JP2001307066A - 細胞画像分析装置および細胞画像分析方法 - Google Patents

細胞画像分析装置および細胞画像分析方法

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JP2001307066A
JP2001307066A JP2000120789A JP2000120789A JP2001307066A JP 2001307066 A JP2001307066 A JP 2001307066A JP 2000120789 A JP2000120789 A JP 2000120789A JP 2000120789 A JP2000120789 A JP 2000120789A JP 2001307066 A JP2001307066 A JP 2001307066A
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JP2000120789A
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Akiko Kitajima
章子 北島
Kanji Yahiro
寛司 八尋
Hiroshi Shiromizu
博 白水
Koshi Yamaguchi
幸志 山口
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 細胞画像を効率よくしかも高い信頼性で分析
することができる細胞画像分析装置および細胞画像分析
方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 動植物の細胞を撮像して得られた細胞画
像の画像データをウェーブレット変換してサブバンド分
割された変換データをウェーブレット変換データ記憶部
24に記憶させる。変換データを復元画像に解凍処理す
る際に、DC成分を0以外の一定値に、低週波成分を0
にしたうえで逆ウェーブレット変換手段25によって逆
変換した中間データを復元データ記憶部26に記憶させ
る。そしてこの中間データを分析処理部27で処理する
ことにより、細胞画像中の特定周波数成分に対応した樹
状突起を抽出する。これにより、動植物細胞の樹状突起
を精度よく分離抽出して定量化し、記録することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、動植物の細胞画像
の画像データを周波数変換することにより所定の分析を
行う細胞画像分析装置および細胞画像分析方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】生化学分野における各種の試験では、動
植物の細胞や微生物などを種々の条件下で培養し時間経
過に伴う変化や成長の度合いを観察することが行われ
る。例えば細胞の菌糸など逐次成長する部分を観察対象
とする場合には、これらを経時的に追跡して観察・記録
し、データ化する作業が必要となる。従来はこのような
作業は専ら人手に依存しており、実験担当者が顕微鏡視
野内で細胞を目視によって観察し、菌糸などの観察対象
部位に注目して必要項目をデータ化し、記録するという
作業を行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところがこのような観
察作業は、多大の手間と時間を要する煩瑣な作業であ
り、この観察によって実験作業全体の効率の低下を招く
とともに、実験担当者に過大の作業負荷を強いることと
なっていた。また、観察結果をデータ化する際には、観
察を行う各担当者の経験・熟練度によってデータ化され
た結果にばらつきを生じやすく、データの信頼性が確保
され難いという問題点もあった。
【0004】そこで本発明は、細胞画像を効率よくしか
も高い信頼性で分析することができる細胞画像分析装置
および細胞画像分析方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の細胞画像
分析装置は、動植物の細胞を撮像して得られた細胞画像
の画像データを周波数変換して周波数成分を高周波側の
周波数成分と直流成分を含む低周波側の周波数成分とに
帯域分割する帯域分割手段と、少なくとも前記高周波側
の周波数成分を用いて特徴抽出用の中間データを作成す
る中間データ作成手段と、前記中間データより動植物の
細胞の特徴部を抽出する特徴抽出手段を備えた。
【0006】請求項2記載の細胞画像分析装置は、請求
項1記載の細胞画像分析装置であって、前記帯域分割手
段がウェーブレット変換を行うウェーブレット変換手段
である。
【0007】請求項3記載の細胞画像分析装置は、請求
項1記載の細胞画像分析装置であって、前記中間データ
作成手段が、前記周波数成分のうち低周波側の周波数成
分を一定の値にし、この低周波側の周波数成分と前記高
周波側の周波数成分から画像データを復元する。
【0008】請求項4記載の細胞画像分析装置は、請求
項3記載の細胞画像分析装置であって、前記帯域分割手
段がウェーブレット変換を行うウェーブレット変換手段
であり、前記中間データ作成手段が逆ウェーブレット変
換を行う逆ウェーブレット変換手段である。
【0009】請求項5記載の細胞画像分析装置は、請求
項1記載の細胞画像分析装置であって、前記特徴抽出手
段が細胞の樹状突起を検出する。
【0010】請求項6記載の細胞画像分析装置は、請求
項5記載の細胞画像分析装置であって、前記特徴抽出手
段が画像に含まれる樹状突起の長さを示す数値データを
出力する。
【0011】請求項7記載の細胞画像分析装置は、請求
項5記載の細胞画像分析装置であって、前記特徴抽出手
段が前記樹状突起の分岐数を出力する。
【0012】請求項8記載の細胞画像分析装置は、請求
項5記載の細胞画像分析装置であって、前記特徴抽出手
段が前記樹状突起の位置を示す位置データを出力する。
【0013】請求項9記載の細胞画像分析装置は、請求
項8記載の細胞画像分析装置であって、前記細胞画像上
に前記位置データに基づく画像を重ねて表示する表示手
段を備えた。
【0014】請求項10記載の細胞画像分析方法は、動
