JP3941668B2 - 細胞の観察方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マイクロプレートなどの容器に収容された細胞を顕微観察装置によって撮像して細胞画像を取得する細胞の観察方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
生化学分野等の実験においては、マイクロプレートなどの容器中で培養された動植物細胞を顕微観察装置によって撮像し、細胞画像を取得することが行われる。この顕微観察装置による観察においては、観察対象の細胞に観察装置の焦点位置を自動的に合わせる合焦機能を備えたものを用いる場合が多い(例えば特許文献1参照)。これにより、多数の細胞試料を対象として観察を反復して実行する場合にも、目視により焦点合わせを行う必要がなく、効率的な観察作業が行える。
【0003】
【特許文献1】
特開昭61−164159号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
観察対象となる細胞の各部分は、必ずしも同一平面内に位置しているとは限らず、撮像方向に厚みを持った層状に分布している場合がある。例えば、マイクロタイタープレートのウェル内で培養された試料を撮像する場合において、細胞本体はウェル底面近傍に分布し、取得された細胞画像において観察対象となる菌糸は細胞本体の分布面から幾分上方の位置に分布している場合が多い。
【0005】
ところが、このような試料を対象として上述の合焦機能を用いて焦点合わせを行うと、本来の観察対象である菌糸から焦点位置が外れて、細胞と菌糸の中間位置に焦点が合わされる場合がある。この結果、本来の観察目的に叶った細胞画像が取得されず、観察精度が確保されないという問題点があった。
【0006】
そこで本発明は、細胞画像において観察対象となる部分に正確に焦点を合わせることができる細胞の観察方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項記載の細胞の観察方法は、容器に収容された細胞を顕微撮像装置によって撮像して観察対象物を含む細胞画像を取得する細胞の観察方法であって、前記顕微観察装置の焦点を前記容器に収容された細胞が撮像可能な位置に合わせ、この状態で前記細胞を撮像して観察対象物である菌糸を含む細胞画像を取り込む第1の画像取込工程と、前記細胞画像において観察対象から除外する除外範囲である前記菌糸が含まれない範囲と観察対象に含める対象範囲である前記菌糸を含む範囲とを切り分けるためのマスク情報を、前記細胞画像をウエーブレット変換を用いて周波数変換することにより前記菌糸が存在する範囲を特定して生成するマスク情報生成工程と、前記細胞に対する前記焦点の位置を前記顕微観察装置の光軸方向に相対的に移動させて位置を変更し、この状態で前記細胞を再度撮像して細胞画像を取り込む第2の画像取込工程と、前記マスク情報に基づいて前記第2の画像取込工程で取り込んだ細胞画像の対象範囲を対象として合焦度を示す数値を出力し、この合焦度を示す数値がしきい値を超えているか否かを判定する合焦度判定工程とを有し、前記合焦度判定工程で合焦度を示す数値が前記しきい値を超えるまで前記第2の画像取込工程と前記合焦度判定工程を繰り返す細胞の観察方法であって、前記第2の画像取込工程で得られた細胞画像であって前記合焦度が前記しきい値を超えたときに取り込まれた細胞画像に対して、分析のための画像処理を行う
【0011】
本発明によれば、細胞画像において観察対象から除外する除外範囲と観察対象に含める対象範囲とを切り分けるためのマスク情報を細胞画像に基づいて生成し、このマスク情報によって切り分けられた対象範囲を対象として得られた合焦度に基づいて観察時の焦点位置を求めることにより、細胞画像において観察対象となる部分に正確に焦点を合わせることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
参考例
図1は本発明の参考例の顕微観察装置の断面図、図2は本発明の参考例の顕微観察装置の観察対象の説明図、図3は本発明の参考例の顕微観察装置の処理機構を示す機能ブロック図、図4は本発明の参考例の細胞の観察方法におけるマスク情報生成処理の説明図、図5は本発明の参考例の細胞の観察方法における画像取込処理のフロー図、図6、図7は本発明の参考例の細胞の観察方法におけるフォーカスサーチの説明図、図8は本発明の参考例の顕微観察装置の表示画面を示す図である。
