JP5006117B2 - 微細粒子のスクリーニング装置および微細粒子のスクリーニング方法 - Google Patents
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Description
また、本発明の他の微細粒子のスクリーニング装置は、 前記計測用チップの上面が所定の高さの基準面に押圧されて位置決めされていることを特徴とする。
さらに、本発明の他の微細粒子のスクリーニング装置は、前記計測部は、微細粒子に励起光を照射することにより微細粒子からの蛍光情報を計測した後に、反射光または透過光による形状計測を行うことを特徴とする。
また、本発明の他の微細粒子のスクリーニング方法は、前記計測部は、先に微細粒子に励起光を照射することにより微細粒子からの蛍光情報を計測し、その後反射光または透過光による形状計測を行うことを特徴とする。
図1は、本発明の微細粒子のスクリーニング装置の好ましい実施形態を示す正面図である。図2は、図1の微細粒子のスクリーニング装置の好ましい実施形態を示す斜視図である。
図3は、移動部16とその移動部16の上に搭載されている搭載用テーブル4と回収プレート80と計測用チップ90を示している。
計測用チップ90の形状例は、図7(A)に例示しており、計測用チップ90は透光性を有する材料、例えばガラスやプラスチックにより作られている。
図1に示す回収部13は、ベース11に配置され、X方向とY方向に対して直交するZ方向に移動して位置決め可能な吸引・吐出キャピラリ140を有しており、吸引・吐出キャピラリ140により、図5に例示する輝度条件を満たした微細粒子M1が収納されているウェル200内の微細粒子全数を吸入して回収プレート80の所定の位置に吐出して回収する。
図1に示す計測部14は、計測用チップ90の複数のウェル200が含まれる領域に対して光Lを照射することで、その領域内の微細粒子Mから蛍光を発生させて、その蛍光を受光する。受光した微細粒子Mからの蛍光は、画像解析部15により画像解析する。画像解析部15は、各ウェル200内の複数の微細粒子Mの内の、少なくとも最大輝度の蛍光を発する微細粒子M1の蛍光強度を算出する。
図1に示すように、計測部14は、少なくとも、光源としての励起光源260と、光源より照射される光のうち所望の励起波長帯域のみを選択するための光学フィルタ(励起フィルタ)720と、計測用チップ90からの光情報の所望の波長帯域のみを選択するための光学フィルタ(蛍光フィルタ)721と、励起光と光情報との波長帯域の差によって光路を切り替えるためのダイクロイックミラー751から構成される少なくとも1つの蛍光フィルタユニット262と、励起光源から出射された光を計測用チップ90に導くとともに計測用チップ90から得られる光情報を収集するための対物レンズ110と、対物レンズ110を光軸方向に可動させるオートフォーカス機能を持つフォーカスユニット265と、計測対象からの光情報を検出するための光検出部としての受光部266と、から構成される。図1に示すように、蛍光フィルタユニット262と受光部266は、蛍光落射ユニット750に固定されている。
このようにハーフミラーを用いた、反射光による位置情報の計測には、蛍光計測と共通の光源を用いることができるという利点がある。このことは計測機能と回収機能を持つスクリーニング装置に限らず、計測のみの装置であっても共通の利点である。
図1の画像解析部15は、図12に示す1つのグラフ860の計測結果において計測曲線MK1を表示しており、この計測曲線MK1に対しては、任意に輝度領域TR1と輝度領域TR2を指定することができる。輝度領域TR1は下限871と上限872によりなる領域であり、輝度領域TR2は下限873と上限874によりなる領域である。これらの輝度領域TR1と輝度領域TR2は、それぞれ微細粒子の回収対象FH1と回収対象FH2となる。
図13に示す例では、図1の画像解析部15は、3つのグラフ881,882,883を提供する。グラフ881は計測結果(1)を示し、グラフ882は計測結果(2)を示し、さらにグラフ883は計測結果(1)、(2)の演算結果(3)を示している。
