JP6946868B2 - 細胞吸引支援装置および細胞吸引支援装置の制御方法 - Google Patents

細胞吸引支援装置および細胞吸引支援装置の制御方法 Download PDF

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本発明は、細胞吸引支援装置および細胞吸引支援装置の制御方法に関する。
生命システムの研究等においては、細胞培養ウェル内の多くの細胞の中から特徴的な細胞を特定し、その細胞あるいはその細胞の成分を吸引する作業が頻繁に行なわれる。例えば、新たな薬剤を発見したり設計したりする創薬プロセスにおいては、多数の候補化合物の中から、薬効・活性を示すものを探し出す創薬スクリーニング工程が行なわれる。この工程においては、候補化合物が与えられた細胞培養ウェル内の細胞群から、著しく特異な変化を示す細胞を選び出し、その細胞あるいは細胞成分を吸引し、質量分析等の解析が行なわれる。
細胞を吸引する場合には、例えば、吸引チップを装着した吸引ピペットや分注装置を用いて、顕微鏡で吸引対象の細胞を確認しながら細胞吸引作業を行なう。細胞成分を吸引する場合には、例えば、ナノスプレーチップと呼ばれる微細なチップを用いて、顕微鏡で吸引対象の細胞を確認しながら細胞成分吸引作業を行なう。
また、細胞培養ウェル内の特定の細胞あるいは細胞成分を吸引して解析を行なう作業とは別に、細胞培養ウェル内の大量の細胞の顕微鏡画像を撮影し、画像処理を行なうことで、個々の細胞を識別し、それぞれの細胞の大きさや明るさ等の特徴量をリアルタイムで算出する細胞解析システムが実用化されている。
細胞解析システムでは、算出した特徴量に基づいて、特徴的な細胞を検出したり、経時的変化を観察することができる。また、細胞解析システムでは、各細胞の特徴量をヒストグラムや散布図で表わしたり、リスト表示することも行なわれている。
細胞や細胞成分を吸引する作業は、個々の細胞を目視しながら、分析対象とする細胞を選定して吸引を行なうため、大量の細胞を処理する場合は非常に手間がかかり、オペレー
タの負担が大きかった。
これに対して、特許文献1には、大量の細胞の中から分析対象の候補となる細胞を簡易に検出し、即座に吸引作業を行なえる細胞吸引支援システムが開示されている。特許文献1に記載の発明では、試料の共焦点画像を取得し、取得した画像上で吸引箇所を選択すると、マイクロプレートが置かれているXYステージ上において自動的にxy平面における選択位置に吸引用のチップを移動させて、設定された条件で吸引を行っていた。
特許第6066110号公報
従来の細胞解析システムの主な使用目的が細胞の一部の吸引であったため、吸引量の再現性をもたせるために吸引圧力や吸引時間を同一条件に設定していた。しかしながら、細胞の大きさや厚さなどは細胞毎に異なっているため、吸引量の再現性をもたせるために吸引圧力や吸引時間を同一条件に設定した場合、吸引時に細胞にダメージを与える場合があった。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであって、細胞にダメージを低減することができる細胞吸引支援装置および細胞吸引支援装置の制御方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の一態様に係る細胞吸引支援装置(1)は、容器(細胞培養ウェルプレート3)に収納された組織、細胞、および細胞の一部のうち少なくとも1つである試料を吸引する管状の吸引チップ(70)と、前記吸引チップの先端から前記試料を吸引する吸引部(20)と、前記試料を撮影する撮影部(103)と、前記撮影部によって撮影された前記試料の画像に基づいて前記試料の高さに関する情報を検出し、前記撮影部によって撮影された画像に基づいて前記吸引チップの先端の高さ方向に関する情報を検出し、検出した前記試料の高さに関する情報と前記吸引チップの先端の高さ方向に関する情報とに基づいて、前記試料に対する前記吸引チップの高さ方向の相対位置を制御した後、前記吸引チップによって吸引対象である前記試料を吸引させるように制御する制御部(30)と、を備える。
また、本発明の一態様に係る細胞吸引支援装置において、前記制御部は、吸引対象である前記試料の高さ方向の極大位置から所定の高さ低い位置を前記試料の高さに関する情報として検出し、吸引対象である前記試料の高さ方向の極大位置から所定の高さ低い位置の位置に前記吸引チップの高さを制御するようにしてもよい。
また、本発明の一態様に係る細胞吸引支援装置において、試料に関する情報と、試料の画像に関する情報と、吸引時間に関する情報と、吸引圧力に関する情報と、を試料毎に記憶する記憶部(304)と、を備え、前記制御部は、前記撮影部によって撮影された画像に基づいて吸引対象である前記試料に対応する前記記憶部が記憶する前記吸引時間に関する情報と前記吸引圧力に関する情報に応じて、前記吸引チップによって吸引対象である前記試料を吸引させるように制御するようにしてもよい。
また、本発明の一態様に係る細胞吸引支援装置において、吸引対象である前記試料を吸引する条件を自動的に設定するか手動で設定するかを選択する操作部(35)と、前記吸引チップによる吸引時間を設定する吸引時間設定部(55)と、前記吸引チップによる吸引圧力を設定する吸引圧力設定部(50)と、前記撮影部によって撮影された画像を表示する画像表示部と、を備え、前記制御部は、前記操作部が操作された結果が吸引対象である前記試料を吸引する条件を手動で設定する場合に、前記吸引時間設定部によって設定された前記吸引時間を示す情報を取得し、前記吸引圧力設定部によって設定された前記吸引圧力を示す情報を取得し、取得した前記吸引時間を示す情報と前記吸引圧力を示す情報に応じて、前記吸引チップによって吸引対象である前記試料を吸引させるように制御するようにしてもよい。
また、本発明の一態様に係る細胞吸引支援装置において、前記制御部は、前記吸引時間設定部によって設定された前記吸引時間を示す情報と、前記吸引圧力設定部によって設定された前記吸引圧力を示す情報とを、吸引対象の試料に対応づけて記憶させるようにしてもよい。
上記目的を達成するため、本発明の一態様に係る細胞吸引支援装置の制御方法は、容器に収納された組織、細胞、および細胞の一部のうち少なくとも1つである試料を吸引する管状の吸引チップと、前記吸引チップの先端から前記試料を吸引する吸引部を有する細胞吸引支援装置の制御方法であって、撮影部が、前記試料を撮影する手順と、制御部が、前記撮影部によって撮影された前記試料の画像に基づいて前記試料の高さに関する情報を検出する手順と、前記制御部が、前記撮影部によって撮影された画像に基づいて前記吸引チップの先端の高さ方向に関する情報を検出する手順と、前記制御部が、検出した前記試料の高さに関する情報と前記吸引チップの先端の高さ方向に関する情報とに基づいて、前記試料に対する前記吸引チップの高さ方向の相対位置を制御する手順と、前記制御部が、前記試料に対する前記吸引チップの高さ方向の相対位置を制御した後、前記吸引部を制御して前記吸引チップによって吸引対象である前記試料を吸引させるように制御する手順と、を含む。
