JP4578814B2 - 標的対象物の自動探索回収装置 - Google Patents

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Description

本発明は、標的対象物の探索・回収技術に関し、特に、自動的に探索された標的対象物を自動的に回収する技術に関する。
出生前の診断を行う出生前診断技術としては、従来から、血清マーカーを使用したスクリーニング技術、羊水検査技術や絨毛検査技術などがある。最近、妊婦の血液中に胎児の血球が微量(例えば10の8乗分の1程度)に含まれることが明らかになってきた。母体血から上記の胎児由来の有核赤血球を回収し、DNA診断することにより、信頼性が高く、かつ、母児へのリスクを伴わない無侵襲胎児DNA診断が可能になりつつある。
現在、母体血からの胎児由来の有核赤血球を回収するための技術に関して実用化を目指した研究が世界中において盛んに行われている。これらの研究のうち主要なものとして、アメリカの研究グループによるFACS(Fluorescence-Activated Cell Sorting)技術、ヨーロッパの研究グループによるMACS(Magnetic-Activated Cell Sorting)技術、金沢医科大学の高林助教授らのチームによるPercoll-micromanipulation技術(非特許文献1、以下、この技術を「パーコール技術」と略記する。)の3通りの技術が良く知られている。特に、米国においては、1994年頃から国立衛生研究所(NIH)の統括のもとでFACS法の研究開発が行われている。また、画像処理により胎児由来の有核赤血球を検出するための装置としては、カメラと顕微鏡とを用い、コンピュータ制御により試料を検査する装置が開示されている(例えば特許文献1参照)。
一方、標的細胞を回収する技術としては、マイクロマニピュレーションを利用する方法が上げられる。この方法は、顕微鏡下で手動によりガラスキャピラリーを操作し、周辺組織を剥離液で緩くした後、標的細胞を吸引回収する方法である。この方法を用いると、標的細胞の回収がしやすくなる。その他、レーザで切断する方法もある。この方法は、レーザで標的細胞の周辺の組織を焼きはがし、細胞を接着や串刺しにしてつまみあげる方法である。
高林晴夫、「出生前遺伝子検査の進歩:母体血による胎児DNA診断」、遺伝子医学Vol.5、No.3(2001)p410−416. 特表2002−514762号公報
血液をスライドグラスに塗布し胎児細胞を形態により識別し個々に採取するパーコール技術は、図10(A)に示すように、画像内の胎児由来赤血球(有核)を確実に胎児細胞のみを採取でき後工程であるDNA診断が行いやすいため有効かつ確実な技術である。しかしながら、この技術は、検査担当者が目視で判断を行う工程が入るため、スライドグラス全面を顕微鏡で探索するための処理に膨大な時間を要し、実用化に対して大きな問題となる。
また、回収段階において用いられるマイクロマニピュレーション法は、キャピラリーの位置決めや交換作業に手間がかかり、人為操作であるため操作者の技量を必要とする。また、細胞を回収するのに時間がかかるという問題がある。尚、レーザ切断法は、装置が大変高価になり、剥離するためのシートや串刺しのための微細機構が必要になるという問題がある。
本発明は、検索された標的細胞の回収を簡単に行うことができる技術を提供することを目的とする。さらに、標的細胞の検索作業と回収作業とを連携させ、1つの装置で自動的に行える技術を提供することを目的とする。
本発明の一観点によれば、対象物を検査する対物レンズを備えるとともに、撮像装置と関連付けされる顕微鏡と、前記顕微鏡における検査可能領域内に配置された試料台であって、XY移動機構を有し、標的対象物を含む試料を載せた試料板を前記顕微鏡により観察できる位置に置くことができるように形成された試料台と、前記試料板を挟んで前記対物レンズと略対向する位置に配置され、前記試料から探索された前記標的対象物を回収するノズルと、前記撮像装置により取得した前記標的対象物及び前記ノズルの画像データを解析する解析部と、探索済みの前記標的対象物及びノズルに関する画像データ及びその位置を記憶する記憶部と、を有する画像処理ユニットと、前記対物レンズによる前記探索済みの標的対象物と前記ノズルに対する焦点合わせと、前記試料板と前記ノズルとのXY面内における相対位置を制御する制御ユニットとを含む標的対象物の自動探索回収装置が提供される。
上記装置においては、標的対象物自体とその回収を行うためのノズルとのそれぞれに関する焦点合わせ(Z軸方向の位置合わせ)と、XY面内の位置合わせとを自動制御で行うことができる。
