JP5192771B2 - 粘膜牽引具 - Google Patents

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Description

本発明は、粘膜下層切開剥離術の施術時に、粘膜を牽引する粘膜牽引具に関するものである。
従来、粘膜下層切開剥離術の施術時には、有効な粘膜牽引具がなく、切開剥離するべき粘膜を持ち上げる(カウンタートラクションをかける)ことなく、粘膜下層を切開し、粘膜を切除していた。そのため、粘膜下層の視野が確保できず、穿孔の危険性が高かった。
この危険性を軽減するためには、目的の粘膜にカウンタートラクションをかけることにより、粘膜下層の視野を広げ、筋層にメスが接触しないように粘膜下層を切開し、粘膜を切除する方法が必要となる。
このような方法の1つとして、ヒアルロン酸ナトリウムを粘膜下層に局注することで、目的の粘膜を持ち上げる方法がある。しかしながら、ヒアルロン酸ナトリウムは、高価であり、粘膜下層切開剥離術の施術中に継続して粘膜を持ち上げ続けることができなかった。
また、切開剥離する粘膜に医療用クリップを介してゴムの一端を取り付け、その粘膜に対向する粘膜にも同様に医療用クリップを介してゴムの他端を取り付け、ゴムの復元力を利用して、目的の粘膜を対向する粘膜の方向に牽引する方法が発表されている(例えば、非特許文献1参照)。
Disestive Disense Week 2006,Traction With A Rubber Band And Clips For EMR,Bo−1n Lee,Hwang Chol,Kyu−Yong Choi,Hyong−Ju Kang,Byung−Wook Kim,Se−Hyun Cho,In−Seok Lee,Hiun−Suk Chae,Myung−Gyu Choi,In−Sik Chung,Sang−Won Han
上述の方法は、目的とする粘膜の粘膜下層を切開し、粘膜に取り付けられたゴムがその復元力によって徐々に収縮することで粘膜を牽引している。粘膜下層切開剥離術において、目的とする粘膜を別の箇所から牽引する必要もある。この場合、医療用クリップからゴムを取り外し、再び医療用クリップを介して粘膜にゴムの一端を取り付けなければならない。すなわち、目的の粘膜を別の箇所から牽引したい場合、粘膜へのゴムの付け替えに手間がかかり、術者及び患者にとって負担が増加してしまう。
そこで、本発明は、上記実状に鑑み、粘膜下層切開剥離術の施術時において、切開剥離する粘膜を別の箇所から牽引する場合に、容易に付け替えることができる粘膜牽引具を提供することを目的とする。
本発明の粘膜牽引具は、粘膜を切開剥離する際、前記粘膜を牽引する粘膜牽引具であって、切開剥離する粘膜を挟持する第1挟持部材と、切開剥離する前記粘膜とは別の粘膜を挟持する第2挟持部材と、伸びることで発生する復元力によって、切開剥離する前記粘膜を牽引する弾性部と、前記弾性部の一端と前記第1挟持部材とを接続する第1接続体と、前記弾性部の前記第1挟持部材と接続される一端とは反対側の他端と前記第2挟持部材とを接続する第2接続体とを有し、前記第1接続体は、前記第1挟持部材に備えられる第1磁性体と、前記弾性部の一端に備えられ、前記第1磁性体の磁力によって引き付けられる第3磁性体とにより構成され、前記第2接続体は、前記第2挟持部材に備えられる第2磁性体と、前記弾性部の他端に備えられ、前記第2磁性体の磁力によって引き付けられる第4磁性体とにより構成されることを特徴とする。


本発明の粘膜牽引具は、切開剥離する粘膜に第1挟持部材を取り付け、切開剥離する粘膜とは別の粘膜に第2挟持部材を取り付け、第1挟持部材と弾性部の一端とを第1接続体によって接続し、第2挟持部材と弾性部の他端とを第2接続体によって接続することで、弾性部が伸び、切開剥離する粘膜を牽引することができる。ここで、切開剥離する粘膜の別の箇所に第1挟持部材を取り付けることで、弾性部と別の箇所に取り付けられた第1挟持部材とを第1接続体によって接続し直すように接続することができる。すなわち、切開剥離する粘膜を別の箇所から牽引する際には、切開剥離する粘膜から第1挟持部材を取り外すことないため、弾性部を容易に付け替えることができる。
