JP6952601B2 - 信号処理装置および方法、並びに、プログラム - Google Patents

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Description

本技術は、信号処理装置および方法、並びに、プログラムに関し、特に、受信感度の低減を抑制することができるようにした信号処理装置および方法、並びに、プログラムに関する。
デジタルデータを送受信する無線通信では、電波の送信電力、及び送受信で使う空中線の性能、そして転送レートにより、無線通信距離の限界が定まる。送信電力の増大は、送信機の消費電力に直結することから、自ずと限界がある。空中線の性能は、八木宇田アンテナなどを使用することにより性能向上を実現できるが、性能の高いアンテナほど構造が大きく複雑になり、使うことのできる空中線の性能は限られている。
また、送信電力は電波法により制約が設けられている。さらに、電波の周波数帯によっては、空中線の性能を含めて送信電力が電波法で規制されている。これらの結果、現実的に使うことのできる送信電力や空中線の性能には限界がある。
このような制約条件から逃れて、長距離の無線通信を実現する技術として、例えばDSSS(Direct Sequence Spread Spectrum)が知られている(例えば、非特許文献1参照)。DSSSは、受信した信号に拡散符号を乗算しながら積算することにより、雑音の影響を排除して高感度の受信が可能とする技術である。感度は積算時間を伸ばすこと、(即ち転送レートを低下させること)により直線的に増加し、例えばDSSSを採用したGPS(Global Positioning System)では -150dBm以下の電界強度でも信号を安定して受信することが可能となっている。
GPSでは、送信電波が安定した位相で連続送信されている。従って低帯域のPLL(Phase Locked Loop)、あるいはDLL(Delayed Locked Loop)を採用することにより、低SNR(Signal to Noise ratio)の状態でも安定した位相同期が確立される。位相が正しければ、信号を積算検出することで微弱信号を検出することが可能となる。GPSのように専用無線周波数帯が割り当てられている場合、このように長時間の連続送信が可能となり、微弱信号であっても安定した受信が可能となる。
例えば920Mz帯の無線電波を使って、センサなどの情報を伝送するシステムがある。920MHz帯は、総務省により2011年7月から解禁された周波数帯であり、免許不要で誰でも使うことができる。但し、規定(ARIB(Association of Radio Industries and Businesses) STD T-108)により、最大連続送信時間が4秒間に制限されている。さらに連続送信時間を短くして、例えば0.2秒にすれば、より多くのチャネルが割り当てられ、混信が少ない状態で送受信を行うことができる。
On-Ramp Wireless Incorporated, "On-Ramp Wireless Technology White Paper", 008-0012-00 Rev.H, January 9, 2013
このように連続送信時間に制約があるため、920MHz帯では、受信側で低帯域のPLLやDLLを実装することができない。このため、転送レートの下限が定まり、その結果として受信感度の上限が制約されるおそれがあった。つまり、このような制約が無い場合に比べて、受信感度が低減するおそれがあった。例えば920MHz帯で市販されている無線通信デバイスでは、受信感度-100dBm乃至-120dBm程度が限界となり、GPSと比較すると 数十dBもの感度差が生じるおそれがあった。
本技術は、このような状況に鑑みて提案されたものであり、受信感度の低減を抑制することができるようにすることを目的とする。
本技術の信号処理装置は、データをフレーム毎に無線信号として送信する送信部と、前記送信部が前記データを送信する周波数帯域のキャリアセンスを繰り返すキャリアセンス部と、前記キャリアセンス部による前記キャリアセンスを行わせ、前記周波数帯域が空いている場合、前記送信部に、データフレームを前記無線信号として前記周波数帯域に送信させる処理を繰り返し、さらに、前記送信部が第1の時間内において、前記データフレームとは異なる所定の情報により構成される同期フレームの送信を挟まずに前記データフレームを所定回数送信した場合、前記送信部に、前記同期フレームを前記無線信号として前記周波数帯域に送信させる送信制御部とを備える信号処理装置である。
前記キャリアセンス部は、前記第1の時間よりも短い第2の時間毎に、前記キャリアセンスを繰り返すことができる。
前記同期フレームは、前記第1の時間分の受信信号に前記所定回数分の前記データフレームが存在することを保証するためのフレームであり、受信側にとって既知の情報により構成されるようにすることができる。
前記同期フレームは、予め定められた所定の擬似乱数列により構成されるようにすることができる。
前記同期フレームを生成する同期フレーム生成部をさらに備えることができる。
前記データフレームを生成するデータフレーム生成部をさらに備えることができる。
前記データフレーム生成部は、同一のデータを用いて複数の前記データフレームを生成し、前記送信部は、前記データフレーム生成部により生成された複数の前記データフレームを送信することにより、前記同一のデータを複数回送信することができる。
前記データフレーム生成部は、前記データフレームの受信側にとって既知の部分が、前記データフレーム内により均一に分散するように、前記データフレーム内でデータの並び替えを行うことができる。
本技術の信号処理方法は、信号処理装置が、データをフレーム毎に無線信号として送信し、前記データを送信する周波数帯域のキャリアセンスを行わせ、前記周波数帯域が空いている場合、データフレームを前記無線信号として前記周波数帯域に送信させる処理を繰り返し、さらに、第1の時間内において、前記データフレームとは異なる所定の情報により構成される同期フレームの送信を挟まずに前記データフレームを所定回数送信した場合、前記同期フレームを前記無線信号として前記周波数帯域に送信させる情報処理方法である。
本技術のプログラムは、コンピュータを、データをフレーム毎に無線信号として送信する送信部と、前記送信部が前記データを送信する周波数帯域のキャリアセンスを繰り返すキャリアセンス部と、前記キャリアセンス部による前記キャリアセンスを行わせ、前記周波数帯域が空いている場合、前記送信部に、データフレームを前記無線信号として前記周波数帯域に送信させる処理を繰り返し、さらに、前記送信部が第1の時間内において、前記データフレームとは異なる所定の情報により構成される同期フレームの送信を挟まずに前記データフレームを所定回数送信した場合、前記送信部に、前記同期フレームを前記無線信号として前記周波数帯域に送信させる送信制御部として機能させるためのプログラムである。
本技術の信号処理装置は、また、フレーム毎のデータの無線信号を受信する受信部と、前記受信部により受信された前記無線信号である受信信号を記憶する記憶部と、前記記憶部により記憶されている所定の時間分以上の前記受信信号の中から、データフレームが第1の時間内に所定回数送信された場合に送信される同期フレームを検出する同期フレーム検出部と、前記同期フレーム検出部により前記同期フレームが検出された場合、前記記憶部に記憶されている、前記同期フレームより前の前記所定の時間分の前記受信信号の中から前記データフレームを検出するデータフレーム検出部とを備える信号処理装置である。
前記同期フレームは、前記所定の時間分の前記受信信号に所定回数分の前記データフレームが存在することを保証するためのフレームであり、前記信号処理装置にとって既知の情報により構成されるようにすることができる。
前記同期フレームは、予め定められた所定の擬似乱数列により構成されるようにすることができる。
前記同期フレーム検出部により前記同期フレームが検出された場合、前記記憶部に記憶されている、前記同期フレームより前の前記所定の時間分の前記受信信号を前記記憶部から読み出す読み出し部をさらに備え、前記データフレーム検出部は、前記読み出し部により読み出された、前記同期フレームより前の前記所定の時間分の前記受信信号の中から、前記データフレームを検出することができる。
前記データフレーム検出部は、前記同期フレームより前の前記所定の時間分の前記受信信号内の前記データフレームの先頭位置を検出し、1フレーム分のデータを切り出し、フレーム毎に前記データフレームを検出することができる。
前記読み出し部により読み出された、前記同期フレームより前の前記所定の時間分の前記受信信号を保持する保持部をさらに備え、前記データフレーム検出部は、前記保持部により保持されている、前記同期フレームより前の前記所定の時間分の前記受信信号の中から、前記データフレームを検出することができる。
前記データフレーム検出部により検出された前記データフレームを、所定の擬似乱数列を乗算して積算することにより逆拡散する逆拡散部をさらに備えることができる。
前記データフレーム検出部は、前記同期フレーム検出部により前記同期フレームが検出されなかった場合、前記同期フレームより前の前記所定の時間分の前記受信信号に対する前記データフレームの検出を省略することができる。
本技術の信号処理方法は、信号処理装置が、フレーム毎のデータの無線信号を受信し、受信された前記無線信号である受信信号を記憶し、記憶されている所定の時間分以上の前記受信信号の中から、データフレームが第1の時間内に所定回数送信された場合に送信される同期フレームを検出し、前記同期フレームが検出された場合、記憶されている、前記同期フレームより前の前記所定の時間分の前記受信信号の中から前記データフレームを検出する信号処理方法である。
本技術のプログラムは、コンピュータを、フレーム毎のデータの無線信号を受信する受信部と、前記受信部により受信された前記無線信号である受信信号を記憶する記憶部と、前記記憶部により記憶されている所定の時間分以上の前記受信信号の中から、データフレームが第1の時間内に所定回数送信された場合に送信される同期フレームを検出する同期フレーム検出部と、前記同期フレーム検出部により前記同期フレームが検出された場合、前記記憶部に記憶されている、前記同期フレームより前の前記所定の時間分の前記受信信号の中から前記データフレームを検出するデータフレーム検出部として機能させるためのプログラムである。
本技術の信号処理装置および方法、並びに、プログラムにおいては、データがフレーム毎に無線信号として送信され、そのデータが送信される周波数帯域のキャリアセンスを行わせ、その周波数帯域が空いている場合、データフレームが無線信号として周波数帯域に送信させる処理が繰り返され、さらに、第1の時間内において、そのデータフレームとは異なる所定の情報により構成される同期フレームの送信を挟まずにそのデータフレームが所定回数送信された場合、その同期フレームが無線信号として周波数帯域に送信される。
本技術の他の信号処理装置および方法、並びに、プログラムにおいては、フレーム毎のデータの無線信号が受信され、受信されたその無線信号である受信信号が記憶部に記憶され、その記憶部に記憶されている所定の時間分以上の受信信号の中から、データフレームが第1の時間内に所定回数送信された場合に送信される同期フレームが検出され、同期フレームが検出された場合、記憶部に記憶されている、その同期フレームより前の所定の時間分の受信信号の中からそのデータフレームが検出される。
本技術によれば、信号を処理することが出来る。また本技術によれば、受信感度の低減を抑制することができる。
送信装置の主な構成例を示すブロック図である。 スーパーフレームの主な構成例を示す図である。 各部における信号の例を説明する図である。 同期フレームの送信の様子の例を説明する図である。 送信処理の流れの例を説明するフローチャートである。 グループ送信処理の流れの例を説明するフローチャートである。 キャリアセンス処理の流れの例を説明するフローチャートである。 フレーム送信処理の流れの例を説明するフローチャートである。 受信装置の主な構成例を示すブロック図である。 CPUにより実現される主な機能の例を説明する機能ブロック図である。 CPUにより実現される主な機能の例を説明する機能ブロック図である。 受信処理の流れの例を説明するフローチャートである。 復号処理の流れの例を説明するフローチャートである。 同期フレーム検出処理の流れの例を説明するフローチャートである。 フレーム検出結果の例を説明する図である。 データフレーム検出処理の流れの例を説明するフローチャートである。 フレーム先頭位置検出処理の流れの例を説明するフローチャートである。 ピーク検出処理の流れの例を説明するフローチャートである。 パラメータ算出処理の流れの例を説明するフローチャートである。 位相揺らぎの近似の様子の例を説明する図である。 復号結果を示す図である。 コンピュータの主な構成例を示すブロック図である。