本発明によれば、細胞にダメージを低減することができる。
本実施形態に係る細胞吸引支援装置の構成例を示す図である。 本実施形態に係るXYステージ上に置かれているマイクロプレート、細胞培養ウェルプレートの一例を示す図である。 撮影部が撮影した画像の一例を示す図である。 細胞に対して吸引チップの位置が浅い例を示す図である。 細胞に対して吸引チップの位置が深い例を示す図である。 細胞に対して吸引チップの位置が最適な例を示す図である。 本実施形態に係る細胞のz軸方向の高さ情報を得る処理例を説明する図である。 チップ位置測定の原理を示す図である。 観測される画像とチップ位置との関係を示す図である。 本実施形態に係る試料を吸引する際の処理手順例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明に用いる図面では、各構成要素等を認識可能な大きさとするため、各構成要素等の縮尺を適宜変更している。
[第1実施形態]
図1は、本実施形態に係る細胞吸引支援装置1の構成例を示す図である。図1に示すように、細胞吸引支援装置1は、画像取得・解析部10、吸引部20、制御部30、操作部35、画像表示部40、吸引圧力設定部50、吸引時間設定部55、XYZステージ60、吸引チップ70、チップラック80、および検体ラック90を含んで構成される。
画像取得・解析部10は、顕微光学部101、共焦点走査部102、撮影部103、蛍光用光源104、明視野照明105、およびXYステージ106を備えている。
また、制御部30は、受付部301、画像取得部302、画像処理部303、記憶部304、動作制御部305、および表示制御部306を備えている。
細胞吸引支援装置1は、細胞培養ウェルプレート3内の細胞の画像を撮影し、撮影した画像を解析する。細胞吸引支援装置1は、解析した結果に基づいて、細胞または細胞成分の吸引処理を支援する。なお、図1において、XYステージ106が移動する面をxy平面とし、xy平面に垂直な方向をz軸方向とする。紙面の左右方向をx軸方向とし、奥行き方向をy軸方向とする。
吸引チップ70は、例えば、吸引チップを装着した吸引ピペット、またはナノスプレーチップであり、細胞あるいは細胞成分を吸引するために用いられる。
チップラック80には、細胞または細胞成分を吸引する前の吸引チップ70が複数個配置されている。
検体ラック90には、細胞または細胞成分を吸引した吸引チップ70が格納される。なお、検体ラック90が配置される空間には、温度や湿度を所定の値に保つインキュベーター(incubator)を備えていてもよい。
XYZステージ60は、細胞吸引支援装置1の筐体を含む。XYZステージ60は、制御部30の制御に応じて、動作が制御される。XYZステージ60が駆動されることで、吸引部20がxy平面で移動し、z軸方向に移動する。
吸引部20は、制御部30の制御に応じて、チップラック80に格納されている複数の吸引チップ70のうち1つを吸引部20に装着させる。吸引部20は、制御部30の制御に応じて、XYステージ106上に載置されたマイクロプレート2上の細胞培養ウェルプレート3内の細胞または細胞成分を吸引する。吸引部20は、制御部30の制御に応じて、細胞または細胞成分を吸引した吸引チップ70を、検体ラック90の所定の位置に格納する。なお、吸引部20は、XYZステージ60の移動によってxy平面で移動し、z軸方向に移動する。
操作部35は、例えば、画像表示部40上に設けられたタッチパネルセンサ、キーボード、機械式スイッチ、ボタン、マウス、タブレット等である。操作部35は、操作者が操作した操作結果を検出して、検出結果を示す操作結果情報を制御部30に出力する。操作結果情報には、吸引対象を示す情報が含まれている。操作者は、例えば、画像表示部40に表示された撮影部103が撮影した画像を見て、その画像に対して吸引対象を、操作部35を操作して指示する。また、操作結果情報には、吸引条件の設定を自動で行う自動吸引指示か吸引条件を手動で設定する手動吸引指示が含まれる。また、操作結果情報には、処理開始を指示する処理開始指示が含まれている。
画像表示部40は、画像取得・解析部10が撮影した画像の表示、制御部30が解析した解析結果の表示、操作入力に必要な情報の表示等を行う。画像表示部40は、例えば液晶画像表示装置である。
吸引圧力設定部50は、操作者が設定した吸引圧力に関する吸引圧力情報を検出して、吸引圧力情報を制御部30に出力する。なお、吸引圧力情報には、吸引前の圧力、吸引時の圧力、吸引後の圧力が含まれている。吸引圧力設定部50は、例えば、画像表示部40上に設けられたタッチパネルセンサ、キーボード、機械式スイッチ、ボタン、ダイヤル、マウス、タブレット等である。なお、操作部35は、吸引圧力設定部50を兼用してもよい。
吸引時間設定部55は、操作者が設定した吸引時間に関する吸引時間情報を検出して、吸引時間情報を制御部30に出力する。吸引時間設定部55は、例えば、画像表示部40上に設けられたタッチパネルセンサ、キーボード、機械式スイッチ、ボタン、ダイヤル、マウス、タブレット等である。なお、操作部35は、吸引時間設定部55を兼用してもよい。
なお、操作者は、吸引条件を手動で調整または設定する場合に、吸引時間設定部55と吸引圧力設定部50を操作する。このため、吸引条件を自動で設定する場合は、制御部30が吸引時間と吸引圧力それぞれを設定する。
画像取得・解析部10は、制御部30の制御に応じて、XYステージ106上に載置されたマイクロプレート2上の細胞培養ウェルプレート3内の細胞の画像を撮影し、撮影した画像を制御部30に出力する。画像取得・解析部10は、制御部30の制御に応じて、XYステージ106を駆動する。XYステージ106に載置するのは、細胞培養容器であればよく、マイクロプレート2に限られず、細胞培養ディッシュ、カバーガラスチャンバ、シャーレ等であってもよい。
顕微光学部101は、例えば対物レンズ1011を含む光学系である。
共焦点走査部102は、共焦点の光学系と走査系を備える。なお、共焦点(コンフォーカル)とは、測定対象物の表面からの反射光を、検出器で受光する光学系であり、光源から照射された照明光が測定対象物の表面に焦点を結ぶとき、その反射光も検出器上で焦点が合うように設計されている光学系である。共焦点光学系において、例えば点光源から出射した光は、対物レンズにより測定対象物の1点に集光するように照射する。点光源として、例えば特定の波長をもち直進性に優れているレーザー光を使用する。共焦点光学系において、測定対象物の表面にて反射された光は同じ光路を戻り、ビームスプリッタ等により分離されて、検出器に集光される。なお、上述した構成は一例であり、これに限られない。
