JP6918427B2 - 信号処理装置および方法、情報処理装置および方法、並びに、プログラム - Google Patents

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Description

本技術は、信号処理装置および方法、情報処理装置および方法、並びに、プログラムに関し、特に、信号が送信された位置と受信された位置との距離をより正確に求めることができるようにした信号処理装置および方法、情報処理装置および方法、並びに、プログラムに関する。
従来、移動体通信端末の位置測定方法として、3つの基地局の位置情報と電界強度情報から基地局を頂点とする三角形を定めてその重心点を求めた上、その重心点から各頂点に向かう、各電界強度に応じた3つのベクトルを合成して、合成ベクトルの示す方向及び、位置を現在の移動体通信端末の位置として定める方法があった(例えば、特許文献1参照)。重心点は移動体通信端末の仮の位置を示し、各ベクトルの大きさは各基地局において受信された信号の電界強度、すなわち、各基地局から信号が送信された位置までの距離(信号が送信された位置と受信された位置との距離)を示している。そして、合成ベクトルが、移動体通信端末の仮の位置と実際の位置とのずれを示している。つまり、合成ベクトルを求めることにより、移動体通信端末の実際の位置が求められる。
特開2004−356755号公報
しかしながら、この方法では電界強度が測定精度の支配項となり、マルチパスによる強度変化の影響により電界強度の測定精度が低減するため、各ベクトルの長さの精度、すなわち、信号が送信された位置と受信された位置との距離の測定精度が低減してしまうおそれがあった。そのため、移動体通信端末の位置の測定精度が低減してしまうおそれがあった。
本技術は、このような状況に鑑みて提案されたものであり、信号が送信された位置と受信された位置との距離をより正確に求めることを目的とする。
本技術の信号処理装置は、受信側にとって既知の、GNSS(Global Navigation Satellite System)信号に含まれる時刻情報に基づく複数のタイミングにおいて、前記GNSS信号に含まれる情報若しくはNULLデータと信号処理装置に関する情報とを含むフレームデータが1オクテット毎に並べ替えられて疑似乱数が乗算されて生成された0.192秒の信号を920MHz帯の無線信号として、0.2秒以上の送信間隔で30秒間に最大100回繰り返し送信する送信部を備える信号処理装置である。
本技術の信号処理方法は、信号処理装置が、受信側にとって既知の、GNSS(Global Navigation Satellite System)信号に含まれる時刻情報に基づく複数のタイミングにおいて、前記GNSS信号に含まれる情報若しくはNULLデータと前記信号処理装置に関する情報とを含むフレームデータが1オクテット毎に並べ替えられて疑似乱数が乗算されて生成された0.192秒の信号を920MHz帯の無線信号として、0.2秒以上の送信間隔で30秒間に最大100回繰り返し送信する信号処理方法である。
本技術のプログラムは、コンピュータを、受信側にとって既知の、GNSS(Global Navigation Satellite System)信号に含まれる時刻情報に基づく複数のタイミングにおいて、前記GNSS信号に含まれる情報若しくはNULLデータと信号処理装置に関する情報とを含むフレームデータが1オクテット毎に並べ替えられて疑似乱数が乗算されて生成された0.192秒の信号を920MHz帯の無線信号として、0.2秒以上の送信間隔で30秒間に最大100回繰り返し送信する送信部として機能させるためのプログラムである。
本技術の信号処理装置および方法、並びに、プログラムにおいては、受信側にとって既知の、GNSS(Global Navigation Satellite System)信号に含まれる時刻情報に基づく複数のタイミングにおいて、そのGNSS信号に含まれる情報若しくはNULLデータと信号処理装置に関する情報とを含むフレームデータが1オクテット毎に並べ替えられて疑似乱数が乗算されて生成された0.192秒の信号が920MHz帯の無線信号として、0.2秒以上の送信間隔で30秒間に最大100回繰り返し送信される。
本技術によれば、信号を処理することが出来る。また本技術によれば、情報を処理することが出来る。さらに本技術によれば、信号が送信された位置と受信された位置との距離をより正確に求めることができる。
信号送受信システムの主な構成例を示す図である。 送信機の位置推定の様子の例を説明する図である。 送信機の主な構成例を示すブロック図である。 送信処理の流れの例を説明するフローチャートである。 スーパーフレームの主な構成例を示す図である。 各部における信号の例を説明する図である。 グリッド送信の様子の例を説明する図である。 受信機の位置推定の様子の例を説明する図である。 CPUにより実現される主な機能の例を説明する機能ブロック図である。 受信処理の流れの例を説明するフローチャートである。 伝搬遅延量算出処理の流れの例を説明するフローチャートである。 信号受信の様子の例を説明する図である。 伝搬遅延算出の様子の例を説明する図である。 サーバの主な構成例を示すブロック図である。 CPUにより実現される主な機能の例を説明する機能ブロック図である。 位置推定処理の流れの例を説明するフローチャートである。 位置推定の様子の例を説明する図である。 ユーザ位置監視システムに本技術を適用する例を説明する図である。 盗難防止システムに本技術を適用する例を説明する図である。 無人機を用いたシステムに本技術を適用する例を説明する図である。 信号送受信システムの他の構成例を示す図である。 コンピュータの主な構成例を示すブロック図である。
以下、本開示を実施するための形態(以下実施の形態とする)について説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施の形態(信号送受信システム)
<1.第1の実施の形態>
<信号送信位置の推定>
例えば、PHS(Personal Handyphone System)端末や携帯電話機等の移動体通信端末を用いた通信では、その移動体通信端末の位置するエリアをカバーする基地局を介して移動体通信端末が既設の公衆電話回線網に接続され、かかる公衆電話回線網を通じて他の移動体通信端末或いは通常の有線の電話機と通信が可能である。
このような通信システムの場合、移動体通信端末と他との通信は、多数のエリア内にそれぞれ設置されている基地局の内、移動体通信端末が位置しているエリア内の基地局を介して、即ち移動体通信端末に最も近い基地局を通じて行われる。即ち移動体通信端末との無線通信を行っている基地局は予め特定されており、従ってその基地局の特定により移動体通信端末の現在位置を推定することができる。
しかしながら、このような移動体通信端末の位置推定方法の精度は、基地局の出力電力(すなわち通信可能な範囲の広さ)に依存する。例えば、基地局の通信可能な範囲が数百m乃至数十km程度であるとすると、位置推定(つまり、基地局から移動体通信端末までの距離の推定)の誤差も同程度となり、精度をそれ以上向上させることは困難であった。
これに対して、例えば特許文献1では、3つの基地局の位置情報と電界強度情報から基地局を頂点とする三角形を定めてその重心点を求めた上、その重心点から各頂点に向かう、各電界強度に応じた3つのベクトルを合成して、合成ベクトルの示す方向及び、位置を現在の移動体通信端末の位置として定める方法が開示された。この重心点は移動体通信端末の仮の位置を示し、各ベクトルの大きさは各基地局において受信された信号の電界強度、すなわち、各基地局から信号が送信された位置までの距離(信号が送信された位置と受信された位置との距離)を示している。そして、合成ベクトルが、移動体通信端末の仮の位置と実際の位置とのずれを示している。つまり、合成ベクトルを求めることにより、移動体通信端末の実際の位置が求められる。
しかしながら、この方法の場合、理論上、上述した方法よりも位置推定精度を高めることができるものの、位置推定精度が電界強度に依存する。そのため、例えばマルチパス等により電界強度が変化すると電界強度の測定精度が低減するため、各ベクトルの長さの精度、すなわち、信号が送信された位置と受信された位置との距離の測定精度が低減してしまう可能性があった。そのため、移動体通信端末の推定される位置にも誤差が生じる可能性があった。このように現実の通信環境の影響を受けやすく、その通信環境によっては位置推定精度を十分に高くすることができない可能性があった。
<信号送受信システム>
図1は、本技術を適用した信号送受信システムの一実施の形態の主な構成例を示す図である。図1に示される信号送受信システム100は、無線信号を送受信し、その無線信号が送信された位置と受信された位置との距離を求めることができ、さらには、その求めた距離を用いて、無線信号が送信された位置を推定することができる信号送受信システムである。
図1に示されるように、信号送受信システム100は、送信機101、受信機102−1乃至受信機102−3、並びにサーバ104を有する。
送信機101は、無線信号を送信する信号処理装置である。送信機101は、例えば携帯型の通信装置のような、移動可能な装置である。例えば、送信機101は、ユーザが携帯したり、車等の何らかの移動体に設置されたりする。また、送信機101自身が移動する機能を備えるようにしてもよい。つまり、送信機101の位置は不定であり、信号送受信システム100によりその位置を特定しない限り、送信機101の位置は不明(未知)である。
なお、図1においては、1台の送信機101を示しているが、信号送受信システム100は、任意の数の送信機101を有することができる。
受信機102−1乃至受信機102−3は、送信機101が送信する無線信号を受信する信号処理装置である。また、受信機102−1乃至受信機102−3は、情報を処理する情報処理装置でもある。受信機102−1乃至受信機102−3は、設置場所に固定的に設置され、移動不可能な装置である。受信機102−1乃至受信機102−3は、互いに異なる位置に設置されている。つまり、受信機102−1乃至受信機102−3の位置は、特定済みであり、既知である。
受信機102−1乃至受信機102−3は、それぞれ、両矢印112−1乃至両矢印112−3のように、ネットワーク103に通信可能に接続されている。受信機102−1乃至受信機102−3は、このネットワーク103を介して、ネットワーク103に接続される他の通信装置と通信を行い、情報を授受することができる。例えば、受信機102−1乃至受信機102−3は、ネットワーク103を介してサーバ104と通信を行うことができる。つまり、受信機102−1乃至受信機102−3は、他の装置と通信を行う通信装置でもある。
受信機102−1乃至受信機102−3を互いに区別して説明する必要が無い場合、受信機102と称する。なお、図1においては、受信機102−1乃至受信機102−3の3台を示しているが、信号送受信システム100は、任意の数の受信機102を有することができる。
ネットワーク103は、任意の通信網であり、有線通信を行ってもよいし、無線通信を行ってもよいし、それらの両方を行ってもよい。また、ネットワーク103が、1の通信網により構成されるようにしてもよいし、複数の通信網により構成されるようにしてもよい。例えば、インターネット、公衆電話回線網、所謂3G回線や4G回線等の無線移動体用の広域通信網、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、Bluetooth(登録商標)規格に準拠した通信を行う無線通信網、NFC(Near Field Communication)等の近距離無線通信の通信路、赤外線通信の通信路、HDMI(登録商標)(High-Definition Multimedia Interface)やUSB(Universal Serial Bus)等の規格に準拠した有線通信の通信網等、任意の通信規格の通信網や通信路がネットワーク103に含まれるようにしてもよい。