例えば、図13(A)に示す計測結果(1)を得てから、所定時間経過した後の測定結果として図13(B)に示す計測結果(2)を得る際に、微細粒子の発する蛍光輝度の経時変化によるスクリーニングを実施するために、複数回の計測間に、所定の時間間隔を設けることができる。
例えば、図13(A)に示す計測結果(1)を得て、図13(B)に示す計測結果(2)を得る際これらの複数回の計測の間に、照射光もしくは蛍光の光路にて透過または反射させるためのフィルタの少なくとも1つを自動的に切り替えることにより、複数種の蛍光を計測することによるスクリーニングを実施できる。
しかし、本発明の実施形態では、回収対象となるサンプルが含まれる母集団自体の計測結果の分布を見た上で直接選択できるため、サンプルそれ自体の品質(例えば退色状況や劣化状況、異物などの混入状況など)に応じて、回収対象の選定が可能となる。
上述したように、図1の画像解析部15は、輝度分布を複数回計測することにより、例えば計測時間差や、試薬滴下後の計測タイミングなどを正確にコントロールするか、もしくはその履歴を正確に記録することができる。複数回計測する場合には、図13に示すような3回の計測に限らず、2回あるいは4回以上であっても良い。
例えば、本発明の実施形態では、標的とする微細粒子として生体の細胞を例に挙げているが、これに限らず他の種類の微細粒子であっても良い。
11 ベース
12 支持部
13 回収部
14 計測部
15 画像解析部
16 移動部
19 カバー
30 支持台
40 搭載用テーブル
51 第1テーブル
52 第2テーブル
55 第1モータ
56 送りねじ
57 ナット
65 第2モータ
66 送りねじ
67 ナット
70 搭載面
80 回収プレート
81 回収プレートのウェル
90 計測用チップ
100 制御部
110 対物レンズ
120 計測チップの固定具
130 操作部
133 吸引ポンプ
140 吸引・吐出キャピラリ
142 吸引・吐出キャピラリの先端部
200 計測用チップのウェル
260 励起光源
251 モータ
252 送りねじ
253 ナット
261 シャッターユニット
262 蛍光フィルタユニット
264 対物レンズ
500 懸濁液
LD 液体
L 光(励起光、照射光)
X 第1方向
Y 第2方向
Z 第3方向(垂直方向)
CL 計測チップの上面の基準面
Claims (14)
- 微細粒子から発する光情報を標識として微細粒子の探索を行い、探索された微細粒子を選択的に取得するための微細粒子のスクリーニング装置であって、
装置の土台となるベースと、
光を透過する材料で形成され、前記微細粒子を含む懸濁液を注入することで、前記微細粒子が収納される複数のウェルが形成された計測用チップと、
オートフォーカス機能を有し、前記計測用チップおよび前記計測用チップの収容された前記微細粒子に少なくとも1つ以上の光源より導かれる光を照射することにより得られる前記微細粒子および/またはウェルに関する光情報を取得する計測部と、
前記光情報を解析することで、前記ウェル内に収納されている前記の各微細粒子からの光情報を抽出する解析部と、
前記ベースに設置され、前記計測用チップと、前記計測用チップから選択的に取得された前記微細粒子を収容するための回収プレートとが搭載され、前記計測用チップと前記回収プレートを、前記計測部に対して第1方向と少なくとも前記第1方向と直交する第2方向に移動可能な移動部と、
前記ベースに設置され、吸引・吐出キャピラリを有し、前記吸引・吐出キャピラリにより前記計測用チップに設けられた前記ウェル内の微細粒子を吸入して前記回収プレートの所定の位置に吐出して回収するための回収部と、
を備え、
前記光情報の解析結果から、解析輝度の下限と上限から成る1つ以上の輝度領域を指定することによって、回収対象候補の前記ウェルが選択されることを特徴とする微細粒子のスクリーニング装置。 - 前記計測用チップの上面が所定の高さの基準面に押圧されて位置決めされていることを特徴とする請求項1に記載の微細粒子のスクリーニング装置。
- 前記計測部は、微細粒子に励起光を照射することにより微細粒子からの蛍光情報を計測した後に、反射光または透過光による形状計測を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の微細粒子のスクリーニング装置。