以下、本発明の粘膜牽引具について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明において、以下の記述に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
[実施の形態1]
実施の形態1では、磁性体によって第1挟持部材及び第2挟持部材と弾性部とを接続する粘膜牽引具について説明する。本発明の粘膜牽引具は、図1のように、第1挟持部材10と、第1の輪11と、第1磁性体15と、第2挟持部材20と、第2の輪21と、第2磁性体25と、弾性部30と、第3磁性体35と、第4磁性体45とを有している。
弾性部30は、金属線を螺旋状に巻いて形成された細長いスプリングにより形成される弾性部で、長手方向に伸びることで、元の形状に戻ろうとする復元力が発生する。本発明の粘膜牽引具は、この復元力を利用して切開剥離する粘膜を牽引することができる。この弾性部30には、一端に第3磁性体35が備えられており、その一端の反対側の他端に第4磁性体45が備えられている。
第3磁性体35は、例えば永久磁石などの磁性体で、所定の磁力を有している。この第3磁性体35は、例えば第3磁性体35の一端に図1のような輪31が形成され、その輪を介して弾性部30の一端に備え付けられている。この輪31は、ナイロンなどの材質からなる線状の部材の両端が第3磁性体35の端部に接続されるように形成される輪である。あるいは、この第3磁性体35は、直接弾性部30の一端に備え付けられていてもよい。
この第3磁性体35の形状は、特に限定するものではないが、粘膜面を傷つけることがないように、滑らかな表面を有する円柱状や球状であるほうが好ましい。また、この第3磁性体35の磁力の強さも、粘膜を牽引する際に、弾性部30の復元力によって後述する第1磁性体15から外れなければどのような強さであっても良いが、本発明の粘膜牽引具とともに体内に挿入される鉗子などによって第1磁性体15から取り外すことができる程度の磁力である方がより好ましい。
第4磁性体45は、第3磁性体35と同様に、例えば永久磁石などの磁性体で、所定の磁力を有している。この第4磁性体45は、例えば第4磁性体45の一端に図1のような輪41が形成され、その輪を介してを弾性部30の一端に備え付けられている。この輪41は、ナイロンなどの材質からなる線状の部材の両端が第4磁性体45の端部に接続されるように形成される輪である。あるいは、この第4磁性体45は、直接弾性部30の一端に備え付けられていてもよい。
この第4磁性体45の形状は、特に限定するものではないが、粘膜面を傷つけることがないように、滑らかな表面を有する円柱状や球状であるほうが好ましい。また、この第4磁性体45の磁力の強さも、粘膜を牽引する際に、弾性部30の復元力によって後述する第2磁性体25から外れなければどのような強さであっても良いが、本発明の粘膜牽引具とともに体内に挿入される鉗子などによって第2磁性体25から取り外すことができる程度の磁力である方がより好ましい。
第1挟持部材10は、切開剥離する粘膜を挟持する。この第1挟持部材10としては、例えば、2つの爪で粘膜などを挟持することができる医療用クリップなどが挙げられるが、第1磁性体15が取り付けられ、切開剥離する粘膜を挟持することができれば、限定されるものではない。
この第1挟持部材10には、第1磁性体15が備えられている。この第1磁性体15は、例えば永久磁石などの磁性体で、所定の磁力を有している。この第1磁性体15には、その端部に、例えばナイロンなどの材質からなる線状の部材の両端がその端部に接続されるように形成される第1の輪11を備えている。第1磁性体15は、この第1の輪11内に第1挟持部材10の一方の爪が配置されるように、第1挟持部材10に引っ掛けられる。
このように、第1磁性体15を備えた第1挟持部材10は、第1の輪11を介して、第1磁性体15を備えた状態を維持したまま、切開剥離する粘膜を挟持するように備え付けられる。
第2挟持部材20は、切開剥離する粘膜とは別の粘膜を挟持する。この第2挟持部材20としては、第1挟持部材10と同様に、例えば、2つの爪で粘膜などを挟持することができる医療用クリップなどが挙げられるが、第2磁性体25が取り付けられ、切開剥離する粘膜を挟持することができれば、限定されるものではない。
この第2挟持部材20には、第2磁性体25が備えられている。この第2磁性体25は、第1磁性体15と同様に、例えば永久磁石などの磁性体で、所定の磁力を有している。この第2磁性体25には、その端部に、例えばナイロンなどの材質からなる線状の部材の両端がその端部に接続されるように形成される第2の輪21を備えている。第2磁性体25は、この第2の輪21内に第2挟持部材20の一方の爪が配置されるように、第2挟持部材20に引っ掛けられる。
このように、第2磁性体25を備えた第2挟持部材20は、第2の輪21を介して、第2磁性体25を引っ掛けた状態を維持したまま、切開剥離する粘膜とは別の粘膜を挟持するように備え付けられる。
このような構造を有する本発明の粘膜牽引具は、食道、胃、小腸、大腸などの粘膜を切開剥離する際に、内視鏡とともに導入される。以下、粘膜下層切開剥離術における実施の形態1で説明する本発明の粘膜牽引具の使用方法について、図2乃至図5を参照しながら説明する。
病変を有する粘膜90の粘膜下層切開剥離術では、まず、図2のように、粘膜に病変を有する臓器に図示しない内視鏡が導入される。そして、切開剥離する粘膜90の端部が内視鏡で確認されながら、針状メス99で切開される。
本発明の粘膜牽引具は、例えば図示しない内視鏡の鉗子孔に本発明の粘膜牽引具を備えられ、粘膜に病変を有する臓器に内視鏡とともに導入される。第1磁性体15を備え付けた粘膜牽引具の第1挟持部材10は、図3のように、第1磁性体15を引っ掛けた状態を維持したまま、針状メス99によって切開された粘膜90の端部を挟持する。これにより、第1挟持部材10を介して、第1磁性体15を切開剥離する粘膜90の端部に取り付けることができる。
また、第2磁性体25を備え付けた粘膜牽引具の第2挟持部材20は、図3のように、第2磁性体25を引っ掛けた状態を維持したまま、切開剥離する粘膜90とは別の粘膜91を挟持する。これにより、第2挟持部材20を介して、第2磁性体25を切開剥離する粘膜90の端部に取り付けることができる。
このとき、第2挟持部材20が粘膜91に取り付けられる位置は、切開剥離する粘膜90ではなく、第3磁性体35が第1磁性体15に磁力によって接続され、第4磁性体45が第2磁性体25に磁力によって接続された際、弾性部30が適度に伸びるような位置となるように取り付けられる。さらには、切開剥離される粘膜90が垂直に引き上げられる、又は、90度以上の角度を有するように引き上げられるような位置となるように第2挟持部材20を粘膜91に取り付けることが好ましい。これにより、切開剥離する粘膜90の下層の視野が広くなり、粘膜90の切開剥離を円滑に行うことができる。
そして、弾性部30に備え付けられている第3磁性体35は、第1磁性体15と第3磁性体35の磁力によって引き付けられ、第1磁性体15に接続される。すなわち、第1磁性体15と第3磁性体35とが第1挟持部材10と弾性部30とを接続する第1接続体として機能する。また同様に、弾性部30に備え付けられている第4磁性体45は、第2磁性体25と第4磁性体45の磁力によって引き付けられ、第2磁性体25に接続される。すなわち、第2磁性体25と第4磁性体45とが第2挟持部材20と弾性部30とを接続する第2接続体として機能する。これにより、復元力を有する弾性部30を切開剥離する粘膜90に備え付けることができ、弾性部30の復元力を利用して、粘膜90を牽引することができる。
本発明の粘膜牽引具を備えた後、図4のように、図示しない内視鏡で確認しながら、針状メス99を使って、切開剥離する粘膜90の下にある粘膜下層92を徐々に切開する。粘膜牽引具は、弾性部30が伸びるように第2磁性体25を備える第2挟持部材20が粘膜91に取り付けられているため、粘膜下層92が切開された粘膜90は、弾性部30の復元力によって、第2磁性体25の方向に牽引される。これにより、粘膜下層92を切開する際に、切開剥離した粘膜90によって切開する粘膜下層92が覆われず、粘膜下層92の視界を良好に保つことができる。
針状メス99によって、粘膜下層92を適度に切開した後、本発明の粘膜牽引具は、別の箇所に第1磁性体15を備えた第1挟持部材10を備えて、容易に付け替えることができる。例えば、図5のように、上述のように始めに粘膜90の端部に備え付けられた第1挟持部材10とは、略反対側の粘膜90の端部に上述と同様に第1磁性体15を備えた第1挟持部材10を備え付ける。