サーバ104は、情報を処理する情報処理装置である。サーバ104は、両矢印113のように、ネットワーク103に通信可能に接続されている。サーバ104は、このネットワーク103を介して、ネットワーク103に接続される他の通信装置と通信を行い、情報を授受することができる。例えば、サーバ104は、ネットワーク103を介して受信機102−1乃至受信機102−3と通信を行うことができる。つまり、サーバ104は、他の装置と通信を行う通信装置でもある。
以上のような構成の信号送受信システム100において、送信機101は、所定の信号を、受信側(図1の場合、受信機102)にとって既知の所定のタイミングにおいて、無線信号として送信する。
この無線信号は、送信機101の位置を通信可能範囲内とする受信機102により受信される。例えば、送信機101から送信された無線信号は、点線矢印111−1のように、受信機102−1において受信される。また、例えば、送信機101から送信された無線信号は、点線矢印111−2のように、受信機102−2において受信される。さらに、例えば、送信機101から送信された無線信号は、点線矢印111−3のように、受信機102−3において受信される。
送信機101からの無線信号を受信した各受信機102は、図2のAに示されるように、その無線信号の伝搬遅延量(すなわち、その無線信号が送信された送信タイミングから受信された受信タイミングまでの時間)を求める。上述したように、送信タイミングは、受信機102にとって既知のタイミングである。また、受信タイミングも受信機102にとって既知である。したがって、受信機102は、伝搬遅延量を求めることができる。各受信機102は、その伝搬遅延量を、自身の位置を示す位置情報とともに、サーバ104に供給する。
サーバ104は、図2のBに示されるように、受信機102から取得した伝搬遅延量に基づいて、送信機101と各受信機102との距離を求める。サーバ104は、さらに、求めた距離と、各受信機102の位置情報とに基づいて、送信機101の位置を推定する。
このように、信号送受信システム100は、電界強度ではなく、送信機101から受信機102までの無線信号の伝搬遅延量に基づいて、送信機101と受信機102との距離を求める。したがって、信号送受信システム100は、信号が送信された位置と受信された位置との距離(つまり、無線信号を送信した送信機101と、その無線信号を受信した受信機102との距離)をより正確に求めることができる。また、その距離を用いることにより、信号送受信システム100は、信号が送信された位置(つまり、送信機101の位置)をより正確に推定することができる。
<送信機の構成>
図3は、図1の送信機101の主な構成例を示すブロック図である。図3に示されるように、送信機101は、送信信号生成部131と送信部141とを有する。
送信信号生成部131は、無線信号として送信される所定の信号を生成する。送信部141は、送信信号生成部131により生成された所定の信号を、無線信号として送信する。
図3に示されるように、送信信号生成部131は、GNSS信号受信部151、NULL生成部152、選択部153、CRC(Cyclic Redundancy Check)付加部154、同期信号発生部155、選択部156、フレームカウンタ157、レジスタ158、インタリーブ部159、Gold符号発生部160、乗算部161、キャリア発振部162、乗算部163、およびバンドパスフィルタ(BPF)164を有する。
GNSS信号受信部151は、全地球測位システムの人工衛星(GNSS衛星)から送信されるGNSS信号の受信に関する処理を行う。また、GNSS信号受信部151は、受信されたGNSS信号から時刻情報を取得する。そして、GNSS信号受信部151は、その時刻情報を選択部153に供給する。また、GNSS信号受信部151は、その時刻情報を、後述するグリッド送信制御部165にも供給する。
NULL生成部152は、NULLデータを生成する。NULL生成部152は、生成したNULLデータを選択部153に供給する。
選択部153は、供給される時刻情報およびNULLデータのいずれか一方を選択する。選択部153は、選択した時刻情報若しくはNULLデータを、送信情報TMとしてCRC付加部154に供給する。
CRC付加部154は、選択部153から供給される送信情報TMに、誤り検出用の巡回冗長検査符号(CRC)を付加する。この巡回冗長検査符号は、どのようなものであってもよく、そのデータ長も任意である。CRC付加部154は、巡回冗長検査符号が付加された送信信号TMを選択部156に供給する。
同期信号発生部155は、所定の同期パタンを発生する。この同期パタンは、どのようなものであってもよく、そのデータ長も任意である。同期信号発生部155は、その同期パタンを選択部156に供給する。
選択部156は、適宜入力を選択することにより、CRC付加部154から供給される巡回冗長検査符号が付加された送信情報TMに、同期信号発生部155から供給される同期パタンを付加する。つまり、選択部156は、無線信号として送信される所定の信号としての送信情報TMを生成する。選択部156は、その巡回冗長検査符号と同期パタンが付加された送信情報TMを、レジスタ158に供給する。
フレームカウンタ157は、巡回冗長検査符号と同期パタンが付加された送信情報TMの送信を繰り返した回数、すなわち、レジスタ158に保持される、巡回冗長検査符号と同期パタンが付加された送信情報TMが読み出された回数をカウントする。フレームカウンタ157は、このようなカウント値をレジスタ158に供給する。
レジスタ158は、選択部156から供給される、巡回冗長検査符号と同期パタンが付加された送信情報TMを保持する。レジスタ158は、保持している巡回冗長検査符号と同期パタンが付加された送信情報TMを、インタリーブ部159に供給する。レジスタ158は、この供給を所定回数繰り返す。上述したように、フレームカウンタ157がこの回数をカウントしており、レジスタ158は、そのカウント値により供給回数を把握する。レジスタ158は、巡回冗長検査符号と同期パタンが付加された送信情報TMの読み出しを所定回数繰り返すと、その巡回冗長検査符号と同期パタンが付加された送信情報TMを破棄し、次に選択部156から供給される新たな巡回冗長検査符号と同期パタンが付加された送信情報TMを取得し、保持する。
インタリーブ部159は、この巡回冗長検査符号と同期パタンが付加された送信情報TMの同期パタンを分解し、その他の部分の間に分散させる。この分散は、同期パタンが、ほぼ均等にばらまかれるように行われる。インタリーブ部159は、並び替えられた送信情報QDを、乗算部161に供給する。
Gold符号発生部160は、送信情報QDに付加する疑似乱数列を発生する。この擬似乱数列は、どのようなものであってもよく、そのデータ長も任意である。Gold符号発生部160は、発生した疑似乱数列を乗算部161に供給する。
乗算部161は、インタリーブ部159から供給される送信情報QDと、Gold符号発生部160から供給される擬似乱数列とを乗算することにより擬似乱数列PNを生成する。乗算部161は、生成した擬似乱数列PNを乗算部163に供給する。
キャリア発振部162は、所定の周波数(キャリア周波数)で発振し、無線信号の伝送に用いるキャリア信号を生成する。キャリア発振部162は、キャリア発振部162は、生成したキャリア信号を乗算部163に供給する。
乗算部163は、乗算部161から供給される擬似乱数列PNに応じて、キャリア発振部162から供給されるキャリア信号の極性を変調する。乗算部163は、その変調結果を変調信号CMとしてバンドパスフィルタ(BPF)164に供給する。
バンドパスフィルタ164は、乗算部163から供給される変調信号CMの帯域をキャリア周波数の帯域に制限する。バンドパスフィルタ164は、このように帯域制限された変調信号CMを送信信号TXとして送信部141(増幅部166)に供給する。
また、図3に示されるように、送信部141は、グリッド送信制御部165、増幅部166、並びにアンテナ167を有する。
グリッド送信制御部165は、増幅部166を制御し、送信信号TXの送信タイミングの制御に関する処理を行う。
増幅部166は、グリッド送信制御部165に制御される送信タイミングにおいて、バンドパスフィルタ164から供給された送信信号TXを増幅し、増幅した送信信号TXを、無線信号として、アンテナ167を介して送信する。
<送信処理の流れ>
以上のような送信機101において実行される送信処理の流れの例を、図4のフローチャートを参照して説明する。
送信処理において、送信信号生成部131は、ステップS101乃至ステップS104の処理により、送信する送信情報TMを生成する。すなわち、送信処理が開始されると、ステップS101において、GNSS信号受信部151は、図示せぬアンテナを介して、GNSS衛星から送信されるGNSS信号を受信する。
ステップS102において、選択部153は、GNSS信号受信部151が、GNSS信号を受信できるか否かを判定する。GNSS信号を受信できると判定された場合、ステップS103において、GNSS信号受信部151は、受信されたGNSS信号から時刻情報を取得し、それを選択部153に供給する。選択部153は、その時刻情報を選択し、送信情報TMとしてCRC付加部154に供給する。
また、ステップS102において例えば送信機101が屋内に位置する等して、GNSS信号を受信できないと判定された場合、ステップS104において、NULL生成部152は、NULLデータを生成し、それを選択部153に供給する。選択部153は、そのNULLデータを選択し、送信情報TMとしてCRC付加部154に供給する。
GNSS信号は受信機102においても受信することができるので、この時刻情報は、受信機102にとって既知な情報である。また、NULLデータも受信機102にとって既知な情報である。このように、送信信号生成部131は、受信機102にとって既知な情報を用いて送信情報TMを生成する。
送信信号生成部131は、この送信情報TMを用いて送信信号TXを生成する。送信機101は、DSSS(Direct Sequence Spread Spectrum)方式に準拠した方法で送信情報TMを送信する。DSSSは、受信した信号に拡散符号を乗算しながら積算することにより、雑音の影響を排除して高感度の受信が可能とする技術である。感度は積算時間を伸ばすこと、(即ち転送レートを低下させること)により直線的に増加させることができる。したがって、このDSSS方式に準拠した方法で信号を送信することにより、送信機101は、より長距離の無線通信を実現することができる。換言するに、このDSSS方式に準拠した方法で信号を送信することにより、伝搬遅延量の算出精度を向上させることができる。そこで、送信信号生成部131は、DSSS方式に準拠した送信信号TXを生成する。
また、送信機101は、920MHz帯の無線電波を使って、送信信号TXを送信する。920MHz帯は、総務省により2011年7月から解禁された周波数帯であり、免許不要で誰でも使うことができる。但し、規定(ARIB(Association of Radio Industries and Businesses) STD T-108)により、最大連続送信時間が4秒間に制限されている。さらに連続送信時間を短くして、例えば0.2秒にすれば、より多くのチャネルが割り当てられ、混信が少ない状態で送受信を行うことができる。