さらに、前記ノズルを前記試料板に対して該試料板の面内方向に固定するとともに、前記試料板の法線方向に移動可能とする移動機構を有していることを特徴とする。さらに、前記ノズルの先端を前記顕微鏡により観察することにより前記ノズルの前記面内方向のずれを補正する面内方向位置補正機能を備えていることを特徴とする。これにより、XY方向のノズルのずれを自動的に補正することができる。
前記焦点合わせはオートフォーカス機構を備えており、前記試料板表面と前記ノズル先端との位置を前記オートフォーカス機構により検出することにより、前記試料板表面までの前記法線方向の距離L1と前記ノズル先端までの前記法線方向の距離L2とを求め、L2−L1の式により、前記試料板表面と前記ノズル先端との間の前記法線方向の距離を算出することを特徴とする。これにより、ノズル先端と標的対象物との間の距離を、精度良く自動調整できる。
前記ノズルは、前記試料板から対象試料を剥離するための剥離液を吐出するとともに、前記対象試料を吸引する連通口を有していることを特徴とする。
本発明の他の観点によれば、上記自動探索回収システムを用いた標的対象物細胞の回収方法であって、前記対物レンズのZ軸方向の位置を移動させつつ、ある間隔で複数の標的対象物の画像を取得するステップと、各画像におけるコントラストの強度を計算し、合焦点画像を検出するステップと、合焦点画像に対応するZ軸方向の位置を求めるステップと
を有する標的対象物細胞の回収方法が提供される。
また、回収前画像を取得するステップと、第1の濃度レベル画像を取得するステップと、ノズルを顕微鏡視野の中心座標に合わせるステップと、ノズル画像を取得するステップと、
第2の濃度レベル画像を取得するステップと、前記第1の濃度レベル画像と前記第2の濃度レベル画像との減算処理を行い第3の濃度レベル画像を取得するステップと、前記第3の濃度レベル画像に基づいて第1の濃度ヒストグラムを作成し、第1の2値画像(差分画像)を作成し、該第1の2値画像の連結成分ラベリングを行うステップと、ラベルの連結成分に面積がノズル領域の基準値より大きい場合に、ノズル領域の中心座標を取得するステップと、
画像中心座標までの距離(Δx、Δy)を算出するステップと、顕微鏡視野中心座標までの距離(ΔX、ΔY)を算出するステップと、前記(Δx、Δy)に基づいて前記(ΔX、ΔY)を補正することによりノズル先端位置を補正するステップとを有する標的対象物細胞の回収方法が提供される。
また、前記ノズルの先端部分を前記標的対象物に位置合わせを行った後に、前記ノズルから剥離液を前記スライドグラス上の標的対象物に滴下するステップと、該剥離液とともに前記標的対象物を前記ノズルにより回収するステップと、回収した前記標的対象物を、前記剥離液とともにマイクロウェルプレート又はバイオチップ上に移送するステップとを有する標的対象物細胞の回収方法が提供される。
従来は手動で行っていた標的対象物の回収のための操作の自動化が可能となり、操作の負担が軽減できる。手動では熟練者と初心者の差又は個人差を小さくすることができ、オペレータの経験の有無やくせなどに関係なく精度の良い定量的な結果が得られる。また、標的対象物に関する探索機能と回収機能とを併せ持つ構成としたため、装置の製造に関するコストが低減するという利点がある。
本発明に係る標的細胞の回収技術は、マイクロマニピュレーション法において、これまで手動で行っていた剥離液の滴下や吸引回収を自動で行う技術を含む。ところで、プレパラートの厚みや取り付けノズルの鉛直度などにはばらつきがあり、10μm程度のサイズの微小な細胞を回収することは困難であった。そこで顕微鏡下の画像処理を有効に利用し、ノズルの上下・水平方向の位置決めを正確に行うことで、細胞の回収の自動化を可能にするものである。またこの方法は、レーザ照射などの特別な設備を必要とせず、安価な方法である。
以下、本実施の形態による標的細胞自動探索回収システムについて、図面を参照しつつ説明を行う。図1A、図1B及び図2は、本実施の形態による標的細胞自動探索回収システムの構成例を示す図である。
図1A、図1B及び図2に示す装置は、血液をスライドグラスに塗布し、胎児細胞を形態により識別し、個々に確実に胎児細胞のみを採取することを目的とする有核細胞を探索する自動化された装置である。
図1Aに示すように、本実施の形態による標的細胞自動探索回収システムXは、光学搬送系Aと、画像処理系(画像処理PC)Bと、制御系(制御PC)Cと、出力系(高精度モニタディスプレイ)Dとを備えている。
光学搬送系Aは、倒立式の光学顕微鏡1であって、上部に形成された凹溝部3内に、その上方の対象物を検査する対物レンズ5を備えるとともに、CCDカメラ(撮像装置)7を備えた光学顕微鏡1と、光学顕微鏡1の上部に配置された試料台11であってXYステージ機構17を有する試料台11と、例えばスライドグラス23をその上面21に置くことができるように形成された試料配置部15と、を有しており、試料配置部15に配置されるスライドグラス23上の試料を、対物レンズ5とCCDカメラ7とを有する光学顕微鏡1により検査することができる。
