JP2001211875A - 微細物体の採取装置および採取方法 - Google Patents

微細物体の採取装置および採取方法

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JP2001211875A
JP2001211875A JP2000025033A JP2000025033A JP2001211875A JP 2001211875 A JP2001211875 A JP 2001211875A JP 2000025033 A JP2000025033 A JP 2000025033A JP 2000025033 A JP2000025033 A JP 2000025033A JP 2001211875 A JP2001211875 A JP 2001211875A
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Takayuki Hatase
貴之 畑瀬
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Microscoopes, Condenser (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 採取対象の微細物体を効率よく良好な品質で
採取できる微細物体の採取装置および採取方法を提供す
ることを目的とする。 【解決手段】 容器1内の微細物体3を光ピンセット手
段によって捕捉して採取する微細物体3の採取方法にお
いて、レーザトラップ部10に異なる光学倍率の対物レ
ンズを備えた対物レンズユニット12を装着して光学倍
率を切り換え可能とし、カメラ18によって小さい倍率
の光学系を用いて得られた認識結果に基づいて容器1内
での微細物体3の分布状態を示す微細物体マップを作成
し、微細物体マップに基づき採取処理の実行順序を制御
部20により決定する。大きい倍率の光学系を用いて行
われる微細物体3の採取処理はこの実行順序に従って行
われる。これにより、微細物体3の採取を効率よく良好
な品質で行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微生物や動植物細
胞などの微細物体を捕捉して採取する微細物体の採取装
置および採取方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】生化学分野等における各種試験や分析で
は、試料中に存在する微生物や動植物細胞などの微細物
体の中から特定の微細物体を識別して捕捉し、採取する
操作が行われる。近年微細物体の捕捉に光ピンセットが
用いられるようになっている。この光ピンセットは光を
集光することにより光学的トラップを形成し微細物体を
捕捉するものである。この捕捉方法によれば、非接触・
非破壊で微細物体を捕捉することができ、光を走査させ
ることにより捕捉した微細物体を試料中の任意の位置に
移動させることができるなど、多くの長所を有してい
る。この光ピンセットによる微細物体の捕捉や移動など
の操作は、容器内の液体中の微細物体を光学的に位置認
識することにより採取対象の微細物体を探索し、この探
索結果に基づいて光ピンセットを移動させることによっ
て行われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この採取操作におい
て、従来は作業者が勘や経験に基づいて容器内での探索
作業の開始位置を決定していた。このため探索を開始し
た位置に必ずしも採取対象の微細物体が採取しやすい状
態で存在しているとは限らず、所要の微細物体を所要数
だけ正確に採取する上で多大の困難があった。例えば採
取対象の微細物体の周囲に不要な微細物体が密集して存
在しているような場合には、これらを分離しながら採取
を行う必要があり、また不要な微小物体まで一緒に採取
してしまうなど、煩雑な操作を必要として長時間の作業
を余儀なくされ、あるいは採取品質の不良を招くなどの
不都合が避けがたいものであった。
【0004】そこで本発明は、採取対象の微細物体を効
率よく良好な品質で採取できる微細物体の採取装置およ
び採取方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の微細物体
の採取装置は、微細物体を含む液体を収納した容器を保
持する容器保持部と、光源からの光を集光することによ
り光学的トラップを形成し前記容器内の微細物体を捕捉
する光ピンセット手段と、この光ピンセット手段の捕捉
範囲を前記容器に対して相対移動させる光ピンセット移
