JP6948637B2 - デタッチャブル・マルチリング・トラクション・デバイス - Google Patents
デタッチャブル・マルチリング・トラクション・デバイス Download PDFInfo
- Publication number
- JP6948637B2 JP6948637B2 JP2018002235A JP2018002235A JP6948637B2 JP 6948637 B2 JP6948637 B2 JP 6948637B2 JP 2018002235 A JP2018002235 A JP 2018002235A JP 2018002235 A JP2018002235 A JP 2018002235A JP 6948637 B2 JP6948637 B2 JP 6948637B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mucosa
- ring
- lesion
- traction device
- detachable multi
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Surgical Instruments (AREA)
Description
まず、粘膜における病変部の位置を正確に特定し、その病変部を囲む周囲粘膜の全周を切開する。次に、クリップとトラクションデバイスを用いて、全周を切開された粘膜を引っ掛けた状態で、粘膜を持ち上げながら、粘膜下層の切開及び剥離を行う。
ESDでは、限定された内視鏡の視野下で処置を行わなければならないために、粘膜下層の切開と粘膜の剥離を行うときに、切除中の粘膜が内視鏡の視野や処置野を覆うことがある。そのような状態になると、処置の妨げとなったり、穿孔の危険性が増したり、処置時間の長時間化を招くという問題があった。
この問題を解決するために、多くの開発が行われている(例えば、特許文献1)。
本発明は、上記した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ESDにおいて、効率的に粘膜切開・剥離を行えるトラクションデバイスを提供することである。
なお、トーラス状のリング形状としては、必ずしも円のみを含むものではなく、例えば少し歪んだ円(楕円形状のもの)が含まれる。
このとき、前記全リングは、同一素材で形成されており、当該素材は合成樹脂(但し、ゴムを除く)であることが好ましい。また、前記合成樹脂は、ポリエチレン、ポリプロピレン及びポリ塩化ビニルから選択される少なくとも一種であることが好ましい。
<デタッチャブル・マルチリング・トラクション・デバイスの構成>
図1には、本実施形態のデタッチャブル・マルチリング・トラクション・デバイス1(以下、単に「デバイス1」という)を示した。(A)は正面図を、(B)は平面図を、(C)は右側面図をそれぞれ示す。なお、背面図は正面図と同様に、底面図は平面図と同様に、左側面図は右側面図と同様に表れる。デバイス1は、3個のトーラス状のリング2が互いに外縁部分を接した状態で大円の直径方向に連結されている。
図2には、デバイス1を構成するリング2を拡大して示した(但し、図2では、小円(リング2の太さ)を目立たせるように、縮尺を変更している)。リング2の大円の直径Aは、7mm程度であり、リング2の小円の直径Bは0.3mm程度である。リング2は、鉗子チャネルの内部を通過できる程度に折り畳み変形すること、及び大円の方向に伸び変形ができる。但し、ゴムのように弾性を備えている必要はない。
図3には、デバイス1を使用する方法1を示した。図中の下方には、消化管(胃、大腸など)の側断面図を示した。消化管には、内腔側(図中上側)から表粘膜層S、筋層M及び内漿膜層Iが存在しており、病変10は表粘膜層Sに留まっている。切除すべき病変10を含む病変粘膜に対し、表粘膜層S側からナイフ5(例えば高周波ナイフ)によって、適当な大きさの形状(多くは略円形、楕円形状)に切れ目を入れる。その後、病変10を含む病変粘膜にデバイス1の一方側をクリップ3で固定する。デバイス1の他方側は、鉗子4で適当な力で引っ張っておく。この状態で、病変粘膜を引っ張りながら、ナイフ5で病変粘膜を切り離す。
図4には、デバイス1を使用する方法2を示した。なお、図3と同一の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
この使用方法では、病変10を含む病変粘膜に対し、表粘膜層Sからナイフ5によって、適当な大きさの形状に切れ目を入れた後、病変粘膜にデバイス1の一方側をクリップ3で固定する。次に、デバイス1の他方側をクリップ3’で対向する正常粘膜S’(切除しない粘膜)に固定する。次いで、臓器の内部(ここでは胃内)に適当な圧力で空気を導入し、所定の圧力Pを掛けることにより、両クリップ3,3’を引き離す方向に引っ張り、デバイス1で病変10が剥がれるようにする。この状態で、病変粘膜の下層側を高周波ナイフ5で切断し、病変粘膜を剥離する。
また、病変10を切り離した後には、鉗子で強く引っ張り操作または高周波ナイフ5によりデバイス1を切断する。その後、病変10を含む粘膜を回収し、病理検査などを行う。