そして、始めに備え付けた第1挟持部材10の第1磁性体15に磁力によって接続されている第3磁性体35を図示しない鉗子などで、第1磁性体から取り外し、新たに備え付けた第1挟持部材10の第1磁性体15に磁力によって取り付ける。このとき、新たに備え付ける第1挟持部材10は、弾性部30が伸び、復元力が発生するような箇所に備え付けることが望ましい。弾性部30に備え付けられた第3磁性体35を第1磁性体15に備え付けた後、上述のように、針状メス99を使って、新たに備えた別の第1挟持部材10側から、粘膜90を牽引しながら、粘膜下層92を切開し、粘膜90を剥離する。
これにより、始めに粘膜90に備え付けられた第1挟持部材10を粘膜90から取り外すことなく、切開剥離する粘膜90の別の箇所に、第3磁性体35を接続することができる。すなわち、粘膜90の別の箇所から粘膜90を牽引する際に、第1磁性体15が備えられた第1挟持部材10を粘膜90から取り外すことなく、粘膜90の別の箇所に備え付けられた第1磁性体15に第3磁性体35を接続することで、弾性部30を付け替えることができ、粘膜90の別の箇所から粘膜90を牽引することができる。したがって、ゴムを医療用クリップから取り外さなければ、別の箇所にゴムを付け替えることができなかった従来のものに比べて、弾性部30の付け替えが容易となる。これにより、円滑に粘膜下層切開剥離術を進めることが可能となり、術者及び患者にとっての負担が軽減される。
また、第1磁性体15が備えられた第1挟持部材10は、切開剥離する粘膜90に予め備え付けていてもよい。図6は、切開剥離する粘膜90に第1磁性体15が備えられた第1挟持部材10を複数取り付けた状態を示す図である。このように、複数の箇所に第1磁性体15が備えられた第1挟持部材10を粘膜90の端部に備えておくことで、粘膜下層切開剥離術の施術において、第3磁性体35を自由に任意の第1磁性体15に接続することができる。すなわち、第3磁性体35を有する弾性部30を自由に粘膜90に備え付け、付け替えることが可能となり、種々の箇所からの粘膜下層92の切開が可能となる。すなわち、より円滑に粘膜下層切開剥離術を進めることができる。
本発明の粘膜牽引具は、上述の説明に限定されるものではない、例えば、第1磁性体15及び第2磁性体25は、第1挟持部材10、第2挟持部材20のそれぞれに、第1の輪11、第2の輪21を介さず、直接備え付けられていてもよい。また、第1挟持部材10及び第2挟持部材20は、その全て又は一部がそれぞれ磁力を有していてもよい。これにより、より容易に弾性部30を粘膜に備え付けることができる。
なお、実施の形態1で使用する磁性体は、牽引する粘膜を有する臓器などによって異なるが、例えば胃の粘膜を牽引する場合、少なくとも1gの重りを引き上げられる程度の磁力を有するものであればよい。また、粘膜を牽引するための復元力も1g程度の重りを牽引することができる程度の力を有していればよい。
[実施の形態2]
実施の形態2では、形状記憶合金からなるフック体によって第1挟持部材及び第2挟持部材と弾性部とを接続する粘膜牽引具について説明する。なお、実施の形態1と同様の部材については、同じ番号を付して説明を省略する。本発明の粘膜牽引具は、図7のように、第1挟持部材10と、第1フック体65と、第2挟持部材20と、第2フック体75と、弾性部30とを有している。
弾性部30は、実施の形態1と同様のものであるが、その一端には、第1フック体65が備えられており、その一端の反対側の他端には第2フック体75が取り付けられている。この弾性部30の一端には、例えばゴムなどの適度な弾性を有する材質からなる任意の形状の繋ぎ部66が備えられており、この繋ぎ部66を介して、第1フック体65と接続されている。また、この弾性部30の他端も同様に、例えばゴムなどの適度な弾性を有する材質からなる任意の形状の繋ぎ部76が備えられており、この繋ぎ部材76を介して、第2フック体65と接続されている。
第1フック体65は、例えばニッケル−チタン系、銅−アルミニウム−ニッケル系、銅−亜鉛−アルミニウム系の形状記憶合金を線状に形成してなるもので、弾性部30との接続部分、すなわち繋ぎ部66が接続されている部分から第1フック体65の先端部分に向かって折り返す屈曲点を有するように、フック状に曲げられたものである。この金属は、例えば45℃以上といった所定の温度以上で、弾性部30への取り付け部分から第1フック体65の先端部分が一直線状となるように、予め形状が記憶されている。