【0013】
まず図1を参照して、顕微観察装置の構造を説明する。この顕微観察装置は、創薬スクリーニングにおいて試薬投与後の細胞の形態変化などの観察を目的として、容器に収容された細胞を対象とした顕微観察や顕微画像の撮影に用いられる。図1において、顕微観察装置1は基部1a上にフレーム1bを立設した構造となっており、フレーム1bの中間高さ位置には、観察対象の細胞を収容した容器であるマイクロタイタープレート4が載置される試料載置テーブル2が設けられている。
【0014】
試料載置テーブル2の下方には、垂直な光軸aを有する顕微光学系5が配置されており、光軸aは基部1a内の下方に配置されたミラー6を介して、撮像手段であるカメラ7に水平方向から入射する配置となっている。カメラ7の撮像動作は、制御部9によって制御される。フレーム1bには照明部8が配設されており、照明部8によってウェル4a内の細胞を照明した状態で、カメラ7によって撮像することにより、観察対象の細胞の画像を取得することができる。取得された画像は制御部9に送られ、後述するように取得画像の合焦度を算出する演算や最適焦点位置を算出する演算などを含むフォーカス判定処理が行われる。
【0015】
試料載置テーブル2は、XYZテーブル3によって水平方向および垂直方向に位置調整可能となっている。カメラ7による撮像において、制御部9によってXYZテーブル3を制御して試料載置テーブル2の水平位置を調整することにより、任意のウェル4aをカメラ7の撮像範囲に位置させることができる。また試料載置テーブル2のZ方向位置を調整することにより、顕微光学系5の焦点位置に対してマイクロタイタープレート4を相対的に移動させることができる。XYZテーブル3のZ軸移動機構は、顕微観察装置の焦点をマイクロタイタープレート4に収容された観察対象に対して相対的に移動させるフォーカス機構となっている。
【0016】
そして前述のフォーカス判定処理結果に基づいて、制御部9がフォーカス機構を制御することにより、カメラ7の焦点をウェル4a内の観察対象に自動的に合わせるオートフォーカス動作が可能になっている。表示部10は表示モニタであり、カメラ7によって撮像された画像のほか、制御部9によって行われる各種制御処理の操作画面を表示する。操作・入力部11はキーボードやマウスなどの入力手段であり、操作コマンドやデータの入力を行う。
【0017】
次に図2を参照して、マイクロタイタープレート4のウェル4a内における観察対象の状態について説明する。図2はマイクロタイタープレート4のウェル4aの断面を示している。ウェル4aには培地12が注入されており、観察対象の細胞は培地12内で培養される。この培養においては、細胞本体13はウェル4aの底面に密着した状態で繁殖し、細胞から派生する菌糸14は培地12内で細胞本体13から分離して幾分上層の位置に存在する。
【0018】
このような細胞を観察対象とする場合において、顕微観察装置1のオートフォーカス機能をそのまま用いて焦点合わせを行うと、観察視野全体のフォーカス係数が最も高くなる位置、すなわち細胞本体13と菌糸14の中間位置にカメラ7の焦点が合わされる。この結果、本来の観察対象が細胞本体13もしくは菌糸14のいずれかのみである場合には、いずれにも焦点が完全には合わず、良好な観察画像が得られない。参考例に示す顕微観察装置では、このような不具合を解決するため、以下に説明する構成および方法によって焦点合わせを行うようにしている。
【0019】
次に図3を参照して制御部9の処理機能について説明する。図3において、破線枠内は制御部9によって行われる処理機能を示している。画像入力I/F20は画像データを取り込むためのインターフェースであり、カメラ7によって撮像したデータをデータ変換する。データ変換された画像データは画像記憶部21に記憶される。そして記憶された画像は画像処理部25によって読み出され、ここで細胞画像中の菌糸の定量化などの分析を目的とした画像処理が実行される。
【0020】