撮影部103は、例えばCCD(Charge Coupled Device; 電荷結合素子)画像センサ、C−MOS(Complementary MOS)画像センサである。撮影部103は、制御部30の制御に応じて、マイクロプレート2上の指定された範囲を撮影し、撮影した画像を制御部30に出力する。
なお、撮影部103は、蛍光観察用の撮影部と明視野観察用の撮影部を備えていてもよい。
蛍光用光源104は、第1の特定の波長を持つ励起光束をXYステージ106に載置されたマイクロプレート2に向けて出射する。これにより、励起された試料から励起光束よりも長い波長の蛍光信号が発せられる。蛍光用光源104は、例えば超高圧水銀灯やキセノンランプ、紫外線LED(発光ダイオード)、レーザー等であり、蛍光物質の励起波長の照明を行う。蛍光用光源104は、生体または非生体試料からの蛍光・燐光現象の観察に用いられる。
明視野照明105は、第2の特定の波長を持つ励起光束をXYステージ106に載置されたマイクロプレート2に向けて出射する。明視野照明105は、明視野観察に用いられる。なお、明視野照明105は、吸引作業時に吸引部20と干渉しないために、例えば円環体状である。
なお、図1に示す構成例では、共焦点2色の蛍光観察と明視野観察を行なう構成例を説明するが、画像取得・解析部10はこの構成に限られない。例えば、落射蛍光1色の構成としたり、共焦点1色の構成としたり、共焦点1色と明視野の構成等であってもよい。
XYステージ106は、制御部30の制御に応じて、xy平面内を移動する。XYステージ106上には、マイクロプレート2が載置される。また、図2に示すように、マイクロプレート2上には、細胞培養ウェルプレート3が置かれている。図2は、本実施形態に係るXYステージ106上に置かれているマイクロプレート2、細胞培養ウェルプレート3の一例を示す図である。細胞培養ウェルプレート3のウェル数は、例えば、6、12、24、96である。また、細胞培養ウェルプレートには、例えば、1種1個以上の細胞が乗っている場合や、数種複数個の細胞4が乗っている場合がある。なお、図1において、符号4は、細胞を示し、符号5は、細胞培養液(以後、培地ともいう)を示している。
制御部30は、例えば、CPU(中央演算装置)、記憶装置等を含むPC(パーソナルコンピュータ)等の情報処理装置を用いて構成される。制御部30は、XYZステージ60、吸引部20それぞれを駆動する。制御部30は、指定された細胞培養ウェルプレート3の領域の内、指定された領域の画像を撮影するように顕微光学部101、共焦点走査部102、撮影部103、蛍光用光源104、明視野照明105、およびXYステージ106を制御する。制御部30は、撮影された画像に対して画像解析を行い、撮影された画像を解析した解析結果を画像表示部40上に表示させる。制御部30は、操作部35が操作者によって捜査された結果に応じて、吸引対象の試料(組織、細胞、および細胞の一部のうち少なくとも1つ)を決定し、試料を顕微光学部101、共焦点走査部102、撮影部103の光軸に一致されるようにXYステージ106を制御する。制御部30は、吸引対象の試料に対して、高さ方法(z軸方向)の情報を検出する。制御部30は、吸引チップ70のチップ先端の高さ方向を撮影された画像に基づいて検出して、吸引対象の試料とチップ先端との高さ方向の相対位置を制御する。制御部30は、吸引対象の試料とチップ先端との高さ方向の相対位置を制御した後、吸引対象の試料の吸引を行うように制御する。なお、制御部30は、吸引条件を自動で設定する場合、撮影された画像を解析した結果に基づき、吸引時間と吸引圧力を自動的に設定して吸引を行う。また、制御部30は、吸引条件を手動で調整または設定する場合、吸引時間設定部55によって設定された吸引時間と、吸引圧力設定部50によって設定された吸引圧力に応じて吸引を行う。
受付部301は、操作部35が出力する操作結果情報、吸引圧力設定部50が出力する吸引圧力情報、吸引時間設定部55が出力する吸引時間それぞれを受け付ける。受付部301は、受け付けた操作結果情報、吸引圧力情報、吸引時間を画像処理部303、動作制御部305に出力する。
画像取得部302は、撮影部103が撮影した画像を取得し、取得した画像を画像処理部303に出力する。また、画像取得部302は、取得した画像を記憶部304に記憶させる。また、画像取得部302は、取得した画像を表示制御部306に出力する。
画像処理部303は、画像取得部302が取得した画像に対して、画像処理を行う。画像処理部303は、画像処理を行った画像に対して、種々の解析を行なう。画像処理部303は、記憶部304が記憶する画像に対応付けて解析した結果を記憶させる。また、画像処理部303は、解析した結果を表示制御部306に出力する。
画像処理部303は、例えば、取得した画像に対して、記憶部304が記憶する参照データを参照してテンプレートマッチング等により、細胞・細胞器官の認識を行う。画像処理部303は、識別されたそれぞれの細胞について、大きさ・輝度・タンパク量・イオン量等の細胞の特徴量を算出する。また、画像処理部303は、算出した細胞の特徴量を用いて細胞に関する情報のリスト化、グラフ化等の処理を行なう。画像処理部303は、識別した識別結果を示す識別情報、算出した細胞の特徴量、細胞に関する情報のリスト化した情報、グラフ化した情報を画像処理部303に出力する。また、画像処理部303は、識別した細胞・細胞器官の領域の画像に対して、例えばエッジ検出処理等を行い、エッジ検出処理した後、細胞・細胞器官や核の中心位置、核の外周位置等を求めるようにしてもよい。画像処理部303は、求めた細胞・細胞器官や核の中心位置、核の外周位置等を画像処理部303に出力するようにしてもよい。
記憶部304は、予め参照データを記憶する。参照データは、複数の細胞・細胞器官それぞれの画像または画像の特徴量のデータである。記憶部304は、撮影部103が撮影した画像を記憶する。記憶部304は、画像に大きさ・輝度・タンパク量・イオン量等の細胞の特徴量を対応付けて記憶する。
動作制御部305は、受付部301が出力する吸引対象を指示する操作結果情報に応じて、画像処理部303が出力する細胞・細胞器官や核の中心位置、核の外周位置等を用いて、XYステージ106を制御することで吸引対象細胞を吸引位置に移動させる。なお、吸引位置は、吸引チップ70のxy平面の中心であり、かつ顕微光学部101と共焦点走査部102の光軸に一致している。