この第1フック体65の先端部分には、球状の樹脂からなる球状体67が取り付けられている。この球状体67は、本発明の粘膜牽引具が体内に導入された際に、第1フック体65の先端部分が粘膜等に接触することで傷付くことを防止することができる。この球状体67は、真球でなくてもよく、扁平したものであってもよい。
第2フック体75は、第1フック体65と同様で、例えばニッケル−チタン系、銅−アルミニウム−ニッケル系、銅−亜鉛−アルミニウム系の形状記憶合金を線状に形成してなるもので、弾性部30との接続部分、すなわち繋ぎ部材76が接続されている部分から第2フック体75の先端部分に向かって折り返す屈曲点を有するように、フック状に曲げられたものである。この金属は、例えば45℃といった所定の温度以上で、弾性部30への取り付け部分から第2フック体75の先端部分が一直線状となるように、予め形状が記憶されている。
この第2フック体75の先端部分には、球状の樹脂からなる球状体77が取り付けられている。この球状体77は、本発明の粘膜牽引具が体内に導入された際に、第2フック体75の先端部分が粘膜等に接触することで傷付くことを防止することができる。この球状体77は、真球でなくてもよく、扁平した球であってもよい。
第1挟持部材10は、実施の形態1と同様のものであるが、この第1挟持部材10には第1フック体65を引っ掛けるための第5の輪としての輪81が備えられている。この輪81は、例えばナイロンなどの材質からなる線状の部材の両端が接続されて形成された輪で、第1挟持部材10の爪に引っ掛けられるように備えられている。この第1挟持部材10は、輪81を備えた状態を維持したまま、切開剥離する粘膜を挟持するように備え付けられる。
第2挟持部材20は、実施の形態1と同様のものであるが、この第2挟持部材20には第2フック体75を引っ掛けるための第6の輪としての輪82が備えられている。この輪82は、例えばナイロンなどの材質からなる線状の部材の両端が接続されて形成された輪で、第2挟持部材20の爪に引っ掛けられるように備えられている。この第2挟持部材20は、輪82を備えた状態を維持したまま、切開剥離する粘膜とは別の粘膜を挟持するように備え付けられる。
次に、第1フック体65を第1挟持部材10に引っ掛けて、弾性部30と第1挟持部材10とを接続する方法について説明する。
第1フック体65は、図8のように、フック状に曲げられた状態となっている。この第1フック体65は、図9のように、所定の温度以上となることで、弾性部30への取り付け部分から第1フック体65の先端部分が一直線状になるように予め記憶された形状記憶合金からなるため、例えば45℃程度の温水をかけることで一直線状となる。また、この温度以下の状態であれば、第1フック体65の先端部分を弾性部への取り付け部分に向かって屈曲させることで、温水をかける前の状態に戻すこともできる。
第1フック体65は、図8のように、粘膜を牽引する際、第1挟持部材10に備えられた輪81に引っ掛けられた状態となっている。このとき、第1フック体65の先端部分に備えられる球状体67が、球状体67が無い状態に比べ、輪81に引っ掛かりやすくなるため、弾性部30と第1挟持部材10とがはずれにくくなっている。これは、粘膜を牽引する際には、利点であるが、例えば別の箇所から粘膜を牽引する際に、別の箇所に備えられた第1挟持部材10に弾性部30を備え付ける際には欠点となる。
ここで、例えば温水を掛ける等によって第1フック体65が所定の温度以上となることで、図9のように、形状記憶合金として記憶された形状、すなわち、一直線状に第1フック体65を変形させる。これにより、輪81から一直線状に変形した第1フック体65が取り外しやすくなる。第1フック体65を取り外した後、冷水などをかけることで第1フック体65を冷却し、一直線状のフック体65をフック状に変形させる。これにより、第1挟持部材10に備えられた輪81に第1フック体65を引っ掛けることができるようになり、第1挟持部材10と弾性部30とを接続することができる。すなわち、第1フック体65は、第1接続体として機能する。