試料台11上には、検査前又は検査後のスライドグラス23を多数枚、例えば50枚程度収容できる収容部45を備えたストッカ41が設けられるとともに、スライドグラス23を試料台11に設置して検査可能な状態にしたり、ストッカ41の収容部45内に収容したりする動作を行うための作動アーム33を備えた搬送装置31が設けられている。
さらに、X−Y方向に固定され、X−Y平面に対して法線方向であるZ方向に移動可能なZ方向移動機構を備えた標的細胞回収用ノズル16が設けられている。
画像処理系(画像処理PC)Bは、データ解析、ストレージ(データの記憶)などを行う画像処理ユニット51を含む。制御PC系Cは、X−Yステージ17やノズル16などの位置制御や全体の処理シーケンスを制御する制御ユニット53を含む。出力系Dは、例えば、高精度モニタディスプレイ(表示装置)55を含む。
複数のスライドグラス23を収納可能なストッカ41と自動搬送装置31とを備えることにより、夜間運転など連続的に大量の探索を行うことができる。光学顕微鏡1に設けられたXYステージ17は、高速、高精度の位置決め動作が可能な電動ステージであり、試料面内における短時間での高速ステップ送りが可能である。光学顕微鏡1に備えられた高精度デジタルカメラ(CCDカメラ)7と、標的細胞の形態的な特徴に応じた画像処理ソフトウェア(後述する)により、短時間で高精度な標的細胞の探索が可能となる。
試料台11の中央付近には、内径が2段階に異なる(上の内径が大きい)開口部15が形成されている。スライドグラス23のサイズは、開口部15のうちの小さい方(下方)の開口径よりも大きくなっており、開口部15のうちの大きい方の開口径よりも小さくなっている。これにより、大きい方の開口部底面21上にスライドグラス23の例えば周辺部を載せることができる。
それぞれのスライドグラス23において探索した指定数の標的細胞の画像、およびステージ上の位置座標(X,Y)を記憶装置(ストレージ)に記録することにより、探索後に任意のスライドグラスをステージ上に再ローディングし、指定した標的細胞を直ちに顕微鏡の視野中心に移動できる。探索後に、スライドグラス23を試料台11に再ローディングする際に、任意の探索済み標的細胞を過去に探索した際の位置情報と、その場で再度画像処理を行って得た位置情報との、現在と過去との標的細胞の位置情報と比較し、スライドグラス23又はXYステージ機構17を有する試料台11等の物理的位置ずれ誤差を補正することにより、再ローディングした際におけるスライドグラス23の位置ずれが生じても、複数の任意の探索済み標的細胞を、直ちに顕微鏡の視野中心に移動でき、作業性が向上する。上記システムを用いると、高精度かつ高価なスライドグラスや顕微鏡ステージを使用しない場合でも、スライドグラス23の位置ずれを補正する機構(アルゴリズムを含む)を備えることにより、低コスト、かつ、高精密な検査対象の探索が可能となる。また、高精度モニタ55による画像表示又は顕微鏡像の観察により、作業者による細胞の直接判別が可能となり、確実に標的細胞を選別することができる。
標的細胞の回収作業は、スライドグラス23に塗布した細胞から特定の標的細胞を取り出す作業である。剥離液(例えばT&E液(トリプシン&EDTA溶液)など)を使用して、標的細胞をスライドグラス23から引き剥がし吸い上げる。
図1Bは、図1Aに示す標的細胞自動探索回収システムにおける、主として回収機構の構成を示す斜視図である。図1Aと対照させつつその構成について説明する。図1Bに示すように、台4には、対物レンズ(倒立顕微鏡)5と、接眼レンズ5bと、電動ステージ(XYステージ)17と、が設けられ、XYステージ17にスライドグラス23が載せられている。台4には、アーム4aが設けられ、スライドグラス23上からその上の試料を照らす照明4bが設けられている。台4には、さらにアーム15が設けられ、アーム15に、スライドグラス23上の試料を回収するためのノズル16が、ノズル用電動XYステージ18を介して取り付けられている。ノズル16は、後述するように、ノズル内を正圧又は負圧にするポンプ16aが設けられている。ノズル用電動XYステージ18のXY軸はXYステージ17のXY軸とは異なる平面(X’−Y’平面)上を動くため、XYステージ17とノズル用電動XYステージ18とにより、ノズル先端をスライドグラス23に対してZ軸上において相対移動させることができる。すなわち、本発明の実施の形態による実施の形態による装置は、XYステージ17とノズル用電動XYステージ18とにより、ノズルをX軸Y軸方向とは独立にZ軸方向に移動させる機能を有することになる。