動手段と、前記容器内の微細物体の位置を光学的に認識
する位置認識手段と、この位置認識手段の認識領域を前
記容器内で相対移動させる認識領域移動手段と、前記位
置認識手段の認識結果に基づいて容器内での微細物体の
分布状態を示す微細物体マップを作成するマッピング手
段と、前記微細物体マップに基づき微細物体の採取処理
の実行順序を決定する採取制御手段とを備えた。
【0006】請求項2記載の微細物体の採取装置は、請
求項1記載の微細物体の採取装置であって、前記位置認
識手段は異なる倍率の光学系を備え、前記マッピング手
段は前記光学系のうち小さい倍率の光学系を用いて得ら
れた認識結果に基づいて前記微細物体マップを作成し、
前記微細物体の採取処理は前記光学系のうち大きい倍率
の光学系を用いて行われる。
【0007】請求項3記載の微細物体の採取方法は、容
器に収納された液体内の微細物体の位置を位置認識手段
によって認識し、前記認識結果に基づき光ピンセット手
段によって前記容器内の微細物体を捕捉して採取する微
細物体の採取方法であって、前記位置認識手段の認識結
果に基づいて容器内での微細物体の分布状態を示す微細
物体マップを作成する工程と、この微細物体マップに基
づき微細物体の採取処理の実行順序を採取制御手段によ
って決定する工程と、この実行順序に従って前記光ピン
セット手段を前記容器に対して相対移動させて微細物体
を採取する工程とを含む。
【0008】請求項4記載の微細物体の採取方法は、請
求項3記載の微細物体の採取方法であって、前記位置認
識手段は異なる倍率の光学系を備え、前記微細物体マッ
プは前記光学系のうち小さい倍率の光学系を用いて得ら
れた認識結果に基づいて作成され、前記微細物体の採取
処理は前記光学系のうち大きい倍率の光学系を用いて行
われる。
【0009】本発明によれば、位置認識手段の認識結果
に基づいて容器内での微細物体の分布状態を示す微細物
体マップを作成し、この微細物体マップに基づき微細物
体の採取処理の実行順序を採取制御手段によって決定す
ることにより、微細物体の採取を効率よく行うことがで
きる。
【0010】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を図面を
参照して説明する。図1は本発明の一実施の形態の微細
物体の採取装置の断面図、図2は本発明の一実施の形態
の微細物体の採取装置の表示画面を示す図、図3は本発
明の一実施の形態の微細物体の採取装置の容器の平面
図、図4,図5は本発明の一実施の形態の微細物体採取
処理のフロー図である。
【0011】まず図1を参照して微細物体の操作装置の
構造を説明する。図1において、透明な容器1中には試
料である液体2が収納されており、液体2中には微生物
や動植物細胞などの微細物体3が多数浮遊状態で存在し
ている。これらの微細物体3は、捕捉、移動や採取など
の操作対象となるものである。容器1は保持テーブル4
上に載置され保持部材4bによって位置を保持されてい
る。保持テーブル4は容器保持部となっている。保持テ
ーブル4上には、ピペット26aを備えた採取装置26
が配設されており、ピペット26aの先端部を容器1内
に導入することにより微細物体3を吸引・採取するよう
になっている。ピペット26は、図示しない駆動手段に
より容器1から退避できるようになっており、観察の妨
げにならないようにしている。
【0012】保持テーブル4は移動ステージ5に装着さ
れている。移動ステージ5はXステージ5x、Yステー
ジ5yおよびZステージ5zにより構成されており、X
YZドライバ6によって駆動される。移動ステージ5を
駆動することにより、容器1中の液体2はX方向、Y方
向およびZ方向に移動する。なお、ここで用いられるX
YZ座標は、以下に説明する光学系に固定されており、
容器1はこの座標系に対して相対的に移動する。すなわ
ち、容器1の底面のZ座標はZステージ5zの移動によ
って変化し、光学系の光軸の容器1内におけるX方向、
Y方向の位置は、Xステージ5x、Yステージ5yの移
動によって変化する。
【0013】保持テーブル4の下方には、レーザトラッ
プ部10が配設されている。レーザトラップ部10の光
学ケース11の上部には、対物レンズユニット12が配
設されている。対物レンズユニット12は、レンズホル
ダ12aに光学倍率の異なる複数(本実施の形態では3
種類)の対物レンズ12b,12c,12dを装着した
ものである。
【0014】レンズホルダ12aは光学ケース11の頂
板11a上に水平方向にスライド自在に装着されてい
る。レンズホルダ12aはシリンダ12eのロッドに結
合されており、シリンダ12eを駆動することにより、