動作制御部305は、受付部301が出力する吸引処理開始指示に応じて、XYZステージ60を駆動して吸引部20をチップラック80上に移動させ、吸引部20に吸引チップ70を装着させるように制御する。動作制御部305は、XYZステージ60を駆動して吸引部20に装着された吸引チップ70を、処理対象のマイクロプレート2上の吸引対象細胞を吸引位置に移動させる。動作制御部305は、自動吸引指示の場合、記憶部304が記憶する吸引圧力と吸引時間に基づいて、吸引対象細胞を吸引チップ70に吸引する。動作制御部305は、手動吸引指示の場合、受付部301が受け付けた吸引時間情報、吸引圧力情報に基づいて、吸引対象細胞を吸引チップ70に吸引する。動作制御部305は、XYZステージ60を駆動して吸引対象細胞を吸引した吸引チップ70を、検体ラック90上に移動させ、吸引チップ70を所定の位置に置くように制御する。
表示制御部306は、画像取得部302が出力する撮影部103が撮影した画像を画像表示部40に表示させる。表示制御部306は、画像処理部303が出力した種々の解析結果を画像表示部40に表示させる。
次に、撮影部103が撮影した画像の一例を説明する。
図3は、撮影部103が撮影した画像の一例を示す図である。
図3において、符号g1が示す領域は、細胞質の画像であり、符号g2が示す領域は、ミトコンドリアの画像であり、符号g3が示す領域は、核の画像である。図3に示す画像は、ヒト肝癌由来細胞株であるHepG2細胞を撮影した画像例である。なお、図3に示した細胞は一例であり、吸引対象の細胞は、これに限られない。また、吸引対象の細胞の大きさは、一例として、ヒト由来の最初の細胞株であるHeLa細胞であればおおよそ50um位であり、細胞種や細胞の状態に依って大きく異なる。
次に、細胞と吸引チップ70の先端の位置の関係について、図4〜図6を用いて説明する。なお、図4〜図6に示す図では、細胞培養ウェルプレート3の1つの核と吸引チップ70を拡大して示している。また、図4〜図6において、符号41は核を示し、符号70aは、吸引チップ70の先端(以下、チップ先端70aという)を示し、符号70bは、吸引チップ70の壁を示している。
まず、図4について説明する。
図4は、細胞に対して吸引チップ70の位置が浅い例を示す図である。
図4に示す例では、チップ先端70aのz軸方向の底面からの位置がz1である。この場合は、細胞4とチップ先端70aとの間に、符号g11に示すように隙間が生じている。このような状態で核41を吸引した場合は、吸引の際に、符号g11に示した隙間から多量の培地(細胞培養液)5を吸引チップ70内に取り込んでしまうことになる。このように、多量の培地5を吸引した場合は、細胞吸引支援装置で取得した細胞の分析を他の解析装置で行うとき、解析が遺伝子解析でも質量分析でも、培地5の取り込みが解析や分析の検出感度を低下させる。
次に、図5について説明する。
図5は、細胞に対して吸引チップ70の位置が深い例を示す図である。
図5に示す例では、チップ先端70aのz軸方向の底面からの位置がz2である。この場合は、チップ先端70aが細胞4に刺さっているため細胞にダメージを与えてしまう場合がある。
次に、図6について説明する。
図6は、細胞に対して吸引チップ70の位置が最適な例を示す図である。
図5に示す例では、チップ先端70aのz軸方向の底面からの位置がz3である。この場合は、チップ先端70aと細胞4との隙間が少なく、かつチップ先端70aの細胞4へ刺さっていない状態である。このように、本実施形態では、吸引開始時のチップ先端70aのz軸方向を正確に制御することにより、1細胞吸引を行う際ターゲットへのダメージを軽減することができる。
次に、細胞のz軸方向の高さ情報を得る処理を説明する。
図7は、本実施形態に係る細胞4のz軸方向の高さ情報を得る処理例を説明する図である。図7(a)は、細胞4のz軸方向の略中心の位置に対物レンズ1011の焦点が一致している例である。図7(b)は、細胞4のz軸方向の略極大値の位置に対物レンズ1011の焦点が一致している例である。
制御部30の動作制御部305は、顕微光学部101の対物レンズ1011をz軸方向に移動させる。なお、細胞4の高さ情報を得る処理の際、吸引チップ70は、チップラック80の位置にあるか、または細胞4に対して十分に高い位置に待機している。
動作制御部305は、まず、細胞4の底部であるz軸方向のz11に対物レンズ1011の焦点が合うように移動させる。これにより、高さz11を得る。
次に、動作制御部305は、図7(a)のz軸方向のz12に対物レンズ1011の焦点が合うように移動させる。図7(a)の焦点位置で撮影部103が撮影を行った場合は、例えば核41の大きさが把握できる画像を得ることができる。
次に、動作制御部305は、図7(b)のz軸方向のz13の細胞4の略極大値の位置に対物レンズ1011の焦点が合うように移動させる。これにより、高さz13を得る。画像処理部303は、高さz13と高さz11を用いて、細胞4の高さ情報を得る。なお、画像処理部303は、高さz13を細胞4の高さ情報に用いてもよい。
次に、吸引チップ70の先端(以下、チップ先端70aという)の位置の測定原理の概略を説明する。
図8は、チップ位置測定の原理を示す図である。図8(a)は、チップ先端70aと対物レンズ1011の焦点が一致している状態を示し、図8(b)は、対物レンズ1011の焦点がチップ先端70a内の状態を示している。なお、図8では、細胞4を省略して示している。図9は、観測される画像とチップ位置との関係を示す図である。また、図9(a)は、撮影された共焦点画像の例を示し、図9(b)は、図9(a)のコントラストの大きさを示している。また、図8において、符号g101が示す領域は、第1の高さの画像とコントラストを示す。符号g102が示す領域は、第1の高さより高い第2の高さの画像とコントラストを示す。符号g103が示す領域は、第2の高さより高い第3の高さの画像とコントラストを示す。符号g104が示す領域は、第3の高さより高い第4の高さの画像とコントラストを示す。符号g105が示す領域は、第4の高さより高い第5の高さの画像とコントラストを示す。
対物レンズ1011の高さ方向に移動させ、明視野照明105を用いてチップ先端70aの画像を撮影部103が撮影する。このとき、図8(a)の位置や図8(b)の位置等、吸引チップ70を上下方向(z軸方向)に移動しながら、共焦点画像を取得すると、図9(a)のようにコントラストの異なるチップの像が得られる。
図9の符号g103の領域に示すように、チップ先端70aが、対物レンズ1011の焦点に位置した状態の時、最も高いコントラストの像が得られる。このように、画像のコントラストからチップ先端70aを検出することができる(特開2016−112012号公報参照)。
本実施形態では、図7を用いて説明した細胞の高さ方向の位置情報と、図8と図9を用いて説明したチップ先端70aの位置情報を用いて、図4〜図6を用いて説明したように、細胞に対するチップ先端70aの相対的な位置を制御する。相対的な位置は、例えば細胞の極大位置から所定の高さ低い位置である。
次に、細胞4を吸引する際の処理手順例を説明する。
図10は、本実施形態に係る試料を吸引する際の処理手順例を示すフローチャートである。なお、図10では、吸引対象は、試料(組織、細胞、および細胞の一部のうち少なくとも1つ)である。