図2は、図1に示す本実施の形態による標的細胞自動探索回収システムの概略構成例を示す機能ブロック図であり、以下、特に画像処理系に重点を置いて説明を行う。図2に示すように、光学顕微鏡1は、XYステージ機構17を有する電動ステージと対物レンズ制御部5と、CCDカメラ7とを有している。制御用PCは、XY方向の移動を行うステージ(XY)移動部53aと、Z方向の自動焦点合わせを行う自動焦点計算部53bと、CCDカメラ7からの画像を入力する画像入力部51aと、画像認識部51bと、画像処理結果を保存する結果保存用データベース部51cと、を有している。さらに、XY方向のノズル位置を標的細胞の位置に合わせる位置決め(XY)処理部57aと、ノズルの位置決め(Z)処理部57bとを含むノズル位置決め処理部57と、ノズルによる標的細胞の回収処理を行うためのソフトウェアにより処理が実行されるノズル回収処理部58とを有している。
CCDカメラ7により撮影された画像は、画像入力部51aに入力され、モニタ55に表示されるとともに、画像認識部51bと自動焦点計算部53bとに送られる。画像認識部51bで認識された画像は、結果保存用データベース51cに記憶される。自動焦点計算部53bに送られた画像により、自動焦点合わせが行われる。
以下の説明においても、図1A、図1B及び図2を適宜参照する。
まず、標的細胞探索、回収手順例について図3、図4を参照して説明する。ステップS1に示すように、多数のスライドグラス(例えば50枚)23をストッカ(カセットホルダ)41内に収納する。ストッカ41をエレベータ(図示せず)に取り付ける(ステップS2)。高精度モニタディスプレイ55上においてステップS3に示すように標的の探索条件を入力し、搬送装置31を用いて自動的にスライドグラス23を、光学顕微鏡1上の試料台(XYステージ)17上にローディングする(ステップS4)。自動焦点機能によりスライドグラス23上の試料に焦点を合わせる(ステップS5)。光学顕微鏡1より得られるデジタル画像を取り込み(ステップS6)、画像処理により標的細胞を探索する(ステップS7)。標的細胞の特徴となる形状、色、サイズ等により画像処理を行い、標的細胞と他の細胞を選別する。ステップS7で、標的細胞検索ができた場合にはステップS9に進み、探索した標的細胞の画像と位置座標に関する情報を記憶装置(データベース)51c(図2)に記録する。
電動ステージを微小ステップ送りし、スライドグラスを他の探索領域が検査できる位置まで移動し、次の探索を開始する。指定数の標的細胞の探索が完了すると(ステップS10)、スライドグラスをステージからアンローディングし(S11)、別のスライドグラス23をストッカ41よりローディングする(ストッカ41内の全てのスライドグラス23又は指定した複数(または単独)のスライドグラス23の探索が完了するまでこれを繰り返し(ステップS11からステップS4に戻るループ))。尚、ステップS7において、画像処理により標的細胞の探索ができなかった場合(NG)にはステップS8に進み、ステージ17を移動し他の探索領域にステージ17とともにスライドグラス23を移動させ、ステップS6に戻る。ステップS12において、指定したスライドグラスの全量の探索が終了すると、実際の探索は完了し(ステップS13)、探索結果をモニタディスプレイ55の表示画面上で確認し(ステップS15)、任意のスライドグラス23およびその上の標的細胞を表示画面上において指定し(ステップS17)、ステップS18において、ステップS17で指定した標的細胞に関連するスライドグラス23をXYステージ17上にローディングする(ステップS18)。次いで、ステップS19において、指定した標的細胞の位置情報に基づいて、XYステージ17により標的細胞を光学顕微鏡1の視野の中心又はその近傍まで移動させる。光学顕微鏡1により視野の中心にある細胞が標的細胞であることを確認する(ステップS20)。ステップS20において、標的細胞の最終確認であると判断された場合には、ステップS21に移る。ステップS20において最終確認ではないと判断された場合には、ステップS17に戻り、次の標的細胞を指定する。
ステップS20において最終確認ができた場合には、マイクロマニピュレータ(図示せず)などを用いて、標的細胞をスライドグラス23から取り出す(ステップS21)。回収した標的細胞の核を用いて、染色体検査、遺伝子検査等へと進む(ステップS22)。