なお、正常粘膜に残されたクリップ3’は、しばらく後に自然に脱落し、体外に排出される。
次に、デバイス1を内視鏡の鉗子チャネルを通じて体内に挿入するときの様子について説明する。
1.把持鉗子を用いる方法
図5には、デバイス1を把持鉗子に装着する手順を示した。予めデバイス1をリング2の接続箇所で折り畳み、一個のリング2の大きさとしておき、この一端を把持鉗子で摘む(A)。この状態で把持鉗子を鉗子チャネルを通じて移動できる(B及びC)。なお、デバイス1を折りたたむことなく、一端のみを把持鉗子で掴んで鉗子チャネルから体内に導入することもできる。
図6には、止血クリップの先端にデバイス1を鋏んで、体内に導入する様子を示した。止血クリップを先端から出した状態でデバイス1の一端を、止血クリップの基端側に引っ掛けておき(A)、止血クリップを順々に引き込むことで、デバイス1を止血クリップのライン内に挿入した状態とする(B,C,D)。この状態で、鉗子チャネルを通じてデバイス1を体内に導入できる。
次に、図7〜図9を参照しつつ、デバイス1を用いたESDの手順について説明する。この使用方法は、図4に示した方法である。
まず、病巣を含む周辺の粘膜(病変粘膜)を略楕円形状に高周波ナイフによって切る(図7(A))。次に、デバイス1の一端をクリップ3に引っ掛け、病変粘膜10に固定する(図7(B))。次いで、デバイス1の他端を対向する面側の正常な粘膜にクリップ3’で固定する。このとき、デバイス1は、適当な張力でクリップ3,3’間を繋いでいる(図7(C)、図8(A))。
なお、本実施形態のデバイス1には、3個のリング2が備えられているが、本発明によれば、4個または5個のリングを備えたデタッチャブル・マルチリング・トラクション・デバイスとすることもできる。胃のESDを行う場合には、3個〜5個のデタッチャブル・マルチリング・トラクション・デバイスが使いやすいので、好ましい実施形態となり得る。なお、デタッチャブル・マルチリング・トラクション・デバイスが病変粘膜に比べて長い場合(例えば、大腸では1個または2個程度でも十分な場合がある)には、全てのリング長を使用することなく、適当な位置のリングを用いてクリップでデタッチャブル・マルチリング・トラクション・デバイスを固定できる。
Claims (3)
- 内視鏡の鉗子チャネルを通じて体内に挿入され、体外での操作に応じて体内の病変粘膜を切除する際に、前記病変粘膜及び対向する正常粘膜にクリップで固定し、前記病変粘膜を牽引するために用いられるデタッチャブル・マルチリング・トラクション・デバイスであって、
複数個のトーラス状のリングが互いに外縁部分を接した状態で大円の直径方向に連結されたものであって、前記複数個のリングにおいて、各リングの大円の直径は5mm〜10mm、かつ小円の直径は0.1mm〜0.5mmであり、前記複数個のリングの個数は3個〜5個であることを特徴とするデタッチャブル・マルチリング・トラクション・デバイス。 - 前記全リングは、同一素材で形成されており、当該素材は合成樹脂(但し、ゴムを除く)であることを特徴とする請求項1に記載のデタッチャブル・マルチリング・トラクション・デバイス。
- 前記合成樹脂は、ポリエチレン、ポリプロピレン及びポリ塩化ビニルから選択される少なくとも一種である請求項2に記載のデタッチャブル・マルチリング・トラクション・デバイス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018002235A JP6948637B2 (ja) | 2018-01-10 | 2018-01-10 | デタッチャブル・マルチリング・トラクション・デバイス |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018002235A JP6948637B2 (ja) | 2018-01-10 | 2018-01-10 | デタッチャブル・マルチリング・トラクション・デバイス |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019118718A JP2019118718A (ja) | 2019-07-22 |
JP6948637B2 true JP6948637B2 (ja) | 2021-10-13 |
Family
ID=67307503
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018002235A Active JP6948637B2 (ja) | 2018-01-10 | 2018-01-10 | デタッチャブル・マルチリング・トラクション・デバイス |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6948637B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP4257061A1 (en) | 2020-12-07 | 2023-10-11 | Jokoh Co., Ltd | Treatment part traction member for endoscope |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005103107A (ja) * | 2003-09-30 | 2005-04-21 | Shinshu Tlo:Kk | 医療用把持具および医療用把持具を体内に装着する装着方法 |