(ステップS1)操作者は、細胞が培養されたマイクロプレート2を細胞吸引支援装置1の所定の位置にセットする。操作者は、この際に、必要に応じて蛍光染色を行なう。また、操作者は、吸引目的に応じた吸引チップ70をチップラック80に載置する。例えば、細胞成分の吸引を行なう場合には、ナノスプレーチップを載置し、1個の細胞の吸引を行なう場合には、通常の吸引チップを載置する。
(ステップS2)操作者は、操作部35を操作して撮影条件等を設定する。続けて、制御部の受付部301は、操作部35が操作された結果である撮影条件等を受け付ける。撮影条件等とは、例えば、共焦点、落射蛍光、位相差等の光学系の指定や、波長の設定、撮影間隔・トータル撮影時間等である。
(ステップS3)操作者は、操作部35を操作して解析内容等を設定する。続けて、制御部の受付部301は、操作部35が操作された結果である解析内容等を受け付ける。ここで、解析内容等とは、例えば、細胞の特徴量の算出対象、着目する細胞の検出条件である。また、細胞の特徴量は、輝度、大きさ等することができる。また、検出条件は、特徴量の閾値等である。これらの解析内容等の設定により、制御部30は、検出条件を満たす細胞を自動的に検出する。
(ステップS4)操作者は、吸引条件を手動で設定する場合、操作部35を操作して吸引条件を設定する。ここで吸引条件とは、吸引条件を自動で設定する自動吸引指示、吸引条件を手動で設定する手動吸引指示、吸引前の圧力、吸引時の圧力、吸引後の圧力、吸引時間、吸引中の動作等である。また、吸引中の動作とは、例えば、試料の吸引を開始した後、吸引チップ70を当該吸引チップの長手方向(z軸方向)に先端に向けて少なくとも1回移動させる動作等である。操作者は、手動吸引指示を選択した場合、吸引圧力設定部50を操作して、吸引前の圧力、吸引時の圧力、吸引後の圧力を設定する。また、操作者は、吸引時間設定部55を操作して吸引時間を設定する。続けて、制御部の受付部301は、操作部35、吸引圧力設定部50および吸引時間設定部55が操作された結果である吸引条件を受け付ける。続けて、動作制御部305は、受付部301が受け付けた操作結果情報に基づいて、吸引条件を設定する。なお、動作制御部305は、操作結果情報が自動吸引指示の場合、ステップS3で設定された解析内容等に応じて、記憶部304が予め記憶する細胞に応じた吸引条件(吸引前の圧力、吸引時の圧力、吸引後の圧力、吸引時間、吸引中の動作等)を読み出して、吸引条件を設定する。
(ステップS5)操作者は、操作部35を操作して撮影範囲を設定する。続けて、制御部の受付部301は、操作部35が操作された結果である撮影範囲を受け付ける。なお、撮影範囲とは、吸引対象である細胞培養ウェルプレート3のうち、例えば細胞培養ウェルプレート3を複数の領域に区切ったうちの1つの領域である。操作者は、画像表示部40に表示された領域選択画像から、このような領域を選択するように操作部35を操作するようにしてもよい。または、制御部30は、吸引対象である細胞培養ウェルプレート3の全体画像を撮影した後に、撮影した画像を画像表示部40に表示させるようにしてもよい。この場合、操作者は、画像表示部40に表示された細胞培養ウェルプレート3の全体画像から、領域を選択するように操作部35を操作するようにしてもよい。
(ステップS6)動作制御部305は、受け付けた撮影範囲に応じて、顕微光学部101、共焦点走査部102、撮影部103、蛍光用光源104、明視野照明105、およびXYステージ106を制御して指示された範囲をステップS2で受け付けた撮影条件で撮影する。なお、撮影は、所定時間間隔毎の連続した静止画を撮影、または動画を撮影する。
(ステップS7)画像取得部302は、撮影された画像を取得する。続けて、画像処理部303は、取得した画像に対して画像解析を行なう。なお、撮影された画像が動画の場合、画像取得部302は、所定の時間毎に静止画の画像として取得する。画像処理による解析では、検出条件を満たす細胞に対応する画像領域を検出する。
(ステップS8)表示制御部306は、画像解析した結果に基づく画像を画像表示部40上に表示させる。表示制御部306は、検出条件を満たす細胞が明らかになるように解析結果の表示を表示させる。なお、表示制御部306は、画像表示部40に撮影された画像をリアルタイムにライブ画像として表示させる。
(ステップS9)操作者は、画像表示部40に表示された画像を見て、吸引したい細胞があれば、吸引対象の細胞に対応する画像領域を、操作部35を操作して選択する。なお、画像表示部40上に表示される画像は、検出条件を満たす細胞が明らかになるように、例えばコントラストや色を強調する等して表示されている。なお、操作者は、1つの画像に対して複数の吸引対象を設定することができる。続けて、受付部301は、操作部35が出力する操作結果情報に基づいて、吸引対象が指定されたか否かを判別する。受付部301は、吸引対象が指定されたと判別した場合(ステップS9;YES)、ステップS10の処理に進め、吸引対象が指定されたと判別した場合(ステップS9;NO)、ステップS5の処理に戻す。なお、ステップS5の処理に戻した場合、操作者は、再度、撮影範囲を設定し直す。なお、制御部30は、ステップS3で設定された検出条件に応じて、吸引指示を自動的に生成するようにしてもよい。この場合、制御部30は、撮影した画像に検出条件と一致する細胞に対応する画像領域があれば、一致した細胞の画像領域毎に吸引指示を生成するようにしてもよい。
(ステップS10)動作制御部305は、画像処理部303が画像解析した結果に基づいてXYステージ106を制御して、吸引対象細胞を吸引位置に移動させる。なお、吸引位置は、例えば顕微光学部101の光軸上とする。
(ステップS11)動作制御部305は、XYZステージ60を制御して、吸引部20をチップラック80方向に移動させて、新規の吸引チップ70を吸引部20に装着させる。
(ステップS12)動作制御部305は、XYZステージ60を制御して、吸引チップ70がxy平面において吸引位置に一致するように吸引部20を移動させる。なお、動作制御部305は、吸引チップ70のチップ先端70aのz軸方向の位置を、吸引対象の細胞から十分高い位置に制御する。また、このとき、明視野照明105は中央が空間となっているため、吸引部20と干渉しないようになっている。
(ステップS13)動作制御部305は、ステップS4で受付部301が受け付けた操作結果情報に基づいて、吸引対象に対する吸引指示が自動吸引指示であるか否かを判別する。動作制御部305は、自動吸引指示であると判別した場合(ステップS13;YES)、ステップS14の処理に進め、手動吸引指示であると判別した場合(ステップS13;NO)、ステップS16の処理に進める。