マスク情報生成部22は、取得された細胞画像において観察対象から除外する除外範囲と、観察対象に含める対象範囲とを切り分けるためのマスク情報を、細胞画像に基づいて生成する処理を行う。このマスク情報生成処理は、後述するように、自動モードによるマスク設定と手動操作モードによるマスク設定とを選択して実行できるようになっている。自動モードによるマスク設定では、画像記憶部21に記憶された画像をウェーブレット変換することによって抽出された観察対象の画像とその周辺部を囲む範囲を自動的に切り出してマスクを設定する。手動操作モードによるマスク設定では、表示部10に表示された画像を観察者が目視観察し、画像中の観察対象に該当する映像を視認することにより適切と思われる範囲をマスクとして設定する。
【0021】
生成されたマスク情報は画像処理部25およびフォーカス判定部23に送られる。画像処理部25が前述の分析のための画像処理を実行する際には、このマスク情報によって特定された範囲のみが処理対象となる。フォーカス判定部23は、画像記憶部21から読み出された画像に対して、マスク情報生成部22によって生成されたマスク情報を適用することによって切り分けられた範囲、すなわち画像中において観察対象物を含む範囲のみを対象として、カメラ7の焦点が最も観察対象物に良く合致するフォーカス位置を求めるフォーカス判定処理を行う。
【0022】
判定結果はフォーカス制御部24に送られ、フォーカス制御部24は、フォーカス判定部23のフォーカス判定結果に基づいてフォーカス機構3aを制御する。これにより、XYZテーブル3は試料載置テーブル2上のマイクロタイタープレート4に収容された細胞のZ方向の位置を、カメラ7の焦点位置に合わせるように移動する。
【0023】
カメラ7で撮像された原画像や、画像処理部25によって画像処理された処理画像は、表示処理26によって必要なデータ処理が行われた後、表示部10のモニタに表示される。入力処理部27は、操作・入力部11から入力されたコマンドやデータをフォーカス判定部23や画像処理部25に対して入力するためのデータ処理を行う。これにより後述する手動操作モードにおいて、表示部10に表示された操作画面上で行った指示入力に従って、フォーカス判定部23や画像処理部25による処理を実行させることが可能となっている。
【0024】
次に図4を参照して、上述のマスク情報生成を自動的に行う自動マスク設定処理について説明する。図4(a)に示す画面30は、図2に示す観察試料をカメラ7によって撮像した原画像を示している。画面30中には、ウェル4a内の細胞本体13や菌糸14を撮像した映像13a,14aが表示される。図4(a)においては、映像13a,14aは明瞭に識別可能に描かれているが、実際の撮像状態をそのまま表示した画面上では、背景の映像13a中に存在する菌子の映像14aを識別するのは困難な場合が多い。このため、ここでは撮像によって得られた原画像をウェーブレット変換を用いて周波数変換することにより、菌子14が存在する範囲、すなわち観察対象物が存在する範囲を特定するようにしている。
【0025】
図4(b)に示す画面31は、原画像をウェーブレット変換して得られた周波数成分のうち、直流成分による圧縮画像を示している。この圧縮画像では、細い糸状の菌子14の集合が、明瞭に識別可能なかたまり状の映像14bとして表示され、これらの映像14bの形状・位置から、図4(c)に示すように原画像中における映像14bの形状・位置を示す画像32が生成される。そして画像32において、映像14bを所定のマージン幅で囲む整形された輪郭線33を生成することにより、観察対象含める範囲を除外範囲から切り分けるためのマスク情報が自動的に生成される。
【0026】
次に細胞の観察方法について、図5のフローに即して図6,図7を参照しながら説明する。ここでは、マイクロタイタープレート4に収容された細胞を、図1に示す顕微撮像装置によって撮像して、観察対象物である菌子14を含む細胞画像を取得する。図5において、まずマスク情報生成のための画像取込が行われる(ST1)。すなわち顕微観察装置1のカメラ7の焦点を、マイクロタイタープレート4のウェル4aに収容された細胞が撮像可能な位置に合わせ、この状態で細胞を撮像して細胞画像を取り込む(第1の画像取込工程)。
【0027】
次に取り込まれた画像を対象として、図4に示すマスク情報生成処理が実行される(ST2)。すなわち、細胞画像において観察対象から除外する除外範囲(菌糸14が含まれない範囲)と、観察対象に含める対象範囲(菌糸14を含む範囲)とを切り分けるためのマスク情報を、細胞画像に基づいて生成する(マスク情報生成工程)。これにより、図4(c)に示すように、原画像中において菌子14の映像14bが存在する範囲を除いた範囲をマスキングして除外するためのマスク情報が生成される。そして以下に説明するフォーカスサーチにおいては、このマスク情報によって切り出され特定される範囲のみがフォーカス係数取得の対象となる。
【0028】
次いで、フォーカス判定部23によるフォーカスサーチが開始される。まずカメラ7のフォーカス位置(焦点位置)Fを、図6に示すフォーカスサーチ開始位置Psへ相対移動する(ST3)。この相対移動は、XYZテーブル3のフォーカス機構3aによって試料載置テーブル2をZ方向(光軸a方向)へ移動させることにより行われる。そしてカメラ7によってウェル4aを撮像して画像を取り込み(第2の画像取込工程)、取り込まれた画像を対象としてフォーカス係数を取得する(ST4)。このとき、マスク情報によって切り出された範囲、すなわち観察対象の菌子14が存在する対象範囲のみがフォーカス係数算出処理の対象となる。
【0029】
この後、フォーカス位置が図6に示すフォーカスサーチ終了位置Peにあるか否かを判断し、未だフォーカスサーチ終了位置Peに到達していなければ、フォーカス位置を予め設定された移動ピッチPだけサーチ方向に移動し(ST6)、その後(ST4)以降の処理を反復する。すなわち、(ST4)〜(ST6)は、細胞に対する焦点の位置を顕微観察装置1の光軸a方向に相対的に移動させて位置を変更し、この状態で細胞を再度撮像して細胞画像を取り込む第2の画像取込工程と、マスク情報に基づいて第2の画像取込工程で取り込んだ細胞画像の対象範囲を対象として合焦度を示す数値を出力する合焦度確認工程に相当する。
【0030】
そして(ST5)にてフォーカスサーチ終了位置Peに到達したと判断されたならば、図7に示すように、上述のフォーカスサーチにて取得された複数のフォーカス係数f(i)から、最も高いフォーカス係数fMを与えるフォーカス位置を求め、この位置を菌糸14を観察するための最適な焦点の位置(最終フォーカス位置)として算出する(ST7)。すなわち、第2の画像取込工程と合焦度確認工程を複数回行うことによって、焦点の位置を異にする複数の合焦度を示す数値を入手し、これらの数値に基づいて最適な焦点の位置を求める(最適焦点位置算出工程)。
【0031】
そして再度XYZテーブル3によってマイクロタイタープレート4を移動させてフォーカス位置を最終フォーカス位置へ移動させ(ST8)、カメラ7によって観察目的のための画像取込を行う(ST9)。すなわち、最適な焦点の位置に顕微観察装置1のカメラ7の焦点を合わせ、この状態で細胞を撮像して細胞画像を取り込む(第3の画像取込工程)。そしてここで得られた細胞画像は画像記憶部21に記憶され、さらに画像処理部26によって読み出されて、菌糸14の定量化処理などの所定の分析のための画像処理が行われる。
【0032】
この菌糸14の分析を観察目的とした細胞の観察において、細胞本体13と菌子14のように培養状態において撮像方向に厚みを持った状態で分布している場合においても、細胞本体13はマスク情報によって合焦処理の対象から除外されるため、本来の観察対象である菌糸14に正しく焦点を合わせることができ、観察目的に叶った良好な合焦度が得られる。そしてフォーカス動作において、予め想定された範囲(フォーカスサーチ開始位置Ps〜終了位置Pe)の全域で合焦度を確認した結果から、最適焦点位置を求めるようにしていることから、良質の画像を入手することができる。
【0033】
なお上記処理フローの例では、(ST2)のマスク情報生成処理を含めて全ての処理を自動モードで行う例を示しているが、次に説明するように、マスク手動設定を含めて全ての処理動作を手動操作によって行ってもよい。図8に示す画面34は、手動操作画面を示しており、画面34には、図4(a)に示す原画像を表示する画面30とともに自動モードと手動操作モードを切り換えるモード切換スイッチ40および手動操作モード時の操作スイッチを囲むスイッチ枠35が表示されている。
【0034】
モード切換スイッチ40を操作して手動操作モードに切り換えることにより、スイッチ枠35内の各操作スイッチが操作可能となる。画像取入スイッチ36を操作することにより、図5の(ST1)に示す操作、すなわちカメラ7による撮像および画像記憶部21への記憶を手動モードで行うことができる。マスク情報設定スイッチ37を操作すると、以下に説明する手動操作によるマスク情報生成が可能となる。またフォーカススイッチ38を操作することにより、図5の(ST3)〜(ST9)に示す処理が、手動モードによって設定されたマスク情報を用いて実行される。
【0035】
そしてスイッチ39は、手動モードによるマスク情報生成時のマスク形状選択スイッチである。ここでは2種類の形状要素(円・楕円および矩形)と、マスキング範囲(マスク形状として設定された図形の内側・外側のどちらをマスキングの対象とするか)の指定の組み合わせによって、4種類のマスク形状選択スイッチ39a,39b,39c,39dを選択できるようになっている。
【0036】
手動モードによるマスク情報設定には、まずマスク情報設定スイッチ37を操作する。そして図8(b)に示すように画面30に表示された原画像において、観察対象である菌子14に相当すると思われる映像14aが識別されたならば、映像14aの周囲にマスクを設定する。すなわちマスク形状選択スイッチ39を操作して、映像14aに対して適当と思われる形状要素を選択し、ポインタ41の操作によって、マスクとして設定された図形の位置やサイズを、映像14a似合わせて調整する。
【0037】
図8(b)の例では、縦長形状の映像14aに対し、マスク形状選択スイッチ39cが選択され、映像14aに応じたサイズの楕円形の輪郭線42が設定された状態を示している。すなわちマスク形状として円・楕円要素の形状が選定されており、内側を観察対象を含んだ有効範囲とし、外側を観察対象から除外された範囲としてマスクするパターンのマスクが設定されている。
【0038】
(実施の形態)
図9は本発明の実施の形態の細胞の観察方法における画像取込処理のフロー図、図10は本発明の実施の形態の細胞の観察方法におけるフォーカスサーチの説明図である。本実施の形態は参考例と同様の観察対象を撮像する画像取込処理において、参考例と異なる方法でフォーカスサーチを実行するものである。
【0039】
図9において、(ST11)〜(ST14)は、図5に示す(ST1)〜(ST4)と同内容の処理を示している。(ST14)にて、第2の画像取込工程のの各フォーカス位置におけるフォーカス係数が取得されたならば、これらのフォーカス係数f(i)は条件範囲か否かを判定する(ST15)。すなわち合焦度を示す数値が所定の範囲内にあるか否かが判定され(合焦度判定工程)、ここでは図10のグラフに示すように、フォーカス係数f(i)が、良好な合焦度が確保されるしきい値としてのフォーカス値fthを超えているか否かが判定される。
【0040】
そしてここで、範囲内でないと判定されたならば、フォーカス位置が図6に示すフォーカスサーチ終了位置Peであるか否かを判断し(ST16)、未だフォーカスサーチ終了位置Peに到達していなければ、フォーカス位置を予め設定された移動ピッチPだけ移動する(ST17)。そして(ST14)以降の処理が反復され、(ST15)にてフォーカス係数f(i)が条件範囲内である判定されるまで同様の処理を繰り返し行う。すなわち、合焦度判定工程で合焦度を示す数値が所定の範囲内になるまで第2の画像取込工程と合焦度判定工程を繰り返す。
【0041】
そして(ST15)にて、フォーカス係数f(i)は条件範囲内と判断されたならば、当該フォーカス位置にて撮像された画像は、良好な合焦度が保証されていることを示しており、フォーカスサーチ動作はこの段階で停止される。そしてこの撮像で得られた画像がそのまま画像記憶部21に記憶され、さらに画像処理部26によって読み出されて、菌糸14の定量化処理などの所定の分析のための画像処理が行われる。すなわち、第2の画像取込工程で得られた細胞画像であって、合焦度が所定の範囲内になったときに取り込まれた細胞画像に対して、分析のための画像処理が行われる。
【0042】
このフォーカスサーチにおいて、(ST15)にて、フォーカス係数f(i)が条件範囲外と判定されたまま、(ST16)にてフォーカスサーチ終了位置Peであると判断された場合には、撮像条件などに異常が存在すると判断し、エラー表示を行う(ST18)。本実施の形態に示すフォーカスサーチによれば、予め想定された範囲(フォーカスサーチ開始位置Ps〜終了位置Pe)の全てについて必ずしも合焦度確認を行う必要としないことから、合焦に要する時間を短縮することができる。また、フォーカスサーチにおいて最後に取り込んだ画像をそのまま分析用や記録用の画像とすることができることから、撮像効率を向上させることが可能となっている。
【0043】
なお、上記参考例や実施の形態においては、細胞画像において観察対象物である菌糸14の周囲にマスクを設定するようにしているが、観察対象物が存在する範囲を除外した範囲を対象としてマスクを設定するようにしてもよい。そしてフォーカス判定処理に際しては、原画像からマスク範囲を除外する画像処理をまず行った後に、フォーカス判定を行う。この方法は、撮像対象のウェル4a内にゴミなどの異物が存在する場合に適用される。これにより、異物を含めた画像全体をフォーカス判定処理の対象とすることによる誤差を排除することができる。
【0044】
【発明の効果】
本発明によれば、細胞画像において観察対象から除外する除外範囲と観察対象に含める対象範囲とを切り分けるためのマスク情報を細胞画像に基づいて生成し、このマスク情報によって切り分けられた対象範囲を対象として得られた合焦度に基づいて観察時の焦点位置を求めるようにしたので、細胞画像において観察対象となる部分に正確に焦点を合わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の参考例の顕微観察装置の断面図
【図2】 本発明の参考例の顕微観察装置の観察対象の説明図
【図3】 本発明の参考例の顕微観察装置の処理機構を示す機能ブロック図
【図4】 本発明の参考例の細胞の観察方法におけるマスク情報生成処理の説明図
【図5】 本発明の参考例の細胞の観察方法における画像取込処理のフロー図
【図6】 本発明の参考例の細胞の観察方法におけるフォーカスサーチの説明図
【図7】 本発明の参考例の細胞の観察方法におけるフォーカスサーチの説明図
【図8】 本発明の参考例の顕微観察装置の表示画面を示す図
【図9】 本発明の実施の形態の細胞の観察方法における画像取込処理のフロー図
【図10】 本発明の実施の形態の細胞の観察方法におけるフォーカスサーチの説明図
【符号の説明】
1 顕微観察装置
2 試料載置テーブル
3 XYZテーブル
3a フォーカス機構
4 マイクロタイタープレート
7 カメラ
13 細胞
14 菌糸
22 マスク情報生成部
23 フォーカス判定部

Claims (1)

  1. 容器に収容された細胞を顕微撮像装置によって撮像して観察対象物を含む細胞画像を取得する細胞の観察方法であって、前記顕微観察装置の焦点を前記容器に収容された細胞が撮像可能な位置に合わせ、この状態で前記細胞を撮像して観察対象物である菌糸を含む細胞画像を取り込む第1の画像取込工程と、前記細胞画像において観察対象から除外する除外範囲である前記菌糸が含まれない範囲と観察対象に含める対象範囲である前記菌糸を含む範囲とを切り分けるためのマスク情報を、前記細胞画像をウエーブレット変換を用いて周波数変換することにより前記菌糸が存在する範囲を特定して生成するマスク情報生成工程と、前記細胞に対する前記焦点の位置を前記顕微観察装置の光軸方向に相対的に移動させて位置を変更し、この状態で前記細胞を再度撮像して細胞画像を取り込む第2の画像取込工程と、前記マスク情報に基づいて前記第2の画像取込工程で取り込んだ細胞画像の対象範囲を対象として合焦度を示す数値を出力し、この合焦度を示す数値がしきい値を超えているか否かを判定する合焦度判定工程とを有し、前記合焦度判定工程で合焦度を示す数値が前記しきい値を超えるまで前記第2の画像取込工程と前記合焦度判定工程を繰り返す細胞の観察方法であって、前記第2の画像取込工程で得られた細胞画像であって前記合焦度が前記しきい値を超えたときに取り込まれた細胞画像に対して、分析のための画像処理を行うことを特徴とする細胞の観察方法。
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