レンズホルダ12aは頂板11a上でスライドする。こ
のスライド動作により、対物レンズ12b,12c,1
2dのいずれかを保持テーブル4に設けられた開口部4
aの下方に選択的に位置させることが可能となってい
る。
【0015】ここで対物レンズ12b,12c,12d
について説明する。これらのレンズはそれぞれ光学倍率
が異なっており、対物レンズ12bが最も倍率が大きく
対物レンズ12c,12dの順に倍率が小さくなってい
る。最も倍率が大きい対物レンズ12bは後述するよう
にレーザ光による光学的トラップによって微細物体を捕
捉して採取する際に用いられる。倍率が小さい対物レン
ズ12c,12dは、容器1内のより広い範囲を撮像し
て微細物体の分布状態を予め調査するために用いられ
る。
【0016】対物レンズユニット12の下方には、ハー
フミラー13が斜め方向に配設されている。光学ケース
11の側部にはレンズ14,15より成るレーザ光学系
が設けられており、レンズ15には光源であるトラップ
用レーザ照射部16から照射されたレーザ光が入射す
る。このレーザ光はレーザ光学系を介してハーフミラー
13に水平方向から入射し、上方に反射されて開口部4
aの下方に位置している対物レンズ(12b,12c,
12dのいずれか)に入射する。
【0017】保持テーブル4に設けられた開口部4aに
対して最も大きい倍率の対物レンズ12bを位置合わせ
した状態で、トラップ用レーザ照射部16からレーザ光
を照射することにより、対物レンズ12bに入射したレ
ーザ光は透明な容器1の底面を透して液体2内に入光す
る。そしてこのレーザ光は対物レンズ12bにより液体
2中で集光し、集光したレーザ光によって光学的トラッ
プが形成される。この光学的トラップにより、微細物体
3を光圧力によって非接触で捕捉することができる。ト
ラップ用レーザ照射部16および対物レンズ12bは光
学的トラップにより微細物体を捕捉する光ピンセット手
段となっている。
【0018】ハーフミラー13の下方には、撮像レンズ
17およびカメラ18が配設されている。カメラ18
は、対物レンズ12b(12c,12d)およびハーフ
ミラー13を透して容器1の液体2中の微細物体を撮像
する。この撮像時のカメラ18のピントは、前述の光ピ
ンセット手段の捕捉範囲付近に設定される。したがっ
て、微細物体の捕捉操作時には、カメラ18によって撮
像された画像に基づいて微細物体の探索や移動を行うこ
とができる。
【0019】カメラ18には画像処理部19が接続され
ており、カメラ18によって得られた撮像データは画像
処理部19に送られる。ここで撮像データを画像処理す
ることにより、液体2中の微細物体3を識別するととも
に位置を認識し、複数の微細物体3の中から採取対象の
微細物体を特定する探索処理を行う。この探索処理によ
り、採取対象の微細物体3の液体2中での位置が認識さ
れる。したがって対物レンズユニット12、カメラ18
および画像処理部19は、異なる倍率の光学系を備え容
器1内の微細物体の位置を光学的に認識する位置認識手
段となっている。
【0020】この位置検出結果は制御部20に送られ
る。この位置検出結果に基づき制御部20によってXY
Zドライバ6を制御し移動ステージ5を駆動することに
より、容器1内の捕捉対象の微細物体3を所定位置に位
置決めすることができる。また、移動ステージ5を駆動
することにより、レーザトラップ部10によって液体2
中に形成された光学的トラップによる捕捉範囲に対して
容器1を相対的に移動させることができる。すなわち、
移動ステージ5はピンセット手段の捕捉範囲を容器1に
対して相対的に移動させる光ピンセット移動手段となっ
ている。
【0021】そしてこの光ピンセット移動手段を制御部
20によって制御することにより、光学的トラップによ
って捕捉された微細物体3を容器1内で移動させること
ができる。このようにして捕捉され、採取装置26のピ
ペット26aの先端まで移動した微細物体3は、採取装
置26によって吸引・採取される。
【0022】制御部20には入力部21および表示部2
2が接続されている。入力部21はキーボードやマウス
などの入力手段を備えており、操作コマンドや各種デー
タの入力を行う。表示部22は撮像された微細物体の画
像を画面表示すると共に、操作入力時の操作画面を表示
する。
【0023】またトラップ用レーザドライバ23、シリ
ンダドライバ24および採取装置ドライバ25は、それ
ぞれトラップ用レーザ照射部16、シリンダ12eおよ
び採取装置26を駆動する。トラップ用レーザドライバ
23、シリンダドライバ24および採取装置ドライバ2