植物の細胞を撮像して得られた細胞画像の画像データを
周波数変換して周波数成分を高周波側の周波数成分と直
流成分を含む低周波側の周波数成分とに帯域分割する工
程と、少なくとも前記高周波側の周波数成分を用いて特
徴抽出用の中間データを作成する工程と、前記中間デー
タより動植物の細胞の特徴部を抽出する工程とを含む。
【0015】請求項11記載の細胞画像分析方法は、請
求項10記載の細胞画像分析方法であって、前記帯域分
割する工程において、ウェーブレット変換を行う。
【0016】請求項12記載の細胞画像分析方法は、請
求項10記載の細胞画像分析方法であって、前記中間デ
ータを作成する工程において、前記周波数成分のうち低
周波側の周波数成分を一定の値にし、この低周波側の周
波数成分と前記高周波側の周波数成分から画像データを
復元する。
【0017】請求項13記載の細胞画像分析方法は、請
求項11記載の細胞画像分析方法であって、前記帯域分
割する工程においてウェーブレット変換を行い、前記中
間データを作成する工程において逆ウェーブレット変換
を行う。
【0018】請求項14記載の細胞画像分析方法は、請
求項10記載の細胞画像分析方法であって、前記特徴部
を抽出する工程において、細胞の樹状突起を検出する。
【0019】請求項15記載の細胞画像分析方法は、請
求項14記載の細胞画像分析方法であって、前記特徴部
を抽出する工程において、画像に含まれる樹状突起の長
さを示す数値データを出力する。
【0020】請求項16記載の細胞画像分析方法は、請
求項14記載の細胞画像分析方法であって、前記特徴部
を抽出する工程において、前記樹状突起の分岐数を出力
する。
【0021】請求項17記載の細胞画像分析方法は、請
求項14記載の細胞画像分析方法であって、前記特徴部
を抽出する工程において、前記樹状突起の位置を示す位
置データを出力する。
【0022】請求項18記載の細胞画像分析方法は、請
求項17記載の細胞画像分析方法であって、前記細胞画
像上に前記位置データに基づく画像を重ねて表示する。
【0023】請求項19の記憶媒体は、動植物の細胞画
像を周波数変換して高周波側の周波数成分と直流成分を
含む低周波側の周波数成分とに帯域分割する工程と、少
なくとも前記高周波側の周波数成分を用いて特徴抽出用
の中間データを作成する工程と、前記中間データより動
植物の細胞の特徴部を抽出する工程とを含む処理を行う
プログラムを格納した。
【0024】請求項20の記憶媒体は、請求項19記載
の記憶媒体であって、前記帯域分割する工程において、
ウェーブレット変換を行うプログラムを格納した。
【0025】請求項21の記憶媒体は、請求項19記載
の記憶媒体であって、前記中間データを作成する工程に
おいて、前記低周波側の周波数成分を一定の値にし、こ
の低周波側の周波数成分と前記高周波側の周波数成分か
ら元のデータを復元する処理を行うプログラムを格納し
た。
【0026】請求項22の記憶媒体は、請求項19記載
の記憶媒体であって、前記帯域分割する工程においてウ
ェーブレット変換を行い、前記中間データを作成する工
程において逆ウェーブレット変換を行うプログラムを格
納した。
【0027】上記構成の発明によれば、細胞画像の画像
データを周波数変換して周波数成分を高周波側の周波数
成分と直流成分を含む低周波側の周波数成分とに帯域分
割し、少なくとも高周波側の周波数成分を用いて作成さ
れた特徴抽出用の中間データより動植物の細胞の特徴部
を抽出することにより、動植物細胞の樹状突起を精度よ
く分離抽出して定量化することができる。
【0028】また上記帯域分割処理にウェーブレット変
換を応用することにより、処理過程において抽出対象部
位の位置情報が保存され、良好な分析結果を得ることが
できる。さらに抽出項目に樹状突起の長さや分岐数など
の定量データとともに樹状突起の位置データを含むこと
により、分析結果の解析をより精緻にしかも操作性良く
行うことが可能となり、細胞画像の分析を高精度・高効
率で行うことができる。
【0029】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)図1は本発明の
実施の形態1の細胞画像分析装置の構成を示すブロック
図、図2は本発明の実施の形態1の細胞画像分析装置の
処理機能を示す機能ブロック図、図3(a)は本発明の
実施の形態1の細胞画像分析装置の顕微鏡画像を示す
図、図3(b)は本発明の実施の形態1の細胞画像分析
装置の画像データの信号成分を示すグラフ、図4は本発
明の実施の形態1の細胞画像分析装置のウェーブレット
変換部の構成を示すブロック図、図5、図6、図7は本
発明の実施の形態1の細胞画像分析装置のウェーブレッ
ト変換処理の説明図、図8は本発明の実施の形態1の細
胞画像分析装置の分析処理部の機能を示すブロック図、
図9は本発明の実施の形態1の細胞画像分析方法を示す
フロー図、図10、図11、図12は本発明の実施の形
態1の細胞画像分析装置による細胞画像を示す図であ
る。
【0030】まず図1を参照して細胞画像分析装置の構
成を説明する。図1において位置決めステージ1上に
は、観察対象の細胞を収容する担体である容器2が載置
されている。容器2は外部から視認可能な透明体であ
り、内部には分析対象の動植物の細胞を含む試料3が収
容されている。位置決めステージ1の下方にはフォーカ
ス機構を備えた顕微鏡4が配設されており、顕微鏡4の
下方にはカメラ5が配置されている。
【0031】位置決めステージ1の上方に配設された照
明装置6を点灯して容器2を照明した状態で、顕微鏡4
を介してカメラ5によって容器2内の試料3中の動植物
の細胞を撮像することにより、カメラ5は細胞画像のデ
ジタル画像データを取得する。位置決めステージ1およ
び顕微鏡4は機構制御部10と接続されており、機構制
御部10によって位置決めステージ1を制御することに
より、容器2内の所望の位置をカメラ5によって撮像す
ることができ、また顕微鏡4のフォーカス機構を制御す
ることにより、所望の位置に焦点を合わせることができ
る。
【0032】カメラ5は画像記憶部11と接続されてお
り、カメラ5によって取得されたデジタル画像データは
画像記憶部11に記憶される。第1の記憶部12はプロ
グラム記憶部であり、後述するウェーブレット変換処理
を行うプログラムや、変換されたデータに基づいて分析
処理を行うプログラムなど、各種の演算、動作制御の処
理を行うプログラムを記憶する。中央演算部15はCP
Uであり、第1の記憶部12に記憶されたプログラムに
従って各種の演算や動作制御を実行する。表示部16は
モニタ装置であり、カメラ5によって取得した画像や分
析処理が行われた画像を表示するほか、操作・入力時の
案内画面を表示する。
【0033】第2の記憶部17はデータ記憶部であり、
分析結果や各種処理済データ、設定データなどの各種デ
ータを記憶する。操作・入力部18はキーボードやマウ
スなどの入力手段であり、操作コマンド入力やデータ入
力を行う。通信部19は有線や無線の通信ネットワーク
を介して外部装置とのデータの授受を行う。記憶媒体ド
ライブ13は、フロッピーディスクなどの磁気ディスク
やメモリーカードなど、携行可能な記憶媒体からのデー
タの読み取りを行うドライブ装置である。
【0034】ここでは記憶媒体ドライブ13を介して、
必要に応じて以下の3種類の記憶媒体からそれぞれ異な
る種類のデータの読み取りを行う。第1の記憶媒体14
aには、分析処理を行う前の段階の原画像の画像データ
が記憶されており、当該細胞画像分析装置によって取得
された画像の持ち出しや他装置によって取得された画像
を対象とした分析が行えるようになっている。
【0035】第2の記憶媒体14bは、ウェーブレット
変換処理を行うプログラムや、変換されたデータに基づ
いて分析処理を行うプログラムなど、各種の演算、動作
制御の処理を行うプログラムが記憶されており、演算
部、記憶部、操作・入力部および表示部の各機構を備え
たパーソナルコンピュータへこれらのプログラムをイン
ストールすることにより、一般のパーソナルコンピュー
タを細胞画像分析装置として機能させることができる。
すなわち、パーソナルコンピュータにおいて第1の記憶
媒体14aから読み取った画像データを、第2の記憶媒
体14bから読み取られたプログラムに従って演算・処
理することにより、細胞画像の分析処理を行うことがで
きる。
【0036】第3の記憶媒体14cには、分析結果のデ
ータが記憶されている。当該細胞画像分析装置によって
既に作成された既分析データを第3の記憶媒体に書き込
んで持ち出したり、外部分析装置によって行われた分析
結果のデータを書き込んだ第3の記憶媒体より分析結果
のデータを読み込むことにより、表示部16のモニタ装
置にこれらの分析結果を表示させることができる。
【0037】次に図2を参照して細胞画像の分析装置の
処理機能について説明する。図2に示すウェーブレット
変換手段23、逆ウェーブレット変換手段25、分析処
理部27、表示処理部28、記録部29は、図1におい
て中央演算部15によって第1の記憶部12に記憶され
たプログラムに従って実行される処理機能を示す。また
ウェーブレット変換データ記憶部24、復元データ記憶
部26、分析結果記憶部30は、図1に示す第2の記憶
部17に設定される記憶領域を示すものである。
【0038】図2において、原画像記憶部20にはカメ
ラ5によって取得された画像データや第1の記憶媒体1
4aから読み取られた画像データが記憶される。分析対
象の画像データはまずウェーブレット変換手段23によ
ってウェーブレット変換される。ウェーブレット変換
は、音声や画像などの信号を周波数変換を用いて分析す
る手法であり、解析対象の原信号に含まれる種々の波形
の中から特定波形を抽出する処理過程において、抽出対
象波形の位置情報が損なわれることなく保存されるとい
う特徴を有している。このウェーブレット変換を画像解
析に応用することにより、画像中の特徴部を抽出する際
に、位置誤差やノイズの影響を排除して高精度の分析処
理を行うことができる。
【0039】次に細胞画像を対象としたウェーブレット
変換について、図3〜図7の各図を参照して説明する。
まず図3を参照して、ウェーブレット変換手段23によ
って行われるウェーブレット変換について説明する。図
3(a)において、カメラ5によって撮像され取得され
た画像31は、X方向、Y方向に配列された多数の画素
によって構成されており、画像情報はこれらの各画素の
濃淡(輝度)を示す画素値によって表わされる。図3
(b)は画像31の水平方向(X方向)の1つの画素列
32を取り出し、各画素ごとの濃度の分布を棒グラフ3
3によって表したものである。ウェーブレット変換手段
23は、図4に示すように水平ウェーブレット変換部2
3Xおよび垂直ウェーブレット変換部23Yより成る。
水平ウェーブレット変換部23Xはローパスフィルタ
(以下「LPF」と略記する。)35Lおよびハイパス
フィルタ(以下、「HPF」と略記する。)35Hを備
えており、水平ウェーブレット変換部23Xに入力され
た画像信号は、LPF35LとHPF35Hによって、
サブバンド分割される。LPF35L及びHPF35H
は、関数によって構成されており(数1)にそれを示
す。
【0040】
【数1】
【0041】この関数はHaar(ハール)ウェーブレ
ット関数であり、ウェーブレット変換で用いられる関数
として知られている。この関数に、水平方向に並んだ順
番に従って画素値を入力することにより、LPF35L
から低周波成分が出力され、HPF35Hから高周波成
分が出力される。
【0042】次にこのようにしてサブバンド分割された
画像信号は、ダウンサンプラ36によってデータを間引
く処理、すなわち水平方向に配列されたデータを1つ飛
びに間引くことにより、データ量を1/2に削減する処
理が行われる。図5(a)は、このようにサブバンド分
割され、ダウンサンプル処理によって水平方向に1/2
に圧縮された画像信号の周波数成分を、帯域ごとに模式
的に示している。
【0043】図5(a)に示すように水平ウェーブレッ
ト変換処理により、画像信号は左半分が低周波帯域成分
(「L成分」と略記)のみ、右半分が高周波帯域成分
(「H成分」と略記)のみの領域に分けられる。これら
の領域は、ウェーブレット変換によって周波数帯域ごと
に分割された周波数空間(ウェーブレット空間)であ
る。すなわち、図5(a)の左半分は、L成分の空間
(L空間)、右半分はH成分の空間(H空間)である。
以下に示すウェーブレット変換の各段階においても、周
波数空間を同様の表記方法で記す。
【0044】次に垂直方向のウェーブレット変換が行わ
れる。図4に示すように、水平ウェーブレット変換部2
3Xからの2種類の信号、すなわちL成分、H成分は垂
直ウェーブレット変換部23Yに送られる。そして、そ
れぞれLPF37L、HPF37HおよびLPF38
L、HPF38Hによって垂直方向のサブバンド分割処
理が行われた後に、同様にダウンサンプラ39によって
データを間引く処理が行われる。LPF37L,38L
及びHPF37H,38Hも、Haarウェーブレット
関数によって構成されている。
【0045】この垂直ウェーブレット変換により、水平
方向・垂直方向ともに直流成分を含む低周波成分の信号
成分(DC成分)、水平方向が低周波成分で垂直方向が
高周波成分の信号成分(LH成分)、水平方向が高周波
成分で垂直方向が低周波成分の信号成分(HL成分)、
水平方向・垂直方向ともに高周波成分の信号成分(HH
成分)の4種類の信号成分が出力される。
【0046】これにより、図5(a)に示すL空間、H
空間は、図5(b)に示すようにそれぞれDC成分、L
H成分、HL成分、HH成分のみの、DC空間、LH空
間、HL空間、およびHH空間に分割される。このよう
にして水平ウェーブレット変換と垂直ウェーブレット変
換を1セットにして行うことにより、1段階のウェーブ
レット変換が終了する。そしてウェーブレット変換され
たウェーブレット変換データは、ウェーブレット変換デ
ータ記憶部24に周波数帯域ごとに分けられて記憶され
る。したがって、ウェーブレット変換手段23は、細胞
画像の画像データを周波数変換して周波数成分を高周波
側の周波数成分(HH成分、HL成分、LH成分)と直
流成分を含む低周波側の周波数成分(DC成分)とに帯
域分割する帯域分割手段となっている。帯域分割された
細胞画像は、ウェーブレット変換データとしてウェーブ
レット変換データ記憶部24に記憶される。
【0047】このウェーブレット変換は通常1段階のみ
で目的を達成するものではなく、一般に多段階の変換処
理が行われる。すなわち、ウェーブレット変換データ記
憶部24に記憶されたウェーブレット変換データのうち
DC成分については、ウェーブレット変換手段23にフ
ィードバックされ、このフィードバック信号に対して再
びウェーブレット変換が行われる。
【0048】この第2段階のウェーブレット変換処理に
より、図5(b)に示す第1段階のウェーブレット変換
処理が行われた状態(ステージ0の状態)におけるDC
空間は、図5(c)に示すように第2段階にウェーブレ
ット変換後の状態を示すステージ1において、DC’空
間、HL’空間、LH’空間、HH’空間の4つのウェ
ーブレット空間に分割される。すなわちDC成分は、ウ
ェーブレット変換により高周波側の周波数成分(HH’
成分、HL’成分、LH’成分)と直流成分を含んだ低
周波成分(DC’成分)とに帯域分割される。本実施の
形態においては、このステージ1の状態のDC’空間に
対して更にもう1段階のウェーブレット変換を行う例を
示している。
【0049】すなわちこれにより、図6に示すように、
DC’空間は更にLH’’空間、HL’’空間、H
H’’空間、DC’’空間の4つに分割される(ステー
ジ2)。そしてこれらの各ウェーブレット空間は、図7
に示すように、高周波成分空間40(図6に示すHL空
間、LH空間、HH空間の和)、中周波成分空間41
(図6に示すHL’空間、LH’空間、HH’空間の
和)、低周波成分空間42(図6に示すLH’’空間、
HL’’空間、HH’’空間の和)および直流成分空間
43(DC’’空間)に分けられる。直流成分空間43
は、正確には低周波成分空間42よりも低い周波数成分
も含んでおり、直流成分を含んだ低周波成分空間となっ
ている。
【0050】図2において、逆ウェーブレット変換手段
25は、ウェーブレット変換データ記憶部24に記憶さ
れた変換信号を逆ウェーブレット変換処理する。逆ウェ
ーブレット変換は、上述のウェーブレット変換の逆変換
であり、空間周波数に変換されサブバンド分割された画
像信号を、変換前の画像データ、すなわち各画素ごとの
輝度データで示される画像信号に復元する処理である。
【0051】ここで、ウェーブレット変換、逆ウェーブ
レット変換を細胞画像の画像解析に適用した処理画像例
について示す。図10(a)は、動植物細胞の顕微鏡画
像の原画像を示している。この原画像をウェーブレット
変換して周波数帯域ごとに分割された変換信号を、さら
に逆ウェーブレット変換して復元される画像について、
図10(b),(c)、図11(a),(b)、および
図12を参照して説明する。
【0052】まず図12(a),(b),(c)は、そ
れぞれ図6に示すHL空間、LH空間、HH空間の周波
数成分のみを視覚的に表示した画像を示すものである。
図12(a),(b),(c)から判るように、HL空
間、LH空間、HH空間は、原画像中の高周波成分によ
って構成される画像要素、すなわち画像上での密度が高
く線状で現れる要素の、垂直方向のエッジ成分、水平方
向のエッジ成分、斜め方向のエッジ成分をそれぞれ示す
ものとなっている。
【0053】また、図10(b)は、図12(a),
(b),(c)の3つの成分を合成して視覚的に表示し
た画像、すなわち、図7に示す高周波成分空間40(H
L空間、LH空間、HH空間の和)に対応するものであ
る。この図10(b)の画像には高周波成分によって構
成される樹状突起などの画像要素が現れている。
【0054】そして、図10(c)、図11(a),
(b)は、それぞれ図7に示す中周波成分空間41、低
周波成分空間42,直流成分空間43の各周波数成分を
視覚的に表示した画像を示している。すなわち空間周波
数が低くなるに従って、変化が少ない低密度画像の部分
が残っていく。
【0055】このように樹上突起を有する細胞の細胞画
像をウェーブレット変換することにより高周波側の周波
数成分に樹状突起の特徴を示す画像要素が多く残り、低
周波側の成分には不要とされる画像要素(ノイズ)が多
く残る。このようなウェーブレット変換の特徴を利用し
て逆ウェーブレット変換では、多くのノイズを含んだ低
周波側の周波数成分を除去(又は目立たなく)する処理
を行う。具体的には、除去したい低周波側の周波数成分
を一定の値にし、残りの高周波側の周波数成分と共に一
定値に置換された低周波側の周波数成分を逆ウェーブレ
ット変換手段25に入力して逆ウェーブレット変換を行
う。
【0056】本実施の形態では低周波側の周波数成分と
して低周波成分空間42を全て0の一定値、直流成分空
間43を0以外の一定値とし、残った高周波側の成分
(高周波成分空間40、中周波成分空間41)と共に逆
ウェーブレット変換手段25へ入力して逆ウェーブレッ
ト変換するようにしている。これにより直流成分や低周
波成分が除去された復元画像データ(中間データ)が得
られる。そして、復元された画像データ(復元画像デー
タ)は復元データ記憶部26に記憶される。すなわち、
逆ウェーブレット変換手段25は中間データ作成手段と
なっている。
【0057】次に復元画像データに基づいて分析処理部
27によって行われる分析処理について説明する。この
分析処理は、操作・入力部18からの操作指示入力によ
り復元画像データを公知の画像処理技術を用いて画像処
理することにより、細胞の特徴部を抽出するものであ
る。すなわち、分析処理部27は、特徴抽出手段となっ
ている。図8に示すように分析処理部27は、樹状突起
・菌糸抽出部45、座標データ記憶部46、長さ記憶部
47および分岐数記憶部48により構成される。
【0058】樹状突起・菌糸抽出部45は、復元画像デ
ータを画像処理することにより、分析対象の特徴部とし
ての細胞の樹状突起や菌糸を復元画像中から検出し抽出
する。この検出処理においては、各樹状突起や菌糸の位
置を示す座標データ、樹状突起や菌糸の長さを示すデー
タおよび樹状突起などの線状部分に現れる分岐数が検出
される。
【0059】そして、検出された樹状突起や菌糸の位置
を原画像において特定する位置座標に関するデータ(位
置データ)は、座標データ記憶部46に記憶される。こ
の位置データを用いることにより、分析結果を表示部1
6のモニタ上に表示する際に、抽出された樹上突起や菌
糸を特定の色や線種類で表示処理して明瞭化した上で原
画像に重ねて表示することが可能となり、分析結果の解
析時の原画像との対比、識別を容易に行うことができ
る。
【0060】本実施の形態では、ウェーブレット変換及
び逆ウェーブレット変換を行うことにより、細胞画像か
ら樹状突起以外の不要な部分をほとんど取り除いた復元
画像データ(中間データ)を得、この復元画像データに
残った細胞の特徴部を画像処理によって抽出するので、
短い処理時間で精度の高い抽出結果を得ることができ
る。
【0061】長さ記憶部47は、抽出された樹状突起や
菌糸の長さに相当する数値データを記憶する。すなわち
画像上で線状形状で特徴づけられる樹状突起や菌糸の長
さを、線状形状の画素数として定量化した数値データが
記憶される。分岐数記憶部48は、樹状突起や菌糸の分
岐数、すなわち線状部分に表われる分岐点の数を求め記
憶する。これらの数値データは、分析結果の解析時など
必要時に出力される。
【0062】表示処理部28は、分析処理部27による
分析結果や原画像記憶部20に記憶された細胞画像を、
操作・入力部18からの操作に従って表示部16に表示
する。操作・入力部18より原画像の上に樹状突起の位
置を表示する旨の指令がなされると、表示部16に原画
像を表示すると共に座標データ記憶部46より読み取っ
た座標データに基づいて樹状突起の位置を示す点や線を
表示されている原画像上に表示する。表示処理部28及
び表示部16は、細胞画像上に樹状突起の位置データに
基づく画像を重ね合わせて表示する表示手段となってい
る。
【0063】記録部29は操作・入力部18からの指示
入力により、各種のデータを記録する処理を行う。記録
の対象となるデータには、原画像記憶部20に記憶され
た原画像データ(細胞画像)、ウェーブレット変換され
たウェーブレット変換データ、ウェーブレット変換デー
タを逆ウェーブレット変換することにより復元された復
元画像データおよび分析処理部27によって分析処理さ
れた分析結果(樹状突起の位置データおよび数値デー
タ)が含まれる。そして分析結果を分析結果記憶部30
に記憶させる際には、少なくとも分析結果と原画像デー
タ(または圧縮画像データ)および当該画像を撮像する
際の顕微鏡倍率とを関連付けて保存する。
【0064】このようなデータの関連付けを行うことに
より、分析結果の解析を行う際に、得られた圧縮画像や
樹状突起の位置データおよび数値データを、原画像その
ものと倍率・相対位置を一致させた状態で表示部16の
モニタ装置上で重ね合わせて表示させて対比することが
可能となる。これにより、解析処理をより効率的にかつ
緻密・精細に行うことができる。また、原画像データの
代わりにウェーブレット変換データを分析結果と共に記
憶するようにしてもよい。ウェーブレット変換は画像圧
縮処理に用いられる技術でもあり、ウェーブレット変換
データは、原画像の圧縮データとなっている。従ってウ
ェーブレット変換画像を原画像の代わりに記憶すること
により、分析結果記憶部30での記憶容量を節約するこ
とができる。
【0065】この細胞画像分析装置は上記のように構成
されており、以下細胞画像の分析方法について図9のフ
ロー図に沿って説明する。まず分析対象の動植物細胞を
含む試料3を収容した容器2を位置決めステージ1上に
載置し、カメラ5によって試料3を撮像して分析対象の
細胞画像を含む画像データを取り込む(ST1)。これ
により、図10(a)に示すような原画像50が得られ
る。
【0066】原画像50には、異なる形状の細胞51,
52,53が撮像されており、細胞51から延出した細
線状の樹状突起51a、細胞52から延出した太さの異
なる樹状突起52a,52b、同様に細胞53から延出
した太さの異なる樹状突起53a,53bが表示されて
いる。この画像データは原画像記憶部20に記憶され
る。
【0067】次いでこの画像データに対してウェーブレ
ット変換手段23によってウェーブレット変換を実行す
る(ST2)。これにより画像信号はサブバンド分割さ
れ、周波数帯域毎にウェーブレット変換データ記憶部2
4に記憶される。このウェーブレット変換は所定回数反
復される。すなわち変換処理後にウェーブレット変換デ
ータ記憶部24に記憶されたデータのうちDC空間のデ
ータ(DC成分)は再びウェーブレット変換手段23に
読み込まれ、再びウェーブレット変換が実行される。
【0068】次に、これらのウェーブレット変換された
データを用いて、細胞画像の分析処理を行うための中間
データを求める処理が行われる。すなわち、ウェーブレ
ット変換されたデータのうち、低周波成分を0、直流成
分を0以外の一定値(例えば128)にして、逆ウェー
ブレット変換を実行する(ST3)。
【0069】この逆ウェーブレット変換は、ウェーブレ
ット変換によって周波数変換されサブバンド符号化処理
された画像信号を元の画像に復元する処理であるが、こ
こで低周波成分を0に、また直流成分を0以外の一定値
にすることにより、復元画像が得られる。
【0070】低周波成分を0にすることにより、図11
(a)に示す画像に含まれる部分は復元画像には現れ
ず、また直流成分を0以外の一定値にすることにより、
図11(b)に示す画像は濃淡が消去され一定値に対応
した明るさを有する単なる背景画像となる。そして逆ウ
ェーブレット変換において、低周波成分を0にまた直流
成分を0以外の一定値とすることにより、図11(c)
に示す復元画像が得られる。
【0071】すなわちこの復元画像は、図10(a)に
示す原画像から、抽出対象の特徴部である樹状突起51
a,52a,52b,53a,53bが抽出されたもの
となっている。このようにして逆ウェーブレット変換に
より復元された復元画像のデータ(中間データ)は、復
元データ記憶部26に記憶される。
【0072】次いで操作・入力部18からの指示入力に
より分析処理が実行される(ST4)。すなわち上記復
元画像からノイズ成分を除去する処理が行われた後に、
樹状突起部分の位置を検出して座標データを座標データ
記憶部46に記憶させる処理、検出された樹状突起の長
さに相当するデータを求めて長さ記憶部47に記憶させ
る処理、および樹状突起を画像上でサーチして分岐部を
検出し、検出された分岐部の数をカウントして分岐数記
憶部48に記憶させる処理がそれぞれ行われる。
【0073】そして分析結果が保存される(ST5)。
すなわち分析結果は表示処理部28によって表示処理さ
れ表示部16に表示されるとともに、記録部29によっ
て原画像データおよび顕微鏡倍率のデータと関連付けら
れた上で、分析結果記憶部30に記憶され、細胞画像の
分析処理を終了する。
【0074】分析結果を解析する際には、分析結果記憶
部30に記憶されたデータを読み出し、表示部16に表
示させる。このとき、原画像に重ね合わせた形で観察対
象の樹状突起や菌糸などの細線状部分を表示させるとと
もに、これらの観察対象の長さに相当するデータや分岐
数などの定量データを表示させることができるので、解
析の確認を効率よく行うことができる。
【0075】このように、上記実施の形態に示す細胞画
像の分析処理によれば、細胞画像の画像データを周波数
変換して周波数成分を高周波側の周波数成分と直流成分
を含む低周波側の周波数成分とに帯域分割し、少なくと
も前記高周波側の周波数成分を用いて作成された特徴抽
出用の中間データから動植物の細胞の特徴部を抽出する
ことにより、細胞画像中の樹状突起や菌糸など画像信号
中の高周波成分に対応する特徴部を精度よく分離・抽出
することができる。
【0076】また、上記処理にウェーブレット変換を応
用することにより、変換処理の過程において位置情報が
損なわれることなく保存され、位置精度に優れた分析結
果を得ることができる。そして、ウェーブレット変換に
よって周波数変換されサブバンド符号化処理された変換
データを逆ウェーブレット変換して画像を復元する際
に、特定周波数成分のみを一定値に設定することによ
り、細胞画像の中の樹状突起など特定周波数に対応した
部分のみを、精度よく選択的に抽出することができる。
【0077】また、細胞画像から樹状突起を抽出するに
おいて、樹状突起の長さを示す数値データや樹状突起の
分岐数を併せて検出し出力することにより、従来は専ら
目視によって行われていた細胞画像の観察作業、データ
採取、記録作業を自動化・定量化することができ、作業
の効率向上とともに実験担当者の個人差に起因するデー
タのばらつきを排除して、分析結果の信頼性を確保する
ことができる。
【0078】さらに、上記樹状突起の抽出において、原
画像中における樹状突起の位置データを求めて記憶させ
ておくことにより、分析結果の解析時には細胞画像上に
前記位置データに基づいて抽出された樹状突起を重ねて
表示することができ、解析作業を効率よく行うことがで
きる。
【0079】また、上述の各処理を行うためのプログラ
ムを携行可能な記憶媒体に記憶させておくことにより、
この記憶媒体からこれらのプログラムおよび細胞画像デ
ータを一般のパーソナルコンピュータに読み込ませて、
細胞画像分析装置として機能させることができる。
【0080】(実施の形態2)図13は本発明の実施の
形態2の細胞画像分析装置の処理機能を示す機能ブロッ
ク図、図14は本発明の実施の形態2の細胞画像分析方
法を示すフロー図、図15は本発明の実施の形態2の細
胞画像分析装置による細胞画像を示す図である。本実施
の形態2は、ウェーブレット変換後の画像信号から、特
徴部抽出用の中間データを作成する処理において、変換
後の高周波成分のみを用いて原画像から樹状突起を抽出
するものである。
【0081】図13に示す構成要素のうち、図2に示す
実施の形態1と同一要素については同一符号を付して説
明を省略する。本実施の形態2においては、ウェーブレ
ット変換された画像信号から細胞画像の特徴部を抽出す
る分析処理を行うための中間データを求める過程におい
て、高周波成分(HH成分、HL成分、LH成分)を合
成する方法を用いている。
【0082】すなわち、ここでは高周波成分のみを用い
て中間データが作成される。この処理は図13に示すよ
うに高周波成分合成部60によって実行される。合成さ
れた高周波成分のデータは高周波成分記憶部61に記憶
される。そして分析処理部27はこのデータに基づいて
分析処理を行う。
【0083】細胞画像の分析処理について図14のフロ
ー図に沿って説明する。ここで(ST11)、(ST1
2)の処理は、実施の形態1における(ST1)、(S
T2)と同様であるので説明を省略する。次にウェーブ
レット変換によって求められた高周波成分を合成する
(ST13)。この処理は、図6に示す高周波成分H
L、LHおよびHHを合成するものであり、実際の画像
においては図12(a),(b),(c)に示す画像を
合成すること、すなわち垂直方向のエッジ成分、水平方
向のエッジ成分、斜め方向のエッジ成分を合成すること
に相当する。図15(a)はこのようにして合成された
画像を示している。この画像データは高周波成分記憶部
61に記憶される。高周波成分を合成した画像には樹状
突起を示す情報が多く残されており、低周波側の周波数
成分で示される不要な部分(ノイズ)については除去さ
れたものとなっている。
【0084】次に、この画像データに基づいて分析処理
部27による分析処理が行われる。ここでは図15
(a)に示す画像から細胞部51A,52A,53Aを
除去するための処理がまず行われる。ここでは、細胞部
51A,52A,53Aは画像上で疎な部分に相当する
ことから、画像の疎密の度合いにより図15(b)に示
すように細胞部51A,52A,53Aのみを分離す
る。
【0085】そして図15(a)に示す画像から細胞部
51A,52A,53Aを除去することにより、図15
(c)に示す分析処理用の画像、すなわち原画像から樹
状突起51a,52a,53aが抽出された画像が求め
られる。そしてこの分析処理用の画像データに基づい
て、実施の形態1と同様に分析処理が実行され(ST1
4)、分析結果の保存が行われ(ST15)、細胞画像
の分析処理が終了する。本実施の形態2によっても、実
施の形態1に示す例と同様の効果を得ることができる。
【0086】なお、高周波成分を合成して原画像から高
周波成分に対応した樹状突起部分のみを抽出するための
細胞部の分離処理において、ウェーブレット変換後の画
像信号である変換係数に基づいて細胞部分を分離する方
法を用いてもよい。この方法では、ウェーブレット変換
後の周波数空間を領域に分割し、これらの領域について
の変換係数の分布に基づいて細胞部分が特定・分離され
る。
【0087】また、本実施の形態1および実施の形態2
において、帯域分割手段としてウェーブレット変換を例
に説明したが、ウェーブレット変換以外にもアダマール
変換や離散コサイン変換(DCT)、フーリエ変換等を
使用したものを用いてもよい。
【0088】
【発明の効果】本発明によれば、細胞画像の画像データ
を周波数変換して周波数成分を高周波側の周波数成分と
直流成分を含む低周波側の周波数成分とに帯域分割し、
少なくとも高周波側の周波数成分を用いて作成された特
徴抽出用の中間データより動植物の細胞の特徴部を抽出
するようにしたので、動植物細胞の樹状突起を精度よく
分離抽出して定量化することができる。
【0089】また上記帯域分割処理にウェーブレット変
換を応用することにより、処理過程において抽出対象部
位の位置情報が保存され、良好な分析結果を得ることが
できる。さらに抽出項目に樹状突起の長さや分岐数など
の定量データとともに樹状突起の位置データを含むこと
により、分析結果の解析をより精緻にしかも操作性良く
行うことが可能となり、細胞画像の分析を高精度・高効
率で行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の細胞画像分析装置の構
成を示すブロック図
【図2】本発明の実施の形態1の細胞画像分析装置の処
理機能を示す機能ブロック図
【図3】(a)本発明の実施の形態1の細胞画像分析装
置の顕微鏡画像を示す図(b)本発明の実施の形態1の
細胞画像分析装置の画像データの信号成分を示すグラフ
【図4】本発明の実施の形態1の細胞画像分析装置のウ
ェーブレット変換部の構成を示すブロック図
【図5】本発明の実施の形態1の細胞画像分析装置のウ
ェーブレット変換処理の説明図
【図6】本発明の実施の形態1の細胞画像分析装置のウ
ェーブレット変換処理の説明図
【図7】本発明の実施の形態1の細胞画像分析装置のウ
ェーブレット変換処理の説明図
【図8】本発明の実施の形態1の細胞画像分析装置の分
析処理部の機能を示すブロック図
【図9】本発明の実施の形態1の細胞画像分析方法を示
すフロー図
【図10】本発明の実施の形態1の細胞画像分析装置に
よる細胞画像を示す図
【図11】本発明の実施の形態1の細胞画像分析装置に
よる細胞画像を示す図
【図12】本発明の実施の形態1の細胞画像分析装置に
よる細胞画像を示す図
【図13】本発明の実施の形態2の細胞画像分析装置の
処理機能を示す機能ブロック図
【図14】本発明の実施の形態2の細胞画像分析方法を
示すフロー図
【図15】本発明の実施の形態2の細胞画像分析装置に
よる細胞画像を示す図
【符号の説明】
3 試料 5 カメラ 13 記憶媒体ドライブ 16 表示部 20 原画像記憶部 23 ウェーブレット変換手段 25 逆ウェーブレット変換手段 26 復元データ記憶部 27 分析処理部 30 分析結果記憶部 51,52,53 細胞 51a,52a,53a 樹状突起
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 白水 博 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 山口 幸志 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 2G045 AA24 CB01 FA34 JA01 4B029 AA27 BB01 BB08 BB09 4B063 QA20 QQ05 QQ07 QS36 QS39 5B057 AA10 CA12 CB12 DA01 DB02 DC36 5L096 BA06 CA04 DA02 EA24 FA26

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】動植物の細胞を撮像して得られた細胞画像
    の画像データを周波数変換して周波数成分を高周波側の
    周波数成分と直流成分を含む低周波側の周波数成分とに
    帯域分割する帯域分割手段と、少なくとも前記高周波側
    の周波数成分を用いて特徴抽出用の中間データを作成す
    る中間データ作成手段と、前記中間データより動植物の
    細胞の特徴部を抽出する特徴抽出手段を備えたことを特
    徴とする細胞画像分析装置。
  2. 【請求項2】前記帯域分割手段がウェーブレット変換を
    行うウェーブレット変換手段であることを特徴とする請
    求項1記載の細胞画像分析装置。
  3. 【請求項3】前記中間データ作成手段が、前記周波数成
    分のうち低周波側の周波数成分を一定の値にし、この低
    周波側の周波数成分と前記高周波側の周波数成分から画
    像データを復元することを特徴とする請求項1記載の細
    胞画像分析装置。
  4. 【請求項4】前記帯域分割手段がウェーブレット変換を
    行うウェーブレット変換手段であり、前記中間データ作
    成手段が逆ウェーブレット変換を行う逆ウェーブレット
    変換手段であることを特徴とする請求項3記載の細胞画
    像分析装置。
  5. 【請求項5】前記特徴抽出手段が細胞の樹状突起を検出
    することを特徴とする請求項1記載の細胞画像分析装
    置。
  6. 【請求項6】前記特徴抽出手段が画像に含まれる樹状突
    起の長さを示す数値データを出力することを特徴とする
    請求項5記載の細胞画像分析装置。
  7. 【請求項7】前記特徴抽出手段が前記樹状突起の分岐数
    を出力することを特徴とする請求項5記載の細胞画像分
    析装置。
  8. 【請求項8】前記特徴抽出手段が前記樹状突起の位置を
    示す位置データを出力することを特徴とする請求項5記
    載の細胞画像分析装置。
  9. 【請求項9】前記細胞画像上に前記位置データに基づく
    画像を重ねて表示する表示手段を備えたことを特徴とす
    る請求項8記載の細胞画像分析装置。
  10. 【請求項10】動植物の細胞を撮像して得られた細胞画
    像の画像データを周波数変換して周波数成分を高周波側
    の周波数成分と直流成分を含む低周波側の周波数成分と
    に帯域分割する工程と、少なくとも前記高周波側の周波
    数成分を用いて特徴抽出用の中間データを作成する工程
    と、前記中間データより動植物の細胞の特徴部を抽出す
    る工程とを含むことをを特徴とする細胞画像分析方法。
  11. 【請求項11】前記帯域分割する工程において、ウェー
    ブレット変換を行うことをことを特徴とする請求項10
    記載の細胞画像分析方法。
  12. 【請求項12】前記中間データを作成する工程におい
    て、前記周波数成分のうち低周波側の周波数成分を一定
    の値にし、この低周波側の周波数成分と前記高周波側の
    周波数成分から画像データを復元することを特徴とする
    請求項10記載の細胞画像分析方法。
  13. 【請求項13】前記帯域分割する工程においてウェーブ
    レット変換を行い、前記中間データを作成する工程にお
    いて逆ウェーブレット変換を行うことを特徴とする請求
    項11記載の細胞画像分析方法。
  14. 【請求項14】前記特徴部を抽出する工程において、細
    胞の樹状突起を検出することを特徴とする請求項10記
    載の細胞画像分析方法。
  15. 【請求項15】前記特徴部を抽出する工程において、画
    像に含まれる樹状突起の長さを示す数値データを出力す
    ることを特徴とする請求項14記載の細胞画像分析方
    法。
  16. 【請求項16】前記特徴部を抽出する工程において、前
    記樹状突起の分岐数を出力することを特徴とする請求項
    14記載の細胞画像分析方法。
  17. 【請求項17】前記特徴部を抽出する工程において、前
    記樹状突起の位置を示す位置データを出力することを特
    徴とする請求項14記載の細胞画像分析方法。
  18. 【請求項18】前記細胞画像上に前記位置データに基づ
    く画像を重ねて表示することを特徴とする請求項17記
    載の細胞画像分析方法。
  19. 【請求項19】動植物の細胞画像を周波数変換して高周
    波側の周波数成分と直流成分を含む低周波側の周波数成
    分とに帯域分割する工程と、少なくとも前記高周波側の
    周波数成分を用いて特徴抽出用の中間データを作成する
    工程と、前記中間データより動植物の細胞の特徴部を抽
    出する工程とを含む処理を行うプログラムを格納した記
    憶媒体。
  20. 【請求項20】前記帯域分割する工程において、ウェー
    ブレット変換を行うプログラムを格納した請求項19記
    載の記憶媒体。
  21. 【請求項21】前記中間データを作成する工程におい
    て、前記低周波側の周波数成分を一定の値にし、この低
    周波側の周波数成分と前記高周波側の周波数成分から元
    のデータを復元する処理を行うプログラムを格納した請
    求項19記載の記憶媒体。
  22. 【請求項22】前記帯域分割する工程においてウェーブ
    レット変換を行い、前記中間データを作成する工程にお
    いて逆ウェーブレット変換を行うプログラムを格納した
    請求項19記載の記憶媒体。
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