(ステップS14)この時点で、吸引対象細胞とチップ先端70aとが吸引位置で上下に重なっている。ただし、画像取得時から細胞が移動している場合もあり、また、細胞中の特定の器官を吸引対象とする場合等もある。このような場合は、受付部301は、吸引部20またはマイクロプレート2の位置の微調整を操作者が操作部35を操作した操作結果として受け付けることができる。位置の微調整では、撮影された画像を画像表示部40にリアルタイムで表示し、操作部35を介して操作者から移動指示を受け付けることができる。この際に、蛍光観察画像でも吸引チップ70の位置が把握できるように、チップ先端70aに蛍光物質を塗布しておくことが望ましい。あるいは、吸引部20のチップ装着部付近にLED光源を設け、吸引チップ70先端方向を所定の波長光で照射することで、吸引チップ70を可視化するようにしてもよい。処理後、制御部30は、ステップS15の処置に進める。
(ステップS15)位置の微調整が終了後、動作制御部305は、図7を用いて説明したように、細胞4の高さ方向の情報を得るように対物レンズ1011をz軸方向に走査して撮影する。続けて、動作制御部305は、対物レンズ1011の焦点を吸入対象細胞の極大位置(例えば図7(b)のz13)に合わせた後、吸引部20を駆動して吸引チップ70をz軸方向に下げるように駆動して細胞に近づけていく。このとき、画像処理部303は、撮影された画像を解析して、チップ先端70aの高さを検出する。続けて、動作制御部305は、画像処理部303が検出したチップ先端70aの高さ情報に基づいて、チップ先端70aが細胞4の極大位置から所定の高さ低い位置(例えば図6参照)となるように、吸引部20を駆動して吸引チップ70をz軸方向に下げるように駆動する。なお、動作制御部305は、このように微調整された吸引開始位置を吸引する細胞に対応つけて、記憶部304に記憶させて学習させるようにしてもよい。なお、動作制御部305は、吸引を開始する吸引開始位置である細胞4とチップ先端70aとの相対位置を示す情報または微調整後の相対位置を示す情報を、記憶部304に吸引対象の細胞を示す情報に関連付けて記憶させることで学習させるようにしてもよい。
(ステップS16)動作制御部305は、細胞の吸引を実行する。この際に、動作制御部305は、細胞吸引前後の画像を撮影する。続けて、表示制御部306は、撮影した画像を画像表示部40に表示させる。これにより、吸引作業の確実性を事後的にも確認することができる。なお、操作者は、画像表示部40上に表示されるライブ画像を見ながら、吸引前の圧力、吸引時の圧力、吸引後の圧力、吸引時間を調整する。なお、動作制御部305は、設定された吸引時間、吸引圧力を吸引する細胞に対応つけて記憶部304に記憶させて学習させるようにしてもよい。なお、動作制御部305は、吸引前、吸引中、吸引後に撮影した画像を撮影するようにしてもよい。処理後、制御部30は、ステップS17の処置に進める。
(ステップS17)細胞の吸引後、動作制御部305は、XYZステージ60を制御して、吸引部20を検体ラック90方向に移動させて、細胞吸引済みの吸引チップ70を検体ラック90でリリースして保管する。続けて、動作制御部305は、吸引作業時に撮影した画像を、細胞吸引済みの吸引チップ70と関連付けて記憶部304に記憶させる。なお、吸引チップ70には、識別可能な識別子が付与されている。また、動作制御部305は、吸引前、吸引中、旧隠語に撮影した画像を吸引したサンプル(試料、検体)に関連付けて記憶部304に記憶させるようにしてもよい。これにより、分析の確実性を向上させることができる。
(ステップS18)動作制御部305は、ステップS6で撮影した画像中の他の細胞に対する吸引指示がステップS9で行われているか否かを判別する。動作制御部305は、他の細胞に対する吸引指示が行われている、すなわち他吸引対象があると判別した場合(ステップS18;YES)、ステップS10の処理に戻す。動作制御部305は、他の細胞に対する吸引指示が行われていない、すなわち他吸引対象がないと判別した場合(ステップS18;NO)、ステップS19の処理に進める。
(ステップS19)操作者は、画像表示部40上に表示された操作選択画面を見て、動さらに他の画像を撮影して吸引作業を継続するか否かを、操作部35を操作して選択する。続けて、受付部301は、操作部35が出力する操作結果情報を受け付ける。続けて、動作制御部305は、受付部301が受け付けた操作結果情報に基づいて、他の画像を撮影して吸引作業を継続するか否かを判別する。動作制御部305は、他の画像を撮影して吸引作業を継続すると判別した場合(ステップS19;YES)、ステップS5の処理に戻し、ステップS5〜ステップS19の処理を繰り返す。動作制御部305は、他の画像を撮影して吸引作業を継続しないと判別した場合(ステップS19;NO)、吸引処理を終了する。
なお、上述した例では、ステップS14で、吸引部20またはマイクロプレート2の位置の微調整する例を説明したが、これに限られない。操作者は、画像表示部40上に表示されているライブ画像を見ながら、チップ先端70aの高さを微調整するようにしてもよい。動作制御部305は、操作者が操作部35を操作した結果に応じて、例えば、細胞の上から吸引チップ70を降下するように制御し、細胞とチップが接触した時の細胞の形の変化を検出して吸引開始位置を微調整するようにしてもよい。なお、動作制御部305は、このように微調整されたz軸方向の吸引開始位置を吸引する細胞に対応つけて、記憶部304に記憶させて学習させるようにしてもよい。
なお、ステップS14の行う微調整は、位置の微調整に限られず、吸引圧力、吸引時間であってもよい。この場合、操作者は、例えば1つ前の細胞を吸引したときの画像を参考にして、制御部30が自動で設定した吸引前の圧力、吸引時の圧力、吸引後の圧力、吸引時間のうち少なくとも1つを、操作部35、吸引圧力設定部50および吸引時間設定部55のうち少なくとも1つを操作して設定するようにしてもよい。この場合も動作制御部305は、このように微調整された吸引圧力、吸引時間を吸引する細胞に対応つけて、記憶部304に記憶させて学習させるようにしてもよい。
なお、ステップS16で吸引条件を記憶部304に記憶させた後、他の吸引対象が指定されている場合、制御部30は、次回の手動吸引指示の際、記憶させた吸引条件を初期値に用いてもよい。
なお、図6等を用いて説明した例では、例えば細胞4のうち核41の略中心を対物レンズ1011の光軸と吸引チップ70の中心に一致させる例を説明したが、これに限られない。細胞の核を吸引する位置として指定された場合、動作制御部305は、上述したように核41の略中心を対物レンズ1011の光軸と吸引チップ70の中心に一致させるようにXYステージ106を制御する。そして、細胞の核の横を吸引する位置として指定された場合、動作制御部305は、核の横を対物レンズ1011の光軸と吸引チップ70の中心に一致させるようにXYステージ106を制御するようにしてもよい。制御部30は、例えば吸引チップ70の壁の内側に、特定の細胞の核が配置される位置にXYステージ106を制御するようにしてもよい。または、制御部30は、例えば吸引チップ70の壁の先端が、前記特定の細胞の細胞壁に接するように位置にXYステージ106を制御するようにしてもよい。このように、動作制御部305は、操作者の指示に応じて、吸引ポイントを光軸上に一致させるようにXYステージ106を制御するようにしてもよい。