5は、制御部20によって制御される。さらに、制御部
20によって移動ステージ5を制御することにより、前
述の位置認識手段による認識領域、すなわちカメラ18
による撮像視野を容器1内で相対移動させることができ
る。したがって移動ステージ5および制御部20は、認
識領域移動手段となっている。
【0024】次に図2を参照して表示部22のモニタに
表示される画面について説明する。図2において画面3
0には、カメラ画像31、すなわちカメラ18によって
撮像された容器1内の微細物体3の画像が表示される。
レンズ選択ボタン32を操作することにより、対物レン
ズ12b,12c,12eのいずれかを選択できるよう
になっており、この選択により微細物体3の表示倍率が
切り換えられる。
【0025】XY移動ボタン33を操作することによ
り、容器1が水平方向に移動し、これにより撮像視野を
容器1内で相対的にXY方向に移動させるとともに、捕
捉された微細物体3をXY方向に相対移動させることが
できる。またZ移動ボタン34を操作することにより、
容器1はZ方向に移動する。これにより、捕捉された微
細物体3を容器1内で上下方向に相対移動させることが
できる。
【0026】物体画像ティーチボタン35は、撮像によ
り得られた微細物体3の画像を、特定物体を表す基準画
像として認識させるティーチング操作用のボタンであ
る。画面上でカーソル37を対象とする微細物体3の画
像に合わせた状態でボタン操作を行うことにより,画像
処理部19には当該画像が基準画像として登録される。
【0027】物体カウントボタン36は、画面上で微細
物体3の計数を行うとともに位置を座標データとして求
める計数操作用のボタンである。カーソル37を対象と
する微細物体3の画像に合わせた状態でボタン操作を行
うことにより、当該微細物体3がカウントされるととも
に、微細物体3の位置座標が読み取られる。
【0028】この計数操作について図3を参照して説明
する。図3は、倍率が小さく撮像視野の広い対物レンズ
12cまたは12dによる視野の大きさに対応した格子
状の区画に、容器1を分割した状態を示している。これ
らの区画は容器1の大きさに応じて定められる分割数N
Tに分割され、各区画には[1]〜[NT]の区画番号
が付与されている。そして各区画はさらにトラップ用レ
ンズである対物レンズ12bの視野の大きさに対応した
格子状の分割領域bに分割されている。この分割領域b
は、微細物体3の採取操作時にカメラ18によって認識
される認識領域となっている。
【0029】そして図2に示す画面には、表示されたカ
メラ画像31に対応する区画番号a、カーソル37によ
って指定された微細物体3の当該区画内でのカウント値
n0および位置座標x,yが結果表示欄38に表示され
る。この計数処理によって、制御部20には各区画番号
aごとに、当該区画内に存在する微細物体のカウント値
n0とこれらの各カウント値に対応した位置座標(x
(a,n0)、y(a,n0))が記憶される。
【0030】この微細物体の採取装置は上記の様に構成
されており、以下微細物体の採取処理について図4、図
5のフロー図に沿って説明する。図4において、まず採
取対象の微細物体3が収容された容器1を保持部材4b
によって保持テーブル4に固定する(ST1)。これに
より、容器1とx,y,z座標系の相対的位置関係が固
定される。次いで、トラップ用レーザをOFFにし、ピ
ペット26aを容器1から退避させる(ST2)。
【0031】次に、採取対象の微細物体を画像認識によ
って検出するために参照する基準画像の登録を行う(S
T3)。この手順は、まず最も倍率が低い対物レンズ1
2dをカメラ18の光軸にセットし、カメラで容器1内
を撮像して表示部22にその画像を表示させる。次に採
取対象の微細物体がカメラ18の光軸上(カメラ画像3
1の中央)に位置するように移動ステージ5を駆動す
る。
【0032】そして物体画像ティーチボタンを押して、
カメラ画像31の中央部の画像を基準画像として画像処
理部19に登録する。以上の操作を倍率が低い対物レン
ズから順次行って、画像認識で必要な微細物体の基準画
像登録作業を各対物レンズ(12b,12c,12d)
について行う。なお、既に必要な基準画像が登録されて
いる場合は(ST3)の処理は省略してもよい。
【0033】次にマッピング用の広い視野をもった対物
レンズ12c(又は12d)を選択してカメラ18の光
軸上にセットする(ST4)。
【0034】この後、微細物体の探索が行われる。まず
区画番号aを初期値1にリセットする(ST5)。次い
で移動ステージ5を駆動して、探索のための撮像範囲、
すなわちより広い視野範囲を有する倍率の小さい対物レ