図5から図15までは、標的細胞回収用ノズルに関連する回収処理関係の構成例を示す図である。図5は、本実施の形態による標的細胞回収用ノズル(以下、単に「ノズル」と称する。)16の概略構成例を示す図である(図1Bも合わせて参照する)。図5に示すように、本実施の形態によるノズルは、径が比較的大きい基端部16−1と、基端部16−1よりも先端側(スライドグラス23側)に設けられた小径の先端部16−2とを有している。基端部16−1から先端部16−2にかけて内部を連通する導通口(図示せず)が形成されている。例えば、10μm径の標的細胞を吸い上げるためには、ノズルの導通口の内径は30μmから50μmが好ましい。
ノズル内に形成される導通口は、上記剥離液を予め蓄えていた適量だけ滴下したり、その後に標的細胞を吸引したりするための通路として機能する。Z方向には、図1Bのノズル用電動ステージ18により、ノズルの先端部16−2をスライドグラス23の一面(以下上面と称する。)に近づける。一方、スライドグラス23の他の一面(以下、下面と称する。)には、対物レンズを含む倒立顕微鏡5が配置されている。図2に示す状態において、倒立顕微鏡5により、鉛直下からスライドグラス23を観察する状態にしておき、スライドグラス23の上方からスライドグラス23の表面側に向けてノズル16を接近させ、そのノズル16から溶液(剥離液)を(図1B)適量だけ滴下して、剥がれた細胞を吸い上げる。ノズル16内を正圧又は負圧にするポンプ16aが設けられている。
以下、探索した標的細胞を回収する方法の詳細について説明する。図6は、ノズル先端の位置補正に関係する図である。図6に示す略円形の境界線を有するレンズ視野内において、ノズル16先端の位置を測定する。円形に擬されるレンズ視野内において、レンズの中心(原点O)に標的細胞が位置するように配置する。この際、実際に観察されたノズル先端O’の原点Oからの水平方向(XY方向)のずれが生じるため、これを補正する必要がある。
補正処理の手順は以下の通りである。まず、予め記憶させておいた顕微鏡視野内の原点(レンズの中心)Oにノズルを合わせる。通常、ノズルの交換、取付けやノズルの製作精度により、原点O(X,Y)からΔX、ΔYだけのずれが生じる。このように、実際に観察されたノズル先端位置を原点位置とみなすように補正を行う(X−ΔX,Y−ΔY)。
上記補正処理手順について主として図17を参照してより詳細に説明する。
まず、CCDカメラ7を用いて回収前画像(図22)を取得する(ステップS201)。次いで、回収前画像に基づいて、濃度レベル画像1(L1=(R+G+B)/3)を作成する(ステップS202)。ノズルを顕微鏡視野の原点(顕微鏡視野の中心座標)に合わせる(ステップS203)。CCDカメラ7からノズル画像(図23)を取得する(ステップS204)。次いで、ノズル画像から濃度レベル画像2(L2=(R+G+B)/3)を作成する(ステップS205)。ステップS206において、上記濃度レベル画像1と上記濃度レベル画像2とに基づいて、減算処理を行い(L3=L1-L2)、濃度レベル画像3(図24)を作成する。ステップS207において、濃度レベル画像3から濃度ヒストグラム1を作成し、濃度ヒストグラム1から濃度基準値1を決定する。
濃度レベル画像3のうち、濃度基準値1より高い画素を“1”(ノズル領域)、それ以外を“0”(背景)とした2値画像1(図25)を作成する(ステップS208)。2値画像1において、“1”の領域の連結成分を探してラベリング処理を行う(ステップS209)。ラベリング処理によって、連結成分にラベル番号(1,2,3,・・・)が付けられる。ステップS210において、ラベル番号labelを1に設定する。ステップS211において、ラベル番号labelの連結成分の面積が、ノズル領域の基準値2より大きいか否かを判断する。連結成分が基準値2より小さい場合には(No)、ラベル番号labelに1を加算して(ステップS212)、ステップS211の処理に戻る。連結成分の面積が基準値2より大きい場合は(Yes)、その連結成分の領域がノズル領域となる。続いて、そのノズル領域中心座標を取得する(ステップS213)。ステップS214において、ノズル領域中心座標から画像の中心座標までの距離を、X方向においてはΔx画素、Y方向においてはΔy画素として算出する(図6)。ノズル領域中心座標から画像の中心座標までの距離(Δx画素,Δy画素)は画像上の距離であるが、前述のように、ステップS216において、これより実際の顕微鏡上の距離(ΔXμm,ΔYμm)を算出する(図6)。例えば、画像1画素あたりの実際の距離が、X方向はA μmであり、Y方向はB μmであるとすると、ΔXはAとΔxの積によって算出され(ΔX=A*Δx)、ΔYはBとΔyの積によって算出される(ΔY=B*Δy)。顕微鏡のXYステージを原点方向に(ΔXμm,ΔYμm)移動して、ノズル先端位置を補正する(ステップS216)。
次に、スライドグラス23とノズル16先端との間の距離の測定処理について図7を参照しつつ説明する。上記のようにして、水平(XY)方向の位置補正を行った後、ノズル16の先端を顕微鏡視野内の原点O(図6)に移動させる(図1B参照)。例えば手動操作又は自動で、ノズル16をZ軸方向に降ろしてスライドグラス23の表面に近づけ、目視によりスライドグラス23のデフォルトの位置に移動させる。
スライドグラス23の表面とノズル16の先端との間の距離を計測し、両者間の距離を算出する。すなわち、図7に示すように、倒立顕微鏡5のオートフォーカス機能(側距機能)を利用して、倒立顕微鏡5のピントをスライドグラス23の上面に合わせ、レンズとスライドグラス23(試料表面)との間の距離Z1を測定し、Z1を記憶する。次に、倒立顕微鏡5のピントをノズル16の先端に合わせ、レンズとノズル16先端との間の距離Z2を測定し、Z2を記憶する。試料表面からノズル16先端までの距離Z3を、Z3=Z2−Z1の計算式に基づき測定する。このように、倒立顕微鏡5のオートフォーカス機能を利用することにより、自動的に距離Z3を求めることができる。求めた距離Z3は、標的細胞を回収する際に、ノズル16の先端をスライドグラス23の先端に接触させるための移動量を決定する際に用いられる。
図8(A)、(B)は、実際の顕微鏡写真であり、図8(A)はガラスプレート表面にフォーカスを当てた場合の写真であり、ノズル先端はぼやけて見える。図8(B)はノズル先端にフォーカスを当てた際の写真であり、ノズル先端の形状が鮮明に見える。
以下、オートフォーカス処理についてより詳細に説明を行う。まず、オートフォーカス処理を行う自動焦点(Z位置)計算部53bの構成について説明する。自動焦点(Z位置)計算部53bは、ノズル(Z)位置決め処理部57bを制御するための計算を行う。図16は、本実施の形態による自動焦点(Z位置)計算部53bによる処理の流れを示すフローチャート図である。自動焦点(Z位置)計算部53bでは、画像処理によって、最も焦点の合うZ位置を見つけ出す。図1A、図1Bに示すように、まず、顕微鏡の対物レンズ5のZ位置を移動させながら(ステップS101)、画像を取得する(ステップS102)処理を繰り返す。この場合、例えば等間隔で画像を取得し、複数枚の画像を得る。次いで、得られたそれぞれの画像におけるコントラストの強度を計算し、その計算結果に基づいて合焦点画像を抽出し(ステップS103)、そのZ位置を出力する(ステップS104)。
上記処理のうち合焦点画像の抽出処理について説明する。Z位置の異なる画像から焦点の合った画像を抽出するために、各画像のコントラストの強度を計測する。コントラストの強度は、入力画像の空間周波数スペクトルの分布より求めることができる。空間周波数スペクトルの分布図において、グレーレベルの値が高いほど各周波数においてコントラストが高いといえる。この処理の結果の例について説明する。図18及び図20は、同じ視野でありZ位置が異なる画像である。それぞれの空間周波数スペクトルを求めた図が、図19と図21とである。図19と図21との2図を比較すると、図21の方が各周波数成分において、グレーレベルの値が高く、コントラストが高い画像であることが分かる。その結果、図20の入力画像の方が焦点の合った画像であると判断できる。このようにして、合焦点画像を求めることができる。
次に、実際の測定処理に入る。標的細胞への位置決め処理について図9及び図10(A)、(B)を参照しつつ説明する。まず、標的細胞の真上にノズル先端を位置決めする。1)ノズル先端16の水平方向の位置を上記ΔX,ΔYに基づいて補正し、ノズル先端を顕微鏡視野の中心に持ってくる。2)X−Yステージを移動させ、スライドグラス23上の予め標識された標的細胞を顕微鏡視野の中心に移動させる。3)図9に示すように、スライドグラス23表面方向に向けてノズル16を降ろし(Z軸方向の移動)、顕微鏡視野内で影が映るくらいまで移動させ、標的細胞の真上にノズルが位置決めされているか否かを確認する。図10(A)は、標的細胞の拡大写真であり、図10(B)はノズル16先端をスライドグラス23表面に接触させた場合、すなわち、標的細胞へのノズル位置合わせを行った状態を示す写真である。実際には、ノズル16を降ろし、顕微鏡視野内で影が映る程度まで移動させ、標的細胞の真上にノズル16先端が位置合わせされているか否かを確認する。尚、ノズルの導通口16−3内には、上述のようなT&E液などの剥離液が充填されている。
次に、標的細胞への剥離液の滴下処理について図11及び図12を参照しつつ説明する。図11に示すように、ノズル16を標的細胞に位置合わせしたところで、標的細胞をプレパラートから引き剥がすためにノズル16から剥離液(例えばT&E液)TEを滴下する。剥離液TEの滴下は以下のようにして行う。1)スライドグラス23表面にノズル16先端を軽く接することにより剥離液TEを滴下する方法。2)ノズル16内部の導通口16−3に正圧をかけ、押し出す方法。この場合には、ノズル16の先端は剥離液TEを介してスライドグラス23に接触することになる。図12は、標的細胞へ剥離液TEを滴下した際の顕微鏡写真である。図10(B)と比較するとわかるように、標的細胞HT及びその周囲に剥離液TEが滴下されていることがわかる。
次に、標的細胞をピックアップする処理について説明する。標的細胞HTに滴下された剥離液TEにより標的細胞HTおよび周辺の固定液(図示せず)が浮遊する。そして、標的細胞HTと周囲の固定液とをノズル16により吸い上げることによって、剥離液TEと一緒に標的細胞HTを回収することができる。まず、ノズル16で剥離液TEを吸い上げる直前に正圧をかけつつX−Yステージを移動させ、次いで、図13に示すように、標的細胞HTを浮かせた後に剥離液TEとともに標的細胞TEを吸い上げる方法により、標的細胞HTをより確実に回収することができる。尚、ノズル16内の連通口16−3による毛細管現象を利用して吸い上げる方法、図13に示すようにノズル16内部の連通口16−3内に負圧をかけ、強制的に標的細胞HTを吸い上げる方法もあるが、上記の方法により吸い上げの確実性が増す。図14は、この方法により標的細胞を吸い上げた後のスライドグラス23表面の写真である。図14に示すように、標的細胞及びその近傍の領域が回収されていることがわかる。
次に、標的細胞のプレイス処理について図15を参照しつつ説明を行う。回収した標的細胞HTと剥離液TEとを、図15に示すように一緒にマイクロウェルプレート又はバイオチップPTなどにX−Yステージを移動させながら吐き出して移す。これを顕微鏡で確認する。これにより、1個の標的細胞に関する一連の回収処理が完了する。
以上、本実施の形態による標的細胞の回収装置及び回収方法によれば、手動で行っていた操作を自動化することができ、利用者の操作の負担軽減に大きく貢献する。手動では熟練者と初心者の差が大きく信頼性に欠けていたが、オペレーターの経験の有無に関係なく定量的な結果が得られるようになる。さらに、高価な機器を追加する必要がなくコスト的にメリットも大きい。
以上、本発明の実施の形態により本発明を説明したが、その他種々の変形・変更等が可能であることは、当業者は容易に理解できるであろう。例えば、上記探索方法をプログラムとして格納した装置、そのプログラム又はプログラムを記録した記録媒体も本発明の範疇に入ることは言うまでもない。
標的細胞は、胎児由来の有核赤血球でなくても、他の特徴的な探索対象であれば、検査が可能である。例えば、ガン細胞やリンパ球を含む生体・生理物質を含む種々の対象である。
本実施の形態による標的細胞自動探索回収システムの全体構成例を示す図である。 図1Aに示す標的細胞自動探索回収システムにおける、主として回収機構の構成例を示す斜視図である。 図1に示す本実施の形態による標的細胞自動探索回収システムの概略構成例を示す機能ブロック図である。 本実施の形態による標的細胞自動探索回収システム標的細胞探索、回収手順の流れを示すフローチャート図である。 本実施の形態による標的細胞自動探索回収システム標的細胞探索、回収手順の流れを示すフローチャート図である。 本実施の形態による標的細胞回収用ノズルの概略構成例を示す図である。 ノズル先端のXY位置補正に関係する図である。 スライドグラス23とノズル16先端との間の距離の測定処理の概略を示す図である。 実際の顕微鏡写真であり、図8(A)はガラスプレート表面にフォーカスを当てた場合の写真であり、図8(B)はノズル先端にフォーカスを当てた際の写真である。 標的細胞へのノズル先端の位置合わせの概要を示す図である。 図10(A)は標的細胞(胎児由来赤血球(有核))、(B)は、ノズル先端をスライドグラスに接触させた状態を示す写真である。 標的細胞へのノズル先端からの剥離液滴下の様子を示す図である。 標的細胞へのノズル先端からの剥離液滴下後の標的細胞近傍の顕微鏡写真である。 ノズル内部の連通口内に負圧をかけ、強制的に標的細胞HTを吸い上げる方法を示す図である。 図13に示す方法により標的細胞を吸い上げた後のスライドグラス表面のイメージ写真である。 標的細胞のプレイス処理を示す図である。 本実施の形態による自動焦点(Z位置)計算部53bによる処理の流れを示すフローチャート図である。 ノズル先端位置のX、Y補正方法の流れを示す図である。 図20と同じ視野でありZ位置が異なる画像である。 図18において空間周波数スペクトルを求めた図である。 図18と同じ視野でありZ位置が異なる画像である。 図20において空間周波数スペクトルを求めた図である。 回収前画像である。 ノズル画像を示す図である。 濃度レベル画像例である。 2値画像例である。
符号の説明
X…標的細胞自動探索回収システム、A…光学搬送系、B…画像処理系(画像処理PC)、C…制御系(制御PC)、D…出力系(高精度モニタディスプレイ)、1…倒立式の光学顕微鏡、3…凹溝部、5…対物レンズ、7…CCDカメラ(撮像装置)11…試料台、15…試料配置部、16…ノズル、16a…ポンプ、17…XYステージ機構、18…ノズル用電動XYステージ、23…スライドグラス。

Claims (7)

  1. 対象物を検査する対物レンズを備えるとともに、撮像装置と関連付けされる顕微鏡と、
    前記顕微鏡における検査可能領域内に配置された試料台であって、XY移動機構を有し、標的対象物を含む試料を載せた試料板を前記顕微鏡により観察できる位置に置くことができるように形成された試料台と、
    前記試料板を挟んで前記対物レンズと略対向する位置に配置され、前記試料から探索された前記標的対象物を回収するノズルと、
    前記撮像装置により取得した前記標的対象物及び前記ノズルの画像データを解析する解析部と、探索済みの前記標的対象物及びノズルに関する画像データ及びその位置を記憶する記憶部と、を有する画像処理ユニットと、
    前記対物レンズによる前記探索済みの標的対象物と前記ノズルに対する焦点合わせと、前記試料板と前記ノズルとのXY面内における相対位置を制御する制御ユニットと
    を含む標的対象物の自動探索回収装置であって、
    前記試料台には、前記ノズル側の内径が前記対物レンズ側の内径よりも大きい開口部が形成されており、
    さらに、前記顕微鏡は、前記焦点合わせ用のオートフォーカス機構を備えており、
    前記試料板表面と前記ノズル先端との位置を前記オートフォーカス機構により検出することにより、前記対物レンズから前記試料板表面までの法線方向の距離Z1と前記対物レンズから前記ノズル先端までの前記法線方向の距離Z2とを求め、前記試料板表面と前記ノズル先端との間の前記法線方向の距離Z3をZ2−Z1より算出することを特徴とする標的対象物の自動探索回収装置
  2. さらに、前記ノズルを前記試料板に対して該試料板の面内方向に固定するとともに、前記試料板の前記法線方向に移動可能とする移動機構を有し、前記ノズルの先端を前記顕微鏡により観察することにより前記ノズルの前記面内方向のずれを補正する面内方向位置補正機能を備え
    前記面内方向位置補正機能は、
    回収前画像を取得し、前記ノズルを顕微鏡視野の中心座標に合わせ、ノズル画像を取得し、回収前画像とノズル画像の差分画像を作成し、前記差分画像によりノズル領域を取得し、前記ノズル領域の中心座標を取得し、前記ノズル領域の中心座標から画像中心座標までの距離(Δx、Δy)を算出し、前記距離(Δx、Δy)に基づいて、前記ノズル領域の中心座標から顕微鏡視野中心座標までの距離(ΔX、ΔY)を算出し、前記(ΔX、ΔY)に基づいてノズル先端位置を補正する制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の標的対象物の自動探索回収装置。
  3. 前記ノズルは、前記試料板から対象試料を剥離するための適量の剥離液を溜めるとともに、前記標的対象物に対して吐出し、前記標的対象物を前記剥離液とともに吸引する連通口を有していることを特徴とする請求項1又は2に記載の標的細胞の自動探索回収装置
  4. さらに、前記試料台上に前記試料板を多数枚収容できる収容部が設けられ、前記試料板を前記試料台に設置して検査可能な状態にしたり、前記ストッカの収容部内に収容したりする動作を行うための作動アームを備えた搬送装置を有することを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の標的細胞の自動探索回収装置。
  5. 請求項1から4までのいずれか1項に記載の自動探索回収装置を用いた標的対象物細胞の回収方法であって、
    前記ノズルの先端部分を前記標的対象物に位置合わせを行った後に、前記ノズルから剥離液を前記スライドグラス上の標的対象物に滴下するステップと、
    該剥離液とともに前記標的対象物を前記ノズルにより回収するステップと、
    回収した前記標的対象物を、前記剥離液とともにマイクロウェルプレート又はバイオチップ上に移送するステップと
    を有する標的対象物細胞の回収方法。
  6. 請求項に記載の方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  7. 前記標的対象物が妊婦血液中に含まれる胎児由来の有核赤血球であることを特徴とする請求項1からまでのいずれか1項に記載の標的細胞の自動探索回収装置
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