これにより、本実施形態によれば、操作者が指定した吸引対象の細胞に対して、制御部30がXYステージ106を制御してxy方向を正確に設定することができる。この結果、本実施形態によれば、吸引対象の細胞の周囲にある細胞にダメージを与えることなく吸引対象の細胞を吸引することができる。このように周辺の細胞にダメージを与えないことは、1細胞遺伝子解析にとって非常に重要なことである。仮に吸引対象の細胞の周囲にある細胞にダメージを与えてしまった場合は、その細胞が細胞死を起こして周囲に自身の遺伝子断片をまき散らす恐れがある。本実施形態によれば、z軸方向の調整を行うため、遺伝子断片が培地を介して吸引対象の細胞を吸引した吸引チップ70に入り込むコンタミネーションも回避することができる。
なお、上述した例では、吸引条件を手動で設定する場合に吸引時間と吸引圧力の両方を操作者が設定する例を説明したが、これに限られない。操作者は、吸引時間と吸引圧力のうち少なくとも1つを設定するようにしてもよい。この場合、制御部30は、画像解析した結果に基づいて、設定されてない項目を記憶部304が記憶する情報を参照して設定するようにしてもよい。
以上のように、本実施形態では、撮影された画像に基づいて、試料(組織、細胞、および細胞の一部のうち少なくとも1つ)の高さ方向の位置情報と、チップ先端70a(例えば図4参照)の位置情報を検出する。そして、本実施形態では、検出した試料の高さ方向の位置情報と、チップ先端70aの位置情報用いて、試料に対するチップ先端70aの相対的な位置を制御する。そして、本実施形態では、試料に対するチップ先端70aの相対的な位置を制御した後に試料の吸引を行うようにした。
この構成により、本実施形態によれば、試料に対するチップ先端70aの相対的な位置を制御した後に吸引を行うため、細胞にダメージを低減することができる。すなわち、本実施形態によれば、細胞に対してチップ先端70aを細胞に対して深く刺しすぎて細胞を傷つけることを防ぐことができる。また、本実施形態によれば、z軸方向の狙いが浅すぎてチップ先端70aと細胞の間に隙間ができ、吸引の際に多量の培地をチップ内に取り込んでしまうことを防ぐことができる。これにより、本実施形態によれば、分析が遺伝子解析でも質量分析でも、培地の取り込みは後段の検出感度の低下を防ぐことができる。
以上のように、本実施形態によれば、取得した細胞へのダメージが少なく、かつ分析の弊害となる培地の混入を低減できる。すなわち、本実施形態によれば、細胞の遺伝子解析に好適なサンプル取得が可能になる。
また、本実施形態では、吸引条件(吸引時間、吸引圧力)を手動で設定できるようにした。これにより、操作者は、画像表示部40上に表示されるライブ画像によって細胞の状態を確認して、または確認しながら吸引条件を操作して試料を吸引させるように指示できる。なお、上述したように、本実施形態では、吸引条件を自動で設定するように指示した場合であっても、操作者が、例えば操作部35を操作して、吸引条件を微調整することができるようにした。これにより、本実施形態によれば、吸引条件を自動的に設定する場合であっても、手動で設定する場合であっても、取得した細胞へのダメージが少なく、かつ分析の弊害となる培地の混入を低減できる。
また、本実施形態では、このように手動で設定された吸引条件や微調整された吸引条件や、細胞とチップ先端との相対位置を細胞に対応つけて記憶部304に記憶されて学習させるようにした。これにより本実施形態によれば、細胞毎により最適な吸引条件と、細胞とチップ先端との相対位置を用いて吸引させることができる。
また、本実施形態によれば、細胞吸引支援装置1がインキュベーター機能を備えている場合、経時的な変化に対応した試験が可能になる。例えば、所定時間間隔で連続撮影を行うタイムラプス撮影機能と画像解析機能を用いて、試薬添加後の細胞の変化をとらえて、吸引を自動的に行うことも可能である。
また、従来技術では、細胞の一部を一定量採取して質量分析を行うことを想定しているため、殆どの場合に吸引圧力と吸引時間を一定に保って吸引を行う仕様になっていた。一方、本実施形態では、例えば遺伝子解析用に細胞を丸ごと吸引したり、複数の細胞を吸引することを想定している。このため、本実施形態では、吸引条件の自動設定に加えて、操作者が簡単に吸引圧力や吸引時間を手動で設定できる。これにより、本実施形態によれば、実験や解析の目的に合わせた吸引を行うことができる。
また、本実施形態によれば、細胞の取得にあたって、個々の細胞に適した吸引条件、吸引開始時のz軸方向の高さ、xy方向等を手動で設定することができる。本実施形態によれば、このように手動設定を行える機能によって、吸引チップ70の細胞へのアプローチから吸引の圧力、吸引時間、吸引チップ70を細胞から引き上げるタイミング等、全てライブ画像を確認しながら操作者が設定、調整することができる。本実施形態によれば、この機能によって、例えば細胞を丸ごと吸引できていない場合、操作者が例えば吸引圧力を変更して、細胞が全て吸引チップ70に吸引されるまで圧力をかけ続けるように変更・調整することができる。また、本実施形態によれば、目的によって1つの吸引チップ70を用いて複数の細胞を吸引することも可能である。
<変形例・応用例>
以下に、本実施形態の変形例・応用例を説明する。
例えば、制御部30は、パターン認識技術と組み合わせることで、ラベルフリーの画像解析を行う。この場合、記憶部304に予め画像データを記憶させ、制御部30は、記憶部304が記憶する画像データを参照して、例えば細胞に対するパターン認識を行う。これにより、変形例・応用例によれば、細胞に与えるストレスをより少なくしてサンプリングを行うことができる。
また、検体ラック90またはマイクロプレート2に容器(例えばチューブ等)を用意し、吸引したサンプル(試料)を容器内に吐出するように制御部30が制御することで、後段の分析への持ち込みを行いやすくすることができる。また、制御部30は、吸引チップ70を1本用いて、1回の吸引毎に1ウェルプレートにサンプルを回収する、複数の吸引後に1ウェルプレートにサンプルを回収する、複数の吸引チップ70の試料(サンプル)を1ウェルプレートに回収する等、回収方法を用途に応じて制御するようにしてもよい。例えば特徴的なサンプルを取得し、これらのサンプルを集約することで、変形例・応用例によれば、従来微量の検出しかできなかったターゲットである試料を検出できる。