ンズによる撮像範囲を、当該区画番号aに対応した区画
[a]へ移動させる(ST6)。そして画像処理部19
によって基準画像と撮像画像を対比させることによって
採取対象の微細物体を特定する。次いで撮像された画像
中に含まれる採取対象の微細物体数n0をカウントし、
個々の微細物体3の位置座標(x(a,n0)、y
(a,n0))を求める(ST7)。そして制御部20
に区画番号a、微細物体数n0および座標を記憶させる
(ST8)。
【0035】次いでカウント値aに1を加え(ST
9)、カウント値aが分割数TNに到達したか否かが判
断され(ST10)、未到達であれば(ST6)に戻っ
て同様の処理が反復される。以上の処理により、制御部
20には各区画番号aごとに当該区画内に存在する採取
対象の微細物体の数および座標についてのデータが記憶
される。
【0036】この後、各区画aを更に小さな領域に分割
して微細物体の分布状態を求める処理が行われる。図5
において、記憶された座標データに基づき、各区画をト
ラップ用レンズである対物レンズ12bの倍率視野に分
割したときの各分割領域b(図3参照)に含まれる微細
物体数m0を計算する(ST11)。これにより、容器
1を分割して設定された区画aを更に領域bに分割する
ことにより定められる分割領域ごとの微細物体の分布状
態を示す微細物体マップが作成される。
【0037】画像処理部19および制御部20は、小さ
い倍率の光学系を用いて得られた認識結果に基づいて容
器1内での微細物体の分布状態を示す微細物体マップを
作成するマッピング手段となっている。また制御部20
は、作成された微細物体マップに基づき大きい倍率の光
学系を用いて行われる微細物体3の採取処理の実行順序
を決定する。したがって、制御部20は採取処理の実行
順序を決定する採取制御手段となっている。
【0038】以下、このようにして作成された微細物体
マップおよび採取処理の実行順序に基づいて微細物体を
採取する処理が行われる。まず対物レンズをトラップ用
レンズである対物レンズ12bへ切替える(ST1
2)。これにより、カメラ18の撮像視野は図3に示す
分割領域bに対応した大きさとなる。次に微細物体数m
0が多い分割領域bの順に移動ステージ5を移動させ、
採取用のピペット26aの先端を容器1内に挿入する
(ST13)。すなわちここに示す例では、未採取の分
割領域のうち採取対象が存在する密度が最も高い分割領
域を選択する。
【0039】この後、この分割領域bにおいて、画像処
理部19により採取対象の微細物体3を認識してその微
細物体数l0をカウントする(ST14)。微細物体3
は容器1内の液体2中で浮遊状態にあり、ブラウン運動
等によってその位置がわずかに変化している。さらに
は、容器1に挿入されたピペットにかくれてしまい、カ
メラでは観察されない微細物体もある。このような理由
により、採取直前における分割領域b内の微細物体数l
0と事前のマッピング時に検出した物体数m0とは必ず
しも一致しない。
【0040】次いでトラップ用レーザをONにするとと
もに、採取済物体数を表すカウント値nを0にリセット
する(ST15)。次いで目的の微細物体3をトラップ
用レーザで捕捉し、ピペット26aの先端部まで移動さ
せて吸引・採取する(ST16)。この採取操作はカウ
ント値nが当該分割領域bの微細物体数l0に到達する
まで繰り返され(ST17)、1つの領域についての採
取操作が完了する度にトラップ用レーザをOFFにし、
ピペット26aを容器1から退避させる(ST18)。
【0041】そしてこの時点で既に充分な数の微細物体
を採取したか否かを判断する(ST19)。ここで既に
充分な数が採取されていると判断されたならば採取操作
を終了し、未採取であれば(ST13)に戻って他の分
割領域bから微細物体を採取する採取操作を反復して行
う。
【0042】上記説明したように、本実施の形態に示す
微細物体の採取方法は、小さい倍率の光学系を用いて得
られる微細物体の認識結果に基づいて、まず容器内での
微細物体の分布状態を示す微細物体マップを作成し、こ
の微細物体マップに基づき大きい倍率の光学系を用いて
行われる微細物体の採取処理の実行順序を決定し、この
実行順序に従って微細物体を順次採取して行くものであ
る。
【0043】このような採取方法を用いることにより、
採取目的や採取対象の微細物体の分布状態など、採取条
件に対応した適正な採取順序を設定することが可能とな
る。すなわち、採取対象の微細物体の特性から、できる
だけ短時間で採取操作を終える必要がある場合には、本
実施の形態に示すように分布密度の高い領域から順次採
取する方法を採用することにより、最短時間で効率よく
採取を完了することができる。
【0044】また、異種物体の混入を嫌う場合や採取対
象の微細物体へのダメージを避けるためなどの理由か
ら、採取し易さを最重要視する必要があるような場合に
は、採取目的外の異種物体との混在ができるだけ少ない
領域から順次採取を行うことにより、採取目的の微細物
体のみを精度よくしかも微細物体へダメージを与えるこ
となく分離して採取することができる。
【0045】さらに、採取目的の微細物体が同一容器内
に複数種類あるような場合においても、事前に設定され
た重要度のランク付けに従い採取実行順序を決定するこ
とにより、採取目的を適正にかつ効率よく達成すること
が可能となる。
【0046】なお、本実施の形態に示す例では、微細物
体の探索や計数を画像処理部19により自動的に行わせ
る例を示しているが、作業者が画面上で手動操作によっ
て微細物体の指定やカウントを行うようにしてもよい。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、位置認識手段の認識結
果に基づいて容器内での微細物体の分布状態を示す微細
物体マップを作成し、この微細物体マップに基づき微細
物体の採取処理の実行順序を採取制御手段によって決定
するようにしたので、微細物体の採取を効率よく行うこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の微細物体の採取装置の
断面図
【図2】本発明の一実施の形態の微細物体の採取装置の
表示画面を示す図
【図3】本発明の一実施の形態の微細物体の採取装置の
容器の平面図
【図4】本発明の一実施の形態の微細物体採取処理のフ
ロー図
【図5】本発明の一実施の形態の微細物体採取処理のフ
ロー図
【符号の説明】
1 容器 3 微細物体 4 保持テーブル 5 移動ステージ 6 XYZドライバ 10 レーザトラップ部 12b、12c、12d 対物レンズ 18 カメラ 19 画像処理部 20 制御部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】微細物体を含む液体を収納した容器を保持
    する容器保持部と、光源からの光を集光することにより
    光学的トラップを形成し前記容器内の微細物体を捕捉す
    る光ピンセット手段と、この光ピンセット手段の捕捉範
    囲を前記容器に対して相対移動させる光ピンセット移動
    手段と、前記容器内の微細物体の位置を光学的に認識す
    る位置認識手段と、この位置認識手段の認識領域を前記
    容器内で相対移動させる認識領域移動手段と、前記位置
    認識手段の認識結果に基づいて容器内での微細物体の分
    布状態を示す微細物体マップを作成するマッピング手段
    と、前記微細物体マップに基づき微細物体の採取処理の
    実行順序を決定する採取制御手段とを備えたことを特徴
    とする微細物体の採取装置。
  2. 【請求項2】前記位置認識手段は異なる倍率の光学系を
    備え、前記マッピング手段は前記光学系のうち小さい倍
    率の光学系を用いて得られた認識結果に基づいて前記微
    細物体マップを作成し、前記微細物体の採取処理は前記
    光学系のうち大きい倍率の光学系を用いて行われること
    を特徴とする請求項1記載の微細物体の採取装置。
  3. 【請求項3】容器に収納された液体内の微細物体の位置
    を位置認識手段によって認識し、前記認識結果に基づき
    光ピンセット手段によって前記容器内の微細物体を捕捉
    して採取する微細物体の採取方法であって、前記位置認
    識手段の認識結果に基づいて容器内での微細物体の分布
    状態を示す微細物体マップを作成する工程と、この微細
    物体マップに基づき微細物体の採取処理の実行順序を採
    取制御手段によって決定する工程と、この実行順序に従
    って前記光ピンセット手段を前記容器に対して相対移動
    させて微細物体を採取する工程とを含むことを特徴とす
    る微細物体の採取方法。
  4. 【請求項4】前記位置認識手段は異なる倍率の光学系を
    備え、前記微細物体マップは前記光学系のうち小さい倍
    率の光学系を用いて得られた認識結果に基づいて作成さ
    れ、前記微細物体の採取処理は前記光学系のうち大きい
    倍率の光学系を用いて行われることを特徴とする請求項
    3記載の微細物体の採取方法。
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