前記サイドシルのうち、前記連結ブラケットに車幅方向で対向する対向壁部を間に挟んで前記連結ブラケットの反対側に配置され、車幅方向から見て前記対向壁部及び前記連結ブラケットに重ね合わされて接合されたスチフナと、
を備え、
前記連結ブラケットは、
前記サイドシルの前記対向壁部に接合される第1フランジと、
前記サイドシルのうち前記対向壁部の下辺から車幅方向の外側に張り出す底部に接合される第2フランジと、
を備えている車体下部構造。 - 前記クロスメンバにおける車幅方向の外側端部は、前記サイドシルに対して車幅方向に隙間をあけて配置され、
前記連結ブラケットは、
前記クロスメンバにおける車幅方向の外側端部に接合されるクロスメンバ接合部と、
前記クロスメンバ接合部から車幅方向の外側に延び、前記第1フランジ及び前記第2フランジが接続された連結部と、
を有している請求項5に記載の車体下部構造。
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