そこで、送信機101は、1回のデータ送信を、例えば、図5に示されるような30秒間のスーパーフレーム(Super Frame)の単位で行う。この30秒間に、0.192秒のフレームが最大で100回繰り返される。すなわち、連続送信時間0.2秒を下回っているので、この送信に多くの送信チャネルを割り当てることができる。この結果、比較的空いているチャネルを選択して送信することが可能となり、より混信に強いシステムを構築することができる。
なお、フレーム間のギャップxは、少なくとも2ms以上の時間である。日本国内で920MHz帯を利用する場合、信号送信の前にその帯域において通信が行われているかを確認するキャリアセンスを行わなければならない。そして、帯域が空いている場合のみ、信号を送信することができる。したがって、いつでも920MHzを利用することができるわけではない。したがって、ギャップxは、キャリアセンスの結果(即ちチャネルの混み具合)により毎回異なる可能性がある。30秒間を平均すると、およそ0.3秒に1回の割合でフレームが送信されるように構成されている。この結果、30秒間に100フレームが送信される。送信できるフレーム数は、チャネルの混雑度合いにより若干変動する。100回のフレームで送信される信号は、任意であるが、以下においては、全て同一であるものとして説明する。
図6は、送信パケットのフレーム構成(Frame format)の例を示す模式図である。図6の上から1段目に示されるように、送信パケットは、2オクテットのプリアンブル(Preamble)、1オクテットのSFD(start-of-frame delimiter)、そして16オクテットのPSDU(PHY Service Data Unit)から構成される。ここでプリアンブルとSFDは固定のデータである。その値は任意である。プリアンブルは、例えば、「0011111101011001」というビット列としてもよい。またSFDは、例えば「00011100」というビット列としてもよい。
図6の上から2段目に示されるように、16オクテットのPSDUは、フレームコントロール(FC)、シーケンス番号(SN)、送受信機アドレス(ADR)、ペイロード(PAYLOAD)、およびフレームチェックシーケンス(FCS)により構成されている。
フレームコントロール(FC)は2オクテットのデジタル情報であり、フレームコントロールに続く情報の構成やビット数などを表す情報である。フレームコントロールは、任意の固定のビット列であり、例えば「0010000000100110」というビット列としてもよい。シーケンス番号(SN)は1オクテットのデジタル情報であり、新しいデータが伝送される度にカウントアップされる。このシーケンス番号をチェックすることにより、受信機側では新しいデータであるか否かを判断することができる。送受信機アドレス(ADR)は、4オクテットの情報であり、送信機101を識別する送信機アドレス番号(送信機ID)を含む。ペイロード(PAYLOAD)は、4オクテットのデジタル情報であり、送信情報TMがそのままセットされる。フレームチェックシーケンス(FCS)は、2オクテットの巡回冗長検査符号であり、通信データに誤りが発生したか否かをチェックするための情報である。
送信信号生成部131は、図4のステップS105乃至ステップS115の処理により、送信情報TMから送信信号TXを生成する。
ステップS105において、CRC付加部154は、選択部153から供給される送信情報TMに誤り検出用の巡回冗長検査符号(CRC)を付加する。つまり、各フレームにおいて、送信情報TMはPAYLOADとしてコピーされ、FCSが付加される。CRC付加部154は、それを選択部156に供給する。
ステップS106において、同期信号発生部155は、同期パタンを生成する。例えば、同期信号発生部155は、同期パタン(SYNC)として、Preamble、SFD、FC、SN、およびADR等を生成する。同期信号発生部155は、Preamble、SFD、FC、SN、およびADR等を含む同期パタンを選択部156に供給する。選択部156は、その同期パタン(SYNC)を、CRC付加部154から供給される、巡回冗長検査符号が付加された送信情報TM(すなわち、FCSが付加されたPAYLOAD)に付加する。
ステップS107において、レジスタ158は、選択部156から供給される、巡回冗長検査符号および同期パタンが付加された送信情報TM(すなわち、FCSやSYNCが付加されたPAYLOAD)を記憶する。ステップS108において、フレームカウンタ157は、送信情報TMの送信回数、すなわち、レジスタ158に記憶されている、巡回冗長検査符号および同期パタンが付加された送信情報TMが読み出された回数をカウントする。ステップS109において、インタリーブ部159は、レジスタ158に記憶されている、巡回冗長検査符号および同期パタンが付加された送信情報TMを読み出す。
フレームカウンタ157は、巡回冗長検査符号および同期パタンが付加された送信情報TMが読み出されるたびに、カウント値を「+1」ずつインクリメントし、予め定められた最大値に達した場合、カウント値をリセットして初期値に戻す。例えば、送信機101は、上述したように、スーパーフレームとしてフレームを100回送信するので、フレームカウンタ157は、初期値「0」から最大値「99」までをカウントする。なお、この初期値、最大値、インクリメントする値は任意である。スーパーフレームとして送信するフレーム数等に応じて設定されるようにすればよい。
フレームカウンタ157のカウント値は、レジスタ158に供給される。レジスタ158は、カウント値がリセットされるまで、巡回冗長検査符号および同期パタンが付加された送信情報TMを保持し、その巡回冗長検査符号および同期パタンが付加された送信情報TMを、繰り返し、インタリーブ部159に供給する。そして、カウント値がリセットされると、レジスタ158は、保持している巡回冗長検査符号および同期パタンが付加された送信情報TMを破棄し、選択部156から供給される新たな巡回冗長検査符号および同期パタンが付加された送信情報TMを保持する。そして、その巡回冗長検査符号および同期パタンが付加された送信情報TMに対して、同様に読み出しを繰り返す。このようにレジスタ158から送信情報TMが読み出されるので、ステップS110以降の処理は、レジスタ158から読み出された各送信情報TMに対して実行されることになる。つまり、ステップS110以降の処理は、送信情報TMがレジスタ158から読み出される度に実行されることになる。すなわち、ステップS107までの処理に対して、ステップS108以降の処理は、この読み出しの繰り返し回数分、繰り返し実行される。
ステップS110において、インタリーブ部159は、レジスタ158から読み出した、巡回冗長検査符号および同期パタンが付加された送信情報TMの同期パタン(SYNC)と、それ以外の部分であるUNDをそれぞれ複数に分割し、並べ替える。
例えば、インタリーブ部159は、図6の上から4段目に示されるように、同期パタン(SYNC)を分解し、UNDの間に分散させる。この分散は、同期パタン(SYNC)が、ほぼ均等にばらまかれるように行われる。
図6の例の場合、同期パタン(SYNC)が13オクテットの情報であり、UNDが6オクテットの情報である。インタリーブ部159は、13オクテットの同期パタン(SYNC)を1オクテットずつ分解し、SYNC0乃至SYNC12とし、6オクテットのUNDを1オクテットずつ分解し、UND0乃至UND5とし、これらを例えば次のような順に並び替えている。
SYNC0,SYNC1,UND0、SYNC2、SYNC3,UND1,・・・,UND5,SYNC12
このように受信機102にとって既知の同期パタンを、フレーム全体にばらまいて(分散させて)送信することにより、受信機102において、送信キャリアの周波数と初期位相推定を、短いフレーム毎により正確に行うことができるようになる。この結果、短い連続送信時間であっても、受信機102がより高感度に受信することができるようになる。
図7の上から5段目にその並び替えられた送信情報QDの例を示す。インタリーブ部159は、以上のように並び替えられた送信情報QDを、乗算部161に供給する。
ステップS111において、Gold符号発生部160は、所定の擬似乱数列を生成する。例えば、Gold符号発生部160が、擬似乱数列として、長さ256ビットの所定のパタンのビット列を生成するようにしてもよい。例えば、Gold符号発生部160が、2つのM系列 (Maximum Sequence)発生器で構成されるようにしてもよい。
ステップS112において、乗算部161は、Gold符号発生部160が生成した擬似乱数列を、インタリーブ部159から供給された送信情報QDに乗算し、擬似乱数列PNを生成する。つまり、乗算部161は、送信情報QDの各ビットに対して擬似乱数列を割り当て、各送信パケットから、例えば38400ビット(152bit x 256chips)の擬似乱数列PNを生成する。
その際、送信情報QDの、値が「0」のビット(QD=0)に対して割り当てられる擬似乱数列と、値が「1」のビット(QD=1)に対して割り当てられる擬似乱数列とは、各ビットの値が互いに反転している。つまり、例えば、乗算部161は、送信情報QDの値が「0」のビット(QD=0)に対して擬似乱数列を割り当て、送信情報QDの値が「1」のビット(QD=1)に対して各ビットの値を反転させた擬似乱数列を割り当てる。例えば、乗算部161は、図6の最下段に示されるように、送信情報QDの、値が「1」のビット(QD=1)に対して擬似乱数列「1101000110100......1001」を割り当て、値が「0」のビット(QD=0)に対して擬似乱数列「0010111001011......0110」を割り当てる。
この擬似乱数列PNにおいて、拡散係数は256であり、チップ間隔Δは5μsである。乗算部161は、以上のように生成した擬似乱数列PNを乗算部163に供給する。
ステップS113において、キャリア発振部162は、キャリア信号を生成する。
ステップS114において、乗算部163は、擬似乱数列PNに応じてキャリア信号の極性を変調し、変調信号CMを生成する。つまり、乗算部163は、DSSS方式としてBPSK変調を行う。例えば、擬似乱数列PNが「1」の場合、キャリアの位相がπとなるように変調され、擬似乱数列PNが「0」の場合、キャリアの位相が−π(極性反転)となるように変調される。乗算部163は、その変調結果を変調信号CMとしてバンドパスフィルタ164に供給する。
ステップS115において、バンドパスフィルタ164は、変調信号CMの周波数をキャリア周波数付近に制限し、送信信号TXを生成する。極性反転された変調信号CMは、切り替え点の部分で急激に変化することから、幅広い周波数成分に広がっている。このまま無線伝送すると類似する帯域の無線通信に影響を与えてしまう。バンドパスフィルタ164が、変調信号CMの周波数成分をキャリア周波数付近に制限することにより、このような他の帯域への影響を抑制することができる。バンドパスフィルタ164は、送信信号TXを、送信部141の増幅部166に供給する。
送信部141は、図4のステップS116およびステップS117の処理により、送信信号TXを無線信号として送信する。
ステップS116において、グリッド送信制御部165は、送信信号TXを無線信号として送信するタイミングである送信タイミングを制御する。より具体的には、グリッド送信制御部165は、増幅部166を制御し、受信機102にとって既知のタイミング(例えば、既知の所定の時刻)において、送信信号TXを送信させる。
このようにすることにより、受信機102において、送信タイミングをより正確に把握することができる。無線信号を受信する受信タイミングは、その無線信号を受信する受信機102にとって当然既知であるので、受信機102は、送信タイミングをより正確に把握することにより、無線信号の伝搬遅延量をより正確に求めることができる。したがって、信号が送信された位置と受信された位置との距離をより正確に求めることができるようになる。
なお、この受信機102にとって既知のタイミングは、複数存在するようにしてもよい。例えば、送信機101が送信信号TXを送信可能な複数のタイミングが、いずれも受信機102にとって既知のタイミングであるようにしてもよい。そして、送信機101がそれらの送信可能なタイミングの内のいずれかにおいて送信信号TXを送信するようにしてもよい。例えば、グリッド送信制御部165が、その複数のタイミングの中から1つ以上を選択し、その選択したタイミングにおいて送信信号TXを送信させるようにしてもよい。なお、詳細については後述するが、受信機102は、いずれのタイミングで送信信号TXが送信されたのかを、伝搬遅延量等に基づいて推定することができる。
この送信信号TXを送信可能な複数のタイミングは、例えば、図7に示されるように、時間軸において定期的若しくは不定期に繰り返されるタイミングであってもよい。図7の例の場合、時刻t0,t1,t2,・・・のように、送信信号TXを送信可能なタイミングが時間軸に沿って繰り返し設けられている。
このような場合、例えば、グリッド送信制御部165が、送信部141が送信信号TXを送信可能な状態になった後の、次の送信可能なタイミングにおいて、送信信号TXを送信させるようにしてもよい。図7の例の場合、時刻t0においてフレーム181が送信され、時刻t1においてフレーム182が送信され、時刻t2においてフレーム183が送信されている。つまり、この場合、各フレームの送信信号TXは、この送信可能なタイミング(時刻)に合わせて送信される(送信グリッド整合が行われる)。
一般的に、受信側にとって既知のタイミングが多い程、機会が増えるため、その受信側にとって既知のタイミングに合わせて無線信号を送信することが容易になる。例えば、受信側にとって既知のタイミングが1回の場合、そのタイミングを逃すと、受信側にとって既知のタイミングに無線信号を送信することができない。これに対して、受信側にとって既知のタイミングが複数回あれば、その内の1回のタイミングを逃しても、その他のタイミングにおいて無線信号を送信することができる可能性がある。したがって、受信側にとって既知のタイミングをより多くすることにより、信号が送信された位置と受信された位置との距離をより容易に求めることができるようになる。
なお、上述したように、日本国内の920MHz帯の通信の場合、送信前にキャリアセンスを行う必要があり、帯域が使用中の場合、送信することができない。したがって、全ての送信可能なタイミングにおいて送信を行うことができるとは限らない。そこで、この場合、グリッド送信制御部165は、送信信号TXを送信する周波数帯域(例えば920MHz帯)のキャリアセンスを行い、帯域が空いていることを確認した場合、次の送信可能なタイミング(受信側にとって既知のタイミング)において送信信号TXを送信させる。つまり、送信グリッド整合が行われる。
なお、グリッド送信制御部165が、このようなグリッド整合を、GNSS信号に含まれる時刻情報に基づいて行うようにしてもよい。例えば、グリッド送信制御部165が、GNSS信号受信部151からこの時刻情報を取得し、その時刻情報に基づいてグリッド整合を行うようにしてもよい。GNSS信号は、受信機102においても受信することができる。したがって、この時刻情報を用いることにより、受信機102との時刻合わせ(タイミング合わせ)をより容易に行うことができる。つまり、受信機102がより容易かつより正確に送信タイミングを把握することができ、伝搬遅延量をより正確に求めることができる。すなわち、信号が送信された位置と受信された位置との距離をより正確に求めることができるようになる。
ステップS117において、増幅部122は、グリッド送信制御部165に指定された送信タイミングにおいて、送信信号TXを増幅し、アンテナ167を介して、無線信号として送信する。
上述した各ステップの処理は、任意の順序で実行することができ、並列的に実行することもでき、また、必要に応じて繰り返し実行される。そして、送信処理の各処理は、送信するデータの入力が続く間、繰り返し実行される。
以上のように送信処理を実行することにより、送信機101は、送信信号TXを、受信側にとって既知の所定のタイミングにおいて、無線信号として送信することができる。これにより、信号が送信された位置と受信された位置との距離をより正確に求めることができるようになる。
また、送信機101は、送信フレームにおいて、受信機102が既知である同期パタン(SYNC)をほぼ均等に分散させて、0.2秒以下のフレームとして送信することができ、受信感度の低減を抑制することができる。
<その他>
なお、送信機101が送信信号TXを送信する周波数帯は任意であり、920MHz以外の帯域であってもよい。例えば、キャリアセンスが不要な帯域であってもよい。その場合、上述したキャリアセンスに関する処理は省略することができる。また、スーパーフレームやフレーム等のフォーマットも任意であり、上述した例以外であってもよい。例えば、スーパーフレームの送信時間やフレーム数等は任意であり、図5の例に限定されない。また、送信信号TXの通信方式は任意であり、DSSS方式に準拠した方法以外の方法であってもよい。
また、GNSS信号受信部151が、外部(他の装置等)により受信されたGNSS信号を取得するようにしてもよい。
また、GNSS信号の代わりに送信情報TMとする情報は、受信機102にとって既知の情報であればどのような情報であっても良く、NULLデータに限定されない。したがって、例えば、NULL生成部152が、NULLデータの代わりに、受信機102にとって既知の任意の情報を選択部153に供給するようにしてもよい。
また、以上においては、選択部153は、時刻情報が供給される場合(すなわち、GNSS信号を受信することができる場合)はその時刻情報を送信情報TMとして選択し、時刻情報が供給され無い場合(すなわち、GNSS信号を受信することができ無い場合)はNULLデータを送信情報TMとして選択するように説明したが、これ以外の方法で選択するようにしてもよい。例えば、選択部153が、時刻情報およびNULLデータの内、ユーザに指定された方を送信情報TMとして選択するようにしてもよい。
なお、GNSS信号受信部151が、受信したGNSS信号に基づいて送信機101の位置を求めることができるようにしてもよい。その場合、GNSS信号を受信することができるときは、GNSS信号受信部151が、そのGNSS信号に基づいて送信機101の位置を求め、GNSS信号を受信できないときは、その旨を選択部153に通知するようにしてもよい。そして、選択部153が、その通知に従って、NULL生成部152において生成されたNULLデータを送信情報TMとして選択するようにしてもよい。
また、GNSS信号受信部151とNULL生成部152は、いずれか一方を省略するようにしてもよい。その場合、選択部153も省略するようにしてもよい。例えば、NULL生成部152および選択部153を省略し、常に、GNSS信号受信部151が、時刻情報を送信情報TMとしてCRC付加部154に供給するようにしてもよい。また、例えば、GNSS信号受信部151および選択部153を省略し、常に、NULL生成部152が、NULLデータを送信情報TMとしてCRC付加部154に供給するようにしてもよい。
また、以上においては、送信情報QDがBPSK変調されるように説明したが、位相変位量は任意であり、これに限らない。例えば、QPSK変調(4位相偏移変調)を行うようにしてもよい。QPSK変調の場合、位相変位量はπ/2であり、搬送波の位相は、0、π/2、π、3π/2の4通りである。この場合、Gold符号発生部160が、送信情報QDを4位相に変位させるような擬似乱数列を生成し、乗算部161がその擬似乱数列を送信情報QDに乗算するようにすればよい。
送信信号TXに対する誤り検出用の巡回冗長検査符号(CRC)の付加を省略するようにしてもよい。その場合、CRC付加部154を省略することができる。
同期信号発生部155が発生する同期パタンには、送信機101の識別情報が含まれていてもよいし、含まれていなくてもよい。送信機101の識別情報を含むことにより、受信機102側において、受信した信号がどの送信機101から送信されたものであるかを把握することができる。また、送信信号TXへの同期パタンの付加を省略するようにしてもよい。この場合、同期信号発生部155や選択部156を省略することができる。
また、同一の送信信号TX(フレーム)を複数回送信しないようにしてもよい。その場合、フレームカウンタ157やレジスタ158を省略することができる。送信信号において同期パタンの分散を行わないようにしてもよい。その場合、インタリーブ部159を省略することができる。送信情報QDに対する疑似乱数列の付加を省略するようにしてもよい。その場合、Gold符号発生部160や乗算部161を省略することができる。バンドパスフィルタ164を省略するようにしてもよい。
また、グリッド整合は、GNSS信号に含まれる時刻情報以外の情報に基づいて行われるようにしてもよい。例えば、予め送信機101や受信機102に互いに同期された、送信信号を送信可能なタイミングが設定されているようにしてもよい。
また、送信信号TXが、チャープ変調(CHarp Modulation)されるようにしてもよい。チャープ変調は、一次変調されたキャリア信号の周波数を時間に応じて連続した周波数で変化させていき、帯域を拡大する変調方式である。このように、帯域を拡散することにより、一部の周波数によって発生する干渉などの影響を抑制することができる。なお、送信信号TXが、ランダムに周波数を変える周波数ホッピング(Frequency Hopping:FH)変調されるようにしてもよい。
<受信機の構成>
図8は、図1の受信機102の主な構成例を示すブロック図である。図8に示されるように、受信機102は、受信部201、CPU(Central Processing Unit)202、GNSS信号受信部203、および通信部204を有する。
受信部201は、無線信号の受信に関する処理を行う。CPU202は、プログラムを実行したりデータを処理したりして、受信部201により受信された無線信号に含まれる情報の取得に関する処理を行う。なお、CPU202には、例えばROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等、各種処理の実行に必要な構成が全て含まれているものとする。
GNSS信号受信部203は、GNSS信号の受信に関する処理を行う。また、GNSS信号受信部203は、受信したGNSS信号に含まれる時刻情報を取得し、その時刻情報に基づいて、送信機101と同様にして、送信機101の送信タイミングに同期した基準信号を生成する。GNSS信号受信部203は、その基準信号をCPU202に供給する。
また、CPU202は、受信部201により受信された無線信号と、GNSS信号受信部203から供給される基準信号に基づいて、無線信号が送信された送信タイミングから、その無線信号が受信された受信タイミングまでの遅延量である伝搬遅延量を求める。CPU202は、求めた伝搬遅延量を通信部204に供給する。また、CPU202は、送信機101に関する情報(送信機ID等)や、受信機102に関する情報(自身の識別情報(受信機ID)や位置に関する情報(受信機位置情報))も、通信部204に供給する。