以下、本開示を実施するための形態(以下実施の形態とする)について説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施の形態(送信装置)
2.第2の実施の形態(受信装置)
3.第3の実施の形態(コンピュータ)
<1.第1の実施の形態>
<信号送受信システム>
例えば、山岳地帯等、気象データを人力で観測することが困難な場所、例えば、人の立ち入りが困難な場所等に設置される気象観測装置において生成された気象観測データを、動場所に設置された送信装置により、電波(無線信号)として、例えば麓の市街地等(大学等の研究施設やデータセンタ等の施設内等)に設置された受信装置に送信する信号送受信システムがある。
このような場合、送信装置は、大規模な外部電源の用意が困難な場所に設置される。したがって、例えば電池や太陽光発電器等の小規模の電源により駆動する必要がある。つまり、つまり送信装置は、より低消費電力に駆動することが求められる。また、送信装置と受信装置とが互いに遠い場所に設置されており、これらの間には、長距離の無線通信が求められる。また通信路を独占的に使用することは困難であり、連続送信可能な時間が制限されている。このように要求条件は厳しいが、伝送情報量は少ないので高転送レートは必要ない。
<DSSS方式>
高感度の送受信機として、DSSS(Direct Sequence Spread Spectrum)方式がある。DSSS方式では、Gold符号の符号長(拡散率)を大きく設定することにより、より高感度化を実現することができる。
ただし、日本国内の場合、利用するのに免許が不要な920MHz帯域等においては、連続送信時間が4秒以下に制限されている。また、連続送信時間が0.2秒以下の場合、さらに多くの周波数帯で送受信が可能となる。より多くの周波数帯が使えれば、混信妨害等の影響を抑制することができる。
しかしながら、従来のDSSS方式は、連続送信時間が長くなってしまうため、日本国内の920MHz帯では充分な受信感度効果が得られないおそれがあった。また送信チャネル数を増やそうとすると、さらに連続送信時間を短くして0.2秒以下にすることが望ましいが、その場合、さらに受信感度が低減してしまうおそれがあった。
また、従来のDSSS方式の場合、拡散率として32768を採用すると、32768チップの時間積算を行い、ようやく1ビットの情報が積算検出できることになる。1ビットの情報を積算検出する時間は、164ミリ秒である。この時間は、PLL(Phase Locked Loop:位相同期ループ)やDLL(Delayed Locked Loop:ディレイド・ロック・ループ)で行う位相検出に関しても同様である。PLLやDLLなどの位相検出回路はフィードバック回路で構成され、検出回路の応答速度に対して、ループとしての応答速度はさらに1桁(10倍)以上遅くなる。従って、受信装置のPLL(あるいはDLL)の応答速度は1.6秒程度と見込まれる。
これは、送信装置のキャリア発振部の「位相揺らぎ」の制約となる。即ち、キャリア発振部には、「1.6秒間観測したときに位相変動しないこと」が求められる。しかしながら、920MHzもの高周波を発振する発振器を安価に作成すると、発振器内部のノイズにより容易に位相変動することが知られている。
GPSでは、ルビジウム発振器を使って位相安定した発振器が採用され、ループ応答速度として1秒を超えるようになっても位相ゆらぎが小さいことが知られている。しかしながらルビジウム発振器は非常に高価(数十万円以上)であり、また消費電力も大きい。このような発振器は、高価なGPS衛星に搭載することはできても、上述したようなセンサネットワーク等に用いられる送信装置に採用することは、コストが許容できないほど増大するおそれがあり、現実的ではない。
つまり、送信装置に採用することができる程度に安価かつ小電力なキャリア発振部では、位相揺らぎにより、現実的に用いることのできる拡散率の上限が定まってしまうおそれがあった。
<送信装置>
図1は、本技術を適用した信号処理装置の一実施の形態である送信装置の主な構成例を示す図である。
気象観測装置31は、例えば、気温、日照、雨量、風向、風速などの気象データを観測する装置である。気象観測装置31には、これらの気象データを観測するために必要な各種センサと、それらのセンサを制御する制御部とが設けられている。気象観測装置31は、観測された気象データ(気象観測データ)を送信装置100に供給する。例えば、気温、雨量、風向、風速をそれぞれ1オクテット(8ビット)の情報量とすると、気象観測データTMは、4オクテット(32ビット)の情報量である。
気象観測装置31は、例えば山岳地帯等、気象データを人力で観測することが困難な場所、例えば、人の立ち入りが困難な場所等に設置される。送信装置100は、気象観測装置31の近傍に設置される。つまり、気象観測装置31や送信装置100は、大規模な外部電源の用意が困難な場所に設置される。したがって、これらの装置は、電池や太陽光発電器等の小規模の電源により駆動する必要がある。つまり、これらの装置は、より低消費電力に駆動することが求められる。
つまり、一般的に、気象観測装置31が設置される場所は、十分な電力を得ることが困難な場所であるので、気象観測データTMを収集して統計を求める等の大規模な処理を行うには不向きである。そこで、送信装置100は、供給された気象観測データTMを、例えば麓の市街地等(大学等の研究施設やデータセンタ等の施設内等)に設置された受信装置に送信する。
受信装置は、受信した気象観測データTMをサーバ等に供給し、その気象観測データTMを用いて統計をとる等の大規模な処理を行わせる。なお、この受信装置やサーバは、市街地等に設置されるため、十分な電力を得ることができる。したがって、受信装置では高性能CPU(Central Processing Unit)を搭載して高度な演算を実行することも可能である。
ただし、送信装置100と受信装置は、例えば山頂と麓の市街地との間のように、長距離の無線通信を行わなければならない。また、送信装置100は、920MHz帯を使用して気象観測データTMの送信を行う。
送信装置100は、例えば図2に示されるようなフレーム構造のスーパーフレーム(Super Frame)を単位として気象観測データTMの送信を行う。従来のDSSS方式の場合、1フレームの送信時間が24.9秒間と長くなってしまっていた。これに対して送信装置100の場合、図2に示されるように、1フレームの送信時間が0.192秒とされている。つまり、1回の連続送信時間が0.192秒となり、0.2秒を下回っているので、920MHz帯において、この送信に多くの送信チャネルを割り当てることができる。この結果、比較的空いているチャネルを選択して送信することが可能となり、より混信に強いシステムを構築することができる。本技術を適用することにより、このような短いフレーム長を使っても、高感度の送受信システムを構築することができる。
図1に示されるように、送信装置100は、データフレーム生成部101、同期フレーム生成部102、送信制御部103、送信部104、アンテナ105、およびキャリアセンス部106を有する。
データフレーム生成部101は、送信対象のデータを含むフレームであるデータフレームの生成に関する処理を行う。図1の例の場合、データフレーム生成部101は、気象観測装置31から供給される気象観測データTMを送信対象のデータとする。データフレーム生成部101は、生成したデータフレームを送信制御部103(選択部122)に供給する。
同期フレーム生成部102は、そのデータフレームとは異なる所定の情報により構成されるフレームである同期フレームの生成に関する処理を行う。この同期フレームについては後述する。同期フレーム生成部102は、生成した同期フレームを送信制御部103(選択部122)に供給する。
送信制御部103は、各フレームの送信制御に関する処理を行う。例えば、送信制御部103は、キャリアセンス部106から供給されるキャリアセンスの結果に応じてフレームの送信を制御する。送信制御部103は、送信させるフレームを送信部104に供給する。
送信部104は、フレームの送信に関する処理を行う。送信部104は、送信制御部103から供給されたフレームを無線信号としてアンテナ105を介して所望の周波数帯域(例えば920MHz帯)に送信する。
キャリアセンス部106は、アンテナ105を介して、そのフレームを送信する周波数帯域のキャリアセンスに関する処理を行う。例えば、キャリアセンス部106は、繰り返しキャリアセンスを行う。例えば、キャリアセンス部106は、所定の時間毎にキャリアセンスを繰り返す。また、キャリアセンス部106は、キャリアセンスの結果を送信制御部103(制御部121)に供給する。
<データフレーム生成部>
図1に示されるように、データフレーム生成部101は、CRC(Cyclic Redundancy Check)付加部111、同期信号(SYNC)発生部112、選択部113、フレームカウンタ114、レジスタ115、インタリーブ部116、Gold符号発生部117、および乗算部118を有する。
CRC付加部111は、気象観測装置31から供給される気象観測データTMに、誤り検出用の巡回冗長検査符号(CRC)を付加し、それを選択部113に供給する。この巡回冗長検査符号は、どのようなものであってもよく、そのデータ長も任意である。
同期信号発生部112は、所定の同期パタンを発生し、それを選択部113に供給する。この同期パタンは、どのようなものであってもよく、そのデータ長も任意である。
選択部113は、適宜入力を選択することにより、CRC付加部111から供給される巡回冗長検査符号が付加された気象観測データTMに、同期信号発生部112から供給される同期パタンを付加し、送信データQDを生成する。
選択部113は、このように、巡回冗長検査符号および同期パタンが付加された気象観測データTMである送信データQDを、レジスタ115に供給する。
図3の上から2段目に示されるように、各フレームにおいて、気象観測データTMはペイロード(PAYLOAD)としてコピーされ、フレームチェックシーケンス(FCS)が付加される。また、同期パタン(プリアンブル(Preamble)、SFD、フレームコントロール(FC)、シーケンス番号(SN)、および送受信機アドレス(ADR))が付加される。
この同期パタンは、気象観測データTMに依存しない情報である。換言するに、この同期パタンの全ビット(13オクテット)は、受信装置において既知である。このように受信側にとって「既知」の情報を同期パタン(SYNC)と称する。上述した構成例は一例であり、同期パタン(SYNC)の構成は任意である。例えば、同期パタン(SYNC)に上述した以外の情報が含まれるようにしてもよいし、上述した情報の一部若しくは全部が同期パタン(SYNC)に含まれていなくてもよい。
これに対して、ペイロード(PAYLOAD)として伝送される気象観測データTMと、フレームチェックシーケンス(FCS)は、受信装置が予め推測することができない情報である。このように受信側にとって「未知」の情報をUND(UNknown Data)と称する。
図1のフレームカウンタ114は、送信したフレーム数をカウントするカウンタであり、0から99までをカウントし、そのカウント値をレジスタ115に供給する。
レジスタ115は、19オクテット(152ビット)のレジスタである。フレームカウンタ114から供給されるカウント値が「0」であるときに、レジスタ115は、選択部113の出力(1フレーム分の送信データQD)を取り込んで内部に保持する。レジスタ115は、次に、フレームカウンタ114から供給されるカウント値が「0」になるまで、その1フレーム分の送信データQDを保持する。レジスタ115は、保持している値を、適宜、インタリーブ部116に供給する。つまり、スーパーフレーム(Super Frame)期間中は同一の送信データQDがレジスタ115から出力される。次に、フレームカウンタ114から供給されるカウント値が「0」になると、レジスタ115は、新たに、選択部113の出力(1フレーム分の送信データQD)を取り込んで内部に保持する。
インタリーブ部116は、図3の上から4段目に示されるように、同期パタン(SYNC)を分解し、UNDの間に分散させる。この分散は、同期パタン(SYNC)が、ほぼ均等にばらまかれるようになされる。つまり、インタリーブ部116は、送信データQDの、受信側にとって既知の部分が、その送信データ内により均一に分散するように、その送信データを並び替える。
図3の例の場合、同期パタン(SYNC)が13オクテットの情報であり、UNDが6オクテットの情報である。13オクテットの同期パタン(SYNC)を1オクテットずつ分解し、SYNC0乃至SYNC12とし、6オクテットのUNDを1オクテットずつ分解し、UND0乃至UND5とすると、インタリーブ部116は、これらを例えば次のような順に並び替える。
SYNC0,SYNC1,UND0、SYNC2、SYNC3,UND1,・・・,UND5,SYNC12
このように受信装置にとって既知の同期パタンを、フレーム全体にばらまいて(分散させて)送信することにより、その信号を受信する受信装置において、送信キャリアの周波数と初期位相推定を、短いフレーム毎に正確に行うことができるようになる。この結果、短い連続送信時間であっても、受信装置が高感度に受信することができるようになる。
図3の上から5段目にその並び替えられた送信データQDの例を示す。インタリーブ部116は、以上のように並び替えられた送信データQDを、乗算部118に供給する。
Gold符号発生部117は、2つのM系列 (Maximum Sequence)発生器で構成され、長さ256ビット(256chips)の擬似乱数列を発生する。例えば、Gold符号発生部117は、その擬似乱数列として、長さ256ビットの所定のパターンのビット列を生成する。この擬似乱数列は、どのようなものであってもよく、そのデータ長も任意である。Gold符号発生部117は、それを乗算部118に供給する。
乗算部118は、インタリーブ部116から供給される、並び替えられた送信データQDと、Gold符号発生部117から供給される擬似乱数列とを乗算することにより擬似乱数列PNを生成する。つまり、乗算部118は、送信データQDの各ビットに対して擬似乱数列を割り当て、各送信パケットから、38400ビット(152bit x 256chips)の擬似乱数列PNを生成する。
その際、送信データQDの値が「0」のビット(QD=0)に対して割り当てられる擬似乱数列と、送信データQDの値が「1」のビット(QD=1)に対して割り当てられる擬似乱数列とは、各ビットの値が互いに反転している。つまり、例えば、乗算部118は、送信データQDの値が「0」のビット(QD=0)に対して擬似乱数列を割り当て、送信データQDの値が「1」のビット(QD=1)に対して各ビットの値を反転させた擬似乱数列を割り当てる。より具体的には、例えば、乗算部118は、図3の最下段に示されるように、送信データQDの値が「1」のビット(QD=1)に対して擬似乱数列「1101000110100......1001」を割り当て、送信データQDの値が「0」のビット(QD=0)に対して擬似乱数列「0010111001011......0110」を割り当てる。
この擬似乱数列PNにおいて、拡散係数は256であり、チップ間隔Δは5μsである。乗算部118は、以上のように生成した擬似乱数列PNをデータフレームとして送信制御部103(選択部122)に供給する。
<送信制御部>
また、図1に示されるように、送信制御部103は、制御部121および選択部122を有する。
制御部121は、キャリアセンス部106から供給されるキャリアセンスの結果に従って、選択部122による選択を制御する。
選択部122は、制御部121による制御に従って、乗算部118から供給されるデータフレームと、同期フレーム生成部102から供給される同期フレームとの内の、いずれか一方を選択し、選択したフレームを送信するフレーム(擬似乱数列PN)として送信部104(乗算部132)に供給する。
<送信部>
また、図1に示されるように、送信部104は、キャリア発振部131、乗算部132、バンドパスフィルタ(BPF)133、および増幅部134を有する。
キャリア発振部131は、無線伝送に用いるキャリア周波数で発振してキャリア信号(搬送波)を生成する。キャリア発振部131は、生成したキャリア信号を乗算部132に供給する。
乗算部132は、送信するフレーム(擬似乱数列PN)に応じてキャリア信号の極性を変調することにより、DSSS方式としてBPSK変調を行う。例えば、擬似乱数列PNが「1」の場合、キャリアの位相がπとなるように変調され、擬似乱数列PNが「0」の場合、キャリアの位相が−π(極性反転)となるように変調される。乗算部132は、その変調結果を変調信号CMとしてバンドパスフィルタ(BPF)133に供給する。
このようにして極性反転された変調信号CMは、切り替え点の部分で急激に変化することから、幅広い周波数成分に広がっている。このまま無線伝送すると類似する帯域の無線通信に影響を与えてしまう。
そこでバンドパスフィルタ133は、変調信号CMの周波数成分をキャリア周波数付近に制限する。バンドパスフィルタ133は、このように帯域制限した変調信号CMを送信信号TXとして増幅部134に供給する。
増幅部134は、供給された送信信号TXを増幅し、アンテナ105から電波(無線信号)として輻射させる。つまり、増幅部134は、増幅した送信信号TXを、無線信号として、アンテナ105を介して送信する。
<キャリアセンス部>
また、図1に示されるように、キャリアセンス部106は、増幅部141、バンドパスフィルタ(BPF)142、および検波部143を有する。
増幅部141は、アンテナ105を介して無線信号を受信し、それを受信信号として増幅する。増幅部141は、増幅した受信信号をバンドパスフィルタ142に供給する。
バンドパスフィルタ142は、増幅された受信信号の周波数成分を、フレームが送信される周波数帯域付近に制限する。例えば、バンドパスフィルタ142は、増幅された受信信号の周波数成分を、920MHz帯に制限する。バンドパスフィルタ142は、帯域制限がかけられた受信信号を検波部143に供給する。
検波部143は、帯域制限がかけられた受信信号を用いてキャリアセンスを行う。すなわち、検波部143は、この受信信号を検波して、この周波数帯域において何らかの他の通信が行われているか否か(帯域が使用中であるか否か)を確認する。検波部143は、そのキャリアセンスの結果を制御部121に供給する。
<同期フレームの挿入>
図4は、以上のような構成の送信装置100により送信される送信信号のスーパーフレームの構造のより詳細な例を示している。図2を参照して説明したように、送信装置100は、送信信号をフレーム毎に送信することにより、1回の連続送信時間を0.192秒に抑えている。図4の例においても同様である。このようにすることにより、連続送信時間0.2秒を下回るので、920MHz帯を利用する場合、より多くの送信チャネルを割り当てることができる。この結果、比較的空いているチャネルの利用がより容易になるので、より混信に強いシステムを構築することができる。また、送信装置100は、このような短いフレーム長を使っても、高感度の送受信システムを構築することができる。
図4に示されるように、フレームの送信は、5分間隔のスーパーフレーム(Super Frame)単位で行われる。この5分間に、0.192秒のフレームが最大で100回繰り返される。ここでフレーム間のギャップは、電波法の規定により少なくとも2ms以上の時間が必要である。実際のギャップの長さはキャリアセンスの結果(即ちチャネル(帯域)の混み具合)により毎回異なり、チャネルが混雑していた場合には長い時間になる可能性がある。
チャネルが十分に空いている場合には、ギャップを8msに設定すれば、ちょうど0.2秒に1回の周期でフレームが送信される。この結果、チャネルが全て空いている場合、20秒間で100フレームの全てを送信することができる。しかしながら実際には、チャネルが使われていた場合には、チャネルが空くまでの間待たなければならない。
沢山のフレームに分割して送信すれば、受信側で受信信号を積算することでSNR(Signal to Noise ratio)を高めることができる。しかしながら、送信装置100が受信装置からみて遠方にある場合など、信号レベルが低下してくると、そのようにしてもフレームが送られたかどうかの判別が困難になる可能性があった。
そこで、図4に示されるように、所定時間TG(第1の時間)の間に、4つのデータフレームの送信に成功した場合にのみ、1つの同期フレーム(BS)が送信されるようにする。換言するに、所定時間TG(第1の時間)の間に、4つのデータフレームが送信できなかった場合、同期フレーム(BS)が送信されないようにする。
キャリアセンス部106は、所定時間TGよりも短い第2の時間毎にキャリアセンスを繰り返し、所定時間TG内に4回以上キャリアセンスを行うようにする。所定時間TG内に4回以上、帯域が空いているとのキャリアセンスの結果が得られれば、その所定時間TG内にデータフレームの送信に4回以上成功することになる。
この同期フレームは、データフレームとは異なる所定の情報により構成される同期のためのフレームである。例えば、この同期フレームが、受信側にとって既知の情報により構成されるようにしてもよい。また、例えば、この同期フレームが、予め定められた所定の擬似乱数列(PN15乱数列)により構成されるようにしてもよい。
この同期フレームを受信側にとって既知の情報とすることにより、受信装置は、受信信号においてこの同期フレームのSNRが低い場合であっても、この同期フレームをより高い確度で検出することができる。
そして、上述したように同期フレームの送信を制御することにより、この同期フレームが検出された場合、その同期フレームから時間的に前に向かう所定時間TG(例えば、1.2秒間)の範囲内に4つのデータフレームが存在することが保証される。したがって、仮にSNRが低くノイズに埋もれてその存在が分かり難くても、確実にその所定時間TG内に4つのデータフレームが存在するので、そのことを前提としてデータフレーム検出を行うことができ、それにより、データフレームをより高精度に検出することができる。つまり、受信感度の低減を抑制することができる。
仮に、同期フレームをデータフレームよりも先に送信すると、例えば920MHz帯のようにフレーム送信の前にキャリアセンスが必要な帯域ではフレームが送信されることが保証されないため、受信側において、その同期フレームの検出結果をデータフレームの検出に利用することが困難である。例えば、同期フレームの送信に成功しても、その後のデータフレームの送信に失敗する(帯域が使用中である)可能性もある。そのため、その後のデータフレームの送信タイミングを正確に把握することが困難になるので、検出精度を向上させることが困難である。
つまり、上述したように、同期フレームをデータフレームよりも後に送信し、さらに、データフレームの送信が成功した場合のみ同期フレームを送信するようにし、さらにそのデータフレームが送信される期間を有限とすることにより、受信側において、同期フレームを基準とする所定の期間内に所定の数のデータフレームの存在が保証されることになり、フレームの検出精度を向上させることができる。
換言するに、送信装置100は、装置全体の消費電力の増大を抑制しながら、より遠距離への無線信号の送信を実現することができる。したがって、この送信装置100を適用することにより、例えば、山岳地帯等のような気象データを人力で観測することが困難な場所であり、かつ、大規模な外部電源の確保が困難な場所に設置される気象観測装置31において得られる気象観測データを、例えば麓の市街地等(大学等の研究施設やデータセンタ等の施設内等)に送信するシステムを、より容易に実現することができる。
送信制御部103は、以上のようにフレームの送信を制御する。つまり、制御部121は、選択部122を制御して、上述したようにデータフレームや同期フレームが送信されるように、送信させるフレームの選択を行わせる。
図4に示されるように、4つのデータフレームと1つの同期フレームにより、1つのグループが形成される。つまり、フレームの送信は、この5つのフレームからなるグループ毎に行われる。図4の例の場合、スーパーフレーム内においてフレームの送信が最大100回行われるので、グループの最大数は20となる(Group0乃至Group19)。
<送信処理の流れ>
次に、以上のような送信装置100において実行される送信処理の流れの例を、図5のフローチャートを参照して説明する。送信するデータ(例えば気象観測データTM)が入力されると、送信装置100は、送信処理を開始する。
送信処理が開始されると、CRC付加部111は、ステップS101において、その気象観測データTM(ペイロード)に巡回冗長検査符号(CRC)を付加する。
ステップS102において、同期信号発生部112は、所定の同期パタン(受信装置にとって既知の)を生成し、選択部113は、その同期パタンを、巡回冗長検査符号(CRC)が付加された気象観測データTMに付加する。
ステップS103において、レジスタ115は、フレームカウンタ114のカウント値が「0」のタイミングで、ステップS102において生成された、同期パタンと巡回冗長検査符号(CRC)とが付加された気象観測データTMを記憶する。
ステップS104において、フレームカウンタ114は、レジスタ115に保持されている、同期パタンと巡回冗長検査符号(CRC)とが付加された気象観測データTMの送信回数をカウントする。
ステップS105において、インタリーブ部116は、レジスタ115に保持されている、同期パタンと巡回冗長検査符号(CRC)とが付加された気象観測データTMを読み出す。
ステップS106において、インタリーブ部116は、その同期パタンと巡回冗長検査符号(CRC)とが付加された気象観測データTMの、同期パタンとUNDとをそれぞれ分割し、同期パタンがより均一に分散するように、並べ替え、送信データQDを生成する。
ステップS107において、Gold符号発生部117は、所定の擬似乱数列を生成する。
ステップS108において、乗算部118は、その擬似乱数列を送信データQDに乗算し、擬似乱数列PNを生成する。
ステップS109において、送信制御部103、送信部104、およびキャリアセンス部106は、グループ毎にフレームを送信する。
ステップS109の処理が終了すると、送信処理が終了する。
上述した各ステップの処理は、任意の順序で実行することができ、並列的に実行することもでき、また、必要に応じて繰り返し実行される。そして、送信処理の各処理は、送信するデータの入力が続く間、フレーム毎に繰り返し実行される。
<グループ送信処理の流れ>
次に、図6のフローチャートを参照して、図5のステップS109において実行されるグループ送信処理の流れの例を説明する。制御部121は、5分間隔で送信モードになる。送信モードになると、このグループ送信処理を20回繰り返して、計100フレームを送信する。
送信モードになると、制御部121は、ステップS121において、送信データフレームカウンタNtを初期値(「0」)にリセットする。また、制御部121は、ステップS122にいて、送信開始時間Tstartをその時点の時刻(現在時刻)にセットする。
ステップS123において、キャリアセンス部106は、信号を送信する周波数帯域(送信周波数)についてキャリアセンスを行う。ステップS124において制御部121は、そのキャリアセンスの結果に基づいて、送信周波数が使用中であるか否かを判定する。送信周波数の帯域が空いていると判定された場合、処理はステップS125に進む。
ステップS125において、選択部122は、制御部121の制御に従って、データフレームを選択し、それを擬似乱数列PNとして乗算部132に供給する。ステップS126において、送信部104は、その選択されたデータフレーム(擬似乱数列PN)をアンテナ105を介して送信する。
ステップS127において、制御部121は、送信データフレームカウンタNtを「+1」インクリメントする。ステップS128において、制御部121は、この送信データフレームカウンタNtの値が「4」に達したか否かを判定する。送信データフレームカウンタNtの値が「4」に達していない、すなわち、データフレームの送信回数が3回以下であると判定された場合、処理はステップS129に進む。
ステップS129において、制御部121は、2mS待機する。そして処理は、ステップS123に戻り、それ以降の処理を繰り返す。
また、ステップS124において、送信周波数が使用中であると判定された場合、処理は、ステップS123に戻り、それ以降の処理を繰り返す。
以上のように、データフレームが4回送信されるまで、ステップS123乃至ステップS129の各処理が繰り返し実行される。
そして、ステップS128において、送信データフレームカウンタNtの値が「4」に達した、すなわち、データフレームが4回送信されたと判定された場合、処理はステップS130に進む。次に同期フレームの送信が行われる。
ステップS130において、キャリアセンス部106は、送信周波数の帯域についてキャリアセンスを行う。ステップS131において制御部121は、そのキャリアセンスの結果に基づいて、送信周波数が使用中であるか否かを判定する。送信周波数が使用中であると判定された場合、処理は、ステップS130に戻り、それ以降の処理を繰り返す。
また、ステップS131において、送信周波数の帯域が空いていると判定された場合、処理はステップS132に進む。
ステップS132において、制御部121は、これまでの総消費時間TPとして、現在時刻とTstartの時刻との差分を算出する。ステップS133において、制御部121は、この総消費時間TPと、予め設定された所定時間TG(例えば1.2秒)とを比較し、総消費時間TPが所定時間TGよりも短いか否かを判定する。総消費時間TPが所定時間TGよりも短いと判定された場合、処理はステップS134に進む。
つまり、この場合、所定時間TG内において、4つのデータフレームの送信が成功している。したがって、ステップS134において、選択部122は、制御部121に制御されて、同期フレームを選択し、それを擬似乱数列PNとして乗算部132に供給する。ステップS135において、送信部104は、その選択された同期フレーム(擬似乱数列PN)をアンテナ105を介して送信する。
ステップS135の処理が終了すると、グループ送信処理が終了し、処理は図5に戻る。
また、ステップS133において、総消費時間TPが所定時間TG以上であると判定された場合、所定時間TG内において4つのデータフレームを送信できなかった(所定時間TGを越えてしまった)ことになる。したがって、ステップS134およびステップS135の処理は省略される(同期フレームの送信が省略される)。つまり、グループ送信処理が終了し、処理は図5に戻る。
<キャリアセンス処理の流れ>
次に、図7のフローチャートを参照して、図6のステップS123およびステップS130において実行されるキャリアセンス処理の流れの例を説明する。
キャリアセンス処理が開始されると、キャリアセンス部106の増幅部141は、アンテナ105を介して、空中を伝送される信号を検出する。増幅部141は、ステップS152において、その検出した信号を増幅する。
ステップS153において、バンドパスフィルタ142は、増幅された信号から所望の周波数帯(すなわち送信周波数の帯域)の信号成分を抽出する。
ステップS154において、検波部143は、その抽出された所望の周波数帯の信号成分から、他の通信の信号を検出する。検波部143は、その検出結果を、キャリアセンスの結果として、制御部121に供給する。
ステップS154の処理が終了すると、キャリアセンス処理が終了し、処理は図6に戻る。
<フレーム送信処理の流れ>
次に、図8のフローチャートを参照して、図6のステップS126およびステップS135において実行されるフレーム送信処理の流れの例を説明する。なお、ステップS126においては、データフレームが送信され、ステップS135においては、同期フレームが送信されるが、処理の内容は互いに同一である。
フレーム送信処理が開始されると、ステップS171において、送信部104のキャリア発振部131は、キャリア信号を生成する。
ステップS172において、乗算部132は、選択部122から供給されるフレーム(送信するフレーム)に応じて、キャリア発振部131において生成されたキャリア信号の極性を変調する。
ステップS173において、バンドパスフィルタ133は、乗算部132により変調されたキャリア信号である変調信号の周波数を、キャリア周波数付近に制限する。
ステップS174において、増幅部134は、帯域がキャリア周波数付近に制限された変調信号である送信信号を増幅し、無線信号としてアンテナ105を介して送信する。
ステップS174の処理が終了すると、フレーム送信処理が終了し、処理は図6に戻る。
以上のように各処理を実行することにより、送信装置100は、所定の時間内にデータフレームを所定回数送信した場合にのみ、同期フレームを送信するようにすることができる。このようにフレームの送信を行うことにより、受信側において、より容易に各フレームを検出することができるようになり、より高感度に信号を受信することができるようになる。つまり、送信装置100は、受信感度の低減を抑制することができる。
<その他>
なお、上述した時間や回数等の数値は、一例であり、上述した例に限定されない。例えば、スーパーフレームの送信時間は任意であり、5分間より長くてもよいし、短くてもよい。また、スーパーフレームにおけるフレームの送信回数は任意であり、100回より多くてもよいし、少なくてもよい。さらに、1グループに含まれるデータフレームの数も任意である。つまり、同期フレームの前に送信を成功させるデータフレームの数は任意であり、4フレームより多くても良いし、少なくてもよい。また、1フレームの送信時間は、0.192秒より短くてもよい。また、フレーム間のギャップの幅(時間)も任意である。5mSであってもよいし、2mSであってもよいし、それ以外の長さであってもよい。さらに、所定時間TGも任意であり、1.2秒より長くてもよいし、短くてもよい。
なお、送信装置100が送信するデータは任意であり、上述した気象観測データに限定されない。つまり、送信装置100は、任意のシステムに適用することができ、上述した気象データを観測するシステム以外のシステムにも適用することができる。
<2.第2の実施の形態>
<受信装置>
図9は、本技術を適用した信号処理装置の一実施の形態である受信装置の主な構成例を示す図である。図9に示される受信装置200は、図1の送信装置100から送信される送信信号TXを受信し、復調し、例えば、気象観測データ(例えば、気温、日照、雨量、風向、風速等の観測データ)等を得る装置である。受信装置200は、例えば、麓の市街地等(大学等の研究施設やデータセンタ等の施設内等)に設置され、山岳地帯等に設置された送信装置100から送信される無線信号(すなわち、遠距離から送信された無線信号)を受信する。
図9に示されるように、受信装置200は、受信部201およびCPU(Central Processing Unit)202を有する。受信部201は、送信装置100から送信される無線信号の受信に関する処理を行う。CPU202は、受信部201により受信された受信信号を復号し、送信されたデータ(例えば気象観測データTM等)を取得する処理等を行う。
図9に示されるように、受信部201は、アンテナ211、低ノイズ増幅部212、バンドパスフィルタ(BPF)213、キャリア発振部214、乗算部215、90度シフタ216、乗算部217、A/D変換部218、およびメモリ219を有する。
低ノイズ増幅部212は、アンテナ211を介して無線信号(送信信号TX)を受信し、その受信信号を増幅し、バンドパスフィルタ213に供給する。
バンドパスフィルタ213は、受信信号から不要な周波数成分を除去し、それを乗算部215および乗算部217に供給する。
キャリア発振部214は、送受信で用いる所定の周波数のキャリア周波数の信号を発生させる。例えば920MHz帯で送られた信号を受信する場合、キャリア発振部214は920MHzを発振する。キャリア発振部214は、その発振信号(キャリア信号)を乗算部215および90度シフタ216に供給する。
乗算部215は、バンドパスフィルタ213から供給される受信信号と、キャリア発振部214から供給されるキャリア信号とを乗算し、ベースバンドのInPhase信号(I信号)を生成する。乗算部215は、そのI信号をA/D変換部218に供給する。
90度シフタ216は、キャリア発振部214から供給されるキャリア信号の位相を90度シフトする。90度シフタ216は、その位相シフトされたキャリア信号を乗算部217に供給する。
乗算部217は、バンドパスフィルタ213から供給される受信信号と、90度シフタ216から供給される、90度位相シフトされたキャリア信号とを乗算し、ベースバンドのQuadrature信号(Q信号)を生成する。乗算部215は、そのQ信号をA/D変換部218に供給する。
A/D変換部218は、供給されるI信号とQ信号をそれぞれA/D変換し、それらのデジタルデータをメモリ219に供給して記憶させる。A/D変換部218の変換レートは、送信に用いたチップレートを超えるレートが必要である。例えば、Δ=5μsとしてチップレート200K/sの送信が行われた場合、A/D変換部218は、少なくとも200KHz以上の変換レートでA/D変換を行う必要がある。
メモリ219は、所定の記憶媒体を有し、A/D変換部218から供給されるI信号およびQ信号のデジタルデータを取得し、その記憶媒体に記憶する。この記憶媒体はどのようなものであってもよく、例えば、半導体メモリであってもよいし、ハードディスク等の磁気記録媒体であってもよいし、それら以外の記憶媒体であってもよい。A/D変換部218において、8ビット精度、2倍の変換レート(400KHz)で、30秒間A/D変換が行われた場合、メモリ219には24メガバイト(24Mbyte)のI信号およびQ信号のデジタルデータが蓄積される。
CPU202は、プログラムを実行したり、データを処理したりして、各種機能を実現する。例えば、CPU202は、メモリ219に蓄積されたI信号およびQ信号のデジタルデータを読み出し、復号処理を行い、気象観測データTM等を復元する。CPU202は、復元した気象観測データTMを出力する。
なお、CPU202は、レジスタ221を内蔵しており、メモリ219から読み出したデータを保持することができる。また、CPU202は、ROMやRAM等、処理の実行等に必要な構成を全て備えている。
<CPUの機能ブロック>
図10および図11は、CPU202により実現される機能の主な構成例を示す機能ブロック図である。図10のAに示されるように、CPU202は、同期フレーム検出部231、読み出し部232、データフレーム検出部233、逆拡散部234、誤り判定部235、および出力制御部236を有する。
同期フレーム検出部231は、同期フレームの検出に関する処理を行う。読み出し部232は、メモリ219からの情報の読み出しに関する処理を行う。データフレーム検出部233は、データフレームの検出に関する処理を行う。逆拡散部234は、逆拡散に関する処理を行う。誤り判定部235は、誤り判定に関する処理を行う。出力制御部236は、情報の出力制御に関する処理を行う。
また、図10のBに示されるように、同期フレーム検出部231は、既知拡散符号生成部241、高速フーリエ変換部242、高速フーリエ逆変換部243、相互相関値算出部244、およびフレーム先頭位置検出部245を有する。
既知拡散符号生成部241は、既知拡散符号の生成に関する処理を行う。高速フーリエ変換部242は、高速フーリエ変換に関する処理を行う。高速フーリエ逆変換部243は、高速フーリエ逆変換に関する処理を行う。相互相関値算出部244は、相互相関値の算出に関する処理を行う。フレーム先頭位置検出部245は、フレーム先頭位置の検出に関する処理を行う。
また、図10のCに示されるように、データフレーム検出部233は、キャリア周波数補正部251、フレーム先頭位置検出部252、フレーム抽出部253、パラメータ算出部254、周波数初期位相補正部255、加算部256、および制御部257を有する。
キャリア周波数補正部251は、キャリア周波数の補正に関する処理を行う。フレーム先頭位置検出部252は、フレーム先頭位置の検出に関する処理を行う。フレーム抽出部253は、フレームの抽出に関する処理を行う。パラメータ算出部254は、パラメータの算出に関する処理を行う。周波数初期位相補正部255は、周波数や初期位相の補正に関する処理を行う。加算部256は、データの加算に関する処理を行う。制御部257は、処理の制御に関する処理を行う。
また、図11のAに示されるように、フレーム先頭位置検出部252は、既知拡散符号生成部261、高速フーリエ変換部262、高速フーリエ逆変換部263、相互相関値算出部264、およびピーク検出部265を有する。
既知拡散符号生成部261は、既知拡散符号の生成に関する処理を行う。高速フーリエ変換部262は、高速フーリエ変換に関する処理を行う。高速フーリエ逆変換部263は、高速フーリエ逆変換に関する処理を行う。相互相関値算出部264は、相互相関値の算出に関する処理を行う。ピーク検出部265は、ピークの検出に関する処理を行う。
また、図11のBに示されるように、ピーク検出部265は、フレームカウンタ制御部271、マスク制御部272、相互相関値最大値検出部273、ピーク設定部274、および並べ替え部275を有する。
フレームカウンタ制御部271は、フレームカウンタの制御に関する処理を行う。マスク制御部272は、マスク制御に関する処理を行う。相互相関値最大値検出部273は、総合相関値最大値の検出に関する処理を行う。ピーク設定部274は、ピークの設定に関する処理を行う。並べ替え部275は、相互相関値の並べ替えに関する処理を行う。
また、図11のCに示されるように、パラメータ算出部254は、パラメータ仮設定部281、相関値算出部282、パラメータ算出部283、制御部284、およびパラメータ決定部285を有する。
パラメータ仮設定部281は、パラメータの仮設定に関する処理を行う。相関値算出部282は、相関値算出に関する処理を行う。パラメータ算出部283は、パラメータの算出に関する処理を行う。制御部284は、処理の制御に関する処理を行う。パラメータ決定部285は、パラメータの決定に関する処理を行う。
<受信処理の流れ>
次に、以上のような受信装置200において実行される受信処理の流れの例を、図12のフローチャートを参照して説明する。
受信処理が開始されると、低ノイズ増幅部212は、ステップS201において、アンテナ211を介して、送信装置100から送信された無線信号(送信信号TX)を受信する。なお、無線信号を受信できない場合は、受信処理を終了する。つまり、実質的に、この受信処理は、送信装置100が自身の無線通信可能な範囲内に位置する場合のみ実行される。
ステップS202において、低ノイズ増幅部212は、ステップS201において受信された無線信号である受信信号を増幅する。
ステップS203において、バンドパスフィルタ213は、低ノイズ増幅部212により増幅された受信信号から、不要な周波数成分を除去する。
ステップS204において、キャリア発振部214は、所定の周波数で発振し、キャリア信号を生成する。
ステップS205において、乗算部215は、受信信号に対して、そのキャリア信号を乗算することにより、I信号を生成する。
ステップS206において、90度シフタ216は、キャリア信号の位相を90度シフトする。そして、乗算部217は、受信信号に対して、その90度位相シフトされたキャリア信号を乗算することにより、Q信号を生成する。
ステップS207において、A/D変換部218は、乗算部215により生成されたI信号と、乗算部217により生成されたQ信号とをそれぞれA/D変換する。
ステップS208において、メモリ219は、A/D変換部218により生成された、I信号のデジタルデータとQ信号のデジタルデータをそれぞれ記憶する。
ステップS209において、CPU202は、そのI信号のデジタルデータとQ信号のデジタルデータをメモリ219から読み出して復号する。
ステップS209の処理が終了すると、受信処理が終了する。なお、受信装置200は、以上のような受信処理を、送信装置100から送信される全てのフレームについて行う。
<復号処理の流れ>
次に、図12のステップS209において実行される復号処理の流れの例を、図13のフローチャートを参照して説明する。
復号処理が開始されると、ステップS221において、同期フレーム検出部231は、同期フレームの検出を行う。キャリア発振部214の発振周波数は、環境温度により若干の周波数ずれが生じている可能性がある。そこで、このステップS221の処理において、全てのデータが解っている同期フレームを検出することで信頼性の高い検出を実現することができる。
また同期フレーム検出部231は、環境温度を測定し、キャリア周波数の微妙な偏差を推測し、その補正を行う。例えば、環境温度から推定される周波数偏差をεとすると、同期フレーム検出部231は、以下の式(1)および式(2)の演算を行い、I信号およびQ信号の周波数ずれを補正する。
Figure 0006952601
・・・(1)
Figure 0006952601
・・・(2)
式(1)において、I'(t)は、補正後のI信号の時刻tにおけるサンプル値である。また、式(2)において、Q'(t)は、補正後のQ信号の時刻tにおけるサンプル値である。
ステップS222において、同期フレーム検出部231は、ステップS221の処理において、同期フレームを検出したか否かを判定する。同期フレームを検出していないと判定された場合、処理はステップS221に戻る。また、同期フレームが検出されたと判定された場合、処理はステップS223に進む。
ステップS223において、読み出し部232は、検出された同期フレームよりも前の所定時間TGの受信信号をメモリ219から読み出す。つまり、メモリ219には、受信信号が所定時間TG以上の時間分記憶されている。読み出し部232は、そのメモリ219から、同期フレームの直前の所定時間TG分の受信信号を読み出す。読み出し部232は、その読み出した受信信号をレジスタ221に格納し、保持する。このようにすることにより、メモリ219に対する受信信号の書き込みと並行して、受信信号の復号に関する処理を行うことができる。つまり、受信装置200は、信号を受信しながら、その受信信号の復号を行うことができる。
ステップS224において、データフレーム検出部233は、レジスタ221に保持させた所定時間TG分の受信信号から、データフレームの検出を行う。この場合、この受信信号には、データフレームが4つ含まれていることが保証される。したがって、データフレーム検出部233は、この受信信号からデータフレームを4つ検出する。
ステップS225において、逆拡散部234は、検出した各データフレームに対して、Gold符号を乗算した後に積算することにより、逆拡散する。
ステップS226において、誤り判定部235は、逆拡散されたデータフレームに対して、CRC演算を行うことにより、誤り判定を行う。
ステップS227において、出力制御部236は、ステップS226の誤り判定において誤りが検出されなければ、各データフレームから気象観測データTMを抽出し、それを復号データとして出力する。
ステップS227の処理が終了すると、処理は図12に戻る。
<同期フレーム検出処理の流れ>
次に、図13のステップS221において実行される同期フレーム検出処理の流れの例を、図14のフローチャートを参照して説明する。
メモリ219に記憶された受信信号は、その信号レベルが低く送信された信号がノイズに埋もれていて、従来手法ではフレームの先頭位置を見つけることができない。そこで本実施例では全データが既知の同期フレームを用いる。
同期フレーム検出処理が開始されると、ステップS241において、既知拡散符号生成部241は、同期フレームの既知拡散符号を生成する。つまり、送信装置100から同期フレームとして送られた信号波形を受信装置200で再現する。例えば、既知拡散符号生成部241は、同期フレームにおける送信データから、ビットの「0」を「+1」に置き換え、「1」を「−1」に置き換えて既知拡散符号ref(t,n)を作成する。
ステップS242において、高速フーリエ変換部242は、この既知拡散符号ref(t,n)を高速フーリエ変換FFTすることにより、複素スペクトルR(k、n)を求める。
ステップS243において、高速フーリエ変換部242は、IQ信号(I'(t)、Q'(t))を高速フーリエ変換することにより、複素受信信号スペクトルS(k)を求める。ここで、R(k)及びS(k)は、共に複素スペクトラムである。
ステップS244において、高速フーリエ逆変換部243は、高速フーリエ逆変換を行い、周波数の微小シフトζを設定し、複素スペクトルの乗算として相互相関値 c(t、ζ)を求める。
この総合相関値は、以下の式(3)のようにFFT演算を用いて算出する。
Figure 0006952601
・・・(3)
ここでIFFTは、高速フーリエ逆変換であり、S*(k)はS(k)の複素共役成分である。ここで周波数シフトζの演算は、式(1)と式(2)で説明した演算を行わねばならず、演算に非常に長い時間を必要とする。しかしFFTとIFFTとを用いることにより、周波数シフトの演算が配列の読み出し位置シフトで置き換えられている。従って式(3)の演算は高速に行うことができる。また、S(k)は、バンドパスフィルタを通過した信号である。従って式(3)での乗算演算(R(k-ζ)とS*(k))は、あらかじめ限られた周波数領域の範囲外であれば、結果がゼロになっている。そこで式(3)の演算は高速に実行することができる。
このように高速フーリエ変換(FFT)と、高速フーリエ逆変換(IFFT)を使うことにより、相関演算を高速に行うことができる。
周波数の微少シフトζは、フレーム先頭位置によって変化している可能性がある。そこで、相互相関値算出部244は、ステップS245において、以下の式(4)のように、微少シフトζの値を順次シフトしながら c(t, ζ)の絶対値を加算していくことにより、時間tにおける相互相関値α(t)を求める。
Figure 0006952601
・・・(4)