また、例えば事前に容器内に試薬を入れておくことで、変形例・応用例によれば、吸引チップ70内のサンプルを溶出することもできる。
また、制御部30は、例えば容器の壁に吸引チップ70の先端を当て、その後、吸引チップ70の先端を折って容器内に落下させるように駆動する。これにより、変形例・応用例によれば、毛細管現象による溶液の浸入を防ぐこともできる。
また、変形例・応用例では、容器内に有機溶剤や酵素反応を停止させる薬剤を予め入れておくことで、吸引後のサンプルを安定的に保存することができる。例えば1細胞遺伝子解析の場合、サンプル回収部にヒートブロック(Heat Block)を採用して試薬の反応温度を制御部30が制御する。なお、ヒートブロックとは、温度を一定に保つ装置である。これにより、変形例・応用例によれば、取得したサンプルのcDNA化や遺伝子の増幅までを装置内で行うことができる。なお、cDNA(相補的DNA(complementary DeoxyriboNucleic Acid))とは、mRNA(messenger RiboNucleic Acid)から逆転写酵素を用いた逆転写反応によって合成される二本鎖DNAである。これにより、変形例によれば、サンプルの劣化を防ぎ、速やかに安定状態にすることができる。
また、変形例・応用例では、細胞の吸引後、制御部30がマイクロプレート2において、吸引した細胞培養ウェルプレート3とは別の細胞培養ウェルプレート3に移動させ、微量の試薬を吸引チップ70の先端から吸引させることで、微量の反応系を作り出すことが可能である。なお、別の細胞培養ウェルプレート3には、予め試薬を入れておく。
なお、実施形態および変形例・応用例で採取したサンプル(試料)は、後段の分析として遺伝子解析以外にも質量分析、タンパク発現解析等に用いることもできる。
なお、本発明における制御部30の機能の全てまたは一部を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより制御部30が行う処理の全てまたは一部を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)を備えたWWWシステムも含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形および置換を加えることができる。
1…細胞吸引支援装置、2…マイクロプレート、3…細胞培養ウェルプレート、4…細胞、5…細胞培養液、41…核、10…画像取得・解析部、20…吸引部、30…制御部、35…操作部、40…画像表示部、50…吸引圧力設定部、55…吸引時間設定部、60…XYZステージ、70…吸引チップ、80…チップラック、90…検体ラック、101…顕微光学部、102…共焦点走査部、103…撮影部、104…蛍光用光源、105…明視野照明、106…XYステージ、301…受付部、302…画像取得部、303…画像処理部、304…記憶部、305…動作制御部、306…表示制御部

Claims (6)

  1. 容器に収納された組織、細胞、および細胞の一部のうち少なくとも1つである試料を吸引する管状の吸引チップと、
    前記吸引チップの先端から前記試料を吸引する吸引部と、
    前記試料を撮影する撮影部と、
    前記試料に関する情報と、前記試料の画像に関する情報と、吸引時間に関する情報と、吸引圧力に関する情報と、を前記試料毎に記憶する記憶部と、
    前記撮影部によって撮影された画像に基づいて吸引対象である前記試料に対応する前記記憶部が記憶する前記吸引時間に関する情報と前記吸引圧力に関する情報に応じて、前記吸引チップによって吸引対象である前記試料を吸引させるように制御する制御部と、
    を備える細胞吸引支援装置。
  2. 前記制御部は、
    前記撮影部によって撮影された前記試料の画像に基づいて前記試料の高さに関する情報を検出し、前記撮影部によって撮影された画像に基づいて前記吸引チップの先端の高さ方向に関する情報を検出し、検出した前記試料の高さに関する情報と前記吸引チップの先端の高さ方向に関する情報とに基づいて、前記試料に対する前記吸引チップの高さ方向の相対位置を制御した後、前記吸引チップによって吸引対象である前記試料を吸引させるように制御する、
    請求項1に記載の細胞吸引支援装置。
  3. 前記制御部は、
    吸引対象である前記試料の高さ方向の極大位置から所定の高さ低い位置を前記試料の高さに関する情報として検出し、
    吸引対象である前記試料の高さ方向の極大位置から所定の高さ低い位置の位置に前記吸引チップの高さを制御する、
    請求項2に記載の細胞吸引支援装置。
  4. 吸引対象である前記試料を吸引する条件を自動的に設定するか手動で設定するかを選択する操作部と、
    前記吸引チップによる吸引時間を設定する吸引時間設定部と、
    前記吸引チップによる吸引圧力を設定する吸引圧力設定部と、
    前記撮影部によって撮影された画像を表示する画像表示部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記操作部が操作された結果が吸引対象である前記試料を吸引する条件を手動で設定する場合に、前記吸引時間設定部によって設定された前記吸引時間を示す情報を取得し、前記吸引圧力設定部によって設定された前記吸引圧力を示す情報を取得し、取得した前記吸引時間を示す情報と前記吸引圧力を示す情報に応じて、前記吸引チップによって吸引対象である前記試料を吸引させるように制御する、
    請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の細胞吸引支援装置。
  5. 前記制御部は、
    前記吸引時間設定部によって設定された前記吸引時間を示す情報と、前記吸引圧力設定部によって設定された前記吸引圧力を示す情報とを、吸引対象の試料に対応づけて記憶させる、請求項4に記載の細胞吸引支援装置。
  6. 容器に収納された組織、細胞、および細胞の一部のうち少なくとも1つである試料を吸引する管状の吸引チップと、前記吸引チップの先端から前記試料を吸引する吸引部を有する細胞吸引支援装置の制御方法であって、
    記憶部が、前記試料に関する情報と、前記試料の画像に関する情報と、吸引時間に関する情報と、吸引圧力に関する情報と、を前記試料毎に記憶する手順と、
    撮影部が、前記試料を撮影する手順と、
    制御部が、前記撮影部によって撮影された画像に基づいて吸引対象である前記試料に対応する前記記憶部が記憶する前記吸引時間に関する情報と前記吸引圧力に関する情報に応じて、前記吸引チップによって吸引対象である前記試料を吸引させるように制御する手順と、
    を含む細胞吸引支援装置の制御方法。
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