JP4472680B2 (ja) * | 2006-09-09 | 2010-06-02 | 太一 坂本 | 医療用把持具及び医療用クリップ |
JP5192771B2 (ja) * | 2006-11-28 | 2013-05-08 | 信行 櫻澤 | 粘膜牽引具 |
JP5614833B2 (ja) * | 2010-04-09 | 2014-10-29 | オカモト株式会社 | 組織結合用弾性体及びその製造方法 |
-
2018
- 2018-01-10 JP JP2018002235A patent/JP6948637B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2019118718A (ja) | 2019-07-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5047297B2 (ja) | 粘膜切開剥離術補助具 | |
JP4351458B2 (ja) | 内視鏡挿入システム | |
JP4481247B2 (ja) | オーバーチューブおよびオーバーチューブの製造方法 | |
JP2010158549A (ja) | 開口部導入器デバイス | |
JP2008511341A (ja) | オーバーチューブアセンブリ | |
JP2013511336A (ja) | 体内開口部へアクセスする装置、器具及び方法 | |
WO2005009250A1 (en) | Methods and apparatus for forming anastomotic sites | |
JP2009183516A (ja) | Esd用処置具 | |
CN113243948A (zh) | 用于内窥镜手术的标本取出系统 | |
JP2024056976A (ja) | 組織牽引装置、システムおよび方法 | |
JP2016523133A (ja) | バンド展開フィーチャを備えたキャップ | |
JP6948637B2 (ja) | デタッチャブル・マルチリング・トラクション・デバイス | |
WO2007018115A1 (ja) | 漿膜外露出腫瘍被覆のための手術用補助具とそれを用いた体腔内手術操作による腫瘍細胞の散逸防止方法 | |
TWI820166B (zh) | 可拆式多環牽引裝置 | |
JP7376879B2 (ja) | デタッチャブル・マルチリング・トラクション・デバイス | |
JP6795410B2 (ja) | 内視鏡用フード | |
JP2006334222A (ja) | バルーンカテーテル | |
EP1648309A1 (en) | Methods and apparatus for forming anastomotic sites | |
US20200345379A1 (en) | Mucous membrane lifting instrument and mucous membrane lifting method | |
JP3207304B2 (ja) | 内視鏡用バルーンカテーテル | |
CN213606587U (zh) | 一种肠道保护套 | |
JP4117355B2 (ja) | 内視鏡処置具 | |
JP3714569B2 (ja) | 胃壁固定用具 | |
JP2005160821A (ja) | フレキシブル・ケーブルの経口挿入方法およびフレキシブル・ケーブルの経口挿入で用いられるフレキシブル・ケーブルの引張補助具,ならびにケーブルの引出し方法およびケーブルの引出し補助具 | |
WO2006080114A1 (ja) | 粘膜切開剥離術補助具 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20200319 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20210122 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20210302 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20210311 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20210817 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20210906 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6948637 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |