JP2001052173A - 画像解析装置および画像解析方法 - Google Patents

画像解析装置および画像解析方法

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JP2001052173A
JP2001052173A JP11222430A JP22243099A JP2001052173A JP 2001052173 A JP2001052173 A JP 2001052173A JP 11222430 A JP11222430 A JP 11222430A JP 22243099 A JP22243099 A JP 22243099A JP 2001052173 A JP2001052173 A JP 2001052173A
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Akiko Kitajima
章子 北島
Hiroshi Shiromizu
博 白水
Koshi Yamaguchi
幸志 山口
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来、微生物や細胞組織などの顕微鏡画像の
解析は、人手に頼って観察を行い定量化を行っていた。 【解決手段】 本技術は微生物や細胞組織などの顕微鏡
画像に対してウエーブレット変換等の周波数変換処理を
行い、その結果に基づいて定量解析を行う構成である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微生物や細胞など
の標本画像の画像解析処理等に用いられる画像解析装置
および画像データ解析処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、微生物や細胞などの標本画像の解
析は定量化が困難なことから、人が観察により細胞の数
をカウントしながら解析を行っていた。また、画像処理
によって解析を行う場合も、画像の輝度を解析に使用し
て、輝度の濃淡に閾値を設けて解析をしたり、画像のエ
ッジ検出による解析を行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように微生物や細
胞などの標本画像の解析を行う場合、人による目視検査
が必要となる場合は画像を記憶装置のデータベースに保
存した後に検査を行う必要があるために時間がかかった
り、画像データ保存のため膨大な記憶容量(メモリ)が
必要となっていた。また、人による熟練度の違いから解
析結果の信頼度が大きく異なっていた。
【0004】また、画像処理による解析の場合も解像度
が高い場合の演算時間やノイズによる解析劣化の問題点
があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明の標本画像解析装置はウェーブレット変換など
の周波数変換により周波数ごとの方向性を持った変換成
分を利用して、解析を行うことを特徴とする。
【0006】また、本発明は、解析すべき画像に対して
周波数変換を行い、その結果に基づいて解析結果を出力
することを特徴とする画像処理方法である。
【0007】また、本発明は、解析すべき画像に対して
周波数変換を行い、その結果に基づいて解析結果を出力
するプログラムを記憶した記憶媒体である。
【0008】
【発明の実施の形態】請求項1に記載の発明は、解析す
べき画像を入力する画像入力手段と、前記画像入力手段
によって入力された画像に対して周波数変換を行う周波
数変換手段と、前記周波数変換手段による変換結果に基
づいて、前記画像入力手段から入力された画像の解析結
果を出力する手段とを有することを特徴とする画像解析
装置であって、周波数変換によって画像の特徴を得て解
析結果を出力する。
【0009】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、周波数変換手段はウエーブレット変換
を行うことを特徴とする画像解析装置である。
【0010】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、画像入力手段は微生物または組織細胞
の顕微鏡画像であることを特徴とする画像解析装置であ
る。
【0011】請求項4に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、周波数変換手段によって得られる方向
性を有する周波数成分の大きさを特徴量として解析を行
うことにより位置、個数、大きさ、活性度、面積比、形
状、方向、色などの解析を行うことを特徴とする画像解
析装置である。
【0012】請求項5に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、周波数変換手段によって得られる周波
数レベルの水平・垂直および斜め成分の1つ以上の領域
のデータの総和をとり、その値のパターンをもとに閾値
判定をおこない定量判定を可能とする画像解析装置であ
る。
【0013】請求項6に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、画像入力手段から入力された画像を回
転する回転手段を更に有し、前記回転手段によって回転
された画像データに対して前記周波数変換手段による周
波数変換を行ない、変換後の水平・垂直の領域のデータ
の総和をとり、その総和の比から入力画像中の形状の偏
平率を定量判定することを特徴とする画像処理装置であ
る。
【0014】請求項7に記載の発明は、画像入力手段か
ら入力された画像に対して周波数変換を行い、前記周波
数変換による変換結果に基づいて、前記画像入力手段か
ら入力された画像の解析結果を出力することを特徴とす
る画像解析方法である。
【0015】請求項8に記載の発明は、請求項7に記載
の発明において、周波数変換はウエーブレット変換を行
うことを特徴とする画像解析方法である。
【0016】請求項9に記載の発明は、請求項7に記載
の発明において、画像入力手段から入力される画像は微
生物または組織細胞の顕微鏡画像であることを特徴とす
る画像解析方法である。
【0017】請求項10に記載の発明は、請求項7に記
載の発明において、周波数変換によって得られる方向性
を有する周波数成分の大きさを特徴量として解析を行う
ことにより位置、個数、大きさ、活性度、面積比、形
状、方向、色などの解析を行うことを特徴とする画像解
析方法である。
【0018】請求項11に記載の発明は、請求項7に記
載の発明において、周波数変換によって得られる周波数
レベルの水平・垂直および斜め成分の1つ以上の領域の
データの総和をとり、その値のパターンをもとに閾値判
定をおこない定量判定を行う画像解析方法である。
【0019】請求項12に記載の発明は、請求項7に記
載の発明において、画像入力手段から入力された画像を
回転し、回転された画像データに対して前記周波数変換
を行ない、変換後の水平・垂直の領域のデータの総和を
とり、その総和の比から入力画像中の形状の偏平率を定
量判定する画像処理方法である。
【0020】請求項13に記載の発明は、取り込んだ画
像に対して、周波数変換処理行い、周波数変換による変
換結果に基づいて画像の解析結果を出力するプログラム
を記憶した記憶媒体である。
【0021】請求項14に記載の発明は、請求項13に
記載の発明において、周波数変換処理はウエーブレット
変換であることを特徴とするプログラムの記憶媒体であ
る。
【0022】請求項15に記載の発明は、請求項13に
記載の発明において、解析すべき画像は微生物または組
織細胞の顕微鏡画像であるプログラムの記憶媒体であ
る。
【0023】請求項16に記載の発明は、請求項13に
記載の発明において、周波数変換によって得られる方向
性を有する周波数成分の大きさを特徴量として解析を行
うことにより位置、個数、大きさ、活性度、面積比、形
状、方向、色などの解析を行うプログラムの記憶媒体で
ある。
【0024】請求項17に記載の発明は、請求項13に
記載の発明において、周波数変換によって得られる周波
数レベルの水平・垂直および斜め成分の1つ以上の領域
のデータの総和をとり、その値のパターンをもとに閾値
判定をおこない定量判定を行うプログラムの記憶媒体で
ある。
【0025】請求項18に記載の発明は、請求項13に
記載の発明において、画像入力手段から入力された画像
を回転し、回転された画像データに対して前記周波数変
換を行ない、変換後の水平・垂直の領域のデータの総和
をとり、その総和の比から入力画像中の形状の偏平率を
定量判定するプログラムの記憶媒体である。
【0026】以下、本発明の実施の形態について図1か
ら図9を用いて説明する。
【0027】図1は、本発明の実施の形態による画像解
析処理装置としての実施の形態を示すブロック図であ
り、101は微生物や細胞組織の顕微鏡画像をCCDカ
メラを用いて拡大して取り込み画像取り込み回路にてA
/D変換によりデジタル画像として取り込む画像撮影部
である。111は微生物や細胞組織などの入力標本画像
である。撮影された画像データを格納するフレームバッ
ファメモリである。112はフレームバッファメモリ1
02から出力された画素データである。103は画素デ
ータ112を、ローパスフィルタとハイパスフィルタに
よって2分の1に帯域分割し、分割されたデータを2分
の1に間引いてデータ量を削減していく処理を何段階か
行なうことにより、一画面の画像を多段階にサブバンド
分割を行なうウェーブレット変換部である。113はウ
ェーブレット変換部103から出力される変換係数であ
る。104は画像解析部、114は解析結果である。1
05は図2のフローチャートに従った画像解析のための
制御プログラムや、閾値、解析領域などを記憶するハー
ドディスクやCDなどの記憶媒体である。
【0028】上記のように構成された本発明の画像解析
装置における処理手順を、図2のフローチャートを用い
て本発明の動作を説明する。
【0029】STEP200では、画像撮影部101で
撮影された微生物や細胞組織などの画像を撮影する。S
TEP201では撮影された画像を標本画像111のデ
ジタル画像として、フレームバッファメモリ102に保
存する。
【0030】STEP202では、フレームバッファメ
モリ102に保存された画像データは、ウェーブレット
変換部103でウェーブレット変換が施される。
【0031】STEP203では、周波数変換された変
換係数113を104の画像解析部で、周波数領域の成
分データ(変換係数)の絶対値をとった値があらわす周
波数領域での値の大きさ、水平(LH)、垂直(H
L)、斜め(HH)領域の同一座標の値の大きさがあら
わす方向、変換係数が画像データ中のどのデータの成分
データかをあらわすX−Y座標を使用して解析を行う。
【0032】この解析結果をもとにSTEP204で
は、微生物や細胞などの対象の位置情報、個数、大き
さ、面積比、形状、方向、色を使って活性度の定量判定
を行う。位置情報は座標を使用して解析し、個数は値の
大きさを閾値として閾値以上のものの数を計算し、目的
とする検体の大きさは、大きさが一定値以上の面積によ
り計算し、面積比は値の大きさを閾値として閾値以上の
ものが全体の領域に占める割合から計算し、形状は水平
成分と垂直成分の比率と座標から計算し、方向は水平、
垂直、斜めの成分の大きさの総計から計算し、色は入力
画像情報の色差から計算できるので、それらの値をつか
って偏平率や菌糸の成長度を数値化したり、分裂の面積
比などいろいろ活性度の定量判定を行う。
【0033】STEP204において画像のノイズ成分
が図7のステージ0に含まれることが多いので、ノイズ
が含まれる画像ではステージ0以外を使用することによ
り、ノイズを除去した解析を行えると共に、ステージ0
に比べて、他のステージは解析解像度が少ないので演算
時間が短くなる。
【0034】ここで、図2のSTEP202におけるウ
ェーブレット変換について説明する。図3はウェーブレ
ット変換処理を示したブロック図である。画像撮影部1
01で取り込まれた、入力標本画像111の入力画像デ
ータは図4に示すように水平方向のローパスフィルタ
(LPF)とハイパスフィルタ(HPF)に入力されて
水平方向の帯域を2分割後、それぞれダウンサンプラ
(下向き矢印)によりデータ量を各々時間的に2分の1
に間引く。
【0035】ダウンサンプラとは図5のように2画素か
ら1画素を選び出し画像を2分の1の大きさにする方法
である。前記水平方向LPFを通ってデータ量を2分の
1に間引いた入力画像データはさらに垂直方向のLPF
とHPFに入力された垂直方向の帯域を2分割後、それ
ぞれにダウンサンプラ(下向き矢印)によりデータ量を
各々時間的に2分の1に間引く。
【0036】ステージ0(ステージとは図6のようにウ
ェーブレット変換において1段階サブバンド分割を行う
とステージ0ができ、ステージ0のLL成分をさらに1
段階サブバンド分割をおこなうとステージ1ができ、さ
らにサブバンド分割をおこなうとステージ2ができ
る。)のサブバンド分割された周波数成分について説明
すると、入力画像データは水平方向LPF2101を通
ってデータ量が2分の1に間引かれ、次の垂直方向HP
F2103を通ってデータ量が2分の1に間引かれ、ス
テージ0のLH周波数成分(S0,LH)を得る(以下、水
平方向にLPF、垂直方向にHPFをかけられた領域を
LH周波数成分(LH)。(図6の2番目の図の左下の
領域)。以下同様に水平方向にLPF、垂直方向にLP
Fをかけられた領域をLL周波数領域(LL)。(図6
の左上の領域)。水平方向にHPF、垂直方向にLPH
をかけられた領域をHL周波数成分(HL)。(図6の
2番目の右上の領域)。水平方向にHPF、垂直方向に
HPFをかけられた領域をHH周波数成分(HH)と記
述する。(図6の2番目の右下の領域)。)。
【0037】また水平方向HPF2101を通ってデー
タ量が2分の1に間引かれ、次の垂直方向LPF201
4を通ってデータ量が2分の1に間引かれステージ0の
HLサブバンド信号(S0,HL)を得る。また水平方向H
PF2101を通ってデータ量が2分の1に間引かれ、
次の垂直方向HPF2105を通ってデータ量が2分の
1に間引かれステージ0のHHサブバンド信号(S0,H
H)を得る。
【0038】初段の水平方向LPF2101を通ってデ
ータ量が2分の1に間引かれ、次の垂直方向LPF21
06を通ってデータ量を時間的に2分の1に間引いた成
分に対しては、さらに前述の処理を繰り返す(ステージ
1、ステージ2)。(S1,LH)(S1,HL)(S1,HH)はス
テージ1におけるサブバンド信号であり、(S2,LH)(S
2,HL)(S2,HH)はステージ2におけるサブバンド信号
である。なお図3においては便宜上3回目のウェーブレ
ット変換を行なった状態迄を表すものとする。
【0039】この出力されたデータに対して前記水平お
よび垂直にローパスフィルタを施した成分に対しては、
前記処理を繰り返すことにより、結果的に生成された画
像データを周波数分割した周波数領域の成分データ(係
数成分)は水平および垂直方向の周波数分割を低周波数
領域に沿って4分の1にデータ量を低減させた係数成分
が蓄積されていくことになる。
【0040】図6は本発明の実施の形態におけるサブバ
ンドの説明図であり、ウェーブレット変換の各段階にお
けるウェーブレット変換係数信号を複数の周波数帯域ご
とに表している。1201はステージ2のLL成分ウェ
ーブレット空間(DCウェーブレット空間)である。1
202はステージ2のLH成分ウェーブレット空間、1
203はステージ2のHL成分ウェーブレット空間、1
204はステージ2のHH成分ウェーブレット空間であ
る。1205、1206、1207はステージ1の各成
分のLH、HL、HHのウェーブレット空間である。1
208、1209、1210はステージ0の各成分のL
H、HL、HHのウェーブレット空間である。
【0041】次に、周波数変換後のある周波数レベルの
水平・垂直および斜め成分の1つ以上の領域のデータの
総和をとり、その値のパターンをもとに閾値判定を行う
場合について説明する。
【0042】図2のSTEP203の画像解析処理にお
いて、図6の変換後のあるステージの水平(LH)・垂直(H
L)および斜め(HH)成分のうちの1つ以上の領域のデータ
の総和をとり、そのパターンをもとに閾値判定をおこな
い活性を定量評価する。例えば薬剤の微生物や細胞の活
性度測定の場合、図7のように活性前の変換係数のデー
タの総和をAとすると、活性化した変換係数のデータの
総和Bは活性前の総和Aより少なくなるこれは、活性化
した微生物や細胞などは分裂をおこし、微小組織に分裂
して係数の絶対値が小さくなるためである。これに対
し、活性しなかった微生物や細胞は、分裂せずに薬剤に
反応だけするので変換係数のデータの総和Cは活性前の
総和Aより大きくなる。これは薬剤に反応して係数の絶
対値が大きくなるためである。この変化の割合により活
性度を定量化することができる。
【0043】次に、画像を回転させてから周波数変換を
行う場合の例について説明する。
【0044】はじめに、図2のSTEP201のフレー
ムメモリに格納する前に、アフィン変換などを使って、
取り込み画像を回転することにより標本が水平に並ぶよ
うにする。
【0045】例えば、微生物や細胞などの検体画像はど
の方向に組織が並んでわからないので、アフィン変換を
かけて、30度回転させる毎に水平方向の成分総和を算
出し、その値が最大になるように回転する。
【0046】次にSTEP203の画像解析処理におい
て、図6の変換後のあるステージの水平・垂直領域の各
成分データの総和を各々とり、水平領域と垂直領域の各
総和の比により形状を偏平率で定量化することができ、
どのくらいの割合で形状が変化しているかを定量判定す
ることができる。
【0047】標本を水平に並ぶように回転させる手段と
は別に形状の偏平率を求めるには、図2のSTEP20
3の画像解析処理において水平領域と垂直領域と斜め領
域の総和がもっとも大きい方向に標本が並んでいると判
断できるので、その領域を水平として偏平率を求めるこ
とも出来る。
【0048】次に、周波数変換後の1つ以上の領域を使
用して、変換後のデータに対して絶対値の閾値を設けて
閾値以下のデータを0として、閾値以上の成分のみ有効
成分として検出し、目的とする細胞等の位置と個数の定
量判定を行う場合について説明する。
【0049】図2のSTEP204の画像解析処理にお
いて、図6の変換後のあるステージの変換後の各領域の
1つ以上の領域を使用して、変換後のデータに対して絶
対値の閾値を設けて閾値以下のデータを0として、閾値
以上の成分のみ有効成分として検出を行い、自動的な細
胞の位置と個数と全体の面積に対する割合などの定量判
定、係数の大きさによる分類などを可能とする。
【0050】次に、周波数変換後の各領域の1つ以上の
領域を使用して、ある標本細胞は活性化する分裂を起こ
して広がる特性を利用して、領域をブロックに分割し
て、1ブロック中にある閾値により有効成分と判定され
た成分の個数をカウントして、個数と面積比による細胞
の活性度の定量判定を行う場合の例について説明する。
【0051】図2のSTEP204の画像解析処理にお
いて、図6の変換後のあるステージの変換後の各領域の
1つ以上の領域を使用して、ある標本細胞は活性化する
と分裂を起こして広がる特性を利用して、まず、閾値に
よる有効成分の検出を行う。例えば、閾値を10とする
と、データ成分の絶対値が10以上の場合は有効成分と
してそのまま残し、データ成分の絶対値が9以下の場合
は0とする。そして0以外のデータを有効成分として検
出する。
【0052】つぎに、図8のように変換領域を細胞の面
積より大きな4×4や8×8などのブロックに分割す
る。
【0053】次に、1ブロック中にある有効成分の個数
をカウントして、ブロック中の個数による定量化と個数
が閾値以上のブロックの全体のブロックに対する面積比
による細胞の活性化の定量判定を行う。
【0054】次に、周波数変換後の領域の1つ以上の領
域を使用して、ある標本細胞は活性化すると分裂を起こ
して広がる特性を利用して、閾値以上の有効成分が一定
領域以上広がって検出される領域を活性領域と判断し、
全体のどのくらいの領域が活性領域か定量判定する場合
の例について図9を使って説明する。
【0055】図2のSTEP204の画像解析処理にお
いて、図6の変換後のあるステージの変換後の各領域の
1つ以上の領域を使用して、ある標本細胞は活性化する
と分裂を起こして広がる特性を利用して、まず、閾値に
よる有効成分の検出を行い、閾値以上の有効成分を中心
にして周りの2次元座標領域に閾値以上の有効成分があ
るかどうかをチェックする。例えば図9の活性領域のよ
うに有効成分がつながって現れる場合、有効成分が一定
領域以上広がって検出されるとして、この領域を活性領
域として判断する。逆に図9の非活性領域のように有効
成分が孤立している場合は活性化していないとして、こ
の領域を非活性領域と判断する。これにより活性領域の
自動判定ができる。また、標本画像全体に対してどのく
らいの領域が活性領域か定量判定をすることができる。
【0056】また、微生物や細胞などの標本画像の解析
にウェーブレット変換後のサブバンド分割された周波数
成分を利用したその他の使い方として、変換係数の大き
さによる色、濃淡を解析することによる薬品との反応度
合いの定量測定、変換係数の座標情報を使用して、目的
とする対象の大きさ、個数などの定量測定、同じ座標で
水平(LH)、垂直(HL)、斜め(LL)のうちのど
こに変換係数の大きなものがあるかを判断することによ
り方向が判断できるので、つながった長さから菌糸が成
長していく成長度を定量化できる。
【0057】
【発明の効果】本発明は位置、個数、大きさ、活性度、
面積比、形状、方向、色などの解析の自動的な定量判定
を可能とする有効な効果が得られ、人間による観察の負
担が軽減される。
【0058】また、変換後の領域の1つ以上の領域を解
析に利用することにより解析性能の向上を図れ、ステー
ジ0を解析に使用しない場合はステージ0に含まれるノ
イズが削除できることにより解析性能の向上を図れる。
また、解析に変換領域を使用することにより、解像度よ
り少ない演算量で解析を行うことにより処理の高速化が
図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による画像解析処理装置と
しての実施の形態を示すブロック図
【図2】本発明の実施の形態による画像解析処理装置に
おける画像解析方法を示すフローチャート
【図3】本発明の実施の形態におけるウェーブレット変
換を説明したブロック図
【図4】本発明の実施の形態における1ステージ帯域2
分割、2ステージ帯域2分割の説明図
【図5】本発明の実施の形態におけるダウンサンプラの
説明図
【図6】本発明の実施の形態におけるサブバンドの説明
【図7】本発明の実施の形態における周波数領域の総和
の例の説明図
【図8】本発明の実施の形態における細胞の活性/非活
性の例の説明図
【図9】本発明の実施の形態における細胞の活性/非活
性の例の説明図
【符号の説明】
101 画像撮影部 102 フレームバッファメモリ 103 ウェーブレット変換部 104 画像解析部 105 記憶媒体 1201 ステージ2のLL成分 1202 ステージ2のLH成分 1203 ステージ2のHL成分 1204 ステージ2のHH成分 1205 ステージ1のLH成分 1206 ステージ1のHL成分 1207 ステージ1のHH成分 1208 ステージ0のLH成分 1209 ステージ0のHL成分 1210 ステージ0のHH成分
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G06F 15/70 330F (72)発明者 山口 幸志 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 2G045 AA02 AA24 CA01 CB01 CB21 FA16 FA19 GA01 GB10 GC22 JA01 JA07 4B029 AA07 BB01 CC03 CC08 FA10 FA11 4B063 QA01 QQ05 QR74 QS02 QS22 QX01 5B057 AA10 BA02 CA01 CA08 CA12 CC02 CG09 DA07 DC04 DC08 DC09 5L096 AA02 AA06 BA06 BA13 BA18 CA18 FA26 FA53 FA59 FA67 FA69 FA70 GA55 JA11

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】解析すべき画像を入力する画像入力手段
    と、 前記画像入力手段によって入力された画像に対して周波
    数変換を行う周波数変換手段と、 前記周波数変換手段による変換結果に基づいて、前記画
    像入力手段から入力された画像の解析結果を出力する手
    段と、を有することを特徴とする画像解析装置。
  2. 【請求項2】前記周波数変換手段はウエーブレット変換
    を行うことを特徴とする請求項1記載の画像解析装置。
  3. 【請求項3】前記画像入力手段は微生物または組織細胞
    の顕微鏡画像であることを特徴とする請求項1記載の画
    像解析装置。
  4. 【請求項4】前記周波数変換手段によって得られる方向
    性を有する周波数成分の大きさを特徴量として解析を行
    うことにより位置、個数、大きさ、活性度、面積比、形
    状、方向、色などの解析を行うことを特徴とする請求項
    1記載の画像解析装置。
  5. 【請求項5】前記周波数変換手段によって得られる周波
    数レベルの水平・垂直および斜め成分の1つ以上の領域
    のデータの総和をとり、その値のパターンをもとに閾値
    判定をおこない定量判定を可能とする請求項1記載の画
    像解析装置。
  6. 【請求項6】前記画像入力手段から入力された画像を回
    転する回転手段を更に有し、前記回転手段によって回転
    された画像データに対して前記周波数変換手段による周
    波数変換を行ない、変換後の水平・垂直の領域のデータ
    の総和をとり、その総和の比から入力画像中の形状の偏
    平率を定量判定することを特徴とする請求項1記載の画
    像処理装置。
  7. 【請求項7】画像入力手段から入力された画像に対して
    周波数変換を行い、前記周波数変換による変換結果に基
    づいて、前記画像入力手段から入力された画像の解析結
    果を出力することを特徴とする画像解析方法。
  8. 【請求項8】前記周波数変換はウエーブレット変換を行
    うことを特徴とする請求項7記載の画像解析方法。
  9. 【請求項9】前記画像入力手段から入力される画像は微
    生物または組織細胞の顕微鏡画像であることを特徴とす
    る請求項7記載の画像解析方法。
  10. 【請求項10】前記周波数変換によって得られる方向性
    を有する周波数成分の大きさを特徴量として解析を行う
    ことにより位置、個数、大きさ、活性度、面積比、形
    状、方向、色などの解析を行うことを特徴とする請求項
    7記載の画像解析方法。
  11. 【請求項11】前記周波数変換によって得られる周波数
    レベルの水平・垂直および斜め成分の1つ以上の領域の
    データの総和をとり、その値のパターンをもとに閾値判
    定をおこない定量判定を行う請求項7記載の画像解析方
    法。
  12. 【請求項12】前記画像入力手段から入力された画像を
    回転し、回転された画像データに対して前記周波数変換
    を行ない、変換後の水平・垂直の領域のデータの総和を
    とり、その総和の比から入力画像中の形状の偏平率を定
    量判定する請求項7記載の画像処理方法。
  13. 【請求項13】取り込んだ画像に対して、周波数変換処
    理行い、周波数変換による変換結果に基づいて画像の解
    析結果を出力するプログラムを記憶した記憶媒体。
  14. 【請求項14】前記周波数変換処理はウエーブレット変
    換であることを特徴とする請求13記載の記憶媒体。
  15. 【請求項15】解析すべき画像は微生物または組織細胞
    の顕微鏡画像である請求項13記載の記憶媒体。
  16. 【請求項16】前記周波数変換によって得られる方向性
    を有する周波数成分の大きさを特徴量として解析を行う
    ことにより位置、個数、大きさ、活性度、面積比、形
    状、方向、色などの解析を行うことを特徴とする請求項
    13記載の記憶媒体。
  17. 【請求項17】前記周波数変換によって得られる周波数
    レベルの水平・垂直および斜め成分の1つ以上の領域の
    データの総和をとり、その値のパターンをもとに閾値判
    定をおこない定量判定を行う請求項13記載の記憶媒
    体。
  18. 【請求項18】前記画像入力手段から入力された画像を
    回転し、回転された画像データに対して前記周波数変換
    を行ない、変換後の水平・垂直の領域のデータの総和を
    とり、その総和の比から入力画像中の形状の偏平率を定
    量判定する請求項13記載の記憶媒体。
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