通信部204は、インターネット103を介して他の装置と通信を行う。例えば、通信部204は、CPU202から供給される伝搬遅延量、送信機101に関する情報、受信機102に関する情報等を、サーバ104に供給する。
また、図3に示されるように、受信部201は、アンテナ211、低ノイズ増幅部212、バンドパスフィルタ(BPF)213、キャリア発振部214、乗算部215、90度シフタ216、乗算部217、A/D変換部218、およびメモリ219を有する。
低ノイズ増幅部212は、アンテナ211を介して無線信号(送信信号TX)を受信し、その受信信号を増幅し、バンドパスフィルタ213に供給する。
バンドパスフィルタ213は、受信信号から不要な周波数成分を除去し、それを乗算部215および乗算部217に供給する。
キャリア発振部214は、送受信で用いる所定の周波数のキャリア周波数の信号を発生させる。例えば920MHz帯で送られた信号を受信する場合、キャリア発振部214は920MHzを発振する。キャリア発振部214は、その発振信号(キャリア信号)を乗算部215および90度シフタ216に供給する。
乗算部215は、バンドパスフィルタ213から供給される受信信号と、キャリア発振部214から供給されるキャリア信号とを乗算し、ベースバンドのInPhase信号(I信号)を生成する。乗算部215は、そのI信号をA/D変換部218に供給する。
90度シフタ216は、キャリア発振部214から供給されるキャリア信号の位相を90度シフトする。90度シフタ216は、その位相シフトされたキャリア信号を乗算部217に供給する。
乗算部217は、バンドパスフィルタ213から供給される受信信号と、90度シフタ216から供給される、90度位相シフトされたキャリア信号とを乗算し、ベースバンドのQuadrature信号(Q信号)を生成する。乗算部215は、そのQ信号をA/D変換部218に供給する。
A/D変換部218は、供給されるI信号とQ信号をそれぞれA/D変換し、それらのデジタルデータをメモリ219に供給して記憶させる。A/D変換部218の変換レートは、送信に用いたチップレートを超えるレートが必要である。例えば、Δ=5μsとしてチップレート200K/sの送信が行われた場合、A/D変換部218は、少なくとも200KHz以上の変換レートでA/D変換を行う必要がある。
メモリ219は、所定の記憶媒体を有し、A/D変換部218から供給されるI信号およびQ信号のデジタルデータを取得し、その記憶媒体に記憶する。この記憶媒体はどのようなものであってもよく、例えば、半導体メモリであってもよいし、ハードディスク等の磁気記録媒体であってもよいし、それら以外の記憶媒体であってもよい。A/D変換部218において、8ビット精度、2倍の変換レート(400KHz)で、30秒間A/D変換が行われた場合、メモリ219には24メガバイト(24Mbyte)のI信号およびQ信号のデジタルデータが蓄積される。
CPU202は、メモリ219に蓄積されたI信号およびQ信号のデジタルデータを読み出し、送信タイミングに同期された基準信号との相関を求め、その相関から伝搬遅延量を求める。
<CPUの機能ブロック>
図9は、CPU202により実現される機能の主な構成例を示す機能ブロック図である。図9に示されるように、CPU202は、キャリア周波数補正部251、フレーム先頭位置検出部252、フレーム抽出部253、検出部254、伝搬遅延量算出部255、周波数初期位相補正部256、加算部257、逆拡散部258、誤り判定部259、および情報取得部260を有する。これらの機能は、CPU202が、プログラムを実行したり、データを処理したりして実現される。
キャリア周波数補正部251は、キャリア周波数補正に関する処理を行う。フレーム先頭位置検出部252は、フレームの先頭位置の検出に関する処理を行う。フレーム抽出部253は、フレームの抽出に関する処理を行う。検出部254は、各種パラメータの検出に関する処理を行う。伝搬遅延量算出部255は、伝搬遅延量の算出に関する処理を行う。周波数初期位相補正部256は、周波数と初期位相の補正に関する処理を行う。加算部257は、データ加算に関する処理を行う。逆拡散部258は、逆拡散に関する処理を行う。誤り判定部259は、誤り判定に関する処理を行う。情報取得部260は、送信機101に関する情報や受信機102に関する情報の取得に関する処理を行う。
<受信処理の流れ>
次に、以上のような受信機102において実行される受信処理の流れの例を、図10のフローチャートを参照して説明する。
受信処理が開始されると、低ノイズ増幅部212は、ステップS201において、アンテナ211を介して、送信機101から送信された無線信号(送信信号TX)を受信する。なお、無線信号を受信できない場合は、受信処理を終了する。つまり、実質的に、この受信処理は、送信機101が自身の無線通信可能な範囲内に位置する場合のみ実行される。
ステップS202において、低ノイズ増幅部212は、ステップS201において受信された無線信号である受信信号を増幅する。
ステップS203において、バンドパスフィルタ213は、低ノイズ増幅部212により増幅された受信信号から、不要な周波数成分を除去する。
ステップS204において、キャリア発振部214は、所定の周波数で発振し、キャリア信号を生成する。
ステップS205において、乗算部215は、受信信号に対して、そのキャリア信号を乗算することにより、I信号を生成する。
ステップS206において、90度シフタ216は、キャリア信号の位相を90度シフトする。そして、乗算部217は、受信信号に対して、その90度位相シフトされたキャリア信号を乗算することにより、Q信号を生成する。
ステップS207において、A/D変換部218は、乗算部215により生成されたI信号と、乗算部217により生成されたQ信号とをそれぞれA/D変換する。
ステップS208において、メモリ219は、A/D変換部218により生成された、I信号のデジタルデータとQ信号のデジタルデータをそれぞれ記憶する。
ステップS209において、CPU202は、そのI信号のデジタルデータとQ信号のデジタルデータをメモリ219から読み出して復号し、送信信号TXの伝搬遅延量を算出する。
ステップS210において、逆拡散部258は、復号されて得られたフレームデータに対してGold符号を乗算した後に積算することにより、逆拡散して復号処理を行い、送信情報TMを復元する。
ステップS211において、誤り判定部259は、CRC演算を行うことにより誤り判定を行う。
ステップS212において、情報取得部260は、誤り判定部259により誤りが検出され無ければ、フレームデータから送信信号TXの送信元である送信機101に関する情報(例えば送信機ID等)を抽出し、取得する。
ステップS213において、情報取得部260は、当該受信機102に関する情報(受信機IDや受信機位置情報等)を、その情報が記憶されている記憶部(例えば、CPU202に内蔵されるROM等)から取得する。受信機102に関する情報は、受信機102の任意の場所(記憶部)に格納されているようにしてもよい。また、例えば、サーバ104等、受信機102の外部において受信機102に関する情報が管理されているようにしてもよい。その場合、情報取得部260は、通信部204を介してその情報を外部から取得する。
ステップS214において、通信部204は、情報取得部260により取得された送信機101に関する情報および受信機102に関する情報、並びに、伝搬遅延量算出部255により算出された送信信号TXの伝搬遅延量を、サーバ104に送信する。
これらの情報が送信されると、受信処理が終了する。なお、受信機102は、以上のような受信処理を、送信機101から送信される全てのフレームについて行う。
<伝搬遅延量算出処理の流れ>
図11のフローチャートを参照して、図10のステップS209において実行される伝搬遅延量算出処理の流れの例を説明する。
伝搬遅延量算出処理が開始されると、ステップS231において、キャリア周波数補正部251は、キャリア周波数の補正を行う。キャリア発振部214の発振周波数は、環境温度により若干の周波数ずれが生じている可能性がある。そこでキャリア周波数補正部251は、環境温度を測定し、キャリア周波数の微妙な偏差を推測し、その補正を行う。これにより、より正確にフレームデータを得ることができる。
ステップS232において、フレーム先頭位置検出部252は、フレームの先頭位置を検出する。
ステップS233において、フレーム抽出部253は、フレーム先頭位置検出部252により検出されたフレーム先頭位置から1フレーム分の受信信号(I信号とQ信号と)を切り出す。なお、検出されたフレームの番号をnとする。
ステップS234において、検出部254は、フレーム抽出部253により切り出されたI信号およびQ信号と、同期信号(SYNC)との相関値を演算して求め、β(n)とする。また、検出部254は、その相関値β(n)を最大とする周波数補正値γ(n)、初期位相θ(n)をそれぞれ求める。
ステップS235において、GNSS信号受信部203は、GNSS信号に含まれる時刻情報若しくはNULLデータを送信情報TMとして、送信機101の場合と同様に擬似乱数列PNを生成する。送信情報TMが受信機102にとって既知の情報であるので、1フレームのデータはすべて受信機102にとって既知の情報により構成される。したがって、GNSS信号受信部203は、送信機101の場合と同様の擬似乱数列PNを生成することができる。GNSS信号受信部203は、この擬似乱数列PNを、送信機101における送信信号TXの送信タイミングに同期させて基準信号を生成する。この送信タイミングは、受信機102にとって既知のタイミングであるので、GNSS信号受信部203は、この擬似乱数列PNをその送信タイミングに同期させることができる。
つまり、この基準信号は、伝搬遅延が生じていない信号である。伝搬遅延量算出部255は、受信された信号(フレーム抽出部253により切り出されたI信号およびQ信号)と、この基準信号との相関を求め、その相関に基づいて伝搬遅延量を求める。
つまり、伝搬遅延量算出部255は、無線信号として受信された所定の信号の、その信号が無線信号として送信された送信タイミングから、その信号が受信された受信タイミングまでの遅延量である伝搬遅延量を、その信号とその送信タイミングに同期した基準信号との相関に基づいて算出する。
なお、図12に示されるように、送信機101において、送信可能なタイミングから所定の時間を、許容送信遅延時間範囲として設け、無線信号がその時間範囲内において送信されることが許容されるようにしてもよい。図12の例においては、この許容送信遅延時間範囲として20μsecが設定されている。送信信号は、受信機102にとって既知の送信可能なタイミングにぴったり合わせて送信されることが理想的ではあるが、現実には困難である。その理想に限りなく近づけるようにする程高度なタイミング制御性能が必要になり、コストが増大する可能性がある。
そこで、このように許容送信遅延時間範囲を設けることにより、送信機101に必要なタイミング制御性能を抑制することができ、コストの増大を抑制することができる。
なお、このように許容送信遅延時間範囲を設ける場合、伝搬遅延量は、受信機102にとって既知の送信可能なタイミングから許容送信遅延時間範囲経過した時刻からの遅延量としてもよい。例えば、図12の例のように、受信機102が無線信号を待ち受ける時間範囲を、受信機102にとって既知の送信可能なタイミングから54μsecとする。この場合、受信機102にとって既知の送信可能なタイミングから54μsec経過後に無線信号を受信したとすると(受信タイミングが受信機102にとって既知の送信可能なタイミングから54μsec経過した時刻であるとすると)、伝搬遅延量は、34μsecとなる。
なお、この許容送信遅延時間範囲や受信機102が無線信号を待ち受ける時間範囲の長さは任意であり、上述した例以外であってもよい。
伝搬遅延量算出部255は、図13に示されるように、基準信号(基準IQ信号)をC(t)とし、受信された信号(受信IQ信号)をC(t−τ)とすると、以下の式(1)のように、これらの関数を乗算し、その乗算結果を時間方向に積算することにより、これらの相関を求める。
Figure 0006918427
・・・(1)
相関関数C(τ)は、例えば、図13に示されるグラフのようになる。このピーク値から下限値までの時間(τ[μsec])が伝搬遅延量となる。
ステップS236において、周波数初期位相補正部256は、周波数補正値γ(n)および初期位相θ(n)を用いて、受信信号に対して、周波数補正と初期位相の補正を行う。
ステップS237において、加算部257は、周波数初期位相補正部256により補正された受信信号をフレームデータに加算する。このとき、加算部257は、相関値β(n)を重み係数として、加算する受信信号に対して重み付けを行う。
ステップS238において、フレーム先頭位置検出部252は、全てのフレームを処理したか否かを判定する。未処理のフレームが存在すると判定された場合、処理はステップS232に戻り、それ以降の処理を繰り返す。各フレームに対して、ステップS232乃至ステップS238の各処理が実行され、ステップS238において、全てのフレームが処理されたと判定された場合、伝搬遅延量算出処理が終了し、処理は、図10に戻る。
以上のように、各処理を実行することにより、受信機102は、無線信号の伝搬遅延量を求めることができる。これにより、信号が送信された位置と受信された位置との距離をより正確に求めることができるようになる。
<その他>
なお、送信信号TXを送信する周波数帯や、通信方式、変調方式等は、送信機101の説明において上述した場合と同様に任意である。
また、無線信号の送信可能なタイミングについても、送信機101の説明において上述した場合と同様である。つまり、受信機102にとって既知の送信可能なタイミングが複数であってもよい。また、この複数のタイミングが、時間軸において定期的若しくは不定期に繰り返されるタイミングであってもよい。
このように送信可能なタイミングが複数存在する場合、そのいずれにおいて無線信号が送信されたかを、受信機102が推定するようにしてもよい。後述するように、伝搬遅延量の大きさは、無線信号が送信された位置(すなわち、送信機101の位置)とその無線信号が受信された位置(すなわち、受信機102の位置)との距離の長さに比例する。受信機102の通信可能な範囲は有限であるので、この伝搬遅延量の大きさも有限である。このような伝搬遅延量の上限を超える場合、明らかにその伝搬遅延量算出に用いられた送信タイミングに誤りがあることがわかる。
そこで、受信機102が、複数の送信可能なタイミングのそれぞれの基準信号と、受信信号との相関を求めて伝搬遅延量を求め、その伝搬遅延量に基づいて、無線信号がいずれの送信可能なタイミングにおいて送信されたかを推定するようにしてもよい。
また、受信機102が、算出された伝搬遅延量の値が不正の場合、その伝搬遅延量を破棄し、サーバ104に送信しないようにしてもよい。
なお、この伝搬遅延量の上限は、受信機102の通信可能範囲以外によっても制限されることがある。例えば、図12の例のように、受信側で待ち受ける時間範囲を設定する場合、伝搬遅延量の上限はその時間範囲によって制限される場合がある。
また、伝搬遅延量算出部255が、伝搬遅延量を算出する際に、相関演算を複数回繰り返して積算するようにしてもよい。このようにすることにより、相関値のピーク値をより大きくすることができ、伝搬遅延量の測定精度を向上させることができる。
<サーバの構成>
図14は、図1のサーバ104の主な構成例を示すブロック図である。図14に示されるように、サーバ104は、CPU301、ROM302、RAM303、バス304、入出力インタフェース310、入力部311、出力部312、記憶部313、通信部314、およびドライブ315を有する。
CPU301、ROM302、RAM303は、バス304を介して相互に接続されている。バス304にはまた、入出力インタフェース310も接続されている。入出力インタフェース310には、入力部311、出力部312、記憶部313、通信部314、およびドライブ315が接続されている。
入力部311は、例えば、キーボード、マウス、マイクロホン、タッチパネル、入力端子などよりなる。出力部312は、例えば、ディスプレイ、スピーカ、出力端子などよりなる。記憶部313は、例えば、ハードディスク、RAMディスク、不揮発性のメモリなどよりなる。通信部314は、例えば、ネットワークインタフェースよりなる。ドライブ315は、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または半導体メモリなどのリムーバブルメディア321を駆動する。
以上のように構成されるサーバ104では、CPU301が、例えば、記憶部313に記憶されているプログラムを、入出力インタフェース310およびバス304を介して、RAM303にロードして実行する。RAM303にはまた、CPU301が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
サーバ104(CPU301)が実行するプログラムは、例えば、パッケージメディア等としてのリムーバブルメディア321に記録して適用することができる。その場合、プログラムは、リムーバブルメディア321をドライブ315に装着することにより、入出力インタフェース310を介して、記憶部313にインストールすることができる。
また、このプログラムは、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線または無線の伝送媒体を介して提供することもできる。その場合、プログラムは、通信部314で受信し、記憶部313にインストールすることができる。
その他、このプログラムは、ROM302や記憶部313に、あらかじめインストールしておくこともできる。
<CPUの機能ブロック>
図15は、CPU301により実現される機能の主な構成例を示す機能ブロック図である。図15に示されるように、CPU301は、伝搬遅延量取得制御部331、記憶制御部332、読み出し制御部333、選択部334、距離算出部335、位置推定部336、および位置情報出力制御部337を有する。これらの機能は、CPU301が、プログラムを実行したり、データを処理したりして実現される。
伝搬遅延量取得制御部331は、伝搬遅延量取得の制御に関する処理を行う。記憶制御部332は、記憶の制御に関する処理を行う。読み出し制御部333は、記憶されている伝搬遅延量の読み出しの制御に関する処理を行う。選択部334は、伝搬遅延量の選択に関する処理を行う。距離算出部335は、距離の算出に関する処理を行う。位置推定部336は、位置の推定に関する処理を行う。位置情報出力制御部337は、位置情報出力の制御に関する処理を行う。
<位置推定処理の流れ>
次に、以上のようなサーバ104において実行される位置推定処理の流れの例を、図16のフローチャートを参照して説明する。
ステップS301において、伝搬遅延量取得制御部331は、通信部314を制御し、受信機102から供給される、送信機101に関する情報、受信機102に関する情報、並びに、伝搬遅延量を取得させる。
上述したように、送信機101に関する情報は、例えば、無線信号を送信した送信機101の識別情報(送信機ID)等を含む。また、受信機102に関する情報は、例えば、無線信号を受信した受信機102(この情報を供給した受信機102)の識別情報(受信機ID)やその受信機102の位置情報等を含む。伝搬遅延量取得制御部331は、伝搬遅延量を取得させるとともに、伝搬遅延量とともに供給されるこれらの情報も取得させる。なお、無線信号を送信した送信機101が自明の場合(例えば送信機101が1台しか存在し無い場合)、送信機101に関する情報の授受を省略するようにしてもよい。
ステップS302において、記憶制御部332は、通信部314により取得されたこれらの情報(送信機101に関する情報、受信機102に関する情報、並びに、伝搬遅延量)を、互いに関連付けて記憶部313に記憶させる。
これらの処理は、受信機102から供給される各伝搬遅延量について行う。例えば、1つの送信機101から送信された無線信号を複数の受信機102において受信した場合、サーバ104は、その複数の受信機102のそれぞれから供給される伝搬遅延量等について、上述したような処理を行う。
ステップS303において、読み出し制御部333は、位置を推定する所望の送信機101に対応する伝搬遅延量を記憶部313から読み出させる。
ステップS304において、選択部334は、読み出した伝搬遅延量の数が、送信機101の位置推定に用いられる数(使用数)より多いか否かを判定する。読み出した伝搬遅延量の数が、使用数より多い場合、選択部334は、ステップS305において、読み出した伝搬遅延量の内、値がより小さい方から伝搬遅延量を使用数分選択する。
送信機101の位置は、3台以上の受信機102からの位置により推定することができる。つまり、伝搬遅延量を少なくとも3つ使用すれば送信機101の位置を推定することができる。例えば、伝搬遅延量を3つ用いて送信機101の位置を推定するとすると、伝搬遅延量が4つ以上存在する場合、その内のいくつかが不要になるので、伝搬遅延量の取捨選択が必要になる。そこで、より高精度に位置推定ができるような伝搬遅延量を選択するようにする。
一般的に、伝搬遅延量が小さい程、その誤差は小さくなる。したがって、値がより小さい伝搬遅延量を用いて送信機101の位置の推定を行うようにすることにより、送信機101の位置の推定をより正確に行うことができる。
伝搬遅延量が選択されると処理はステップS306に進む。また、ステップS304において伝搬遅延量の数が使用数より多くないと判定された場合、処理はステップS306に進む。
ステップS306において、距離算出部335は、伝搬遅延量を用いて、無線信号が送信された位置と受信された位置との距離を算出する。つまり、距離算出部335は、無線信号を送信した送信機101と、その無線信号を受信した各受信機102との距離を算出する。
伝搬遅延量から距離を算出する具体的な方法は任意である。基本的には、伝搬遅延量はその伝搬距離に比例するので、距離算出部335は、その比例関係に基づいて距離を求めるようにすればよい。例えば、予め変換関数を用意し、演算により伝搬遅延量を距離に変換するようにしてもよいし、伝搬遅延量と距離との代表値の対応表に基づいて変換を行うようにしてもよい。その場合、中間値(代表値間の値)は、補間処理等により求めるようにしてもよい。
上述したように伝搬遅延量は、(受信タイミングに同期した)受信信号と(送信タイミングに同期した)基準信号との相関に基づいて求められるので、伝搬遅延量の誤差の最大値は信号の1波長分となる。したがって、距離算出部335による距離算出の誤差の最大値も、その信号の1波長分に相当する長さとなる。例えば、信号の周波数が5MHzの場合、距離の最大誤差は60mとなる。
このように、伝搬遅延量に基づいて信号が送信された位置と受信された位置との距離を算出することにより、距離算出の精度を向上させることができる。
ステップS307において、位置推定部336は、距離算出部335により算出された送信機101と各受信機102との距離と、各受信機102の位置情報に基づいて、3点測位方式等により、送信機101の位置を求める。
例えば、図17の例のように、信号を送信した送信機101の位置(座標)は、その信号を受信した受信機102−A乃至受信機102−Cまでの伝搬遅延量と、受信機102−A乃至受信機102−Cの位置情報(座標情報)によって求めることができる。
このように、伝搬遅延量から求められた送信機101と受信機102との距離を用いて送信機101の位置推定を行うことにより、位置推定の精度を向上させることができる。
ただし、例えば、これらの情報に誤差等が含まれる等して、この3点測位方式による位置推定の結果、送信機101の位置が1点に定まらない場合も有り得る。その場合、位置推定部336が、補正処理等を行って、送信機101の位置を1点に特定するようにしてもよい。また、その誤差の範囲を、送信機101の位置情報に含めるようにしてもよい。さらに、その誤差の範囲から、位置推定の精度を評価する評価値を算出し、それを送信機101の位置情報に含めるようにしてもよい。
なお、位置推定の方法は任意であり、3点測位方式以外の方法であってもよい。例えば、4以上の距離や受信機102の位置情報を用いて、位置推定の精度を向上させるようにしてもよい。つまり、伝搬遅延量の使用数は、3つ以上であればいくつであってもよい。
ステップS308において、位置情報出力制御部337は、出力部312、記憶部313、通信部314、若しくはドライブ315を制御して、位置推定部336により求めた送信機101の位置を示す情報(位置情報)を出力させる。
この位置情報は、任意の方法で出力するようにしてもよい。例えば、送信機101の位置情報を、画像情報として出力部312のモニタに表示させるようにしてもよいし、音声情報として、出力部312のスピーカ等から出力するようにしてもよいし、出力部312の出力端子から他の装置に伝送するようにしてもよい。また、例えば、送信機101の位置情報を、記憶部313に記憶させるようにしてもよい。また、例えば、送信機101の位置情報を、通信部314を介して他の装置に供給するようにしてもよい。さらに、例えば、送信機101の位置情報を、ドライブ315を介してリムーバブルメディア321に書き込むようにしてもよい。
以上の処理が終了すると、位置推定処理が終了する。
サーバ104は、以上のように位置推定処理を実行することにより、信号が送信された位置と受信された位置との距離をより正確に求めることができる。また、これにより、信号が送信された位置をより正確に推定することができる。
なお、上述したように、信号送受信システム100の場合、GNSS信号を受信できない場合、NULLデータを用いて送信信号を生成することができるので、そのような場合であっても、送信機101から受信機102までの信号の伝搬遅延量の算出、送信機101から受信機102までの距離の算出、並びに、送信機101の位置推定の精度の低減を抑制することができる。
<その他>
なお、サーバ104が行う処理の一部は、例えば受信機102等の他の装置において行われるようにしてもよい。例えば、送信機101から受信機102までの距離の算出が、受信機102において行われるようにしてもよい。その場合、受信機102は、算出した送信機101までの距離を示す情報を、伝搬遅延量の代わりにサーバ104に供給するようにすればよい。
また、例えば、送信機101の位置の推定も、いずれかの受信機102において行われるようにしてもよい。その場合、その受信機102が、他の受信機102から伝搬遅延量等の必要な情報を取得するようにすればよい。
逆に、サーバ104において、各受信機102に対応する伝搬遅延量を求めるようにしてもよい。
<応用例>
以上のような信号送受信システム100は、具体的には任意のシステムに適用することができる。
例えば、図18に示されるように、老人等のユーザの位置を監視するユーザ位置監視システム400に、上述の信号送受信システム100を適用するようにしてもよい。図18の例の場合、送信機101をユーザ401が携帯し、受信機102は、家屋402等の複数箇所に設けられている。信号送受信システム100の場合と同様に、送信機101が既知のタイミングでグリッド送信した無線信号を複数の受信機102が受信し、それぞれの伝搬遅延量を求める。サーバ104は、各伝搬遅延量から送信機101と受信機102との距離を求める。また、サーバ104は、複数の受信機102の送信機101までの距離に基づいて送信機101(ユーザ401)の位置を推定する。サーバ104は、この推定した位置を、例えば画像情報として(例えば地図情報に反映させて)、モニタ403等に表示させる。
このようにすることにより、ユーザ位置監視システム400は、信号送受信システム100の場合と同様に、ユーザ401の位置の推定の精度を向上させることができる。
また、図19に示される例のように、自動車411やバイク412に送信機101を設置して、盗難防止システム410に上述の信号送受信システム100を適用するようにしてもよい。上述したユーザ位置監視システム400の場合と同様に、受信機102は、家屋413等の複数箇所に設けられるようにしてもよい。また、サーバ104が、推定した送信機101(自動車411やバイク412)の位置を、例えば画像情報として(例えば地図情報に反映させて)、モニタ414等に表示させるようにしてもよい。
このようにすることにより、盗難防止システム410は、信号送受信システム100の場合と同様に、自動車411やバイク412の位置の推定の精度を向上させることができる。
また、送信機101自身が移動機能を備えるようにしてもよい。例えば、図20のAに示されるように、自立して飛行したり、ユーザに遠隔操作されて飛行したりすることができる無人機421が送信機101の構成を備えるようにしてもよい。例えば、この無人機421は、撮像機能を備えており、図20のBに示されるような被写体の画像を撮像し、サーバ104等の他の装置に供給することができる。
このようなシステムにおいて、無人機421の位置を、信号送受信システム100の場合と同様に推定することにより、その推定された位置を用いて無人機421の位置や姿勢の制御が行われるようにしてもよい。その際、位置の推定において、上述の信号送受信システム100を適用することにより、より正確に無人機421の位置を推定することができる。したがって、無人機421の移動や姿勢の制御をより正確に行うことができる。
さらに、本技術を適用可能なシステムは、上述した例に限定されない。本技術は、距離や位置の計測を伴うシステムであればどのようなシステムにも適用することができ、例えば、交通、医療、防犯、農業、美容、工場、家電等、あらゆる分野のシステムに適用することができる。また、本技術の用途も任意であり、距離計測や位置計測を応用するものであればよい。例えば、立体形状計測、空間計測、物体観測、移動変形観測、生体観測、認証処理、監視、オートフォーカス、撮像制御、照明制御、追尾処理、入出力制御、電子機器制御、アクチュエータ制御等、あらゆる用途に本技術を利用することができる。
<その他>
以上においては、送信機101の位置を推定する信号送受信システム100について説明したが、送信機101の位置の推定は省略し、送信機101と受信機102との間の距離の算出のみが行われるようにしてもよい。この場合、少なくとも送信機101および受信機102とが1台ずつ設けられれば良い。
また、以上においては、各受信機102が固定的に設置されるように説明したが、受信機102の位置は、既知であればよく、可変であってもよい。つまり、受信機102が移動することができるようにしてもよい。
また、図21に示される信号送受信システム430のように、送信機の位置が既知で受信機の位置が既知であり、受信機の位置を求めるようにしてもよい、例えば、図21に示される信号送受信システム430において、送信機431−1乃至送信機431−3は、それぞれ、既知の互いに異なる位置に固定的に設置されている。また、受信機432は、例えばユーザに携帯される等、移動可能な状態にあり、その位置が不明である。
そして、各送信機431−1乃至送信機431−3は、自身に関する情報や自身の位置に関する情報を含む無線信号を、受信側にとって既知の所定のタイミングに合わせるようにグリッド送信する。受信機432は、各送信機431から送信された信号を受信し、それぞれ、伝搬遅延量を求め、各送信機431までの距離を算出する。さらに、受信機432は、算出した複数の距離を用いて、3点測位方式等により信号を送出する。このような場合であっても、伝搬遅延量、距離、および位置の求め方は、上述した信号送受信システム100の場合と基本的に同様である。したがって、この信号送受信システム430の場合も、距離の算出や位置の推定等を、より高精度に行うことができる。
<コンピュータ>
上述した一連の処理は、ハードウエアにより実行させることもできるし、ソフトウエアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウエアにより実行する場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、コンピュータにインストールされる。ここでコンピュータには、専用のハードウエアに組み込まれているコンピュータや、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータ等が含まれる。
図22は、上述した一連の処理をプログラムにより実行するコンピュータのハードウエアの構成例を示すブロック図である。
図22に示されるコンピュータ600において、CPU(Central Processing Unit)611、ROM(Read Only Memory)612、RAM(Random Access Memory)613は、バス614を介して相互に接続されている。
バス614にはまた、入出力インタフェース620も接続されている。入出力インタフェース620には、入力部621、出力部622、記憶部623、通信部624、およびドライブ625が接続されている。
入力部621は、例えば、キーボード、マウス、マイクロホン、タッチパネル、入力端子などよりなる。出力部622は、例えば、ディスプレイ、スピーカ、出力端子などよりなる。記憶部623は、例えば、ハードディスク、RAMディスク、不揮発性のメモリなどよりなる。通信部624は、例えば、ネットワークインタフェースよりなる。ドライブ625は、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または半導体メモリなどのリムーバブルメディア631を駆動する。
以上のように構成されるコンピュータでは、CPU611が、例えば、記憶部623に記憶されているプログラムを、入出力インタフェース620およびバス614を介して、RAM613にロードして実行することにより、上述した一連の処理が行われる。RAM613にはまた、CPU611が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
コンピュータ(CPU611)が実行するプログラムは、例えば、パッケージメディア等としてのリムーバブルメディア631に記録して適用することができる。その場合、プログラムは、リムーバブルメディア631をドライブ625に装着することにより、入出力インタフェース620を介して、記憶部623にインストールすることができる。
また、このプログラムは、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線または無線の伝送媒体を介して提供することもできる。その場合、プログラムは、通信部624で受信し、記憶部623にインストールすることができる。