- 計測対象である前記ウェル内の前記微細粒子の輝度分布が表示され、表示された輝度分布から輝度領域を指定することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の微細粒子のスクリーニング装置。
- 前記ウェル内の前記微細粒子を複数回計測して、各計測の解析結果および複数回計測の解析結果から演算された演算結果に基づいて、前記回収対象候補の前記ウェルが選択されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の微細粒子のスクリーニング装置。
- 複数回計測された結果から演算された前記演算結果は、同一箇所の計測結果の差分か、もしくは同一箇所の計測結果の比率であることを特徴とする請求項5に記載の微細粒子のスクリーニング装置。
- 前記各計測結果、および前記複数回の計測結果から演算された前記演算結果のそれぞれより選択した前記回収対象候補から、論理和、論理積、もしくはその組み合わせにより成る論理式を用いて前記回収対象候補の前記ウェルを決定できることを特徴とする請求項5に記載の微細粒子のスクリーニング装置。
- 前記複数回計測の各結果および前記複数回計測結果から演算された前記演算結果が表示され、各々の前記演算結果から輝度領域の選択が行われることを特徴とする請求項7に記載の微細粒子のスクリーニング装置。
- 前記サンプルである前記微細粒子の発する蛍光輝度の経時変化によるスクリーニングを実施するため、前記複数回計測の間に時間間隔が設けられることを特徴とする請求項5に記載の微細粒子のスクリーニング装置。
- 前記サンプルである前記微細粒子の発する蛍光輝度の特定試薬との反応性によるスクリーニングを実施するため、前記複数回計測間に試薬が供給されることを特徴とする請求項5に記載の微細粒子のスクリーニング装置。
- 前記複数回計測の合間に照射光もしくは蛍光の光路にて透過または反射させるためのフィルタを自動的に切り替える機能を持つことを特徴とする請求項5に記載の微細粒子のスクリーニング装置。
- 前記回収対象候補である前記ウェルの前記微細粒子の上限個数を指定し、輝度領域の指定による前記回収対象候補の前記ウェルのうち、前記上限個数だけが回収されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つの項に記載の微細粒子のスクリーニング装置。
- 微細粒子から発する光情報を標識として微細粒子の探索を行い、探索された微細粒子を選択的に取得するための微細粒子のスクリーニング方法であって、
装置の土台となるベースと、
光を透過する材料で形成され、前記微細粒子の懸濁液を注入することで、前記微細粒子が収納される複数のウェルが形成された計測用チップと、
オートフォーカス機能を有し、前記計測用チップおよび前記計測用チップの収容された前記微細粒子に少なくとも1つ以上の光源より導かれる光を照射することにより得られる前記微細粒子および/またはウェルに関する光情報を取得する計測部と、
前記光情報を照合・解析することで、前記ウェル内に収納されている前記の各微細粒子からの光情報を抽出する解析部と、
前記ベースに設置され、前記計測用チップと、前記計測用チップから選択的に取得された前記微細粒子を収容するための回収プレートとが搭載され、前記計測用チップと前記回収プレートを、前記計測部に対して第1方向と少なくとも前記第1方向と直交する第2方向に移動可能な移動部と、
前記ベースに設置され、吸引・吐出キャピラリを有し、前記計測用チップと前記回収プレート間で移動可能であり、前記吸引・吐出キャピラリにより前記計測用チップに設けられた前記ウェル内の微細粒子を吸入して前記回収プレートの所定の位置に吐出して回収するための回収部と、を用い、
前記光情報の解析結果から、解析輝度の下限と上限から成る1つ以上の輝度領域を指定することによって、回収対象候補の前記ウェルを選択することを特徴とする微細粒子のスクリーニング方法。 - 前記計測部は、先に微細粒子に励起光を照射することにより微細粒子からの蛍光情報を計測し、その後反射光または透過光による形状計測を行うことを特徴とする請求項13に記載の微細粒子のスクリーニング方法。
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