ステップS246において、フレーム先頭位置検出部245は、相互相関値α(t)がピークとなる時間tを見つけ出すことにより、同期フレームの先頭位置Tbsを検出する。
図15のAは、このようにして求めた同期フレームの先頭位置のプロット例を示す図である。図15のAに示される波形において、「BS」と記述された部分の矢印が、同期フレームの先頭位置を示している。図15のAに示されるように、この場合、同期フレームの先頭位置は、約所定時間TG(1.2秒)毎に検出されている。
ステップS246の処理が終了すると、同期フレーム検出処理が終了し、処理は図13に戻る。
<データフレーム検出処理の流れ>
次に、図13のステップS224において実行されるデータフレーム検出処理の流れの例を、図16のフローチャートを参照して説明する。
データフレーム検出処理が開始されると、キャリア周波数補正部251は、ステップS261において、キャリア周波数補正を行う。キャリア発振部214の発振周波数は、環境温度により若干の周波数ずれが生じている可能性がある。そこでキャリア周波数補正部251は、環境温度を測定し、キャリア周波数の微妙な偏差を推測し、その補正を行う。
例えば、キャリア周波数補正部251は、成就した式(1)および式(2)の演算を行い、I信号およびQ信号の周波数ずれを補正する。
ステップS262において、フレーム先頭位置検出部252は、データフレームの先頭位置を検出する。
ステップS263において、フレーム抽出部253は、ステップS262において検出されたフレーム先頭位置から1フレーム分の受信信号(I信号とQ信号と)を切り出す。なお、検出されたフレームの番号をnとする。
ステップS264において、パラメータ算出部254は、パラメータ算出処理を実行し、ステップS263において切り出されたI信号およびQ信号と、同期信号(SYNC)との相関値を演算して求め、β(n)とする。また、パラメータ算出部254は、その相関値β(n)を最大とする周波数補正値γ(n)、初期位相θ(n)をそれぞれ求める。
ステップS265において、周波数初期位相補正部255は、ステップS264において算出した周波数補正値γ(n)および初期位相θ(n)を用いて、受信信号に対して、周波数補正と初期位相の補正を行う。
ステップS266において、加算部256は、ステップS265において補正された受信信号をフレームデータに加算する。このとき、加算部256は、相関値β(n)を重み係数として、加算する受信信号に対して重み付けを行う。
ステップS267において、制御部257は、全てのフレームを処理したか否かを判定する。未処理のフレームが存在すると判定された場合、処理はステップS262に戻り、それ以降の処理を繰り返す。各フレームに対して、ステップS262乃至ステップS267の各処理が実行され、ステップS267において、全てのフレームが処理されたと判定された場合、データフレーム検出処理が終了し、処理は図13に戻る。
<フレーム先頭位置検出処理の流れ>
次に、図16のステップS262において実行されるフレーム先頭位置検出処理の流れの例について、図17のフローチャートを参照して説明する。
この処理は、図14の同期フレーム検出処理により同期フレームの先頭位置Tbsが解っているので、そのTbsからTG秒間遡ったデータに対して行われる。フレーム先頭位置検出処理が開始されると、既知拡散符号生成部261は、ステップS281において、同期パタン(SYNC)を用いて既知拡散符号ref(t,n)を生成する。この既知拡散符号ref(t,n)の生成方法は、図14のステップS241の場合と同様であるが、SYNC(同期)信号領域だけを用いる点が異なる。
ステップS282において、高速フーリエ変換部262は、図14のステップS242の場合と同様に、この既知拡散符号ref(t,n)を高速フーリエ変換FFTすることにより、複素スペクトルR(k、n)を求める。
ステップS283において、高速フーリエ変換部262は、図14のステップS243の場合と同様に、IQ信号(I'(t)、Q'(t))を高速フーリエ変換することにより、複素受信信号スペクトルS(k)を求める。
ステップS284において、高速フーリエ逆変換部263は、図14のステップS244の場合と同様に、高速フーリエ逆変換を行い、周波数の微小シフトζを設定し、複素スペクトルの乗算として相互相関値 c(t、ζ)を求める。
したがって、この場合も、高速フーリエ変換(FFT)と、高速フーリエ逆変換(IFFT)を使うことにより、相関演算を高速に行うことができる。
ステップS285において、相互相関値算出部264は、図14のステップS245の場合と同様に、微少シフトζの値を順次シフトしながら c(t, ζ)の絶対値を加算していくことにより、時間tにおける相互相関値α(t)を求める。
ステップS286において、ピーク検出部265は、相互相関値α(t)のピークを見つけ出すことにより、フレーム先頭位置を検出する。ここでn番目のフレームにおける相互相関値をβ(n)とする。α(t)がピークとなる時間をtnとすると、α(t)とβ(n)との関係は、以下の式(5)のように表すことができる。
Figure 0006952601
・・・(5)
図15のBは、このように演算することにより求めたβ(n)のプロット例を示す図である。図15のBの例の場合、約0.3秒おきにフレーム先頭位置が検出されている。また電波状況により、ピークレベルが大きく変動している。
ステップS286の処理が終了すると、フレーム先頭位置検出処理が終了し、処理は図16に戻る。
<ピーク検出処理の流れ>
次に、図18のフローチャートを参照して、図17のステップS286において実行されるピーク検出処理の流れの例を説明する。
ピーク検出処理が開始されると、フレームカウンタ制御部271は、ステップS301において、フレームカウンタnの値をゼロに初期化する。
ステップS302において、マスク制御部は、所定時間TGの全領域においてマスクを解除する。マスクは、後述するピーク検出を除外する時間領域である。
ステップS303において、相互相関値最大値検出部273は、マスクが設定されていない全時間領域において、相互相関値α(t)の最大値を検出する。相互相関値α(t)が最大になる時間は、フレームの先頭と考えられる時間である。
そこで、ステップS304において、ピーク設定部274は、この時間をtnとして格納する。また、ピーク設定部274は、β(n)=α(tn)として、相関値のピークを格納する。つまり、ピーク設定部274は、相互相関値β(n)とピーク時刻tnを設定する。
検出されたピーク位置がフレームの先頭であるとすると、この前後0.2秒間には別のフレームが存在しない。
そこでステップS305において、マスク制御部272は、ステップS303において検出されたピークの前後0.2秒間にマスクを設定する。
次に、ステップS306において、フレームカウンタ制御部271は、フレームカウンタnの値に「1」を加えて更新する。
ステップS307において、フレームカウンタ制御部271は、フレームカウンタnの値が「4」に達したか否かを判定する。つまり、フレームカウンタ制御部271は、所定時間TG内に存在すると想定している4フレームの検出が終了したか否かを判定する。
フレームカウンタnの値が4に達しておらず、想定している4フレームの検出が終了ていないと判定された場合、処理はステップS303に戻り、それ以降の処理を繰り返す。つまり、再度、上述したような最大値検出が行われる。なお、この場合、既にフレーム先頭が見つけられている時間には、ステップS305の処理によってマスクが設定されている。したがって、相互相関値最大値検出部273は、その設定済みのマスクを避けながら最大値検出を行う。
以上のようにして最大値検出が繰り返し行われ、ステップS307において、4箇所のピークが見つかったと判定された場合、処理はステップS308に進む。
以上の処理により、β(n)に格納されている順番は、α(tn)のピークが大きい順番に並んでいる。そこでステップS308において、並べ替え部275は、そのβ(n)の順番をピークが発生した時間順に並べ替える。
ステップS308の処理が終了すると、ピーク検出処理が終了し、処理は図17に戻る。
以上のように、ピークが高い順番にフレーム先頭位置を見つけていくことにより、ピーク検出部265は、SNRが低い場合においても、より正確にフレーム先頭位置を見つけることができる。
<パラメータ算出処理の流れ>
次に、図16のステップS264において実行されるパラメータ算出処理の流れの例を、図19のフローチャートを参照して説明する。
パラメータ算出処理が開始されると、パラメータ仮設定部281は、ステップS321において、フレーム毎に切り出されたI信号およびQ信号に対して、周波数変移γ(n)の値を仮設定する。例えば、パラメータ仮設定部281は、仮設定されたγの値として、−50Hzから+50Hzまでを5Hzステップで設定する。
ステップS322において、パラメータ仮設定部281は、初期位相θ(n)の値を仮設定する。例えば、パラメータ仮設定部281は、仮設定されたθの値として、−180度から+160度までの値を20度刻みで設定する。
ステップS323において、相関値算出部282は、ステップS321において設定された仮周波数変移γと、ステップS322において設定された仮初期位相θに基づいて、切り出されたI信号およびQ信号と同期部分だけの既知拡散符号ref(t,n)との相関値ε(γ、θ)を演算する。
ステップS324において、パラメータ算出部283は、その相関値ε(γ、θ)のピーク値を求め、β2(n)とする。また、パラメータ算出部283は、相関値ε(γ、θ)のピークを与えるγとθの値を、それぞれ、周波数補正値γ(n)と初期位相θ(n)として求める。
ステップS325において、制御部284は、初期位相θの全ての領域について処理を行ったか否かを判定する。未処理の領域が存在すると判定された場合、処理はステップS322に戻り、それ以降の処理が繰り返される。ステップS322乃至ステップS325の各処理が繰り返し実行され、ステップS325において、初期位相θの全ての領域について処理を行ったと判定された場合、処理はステップS326に進む。
ステップS326において、制御部284は、周波数変移γの全ての領域について処理を行ったか否かを判定する。未処理の領域が存在すると判定された場合、処理はステップS321に戻り、それ以降の処理が繰り返される。ステップS321乃至ステップS326の各処理が繰り返し実行され、ステップS326において、周波数変移γの全ての領域について処理を行ったと判定された場合、処理はステップS327に進む。
ステップS327において、パラメータ決定部285は、相関値εのピークを与える各パラメータの値を相関値β(n)、周波数補正値γ(n)、初期位相θ(n)として決定する。
ステップS327の処理が終了すると、パラメータ算出処理が終了し、処理は図16に戻る。
以上の処理により得られる3つの値、β2(n)、γ(n)、θ(n)は、既知拡散符号ref(t,n)との相関値が最も大きくなっている値である。
図20の上段は、実験観測された0.2秒のフレーム中での位相変化の例を示している。図20においては、フレーム5(Frame5)乃至フレーム8(Frame8)を抽出して表示しているが、それぞれ微妙に位相と周波数が変化している。パラメータ算出部254は、上述したようにパラメータ算出処理を実行することにより、このように揺らいでいる位相に対して、図20の下段に示されるように、位相変化を最もよく近似する直線を求めることができる。
図20の下段において、それぞれの直線の傾きがγ(n)に相当し、初期位相がθ(n)に相当している。また相関値β2(n)は、位相揺らぎと近似直線との相関に応じて変化している。
上述した各ステップの処理は、任意の順序で実行することができ、並列的に実行することもでき、また、必要に応じて繰り返し実行することができる。
以上に説明したように、送信装置100や受信装置200を適用することにより、最大連続送信時間短く設定することができる。例えば920MHz帯で0.2秒と設定することにより、沢山の周波数チャネルから選択して送信することができるので、混信に対してより強い送受信システムを構築することができる。また、短い時間のフレームを多数積算することにより、電波法に定められた最大送信時間の制限を超えずに、実効的なSNRを向上させることができる。このとき、同期信号がフレーム全体に分散されているので、フレーム中に位相揺らぎがあった場合においても、より適切に位相と周波数の補正を行うことができる。これらの結果、例えば、ノイズに埋もれてしまい従来の方法では復号することが困難な程微弱な受信信号であっても、受信装置200は、より正しく復号することができる。
また、複数のフレームを積算する際に、相関係数β(n)を重みとして乗算しながら積算するので、受信装置200は、一部のフレームが欠落した場合、一部のフレームに大きな位相揺らぎがあった場合、または、一部のフレームを誤検出した場合等においても、相関係数β(n)の値が小さくなるので、その影響を緩和して、より正しいデータを復号することができる。
本技術を適用した送信装置100および受信装置200により送受信を行い復号した結果のコンスタレーションを図21に示す。図21に示されるように、BPSK変調として、2つの点が分離されていることから、この場合、正しくデータが復号されている。
以上の説明では0.2秒のフレームを5分間に渡って100回送信する例を説明したが、これらの数値は一例であり、この例に限定されない。例えば、送信するフレーム数を必要に応じて変化させるようにしてもよい。また受信装置200がACK情報(受信確認情報)を送信装置100に返すようにし、ACK情報が返された時点でフレーム送信を打ち切るようにしてもよい。
以上のように各処理を行うことにより、受信装置200は、フレーム毎のデータの無線信号を受信し、受信されたその無線信号である受信信号を記憶し、記憶されている所定の時間分以上の受信信号の中から同期フレームを検出し、その同期フレームが検出された場合、記憶されている、その同期フレームより前の所定の時間分の受信信号の中からデータフレームを検出することができる。
したがって、受信装置200は、データフレームをより高精度に検出することができる。つまり、受信装置200は、受信感度の低減を抑制することができる。
<その他>
なお、第1の実施の形態の場合と同様に、上述した時間や回数等の数値は、一例であり、上述した例に限定されない。
また、受信装置200が受信するデータは任意であり、上述した気象観測データに限定されない。つまり、受信装置200は、任意のシステムに適用することができ、上述した気象データを観測するシステム以外のシステムにも適用することができる。
また、受信装置200の構成は、図9の例に限定されない。例えば、読み出し部232が、メモリ219から読み出した受信信号を保持するメモリを別途CPU202の外部に設けるようにしてもよい。
なお、以上においては、グループにおいて、データフレームの後に同期フレームを送信するように説明したが、同期フレームの位置はこの例以外であってもよい。例えば、同期フレームをデータフレームよりも前に送信するようにしてもよいし、複数のデータフレーム間において同期フレームを送信するようにしてもよい。また、1グループにおいて複数の同期フレームを送信するようにしてもよい。例えば、1グループに同期フレームを2つ設けるようにし、最初に1つ目の同期フレームを送信し、次に各データフレームを送信し、最後に2つ目の同期フレームを送信するようにしてもよい。
また、送信装置100が送信する送信信号TXが、チャープ変調(CHarp Modulation)されるようにしてもよい。チャープ変調は、一次変調されたキャリア信号の周波数を時間に応じて連続した周波数で変化させていき、帯域を拡大する変調方式である。このように、帯域を拡散することにより、一部の周波数によって発生する干渉などの影響を抑制することができる。なお、送信信号TXが、ランダムに周波数を変える周波数ホッピング(Frequency Hopping:FH)変調されるようにしてもよい。また、同期フレームとデータフレームとを互いに異なる周波数帯において送信するようにしてもよい。
以上のような本技術を適用した送信装置100や受信装置200は、任意のシステムに適用することができる。例えば、老人等のユーザの位置を監視するユーザ位置監視システム、自動車やバイク等の盗難防止システム、自立して飛行したり、ユーザに遠隔操作されて飛行したりすることができる無人機の飛行や撮像等を制御するシステムに適用することができる。つまり、本技術は、通信を伴うシステムであればどのようなシステムにも適用することができる。例えば、交通、医療、防犯、農業、美容、工場、家電等、あらゆる分野のシステムに本技術を適用することができる。
<3.第3の実施の形態>
<コンピュータ>
上述した一連の処理は、ハードウエアにより実行させることもできるし、ソフトウエアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウエアにより実行する場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、コンピュータにインストールされる。ここでコンピュータには、専用のハードウエアに組み込まれているコンピュータや、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータ等が含まれる。
図22は、上述した一連の処理をプログラムにより実行するコンピュータのハードウエアの構成例を示すブロック図である。
図22に示されるコンピュータ600において、CPU(Central Processing Unit)611、ROM(Read Only Memory)612、RAM(Random Access Memory)613は、バス614を介して相互に接続されている。
バス614にはまた、入出力インタフェース620も接続されている。入出力インタフェース620には、入力部621、出力部622、記憶部623、通信部624、およびドライブ625が接続されている。
入力部621は、例えば、キーボード、マウス、マイクロホン、タッチパネル、入力端子などよりなる。出力部622は、例えば、ディスプレイ、スピーカ、出力端子などよりなる。記憶部623は、例えば、ハードディスク、RAMディスク、不揮発性のメモリなどよりなる。通信部624は、例えば、ネットワークインタフェースよりなる。ドライブ625は、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または半導体メモリなどのリムーバブルメディア631を駆動する。
以上のように構成されるコンピュータでは、CPU611が、例えば、記憶部623に記憶されているプログラムを、入出力インタフェース620およびバス614を介して、RAM613にロードして実行することにより、上述した一連の処理が行われる。RAM613にはまた、CPU611が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
コンピュータ(CPU611)が実行するプログラムは、例えば、パッケージメディア等としてのリムーバブルメディア631に記録して適用することができる。その場合、プログラムは、リムーバブルメディア631をドライブ625に装着することにより、入出力インタフェース620を介して、記憶部623にインストールすることができる。
また、このプログラムは、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線または無線の伝送媒体を介して提供することもできる。その場合、プログラムは、通信部624で受信し、記憶部623にインストールすることができる。
その他、このプログラムは、ROM612や記憶部623に、あらかじめインストールしておくこともできる。
なお、コンピュータが実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであっても良いし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであっても良い。
また、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
また、上述した各ステップの処理は、上述した各装置、若しくは、上述した各装置以外の任意の装置において、実行することができる。その場合、その処理を実行する装置が、上述した、その処理を実行するのに必要な機能(機能ブロック等)を有するようにすればよい。また、処理に必要な情報を、適宜、その装置に伝送するようにすればよい。
また、本明細書において、システムとは、複数の構成要素(装置、モジュール(部品)等)の集合を意味し、全ての構成要素が同一筐体中にあるか否かは問わない。したがって、別個の筐体に収納され、ネットワークを介して接続されている複数の装置、及び、1つの筐体の中に複数のモジュールが収納されている1つの装置は、いずれも、システムである。
また、以上において、1つの装置(または処理部)として説明した構成を分割し、複数の装置(または処理部)として構成するようにしてもよい。逆に、以上において複数の装置(または処理部)として説明した構成をまとめて1つの装置(または処理部)として構成されるようにしてもよい。また、各装置(または各処理部)の構成に上述した以外の構成を付加するようにしてももちろんよい。さらに、システム全体としての構成や動作が実質的に同じであれば、ある装置(または処理部)の構成の一部を他の装置(または他の処理部)の構成に含めるようにしてもよい。
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、本技術は、1つの機能を、ネットワークを介して複数の装置で分担、共同して処理するクラウドコンピューティングの構成をとることができる。
また、上述のフローチャートで説明した各ステップは、1つの装置で実行する他、複数の装置で分担して実行することができる。
さらに、1つのステップに複数の処理が含まれる場合には、その1つのステップに含まれる複数の処理は、1つの装置で実行する他、複数の装置で分担して実行することができる。
また、本技術は、これに限らず、このような装置またはシステムを構成する装置に搭載するあらゆる構成、例えば、システムLSI(Large Scale Integration)等としてのプロセッサ、複数のプロセッサ等を用いるモジュール、複数のモジュール等を用いるユニット、ユニットにさらにその他の機能を付加したセット等(すなわち、装置の一部の構成)として実施することもできる。
なお、本技術は以下のような構成も取ることができる。
(1) データをフレーム毎に無線信号として送信する送信部と、
前記送信部が前記データを送信する周波数帯域のキャリアセンスを繰り返すキャリアセンス部と、
前記キャリアセンス部による前記キャリアセンスの結果に基づいて、前記周波数帯域が空いている場合、前記送信部に、データフレームを前記無線信号として前記周波数帯域に送信させ、さらに、前記送信部が第1の時間内に前記データフレームを所定回数送信した場合、前記送信部に、前記データフレームとは異なる所定の情報により構成される同期フレームを前記無線信号として前記周波数帯域に送信させる送信制御部と
を備える信号処理装置。
(2) 前記キャリアセンス部は、前記第1の時間よりも短い第2の時間毎に、前記キャリアセンスを繰り返す
(1)に記載の信号処理装置。
(3) 前記同期フレームは、受信側にとって既知の情報により構成される
(1)または(2)に記載の信号処理装置。
(4) 前記同期フレームは、予め定められた所定の擬似乱数列により構成される
(1)乃至(3)のいずれかに記載の信号処理装置。
(5) 前記同期フレームを生成する同期フレーム生成部をさらに備える
(1)乃至(4)のいずれかに記載の信号処理装置。
(6) 前記データフレームを生成するデータフレーム生成部をさらに備える
(1)乃至(5)のいずれかに記載の信号処理装置。
(7) 前記データフレーム生成部は、同一のデータを用いて複数の前記データフレームを生成し、
前記送信部は、前記データフレーム生成部により生成された複数の前記データフレームを送信することにより、前記同一のデータを複数回送信する
(6)に記載の信号処理装置。
(8) 前記データフレーム生成部は、前記データフレームの受信側にとって既知の部分が、前記データフレーム内により均一に分散するように、前記データフレーム内でデータの並び替えを行う
(6)または(7)に記載の信号処理装置。
(9) 信号処理装置が、
データをフレーム毎に無線信号として送信し、
前記データを送信する周波数帯域のキャリアセンスを繰り返し、
前記キャリアセンスの結果に基づいて前記周波数帯域が空いている場合、データフレームを前記無線信号として前記周波数帯域に送信させ、さらに、第1の時間内に前記データフレームを所定回数送信した場合、前記データフレームとは異なる所定の情報により構成される同期フレームを前記無線信号として前記周波数帯域に送信させる
信号処理方法。
(10) コンピュータを、
データをフレーム毎に無線信号として送信する送信部と、
前記送信部が前記データを送信する周波数帯域のキャリアセンスを繰り返すキャリアセンス部と、
前記キャリアセンス部による前記キャリアセンスの結果に基づいて、前記周波数帯域が空いている場合、前記送信部に、データフレームを前記無線信号として前記周波数帯域に送信させ、さらに、前記送信部が第1の時間内に前記データフレームを所定回数送信した場合、前記送信部に、前記データフレームとは異なる所定の情報により構成される同期フレームを前記無線信号として前記周波数帯域に送信させる送信制御部と
して機能させるためのプログラム。
(11) フレーム毎のデータの無線信号を受信する受信部と、
前記受信部により受信された前記無線信号である受信信号を記憶する記憶部と、
前記記憶部により記憶されている所定の時間分以上の前記受信信号の中から同期フレームを検出する同期フレーム検出部と、
前記同期フレーム検出部により前記同期フレームが検出された場合、前記記憶部に記憶されている、前記同期フレームより前の前記所定の時間分の前記受信信号の中からデータフレームを検出するデータフレーム検出部と
を備える信号処理装置。
(12) 前記同期フレームは、前記信号処理装置にとって既知の情報により構成される
(11)に記載の信号処理装置。
(13) 前記同期フレームは、予め定められた所定の擬似乱数列により構成される
(11)または(12)に記載の信号処理装置。
(14) 前記同期フレーム検出部により前記同期フレームが検出された場合、前記記憶部に記憶されている、前記同期フレームより前の前記所定の時間分の前記受信信号を前記記憶部から読み出す読み出し部をさらに備え、
前記データフレーム検出部は、前記読み出し部により読み出された、前記同期フレームより前の前記所定の時間分の前記受信信号の中から、前記データフレームを検出する
(11)乃至(13)のいずれかに記載の信号処理装置。
(15) 前記データフレーム検出部は、前記同期フレームより前の前記所定の時間分の前記受信信号内の前記データフレームの先頭位置を検出し、1フレーム分のデータを切り出し、フレーム毎に前記データフレームを検出する
(14)に記載の信号処理装置。
(16) 前記読み出し部により読み出された、前記同期フレームより前の前記所定の時間分の前記受信信号を保持する保持部をさらに備え、
前記データフレーム検出部は、前記保持部により保持されている、前記同期フレームより前の前記所定の時間分の前記受信信号の中から、前記データフレームを検出する
(14)または(15)に記載の信号処理装置。
(17) 前記データフレーム検出部により検出された前記データフレームを、所定の擬似乱数列を乗算して積算することにより逆拡散する逆拡散部をさらに備える
(11)乃至(16)のいずれかに記載の信号処理装置。
(18) 前記データフレーム検出部は、前記同期フレーム検出部により前記同期フレームが検出されなかった場合、前記同期フレームより前の前記所定の時間分の前記受信信号に対する前記データフレームの検出を省略する
(11)乃至(17)のいずれかに記載の信号処理装置。
(19) 信号処理装置が、
フレーム毎のデータの無線信号を受信し、
受信された前記無線信号である受信信号を記憶し、
記憶されている所定の時間分以上の前記受信信号の中から同期フレームを検出し、
前記同期フレームが検出された場合、記憶されている、前記同期フレームより前の前記所定の時間分の前記受信信号の中からデータフレームを検出する
信号処理方法。
(20) コンピュータを、
フレーム毎のデータの無線信号を受信する受信部と、
前記受信部により受信された前記無線信号である受信信号を記憶する記憶部と、
前記記憶部により記憶されている所定の時間分以上の前記受信信号の中から同期フレームを検出する同期フレーム検出部と、
前記同期フレーム検出部により前記同期フレームが検出された場合、前記記憶部に記憶されている、前記同期フレームより前の前記所定の時間分の前記受信信号の中からデータフレームを検出するデータフレーム検出部と
して機能させるためのプログラム。
100 送信装置, 101 データフレーム生成部, 102 同期フレーム生成部, 103 送信制御部, 104 送信部, 106 キャリアセンス部, 121 制御部, 122 選択部, 141 増幅部, 142 バンドパスフィルタ, 143 検波部, 200 受信装置, 201 受信部, 202 CPU, 219 メモリ, 221 レジスタ, 231 同期フレーム検出部, 232 読み出し部, 233 データフレーム検出部, 234 逆拡散部, 235 誤り判定部, 236 出力制御部, 241 既知拡散符号生成部, 242 高速フーリエ変換部, 243 高速フーリエ逆変換部, 244 相互相関値算出部, 245 フレーム先頭位置検出部, 251 キャリア周波数補正部, 252 フレーム先頭位置検出部, 253 フレーム抽出部, 254 パラメータ算出部, 255 周波数初期位相補正部, 256 加算部, 257 制御部, 261 既知拡散符号生成部, 262 高速フーリエ変換部, 263 高速フーリエ逆変換部, 264 相互相関値算出部, 265 ピーク検出部, 271 フレームカウンタ制御部, 272 マスク制御部, 273 相互相関値最大値検出部, 274 ピーク設定部, 275 並べ替え部, 281 パラメータ仮設定部, 282 相関値算出部, 283 パラメータ算出部, 284 制御部, 285 パラメータ決定部, 600 コンピュータ

Claims (20)

  1. データをフレーム毎に無線信号として送信する送信部と、
    前記送信部が前記データを送信する周波数帯域のキャリアセンスを繰り返すキャリアセンス部と、
    前記キャリアセンス部による前記キャリアセンスを行わせ、前記周波数帯域が空いている場合、前記送信部に、データフレームを前記無線信号として前記周波数帯域に送信させる処理を繰り返し、さらに、前記送信部が第1の時間内において、前記データフレームとは異なる所定の情報により構成される同期フレームの送信を挟まずに前記データフレームを所定回数送信した場合、前記送信部に、前記同期フレームを前記無線信号として前記周波数帯域に送信させる送信制御部と
    を備える信号処理装置。
  2. 前記キャリアセンス部は、前記第1の時間よりも短い第2の時間毎に、前記キャリアセンスを繰り返す
    請求項1に記載の信号処理装置。
  3. 前記同期フレームは、前記第1の時間分の受信信号に前記所定回数分の前記データフレームが存在することを保証するためのフレームであり、受信側にとって既知の情報により構成される
    請求項1に記載の信号処理装置。
  4. 前記同期フレームは、予め定められた所定の擬似乱数列により構成される
    請求項1に記載の信号処理装置。
  5. 前記同期フレームを生成する同期フレーム生成部をさらに備える
    請求項1に記載の信号処理装置。
  6. 前記データフレームを生成するデータフレーム生成部をさらに備える
    請求項1に記載の信号処理装置。
  7. 前記データフレーム生成部は、同一のデータを用いて複数の前記データフレームを生成し、
    前記送信部は、前記データフレーム生成部により生成された複数の前記データフレームを送信することにより、前記同一のデータを複数回送信する
    請求項6に記載の信号処理装置。
  8. 前記データフレーム生成部は、前記データフレームの受信側にとって既知の部分が、前記データフレーム内により均一に分散するように、前記データフレーム内でデータの並び替えを行う
    請求項6に記載の信号処理装置。
  9. 信号処理装置が、
    データをフレーム毎に無線信号として送信し、
    前記データを送信する周波数帯域のキャリアセンスを行わせ、前記周波数帯域が空いている場合、データフレームを前記無線信号として前記周波数帯域に送信させる処理を繰り返し、さらに、第1の時間内において、前記データフレームとは異なる所定の情報により構成される同期フレームの送信を挟まずに前記データフレームを所定回数送信した場合、前記同期フレームを前記無線信号として前記周波数帯域に送信させる
    信号処理方法。
  10. コンピュータを、
    データをフレーム毎に無線信号として送信する送信部と、
    前記送信部が前記データを送信する周波数帯域のキャリアセンスを繰り返すキャリアセンス部と、
    前記キャリアセンス部による前記キャリアセンスを行わせ、前記周波数帯域が空いている場合、前記送信部に、データフレームを前記無線信号として前記周波数帯域に送信させる処理を繰り返し、さらに、前記送信部が第1の時間内において、前記データフレームとは異なる所定の情報により構成される同期フレームの送信を挟まずに前記データフレームを所定回数送信した場合、前記送信部に、前記同期フレームを前記無線信号として前記周波数帯域に送信させる送信制御部と
    して機能させるためのプログラム。
  11. フレーム毎のデータの無線信号を受信する受信部と、
    前記受信部により受信された前記無線信号である受信信号を記憶する記憶部と、
    前記記憶部により記憶されている所定の時間分以上の前記受信信号の中から、データフレームが第1の時間内に所定回数送信された場合に送信される同期フレームを検出する同期フレーム検出部と、
    前記同期フレーム検出部により前記同期フレームが検出された場合、前記記憶部に記憶されている、前記同期フレームより前の前記所定の時間分の前記受信信号の中から前記データフレームを検出するデータフレーム検出部と
    を備える信号処理装置。
  12. 前記同期フレームは、前記所定の時間分の前記受信信号に所定回数分の前記データフレームが存在することを保証するためのフレームであり、前記信号処理装置にとって既知の情報により構成される
    請求項11に記載の信号処理装置。
  13. 前記同期フレームは、予め定められた所定の擬似乱数列により構成される
    請求項11に記載の信号処理装置。
  14. 前記同期フレーム検出部により前記同期フレームが検出された場合、前記記憶部に記憶されている、前記同期フレームより前の前記所定の時間分の前記受信信号を前記記憶部から読み出す読み出し部をさらに備え、
    前記データフレーム検出部は、前記読み出し部により読み出された、前記同期フレームより前の前記所定の時間分の前記受信信号の中から、前記データフレームを検出する
    請求項11に記載の信号処理装置。
  15. 前記データフレーム検出部は、前記同期フレームより前の前記所定の時間分の前記受信信号内の前記データフレームの先頭位置を検出し、1フレーム分のデータを切り出し、フレーム毎に前記データフレームを検出する
    請求項14に記載の信号処理装置。
  16. 前記読み出し部により読み出された、前記同期フレームより前の前記所定の時間分の前記受信信号を保持する保持部をさらに備え、
    前記データフレーム検出部は、前記保持部により保持されている、前記同期フレームより前の前記所定の時間分の前記受信信号の中から、前記データフレームを検出する
    請求項14に記載の信号処理装置。
  17. 前記データフレーム検出部により検出された前記データフレームを、所定の擬似乱数列を乗算して積算することにより逆拡散する逆拡散部をさらに備える
    請求項11に記載の信号処理装置。
  18. 前記データフレーム検出部は、前記同期フレーム検出部により前記同期フレームが検出されなかった場合、前記同期フレームより前の前記所定の時間分の前記受信信号に対する前記データフレームの検出を省略する
    請求項11に記載の信号処理装置。
  19. 信号処理装置が、
    フレーム毎のデータの無線信号を受信し、
    受信された前記無線信号である受信信号を記憶し、
    記憶されている所定の時間分以上の前記受信信号の中から、データフレームが第1の時間内に所定回数送信された場合に送信される同期フレームを検出し、
    前記同期フレームが検出された場合、記憶されている、前記同期フレームより前の前記所定の時間分の前記受信信号の中から前記データフレームを検出する
    信号処理方法。
  20. コンピュータを、
    フレーム毎のデータの無線信号を受信する受信部と、
    前記受信部により受信された前記無線信号である受信信号を記憶する記憶部と、
    前記記憶部により記憶されている所定の時間分以上の前記受信信号の中から、データフレームが第1の時間内に所定回数送信された場合に送信される同期フレームを検出する同期フレーム検出部と、
    前記同期フレーム検出部により前記同期フレームが検出された場合、前記記憶部に記憶されている、前記同期フレームより前の前記所定の時間分の前記受信信号の中から前記データフレームを検出するデータフレーム検出部と
    して機能させるためのプログラム。
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