その他、このプログラムは、ROM612や記憶部623に、あらかじめインストールしておくこともできる。
なお、コンピュータが実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであっても良いし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであっても良い。
また、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
また、上述した各ステップの処理は、上述した各装置、若しくは、上述した各装置以外の任意の装置において、実行することができる。その場合、その処理を実行する装置が、上述した、その処理を実行するのに必要な機能(機能ブロック等)を有するようにすればよい。また、処理に必要な情報を、適宜、その装置に伝送するようにすればよい。
また、本明細書において、システムとは、複数の構成要素(装置、モジュール(部品)等)の集合を意味し、全ての構成要素が同一筐体中にあるか否かは問わない。したがって、別個の筐体に収納され、ネットワークを介して接続されている複数の装置、及び、1つの筐体の中に複数のモジュールが収納されている1つの装置は、いずれも、システムである。
また、以上において、1つの装置(または処理部)として説明した構成を分割し、複数の装置(または処理部)として構成するようにしてもよい。逆に、以上において複数の装置(または処理部)として説明した構成をまとめて1つの装置(または処理部)として構成されるようにしてもよい。また、各装置(または各処理部)の構成に上述した以外の構成を付加するようにしてももちろんよい。さらに、システム全体としての構成や動作が実質的に同じであれば、ある装置(または処理部)の構成の一部を他の装置(または他の処理部)の構成に含めるようにしてもよい。
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、本技術は、1つの機能を、ネットワークを介して複数の装置で分担、共同して処理するクラウドコンピューティングの構成をとることができる。
また、上述のフローチャートで説明した各ステップは、1つの装置で実行する他、複数の装置で分担して実行することができる。
さらに、1つのステップに複数の処理が含まれる場合には、その1つのステップに含まれる複数の処理は、1つの装置で実行する他、複数の装置で分担して実行することができる。
また、本技術は、これに限らず、このような装置またはシステムを構成する装置に搭載するあらゆる構成、例えば、システムLSI(Large Scale Integration)等としてのプロセッサ、複数のプロセッサ等を用いるモジュール、複数のモジュール等を用いるユニット、ユニットにさらにその他の機能を付加したセット等(すなわち、装置の一部の構成)として実施することもできる。
なお、本技術は以下のような構成も取ることができる。
(1) 所定の信号を、受信側にとって既知の所定のタイミングにおいて、無線信号として送信する送信部
を備える信号処理装置。
(2) 前記タイミングは、所定の時間毎に繰り返される、前記信号を送信可能なタイミングであり、
前記送信部は、前記信号を送信する帯域において通信が行われているかを確認するキャリアセンスを行い、前記帯域が空いていることを確認した場合、次の前記タイミングにおいて前記信号を送信するように構成される
(1)に記載の信号処理装置。
(3) 前記送信部は、GNSS(Global Navigation Satellite System)信号に含まれる時刻情報に基づいて前記タイミングを把握し、前記信号を送信するように構成される
(1)または(2)に記載の信号処理装置。
(4) 前記信号は、GNSS(Global Navigation Satellite System)信号に含まれる情報若しくはNULLデータと、前記信号処理装置に関する情報とを含む
(1)乃至(3)のいずれかに記載の信号処理装置。
(5) 前記信号を生成する生成部をさらに備える
(1)乃至(4)のいずれかに記載の信号処理装置。
(6) 信号処理装置が、所定の信号を、受信側にとって既知の所定のタイミングにおいて、無線信号として送信する
信号処理方法。
(7) コンピュータを、
所定の信号を、受信側にとって既知の所定のタイミングにおいて、無線信号として送信する送信部
として機能させるためのプログラム。
(8) 無線信号として受信された所定の信号の、前記信号が前記無線信号として送信された送信タイミングから前記信号が受信された受信タイミングまでの遅延量である伝搬遅延量を、前記信号と前記送信タイミングに同期した基準信号との相関に基づいて算出する伝搬遅延量算出部
を備える情報処理装置。
(9) 前記送信タイミングは、GNSS(Global Navigation Satellite System)信号に含まれる時刻情報に基づく、所定の時間毎に繰り返される前記信号を送信可能なタイミングのいずれかであり、
前記伝搬遅延量算出部は、算出した前記伝搬遅延量に基づいて、前記送信タイミングが、前記信号を送信可能なタイミングのいずれであるかを推定するように構成される
(8)に記載の情報処理装置。
(10) 前記伝搬遅延量算出部により算出された前記伝搬遅延量を他の情報処理装置に送信する送信部をさらに備える
(8)または(9)に記載の情報処理装置。
(11) 前記信号を受信する受信部をさらに備え、
前記伝搬遅延量算出部は、前記受信部により受信された前記信号の前記伝搬遅延量を算出するように構成される
(8)乃至(10)のいずれかに記載の情報処理装置。
(12) 前記伝搬遅延量算出部により算出された前記伝搬遅延量に基づいて、前記信号が送信された位置と受信された位置との距離を算出する距離算出部をさらに備える
(8)乃至(11)のいずれかに記載の情報処理装置。
(13) 前記伝搬遅延量算出部は、互いに異なる位置から送信され、互いに同じ位置で受信された複数の前記信号のそれぞれについて前記伝搬遅延量を算出するように構成され、
前記距離算出部は、前記伝搬遅延量算出部により算出された前記伝搬遅延量に基づいて、各信号について、送信された位置と受信された位置との距離を算出するように構成され、
複数の前記信号のそれぞれから、前記信号に含まれる、前記信号が送信された位置に関する情報である位置情報を取得する位置情報取得部と、
複数の前記信号のそれぞれの、前記距離算出部により算出された前記距離と、前記位置情報取得部取得部により取得された前記位置情報とに基づいて、前記信号が受信された位置を推定する位置推定部と
をさらに備える(12)に記載の情報処理装置。
(14) 情報処理装置が、無線信号として受信された所定の信号の、前記信号が前記無線信号として送信された送信タイミングから前記信号が受信された受信タイミングまでの遅延量である伝搬遅延量を、前記信号と前記送信タイミングに同期した基準信号との相関に基づいて算出する
情報処理方法。
(15) コンピュータを、
無線信号として受信された所定の信号の、前記信号が前記無線信号として送信された送信タイミングから前記信号が受信された受信タイミングまでの遅延量である伝搬遅延量を、前記信号と前記送信タイミングに同期した基準信号との相関に基づいて算出する伝搬遅延量算出部
として機能させるためのプログラム。
(16) 所定の信号が無線信号として送信された送信タイミングから前記信号が前記無線信号として受信された受信タイミングまでの遅延量である伝搬遅延量に基づいて、前記信号が送信された位置と受信された位置との距離を算出する距離算出部
を備える情報処理装置。
(17) 前記距離算出部は、前記信号が送信された位置と、前記信号が受信された複数の位置のそれぞれとの距離を算出するように構成され、
前記距離算出部により算出された複数の前記距離に基づいて、前記信号が送信された位置を推定する位置推定部をさらに備える
(16)に記載の情報処理装置。
(18) 前記距離算出部は、複数の前記伝搬遅延量の中から選択された、前記伝搬遅延量がより少ない所定数の前記伝搬遅延量に基づいて、前記信号が送信された位置と各伝搬遅延量に対応する前記信号を受信した位置との距離を算出するように構成される
(17)に記載の情報処理装置。
(19) 情報処理装置が、所定の信号が無線信号として送信された送信タイミングから前記信号が前記無線信号として受信された受信タイミングまでの遅延量である伝搬遅延量に基づいて、前記信号が送信された位置と受信された位置との距離を算出する
情報処理方法。
(20) コンピュータを、
所定の信号が無線信号として送信された送信タイミングから前記信号が前記無線信号として受信された受信タイミングまでの遅延量である伝搬遅延量に基づいて、前記信号が送信された位置と受信された位置との距離を算出する距離算出部
として機能させるためのプログラム。
100 信号送受信システム, 101 送信機, 102 受信機, 104 サーバ, 131 送信信号生成部, 141 送信部, 151 GNSS信号受信部, 152 NULL生成部, 153 選択部, 165 グリッド送信制御部, 201 受信部, 202 CPU, 203 GNSS信号受信部, 204 通信部, 255 伝搬遅延量算出部, 260 情報取得部, 301 CPU, 331 伝搬遅延量取得制御部, 332 記憶制御部, 333 読み出し制御部, 334 選択部, 335 距離算出部, 336 位置推定部, 337 位置情報出力制御部, 400 ユーザ位置監視システム, 410 盗難防止システム, 421 無人機, 430 信号送受信システム, 600 コンピュータ

Claims (5)

  1. 受信側にとって既知の、GNSS(Global Navigation Satellite System)信号に含まれる時刻情報に基づく複数のタイミングにおいて、前記GNSS信号に含まれる情報若しくはNULLデータと信号処理装置に関する情報とを含むフレームデータが1オクテット毎に並べ替えられて疑似乱数が乗算されて生成された0.192秒の信号を920MHz帯の無線信号として、0.2秒以上の送信間隔で30秒間に最大100回繰り返し送信する送信部
    を備える信号処理装置。
  2. 前記送信部は、前記タイミングから所定時間の許容送信遅延時間範囲内において、前記信号を送信する
    請求項1に記載の信号処理装置。
  3. 前記許容送信遅延時間範囲は、20マイクロ秒である
    請求項2に記載の信号処理装置。
  4. 信号処理装置が、受信側にとって既知の、GNSS(Global Navigation Satellite System)信号に含まれる時刻情報に基づく複数のタイミングにおいて、前記GNSS信号に含まれる情報若しくはNULLデータと前記信号処理装置に関する情報とを含むフレームデータが1オクテット毎に並べ替えられて疑似乱数が乗算されて生成された0.192秒の信号を920MHz帯の無線信号として、0.2秒以上の送信間隔で30秒間に最大100回繰り返し送信する
    信号処理方法。
  5. コンピュータを、
    受信側にとって既知の、GNSS(Global Navigation Satellite System)信号に含まれる時刻情報に基づく複数のタイミングにおいて、前記GNSS信号に含まれる情報若しくはNULLデータと信号処理装置に関する情報とを含むフレームデータが1オクテット毎に並べ替えられて疑似乱数が乗算されて生成された0.192秒の信号を920MHz帯の無線信号として、0.2秒以上の送信間隔で30秒間に最大100回繰り返し送信する送信部
    として機能させるためのプログラム。
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