第2フック体75も第1フック体65と同様であるため、加温と冷却によって第2フック体75の形状を変形させることで、第2挟持部材20に備えられる輪82に引っ掛けたり取り外したりすることができる。したがって、第2挟持部材20と弾性部30とを接続することができるすなわち、第2フック体75は、第2接続体として機能する。
このような実施の形態2で説明する粘膜牽引具は、実施の形態1と同様の手順を踏むことで粘膜を牽引することができる。第1フック体65は、粘膜牽引具とともに体内に導入される内視鏡に備え付けられた鉗子で第1フック体65と弾性部30との間にある繋ぎ部66を掴んで第1挟持部材10の輪81に引っ掛けられる。同様に、第2フック体75は、粘膜牽引具とともに体内に導入される内視鏡に備え付けられた鉗子で第2フック体75と弾性部30との間にある繋ぎ部材76を掴んで第2挟持部材20の輪82に引っ掛けられる。また、第1フック体65及び第2フック体75を一直線状に変形させる温水や、一直線状の第1フック体65及び第2フック体75を冷却する冷水は、この内視鏡の鉗子穴などに備えられ、第1フック体65及び第2フック体75に適宜かけられる。さらに、一直線状となっている第1フック体65及び第2フック体75は、冷却された後、内視鏡に備えられた鉗子を使ってフック状に変形させることができる。
このように、実施の形態2のように、接続体が、磁力を利用した磁性体からなるものからフック状の部材に変わっても、弾性部30を第1挟持部材10及び第2挟持部材20に接続することで、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
実施の形態1で説明する本発明の粘膜牽引具の一例の構造を示す図である。 実施の形態1で説明する本発明の粘膜牽引具を導入して、粘膜下層切開剥離術を施術する組織の図である。 実施の形態1で説明する本発明の粘膜牽引具を組織に取り付けた状態を示す図である。 実施の形態1で説明する本発明の粘膜牽引具を取り付けた後、粘膜を牽引する状態を示す図である。 実施の形態1で説明する本発明の粘膜牽引具を別の箇所に取り付けた状態を示す図である。 実施の形態1で説明する本発明の粘膜牽引具の別の利用例を説明する図である。 実施の形態2で説明する本発明の粘膜牽引具の一例の構造を示す図である。 実施の形態2で説明する本発明の粘膜牽引具のフック体が輪に引っ掛けられた状態を示す図である。 実施の形態2で説明する本発明の粘膜牽引具のフック体が直線状となり、輪から外れた状態を示す図である。
符号の説明
10 第1挟持部材
11 第1の輪
15 第1磁性体
20 第2挟持部材
21 第2の輪
25 第2磁性体
30 弾性部
31、41、81、82 輪
65 第1フック体
66、76 繋ぎ部
67、77 球状体
75 第2フック体
35 第3磁性体
45 第4磁性体
90、91 粘膜
92 粘膜下層
99 針状メス

Claims (3)

  1. 粘膜を切開剥離する際、前記粘膜を牽引する粘膜牽引具であって、
    切開剥離する粘膜を挟持する第1挟持部材と、
    切開剥離する前記粘膜とは別の粘膜を挟持する第2挟持部材と、
    伸びることで発生する復元力によって、切開剥離する前記粘膜を牽引する弾性部と、
    前記弾性部の一端と前記第1挟持部材とを接続する第1接続体と、
    前記弾性部の前記第1挟持部材と接続される一端とは反対側の他端と前記第2挟持部材とを接続する第2接続体とを有し、
    前記第1接続体は、
    前記第1挟持部材に備えられる第1磁性体と、
    前記弾性部の一端に備えられ、前記第1磁性体の磁力によって引き付けられる第3磁性体とにより構成され、
    前記第2接続体は、
    前記第2挟持部材に備えられる第2磁性体と、
    前記弾性部の他端に備えられ、前記第2磁性体の磁力によって引き付けられる第4磁性体とにより構成される
    ことを特徴とする粘膜牽引具。
  2. 前記第1磁性体は、前記第1挟持部材と接続する第1の輪を有し、
    前記第2磁性体は、前記第2挟持部材と接続する第2の輪を有することを特徴とする請求項1に記載の粘膜牽引具。
  3. 前記第3磁性体は、前記弾性部の一端に第3の輪を介して接続され、
    前記第4磁性体は、前記弾性部の他端に第4の輪を介して接続されることを特徴とする請求項1に記載の粘膜牽引具。
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